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特開2025-21944配線基板、半導体装置及び配線基板の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021944
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】配線基板、半導体装置及び配線基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20250206BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20250206BHJP
   H01L 23/28 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
H05K3/46 B
H05K3/46 Q
H05K3/46 N
H01L23/12 N
H01L23/12 F
H01L23/28 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023126070
(22)【出願日】2023-08-02
(71)【出願人】
【識別番号】000190688
【氏名又は名称】新光電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】秋山 尚輝
【テーマコード(参考)】
4M109
5E316
【Fターム(参考)】
4M109AA01
4M109BA04
4M109CA06
4M109DB07
4M109EA02
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA32
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC13
5E316CC17
5E316CC32
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316CC40
5E316DD17
5E316DD23
5E316DD24
5E316FF07
5E316FF13
5E316FF14
5E316GG15
5E316GG17
5E316HH31
5E316HH40
5E316JJ02
5E316JJ03
(57)【要約】
【課題】接続信頼性の低下を抑制できる配線基板を提供する。
【解決手段】配線基板20は、配線層62と、配線層62を被覆する絶縁層63と、絶縁層63の上面に形成されるとともに、配線層62と電気的に接続される配線層64とを有している。配線基板20は、絶縁層63の上面に形成された絶縁層65と、絶縁層65の上面に形成されるとともに、配線層64と電気的に接続される配線層66とを有する。配線層64は、第1電子部品71と接続される第1接続パッドP1と、配線層66と電気的に接続される配線パターン64Aとを有する。絶縁層65は、絶縁層65を厚さ方向に貫通するとともに、第1接続パッドP1と絶縁層63の上面の一部とを露出する開口部65Xを有する。配線層66は、第2電子部品72と接続される第2接続パッドP2を有する。配線層62は、第1接続パッドP1と第2接続パッドP2とを電気的に接続する配線62Aを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1配線層と、
前記第1配線層を被覆する第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上面に形成されるとともに、前記第1配線層と電気的に接続される第2配線層と、
前記第1絶縁層の上面に形成された第2絶縁層と、
前記第2絶縁層の上面に形成されるとともに、前記第2配線層と電気的に接続される第3配線層と、を有し、
前記第2配線層は、第1電子部品と接続される第1接続パッドと、前記第3配線層と電気的に接続される配線パターンとを有し、
前記第2絶縁層は、前記第2絶縁層を厚さ方向に貫通するとともに、前記第1接続パッドと前記第1絶縁層の上面の一部とを露出する開口部を有し、
前記第3配線層は、前記第1電子部品とは異なる第2電子部品と接続される第2接続パッドを有し、
前記第1配線層は、前記第1接続パッドと前記第2接続パッドとを電気的に接続する配線を有する配線基板。
【請求項2】
前記開口部は、前記第1接続パッドの上面全面及び側面全面を露出するように形成されている請求項1に記載の配線基板。
【請求項3】
前記第2絶縁層の上面と、前記開口部の内壁面と、前記開口部から露出する前記第1絶縁層の上面とによって形成される段差を有し、
前記開口部から露出する前記第1絶縁層の上面は、平坦に形成されている請求項1に記載の配線基板。
【請求項4】
前記開口部の平面形状は、前記第1電子部品が実装される第1実装領域の平面形状に対応した形状に形成されており、
前記開口部は、前記第1実装領域に設けられた複数の前記第1接続パッドをまとめて露出するとともに、前記第1実装領域における前記第1絶縁層の上面全面を露出するように形成されている請求項1に記載の配線基板。
【請求項5】
第3絶縁層と、前記第3絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔を充填し、前記第3絶縁層から露出された上端面を有するビア配線とを有する第1配線構造と、
前記第3絶縁層の上面に積層された第2配線構造と、を有し、
前記第2配線構造は、前記第1配線層と前記第1絶縁層と前記第2配線層と前記第2絶縁層と前記第3配線層とを有し、
前記第2配線構造の配線密度は、前記第1配線構造の配線密度よりも高い請求項1に記載の配線基板。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の配線基板と、
前記第1接続パッドにフリップチップ実装された前記第1電子部品と、
前記第2接続パッドにフリップチップ実装された前記第2電子部品と、
前記第1電子部品と前記第1絶縁層との間に形成された第1アンダーフィル材と、
前記第2電子部品と前記第2絶縁層との間に形成された第2アンダーフィル材と、
を有する半導体装置。
【請求項7】
第1配線層を被覆する第1絶縁層を形成する工程と、
前記第1絶縁層の上面に、前記第1配線層と電気的に接続される第1接続パッド及び配線パターンを含む第2配線層を形成する工程と、
前記第1絶縁層の上面に、前記第2配線層を被覆する第2絶縁層を形成する工程と、
前記第2絶縁層の上面に、前記配線パターンと電気的に接続される第2接続パッドを含む第3配線層を形成する工程と、
前記第2絶縁層を部分的に除去し、前記第2配線層のうち前記第1接続パッドを露出する開口部を形成する工程と、を有し、
前記開口部は、前記第2絶縁層を厚さ方向に貫通するとともに、前記第1絶縁層の上面の一部を露出するように形成される配線基板の製造方法。
【請求項8】
前記第1絶縁層を形成する工程では、前記第1配線層の上面の一部を露出する第1貫通孔を有する第1絶縁層が形成され、
前記第2配線層を形成する工程は、
前記第1絶縁層の上面全面と前記第1貫通孔の内面全面とを被覆するシード層を形成する工程と、
前記シード層上に、開口パターンを有する第1レジスト層を形成する工程と、
前記第1レジスト層をめっきマスクとする電解めっき法により、前記シード層上に金属層を形成する工程と、
前記第1レジスト層を除去する工程と、
前記シード層上に、前記第1接続パッドが形成される領域における前記金属層及び前記シード層を被覆する第2レジスト層を形成する工程と、
前記金属層及び前記第2レジスト層から露出する前記シード層を除去するとともに、前記第2レジスト層に被覆された部分の前記シード層を残す工程と、
前記第2レジスト層を除去する工程と、を有し、
前記第2絶縁層は、前記残したシード層を被覆するように形成され、
前記開口部は、前記残したシード層をストッパ層として前記第2絶縁層を部分的に除去することで形成される請求項7に記載の配線基板の製造方法。
【請求項9】
前記開口部は、前記残したシード層をストッパ層とするレーザ加工法により形成される請求項8に記載の配線基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板、半導体装置及び配線基板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、配線基板に複数の電子部品を搭載した半導体装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の半導体装置では、配線基板と電子部品との間にアンダーフィル材を充填することにより、外的な応力等から配線基板と電子部品との接続部分を保護し、その接続部分における接続信頼性を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-107681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、配線基板上に複数の電子部品が密集して実装される場合には、アンダーフィル材が意図せずに他の電子部品と配線基板との間の隙間に流れ込みやすくなる。すると、アンダーフィル材の量が不足または過剰になるおそれがある。この場合には、アンダーフィル材を均一に充填することができず、配線基板と電子部品との接続信頼性が低下するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一観点によれば、第1配線層と、前記第1配線層を被覆する第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上面に形成されるとともに、前記第1配線層と電気的に接続される第2配線層と、前記第1絶縁層の上面に形成された第2絶縁層と、前記第2絶縁層の上面に形成されるとともに、前記第2配線層と電気的に接続される第3配線層と、を有し、前記第2配線層は、第1電子部品と接続される第1接続パッドと、前記第3配線層と電気的に接続される配線パターンとを有し、前記第2絶縁層は、前記第2絶縁層を厚さ方向に貫通するとともに、前記第1接続パッドと前記第1絶縁層の上面の一部とを露出する開口部を有し、前記第3配線層は、前記第1電子部品とは異なる第2電子部品と接続される第2接続パッドを有し、前記第1配線層は、前記第1接続パッドと前記第2接続パッドとを電気的に接続する配線を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一観点によれば、接続信頼性の低下を抑制できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、一実施形態の半導体装置を示す概略断面図である。
図2図2は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図3図3は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図4図4は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図5図5は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図6図6は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図7図7は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図8図8は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図9図9は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図10図10は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図11図11は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図12図12は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図13図13は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図14図14は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図15図15は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図16図16は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図17図17は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図18図18は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図19図19は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
図20図20は、一実施形態の半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について添付図面を参照して説明する。
なお、添付図面は、便宜上、特徴を分かりやすくするために特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率については各図面で異なる場合がある。また、断面図では、各部材の断面構造を分かりやすくするために、一部の部材のハッチングを梨地模様に代えて示し、一部の部材のハッチングを省略している。
【0009】
(半導体装置10の全体構成)
図1に示すように、半導体装置10は、配線基板20と、複数の電子部品、本実施形態では第1電子部品71及び第2電子部品72と、アンダーフィル材81,82と、外部接続端子90とを有している。
【0010】
(配線基板20の構造)
配線基板20は、配線構造21と、配線構造21の上面に形成された配線構造22と、配線構造22の上面に積層されたソルダーレジスト層23と、配線構造21の下面に積層されたソルダーレジスト層24とを有している。配線構造21は、例えば、配線構造22よりも配線密度の低い配線層が形成された低密度配線層である。配線構造22は、例えば、配線構造21よりも配線密度の高い配線層が形成された高密度配線層である。配線基板20の平面形状は、任意の形状及び任意の大きさとすることができる。配線基板20の平面形状は、例えば、20mm×20mm~40mm×40mm程度の四角形状とすることができる。
【0011】
(配線構造21の具体的構造)
配線構造21は、コア基板30を有している。コア基板30は、例えば、配線構造21の厚さ方向の中心部に設けられている。コア基板30としては、例えば、補強材であるガラスクロス(ガラス織布)にエポキシ系樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂を含浸させ硬化させた、いわゆるガラスエポキシ基板を用いることができる。補強材としては、ガラスクロスに限らず、例えば、ガラス不織布、アラミド織布、アラミド不織布、液晶ポリマ(LCP:Liquid Crystal Polymer)織布やLCP不織布を用いることができる。熱硬化性の絶縁性樹脂としては、エポキシ樹脂に限らず、例えば、ポリイミド樹脂やシアネート樹脂などの樹脂材を用いることができる。コア基板30は、例えば、シリカ(SiO)やアルミナ(Al)等のフィラーを含有していてもよい。なお、コア基板30の厚さは、例えば、800μm~2000μm程度とすることができる。
【0012】
コア基板30には、所要の箇所(図1では、9箇所)に貫通孔30Xが設けられている。貫通孔30Xは、コア基板30を厚さ方向に貫通するように形成されている。貫通孔30X内には、コア基板30を厚さ方向に貫通する貫通電極31が形成されている。貫通電極31は、例えば、貫通孔30Xを充填するように形成されている。なお、貫通電極31の材料としては、例えば、銅(Cu)や銅合金を用いることができる。
【0013】
コア基板30の上面には配線層32が形成され、コア基板30の下面に配線層33が形成されている。これら配線層32,33は、貫通電極31を介して互いに電気的に接続されている。なお、配線層32,33の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。配線層32,33の厚さは、例えば、15μm~35μm程度とすることができる。配線層32,33のラインアンドスペース(L/S)は、例えば、20μm/20μm程度とすることができる。ここで、ラインアンドスペースとは、配線の幅と、隣り合う配線同士の間隔とを示す。
【0014】
コア基板30の上面には、絶縁層41と、配線層42と、絶縁層43と、ビア配線44とが順に積層されている。絶縁層41,43の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂などの熱硬化性樹脂を主成分とする非感光性の絶縁性樹脂を用いることができる。絶縁層41,43は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。配線層42及びビア配線44の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。また、絶縁層41,43の厚さは、例えば、20μm~45μm程度とすることができる。配線層42の厚さは、例えば、15μm~35μm程度とすることができる。配線層42のラインアンドスペース(L/S)は、20μm/20μm程度とすることができる。
【0015】
絶縁層41は、コア基板30の上面に、配線層32を被覆するように積層されている。配線層42は、絶縁層41の上面に積層されている。配線層42は、例えば、絶縁層41を厚さ方向に貫通するビア配線と一体に形成されており、そのビア配線を介して配線層32と電気的に接続されている。
【0016】
絶縁層43は、配線構造21における最上層の絶縁層である。絶縁層43は、絶縁層41の上面に、配線層42を被覆するように積層されている。絶縁層43には、当該絶縁層43を厚さ方向に貫通して配線層42の上面の一部を露出する貫通孔43Xが形成されている。
【0017】
絶縁層43の上面は、凹凸が少ない平滑面(低粗度面)である。絶縁層43の上面は、例えば、研磨面である。絶縁層43の上面の粗度は、例えば、表面粗さRa値で15nm~40nm程度となるように設定されている。ここで、表面粗さRa値とは、表面粗さを表す数値の一種であり、算術平均粗さと呼ばれるものであって、具体的には測定領域内で変化する高さの絶対値を平均ラインである表面から測定して算術平均したものである。
【0018】
ビア配線44は、貫通孔43X内に形成されている。ビア配線44は、配線層42と、絶縁層43の上面に形成された配線層60とを電気的に接続している。ビア配線44は、貫通孔43Xを充填するように形成されている。ビア配線44は、貫通孔43Xと同様の形状に形成されている。ビア配線44は、図1において上側(配線層60側)から下側(配線層42側)に向かうに連れて径が小さくなるテーパ状に形成されている。例えば、ビア配線44は、上端面が下端面よりも大径となる逆円錐台形状に形成されている。ビア配線44の上端面は、絶縁層43から露出されている。ビア配線44の上端面は、例えば、絶縁層43の上面と面一に形成されている。ビア配線44の上端面は、例えば、研磨面である。ビア配線44の上端面の直径は、例えば、60μm~70μm程度とすることができる。
【0019】
コア基板30の下面には、絶縁層51と、配線層52と、絶縁層53と、配線層54とが順に積層されている。絶縁層51,53の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂などの熱硬化性樹脂を主成分とする非感光性の絶縁性樹脂を用いることができる。絶縁層51,53は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。配線層52,54の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。また、絶縁層51,53の厚さは、例えば、20μm~45μm程度とすることができる。配線層52,54の厚さは、例えば、15μm~35μm程度とすることができる。配線層52,54のラインアンドスペース(L/S)は、20μm/20μm程度とすることができる。
【0020】
絶縁層51は、コア基板30の下面に、配線層33を被覆するように積層されている。配線層52は、絶縁層51の下面に積層されている。配線層52は、例えば、絶縁層51を厚さ方向に貫通するビア配線と一体に形成されており、そのビア配線を介して配線層33と電気的に接続されている。絶縁層53は、絶縁層51の下面に、配線層52を被覆するように積層されている。絶縁層53は、配線構造21の最下層に形成された絶縁層である。配線層54は、絶縁層53の下面に積層されている。配線層54は、配線構造21の最下層に形成された配線層である。配線層54は、例えば、絶縁層53を厚さ方向に貫通するビア配線と一体に形成されており、そのビア配線を介して配線層52と電気的に接続されている。
【0021】
(ソルダーレジスト層24の具体的構造)
ソルダーレジスト層24は、配線基板20の最外層(ここでは、最下層)の最外絶縁層である。ソルダーレジスト層24は、配線構造21の下面、具体的には配線構造21の最下層に形成された絶縁層53の下面に、最下層の配線層54を被覆するように形成されている。ソルダーレジスト層24の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂などの感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂を用いることができる。ソルダーレジスト層24は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
【0022】
ソルダーレジスト層24には、最下層の配線層54の一部を外部接続用パッド54Pとして露出させるための開口部24Xが形成されている。外部接続用パッド54Pには、配線基板20をマザーボード等の実装基板に実装する際に使用される外部接続端子90が接続される。
【0023】
開口部24Xの底部に露出する配線層54の下面には、必要に応じて、表面処理層が形成されている。表面処理層の例としては、金(Au)層、ニッケル(Ni)層/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni層/パラジウム(Pd)層/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。表面処理層の他の例としては、Ni層/Pd層(Ni層とPd層をこの順番で積層した金属層)、Pd層/Au層(Pd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。ここで、Au層はAu又はAu合金からなる金属層、Ni層はNi又はNi合金からなる金属層、Pd層はPd又はPd合金からなる金属層である。これらAu層、Ni層、Pd層としては、例えば、無電解めっき法により形成された金属層(無電解めっき層)や、電解めっき法により形成された金属層(電解めっき層)を用いることができる。また、表面処理層としては、開口部24Xに露出する配線層54の下面に、OSP(Organic Solderability Preservative)処理などの酸化防止処理を施して形成されるOSP膜を用いることができる。OSP膜としては、アゾール化合物やイミダゾール化合物等の有機被膜を用いることができる。配線層54の下面に表面処理層が形成されている場合には、その表面処理層が外部接続用パッド54Pとして機能する。なお、開口部24Xから露出する配線層54(あるいは、配線層54上に表面処理層が形成されている場合には、その表面処理層)自体を、外部接続端子としてもよい。
【0024】
外部接続用パッド54P及び開口部24Xの平面形状は、任意の形状及び任意の大きさとすることができる。例えば、外部接続用パッド54P及び開口部24Xの平面形状は、直径が100μm~300μm程度の円形状とすることができる。
【0025】
(配線構造22の具体的構造)
配線構造22は、絶縁層43の上面に積層された配線層60と、絶縁層61と、配線層62と、絶縁層63と、配線層64と、絶縁層65と、配線層66とが順に積層された構造を有している。配線構造22は、第1電子部品71が接続される第1接続パッドP1と、第2電子部品72が接続される第2接続パッドP2とを有している。第1接続パッドP1と第2接続パッドP2とは、互いに異なる平面上に設けられている。
【0026】
ここで、配線層60,62,64,66の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。絶縁層61,63,65の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等を主成分とする感光性の絶縁性樹脂を用いることができる。絶縁層61,63,65は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
【0027】
配線層60,62,64,66の各々は、配線構造21の配線層32,33,42,52,54の各々よりも薄い配線層である。配線層60,62の厚さは、例えば、1μm~3μm程度とすることができる。配線層64,66の厚さは、例えば、1μm~15μm程度とすることができる。配線層60,62,64,66のラインアンドスペース(L/S)は、2μm/2μm程度とすることができる。絶縁層61,63,65の各々は、配線構造21の絶縁層41,43,51,53の各々よりも薄い絶縁層である。絶縁層61,63,65の厚さは、例えば、5μm~10μm程度とすることができる。
【0028】
配線層60は、ビア配線44の上端面と接続するように、絶縁層43の上面に積層されている。すなわち、配線層60の下面の一部がビア配線44の上端面と接しており、配線層60とビア配線44とが電気的に接続されている。換言すると、配線層60とビア配線44とは電気的に接続されているが、一体的ではない。具体的には、配線層60は、例えば、ビア配線44の上端面に形成されたシード層と、そのシード層上に形成された金属層とを有している。
【0029】
絶縁層61は、絶縁層43の上面に、配線層60を被覆するように形成されている。配線層62は、絶縁層61の上面に積層されている。配線層62は、例えば、絶縁層61を厚さ方向に貫通するビア配線と一体に形成されており、そのビア配線を介して配線層60と電気的に接続されている。配線層62は、第1接続パッドP1と第2接続パッドP2とを電気的に接続する配線62Aを有している。絶縁層63は、絶縁層61の上面に、配線層62を被覆するように形成されている。
【0030】
配線層64は、絶縁層63の上面に積層されている。配線層64は、例えば、絶縁層63を厚さ方向に貫通するビア配線と一体に形成されており、そのビア配線を介して配線層62と電気的に接続されている。
【0031】
配線層64は、第1電子部品71と接続される1以上の第1接続パッドP1と、1以上の配線パターン64Aとを有している。第1接続パッドP1と配線パターン64Aとは、互いに同一平面上に形成されている。具体的には、第1接続パッドP1と配線パターン64Aとは共に、絶縁層63の上面に形成されている。
【0032】
第1接続パッドP1は、第1電子部品71が実装される第1実装領域R1に設けられている。第1接続パッドP1の上面及び側面は、絶縁層65から露出するように形成されている。第1接続パッドP1は、絶縁層65から露出する絶縁層63の上面から上方に突出するように形成されている。第1接続パッドP1の平面形状は、任意の形状及び任意の大きさとすることができる。第1接続パッドP1の平面形状は、例えば、直径が20μm~30μm程度の円形状とすることができる。第1接続パッドP1のピッチは、例えば、40μm~60μm程度とすることができる。第1接続パッドP1は、第1電子部品71と電気的に接続するための電子部品搭載用のパッドとして機能する。
【0033】
なお、必要に応じて、第1接続パッドP1の表面(上面及び側面、又は上面のみ)に表面処理層を形成するようにしてもよい。表面処理層の例としては、Au層、Ni層/Au層、Ni層/Pd層/Au層、Ni層/Pd層、Pd層/Au層などの金属層やOSP膜を挙げることができる。
【0034】
配線パターン64Aの上面及び側面は、絶縁層65により被覆されている。配線パターン64Aは、第1実装領域R1以外の領域に設けられている。配線パターン64Aは、平面視において、第1実装領域R1と重ならないように設けられている。第1接続パッドP1の厚さと配線パターン64Aの厚さとは、互いに同一の厚さであってもよいし、互いに異なる厚さであってもよい。例えば、第1接続パッドP1の厚さを、配線パターン64Aよりも厚く形成してもよい。この場合の第1接続パッドP1の厚さは10μm~15μm程度とすることができ、配線パターン64Aの厚さは1μm~3μm程度とすることができる。
【0035】
絶縁層65は、絶縁層63の上面に、配線層64のうち配線パターン64Aを被覆するように形成されている。絶縁層65には、絶縁層65を厚さ方向に貫通するとともに、第1接続パッドP1と絶縁層63の上面の一部を露出する開口部65Xが形成されている。開口部65Xは、第1接続パッドP1の上面全面及び側面全面を露出するように形成されている。開口部65Xは、平面視において、第1電子部品71が実装される第1実装領域R1と重なるように形成されている。開口部65Xの平面形状は、第1実装領域R1の平面形状に対応した形状、例えば矩形状に形成されている。開口部65Xは、第1実装領域R1に設けられた複数の第1接続パッドP1をまとめて露出するとともに、第1実装領域R1における絶縁層63の上面全面を露出するように形成されている。換言すると、絶縁層65は、第1実装領域R1を取り囲むように形成されている。ここで、開口部65Xから露出する絶縁層63の上面は、平坦に形成されている。開口部65Xから露出する絶縁層63の上面は、例えば、絶縁層65により被覆された部分の絶縁層63の上面と同等の平坦性を有している。
【0036】
配線構造22では、絶縁層65の上面と、開口部65Xの内壁面と、開口部65Xから露出する絶縁層63の上面とによって段差が形成されている。
配線層66は、絶縁層65の上面に積層されている。配線層66は、例えば、絶縁層65を厚さ方向に貫通するビア配線と一体に形成されており、そのビア配線を介して配線層64と電気的に接続されている。配線層66は、第2電子部品72と接続される第2接続パッドP2を有している。第2接続パッドP2は、第2電子部品72が実装される第2実装領域R2に設けられている。第2接続パッドP2は、平面視において、第1実装領域R1と重ならないように設けられている。本実施形態の第2接続パッドP2は、平面視において、第1実装領域R1よりも外周領域に設けられている。第2接続パッドP2は、第1接続パッドP1よりも上方に設けられている。第2接続パッドP2は、例えば、絶縁層65を厚さ方向に貫通するビア配線を介して配線パターン64Aと電気的に接続されている。第2接続パッドP2は、絶縁層65の上面から上方に突出するように形成されている。第2接続パッドP2の平面形状は、任意の形状及び任意の大きさとすることができる。第2接続パッドP2の平面形状は、例えば、直径が20μm~30μm程度の円形状とすることができる。第2接続パッドP2のピッチは、例えば、40μm~60μm程度とすることができる。第2接続パッドP2の厚さは、例えば、10μm~15μm程度とすることができる。第2接続パッドP2は、第2電子部品72と電気的に接続するための電子部品搭載用のパッドとして機能する。
【0037】
なお、必要に応じて、第2接続パッドP2の表面(上面及び側面、又は上面のみ)に表面処理層を形成するようにしてもよい。表面処理層の例としては、Au層、Ni層/Au層、Ni層/Pd層/Au層、Ni層/Pd層、Pd層/Au層などの金属層やOSP膜を挙げることができる。
【0038】
(ソルダーレジスト層23の具体的構造)
ソルダーレジスト層23は、配線基板20の最外層(ここでは、最上層)の最外絶縁層である。ソルダーレジスト層23は、配線構造22の上面、具体的には配線構造22の最上層に形成された絶縁層65の上面に形成されている。ソルダーレジスト層23の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂などの感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂を用いることができる。ソルダーレジスト層23は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
【0039】
ソルダーレジスト層23は、第1接続パッドP1及び第2接続パッドP2を露出するように、絶縁層65の上面に積層されている。ソルダーレジスト層23は、例えば、平面視において、第1実装領域R1及び第2実装領域R2を取り囲むように形成されている。換言すると、ソルダーレジスト層23は、第1実装領域R1及び第2実装領域R2における配線構造22の上面を露出する開口部23Xを有している。開口部23Xは、ソルダーレジスト層23を厚さ方向に貫通するように形成されている。開口部23Xは、第1実装領域R1における絶縁層63の上面及び第1接続パッドP1を露出するように形成されている。開口部23Xは、第2実装領域R2における絶縁層65の上面及び第2接続パッドP2を露出するように形成されている。
【0040】
(第1電子部品71及び第2電子部品72の具体的構造)
第1電子部品71及び第2電子部品72の各々は、配線基板20に実装されている。第1電子部品71及び第2電子部品72の各々は、配線構造22の上面に実装されている。第1電子部品71及び第2電子部品72としては、例えば、半導体チップ、トランジスタやダイオードなどの能動部品や、チップコンデンサ、チップインダクタやチップ抵抗などの受動部品を用いることができる。第1電子部品71及び第2電子部品72としては、例えば、シリコン製の部品やセラミック製の部品を用いることができる。例えば、第1電子部品71と第2電子部品72とは、互いに異なる種類の電子部品である。本実施形態では、第1電子部品71が半導体チップであり、第2電子部品72がチップコンデンサである。半導体チップとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)チップやGPU(Graphics Processing Unit)チップなどのロジックチップを用いることができる。また、半導体チップとしては、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)チップ、SRAM(Static Random Access Memory)チップやフラッシュメモリチップなどのメモリチップを用いることができる。
【0041】
第1電子部品71は、第1接続パッドP1にフリップチップ実装されている。例えば、第1電子部品71の回路形成面(ここでは、下面)に形成されたバンプ73を第1接続パッドP1に接合することにより、第1電子部品71は、バンプ73を介して第1接続パッドP1と電気的に接続されている。
【0042】
第2電子部品72は、第2接続パッドP2にフリップチップ実装されている。例えば、第2電子部品72の下面に形成されたバンプ74を第2接続パッドP2に接合することにより、第2電子部品72は、バンプ74を介して第2接続パッドP2と電気的に接続されている。
【0043】
バンプ73,74としては、例えば、金バンプやはんだバンプを用いることができる。はんだバンプの材料としては、例えば、鉛(Pb)を含む合金、錫(Sn)とAuの合金、SnとCuの合金、Snと銀(Ag)の合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。
【0044】
(アンダーフィル材81,82の具体的構造)
アンダーフィル材81は、配線基板20と第1電子部品71との間の隙間を充填するように設けられている。アンダーフィル材81は、開口部65Xに露出する絶縁層63の上面と第1電子部品71の下面との間の隙間を充填するように設けられている。アンダーフィル材81は、バンプ73及び第1接続パッドP1を被覆するように形成されている。アンダーフィル材81は、外的な応力等からバンプ73と第1接続パッドP1との接続部分を保護し、その接続部分における接続信頼性を向上させる機能を有している。アンダーフィル材81は、開口部65Xの内部に設けられている。アンダーフィル材81の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂を用いることができる。
【0045】
アンダーフィル材82は、配線基板20と第2電子部品72との間の隙間を充填するように設けられている。アンダーフィル材82は、絶縁層65の上面と第2電子部品72の下面との間の隙間を充填するように設けられている。アンダーフィル材82は、バンプ74と第2接続パッドP2を被覆するように形成されている。アンダーフィル材82は、外的な応力等からバンプ74と第2接続パッドP2との接続部分を保護し、その接続部分における接続信頼性を向上させる機能を有している。アンダーフィル材82は、アンダーフィル材81と離れて設けられている。アンダーフィル材82の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂を用いることができる。
【0046】
(外部接続端子90の具体的構造)
外部接続端子90は、配線基板20の外部接続用パッド54P上に形成されている。外部接続端子90は、例えば、図示しないマザーボード等の実装基板に設けられたパッドと電気的に接続される接続端子である。外部接続端子90としては、例えば、はんだボールやリードピンを用いることができる。本例の外部接続端子90は、はんだボールである。
【0047】
(半導体装置10の製造方法)
次に、半導体装置10の製造方法について説明する。なお、説明の便宜上、最終的に半導体装置10の各構成要素となる部分には、最終的な構成要素の符号を付して説明する。
【0048】
まず、図2に示す工程では、コア基板30の上面に配線層32と絶縁層41と配線層42と絶縁層43とビア配線44とが順に積層され、コア基板30の下面に配線層33と絶縁層51と配線層52と絶縁層53と配線層54とが順に積層された構造体を準備する。この構造体は、公知の製造方法により製造することが可能であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0049】
続いて、CMP法(Chemical Mechanical Polishing)等により、絶縁層43の上面とビア配線44の上端面とを研磨する。本工程により、絶縁層43の上面とビア配線44の上端面とが面一に形成される。また、絶縁層43の上面を研磨することにより、絶縁層43の上面が平滑化される。例えば、研磨前における絶縁層43の上面の粗度が表面粗さRa値で300nm~400nm程度であるのに対し、研磨により絶縁層43の上面の粗度を表面粗さRa値で15nm~40nm程度とすることができる。換言すると、本工程では、絶縁層43の上面が平滑化されるように、絶縁層43の上面が研磨される。本工程の研磨により、絶縁層43の上面及びビア配線44の上端面は研磨面となる。
【0050】
以上の製造工程により、配線構造21が製造される。
次に、図3に示す工程では、絶縁層43の上面に、配線層60を形成する。配線層60は、例えば、サブトラクティブ法やセミアディティブ法などの各種の配線形成方法を用いて形成することができる。
【0051】
続いて、絶縁層43の上面に、配線層60の上面の一部を露出する貫通孔61Xを有する絶縁層61を形成する。例えば、絶縁層61として樹脂フィルムを用いる場合には、絶縁層43の上面に樹脂フィルムを熱圧着によりラミネートし、その樹脂フィルムをフォトリソグラフィ法によりパターニングして絶縁層61を形成する。なお、樹脂フィルムとしては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂のフィルムを用いることができる。また、絶縁層61として液状又はペースト状の絶縁性樹脂を用いる場合には、例えば、絶縁層43の上面に液状又はペースト状の絶縁性樹脂をスピンコート法などにより塗布し、その絶縁性樹脂をフォトリソグラフィ法によりパターニングして絶縁層61を形成する。なお、液状又はペースト状の絶縁性樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を用いることができる。
【0052】
なお、このような感光性樹脂からなる絶縁層61の上面の粗度は、例えば、表面粗さRa値で2nm~10nm程度とすることができる。すなわち、絶縁層61の上面は、絶縁層43の上面よりも表面粗度が小さい。
【0053】
次いで、貫通孔61Xに充填されたビア配線と、そのビア配線を介して配線層60と電気的に接続されるとともに絶縁層61の上面に積層された配線層62とを形成する。ビア配線及び配線層62は、例えば、セミアディティブ法を用いて形成することができる。なお、配線層62は、配線62Aを有するように形成される。
【0054】
次に、図4に示す工程では、絶縁層61の上面に、配線層62の上面の一部を露出する貫通孔63Xを有する絶縁層63を形成する。絶縁層63は、例えば、絶縁層61と同様に形成することができる。
【0055】
続いて、図5に示す工程では、絶縁層63の上面及び貫通孔63Xの内面全面を被覆するようにシード層64Bを形成する。本例のシード層64Bは、絶縁層63の上面全面と、貫通孔63Xの内壁面全面と、貫通孔63Xの底部に露出する配線層62の上面全面とを連続して被覆するように形成されている。シード層64Bは、例えば、スパッタ法や無電解めっき法により形成することができる。例えば、スパッタ法によりシード層64Bを形成する場合には、まず、絶縁層63の上面及び貫通孔63Xの内面を被覆するようにチタン(Ti)をスパッタリングにより堆積させてTi層を形成する。その後、Ti層上に銅をスパッタリングにより堆積させてCu層を形成する。これにより、2層構造(Ti層/Cu層)のシード層64Bを形成することができる。このとき、例えば、Ti層の厚さは20nm~50nm程度とすることができ、Cu層の厚さは100nm~300nm程度とすることができる。このようにTi層を形成することにより、絶縁層63とシード層64Bとの密着性を向上させることができる。なお、Ti層を窒化チタン(TiN)からなるTiN層に変更し、TiN層とCu層とからなる2層構造のシード層64Bを形成するようにしてもよい。ここで、チタンや窒化チタンは、銅よりも耐腐食性に優れた金属であり、銅よりも絶縁層63との密着性が高い金属である。また、無電解めっき法によりシード層64Bを形成する場合には、例えば、無電解銅めっき法によりCu層(1層構造)からなるシード層64Bを形成することができる。
【0056】
次いで、図6に示す工程では、シード層64B上に、開口パターン101を有するレジスト層100を形成する。開口パターン101は、図1に示した配線層64の形成領域に対応する部分のシード層64Bを露出するように形成される。レジスト層100の材料としては、例えば、次工程の電解めっき処理に対して耐めっき性がある材料を用いることができる。例えば、レジスト層100の材料としては、感光性のドライフィルムレジスト又は液状のフォトレジスト(例えば、ノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジストや液状レジスト)等を用いることができる。例えば、感光性のドライフィルムレジストを用いる場合には、シード層64Bの上面にドライフィルムを熱圧着によりラミネートし、そのドライフィルムをフォトリソグラフィ法によりパターニングして開口パターン101を有するレジスト層100を形成する。なお、液状のフォトレジストを用いる場合にも、同様の工程を経て、レジスト層100を形成することができる。
【0057】
次に、図7に示す工程では、レジスト層100をめっきマスクとして、シード層64B上に、そのシード層64Bをめっき給電層に利用する電解めっき法を施す。すなわち、レジスト層100の開口パターン101から露出されたシード層64Bの上面に電解めっき法、ここでは電解Cuめっき法を施す。本工程により、シード層64Bよりも内側の貫通孔63Xを充填するとともに開口パターン101の内部に設けられた金属層64Cが形成される。
【0058】
続いて、図8に示す工程では、図7に示したレジスト層100をアルカリ性の剥離液(例えば、有機アミン系剥離液、苛性ソーダ、アセトンやエタノールなど)により除去する。
【0059】
次いで、図9に示す工程では、第1実装領域R1に対応する部分のシード層64B及び金属層64Cを被覆するレジスト層102を形成する。レジスト層102は、第1実装領域R1におけるシード層64Bの上面全面と第1実装領域R1における金属層64Cの上面全面及び側面全面とを被覆するように形成される。レジスト層102は、第1実装領域R1以外の部分におけるシード層64B及び金属層64Cを露出するように形成される。レジスト層102の材料としては、例えば、次工程のエッチング処理に対して耐エッチング性がある材料を用いることができる。例えば、レジスト層102の材料としては、感光性のドライフィルムレジスト又は液状のフォトレジスト(例えば、ノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジストや液状レジスト)等を用いることができる。例えば、感光性のドライフィルムレジストを用いる場合には、シード層64Bの上面にドライフィルムを熱圧着によりラミネートし、そのドライフィルムをフォトリソグラフィ法によりパターニングしてレジスト層102を形成する。なお、液状のフォトレジストを用いる場合にも、同様の工程を経て、レジスト層102を形成することができる。
【0060】
次に、図10に示す工程では、金属層64C及びレジスト層102をエッチングマスクとして、不要なシード層64Bをエッチングにより除去する。これにより、金属層64C及びレジスト層102から露出する部分のシード層64B、つまり第1実装領域R1以外の領域における不要なシード層64Bが除去される。本工程により、第1実装領域R1よりも外側の領域では、貫通孔63Xを充填するビア配線が形成されるとともに、シード層64Bと金属層64Cとにより構成される配線パターン64Aが絶縁層63の上面に形成される。このように、ビア配線及び配線パターン64Aは、セミアディティブ法を用いて形成される。一方で、第1実装領域R1におけるシード層64Bは、レジスト層102により被覆されているため、本工程により除去されない。換言すると、本工程では、第1実装領域R1におけるシード層64Bを残すようにエッチング処理が実施される。
【0061】
続いて、図11に示す工程では、図10に示したレジスト層102をアルカリ性の剥離液(例えば、有機アミン系剥離液、苛性ソーダ、アセトンやエタノールなど)により除去する。これにより、第1実装領域R1におけるシード層64Bが露出される。このとき、第1実装領域R1における絶縁層63の上面全面がシード層64Bにより被覆されている。
【0062】
次いで、図12に示す工程では、絶縁層63の上面に、配線パターン64Aの上面の一部を露出する貫通孔65Yを有する絶縁層65を形成する。このとき、絶縁層65は、第1実装領域R1におけるシード層64B及び金属層64Cを被覆するように形成される。なお、絶縁層65は、例えば、絶縁層61と同様に形成することができる。
【0063】
次に、図13に示す工程では、貫通孔65Yに充填されたビア配線と、そのビア配線を介して配線パターン64Aと電気的に接続されるとともに絶縁層65の上面に積層された配線層66とを形成する。ビア配線及び配線層62は、例えば、セミアディティブ法を用いて形成することができる。本工程により、第2実装領域R2に、第2接続パッドP2が形成される。
【0064】
続いて、図14に示す工程では、開口部106を有するマスク105を準備し、そのマスク105を絶縁層65の上方に配置する。開口部106は、第1実装領域R1に対応して形成されている。すなわち、開口部106は、第1実装領域R1における絶縁層65を露出するように形成されている。次いで、マスク105の開口部106を通じて、レーザ光Lを絶縁層65の上面に照射する。
【0065】
これにより、図15に示すように、レーザ光Lが照射された部分の絶縁層65が除去される、すなわち絶縁層65が部分的に除去される。本工程により、マスク105の開口部106により露出された第1実装領域R1に、絶縁層65を厚さ方向に貫通する開口部65Xが形成される。開口部65Xは、絶縁層65の上面に形成されたシード層64Bを露出するように形成される。このように、開口部65Xは、レーザ加工法により形成することができる。レーザ光Lとしては、例えば、エキシマレーザやYAGレーザを用いることができる。なお、本工程では、シード層64Bがレーザ加工のストッパ層として機能する。これにより、例えば、過剰なレーザ加工によって、絶縁層65の下層の絶縁層63が薄化されることを抑制できる。
【0066】
次に、図16に示す工程では、金属層64Cをエッチングマスクとして、第1実装領域R1における不要なシード層64Bをエッチングにより除去する。本工程により、第1実装領域R1では、シード層64Bと金属層64Cとにより構成される第1接続パッドP1が絶縁層63の上面に形成される。これにより、絶縁層63の上面には、第1接続パッドP1と配線パターン64Aとを有する配線層64が形成される。
【0067】
以上の製造工程により、配線構造21の上面に配線構造22が形成される。なお、これ以降の図17図20では、シード層64Bと金属層64Cの図示を省略し、配線層64として図示する。
【0068】
続いて、図17に示す工程では、配線構造22の最上層の絶縁層65の上面に、第1実装領域R1及び第2実装領域R2を露出させるための開口部23Xを有するソルダーレジスト層23を積層する。同様に、配線構造21の最下層の絶縁層53の下面に、配線層54の一部を外部接続用パッド54Pとして露出させるための開口部24Xを有するソルダーレジスト層24を積層する。これらソルダーレジスト層23,24は、例えば、感光性のソルダーレジストフィルムをラミネートし、又は液状のソルダーレジストを塗布し、当該レジストを所要の形状にパターニングすることにより形成することができる。
【0069】
なお、必要に応じて、第1接続パッドP1上、第2接続パッドP2上、及び外部接続用パッド54P上に表面処理層を形成するようにしてもよい。
以上の製造工程により、配線基板20を製造することができる。
【0070】
次に、図18に示す工程では、外部接続用パッド54P上に外部接続端子90を形成する。例えば、外部接続用パッド54P上に、適宜フラックスを塗布した後、外部接続端子90(ここでは、はんだボール)を搭載し、240℃~260℃程度の温度でリフローして固定する。その後、表面を洗浄してフラックスを除去する。
【0071】
また、図18に示す工程では、配線基板20に第1電子部品71を実装する。詳述すると、配線基板20の第1接続パッドP1上に、第1電子部品71のバンプ73をフリップチップ接合する。また、配線基板20に第2電子部品72を実装する。詳述すると、配線基板20の第2接続パッドP2上に、第2電子部品72のバンプ74をフリップチップ接合する。
【0072】
続いて、図19に示す工程では、フリップチップ接合された第1電子部品71と配線基板20との間の隙間にアンダーフィル材81を充填し、そのアンダーフィル材81を硬化する。例えば、ディスペンサ等を用いて、第1電子部品71の下面と、開口部65Xに露出する絶縁層63の上面との間の隙間にアンダーフィル材81を充填する。アンダーフィル材81は、毛細管現象により、第1電子部品71の下面と絶縁層63の上面との間の隙間に広がり、配線基板20の積層方向と直交する平面方向に広がる。このとき、開口部65Xの形成によって段差が形成されているため、アンダーフィル材81が平面方向に広がることを開口部65Xの内壁面によって好適に抑制できる。すなわち、開口部65Xの内壁面により、アンダーフィル材81の平面方向への広がりをせき止めることができる。これにより、アンダーフィル材81が不要に平面方向に広がることに起因して、第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間に充填されるアンダーフィル材81の量が不足することを好適に抑制できる。
【0073】
次いで、図20に示す工程では、フリップチップ接合された第2電子部品72と配線基板20との間の隙間にアンダーフィル材82を充填し、そのアンダーフィル材82を硬化する。例えば、ディスペンサ等を用いて、第2電子部品72の下面と、絶縁層65の上面との間の隙間にアンダーフィル材82を充填する。アンダーフィル材82は、毛細管現象により、第2電子部品72の下面と絶縁層65の上面との間の隙間に広がり、配線基板20の平面方向に広がる。このとき、開口部65Xの形成によって段差が形成されているため、第2電子部品72と絶縁層65との間の隙間が第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間と異なる平面上に形成されている。このため、アンダーフィル材82が第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間に広がることを好適に抑制できる。これにより、アンダーフィル材82が不要に平面方向に広がることに起因して、第2電子部品72と絶縁層65との間の隙間に充填されるアンダーフィル材82の量が不足することを好適に抑制できる。
【0074】
以上の製造工程により、本実施形態の半導体装置10を製造することができる。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
(1)配線基板20は、配線層62と、配線層62を被覆する絶縁層63と、絶縁層63の上面に形成されるとともに、配線層62と電気的に接続される配線層64とを有している。配線基板20は、絶縁層63の上面に形成された絶縁層65と、絶縁層65の上面に形成されるとともに、配線層64と電気的に接続される配線層66とを有する。配線層64は、第1電子部品71と接続される第1接続パッドP1と、配線層66と電気的に接続される配線パターン64Aとを有する。絶縁層65は、絶縁層65を厚さ方向に貫通するとともに、第1接続パッドP1と絶縁層63の上面の一部とを露出する開口部65Xを有する。配線層66は、第1電子部品71とは異なる第2電子部品72と接続される第2接続パッドP2を有する。配線層62は、第1接続パッドP1と第2接続パッドP2とを電気的に接続する配線62Aを有する。
【0075】
この構成によれば、開口部65Xに露出する絶縁層63の上面に第1接続パッドP1が形成され、絶縁層63の上面に積層された絶縁層65の上面に第2接続パッドP2が形成される。このため、第1電子部品71と接続される第1接続パッドP1と、第2電子部品72と接続される第2接続パッドP2とが互いに異なる平面上に設けられる。したがって、第1電子部品71及び第2電子部品72が配線基板20に実装された場合に、第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間と、第2電子部品72と絶縁層65との間の隙間とが互いに異なる平面上に形成される。このため、第1電子部品71と絶縁層63との間に充填されるアンダーフィル材81が、他方の第2電子部品72と絶縁層65との間の隙間に広がることを好適に抑制できる。同様に、第2電子部品72と絶縁層65との間に充填されるアンダーフィル材82が、他方の第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間に広がることを好適に抑制できる。これにより、アンダーフィル材81,82が不要に平面方向に広がることに起因して、アンダーフィル材81,82の量が不足することを好適に抑制できる。したがって、アンダーフィル材81,82の量を容易に調整でき、第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間、及び第2電子部品72と絶縁層65との間の隙間のそれぞれにアンダーフィル材81,82を均一に充填することができる。この結果、第1電子部品71のバンプ73と第1接続パッドP1との接続部分、及び第2電子部品72のバンプ74と第2接続パッドP2との接続部分における接続信頼性が低下することを好適に抑制できる。
【0076】
(2)開口部65Xは、第1接続パッドP1の上面全面及び側面全面を露出するように形成される。このため、第1電子部品71を第1接続パッドP1に実装する際に、第1電子部品71のバンプ73を第1接続パッドP1の上面及び側面に接合させることができる。これにより、バンプ73が第1接続パッドP1の上面のみに接合される場合に比べて、バンプ73と第1接続パッドP1との接合面積を大きくできるため、バンプ73と第1接続パッドP1との接続信頼性を向上させることができる。
【0077】
(3)開口部65Xから露出する絶縁層63の上面が平坦に形成される。このため、第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間にアンダーフィル材81を充填する際に、絶縁層63の上面が凹凸に形成される場合に比べて、アンダーフィル材81の充填性が低下することを好適に抑制できる。この結果、第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間にアンダーフィル材81を均一に充填することができる。
【0078】
(4)配線層64を形成する際に絶縁層63の上面に形成したシード層64Bのうち第1実装領域R1に設けられたシード層64Bを残し、その残したシード層64Bを被覆するように絶縁層65を絶縁層63の上面に形成する。さらに、上記残したシード層64Bをストッパ層として絶縁層65を部分的に除去することにより、絶縁層65に開口部65Xを形成する。これにより、絶縁層65を部分的に除去する際に、シード層64Bが例えばレーザ加工のストッパ層として機能するため、過剰なレーザ加工によって絶縁層65の下層の絶縁層63が薄化されることを抑制できる。したがって、開口部65Xから露出する絶縁層63の上面に凹凸が形成されることを抑制でき、開口部65Xから露出する絶縁層63の上面を平坦に維持できる。この結果、第1電子部品71と絶縁層63との間の隙間にアンダーフィル材81を充填する際に、そのアンダーフィル材81の充填性が低下することを好適に抑制できる。
【0079】
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0080】
・上記実施形態では、絶縁層65に開口部65Xを形成することにより、配線構造22の上面側に1段の段差を設けるようにしたが、これに限定されない。例えば、配線構造22の上面側に2段以上の段差を設けてもよい。
【0081】
・上記実施形態では、絶縁層65に1つの開口部65Xを形成するようにしたが、これに限定されない。例えば、絶縁層65に複数の開口部65Xを形成するようにしてもよい。
【0082】
・上記実施形態では、開口部65Xに露出する第1接続パッドP1に1つの第1電子部品71を実装するようにしたが、これに限定されない。例えば、開口部65Xに露出する第1接続パッドP1に複数の電子部品を実装するようにしてもよい。
【0083】
・上記実施形態では、絶縁層65の上面に形成された第2接続パッドP2に1つの第2電子部品72を実装するようにしたが、これに限定されない。例えば、絶縁層65の上面に形成された第2接続パッドP2に複数の電子部品を実装するようにしてもよい。
【0084】
・上記実施形態の配線構造21における配線層及び絶縁層の層数や配線の取り回しなどは様々に変形・変更することが可能である。
・上記実施形態では、コア基板30の貫通孔30Xを充填する貫通電極31を介してコア基板30の上下の配線層32,33を相互に電気的に接続するようにした。これに限らず、例えば、貫通孔30Xの内壁に設けられたスルーホールめっき層を介してコア基板30の上下の配線層32,33を相互に電気的に接続するようにしてもよい。この場合、スルーホールめっき層よりも内側に形成された貫通孔30Xの孔を樹脂で充填するようにしてもよい。
【0085】
・配線構造21を省略してもよい。
・上記実施形態の配線構造22における配線層及び絶縁層の層数や配線の取り回しなどは様々に変形・変更することが可能である。
【0086】
・上記実施形態では、配線基板20の最外層となる保護絶縁層の一例としてソルダーレジスト層23,24を例示したが、各種の感光性を有する絶縁性樹脂から保護絶縁層を形成することができる。
【0087】
・上記実施形態において、開口部65Xに露出する絶縁層63の上面にソルダーレジスト層23を形成するようにしてもよい。
・上記実施形態のソルダーレジスト層23,24を省略してもよい。
【0088】
・上記実施形態の製造方法において、レーザ加工法により開口部65Xを形成するようにしたが、開口部65Xの形成方法はこれに限定されない。例えば、開口部65Xを、プラズマ処理やブラスト処理により絶縁層65を部分的に除去することにより形成するようにしてもよい。
【0089】
・上記実施形態の製造方法において、外部接続端子90を形成するタイミングは適宜変更することができる。例えば、第1電子部品71及び第2電子部品72を配線基板20に実装した後に、外部接続端子90を形成するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0090】
10 半導体装置
20 配線基板
21 配線構造(第1配線構造)
22 配線構造(第2配線構造)
43 絶縁層(第3絶縁層)
43X 貫通孔
44 ビア配線
62 配線層(第1配線層)
62A 配線
63 絶縁層(第1絶縁層)
63X 貫通孔(第1貫通孔)
64 配線層(第2配線層)
64A 配線パターン
64B シード層
64C 金属層
65 絶縁層(第2絶縁層)
65X 開口部
66 配線層(第3配線層)
71 第1電子部品
72 第2電子部品
81 アンダーフィル材(第1アンダーフィル材)
82 アンダーフィル材(第2アンダーフィル材)
100 レジスト層(第1レジスト層)
101 開口パターン
102 レジスト層(第2レジスト層)
P1 第1接続パッド
P2 第2接続パッド
R1 第1実装領域
R2 第2実装領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
図19
図20