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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022728
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】光源モジュール、流体紫外光処理装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20250206BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20250206BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20250206BHJP
   B01J 19/12 20060101ALI20250206BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20250206BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20250206BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20250206BHJP
【FI】
F21S2/00 100
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V19/00 450
F21S2/00 600
F21S2/00 312
F21V33/00 400
B01J19/12 C
F21Y115:10
F21Y115:30
F21Y113:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024059955
(22)【出願日】2024-04-03
(31)【優先権主張番号】P 2023126554
(32)【優先日】2023-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】今井 正裕
(72)【発明者】
【氏名】佐野 弘季
【テーマコード(参考)】
3K013
3K014
4G075
【Fターム(参考)】
3K013AA01
3K013AA02
3K013AA03
3K013BA01
3K013CA05
3K013CA16
3K013EA01
3K013EA09
3K014AA01
3K014RB03
4G075AA02
4G075BB10
4G075CA33
4G075DA02
4G075DA18
4G075EB32
(57)【要約】
【課題】光源の配置に対応した従来にはない形態の光学部材を備える光源モジュールを提供する。
【解決手段】本光源モジュールは、基板と、前記基板の上面に配置される光源と、複数の光制御部を備え、前記光源を挟んで前記基板の上方に配置される光学部材と、を有し、前記光源は、複数の第1発光部と、複数の第2発光部と、を含み、複数の前記光制御部は、第1光制御部と、複数の第2光制御部と、を含み、前記第1光制御部は、上面視で複数の前記第1発光部と重なり、前記複数の第2光制御部のそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの前記第2発光部と重なる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上面に配置される光源と、
複数の光制御部を備え、前記光源を挟んで前記基板の上方に配置される光学部材と、を有し、
前記光源は、複数の第1発光部と、複数の第2発光部と、を含み、
複数の前記光制御部は、第1光制御部と、複数の第2光制御部と、を含み、
前記第1光制御部は、上面視で複数の前記第1発光部と重なり、
前記複数の第2光制御部のそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの前記第2発光部と重なる、光源モジュール。
【請求項2】
上面視で、前記複数の第1発光部は中央領域に配置され、前記複数の第2発光部は前記中央領域の外側に位置する外周領域に配置され、
上面視で、前記第1光制御部は前記中央領域に配置され、前記複数の第2光制御部は前記外周領域に配置される、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項3】
前記光源は、上面視で、前記中央領域と前記外周領域との間に位置する中間領域に配置される複数の第3発光部をさらに含み、
複数の前記光制御部は、上面視で、前記中間領域に配置される複数の第3光制御部をさらに含み、
前記複数の第3光制御部のそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの前記第3発光部と重なる、請求項2に記載の光源モジュール。
【請求項4】
上面視で、前記第1発光部間の距離は、前記第2発光部間の距離よりも小さい、請求項1に記載の光源モジュール。
【請求項5】
前記光源は、複数の第3発光部をさらに含み、
複数の前記光制御部は、複数の第3光制御部をさらに含み、
前記第3光制御部は、上面視で複数の前記第3発光部と重なり、
上面視で、前記第1発光部間の距離は、前記第3発光部間の距離より小さい、請求項4に記載の光源モジュール。
【請求項6】
上面視で、前記第1光制御部の幅は、前記第2光制御部の幅よりも大きい、請求項1から5のいずれか1項に記載の光源モジュール。
【請求項7】
上面視で、前記第2光制御部の幅は、前記第3光制御部の幅よりも大きい、請求項3又は5に記載の光源モジュール。
【請求項8】
上面視で、前記第2光制御部の幅は、前記第3光制御部の幅と等しい、請求項3又は5に記載の光源モジュール。
【請求項9】
前記光制御部は、前記光学部材を前記基板の上面の法線方向に貫通する開口部であり、
前記開口部は、前記光源の側の開口面積が最も小さく、前記光源から離れるほど開口面積が大きくなる、請求項1から5のいずれか1項に記載の光源モジュール。
【請求項10】
前記光制御部は、前記光源とは反対側に突起する凸部であり、
前記凸部は、上面視において、中央部が最も厚く、中央部から離れるほど薄くなる、請求項1から5のいずれか1項に記載の光源モジュール。
【請求項11】
前記光学部材から紫外光を出射する、請求項1から5のいずれか1項に記載の光源モジュール。
【請求項12】
流体が流れる流路部と、
前記光学部材の出射する紫外光を前記流路部に照射可能な請求項11に記載の光源モジュールと、を有する、流体紫外光処理装置。
【請求項13】
前記流路部の幅は、上面視で前記複数の光制御部が配置される領域の最大幅の1.0倍以上2.0倍以下である、請求項12に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項14】
前記第2光制御部から出射される光の配光角は、前記第1光制御部から出射される光の配光角よりも小さい、請求項12に記載の流体紫外光処理装置。
【請求項15】
前記流体の流入部と、前記流入部と前記流路部とを繋ぐ第1接続部と、を含み、
前記光源モジュールは、前記第1接続部に配置され、
前記流路部は、前記基板の上面の法線方向に延びている、請求項12に記載の流体紫外光処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光源モジュール、流体紫外光処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の光源を有する光源モジュールが知られている。例えば、回路基板の一面にマトリクス状に配置された光源と、光源の前方に配置されたレンズ体とを有する光源モジュールが挙げられる。この光源モジュールでは、レンズ体は、光源と対向する一面が平面とされ、それとは反対の他面が非球面とされた凸レンズにより構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-170693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、光源の配置に対応した従来にはない形態の光学部材を備える光源モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態に係る光源モジュールは、基板と、前記基板の上面に配置される光源と、複数の光制御部を備え、前記光源を挟んで前記基板の上方に配置される光学部材と、を有し、前記光源は、複数の第1発光部と、複数の第2発光部と、を含み、複数の前記光制御部は、第1光制御部と、複数の第2光制御部と、を含み、前記第1光制御部は、上面視で複数の前記第1発光部と重なり、前記複数の第2光制御部のそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの前記第2発光部と重なる。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一実施形態によれば、光源の配置に対応した従来にはない形態の光学部材を備える光源モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態に係る光源モジュールを例示する斜視図である。
図2図1に示す光源モジュールから光学部材を取り除いた状態の斜視図である。
図3】第1実施形態に係る光源モジュールを例示する上面図である。
図4図3に示す光源モジュールから光学部材及び配線を取り除いた状態の上面図である。
図5図3のV-V線における断面図である。
図6】第1実施形態の変形例1に係る光源モジュールを例示する上面図である。
図7図6に示す光源モジュールから光学部材及び配線を取り除いた状態の上面図である。
図8】光学部材の他の例を示す斜視図である。
図9図8に示す光学部材の上面図である。
図10図9のX-X線における断面図である。
図11】第1実施形態の変形例3に係る光源モジュールを例示する斜視図(その1)である。
図12】第1実施形態の変形例3に係る光源モジュールを例示する側面図である。
図13】第1実施形態の変形例3に係る光源モジュールを例示する斜視図(その2)である。
図14】第1実施形態の変形例4に係る光源モジュールを例示する斜視図である。
図15】光学部材の他の例を示す上面図である。
図16図15のXVI-XVI線における断面図である。
図17】光学部材の他の例を示す上面図である。
図18】第1実施形態の変形例5に係る光源モジュールを例示する斜視図である。
図19】第2実施形態に係る流体紫外光処理装置を例示する斜視図である。
図20】第2実施形態に係る流体紫外光処理装置を例示する側面図である。
図21図19のXXI-XXI線における断面図である。
図22図20のXXII-XXII線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる。しかし、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一もしくは同等の部分または部材を示す。
【0009】
更に、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置等を例示するものであって、本発明を以下に限定するものではない。また、以下に記載されている構成部品の寸法、材料、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また、一の実施形態において説明する内容は、他の実施形態や変形例にも適用可能である。また、図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張している場合がある。さらに、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略した模式図を用いたり、断面図として切断面のみを示す端面図を用いたりすることがある。
【0010】
図1は、第1実施形態に係る光源モジュールを例示する斜視図である。図2は、図1に示す光源モジュールから光学部材を取り除いた状態の斜視図である。図3は、第1実施形態に係る光源モジュールを例示する上面図である。図4は、図3に示す光源モジュールから光学部材及び配線を取り除いた状態の上面図である。図5は、図3のV-V線における断面図である。
【0011】
図1図5に示すように、光源モジュール1は、基板10と、光源20と、光学部材30とを有する。光源20は、基板10の上面10aに配置されている。光学部材30は、光源20を挟んで基板10の上方に配置されている。
【0012】
基板10は、所定パターンの配線11を有する。基板10の上面10aには、配線11と電気的に接続されるコネクタ12が配置されてもよい。基板10は、光源20が配置される領域として、中央領域R1と、中央領域R1の外側に位置する外周領域R2とを少なくとも有する。中央領域R1及び外周領域R2は、基板10の上面10aの領域である。
【0013】
図4に示す例では、基板10は、中央領域R1と外周領域R2との間に位置する中間領域R3をさらに有する。中央領域R1は、境界B1よりも中央側に位置する。外周領域R2は、境界B2と境界B3との間に位置する。中間領域R3は、境界B1と境界B3との間に位置する。境界B1は、境界B2の内側に位置する。境界B3は、境界B2の内側、かつ、境界B1の外側に位置する。なお、図4において、境界B1、境界B2及び境界B3を破線で示しているが、実際にはこのような線は存在していない。
【0014】
光源20は、複数の第1発光部20aと、複数の第2発光部20bとを含む。図1図5に示す例では、光源20は、複数の第3発光部20cをさらに含む。図3及び図4では、便宜上、複数の第1発光部20a同士を密度の同じドットパターンで示し、複数の第2発光部20b同士を密度の同じドットパターンで示し、複数の第3発光部20c同士を密度の同じドットパターンで示し、また、第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20c間は密度の異なるドットパターンで示している。
【0015】
図4に示すように、上面視で、複数の第1発光部20aは、中央領域R1に配置される。上面視で、複数の第2発光部20bは、外周領域R2に配置される。上面視で、複数の第3発光部20cは、中間領域R3に配置される。第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cのそれぞれは、配線11を介して互いに直列に接続されている。なお、第1発光部20aは、外周領域R2には配置されない。第2発光部20bは、中央領域R1には配置されない。第1発光部20a及び第2発光部20bは、中間領域R3には配置されない。第3発光部20cは、中央領域R1及び外周領域R2には配置されない。
【0016】
外周領域R2に配置される第2発光部20bの数は、中央領域R1に配置される第1発光部20aの数よりも多い。中間領域R3に配置される第3発光部20cの数は、中央領域R1に配置される第1発光部20aの数よりも多く、外周領域R2に配置される第2発光部20bの数よりも少ない。
【0017】
図4に示す例では、第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cは、配置される領域が異なるが、同一仕様の発光部である。ここでの同一仕様とは、少なくとも、出射する光の波長帯、発光強度、配光角度について同じであることをいう。第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cは、例えば、紫外光を発する。この場合、光源モジュール1は、光学部材30から紫外光を出射することができる。第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cは、紫外光以外の波長帯の光を発してもよい。
【0018】
第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cが紫外光を発する場合、紫外光のピーク波長は、例えば、10nm以上405nm以下である。第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cは、出射する光のピーク波長の差が5nm以内に収まることが好ましい。第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cは、発光素子を含む。発光素子としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)またはLD(Laser Diode)を用い得る。第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cとして、例えば、パッケージに発光素子が載置された発光装置を用いることができる。パッケージの材料としては、セラミックスや樹脂を用いることができる。
【0019】
第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cは、それぞれ異なる波長帯の光を発してもよい。例えば、第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cには、発光のピーク波長が260nm以上280nm以下の発光部、発光のピーク波長を280nmより大きく315nmより小さい範囲の発光部、及び、発光のピーク波長を315nm以上405nm以下の発光部のうちの2以上の発光部が含まれてもよい。例えば、これら3つの発光部が含まれる形態として、第1発光部20aの発光のピーク波長を260nm以上280nm以下、第2発光部20bの発光のピーク波長を315nm以上405nm以下、第3発光部20cの発光のピーク波長を280nmより大きく315nmより小さい範囲とする形態を挙げることができる。また、上述した第1発光部20aと第2発光部20b、第1発光部20aと第3発光部20c、第2発光部20bと第3発光部20cのそれぞれの発光のピーク波長を入れ替えてもよい。
【0020】
図1図5に示す例では、4個の第1発光部20aが中央領域R1に配置されている。また、12個の第2発光部20bが外周領域R2に配置されている。また、8個の第3発光部20cが中間領域R3に配置されている。第1発光部20a、第2発光部20b、及び第3発光部20cは、例えば、上面視で4回対称となるように配置することができる。なお、各領域に配置される発光部の個数は、図1図5の例には限定されない。なお、特に説明がない場合、上面視とは、基板10の上面10aの法線方向から光源モジュール1を視ることを指す。
【0021】
光学部材30は、例えば、スペーサ41を介して基板10にねじ42で固定されている。光学部材30は、上面視で、外形が正方形である。光学部材30は、上面視で、外形が長方形、円形、又は楕円形であってもよい。なお、ここでの正方形及び長方形は、角が直角の形状だけでなく、角が面取りされた形状も含む。光学部材30の材料には、金属又は樹脂を用いることができる。金属としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金が挙げられる。樹脂としては、例えば、フッ素系樹脂が挙げられる。金属や樹脂の表面に、反射率の高い膜を成膜してもよい。反射率の高い膜としては、例えば、アルミニウム膜が挙げられる。
【0022】
光学部材30は、複数の光制御部31を備えている。各々の光制御部31は、光学部材30を基板10の上面10aの法線方向に貫通する開口部である。各々の光制御部31において、開口部は、光源20側の開口面積が最も小さく、光源から離れるほど開口面積が大きくなる。このような形状により、各々の光制御部31をリフレクタとして機能させることができる。図1図5に示す例では、上面視において、開口部の形状は円形である。上面視において、開口部の形状は、楕円形、正方形、長方形等であってもよい。
【0023】
複数の光制御部31は、第1光制御部31aと、複数の第2光制御部31bとを含む。図1図5に示す例では、複数の光制御部31は、複数の第3光制御部31cをさらに含む。上面視で、第1光制御部31aは中央領域R1に配置され、複数の第2光制御部31bは外周領域R2に配置される。上面視で、第3光制御部31cは、中間領域R3に配置される。
【0024】
第1光制御部31aは、上面視で複数の第1発光部20aと重なる。複数の第2光制御部31bのそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの第2発光部20bと重なる。図1図5に示す例では、第1光制御部31aは、上面視で4つの第1発光部20aと重なる。また、12個の第2光制御部31bのそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの第3発光部20cと重なる。
【0025】
第1光制御部31aには、上面視で重なる複数の第1発光部20aからの光が入射し、入射した光は開口部内で反射され、基板10とは反対側から出射される。第2光制御部31bのそれぞれには、上面視で重なる1つの第2発光部20bからの光が入射し、入射した光は開口部内で反射され、基板10とは反対側から出射される。第3光制御部31cのそれぞれには、上面視で重なる1つの第3発光部20cからの光が入射し、入射した光は開口部内で反射され、基板10とは反対側から出射される。
【0026】
このように、光源モジュール1では、光学部材30を構成する第1光制御部31aは、上面視で複数の第1発光部20aと重なり、光学部材30を構成する複数の第2光制御部31bのそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの第2発光部20bと重なる。これにより、中央領域R1に配置される複数の第1発光部20aをまとめて1つの光制御部31で光学制御し、外周領域R2に配置される複数の第2発光部20bは個々に光制御部31で光学制御を行う形態の光学部材30を備える光源モジュールを実現できる。
【0027】
また、光源モジュール1は、必要に応じて複数の第3発光部20c及び複数の第3光制御部31cを有し、複数の第3光制御部31cのそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの第3発光部20cと重なるように配置し得る。これにより、第1発光部20a、第2発光部20b、第3発光部20cを含む光源20の配置に対応した形態の光学部材30を備える光源モジュールを実現できる。
【0028】
光源モジュール1の例では、中央領域R1では第1光制御部31aから配光角度の比較的広い光が出射されてもよい。外周領域R2では第2光制御部31bから配光角度の比較的狭い光が出射されることが好ましい。第2光制御部31bから出射される光の配光角が、第1光制御部31aから出射される光の配光角よりも小さいことにより、光源モジュール1全体として狭配光の光を出射可能となる。第1光制御部31aから出射される光の配光角とは、第1光制御部31aから出射される光の全体の強度を測定した場合に、最も高い光の強度の1/2となる角度(半値全幅)を指す。
【0029】
図1図5に示す例では、上面視で、第1発光部20a間の距離L1は、第2発光部20b間の距離L2よりも小さい。また、上面視で、第1発光部20a間の距離L1は、第3発光部20c間の距離L3よりも小さい。これにより、第1発光部20aの配置の密度を高くすることができる。また、上面視で、第2発光部20b間の距離L2は、第3発光部20c間の距離L3以上の長さとする。図1図5に示す例においては、第2発光部20b間の距離L2は、第3発光部20c間の距離L3より大きい。ここで、発光部間の距離は、隣接する発光部の中心間距離のうち最短のものを指す。
【0030】
また、図1図5に示す例では、上面視で、隣接する第1発光部20a同士の間隔は、隣接する第2発光部20b同士の間隔よりも小さい。また、上面視で、隣接する第1発光部20a同士の間隔は、隣接する第3発光部20c同士の間隔よりも小さい。これにより、第1発光部20aの配置の密度を高くすることができる。また、上面視で、隣接する第2発光部20b同士の間隔は、隣接する第3発光部20c同士の間隔以上の長さとする。図1図5に示す例においては、隣接する第2発光部20b同士の間隔は、隣接する第3発光部20c同士の間隔より大きい。
【0031】
また、中央領域R1において第1光制御部31aが上面視で複数の第1発光部20aと重なるため、複数の光制御部31のそれぞれが上面視で互いに異なる1つの第1発光部20aと重なる場合と比較して、中央領域R1に隣接して配置される第1発光部20aの間隔を狭くすることができるため、中央領域R1に配置される第1発光部20aの個数を増やせる。そのため、光源モジュール1全体として照度を高くすることが可能となる。
【0032】
また、中央領域R1で第1光制御部31aから出射される光は、配光角度が比較的広いため、外周領域R2で第2光制御部31bから出射される光と重なる部分がある。そのため、隣接する光制御部間に照度の低い領域が生じ難くなり、光源モジュール1全体として照度分布のばらつきを低減することが可能となる。
【0033】
図1図5に示す例では、上面視で、第1光制御部31aの幅W1は、第2光制御部31bの幅W2よりも大きい。例えば、第1光制御部31aの幅W1は、第2光制御部31bの幅W2の1.5倍以上4.0倍以下である。また、上面視で、第1光制御部31aの幅W1は、第3光制御部31cの幅W3よりも大きい。また、上面視で、第2光制御部31bの幅W2は、第3光制御部31cの幅W3以上の大きさとする。例えば、第2光制御部31bの幅W2は、第3光制御部の幅W3の1.0倍以上1.3倍以下である。図1図5に示す例においては、第2光制御部31bの幅W2は、第3光制御部31cの幅W3よりも大きい。このようにすることで、第3光制御部31c同士を近付けて配置することができる。ここで、第1光制御部31aの幅W1、第2光制御部31bの幅W2、及び第3光制御部31cの幅W3は、開口部の最大幅とする。また、図1図5に示す例では、上面視で、第1光制御部31aの開口部の最小幅は、第2光制御部31bの開口部の最小幅よりも大きい。また、上面視で、第1光制御部31aの開口部の最小幅は、第3光制御部31cの開口部の最小幅よりも大きい。また、上面視で、第2光制御部31bの開口部の最小幅は、第3光制御部31cの開口部の最小幅以下の大きさとする。図1図5に示す例においては、第2光制御部31bの開口部の最小幅は、第3光制御部31cの開口部の最小幅と同じ大きさである。光制御部の幅は、光制御部が上面視で円形の場合は直径、楕円形の場合は長径、長方形又は正方形の場合は対角線の長さ、これら以外の場合は上面視で光制御部の中に連続して引くことができる最長の直線の長さとする。
【0034】
発光部間の距離や光制御部の幅を上記のようにすることで、光制御部の外周領域から狭配光の光を出射しやすくなる。
【0035】
図1図5に示す例では、上面視で、第1発光部20aの一部は第1光制御部31aの第1発光部20a側の開口部による開口と重ならない。また、上面視で、第2発光部20bの一部は第2光制御部31bの第2発光部20b側の開口部による開口と重ならない。また、上面視で、第3発光部20cの一部は第3光制御部31cの第3発光部20c側の開口部による開口と重ならない。発光部側の開口部による開口は、開口部における最小の開口である。第2光制御部31bの第2発光部20b側の幅は、第2発光部20bの幅よりも小さい。第2光制御部31bの第2発光部20b側の幅は、例えば、第2発光部20bの0.5倍以上1.0倍未満とすることができる。第3光制御部31cの第3発光部20c側の幅は、第3発光部20cの幅よりも小さい。第3光制御部31cの第3発光部20c側の幅は、例えば第3発光部20cの0.5倍以上1.0倍未満とすることができる。発光部の上面視における外形が矩形の場合は、発光部の幅は、例えば、3.0mm以上8.0mm以下とすることができる。このようにすることで、各光制御部同士を近付けて配置することができる。これにより、光源モジュールを小型化することできる。
【0036】
上面視で、複数の第1発光部20aは第1光制御部31aの光出射側の開口部による開口に包含される。また、上面視で、第2発光部20bは第2光制御部31bの光出射側の開口部による開口に包含される。また、上面視で、第3発光部20cは第3光制御部31cの光出射側の開口部による開口に包含される。光出射側の開口部による開口は、開口部における最大の開口である。このように、開口部の最小開口との関係では上面視で光制御部の一部が包含されず、開口部の最大開口との関係では上面視で光制御部が包含されるように、発光部に対する開口部の大きさを設定することで、光の取出しと、各光制御部同士の近接配置の両方に配慮した光源モジュールを実現することができる。
【0037】
図1図5に示す例では、上面視で、近接する2つの第1発光部20a同士の間隔S1は、第1光制御部31aにおける開口の最大幅W1と最小幅Wa1の差Tの2倍の値よりも小さい。このように配置される第1発光部20aからの光を効果的に制御するには、複数の第1発光部20aと重なる第1光制御部31aを設けることが好ましい。
【0038】
図1図5に示す例において、上面視で、第1光制御部31aと、第1光制御部31aから最も近い位置にある第2光制御部31bとの間隔は、第3光制御部31cの幅W3よりも小さい。このようにすることで、各光制御部同士を近付けて配置することができる。これにより、光源モジュールを小型化することできる。
【0039】
[光源モジュールの変形例]
図6は、第1実施形態の変形例1に係る光源モジュールを例示する上面図である。図7は、図6に示す光源モジュールから光学部材及び配線を取り除いた状態の上面図である。図6及び図7に示す光源モジュール1Aでは、光源20の配置が光源モジュール1と相違する。また、光学部材30における光制御部31の配置も、光源20の配置に合わせて光源モジュール1から変更されている。
【0040】
光源モジュール1Aにおいて、基板10は、光源20が配置される領域として、中央領域R1及び外周領域R2を有し、中間領域R3を有していない。中央領域R1は、境界B1よりも中央側に位置する。外周領域R2は、境界B1と境界B2との間に位置する。なお、図7において、境界B1及び境界B2を破線で示しているが、実際にはこのような線は存在していない。
【0041】
光源20は、複数の第1発光部20aと、複数の第2発光部20bとを含む。複数の第1発光部20aは、中央領域R1に配置される。複数の第2発光部20bは、外周領域R2に配置される。第1発光部20a及び第2発光部20bのそれぞれは、配線11を介して互いに直列に接続されている。
【0042】
図6及び図7に示す例では、12個の第1発光部20aが中央領域R1に配置されている。また、12個の第2発光部20bが外周領域R2に配置されている。第1発光部20a及び第2発光部20bは、例えば、上面視で4回対称となるように配置することができる。なお、各領域に配置される発光部の個数は、図6及び図7の例には限定されない。
【0043】
複数の光制御部31は、複数の第1光制御部31aと、複数の第2光制御部31bとを含む。第1光制御部31aは、上面視で複数の第1発光部20aと重なり、複数の第2光制御部31bのそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの第2発光部20bと重なる。図6及び図7に示す例では、第1光制御部31aは、上面視で12個の第1発光部20aと重なる。
【0044】
第1光制御部31aには、上面視で重なる12個の第1発光部20aからの光が入射し、入射した光は開口部内で反射され、基板10とは反対側から出射される。第2光制御部31bのそれぞれには、上面視で重なる1つの第2発光部20bからの光が入射し、入射した光は開口部内で反射され、基板10とは反対側から出射される。
【0045】
このように、光源モジュール1Aでは、光学部材30を構成する第1光制御部31aは、上面視で複数の第1発光部20aと重なり、光学部材30を構成する複数の第2光制御部31bのそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの第2発光部20bと重なる。これにより、光源モジュール1と同様の効果を奏する。
【0046】
なお、第1発光部20a間の距離L1と第2発光部20b間の距離L2との関係、及び第1光制御部31aの幅W1と第2光制御部31bの幅W2との大小関係は、光源モジュール1と同様とすることができる。
【0047】
図8は、光学部材の他の例を示す斜視図である。図9は、図8に示す光学部材の上面図である。図10は、図9のX-X線における断面図である。光源モジュール1は、光学部材30の代わりに光学部材50を有してもよい。
【0048】
光学部材50は、複数の光制御部51を備えている。図8図10に示す例では、光学部材50は、上面と下面を有し、複数の光制御部51は、光学部材50の上面に配置される。各々の光制御部51は、光源20とは反対側に突起する凸部である。各々の凸部は、上面視において、中央部が最も厚く、中央部から離れるほど薄くなる。なお、凸部の厚さは、光学部材50の上面の法線方向における光学部材50の上面から凸部の表面までの距離を指す。また、各々の光制御部51(凸部)を凸レンズとして機能させることができる。図8図10に示す例では、上面視において、凸部の形状は円形である。なお、上面視において、凸部の形状は、楕円形、正方形、長方形等であってもよい。光学部材50は、例えば、ガラス又は樹脂により形成することができる。ガラスとしては、例えば、石英ガラスや硼珪酸ガラスが挙げられる。樹脂としては、例えば、シリコーン系樹脂が挙げられる。
【0049】
複数の光制御部51は、複数の第1光制御部51aと、複数の第2光制御部51bとを含む。図8図10に示す例では、複数の光制御部51は、さらに、複数の第3光制御部51cを含む。第1光制御部51aは、光学部材50の上面視で中央領域に配置される。第2光制御部51bは、光学部材50の上面視で外周領域に配置される。第3光制御部51cは、光学部材50の上面視で中央領域と外周領域との間の中間領域に配置される。光源モジュール1を組み立てる際には、第1光制御部51aは、上面視で複数の第1発光部20aと重なり、複数の第2光制御部51bのそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの第2発光部20bと重なる。また、複数の第3光制御部51cのそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの第3発光部20cと重なる。
【0050】
第1光制御部51aには、上面視で重なる複数の第1発光部20aからの光が入射し、入射した光は第1光制御部51aの凸部で配光角が狭められ、基板10とは反対側から出射される。第2光制御部51bのそれぞれには、上面視で重なる1つの第2発光部20bからの光が入射し、入射した光は第2光制御部51bの凸部で配光角が狭められ、基板10とは反対側から出射される。第3光制御部51cのそれぞれには、上面視で重なる1つの第3発光部20cからの光が入射し、入射した光は第3光制御部51cの凸部で配光角が狭められ、基板10とは反対側から出射される。凸状の光制御部51を有する光学部材50を用いた場合も、開口部である光制御部31を有する光学部材30を用いた場合と同様の効果を奏する。
【0051】
第1光制御部51aの高さは、第2光制御部51bの高さ及び第3光制御部51cの高さよりも低い。第3光制御部51cの高さは第2光制御部51bの高さ以下である。図10に示す例においては、第3光制御部51cの高さは第2光制御部51bの高さよりも低い。このようにすることで、光制御部51全体の高さを低くすることができる。
【0052】
なお、第1光制御部51aと第2光制御部51bと第3光制御部51cの幅の大小関係は、光学部材30の場合と同様とすることができる。
【0053】
光学部材50は、光源モジュール1Aに適用してもよい。その場合は、光学部材50を構成する第1光制御部51aが上面視で複数の第1発光部20aと重なり、光学部材50を構成する複数の第2光制御部51bのそれぞれが上面視で互いに異なる1つの第2発光部20bと重なるようにすればよい。
【0054】
図11は、第1実施形態の変形例3に係る光源モジュールを例示する斜視図(その1)である。図12は、第1実施形態の変形例3に係る光源モジュールを例示する側面図である。図11に示すように、光源モジュール1Bでは、光源20及び光学部材30が設けられた基板10が板状の保持部材130上に固定されている。基板10は、例えばねじ止め、接着剤等により、保持部材130の上面に固定することができる。
【0055】
また、保持部材130上には、上面視で、基板10を挟んで対向する2つのジャッキ機構150が配置されている。ジャッキ機構150は、上面151aを含む支持部材151と、ねじ部材152と、補助ばね部材153とを有する。支持部材151は、例えば、樹脂材料または金属材料等から構成される。支持部材151は、ねじ部材152に結合している。
【0056】
図12に示すように、支持部材151は、ねじ部材152の回転により、上面151aの法線方向に上面151aが移動可能である。図12に示す移動量Δhは、ねじ部材152の回転による支持部材151の上面151aの移動量を示している。なお、移動量Δhを示す破線の指示線は、支持部材151の上面151aが下がった状態の上面151aの位置を表している。移動量Δhを示す実線の指示線は、支持部材151の上面151aが上がった状態の上面151aの位置を表している。移動量Δhは、例えば1mmである。補助ばね部材153は、ねじ部材152のねじ頭部側への付勢力を支持部材151に付与する。
【0057】
このように、ジャッキ機構150を有する光源モジュール1Bは、光源モジュール1Bを配置可能な空間を備えた光源配置部に容易に固定することができる。例えば、支持部材151の上面151aが下がった状態で光源モジュール1Bを光源配置部の空間内に挿入し、その後、ねじ部材152を回転させて支持部材151の上面151aを上昇させることで、光源モジュール1Bを光源配置部の空間内に固定することができる。
【0058】
図13は、第1実施形態の変形例3に係る光源モジュールを例示する斜視図(その2)である。図13に示すように、ジャッキ機構150を保持部材130とは別体とし、ねじ等により保持部材130に対して取り付け及び取り外しを自在としてもよい。図13に示す例では、2つのジャッキ機構150が取っ手160を介して結合している。ジャッキ機構150と取っ手160とは、一体であってもよいし、別体であってもよい。
【0059】
図14は、第1実施形態の変形例4に係る光源モジュールを例示する斜視図である。図14に示すように、光源モジュール1Cでは、ジャッキ機構150の代わりにばね部材170が設けられた点が、光源モジュール1Bと相違する。
【0060】
ばね部材170は、例えば、金属の板状のばねである。ばね部材170は、保持部材130上に、上面視で、基板10を挟んで対向して配置されている。ばね部材170は、例えばねじ止めにより、保持部材130の上面に固定することができる。ばね部材170の数は2つに限らず1以上の任意の数であってもよい。また、ばね部材170の形状は図14に示す例の形状に限らず任意の形状であってもよい。
【0061】
このように、光源モジュールは、ジャッキ機構150の代わりにばね部材170を備えてもよい。ばね部材170により、光源モジュール1Cを光源配置部の空間内に固定することができる。
【0062】
図15は、光学部材の他の例を示す上面図である。図16は、図15のXVI-XVI線における断面図である。光源モジュール1は、光学部材30の代わりに光学部材60を有してもよい。
【0063】
光学部材60は、複数の光制御部61を備えている。図15及び図16に示す例では、光学部材60は、上面65と下面66を有し、さらに上面65に開口する凹部67を有している。凹部67の底面は、例えば、平面である。凹部67の底面は、例えば、上面65と平行である。凹部67の底面は、上面65よりも低い位置にあり、下面66よりも高い位置にある。上面65から凹部67の底面までの距離は、例えば、上面65から下面66までの距離の半分程度とすることができる。上面視で、凹部67の底面の外縁は、例えば、円形である。
【0064】
複数の光制御部61は、凹部67の底面に配置される。これにより、光学部材60の厚さを薄くすることができる。また、光学部材60は、凹部67の外側が、凹部67内よりも厚いため、光学部材60の剛性を確保することができる。
【0065】
各々の光制御部61は、光源20とは反対側に突起する凸部である。各々の凸部の形状や機能は、光制御部51の凸部と同様とすることができる。光学部材60は、例えば、光学部材50と同様にガラス又は樹脂により形成することができる。
【0066】
複数の光制御部61は、複数の第1光制御部61aと、複数の第2光制御部61bとを含む。図15及び図16に示す例では、複数の光制御部61は、さらに、複数の第3光制御部61cを含む。第1光制御部61a、第2光制御部61b、及び第3光制御部61cは、例えば、第1光制御部51a、第2光制御部51b、及び第3光制御部51cと同様に配置することができる。光制御部61を有する光学部材60を用いた場合も、光源モジュール1全体として狭配光の光を出射可能となる。
【0067】
第1光制御部61aと第2光制御部61bと第3光制御部61cの高さの大小関係は、光学部材50の場合と同様とすることができる。また、第1光制御部61aと第2光制御部61bと第3光制御部61cの幅の大小関係は、光学部材50の場合と同様とすることができる。光学部材60は、光源モジュール1Aに適用してもよい。
【0068】
図17は、光学部材の他の例を示す上面図である。光源モジュール1は、光学部材30の代わりに光学部材70を有してもよい。
【0069】
光学部材70は、複数の光制御部71を備えている。図17に示す例では、光学部材70は、上面と下面を有し、複数の光制御部71は、光学部材70の上面に配置される。各々の光制御部71は、光源20とは反対側に突起する凸部である。各々の凸部の形状や機能は、光制御部51の凸部と同様とすることができる。光学部材70は、例えば、光学部材50と同様にガラス又は樹脂により形成することができる。
【0070】
複数の光制御部71は、複数の第1光制御部71aと、複数の第2光制御部71bとを含む。図17に示す例では、複数の光制御部71は、さらに、複数の第3光制御部71cを含む。第1光制御部71a、第2光制御部71b、及び第3光制御部71cは、例えば、第1光制御部51a、第2光制御部51b、及び第3光制御部51cと同様に配置することができる。光制御部71を有する光学部材70を用いた場合も、光源モジュール1全体として狭配光の光を出射可能となる。
【0071】
光制御部71では、上面視で、第1光制御部71aは、接続部71acを介して、隣接する第3光制御部71cと繋がっている。上面視で、接続部71acは、第1光制御部71aの外縁の一部と第3光制御部71cの外縁の一部が重なった部分である。また、上面視において、第2光制御部71bの一部は、接続部71bcを介して、隣接する第3光制御部71cと繋がっている。上面視で、接続部71bcは、第2光制御部71bの外縁の一部と第3光制御部71cの外縁の一部が重なった部分である。このような構造により、各光制御部同士の配置の密度を高くすることができるため、光源モジュールを小型化することできる。
【0072】
第1光制御部71aと第2光制御部71bと第3光制御部71cの高さの大小関係は、光学部材50の場合と同様とすることができる。また、第1光制御部71aと第2光制御部71bと第3光制御部71cの幅の大小関係は、光学部材50の場合と同様とすることができる。
【0073】
光学部材70は、上面の外周部に開口する複数の凹部70xを有してもよい。図17の例では、光学部材70は、上面の外周部の角部近傍に4つの凹部70xを有している。凹部70xは、例えば、三角錐状の凹部とすることができる。図18に示すように、凹部70xは、例えば、光学部材70を基板10上に保持する際に用いることができる。
【0074】
図18は、第1実施形態の変形例5に係る光源モジュールを例示する斜視図である。図18に示すように、光源モジュール1Dでは、光学部材30の代わりに光学部材70を用いている。また、光源モジュール1Dは、基板10の上面に、光学部材70を挟んで対向して配置される台座部180と、台座部180上に配置される固定部材190とを有している。
【0075】
固定部材190は、例えば、板状の金属である。固定部材190は、基板10の上面の短辺方向に延びて台座部180に固定される固定部191と、固定部191の両端から光学部材70の上面上に延びるばね部192とを有している。固定部191は、例えばねじ止めにより、台座部180の上面に固定することができる。
【0076】
各々のばね部192の光学部材70側の先端には、光学部材70の上面側に突起する凸部190xが設けられている。各々の凸部190xは、光学部材70の上面に設けられた凹部70x内に入り込んでいる。固定部材190により光学部材70は基板10側に付勢され、光学部材70が基板10上に保持される。なお、他の光学部材に、光学部材70と同様の凹部を設けてもよい。これにより、光学部材70と同様の固定方法を採用することが可能となる。光学部材70は、例えば、接着剤により、基板10に固定されてもよい。接着剤の材料としては、紫外光に対して耐光性を有する材料を用いることが好ましい。
【0077】
〈第2実施形態〉
図19は、第2実施形態に係る流体紫外光処理装置を例示する斜視図である。図20は、第2実施形態に係る流体紫外光処理装置を例示する側面図である。図21は、図19のXXI-XXI線における断面図である。図22は、図20のXXII-XXII線における断面図である。
【0078】
図19図22に示すように、流体紫外光処理装置2は、流体が流れる流路管210と、2つの光源モジュール1Bとを有する。光源モジュール1Bは、1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、光源モジュール1Bの代わりに、光源モジュール1C又は光源モジュール1Dを用いてもよい。
【0079】
流路管210は、流体の流入部211及び流出部212と、流体が流れる流路部213と、流入部211と流路部213とを繋ぐ第1接続部214と、流出部212と流路部213とを繋ぐ第2接続部215とを有する。流体は、流入部211から流入し流路部213を経由して流出部212から流出する。流体の流れる方向は、これとは反対であってもよい。
【0080】
一方の光源モジュール1Bは、光学部材30が流路部213側を向くように、第1接続部214に配置されている。一方の光源モジュール1Bは、第1接続部214に設けられた光源配置部214aに挿入され、ジャッキ機構150(図11参照)により光源配置部214aに固定されている。
【0081】
他方の光源モジュール1Bは、光学部材30が流路部213側を向くように、第2接続部215に配置されており、流路部213を挟んで一方の光源モジュール1Bと対向する。他方の光源モジュール1Bは、第2接続部215に設けられた光源配置部215aに挿入され、ジャッキ機構150(図11参照)により光源配置部215aに固定されている。
【0082】
一方の光源モジュール1Bを構成する保持部材130(図11参照)の下面は、光源配置部214aの内壁面と面接触するように配置することができる。また、他方の光源モジュール1Bを構成する保持部材130(図11参照)の下面は、光源配置部215aの内壁面と面接触するように配置することができる。これにより、各々の光源モジュールの動作時に生じる熱を、光源配置部の周辺を流れる流体に逃がすことができる。
【0083】
流路部213は、一方の光源モジュール1Bの基板10の上面10aの法線方向に延びている。また、流路部213は、他方の光源モジュール1Bの基板10の上面10aの法線方向に延びている。各々の光源モジュール1Bは、光学部材30の出射する紫外光を流路部213に照射可能である。
【0084】
このように、図19図22に示す例では、流体紫外光処理装置2は、流路部213を流れる流体に、2つの光源モジュール1Bから紫外光を照射可能である。これにより、流体紫外光処理装置2は、流路部213を流れる流体に対して紫外光を照射することで流体を処理し、例えば、処理前に比べて処理後の水の中の菌やウイルスの数を減らすことができる。なお、流体には、液体、気体等が含まれる。
【0085】
図21及び図22に示すように、流路部213の幅W4は、上面視で複数の光制御部31が配置される領域の最大幅W5の1.0倍以上2.0倍以下であることが好ましい。ここで、最大幅W5は、上面視で、複数の光制御部31のうち一の光制御部31の外縁から他の光制御部31の外縁に引ける最長の直線の長さで規定する。幅W4が幅W5の1.0倍以上であることにより、光学部材30の外周部から照射される光のうち、流路部213の内壁面に当たって減衰する光の量を低減することができる。その結果、処理効率が高い流体紫外光処理装置2を実現することができる。また、幅W4が幅W5の2.0倍以下であることにより、光学部材30の外周部からの光を流路部213の内壁面近くを流れる流体にも照射することができる。
【0086】
光学部材30の外周領域R2及び中間領域R3上に位置する外周から照射される光は中央領域R1上に位置する中央から照射される光よりも狭配光である。光学部材30の外周領域R2及び中間領域R3上に位置する外周から照射される光は、例えば10°以上60°以下の配光角である。また、中央領域R1上に位置する中央から照射される光は、例えば110°以下の配光角である。
【0087】
以上、好ましい実施形態等について詳説した。但し、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0088】
以上の実施形態に加えて、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
基板と、
前記基板の上面に配置される光源と、
複数の光制御部を備え、前記光源を挟んで前記基板の上方に配置される光学部材と、を有し、
前記光源は、複数の第1発光部と、複数の第2発光部と、を含み、
複数の前記光制御部は、第1光制御部と、複数の第2光制御部と、を含み、
前記第1光制御部は、上面視で複数の前記第1発光部と重なり、
前記複数の第2光制御部のそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの前記第2発光部と重なる、光源モジュール。
(付記2)
上面視で、前記複数の第1発光部は中央領域に配置され、前記複数の第2発光部は前記中央領域の外側に位置する外周領域に配置され、
上面視で、前記第1光制御部は前記中央領域に配置され、前記複数の第2光制御部は前記外周領域に配置される、付記1に記載の光源モジュール。
(付記3)
前記光源は、上面視で、前記中央領域と前記外周領域との間に位置する中間領域に配置される複数の第3発光部をさらに含み、
複数の前記光制御部は、上面視で、前記中間領域に配置される複数の第3光制御部をさらに含み、
前記複数の前記第3光制御部のそれぞれが、上面視で互いに異なる1つの前記第3発光部と重なる、付記2に記載の光源モジュール。
(付記4)
上面視で、前記第1発光部間の距離は、前記第2発光部間の距離よりも小さい、付記1に記載の光源モジュール。
(付記5)
前記光源は、複数の第3発光部をさらに含み、
複数の前記光制御部は、複数の第3光制御部をさらに含み、
前記第3光制御部は、上面視で複数の前記第3発光部と重なり、
上面視で、前記第1発光部間の距離は、前記第3発光部間の距離より小さい、付記4に記載の光源モジュール。
(付記6)
上面視で、前記第1光制御部の幅は、前記第2光制御部の幅よりも大きい、付記1から5のいずれか1に記載の光源モジュール。
(付記7)
上面視で、前記第2光制御部の幅は、前記第3光制御部の幅よりも大きい、付記3又は5に記載の光源モジュール。
(付記8)
上面視で、前記第2光制御部の幅は、前記第3光制御部の幅と等しい、付記3又は5に記載の光源モジュール。
(付記9)
前記光制御部は、前記光学部材を前記基板の上面の法線方向に貫通する開口部であり、
前記開口部は、前記光源の側の開口面積が最も小さく、前記光源から離れるほど開口面積が大きくなる、付記1から8のいずれか1に記載の光源モジュール。
(付記10)
前記光制御部は、前記光源とは反対側に突起する凸部であり、
前記凸部は、上面視において、中央部が最も厚く、中央部から離れるほど薄くなる、付記1から8のいずれか1に記載の光源モジュール。
(付記11)
前記光学部材から紫外光を出射する、付記1から10のいずれか1に記載の光源モジュール。
(付記12)
流体が流れる流路部と、
前記光学部材の出射する紫外光を前記流路部に照射可能な付記11に記載の光源モジュールと、を有する、流体紫外光処理装置。
(付記13)
前記流路部の幅は、上面視で前記複数の光制御部が配置される領域の最大幅の1.0倍以上2.0倍以下である、付記12に記載の流体紫外光処理装置。
(付記14)
前記第2光制御部から出射される光の配光角は、前記第1光制御部から出射される光の配光角よりも小さい、付記12又は13に記載の流体紫外光処理装置。
(付記15)
前記流体の流入部と、前記流入部と前記流路部とを繋ぐ第1接続部と、を含み、
前記光源モジュールは、前記第1接続部に配置され、
前記流路部は、前記基板の上面の法線方向に延びている、付記12から14のいずれか1に記載の流体紫外光処理装置。
【符号の説明】
【0089】
1,1A,1B,1C,1D 光源モジュール
10 基板
10a 上面
11 配線
12 コネクタ
20 光源
20a 第1発光部
20b 第2発光部
20c 第3発光部
30,50,60,70 光学部材
31,51,61,71 光制御部
31a,51a,61a,71a 第1光制御部
31b,51b,61b,71b 第2光制御部
31c,51c,61c,71c 第3光制御部
41 スペーサ
42 ねじ
65 上面
66 下面
67 凹部
70x 凹部
130 保持部材
150 ジャッキ機構
151 支持部材
151a 上面
152 ねじ部材
153 補助ばね部材
160 取っ手
170 ばね部材
180 台座部
190 固定部材
190x 凸部
191 固定部
192 ばね部
図1
図2
図3
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