(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025152030
(43)【公開日】2025-10-09
(54)【発明の名称】コラーゲンペプチド含有食品及びコラーゲンペプチド由来の異味低減方法
(51)【国際特許分類】
A23L 5/00 20160101AFI20251002BHJP
A23L 5/20 20160101ALN20251002BHJP
A23L 33/18 20160101ALN20251002BHJP
【FI】
A23L5/00 M
A23L5/20
A23L33/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024053733
(22)【出願日】2024-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】000227009
【氏名又は名称】日清オイリオグループ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】徳長 そよ香
(72)【発明者】
【氏名】安藤 雅崇
【テーマコード(参考)】
4B018
4B035
【Fターム(参考)】
4B018LE04
4B018LE05
4B018MD22
4B018ME14
4B035LC01
4B035LE03
4B035LE04
4B035LG15
4B035LK04
4B035LP21
(57)【要約】
【課題】コラーゲンペプチドに由来する異味が低減された食品、及びコラーゲンペプチド由来の異味の低減方法を提供すること。
【解決手段】コラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBとを合計で5~50質量%含有し、かつ該コラーゲンペプチドAと該コラーゲンペプチドBの質量比が20:80~80:20である食品(ただし、コラーゲンペプチドA:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.100以上0.300未満 コラーゲンペプチドB:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.010以上0.100未満 Browning Index=100(X-0.31)/0.17 ここで、X=(a*+1.75L*)/(5.645L*+a*-3.012b*) L*,a*,b*はCIE LAB色空間である)。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBとを合計で5~50質量%含有し、かつ該コラーゲンペプチドAと該コラーゲンペプチドBの質量比が20:80~80:20である食品。
ただし、
コラーゲンペプチドA:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.100以上0.300未満
コラーゲンペプチドB:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.010以上0.100未満
Browning Index=100(X-0.31)/0.17
ここで、X=(a*+1.75L*)/(5.645L*+a*-3.012b*)
L*,a*,b*はCIE LAB色空間である
【請求項2】
液状又はゲル状である、請求項1に記載の食品。
【請求項3】
コラーゲンペプチドを含有する食品において、該コラーゲンペプチドがコラーゲンペプチドA及びコラーゲンペプチドBを含有し、かつ、該コラーゲンペプチドAと該コラーゲンペプチドBの質量比を20:80~80:20とする、該食品のコラーゲンペプチドに由来する異味の抑制方法。
ただし、
コラーゲンペプチドA:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.100以上0.300未満
コラーゲンペプチドB:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.010以上0.100未満
Browning Index=100(X-0.31)/0.17
ここで、X=(a*+1.75L*)/(5.645L*+a*-3.012b*)
L*,a*,b*はCIE LAB色空間である
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コラーゲンペプチド含有食品及びコラーゲンペプチド由来の異味低減方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者は食が細くなりやすくエネルギー不足に陥りやすいため、病院や高齢者施設等では、少量で必要なエネルギーが確保できるメニューを取り入れて、効率よく栄養を補給する試みがされている。蛋白質含量を高めた食品は、蛋白質の由来原料として、乳蛋白、大豆蛋白、コラーゲンペプチド等が使用されているが、原料コストや粘度増加抑制の観点からコラーゲンペプチドが汎用されている。
しかし、コラーゲンペプチドには起源動物に由来する独特の異味があり、配合量を多くすると食品の味が悪くなる問題があった。
【0003】
このようなコラーゲン類に由来する不快な風味を低減する方法として、エチル2-メチル-3-ペンテノエート、エチル2-メチル-4-ペンテノエートおよびβ-ダマスコンよりなる群から選ばれた化合物を含有する風味改善剤を利用する方法が報告されている(特許文献1)。
しかし、香料等の添加剤を使用せずに、コラーゲンペプチドに由来する異味を低減する方法への要望があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記の問題を鑑み、コラーゲンペプチドに由来する異味が低減された食品を提供することを目的とする。また、コラーゲンペプチド由来の異味の低減方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、驚くべきことに、褐色の着色の程度の異なる2種のコラーゲンペプチドを特定の割合で配合することで、コラーゲンペプチドに由来する異味が低減できることを見出し、本発明を完成した。具体的に、本発明は以下を提供する。
【0007】
(1)コラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBとを合計で5~50質量%含有し、かつ該コラーゲンペプチドAと該コラーゲンペプチドBの質量比が20:80~80:20である食品。
ただし、
コラーゲンペプチドA:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.100以上0.300未満
コラーゲンペプチドB:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.010以上0.100未満
Browning Index=100(X-0.31)/0.17
ここで、X=(a*+1.75L*)/(5.645L*+a*-3.012b*)
L*,a*,b*はCIE LAB色空間である
(2)液状又はゲル状である、請求項1に記載の食品。
(3)コラーゲンペプチドを含有する食品において、該コラーゲンペプチドがコラーゲンペプチドA及び該コラーゲンペプチドBを含有し、かつ、該コラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBの質量比を20:80~80:20とする、該食品のコラーゲンペプチドに由来する異味の抑制方法。
ただし、
コラーゲンペプチドA:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.100以上0.300未満
コラーゲンペプチドB:10質量%水溶液のBrowning Indexが0.010以上0.100未満
Browning Index=100(X-0.31)/0.17
ここで、X=(a*+1.75L*)/(5.645L*+a*-3.012b*)
L*,a*,b*はCIE LAB色空間である
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コラーゲンペプチドに由来する異味が低減された食品を提供することができる。また、コラーゲンペプチド由来の異味の低減方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、以下で例示する好ましい態様やより好ましい態様等は、「好ましい」や「より好ましい」等の表現にかかわらず適宜相互に組み合わせて使用することができる。また、数値範囲の記載は例示であって、「好ましい」や「より好ましい」等の表現にかかわらず各範囲の上限と下限、並びに実施例の数値とを適宜組み合わせた範囲も好ましく使用することができる。さらに、「含有する」又は「含む」等の用語は、適宜「本質的になる」や「のみからなる」と読み替えてもよい。また、本発明の実施の形態において、A(数値)~B(数値)は、A以上B以下を意味する。
【0010】
本発明において「コラーゲンペプチドに由来する異味」とは、起源動物(牛、豚、魚等)に由来する独特の異味(生臭み)を意味する。
【0011】
本発明において「異味の低減」とは、本発明の食品について1種のみのコラーゲンペプチドを含有する食品と比べて、喫食した際に官能的にコラーゲンペプチドに由来する異味が、明らかに弱く感じられることを意味する。
【0012】
[食品]
本発明の食品は、褐色の着色の程度の異なる2種のコラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBとを合計で5~50質量%含有し、かつ該コラーゲンペプチドAと該コラーゲンペプチドBの質量比が20:80~80:20である。上記の構成とすることで、コラーゲンペプチドを含有する食品において、コラーゲンペプチドに由来する異味を低減することができる。
ただし、前記コラーゲンペプチドAは、10質量%水溶液のBrowning Indexが0.100以上0.300未満であり、前記コラーゲンペプチドBは、10質量%水溶液のBrowning Indexが0.010以上0.100未満である。
Browning Index(以下、BIともいう。)は以下に詳述する。
【0013】
本発明の食品は、固形状、粉末状、液状、ゾル状、半固形状、及びゲル状のいずれの態様でもよいが、好ましくは、液状、ゾル状、ゲル状のいずれかである。より具体的な食品の態様としては、飲料、ゼリー飲料、ゼリーである。また、本発明の食品は、濃厚流動食、エネルギー補助食品、術後食、介護食、治療食、嚥下調整食等の少量摂取で高エネルギーを補給するための食品に好適に使用できる。
また、本発明の食品の包装形態は、特に限定されるものではなく、食品に通常用いられるものであれば目的に応じて任意に選択することができる。例えば、プラスチック容器、缶、紙容器、アルミパウチ、瓶等が挙げられる。
【0014】
[コラーゲンペプチド]
本発明におけるコラーゲンペプチドは、牛、豚、魚等に由来し、コラーゲンやその抽出物の精製物であるゼラチンを、酵素、酸、アルカリ処理等により部分分解して、平均分子量が10000以下となるように処理されたコラーゲンペプチドである。前記平均分子量は、重量平均分子量(Mw)であり、好ましくは1000~10000、より好ましくは1500~7000、最も好ましくは2000~5000である。平均分子量が上記の範囲にあると、食品に配合する際の粘度増加抑制の観点から好ましい。
なお、重量平均分子量は、日本ゼラチン・コラーゲンペプチド工業組合の写真用ゼラチン試験法(PAGI法)第10版「20-2 平均分子量」に記載されている方法に従って算出することができる。PAGI法は、高速液体クロマトグラフィーを用いたゲル濾過法によってコラーゲンペプチドのクロマトグラムを求め、その分子量分布を推定する方法である。なお、市販のコラーゲンペプチドを使用する場合は、原料メーカーの製品情報に基づいて重量平均分子量(Mw)を判断することができる。
【0015】
(コラーゲンペプチドA)
本発明のコラーゲンペプチドAは、10質量%水溶液のBrowning Index(以下、BIともいう。)が0.100以上0.300未満である。BIは好ましくは0.100~0.280、より好ましくは0.100~0.250、最も好ましくは0.120~0.230である。BIが上記の範囲にあると、本発明の効果を奏しやすい。
本発明のコラーゲンペプチドAは、本発明のコラーゲンペプチドBよりも、褐色の着色の程度が強い(すなわち色が濃い)外観を有する。これは、コラーゲンペプチドの製造過程で、加熱積算量の増加に伴いメイラード反応等の褐変反応が進むためと推察される。
【0016】
本発明のコラーゲンペプチドAは、10質量%水溶液のBIが0.100未満であるコラーゲンペプチドを加熱処理し、所望のBIまで褐変反応を進めたもの使用することもできる。前記加熱処理は特に限定されないが、コラーゲンペプチドの製造過程で通常行われる殺菌工程において、加熱条件を変更することで得ることができる。また、10質量%水溶液のBIが0.100未満である市販品のコラーゲンペプチドを水に溶解し、オートクレーブ等でさらに加熱処理したものを使用してもよい。
本発明のコラーゲンペプチドAは、市販品を使用することができる。例えば、(株)ニッピ製「GELITA SOL NPS」等が使用できる。
【0017】
(コラーゲンペプチドB)
本発明のコラーゲンペプチドBは、10質量%水溶液のBrowning Indexが0.010以上0.100未満である。BIは好ましくは0.015~0.070、より好ましくは0.020~0.060、最も好ましくは0.025~0.040である。BIが上記の範囲にあると、本発明の効果を奏しやすい。
本発明のコラーゲンペプチドBは、本発明のコラーゲンペプチドAよりも、褐色の着色の程度が弱い(すなわち色が薄い)外観を有する。本発明のコラーゲンペプチドBは、市販品を使用することができる。例えば、ルスロ社製「PEPTAN P5000HD」等が使用できる。
【0018】
(コラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBの質量比)
本発明におけるコラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBとの質量比は、20:80~80:20であり、好ましくは25:75~75:25、さらにより好ましくは35:65~65:35、最も好ましくは40:60~60:40である。質量比が前記の範囲にあると、コラーゲンペプチドに由来する異味の低減効果により優れる。なお、コラーゲンペプチドAに由来する異味と、コラーゲンペプチドBに由来する異味は、起源動物(牛、豚、魚等)に由来する独特の異味(生臭み)という点では共通するが、より詳細には、官能的に両者は異なる異味であり、上記の質量比となるように食品に含有することで、該食品から感じられるコラーゲンペプチド由来の異味が明らかに低減される。
【0019】
(食品中のコラーゲンペプチド含有量)
本発明の食品中のコラーゲンペプチド含有量は、コラーゲンペプチドA及びコラーゲンペプチドBを含むコラーゲンペプチド全体の合計量として、5~50質量%であり、好ましくは7~40質量%、より好ましくは10~30質量%、最も好ましくは15~25質量%である。
なお、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、コラーゲンペプチドA及びコラーゲンペプチドB以外のコラーゲンペプチドを含有してもよい、その場合は、上記のコラーゲンペプチド全体の合計量に包含される。
【0020】
[Browning Index]
BIは食品の外観の褐変の指標の一つとして利用されている(A. Ruangchakpet and T. Sajjaanantakul, Kasetsart J (Nat Sci), vol. 41, pp. 331-337, 2007.)。
本発明におけるBIは、コラーゲンペプチドの外観の褐色の程度を示す指標であり、コラーゲンペプチドの10質量%水溶液(品温20℃)について、色差計から得られたL*a*b*値と、以下の数式から算出することができる。
・Browning Index=100(X-0.31)/0.17
・ただし、X=(a*+1.75L*)/(5.645L*+a*-3.012b*)
・L*,a*,b*はCIE LAB色空間である
本発明におけるBIは、数値が小さいほどコラーゲンペプチドの外観の褐色の程度が弱く(すなわち色が薄い)、数値が大きいほど外観の褐色の程度が強い(すなわち色が濃い)指標となる。
【0021】
(他の原料)
本発明の食品は、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、他の成分を含有してもよい。例えば、コラーゲンペプチド以外の蛋白質(乳蛋白、卵蛋白、大豆蛋白等)、糖質(糖類、多糖類、糖アルコール等)、油脂(植物油、動物脂等)、乳化剤、ゲル化剤、酸味料、ビタミン類、アミノ酸、ミネラル、果汁、香料、色素等が挙げられる。
【0022】
本発明の食品は、好ましくは水を含有する。本発明の食品中の水の含量は、好ましくは47~92質量%、より好ましくは57~90質量%、さらにより好ましくは67~87質量%、最も好ましくは72~82質量%である。
また、本発明の食品は、高齢者や要介護者が摂取しやすい食品形態の観点から、液状(室温で液体)、ゾル状、ゲル状のいずれかであることが好ましい。本発明の食品がゲル状である場合、ゲル化能を持つ原料の配合量は、所望の硬さとなるように適宜調整すればよいが、ゲル化剤を配合する場合は、好ましくは0.1~3質量%、より好ましくは0.3~2.5質量%、最も好ましくは0.5~2質量%である。
【0023】
[食品の製造方法]
本発明の食品の製造方法は、コラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBとを、所望の質量比及び含有量となるように、食品中に均一に含有できればよく、通常の加工食品の製造に準拠するもので特に限定されない。
例えば、液状の食品を製造する場合、コラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBとを水に完全に溶解する工程が含まれればよい。また、ゲル状の食品を製造する場合、コラーゲンペプチドA、コラーゲンペプチドB、及びゲル化能を持つ原料を水に完全に溶解した後、ゲル化する工程が含まれればよい。
【0024】
[異味の低減方法]
本発明は、食品中に、褐色の着色の程度の異なる2種のコラーゲンペプチドを特定の割合で配合することを含む、コラーゲンペプチド含有食品におけるコラーゲンペプチドに由来する異味の低減方法にも関する。
上記の通り、特定のBIを有するコラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBとを配合することで、コラーゲンペプチドに由来する異味を低減できる。配合されるコラーゲンペプチドA及びコラーゲンペプチドBの質量比、合計含有量等の詳細は、上記<食品>で説明した通りである。
【実施例0025】
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例の記載に何ら限定されるものではない。
【0026】
[試験食の製造]
表2及び3の配合に従い、全ての原料をプロペラ撹拌機付きの容器に投入し、100rpmで撹拌しながら溶解して液状の試験食を得た。また、表4の配合に従い、全ての原料をプロペラ撹拌機付きの容器に投入し、水温90℃に保持し、100rpmで撹拌しながら全ての原料を溶解し、品温が20℃になるまで冷却してゲル状の試験食を得た。
原料は下記を使用した。
コラーゲンペプチドA1:商品名「GELITA SOL NPS」、(株)ニッピ製、蛋白質含量90質量%、水分5質量%、平均分子量4000
コラーゲンペプチドA2:コラーゲンペプチドBの水溶液を、オートクレーブを用いて121℃加熱処理した後、乾燥して粉末化した。
コラーゲンペプチドB:商品名「PEPTAN P5000HD」、ROUSSELOT製、蛋白質含量92質量%、水分7質量%、平均分子量5000)
ゲル化剤:ゲル化剤製剤(寒天85質量%及びキサンタンガム15質量%の混合物)
【0027】
[BI(Browning Index)の算出]
コラーゲンペプチドA1、コラーゲンペプチドA2、又はコラーゲンペプチドBの10質量%水溶液(品温20℃)について、色差計(コニカミノルタ(株)製、CHROMA METER CR-5)を用いて、L値(L*)、a値(a*)、b値(b*)を測定した。
次に、下記の式よりBIを算出した。各数値を表1に示す。
BI=100(X-0.31)/0.17
このとき、X=(a*+1.75L*)/(5.645L*+a*-3.012b*)
【0028】
[官能評価]
専門パネル5名が、各試験食5gを試食し、下記の評価基準に従い全員の同意により評価を決めた。結果を表2~4に示す。
(評価基準)
マスキング効果の評価
× :コラーゲンペプチドに由来する異味を感じ、食品として許容できない。
○ :コラーゲンペプチドに由来する異味が抑制されており、食品として許容できる。
◎ :コラーゲンペプチドに由来する異味が「○」よりもさらに抑制されている。
【0029】
表中の「A:B」は、コラーゲンペプチドAとコラーゲンペプチドBの質量比を表す。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
BIが0.199であるコラーゲンペプチドA1、又はBIが0.121であるコラーゲンペプチドA2と、BIが0.033であるコラーゲンペプチドBとを、質量比25:75~75:25で含む食品(実施例1~9)は、コラーゲンペプチドに由来する異味が抑制されていた。