(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025012885
(43)【公開日】2025-01-24
(54)【発明の名称】位相比較回路及びPLL回路
(51)【国際特許分類】
H03L 7/089 20060101AFI20250117BHJP
H03L 7/095 20060101ALI20250117BHJP
【FI】
H03L7/089
H03L7/095
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116052
(22)【出願日】2023-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】000191238
【氏名又は名称】日清紡マイクロデバイス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】矢野 由紀江
【テーマコード(参考)】
5J106
【Fターム(参考)】
5J106AA04
5J106CC01
5J106CC24
5J106CC41
5J106CC52
5J106CC58
5J106DD24
5J106DD32
5J106DD43
5J106DD48
5J106EE10
5J106GG04
5J106HH02
5J106JJ02
5J106KK26
5J106LL02
(57)【要約】
【課題】線形性を高くしつつ電流雑音及び位相比較スプリアスの低減を図った位相比較回路及びPLL回路を提供する。
【解決手段】基準信号Φrefから遅延時間Td経過するまでの間、ソース電流源41をループフィルタ5に接続すると共に、基準信号Φrefの位相が帰還信号Φfbの位相よりも遅い場合、帰還信号Φfbの立ち上がりから(遅延時間Td+時間差ΔT)が経過するまでの間、シンク電流源42をループフィルタ5に接続し、帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅い場合、帰還信号Φfbの立ち上がりから(遅延時間Td-時間差ΔT)が経過するまでの間、シンク電流源42をループフィルタ5に接続する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のパルス信号及び第2のパルス信号の立ち上がりの時間差に応じて、ループフィルタにソース電流を供給するソース電流源及び前記ループフィルタからシンク電流を吸い上げるシンク電流源を有するチャージポンプ回路を制御する位相比較回路であって、
前記第1のパルス信号の立ち上がりから第1の所定時間経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の一方を前記ループフィルタに接続すると共に、前記第1のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第2のパルス信号の立ち上がりから(前記第1の所定時間+前記時間差)が経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続し、前記第2のパルス信号の位相が前記第1のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第2のパルス信号の立ち上がりから(前記第1の所定時間-前記時間差)が経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続する第1の制御を実行できる、
位相比較回路。
【請求項2】
請求項1に記載の位相比較回路において、
前記第1のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第1のパルス信号の立ち上がりから第2の所定時間経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の一方を前記ループフィルタに接続すると共に、前記第2のパルス信号の立ち上がりから前記第1のパルス信号の立ち上がりまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続し、
前記第2のパルス信号の位相が前記第1のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第1のパルス信号の立ち上がりから前記第2のパルス信号の立ち上がりまでの間及び前記第2のパルス信号の立ち上がりから前記第2の所定時間経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の一方を前記ループフィルタに接続する第2の制御を実行でき、
前記時間差が所定値以下の場合に、前記第1の制御を実行し、前記時間差が前記所定値より大きい場合に、前記第2の制御を実行する、
位相比較回路。
【請求項3】
請求項1に記載の位相比較回路において、
前記第1のパルス信号の立ち上がりから前記第1の所定時間経過後に第1のリセット信号を出力する第1のリセット回路と、
クロック端子に前記第1のパルス信号が入力され、D端子にHレベルが常時入力された第1のDフリップフロップ回路と、
前記第1のリセット回路の出力及び前記第1のDフリップフロップ回路のQ端子が入力に接続され、出力が前記第1のDフリップフロップ回路のリセット端子に接続された第1のAND回路と、
クロック端子に前記第2のパルス信号が入力され、D端子にHレベルが常時入力された第2のDフリップフロップ回路と、
前記第1のリセット回路の出力及び前記第2のDフリップフロップ回路のQ端子が入力され、出力が前記第2のDフリップフロップ回路のリセット端子に接続された第2のAND回路とを備えた、
位相比較回路。
【請求項4】
請求項3に記載の位相比較回路において、
前記時間差が所定値以下であるロックを検出するロック検出回路と、
前記第1のパルス信号及び前記第2のパルス信号のうち立ち上がりが遅い方が立ち上がったタイミングで第2のリセット信号を出力する第2のリセット回路と、
前記第2のリセット信号が出力されてから第2の所定時間経過後に第3のリセット信号を出力する第3のリセット回路と、
前記ロック検出回路がロックを検出した場合に、前記第1のリセット回路の出力を前記第1のAND回路及び前記第2のAND回路の入力に接続し、前記ロック検出回路がロックを検出していない場合に、前記第2のリセット回路の出力を前記第2のAND回路の入力に接続すると共に、前記第3のリセット回路の出力を前記第1のAND回路の入力に接続する切り替え回路とを備えた、
位相比較回路。
【請求項5】
基準信号及び帰還信号の何れか一方を第1のパルス信号、他方を第2のパルス信号とし、前記第1のパルス信号及び前記第2のパルス信号の位相を比較する位相比較回路と、
ソース電流を供給するソース電流源及びシンク電流を吸い上げるシンク電流源を有し、前記位相比較回路により制御されるチャージポンプ回路と、
前記チャージポンプ回路から出力される電流を電圧に変換した制御電圧を出力するループフィルタと、
前記制御電圧に応じた周波数の出力信号を出力するVCOと、
前記出力信号を分周して前記帰還信号として前記位相比較回路に入力する分周器とを備えたPLL回路において、
前記第1のパルス信号の立ち上がりから第1の所定時間経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の一方を前記ループフィルタに接続すると共に、前記第1のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第2のパルス信号の立ち上がりから(前記第1の所定時間+前記第1のパルス信号及び前記第2のパルス信号の立ち上がりの時間差)が経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続し、前記第2のパルス信号の位相が前記第1のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第2のパルス信号の立ち上がりから(前記第1の所定時間-前記時間差)が経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続する第1の制御を実行できる、
PLL回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位相比較回路及びPLL回路
【背景技術】
【0002】
PLL(Phase Locked Loop)回路を構成する位相比較回路は、基準信号の位相が帰還信号の位相よりも遅い場合、ループフィルタからシンク電流を吸い上げ、帰還信号の位相が基準信号の位相よりも遅い場合、ループフィルタにソース電流を供給するように、チャージポンプ回路を制御する。ソース電流とシンク電流は電流値が一致するように設計されているが、実際には差がある。このため、
図14に示すように、位相差に対するチャージポンプ回路の平均出力電流ICP特性に非線形歪が発生し、PLL特性を悪化させる、という問題があった。特に、小数点分周型PLLは、線形性の要求が高い。
【0003】
そこで、従来は、電流オフセットを生成して強制的に線形領域で動作させるカレントブリーディング手法が提案されている(非特許文献1)。非特許文献1によれば、
図7に示すように、基準信号Φrefの位相が帰還信号Φfbの位相よりも遅い場合、帰還信号Φfbの立ち上がりから位相差に相当する時間差ΔTだけループフィルタからシンク電流を吸い上げ、シンク電流の吸い上げが終わった後、ブリード時間Tbだけソース電流の供給を行っている。また、帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅い場合、基準信号Φrefの立ち上がりから時間差ΔT+ブリード時間Tbだけループフィルタにソース電流を供給している。
【0004】
上述した従来のカレントブリーディング手法を用いた位相比較回路では、線形性は高くなるが、電流雑音が増え、位相比較スプリアスが大きくなる、という問題があった。詳しく説明すると、従来のカレントブリーディング手法を用いた位相比較回路では、斜線で示すように、電流をオフセットした分、チャージポンプ回路から出力される出力電流が多くなり、電流雑音が増える。また、シンク電流の吸い上げが終わった後に、ソース電流が供給されるため、ループフィルタから出力される制御電圧の変化が多くなり、位相比較スプリアスが大きくなる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】A.Homayoun、B.Razavi“Analysis of Phase Noise in Phase/Frequency Detectors”,IEEE Transactions on Circuits and Systems I:Regular Papers(Volume:60、Issue:3、March 2013)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、線形性を高くしつつ電流雑音及び位相比較スプリアスの低減を図った位相比較回路及びPLL回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明に係る位相比較回路及びPLL回路は、下記の[1]~[5]を特徴としている。
[1]
第1のパルス信号及び第2のパルス信号の立ち上がりの時間差に応じて、ループフィルタにソース電流を供給するソース電流源及び前記ループフィルタからシンク電流を吸い上げるシンク電流源を有するチャージポンプ回路を制御する位相比較回路であって、
前記第1のパルス信号の立ち上がりから第1の所定時間経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の一方を前記ループフィルタに接続すると共に、前記第1のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第2のパルス信号の立ち上がりから(前記第1の所定時間+前記時間差)が経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続し、前記第2のパルス信号の位相が前記第1のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第2のパルス信号の立ち上がりから(前記第1の所定時間-前記時間差)が経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続する第1の制御を実行できる、
位相比較回路であること。
[2]
[1]に記載の位相比較回路において、
前記第1のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第1のパルス信号の立ち上がりから第2の所定時間経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の一方を前記ループフィルタに接続すると共に、前記第2のパルス信号の立ち上がりから前記第1のパルス信号の立ち上がりまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続し、
前記第2のパルス信号の位相が前記第1のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第1のパルス信号の立ち上がりから前記第2のパルス信号の立ち上がりまでの間及び前記第2のパルス信号の立ち上がりから前記第2の所定時間経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の一方を前記ループフィルタに接続する第2の制御を実行でき、
前記時間差が所定値以下の場合に、前記第1の制御を実行し、前記時間差が前記所定値より大きい場合に、前記第2の制御を実行する、
位相比較回路であること。
[3]
[1]に記載の位相比較回路において、
前記第1のパルス信号の立ち上がりから前記第1の所定時間経過後に第1のリセット信号を出力する第1のリセット回路と、
クロック端子に前記第1のパルス信号が入力され、D端子にHレベルが常時入力された第1のDフリップフロップ回路と、
前記第1のリセット回路の出力及び前記第1のDフリップフロップ回路のQ端子が入力に接続され、出力が前記第1のDフリップフロップ回路のリセット端子に接続された第1のAND回路と、
クロック端子に前記第2のパルス信号が入力され、D端子にHレベルが常時入力された第2のDフリップフロップ回路と、
前記第1のリセット回路の出力及び前記第2のDフリップフロップ回路のQ端子が入力され、出力が前記第2のDフリップフロップ回路のリセット端子に接続された第2のAND回路とを備えた、
位相比較回路であること。
[4]
[3]に記載の位相比較回路において、
前記時間差が所定値以下であるロックを検出するロック検出回路と、
前記第1のパルス信号及び前記第2のパルス信号のうち立ち上がりが遅い方が立ち上がったタイミングで第2のリセット信号を出力する第2のリセット回路と、
前記第2のリセット信号が出力されてから第2の所定時間経過後に第3のリセット信号を出力する第3のリセット回路と、
前記ロック検出回路がロックを検出した場合に、前記第1のリセット回路の出力を前記第1のAND回路及び前記第2のAND回路の入力に接続し、前記ロック検出回路がロックを検出していない場合に、前記第2のリセット回路の出力を前記第2のAND回路の入力に接続すると共に、前記第3のリセット回路の出力を前記第1のAND回路の入力に接続する切り替え回路とを備えた、
位相比較回路であること。
[5]
基準信号及び帰還信号の何れか一方を第1のパルス信号、他方を第2のパルス信号とし、前記第1のパルス信号及び前記第2のパルス信号の位相を比較する位相比較回路と、
ソース電流を供給するソース電流源及びシンク電流を吸い上げるシンク電流源を有し、前記位相比較回路により制御されるチャージポンプ回路と、
前記チャージポンプ回路から出力される電流を電圧に変換した制御電圧を出力するループフィルタと、
前記制御電圧に応じた周波数の出力信号を出力するVCOと、
前記出力信号を分周して前記帰還信号として前記位相比較回路に入力する分周器とを備えたPLL回路において、
前記第1のパルス信号の立ち上がりから第1の所定時間経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の一方を前記ループフィルタに接続すると共に、前記第1のパルス信号の位相が前記第2のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第2のパルス信号の立ち上がりから(前記第1の所定時間+前記第1のパルス信号及び前記第2のパルス信号の立ち上がりの時間差)が経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続し、前記第2のパルス信号の位相が前記第1のパルス信号の位相よりも遅い場合、前記第2のパルス信号の立ち上がりから(前記第1の所定時間-前記時間差)が経過するまでの間、前記ソース電流源及び前記シンク電流源の他方を前記ループフィルタに接続する第1の制御を実行できる、
PLL回路であること。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、線形性を高くしつつ電流雑音及び位相比較スプリアスの低減を図った位相比較回路及びPLL回路を提供することができる。
【0009】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の位相比較回路を組み込んだPLL回路の一実施形態を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すPLL回路を構成するチャージポンプ回路を示す回路図である。
【
図3】
図3(A)~(E)は、
図1及び
図2に示す位相比較回路に入力される基準信号Φref、帰還信号Φfb、位相比較回路から出力されるソース信号S1、シンク信号S2、チャージポンプ回路から出力される出力電流のタイムチャートである。
【
図4】
図4は、第1実施形態における
図1に示すPLL回路を構成する位相比較回路を示す回路図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態におけるPLL回路の位相差に対するチャージポンプ回路の出力電流特性を測定した結果を示すグラフである。
【
図6】
図6は、第2実施形態における
図1に示すPLL回路を構成する位相比較回路示す回路図である。
【
図7】
図7(A)~(E)は、従来のカレントブリーディング手法を用いた位相比較回路に入力される基準信号Φref、帰還信号Φfb、位相比較回路から出力されるソース信号S1、シンク信号S2、チャージポンプ回路から出力される出力電流のタイムチャートである。
【
図8】
図8は、従来のカレントブリーディング手法を用いた位相比較回路を組み込んだPLL回路のVCOに入力される制御電圧をFFTした結果を示すグラフである。
【
図9】
図9は、
図6に示す位相比較回路を組み込んだPLL回路において、VCOロック時にVCOに入力される制御電圧をFFTした結果を示すグラフである。
【
図10】
図10は、従来のカレントブリーディング手法を用いた位相比較回路を組み込んだPLL回路のVCOから出力される出力信号をFFTした結果を示すグラフである。
【
図11】
図11は、
図6に示す位相比較回路を組み込んだPLL回路において、VCOロック時にVCOから出力される出力信号をFFTした結果を示すグラフである。
【
図14】
図14は、従来の位相差に対するチャージポンプ回路の平均出力特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0012】
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の位相比較回路を組み込んだPLL回路の一実施形態を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のPLL回路1は、小数点分周型であり、入力信号Φinを分周した基準信号Φrefの周波数をn倍(N(Nは整数)<n<N+1)した出力信号Φoutを出力し、入力信号Φinと出力信号Φoutとを同期させる回路である。
【0013】
PLL回路1は、入力分周器2と、位相比較回路3と、チャージポンプ回路4と、ループフィルタ5と、VCO(Voltage-controlled oscillator:電圧制御発振器)6と、分周器7と、ΔΣ変調器8とを備えている。
【0014】
入力分周器2は、入力信号Φinの周波数を1/Rに分周した基準信号Φref(=第1のパルス信号)を位相比較回路3に出力する。位相比較回路3は、基準信号Φrefと分周器7から出力される帰還信号Φfb(=第2のパルス信号)との位相差に応じたデューティのソース信号S1またはシンク信号S2を出力する。位相比較回路3の詳細については後述する。
【0015】
チャージポンプ回路4は、位相比較回路3から出力されるソース信号S1及びシンク信号S2に応じた電流をループフィルタ5に出力する回路である。
図2に示すように、チャージポンプ回路4は、ソース電流源41と、ソース側スイッチSW1と、シンク電流源42と、シンク側スイッチSW2とを有している。
【0016】
ソース電流源41は、第1の電源VDDとループフィルタ5との間に接続され、第1の電源VDDからループフィルタ5に向かってソース電流I1を供給する。ソース側スイッチSW1は、ソース電流源41とループフィルタ5との間に接続される。ソース側スイッチSW1がオンすると、ループフィルタ5とソース電流源41とが接続され、ループフィルタ5にソース電流I1が供給される。ソース側スイッチSW1がオフすると、ループフィルタ5とソース電流源41との接続が切り離され、ソース電流I1が遮断される。ソース側スイッチSW1は、ソース信号S1によりオンオフが制御される。本実施形態では、ソース側スイッチSW1は、Lレベルのソース信号S1が出力されるとオンする。
【0017】
シンク電流源42は、第1の電源VDDよりも低い電源電圧を出力する第2の電源VSSとループフィルタ5との間に接続され、ループフィルタ5から第2の電源VSSに向かってシンク電流I2を吸い上げる。シンク側スイッチSW2は、シンク電流源42とループフィルタ5との間に接続される。シンク側スイッチSW2がオンすると、ループフィルタ5とシンク電流源42とが接続され、ループフィルタ5からシンク電流I2が吸い上げられる。シンク側スイッチSW2がオフすると、ループフィルタ5とシンク電流源42との接続が切り離され、シンク電流I2が遮断される。シンク側スイッチSW2は、シンク信号S2によりオンオフが制御される。本実施形態では、シンク側スイッチSW2は、Hレベルのシンク信号S2が出力されるとオンする。
【0018】
ループフィルタ5は、チャージポンプ回路4から出力するソース電流I1、シンク電流I2を電圧に変換した制御電圧を出力する。ループフィルタ5は、図示しない抵抗及びキャパシタによって構成されている。ループフィルタ5においてキャパシタは、ソース電流I1の出力に応じて充電し、シンク電流I2の出力に応じて放電し、制御電圧を発生してVCO6に対して出力する。
【0019】
VCO6は、制御電圧に応じた周波数で発振し、制御電圧に応じた周波数の出力信号Φoutを出力する。分周器7は、出力信号Φoutを分周して帰還信号Φfbとして位相比較回路3に入力する。本実施形態では、分周器7は、分周比を1/N及び1/(N+1)の何れか一方に切り替えることができる。ΔΣ変調器8は、分周器7の分周比を1/N及び1/(N+1)の間で定期的に切り替えて、分周比1/nを1/N<1/n<1/(N+1)とする。
【0020】
上述したチャージポンプ回路4において、ソース電流I1とシンク電流I2とは電流値が一致するように設計されている。しかしながら、実際にはソース電流I1とシンク電流I2とには差が発生し、これにより位相差に対しチャージポンプ回路4から出力される平均出力電流特性に非線形歪が発生してしまう。特に、小数点分周型のPLL回路1は、分周器7の分周比が切り替わるたびに位相差が変動するため、高い線形性が求められる。
【0021】
そこで、第1実施形態の位相比較回路3は、
図3に示すようなソース信号S1及びシンク信号S2を出力するように構成される。
図3において、ΔTは、基準信号Φref及び帰還信号Φfbの立ち上がりの時間差である。同図に示すように、位相比較回路3は、基準信号Φrefの立ち上がりから遅延時間Td(=第1の所定時間)経過するまでの間、Lレベルとなるソース信号S1を出力してソース電流源41をループフィルタ5に接続する。即ち、ソース信号S1のパルス長は遅延時間Tdに固定される。
【0022】
また、位相比較回路3は、
図3の左側に示すように、基準信号Φrefの位相が帰還信号Φfbの位相よりも遅い場合、帰還信号Φfbの立ち上がりから(遅延時間Td+時間差ΔT)が経過するまでの間、Hレベルとなるシンク信号S2を出力してシンク電流源42をループフィルタ5に接続する。位相比較回路3は、
図3の右側に示すように、帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅い場合、帰還信号Φfbの立ち上がりから(遅延時間Td-時間差ΔT)が経過するまでの間、Hレベルとなるシンク信号S2を出力してシンク電流源42をループフィルタ5に接続する。即ち、シンク信号S2のパルス長は、基準信号Φref及び帰還信号Φfbの位相差に応じた長さとなり、ソース信号S1及びシンク信号S2のパルスが終了するタイミングが同じとなる。
【0023】
図3に示すようなソース信号S1及びシンク信号S2を出力することにより、以下に説明する出力電流がチャージポンプ回路4から出力される。基準信号Φrefの位相が帰還信号Φfbの位相よりも遅い場合、帰還信号Φfbの立ち上がりから基準信号Φrefの立ち上がりまでの間、ループフィルタ5からシンク電流I2が吸い上げられる。基準信号Φrefの立ち上がり後は、ソース電流源41及びシンク電流源42の双方がループフィルタ5に接続され、ソース電流I1とシンク電流I2との差が出力電流として流れる。ソース電流I1及びシンク電流I2はほぼ同じ電流値であるため、このときの出力電流は小さい。
【0024】
帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅い場合、基準信号Φrefの立ち上がりから帰還信号Φfbの立ち上がりまでの間、ループフィルタ5にソース電流I1が供給される。帰還信号Φfbの立ち上がり後は、ソース電流源41及びシンク電流源42の双方がループフィルタ5に接続され、ソース電流I1とシンク電流I2との差が出力電流として流れる。ソース電流I1及びシンク電流I2はほぼ同じ電流値であるため、このときの出力電流は小さい。
【0025】
上述した位相比較回路3によれば、従来のカレントブリーディングと同様に、電流オフセットを形成して強制的に線形領域で動作させることができ、基準信号Φref及び帰還信号Φfbの位相差に対するチャージポンプ回路4からの平均出力電流特性の線形性を高くすることができる。しかも、基準信号Φrefの位相が帰還信号Φfbの位相よりも遅い場合、シンク電流I2により吸い上げた後、大きなソース電流I1が供給されることがない。このため、出力電流及び制御電圧の変化を低減することができ、電流雑音及び位相比較スプリアスを低減することができる。
【0026】
次に、
図3に示すソース信号S1及びシンク信号S2を出力する位相比較回路3の詳細な構成の一例について
図4を参照して説明する。位相比較回路3は、リセット回路31(=第1のリセット回路)と、Dフリップフロップ回路32(=第1のDフリップフロップ回路)と、AND回路33(=第1のAND回路)と、NOT回路34と、Dフリップフロップ回路35(=第2のDフリップフロップ回路)と、AND回路36(=第2のAND回路)とを有している。
【0027】
リセット回路31は、基準信号Φrefの立ち上がりから遅延時間Td後にリセット信号Sr1(=第1のリセット信号)を出力する。本実施形態では、リセット回路31は、基準信号Φrefが入力される遅延回路311と、遅延回路311の出力がクロック(CK)端子に接続されたDフリップフロップ回路312とを有している。遅延回路311は、基準信号Φrefを遅延時間Tdだけ遅延した遅延信号SdをDフリップフロップ回路312に出力する。Dフリップフロップ回路312は、D端子に1(Hレベル)が常時入力され、リセット(R)端子とQ端子が接続されている。Dフリップフロップ回路312は、基準信号Φrefの立ち上がりから遅延時間Tdだけ遅れて遅延信号Sdが立ち上がると、Q端子からHレベルのワンショットパルスであるリセット信号Sr1を出力する。
【0028】
Dフリップフロップ回路32は、CK端子に基準信号Φrefが入力され、D端子に1が常時入力されている。AND回路33は、リセット回路31の出力及びDフリップフロップ回路32のQ端子が2つの入力にそれぞれ接続され、出力がDフリップフロップ回路32のR端子に接続される。Dフリップフロップ回路32は、基準信号Φrefの立ち上がりでHレベルとなり、リセット信号Sr1が出力されるとLレベルとなる信号をQ端子から出力する。この信号は、NOT回路34により反転され、ソース信号S1として出力される。
【0029】
Dフリップフロップ回路35は、CK端子に帰還信号Φfbが入力され、D端子に1が常時入力されている。AND回路36は、リセット回路31の出力及びDフリップフロップ回路35のQ端子が2つの入力にそれぞれ接続され、出力がDフリップフロップ回路35のR端子に接続される。Dフリップフロップ回路35は、帰還信号Φfbの立ち上がりでHレベルとなり、リセット信号Sr1が出力されるとLレベルとなるシンク信号S2を出力する。
【0030】
以上の構成によれば、簡単な構成で
図3に示すようなソース信号S1及びシンク信号S2を出力することができる。
【0031】
次に、本発明者らは、上述したPLL回路1の効果を確認すべく、ソース電流I1とシンク電流I2との差を10%与えて、位相差に対するチャージポンプ回路4の平均出力電流を測定した。結果を
図5に示す。同図に示すように、位相差に対するチャージポンプ回路4の平均出力電流特性の線形性を高くできる。
【0032】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。ところで、上述した第1実施形態では、
図5に示すように、相差に対するチャージポンプ回路4の平均出力電流特性の線形性を高くできる。しかしながら、帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅れている場合、時間差ΔTが遅延時間Tdよりも大きいと、(遅延時間Td-時間差ΔT)がマイナスとなり、線形性が悪化する、という課題があった。この課題を解決するために、第2実施形態では、位相比較回路3Bを
図6に示すように構成する。
図6に示す位相比較回路3Bは、時間差ΔTが小さい間は
図3に示す第1実施形態のソース信号S1及びシンク信号S2を出力する第1の制御を行い、時間差ΔTが大きい間は
図7に示す従来のカレントブリーディング手法を用いたソース信号S1及びシンク信号S2を出力する第2の制御を行う。
【0033】
第2の制御において、第2実施形態の位相比較回路3Bは、
図7に示すようなソース信号S1及びシンク信号S2を出力する。同図に示すように、位相比較回路3Bは、
図7の左側に示すように、基準信号Φrefの位相が帰還信号Φfbの位相よりも遅い場合、基準信号Φrefの立ち上がりからブリード時間Tb(=第2の所定時間)経過するまでの間、ソース電流源41をループフィルタ5に接続するソース信号S1を出力する。また、位相比較回路3Bは、基準信号Φrefの位相が帰還信号Φfbの位相よりも遅い場合、帰還信号Φfbの立ち上がりから基準信号Φrefの立ち上がりまでの間、シンク電流源42をループフィルタ5に接続するシンク信号S2を出力する。
【0034】
位相比較回路3Bは、
図7の右側に示すように、帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅い場合、基準信号Φrefの立ち上がりから帰還信号Φfbの立ち上がりまでの間及び帰還信号Φfbの立ち上がりからブリード時間Tb経過するまでの間、ソース電流源41をループフィルタ5に接続する。また、位相比較回路3Bは、帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅い場合、シンク電流源42をループフィルタ5に接続しない。
【0035】
図7に示すようなソース信号S1及びシンク信号S2を出力することにより、以下に示す出力電流がチャージポンプ回路4から出力される。基準信号Φrefの位相が帰還信号Φfbの位相よりも遅い場合、帰還信号Φfbの立ち上がりから基準信号Φrefの立ち上がりまでの間、ループフィルタ5からシンク電流I2が吸い上げられる。基準信号Φrefの立ち上がり後はブリード時間Tbが経過するまでの間、ループフィルタ5にソース電流I1が供給される。
【0036】
帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅い場合、基準信号Φrefの立ち上がりから帰還信号Φfbが立ち上がるまでの間に加えて、帰還信号Φfbが立ち上がってからブリード時間Tbが経過するまでの間、ループフィルタ5にソース電流I1が供給される。
【0037】
次に、位相比較回路3Bの詳細について
図6を参照して説明する。なお、
図6において、上述した第1実施形態で既に説明した
図4の位相比較回路3と同等の部分については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0038】
位相比較回路3Bは、リセット回路31と、Dフリップフロップ回路32と、AND回路33と、NOT回路34と、Dフリップフロップ回路35と、AND回路36と、ロック検出回路37と、AND回路(=第2のリセット回路)38と、ブリード回路(=第3のリセット回路)39と、切り替え回路310A,310Bとを備えている。リセット回路31、Dフリップフロップ回路32、AND回路33、NOT回路34、Dフリップフロップ回路35、AND回路36は、第1実施形態と同等であるため、詳細な説明を省略する。
【0039】
ロック検出回路37は、時間差ΔTが所定値以下であるロックを検出する。本実施形態では、所定値は遅延時間Tdに設定され、ロック検出回路37は、AND回路33,36の出力を比較によってロックを検出する。詳しく説明すると、第1の制御を実行している間、時間差ΔTが遅延時間Td以下である場合、AND回路33,36からはリセット信号Sr1が出力されるタイミングでHレベルの信号が出力される。
【0040】
一方、帰還信号Φfbの位相が基準信号Φrefの位相よりも遅く、時間差ΔTが遅延時間Tdより大きい場合、リセット信号Sr1が出力されるタイミングでは帰還信号Φfbが立ち上がっていないため、AND回路36からHレベルの信号を出力しない。このため、ロック検出回路37は、AND回路33,36の出力を比較によってロックを検出することができる。
【0041】
AND回路38は、Dフリップフロップ回路32,35のQ端子が2つの入力にそれぞれ接続されている。これにより、AND回路38は、基準信号Φref及び帰還信号Φfbのうち立ち上がりが遅い方が立ち上がったタイミングでHレベルのリセット信号Sr2(=第2のリセット信号)を出力する。ブリード回路39は、リセット信号Sr2が出力されてからブリード時間Tb経過後にリセット信号Sr3(=第3のリセット信号)を出力する。
【0042】
切り替え回路310Aは、AND回路33の入力の接続先を、リセット回路31の出力とブリード回路39の出力との間で切り替える。切り替え回路310Bは、AND回路36の入力の接続先を、リセット回路31の出力とAND回路38の出力との間で切り替える。切り替え回路310A,310Bは、第1の制御を実行中にロック検出回路37がロックを検出している場合に、リセット回路31の出力をAND回路33,36の入力に接続する。これにより、位相比較回路3Bからは
図3に示すソース信号S1及びシンク信号S2が出力され、位相比較回路3Bは第1の制御を実行する。
【0043】
切り替え回路310A,310Bは、第1の制御を実行中にロック検出回路37がロックを検出していない場合に、AND回路38の出力をAND回路36の入力に接続すると共に、ブリード回路39の出力をAND回路33の入力に接続する。これにより、位相比較回路3Bからは
図6に示すソース信号S1及びシンク信号S2が出力され、位相比較回路3Bは第2の制御を実行する。
【0044】
これにより、時間差ΔTが遅延時間Tdよりも大きくなっても位相差に対するチャージポンプ回路4の平均出力電流特性の線形性を高いままとすることができる。
【0045】
次に、本発明者らは、本実施形態の効果を確認すべく、
図6に示す位相比較回路3Bを組み込んだPLL回路1と、従来のカレントブリーディング手法のみを用いた位相比較回路を組み込んだPLL回路と、を作成して、ロック検出時のVCO6に入力される制御電圧をFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)した。結果を
図8及び
図9に示す。
図8及び
図9に示すように、従来の位相比較回路においては、位相比較周期で大きなスプリアス(矢印で示す)が発生しているのに対して、本実施形態の位相比較回路3Bにおいてはスプリアスを低減することができる。
【0046】
また、本発明者らは、
図6に示す位相比較回路3Bを組み込んだPLL回路1と、従来のカレントブリーディング手法のみを用いた位相比較回路を組み込んだPLL回路と、を作成して、ロック時のVCO6の出力である出力信号ΦoutをFFTした。結果を
図10及び
図11に示す。
図10及び
図11に示すように、従来の位相比較回路においては、発振周波数における信号成分とスプリアスとの差が-80dBcしかないのに対して、本実施形態の位相比較回路3Bでは-115dBcと大きくできる。
【0047】
図12は、
図10の発振周波数付近を拡大した図面であり、
図13は、
図11の発振周波数付近を拡大した図面であるが、
図12及び
図13からも明らかなように従来の位相比較回路に比べて、本実施形態の位相比較回路3Bのほうが全体的に雑音成分を低減できる。
【0048】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0049】
上述した実施形態では、第1のパルス信号を基準信号Φref、第2のパルス信号を帰還信号Φfbとしていたが、これに限ったものではない。第1のパルス信号を帰還信号Φfb、第2のパルス信号を基準信号Φrefとしてもよい。この場合、遅延回路311の入力には帰還信号Φfbが供給すればよい。
【0050】
上述した実施形態では、パルス長が固定されたDフリップフロップ回路32のQ端子からの出力を反転してソース信号S1を出力し、時間差ΔTに応じたDフリップフロップ回路33のQ端子からの出力をシンク信号S2として出力していたが、これに限ったものではない。例えば、Dフリップフロップ回路32のQ端子からの出力をシンク信号S2として出力し、Dフリップフロップ回路33のQ端子からの出力を反転してソース信号S1として出力するようにしてもよい。
【0051】
上述したロック検出回路37は、時間差ΔTが遅延時間Td以下をロックとして検出していたが、これに限ったものではない。ロック検出回路37としては、遅延時間Td以下に設定された所定値以下をロックとして検出するようにしてもよい。
【0052】
上述した実施形態では、位相比較回路3,3Bは小数点分周型のPLL回路1に適用していたが、これに限ったものではない。分周比が整数のPLL回路1に適用してもよい。
【符号の説明】
【0053】
1 PLL回路
3 位相比較回路
4 チャージポンプ回路
5 ループフィルタ
6 VCO
7 分周器
31 リセット回路(第1のリセット回路)
32 Dフリップフロップ回路(第1のDフリップフロップ回路)
33 AND回路(第1のAND回路)
35 Dフリップフロップ回路(第2のDフリップフロップ回路)
36 AND回路(第2のAND回路)
37 ロック検出回路
38 AND回路(第2のリセット回路)
39 ブリード回路(第3のリセット回路)
41 ソース電流源
42 シンク電流源
310A,310B 切り替え回路
Sr1 リセット信号(第1のリセット信号)
Sr2 リセット信号(第2のリセット信号)
Sr3 リセット信号(第3のリセット信号)
Td 遅延時間(第1の所定時間)
ΔT 時間差
Φref 基準信号(第1のパルス信号)
Φfb 帰還信号(第2のパルス信号)