(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012225
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】セメントクリンカの製造方法
(51)【国際特許分類】
C10L 5/48 20060101AFI20250117BHJP
C10L 5/00 20060101ALI20250117BHJP
C04B 7/44 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
C10L5/48
C10L5/00
C04B7/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023114925
(22)【出願日】2023-07-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003182
【氏名又は名称】株式会社トクヤマ
(74)【代理人】
【識別番号】100120086
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼津 一也
(74)【代理人】
【識別番号】100191204
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 春彦
(72)【発明者】
【氏名】中村 明則
(72)【発明者】
【氏名】平山 浩喜
【テーマコード(参考)】
4G112
4H015
【Fターム(参考)】
4G112KA02
4H015AA02
4H015AA10
4H015AA17
4H015AB01
4H015BA01
4H015BA02
4H015CB01
(57)【要約】
【課題】廃タイヤのもつ熱エネルギーを有効利用してセメントクリンカを製造する方法を提供すること。
【解決手段】
廃タイヤを用いてセメントクリンカを製造する方法であって、廃タイヤを破砕したタイヤ破砕物を、バーナー9aを通してセメントクリンカ製造設備の焼成系へ供給するセメントクリンカの製造方法である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃タイヤを用いてセメントクリンカを製造する方法であって、
前記廃タイヤを破砕したタイヤ破砕物を、バーナーを通してセメントクリンカ製造設備の焼成系へ供給することを特徴とするセメントクリンカの製造方法。
【請求項2】
前記廃タイヤ破砕物の粒径が、50mm以下であることを特徴とする請求項1記載のセメントクリンカの製造方法。
【請求項3】
前記廃タイヤ破砕物に含まれるワイヤーの含有率が、5質量%以下であることを特徴とする請求項1記載のセメントクリンカの製造方法。
【請求項4】
前記バーナーが、焼成キルンバーナー又は仮焼成バーナーであることを特徴とする請求項1記載のセメントクリンカの製造方法。
【請求項5】
前記タイヤ破砕物を、微粉炭と混合した状態でバーナーを通して焼成系へ供給することを特徴とする請求項1記載のセメントクリンカの製造方法。
【請求項6】
前記タイヤ破砕物を、廃プラスチックの破砕物と混合した状態でバーナーを通して焼成系へ供給することを特徴とする請求項1記載のセメントクリンカの製造方法。
【請求項7】
前記廃タイヤの破砕が、ローター径500mm以下、かつスクリーン径50mm以下の一軸破砕機を用いて行われることを特徴とする請求項1記載のセメントクリンカの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃タイヤを用いたセメントクリンカの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
セメント産業は、大量生産・大量消費型産業であり、省資源・省エネルギー化が継続的最重要課題となっている。セメントクリンカの製造においては、焼成キルンによる焼成工程が存在し、この焼成キルンを有効活用した廃棄物の処理等により資源循環に貢献している。
【0003】
一方、廃タイヤは、ワイヤーが含まれることやその特殊な形状であることなどから難破砕物に分類されており、その廃棄や有効利用が難しいという問題がある。
【0004】
このような状況下、セメントクリンカの製造において、廃タイヤの処理が行われている。例えば、廃タイヤを破砕することなくドーナツ形状のまま仮焼炉又は焼成キルンの窯尻(入口)に投入し、焼成キルンで焼成することが行われている(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】セメント工場での廃プラスチックリサイクルへの取り組み(https://www.recycle-ken.or.jp/files/public/SeminarDetail/0/SeminarDetail_573_file.pdf)18頁、29頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、セメントクリンカの製造において、廃タイヤの処理が行われているものの、単に廃棄処理されているだけであり、廃タイヤのもつ資源としてのポテンシャルを十分に活用できているとはいえず、さらなる有効利用が求められていた。
【0007】
本発明の課題は、廃タイヤのもつ熱エネルギーを有効利用してセメントクリンカを製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、廃タイヤのもつ、石炭と同等又はそれ以上の高い熱エネルギーに着目し、廃タイヤの有効利用について検討した結果、廃タイヤを破砕したタイヤ破砕物を、バーナーを通してセメントクリンカ製造設備の焼成系へ供給することにより、廃タイヤを資源としてこれまで以上に有効利用できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の通りのものである。
[1] 廃タイヤを用いてセメントクリンカを製造する方法であって、
前記廃タイヤを破砕したタイヤ破砕物を、バーナーを通してセメントクリンカ製造設備の焼成系へ供給することを特徴とするセメントクリンカの製造方法。
[2] 前記廃タイヤ破砕物の粒径が、50mm以下であることを特徴とする上記[1]記載のセメントクリンカの製造方法。
[3] 前記廃タイヤ破砕物に含まれるワイヤーの含有率が、5質量%以下であることを特徴とする上記[1]又は[2]記載のセメントクリンカの製造方法。
[4] 前記バーナーが、焼成キルンバーナー又は仮焼成バーナーであることを特徴とする上記[1]~[3]のいずれか記載のセメントクリンカの製造方法。
【0010】
[5] 前記タイヤ破砕物を、微粉炭と混合した状態でバーナーを通して焼成系へ供給することを特徴とする上記[1]~[4]のいずれか記載のセメントクリンカの製造方法。
[6] 前記タイヤ破砕物を、廃プラスチックの破砕物と混合した状態でバーナーを通して焼成系へ供給することを特徴とする上記[1]~[5]のいずれか記載のセメントクリンカの製造方法。
[7] 前記廃タイヤの破砕が、ローター径500mm以下、かつスクリーン径50mm以下の一軸破砕機を用いて行われることを特徴とする上記[1]~[6]のいずれか記載のセメントクリンカの製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明のセメントクリンカの製造方法によれば、廃タイヤのもつ熱エネルギーを有効利用してセメントクリンカを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一般的なセメントクリンカ製造設備の概略説明図である。
【
図2】廃タイヤの二次破砕に用いる一軸破砕機の模式図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るセメントクリンカ製造設備の概略説明図である。
【
図4】本発明の他の実施形態に係るセメントクリンカ製造設備の概略説明図である。
【
図5】本発明の他の実施形態に係るセメントクリンカ製造設備の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のセメントクリンカの製造方法は、廃タイヤを破砕したタイヤ破砕物を、バーナーを通してセメントクリンカ製造設備の焼成系へ供給することを特徴とする。
【0014】
本発明の方法においては、廃タイヤが燃料の一部として使用されることから、廃タイヤのもつ熱エネルギーを有効利用することができる。すなわち、廃タイヤは、石炭(6500cal/g)と同等又はそれ以上の高い熱エネルギー(6000~10000cal/g)をもつことから、廃タイヤを熱資源としてより有効に活用することができ、石炭等の化石燃料の使用量を削減することが可能となる。また、焼成キルンで廃棄処理する場合は、その処理量によってはセメントクリンカの品質への影響が懸念されるが、本発明の方法では、セメントクリンカの品質へ与える影響が小さい。
【0015】
[セメントクリンカ製造設備]
本発明において用いるセメントクリンカ製造設備は、原料を焼成系で焼成させてセメントクリンカを製造できる設備であれば特に制限されるものではなく、例えば、
図1に示す、従来からセメントクリンカの製造に使用されている設備を挙げることができる。
【0016】
セメントクリンカ製造設備1は、ロータリーキルン(焼成キルン)3、プレヒーター5、仮焼炉4およびクーラー7を有しており、一般に焼成系と称される。
【0017】
プレヒーター5は、複数のサイクロンを備えている。原料は、プレヒーター5の上部のサイクロンに供給され、ロータリーキルン3からの高温の排ガスによって予熱される。ロータリーキルン3では、回転下に、出口側(窯前)に配置されているバーナー9bまたは9cにより原料の高温焼成が行われる。なお、ロータリーキルン3において、プレヒーター5に連結した側を窯尻、クーラー7に連結した側を窯前と呼ぶ。また、クーラー7は、窯前から排出される高温の焼成物(クリンカ)を冷却するためのものである。
【0018】
本発明では、上記のようなセメントクリンカ製造設備において、タイヤ破砕物を、バーナーを通して焼成系へ供給するものであるが、タイヤ破砕物は、単独で供給される他、微粉炭や廃プラスチック破砕物(廃プラ破砕物)などと混合され、バーナーを通して焼成系へ供給されてもよい。
【0019】
[廃タイヤ(タイヤ破砕物)]
本発明の廃タイヤは、自動車等の乗物などで利用された後の廃棄されるタイヤである。焼成キルンで燃焼廃棄処理する場合には、上記のように、廃タイヤをそのままの形状で利用できるが、バーナーを通す場合には、小さく破砕する必要がある。また、自動車のタイヤの場合、20%程度のワイヤーを含んでいることから、このまま利用すると輸送機やバーナー等の設備や機器を破損させるおそれがあるため、これを極力取り除くことが好ましい。
【0020】
したがって、本発明においては、廃タイヤを破砕して用いる。このようなタイヤ破砕物の大きさ(粒径)としては、50mm以下のものが好ましく、40mm以下のものがより好ましく、30mm以下のものがさらに好ましく、20mm以下のものが特に好ましい。ここで、タイヤ破砕物の粒径が50mm以下とは、50mmの開口径の篩を通過するものをいう。ただし、篩上に少量(例えば5%以内、好ましくは3%以内)残存するものも本発明に含まれる。具体的に、粒径が50mm以下のタイヤ破砕物としては、スクリーンの開口径50mmの一軸破砕機を用いて破断されたタイヤ破砕物を挙げることができる。
【0021】
また、タイヤ破砕物のワイヤー含有率としては、5質量%以下のものが好ましく、3質量%以下のものがより好ましく、1質量%以下のものがさらに好ましい。ここで、ワイヤーの含有率は、タイヤ破砕物を800℃以上で燃焼し、燃焼残渣を磁着処理して磁着物量を求めることで算出することができる。
【0022】
上記のようなタイヤ破砕物の作製方法は特に制限されないが、例えば、二軸破砕機やキロチン式切断機等を用いた公知の方法で一次破砕をした後、上記所望の大きさに二次破砕し、必要に応じて、磁選、篩分け等による異物を除去する方法を挙げることができる。
【0023】
二次破砕の方法としては、一軸破砕機を用いた方法が好ましい。ここで、
図2に、一軸破砕機の模式図を示す。
【0024】
図2に示すように、二次破砕機11は、一次破砕物を投入するホッパー12と、投入された一次破砕物Sを破砕する破砕装置13と、破砕装置13側へ一次破砕物Sを押し出すプッシャー14とを有している。破砕装置13は、回転するローター15に設けられた回転刃16と、回転刃16が通過する際に協働して細断可能に配置された固定刃17と、破断された二次破断物が通過する所定開口を有するスクリーン18とを備えている。
【0025】
一次破砕機で破砕された一次破砕物Sは、二次破砕機11のホッパー12に投入される。ホッパー12内の一次破砕物Sがプッシャー14で破砕装置13側へ押し込まれ、回転刃16と固定刃17に圧密されることにより破砕が行われる。この圧密による破砕を繰り返し、スクリーン18を介して所望の大きさのタイヤ破砕物が排出される。
【0026】
ここで、一般に、一軸破砕機は、ローター径が大きい方が周速が速くなり、せん断破砕としては能力的には有利となるが、シャープな破砕となり、タイヤゴムと同時に、埋め込まれているワイヤーも切断されてしまい、ワイヤーが除去できなくなるおそれがある。一方、ローター径が小さくなると、ゴム部分を削り取り、引きちぎりによりゴムとワイヤーが分離されやすくなる。したがって、本発明における一軸破砕機のローター径は、500mm以下が好ましく、400mm以下がより好ましく、300mm以下がさらに好ましく、200mm以下が特に好ましい。下限側としては、50mm以上が好ましく、100mm以上がより好ましい。また、破断物を好ましい大きさ(50mm以下)とし、かつ、タイヤゴムとワイヤーをより確実に分離するために、二次破砕機のスクリーン径は、50mm以下であることが好ましく、40mm以下であることがより好ましく、30mm以下であることがさらに好ましく、20mm以下であることが特に好ましい。
【0027】
[微粉炭]
微粉炭は、石炭が、石炭乾燥粉砕機によって乾燥・粉砕されたものである。通常、石炭は自然発火を防ぐために、ウェットな状態で保管されており、燃料として用いる場合には事前に乾燥される。また、燃焼効率や輸送効率の観点から、石炭を粉砕して微粉炭の状態でバーナーに送られる。タイヤ破砕物は、この微粉炭とともにバーナーを通して焼成系へ供給することが可能である。
【0028】
[廃プラスチックの破砕物]
廃プラスチックとしては、例えば、使用済みのプラスチック包装材やPETボトル、ASR(Automobile Shredder Residue)等を挙げることができる。これらは、例えば粒径50mm以下程度、好ましくは30mm以下程度まで破砕されて用いられる。タイヤ破砕物は、この廃プラスチックの破砕物(廃プラ破砕物)とともにバーナーを通して焼成系へ供給することが可能である。
【0029】
以下、バーナーを通してセメントクリンカ製造装置の焼成系へタイヤ破砕物を供給する態様を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
【0030】
[バーナー]
本発明の方法において、タイヤ破砕物を焼成系へ吹き込むためのバーナーとしては、タイヤ破砕物専用バーナーの他、微粉炭バーナー、廃プラバーナーを使用することができる。タイヤ破砕物単体でバーナーを通して焼成系へ供給する場合には、タイヤ破砕物専用バーナーを用いる。また、タイヤ破砕物を微粉炭とともにバーナーを通して焼成系へ供給する場合には微粉炭バーナーを用い、タイヤ破砕物を廃プラ破砕物とともにバーナーを通して焼成系へ供給する場合には廃プラバーナーを用いる。
【0031】
タイヤ破砕物専用バーナー、微粉炭バーナー、廃プラバーナーは、ロータリーキルンの窯前及び/又は仮焼炉に設置される。さらに、仮焼炉の上方にあるプレヒーターを構成する各サイクロンに設置してもよい。同種のバーナーを同箇所に複数台設置してもよいし、バーナーを設置しない箇所があってもよい。
【0032】
タイヤ破砕物を微粉炭又は廃プラ破砕物と混合物とする場合には、微粉炭又は廃プラ破砕物の輸送ライン途中の適当な部分でタイヤ破砕物を添加すればよい。なお、微粉炭や廃プラ破砕物などの燃料をバーナーにて吹き込む際には、吹き込み量を一定にするため、燃料の流路途中のバーナーより少し手前に、一時貯槽および定量供給機等からなる定量供給装置が設けられるのが一般的である。タイヤ破砕物を微粉炭や廃プラ破砕物と混合して使用する際には、この定量供給機よりも川上となる位置でタイヤ破砕物を加えることが好ましい。また、タイヤ破砕物専用バーナーを用いる際にも定量供給装置を設けることが好ましい。
【0033】
本発明は、上記吹き込みに用いるバーナーとその位置等を適宜組み合わせて実施できるが、特に好適な態様を
図3~5に示す。なお、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
【0034】
図3に示す態様においては、ロータリーキルン3の窯前にタイヤ破砕物専用バーナー9a、微粉炭バーナー9bおよび廃プラバーナー9cが設けられ、仮焼炉4にタイヤ破砕物専用バーナー9aおよび微粉炭バーナー9bが設けられている。この
図3の態様では、タイヤ破砕物専用バーナーを通して焼成系へ供給する。なお、ロータリーキルン3及び仮焼炉4のタイヤ破砕物専用バーナー9aには、タイヤ破砕物が同一の場所から分岐して搬送(空送)されてもよいし、別々の場所から搬送されてもよい。また、ロータリーキルン3及び仮焼炉4の微粉炭バーナー9bには、微粉炭が同一の場所から分岐して搬送されてもよいし、別々の場所から搬送されてもよい。(以下、すべてのバーナーについて同様)。
【0035】
図4に示す態様においては、ロータリーキルン3の窯前に微粉炭バーナー9bおよび廃プラバーナー9cが設けられ、仮焼炉4に微粉炭バーナー9bが設けられている。この
図4の態様では、タイヤ破砕物を、石炭粉砕乾燥機によって乾燥・粉砕された後の微粉炭のラインに供給し、微粉炭とともにロータリーキルン3の窯前および仮焼炉4の微粉炭バーナー9bを通して焼成系へ供給する。
【0036】
図5に示す態様においては、ロータリーキルン3の窯前に微粉炭バーナー9bおよび廃プラバーナー9cが設けられ、仮焼炉4にも微粉炭バーナー9bおよび廃プラバーナー9cが設けられている。この
図5の態様では、タイヤ破砕物を、廃プラ破砕物の空送ラインに供給し、廃プラ破砕物とともにロータリーキルン3の窯前および仮焼炉4の廃プラバーナー9cを通して焼成系へ供給する。
【0037】
なお、
図1、2~5の仮焼炉に記載されているバーナーは、複数台のバーナーが円形になるように設置されていることを表している。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明のセメントクリンカの製造方法は、セメントクリンカを製造する方法として有用であることから、産業上有用である。
【符号の説明】
【0039】
1 セメントクリンカ製造設備
3 ロータリーキルン
4 仮焼炉
5 プレヒーター
7 クーラー
9a タイヤ破砕物専用バーナー
9b 微粉炭バーナー
9c 廃プラバーナー
11 二次破砕機
12 ホッパー
13 破砕装置
14 プッシャー
15 ローター
16 回転刃
17 固定刃
18 スクリーン
S 粉砕物