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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001137
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】包装体
(51)【国際特許分類】
B65D 77/30 20060101AFI20241225BHJP
【ＦＩ】
B65D77/30 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023100566
(22)【出願日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】000001421
【氏名又は名称】キユーピー株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】593040298
【氏名又は名称】株式会社ディスペンパックジャパン
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 僚英
【テーマコード（参考）】
3E067
【Ｆターム（参考）】
3E067AA04
3E067AB21
3E067AB81
3E067BA13A
3E067BB14A
3E067BC07A
3E067EA06
3E067EA32
3E067EB05
3E067EB29
3E067EE59
3E067FB02
3E067FC01
(57)【要約】
【課題】内容物が吐出される開口を拡大することができる包装体を提供する。
【解決手段】切り込み線を設けた略平板状のシートを有する蓋部と、シートよりも高い可撓性を有し、シートとの間に内容物を収容する収容部と、を備える包装体であって、シートには、切り込み線に直交する第１方向に延びるとともに、収容部の側に突出する線状突出部が形成される。線状突出部は、切り込み線から第１方向に沿った両方向に所定の距離だけ離れた位置に配置され、切り込み線において蓋部を破断させたときに互いに対向する一対の頂点を有する。
【選択図】図２
【解決手段】切り込み線を設けた略平板状のシートを有する蓋部と、シートよりも高い可撓性を有し、シートとの間に内容物を収容する収容部と、を備える包装体であって、シートには、切り込み線に直交する第１方向に延びるとともに、収容部の側に突出する線状突出部が形成される。線状突出部は、切り込み線から第１方向に沿った両方向に所定の距離だけ離れた位置に配置され、切り込み線において蓋部を破断させたときに互いに対向する一対の頂点を有する。
【選択図】図２
【特許請求の範囲】
【請求項1】
切り込み線を設けた略平板状のシートを有する蓋部と、
前記シートよりも高い可撓性を有し、前記シートとの間に内容物を収容する収容部と、を備える包装体であって、
前記シートには、前記切り込み線に直交する第１方向に延びるとともに、前記収容部の側に突出する線状突出部が形成される、包装体。
前記シートよりも高い可撓性を有し、前記シートとの間に内容物を収容する収容部と、を備える包装体であって、
前記シートには、前記切り込み線に直交する第１方向に延びるとともに、前記収容部の側に突出する線状突出部が形成される、包装体。
【請求項2】
前記線状突出部は、前記切り込み線から前記第１方向に沿った両方向に所定の距離だけ離れた位置に配置され、前記切り込み線において前記蓋部を破断させたときに互いに対向する一対の頂点を有する、請求項１に記載の包装体。
【請求項3】
前記線状突出部は、前記シートの変形部分として形成される、請求項１に記載の包装体。
【請求項4】
前記収容部は、前記切り込み線を跨いだ位置に設けられる、請求項１に記載の包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
＜背景技術の説明＞
特許文献１には、複合フィルムで構成された分配包装体が開示されている。
特許文献１には、複合フィルムで構成された分配包装体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開２０１５－０２０８０３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
＜背景技術の課題＞
特許文献１に開示された分配包装体では、分配包装体を指でつまんで蓋体を折り曲げ線で折り曲げ、蓋体を押圧することにより潰れた可撓性部材内の内容物を突起状の吐出手段から吐出させている。しかし、内容物が吐出される開口の形状は吐出手段により規定されるため、開口が小さくなりやすいという問題がある。
特許文献１に開示された分配包装体では、分配包装体を指でつまんで蓋体を折り曲げ線で折り曲げ、蓋体を押圧することにより潰れた可撓性部材内の内容物を突起状の吐出手段から吐出させている。しかし、内容物が吐出される開口の形状は吐出手段により規定されるため、開口が小さくなりやすいという問題がある。
【0005】
＜本発明の解決課題＞
そこで、１つの側面では、本発明は、内容物が吐出される開口を拡大することができる包装体を提供することを目的とする。
そこで、１つの側面では、本発明は、内容物が吐出される開口を拡大することができる包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
＜請求項１の内容＞
１つの側面では、
切り込み線を設けた略平板状のシートを有する蓋部と、
前記シートよりも高い可撓性を有し、前記シートとの間に内容物を収容する収容部と、を備える包装体であって、
前記シートには、前記切り込み線に直交する第１方向に延びるとともに、前記収容部の側に突出する線状突出部が形成される、包装体が提供される。
１つの側面では、
切り込み線を設けた略平板状のシートを有する蓋部と、
前記シートよりも高い可撓性を有し、前記シートとの間に内容物を収容する収容部と、を備える包装体であって、
前記シートには、前記切り込み線に直交する第１方向に延びるとともに、前記収容部の側に突出する線状突出部が形成される、包装体が提供される。
【発明の効果】
【0007】
１つの側面では、本発明によれば、内容物が吐出される開口を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態の包装体の構成を示す斜視図である。
【図2】蓋部の構成を示す底面図である。
【図3】蓋部の構成を示す斜視図である。
【図4】本実施形態の包装体の構成を示す断面図である。
【図4A】シートが破断された状態を示す断面図である。
【図4B】シートが破断された状態を示す断面図である。
【図6】変形例の包装体の構成を示す斜視図である。
【図7】蓋部の構成を示す底面図である。
【図8】蓋部の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
＜実施形態の説明＞
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付している。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ符号を付している。
【0010】
【0011】
＜包装体の構成－２＞
図１～図４に示すように、本実施形態の包装体１００は、直線状の切り込み線１１ａを設けた略平板状の樹脂製のシート１１を有する蓋部１０と、シート１１よりも高い可撓性を有し、シート１１との間に内容物を収容する樹脂製の収容部２０と、を備える。図４に示すように、収容部２０は、図４の左右方向において切り込み線１１ａを跨いで設けられる。切り込み線１１ａは、シート１１を少なくとも一部の範囲で横断し、シート１１の表面側（図１の上面側）に開口する溝として形成することができる。切り込み線１１ａの深さ（溝の深さ）は、シート１１の破断のしやすさ等を考慮して設定される。切り込み線１１ａが形成される全長としては、図２の上下方向についてのシート１１の全長に対し１０％以上がよく、望ましくは３０パーセント以上、さらに望ましくは５０パーセント以上がよい。切り込み線１１ａは、短すぎると開封部に力が集中できないまま、蓋材が変形し開封できなくなるという理由で好ましくない。また、切り込み線１１ａは、長すぎても大きな問題はない。切り込み線１１ａの本数としては、最低でも１本必要である。ただし、例えば、図２における上下方向におけるシート１１の中央部のみに１本形成した場合には、シーラント破壊に至らない可能性があるので、図２における上下方向における両端（シール）側に近づけた領域に切り込み線１１ａを追加する方が望ましい。切り込み線１１ａの本数は、多すぎても支障はないが、設計の手間がかかる。
内容物は任意であるが、包装体１００は、例えば、マヨネーズ、各種ソース、ドレッシング、具材の混在する食材、化粧用クリーム、医療用クリームなど、流動性を有する内容物に適している。なお、内容物を収容部２０に充填した後、蓋部１０を収容部２０にシールすることにより、内容物が包装体１００に収容される。
図１～図４に示すように、本実施形態の包装体１００は、直線状の切り込み線１１ａを設けた略平板状の樹脂製のシート１１を有する蓋部１０と、シート１１よりも高い可撓性を有し、シート１１との間に内容物を収容する樹脂製の収容部２０と、を備える。図４に示すように、収容部２０は、図４の左右方向において切り込み線１１ａを跨いで設けられる。切り込み線１１ａは、シート１１を少なくとも一部の範囲で横断し、シート１１の表面側（図１の上面側）に開口する溝として形成することができる。切り込み線１１ａの深さ（溝の深さ）は、シート１１の破断のしやすさ等を考慮して設定される。切り込み線１１ａが形成される全長としては、図２の上下方向についてのシート１１の全長に対し１０％以上がよく、望ましくは３０パーセント以上、さらに望ましくは５０パーセント以上がよい。切り込み線１１ａは、短すぎると開封部に力が集中できないまま、蓋材が変形し開封できなくなるという理由で好ましくない。また、切り込み線１１ａは、長すぎても大きな問題はない。切り込み線１１ａの本数としては、最低でも１本必要である。ただし、例えば、図２における上下方向におけるシート１１の中央部のみに１本形成した場合には、シーラント破壊に至らない可能性があるので、図２における上下方向における両端（シール）側に近づけた領域に切り込み線１１ａを追加する方が望ましい。切り込み線１１ａの本数は、多すぎても支障はないが、設計の手間がかかる。
内容物は任意であるが、包装体１００は、例えば、マヨネーズ、各種ソース、ドレッシング、具材の混在する食材、化粧用クリーム、医療用クリームなど、流動性を有する内容物に適している。なお、内容物を収容部２０に充填した後、蓋部１０を収容部２０にシールすることにより、内容物が包装体１００に収容される。
【0012】
＜収容部の構成－１＞
収容部２０は、外周部２１においてシート１１の裏面（図４の下面）に溶着され、内容物が収容部２０と蓋部１０との間に密閉される。なお、シート１１を複数の層を積層して構成する場合には、シート１１の裏面側に熱可塑性のシール層を設け、このシール層を介して収容部２０の外周部２１と蓋部１０とを熱溶着してもよい。
収容部２０は、外周部２１においてシート１１の裏面（図４の下面）に溶着され、内容物が収容部２０と蓋部１０との間に密閉される。なお、シート１１を複数の層を積層して構成する場合には、シート１１の裏面側に熱可塑性のシール層を設け、このシール層を介して収容部２０の外周部２１と蓋部１０とを熱溶着してもよい。
【0013】
＜収容部の構成－２＞
図４に示すように、収容部２０には、切り込み線１１ａを跨ぐ領域に凹部２２が形成されている。凹部２２により包装体１００に収容された内容物を吐出する際の収容部２０の円滑な変形を促すことができる。しかし、凹部２２を省略し、収容部２０の底面（図４における下面）を平面状としてもよい。
図４に示すように、収容部２０には、切り込み線１１ａを跨ぐ領域に凹部２２が形成されている。凹部２２により包装体１００に収容された内容物を吐出する際の収容部２０の円滑な変形を促すことができる。しかし、凹部２２を省略し、収容部２０の底面（図４における下面）を平面状としてもよい。
【0014】
＜シートの構成－１＞
シート１１には、切り込み線１１ａに直交する方向（第１方向；図２の矢印で示す方向）に延びるとともに、収容部２０の側に突出する線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃが形成されている。線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、シート１１を型押しして変形させることにより形成されている。すなわち、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、シート１１の変形部分として形成されている。このため、図１に示すように、シート１１の表面（図１の上面）には、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃにそれぞれ対応する線状の凹部１５Ａ、１５Ｂ及び１５Ｃが形成される。線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃの深さとしては、一番深い部分において、０．５～２０ｍｍの範囲がよく、好ましくは、１～１５ｍｍの範囲がよく、さらに好ましくは、２～１０ｍｍの範囲がよい。深さが不足すると、内容物を吐出するための開口が狭くなりシーラントを破壊できなくなる。また、深さがあり過ぎると、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃが薄くなり、ピンホールや強度不足により線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃが潰されて機能を果たさなくなる可能性がある。なお、シート１１は、例えば、ハーフカット処置により切り込み線１１ａを形成し、さらに、オスメス金型成形により線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃを形成することにより製造できる。
シート１１には、切り込み線１１ａに直交する方向（第１方向；図２の矢印で示す方向）に延びるとともに、収容部２０の側に突出する線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃが形成されている。線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、シート１１を型押しして変形させることにより形成されている。すなわち、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、シート１１の変形部分として形成されている。このため、図１に示すように、シート１１の表面（図１の上面）には、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃにそれぞれ対応する線状の凹部１５Ａ、１５Ｂ及び１５Ｃが形成される。線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃの深さとしては、一番深い部分において、０．５～２０ｍｍの範囲がよく、好ましくは、１～１５ｍｍの範囲がよく、さらに好ましくは、２～１０ｍｍの範囲がよい。深さが不足すると、内容物を吐出するための開口が狭くなりシーラントを破壊できなくなる。また、深さがあり過ぎると、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃが薄くなり、ピンホールや強度不足により線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃが潰されて機能を果たさなくなる可能性がある。なお、シート１１は、例えば、ハーフカット処置により切り込み線１１ａを形成し、さらに、オスメス金型成形により線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃを形成することにより製造できる。
【0015】
＜シートの構成－２＞
図２に示すように、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、それぞれ頂点１３を有する略三角錐形状の一対の領域Ｒ１と、一対の領域Ｒ１の間に配置され、切り込み線１１ａと交差する頂点１３よりも高さが小さい領域Ｒ２と、領域Ｒ１よりも外側（切り込み線１１ａから離れた側）に配置され、頂点１３よりも高さが小さい一対の領域Ｒ３と、を備える。図２における上下方向の幅は、領域Ｒ２よりも領域Ｒ３のほうが狭くされている。また、領域Ｒ１は、領域Ｒ３と領域Ｒ２との間で連続的に図２における上下方向の幅が変化するような形状とされている。
図２に示すように、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、それぞれ頂点１３を有する略三角錐形状の一対の領域Ｒ１と、一対の領域Ｒ１の間に配置され、切り込み線１１ａと交差する頂点１３よりも高さが小さい領域Ｒ２と、領域Ｒ１よりも外側（切り込み線１１ａから離れた側）に配置され、頂点１３よりも高さが小さい一対の領域Ｒ３と、を備える。図２における上下方向の幅は、領域Ｒ２よりも領域Ｒ３のほうが狭くされている。また、領域Ｒ１は、領域Ｒ３と領域Ｒ２との間で連続的に図２における上下方向の幅が変化するような形状とされている。
【0016】
＜シートの構成－３＞
また、一対の頂点１３は、それぞれ切り込み線１１ａから上記の第１方向に沿った両方向に所定の距離ｄ（図２）だけ離れた位置に配置されている。
また、一対の頂点１３は、それぞれ切り込み線１１ａから上記の第１方向に沿った両方向に所定の距離ｄ（図２）だけ離れた位置に配置されている。
【0017】
＜シートの構成－４＞
なお、図２では、線状突出部１２Ａのみに、頂点１３及び領域Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３を示しているが、本実施形態では、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは同一形状に形成されている。
なお、図２では、線状突出部１２Ａのみに、頂点１３及び領域Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３を示しているが、本実施形態では、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは同一形状に形成されている。
【0018】
＜線状突出部の機能＞
このような線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、シート１１の強度を確保し、第１方向における撓みを抑制するように機能する。また、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、切り込み線１１ａに沿ったシート１１の破断時に、内容物を吐出するための開口を拡大する機能を有する。
このような線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、シート１１の強度を確保し、第１方向における撓みを抑制するように機能する。また、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃは、切り込み線１１ａに沿ったシート１１の破断時に、内容物を吐出するための開口を拡大する機能を有する。
【0019】
＜吐出時の操作－１＞
次に、包装体１００に収容された内容物を吐出する際の操作について説明する。
次に、包装体１００に収容された内容物を吐出する際の操作について説明する。
【0020】
【0021】
＜吐出時の操作－３＞
図４Ａに示すように、シート１１の表面を下方に向けた状態で、シート１１を図４Ａの左右から指で挟み込むと、シート１１が折り曲げられ、シート１１が切り込み線１１ａに沿って破断する。続いて、図４Ｂに示すように、シート１１をさらに指で挟み込み、収容部２０を押し潰すことにより、シート１１の間に形成された開口を経由して内容物が下方に吐出される。なお、包装体１００は、シート１１を図４Ａの左右から指で挟み込み包装体１００を開封する際に、片手で開封操作ができるようなサイズとされていることが望ましい。具体的には、包装体１００のサイズとして、長手方向（図２の左右方向）の寸法が３５ｍｍ以上１００ｍｍ以下であることが好ましく、短手方向（図２の上下方向）の寸法が２５ｍｍ以上６０ｍｍ以下であることが好ましい。また、包装体１００の高さ（図４の上下方向の寸法）は、５ｍｍ以上３０ｍｍ以下であることが好ましい。
図４Ａに示すように、シート１１の表面を下方に向けた状態で、シート１１を図４Ａの左右から指で挟み込むと、シート１１が折り曲げられ、シート１１が切り込み線１１ａに沿って破断する。続いて、図４Ｂに示すように、シート１１をさらに指で挟み込み、収容部２０を押し潰すことにより、シート１１の間に形成された開口を経由して内容物が下方に吐出される。なお、包装体１００は、シート１１を図４Ａの左右から指で挟み込み包装体１００を開封する際に、片手で開封操作ができるようなサイズとされていることが望ましい。具体的には、包装体１００のサイズとして、長手方向（図２の左右方向）の寸法が３５ｍｍ以上１００ｍｍ以下であることが好ましく、短手方向（図２の上下方向）の寸法が２５ｍｍ以上６０ｍｍ以下であることが好ましい。また、包装体１００の高さ（図４の上下方向の寸法）は、５ｍｍ以上３０ｍｍ以下であることが好ましい。
【0022】
＜吐出時の操作－４＞
図４Ｂ及び図５に示すように、収容部２０がシート１１に挟まれた状態では、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃの一対の頂点１３は、図４Ｂの左右方向に互いに対向し、互いに当接可能な部位に位置付けられる。このため、図４Ｂの左右に破断されたシート１１の間には、一対の頂点１３によって一定以上の間隙が確保される。また、一対の頂点１３が互いに当接することにより、シート１１が図４Ｂの左右方向に押し拡げられる。このため、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃと交差する部分、線状突出部１２Ａと線状突出部１２Ｂとの間、線状突出部１２Ｃと線状突出部１２Ｂとの間、を含め、シート１１を切り込み線１１ａに沿って広い範囲で確実に破断させることができる。例えば、図４Ｂ、図５及び図５Ａに示すように、線状突出部１２Ａ及び１２Ｃの一対の頂点１３が互いに当接する（図５）。これにより、シート１１の幅（図２の上下方向の幅）のほぼ全体にわたりシート１１が破断される。また、頂点１３の高さにより、破断されたシート１１間の距離（図５及び図５Ａにおける左右の距離）が確保できる。このため、破断されたシート１１間に断面積の大きな開口が形成される（図５及び図５Ａ）。
図４Ｂ及び図５に示すように、収容部２０がシート１１に挟まれた状態では、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃの一対の頂点１３は、図４Ｂの左右方向に互いに対向し、互いに当接可能な部位に位置付けられる。このため、図４Ｂの左右に破断されたシート１１の間には、一対の頂点１３によって一定以上の間隙が確保される。また、一対の頂点１３が互いに当接することにより、シート１１が図４Ｂの左右方向に押し拡げられる。このため、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃと交差する部分、線状突出部１２Ａと線状突出部１２Ｂとの間、線状突出部１２Ｃと線状突出部１２Ｂとの間、を含め、シート１１を切り込み線１１ａに沿って広い範囲で確実に破断させることができる。例えば、図４Ｂ、図５及び図５Ａに示すように、線状突出部１２Ａ及び１２Ｃの一対の頂点１３が互いに当接する（図５）。これにより、シート１１の幅（図２の上下方向の幅）のほぼ全体にわたりシート１１が破断される。また、頂点１３の高さにより、破断されたシート１１間の距離（図５及び図５Ａにおける左右の距離）が確保できる。このため、破断されたシート１１間に断面積の大きな開口が形成される（図５及び図５Ａ）。
【0023】
＜本実施形態の効果－１＞
このように、本実施形態によれば、切り込み線１１ａに直交する方向に延びるとともに、収容部２０の側に突出する線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃをシート１１に設けている。これにより、シート１１を切り込み線１１ａに沿って破断させたときに形成される開口の断面積を拡大することができる。このため、例えば、粘度の高い内容物や、固形物（具材）が混在する内容物を円滑に吐出させることが可能となる。
このように、本実施形態によれば、切り込み線１１ａに直交する方向に延びるとともに、収容部２０の側に突出する線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃをシート１１に設けている。これにより、シート１１を切り込み線１１ａに沿って破断させたときに形成される開口の断面積を拡大することができる。このため、例えば、粘度の高い内容物や、固形物（具材）が混在する内容物を円滑に吐出させることが可能となる。
【0024】
＜本実施形態の効果－２＞
また、本実施形態によれば、内容物を２つの収容部２０に分配することなく、１つの収容部２０に収容している。このため、包装体１００の占めるスペースを抑制しつつ内容物の容量を増加させることができる。
また、本実施形態によれば、内容物を２つの収容部２０に分配することなく、１つの収容部２０に収容している。このため、包装体１００の占めるスペースを抑制しつつ内容物の容量を増加させることができる。
【0025】
＜本実施形態の効果－３＞
また、本実施形態によれば、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃをシート１１の裏面（図１の下面）に形成しているので、蓋部１０の上面に突出部が形成されることを回避できる。このため、例えば、包装体１００を安定して積み上げることが可能となる他、多数の包装体１００を収容する際の収容スペースを抑制できる。
また、本実施形態によれば、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃをシート１１の裏面（図１の下面）に形成しているので、蓋部１０の上面に突出部が形成されることを回避できる。このため、例えば、包装体１００を安定して積み上げることが可能となる他、多数の包装体１００を収容する際の収容スペースを抑制できる。
【0026】
＜変形例－１＞
本実施形態では、３つの線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃをシート１１に形成する例を示している。しかし、線状突出部の個数は任意であり、１又は２の線状突出部を設けてもよく、４以上の線状突出部を設けてもよい。また、本実施形態では、３つの線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃを同一形状に形成しているが、互いに異なる形状の線状突出部をシート１１に形成してもよい。また、本実施形態では、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃを、切り込み線１１ａを通りシート１１の表面と直交する平面に対して鏡像となる形状、すなわち切り込み線１１ａを挟んで対称となる形状に形成している。しかし、切り込み線１１ａを挟んで非対称となる形状の線状突出部をシート１１に設けてもよい。
本実施形態では、３つの線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃをシート１１に形成する例を示している。しかし、線状突出部の個数は任意であり、１又は２の線状突出部を設けてもよく、４以上の線状突出部を設けてもよい。また、本実施形態では、３つの線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃを同一形状に形成しているが、互いに異なる形状の線状突出部をシート１１に形成してもよい。また、本実施形態では、線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃを、切り込み線１１ａを通りシート１１の表面と直交する平面に対して鏡像となる形状、すなわち切り込み線１１ａを挟んで対称となる形状に形成している。しかし、切り込み線１１ａを挟んで非対称となる形状の線状突出部をシート１１に設けてもよい。
【0027】
＜変形例－２＞
本実施形態では、シート１１の中心（図２の左右方向における中心）に切り込み線１１ａを形成しているが、中心からずれた位置に切り込み線１１ａを形成してもよい。
本実施形態では、シート１１の中心（図２の左右方向における中心）に切り込み線１１ａを形成しているが、中心からずれた位置に切り込み線１１ａを形成してもよい。
【0028】
＜変形例－３＞
本実施形態では、平面状のシート１１を変形させることにより線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃを形成しているが、線状突出部の形成方法は任意である。例えば、裏面（図１における下面）に線状突出部を備えるシートを任意の方法により形成してもよい。この場合、線状の凹部１５Ａ、１５Ｂ及び１５Ｃ（図１）に相当する凹部のない蓋部を形成できる。
本実施形態では、平面状のシート１１を変形させることにより線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃを形成しているが、線状突出部の形成方法は任意である。例えば、裏面（図１における下面）に線状突出部を備えるシートを任意の方法により形成してもよい。この場合、線状の凹部１５Ａ、１５Ｂ及び１５Ｃ（図１）に相当する凹部のない蓋部を形成できる。
【0029】
＜変形例－４＞
本実施形態では、内容物を２つの収容部２０に分配することなく、１つの収容部２０に収容している。しかし、複数の収容部を設け、内容物を分配して収容してもよい。
＜変形例－５＞
図６は、変形例の包装体の構成を示す斜視図、図７は、蓋部の構成を示す底面図、図８は、蓋部の構成を示す斜視図である。以下、図１～図５Ａに示した包装体１００との相違点について説明する。
図６～図８に示すように、包装体１００Ａを構成するシート１１１には、切り込み線１１１ａに直交する方向（第１方向；図７の矢印で示す方向）に延びるとともに、収容部２０の側に突出する線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃが形成されている（図７、図８）。図６に示すように、シート１１１の表面（図６の上面）には、線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃにそれぞれ対応する線状の凹部１１５Ａ、１１５Ｂ及び１１５Ｃが形成される。
図７に示すように、線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１１２Ｃは、それぞれ頂点１１３を有する略三角錐形状の一対の領域Ｒ１１１と、一対の領域Ｒ１１の間に配置され、切り込み線１１１ａと交差する頂点１１３よりも高さが小さい領域Ｒ１２と、領域Ｒ１１よりも外側（切り込み線１１１ａから離れた側）に配置され、頂点１１３よりも高さが小さい一対の領域Ｒ１１と、を備える。また、一対の頂点１１３は、それぞれ切り込み線１１１ａから上記の第１方向に沿った両方向に所定の距離ｄ１（図７）だけ離れた位置に配置されている。図２との比較で分るように、距離ｄ１は、距離ｄ（図２）と比較して小さく設定されている。
このような線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃは、シート１１１の強度を確保し、第１方向における撓みを抑制するように機能する。また、線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃは、切り込み線１１１ａに沿ったシート１１１の破断時に、内容物を吐出するための開口を拡大する機能を有する。例えば、図８に示すように、吐出時の操作により線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃの一対の頂点１１３が互いに当接する。これにより、シート１１１の幅（図７の上下方向の幅）のほぼ全体にわたりシート１１１が破断される。また、頂点１１３の高さにより、破断されたシート１１１間の距離が確保できる。このため、破断されたシート１１１間に断面積の大きな開口が形成される。
本実施形態では、内容物を２つの収容部２０に分配することなく、１つの収容部２０に収容している。しかし、複数の収容部を設け、内容物を分配して収容してもよい。
＜変形例－５＞
図６は、変形例の包装体の構成を示す斜視図、図７は、蓋部の構成を示す底面図、図８は、蓋部の構成を示す斜視図である。以下、図１～図５Ａに示した包装体１００との相違点について説明する。
図６～図８に示すように、包装体１００Ａを構成するシート１１１には、切り込み線１１１ａに直交する方向（第１方向；図７の矢印で示す方向）に延びるとともに、収容部２０の側に突出する線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃが形成されている（図７、図８）。図６に示すように、シート１１１の表面（図６の上面）には、線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃにそれぞれ対応する線状の凹部１１５Ａ、１１５Ｂ及び１１５Ｃが形成される。
図７に示すように、線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１１２Ｃは、それぞれ頂点１１３を有する略三角錐形状の一対の領域Ｒ１１１と、一対の領域Ｒ１１の間に配置され、切り込み線１１１ａと交差する頂点１１３よりも高さが小さい領域Ｒ１２と、領域Ｒ１１よりも外側（切り込み線１１１ａから離れた側）に配置され、頂点１１３よりも高さが小さい一対の領域Ｒ１１と、を備える。また、一対の頂点１１３は、それぞれ切り込み線１１１ａから上記の第１方向に沿った両方向に所定の距離ｄ１（図７）だけ離れた位置に配置されている。図２との比較で分るように、距離ｄ１は、距離ｄ（図２）と比較して小さく設定されている。
このような線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃは、シート１１１の強度を確保し、第１方向における撓みを抑制するように機能する。また、線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃは、切り込み線１１１ａに沿ったシート１１１の破断時に、内容物を吐出するための開口を拡大する機能を有する。例えば、図８に示すように、吐出時の操作により線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃの一対の頂点１１３が互いに当接する。これにより、シート１１１の幅（図７の上下方向の幅）のほぼ全体にわたりシート１１１が破断される。また、頂点１１３の高さにより、破断されたシート１１１間の距離が確保できる。このため、破断されたシート１１１間に断面積の大きな開口が形成される。
【0030】
＜発明の効果＞
以上説明したように、本実施形態によれば、切り込み線１１ａ（切り込み線１１１ａ）に直交する方向に延びるとともに、収容部２０の側に突出する線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃ（線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃ）をシート１１（シート１１１）に設けることにより、シート１１（シート１１１）を切り込み線１１ａ（切り込み線１１１ａ）に沿って破断させたときに形成される開口の断面積を拡大することができる。このため、例えば、粘度の高い内容物や、固形物（具材）が混在する内容物を円滑に吐出させることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、切り込み線１１ａ（切り込み線１１１ａ）に直交する方向に延びるとともに、収容部２０の側に突出する線状突出部１２Ａ、１２Ｂ及び１２Ｃ（線状突出部１１２Ａ、１１２Ｂ及び１１２Ｃ）をシート１１（シート１１１）に設けることにより、シート１１（シート１１１）を切り込み線１１ａ（切り込み線１１１ａ）に沿って破断させたときに形成される開口の断面積を拡大することができる。このため、例えば、粘度の高い内容物や、固形物（具材）が混在する内容物を円滑に吐出させることが可能となる。
【符号の説明】
【0031】
１０ 蓋部
１１ シート
１１ａ 切り込み線
１２Ａ、１２Ｂ、１２Ｃ 線状突出部
１３ 頂点
２０ 収容部
２１ 外周部
２２ 凹部
１１１ シート
１１１ａ 切り込み線
１１２Ａ、１１２Ｂ、１１２Ｃ 線状突出部
１１３ 頂点
１１ シート
１１ａ 切り込み線
１２Ａ、１２Ｂ、１２Ｃ 線状突出部
１３ 頂点
２０ 収容部
２１ 外周部
２２ 凹部
１１１ シート
１１１ａ 切り込み線
１１２Ａ、１１２Ｂ、１１２Ｃ 線状突出部
１１３ 頂点
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図7】
【図8】