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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016155
(43)【公開日】2025-01-31
(54)【発明の名称】光源装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/06 20060101AFI20250124BHJP
【FI】
A61B1/06 610
【審査請求】未請求
【請求項の数】44
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119244
(22)【出願日】2023-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】福田 剛志
(72)【発明者】
【氏名】杉▲崎▼ 誠
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161AA01
4C161AA07
4C161BB04
4C161NN01
4C161QQ02
4C161QQ07
4C161QQ09
4C161RR02
4C161RR04
4C161RR23
(57)【要約】
【課題】内視鏡の撮像画像の品質を向上させることのできるシステム及び光源装置を提供すること。
【解決手段】内視鏡装置100は、ライトガイドの外径が異なる複数種類の内視鏡1を接続可能な光源装置5と、プロセッサ4Pと、を備え、光源装置5は、赤色光RLを生成する第1光源51と、青色光BLを生成する第2光源52と、紫色光VLを生成する第3光源53と、白色光WLを生成する第4光源54と、赤色光RL、青色光BL、紫色光VL、及び白色光WLに含まれる緑色光GLのうちの少なくとも2つを結合して、ライトガイド14に導入可能な光学部材55と、を有し、第4光源54は、発光ダイオード54Aと第1蛍光体54R及び第2蛍光体54Gとにより白色光WLを生成し、プロセッサ4Pは、光源装置5に接続された内視鏡1の種類に基づいて、その内視鏡1の撮像素子から出力される撮像画像信号のホワイトバランス処理を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライトガイドの外径が異なる複数種類の内視鏡を接続可能な光源装置と、
プロセッサと、を備え、
前記光源装置は、
発光ダイオードを含んで構成された赤色光を生成する第1光源と、
発光ダイオードを含んで構成された青色光を生成する第2光源と、
発光ダイオードを含んで構成された紫色光を生成する第3光源と、
発光ダイオードを含んで構成された白色光を生成する第4光源と、
前記赤色光、前記青色光、前記紫色光、及び前記白色光に含まれる緑色光のうちの少なくとも2つを結合して、前記内視鏡のライトガイドに導入可能な光学部材と、を有し、
前記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオードと当該青色光を受けて光を生成する蛍光体とにより前記白色光を生成し、
前記第4光源から出射されて前記ライトガイドに至る光の光路は、前記第1光源、前記第2光源、及び前記第3光源から出射されて前記ライトガイドに至る光の光路よりも短くなっており、
前記プロセッサは、前記光源装置に接続された前記内視鏡の種類に基づいて、当該内視鏡の撮像素子から出力される撮像画像信号のホワイトバランス処理を行うシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、
前記プロセッサは、前記ホワイトバランス処理に用いるデータを生成するデータ生成処理を行うシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、
前記複数種類の内視鏡は、側視鏡、十二指腸鏡、経鼻内視鏡、及び気管支内視鏡の少なくとも1つを含むシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、
前記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオードと当該青色光を受けて光を生成する2種類の蛍光体とにより前記白色光を生成するシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、
前記2種類の蛍光体は、前記青色光を受けて赤色光を生成する第1蛍光体と、前記青色光を受けて緑色光を生成する第2蛍光体であるシステム。
【請求項6】
請求項2に記載のシステムであって、
前記プロセッサは、前記データ生成処理を行った場合に、当該データ生成処理により生成したデータを、前記光源装置に接続されている前記内視鏡の種類に対応させて記憶するシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムであって、
前記プロセッサは、前記データが未記憶の種類の前記内視鏡が接続されている場合に、前記データ生成処理を行うシステム。
【請求項8】
請求項6に記載のシステムであって、
前記プロセッサは、前記光源装置の作動に関する決められた条件を満たした場合に、前記データ生成処理を行うシステム。
【請求項9】
請求項2に記載のシステムであって、
前記光源装置は、前記内視鏡のライトガイドに導入される光の数が異なる複数のモードで作動可能であり、
前記プロセッサは、前記複数のモード毎に、前記データ生成処理を行うシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムであって、
前記複数のモードは、前記赤色光、前記青色光、及び前記緑色光を結合して前記ライトガイドに導入する第1モードを含むシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムであって、
前記複数のモードは、前記紫色光及び前記緑色光を結合して前記ライトガイドに導入する第2モードを含むシステム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムであって、
前記光源装置は、前記第1光源、前記第2光源、前記第3光源、及び前記第4光源により生成された光の一部を検出する検出部を有し、前記検出部により検出された光に基づいて前記第1光源、前記第2光源、前記第3光源、及び前記第4光源のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御するシステム。
【請求項13】
発光ダイオードを含んで構成された赤色光を生成する第1光源と、
発光ダイオードを含んで構成された青色光を生成する第2光源と、
発光ダイオードを含んで構成された紫色光を生成する第3光源と、
発光ダイオードを含んで構成された白色光を生成する第4光源と、
前記赤色光を内視鏡のライトガイドに導入し、前記青色光を前記ライトガイドに導入し、前記紫色光を前記ライトガイドに導入し、前記白色光に含まれる緑色光を前記ライトガイドに導入することが可能に構成された光学部材と、
前記第1光源、前記第2光源、前記第3光源、及び前記第4光源のうちの少なくとも2つにより生成された光の一部を検出する検出部と、
前記検出部により検出された光に基づいて、前記第1光源、前記第2光源、前記第3光源、及び前記第4光源のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御するプロセッサと、を備える光源装置。
【請求項14】
請求項13に記載の光源装置であって、
前記検出部により検出された光に基づいて前記プロセッサが光量を制御する光源は、前記第3光源を含む光源装置。
【請求項15】
請求項14に記載の光源装置であって、
前記検出部により検出された光に基づいて前記プロセッサが光量を制御する光源は、前記第4光源を含む光源装置。
【請求項16】
請求項15に記載の光源装置であって、
前記検出部は、前記紫色光と、前記白色光に含まれる青色光とを検出し、
前記プロセッサは、当該検出された紫色光及び青色光に基づいて、前記第3光源と前記第4光源の光量を制御する光源装置。
【請求項17】
請求項14に記載の光源装置であって、
前記検出部により検出された光に基づいて前記プロセッサが光量を制御する光源は、前記第2光源を含む光源装置。
【請求項18】
請求項14に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、前記紫色光と前記緑色光を結合可能な第1結合部材を含む光源装置。
【請求項19】
請求項18に記載の光源装置であって、
前記検出部は、前記第1結合部材に入射する光の一部を検出する第1検出部を含む光源装置。
【請求項20】
請求項19に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、複数の光を結合可能な第2結合部材と、複数の光を結合可能な第3結合部材と、を含み、
前記第1結合部材は、前記第2結合部材及び前記第3結合部材よりも前記ライトガイド側に配置されている光源装置。
【請求項21】
請求項18から20のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記検出部は、前記第1結合部材に入射する前記紫色光の一部と、前記第1結合部材に入射する前記白色光に含まれる青色光とを検出し、
前記プロセッサは、当該検出された紫色光及び青色光に基づいて、前記第3光源の光量と前記第4光源の光量を制御する光源装置。
【請求項22】
請求項14に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、複数の光を結合可能な結合部材を3つ含み、
前記検出部は、前記3つの結合部材のうち前記ライトガイド側とは反対側の端に位置する前記結合部材を除く2つの前記結合部材のいずれかに入射する光の一部を検出する光源装置。
【請求項23】
請求項22に記載の光源装置であって、
前記検出部は、前記3つの結合部材のうち前記ライトガイド側の端に位置する前記結合部材に入射する光の一部を検出する光源装置。
【請求項24】
請求項13から17のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記検出部の数は、前記第1光源、前記第2光源、前記第3光源、及び前記第4光源の総数未満である光源装置。
【請求項25】
請求項24に記載の光源装置であって、
前記検出部の数は、1つである光源装置。
【請求項26】
請求項25に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、前記紫色光と前記緑色光を結合可能な第1結合部材を含み、
前記検出部は、前記第1結合部材に入射する光の一部を検出する光源装置。
【請求項27】
請求項26に記載の光源装置であって、
前記光学部材は、複数の光を結合可能な第2結合部材と、複数の光を結合可能な第3結合部材と、を含み、
前記第1結合部材は、前記第2結合部材及び前記第3結合部材よりも前記ライトガイド側に配置されている光源装置。
【請求項28】
請求項27に記載の光源装置であって、
前記プロセッサは、前記検出部により検出された光に基づいて、前記第1光源が生成する光の光量、前記第2光源が生成する光の光量、前記第3光源が生成する光の光量、及び前記第4光源が生成する光の光量を制御する光源装置。
【請求項29】
請求項13から20、22、23のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオードと、前記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて赤色光を生成する第1蛍光体と、前記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて緑色光を生成する第2蛍光体と、を含む光源装置。
【請求項30】
請求項13から20、22、23のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオードと、前記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて黄色光を生成する蛍光体と、を含む光源装置。
【請求項31】
請求項13から20、22、23のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記プロセッサは、前記赤色光と前記青色光と前記白色光に含まれる緑色光とを前記ライトガイドに導入させる第1制御と、前記紫色光と前記白色光に含まれる緑色光とを前記ライトガイドに導入させる第2制御と、を選択的に行う光源装置。
【請求項32】
請求項13から20、22、23のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記第3光源により生成される光は、中心波長が410nm以上430nm以下であり、半値幅が15nm以上30nm以下である光源装置。
【請求項33】
請求項13から20、22、23のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記青色光は、前記第2光源に含まれる発光ダイオードにより生成され、
当該発光ダイオードにより生成される光は、中心波長が440nm以上450nm以下であり、半値幅が15nm以上30nm以下である光源装置。
【請求項34】
請求項13から20、22、23のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記プロセッサは、前記紫色光と前記白色光に含まれる緑色光とを前記ライトガイドに導入させる制御を行い、
当該制御において前記ライトガイドに導入される前記緑色光は、中心波長が540nm以上560nm以下であり、半値幅が80nm以上である光源装置。
【請求項35】
発光ダイオードを含んで構成された第1色光を生成する第1光源と、
発光ダイオードを含んで構成された第2色光を生成する第2光源と、
発光ダイオードを含んで構成された紫色光を生成する第3光源と、
発光ダイオードを含んで構成された少なくとも緑色光を含む光を生成する第4光源と、
前記第1色光と前記第2色光を結合可能な第1結合部材と、
前記第1結合部材から出射された光と前記紫色光及び前記緑色光の一方とを結合可能な第2結合部材と、
前記第2結合部材から出射された光と前記紫色光及び前記緑色光の他方とを結合可能な第3結合部材と、
前記第3結合部材から出射された光を内視鏡のライトガイドに集光する集光部材と、
前記第2結合部材から出射されて前記第3結合部材に入射する光の一部及び前記第4光源から出射されて前記第3結合部材に入射する光の一部を検出する第1検出部と、
前記第1検出部により検出された光に基づいて、前記第1光源、前記第2光源、前記第3光源、及び前記第4光源のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御するプロセッサと、を備える光源装置。
【請求項36】
請求項35に記載の光源装置であって、
前記第4光源は、前記緑色光を含む白色光を生成する光源装置。
【請求項37】
請求項36に記載の光源装置であって、
前記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオードと、前記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて赤色光を生成する第1蛍光体と、前記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて前記緑色光を生成する第2蛍光体と、を含む光源装置。
【請求項38】
請求項36又は37に記載の光源装置であって、
前記第1検出部は、前記紫色光と、前記白色光に含まれる青色光とを検出する光源装置。
【請求項39】
請求項38に記載の光源装置であって、
前記プロセッサは、前記第1検出部により検出された紫色光及び青色光に基づいて、前記第3光源と前記第4光源の光量を制御する光源装置。
【請求項40】
請求項35に記載の光源装置であって、
前記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオードと、前記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて前記緑色光を生成する第3蛍光体と、を含む光源装置。
【請求項41】
請求項35から37のいずれか1項に記載の光源装置であって、
前記第1結合部材に入射する光の一部を検出する第2検出部を更に備える光源装置。
【請求項42】
請求項41に記載の光源装置であって、
前記第2検出部は、前記第1色光と前記第2色光を検出し、
前記プロセッサは、前記第2検出部により検出された前記第1色光と前記第2色光に基づいて、前記第1光源と前記第2光源の光量を制御する光源装置。
【請求項43】
請求項41に記載の光源装置であって、
前記第1結合部材から出射されて前記第2結合部材に入射する光の一部及び前記第3光源から出射されて前記第2結合部材に入射する光の一部を検出する第3検出部を更に備える光源装置。
【請求項44】
請求項43に記載の光源装置であって、
前記プロセッサは、前記第1検出部、前記第2検出部、及び前記第3検出部により検出された光に基づいて、前記第1光源が生成する光の光量、前記第2光源が生成する光の光量、前記第3光源が生成する光の光量、及び前記第4光源が生成する光の光量を制御する光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1-4には、内視鏡の光源装置が記載されている。
【0003】
特許文献5-7には、様々なタイプの内視鏡が記載されている。
【0004】
特許文献8-10には、内視鏡のホワイトバランス処理に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国特許出願公開第109507794号明細書
【特許文献2】中国実用新案第209570749号明細書
【特許文献3】中国特許出願公開第111110175号明細書
【特許文献4】中国実用新案第212521711号明細書
【特許文献5】特許第4795202号
【特許文献6】特許第4160577号
【特許文献7】特開2018-99441号公報
【特許文献8】特開2019-508号公報
【特許文献9】国際公開第2021/065939号
【特許文献10】特公平6-17942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示では、内視鏡の撮像画像の品質を向上させることが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の技術の一態様のシステムは、ライトガイドの外径が異なる複数種類の内視鏡を接続可能な光源装置と、プロセッサと、を備え、上記光源装置は、発光ダイオードを含んで構成された赤色光を生成する第1光源と、発光ダイオードを含んで構成された青色光を生成する第2光源と、発光ダイオードを含んで構成された紫色光を生成する第3光源と、発光ダイオードを含んで構成された白色光を生成する第4光源と、上記赤色光、上記青色光、上記紫色光、及び上記白色光に含まれる緑色光のうちの少なくとも2つを結合して、上記内視鏡のライトガイドに導入可能な光学部材と、を有し、上記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオードとその青色光を受けて光を生成する蛍光体とにより上記白色光を生成し、上記第4光源から出射されて上記ライトガイドに至る光の光路は、上記第1光源、上記第2光源、及び上記第3光源から出射されて上記ライトガイドに至る光の光路よりも短くなっており、上記プロセッサは、上記光源装置に接続された上記内視鏡の種類に基づいて、その内視鏡の撮像素子から出力される撮像画像信号のホワイトバランス処理を行うものである。
【0008】
本開示の技術の一態様の光源装置は、発光ダイオードを含んで構成された赤色光を生成する第1光源と、発光ダイオードを含んで構成された青色光を生成する第2光源と、発光ダイオードを含んで構成された紫色光を生成する第3光源と、発光ダイオードを含んで構成された白色光を生成する第4光源と、上記赤色光を内視鏡のライトガイドに導入し、上記青色光を上記ライトガイドに導入し、上記紫色光を上記ライトガイドに導入し、上記白色光に含まれる緑色光を上記ライトガイドに導入することが可能に構成された光学部材と、上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源のうちの少なくとも2つにより生成された光の一部を検出する検出部と、上記検出部により検出された光に基づいて、上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御するプロセッサと、を備えるものである。
【0009】
本開示の技術の一態様の光源装置は、発光ダイオードを含んで構成された第1色光を生成する第1光源と、発光ダイオードを含んで構成された第2色光を生成する第2光源と、発光ダイオードを含んで構成された紫色光を生成する第3光源と、発光ダイオードを含んで構成された少なくとも緑色光を含む光を生成する第4光源と、上記第1色光と上記第2色光を結合可能な第1結合部材と、上記第1結合部材から出射された光と上記紫色光及び上記緑色光の一方とを結合可能な第2結合部材と、上記第2結合部材から出射された光と上記紫色光及び上記緑色光の他方とを結合可能な第3結合部材と、上記第3結合部材から出射された光を内視鏡のライトガイドに集光する集光部材と、上記第2結合部材から出射されて上記第3結合部材に入射する光の一部及び上記第4光源から出射されて上記第3結合部材に入射する光の一部を検出する第1検出部と、上記第1検出部により検出された光に基づいて、上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御するプロセッサと、を備えるものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示の技術によれば、内視鏡の撮像画像の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の技術の一態様である内視鏡装置100の概略構成を示す図である。
図2図2は、光源装置5の内部構成を示す模式図である。
図3図3は、第4光源54の構成を説明するための模式図である。
図4図4は、第4光源54の変形例を説明するための模式図である。
図5図5は、光源装置5の第一変形例である光源装置5Bを示す図である。
図6図6は、光源装置5の第二変形例である光源装置5Cを示す図である。
図7図7は、図6における第4光源54Xの変形例である第4光源54Xaの構成を説明するための模式図である。
図8図8は、光源装置5の第三変形例である光源装置5Dを示す図である。
図9図9は、光源装置5の第四変形例である光源装置5Fを示す図である。
図10図10は、光源装置5の第五変形例である光源装置5Hを示す図である。
図11図11は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。
図12図12は、光源装置5Cにおける検出部60の構成例を示す模式図である。
図13図13は、光源装置5Cにおける検出部60の構成例を示す模式図である。
図14図14は、光源装置5Bにおける検出部60の構成例を示す模式図である。
図15図15は、図11に示す光源装置5の変形例を示す図である。
図16図16は、光源装置5Dにおける検出部60の構成例を示す模式図である。
図17図17は、光源装置5Fにおける検出部60の構成例を示す模式図である。
図18図18は、光源装置5Fにおける検出部60の構成例を示す模式図である。
図19図19は、光源装置5Hにおける検出部60の構成例を示す模式図である。
図20図20は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。
図21図21は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。
図22図22は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。
図23図23は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。
図24図24は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。
図25図25は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において、紫色光とは、380nm以上430nm以下の波長帯域の光を言う。青色光とは、430nm以上490nm以下の波長帯域の光を言う。緑色光とは、490nm以上560nm以下の波長帯域の光を言う。黄色光とは、560nm以上600nm以下の波長帯域の光を言う。赤色光とは、600nm以上650nm以下の波長帯域の光を言う。
【0013】
図1は、本開示の技術の一態様である内視鏡装置100の概略構成を示す図である。
内視鏡装置100は、システムを構成する。内視鏡装置100は、内視鏡1と、この内視鏡1が接続されるプロセッサ装置4及び光源装置5からなる本体部2と、内視鏡1により撮像して得られた撮像画像等を表示する表示装置7と、プロセッサ装置4に対して各種情報を入力するためのインタフェースである入力部6と、を備える。
【0014】
内視鏡1は、一方向に延びる長尺状の器具であって被検体内に挿入される挿入部10と、挿入部10の基端部に設けられた観察モード切替操作、撮像記憶操作、鉗子操作、送気送水操作、吸引操作、又は電気メス操作等を行うための操作部材が設けられた操作部11と、操作部11に隣接して設けられたアングルノブ12と、内視鏡1を光源装置5とプロセッサ装置4にそれぞれ着脱自在に接続するコネクタ部13A,13Bを含むユニバーサルコード13と、を備える。
【0015】
操作部11には、細胞又はポリープ等の生体組織を採取するための処置具である生検鉗子を挿入する鉗子口が設けられている。なお、図1では省略されているが、操作部11及び挿入部10の内部には、鉗子口から挿入された生検鉗子が挿通される鉗子チャンネル、送気及び送水用のチャンネル、吸引用のチャンネル等の各種のチャンネルが設けられる。
【0016】
挿入部10は、可撓性を有する軟性部10Aと、軟性部10Aの先端に設けられた湾曲部10Bと、湾曲部10Bの先端に設けられた軟性部10Aよりも硬質の先端部10Cとから構成される。先端部10Cには、撮像素子と撮像光学系が内蔵される。この撮像素子は、例えば、青色光と紫色光を検出する第1画素と、赤色光を検出する第2画素と、緑色光を検出する第3画素とが二次元状に配置された受光面を有する。
【0017】
湾曲部10Bは、アングルノブ12の回動操作により湾曲自在に構成されている。この湾曲部10Bは、内視鏡1が使用される被検体の部位等に応じて、任意の方向及び任意の角度に湾曲でき、先端部10Cを所望の方向に向けることができる。
【0018】
内視鏡1の内部には、挿入部10の先端部10Cからコネクタ部13Aまでにわたって、複数本の光ファイバを束ねて構成されたライトガイド14(図2参照)が設けられている。光源装置5により生成された光は、コネクタ部13Aからライトガイド14に導入されて先端部10Cまで進み、先端部10Cに設けられた照明窓から被検体に照射される。
【0019】
プロセッサ装置4は、内視鏡1、光源装置5、及び表示装置7を制御するプロセッサ4Pと、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)、又はHDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体で構成されるメモリと、を備える。光源装置5は、後述する光源の制御を行うプロセッサ5Pと、メモリと、を備える。
【0020】
プロセッサ4Pとプロセッサ5Pは、それぞれ、ソフトウエアを実行して各種機能を果たす汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、又は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等である。
【0021】
プロセッサ4Pとプロセッサ5Pは、それぞれ、1つのプロセッサで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合せ(例えば、複数のFPGAや、CPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。プロセッサ4Pとプロセッサ5Pのそれぞれのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
【0022】
図2は、光源装置5の内部構成を示す模式図である。
光源装置5は、第1光源51と、第2光源52と、第3光源53と、第4光源54と、光学部材55と、第1光源51、第2光源52、第3光源53、及び第4光源54のうちの少なくとも2つにより生成された光の一部を検出する検出部60と、を備える。第1光源51、第2光源52、第3光源53、及び第4光源54は、プロセッサ5Pによって制御される。プロセッサ5Pは、検出部60により検出された光に基づいて、第1光源51、第2光源52、第3光源53、及び第4光源54のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御する。検出部60と光量の制御の詳細については後述する。
【0023】
第1光源51は、赤色光を生成する発光ダイオード51Aを含んで構成されている。第1光源51は、発光ダイオード51Aによって、一例として中心波長が620nm以上640nm以下、且つ半値幅が15nm以上30nm以下の波長特性を持つ赤色光RLを生成する。
【0024】
第2光源52は、青色光を生成する発光ダイオード52Aを含んで構成されている。第2光源52は、発光ダイオード52Aによって、一例として中心波長が440nm以上450nm以下、且つ半値幅が15nm以上30nm以下の波長特性を持つ青色光BLを生成する。
【0025】
第3光源53は、紫色光を生成する発光ダイオード53Aを含んで構成されている。第3光源53は、発光ダイオード53Aによって、一例として中心波長が410nm以上430nm以下、且つ半値幅が15nm以上30nm以下の波長特性を持つ紫色光VLを生成する。
【0026】
図3は、第4光源54の構成を説明するための模式図である。
第4光源54は、励起用の青色光を生成する発光ダイオード54Aと、発光ダイオード54Aによって生成された青色光を受けて赤色光を生成する第1蛍光体54Rと、発光ダイオード54Aによって生成された青色光を受けて緑色光を生成する第2蛍光体54Gと、を含んで構成されている。第4光源54は、発光ダイオード54Aにより生成された青色光と、第1蛍光体54Rにより生成された赤色光と、第2蛍光体54Gにより生成された緑色光と、が混ざることで、白色光WLを生成している。
【0027】
図4は、第4光源54の変形例を説明するための模式図である。
第4光源54は、第1蛍光体54R及び第2蛍光体54Gの代わりに、発光ダイオード54Aによって生成された青色光を受けて黄色光を生成する第3蛍光体54Yを含んで構成されている。このように、第4光源54は、発光ダイオード54Aにより生成された青色光と、第3蛍光体54Yにより生成された黄色光とが混ざることで、白色光WLを生成する構成であってもよい。
【0028】
図3に示す構成では、図4に示す構成よりも、赤色光と緑色光を広帯域にできるため、演色性を高めることができる。また、緑色光の短波長側の光量を大きくできる。図3及び図4に示すように、発光ダイオードと蛍光体を組み合わせて白色光WLを生成することで、広帯域な緑色光を含む白色光WLを安価に生成することができる。
【0029】
光学部材55は、第1光源51により生成される赤色光RLを内視鏡1のライトガイド14に導入し、第2光源52により生成される青色光BLをライトガイド14に導入し、第3光源53により生成される紫色光VLをライトガイド14に導入し、第4光源54により生成される白色光WLに含まれる緑色光(以下、緑色光GLと記載)をライトガイド14に導入することが可能に構成されている。光学部材55は、赤色光RL、青色光BL、紫色光VL、及び緑色光GLの4色の光のうちの少なくとも2つを結合してライトガイド14に導入可能に構成されている。
【0030】
図2の例では、光学部材55は、それぞれが複数の光を結合可能な3つの結合部材(結合部材56、結合部材57、及び結合部材58)と、集光部材としての集光レンズ59と、を備える。
【0031】
結合部材56、結合部材57、及び結合部材58は、それぞれ、一方面に入射した光を所定方向に反射し、他方面に入射した光をその所定方向に透過することで、一方面と他方面のそれぞれに入射した光を結合してその所定方向に出射することが可能に構成されている。結合部材56、結合部材57、及び結合部材58は、それぞれ、特定の波長の光を反射させ、その他の光を透過させる特性を有する、例えばダイクロイックミラーにより構成されている。
【0032】
図2の例では、集光レンズ59の光軸に沿う方向(以下、光軸方向と記載)に、第1光源51、結合部材56、結合部材57、結合部材58、及び集光レンズ59がこの順番で並んで配置されている。結合部材56は、一方面56a及び他方面56bが集光レンズ59の光軸に対して45度の角度となる状態で配置されている。結合部材57は、一方面57a及び他方面57bが集光レンズ59の光軸に対して45度の角度となる状態で配置されている。結合部材58は、一方面58a及び他方面58bが集光レンズ59の光軸に対して45度の角度となる状態で配置されている。
【0033】
結合部材56に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の一方側(図2中の上側)には第2光源52が配置されており、第2光源52により生成された青色光BLは、結合部材56の一方面56aに入射する。
【0034】
結合部材57に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の一方側(図2中の上側)には第3光源53が配置されており、第3光源53により生成された紫色光VLは、結合部材57の一方面57aに入射する。
【0035】
結合部材58に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の一方側(図2中の上側)には第4光源54が配置されており、第4光源54により生成された白色光WLは、結合部材58の一方面58aに入射する。
【0036】
結合部材56は、一方面56aに入射された青色光BLを結合部材57の方向へ反射し、他方面56bに入射された赤色光RLを結合部材57の方向へ透過することで、赤色光RLと青色光BLを結合して結合部材57へ出射可能に構成されている。
【0037】
結合部材57は、一方面57aに入射された紫色光VLを結合部材58の方向へ反射し、結合部材56から出射されて他方面57bに入射された光(赤色光RLと青色光BLの少なくとも1つ)を結合部材58の方向へ透過することで、結合部材56から出射された光(赤色光RLと青色光BLの少なくとも1つ)と紫色光VLとを結合して結合部材58へ出射可能に構成されている。
【0038】
結合部材58は、一方面58aに入射された白色光WLのうち、緑色光GLを集光レンズ59の方向へ反射し、結合部材57から出射されて他方面58bに入射された光(赤色光RL、青色光BL、紫色光VLの少なくとも1つ)を集光レンズ59の方向へ透過することで、結合部材57から出射された光(赤色光RL、青色光BL、紫色光VLの少なくとも1つ)と緑色光GLとを結合して集光レンズ59へ出射可能に構成されている。結合部材58から集光レンズ59へ出射される緑色光GLの波長特性は、一例として中心波長が540nm以上560nm以下且つ半値幅が80nm以上となっている。
【0039】
集光レンズ59は、結合部材58から出射された光をライトガイド14に集光する。
【0040】
第1光源51から出射された赤色光RLは、結合部材56、結合部材57、及び結合部材58を透過してからライトガイド14に導入される。第2光源52から出射された青色光BLは、結合部材56で反射し、結合部材57と結合部材58を透過してからライトガイド14に導入される。第3光源53から出射された紫色光VLは、結合部材57で反射し、結合部材58を透過してからライトガイド14に導入される。第4光源54から出射された白色光WLのうちの緑色光GLは、結合部材58で反射してライトガイド14に導入される。
【0041】
光源装置5では、第4光源54から出射されてライトガイド14に至る光の光路は、第1光源51、第2光源52、及び第3光源53から出射されてライトガイド14に至る光の光路よりも短くなっている。第4光源54は、発光ダイオードと光の拡散の大きい蛍光体とによって白色光WLを生成するものである。第4光源54は、4つの光源のうち、最もライトガイド14に近い位置に設けられることで、白色光WLに含まれる緑色光GLの分布する範囲とライトガイド14の基端面との位置関係を容易に調整することが可能となる。
【0042】
光源装置5は、内視鏡1のライトガイド14に導入される光の数が異なる複数のモードで作動可能となっている。この複数のモードは、内視鏡検査における目的に応じて選択されるものであり、赤色光RL、青色光BL、及び緑色光GLを結合してライトガイド14に導入する第1モードと、紫色光VL及び緑色光GLを結合してライトガイド14に導入する第2モードと、青色光BL及び紫色光VLを結合してライトガイド14に導入する第3モードと、赤色光RL、青色光BL、及び紫色光VLを結合してライトガイド14に導入する第4モードと、紫色光VL、赤色光RL、青色光BL、及び緑色光GLを結合してライトガイド14に導入する第5モードと、を含む。第3モードと第4モードは必須ではなく省略してもよい。
【0043】
プロセッサ5Pは、第1モードにおいては、第1光源51、第2光源52、及び第4光源54のそれぞれの発光ダイオードを点灯させて、赤色光RLと青色光BLと緑色光GLをライトガイド14に導入させる第1制御を行う。
【0044】
プロセッサ5Pは、第2モードにおいては、第3光源53及び第4光源54のそれぞれの発光ダイオードを点灯させて、紫色光VLと緑色光GLをライトガイド14に導入させる第2制御を行う。
【0045】
プロセッサ5Pは、第3モードにおいては、第2光源52及び第3光源53のそれぞれの発光ダイオードを点灯させて、青色光BLと紫色光VLをライトガイド14に導入させる第3制御を行う。
【0046】
プロセッサ5Pは、第4モードにおいては、第1光源51、第2光源52、及び第3光源53のそれぞれの発光ダイオードを点灯させて、赤色光RLと青色光BLと紫色光VLをライトガイド14に導入させる第4制御を行う。
【0047】
プロセッサ5Pは、第5モードにおいては、第1光源51、第2光源52、第3光源53、及び第4光源54のそれぞれの発光ダイオードを点灯させて、赤色光RLと青色光BLと緑色光GLと紫色光VLをライトガイド14に導入させる第5制御を行う。第5制御において、4つの光源から生成する光の光量を変更することにより、第5モードを更に複数のモードに分けることも可能である。
【0048】
図5は、光源装置5の第一変形例である光源装置5Bを示す図である。
光源装置5Bは、光源装置5において、第3光源53と第4光源54の位置を逆にした構成である。光源装置5Bにおいて、結合部材57は、一方面57aに入射する白色光WLのうちの緑色光GLを結合部材58の方向へ反射する。また、結合部材58は、他方面58bに入射する緑色光GLを集光レンズ59の方向へ透過し、一方面58aに入射する紫色光VLを集光レンズ59の方向へ反射する。図5に示す構成によっても、上述した複数のモードを実現できる。
【0049】
図6は、光源装置5の第二変形例である光源装置5Cを示す図である。
光源装置5Cは、光源装置5において、第4光源54を第4光源54Xに置換した構成である。第4光源54Xは、緑色光GLを生成する発光ダイオード54gを含む。光源装置5Cにおいて、結合部材58は、一方面58aに入射した緑色光GLを集光レンズ59の方向へ反射する。図6に示す構成によっても、上述した複数のモードを実現できる。
【0050】
図7は、図6における第4光源54Xの変形例である第4光源54Xaの構成を説明するための模式図である。
第4光源54Xaは、青色光の励起光Blを生成する発光ダイオード54Aと、発光ダイオード54Aによって生成された励起光Blを受けて緑色光GLを生成する第4蛍光体54Gxと、緑色光GLを透過し且つ励起光Blをカットする励起光カットフィルタ54Fと、を含んで構成されている。第4光源54Xaは、励起光を生成する発光ダイオードと、その励起光を受けて少なくとも緑色光GLを含む光を生成する蛍光体とを含む構成であればよく、励起光は青色光に限定されない。例えば、図7において、発光ダイオード54Aは、紫色光を生成する発光ダイオード、又は、紫外光を生成する発光ダイオードに置換してもよい。
【0051】
なお、励起光カットフィルタ54Fは、図7のように光源自体に含む構成でなくてもよい。例えば、図6における結合部材58と第4光源54Xとの間の光路に設けてもよい。また、結合部材58により、一方面58aへ入射した光のうち、緑色光GL以外の成分を透過させる構成としてもよい。
【0052】
なお、図5に示す光源装置5Bにおいて、第4光源54を第4光源54X又は第4光源54Xaに置換することもできる。
【0053】
図8は、光源装置5の第三変形例である光源装置5Dを示す図である。
光源装置5Dは、光源装置5において、第2光源52と第3光源53の位置が逆にされた構成である。光源装置5Dにおいては、結合部材56が、一方面56aに入射する紫色光VLを結合部材57の方向へ反射する。また、結合部材57が、他方面57bに入射する紫色光VLを結合部材58の方向へ透過し、一方面57aに入射する青色光BLを結合部材58の方向へ反射する。図8に示す構成によっても、上述した複数のモードを実現できる。
【0054】
図9は、光源装置5の第四変形例である光源装置5Fを示す図である。
光源装置5Fは、光源装置5Dにおいて、第2光源52と第4光源54の位置を逆にした構成である。光源装置5Fにおいては、結合部材57が、一方面57aに入射する白色光WLのうちの緑色光GLを結合部材58の方向へ反射する。また、結合部材58が、他方面58bに入射する緑色光GLを集光レンズ59の方向へ透過し、一方面58aに入射する青色光BLを集光レンズ59の方向へ反射する。図9に示す構成によっても、上述した複数のモードを実現できる。
【0055】
図10は、光源装置5の第五変形例である光源装置5Hを示す図である。
光源装置5Hは、光源装置5Fにおいて、第3光源53と第4光源54の位置が逆にされた構成である。光源装置5Hにおいては、結合部材56が、一方面56aに入射する白色光WLのうちの緑色光GLを結合部材57の方向へ反射する。また、結合部材57が、他方面57bに入射する緑色光GLを結合部材58の方向へ透過し、一方面57aに入射する紫色光VLを結合部材58の方向へ反射する。図10に示す構成によっても、上述した複数のモードを実現できる。
【0056】
ここまで示した光源装置5と光源装置5B、5C、5D、5F、5Hのそれぞれにおいて、第1光源51と第2光源52の位置は逆であってもよい。
【0057】
内視鏡1のライトガイド14に導入される光は、内視鏡1により撮像されるカラー画像(赤色光RL、緑色光GL、及び青色光BLを被検体に照射した状態で撮像して得られる画像)の輝度を高める観点から、緑色光が明るいことが望まれる。また、特殊光観察時に粘膜表層の毛細血管やそのパターン等を強調して鮮明に表示する観点から、緑色光と紫色光が明るいことが望まれる。
【0058】
光源装置5及び光源装置5B、5Cの構成によれば、ライトガイド14に導入される光のうち、緑色光GLと紫色光VLは、他の2つの色の光よりも、光学部材55を透過又は反射することによる減衰が少なくなる。このため、内視鏡1により撮像される撮像画像の品質を高めることができる。
【0059】
特に、光源装置5及び光源装置5Cの構成によれば、ライトガイド14に導入される光のうち、緑色光GLは、他の3つの色の光よりも、光学部材55を透過又は反射することによる減衰が少なくなる。このため、内視鏡1により撮像される撮像画像の品質を高めることができる。
【0060】
次に、検出部60の具体的な構成例と、プロセッサ5Pの具体的な処理例について説明する。
【0061】
図11は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。図11は、光源装置5が第2モードで作動している状態を示している。
【0062】
図11の例では、検出部60として、フォトダイオード又はフォトレジスタ等の受光素子を含んで構成された検出部61が1つ設けられている。検出部61は、結合部材58に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。
【0063】
図11に示す光源装置5において、結合部材58は、他方面58bに入射した紫色光VLの一部を検出部61の方向へ反射させ、一方面58aに入射した白色光WLのうちの青色光(以下、青色光WLbと記載)を検出部61の方向へ透過させ、一方面58aに入射した白色光WLのうちの赤色光(以下、赤色光WLrと記載)を検出部61の方向へ透過させる機能を持つ。
【0064】
検出部61は、結合部材58の他方面58bで反射した紫色光VLと、結合部材58の一方面58aに入射して結合部材58を透過した青色光WLb及び赤色光WLrとを検出可能に構成されている。
【0065】
なお、図11に示す光源装置5において、結合部材58は、青色光WLbと赤色光WLrのいずれかのみを検出部61の方向へ透過させるものであってもよい。この場合、検出部61は、結合部材58の他方面58bで反射した紫色光VLと、結合部材58の一方面58aに入射して結合部材58を透過した青色光WLb又は赤色光WLrとを検出可能となる。
【0066】
図11に示す構成の光源装置5では、第2モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された紫色光VLの情報と、検出部61により検出された青色光WLb及び赤色光WLrの少なくとも一方の情報と、に基づいて、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54が生成する白色光WLの光量と、を制御する。
【0067】
検出部60により検出される光の情報は、例えば、波長毎の強度を示すスペクトルである。プロセッサ5Pが行う複数の光源の光量の制御には、複数の光源それぞれの光量を所望の値にする制御と、複数の光源の光量比を所望の値にする制御とが含まれる。
【0068】
図11に示す構成の光源装置5では、プロセッサ5Pが、例えば、紫色光VLの強度のピーク値と青色光WLbの強度のピーク値との関係から、第3光源53の光量と第4光源54の光量との比を決定する。
【0069】
または、プロセッサ5Pが、紫色光VLの強度のピーク値と赤色光WLrの強度のピーク値との関係から、第3光源53の光量と第4光源54の光量との比を決定する。
【0070】
或いは、プロセッサ5Pが、青色光WLbの強度のピーク値と赤色光WLrの強度のピーク値から、緑色光GLの強度のピーク値を導出し、導出した緑色光GLの強度のピーク値と、紫色光VLの強度のピーク値との関係から、第3光源53の光量と第4光源54の光量との比を決定する。ここでは、検出される光の強度のピーク値を用いているが、このピーク値の代わりに、スペクトルから求まる積分値を用いてもよい。
【0071】
なお、図11において、結合部材58が、一方面58aに入射する緑色光GLの一部を検出部61の方向へ透過する構成としてもよい。この場合には、プロセッサ5Pが、例えば、紫色光VLの強度のピーク値と、緑色光GLの強度のピーク値との関係から、第3光源53の光量と第4光源54の光量との比を決定することもできる。
【0072】
緑色光GLについては、光学部材55において、1回の反射のみを経て、ライトガイド14に導入される。このため、検出部61において緑色光GLの一部を検出する構成としても、ライトガイド14に導入される緑色光GLの光量は十分に高めることができ、内視鏡1により撮像される撮像画像の品質を高めることができる。
【0073】
図12は、光源装置5Cにおける検出部60の構成例を示す模式図である。図12は、光源装置5Cが第2モードで作動している状態を示している。
【0074】
図12に示す光源装置5Cは、図11に示す光源装置5に対し、第4光源54を第4光源54Xに置換した点と、結合部材58が、一方面58aに入射した緑色光GLのうちの一部を検出部61の方向へ透過させる点と、が相違する。
【0075】
図12に示す構成の光源装置5Cでは、第2モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された紫色光VLの情報と、検出部61により検出された緑色光GLの情報と、に基づいて、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54Xが生成する緑色光GLの光量と、を制御する。プロセッサ5Pは、例えば、紫色光VLの強度のピーク値と緑色光GLの強度のピーク値との関係から、第3光源53の光量と第4光源54Xの光量との比を決定する。
【0076】
図13は、光源装置5Cにおける検出部60の構成例を示す模式図である。図13は、光源装置5Cが第2モードで作動している状態を示している。
【0077】
図13に示す光源装置5Cは、図11に示す光源装置5に対し、第4光源54を、励起光カットフィルタ54Fを削除した構成の第4光源54Xaに置換した点と、結合部材58が、一方面58aに入射した励起光Blを検出部61の方向へ透過させる点と、が相違する。
【0078】
図13に示す構成の光源装置5Cでは、第2モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された紫色光VLの情報と、検出部61により検出された励起光Blの情報と、に基づいて、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54Xaが生成する緑色光GLの光量(発光ダイオード54Aの発光量)と、を制御する。プロセッサ5Pは、例えば、紫色光VLの強度のピーク値と励起光Blの強度のピーク値との関係から、第3光源53の光量と第4光源54Xaの光量との比を決定する。
【0079】
図14は、光源装置5Bにおける検出部60の構成例を示す模式図である。図14は、光源装置5が第2モードで作動している状態を示している。
【0080】
図14の例では、検出部60として、フォトダイオード又はフォトレジスタ等の受光素子を含んで構成された検出部61が1つ設けられている。検出部61は、結合部材58に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。
【0081】
図14に示す光源装置5Bにおいて、結合部材58は、一方面58aに入射した紫色光VLの一部を検出部61の方向へ透過させ、他方面58bに入射した緑色光GLの一部を検出部61の方向へ透過させる機能を持つ。図14に示す検出部61は、結合部材58の一方面58aを透過した紫色光VLと、結合部材58の他方面58bに入射して結合部材58で反射した緑色光GLとを検出可能に構成されている。
【0082】
図14に示す構成の光源装置5Bの第2モードにおいてプロセッサ5Pが行う光源の光量制御は、図12に示すプロセッサ5Pと同じである。図14に示す光源装置5Aにおいて、第4光源54は、第4光源54X又は第4光源54Xaに変更してもよい。
【0083】
図15は、図11に示す光源装置5の変形例を示す図である。図15は、光源装置5Cが第5モードで作動している状態を示している。
【0084】
図15に示す光源装置5は、結合部材58が、他方面58bに入射する赤色光RL及び青色光BLの一部を検出部61の方向へ反射させる点が、図11と相違する。図15に示す検出部61は、結合部材58の他方面58bで反射した紫色光VL、赤色光RL、及び青色光BLと、結合部材58の一方面58aに入射して結合部材58を透過した青色光WLb及び赤色光WLrとを検出可能に構成されている。
【0085】
図15に示す構成の光源装置5では、第5モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された紫色光VL、赤色光RL、青色光BL、青色光WLb、及び赤色光WLrのそれぞれの情報に基づいて、第1光源51が生成する赤色光RLの光量と、第2光源52が生成する青色光BLの光量と、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54が生成する白色光WLの光量と、を制御する。
【0086】
例えば、プロセッサ5Pは、赤色光WLrの強度のピーク値に基づいて、緑色光GLの光量を導出する。プロセッサ5Pは、検出される青色光の強度のピーク値と赤色光WLrの強度のピーク値との関係から、青色光BLの光量を導出する。プロセッサ5Pは、検出される紫色光VLの強度のピーク値から、紫色光VLの光量を導出する。プロセッサ5Pは、検出される赤色光WLrの強度のピーク値から、赤色光RLの光量を導出する。プロセッサ5Pは、このようにして導出した各色光の光量から、第1光源51が生成する赤色光RLの光量と、第2光源52が生成する青色光BLの光量と、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54が生成する白色光WLの光量と、を制御する。
【0087】
図16は、光源装置5Dにおける検出部60の構成例を示す模式図である。図16は、光源装置5Dが第2モードで作動している状態を示している。
【0088】
図16に示す光源装置5Dは、図11に示す光源装置5に対し、第2光源52と第3光源53の位置が逆にされた点が相違する。図16に示す構成の光源装置5Dの第2モードにおいてプロセッサ5Pが行う光源の光量制御は、図11に示すプロセッサ5Pと同じである。
【0089】
図17は、光源装置5Fにおける検出部60の構成例を示す模式図である。図17は、光源装置5Fが第2モードで作動している状態を示している。
【0090】
図17に示す光源装置5Fは、図16に示す光源装置5Dに対し、第2光源52と第4光源54の位置が逆にされた点と、結合部材58が、他方面58bに入射する紫色光VLの一部を検出部61の方向へ反射し、他方面58bに入射する緑色光GLの一部を検出部61の方向へ反射するように構成された点と、が相違する。図17に示す構成の光源装置5Fの第2モードにおいてプロセッサ5Pが行う光源の光量制御は、図14に示すプロセッサ5Pと同じである。
【0091】
図18は、光源装置5Fにおける検出部60の構成例を示す模式図である。図18は、光源装置5Fが第2モードで作動している状態を示している。
【0092】
図18に示す光源装置5Fは、検出部60として、フォトダイオード又はフォトレジスタ等の受光素子を含んで構成された検出部62が1つ設けられている。検出部62は、結合部材57に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。
【0093】
図18に示す光源装置5Fにおいて、結合部材57は、他方面57bに入射した紫色光VLの一部を検出部61の方向へ反射させ、一方面57aに入射した白色光WLのうちの青色光WLb及び赤色光WLrの少なくとも一方を検出部62の方向へ透過させる機能を持つ。検出部62は、結合部材57の他方面57bで反射した紫色光VLと、結合部材57の一方面57aに入射して結合部材57を透過した青色光WLb及び赤色光WLrとを検出可能に構成されている。なお、結合部材57は、一方面57aに入射する緑色光GLの一部を検出部61の方向へ透過する構成としてもよい。
【0094】
図18に示す構成の光源装置5Fでは、第2モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部62により検出された紫色光VLの情報と、検出部62により検出された青色光WLb及び赤色光WLrの少なくとも一方の情報(または、検出部62により検出された緑色光GLの情報)と、に基づいて、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54が生成する白色光WLの光量と、を制御する。
【0095】
図19は、光源装置5Hにおける検出部60の構成例を示す模式図である。図19は、光源装置5Hが第2モードで作動している状態を示している。
【0096】
図19に示す光源装置5Hは、図18に示す光源装置5Fに対し、第3光源53と第4光源54の位置が逆にされた点と、結合部材57が、他方面57bに入射する緑色光GLの一部を検出部62の方向へ反射し、一方面57aに入射する紫色光VLの一部を検出部62の方向へ透過させるよう構成された点と、が相違する。
【0097】
図19に示す構成の光源装置5Hの第2モードにおいてプロセッサ5Pが行う光源の光量制御は、図14に示すプロセッサ5Pと同じである。
【0098】
図20は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。図20は、光源装置5が第3モードで作動している状態を示している。
【0099】
図20の例では、検出部60として、フォトダイオード又はフォトレジスタ等の受光素子を含んで構成された検出部61が1つ設けられている。検出部61は、結合部材57に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。
【0100】
図20に示す光源装置5において、結合部材57は、他方面57bに入射した青色光BLの一部を検出部61の方向へ反射させ、一方面57aに入射した紫色光VLの一部を検出部61の方向へ透過させる機能を持つ。検出部61は、結合部材57の他方面57bで反射した青色光BLと、結合部材57の一方面57aに入射して結合部材57を透過した紫色光VLとを検出可能に構成されている。
【0101】
図20に示す構成の光源装置5では、第3モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された紫色光VLの情報と、検出部61により検出された青色光BLの情報と、に基づいて、第2光源52が生成する青色光BLの光量と、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、を制御する。
【0102】
図21は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。図21は、光源装置5が第4モードで作動している状態を示している。
【0103】
図21に示す光源装置5は、図20に示す光源装置5に対し、結合部材57が他方面57bに入射する赤色光RLの一部を検出部61の方向へ反射するよう構成された点が相違する。検出部61は、結合部材57の他方面57bで反射した青色光BL及び赤色光RLのそれぞれの一部と、結合部材57の一方面57aに入射して結合部材57を透過した紫色光VLの一部とを検出可能に構成されている。
【0104】
図21に示す構成の光源装置5では、第4モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された紫色光VLの情報と、検出部61により検出された青色光BLの情報と、検出部61により検出された赤色光RLの情報と、に基づいて、第1光源51が生成する赤色光RLの光量と、第2光源52が生成する青色光BLの光量と、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、を制御する。
【0105】
図22は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。図22は、光源装置5が第2モードで作動している状態を示している。
【0106】
図22の例では、検出部60として、フォトダイオード又はフォトレジスタ等の受光素子を含んで構成された検出部61と検出部62が設けられている。検出部61は、結合部材58に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。検出部62は、結合部材57に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。
【0107】
図22に示す光源装置5において、結合部材57は、一方面57aに入射した紫色光VLの一部を検出部62の方向へ透過させる機能を持つ。結合部材58は、一方面58aに入射した白色光WLのうちの赤色光WLr及び青色光WLbを検出部61の方向へ透過させる機能を持つ。なお、図22において、結合部材58が、一方面58aに入射する緑色光GLの一部を検出部61の方向へ透過する構成としてもよい。
【0108】
図22に示す構成の光源装置5では、第2モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部62により検出された紫色光VLの情報と、検出部61により検出された青色光WLb及び赤色光WLrの情報(或いは、検出部61により検出された緑色光GLの情報)と、に基づいて、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54が生成する白色光WLの光量と、を制御する。
【0109】
例えば、プロセッサ5Pは、紫色光VLの強度のピーク値と青色光WLbの強度のピーク値との関係から、第3光源53の光量と第4光源54の光量とを決定する。
【0110】
または、プロセッサ5Pが、紫色光VLの強度のピーク値と赤色光WLrの強度のピーク値との関係から、第3光源53の光量と第4光源54の光量と決定する。
【0111】
或いは、プロセッサ5Pが、青色光WLbの強度のピーク値と赤色光WLrの強度のピーク値から、緑色光GLの強度のピーク値を導出し、導出した緑色光GLの強度のピーク値から第4光源54の光量を決定し、紫色光VLの強度のピーク値から、第3光源53の光量を決定する。
【0112】
図23は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。図23は、光源装置5が第5モードで作動している状態を示している。
【0113】
図23の例では、検出部60として、フォトダイオード又はフォトレジスタ等の受光素子を含んで構成された検出部61と検出部63が設けられている。検出部61は、結合部材58に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。検出部63は、結合部材56に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。
【0114】
図23に示す光源装置5において、結合部材56は、一方面56aに入射した青色光BLの一部を検出部63の方向へ透過させ、他方面56bに入射した赤色光RLの一部を検出部63の方向へ反射させる機能を持つ。結合部材58は、一方面58aに入射した白色光WLのうちの赤色光WLr及び青色光WLbを検出部61の方向へ透過させ、他方面58bに入射した紫色光VLの一部を検出部63の方向へ反射させる機能を持つ。
【0115】
図23に示す構成の光源装置5では、第5モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された紫色光VL、青色光WLb、及び赤色光WLrの情報と、検出部63により検出された赤色光RL及び青色光BLの情報と、に基づいて、第1光源51が生成する赤色光RLの光量と、第2光源52が生成する青色光BLの光量と、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54が生成する白色光WLの光量と、を制御する。
【0116】
例えば、プロセッサ5Pは、青色光BLの強度のピーク値と赤色光RLの強度のピーク値から、第1光源51の光量と第2光源52の光量との比を決定する。また、プロセッサ5Pは、青色光WLbの強度のピーク値と赤色光WLrの強度のピーク値から、緑色光GLの強度のピーク値を導出し、導出した緑色光GLの強度のピーク値と紫色光VLの強度のピーク値から、第3光源53の光量と第4光源54の光量との比を決定する。
【0117】
図24は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。図24は、光源装置5が第5モードで作動している状態を示している。
【0118】
図24の例では、検出部60として、フォトダイオード又はフォトレジスタ等の受光素子を含んで構成された検出部61と検出部62が設けられている。検出部61は、結合部材58に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。検出部62は、結合部材57に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。
【0119】
図24に示す光源装置5において、結合部材57は、一方面57aに入射した紫色光VLの一部を検出部62の方向へ透過させ、他方面57bに入射した赤色光RLの一部を検出部62の方向へ反射させ、他方面57bに入射した青色光BLの一部を検出部62の方向へ反射させる機能を持つ。結合部材58は、一方面58aに入射した白色光WLのうちの赤色光WLr及び青色光WLbを検出部61の方向へ透過させる機能を持つ。
【0120】
図24に示す構成の光源装置5では、第5モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された青色光WLb及び赤色光WLrの情報と、検出部62により検出された紫色光VL、赤色光RL、及び青色光BLの情報と、に基づいて、第1光源51が生成する赤色光RLの光量と、第2光源52が生成する青色光BLの光量と、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54が生成する白色光WLの光量と、を制御する。
【0121】
例えば、プロセッサ5Pは、青色光BLの強度のピーク値と赤色光RLの強度のピーク値と紫色光VLの強度のピーク値から、第1光源51と第2光源52と第3光源53の光量比を決定する。また、プロセッサ5Pは、青色光WLbの強度のピーク値と赤色光WLrの強度のピーク値から、緑色光GLの強度のピーク値を導出し、導出したピーク値と、青色光BLの強度のピーク値、赤色光RLの強度のピーク値、及び紫色光VLの強度のピーク値のいずれか1つとの関係から、第4光源54の光量を決定する。
【0122】
なお、検出部61で、赤色光WLr、青色光WLb、及び紫色光VLの一部を検出し、検出部62で、赤色光RLの一部と青色光BLの一部を検出するように、結合部材の特性を決めることで、各光源の光量を決定してもよい。
【0123】
図25は、光源装置5における検出部60の構成例を示す模式図である。図25は、光源装置5が第5モードで作動している状態を示している。
【0124】
図25の例では、検出部60として、フォトダイオード又はフォトレジスタ等の受光素子を含んで構成された検出部61と検出部62と検出部63が設けられている。検出部61は、結合部材58に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。検出部62は、結合部材57に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。検出部63は、結合部材56に対し、集光レンズ59の光軸方向に垂直な方向の他方側(図中の下側)に設けられている。
【0125】
図25に示す光源装置5において、結合部材56は、一方面56aに入射した青色光BLの一部を検出部63の方向へ透過させ、他方面56bに入射した赤色光RLの一部を検出部63の方向へ反射させる機能を持つ。結合部材57は、一方面57aに入射した紫色光VLの一部を検出部62の方向へ透過させ、他方面57bに入射した青色光BLの一部を検出部62の方向へ反射させる機能を持つ。結合部材58は、一方面58aに入射した白色光WLのうちの赤色光WLr及び青色光WLbを検出部61の方向へ透過させ、他方面58bに入射した紫色光VLの一部を検出部61の方向へ反射させる機能を持つ。
【0126】
図25に示す構成の光源装置5では、第5モードにおいて、プロセッサ5Pが、検出部61により検出された紫色光VL、青色光WLb、及び赤色光WLrの情報と、検出部62により検出された紫色光VL及び青色光BLの情報と、検出部61により検出された赤色光RL及び青色光BLの情報と、に基づいて、第1光源51が生成する赤色光RLの光量と、第2光源52が生成する青色光BLの光量と、第3光源53が生成する紫色光VLの光量と、第4光源54が生成する白色光WLの光量と、を制御する。
【0127】
以上の説明において、検出部60(検出部61、検出部62、検出部63)は、結合部材の一方面を反射した光又は他方面を透過した光を検出可能な位置に設けられるものとしているが、これに限らない。例えば、結合部材の他方面に入射してその他方面で反射した光を検出できる位置に検出部60が設けられてもよい。また、光源から出射されて結合部材の他方面に入射する前の光を検出できる位置に検出部60が設けられてもよい。
【0128】
図11の例であれば、第3光源53と結合部材57の間の位置に、結合部材57の一方面57aで反射した紫色光VL、又は、第3光源53から出射された紫色光VLの漏れ光を検出する検出部60を設け、第4光源54と結合部材58の間の位置に、結合部材58の一方面58aで反射した赤色光WLr及び青色光WLb、又は、第4光源54から出射された赤色光WLr及び青色光WLbの漏れ光を検出する検出部60を設ける構成としてもよい。
【0129】
図11図15-19、図22図25に示す構成によれば、白色光WLを生成する第4光源54を用いることで広帯域の緑色光GLを安価に生成しつつ、白色光WLに含まれる赤色光WLrと青色光WLbを利用して光源の光量を高精度に制御できる。緑色光GLについては、そのすべてをライトガイド14に導入することが可能なため、内視鏡1により撮像される撮像画像の品質を高めることができる。
【0130】
次に、プロセッサ装置4のプロセッサ4Pが行うホワイトバランス処理について説明する。
【0131】
プロセッサ4Pは、内視鏡1の撮像素子から出力された撮像画像信号(撮像素子の各画素から出力された画素信号の集合)を取得し、その撮像画像信号のモザイク処理後に得た撮像画像信号に対してホワイトバランス処理を行う。ホワイトバランス処理とは、撮像画像信号に含まれる各色成分の画素信号毎に、調整用ゲインを乗じる処理を含む。
【0132】
例えば、プロセッサ4Pは、光源装置5が第1モードで作動している状態で内視鏡1で撮像して得られる撮像画像信号を取得した場合には、デモザイク処理後の撮像画像信号に含まれる赤色成分の画素信号に対して調整用ゲインGr1を乗じ、撮像画像信号に含まれる緑色成分の画素信号に対して調整用ゲインGg1を乗じ、撮像画像信号に含まれる青色成分の画素信号に対して調整用ゲインGb1を乗じることで、ホワイトバランス処理を行う。
【0133】
また、プロセッサ4Pは、光源装置5が第2モードで作動している状態で内視鏡1で撮像して得られる撮像画像信号を取得した場合には、デモザイク処理後の撮像画像信号に含まれる緑色成分の画素信号に対して調整用ゲインGg2を乗じ、撮像画像信号に含まれる紫色成分の画素信号に対して調整用ゲインGv2を乗じることで、ホワイトバランス処理を行う。
【0134】
プロセッサ4Pは、光源装置5のモード毎に、そのモードに応じた調整用ゲインを用いて、ホワイトバランス処理を行う。
【0135】
内視鏡装置100では、内視鏡1として、ライトガイド14の外径が異なる複数種類のものを光源装置5及びプロセッサ装置4に接続可能となっている。例えば、内視鏡装置100では、内視鏡1として、側視鏡、十二指腸鏡、経鼻内視鏡、経口内視鏡、及び気管支内視鏡の少なくとも2つを接続可能となっている。これらの内視鏡は、ライトガイド14の外径が異なる場合がある。
【0136】
上記調整用ゲインは、内視鏡1の種類によって適正な値が異なる。ライトガイド14の外径が異なると、集光レンズ59に対するライトガイド14の基端面の位置関係も変化し得るため、適切なホワイトバランスを得るための調整用ゲインは変化し得る。したがって、プロセッサ装置4のメモリには、光源装置5及びプロセッサ装置4に接続され得る内視鏡1の種類毎に、光源装置5のモード毎の調整用ゲインを対応付けて記憶しておくことが好ましい。
【0137】
そして、プロセッサ4Pは、ホワイトバランス処理を行う場合には、光源装置5及びプロセッサ装置4に接続された内視鏡1の種類に基づいて、その内視鏡1の撮像素子から出力される撮像画像信号のホワイトバランス処理を行うことが好ましい。
【0138】
具体的には、プロセッサ4Pは、ホワイトバランス処理を行う場合には、光源装置5及びプロセッサ装置4に接続された内視鏡1の種類を認識し、その認識した種類に対応する調整用ゲインをメモリから読み出し、読み出した調整用ゲインを用いてホワイトバランス処理を行う。このようにすることで、様々な種類の内視鏡1が使用される場合であっても、使用されている内視鏡1に適したホワイトバランス処理を行うことができる。
【0139】
なお、プロセッサ4Pのメモリには、出荷時において調整用ゲインが記憶されていなくてもよい。この場合、プロセッサ4Pは、上記調整用ゲインを生成するデータ処理を行うことで、適正なホワイトバランス処理が可能となる。
【0140】
このデータ処理は、例えば、内視鏡1の先端部10Cに、白色の基準となる白画像を含むキャップを装着した状態で行われる。このキャップが先端部10Cに装着された状態では、内視鏡1によって上記白画像が撮像可能になる。
【0141】
プロセッサ4Pは、内視鏡1が接続されると、その内視鏡1を識別する識別情報(例えば、個体識別番号及び種類)を取得する。また、プロセッサ4Pは、その内視鏡1により白画像を撮像して得られる撮像画像信号を取得し、取得した撮像画像信号に基づいて調整用ゲインを生成し、その調整用ゲインを上記識別情報と対応付けてメモリに記憶する。プロセッサ4Pは、光源装置5を各モードで作動させた状態でデータ生成処理を行い、光源装置5のモード毎に調整用ゲインを生成してメモリに記憶する。
【0142】
この結果、プロセッサ装置4のメモリには、第1モードに対応する調整用ゲイン群、第2モードに対応する調整用ゲイン群、第3モードに対応する調整用ゲイン群、第4モードに対応する調整用ゲイン群、及び第5モードに対応する調整用ゲイン群が、接続されている内視鏡1の識別情報と対応付けて記憶される。
【0143】
プロセッサ4Pは、メモリに識別情報が記憶されている内視鏡1が接続された場合には、メモリに記憶済みのその識別情報に対応する調整用ゲインを用いてホワイトバランス処理を行う。一方、プロセッサ4Pは、メモリに識別情報が未記憶の内視鏡1が接続された場合には、データ生成処理を行い、生成した調整用ゲインを用いてホワイトバランス処理を行う。
【0144】
このように、プロセッサ4Pがデータ生成処理を行うことで、使用される内視鏡1の種類が異なる場合でも、その種類に適した調整用ゲインを生成することができ、撮像画像の品質を高めることができる。また、使用される内視鏡1が同じ種類であったとしても、その内視鏡1の個体毎に適した調整用ゲインを生成することができ、撮像画像の品質を高めることができる。また、プロセッサ4Pの製造時に調整用ゲインを生成する必要がなく、製造コストを低減できる。
【0145】
なお、光源装置5と光源装置5B、5C、5D、5F、5Hでは、検出部60が設けられているため、各光源の経年変化によるライトガイド14に導入される各色光の光量の変化を抑制可能である。したがって、データ生成処理を1回行えば、そのデータ生成処理で生成した調整用ゲインを使用し続けても、撮像画像の品質を高めることはできる。一方、光源装置5と光源装置5B、5C、5D、5F、5Hにおいて、検出部60を設けない場合も想定される。この場合には、各光源の経年変化による光量の変化が生じると、一度生成した調整用ゲインが適正な値からずれる可能性がある。
【0146】
そこで、プロセッサ4Pは、識別情報及び調整用ゲインが記憶済みの内視鏡1が接続されている場合であっても、光源装置5の作動に関する決められた条件が満たされた場合には、データ生成処理を実行することが好ましい。この条件は、例えば、光源装置5の作動時間の累積値が所定値に達したことである。この所定値は、例えば、既定時間のα倍(αは1以上の自然数)の値である。
【0147】
このようにすることで、光源装置5に経年変化が生じている場合であっても、ホワイトバランスを適正に保つことが可能となる。光源装置5において、検出部60を設けない場合には、光源装置5の製造コストを低減することができる。
【0148】
内視鏡1は、ライトガイド14の外径が同じであっても、先端部10Cに含まれる撮像素子の配置形態(例えば、撮像素子の受光面が挿入部10の長手方向に対して垂直なのか水平なのか)や、撮像光学系の光学特性等によって、撮像画像の色味に変化が生じる可能性がある。そのため、内視鏡装置100は、ライトガイド14の外径が同じ内視鏡1しか接続できない構成であっても、プロセッサ4Pが上記のデータ生成処理を行って、内視鏡1毎に調整用ゲインを生成して記憶することで、内視鏡1により撮像される画像の品質を向上させることができる。
【0149】
以上の説明において、プロセッサ4Pが行う各種処理は、プロセッサ4Pが単独で行ってもよいし、プロセッサ4Pと他のプロセッサとで分担して行ってもよい。また、プロセッサ5Pが行う各種処理は、プロセッサ5Pが単独で行ってもよいし、プロセッサ5Pと他のプロセッサとで分担して行ってもよい。他のプロセッサとは、例えば、内視鏡装置100により生成された検査データが記憶される検査システム内のサーバのプロセッサ、プロセッサ4P、又はプロセッサ5P等である。プロセッサ5Pが行う各種処理を、プロセッサ4Pが行うようにすることも可能である。
【0150】
光源装置5と光源装置5B、5C、5D、5F、5Hにおける光学部材55の構成は一例であり、これに限定されるものではない。光学部材55は、赤色光RLをライトガイド14に導入し、青色光BLをライトガイド14に導入し、紫色光VLをライトガイド14に導入し、緑色光GLをライトガイド14に導入することが可能に構成されていれば、その他の構成を採用することもできる。
【0151】
以上説明してきたように、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。以下では、括弧内に上記実施形態に対応する構成要素を示しているが、これに限定されるものではない。
【0152】
(1)
ライトガイドの外径が異なる複数種類の内視鏡(内視鏡1)を接続可能な光源装置(光源装置5、5D)と、
プロセッサ(プロセッサ4P)と、を備え、
上記光源装置は、
発光ダイオード(発光ダイオード51A)を含んで構成された赤色光(赤色光RL)を生成する第1光源(第1光源51)と、
発光ダイオード(発光ダイオード52A)を含んで構成された青色光(青色光BL)を生成する第2光源(第2光源52)と、
発光ダイオード(発光ダイオード53A)を含んで構成された紫色光(紫色光VL)を生成する第3光源(第3光源53)と、
発光ダイオード(発光ダイオード54A)を含んで構成された白色光(白色光WL)を生成する第4光源(第4光源54)と、
上記赤色光、上記青色光、上記紫色光、及び上記白色光に含まれる緑色光(緑色光GL)のうちの少なくとも2つを結合して、上記内視鏡のライトガイド(ライトガイド14)に導入可能な光学部材(光学部材55)と、を有し、
上記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオード(発光ダイオード54A)とその青色光を受けて光を生成する蛍光体(第1蛍光体54R及び第2蛍光体54G、或いは、第3蛍光体54Y)とにより上記白色光を生成し、
上記第4光源から出射されて上記ライトガイドに至る光の光路は、上記第1光源、上記第2光源、及び上記第3光源から出射されて上記ライトガイドに至る光の光路よりも短くなっており、
上記プロセッサは、上記光源装置に接続された上記内視鏡の種類に基づいて、その内視鏡の撮像素子から出力される撮像画像信号のホワイトバランス処理を行うシステム(内視鏡装置100)。
【0153】
(2)
(1)に記載のシステムであって、
上記プロセッサは、上記ホワイトバランス処理に用いるデータを生成するデータ生成処理を行うシステム。
【0154】
(3)
(1)に記載のシステムであって、
上記複数種類の内視鏡は、側視鏡、十二指腸鏡、経鼻内視鏡、及び気管支内視鏡の少なくとも1つを含むシステム。
【0155】
(4)
(1)に記載のシステムであって、
上記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオード(発光ダイオード54A)とその青色光を受けて光を生成する2種類の蛍光体(第1蛍光体54R及び第2蛍光体54G)とにより上記白色光を生成するシステム。
【0156】
(5)
(4)に記載のシステムであって、
上記2種類の蛍光体は、上記青色光を受けて赤色光を生成する第1蛍光体(第1蛍光体54R)と、上記青色光を受けて緑色光を生成する第2蛍光体(第2蛍光体54G)であるシステム。
【0157】
(6)
(2)に記載のシステムであって、
上記プロセッサは、上記データ生成処理を行った場合に、そのデータ生成処理により生成したデータを、上記光源装置に接続されている上記内視鏡の種類に対応させて記憶するシステム。
【0158】
(7)
(6)に記載のシステムであって、
上記プロセッサは、上記データが未記憶の種類の上記内視鏡が接続されている場合に、上記データ生成処理を行うシステム。
【0159】
(8)
(6)に記載のシステムであって、
上記プロセッサは、上記光源装置の作動に関する決められた条件を満たした場合に、上記データ生成処理を行うシステム。
【0160】
(9)
(2)に記載のシステムであって、
上記光源装置は、上記内視鏡のライトガイドに導入される光の数が異なる複数のモードで作動可能であり、
上記プロセッサは、上記複数のモード毎に、上記データ生成処理を行うシステム。
【0161】
(10)
(9)に記載のシステムであって、
上記複数のモードは、上記赤色光、上記青色光、及び上記緑色光を結合して上記ライトガイドに導入する第1モードを含むシステム。
【0162】
(11)
(10)に記載のシステムであって、
上記複数のモードは、上記紫色光及び上記緑色光を結合して上記ライトガイドに導入する第2モードを含むシステム。
【0163】
(12)
(1)に記載のシステムであって、
上記光源装置は、上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源により生成された光の一部を検出する検出部(検出部60)を有し、上記検出部により検出された光に基づいて上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御するシステム。
【0164】
(13)
発光ダイオード(発光ダイオード51A)を含んで構成された赤色光(赤色光RL)を生成する第1光源(第1光源51)と、
発光ダイオード(発光ダイオード52A)を含んで構成された青色光(青色光BL)を生成する第2光源(第2光源52)と、
発光ダイオード(発光ダイオード53A)を含んで構成された紫色光(紫色光VL)を生成する第3光源(第3光源53)と、
発光ダイオード(発光ダイオード54A)を含んで構成された白色光(白色光WL)を生成する第4光源(第4光源54)と、
上記赤色光を内視鏡(内視鏡1)のライトガイド(ライトガイド14)に導入し、上記青色光を上記ライトガイドに導入し、上記紫色光を上記ライトガイドに導入し、上記白色光に含まれる緑色光(緑色光GL)を上記ライトガイドに導入することが可能に構成された光学部材(光学部材55)と、
上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源のうちの少なくとも2つにより生成された光の一部を検出する検出部(検出部60)と、
上記検出部により検出された光に基づいて、上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御するプロセッサ(プロセッサ5P)と、を備える光源装置(光源装置5、5B、5D、5F、5H)。
【0165】
(14)
(13)に記載の光源装置であって、
上記検出部により検出された光に基づいて上記プロセッサが光量を制御する光源は、上記第3光源を含む光源装置。
【0166】
(15)
(14)に記載の光源装置であって、
上記検出部により検出された光に基づいて上記プロセッサが光量を制御する光源は、上記第4光源を含む光源装置。
【0167】
(16)
(15)に記載の光源装置であって、
上記検出部は、上記紫色光と、上記白色光に含まれる青色光(青色光WLb)とを検出し、
上記プロセッサは、その検出された紫色光及び青色光に基づいて、上記第3光源と上記第4光源の光量を制御する光源装置。
【0168】
(17)
(14)に記載の光源装置であって、
上記検出部により検出された光に基づいて上記プロセッサが光量を制御する光源は、上記第2光源を含む光源装置。
【0169】
(18)
(14)に記載の光源装置であって、
上記光学部材は、上記紫色光と上記緑色光を結合可能な第1結合部材(図11図17図22図25の結合部材58、図18及び図19の結合部材57)を含む光源装置。
【0170】
(19)
(18)に記載の光源装置であって、
上記検出部は、上記第1結合部材に入射する光の一部を検出する第1検出部(図11図17図22図25の検出部61、図18及び図19の検出部62)を含む光源装置。
【0171】
(20)
(19)に記載の光源装置であって、
上記光学部材は、複数の光を結合可能な第2結合部材(図11図17図22図25の結合部材56)と、複数の光を結合可能な第3結合部材(図11図17図22図25の結合部材57)と、を含み、
上記第1結合部材は、上記第2結合部材及び上記第3結合部材よりも上記ライトガイド側に配置されている光源装置。
【0172】
(21)
(18)から(20)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記検出部は、上記第1結合部材に入射する上記紫色光の一部と、上記第1結合部材に入射する上記白色光に含まれる青色光(青色光WLb)とを検出し、
上記プロセッサは、その検出された紫色光及び青色光に基づいて、上記第3光源の光量と上記第4光源の光量を制御する光源装置。
【0173】
(22)
(14)に記載の光源装置であって、
上記光学部材は、複数の光を結合可能な結合部材を3つ(結合部材56、結合部材57、結合部材58)含み、
上記検出部は、上記3つの結合部材のうち上記ライトガイド側とは反対側の端に位置する上記結合部材(結合部材56)を除く2つの上記結合部材(結合部材57、結合部材58)のいずれかに入射する光の一部を検出する光源装置。
【0174】
(23)
(22)に記載の光源装置であって、
上記検出部は、上記3つの結合部材のうち上記ライトガイド側の端に位置する上記結合部材(結合部材58)に入射する光の一部を検出する光源装置。
【0175】
(24)
(13)から(17)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記検出部の数は、上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源の総数未満である光源装置。
【0176】
(25)
(24)に記載の光源装置であって、
上記検出部の数は、1つである光源装置。
【0177】
(26)
(25)に記載の光源装置であって、
上記光学部材は、上記紫色光と上記緑色光を結合可能な第1結合部材(図11図17の結合部材58、図18及び図19の結合部材57)を含み、
上記検出部は、上記第1結合部材に入射する光の一部を検出する光源装置。
【0178】
(27)
(26)に記載の光源装置であって、
上記光学部材は、複数の光を結合可能な第2結合部材(図11図17の結合部材56)と、複数の光を結合可能な第3結合部材((図11図17の結合部材57)と、を含み、
上記第1結合部材(図11図17の結合部材58)は、上記第2結合部材及び上記第3結合部材よりも上記ライトガイド側に配置されている光源装置。
【0179】
(28)
(27)に記載の光源装置であって、
上記プロセッサは、上記検出部により検出された光に基づいて、上記第1光源が生成する光の光量、上記第2光源が生成する光の光量、上記第3光源が生成する光の光量、及び上記第4光源が生成する光の光量を制御する光源装置。
【0180】
(29)
(13)から(20)、(22)、(23)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオード(発光ダイオード54A)と、上記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて赤色光を生成する第1蛍光体(第1蛍光体54R)と、上記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて緑色光を生成する第2蛍光体(第2蛍光体54G)と、を含む光源装置。
【0181】
(30)
(13)から(20)、(22)、(23)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記第4光源は、青色光を生成する青色発光ダイオード(発光ダイオード54A)と、上記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて黄色光を生成する蛍光体(第3蛍光体54Y)と、を含む光源装置。
【0182】
(31)
(13)から(20)、(22)、(23)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記プロセッサは、上記赤色光と上記青色光と上記白色光に含まれる緑色光(緑色光GL)とを上記ライトガイドに導入させる第1制御と、上記紫色光と上記白色光に含まれる緑色光(緑色光GL)とを上記ライトガイドに導入させる第2制御と、を選択的に行う光源装置。
【0183】
(32)
(13)から(20)、(22)、(23)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記第3光源により生成される光は、中心波長が410nm以上430nm以下であり、半値幅が15nm以上30nm以下である光源装置。
【0184】
(33)
(13)から(20)、(22)、(23)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記青色光は、上記第2光源に含まれる発光ダイオード(発光ダイオード52A)により生成され、
その発光ダイオードにより生成される光は、中心波長が440nm以上450nm以下であり、半値幅が15nm以上30nm以下である光源装置。
【0185】
(34)
(13)から(20)、(22)、(23)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記プロセッサは、上記紫色光と上記白色光に含まれる緑色光(緑色光GL)とを上記ライトガイドに導入させる制御を行い、
その制御において上記ライトガイドに導入される上記緑色光は、中心波長が540nm以上560nm以下であり、半値幅が80nm以上である光源装置。
【0186】
(35)
発光ダイオード(発光ダイオード51A)を含んで構成された第1色光(赤色光RL)を生成する第1光源(第1光源51)と、
発光ダイオード(発光ダイオード52A)を含んで構成された第2色光(青色光BL)を生成する第2光源(第2光源52)と、
発光ダイオード(発光ダイオード53A)を含んで構成された紫色光VLを生成する第3光源(第3光源53)と、
発光ダイオード(発光ダイオード54A)を含んで構成された少なくとも緑色光を含む光を生成する第4光源(第4光源54、第4光源54X、第4光源54Xa)と、
上記第1色光と上記第2色光を結合可能な第1結合部材(図11図15図23図25の結合部材56)と、
上記第1結合部材から出射された光と上記紫色光及び上記緑色光の一方とを結合可能な第2結合部材(図11図15図23図25の結合部材57)と、
上記第2結合部材から出射された光と上記紫色光及び上記緑色光の他方とを結合可能な第3結合部材(図11図15図23図25の結合部材58)と、
上記第3結合部材から出射された光を内視鏡(内視鏡1)のライトガイド(ライトガイド14)に集光する集光部材(集光レンズ59)と、
上記第2結合部材から出射されて上記第3結合部材に入射する光の一部及び上記第4光源から出射されて上記第3結合部材に入射する光の一部を検出する第1検出部(図11図15図23図25の検出部61)と、
上記第1検出部により検出された光に基づいて、上記第1光源、上記第2光源、上記第3光源、及び上記第4光源のうちの少なくとも2つが生成する光の光量を制御するプロセッサ(プロセッサ5P)と、を備える光源装置(光源装置5、5B-5C)。
【0187】
(36)
(35)に記載の光源装置であって、
上記第4光源(第4光源54)は、上記緑色光を含む白色光(白色光WL)を生成する光源装置。
【0188】
(37)
(36)に記載の光源装置であって、
上記第4光源(第4光源54)は、青色光を生成する青色発光ダイオード(発光ダイオード54A)と、上記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて赤色光を生成する第1蛍光体(第1蛍光体54R)と、上記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて上記緑色光を生成する第2蛍光体(第2蛍光体54G)と、を含む光源装置。
【0189】
(38)
(36)又は(37)に記載の光源装置であって、
上記第1検出部は、上記紫色光と、上記白色光に含まれる青色光(青色光WLb)とを検出する光源装置。
【0190】
(39)
(38)に記載の光源装置であって、
上記プロセッサは、上記第1検出部により検出された紫色光及び青色光に基づいて、上記第3光源と上記第4光源の光量を制御する光源装置。
【0191】
(40)
(35)に記載の光源装置であって、
上記第4光源(第4光源54Xa)は、青色光を生成する青色発光ダイオード(発光ダイオード54A)と、上記青色発光ダイオードによって生成された青色光を受けて上記緑色光を生成する第3蛍光体(第4蛍光体54Gx)と、を含む光源装置。
【0192】
(41)
(35)から(37)のいずれかに記載の光源装置であって、
上記第1結合部材に入射する光の一部を検出する第2検出部(図23図25の検出部63)を更に備える光源装置。
【0193】
(42)
(41)に記載の光源装置であって、
上記第2検出部は、上記第1色光と上記第2色光を検出し、
上記プロセッサは、上記第2検出部により検出された上記第1色光と上記第2色光に基づいて、上記第1光源と上記第2光源の光量を制御する光源装置。
【0194】
(43)
(41)に記載の光源装置であって、
上記第1結合部材から出射されて上記第2結合部材に入射する光の一部及び上記第3光源から出射されて上記第2結合部材に入射する光の一部を検出する第3検出部(図25の検出部62)を更に備える光源装置。
【0195】
(44)
(43)に記載の光源装置であって、
上記プロセッサは、上記第1検出部、上記第2検出部、及び上記第3検出部により検出された光に基づいて、上記第1光源が生成する光の光量、上記第2光源が生成する光の光量、上記第3光源が生成する光の光量、及び上記第4光源が生成する光の光量を制御する光源装置。
【符号の説明】
【0196】
1 内視鏡
2 本体部
4 プロセッサ装置
4P プロセッサ
5,5B,5C,5D,5F,5H 光源装置
5P プロセッサ
6 入力部
7 表示装置
10 挿入部
10A 軟性部
10B 湾曲部
10C 先端部
11 操作部
12 アングルノブ
13 ユニバーサルコード
13A,13B コネクタ部
14 ライトガイド
51 第1光源
51A,52A,53A,54A,54g 発光ダイオード
52 第2光源
53 第3光源
54,54X,54Xa 第4光源
54F 励起光カットフィルタ
54R 第1蛍光体
54G 第2蛍光体
54Y 第3蛍光体
54Gx 第4蛍光体
55 光学部材
56,57,58 結合部材
56a,57a,58a 一方面
56b,57b,58b 他方面
59 集光レンズ
60,61,62,63 検出部
100 内視鏡装置
RL、WLr 赤色光
BL、WLb、Bl 青色光
GL 緑色光
VL 紫色光
WL 白色光
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25