(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025017808
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】買い物支援装置、買い物支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20250130BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023121074
(22)【出願日】2023-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】000227009
【氏名又は名称】日清オイリオグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横堀 友希
(72)【発明者】
【氏名】関本 智志
(72)【発明者】
【氏名】細木 聡
(72)【発明者】
【氏名】笠井 通雄
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB44
5L049BB44
(57)【要約】
【課題】買い物リストを用いた買い物をサポートすることができる買い物支援装置、買い物支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】買い物リストLを作成する買い物リスト作成部46と、作成した買い物リストLにおける各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得部48と、取得した各販売商品の各販売場所の情報に基づいて、各販売場所、及び、各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示部49と、を備えた。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
買い物リストにおける各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得部と、
取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示部と、を備えたことを特徴とする買い物支援装置。
【請求項2】
前記買い物ルート表示部は、地図を表示すると共に、前記各販売場所及び/又は前記買い物ルートを前記地図上に表示することを特徴とする請求項1に記載の買い物支援装置。
【請求項3】
前記買い物ルート表示部は、前記各販売場所及び/又は前記買い物ルートを示すイメージを撮像画像に重畳したAR画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の買い物支援装置。
【請求項4】
食材を入力する食材入力部、及び/又は料理を選択する料理選択部と、
入力された食材に対応する販売商品、及び/又は選択された料理の食材に対応する販売商品のリストを表示する商品リスト表示部と、
前記リストから販売商品を選択する販売商品選択部と、
選択された前記販売商品を追加した前記買い物リストを作成する買い物リスト作成部と、を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の買い物支援装置。
【請求項5】
買い物リストにおける各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得工程と、
取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示工程と、を実行することを特徴とする買い物支援方法。
【請求項6】
コンピュータに、
買い物リストにおける各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得工程と、
取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示工程と、を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、買い物支援装置、買い物支援方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、買い物支援装置として、購入予定商品をリスト化した買い物リストを作成するものがある(特許文献1参照)。この買い物支援装置は、顧客による販売商品の識別情報の入力を受け付けて、受け付けた識別情報の販売商品を含む買い物リストを作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の買い物支援装置では、買い物リストを用いた買い物を行うのに、買い物リストの各販売商品について、販売場所(店舗内の陳列位置や販売店舗の住所)を調べる必要があり、買い物リストを用いた買い物が煩雑であるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、買い物リストを用いた買い物をサポートすることができる買い物支援装置、買い物支援方法及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するため、買い物リストにおける各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得部と、取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示部と、を備えたことを特徴とする買い物支援装置を提供する。
【0007】
また、本発明は、上記目的を達成するため、買い物リストにおける各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得工程と、取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示工程と、を実行することを特徴とする買い物支援方法を提供する。
【0008】
また、本発明は、上記目的を達成するため、コンピュータに、買い物リストにおける各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得工程と、取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示工程と、を実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る買い物支援装置、買い物支援方法及びプログラムは、買い物リストを用いた買い物をサポートすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る買い物支援システムの構成例を示した構成図である。
【
図2】(a)は、食材選択画面を示した図であり、(b)は、商品選択画面を示した図である。
【
図3】(a)は、買い物リスト表示画面を示した図であり、(b)は、買い物ルート表示画面を示した図である。
【
図4】買い物リスト作成動作を示したフローチャートである。
【
図5】買い物ルート表示動作を示したフローチャートである。
【
図6】第2実施形態における買い物支援システムの構成例を示した構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る買い物支援装置、買い物支援方法及びプログラムを適用した買い物支援システムについて説明する。この買い物支援システムは、顧客による買い物を支援するシステムである。
【0012】
特に、本買い物支援システムは、買い物リストを取得(作成又は入力)し、買い物リストの販売商品の販売場所の情報に基づき、買い物ルートを表示する構成を有している。後述の買い物支援システムでは、買い物リストを作成するものを例示するが、完成した買い物リストを入力する(買い物リストの入力を受け付ける)構成であってもよい。
【0013】
(買い物支援システムの構成)
図1に示すように、買い物支援システム1は、買い物支援装置を構成する携帯端末11と、ネットワーク12を介して携帯端末11と接続する商品管理サーバ13と、を備えている。携帯端末11は、顧客が所持するものを想定している。また、携帯端末11は、買い物支援装置及びコンピュータの一例である。
【0014】
商品管理サーバ13は、店舗が販売している販売商品に関する各種情報を記憶し、携帯端末11からの要求に従って、当該各種情報を携帯端末11に提供する情報処理装置である。具体的には、商品管理サーバ13は、商品情報データベース21と、販売場所データベース22と、を記憶する。
【0015】
商品情報データベース21は、複数種の食材に対応する販売商品の商品名及び販売情報を記憶したデータベースである。すなわち、商品情報データベース21は、食材毎に、当該各食材に対応する複数の販売商品の商品名及び販売情報を記憶する。販売情報は、販売金額を含み、販売商品の内容量を任意で含んでもよい。また、販売情報は、さらに特売情報及び/又はクーポン情報を含んでいる。特売情報は、販売商品が特売商品である否かを示す情報であり、クーポン情報は、販売商品がクーポンを発行するクーポン対象商品であるか否かを示す情報である。なお、ここにいう「食材」は、調味料を含む概念である。商品管理サーバ13は、携帯端末11から、食材の販売商品の情報(商品名及び販売情報)の要求を受け付けると、当該要求に従って、商品情報データベース21から食材の販売商品の情報を抽出し、抽出した販売商品の情報を携帯端末11に送信する。
【0016】
販売場所データベース22は、店舗で販売している複数の販売商品について、当該各販売商品の販売場所を記憶するデータベースである。すなわち、本実施形態では、販売場所データベース22は、販売商品毎に、販売場所として、店舗内における陳列場所の情報を記憶する。商品管理サーバ13は、携帯端末11から、販売商品の販売場所の情報の要求を受け付けると、当該要求に従って、販売場所データベース22から販売商品の販売場所の情報を抽出し、抽出した販売場所の情報を携帯端末11に送信する。
【0017】
携帯端末11は、スマートフォンやタブレット型端末等で構成された携帯型の情報処理装置であり、通信部32、表示操作部33及び制御部34を有している。通信部32は、無線通信により、ネットワーク12を介して商品管理サーバ13と通信する。表示操作部33は、例えば、タッチパネル等で構成されており、各種情報を表示する表示部として機能すると共に、各種操作を行うための操作部として機能する。なお、各種操作を行うための操作部として、音声入力装置を備えていてもよい。
【0018】
制御部34は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等で構成されており、通信部32及び表示操作部33を制御する。また、制御部34は、所定のアプリケーションプログラムを実行することで、食材選択部41、商品情報取得部42、優先度決定部43、商品リスト表示部44、販売商品選択部45、買い物リスト作成部46、買い物リスト表示部47、販売場所取得部48及び買い物ルート表示部49として機能する。なお、食材選択部41は、食材を入力する食材入力部の一例である。
【0019】
食材選択部41は、食材を選択するための機能部であり、表示操作部33を制御して食材選択画面G1(
図2(a)参照)を表示し、顧客による食材の選択を受け付ける。食材選択画面G1では、食材のリストを表示し、顧客は、食材選択画面G1における当該食材のリストから1の食材を選択する。
【0020】
商品情報取得部42は、通信部32を制御して、商品管理サーバ13から、選択された食材に対応する販売商品の情報(商品名及び販売情報)を取得する。すなわち、商品情報取得部42は、食材選択部41によって選択された食材に対応する販売商品の商品名及び販売情報を商品管理サーバ13に要求し、商品情報データベース21から抽出された販売商品の商品名及び販売情報を商品管理サーバ13から受信して取得する。
【0021】
優先度決定部43は、商品情報取得部42が取得した販売情報に基づいて、選択された食材に対応する各販売商品の表示優先度を設定する。例えば、優先度決定部43は、食材に対応する複数の販売商品について、特売商品やクーポン対象商品である販売商品の表示優先度を高くし、特売商品やクーポン対象商品ではない販売商品の表示優先度を低くする。
【0022】
商品リスト表示部44は、表示操作部33を制御して、選択された食材に対応する販売商品のリストを表示する商品選択画面G2(
図2(b)参照)を表示する。
図2(b)に示すように、商品選択画面G2では、商品情報取得部42により取得した販売商品の商品名と販売金額、又は販売商品の商品名、販売金額及び内容量をリスト化して、食材選択部41で選択された食材に対応する販売商品のリストを表示する。そして、商品リスト表示部44は、販売商品のリストにおいて、選択された食材に対応する複数の販売商品を、優先度決定部43で決定した表示優先度の高い順番で上から順に並べて表示する。これによって、販売商品のリストにおいて、販売情報に基づく優先度が高い販売商品を優先的に表示する。これにより、顧客による販売商品の選択をサポートすることができる。なお、商品選択画面G2において、選択された食材に対応する複数の販売商品のうち、表示優先度の順位が所定順位以上の販売商品のみを表示する構成であってもよい。また、
図2(b)に示すように、商品選択画面G2では、各販売商品が特売商品やクーポン対象商品であることを示すアイコンIを表示して、リスト上の各販売商品が、特売商品であるか否か、クーポン対象商品であるか否かを表示することが好ましい。
【0023】
販売商品選択部45は、商品選択画面G2における販売商品のリストから販売商品を選択するための機能部であり、表示操作部33によって、商品選択画面G2における販売商品のリストからの、顧客による販売商品の選択を受け付ける。
【0024】
買い物リスト作成部46は、販売商品選択部45によって選択された販売商品を追加した買い物リストLを作成する。買い物リストLは、購入予定の販売商品をリスト化したものである。買い物リスト表示部47は、表示操作部33を制御し、買い物リスト作成部46によって作成した買い物リストLを表示する買い物リスト表示画面G3(
図3(a)参照)を表示する。
図3(a)に示すように、販売商品選択部45によって複数の販売商品が選択され、買い物リスト作成部46によって、選択された複数の販売商品が買い物リストLに追加されることで、買い物リストLが完成する。なお、同図に示すように、買い物リスト表示画面G3では、買い物リストLに加え、買い物ルート表示動作を行うための買い物ルート表示ボタンBを表示する。また、買い物リスト表示画面G3において、買い物リストLの各販売商品における販売情報(販売金額、内容量、特売情報、クーポン情報)を表示する構成であってもよい。また、買い物リスト表示画面G3において、買い物リストLの全ての販売商品の販売金額を合計した合計金額を表示する構成であってもよい。
【0025】
販売場所取得部48は、通信部32を制御して、商品管理サーバ13から、買い物リストLに含まれる各販売商品の各販売場所の情報を取得する。販売場所取得部48は、作成された買い物リストLに含まれる各販売商品の各販売場所の情報を商品管理サーバ13に要求し、販売場所データベース22から抽出された当該各販売場所の情報を商品管理サーバ13から受信して取得する。
【0026】
買い物ルート表示部49は、表示操作部33を制御して、買い物ルート表示画面G4を表示する。すなわち、買い物ルート表示部49は、販売場所取得部48で取得した情報に基づき、店舗の入り口からスタートして各販売商品の各販売場所(陳列場所)を巡回する最短の買い物ルートを算出すると共に、買い物ルート表示画面G4において、各販売商品の各販売場所及び、算出した最短の買い物ルートを表示する。なお、最短の買い物ルートの算出は、例えば、全ての巡回パターンにおける移動時間を算出し、当該移動時間が最も短い巡回パターンの買い物ルートを、最短の買い物ルートとする。また、
図3(b)に示すように、買い物ルート表示画面G4では、店舗内地図を表示すると共に、各販売商品の各販売場所及び最短の買い物ルートを当該店舗内地図上に表示する。また、携帯端末11の位置を当該店舗内地図上に表示してもよい。
【0027】
(買い物リスト作成動作の説明)
次に
図4を参照して、携帯端末11による買い物リスト作成動作について説明する。本買い物リスト作成動作は、顧客が購入予定の食材の販売商品を買い物リストLに追加して買い物リストLを作成する動作である。本買い物リスト作成動作は、例えば、買い物に出発する前に自宅等で行うことを想定している。
【0028】
図4に示すように、買い物リスト作成動作では、まず、食材選択部41によって、複数種の食材を表示する食材選択画面G1を表示し(S1)、顧客による食材の選択を受け付ける(S2)(食材入力工程)。
【0029】
食材の選択を受け付けたら、商品情報取得部42によって、商品管理サーバ13から、選択された食材に対応する販売商品の情報(商品名及び販売情報)を取得する(S3)。すなわち、S2で選択した食材について、当該食材に対応する複数の販売商品の商品名及び販売情報を商品管理サーバ13に要求し、商品管理サーバ13から送信された販売商品の商品名及び販売情報を受信し取得する。
【0030】
販売商品の情報を取得したら、優先度決定部43によって、取得した情報に基づき、販売商品の表示優先度を決定する(S4)。すなわち、S3で取得した販売情報に基づき、選択された食材に対応する各販売商品の表示優先度を設定する。
【0031】
各販売商品の表示優先度が決定したら、商品リスト表示部44によって、表示優先度に基づく商品選択画面G2を表示する(S5)(商品リスト表示工程)。すなわち、商品選択画面G2では、S3で取得した複数の販売商品(の商品名及び販売情報)を、S4で決定した表示優先度に基づく順番で上から順に並べてリスト化し、販売商品のリストを表示する。これにより、顧客による販売商品の選択をサポートする。
【0032】
商品選択画面G2を表示したら、販売商品選択部45によって、商品選択画面G2における販売商品のリストからの、顧客による販売商品の選択を受け付ける(S6)(販売商品選択工程)。顧客による販売商品の選択を受け付けたら、買い物リスト作成部46によって、選択された販売商品の追加した買い物リストLを作成する(S7)(買い物リスト作成工程)。そして、買い物リスト表示部47によって、作成した買い物リストLを表示する買い物リスト表示画面G3を表示する(S8)(買い物リスト表示工程)。この一連の動作(S1~S8)を、顧客が購入する予定の全ての食材の販売商品が買い物リストLに追加されるまで繰り返すことで、買い物リストLが完成する。
【0033】
(買い物ルート表示動作の説明)
次に
図5を参照して、携帯端末11による買い物ルート表示動作について説明する。本買い物ルート表示動作は、買い物リストLにおける買い物ルートを表示する動作であり、買い物リストLが完成し、買い物リスト表示画面G3における買い物ルート表示ボタンBがタッチ操作されることに起因して行われる。なお、買い物リスト作成動作及び買い物ルート表示動作は、買い物支援方法の一例である。
【0034】
図5に示すように、買い物リスト表示動作では、まず、販売場所取得部48によって、商品管理サーバ13から、買い物リストLに含まれる各販売商品の各販売場所の情報を取得する(S11)(販売場所取得工程)。すなわち、買い物リスト作成動作で作成した買い物リストLに含まれる各販売商品について、当該各販売商品の各販売場所の情報を商品管理サーバ13に要求し、商品管理サーバ13から送信された各販売商品の各販売場所の情報を受信し取得する。
【0035】
各販売商品の各販売場所の情報を取得したら、買い物ルート表示部49によって、S11で取得した各販売商品の各販売場所の情報に基づき、各販売商品の各販売場所(陳列場所)を巡回する最短の買い物ルートを算出し(S12)、買い物ルート表示画面G4を表示する(S13)(買い物ルート表示工程)。買い物ルート表示画面G4では、S11で取得した各販売商品の各販売場所と、算出した最短の買い物ルートと、を表示する。これにより、本買い物ルート表示動作を終了する。
【0036】
(第2実施形態)
次に
図6及び
図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る買い物支援システム1Aについて、第2実施形態とは異なる部分のみ説明する。第2実施形態の買い物支援システム1Aは、顧客が料理を選択し、選択された料理に使用する食材の商品選択画面G2を表示する構成を採用したものである。
【0037】
(第2実施形態の買い物支援システム)
図6に示すように、第2実施形態の買い物支援システム1Aでは、商品管理サーバ13は、商品情報データベース21及び販売場所データベース22に加え、料理情報データベース23を記憶する。料理情報データベース23は、複数の料理の情報を記憶するデータベースである。料理情報データベース23では、複数の料理の情報として、各料理の料理名及び食材(材料)を記憶する。
【0038】
また、携帯端末11は、食材選択部41に代えて、料理選択部51として機能する。料理選択部51は、表示操作部33を制御して、料理(料理レシピ)のリストを表示する料理選択画面を表示し、顧客による料理の選択を受け付ける。すなわち、料理選択部51は、料理情報データベース23に記憶されている複数の料理の情報(料理名及び食材)を要求し、料理情報データベース23から抽出された複数の料理の情報を商品管理サーバ13から受信し取得する。そして、料理選択部51は、取得した複数の料理の料理名をリスト化し、料理のリストを表示する。なお、本実施形態においては、表示する複数の料理を、商品管理サーバ13から取得する構成であったが、予め携帯端末11に記憶しておく構成であってもよい。
【0039】
また、商品情報取得部42は、商品管理サーバ13から、選択された料理に使用する食材に対応する販売商品の情報(商品名及び販売情報)を取得し、商品リスト表示部44は、選択された料理の食材に対応する販売商品の商品選択画面G2を表示して、選択された料理の食材に対応する販売商品のリストを表示する。なお、第2実施形態においても、優先度決定部43が、商品情報取得部42によって取得した販売情報に基づき、各販売商品の表示優先度を決定し、商品選択画面G2の販売商品のリストにおいて、決定した表示優先度の高い販売商品を優先的に表示する。なお、商品選択画面G2の表示において、家庭内在庫情報に基づき、一部の食材を除外する構成であってもよい。すなわち、冷蔵庫内等に残っている食材については、その食材の販売商品を買い物リストLに追加する必要がないため、冷蔵庫在庫情報データベース又は冷蔵庫内在庫認識手段に基づき、料理に使用する複数種の食材のうちの一部又は全部が、冷蔵庫内等に残っている食材と判定された場合、その食材を除外して、販売商品の情報の取得及び商品選択画面G2の表示を行うことが好ましい。
【0040】
(第2実施形態の買い物リスト作成動作の説明)
第2実施形態における買い物リスト作成動作では、食材入力工程(S1及びS2)に代えて、料理を選択する料理選択工程を実行する。すなわち、料理選択部51によって、料理選択画面を表示して、顧客による料理の選択を受け付ける。そして、商品情報取得工程(S2)において、選択された料理の食材に対応する販売商品の情報(商品名及び販売情報)を取得し、商品リスト表示工程(S4)において、選択された料理の食材に対応する販売商品の商品選択画面G2を表示する。このように、料理を選択し、選択された料理の食材に対応する販売商品の商品選択画面G2を表示する構成であるため、料理を作るのに必要な食材の買い物リストLを容易に作成することができる。
【0041】
(実施形態の作用及び効果)
以上、上記各実施形態の構成によれば、買い物ルート表示画面G4において、買い物リストLに含まれる各販売商品の各販売場所及び各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する構成であるため、顧客に対し、買い物リストLの各販売商品の販売場所や買い物ルートを提示することができ、顧客による買い物リストLを用いた買い物をサポートすることができる。これによって、顧客の購買意欲を高めることができる。
【0042】
また、上記各実施形態の構成によれば、買い物ルート表示画面G4において、最短の買い物ルートを表示する構成であるため、表示された買い物ルートに従って買い物を行うことで、買い物を効率良く行うことができる。
【0043】
(その他の実施形態について)
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記した実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。
【0044】
例えば、上記実施形態においては、携帯端末11及び商品管理サーバ13において、販売商品の商品名を販売商品の識別子として用いて、販売商品の指定やデータベースの参照等を行う構成であったが、販売商品の商品名に代え、各商品名に紐づけられた販売商品固有の商品コードを販売商品の識別子として用いて、販売商品の指定やデータベースの参照等を行う構成であってもよい。
【0045】
また、上記各実施形態においては、販売商品の商品名を商品情報データベース21に記憶し、商品管理サーバ13から、商品名を取得し、商品リスト表示部44で、商品名を表示する構成であったが、商品名に加えて、販売商品の画像を商品情報データベース21に記憶し、商品リスト表示部44で、商品名に加えて、販売商品の画像を表示する構成であってもよい。また、販売商品の商品名に代えて、販売商品の画像を商品情報データベース21に記憶し、商品リスト表示部44で、商品名に代えて、販売商品の画像を表示する構成であってもよい。
【0046】
また、上記各実施形態においては、販売商品に基づく優先度の高い販売商品を優先的に表示するのに、商品選択画面G2において、食材に対応する複数の販売商品を、販売情報に基づく優先度の高い順番で上から順に並べて表示する構成であったが、食材に対応する複数の販売商品のうち、販売情報に基づく優先度の順位が所定順位以上の販売商品(例えば上位5商品)のみを表示する構成であってもよい。
【0047】
また、上記各実施形態においては、商品リスト表示部44が、商品選択画面G2において、販売情報に基づく優先度が高い販売商品を優先的に表示(提示)する構成であったが、商品選択画面G2において、顧客嗜好情報に基づく優先度が高い販売商品を優先的に表示(提示)する構成であってもよい。例えば、顧客嗜好情報として、商品選択画面G2での販売商品の選択履歴を記憶しておき、過去に選択された販売商品を優先的に表示する構成であってもよい。なお、顧客嗜好情報は、顧客個人の嗜好情報(選択履歴等)を用いる構成であってもよいし、顧客全体の嗜好情報を用いる構成であってもよい。また、商品リスト表示部44が、商品選択画面G2において、販売情報及び顧客嗜好情報に基づく優先度が高い販売商品を優先的に表示(提示)する構成であってもよい。また、商品リスト表示部44が、商品選択画面G2において、販売情報に基づく優先度の順位が上位の販売商品と、顧客志向情報に基づく優先度の順位が上位の販売商品とを優先的に表示(提示)する構成であってもよい。
【0048】
また、上記各実施形態においては、販売商品の表示優先度の決定や販売商品のリストの作成、商品選択画面G2の生成、買い物ルートの算出、買い物ルート表示画面G4の生成等を、携帯端末11で行う構成であったが、販売商品の表示優先度の決定や販売商品のリストの作成、商品選択画面G2の生成、買い物ルートの算出、買い物ルート表示画面G4の生成等を商品管理サーバ13側で行う構成であってもよい。すなわち、優先度決定部43、商品リスト表示部44及び買い物ルート表示部49の一部の機能を、商品管理サーバ13側で実行する構成であってもよい。
【0049】
また、上記第1実施形態においては、携帯端末11が食材選択部41を有する構成であり、上記第2実施形態においては、携帯端末11が料理選択部51を有する構成であったが、携帯端末11が食材選択部41と料理選択部51を有する構成であってもよい。かかる場合、商品リスト表示部44が、商品選択画面G2において、食材選択部41によって選択された食材に対応する販売商品、及び料理選択部51によって選択された料理の食材に対応する販売商品のリストを表示する。例えば、食材選択画面G1において、食材が選択された場合、商品選択画面G2において、食材選択部41によって選択された食材に対応する販売商品のリストを表示し、料理選択画面において、料理が選択された場合、料理選択部51によって選択された料理の食材に対応する販売商品のリストを表示する。かかる構成によれば、選択された料理に関する食材に加え、当該料理とは関係ない食材を、買い物リストLに追加することができる。
【0050】
また、上記各実施形態においては、販売情報として、特売情報及び/又はクーポン情報に基づいて、販売商品の表示優先度を決定する構成であったが、販売情報として、店舗側の販売優先度に基づいて、販売商品の表示優先度を決定する構成であってもよい。なお、店舗側の販売優先度は、例えば、店舗在庫の多いもの、賞味期限の短いもの、販売商品の利益率の高いものに基づくものを適宜選択できる。
【0051】
また、上記各実施形態においては、買い物ルート表示画面G4において、地図を表示すると共に、各販売場所及び買い物ルートを当該地図上に表示する構成であったが、買い物ルート表示画面G4において、各販売場所及び買い物ルートを示すイメージや文字を撮像画像に重畳したAR(Augmented Reality)画像を表示する構成であってもよい。例えば、携帯端末11が撮像カメラを搭載し、買い物ルート表示部49が、当該撮像カメラによって撮像したリアルタイムの撮像画像に、各販売場所及び買い物ルートを示すイメージや文字を重畳したAR画像を生成すると共に、買い物ルート表示画面G4において、生成した当該AR画像を表示する構成であってもよい。販売場所や買い物ルートを示すイメージとしては、例えば、矢印や商品の画像が挙げられる。
【0052】
また、上記各実施形態においては、買い物ルート表示画面G4において、各販売場所及び買い物ルートの両方を表示する構成であったが、各販売場所及び買い物ルートのいずれか一方のみを表示する構成であってもよい。
【0053】
また、上記各実施形態においては、買い物ルート表示画面G4において、移動時間が最短の買い物ルートを表示する構成であったが、移動距離が最短の買い物ルートを表示してもよい。また、最短の買い物ルートを表示するものに限るものではなく、最短ではない買い物ルートを表示する構成であってもよい。
【0054】
また、上記各実施形態においては、決まった店舗における販売商品を商品選択画面G2に表示し、決まった店舗における買い物ルートを表示する構成であったが、これに限るものではない。すなわち、店舗を設定可能とし、設定された店舗における販売商品を商品選択画面G2に表示し、設定された店舗における買い物ルートを表示する構成であってもよい。かかる場合、例えば、短距離通信、ネットワーク情報又はGPS受信情報等によって、携帯端末11の位置情報を取得し、この携帯端末11の位置情報に基づいて、店舗を自動設定する構成であってもよい。なお、顧客が店舗を選択設定する場合、顧客による店舗の選択結果を商品管理サーバ13に送信することが好ましい。
【0055】
また、上記各実施形態においては、1店舗における販売商品を商品選択画面G2に表示し、1店舗における買い物ルートを表示する構成であったが、これに限るものではない。すなわち、複数の店舗における販売商品を商品選択画面G2に表示する構成であってもよい。かかる場合、販売場所取得部48は、買い物リストLの各販売商品の各販売場所の情報として、販売商品を販売する販売店舗の住所を取得し、買い物ルート表示部49は、買い物リストLの各販売商品の各販売店舗を巡回する最短の買い物ルートを算出し、買い物ルート表示画面G4において表示する。かかる場合、例えば、GPS受信情報等によって、携帯端末11の位置情報を取得し、当該位置情報の住所を買い物ルートのスタート地点とする。なお、各販売店舗を巡回する買い物ルートと、各販売店舗の店舗内での販売場所(陳列場所)を巡回する買い物ルートとを作成し、この2つの買い物ルートの間で表示を切替え可能にする構成であってもよい。例えば、携帯端末11の位置情報に基づき、各販売店舗に到着したら、各販売店舗を巡回する買い物ルートから、当該販売店舗の店舗内での販売場所を巡回する買い物ルートに表示を切り替える構成であってもよい。
【0056】
また、上記各実施形態においては、携帯端末11が、食材選択部41、商品情報取得部42、優先度決定部43、商品リスト表示部44、販売商品選択部45、買い物リスト作成部46、買い物リスト表示部47、販売場所取得部48、買い物ルート表示部49及び料理選択部51を有する構成であったが、商品管理サーバ13や他の情報処理装置が、これら各部の一部又は全部を有する構成であってもよい。かかる場合、商品管理サーバ13や他の情報処理装置と携帯端末11とを含むシステムが、買い物支援装置の一例と言える。
【0057】
また、上記第1実施形態においては、顧客が食材選択画面G1においてどの食材を選択したかという情報を、商品管理サーバ13に送信する構成であったが、上記各実施形態において、商品選択画面G2における販売商品の選択結果を、商品管理サーバ13に送信する構成であってもよい。また、上記第2実施形態において、料理選択画面においてどの料理を選択したかという情報を、商品管理サーバ13に送信する構成であってもよい。かかる構成によれば、店舗側で、顧客の嗜好情報をより把握することができる。
【0058】
また、上記第1実施形態においては、食材選択画面G1において食材を選択することで、食材を入力する構成であったが、食材入力画面を表示し、食材を直接入力する構成であってもよい。
【0059】
また、上記各実施形態においては、携帯端末11が買い物リスト作成部46を有し、買い物ルート表示部49が、買い物支援システム1上で作成した買い物リストLにおける各販売商品の販売場所や買い物ルートを表示する構成であったが、携帯端末11が、完成した買い物リストLを入力する買い物リスト入力部を有し、買い物ルート表示部49が、入力された買い物リストLにおける各販売商品の販売場所や買い物ルートを表示する構成であってもよい。
【0060】
(実施形態のまとめ)
次に、以上説明した実施形態から把握される技術思想について、実施形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、請求の範囲における構成要素を実施形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
【0061】
《1》買い物リスト(L)における各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得部(48)と、取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示部(49)と、を備えたことを特徴とする買い物支援装置(11)。
《2》前記買い物ルート表示部(49)は、地図を表示すると共に、前記各販売場所及び/又は前記買い物ルートを前記地図上に表示することを特徴とする《1》に記載の買い物支援装置(11)。
《3》前記買い物ルート表示部(49)は、前記各販売場所及び/又は前記買い物ルートを示すイメージを撮像画像に重畳したAR画像を表示することを特徴とする《1》又は《2》に記載の買い物支援装置(11)。
《4》食材を入力する食材入力部(41)、及び/又は料理を選択する料理選択部(51)と、入力された食材に対応する販売商品、及び/又は選択された料理の食材に対応する販売商品のリストを表示する商品リスト表示部(44)と、前記リストから販売商品を選択する販売商品選択部(45)と、選択された前記販売商品を追加した前記買い物リスト(L)を作成する買い物リスト作成部(46)と、を更に備えたことを特徴とする《1》乃至《3》のいずれか1つに記載の買い物支援装置(11)。
《5》買い物リスト(L)における各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得工程(S11)と、取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示工程(S13)と、を実行することを特徴とする買い物支援方法。
《6》コンピュータに、買い物リスト(L)における各販売商品の各販売場所の情報を取得する販売場所取得工程(S11)と、取得した前記各販売商品の前記各販売場所の情報に基づいて、前記各販売場所、及び/又は、前記各販売場所を巡回する買い物ルートを表示する買い物ルート表示工程(S13)と、を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0062】
1、1A:買い物支援システム、 11:携帯端末、 41:食材選択部、 44:商品リスト表示部、 45:販売商品選択部、 46:買い物リスト作成部、 47:販売商品選択部、 48:販売場所取得部と、 49:買い物ルート表示部、 51:料理選択部、 L:買い物リスト