(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025163166
(43)【公開日】2025-10-28
(54)【発明の名称】放射状ガスカーテンおよび/または内部容積制御を備えたウエハハンドリングロボット
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20251021BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2025129815
(22)【出願日】2025-08-04
(62)【分割の表示】P 2022551599の分割
【原出願日】2021-02-23
(31)【優先権主張番号】62/982,626
(32)【優先日】2020-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディトモア・チャールズ・エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】ブランク・リチャード・エム.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】垂直移動用に構成されたウエハハンドリングロボットからの微粒子汚染を低減または排除するためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】EFEM210において、ウエハハンドリングロボット214のタレット224を伸張または後退させることができる開口252を有するカラー232は、1つまたは複数の半径方向ガス通路234を有する。半径方向ガス通路からタレットに向けられたガスは、タレットに衝突すると下向きに回転し、ウエハハンドリングロボットのベース230内からのガスが開口を通って逃げるのを防止するかまたは抑制する。また、ベローズがタレットの底部およびベースの底部に取り付けられ、それによりタレットおよびベローズ254によって占められるベースの容積は、タレットがベースからどの程度まで伸張されるかに関係なく、概して一定のままである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
1つまたは複数のロボットアームと、
前記1つまたは複数のロボットアームを支持するタレットと、
前記タレットを支持する線形移動機構と、
前記線形移動機構を支持するベースと
を備え、
前記線形移動機構は、前記ベースに対して第1の軸に沿って前記タレットならびに前記1つまたは複数のロボットアームを移動させるように構成され、
前記ベースは、前記タレットが前記第1の軸に沿って移動するとき、前記タレットの少なくとも第1の部分が通過することができるようなサイズにされた開口を含み、
前記開口は、前記開口の実質的にすべての周りに延びる1つまたは複数の半径方向ガス通路を有し、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、サイズを固定され、
第1のギャップは、前記開口の内部エッジと前記タレットの前記第1の部分との間に存在し、
前記第1のギャップは、前記タレットの前記第1の部分の外周の周りに延びる、
装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記タレットの前記第1の部分と前記開口の前記内部エッジとの間の前記第1のギャップは、前記タレットの実質的にすべての周りに介入する構造を有さない、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に1mm未満の最小幅を有する、装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に0.5mm未満の最小幅を有する、装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に0.25mm以下の最小幅を有する、装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置であって、
1つまたは複数の半径方向ガス通路は、1つまたは複数の第1の表面および1つまたは複数の第2の表面によって少なくとも部分的に画定され、
前記1つまたは複数の第1の表面は、前記1つまたは複数の第2の表面に向かって面し、第2のギャップによって前記1つまたは複数の第2の表面から分離される、
装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の第1の表面および前記1つまたは複数の第2の表面は、前記第1の軸に垂直である、装置。
【請求項8】
請求項6に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の第1の表面の各々は、前記第1の軸に平行であり前記開口を中心とする第2の軸に対して第1の断面半径方向プロファイルを画定し、
前記1つまたは複数の第2の表面の各々は、前記第2の軸に対して第2の断面半径方向プロファイルを画定し、
前記1つまたは複数の第1の断面半径方向プロファイルおよび前記1つまたは複数の第2の断面半径方向プロファイルを含む前記断面半径方向プロファイルは各々、前記第2の軸と一致して平行である対応する平面内にあり、
各第1の断面半径方向プロファイルは、前記第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第1の線形半径方向プロファイルを画定し、
各第2の断面半径方向プロファイルは、前記第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第2の線形半径方向プロファイルを画定する、
装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置であって、
1つまたは複数のプレナム容積と、
1つまたは複数のガス入口と、
前記1つまたは複数のガス入口へのガスの流れを調節するように構成された1つまたは複数の流れ制御構成要素と
をさらに備え、
各ガス入口は、前記1つまたは複数のプレナム容積の1つと流体的に接続され、
前記1つまたは複数のプレナム容積の各々は、前記1つまたは複数のガス入口の少なくとも1つと流体的に接続され、
前記1つまたは複数のガス入口の各々は、前記1つまたは複数のプレナム容積の1つと前記1つまたは複数の流れ制御構成要素の1つとの間に流体的に介在され、
前記1つまたは複数のプレナム容積の各々は、前記1つまたは複数のガス入口の1つと前記1つまたは複数の半径方向ガス通路との間に流体的に介在される、
装置。
【請求項10】
請求項9に記載の装置であって、
1つまたは複数のガス源をさらに備え、
前記1つまたは複数の流れ制御構成要素は、前記1つまたは複数のガス源と流体的に接続され、前記1つまたは複数のガス源からのガスを毎分25~150標準リットルの速度で前記1つまたは複数のプレナム容積に提供するように構成され、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記1つまたは複数のプレナム容積からの前記ガスが前記1つまたは複数の半径方向ガス通路から少なくとも5m/秒の速度で流れるようなサイズにされる、
装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置であって、
前記タレットの前記第1の部分は、第1の公称円形断面を有し、前記開口は、前記第1の公称円形断面の直径よりも大きい直径を有する対応する第2の公称円形断面を有する、装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、連続性を中断することなく開口全体の周りに延びる半径方向スリットの形態である単一のガス通路のみを含む、装置。
【請求項13】
請求項1に記載の装置であって、
前記第1のギャップは、前記タレットの周りで0.5mm~5mmである、装置。
【請求項14】
請求項1に記載の装置であって、
ベローズをさらに備え、
前記ベローズの第1の端部は、前記ベース内に位置する前記タレットの端部に対して固定され、
前記第1の端部と反対側の前記ベローズの第2の端部は、前記開口から前記ベースの反対側の前記ベースの表面に対して固定され、
前記ベローズは、前記ベースの前記表面から離れる前記タレットの移動に応じて拡張し、
前記ベローズは、前記ベースの前記表面に向かう前記タレットの移動に応じて収縮する、
装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、
前記ベローズは、前記第1の軸に沿って見たときに第1の平均包囲断面積を有し、
前記タレットの前記第1の部分の1つまたは複数の最外面は、前記第1の軸に沿って見たときに第2の平均断面積を画定し、
前記第1の平均包囲断面積は、前記第2の平均断面積と実質的に等しい、
装置。
【請求項16】
請求項14に記載の装置であって、
前記タレットの前記第1の部分は、公称円形であり、第1の公称直径を有し、
前記ベローズは、複数のプリーツを有し、
各プリーツは、内径および外径を有し、
前記プリーツの前記内径および外径の平均は、前記第1の公称直径に実質的に等しい、
装置。
【請求項17】
請求項14に記載の装置であって、
前記ベースは、前記ベースの前記表面に、および前記第1の軸に沿って見たときに前記ベローズによって取り囲まれた領域内に1つまたは複数のベントを有する、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<参照による援用>
本出願の一部として、本明細書と同時にPCT出願願書が提出される。この同時出願されたPCT出願願書に明記され、本出願が利益または優先権を主張する各出願は、参照によりその全体があらゆる目的で本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体処理ツールは、多くの場合、機器フロントエンドモジュール(EFEM)を利用する。これは、半導体処理ツールの一部である大きなチャンバまたはベスティビュールであり、一般に一方の側に、半導体処理ツール間でウエハをまとめて、例えば、一度に25個搬送するために使用されるフロントオープニングユニファイドポッド(FOUP)を受け入れるためのロードポートを設ける。EFEMはまた、通常ロードポートの反対側に、ウエハを移送チャンバまたは処理チャンバに導入するための1つまたは複数のロードロックまたは他のインターフェースを一般に有することもある。ウエハハンドリングロボットが、典型的には、ロードポートとロードロックとの間、ならびに潜在的にEFEM内の他のステーション、例えば、ウエハアライナの間でウエハを移送するためにEFEM内に位置する。
【0003】
EFEMで使用されるウエハハンドリングロボットは、多くの場合、各々が取り付けられたアームリンクに対して回転するように構成されたアームリンクを有する多関節アームを介して水平方向に、かつ例えば、ロボットアームアセンブリ全体を上昇または下降させる線形移動機構を介して垂直方向にウエハを移動させる機能を含む。
【0004】
本明細書では、例えば、内部に腐食性環境を有する、例えば、水分レベルが上昇した環境、または塩素、フッ素、または他の腐食性物質などの1つまたは複数のガスが存在する環境を有する可能性があるものなど、特定のタイプのEFEMでの使用に特に適した改善されたウエハハンドリングロボット構成が提示される。
【発明の概要】
【0005】
本明細書で説明される主題の1つまたは複数の実施態様の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。他の特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0006】
本発明者らは、改善されたウエハハンドリングロボットを提供するために、単独またはタンデムで使用することができる少なくとも2つの異なる機構を考え出した。両方の機構が、ウエハハンドリングロボットの垂直(z軸)移動に起因する微粒子汚染の可能性を低減する。
【0007】
z軸機能を備えたウエハハンドリングロボットは、典型的には、それらを支持するチャンバまたは構造(EFEMなど、そのような構造は、本明細書ではチャンバと単に呼ぶことができるが、これはEFEMも含むと理解されるべきである)に対して固定され得るベースと、タレットであって、タレットがベースに対して垂直方向に移動することができるようにベースに取り付けられたタレットと、タレットによって支持され、タレット内に位置するモータによって作動される1つまたは複数のロボットアームとを含む。タレットは、典型的には、ウエハハンドリングロボットがその最も低い垂直位置にあるときに大部分がベース内に含まれており、上昇位置に持ち上げられると、ベースにおける開口部を通ってベースから上昇することができる。本発明者らは、タレットの下降または上昇のたびに、ベース内のタレットの変位により空気(またはチャンバ内に存在するあらゆる雰囲気)がベースから押し出されたりベースに引き込まれたりするため、ベースに対するタレットの垂直移動が微粒子汚染の原因であると判断した。例えば、直径が8インチで、垂直進行が18インチのタレットの場合、タレットは、進行するにつれて容積の0.5立方フィートを超えて変位し得る。
【0008】
そのような変位により、ウエハハンドリングロボットがロボットアームを下降させるように作動されると、ベース内にあるガスがチャンバまたは同様の構造内のウエハを囲む周囲環境に排出され得、これによりベース内の機器に由来する微粒子がチャンバに排出される可能性があり、そこで微粒子がチャンバ内にあり得るウエハと接触して汚染する場合がある。かかる変位はまた、ウエハハンドリングロボットがロボットアームを上昇させるように作動されると、チャンバ内からの空気をウエハハンドリングロボットのベースに引き込ませる可能性があり、これにより腐食性ガスが存在するチャンバ内で問題を引き起こす場合がある。このような腐食性ガスは、ベース内部の構成要素、例えば、ベアリング、モータ、電気ケーブルなどを損傷する場合があり、したがってウエハハンドリングロボットの性能または動作性に影響を及ぼし得る。そのような腐食はまた、認識されたように、さらなる微粒子の生成をもたらし、ウエハハンドリングロボットの移動によりウエハが微粒子汚染を受ける可能性を高め得る。
【0009】
本発明者らは、上述のようなウエハハンドリングロボットで使用され、そのようなウエハハンドリングロボットのタレット変位に起因する微粒子汚染を軽減または排除することができる2つの微粒子軽減技術を考え出した。
【0010】
第1の技術は、ベースの上部近くの場所でタレットの周りに完全に延びる放射状ガスカーテン(radial gas curtain)を提供するカラーまたは他の構造である。放射状ガスカーテンは、空気(または窒素などの他のガス)の薄い放射状の流れを比較的小さなギャップを横切ってタレットに向けて送給することができる。このガスカーテンは、ギャップを橋渡しした後、タレットの側面に衝突し、概して垂直方向に流れるように回転する。この空気の一部はウエハハンドリングロボットのベースに流れ込み、残りの空気はチャンバに流れ込む。ベースに流れ込む空気の一部は、ガスカーテンの場所でベースから流れ出そうとするあらゆる空気の流れに逆らって押すかまたは対抗する傾向があり、それによってそのような空気に混入する可能性のあるあらゆる微粒子がベース内に留まる原因となる。ベースに流れ込む空気の一部はまた、ベース内の内圧を増加させる傾向もあり得る(ベースが、ベースと周囲環境との間に正圧差を生じさせるのに十分小さいサイズのかかるガスを逃がすための排気ベントを有する場合)。チャンバに対してベース内に結果として生じる正圧は、ガスカーテンの場所以外の場所で腐食性要素がベースに入るのを防止することができる。カラーまたは他の構造からチャンバに流れ込む空気の一部は、ガスカーテンの場所でベースに流れ込もうとするあらゆる空気の流れに逆らって押すかまたは対抗する傾向があり、それによってそのような空気に混入する可能性のあるあらゆる腐食性要素がチャンバ内に留まる原因となる。本明細書ではしばしば「空気」に言及しているが、先に説明したように、空気の代わりに他のガス、例えば、窒素を使用することができることが理解されるであろう。
【0011】
第2の技術は、一方の端部をタレットの底端に、他方の端部をベースに取り付けることができるベローズユニットである。したがって、ベローズユニットは、タレットが上昇するとベースの内部容積内に拡張し、タレットが下降すると圧縮することができる。ベローズは、ベースに対するタレットの垂直位置に関係なく、ベース内の自由容積をほぼ一定に保つように作用することができる。結果として、ベースに対するタレットの垂直移動によるベースからの空気の全体的な変位はほとんどまたはまったくない場合がある。ベローズはまた、チャンバの周囲環境から潜在的に腐食性の空気が底部からベースに引き込まれるのを防止するように作用し得る。
【0012】
いずれの技術もそれ自体で微粒子汚染の可能性または深刻度を低減することができるが、両方の技術を使用すると相乗効果が得られ、チャンバ内におけるウエハハンドリングロボットの垂直移動システムの微粒子生成率を事実上ゼロにまで低減することができ、例えば、72分のウィンドウにおいて粒子10個未満となる。
【0013】
いくつかの実施態様では、1つまたは複数のロボットアームと、1つまたは複数のロボットアームを支持するタレットと、タレットを支持する線形移動機構と、線形移動機構を支持するベースとを含む装置を提供することができる。そのような装置では、線形移動機構は、ベースに対して第1の軸に沿ってタレットならびに1つまたは複数のロボットアームを移動させるように構成することができ、ベースは、タレットが第1の軸に沿って移動するとき、タレットの少なくとも第1の部分が通過することができるようなサイズにされた開口を含むことができ、開口は、開口の実質的にすべての周りに延びる1つまたは複数の半径方向ガス通路を有することができ、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、サイズを固定することができ、第1のギャップは、開口の内部エッジとタレットの第1の部分との間に存在することができ、第1のギャップは、タレットの第1の部分の外周の周りに延びることができる。
【0014】
装置のいくつかの実施態様では、タレットの第1の部分と開口の内部エッジとの間の第1のギャップは、タレットの実質的にすべての周りに介入する構造がなくてもよい。
【0015】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、第1の軸に平行な方向に1mm未満の最小幅を有してもよい。
【0016】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、第1の軸に平行な方向に0.5mm未満の最小幅を有してもよい。
【0017】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、第1の軸に平行な方向に0.25mm以下の最小幅を有してもよい。
【0018】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、1つまたは複数の第1の表面および1つまたは複数の第2の表面によって少なくとも部分的に画定されてもよく、1つまたは複数の第1の表面は、1つまたは複数の第2の表面に向かって面してもよく、第2のギャップによって1つまたは複数の第2の表面から分離されてもよい。
【0019】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の第1の表面および1つまたは複数の第2の表面は、第1の軸に垂直であってもよい。
【0020】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の第1の表面の各々は、第1の軸に平行であり開口を中心とする第2の軸に対して第1の断面半径方向プロファイルを画定してもよく、1つまたは複数の第2の表面の各々は、第2の軸に対して第2の断面半径方向プロファイルを画定してもよく、断面半径方向プロファイルは、1つまたは複数の第1の断面半径方向プロファイルを含んでもよく、1つまたは複数の第2の断面半径方向プロファイルは各々、第2の軸と一致して平行である対応する平面内にあってもよく、各第1の断面半径方向プロファイルは、第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第1の線形半径方向プロファイルを画定してもよく、各第2の断面半径方向プロファイルは、第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第2の線形半径方向プロファイルを画定してもよい。
【0021】
装置のいくつかの実施態様では、装置は、1つまたは複数のプレナム容積と、1つまたは複数のガス入口と、1つまたは複数のガス入口へのガスの流れを調節するように構成された1つまたは複数の流れ制御構成要素とをさらに含んでもよい。そのような実施態様では、各ガス入口は、1つまたは複数のプレナム容積の1つと流体的に接続されてもよく、1つまたは複数のプレナム容積の各々は、1つまたは複数のガス入口の少なくとも1つと流体的に接続されてもよく、1つまたは複数のガス入口の各々は、1つまたは複数のプレナム容積の1つと1つまたは複数の流れ制御構成要素の1つとの間に流体的に介在されてもよく、1つまたは複数のプレナム容積の各々は、1つまたは複数のガス入口の1つと1つまたは複数の半径方向ガス通路との間に流体的に介在されてもよい。
【0022】
装置のいくつかの実施態様では、装置は、1つまたは複数のガス源をさらに含んでもよく、1つまたは複数の流れ制御構成要素は、1つまたは複数のガス源と流体的に接続され、1つまたは複数のガス源からのガスを毎分25~150標準リットルの速度で1つまたは複数のプレナム容積に提供するように構成されてもよい。そのような実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、1つまたは複数のプレナム容積からのガスが1つまたは複数の半径方向ガス通路から少なくとも5m/秒の速度で流れるようなサイズにされてもよい。
【0023】
装置のいくつかの実施態様では、タレットの第1の部分は、第1の公称円形断面を有してもよく、開口は、第1の公称円形断面の直径よりも大きい直径を有する対応する第2の公称円形断面を有してもよい。
【0024】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、連続性を中断することなく開口全体の周りに延びる半径方向スリットの形態である単一のガス通路のみを含んでもよい。
【0025】
装置のいくつかの実施態様では、第1のギャップは、タレットの周りで0.5mm~5mmであってもよい。
【0026】
装置のいくつかの実施態様では、装置は、ベローズをさらに含んでもよい。ベローズの第1の端部は、ベース内に位置するタレットの端部に対して固定されてもよく、第1の端部と反対側のベローズの第2の端部は、開口からベースの反対側のベースの表面に対して固定されてもよく、ベローズは、ベースの表面から離れるタレットの移動に応じて拡張してもよく、ベローズは、ベースの表面に向かうタレットの移動に応じて収縮してもよい。
【0027】
装置のいくつかの実施態様では、ベローズは、第1の軸に沿って見たときに第1の平均包囲断面積(average enclosed cross-sectional area)を有してもよく、タレットの第1の部分の1つまたは複数の最外面は、第1の軸に沿って見たときに第2の平均断面積を画定してもよく、第1の平均包囲断面積は、第2の平均断面積と実質的に等しくてもよい。
【0028】
装置のいくつかの実施態様では、タレットの第1の部分は、公称円形であってもよく、第1の公称直径を有してもよく、ベローズは、複数のプリーツを有してもよく、各プリーツは、内径および外径を有してもよく、プリーツの内径および外径の平均は、第1の公称直径に実質的に等しくてもよい。
【0029】
装置のいくつかの実施態様では、ベースは、ベースの表面に、および第1の軸に沿って見たときにベローズによって取り囲まれた領域内に1つまたは複数のベントを有してもよい。
【0030】
いくつかの実施態様では、1つまたは複数のロボットアームと、1つまたは複数のロボットアームを支持するタレットと、タレットを支持する線形移動機構と、ベローズと、線形移動機構を支持するベースとを含む装置を提供することができる。そのような実施態様では、線形移動機構は、ベースに対して第1の軸に沿ってタレットならびに1つまたは複数のロボットアームを移動させるように構成することができ、ベースは、タレットが第1の軸に沿って移動するとき、タレットの少なくとも第1の部分が通過することができるようなサイズにされた開口を含むことができ、ベローズの第1の端部は、ベース内に位置するタレットの第1の端部に対して固定することができ、ベローズの第1の端部と反対側のベローズの第2の端部は、開口からベースの反対側のベースの第1の表面に対して固定することができ、ベローズは、ベースの表面から離れるタレットの移動に応じて拡張することができ、ベローズは、ベースの表面に向かうタレットの移動に応じて収縮することができる。
【0031】
装置のいくつかの実施態様では、タレットをベースの第1の表面と反対側のベースの第2の表面と接続するベローズがなくてもよい。
【0032】
装置のいくつかの実施態様では、ベローズは、第1の軸に沿って見たときに第1の平均包囲断面積を有してもよく、タレットの第1の部分の1つまたは複数の最外面は、第1の軸に沿って見たときに第2の平均断面積を画定してもよく、第1の平均包囲断面積は、第2の平均断面積と実質的に等しくてもよい。
【0033】
装置のいくつかの実施態様では、タレットの第1の部分は、公称円形であってもよく、第1の公称直径を有してもよく、ベローズは、複数のプリーツを有してもよく、各プリーツは、内径および外径を有してもよく、プリーツの内径および外径の平均は、第1の公称直径に実質的に等しくてもよい。
【0034】
装置のいくつかの実施態様では、ベースは、ベースの表面に、および第1の軸に沿って見たときにベローズによって取り囲まれた領域内に1つまたは複数のベントを有してもよい。
【0035】
装置のいくつかの実施態様では、開口は、開口の実質的にすべての周りに延びる1つまたは複数の半径方向ガス通路を有してもよく、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、サイズを固定してもよく、第1のギャップは、開口の内部エッジとタレットの第1の部分との間に存在してもよく、第1のギャップは、タレットの第1の部分の外周の周りに延びてもよい。
【0036】
装置のいくつかの実施態様では、タレットの第1の部分と開口の内部エッジとの間の第1のギャップは、介入する構造がなくてもよい。
【0037】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、第1の軸に平行な方向に1mm未満の最小幅を有してもよい。
【0038】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、第1の軸に平行な方向に0.5mm未満の最小幅を有してもよい。
【0039】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、第1の軸に平行な方向に0.25mm以下の最小幅を有してもよい。
【0040】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、1つまたは複数の第1の表面および1つまたは複数の第2の表面によって少なくとも部分的に画定されてもよく、1つまたは複数の第1の表面は、1つまたは複数の第2の表面に向かって面してもよく、第2のギャップによって1つまたは複数の第2の表面から分離されてもよい。
【0041】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の第1の表面および1つまたは複数の第2の表面は、第1の軸に垂直であってもよい。
【0042】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の第1の表面の各々は、第1の軸に平行であり開口を中心とする第2の軸に対して第1の断面半径方向プロファイルを画定してもよく、1つまたは複数の第2の表面の各々は、第2の軸に対して第2の断面半径方向プロファイルを画定してもよく、1つまたは複数の第1の断面半径方向プロファイルおよび1つまたは複数の第2の断面半径方向プロファイルを含む断面半径方向プロファイルは各々、第2の軸と一致して平行である対応する平面内にあってもよく、各第1の断面半径方向プロファイルは、第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第1の線形半径方向プロファイルを画定してもよく、各第2の断面半径方向プロファイルは、第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第2の線形半径方向プロファイルを画定してもよい。
【0043】
装置のいくつかの実施態様では、装置は、1つまたは複数のプレナム容積と、1つまたは複数のガス入口と、1つまたは複数のガス入口へのガスの流れを調節するように構成された1つまたは複数の流れ制御構成要素とをさらに含んでもよい。そのような実施態様では、各ガス入口は、1つまたは複数のプレナム容積の1つと流体的に接続されてもよく、1つまたは複数のプレナム容積の各々は、1つまたは複数のガス入口の少なくとも1つと流体的に接続されてもよく、1つまたは複数のガス入口の各々は、1つまたは複数のプレナム容積の1つと1つまたは複数の流れ制御構成要素の1つとの間に流体的に介在されてもよく、1つまたは複数のプレナム容積の各々は、1つまたは複数のガス入口の1つと1つまたは複数の半径方向ガス通路との間に流体的に介在されてもよい。
【0044】
装置のいくつかの実施態様では、装置は、1つまたは複数のガス源を含んでもよい。そのような実施態様では、1つまたは複数の流れ制御構成要素は、1つまたは複数のガス源と流体的に接続されてもよく、1つまたは複数のガス源からのガスを毎分25~150標準リットルの速度で1つまたは複数のプレナム容積に提供するように構成されてもよく、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、1つまたは複数のプレナム容積からのガスが1つまたは複数の半径方向ガス通路から少なくとも5m/秒の速度で流れるようなサイズにされてもよい。
【0045】
装置のいくつかの実施態様では、タレットの第1の部分は、第1の公称円形断面を有してもよく、開口は、第1の公称円形断面の直径よりも大きい直径を有する対応する第2の公称円形断面を有してもよい。
【0046】
装置のいくつかの実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、連続性を中断することなく開口全体の周りに延びる半径方向スリットの形態である単一のガス通路のみを含んでもよい。
【0047】
装置のいくつかの実施態様では、第1のギャップは、タレットの周りで0.5mm~5mmであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】
図1は、例示的な半導体処理ツールの図である。
【0049】
【
図2】
図2は、第1の構成における例示的なウエハハンドリングロボットを有する例示的なEFEMの図である。
【0050】
【
図3】
図3は、第2の構成における例示的なウエハハンドリングロボットを有する
図2の例示的なEFEMの図である。
【0051】
【
図4】
図4は、第3の構成における例示的なウエハハンドリングロボットを有する
図2の例示的なEFEMの図である。
【0052】
【
図5】
図5は、例示的なガスカーテンシステムの一部の断面図である。
【0053】
【
図6】
図6は、別の例示的なガスカーテンシステムの一部の断面図である。
【0054】
【
図7】
図7は、別の例示的なガスカーテンシステムの断面図である。
【0055】
【
図8】
図8は、例示的なガスカーテンシステムの上面断面図である。
【0056】
【
図9】
図9は、別の例示的なガスカーテンシステムの上面断面図である。
【0057】
【
図10】
図10は、別の例示的なガスカーテンシステムの上面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
上述のように、EFEMまたは他のタイプの半導体処理ツールチャンバで使用されるウエハハンドリングロボットは、上で簡単に説明したようなシステムを利用して、ウエハハンドリングロボットによる微粒子の発生を低減し、例えば、ウエハハンドリングロボットの内部構成要素が腐食性ガスに曝露される可能性を低減することができる(ウエハハンドリングロボットがそのような環境で使用される場合)。
【0059】
図1は、例示的な半導体処理ツールの図を図示する。
図1では、ウエハハンドリングロボット114が内部に位置するEFEM110を含む半導体処理ツール100が示されている。EFEM110は、FOUP108内に収容されたウエハをウエハハンドリングロボット114によってEFEM110に移送することを可能にすることができる1つまたは複数のロードポート106と接続することができる。EFEM110はまた、1つまたは複数のロードロック104によって移送チャンバ102(または処理チャンバなどの他のチャンバ)と接続され得る。EFEM110はまた、EFEM内の空気をEFEM110の床においてベントシステム内に押し下げることができるファンユニット112を備えることができ、他の実施態様では、ベントシステムは、EFEM110を通して下向きに空気を引き込むために、負圧源、例えば、送風機ユニットを有する排気システムと単純に接続されてもよい(さらに他の実施態様では、EFEMは、ベントシステムをまったく有していなくてもよい)。
【0060】
図2は、第1の構成における例示的なウエハハンドリングロボットを有する例示的なEFEMの図である。
図2では、EFEM210が示されており、この例におけるEFEM210は、過度の混乱を避け、説明がウエハハンドリングロボット214に集中することができるようにするために、他の構成要素、例えば、ロードポート、ロードロックなどに取り付けられた状態で示されていない。ウエハハンドリングロボット214は、例えば、タレット224を上昇または下降させるように構成された線形移動機構242を内部に有するベース230を含み得る。この例における線形移動機構242は、タレット224に取り付けられたボールねじナット246を通過することができるボールねじ244を含み、一方の端部でベアリング支持体248によって、他方の端部でモータ250によって支持される。モータ250が作動してボールねじ244を回転させると、ボールねじ244がボールねじナット246を上昇および下降させ、それによってタレット224が第1の軸238に平行な方向に沿って開口252を通って伸張または後退する。ベース230は、ベース230内のハードウェアを概して取り囲み保護するハウジングを有することができるが、このハウジングは、ハウジングの内部と外部との間でガスが流れることを可能にし得る様々な開口部または漏れ経路を有してもよい(以下で後述する)。
【0061】
タレット224は、例えば、上部リンク218、下部リンク220、およびエンドエフェクタ222を含むことができる1つまたは複数のロボットアームを支持することができ、これはタレット内(または他の場所)に位置する様々な駆動モータおよび他のシステムによって作動され得る。
【0062】
先に説明したように、ウエハハンドリングロボットは、ウエハハンドリングロボットによる粒子の生成を軽減し、かつ/または腐食性の周囲環境への潜在的な有害な曝露からウエハハンドリングロボットを保護するのに役立ち得る、本明細書に記載の2つの技術のいずれかまたは両方を含むことができる。
【0063】
以下でより詳細に説明される第1の技術は、開口252を画定するカラー232によって提供され得る放射状ガスカーテンを含めることである。カラー232は、カラー232内のプレナム容積236と流体的に接続される1つまたは複数の半径方向ガス通路234を含み得る。ガスは、1つまたは複数のガス入口(図示せず)を通ってプレナム容積236に流れ込むことができ、次に比較的高速、例えば、5m/s、10m/s、15m/s、20m/s、25m/s、またはそれ以上の速度で、1つまたは複数の半径方向ガス通路234から半径方向内側にタレット224に向かって流れることができる。1つまたは複数の半径方向ガス通路234は、例えば、1mm、0.75mm、0.5mm、または0.25mm以下の高さを有する、比較的薄くなるようなサイズにされ、それにより低減された量のガス容積流量、例えば、25~150標準リットル/分(SLM)または50~100SLMの間のガス容積流量で所望のガス速度を達成することができる。第1のギャップ240がタレット224とカラー232との間に存在し、タレット224の第1の部分226がカラー232に接触することなく開口252を通って移動することを可能にすることができる。この第1のギャップ240は、5mm、4mm、3mm、2mm、1mm、または0.5mm以下(またはその間)の値に維持され得る。この例では、タレット224は、概して円筒形であり、第1の公称直径228を有し、開口252は、第1のギャップ240の2倍に第1の公称直径228を加えたものに等しい公称直径を有する円形開口である。他の実施態様は、異なる公称断面形状、例えば、正方形、六角形などのタレット224を特徴とすることができ、カラー232における開口252は、第1のギャップ240がタレット224の第1の部分226の周囲の周りで概して一定、例えば、±10%または±20%のままであるように、同様の形状にすることができることが理解されるであろう。
【0064】
上述のように、また以下でより詳細に説明するように、清浄乾燥空気、窒素、またはEFEM内の環境および/またはウエハハンドリングロボットの内部構成要素と適合し得る他のガスなどのガスが、プレナム容積236を通って流れ、1つまたは複数の半径方向ガス通路234から出て、タレット224の外面に向かって半径方向内側に流れることができ、これによりガス流は、タレット224の外面に沿って上向きにも下向きにも流れるように回転することができる。ベース230内に下向きに流れるガスの一部は、第1のギャップ240を通ってベースから流れ出そうとする可能性のあるあらゆるガスに逆らって押す働きをし、それによってベース230内から開口252を通るガスの流れ、およびその中に混入する可能性のあるあらゆる微粒子に抵抗することができる。ベース230はまた、ベース230の表面、例えば、ベース230の底面264に沿って位置決めすることができ、ベース230内からの圧力を緩和するために、ベース内からガスを排気するように制御され得る1つまたは複数の排気ファン265を有し得る。ファンの速度は、ファンを通過するガスの容積流量が、開口252を通ってベース230に入るガスの容積流量と公称上等しくなるように、例えば、カラー232から出るガスの容積流量の約半分になるように制御することができる。これにより、カラー232からのガス流によってベース230内に蓄積されたあらゆる圧力が放出され、それによってカラー232からのガス流がベース230内からのガスの流れに対抗し続けることが可能になり得る。ファンによってベース230から流れ出たガスは、いくつかの実施態様では、床に位置する排気システムを備えたEFEM内の下降気流によって下向きに引き込まれ得る。他の実施態様では、ファン265は省略され、カラー232によってベース230に導入されたガスがベース230から出て、EFEM210の周囲環境またはベース230が位置する他のチャンバ内に排出されることを可能にするために提供され得る1つまたは複数のベントまたは排気ポートに置き換えられてもよい。そのような場合、ベントまたは排気ポートは、通常動作中(すなわち、ウエハ移送動作中に使用される公称周囲圧力条件でEFEM210または他のチャンバを使用し、公称流量で放射状ガスカーテンを提供するカラー232または他の構造を使用する)、EFEM210内の周囲圧力よりも少なくとも数パスカル高い内圧がベース230内に維持されるようなサイズにすることができ、それによってEFEM210の周囲環境内の腐食性ガスがベース230に入る可能性を防止または低減することができる。
【0065】
ウエハハンドリングロボットに含まれ得る第2の技術は、単独で、または上述の放射状ガスカーテンと組み合わせて、タレット224の底部と底面264との間に跨るベローズ254の使用である。エラストマー材料、エラストマー含浸織物、または薄い金属などの柔軟な材料で作製することができるベローズ254は、タレット224の1つまたは複数の底面に取り付けられる第1の端部260と、ベース230の底面264に取り付けられる第2の端部262とを含むことができる。ベース230の底面264は、ベローズ254が圧縮されるとき、例えば、タレット224が上昇位置から下降位置に移動するとき、ベローズ254内のガスを逃がすことができる1つのベント(または複数のベント)258を有することができる。
【0066】
いくつかの実施態様では、ベローズ254は、各々が内径266および外径268を有する複数のプリーツ256を有してもよい。ベローズ254のプリーツ256の内径266および外径268は、例えば、±10%または±20%以内で、タレット224の第1の部分226の第1の公称直径228に概して等しい平均直径をもたらすように選択され得る。このように内径266および外径268を選択することによって、タレット224およびベローズ254は共に、タレット224がベース230からどれだけ延びているか、または少ししか延びていないかに関係なく、サイズが公称上一定のままであるベース230内の容積を占めることができる。その結果、タレット224がベース230内にまたはベース230から移動するとき、ベース230内で変位されるガスの容積(ベース230内にあるが、ベローズ254によってベース230の内部容積から「隔てられた」空気の容積は含まない)は、無視することができる。したがって、
図2に示すようにベローズ254を使用することで、タレット2の往復運動によってベース内からのガスが開口252を通して強制的に排出されるのが防止される(または排出され得るそのようなガスの量を少なくとも大幅に減少させる)。
図3は、例示的なウエハハンドリングロボットが第2の構成、例えば、部分的に伸張された状態の
図2の例示的なEFEMの図であり、
図4は、例示的なウエハハンドリングロボットが第3の構成、例えば、完全に後退された状態の
図2の例示的なEFEMの図である。各構成に見られるように、ベース230の内部容積231は、タレット224がどれだけ伸張または後退されても、ほぼ同じままである。したがって、
図2~
図4に示す方式でベローズを使用することにより、ベース230内の空気(またはガス)の変位をほとんど伴わずに、ウエハハンドリングロボット214のタレット224を伸張または後退させることが可能であり得る。これにより、そのようなガス内に混入する微粒子がタレットのかかる往復運動によってベース230から強制的に排出される可能性を大幅に低減することができる。
【0067】
上述のベローズは、形状が公称円筒形ではないタレットと併せて使用することができることも理解されよう。そのような実施態様では、ベローズプリーツの内径および外径は、タレットの第1の部分の最外面内、および第1の軸238に垂直な平面内の断面積と概して等しい平均断面積を(例えば、ベローズプリーツの内径および外径の平均である直径を有する円内の面積に基づいて)画定するように選択することができる(または、非円形のベローズが使用される場合、ベローズ内の面積を含むベローズの平均断面積は、タレットの第1の部分の最外面内の断面積と概して等しくてもよい)。
【0068】
先に説明したように、上述のベローズは、前述の放射状ガスカーテンの特徴を使用してもしなくても使用することができる(逆もまた同様である)。放射状ガスカーテンの特徴は、以下でより詳細に説明するように、多くの異なる方法で構成することができる。
【0069】
図5は、例示的なガスカーテンシステムの一部の断面図である。
図5に見られるように、カラー532が、1つまたは複数のガス入口574によって空気が供給されるプレナム容積536を有することができる。プレナム容積236は、ガスを1つまたは複数のガス入口574から1つまたは複数の半径方向ガス通路534に分配するように構成され得る。1つまたは複数の半径方向ガス通路534は、ガス、例えば、空気をプレナム容積536からタレット524に向けるように、例えば、第1のギャップ540を横切ってタレット524に向かって半径方向内側に向けることができる。
図5に示す実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路534は、タレット524の周り全体に延びる単一の円周半径方向スリットの形態をとる。この場合の半径方向ガス通路534は、第1の表面580および第2の表面582によって提供され、これらは互いに面し、第2のギャップ584によって分離され得る。第1の表面580は、この例では線である第1の断面半径方向プロファイル586によって画定され得、平均の第1の線形半径方向プロファイル590によって表すことができる。同様に、第2の表面582は、同じくこの例では線である第2の断面半径方向プロファイル588によって画定され得、平均の第2の線形半径方向プロファイル592によって表すことができる。
【0070】
図5は、例示的な半径方向ガス通路として、線形半径方向スリット、すなわち、平均の第1の線形半径方向プロファイル590および平均の第2の線形半径方向プロファイル592が互いに平行であり、第1の軸538に垂直であるスリットを示しているが、例えば、湾曲したまたは傾斜した第1および第2の表面を有する半径方向ガス通路を含む、半径方向ガス通路の他の構成も同様に使用することができる。
【0071】
図6は、別の例示的なガスカーテンシステムの一部の断面図である。
図6のガスカーテンシステムは
図5のものと同様であり、
図6における
図5と同じ下2桁のコールアウトは類似の構造を指し、読者は、これらの構造の説明について
図5の前の説明を参照されたい。
図6のガスカーテンシステムは、半径方向ガス通路634が異なる断面プロファイルを有するという点で
図5のガスカーテンシステムとは異なる。例えば、半径方向ガス通路634は、第1の表面680および第2の表面682によって画定される。第1の表面680は、平均の第1の線形半径方向プロファイル690を画定する湾曲した第1の断面半径方向プロファイル686と、平均の第2の線形半径方向プロファイル692を画定する湾曲した第2の断面半径方向プロファイル688とを有することができる。いくつかのそのような実施態様では、平均の第1の線形半径方向プロファイル690および平均の第2の線形半径方向プロファイル692は各々、第1の軸638に垂直な軸の±10°、±20°、または±30°の範囲内にあってもよい。いくつかのさらなるそのような実施態様では、平均の第1の線形プロファイル690および平均の第2の線形プロファイル292は、例えば、第1の軸638に垂直な軸に対して非対称に角度を付けることができる。例えば、平均の第1の線形プロファイル690と平均の第2の線形プロファイル292は両方とも、ベースに向かってわずかに下向きに角度を付けることができ、それによって放射状カーテンガスの流れは、タレット224に衝突した後にEFEM210内よりもベース230に向かって偏ることになる。別の例では、平均の第1の線形プロファイル690と平均の第2の線形プロファイル292は両方とも、ベースから離れるようにわずかに上向きに角度を付けることができ、それによって放射状カーテンガスの流れは、タレット224に衝突した後にベース230内よりもEFEM210内に偏ることになる。これにより、ベース230内からの空気が開口252を介してEFEM230に入るのを防止するのに対して、EFEM230内からのガスが開口252を介してベース230に入るのを防止するために割り当てられるガスの量を調節することが可能になり得る。
【0072】
先に説明したように、本明細書で説明されるカラーのうちの1つの1つまたは複数の半径方向ガス通路から出されるガスは、ウエハハンドリングロボットのタレットに向けられてもよい。
図7は、そのようなガス流を示す例示的なガスカーテンシステムの断面図である。
図7に見られるように、カラー732が示されており、これは、ガス入口774からガスを受け取り(空気流の矢印によって示す)、ガスを半径方向ガス通路734に分配するプレナム容積736を有する。ガスは、半径方向ガス通路734から排出された後、タレット724の側面に衝突するように、第1のギャップ740を横切って半径方向内側に向けられる。ガス流は次に2つの一般的な方向、すなわちEFEMに戻る上向き方向、およびベースへの下向き方向に分かれる。
【0073】
上述のカラー、およびそれらが含む半径方向ガス通路は、多くの形式で提供され得ることが理解されるであろう。いくつかの実施態様では、カラーは、別々の構成要素ではなく、ベースまたは別の構成要素のハウジングに統合されてもよい。本明細書で説明されるガスカーテンシステムのいくつかの実施態様は、様々な形状の半径方向ガス通路を特徴とし得る。これらの様々な実施態様のいくつかについて、以下で説明する。
【0074】
図8は、例示的なガスカーテンシステムの上面断面図である。
図8では、ガス入口874を通してガスが提供されるプレナム容積836を含むカラー832が示されている。タレット824が、カラー832における開口を通って延び、第1のギャップ840によってカラー832から分離される。プレナム容積836からのガスは、本明細書で説明された以前のカラーのいくつかと同様に、単一の円周半径方向スリットである半径方向ガス通路834を通って第1のギャップ840を横切って流れることができる。そのような半径方向ガス通路834は、タレット824の円周の周りに均一に分配されたガス流を提供することができる。
【0075】
図9は、別の例示的なガスカーテンシステムの上面断面図である。
図9のガスカーテンシステムは、
図8のものと同様であり、
図9における
図8と同じ下2桁のコールアウトは類似の構造を指し、読者は、これらの構造の説明について
図8の前の説明を参照されたい。
図9のガスカーテンシステムは、
図8のガスカーテンシステムとは対照的に、4つの半径方向ガス通路934を特徴としており、各々が約90°の円弧に跨り、小さな半径方向壁(図示されていないが、12時、3時、6時、および9時の位置で見える)によって近接する半径方向ガス通路934から分離される。そのような配置は、小さな半径方向壁がガス流の最小限の中断しか提供しないため、タレット924の円周の周りに実質的に連続した放射状ガスカーテンを提供することができる。しかし、小さな半径方向壁は、半径方向ガス通路934に対する一定の高さを維持するのを助けるための有用な機構を提供することができる。
【0076】
図10は、別の例示的なガスカーテンシステムの上面断面図である。
図10のガスカーテンシステムは
図8のものと同様であり、
図10における
図8と同じ下2桁のコールアウトは類似の構造を指し、読者は、これらの構造の説明について
図8の前の説明を参照されたい。
図10では、多数、例えば、72個の半径方向ガス通路1034があり、各半径方向ガス通路1034は、半径方向に延びる穴またはチャネルである。そのような個々の半径方向ガス通路は、それらがタレット1024の外周の周りに延びる密集配置で配置されるように配置され、それにより個々の穴またはチャネルを介してタレット1024の周囲の周りにガスの概して連続的なカーテンを供給することができる。
【0077】
上述の放射状ガスカーテンシステムは、そのようなシステムで使用される1つまたは複数の半径方向ガス通路がタレットに直接ガスを向け、サイズが固定されているため、すなわち、そのような半径方向ガス通路の第2のギャップが(潜在的な熱膨張効果は別として)経時的に変化することができないため、一貫した不変の性能を提供することが理解されよう。これは、シャフトを取り囲むシールが空間に「浮かび」、その外面、上面、および下面に沿って流れるガスの薄い層によって緩衝される浮遊シールシステムとは対照的であり、そのようなシステムでは、ガスが流れるギャップは、シールの浮遊移動によりサイズが変化し、ギャップの流れコンダクタンスの変化、およびそのようなギャップに対するガス流量の変動を伴う可能性がある。加えて、浮遊シールの使用は、シール自体が潜在的に他の構成要素と接触する可能性があり、それによって微粒子物質を生成し、その後これはシール領域から排出され、場合によってはEFEM内に排出される可能性があるため、特定の生成についてのさらなる潜在的な発生源を導入する。そのような放射状ガスカーテンシステムはまた、シャフトの周りの環状プレナムが、例えば少数のガスポート、例えば、2つまたは4つまたは8つのガスポートを通して加圧ガスを提供されるシステムよりも多くの利点を提供する。そのようなシステムでは、環状プレナムの上下のより小さな環状出口ゾーンを通ってシャフトに沿って流れるガスは、本明細書で説明されるガスカーテンシステムと比較してガスポートの数が少ないため、環状プレナム内の圧力差による円周方向の流れの変動が見られることがあり、これにより概して連続的な放射状ガスカーテンが半径方向内側に向けられ、それによってより均一なガス流分布を作り出す。
【0078】
上述の技術の1つまたは両方を有するウエハハンドリングロボットは、先に説明したように、1つまたは複数のコントローラによって制御され得るより大きな半導体処理ツールの一部であり得る。
【0079】
コントローラは、上述の例を含むことができるシステムの一部であり得、様々な弁、マスフローコントローラ、ポンプなどと動作可能に接続され得ることでそのような機器から情報を受信し、かつ/またはそのような機器を制御することができる。そのようなシステムは、1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数の処理用プラットフォーム、および/または特定の処理構成要素(ウエハ台座、ガス流システムなど)を含む半導体処理機器を含むことができる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および処理後の動作を制御するための電子機器と一体化されてもよい。そのような電子機器は「コントローラ」と呼ばれることがあり、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素または副部品を制御してもよい。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、本明細書に開示されるプロセスのいずれかを制御するようにプログラムされてもよい。そのようなプロセスとしては、様々なガスの送給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、流量設定、流体送給設定、ならびに位置および動作設定が含まれる。
【0080】
広義には、コントローラは、命令を受信し、命令を発行し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするなどの様々な集積回路、論理、メモリ、および/またはソフトウェアを有する電子機器として定義されてもよい。集積回路は、プログラム命令を記憶するファームウェアの形式のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されたチップ、および/または1つまたは複数のマイクロプロセッサ、すなわちプログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを含んでもよい。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形式でコントローラに通信される命令であって、特定のプロセスを半導体ウエハ上で、または半導体ウエハ用に、またはシステムに対して実行するための動作パラメータを定義してもよい。動作パラメータは、いくつかの実施態様では、1つまたは複数の層、材料、金属、酸化物、ケイ素、二酸化ケイ素、表面、回路、および/またはウエハダイの製作における1つまたは複数の処理ステップを実現するためプロセスエンジニアによって定義されるレシピの一部であってもよい。
【0081】
コントローラは、いくつかの実施態様では、システムと統合または結合されるか、他の方法でシステムにネットワーク接続されるコンピュータの一部であってもよく、またはそのようなコンピュータに結合されてもよく、またはそれらの組み合わせであってもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ファブホストコンピュータシステムのすべてもしくは一部であってもよい。これにより、ウエハ処理のリモートアクセスが可能となる。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、製作動作の現在の進捗状況を監視し、過去の製作動作の履歴を検討し、複数の製作動作から傾向または性能基準を検討し、現在の処理のパラメータを変更し、現在の処理に続く処理ステップを設定するか、または新しいプロセスを開始してもよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)は、ネットワークを通じてプロセスレシピをシステムに提供することができる。そのようなネットワークは、ローカルネットワークまたはインターネットを含んでいてもよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定のエントリまたはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを含んでもよく、そのようなパラメータおよび/または設定は、その後リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは命令をデータの形式で受信する。そのようなデータは、1つまたは複数の動作中に実施される各処理ステップのためのパラメータを特定するものである。パラメータは、実施されるプロセスのタイプ、およびコントローラが連動または制御するように構成されるツールのタイプに特有のものであってもよいことを理解されたい。したがって、上述したように、コントローラは、例えば、互いにネットワーク接続され共通の目的(本明細書で説明されるプロセスおよび制御など)に向けて協働する1つまたは複数の個別のコントローラを備えることによって分散されてもよい。このような目的のための分散型コントローラの例として、チャンバ上の1つまたは複数の集積回路であって、(例えば、プラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)遠隔配置されておりチャンバにおけるプロセスを制御するよう組み合わせられる1つまたは複数の集積回路と通信するものが挙げられるであろう。
【0082】
例示的なシステムは、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理気相堆積(PVD)チャンバまたはモジュール、化学気相堆積(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層堆積(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、追跡チャンバまたはモジュール、ならびに半導体ウエハの製作および/または製造に関連するか使用されてもよい任意の他の半導体処理システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0083】
上述のように、ツールによって実施される1つまたは複数のプロセスステップに応じて、コントローラは、1つまたは複数の他のツール回路もしくはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近接するツール、工場全体に位置するツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、または半導体製造工場内のツール場所および/もしくはロードポートに対してウエハの容器を搬入および搬出する材料搬送に使用されるツールと通信してもよい。
【0084】
本開示の目的のために、「流体的に接続された」という用語は、「電気的に接続された」という用語が互いに接続されて電気接続を形成する構成要素に関して使用される方法と同様に、流体接続を形成するために互いに接続され得る容積、プレナム、穴などに関して使用される。「流体的に介在された」という用語は、使用される場合、少なくとも2つの他の構成要素、容積、プレナム、または穴と流体的に接続された構成要素、容積、プレナム、または穴を指すために使用され得、それによりそれらの他の構成要素、容積、プレナム、または穴の1つからそれらの構成要素、容積、プレナム、または穴の他のまたは別のものに流れる流体は、それらの構成要素、容積、プレナム、または穴の他のまたは別のものに達する前に最初に「流体的に介在された」構成要素を通って流れる。例えば、ポンプがリザーバと出口との間に流体的に介在される場合、リザーバから出口に流れた流体は、出口に達する前に最初にポンプを通って流れる。
【0085】
1つまたは複数の<項目>の各<項目>のための」、「1つまたは複数の<項目>の各<項目>」などの語句は、本明細書で使用される場合、単一項目群と複数項目群の両方を含むと理解されるべきであり、すなわち、「各…のための」という語句は、プログラミング言語で、参照される項目の母集団の各項目を参照するために使用されるという意味で使用されることを理解されたい。例えば、参照される項目の母集団が単一項目である場合、「各」はその単一項目のみを参照し(「each」の辞書定義はしばしば「2つ以上のもののうちの1つ1つ」を指す用語を定義するという事実にもかかわらず)、それらの項目の少なくとも2つがなければならないことを意味するものではない。同様に、「セット」または「サブセット」という用語は、それ自体、複数の項目を必然的に包含するものと見なされるべきではなく、セットまたはサブセットは、(文脈が別段のことを指示しない限り)1つの部材のみまたは複数の部材を包含することができることが理解されるであろう。
【0086】
本開示および特許請求の範囲における序数標識、例えば(a)、(b)、(c)、…などの使用は、存在する場合、特定の順序または順番を伝えていないと理解されるべきである(そのような順序または順番が明示的に示されている範囲を除いて)。例えば、(i)、(ii)、および(iii)とラベル付けされた3つのステップがある場合、これらのステップは、別段の指示がない限り、任意の順序で(または禁忌でなければ同時に)実施され得ることが理解されるべきである。例えば、ステップ(ii)がステップ(i)で形成された要素の取り扱いを伴う場合、ステップ(ii)は、ステップ(i)の後のある時点で起こると見なすことができる。同様に、ステップ(i)がステップ(ii)で形成された要素の取り扱いを伴う場合、逆が理解されるべきである。
【0087】
「約」、「およそ」、「実質的に」、「公称」などの用語は、量または同様の定量化可能な性質に関して使用される場合、別段の指示がない限り、指定された値または関係の±10%以内の値を含む(ならびに指定された実際の値または関係を含む)と理解されるべきである。
【0088】
前述の概念のすべての組み合わせ(そのような概念が相互に矛盾しないことを条件とする)は、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられることを理解されたい。特に、本開示の最後に現れる特許請求される主題のすべての組み合わせは、本明細書に開示される発明の主題の一部であると考えられる。参照により組み込まれる任意の開示に現れる可能性がある、本明細書で明示的に用いられる専門用語は、本明細書で開示される特定の概念と最も一致する意味を与えられるべきであることも理解されたい。
【0089】
上記の開示は、複数の特定の例示的な実施態様に焦点を当てているが、説明された例のみに限定されるものではなく、同様の変形および機構にも同じく適用され得ることがさらに理解されるべきであり、そのような同様の変形および機構もまた、本開示の範囲内にあると見なされる。上記の開示は、少なくとも以下の番号が付けられた実施態様を包含することを意図していることをさらに理解されたい。
【0090】
実施態様1:1つまたは複数のロボットアームと、前記1つまたは複数のロボットアームを支持するタレットと、前記タレットを支持する線形移動機構と、前記線形移動機構を支持するベースとを備え、前記線形移動機構は、前記ベースに対して第1の軸に沿って前記タレットならびに前記1つまたは複数のロボットアームを移動させるように構成され、前記ベースは、前記タレットが前記第1の軸に沿って移動するとき、前記タレットの少なくとも第1の部分が通過することができるようなサイズにされた開口を含み、前記開口は、前記開口の実質的にすべての周りに延びる1つまたは複数の半径方向ガス通路を有し、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、サイズを固定され、第1のギャップは、前記開口の内部エッジと前記タレットの前記第1の部分との間に存在し、前記第1のギャップは、前記タレットの前記第1の部分の外周の周りに延びる、装置。
【0091】
実施態様2:実施態様1に記載の装置であって、前記タレットの前記第1の部分と前記開口の前記内部エッジとの間の前記第1のギャップは、前記タレットの実質的にすべての周りに介入する構造がない、装置。
【0092】
実施態様3:実施態様1に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に1mm未満の最小幅を有する、装置。
【0093】
実施態様4:実施態様1に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に0.5mm未満の最小幅を有する、装置。
【0094】
実施態様5:実施態様1に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に0.25mm以下の最小幅を有する、装置。
【0095】
実施態様6:実施態様1に記載の装置であって、1つまたは複数の半径方向ガス通路は、1つまたは複数の第1の表面および1つまたは複数の第2の表面によって少なくとも部分的に画定され、前記1つまたは複数の第1の表面は、前記1つまたは複数の第2の表面に向かって面し、第2のギャップによって前記1つまたは複数の第2の表面から分離される、装置。
【0096】
実施態様7:実施態様6に記載の装置であって、前記1つまたは複数の第1の表面および前記1つまたは複数の第2の表面は、前記第1の軸に垂直である、装置。
【0097】
実施態様8:実施態様6に記載の装置であって、前記1つまたは複数の第1の表面の各々は、前記第1の軸に平行であり前記開口を中心とする第2の軸に対して第1の断面半径方向プロファイルを画定し、前記1つまたは複数の第2の表面の各々は、前記第2の軸に対して第2の断面半径方向プロファイルを画定し、前記1つまたは複数の第1の断面半径方向プロファイルおよび前記1つまたは複数の第2の断面半径方向プロファイルを含む前記断面半径方向プロファイルは各々、前記第2の軸と一致して平行である対応する平面内にあり、各第1の断面半径方向プロファイルは、前記第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第1の線形半径方向プロファイルを画定し、各第2の断面半径方向プロファイルは、前記第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第2の線形半径方向プロファイルを画定する、装置。
【0098】
実施態様9:実施態様1に記載の装置であって、1つまたは複数のプレナム容積と、1つまたは複数のガス入口と、前記1つまたは複数のガス入口へのガスの流れを調節するように構成された1つまたは複数の流れ制御構成要素とをさらに備え、各ガス入口は、前記1つまたは複数のプレナム容積の1つと流体的に接続され、前記1つまたは複数のプレナム容積の各々は、前記1つまたは複数のガス入口の少なくとも1つと流体的に接続され、前記1つまたは複数のガス入口の各々は、前記1つまたは複数のプレナム容積の1つと前記1つまたは複数の流れ制御構成要素の1つとの間に流体的に介在され、前記1つまたは複数のプレナム容積の各々は、前記1つまたは複数のガス入口の1つと前記1つまたは複数の半径方向ガス通路との間に流体的に介在される、装置。
【0099】
実施態様10:実施態様9に記載の装置であって、1つまたは複数のガス源をさらに備え、前記1つまたは複数の流れ制御構成要素は、前記1つまたは複数のガス源と流体的に接続され、前記1つまたは複数のガス源からのガスを毎分25~150標準リットルの速度で前記1つまたは複数のプレナム容積に提供するように構成され、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記1つまたは複数のプレナム容積からの前記ガスが前記1つまたは複数の半径方向ガス通路から少なくとも5m/秒の速度で流れるようなサイズにされる、装置。
【0100】
実施態様11:実施態様1に記載の装置であって、前記タレットの前記第1の部分は、第1の公称円形断面を有し、前記開口は、前記第1の公称円形断面の直径よりも大きい直径を有する対応する第2の公称円形断面を有する、装置。
【0101】
実施態様12:実施態様1に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、連続性を中断することなく開口全体の周りに延びる半径方向スリットの形態である単一のガス通路のみを含む、装置。
【0102】
実施態様13:実施態様1に記載の装置であって、前記第1のギャップは、前記タレットの周りで0.5mm~5mmである、装置。
【0103】
実施態様14:実施態様1に記載の装置であって、ベローズをさらに備え、前記ベローズの第1の端部は、前記ベース内に位置する前記タレットの端部に対して固定され、前記第1の端部と反対側の前記ベローズの第2の端部は、前記開口から前記ベースの反対側の前記ベースの表面に対して固定され、前記ベローズは、前記ベースの前記表面から離れる前記タレットの移動に応じて拡張し、前記ベローズは、前記ベースの前記表面に向かう前記タレットの移動に応じて収縮する、装置。
【0104】
実施態様15:実施態様14に記載の装置であって、前記ベローズは、前記第1の軸に沿って見たときに第1の平均包囲断面積を有し、前記タレットの前記第1の部分の1つまたは複数の最外面は、前記第1の軸に沿って見たときに第2の平均断面積を画定し、前記第1の平均包囲断面積は、前記第2の平均断面積と実質的に等しい、装置。
【0105】
実施態様16:実施態様14に記載の装置であって、前記タレットの前記第1の部分は、公称円形であり、第1の公称直径を有し、前記ベローズは、複数のプリーツを有し、各プリーツは、内径および外径を有し、前記プリーツの前記内径および外径の平均は、前記第1の公称直径に実質的に等しい、装置。
【0106】
実施態様17:実施態様14に記載の装置であって、前記ベースは、前記ベースの前記表面に、および前記第1の軸に沿って見たときに前記ベローズによって取り囲まれた領域内に1つまたは複数のベントを有する、装置。
【0107】
実施態様18:1つまたは複数のロボットアームと、前記1つまたは複数のロボットアームを支持するタレットと、前記タレットを支持する線形移動機構と、ベローズと、前記線形移動機構を支持するベースとを備え、前記線形移動機構は、前記ベースに対して第1の軸に沿って前記タレットならびに前記1つまたは複数のロボットアームを移動させるように構成され、前記ベースは、前記タレットが前記第1の軸に沿って移動するとき、前記タレットの少なくとも第1の部分が通過することができるようなサイズにされた開口を含み、前記ベローズの第1の端部は、前記ベース内に位置する前記タレットの第1の端部に対して固定され、前記ベローズの前記第1の端部と反対側の前記ベローズの第2の端部は、前記開口から前記ベースの反対側の前記ベースの第1の表面に対して固定され、前記ベローズは、前記ベースの前記表面から離れる前記タレットの移動に応じて拡張し、前記ベローズは、前記ベースの前記表面に向かう前記タレットの移動に応じて収縮する、装置。
【0108】
実施態様19:実施態様18に記載の装置であって、前記タレットを前記ベースの前記第1の表面と反対側の前記ベースの第2の表面と接続するベローズがない、装置。
【0109】
実施態様20:実施態様18に記載の装置であって、前記ベローズは、前記第1の軸に沿って見たときに第1の平均包囲断面積を有し、前記タレットの前記第1の部分の1つまたは複数の最外面は、前記第1の軸に沿って見たときに第2の平均断面積を画定し、前記第1の平均包囲断面積は、前記第2の平均断面積と実質的に等しい、装置。
【0110】
実施態様21:実施態様18に記載の装置であって、前記タレットの前記第1の部分は、公称円形であり、第1の公称直径を有し、前記ベローズは、複数のプリーツを有し、各プリーツは、内径および外径を有し、前記プリーツの前記内径および外径の平均は、前記第1の公称直径に実質的に等しい、装置。
【0111】
実施態様22:実施態様18に記載の装置であって、前記ベースは、前記ベースの前記表面に、および前記第1の軸に沿って見たときに前記ベローズによって取り囲まれた領域内に1つまたは複数のベントを有する、装置。
【0112】
実施態様23:実施態様18に記載の装置であって、前記開口は、前記開口の実質的にすべての周りに延びる1つまたは複数の半径方向ガス通路を有し、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、サイズを固定され、第1のギャップは、前記開口の内部エッジと前記タレットの前記第1の部分との間に存在し、前記第1のギャップは、前記タレットの前記第1の部分の外周の周りに延びる、装置。
【0113】
実施態様24:実施態様23に記載の装置であって、前記タレットの前記第1の部分と前記開口の前記内部エッジとの間の前記第1のギャップは、介入する構造がない、装置。
【0114】
実施態様25:実施態様23に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に1mm未満の最小幅を有する、装置。
【0115】
実施態様26:実施態様23に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に0.5mm未満の最小幅を有する、装置。
【0116】
実施態様27:実施態様23に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に0.25mm以下の最小幅を有する、装置。
【0117】
実施態様28:実施態様23に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、1つまたは複数の第1の表面および1つまたは複数の第2の表面によって少なくとも部分的に画定され、前記1つまたは複数の第1の表面は、前記1つまたは複数の第2の表面に向かって面し、第2のギャップによって前記1つまたは複数の第2の表面から分離される、装置。
【0118】
実施態様29:実施態様28に記載の装置であって、前記1つまたは複数の第1の表面および前記1つまたは複数の第2の表面は、前記第1の軸に垂直である、装置。
【0119】
実施態様30:実施態様28に記載の装置であって、前記1つまたは複数の第1の表面の各々は、前記第1の軸に平行であり前記開口を中心とする第2の軸に対して第1の断面半径方向プロファイルを画定し、前記1つまたは複数の第2の表面の各々は、前記第2の軸に対して第2の断面半径方向プロファイルを画定し、前記1つまたは複数の第1の断面半径方向プロファイルおよび前記1つまたは複数の第2の断面半径方向プロファイルを含む前記断面半径方向プロファイルは各々、前記第2の軸と一致して平行である対応する平面内にあり、各第1の断面半径方向プロファイルは、前記第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第1の線形半径方向プロファイルを画定し、各第2の断面半径方向プロファイルは、前記第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第2の線形半径方向プロファイルを画定する、装置。
【0120】
実施態様31:実施態様23に記載の装置であって、1つまたは複数のプレナム容積と、1つまたは複数のガス入口と、前記1つまたは複数のガス入口へのガスの流れを調節するように構成された1つまたは複数の流れ制御構成要素とをさらに備え、各ガス入口は、前記1つまたは複数のプレナム容積の1つと流体的に接続され、前記1つまたは複数のプレナム容積の各々は、前記1つまたは複数のガス入口の少なくとも1つと流体的に接続され、前記1つまたは複数のガス入口の各々は、前記1つまたは複数のプレナム容積の1つと前記1つまたは複数の流れ制御構成要素の1つとの間に流体的に介在され、前記1つまたは複数のプレナム容積の各々は、前記1つまたは複数のガス入口の1つと前記1つまたは複数の半径方向ガス通路との間に流体的に介在される、装置。
【0121】
実施態様32:実施態様31に記載の装置であって、1つまたは複数のガス源をさらに備え、前記1つまたは複数の流れ制御構成要素は、前記1つまたは複数のガス源と流体的に接続され、前記1つまたは複数のガス源からのガスを毎分25~150標準リットルの速度で前記1つまたは複数のプレナム容積に提供するように構成され、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記1つまたは複数のプレナム容積からの前記ガスが前記1つまたは複数の半径方向ガス通路から少なくとも5m/秒の速度で流れるようなサイズにされる、装置。
【0122】
実施態様33:実施態様23に記載の装置であって、前記タレットの前記第1の部分は、第1の公称円形断面を有し、前記開口は、前記第1の公称円形断面の直径よりも大きい直径を有する対応する第2の公称円形断面を有する、装置。
【0123】
実施態様34:実施態様23に記載の装置であって、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、連続性を中断することなく開口全体の周りに延びる半径方向スリットの形態である単一のガス通路のみを含む、装置。
【0124】
実施態様35:実施態様23に記載の装置であって、前記第1のギャップは、前記タレットの周りで0.5mm~5mmである、装置。
【手続補正書】
【提出日】2025-09-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
1または複数のロボットアームと、
前記1つまたは複数のロボットアームを支持するタレットと、
前記タレットを支持する線形移動機構と、
ベローズと、
前記線形移動機構を支持するベースと
を備え、
前記線形移動機構は、前記ベースに対して第1の軸に沿って前記タレットおよび前記1つまたは複数のロボットアームを移動させるように構成され、
前記ベースは、前記タレットが前記第1の軸に沿って移動するとき、前記タレットの少なくとも第1の部分が通過することができるようなサイズにされた開口を含み、
前記ベローズの第1の端部は、前記ベース内に位置する前記タレットの第1の端部に対して固定され、
前記ベローズの前記第1の端部と反対側の前記ベローズの第2の端部は、前記開口から前記ベースの反対側の前記ベースの第1の表面に対して固定され、
前記ベローズは、前記ベースの前記表面から離れる前記タレットの移動に応じて拡張し、
前記ベローズは、前記ベースの前記表面に向かう前記タレットの移動に応じて収縮する、
装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であって、
前記タレットを、前記ベースの前記第1の表面と反対側の前記ベースの第2の表面と接続するベローズがない、装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置であって、
前記ベローズは、前記第1の軸に沿って見たときに第1の平均包囲断面積を有し、
前記タレットの前記第1の部分の1つまたは複数の最外面は、前記第1の軸に沿って見たときに第2の平均断面積を画定し、
前記第1の平均包囲断面積は、前記第2の平均断面積と実質的に等しい、
装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置であって、
前記タレットの前記第1の部分は、公称円形であり、第1の公称直径を有し、
前記ベローズは、複数のプリーツを有し、
各プリーツは、内径および外径を有し、
前記プリーツの前記内径および外径の平均は、前記第1の公称直径に実質的に等しい、
装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置であって、
前記ベースは、前記ベースの前記表面に、および前記第1の軸に沿って見たときに前記ベローズによって取り囲まれた領域内に、1つまたは複数のベントを有する、装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の装置であって、
前記開口は、前記開口の実質的にすべての周りに延びる1つまたは複数の半径方向ガス通路を有し、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、サイズを固定され、
第1のギャップは、前記開口の内部エッジと前記タレットの前記第1の部分との間に存在し、
前記第1のギャップは、前記タレットの前記第1の部分の外周の周りに延びる、
装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
前記タレットの前記第1の部分と前記開口の前記内部エッジとの間の前記第1のギャップは、すべての周りに介入する構造を有さない、装置。
【請求項8】
請求項6に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に1mm未満の最小幅を有する、装置。
【請求項9】
請求項6に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に0.5mm未満の最小幅を有する、装置。
【請求項10】
請求項6に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記第1の軸に平行な方向に0.25mm以下の最小幅を有する、装置。
【請求項11】
請求項6に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、1つまたは複数の第1の表面および1つまたは複数の第2の表面によって少なくとも部分的に画定され、
前記1つまたは複数の第1の表面は、前記1つまたは複数の第2の表面に向かって面し、第2のギャップによって前記1つまたは複数の第2の表面から分離される、
装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の第1の表面および前記1つまたは複数の第2の表面は、前記第1の軸に垂直である、装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の第1の表面の各々は、前記第1の軸に平行であり前記開口を中心とする第2の軸に対して第1の断面半径方向プロファイルを画定し、
前記1つまたは複数の第2の表面の各々は、前記第2の軸に対して第2の断面半径方向プロファイルを画定し、
前記1つまたは複数の第1の断面半径方向プロファイルおよび前記1つまたは複数の第2の断面半径方向プロファイルを含む前記断面半径方向プロファイルは各々、前記第2の軸と一致して平行である対応する平面内にあり、
各第1の断面半径方向プロファイルは、前記第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第1の線形半径方向プロファイルを画定し、
各第2の断面半径方向プロファイルは、前記第2の軸に対して垂直から±30°以内にある平均の第2の線形半径方向プロファイルを画定する、
装置。
【請求項14】
請求項6に記載の装置であって、
1つまたは複数のプレナム容積と、
1つまたは複数のガス入口と、
前記1つまたは複数のガス入口へのガスの流れを調節するように構成された1つまたは複数の流れ制御構成要素と
をさらに備え、
各ガス入口は、前記1つまたは複数のプレナム容積の1つと流体的に接続され、
前記1つまたは複数のプレナム容積の各々は、前記1つまたは複数のガス入口の少なくとも1つと流体的に接続され、
前記1つまたは複数のガス入口の各々は、前記1つまたは複数のプレナム容積の1つと前記1つまたは複数の流れ制御構成要素の1つとの間に流体的に介在され、
前記1つまたは複数のプレナム容積の各々は、前記1つまたは複数のガス入口の1つと前記1つまたは複数の半径方向ガス通路との間に流体的に介在される、
装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、
1つまたは複数のガス源をさらに備え、
前記1つまたは複数の流れ制御構成要素は、前記1つまたは複数のガス源と流体的に接続され、前記1つまたは複数のガス源からのガスを毎分25~150標準リットルの速度で前記1つまたは複数のプレナム容積に提供するように構成され、前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、前記1つまたは複数のプレナム容積からの前記ガスが前記1つまたは複数の半径方向ガス通路から少なくとも5m/秒の速度で流れるようなサイズにされる、
装置。
【請求項16】
請求項6に記載の装置であって、
前記タレットの前記第1の部分は、第1の公称円形断面を有し、前記開口は、前記第1の公称円形断面の直径よりも大きい直径を有する対応する第2の公称円形断面を有する、装置。
【請求項17】
請求項6に記載の装置であって、
前記1つまたは複数の半径方向ガス通路は、連続性を中断することなく開口全体の周りに延びる半径方向スリットの形態である単一のガス通路のみを含む、装置。
【請求項18】
請求項6に記載の装置であって、
前記第1のギャップは、前記タレットの周りで0.5mm~5mmである、装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
図5は、例示的なガスカーテンシステムの一部の断面図である。
図5に見られるように、カラー532が、1つまたは複数のガス入口574によって空気が供給されるプレナム容積536を有することができる。プレナム容積536は、ガスを1つまたは複数のガス入口574から1つまたは複数の半径方向ガス通路534に分配するように構成され得る。1つまたは複数の半径方向ガス通路534は、ガス、例えば、空気をプレナム容積536からタレット524に向けるように、例えば、第1のギャップ540を横切ってタレット524に向かって半径方向内側に向けることができる。
図5に示す実施態様では、1つまたは複数の半径方向ガス通路534は、タレット524の周り全体に延びる単一の円周半径方向スリットの形態をとる。この場合の半径方向ガス通路534は、第1の表面580および第2の表面582によって提供され、これらは互いに面し、第2のギャップ584によって分離され得る。第1の表面580は、この例では線である第1の断面半径方向プロファイル586によって画定され得、平均の第1の線形半径方向プロファイル590によって表すことができる。同様に、第2の表面582は、同じくこの例では線である第2の断面半径方向プロファイル588によって画定され得、平均の第2の線形半径方向プロファイル592によって表すことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0071
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0071】
図6は、別の例示的なガスカーテンシステムの一部の断面図である。
図6のガスカーテンシステムは
図5のものと同様であり、
図6における
図5と同じ下2桁のコールアウトは類似の構造を指し、読者は、これらの構造の説明について
図5の前の説明を参照されたい。
図6のガスカーテンシステムは、半径方向ガス通路634が異なる断面プロファイルを有するという点で
図5のガスカーテンシステムとは異なる。例えば、半径方向ガス通路634は、第1の表面680および第2の表面682によって画定される。第1の表面680は、平均の第1の線形半径方向プロファイル690を画定する湾曲した第1の断面半径方向プロファイル686と、平均の第2の線形半径方向プロファイル692を画定する湾曲した第2の断面半径方向プロファイル688とを有することができる。いくつかのそのような実施態様では、平均の第1の線形半径方向プロファイル690および平均の第2の線形半径方向プロファイル692は各々、第1の軸638に垂直な軸の±10°、±20°、または±30°の範囲内にあってもよい。いくつかのさらなるそのような実施態様では、平均の第1の線形プロファイル690および平均の第2の線形プロファイル692は、例えば、第1の軸638に垂直な軸に対して非対称に角度を付けることができる。例えば、平均の第1の線形プロファイル690と平均の第2の線形プロファイル692は両方とも、ベースに向かってわずかに下向きに角度を付けることができ、それによって放射状カーテンガスの流れは、タレット224に衝突した後にEFEM210内よりもベース230に向かって偏ることになる。別の例では、平均の第1の線形プロファイル690と平均の第2の線形プロファイル692は両方とも、ベースから離れるようにわずかに上向きに角度を付けることができ、それによって放射状カーテンガスの流れは、タレット224に衝突した後にベース230内よりもEFEM210内に偏ることになる。これにより、ベース230内からの空気が開口252を介してEFEM230に入るのを防止するのに対して、EFEM230内からのガスが開口252を介してベース230に入るのを防止するために割り当てられるガスの量を調節することが可能になり得る。
【外国語明細書】