(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025111782
(43)【公開日】2025-07-30
(54)【発明の名称】反射フーリエプティコグラフィによる大型表面の撮像
(51)【国際特許分類】
G02B 21/06 20060101AFI20250723BHJP
G02B 21/36 20060101ALI20250723BHJP
G02B 21/00 20060101ALI20250723BHJP
G01N 21/88 20060101ALI20250723BHJP
【FI】
G02B21/06
G02B21/36
G02B21/00
G01N21/88 Z
【審査請求】有
【請求項の数】25
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2025076559
(22)【出願日】2025-05-02
(62)【分割の表示】P 2022532572の分割
【原出願日】2020-11-24
(31)【優先権主張番号】62/942,636
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンダーソン・コリン・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】モースリー・ロデリック
(72)【発明者】
【氏名】ドレガー・ネリッサ・スー
(72)【発明者】
【氏名】フバーチェク・ジェローム・エス.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】透過モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(TFPM)装置は、反射顕微鏡および撮像技術には適応できない。さらに、TFPM装置は大きな表面積を有する試料のスキャンには、容易に適応できない。
【解決手段】様々な実施形態は、反射フーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)装置、およびRFPMを使用する方法を含む。一例では、RFPMは、表面に向けて照射するように構成されている複数コンポーネントの光源を含む。複数コンポーネントの光源は、それぞれが個別に作動するように構成された複数の個々の光源を有する。RFPMは、表面から反射または散乱した、さもなければ表面から向きが変わった照射を受信する集光光学系、および集光光学系から受信した光エネルギーを電気信号出力に変換するセンサ素子を、さらに含む。他の装置、設計、および方法が開示されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品の表面の欠陥を検出するために、反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)を動作させる方法であって、
前記部品を前記RFPMの保持固定具の上に載置し、
前記表面に向けて照射するよう構成されている複数コンポーネントの光源から、少なくとも1つの照光パターンを生成させ、前記複数コンポーネントの光源はそれぞれが個別に作動する複数の個々の光源を有し、前記少なくとも1つの照光パターンは時間的パターンおよび空間的パターンを含む複数のパターンから選択され、
前記表面から向きが変わった照射を、センサ素子に収集し、
前記センサ素子により収集された前記照射から、微分位相コントラスト(DPC)技術により、位相微分測定値を取得し、
前記表面から前記センサ素子までの撮像軸間の角度を決定し、
前記表面の1つまたは複数の欠陥の、少なくとも高さ特性を決定すること を備える、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記表面の領域上の前記少なくとも1つの生成された照光パターンをラスタースキャンすることをさらに備える、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの生成された照光パターンの下で、前記部品を移動させることにより、前記表面の領域上をラスタースキャンすることをさらに備える、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記表面の領域に前記少なくとも1つの生成された照光パターンをスキャンし、
前記少なくとも1つの生成された照光パターンの下で、前記部品を移動させること
により、前記表面の前記領域上をラスタースキャンすることをさらに備える、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、検査する前記表面の領域上の領域が、少なくとも前記表面の約0.25m2となるように選択する、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記複数の個々の光源から選択された光源の少なくとも1つの波長を決定することをさらに備える、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記少なくとも1つの照光パターンは、前記表面を複数の入射角で照らすように選択される、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記時間的パターンおよび前記空間的パターンは、あらかじめ決定されている、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、前記時間的パターンを選択することは、
前記複数の個々の光源のうちいずれを作動させるかを選択し、
前記選択された複数の個々の光源のうち、前記選択された個々の光源の残りの光源に対して、時間内にいずれを作動させるかを決定すること
を含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、前記空間的パターンを選択することは、実質的に一定の時間内に、前記複数の個々の光源のうちいずれを作動させるかを選択することを含む、方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、前記表面に対する垂直線から所定の角度、前記少なくとも1つの生成された照光パターンの中点が法線からオフセットされる角度を決定することをさらに備える、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、所定の開口数のレイリーの分解能の限界に対して、前記検出された欠陥の分解能および前記複数の個々の光源の光の波長を大きくするために、前記表面から向きが変わって収集された照射の少なくとも1つを計算的に組み合わせることをさらに備える、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、前記収集された照射の焦点を、所定の開口数から前記センサ素子に合わせるための集光光学系を選択することをさらに備える、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、前記複数コンポーネントの光源はLEDアレイを備える、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、前記少なくとも1つの照光パターンを生成させることは、前記LEDアレイからLED群を含むように、前記複数の個々の光源のうちの光源を選択することを備える、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法であって、各々の前記複数の個々の光源はLEDを備える、方法。
【請求項17】
反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)を動作させる方法であって、
検査する非生物部品を、固定具の上に載置し、
前記RFPMの1つまたは複数の態様を実行し制御するためのプログラムを選択することを備え、
前記態様は、複数コンポーネントの光源の空間的パターン、前記複数コンポーネントの光源の時間的パターン、検出する欠陥の大きさの範囲、検査する部品の領域、1つまたは複数の検出された欠陥の少なくとも1つの高さ特性、および記録する前記非生物部品の画像の数を含む態様から、選択可能である、方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法であって、前記記録された画像に基づいて、前記部品の前記領域の少なくとも一部の粗さレベルを決定することをさらに備える、方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法であって、検出する欠陥の大きさの範囲を選択することをさらに備える、方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法であって、前記複数コンポーネントの光源が前記部品に向ける照射の角度の範囲を選択することをさらに備える、方法。
【請求項21】
請求項17に記載の方法であって、前記非生物部品は、金属表面、セラミック表面、セラミックコーティングされた表面、元素半導体基板表面、化合物半導体基板表面、ガラス表面、陽極酸化表面、プラスチック、および酸化表面を含む材料から選択される少なくとも1つの材料を含む、方法。
【請求項22】
請求項17に記載の方法であって、検出される欠陥の前記大きさの範囲は、前記検出された欠陥の特性寸法の約50nmから約50mmの範囲を含む、方法。
【請求項23】
部品の表面の欠陥を検出するために、反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)を動作させる方法であって、
前記表面に向けて照射するよう構成されている複数コンポーネントの光源から、少なくとも1つの照光パターンを生成させ、前記複数コンポーネントの光源は複数の個々の光源を有し、前記複数コンポーネントの光源は、それぞれが個別に作動するように構成され、前記少なくとも1つの照光パターンは、時間的パターンおよび空間的パターンから選択され、
前記表面の画像のフーリエ空間をサンプリングするために、明視野撮像と暗視野撮像の両方を使用し、
前記表面から向きが変わった照射を、センサに収集し、
微分位相コントラスト(DPC)技術により、前記欠陥の近傍の領域において、前記センサにより収集された前記向きが変わった照射から、位相微分測定値を取得し、
前記表面から前記センサまでの撮像軸間の角度を決定し、
前記表面の1つまたは複数の欠陥の、少なくとも高さ特性を決定すること
を備える、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、前記検出された欠陥の特性寸法は、最大数平方メートルの領域において約5μm以上の大きさである、方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法であって、前記部品は非生物部品である、方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法であって、前記非生物部品は、金属表面、セラミック表面、セラミックコーティングされた表面、元素半導体基板表面、化合物半導体基板表面、ガラス表面、陽極酸化表面、プラスチック、および酸化表面を含む材料から選択される少なくとも1つの材料を含む、方法。
【請求項27】
請求項23に記載の方法であって、前記空間的パターンは、選択された空間的パターンの時間内に、実質的に同時に、複数の入射角で前記表面を照らすように選択される、方法。
【請求項28】
請求項23に記載の方法であって、前記時間的パターンを選択することは、
前記複数の個々の光源のうちいずれを作動させるかを選択し、
前記選択された複数の個々の光源のうち、前記選択された個々の光源の残りの光源に対して、時間内にいずれを作動させるかを決定すること
を含む、方法。
【請求項29】
請求項23に記載の方法であって、前記時間的パターンを選択することは、実質的に一定の時間内に、前記複数の個々の光源のうちいずれを作動させるかを選択することを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2019年12月2日に出願された「反射フーリエプティコグラフィによる大型表面の撮像」と題する米国特許出願第62/942,636号の優先権の利益を主張する。
【0002】
開示された主題は概して、表面および表面近傍の欠陥(表面下の欠陥)を検出する分野に関する。より具体的には、開示された主題は、反射フーリエプティコグラフィシステムを用いた欠陥の自動検出に関する。
【背景技術】
【0003】
表面の同時カメラ検査技術では、広い視野と低分解能を備えた高価なカメラ、または高倍率で高分解能を備えているが視野が狭いシステムのいずれかを使用する。例えば、現在のマシンビジョン技術では、表面全体(例えば、面積がおよそ0.25m2であってもよい)を、十分な分解能で迅速に検査できない。
【0004】
透過モード技術を使用した1つの従来技術のシステムは、少ない開口数を有する集光光学系を使用しながら、高倍率技術を可能とし、これによって、より広範囲の画像領域のサンプリングを可能とする。
図1を参照すると、透過モードの簡略図として、従来技術による透過モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(TFPM)装置100が、プラグラマブルLEDアレイ110の形態で多重照明を有していることが示されている。TFPM装置100は、プラグラマブルLEDアレイ110を光源として備えた、従来型の明視野顕微鏡120を使用する。プラグラマブルLEDアレイ110は、試料103のフーリエ面109で、照明101を意図的にパターンニングできる。試料103からの光105は、明視野顕微鏡120の第1の光学レンズ107および第2の光学レンズ111を通過する。撮像装置115は、透過光113を受信する。撮像装置115は、カメラを備えてもよい。撮像装置115により得られた画像データは、コンピューティング装置117に電気的に結合される。画像データは、加工のために撮像装置115からコンピューティング装置117に転送されて、最終的にモニタ(図示せず)に表示される。
【0005】
LEDアレイ110は、LEDアレイ110の表面に配置された1つまたは複数の発光ダイオードを、所定のパターンおよび時系列で、時間の関数として照らすように構成されているプラグラマブルコントローラ(図示していないが、当業者には理解可能である)を含む。したがって
図1は、広い視野(FOV)を有する、開口数(NA)の小さい対物レンズを使用できる、フーリエプティコグラフィを使用した従来技術のシステムを示す。NAの小さい対物レンズであっても、様々な光源および光の生成パターンにより、フーリエプティコグラフィ装置では、画像全体にわたり高レベルの分解能が得られる。図示されたLEDアレイ110に加えて、様々な従来技術によるフーリエプティコグラフィ顕微鏡装置の例では、試料に対して傾斜や再配置が可能な照明源(例えば、LED)も用いる。
【0006】
しかし、TFPM装置100および類似の従来技術による装置が、透過型の顕微鏡において多くの有用な用途を有していても、TFPM装置100は、光が通過し得る対象物(例えば、生体試料)においてのみ有用である。そのため、TFPM装置100は、反射顕微鏡および撮像技術には適応できない。さらに、TFPM装置100は上述のような大きな表面積を有する試料のスキャンには、容易に適応できない。
【0007】
このセクションに記載した情報は、以下に開示された主題のための状況を当業者に提示するためであり、認定された従来技術とみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、プラグラマブルLEDアレイの形態の多重照明を備えた、従来技術による透過モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡装置の簡略図である。
【0009】
【
図2】
図2は、開示された主題の様々な実施形態における、反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)装置の、例示的な実施形態を示す図である。
【0010】
【
図3A】
図3Aは、開示された主題の様々な実施形態における、RFPM装置の別の例示的な実施形態を示す図である。
【0011】
【
図3B】
図3Bは、
図3AのRFPM装置において使用され得る光源の配置の例示的な実施形態を示す図である。
【
図3C】
図3Cは、
図3AのRFPM装置において使用され得る光源の配置の例示的な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に続く説明は、開示された主題の様々な態様を具体化するため、例示としての例、デバイス、および装置を含む。以下の説明では、説明する目的で、本発明の主題の様々な実施形態の理解を提供するために数多くの具体的な詳細を記載する。しかし、これらの具体的な詳細がなくとも、開示された主題の様々な実施形態は実行可能なことが、当業者には明らかである。さらに、様々な例示された実施形態を曖昧にしないために、周知の構造、材料、および技術は、詳細には示していない。
【0013】
下記の様々な例示的な実施形態は、反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)装置に焦点を当てている。本明細書に記載された開示を読んで理解することにより、当業者は、様々な技術、設計、および例が、すべて様々な組み合わせで適用され得ることを、容易に理解するであろう。主題への導入として、以下の段落では少数の実施形態を簡単に大まかに説明し、その後に図面を参照しながら、より詳細な説明を続ける。
【0014】
部品を検査するために製造業者が使用する現在の検査システムおよび方法は、部品中の大きな欠陥(例えば、およそ500μm以上の「直径」を有する)を検出する人間による検査、および部品の表面のわずかな割合を検査して小さな欠陥(例えば、およそ10μm以上)を検出する、機械による検査の両方を含む技術に依拠する。様々な製造業者(例えば、半導体プロセスおよび計測ツールの製造業者)が使用するこれらの検査システムおよび方法は、一般的に、部品の表面の約0.0003%から約0.0007%のみを検査し、この小さなサンプルを使用して、外挿法により部品全体の品質を推定する。部品をこのようにわずかな割合のみ検査することによって、検査した表面から部品の実際の品質状況が得られるという信頼度は、約2%から約4%だけである。現在のシステムおよび方法が、ごくわずかな割合の部分しか検査しない理由は、以下に簡潔に記載するように、光学の物理学に基づいている。
【0015】
当業者によって理解されるように、顕微鏡ベースの検査システムは通常、顕微鏡対物レンズを使用して、対象物を通過する光または対象物から反射する光を収集する。当業者は、レイリーの分解能の限界L
R(顕微鏡がどれだけ小さな特徴を分解できるか)が以下の数式に基づくことを認識する。
【数1】
式中、λは対象物を照らすために用いられる光の波長であり、NAは顕微鏡対物レンズの開口数である。NAはレンズと対象物の間の媒質の屈折率、およびレンズに入射する光の角度に関係している。
【数2】
式中、nはレンズが作動している媒質の屈折率であり(例えば、nは空気では約1.00に等しく、水では約1.33に等しく、高屈折率液浸油では約1.52に等しい)、θは対物レンズに入射(または出射)し得る光錐の最大半角である。したがって、開口数NAが増加するにつれて、分解能の限界L
Rが減少し、それによって欠陥などのより小さな特徴の検査が可能になる。
【0016】
しかし、NAが増加するにつれて、被写界深度(例えば、画像の奥行き)および可視領域が著しく減少する。例えば、以下の数式によると、被写界深度DOFは、開口数NAの2乗で減少する。
【数3】
その結果、分解能の限界が小さくなるほど(より小さな大きさの特徴の調査が可能となり)、被写界深度はさらに急速に減少する。可視領域もそれに比例して、小さくなる。そのため、開示された主題は、小さな特徴の調査と同時に、大きな被写界深度および広い検査領域を可能にするシステムを提示する。
【0017】
例えば、開示された主題の装置および方法は、従来技術による標準的な顕微鏡ベースのシステムと同様の分解能を備えて、部品の表面全体を検査できる。約30分未満で、上記の約0.0003%から約0.0007%のサンプリングに対し、約13,000倍超の有効性が得られ、それにより測定の信頼度が著しく改善し、最大で約95%から約99.9997%のレベルの信頼度を提供する。
【0018】
開示された主題の様々な実施形態は、例えば、硬質表面(例えば、無機または非有機物などの非生物)を、反射モードで検査するために行われる。表面は、例えば、様々な金属(例えば、アルミニウムまたはステンレス鋼)、セラミック(例えば、アルミナ、Al2O3)表面、セラミックコーティングされた表面、元素および化合物半導体基板表面、様々なタイプのプラスチック、ガラス表面(当技術分野で公知の様々なタイプのもの)、陽極酸化表面、および酸化表面を含み得るが、多くの他のタイプの表面および材料も、開示された主題の実施形態を用いて検査できる。一例として、部品は直径(または他の特徴的な面積寸法)がおよそ559mmであってもよい(およそ22インチ、一方の面の表面積が約0.25m2)。また、約5μm程度~約10μm以上の特性寸法を有する、部品の欠陥も検査できる。他の実施形態では、最大で数平方メートルの面積にわたって、約5μm程度~約10μm以上の特性寸法を有する、部品の欠陥を検査できる。
【0019】
開示された主題の様々な実施形態はまた、例えば、材料内の物質組成の変化、結晶構造の変化、または粒子境界の特定にも使用され得る。異なる組成または異なる結晶構造を有する材料は、物質の特性として異なる屈折率を有する。屈折率は、光がどのように物質に反射し、物質の中で屈折するかに影響を及ぼす。そのため、様々な屈折率は、センサに衝突する光の様々な強度を生み出し、それにより例えば、組成境界または構造境界の検出が可能になる。さらに、セラミックや金属などの材料の粒径がミクロン単位の場合、通常は視認にかなり高い倍率を要する粒子境界および他の欠陥が、開示された主題の様々な実施形態を使用して検出可能である。さらに、複数の光の角度で取り込まれる、粒子境界で散乱した光は、従来の光学機器が検出し得るまたは特定し得るよりも大きなスケールで、より大きな欠陥に加えて、粒子境界の情報を特定する画像を生成できる。
【0020】
開示された主題は、広い視野を備え、同時に高い分解能が得られるカメラを使用する。記載された装置の実施形態は、空間的におよび時間的に、この双方において生成された複数の角度での入射光を使用し、入射光はその後計算機的に組み合わされて分解能が増加し、部品の大きな表面積にわたって検査する。検査する部品の表面に多くの入射光束が衝突するため、通常の単一で高強度の光線からの人工物も、減少するかまたは除去される。開示された装置は統計学と機械学習を使用可能で、表面の一部のみの調査で、表面全体の品質に関する高い信頼度を有する。さらに、開示された主題の様々な実施形態は、様々なタイプのレンズ(例えば、対物レンズ)および波長が変更可能で、必要とされる特定の用途に対応できる。さらに、本明細書に記載の様々な実施形態は、表面全体をスキャンするために自動化が可能である。例えば一実施形態では、検査する表面積を大きくするため、RFPM装置をラスタースキャンさせてもよいし、さもなければ検査する表面の異なる部分に移動させてもよい。別の実施形態では、表面をRFPM装置に対して移動させてもよい。さらに他の実施形態では、RFPM装置をラスタースキャンさせ、同時に表面をRFPM装置に対して移動させてもよい。さらに、様々な実施形態は、基準を満たす部品について所定の判定基準を有してもよく、それにより、操作者が検出した1つまたは複数の欠陥について、判断する必要がなくなる。
【0021】
特定の例示的な実施形態において、開示された主題は、反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)装置を含む。RFPM装置は反射モードで作動し、複数コンポーネントの光源(例えば、LEDアレイまたは他の照射源)、検査中の対象物からの反射光および散乱光(表面からの反射光または他の場合は表面から向きが変わった光)を受信するための集光光学系を含むレンズ、および反射光センサを使用する。様々な実施形態では、反射光センサは、(表面に直交する)垂直線に対して特定の角度、オフセットされてもよい。このシステムは異なる照光条件(例えば、複数コンポーネントの光源の半円照明)で、明視野撮像と暗視野撮像の両方で複数の画像を撮像し、表面の画像のフーリエ空間のサンプリングを行う。これらの画像を次に計算的に再生し、重ねて分解能を増加させ、収差を減少させる。再生後、機械学習アルゴリズムを使用して画像の欠陥を調査し、所定の判定基準により部品の品質を決定する。
【0022】
ここで
図2を参照すると、開示された主題の様々な実施形態における反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)装置200の例示的な実施形態の図が示される。RFPM装置200は、光源アレイ210、集光光学系230、および試料表面203を含むことが示される。光源アレイ210は、複数の個々の光源210A、210B、・・・210Nを含む。様々な実施形態では、個々の光源210A、210B、・・・210Nはそれぞれ、複数の実質的に単色の光源を含み得る。光源アレイ210は、1つまたは複数の波長、1つまたは複数の偏光状態、または他の特性を有する個々の光源を含んでもよい。特定の例示的な実施形態では、個々の光源210A、210B、・・・210Nは、特定の波長の個々のLED、または各々が相関色温度(CCT)もしくは非可視色を含む波長の範囲(例えば、紫外線もしくは赤外線)を調整可能なLED群を含む。様々な実施形態では、個々の光源は、紫外線領域にまで広がる波長を有する他のタイプの非可視光源を含み得る。使用される光のタイプに関わらず、各々の個々の光源210A、210B、・・・210Nは、プログラム可能で個別に作動し得る(点灯または消灯)。
【0023】
集光光学系230は、撮像レンズ207とセンサ素子209を含む。撮像レンズ207は両凸レンズとして示されているが、そのような限定はなく、当技術分野で公知のように、撮像レンズ207は1つまたは複数の種類のレンズ、またはレンズ群を含み得る。撮像レンズ207は、レンズに入射する光錐205の全角度を有するように示されている。特定の例示的な実施形態では、撮像レンズ207は、鏡などの他の光学素子と置き換えて、または組み合わせて使用してもよい。特定の例示的な実施形態では、集光光学系230は顕微鏡対物レンズを含む。センサ素子209は、受信した光エネルギーを電気信号出力に変換する、当技術分野で公知の様々なタイプの受光素子(例えば、光検知器)を含み得る。特定の例示的な実施形態では、センサ素子209はCCDアレイを含む。
【0024】
光源アレイ210は、試料表面203に対して、角度211で配置できる。角度211は、当業者が理解し得るいくつかの要因に応じて、固定であっても可変であってもよい。様々な実施形態では、角度211は0°または0°付近から約2°、約3°、約5°またはそれより大きくてもよい。さらに、個々の光源210A、210B、・・・210Nはそれぞれ、様々な量のビーム広がり201を有し得る。ビーム広がりは、0°または0°付近(例えば、レーザーまたはLED源)であってもよく、または他のタイプの光源では0°より大きくてもよい。
【0025】
集光光学系230は、試料表面203に対して、角度213で配置できる。角度213は、当業者が理解し得るいくつかの要因に応じて、固定であっても可変であってもよい。様々な実施形態では、角度213は0°または0°付近から約2°、約3°、約5°またはそれより大きくてもよい。特定の例示的な実施形態では、角度213は、光源アレイ210の角度211とおよそ同じである。RFPM装置200の集光光学系230は、集光光学系230に向かって、試料表面203から反射したまたは散乱して戻った反射光を収集する。
【0026】
したがって、一連の画像がそれぞれ、例えばコヒーレント光源からの照明の結果、撮像される。しかし、光源が複数あるため入射角も複数存在し、それらの多くは実質的に同時に使用可能である。RFPM装置200は、様々なタイプの光の時間的および空間的パターンニングを使用して、一連の画像を収集できる。
【0027】
そのため、様々な画像診断技術が、
図2と同様の光学装置を使用して実現され、様々な実施形態では、部品を移動させることなく、所定の時間的および空間的パターンに応じて、光源アレイ210の中の個々の光源210A、210B、・・・210N(例えば、LED)のうちの適切な光源を選択して作動させる(点灯または消灯する)ことにより、実現される。その結果、個々の光源の各々、または光源アレイ210の中の複数の個々の光源のパターンが、特有の角度または角度範囲での試料表面203の照明に対応する。したがって、パターンニングされ得る照明角度の範囲は、集光光学系230を通過する角度範囲よりはるかに大きく、そのため集光光学系230の開口数によって固定されない。その結果、光源アレイ210の中心部により近い、個々の光源による試料表面203の照明は、明視野画像を生成し、一方で光源アレイ210の外周部により近い個々の光源(集光光学系230の開口数の外側)による試料表面203の照明は、暗視野画像を生成する。明視野画像および暗視野画像は、当業者には公知で理解されている。
【0028】
1組の画像を連続で、例えば光源アレイ210のどちらか半分のLED(例えば、選択した対称線を境にして)で撮像することにより、RFPM装置200は、微分位相コントラスト(DPC)技術によって位相微分測定値を取得できる。DPC技術の使用により、光源アレイ210からの異なる光源パターンにより撮像された画像から定量的位相差が得られる。したがって、例えば、相補的非対称照明パターンにより撮像された2つの画像から、定量的な位相が再生される。2つの画像の差は、非対称軸に沿った試料表面203の位相微分に関連している。DPC技術はそのため、部分的にコヒーレントな撮像技術(1つのLEDからの照明のみ、コヒーレント光源を含む)である。光源アレイ210の使用により実施可能である様々なパターンニング技術によって、実質的にリアルタイムで、多数の非対称軸に沿って、可動部品を使用することなく、RFPM装置200においてDPC測定が実施可能である。そのため、RFPM装置の照明側(光源アレイ210側)または検出(後方反射または散乱した)側(集光光学系230側)のいずれかに、機械的な改変を加えることなく、DPC技術が実現可能である。したがって、様々なタイプの試料および撮像要件に適応するために、光源アレイ210の様々な照明方法が開発可能である。
【0029】
一般的な光学および光散乱の技術分野の当業者は、位相差または複数の画像の位相差を取り、この情報を使用して高さ特性(例えば、欠陥の特徴的な高さ寸法)を取り出すことにより、高さ情報が取り出せることを認識する。明視野画像を使用した反射顕微鏡では、例えば、2つの半月照明(例えば、左側、右側、上側、下側)を使用できる。軸外照明の状況では、位相は、コントラストと実質的に直線的に変化する。しかし単一画像では、位相情報と振幅情報の両方が、得られる信号内で分離不能に入り組んでおり、その結果、位相は信号と分離して取り出せない。異なる角度から得られる複数の画像は、同じ振幅コントラストを有するが、異なる位相コントラストを有する。そのため、画像間の差分を取ると、位相コントラストを分離できる。
【0030】
位相は、反射モードにおいて、高さまたは深さに関係する場合があり、以下の数式によって表される。
【数4】
式中、φは受信した信号の位相であり、k
zはz方向の波数ベクトルであり、hは対象物となる特徴の高さである。波数ベクトルk
zは以下の式により決定できる。
【数5】
式中、θは撮像軸と照明ポイントの間の角度であり(垂直方向に真っすぐの場合は、垂直面とLEDの配置された場所の角度)であり、λは光の波長である。したがって、位相が画像により決定できる場合は、照明の角度と光の波長は既知であり、相対的な高さマップが決定可能である。これにより、欠陥が、部品の概して平坦な面の上にあるか下にあるかを示す。
【0031】
上記の説明は、一般に単一反射(送信信号ではなく)に対して有効であり、同様の一連の数学を使用し、より複雑になるが、送信信号から同様の情報を取り出すのに使用しうる。固体表面に透明のコーティングがされている場合は、様々なタイプの反射が起こり得る。しかし、当業者はそのような反射が、どのように上記の数式に含まれ得るかを認識するであろう。
【0032】
ここで
図3Aを参照すると、開示された主題の様々な実施形態における、RFPM装置300の別の例示的な実施形態の図が示されている。RFPM装置300は、左側光源アレイ310Lおよび右側光源アレイ310Rを含むことが示される。それぞれの光源アレイ310L、310Rは、複数の個々の光源(図示しないが、
図2の光源アレイ210と同じまたは同様のものであってよい)を含む。左側光源アレイ310Lおよび右側光源アレイ310Rはそれぞれ、対向側の角度に対して異なる角度である、1つまたは複数の角度301Lおよび301Rにある。左側光源アレイ310Lおよび右側光源アレイ310Rのそれぞれの角度301Lおよび301Rは、固定であっても可変であってもよい。さらに、明示されていないが、RFPM装置300は、光源アレイ310L、310Rの少なくとも1つが、集光光学系230の光線経路に対して実質的に直交して配置され得るようなビームスプリッタ素子を備えてもよい。このようなビームスプリッタの設計は、関連する技術分野において公知である。他の実施形態では、光源アレイが集光光学系230を囲んでもよく、また集光光学系230を収容するデバイスに配置されてもよい。さらに、
図3Aは左側光源アレイ310Lおよび右側光源アレイ310Rが平面要素であることを示すが、以下に
図3Bおよび3Cを参照して述べるように、そのような限定は推察すべきではない。
【0033】
図3Bおよび
図3Cは、
図3AのRFPM装置とともに使用され得る光源の配置の例示的な実施形態を示す図である。
図3Bは、複数の個々の光源330A、330B、・・・330Nを有する光源アレイ330の配置320を示す。したがって、再下部(例えば、表面に最も近い光源アレイ330の下側)が示される。個々の光源330A、330B、・・・330Nの隣接する列の間の角度331は、所定の大きさを必要とする個々の光源の数、および検査する表面の他の特徴に基づいて、決定され得る。角度331は、個々の光源330A、330B、・・・330Nの隣接する列でおよそ45°互いに離れて示されているが、そのような限定を角度331に推察すべきではない。
【0034】
また、個々の光源330A、330B、・・・330Nは、直線状に配列されなくてもよい。個々の光源は、様々な空間周期的なまたは非空間周期的配列(ランダムを含む)で配置されてもよい。例えば、特定の例示的な実施形態では、個々の光源は、各々の隣接する列が、前または後ろの列と同じ数の光源を有する同心円状に配置される。別の特定の例示的な実施形態では、個々の光源は、各々の隣接する列が、前または後ろの列よりも多いまたは少ない数の光源を有する同心円状に配置される。さらに別の特定の例示的な実施形態では、個々の光源は、アルキメデスの螺旋または他の幾何学的配置で配置される。さらに、光源配置330は、局所的に平坦な表面を含んでもよい(例えば、配列の内側から外周に向かって)。他の実施形態では、光源アレイ330は凹型もしくは凸型の表面を含んでもよく、または上記のもしくは考慮されるいずれかの幾何学的形状の組み合わせを含んでもよい。
【0035】
例えば、
図3Bは
図3AのRFPM装置300の配置の三次元側面
図340を示す。この側面図では、RFPM装置300は実質的に円錐台状の形を有することが示される。角度341は、0°または0°付近から45°以上であってもよい。
【0036】
開示された主題を読んで理解することにより、当業者は、RFPM装置の様々な実施形態がそれぞれ、様々な材料の表面の様々な大きさの欠陥を、大きな表面積(例えば、1平方メートルの一部から、最大で数平方メートル以上)にわたり、測定するために使用され得ることを認識するだろう。非常に大型の表面では、RFPM装置は、関連する技術分野で公知の様々なタイプの移動ステージ(例えば、x-yステージまたはR-θステージ)の上に実装してもよい。他の実施形態では、試料自体をRFPM装置に対して移動させてもよい。さら
に他の実施形態では、試料とRFPM装置の両方を互いに対して移動させてもよい。その結果取得された各々の画像を加工し、例えばソフトウェアにより貼り合わせ、1つの画像を形成してもよい。検出された欠陥の大きさの範囲は、検出された欠陥の特性寸法の約50nmから約50mmであってよい。単位面積当たりの検出された欠陥(例えば、約5μmから約10μmなどの所定の大きさにわたる)の総数を検知できる。さらに、様々な実施形態を使用して、表面のすべてまたは一部の、全体の粗さレベル(例えば、RMS粗さレベル、RRMS)を決定できる。
【0037】
明示されていないが当業者には理解可能であるさらに他の実施形態では、開示された主題を読んで理解することに基づいて、半導体製造の様々な処理工程においても、開示された様々な実施形態が使用され得る。例えば、開示された主題は、堆積処理チャンバ内またはその近傍で、1つまたは複数の膜が基板(例えば、シリコンウエハ)に堆積される際の欠陥、膜厚、および粗さレベルをモニタリングするために、その場で使用され得る。このようなその場でのモニタリングにより得られた結果は、実質的にリアルタイムでその後エンドユーザーに報告され得る、または一連の経時的画像として、取得および報告され得る。
【0038】
本明細書に開示された1つまたは複数の様々な実施形態を用いることにより、RFPMの様々な実施形態を用いる1つの実施形態は、例えば、以下を含む。
(1)RFPMのオペレータが、検査する部品を、部品の向きを固定する取り付け具の上に手動で載置する。
(2)オペレータが、上記のRFPMの態様の少なくともいくつかを実行および制御するプログラムを選択して開始し、プログラムはヒューマンマシンインターフェースまたは他のグラフィカルユーザーインターフェースにより実行され得る。
(3)RFPMが、部品の表面全体にわたって、または所定の部分(例えば、定位置でサンプリングされた部品の所定の割合)を、自動的に撮像する(例えば、1μmおよびより大きな500μmの欠陥の両方が実質的に同時に検出可能である)。
(4)要求されたデータが収集されたら、関連する技術分野で公知の計算機的方法を用いて、例えば、欠陥を分析・定量化するために用いられている機械学習を使用して、画像を処理する。
(5)所定のセットの入力(例えば、単位面積当たりの所定の大きさ以上の欠陥の数、スキャンされた部品の一部または全体の粗さレベル、および本明細書に記載された他の入力およびパラメータ)に基づいて、コンピュータープログラムが、プログラムおよび分析された欠陥に基づいて、その部品が検査に合格か不合格かを決定する。
【0039】
上記のような方法は、以下により詳細に記載された様々なタイプのデバイスで実行され得る。デバイスは、例えば、上に記載の開示された主題の1つまたは複数の態様とともに、ソフトウェア、ファームウェア中に、またはハードウェア実装としてプログラムされたコンピュータもしくはマイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは特定用途向け集積回路(ASIC)などの専用プロセッサを含む。
【0040】
本明細書を通じて、複数の例は、単一の例として記載された構成要素、動作、または構造を実装し得る。1つまたは複数の方法の個別の動作が、別々の動作として示され記載されているが、1つまたは複数の個別の動作が同時に行われてもよく、示された順で動作を行う必要はない。例示した構成において、別々の構成要素として提示された構造および機能性は、組み合わされた構造または構成要素として実装されてもよい。これらおよび他の変形、変更、追加、および改善は、本明細書の主題の範囲内である。
【0041】
特定の実施形態は、論理または複数の構成要素、モジュール、またはメカニズムを含むものとして、本明細書に記載された。モジュールは、ソフトウェアモジュール(例えば、機械可読媒体もしくは伝送信号において具現化されるコード)またはハードウェアモジュールを構成してもよい。「ハードウェアモジュール」は、特定の動作の実行が可能な有形のユニットであり、特定の物理的な方法で構成または配置される。様々な実施形態では、1つもしくは複数のコンピュータシステム(例えば、スタンドアロンコンピュータシステム、クライアントコンピュータシステムもしくはサーバーコンピュータシステム)またはコンピュータシステムの1つもしくは複数のハードウェアモジュール(例えば、プロセッサまたはプロセッサ群)がソフトウェア(例えば、アプリケーションもしくはアプリケーション部分)により、本明細書に記載の特定の動作を実行するよう操作するハードウェアモジュールとして、構成され得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、ハードウェアモジュールは、機械的に、電気的にまたはそれらの適切な組み合わせで、実装され得る。例えば、ハードウェアモジュールは、専用の回路または特定の動作を実行するために恒久的に構成されている論理を含んでもよい。例えば、ハードウェアモジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)またはASICなどの専用プロセッサであってもよい。
【0043】
ハードウェアモジュールはまた、特定の動作を実行するためにソフトウェアにより一時的に構成されているプログラマブル論理または回路を含んでもよい。例えば、ハードウェアモジュールは、汎用プロセッサまたは他のプログラマブルプロセッサに埋め込まれたソフトウェアを含んでもよい。ハードウェアモジュールを、専用の恒久的に構成されている回路または一時的に構成されている回路(例えば、ソフトウェアにより構成されている)に、機械的に実装するという決定は、コストと時間を考慮してなされ得ることが認識されるだろう。
【0044】
したがって、「ハードウェアモジュール」という用語は、特定の方法で動作するように、または本明細書に記載の特定の動作を実行するように、物理的に作成され、恒久的に構成され(例えば、ハードウェア)、または一時的に構成される(例えば、プログラムされる)、有形の実体を包含することが、理解されるべきである。本明細書で使用される場合、「ハードウェアが実装されたモジュール」は、ハードウェアモジュールを指す。ハードウェアモジュールが一時的に構成される(例えば、プログラムされる)実施形態を考慮すると、各々のハードウェアモジュールは、任意の1つのインスタンスにおいて、時間内に構成されるまたはインスタンス化される必要がない。例えば、ハードウェアモジュールがソフトウェアによって構成される汎用プロセッサを含んで専用プロセッサとなる場合、汎用プロセッサは、異なる時間で、それぞれ異なる専用プロセッサ(例えば、異なるハードウェアモジュールを含む)として構成されてもよい。したがって、ソフトウェアはプロセッサを構成してもよく、例えば、1つのインスタンスの時間に特定のハードウェアモジュールを構成し、異なるインスタンスの時間に、異なるハードウェアモジュールを構成してもよい。
【0045】
ハードウェアモジュールは、他のハードウェアモジュールに情報を提供でき、また他のハードウェアモジュールから情報を受信できる。したがって、記載されたハードウェアモジュールは、通信可能に連結されていると考えてもよい。複数のハードウェアモジュールが同時に存在する場合、信号の伝送(例えば、適切な回路またはバスにより)により、2つまたはそれ以上のハードウェアモジュール間で、通信が実現され得る。複数のハードウェアモジュールが、異なる時間で構成されるまたはインスタンス化される実施形態では、そのようなハードウェアモジュール間の通信は、例えば、複数のハードウェアモジュールがアクセスできるメモリ構造内での情報の記憶および取り出しにより、実現され得る。例えば、1つのハードウェアモジュールが動作を実行し、その動作の出力を、通信可能に連結されているメモリデバイスに記憶してもよい。さらなるハードウェアモジュールがその後、メモリデバイスにアクセスし、記憶された出力を取り出して、処理してもよい。ハードウェアモジュールはまた、入力または出力デバイスとの通信を開始してもよく、リソース上で動作してもよい(例えば、情報の収集)。
【0046】
本明細書に記載の例示的な方法の様々な動作は、少なくとも部分的に、一時的に構成される1つもしくは複数のプロセッサ(例えば、ソフトウェア)または関連する操作を実行するよう恒久的に構成されている1つもしくは複数のプロセッサにより実行されてもよい。一時的に構成されていても恒久的に構成されていても、そのようなプロセッサは、本明細書に記載の1つまたは複数の動作もしくは機能を実行するように動作する、プロセッサが実装されたモジュールを構成し得る。本明細書で使用される「プロセッサが実装されたモジュール」は、1つまたは複数のプロセッサを使用して実装されたハードウェアモジュールを指す。
【0047】
同様に、本明細書に記載の方法では、少なくとも部分的に、プロセッサが実装されてもよく、プロセッサはハードウェアの一例である。例えば、方法の動作の少なくとも一部は、1つもしくは複数のプロセッサまたはプロセッサが実装されたモジュールにより、実行されてもよい。さらに、1つもしくは複数のプロセッサは、「クラウドコンピューティング」環境内のまたは「サービスとしてのソフトウェア」(SaaS)としての関連する動作の実行をサポートするように、動作してもよい。例えば、動作のうちの少なくともいくつかは、一群のコンピュータ(プロセッサを含む機械の例として)により実行されてもよく、これらの動作はネットワーク(例えば、インターネット)および1つまたは複数の適切なインターフェース(例えば、アプリケーションプログラムインターフェース(API))を通じてアクセス可能である。
【0048】
特定の動作の実行は、1つまたは複数のプロセッサの中で振り分けられてもよく、1つの機械内で行うだけでなく、複数の機械で展開してもよい。いくつかの実施形態では、1つもしくは複数のプロセッサまたはプロセッサが実装されたモジュールは、1つの場所(例えば、住居環境、オフィス環境またはサーバファーム内)に配置されてもよい。他の実施形態では、1つもしくは複数のプロセッサまたはプロセッサが実装されたモジュールは、複数の場所に分けて配置してもよい。
【0049】
本明細書で使用される「または」という用語は、包括的または排他的に解釈され得る。さらに、当業者は記載された開示を読んで理解することにより、他の実施形態を理解する。さらに、本明細書に記載された開示を読んで理解することにより、当業者は、本明細書に記載された技術および例の様々な組み合わせが、すべて様々な組み合わせで適用され得ることを容易に理解するだろう。
【0050】
様々な実施形態を個別に説明してきたが、これらの個々の実施形態は、独立した技術または設計とみなされることは意図されていない。上に記載したように、各々の様々な部分は相互に関係があってもよく、各々は個別に使用してもよく、または本明細書に記載した反射フーリエプティコグラフィシステムの他の実施形態と組み合わせて使用してもよい。例えば、方法、動作および工程の様々な実施形態を記載してきたが、これらの方法、動作および工程は、個別に使用しても、様々に組み合わせて使用してもよい。
【0051】
したがって、当業者が本明細書に記載された開示を読んで理解することによって明らかなように、多くの変更および変形が可能である。本明細書に列挙されたものに加えて、本開示の範囲内にある機能的に同等の方法および装置が、前述の記載によって当業者には明らかである。いくつかの実施形態の部分および特徴が、他の部分および特徴に含まれてもよく、または他の部分および特徴に置き換えられてもよい。このような変更および変形は、添付の特許請求の範囲内であることが意図される。そのため本開示は、特許請求の範囲が権利を有する等価物の全範囲とともに、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ限定される。また、本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのみであり、限定することは意図されていないことも理解されるべきである。
【0052】
本開示の要約が、読者が迅速に技術的開示を確認するために提供される。本要約は、特許請求の範囲を解釈したり、限定するために使用されないという理解のもとに、提示される。さらに、前述の「発明を実施するための形態」では、本開示を合理化する目的で、様々な特徴が1つの実施形態の中にまとめられてもよいことがわかる。開示された方法は、特許請求の範囲を限定するものとしては解釈されるべきではない。このため、以下の特許請求の範囲は、それぞれの請求項が別々の実施形態として独立したものとして、「発明を実施するための形態」に組み込まれる。
【0053】
以下の番号が付された例は、開示されている主題の具体的な実施形態である。
例1
開示された主題の実施形態は、部品の表面の欠陥を検出するために、反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)を動作させる方法を記載する。前記方法は、前記部品を、前記RFPMの保持固定具の上に載置し、前記表面に向けて照射するよう構成されている複数コンポーネントの光源から、少なくとも1つの照光パターンを生成させ、前記複数コンポーネントの光源は、それぞれが個別に作動する複数の個々の光源を有し、前記少なくとも1つの照光パターンは、時間的パターンおよび空間的パターンを含む複数のパターンから選択され、前記表面から向きが変わった照射を、センサ素子に収集し、前記センサ素子により収集された前記照射から、微分位相コントラスト(DPC)技術により、位相微分測定値を取得し、前記表面から前記センサ素子までの撮像軸間の角度を決定し、前記表面の1つまたは複数の欠陥の、少なくとも高さ特性を決定することを含む。
【0054】
例2
請求項1に記載の方法であって、前記表面の領域上の前記少なくとも1つの生成された照光パターンをラスタースキャンすることをさらに含む、方法。
【0055】
例3
例1または2のいずれかに記載の方法であって、前記少なくとも1つの生成された照光パターンの下で、前記部品を移動させることにより、前記表面の領域上をラスタースキャンすることをさらに含む、方法。
【0056】
例4
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記表面の領域に前記少なくとも1つの生成された照光パターンをスキャンしと、前記少なくとも1つの生成された照光パターンの下で、前記部品を移動させることにより、前記表面の前記領域をラスタースキャンすることをさらに含む、方法。
【0057】
例5
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記領域を、少なくとも前記表面の約0.25m2となるように選択する、方法。
【0058】
例6
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記複数の個々の光源から選択された光源の少なくとも1つの波長を決定することをさらに含む、方法。
【0059】
例7
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記少なくとも1つの照光パターンは、前記表面を複数の入射角で照らすように選択される、方法。
【0060】
例8
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記時間的パターンおよび前記空間的パターンは、あらかじめ決定されている、方法。
【0061】
例9
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記時間的パターンを選択することは、前記複数の個々の光源のうちいずれを作動させるかを選択し、前記選択された複数の個々の光源のうち、前記選択された個々の光源の残りの光源に対して、時間内にいずれを作動させるかを決定することを含む、方法。
【0062】
例10
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記空間的パターンを選択することは、実質的に一定の時間内に、前記複数の個々の光源のうちいずれを作動させるかを選択することを含む、方法。
【0063】
施例11
前記施例のいずれか1つに記載の方法であって、前記表面に対する垂直線からの所定の角度、前記少なくとも1つの生成された照光パターンの中点が法線(標準)からオフセットされる角度を決定することをさらに含む、方法。
【0064】
例12
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、所定の開口数のレイリーの分解能の限界に対して、前記検出された欠陥の分解能および前記複数の個々の光源の光の波長を大きくするために、前記表面から向きが変わって収集された照射の少なくとも1つを計算的に組み合わせて、ことをさらに含む、方法。
【0065】
例13
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記収集された照射の焦点を、所定の開口数から前記センサ素子に合わせるための集光光学系を選択することをさらに含む、方法。
【0066】
例14
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記複数コンポーネントの光源がLEDアレイを含む、方法。
【0067】
例15
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、前記少なくとも1つの照光パターンを生成させることは、前記LEDアレイからLED群を含むように、前記複数の個々の光源のうちの光源を選択することを含む、方法。
【0068】
例16
前記例のいずれか1つに記載の方法であって、各々の前記複数の個々の光源はLEDを含む、方法。
【0069】
例17
開示された主題の実施形態は、反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)を動作させる方法を記載する。前記方法は、検査する非生物部品を、固定具の上に載置し、前記RFPMの1つまたは複数の態様を実行し制御するためのプログラムを選択することを含み、前記態様は、複数コンポーネントの光源の空間的パターン、前記複数コンポーネントの光源の時間的パターン、検出する欠陥の大きさの範囲、検査する部品の領域、1つまたは複数の検出された欠陥の少なくとも1つの高さ特性、および記録する前記非生物部品の画像の数を含む態様から、選択可能である。
【0070】
例18
例17に記載の方法であって、前記記録された画像に基づいて、前記部品の前記領域の少なくとも一部の粗さレベルを決定することをさらに含む、方法。
【0071】
例19
例17または例18のいずれかに記載の方法であって、検出する欠陥の大きさの範囲を選択することをさらに含む、方法。
【0072】
例20
例17から例19のいずれか1つに記載の方法であって、前記複数コンポーネントの光源が前記部品に向ける照射の角度の範囲を選択することをさらに含む、方法。
【0073】
例21
例17から例20のいずれか1つに記載の方法であって、前記非生物部品は、金属表面、セラミック表面、セラミックコーティングされた表面、元素半導体基板表面、化合物半導体基板表面、ガラス表面、陽極酸化表面、プラスチック、および酸化表面を含む材料から選択される少なくとも1つの材料を含む、方法。
【0074】
例22
17から例21のいずれか1つに記載の方法であって、検出される欠陥の前記大きさの範囲は、前記検出された欠陥の特性寸法の約50nmから約50mmの範囲を含む、方法。
【0075】
例23
開示された主題の実施形態は、部品の表面の欠陥を検出するために、反射モードのフーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)を動作させる方法を記載する。前記方法は、前記表面に向けて照射するよう構成されている複数コンポーネントの光源から、少なくとも1つの照光パターンを生成させ、前記複数コンポーネントの光源は複数の個々の光源を有し、前記複数コンポーネントの光源は、それぞれが個別に作動するように構成され、前記少なくとも1つの照光パターンは、時間的パターンおよび空間的パターンから選択され、前記表面の画像のフーリエ空間をサンプリングするために、明視野撮像と暗視野撮像の両方を使用し、前記表面から向きが変わった照射を、センサに収集し、微分位相コントラスト(DPC)技術により、前記欠陥の近傍の領域において、前記センサにより収集された前記向きが変わった照射から、位相微分測定値を取得し、前記表面から前記センサまでの撮像軸間の角度を決定し、前記表面の1つまたは複数の欠陥の、少なくとも高さ特性を決定することを含む。
【0076】
例24
例23に記載の方法であって、前記検出された欠陥の特性寸法は、最大数平方メートルの領域において約5μm以上の大きさである、方法。
【0077】
例25
例23および24のいずれかに記載の方法であって、前記部品は非生物部品である、方法。
【0078】
例26
例25に記載の方法であって、前記非生物部品は、金属表面、セラミック表面、セラミックコーティングされた表面、元素半導体基板表面、化合物半導体基板表面、ガラス表面、陽極酸化表面、プラスチック、および酸化表面を含む材料から選択される少なくとも1つの材料を含む、方法。
【0079】
例27
例23から例26のいずれか1つに記載の方法であって、前記空間的パターンは、選択された空間的パターンの時間内に、実質的に同時に、複数の入射角で前記表面を照らすように選択される、方法。
【0080】
例28
例23から例27のいずれか1つに記載の方法であって、前記時間的パターンを選択することは、前記複数の個々の光源のうちいずれを作動させるかを選択し、前記選択された複数の個々の光源のうち、前記選択された個々の光源の残りの光源に対して、時間内にいずれを作動させるかを決定することを含む、方法。
【0081】
例29
例23から例28のいずれか1つに記載の方法であって、前記時間的パターンを選択することは、実質的に一定の時間内に、前記複数の個々の光源のうちいずれを作動させるかを選択することを含む、方法。
【手続補正書】
【提出日】2025-05-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品の表面の欠陥を検出するための反射フーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)であって、
複数の個々の光源を含む光源アレイと、前記複数の個々の光源の各々は、プログラム可能かつ個別に作動可能であり、前記光源アレイは、試料表面が前記光源アレイの下に配置されているときに前記試料表面に対する所望の角度について調節可能であり、
少なくとも1つの撮像素子およびセンサ素子を含む集光光学系であって、前記試料表面が前記光源アレイの下に配置されているときの動作中に、前記試料表面から反射した光錐の少なくとも一部を収集するために、前記試料表面に対する所望の角度について調節可能な集光光学系と、
を備える、RFPM。
【請求項2】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の各々は、実質的に単色である、RFPM。
【請求項3】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の少なくともいくつかは、少なくとも2つの波長を含む、RFPM。
【請求項4】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の少なくともいくつかは、少なくとも2つの偏光状態を含む、RFPM。
【請求項5】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の少なくともいくつかは、所望の相関色温度(CCT)について調整可能である、RFPM。
【請求項6】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の少なくともいくつかは、波長の非可視範囲における波長を発するように構成されている、RFPM。
【請求項7】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の各々は、様々な量のビーム広がりを有する、RFPM。
【請求項8】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記集光光学系は、顕微鏡対物レンズを備える、RFPM。
【請求項9】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記集光光学系は、CCDアレイを備える、RFPM。
【請求項10】
請求項1に記載のRFPMであって、
前記集光光学系は、光検知器を備える、RFPM。
【請求項11】
部品の表面の欠陥を検出するための反射フーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)であって、
複数の個々の光源を含む光源アレイと、前記複数の個々の光源の各々は、試料表面が前記光源アレイの下に配置されているときに前記試料表面から反射した一連の画像を収集するために、可変時間的パターニングおよび可変空間的パターニングから選択された少なくとも1つの照光パターンを有するようにプログラム可能であり、前記複数の個々の光源の各々は個別に作動可能であり、前記光源アレイは、前記試料表面に対する所望の角度について調節可能であり、
少なくとも1つの撮像素子およびセンサ素子を含む集光光学系であって、前記試料表面が前記光源アレイの下に配置されているときの動作中に、前記試料表面から反射した光錐の少なくとも一部を収集するために、前記試料表面に対する所望の角度について調節可能な集光光学系と、
を備える、RFPM。
【請求項12】
請求項11に記載のRFPMであって、
前記可変時間的パターニングおよび前記可変空間的パターニングは、あらかじめ決められている、RFPM。
【請求項13】
請求項11に記載のRFPMであって、
前記可変時間的パターニングおよび前記可変空間的パターニングは、前記集光光学系を通過する角度の範囲よりも大きく、そのため前記集光光学系の開口数によって固定されない照明角度の範囲を規定する、RFPM。
【請求項14】
請求項11に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の少なくともいくつかは、波長の非可視範囲における波長を発するように構成されている、RFPM。
【請求項15】
請求項11に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の各々は、様々な量のビーム広がりを有する、RFPM。
【請求項16】
請求項11に記載のRFPMであって、
前記集光光学系は、顕微鏡対物レンズを備える、RFPM。
【請求項17】
請求項11に記載のRFPMであって、
前記集光光学系は、CCDアレイを備える、RFPM。
【請求項18】
請求項11に記載のRFPMであって、
前記集光光学系は、光検知器を備える、RFPM。
【請求項19】
請求項11に記載のRFPMであって、
前記少なくとも1つの照光パターンは、前記試料表面を複数の入射角で照らすように選択される、RFPM。
【請求項20】
部品の表面の欠陥を検出するための反射フーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)であって、
少なくとも1つの左側光源アレイおよび右側光源アレイを含む光源アレイと、前記左側光源アレイおよび前記右側光源アレイの各々は、複数の個々の光源を含み、前記複数の個々の光源の各々は、個別に作動可能であり、前記左側光源アレイおよび前記右側光源アレイの各々は、試料表面が前記光源アレイの下に配置されているときに前記試料表面に対する所望の角度について個別に調節可能であり、
少なくとも1つの撮像素子およびセンサ素子を含む集光光学系であって、前記試料表面が前記左側光源アレイおよび前記右側光源アレイの下に配置されているときの動作中に、前記試料表面から反射した光錐の少なくとも一部を収集するために、前記試料表面に対する所望の角度について調節可能な集光光学系と、
を備える、RFPM。
【請求項21】
請求項20に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の各々は、試料表面が前記光源アレイの下に配置されているときに前記試料表面から反射した一連の画像を収集するために、可変時間的パターニングおよび可変空間的パターニングから選択された少なくとも1つの照光パターンを有するようにプログラム可能である、RFPM。
【請求項22】
請求項20に記載のRFPMであって、
前記集光光学系は、前記左側光源アレイと前記右側光源アレイとの間に配置されている、RFPM。
【請求項23】
部品の表面の欠陥を検出するための反射フーリエプティコグラフィ顕微鏡(RFPM)であって、
複数の個々の光源を含む実質的に円錐台状の光源アレイと、前記複数の個々の光源の各々は、個別に作動可能であり、
少なくとも1つの撮像素子およびセンサ素子を含む集光光学系であって、試料表面が前記実質的に円錐台状の光源アレイの下に配置されているときの動作中に、前記試料表面から反射した光錐の少なくとも一部を収集するために、前記試料表面に対する所望の角度について調節可能な集光光学系と、
を備える、RFPM。
【請求項24】
請求項23に記載のRFPMであって、
前記複数の個々の光源の各々は、試料表面が前記実質的に円錐台状の光源アレイの下に配置されているときに前記試料表面から反射した一連の画像を収集するために、可変時間的パターニングおよび可変空間的パターニングから選択された少なくとも1つの照光パターンを有するようにプログラム可能である、RFPM。
【請求項25】
請求項23に記載のRFPMであって、
前記集光光学系は、前記実質的に円錐台状の光源アレイの最上部に配置されている、RFPM。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0035】
例えば、
図3Cは
図3AのRFPM装置300の配置の三次元側面
図340を示す。この側面図では、RFPM装置300は実質的に円錐台状の形を有することが示される。角度341は、0°または0°付近から45°以上であってもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
例2
例1に記載の方法であって、前記表面の領域上の前記少なくとも1つの生成された照光パターンをラスタースキャンすることをさらに含む、方法。
【外国語明細書】