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特開2025-25784ゲームシステム、ゲーム装置、プログラム及びゲーム方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025025784
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム装置、プログラム及びゲーム方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/44 20140101AFI20250214BHJP
   A63F 13/5375 20140101ALI20250214BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20250214BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20250214BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20250214BHJP
   A63F 13/211 20140101ALI20250214BHJP
   A63F 13/814 20140101ALI20250214BHJP
【FI】
A63F13/44
A63F13/5375
A63F13/53
A63F13/798
A63F13/52
A63F13/211
A63F13/814
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023130907
(22)【出願日】2023-08-10
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(71)【出願人】
【識別番号】306014714
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコアミューズメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 祐司
(72)【発明者】
【氏名】笹岡 武仁
(72)【発明者】
【氏名】木村 祐介
(72)【発明者】
【氏名】唯野 和枝
(72)【発明者】
【氏名】榎戸 直樹
(72)【発明者】
【氏名】川瀬 清人
(57)【要約】
【課題】入力を評価するタイミングゲームにおいて、プレーヤが直感的な入力が可能な新たな興趣性の高いゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力装置によって検出された入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価するタイミングゲームのゲームシステムにおいて、
複数の入力すべきタイミングと、当該タイミングにおいて入力すべき種類とを設定する設定部と、
第1の入力種類と第2の入力種類とを検出する検出部と、
3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示するゲーム制御部と、
を含み、
前記ゲーム制御部は、
第1の入力種類に対応する第1の指示体が、当該第1の指示体の入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第1の指示体を移動させ、
第2の入力種類に対応する第2の指示体が、当該第2の指示体の入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第2の指示体を移動させ、
前記第1の指示体の到達位置に第1の指示領域を配置し、前記第2の指示体の到達位置に第2の指示領域を配置することを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ゲーム制御部は、
前記入力領域を表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1において、
前記ゲーム制御部は、
前記入力領域にゲーム情報を表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項1又は3において、
前記ゲーム制御部は、
前記入力領域に表示するゲーム情報として、入力の評価情報を表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項1又は3において、
前記ゲーム制御部は、
前記入力領域に表示するゲーム情報として、ゲームの進行状況を表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
ゲーム状況に基づいて、前記入力領域を変化させることを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
ゲーム中、前記第1の指示領域及び/又は前記第2の指示領域の数を変化させることを特徴とするゲームシステム。
【請求項8】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
複数の第1の指示体それぞれに、第1の指示体に対応する前記第1の指示領域を設定し、
複数の第2の指示体それぞれに、第2の指示体に対応する前記第2の指示領域を設定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項9】
請求項1又は2において、
入力装置の状態を示す仮想入力装置画像を表示する表示制御部を、更に含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項10】
請求項9において、
前記表示制御部は、
入力が成功したか否かの情報を、前記仮想入力装置画像に対応付けて表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
請求項1又は2において、
入力装置において第1の方向の加速度及び/又は角速度を検出した後に、当該入力装置において所定方向の重力加速度が検出された場合に、当該入力装置の姿勢が所定の姿勢であると判定し、当該入力装置が当該所定の姿勢で安定している場合に、当該入力装置が所定状態に入ったと判定する判定部と、
所定状態中に、前記入力装置が前記所定状態であることを通知する演出を行う演出部と、を更に含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
請求項11において、
前記判定部は、
前記入力装置によって検出された重力加速度に基づいて、前記入力装置の姿勢が前記所定の姿勢であるか否かと判定することを特徴とするゲームシステム。
【請求項13】
請求項1又は2において、
前記入力装置において検出された加速度に基づいて、プレーヤの入力タイミングを判定し、
前記入力装置において検出された角速度に基づいて、プレーヤの入力の種類が、第1の入力種類であるのか、又は、第2の入力種類であるのかを判定する判定部を、更に含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項14】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
前記指示体が移動経路の始点に位置している場合と、前記指示体が移動経路の終点に位置している場合とにおいて、前記指示体の大きさが異なるように制御することを特徴とするゲームシステム。
【請求項15】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
前記指示体の移動経路の始点を変化させることを特徴とするゲームシステム。
【請求項16】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
第1の指示体の到達位置が複数存在する場合に、複数の第1の指示領域を配置し、第2の指示体の到達位置が複数存在する場合に、複数の第2の指示領域を配置することを特徴
とするゲームシステム。
【請求項17】
請求項16において、
前記ゲーム制御部は、
複数の第2の指示領域を、同心円状に配置することを特徴とするゲームシステム。
【請求項18】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
第1の指示領域を所定領域内に配置し、第2の指示領域を当該所定領域外に配置することを特徴とするゲームシステム。
【請求項19】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
打楽器を模した打楽器画像を表示し、打楽器画像の打面に対応付けて第1の指示領域を配置し、打楽器画像のふちに対応付けて第2の指示領域を配置することを特徴とするゲームシステム。
【請求項20】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
前記XY平面上において、第1の指示領域と、第2の指示領域とを移動させることを特徴とするゲームシステム。
【請求項21】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
任意のタイミングで、第1の指示領域と、第2の指示領域との位置関係を変更することを特徴とするゲームシステム。
【請求項22】
請求項1又は2において、
前記ゲーム制御部は、
入力すべきタイミングの到来を予告する予告標識を、当該入力すべきタイミングに対応する指示体と当該指示体の到達位置との距離、及び/又は、現在時刻と当該入力すべきタイミングとの時間差に基づいて表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項23】
請求項1又は2において、
前記タイミングゲームは、
楽曲を再生して、入力装置の入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価する音楽ゲームであることを特徴とするゲームシステム。
【請求項24】
入力装置によって検出された入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価するタイミングゲームのプログラムであって、
複数の入力すべきタイミングと、当該タイミングにおいて入力すべき種類とを設定する設定部と、
第1の入力種類と第2の入力種類とを検出する検出部と、
3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示するゲーム制御部として、コンピュータを機能させ
前記ゲーム制御部は、
第1の入力種類に対応する第1の指示体が、当該第1の指示体の入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第1の指示体を移動させ、
第2の入力種類に対応する第2の指示体が、当該第2の指示体の入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第2の指示体を移動させ、
前記第1の指示体の到達位置に第1の指示領域を配置し、前記第2の指示体の到達位置に第2の指示領域を配置することを特徴とするプログラム。
【請求項25】
入力装置によって検出された入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価するタイミングゲームのゲーム装置において、
複数の入力すべきタイミングと、当該タイミングにおいて入力すべき種類とを設定する設定部と、
第1の入力種類と第2の入力種類とを検出する検出部と、
3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示するゲーム制御部と、
を含み、
前記ゲーム制御部は、
第1の入力種類に対応する第1の指示体が、当該第1の指示体の入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第1の指示体を移動させ、
第2の入力種類に対応する第2の指示体が、当該第2の指示体の入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第2の指示体を移動させ、
前記第1の指示体の到達位置に第1の指示領域を配置し、前記第2の指示体の到達位置に第2の指示領域を配置するゲーム装置。
【請求項26】
入力装置によって検出された入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価するタイミングゲームのゲーム方法において、
複数の入力すべきタイミングと、当該タイミングにおいて入力すべき種類とを設定するステップと、
第1の入力種類と第2の入力種類とを検出するステップと、
3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示するステップと、
を含み、
前記表示するステップは、
第1の入力種類に対応する第1の指示体が、当該第1の指示体の入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第1の指示体を移動させ、
第2の入力種類に対応する第2の指示体が、当該第2の指示体の入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第2の指示体を移動させ、
前記第1の指示体の到達位置に第1の指示領域を配置し、前記第2の指示体の到達位置に第2の指示領域を配置することを特徴とするゲーム方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、プログラム及びゲーム方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、楽曲に合わせてプレーヤが所定の入力を行い、擬似的な演奏を楽しむゲームシステムが知られている。このようなゲームシステムでは、所定経路に沿って指示体(音符など)を所定の移動速度で移動表示することによって、プレーヤの入力タイミングと入力すべきタイミングとを比較して、プレーヤの入力を評価する処理を行っている。
【0003】
従来技術として、プレーヤが青と赤の2本のライトセーバー(入力装置)を持ち、ゲームプレイするゲームシステムが存在する。入力装置はVRコントローラに対応している。ゲームシステムは、楽曲の再生とともに、仮想空間において、方向及び色が指定された指示体(立方体)が奥から手前に向かって移動する。プレーヤは、指定された色のライトセーバーで、指定された方向に指示体を切ることで、スコアを獲得する。このゲームシステムは、指示体を間違えずに、リズムに合わせて切ることでより高いスコアを獲得できるゲームである(非特許文献1)。
【0004】
また、他の従来技術として、リズムに合わせてドラムを演奏するゲームシステムが存在する。このようなゲームシステムは、画面上に表示されるノーツが奥から手前に向かって移動させ、ノーツが特定の領域に到達した時、その色と位置に対応するドラムをプレーヤは叩くことでゲームプレイを行うものである。入力タイミングがノーツの位置と合致すれば、得点が加算される。プレーヤは、リズムとタイミングに注意を払い、音楽ゲームを楽しむ(非特許文献2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント、Beat Saber、[online]、掲載開始日不明、[令和5年7月1日検索]、インターネット(URL:https://www.playstation.com/ja-jp/games/beat-saber/)
【非特許文献2】Valve Corporation、Steam、Drums Hero、[online]、掲載開始日不明、[令和5年7月1日検索]、インターネット(URL:https://store.steampowered.com/app/608370/Drums_Hero/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タイミングゲームにおいて、プレーヤが直感的な入力が可能な新たな興趣性の高いゲームが期待されている。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みたものであり、その目的は、入力を評価するタイミングゲームにおいて、プレーヤが直感的な入力が可能な新たな興趣性の高いゲームシステム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明は、
入力装置によって検出された入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価するタイミングゲームのゲームシステムにおいて、
複数の入力すべきタイミングと、当該タイミングにおいて入力すべき種類とを設定する
設定部と、
第1の入力種類と第2の入力種類とを検出する検出部と、
3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示するゲーム制御部と、
を含み、
前記ゲーム制御部は、
第1の入力種類に対応する第1の指示体が、当該第1の指示体の入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第1の指示体を移動させ、
第2の入力種類に対応する第2の指示体が、当該第2の指示体の入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第2の指示体を移動させ、
前記第1の指示体の到達位置に第1の指示領域を配置し、前記第2の指示体の到達位置に第2の指示領域を配置することを特徴とするゲームシステムに関する。
【0009】
また、本発明は、上記各部を含むゲーム装置に関する。本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムに関する。また、本発明は、コンピュータが読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラムを記憶する情報記憶媒体に関する。
【0010】
また、本発明は、入力装置によって検出された入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価するタイミングゲームのゲーム方法において、
複数の入力すべきタイミングと、当該タイミングにおいて入力すべき種類とを設定するステップと、
第1の入力種類と第2の入力種類とを検出するステップと、
3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示するステップと、
を含み、
前記表示するステップは、
第1の入力種類に対応する第1の指示体が、当該第1の指示体の入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第1の指示体を移動させ、
第2の入力種類に対応する第2の指示体が、当該第2の指示体の入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第2の指示体を移動させ、
前記第1の指示体の到達位置に第1の指示領域を配置し、前記第2の指示体の到達位置に第2の指示領域を配置することを特徴とするゲーム方法。
【0011】
に関する。
【0012】
本発明は、入力を評価するタイミングゲームにおいて、プレーヤにとって直感的な入力が可能な、新たな興趣性の高いゲームを提供することができる。
【0013】
本発明は、3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示
体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示するので、プレーヤにとって、3次元仮想空間において、奥から手前に移動する指示体の理解が容易となる。
【0014】
また、本発明は、複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置するので、プレーヤにとって、指示領域の理解が容易となる。
【0015】
本発明は、第1の入力種類に対応する第1の指示体が、当該第1の指示体の入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第1の指示体を移動させる。また、本発明は、第2の入力種類に対応する第2の指示体が、当該第2の指示体の入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第2の指示体を移動させる。また、本発明は、第1の指示体の到達位置に第1の指示領域を配置し、第2の指示体の到達位置に第2の指示領域を配置する。ゆえに、本発明は、プレーヤにとって、入力すべきタイミングを把握しやすい環境を提供することができる。
【0016】
(2)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
前記入力領域を表示するようにしてもよい。
【0017】
本発明によれば、プレーヤは入力領域を認識することができ、入力しやすい環境を提供することができる。
【0018】
(3)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
前記入力領域にゲーム情報を表示するようにしてもよい。
【0019】
本発明によれば、タイミングゲームで重要となる入力領域において、ゲーム情報が表示されるので、プレーヤに対して、ゲーム情報を直感的に理解させることができる。
【0020】
(4)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
前記入力領域に表示するゲーム情報として、入力の評価情報を表示するようにしてもよい。
【0021】
本発明によれば、タイミングゲームで重要となる入力領域において、入力の評価情報が表示されるので、プレーヤに対して、入力の評価情報(例えば、「良」、「可」、「不可」などの評価情報)を直感的に理解させることができる。また、本発明は、ゲーム中に重要な評価情報が入力領域に表示されるので、プレーヤの視点や意識を入力領域に集中しやすくなる。これにより、プレーヤは、集中してゲームをプレイできる。
【0022】
(5)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
前記入力領域に表示するゲーム情報として、ゲームの進行状況を表示するようにしてもよい。
【0023】
本発明によれば、タイミングゲームで重要となる入力領域において、ゲームの進行状況(例えば、プレーヤ得点)が表示されるので、プレーヤに対して、ゲームの進行状況を直
感的に理解させることができる。また、本発明は、ゲーム中に重要なゲームの進行状況が入力領域に表示されるので、プレーヤの視点や意識を入力領域に集中しやすくなる。これにより、プレーヤは、集中してゲームをプレイできる。
【0024】
(6)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
ゲーム状況に基づいて、前記入力領域を変化させるようにしてもよい。
【0025】
本発明によれば、プレーヤは入力領域の変化により、ゲーム状況を把握することができる。入力領域の変化とは、入力領域の態様の変化である。例えば、入力領域の変化とは、入力領域の色の変化、及び/又は、入力領域の形状の変化である。
【0026】
(7)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
ゲーム中、前記第1の指示領域及び/又は前記第2の指示領域の数を変化させるようにしてもよい。
【0027】
本発明によれば、ゲーム中、前記第1の指示領域及び/又は前記第2の指示領域の数を変化させるので、興趣性の高いゲームを提供することができる。
【0028】
(8)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
複数の第1の指示体それぞれに、第1の指示体に対応する前記第1の指示領域を設定し、
複数の第2の指示体それぞれに、第2の指示体に対応する前記第2の指示領域を設定してもよい。
【0029】
本発明によれば、複数の第1の指示体それぞれに、第1の指示体に対応する前記第1の指示領域を設定し、複数の第2の指示体それぞれに、第2の指示体に対応する前記第2の指示領域を設定するので、興趣性の高いゲームを提供することができる。つまり、本発明は、プレーヤが指示体毎に対応する指示領域を把握しながらゲームプレイすることになるので、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0030】
(9)また、本発明において、
入力装置の状態を示す仮想入力装置画像を表示する表示制御部を、更に含むようにしてもよい。
【0031】
本発明によれば、プレーヤは、仮想入力画像を見ることによって入力装置の状態を把握することができる。
【0032】
(10)また、本発明において、
前記表示制御部は、
入力が成功したか否かの情報を、前記仮想入力装置画像に対応付けて表示するようにしてもよい。
【0033】
本発明によれば、プレーヤは、仮想入力画像を見ることによって入力が成功したか否かを把握することができる。
【0034】
(11)また、本発明において、
入力装置において第1の方向の加速度及び/又は角速度を検出した後に、当該入力装置
において所定方向の重力加速度が検出された場合に、当該入力装置の姿勢が所定の姿勢であると判定し、当該入力装置が当該所定の姿勢で安定している場合に、当該入力装置が所定状態に入ったと判定する判定部と、
所定状態中に、前記入力装置が前記所定状態であることを通知する演出を行う演出部と、を更に含むようにしてもよい。
【0035】
本発明によれば、入力装置の姿勢を利用した興趣性の高いゲームを提供することができる。また、本発明によれば、プレーヤは、入力装置が所定状態であることを、演出によって認識することができる。
【0036】
(12)また、本発明において、
前記判定部は、
前記入力装置によって検出された重力加速度に基づいて、前記入力装置の姿勢が前記所定の姿勢であるか否かと判定するようにしてもよい。
【0037】
本発明によれば、入力装置によって検出された重力加速度を利用して、入力装置の姿勢を利用した興趣性の高いゲームを提供することができる。
【0038】
(13)また、本発明において、
前記入力装置において検出された加速度に基づいて、プレーヤの入力タイミングを判定し、
前記入力装置において検出された角速度に基づいて、プレーヤの入力の種類が、第1の入力種類であるのか、又は、第2の入力種類であるのかを判定する判定部を、更に含むようにしてもよい。
【0039】
本発明は、入力装置によって検出された加速度を利用して、プレーヤの入力タイミングを判定できる。また、本発明は、入力装置によって検出された角速度を利用して、プレーヤの入力の種類が、第1の入力種類であるのか、又は、第2の入力種類であるのかを判定できる。ゆえに、本発明によれば、入力装置の加速度や角速度を利用した興趣性の高いゲームを提供することができる。
【0040】
(14)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
前記指示体が移動経路の始点に位置している場合と、前記指示体が移動経路の終点に位置している場合とにおいて、前記指示体の大きさが異なるように制御するようにしてもよい。
【0041】
本発明によれば、指示体が移動経路の始点に位置している場合と、当該指示体が移動経路の終点に位置している場合とにおいて、当該指示体の大きさが異なるので、視覚的な変化が生じる。その結果、入力すべきタイミングに同期して入力をすることが難しくなり、タイミングゲームをより興趣性の高いものにすることができる。
【0042】
(15)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
前記指示体の移動経路の始点を変化させるようにしてもよい。
【0043】
本発明によれば、指示体の移動経路の始点を変化させるので、入力すべきタイミングに同期して入力をすることが難しくなり、タイミングゲームをより興趣性の高いものにすることができる。
【0044】
(16)また、本発明において、
入力すべきタイミングを指示する指示体を表示する表示制御部を、更に含み、
前記ゲーム制御部は、
第1の指示体の到達位置が複数存在する場合に、複数の第1の指示領域を配置し、第2の指示体の到達位置が複数存在する場合に、複数の第2の指示領域を配置するようにしてもよい。
【0045】
本発明によれば、第1の指示体の到達位置が複数存在する場合に、複数の第1の指示領域を配置するので、プレーヤは、第1の指示体の到達位置が複数存在する場合において各到達位置を認識することができる。
【0046】
また、本発明によれば、第2の指示体の到達位置が複数存在する場合に、複数の第2の指示領域を配置するので、プレーヤは、第2の指示体の到達位置が複数存在する場合において各到達位置を認識することができる。
【0047】
(17)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
複数の第2の指示領域を、同心円状に配置するようにしてもよい。
【0048】
本発明は、複数の第2の指示領域を、同心円状に配置するので、複数の第2の指示領域の配置関係が認識しやすくなり、プレーヤにとって最適なゲーム環境を提供できる。
【0049】
(18)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
第1の指示領域を所定領域内に配置し、第2の指示領域を当該所定領域外に配置するようにしてもよい。
【0050】
本発明によれば、第1の指示領域を所定領域内に配置し、第2の指示領域を当該所定領域外に配置するので、第1の指示領域と、第2の指示領域との配置関係が認識しやすくなり、プレーヤにとって最適なゲーム環境を提供できる。
【0051】
(19)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
打楽器を模した打楽器画像を表示し、打楽器画像の打面に対応付けて第1の指示領域を配置し、打楽器画像のふちに対応付けて第2の指示領域を配置するようにしてもよい。
【0052】
本発明によれば、プレーヤは打楽器の打面を打ったり、打楽器のふちを打ったりするような演奏が可能となり、リアルなタイミングゲームを提供することができる。
【0053】
(20)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
前記XY平面上において、第1の指示領域と、第2の指示領域とを移動させるようにしてもよい。
【0054】
本発明によれば、XY平面上において、第1の指示領域と、第2の指示領域とを移動させるので、入力すべきタイミングに同期して入力をすることが難しくなり、タイミングゲームをより興趣性の高いものにすることができる。
【0055】
(21)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
任意のタイミングで、第1の指示領域と、第2の指示領域との位置関係を変更するようにしてもよい。
【0056】
本発明は、任意のタイミングで、第1の指示領域と、第2の指示領域との位置関係を変更するので、入力すべきタイミングに同期して入力をすることが難しくなり、タイミングゲームをより興趣性の高いものにすることができる。
【0057】
(22)また、本発明において、
前記ゲーム制御部は、
入力すべきタイミングの到来を予告する予告標識を、当該入力すべきタイミングに対応する指示体と当該指示体の到達位置との距離、及び/又は、現在時刻と当該入力すべきタイミングとの時間差に基づいて表示するようにしてもよい。
【0058】
本発明は、入力すべきタイミングの到来を予告する予告標識を表示するので、プレーヤにとってタイミング入力をしやすいゲーム環境を提供できる。
【0059】
(23)また、本発明において、
前記タイミングゲームは、
楽曲を再生して、入力装置の入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価する音楽ゲームにしてもよい。
【0060】
本発明は、興趣性の高い音楽ゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】本実施形態のゲームシステムのシステム構成の一例を示す図。
図2】本実施形態のゲーム装置の正面図。
図3】本実施形態のゲーム装置の説明図。
図4】本実施形態のゲーム装置の機能構成図。
図5】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図6図6(A)(B)は、本実施形態の入力種類を説明するための図。
図7】本実施形態の所定状態及び所定状態からの入力を説明するための図。
図8】本実施形態の入力装置30の姿勢を説明するための図。
図9】本実施形態の所定状態中の演出を説明するための図。
図10】本実施形態の所定状態中の演出を説明するための図。
図11】本実施形態の所定状態の期間と評価(得点)との関係を示す図。
図12図12(A)(B)は、本実施形態の入力評価の表示の一例を示す図。
図13】本実施形態の処理の流れを示すフローチャート図。
図14】本実施形態のゲームプレイの一例を説明するための図。
図15】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図16】本実施形態の指示体の移動を説明するための図。
図17】本実施形態の指示体の移動を説明するための図。
図18】本実施形態の指示体の移動を説明するための図。
図19】本実施形態の指示体の移動を説明するための図。
図20】本実施形態の指示体の移動を説明するための図。
図21】本実施形態の指示領域の配置を説明するための図。
図22】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図23】本実施形態の指示領域の配置を説明するための図。
図24】本実施形態の指示領域の配置を説明するための図。
図25】本実施形態の指示領域の配置を説明するための図。
図26】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図27】本実施形態の入力装置30の姿勢を説明するための図。
図28図28(A)(B)は、ゲーム画面の一例を示す図。
図29】本実施形態のゲーム画面の一例を示す図。
図30】本実施形態のゲームシステムのシステム構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0063】
[1]ゲームシステムの概要構成
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステムの概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【0064】
本実施形態のゲームシステムは、タイミングゲーム(音楽ゲーム)である。ゲームシステムは、ゲームの指示に合わせて入力されたプレーヤの入力タイミングに基づいて、プレーヤの入力タイミングを評価する。そして、ゲームシステムは、その評価結果に基づいて、プレーヤの演奏に得点を付ける。プレーヤは高得点を狙いながら、リズムや音楽を楽しみながらゲームプレイできる。なお、ゲームシステムは、他のプレーヤと得点などを競わせるゲームシステムとしてもよい。
【0065】
ゲームシステムは、ゲーム装置20を含む。具体的には、本実施形態のゲームシステムは、プレーヤによって操作入力される入力装置(コントローラー)30と、ゲーム処理を行う本体装置21と、ゲーム画面を表示させる表示部290(ディスプレイ)とを含む。入力装置30は、右入力装置30R、左入力装置30Lが存在する。右入力装置30R、左入力装置30Lは、本体装置21と着脱可能な装置である。なお、以下の説明では、右入力装置30R、左入力装置30Lは、広義には入力装置30である。また、本体装置21は、広義にはゲーム装置20に含まれる。
【0066】
そして、ゲームシステムは、プレーヤに表示部290に表示されたゲーム画面を見ながら、プレーヤに対して音楽ゲームを興趣させるため、情報記憶媒体であるメモリから読み出したゲームプログラムやゲームデータ、又は、入力装置30から入力される操作信号等に基づいて、タイミングゲームを実行する。
【0067】
例えば、ゲームシステムは、プレーヤによって操作された入力を受け付けると、ゲームを開始する。ゲームシステムは、各種のゲーム上の設定を実行し、及び、ゲームの実行中に受け付けた入力タイミングに基づいて、プレーヤの入力を評価する。
【0068】
なお、本実施形態では、入力装置30と本体装置21とは無線通信により情報の送受信を行う。例えば、入力装置30と本体装置21とを通信ケーブルで接続し、当該通信ケーブルを介して情報の送受信を行うようにしてもよい。
【0069】
本体装置21は、入力装置30を介してプレーヤの入力に基づいてゲーム処理を実行し、その処理結果に基づいて、ディスプレイ40に種々のゲーム画像を表示させるとともに、スピーカー(図示省略)にゲーム中のBGMなどの各種の音声を出力させる。
【0070】
なお、本実施形態のゲームシステムは、サーバ装置10と、ゲーム装置20(広義には端末装置)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成される。ゲームシステムは、サーバ装置から、プレーヤのゲーム装置20(端末装置)に、ゲームに関する情報を提供する。このゲームに関する情報は、ゲーム装置20(端末装置)を機能さ
せるためのプログラムや各種データのアップデート情報を含む。ゲーム装置20は、サーバ装置10からゲームに関する情報を受信する。
【0071】
サーバ装置10は、インターネット(ネットワークの一例)を介して通信接続されたゲーム装置20を用いて、所与のサービスを提供することが可能な情報処理装置である。
【0072】
なお、ゲーム装置20だけで本発明に関する各種の処理を行うようにしてもよい。
【0073】
[2]ゲーム装置の説明
図2は、本発明が適用された携帯型のゲーム装置20であって、入力装置30(コントローラ)が着脱自在なゲーム装置の正面図である。図3は、入力装置30を分離した状態の同ゲーム装置を示す図である。
【0074】
ゲーム装置20は、携行性と使用時の利便性とを考慮してデザインされた、携帯型ゲーム装置に分類されるコンピュータである。ゲーム装置20は、本体装置21と、本体装置21に着脱可能な複数の入力装置30と、を備える。本実施形態では、第1コントローラとしての右入力装置30Rと、第2コントローラとしての左入力装置30Lの、2つの入力装置30を備える。なお、ゲーム装置20が備える入力装置30の数は2つに限らず、3つ以上備えていてもよい。
【0075】
本体装置21は、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネルディスプレイ(表示部290の一例)を備える。また、本体装置21は、音出力部(スピーカー)を備える。その他、電源ボタン、音量調節ボタン等が適宜設けられている。
【0076】
右入力装置30R及び左入力装置30Lに対応して本体装置21の左右の端部それぞれにコネクタが設けられている。右入力装置30Rや左入力装置30Lのコネクタと接続されて、各入力装置30と本体装置21との間の通信を実現する。なお、通信モジュールにより本体装置21と入力装置30との無線通信は可能である。
【0077】
本体装置21は、入力装置30が搭載する各種デバイス(ジョイスティック、プッシュスイッチ、バイブレーター、スピーカー、3軸加速度センサ、3軸ジャイロセンサ50等)と、本体装置21との信号のやり取りを実現する。
【0078】
右入力装置30R及び左入力装置30Lは、プレーヤによって右手・左手にそれぞれ把持されるようにデザインされている。そして、右入力装置30R及び左入力装置30Lは、それぞれ、ジョイスティックと、操作ボタンとなる複数のプッシュスイッチと、振動発生デバイスであるバイブレーターと、スピーカーとを備える。
【0079】
入力装置30は、動きセンサ(物理量センサ)を備える。動きセンサの一例として慣性センサが挙げられる。
【0080】
慣性センサは、3軸加速度センサと、3軸ジャイロセンサと、を備える。具体的には、図3に示すように、右入力装置30Rの3軸加速度センサは、右手系のローカル座標(X,Y,Z)を構成している。この右手系のローカル座標(X,Y,Z)は、右入力装置30Rの正面向かって右方向(図3の右側)がX軸の正方向、右入力装置30Rの長手方向上側(図3の上側)がY軸の正方向、コントローラの正面法線方向つまり右入力装置30Rの正面手前側(図3の手前側)がZ軸の正方向となるように構成されている。
【0081】
右入力装置30Rの3軸ジャイロセンサ50は、右手系のローカル座標(X,Y,Z)を構成しており、右入力装置30Rの3軸加速度センサの各軸回りの角速度を検出できるよ
うに構成されている。
【0082】
右入力装置30Rは、右手で包むようにして把持される。換言すると、正面側とは反対の背面側を掌側にして片手で握るようにして保持される。
【0083】
同様にして、左入力装置30Lの3軸加速度センサは、左手系のローカル座標(X,Y,Z)を構成している。この左手系のローカル座標(X,Y,Z)は、左入力装置30Lの正面向かって左方向(図3の左側)がX軸の正方向、左入力装置30Lの長手方向上側(図3の上側)がY軸の正方向、左入力装置30Lの正面法線方向つまりコントローラの正面手前側(図3の手前側)がZ軸の正方向となるように構成されている。
【0084】
左入力装置30Lの3軸ジャイロセンサ50は、左手系のローカル座標(X,Y,Z)を構成しており、左入力装置30Lの3軸加速度センサの各軸回りの角速度を検出できるように構成されている。
【0085】
左入力装置30Lは、左手で包むようにして把持される。換言すると、正面側とは反対の背面側を掌側にして片手で握るようにして保持される。
【0086】
図3等に座標軸の方向を示す表記をしているが、この表記は各座標軸の方向を示しているだけであり、座標原点を示すものではない。
【0087】
[3]ゲーム装置の機能構成
次に、図4を用いて本実施形態のゲーム装置20について説明する。なお、図4は、本実施形態におけるゲーム装置20の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態のゲーム装置20は図4の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0088】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0089】
入力部260は、入力装置30を含む。例えば、入力部260は、操作入力(操作信号)を入力可能なボタンやレバーを備える。
【0090】
入力部260は、タッチパネル又はタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できてもよい。すなわち、入力部260は、画像が表示される画面上における2次元の指示位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。例えば、入力部260は、接触検出領域(タッチパネル)における、2次元の接触位置座標(x,y)を検出可能な検出部262を備えている。なお、表示画面(以下、特別な場合を除き「タッチパネル」という。)への接触操作は、指先を用いて行うようにしてもよいし、タッチペンなどの入力機器を用いて行うようにしてもよい。
【0091】
また、入力部260は、キーボード、ステアリング、マイク、動きセンサ(モーションセンサ)などを備えていてもよい。動きセンサは、加速度センサ、角速度センサ等の慣性センサを含む。検出部262は、第1の入力種類と第2の入力種類とを検出する。
【0092】
入力部260は、振動部263を含む。振動部263は、入力部260を振動させるバイブレーターである。例えば、振動部263は、入力種類に応じて異なる振動パターン又は振動の大きさの叩打演出振動を発生させる。
【0093】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。
【0094】
記憶部270の記憶領域の一例の図である。そして、本実施形態の記憶部270は、主記憶部271と、画像バッファ272と、ゲーム情報記憶部274、譜面データ記憶部275、プレーヤ情報記憶部276と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部或いはネットワークを介して接続された所与の記憶装置(クラウド上の記憶領域)がその一部を構成してもよい。
【0095】
主記憶部271は、ワーク領域として使用される。画像バッファ272には、画像生成部230によって生成された画像データが記憶される。なお、サーバ装置10が生成した画像データを受信し、当該画像データを画像バッファ272に記憶してもよい。
【0096】
ゲーム情報記憶部274には、ゲーム情報が記憶される。例えば、ゲーム情報記憶部274には、ゲーム情報が記憶される。なお、ゲーム装置20は、サーバ装置10から、ゲーム情報を受信して、ゲーム情報記憶部274に、当該ゲーム情報を記憶してもよい。
【0097】
ゲーム情報は、楽曲情報、楽曲ID毎の譜面情報(各難易度に応じた譜面情報)、楽曲ID毎のゲーム結果情報(各難易度に応じたゲーム成績)、キャラクタ情報を含む。
【0098】
また、ゲーム情報記憶部274に記憶されるゲーム情報は、仮想空間(ゲーム空間)の情報、仮想カメラの情報、キャラクタ情報、その他ゲームで用いられる設定値等を含んでもよい。
【0099】
譜面データ記憶部275は、譜面データを記憶する。譜面データは、例えば、楽曲IDに対応付けられた入力すべきタイミングと入力種類とを時間軸に沿って設定された情報である。なお、楽曲IDは楽曲を識別するための情報である。楽曲毎に、楽曲IDが割り振られる。
【0100】
プレーヤ情報記憶部276は、プレーヤの情報が記憶される。なお、ゲーム装置20は、サーバ装置10から、プレーヤIDに対応するプレーヤ情報を受信して、プレーヤ情報記憶部276に記憶するようにしてもよい。
【0101】
例えば、プレーヤ情報記憶部276には、プレイ履歴、楽曲IDに対応付けられた楽曲IDのゲーム成績情報(得点、クリア判定結果など)、プレーヤに関連する他のプレーヤの情報、等が記憶される。なお、プレーヤ情報記憶部276は、プレーヤの技量を示すレベルを記憶してもよい。本実施形態では、レベルは、ゲーム成績情報によって順次更新される。
【0102】
なお、プレーヤ情報は、プレーヤの操作入力(操作情報)を含んでもよい。また、プレーヤ情報は、プレーヤに対応付けられたプレーヤの情報だけでなく、プレーヤのゲーム媒体(例えば、プレーヤが所有するキャラクタ、カード、アイテムなどのゲーム媒体)の情報等を含む概念であってもよい。
【0103】
情報記憶媒体280について説明すると、情報記憶媒体280は、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0104】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。
【0105】
特に、本実施形態では表示部290は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部260としても機能する。ここでタッチパネルとして、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0106】
表示部290は、本体装置21のディスプレイでもよいし、本体装置21と接続されたディスプレイでもよい。
【0107】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカー、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0108】
音出力部292は、本体装置21の音出力部でもよいし、本体装置21と接続された音出力部でもよい。
【0109】
通信部296は、外部(例えばサーバ装置10や他のゲーム装置20)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0110】
なお、ゲーム装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部170に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してゲーム装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
【0111】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム制御、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0112】
また、処理部200は、入力部260によって入力されたプレーヤの操作入力に基づき、ゲーム処理(例えば、タイミングゲーム等の処理)、等を行う。また、処理部200は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0113】
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0114】
処理部200は、通信制御部211、オブジェクト空間設定部212、ゲーム制御部213、演出部214、評価部215、設定部217、判定部219、表示制御部220、キャンセル部222、仮想カメラ制御部223、振動制御部224、入力受付部225、画像生成部230、音制御部240を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0115】
通信制御部211は、サーバ装置10とデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部211は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
【0116】
通信制御部211は、サーバ装置10から受信した情報に基づいてゲームを制御する場合に、サーバ装置10から送信された情報を受信し、サーバ装置に、ゲーム装置20の情報を送信する。
【0117】
通信制御部211は、他のプレーヤのゲーム装置20と、ゲームを制御する場合に、他のプレーヤのゲーム装置20から送信された情報を受信し、他のプレーヤのゲーム装置20に、自ゲーム装置20の情報を送信する。
【0118】
通信制御部211は、プレーヤからの通信開始の操作入力を受け付けた場合に、他のゲーム装置20又はサーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0119】
また、通信制御部211は、他のゲーム装置20又はサーバ装置10と通信接続が確立されてから当該通信接続が切断されるまで、データを所定周期で互いに送受信する処理を行う。
【0120】
通信制御部211は、サーバ装置10にプレーヤの識別情報や操作入力を送信して、データ(プレーヤのWebページ、画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。
【0121】
通信制御部211は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの操作入力を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部211は、所与の画面情報(例えば、画面の情報等)を、サーバ装置10から受信する処理を行うようにしてもよい。
【0122】
さらに、通信制御部211は、複数のゲーム装置20によって構成されるネットワークシステムの場合は、複数のゲーム装置20間でデータの送受信を行いながらオンラインゲームを実行するピア・ツー・ピア(いわゆるP2P)方式によって通信制御を実行してもよいし、サーバ装置10を介して各ゲーム装置20がデータ(情報)の送受信を行いながらオンラインゲームを実行するクライアント・サーバ方式によって通信制御を実行してもよい。
【0123】
なお、本実施形態のゲームシステムでは、有線通信のみならず無線通信でデータを送受信してもよい。
【0124】
オブジェクト空間設定部212は、オブジェクト(指示体等)、建物、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(スプライト、ビルボード、ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)を擬似的に奥行きがあるような仮想空間に配置設定する処理を行う。
【0125】
ここで擬似的に奥行きがあるような仮想空間とは、いわゆる仮想2次元空間、仮想3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。3次元空間の場合、具体的にはオブジェクト空間設定部212は、オブジェクト(モデルオブジェクト)の位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。特に、本実施形態のオブジェクト空間設定部212は、仮想空間に指示体を設定する。
【0126】
また仮想空間を3次元空間とした場合には、ワールド座標系にオブジェクトを配置し、所与の視点から見える画像であって、奥行きがあるように見える画像を生成する。この場
合、仮想カメラ制御部223が、仮想空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置や視線方向を制御する処理)を行う。
【0127】
例えば、仮想空間が三次元空間である場合、ワールド座標系、仮想カメラ座標系のように、三次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0128】
例えば、オブジェクト空間設定部212は、ワールド座標系にオブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)を配置する。また、例えば、ワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0129】
オブジェクト空間設定部212は、スクリーン(二次元画像、画面、スクリーン座標系)上に、オブジェクトを配置する処理を行うようにしてもよい。また、オブジェクト空間設定部212は、仮想空間(三次元空間、ワールド座標系、仮想カメラ座標系、モデル座標系)に、オブジェクトを配置するようにしてもよい。
【0130】
ゲーム制御部213は、開始条件が満たされた場合にゲーム(例えば、ゲーム)を開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタ、敵キャラクタなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲームの結果(例えば、ゲーム結果)を演算する処理、或いは終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
【0131】
ゲーム制御部213は、複数種類の入力があり、入力種類に応じて所定の姿勢を変化させる処理、及び/又は、入力種類に応じて、所定状態中であることを通知する演出を変化させる処理を行うようにしてもよい。
【0132】
また、ゲーム制御部213は、仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する指示体を、奥から手前に移動させ、指示体の到達位置を示す指示領域を配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示する。なお、「指示体」を、「移動体」、「音符」又は「ノーツ」と言い換えてもよい。
【0133】
つまり、ゲーム制御部213は、3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置し、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させ、当該指示体の到達位置を示す当該複数種類の指示体毎に設定された指示領域を当該入力領域上に配置し、当該指示体と当該指示領域とを表示する。
【0134】
ゲーム制御部213は、第1の入力種類に対応する第1の指示体が、当該第1の指示体の入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第1の指示体を移動させる。また、ゲーム制御部213は、第2の入力種類に対応する第2の指示体が、当該第2の指示体の入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置に到達するように、当該第2の指示体を移動させる。また、ゲーム制御部213は、第1の指示体の到達位置に第1の指示領域を配置し、第2の指示体の到達位置に第2の指示領域を配置する。
【0135】
ゲーム制御部213は、入力領域を表示するようにしてもよい。また、ゲーム制御部213は、入力領域にゲーム情報を表示するようにしてもよい。
【0136】
入力領域にゲーム情報を表示するとは、広義には、入力領域近く(入力領域の外側でも内側でもよい)にゲーム情報を表示することである。プレーヤに必要なゲーム情報を適切な場所で提供することを目的としている。なお、入力領域近くにゲーム情報を表示するとは、例えば、入力領域のすぐ隣や上下にゲーム情報を配置することである。
【0137】
例えば、ゲーム制御部213は、入力領域に表示するゲーム情報として、入力の評価情報を表示するようにしてもよい。入力の評価情報とは、例えば、指示体に対するプレーヤの入力の評価情報(例えば、「良」、「可」、「不可」、「スルー」でもよいし、「成功」又は「失敗」でもよい)である。
【0138】
また、ゲーム制御部213は、入力領域に表示するゲーム情報として、ゲームの進行状況(例えば、プレーヤ得点、コンボ数、等)を表示するようにしてもよい。
【0139】
また、ゲーム制御部213は、ゲーム状況に基づいて、前記入力領域を変化させるようにしてもよい。また、ゲーム制御部213は、ゲーム中、前記第1の指示領域及び/又は前記第2の指示領域の数を変化させるようにしてもよい。
【0140】
ゲーム制御部213は、複数の第1の指示体それぞれに、第1の指示体に対応する第1の指示領域を設定し、複数の第2の指示体それぞれに、第2の指示体に対応する第2の指示領域を設定するようにしてもよい。
【0141】
ゲーム制御部213は、指示体が移動経路の始点に位置している場合と、指示体が移動経路の終点に位置している場合とにおいて、指示体の大きさが異なるように制御するようにしてもよい。
【0142】
また、ゲーム制御部213は、指示体の移動経路の始点を変化させるようにしてもよい。
【0143】
また、ゲーム制御部213は、第1の指示体の到達位置が複数存在する場合に、(第1の指示体の複数の到達位置それぞれに対応する)複数の第1の指示領域を配置し、第2の指示体の到達位置が複数存在する場合に、(第2の指示体の複数の到達位置それぞれに対応する)複数の第2の指示領域を配置するようにしてもよい。
【0144】
また、ゲーム制御部213は、複数の第2の指示領域を、同心円状に配置するようにしてもよい。
【0145】
また、ゲーム制御部213は、第1の指示領域を所定領域内に配置し、第2の指示領域を当該所定領域外に配置するようにしてもよい。
【0146】
ゲーム制御部213は、打楽器を模した打楽器画像を表示し、打楽器画像の打面に対応付けて第1の指示領域を配置し、打楽器画像のふちに対応付けて第2の指示領域を配置するようにしてもよい。このようにすることで、スクリーンの面と打面の面の方向が一致するため、直感的な入力が可能となる。
【0147】
ゲーム制御部213は、3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸に対して垂直なXY平面上(例えば、スクリーン上)において、第1の指示領域と、第2の指示領域とを移動させるようにしてもよい。
【0148】
ゲーム制御部213は、任意のタイミングで、第1の指示領域と、第2の指示領域との
位置関係を変更するようにしてもよい。
【0149】
ゲーム制御部213は、入力すべきタイミングの到来を予告する予告標識を、当該入力すべきタイミングに対応する指示体と当該指示体の到達位置との距離、及び/又は、現在時刻と当該入力すべきタイミングとの時間差に基づいて表示するようにしてもよい。
【0150】
演出部214は、所定状態中に、入力装置が所定状態であることを通知する演出を行う。
【0151】
また、演出部214は、所定状態の経過時間に応じて、所定状態中であることを通知する演出を変化させるようにしてもよい。
【0152】
評価部215は、入力を評価する。例えば、評価部215は、入力装置によって検出された入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価する。
【0153】
評価部215は、所定状態に入った前記入力装置において第2の方向の加速度及び/又は角速度を検出したタイミングと、入力すべきタイミングの一致度を評価するようにしてもよい。
【0154】
評価部215は、入力装置が所定状態に入っているか否か、及び/又は、入力の種類に基づいて、入力を評価してもよい。
【0155】
評価部215は、入力装置の入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度と、前記入力装置の入力の種類が、入力すべき種類であるか否かに基づいて、入力を評価してもよい。
【0156】
評価部215は、所定状態の経過時間に応じて、入力を評価してもよい。
【0157】
評価部215は、入力装置の動きが検出されたタイミング後、前記入力装置の姿勢を評価するようにしてもよい。
【0158】
設定部217は、複数の入力すべきタイミングを設定する。また、設定部217は、複数の入力すべきタイミングと、当該タイミングにおいて入力すべき種類とを設定するようにしてもよい。
【0159】
判定部219は、入力装置において検出された加速度に基づいて、プレーヤの入力タイミングを判定する。
【0160】
判定部219は、入力装置において検出された角速度に基づいて、プレーヤの入力の種類が、第1の入力種類であるのか、又は、第2の入力種類であるのかを判定してもよい。
【0161】
判定部219は、入力装置において第1の方向の加速度及び/又は角速度を検出した後に、当該入力装置において所定方向の重力加速度が検出された場合に、当該入力装置の姿勢が所定の姿勢であると判定し、当該入力装置が当該所定の姿勢で安定している場合に、当該入力装置が所定状態に入ったと判定する。
【0162】
表示制御部220は、各種情報(ゲーム画像など)をプレーヤに提供する処理を行う。例えば、ゲーム装置20の表示部290に映像を表示する処理を行う。
【0163】
表示制御部220は、サーバ装置10から受信した映像を表示してもよい。なお、表示
制御部220は、Webブラウザを用いて表示情報や画面を表示してもよい。
【0164】
表示制御部220は、入力装置の状態を示す仮想入力装置画像を表示してもよい。例えば、表示制御部220は、所定状態中において、仮想入力装置画像を変化させるようにしてもよい。また、表示制御部220は、入力が成功したか否かの情報を、仮想入力装置画像に対応付けて表示するようにしてもよい。
【0165】
表示制御部220は、入力すべきタイミングを指示する指示体を表示してもよい。表示制御部220は、所定状態中において、指示体を変化させてもよい。
【0166】
キャンセル部222は、所定状態中に、所定のキャンセル入力を検出すると、所定状態をキャンセル可能とする。
【0167】
仮想カメラ制御部223は、仮想空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。
【0168】
仮想カメラ制御部223は、仮想空間に、少なくとも1つの仮想カメラを配置する。つまり、1つの仮想カメラ或いは2以上の仮想カメラを仮想空間に配置する。
【0169】
具体的には、仮想カメラ制御部223は、三次元の画像を生成する場合には、ワールド座標系における仮想カメラの位置(X、Y、Z)、回転角度(例えば、X、Y、Z軸の各軸の正方向からみて時計回りに回る場合における回転角度)を制御する処理を行う。
【0170】
すなわち、仮想カメラ制御部223は、仮想カメラの視点位置、視線方向、画角、移動方向、移動速度の少なくとも1つを制御する処理を行う。
【0171】
振動制御部224は、入力装置を振動させるようにしてもよい。例えば、振動制御部224は、振動部263を振動させる。振動制御部224は、所定状態中において、入力装置の振動を変化させるようにしてもよい。
【0172】
入力受付部225は、プレーヤによって入力部260に入力された操作入力を受け付ける。
【0173】
画像生成部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部290に出力する。
【0174】
すなわち、画像生成部230は、仮想空間において、仮想カメラから見える映像(画像、動画像)を生成する。
【0175】
画像生成部230は次のように映像を構成する画像生成を行う。例えば、画像生成部230は、オブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理(頂点シェーダによるシェーディング)が行われる。なお頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
【0176】
頂点処理では、頂点処理プログラム(頂点シェーダプログラム、第1のシェーダプログラム)に従って、頂点の移動処理や、座標変換、例えばワールド座標変換、視野変換(カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換(投影変換)、ビューポート変換等のジオ
メトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。
【0177】
そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そして、ラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(ピクセルシェーダによるシェーディング、フラグメント処理)が行われる。
【0178】
ピクセル処理では、ピクセル処理プログラム(ピクセルシェーダプログラム、第2のシェーダプログラム)に従って、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ272(ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット、フレームバッファ)に出力(描画)する。
【0179】
すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0180】
なお、頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現される。
【0181】
プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、従来のハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
【0182】
そして画像生成部230は、オブジェクトを描画する際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
【0183】
ジオメトリ処理では、オブジェクトに対して、座標変換、クリッピング処理、透視投影変換、或いは光源計算等の処理が行われる。そして、ジオメトリ処理後(透視投影変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)は、記憶部270に保存される。
【0184】
テクスチャマッピングは、記憶部270に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングするための処理である。
【0185】
具体的には、オブジェクトの頂点に設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部270からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出す。そして、二次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
【0186】
隠面消去処理としては、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行うことができる。
【0187】
すなわち、オブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Zバ
ッファに格納されるZ値を参照する。そして参照されたZバッファのZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファのZ値を新たなZ値に更新する。
【0188】
αブレンディング(α合成)は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)のことである。
【0189】
例えば、αブレンディングでは、これから画像バッファ272に描画する描画色(上書きする色)C1と、既に画像バッファ272(レンダリングターゲット)に描画されている描画色(下地の色)C2とを、α値に基づいて線形合成処理を行う。つまり、最終的な描画色をCとすると、C=C1*α+C2*(1-α)によって求めることができる。
【0190】
なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
【0191】
また、画像生成部230は、他の端末(第2の端末)とネットワークを介してデータを送受信するマルチプレーヤオンラインゲームを行う場合は、端末(第1の端末)の操作対称のオブジェクトの移動に追従する仮想カメラ(端末(第1の端末)で制御される仮想カメラ)から見える画像を生成する処理を行う。つまり、各端末が独立した描画処理を行う。
【0192】
音制御部240は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。なお、音制御部240は、サーバ装置10の音制御部140と全部又は一部の処理と同様の処理を行ってもよい。
【0193】
音制御部240は、効果音を制御するようにしてもよい。例えば、音制御部240は、所定状態中において、効果音を変化させるようにしてもよい。
【0194】
なお、本実施形態のゲーム装置20は、1人のプレーヤのみがプレイできるシングルプレーヤモード、或いは、複数のプレーヤがプレイできるマルチプレーヤモードでゲームプレイできるように制御してもよい。例えば、マルチプレーヤモードで制御する場合には、ネットワークを介して他のゲーム装置20とデータを送受信してゲーム処理を行うようにしてもよいし、1つのゲーム装置20が、複数の入力部からの操作入力に基づいて処理を行うようにしてもよい。
【0195】
本実施形態のゲーム装置20が、P2Pなどによって複数のゲーム装置20でゲームを行う場合は、一のゲーム装置20がホストとしての役割を担い、処理を実行してもよい。かかる場合、ホストとしてのゲーム装置20は、サーバ装置10の各処理部(各処理部の一部又は全部)の処理を行うようにしてもよい。
【0196】
また、本実施形態のゲーム装置20は、サーバ装置10と同等の処理を行い、当該ゲーム装置20の表示部に画面を表示するようにしてもよい。
【0197】
[4]ゲーム概要の説明
本実施形態のゲームシステムは、入力装置によって検出された入力タイミングと入力すべきタイミングとの一致度に基づいて入力を評価するタイミングゲームに関する。例えば、タイミングゲームは、楽曲を再生して、入力装置の入力タイミングと入力すべきタイミ
ングとの一致度に基づいて入力を評価する音楽ゲームである。
【0198】
図5は、本実施形態におけるゲーム画面の一例である。本実施形態のゲームは仮想打楽器の演奏をテーマとした音楽ゲームである。ゲーム中、表示部290には楽曲(プレイ曲)の譜面表示を含むゲーム画面(ゲーム画像)が表示される。
【0199】
また、ゲーム中、音出力部からは、プレイ曲の音声や操作入力に応じた叩打演出音等が出力される。
【0200】
プレーヤは、ディスプレイのゲーム画面W1の譜面表示を見ながら、スピーカーから出力(再生)されるプレイ曲のリズムに合わせて右入力装置30R及び左入力装置30Lを空中で振ることで操作入力をして、音楽ゲームを楽しむ。
【0201】
具体的には、プレーヤは、右入力装置30R及び左入力装置30Lを、仮想打楽器(例えば和太鼓)の仮想の叩打用具(仮想バチ)の持ち手部分を持っているつもりで把持する。そして、右入力装置30R及び/又は左入力装置30Lを振って操作入力をする。
【0202】
本実施形態のゲームシステムでは、楽曲毎(楽曲ID毎)に、ゲーム開始時からゲーム終了時までの時間軸に、複数の入力すべきタイミング、及び、入力すべき入力種類を、譜面データとして譜面データ記憶部275に記憶する。なお、本実施形態では、楽曲毎に、時系列に示す入力すべきタイミングのみを譜面データとして譜面データ記憶部275に記憶するようにしてもよい。
【0203】
ゲームシステムは、仮想空間(2次元仮想空間又は3次元仮想空間)の奥側から手前側に向けて指示体Aを移動させて表示する。そして、ゲームシステムは、指示体Aの到達位置(基準位置)に対応付けて指示領域Dを表示する。
【0204】
指示体は少なくとも1つ存在する。本実施形態では、入力すべきタイミングの個数分の指示体を用意する。図5の例では、ゲーム中の所与のタイミングにおいて、指示体A1、指示体A2、指示体A3、指示体B1が表示される例を示す。
【0205】
指示領域は、少なくとも1つ存在する。1つの指示領域のみが存在する場合は、指示体が当該指示領域に到達するように、当該指示領域に向けて指示体を移動させる。
【0206】
図5に示すように複数の指示領域D1、D2、D3、D4が存在する場合は、指示体が指示領域D1、D2、D3、D4のうちのいずれか1つの指示領域に到達するように、当該指示領域に向けて指示体を移動させる。
【0207】
基準位置は、「入力すべきタイミング」を示すための位置を示している。「入力すべきタイミング」は、「規準タイミング」或いは「目標とする入力タイミング」と言い換えてもよい。
【0208】
基準位置は少なくとも1つ存在する。基準位置は、1つでもよいし、図5に示すように、基準位置を、位置d1~d4のように複数設けてもよい。そして、本実施形態では、基準位置d1~d4を指示体の到達位置とする。指示体の位置(例えば、中心点)が、基準位置に一致するタイミングが入力すべきタイミングとなる。
【0209】
ゲームシステムは、到達位置(基準位置)が明確にプレーヤに認識できるように、到達位置に対応する指示領域を表示する。例えば、指示領域の位置(例えば、中心点)と到達位置とが一致するように、指示領域を表示する。具体的に、指示領域D1の表示例を説明
すると、指示領域D1の中心位置と到達位置(基準位置)d1とが一致するように、指示領域D1を表示する。
【0210】
また、本実施形態では、入力すべきタイミングに対応する入力すべき入力種類を複数設定する。指示体は、入力すべきタイミングでなされるべき正しい入力の種類(以下、「規準操作種類」とも言う)別に異なるデザインで用意されている。
【0211】
図6(A)は、第1の入力種類を説明するための図である。第1の入力種類は、右入力装置30Rをまっすぐ振り下ろす入力である。なお、図示していないが、左入力装置30Lも第1の入力種類による入力(まっすぐ振り下ろす入力)を行うことが可能である。
【0212】
図6(B)は、第2の入力種類を説明するための図である。第2の入力種類は、右入力装置30Rを、ななめに振り下ろす入力である。なお、図示していないが、左入力装置30Lも第2の入力種類による入力(ななめに振り下ろす入力)を行うことが可能である。
【0213】
本実施形態のゲームシステムは、入力装置30において(右入力装置30R、左入力装置30Lそれぞれにおいて)、検出された加速度に基づいて、プレーヤの入力タイミングを判定する。
【0214】
本実施形態のゲームシステムは、入力装置30において(右入力装置30R、左入力装置30Lそれぞれにおいて)、検出された角速度に基づいて、プレーヤの入力の種類が、第1の入力種類であるのか、又は、第2の入力種類であるのかを判定する。
【0215】
本実施形態では、第1の入力種類に対応する指示体Aと、第2の入力種類に対応する指示体Bとを識別して表示する。
【0216】
指示体は、仮想空間に奥から出現表示される。指示体は、到達位置へ向けてプレイ曲の音声再生と同期してライン状に流れるように移動表示される。そして、指示体が到達位置に到来したタイミングによって、当該指示体の種類が示す入力をすべきタイミングであることを、プレーヤに提示する。
【0217】
本実施形態では、第1の入力種類に対応する指示体Aを、到達位置d1、d2のうちのいずれかに向けて移動させる。また、第2の入力種類に対応する指示体Bを、到達位置d3、d4のうちのいずれかに向けて移動させる。
【0218】
例えば、図5の例では、指示体A1、A2、A3それぞれは、始点SPから到達位置d2へ向けて流れるように移動表示される。また、指示体B1は、始点SPから到達位置d4へ向けて流れるように移動表示される。
【0219】
本実施形態では、プレーヤの入力に対する評価結果を随時表示する。例えば、ゲームシステムは、指示体の中心が基準位置(到達位置)の中心点と重なるタイミングを規準タイミングとし、重なった指示体の種類を規準操作種類として、第1の評価項目である規準タイミングとその時の入力タイミングとの時間差と、第2の評価項目である規準操作種類と操作入力種類の異同と、をそれぞれ評価する。なお、ゲームシステムは、第1の評価項目のみを評価するようにし、第2の評価項目については評価しないようにしてもよい。
【0220】
規準操作種類と操作入力種類とが一致し、且つ、規準タイミングと入力タイミングとの時間差が小さい程、高評価となる。本実施形態では、例えば、規準操作種類と操作入力種類とが異なる場合は当該操作入力を「不可」とする。そして、規準操作種類と操作入力種類とが一致する場合には、規準タイミングと操作入力タイミングとの時間差を、当該時間
差に係る基準を用いて「良」「可」「不可」「スルー」の4段階で判定する。そして、各評価に対応する点数を得点に加算する。例えば、「良」の場合は10点、「可」の場合は5点、「不可」及び「スルー」は0点とする。
【0221】
本実施形態では、操作入力の評価結果に応じて付与される得点の累計が表示される。また、本実施形態の音楽ゲームは、プレイ開始前にプレーヤが後述するプレイ難易度を選択して行う。ゲーム画面には、選択したプレイ難易度を表示してもよい。
【0222】
難易度は、例えば、低い方から順に「かんたん」「ふつう」「むずかしい」「おに」の4段階とされる。例えば、楽曲の再生スピード、譜面のスピード(指示体の移動速度)が速い程、難易度が高くなる。また、入力すべきタイミングが多い程、難易度が高くなる。
【0223】
なお、本実施形態では、ゲーム画面W1に、プレイ開始からの経過時間、楽曲名、スコア、難易度を表示してもよい。
【0224】
図5に示すように、本実施形態では、プレーヤの入力装置30の状態を示す仮想入力装置画像HR、HLを表示する。つまり、ゲームシステムは、入力装置30の状態を示すバチを把持したプレーヤの手及び入力装置を模した画像を、仮想入力装置画像とし、表示部290に表示する。右入力装置30Rは仮想入力装置画像HRに対応し、左入力装置30Lは仮想入力装置画像HLに対応する。図5は、プレーヤを後方から見たときの右入力装置30R、左入力装置30Lの状態を、仮想入力装置画像HR、HLで表している。仮想入力装置画像HRの動きは、右入力装置30Rに連動する。仮想入力装置画像HLの動きは、左入力装置30Lに連動する。例えば、プレーヤが右入力装置30Rを振ると、仮想入力装置画像HRも振る画像を表示する。また、プレーヤが左入力装置30Lを振ると、仮想入力装置画像HLも振る画像を表示する。
【0225】
[5]譜面データ
譜面データは、楽曲データに合わせて予め設定された複数の入力すべきタイミング(規準タイミング)や、入力すべき種類が記憶されている。
【0226】
入力すべきタイミング(規準タイミング)は、描画のフレームレート(例えば、60fps(fpsは、Frame Per Secondの略。))に応じた、楽曲データの再生開始時点からの経過時間によって定義される。例えば、楽曲データの再生開始時点を0としたときのフレーム数によって定義される。
【0227】
また、譜面データは、複数の規準タイミングそれぞれに対応付けられる入力すべき入力種類(規準操作種類)を記憶している。
【0228】
本実施形態では、複数の規準タイミングそれぞれを、複数の規準操作種類のうちいずれかの種類に対応付けて譜面データ記憶部275に記憶している。例えば、規準タイミングT2に、正解となる規準操作種類を対応付ける。また、譜面データには、楽曲データの小節数や、楽曲データの各小節の区切りタイミングを記憶している。
【0229】
[6]入力の説明
本実施形態では、図6(A)に示すように、入力装置30をまっすぐ振り下ろす入力と、図6(B)に示すように、入力装置30を、ななめに振り下ろす入力の2種類の入力が存在する。
【0230】
ゲームシステムは、入力装置30で検出される加速度の値に基づいて、振り下ろす動作があったことを検出する。例えば、入力装置30の第2の方向(下方向)の加速度値が、
所定値以上である場合に、振り下ろす動作があったことを検出する。下方向とは、例えば、入力装置のY軸マイナス方向である。
【0231】
特に、本実施形態のゲームシステムは、入力装置30で検出される角速度に基づいて、プレーヤの入力の種類が、まっすぐ振り下ろす入力であるのか、又は、ななめに振り下ろす入力であるのかを判定する。つまり、ゲームシステムは、入力装置30の角速度に基づいて、2種類の入力のうち、いずれの入力であるかを判定する。
【0232】
[7]特別な入力
[7.1]特別な入力の概要
本実施形態のゲームでは、従来技術にはない特別な入力手法を採用し、ゲームの興趣性を高めている。
【0233】
図7は、特別な入力を説明するための図である。すなわち、本実施形態のゲームシステムは、指示体Aが指示領域D2の到達位置に到達する前のタイミングT1で、右入力装置30Rの振り上げ動作を検出すると、その後、当該右入力装置30Rが所定の姿勢(例えば、入力装置30の先が下向きの姿勢)か否かを判定する。
【0234】
そして、ゲームシステムは、右入力装置30Rが所定の姿勢であると判定すると、その姿勢で安定しているか否かを判定し、安定している場合に、当該右入力装置30Rが所定状態に入ったと判定する。
【0235】
例えば、ゲームシステムは、タイミングT2で右入力装置30Rが所定状態に入ったと判定されると、所定状態であることを示す演出(例えば、仮想入力装置画像HR(ばちの画像)に画像ERを付加する演出表示)を行う。
【0236】
そして、指示体Aに対応する入力すべきタイミングT3で、所定状態に入った右入力装置30Rで入力を行った場合、特別な入力(溜め入力)であると判定する。このように、本実施形態では、プレーヤは、所定状態に入った右入力装置30Rで入力を行うことによって、特別な入力ができる。
【0237】
なお、図示していないが、左入力装置30Lも右入力装置30Rと同様である。つまり、所定状態に入った左入力装置30Lで入力を行うことによって、特別な入力ができる。
【0238】
本実施形態のゲームシステムは、所定状態に入った入力装置で入力を行った場合には、所定状態に入っていない入力装置で入力を行った場合よりも、獲得する得点を上昇させる。
【0239】
「特別な入力」は、事前に、プレーヤが入力装置30を振り上げて所定の姿勢で安定させる必要がある。この様子が、プレーヤが力を溜めているように見えることから、所定状態に入った入力装置で入力を行うこと「溜め入力」と言い換えてもよい。また、所定状態を「溜め状態」或いは「溜め期間」と言い換えてもよい。
【0240】
[7.2]入力装置の振り上げ動作
本実施形態では、特別な入力(溜め入力)を行うためには、図7に示すように、プレーヤは、右入力装置30Rを上に振り上げる動作を行わなければならない。
【0241】
つまり、ゲームシステムは、入力装置30の振り上げ動作を検出する。つまり「振り上げ動作」とは、入力装置30の第1の方向(上方向)の加速度値が、所定値以上である場合に、振り上げる動作があったことを検出する。上方向とは、例えば、入力装置のY軸プ
ラス方向である。
【0242】
なお、本実施形態では、振り上げ動作のタイミング判定は行っていない。したがって、プレーヤは任意のタイミングで入力装置30を振り上げる。
【0243】
なお、ゲームシステムは、例えば、第1の方向(上方向)の角速度に基づいて、入力装置30の振り上げ動作を検出してもよい。また、ゲームシステムは、第1の方向の角速度、及び、第1の方向の加速度に基づいて、入力装置30の振り上げ動作を検出してもよい。
【0244】
なお、ゲームシステムは、例えば、所定周期(サンプリングレート)で、入力装置30(右入力装置30R、左入力装置30L)の加速度センサによって検出された加速度の値(例えば、右入力装置30Rの加速度ベクトル値(X,Y,Z)、左入力装置30Lの加速度ベクトル値(X,Y,Z)を記憶部に記憶する。なお、サンプリングレートは、数十Hzから数百Hzの範囲である。
【0245】
そして、入力装置30の第1の方向(例えば、上方向)の加速度値が、所定値以上である場合、振り上げ動作があったものと検出する。
【0246】
例えば、右入力装置30Rの第1の方向(例えば、上方向)の加速度値が、所定値以上である場合、右入力装置30Rにおいて、振り上げ動作があったものと検出する。
【0247】
また、左入力装置30Lの第1の方向(例えば、上方向)の加速度値が、所定値以上である場合、右入力装置30Rにおいて、振り上げ動作があったものと検出する。
【0248】
[7.3]所定状態か否かの判定
ゲームシステムは、入力装置30(右入力装置30R、左入力装置30L)において振り上げ動作を検出すると、その動作を検出されたタイミング以後に、当該入力装置30の姿勢が「所定の姿勢」であるか否かを判定する。
【0249】
ゲームシステムは、入力装置30が所定の姿勢であると判定した場合に、当該入力装置30が所定の姿勢で安定しているか否かを判定する。
【0250】
そして、ゲームシステムは、当該入力装置30が所定の姿勢で安定している場合に、所定状態に入ったと判定する。
【0251】
右入力装置30R、左入力装置30Lは、別個独立である。本実施形態では、右入力装置30R、左入力装置30Lそれぞれにおいて、所定状態に入ったか否かを判定する。以下、説明の便宜上、1つの入力装置30についての所定状態か否かの判定手法を説明する。
【0252】
(重力加速度による姿勢の算出)
ゲームシステムは、入力装置30が検出する加速度の値(3軸の加速度ベクトルの値)に基づいて、入力装置30の姿勢を判定する。なお、「姿勢」とは、入力装置30の傾きや向きと言い換えてもよい。現実世界では常に重力が働いているので、3軸の加速度の値によって入力装置30の姿勢を算出できる。
【0253】
つまり、ゲームシステムは、入力装置30の重力加速度に基づいて、当該入力装置30の姿勢が所定の姿勢であるか否かを判定する。
【0254】
例えば、入力装置30が静止しているときにY軸(あるいは選ばれた任意の軸)が重力方向を指していると考えると、その軸の加速度センサは地球の重力加速度(おおよそ9.8m/s)に近い値を示す。一方、X軸とZ軸(Y軸と直交する他の二つの軸)の値はほぼゼロになる。入力装置30が傾くと、その傾きの方向と角度に応じて、Y軸以外の軸の加速度が増加する。入力装置30が完全に垂直になると、Y軸の加速度はゼロに近くなり、他の軸が重力加速度(おおよそ9.8m/s)に近い値を示す。したがって、加速度センサからの3軸の各加速度の値に基づいて、入力装置30の姿勢が所定の姿勢であるか否かを判断することができる。例えば、加速度センサからの3軸の各加速度の値が、各軸において予め定義された範囲内にあるか否かを比較することで、入力装置30の姿勢が所定の姿勢であるか否かを判断する。
【0255】
なお、ゲームシステムは、入力装置30の加速度センサの加速度と、角速度センサの角速度とに基づいて、入力装置30の姿勢を判定してもよい。
【0256】
(入力装置の安定)
加速度センサは、重力加速度と、動的加速度(振られたり動かされたりしたときの速度の変化)の両方を同時に検出する。両者を同時に正確に判断することは難しく、動きが激しい場合や高速で振られたりした場合、重力加速度による傾きの判断は不正確になる可能性がある。
【0257】
加速度センサが重力の方向を利用して入力装置30の傾きを判断するためには、他の大きな動き(振る、揺すぶる、高速で動かすなど)がない安定状態(静止状態またはゆっくりとした動きが)最適である。このような安定状態では、加速度センサが検出する重力加速度が最も明確である。
【0258】
そこで、本実施形態では、入力装置30が「所定の姿勢」で安定したか否かを判定する。
【0259】
例えば、本実施形態では、所定期間(例えば、1フレームの期間)において、入力装置30の加速度センサが検出する重力加速度がほぼ一定の値を保ち続け(つまり、加速度の「変化量」がゼロ、或いは微差である)、加速度の方向も変わらない場合、入力装置30が安定したと判定する。
【0260】
例えば、ゲームシステムは、許容範囲(ブレ幅)を設定し、所定期間(例えば、1フレームの期間~3秒間など適宜設定された期間)において、加速度センサによって検出された値が許容範囲内である個数が所定数以上(例えば、3個以上)である場合に、入力装置30の姿勢が安定していると判断してもよい。
【0261】
また、ゲームシステムは、許容範囲(ブレ幅)を設定し、所定期間(例えば、1フレームの期間~3秒間など適宜設定された期間)において、加速度センサによって検出された値が、許容範囲内にある場合に、入力装置30の姿勢が安定していると判断してもよい。
【0262】
また、加速度の「変化量」に対する「しきい値」を設定し、所定期間(例えば、1フレームの期間~3秒間など適宜設定された期間)において、加速度の「変化量」が、しきい値以下である場合に、入力装置30の姿勢が安定していると判断してもよい。
【0263】
そして、ゲームシステムは、入力装置30が「所定の姿勢」で安定した場合に、所定状態に入ったと判定する。
【0264】
(所定の姿勢)
本実施形態において「所定の姿勢」の一例を説明する。例えば、「所定の姿勢」は入力装置30の先端が水平より下に傾いた姿勢である。
【0265】
図8は、入力装置30の姿勢を説明するための説明図である。例えば、プレーヤが入力装置30を縦に把持している構えの初期状態の場合を想定し、入力装置30は、先端が垂直方向(Y軸プラス方向)の姿勢E1を向く姿勢を基本姿勢(基準姿勢)として定義している。初期状態は、例えば、プレーヤは正面に入力装置30を縦に構えた状態である。初期状態の入力装置30は、その先端が実世界の垂直方向を向く。
【0266】
ゲームシステムは、入力装置30において加速度及び/又は角速度に基づき振り上げ動作を検出すると、検出タイミングを基準に以後、所定の姿勢であるか否かを判定する。
【0267】
そして、ゲームシステムは、入力装置30の先端が水平より下に傾いた姿勢の場合、所定の姿勢であると判定する。例えば、図8に示すように、ゲームシステムは、入力装置30の先端が水平よりも下に傾いている状態E3の場合、所定の姿勢であると判定する。一方、ゲームシステムは、入力装置30の先端が水平より下に傾いていない状態の場合は、所定の姿勢であると判定しない。
【0268】
入力装置30の先端が水平より下に傾くとは、入力装置30の先端が水平線より下を向くことである。例えば、図8に示すように、所定の姿勢とは、入力装置30の基本姿勢からの傾斜角θが90度以上であることである。
【0269】
なお、本実施形態では、例えば、所定角度範囲(例えば、90度≦θ<180度)に設定し、入力装置30の基本姿勢からの傾斜角θが所定角度範囲内である場合に、所定の姿勢であると判定してもよい。なお、傾斜角θは、入力装置30で検出される加速度及び/又は角速度に基づいて算出する。
【0270】
(所定の姿勢であるか否かの処理)
ゲームシステムは、予め所定の姿勢を明確に定義する。例えば、右入力装置30R、左入力装置30Lそれぞれの向き(X,Y,Z軸上の角度)や加速度等を用いて、数値的に設定する。
【0271】
次に、ゲームシステムは、データを取得する。すなわち、右入力装置30R、左入力装置30Lそれぞれについて、加速度センサからのデータを一定間隔で取得する。これらのデータは、右入力装置30R、左入力装置30Lの現在の姿勢(加速度、角速度、向き)を示す。
【0272】
そして、ゲームシステムは、取得したデータと定義した所定の姿勢を比較する。この比較は、通常は数学的な計算(例えば、3軸のベクトル値や角度の差分等)を用いて行う。
【0273】
そして、ゲームシステムは、比較結果に基づいて、右入力装置30R、左入力装置30Lの姿勢が、「所定の姿勢」であるか否かを判定する。例えば、計算結果が所定のしきい値以内であれば、所定の姿勢であると判断する。
【0274】
(所定状態の管理)
ゲームシステムは、入力装置30が所定状態に入ったことを示す情報を管理する。
【0275】
例えば、右入力装置30RのフラグFR、左入力装置30LのフラグFLを定め、ゲーム開始時の初期状態において、このフラグFR、FLを共に0に設定する。そして、右入力装置30Rが所定状態に入った場合に、フラグFRを1に設定する。また、左入力装置
30Lが所定状態に入った場合に、フラグFLを1に設定する。なお、右入力装置30Rの所定状態が解除された場合、フラグFRを0に更新する。左入力装置30Lの所定状態が解除された場合、フラグFLを0に更新する。
【0276】
[7.4]所定状態中の処理
ゲームシステムは、入力装置30が所定状態に入った以後も当該入力装置30が所定の姿勢が安定(維持)しているか否かを判定してもよい。
【0277】
例えば、図7に示すように、ゲームシステムは、右入力装置30RがタイミングT2に所定状態が開始した場合、タイミングT2の後も当該右入力装置30Rが所定の姿勢で安定しているかを判定してもよい。例えば、タイミングT2の後に、当該右入力装置30Rが所定の姿勢でない場合、所定状態を解除(キャンセル)する。
【0278】
本実施形態のゲームシステムは、入力装置30が所定状態である場合、入力装置30が所定状態中であることを通知する演出を行う。演出は、画像による演出、音による演出、振動による演出がある。
【0279】
例えば、本実施形態のゲームシステムは、右入力装置30Rが所定状態中(フラグFR=1である期間中)、右入力装置30Rが所定状態中であることを通知する演出を行う。また、ゲームシステムは、左入力装置30Lが所定状態中(フラグFL=1である期間中)、左入力装置30Lが所定状態中であることを通知する演出を行う。
【0280】
(仮想入力装置画像による演出)
ゲームシステムは、入力装置が所定状態に入り所定状態が続いている期間中、入力装置30が所定状態中であることを通知するために、仮想入力装置画像HRに演出を施してもよい。
【0281】
つまり、本実施形態のゲームシステムは、入力装置30が所定状態中、入力装置30が所定状態中であることを通知するために、仮想入力装置画像HRを変化させてもよい。
【0282】
例えば、図7に示すように、ゲームシステムは、右入力装置30Rが所定状態中、仮想入力装置画像HRに、光線(光線の画像)ERを含むようにしてもよい。つまり、仮想入力装置画像HRと、光線の画像ERとを合成(或いは、重畳)して表示してもよい。一方、右入力装置30Rが所定状態でない場合、光線ERを含まないように仮想入力装置画像HRを表示する。
【0283】
なお、左入力装置30Lについても同様である。例えば、ゲームシステムは、左入力装置30Lが所定状態中、仮想入力装置画像HLに、光線ERを含むようにしてもよい。つまり、仮想入力装置画像HLと、光線の画像ERとを合成(或いは、重畳)して表示してもよい。一方、左入力装置30Lが所定状態でない場合、光線ELを含まないように仮想入力装置画像HLを表示する。
【0284】
また、ゲームシステムは、所定状態の経過時間(経過期間)に応じて、所定状態中であることを通知する演出を変化させてもよい。例えば、ゲームシステムは、所定状態の経過時間に応じて、所定状態中であることを通知する演出の演出度合いを強くする。
【0285】
図9は、ゲーム画面の一例を示す。例えば、ゲームシステムは、図9に示すように、右入力装置30Rの所定状態の経過時間に応じて、仮想入力装置画像HRに含まれる光線ERの強さが強くなるように、仮想入力装置画像HRを生成する。例えば、タイミングT11に所定状態に入ったとする。ゲームシステムは、右入力装置30Rの所定状態の経過時
間が、T11~T12の期間は、光線ER1を表示する。そして、右入力装置30Rの所定状態の経過時間が、T12~T13の期間は、光線ER1よりも強い光線ER2を表示する。右入力装置30Rの所定状態の経過時間が、T13を過ぎた場合、光線ER2のよりも強い光線ER3を表示する。つまり、ゲームシステムは、所定状態である期間が長いほど、仮想入力画像の光線ERの強さが強くなるような画像生成の演出を行う。
【0286】
なお、左入力装置30Lについても同様である。すなわち、ゲームシステムは、左入力装置30Lの所定状態の経過時間に応じて、仮想入力装置画像HLに含まれる光線ELの強さが強くなるように、仮想入力装置画像HLを生成する。
【0287】
(指示体の演出)
ゲームシステムは、入力装置が所定状態に入り所定状態が続いている期間中、入力装置30が所定状態中であることを通知するために、指示体に演出を施してもよい。
【0288】
つまり、本実施形態のゲームシステムは、入力装置30が所定状態中、入力装置30が所定状態中であることを通知するために、指示体A、B等を変化させてもよい。
【0289】
図10は、ゲーム画面の一例を示す。例えば、ゲームシステムは、図10に示すように、右入力装置30Rの所定状態の経過時間に応じて、指示体Aに含まれる光線AJの強さが強くなるように、指示体Aの画像を生成してもよい。例えば、タイミングT11に所定状態に入ったとする。ゲームシステムは、右入力装置30Rの所定状態の経過時間が、T11~T12の期間は、光線AJ1を表示する。そして、右入力装置30Rの所定状態の経過時間が、T12~T13の期間は、光線AJ1よりも強い光線AJ2を表示する。右入力装置30Rの所定状態の経過時間が、T13を過ぎた場合、光線AJ2のよりも強い光線AJ3を表示する。つまり、ゲームシステムは、所定状態である期間が長いほど、指示体Aの光線AJの強さが強くなるような画像生成の演出を行う。
【0290】
なお、左入力装置30Lについても同様である。すなわち、ゲームシステムは、左入力装置30Lの所定状態の経過時間に応じて、指示体Aに含まれる光線AJの強さが強くなるように、画像を生成する。
【0291】
なお、ゲームシステムは、所定状態の経過時間に応じて、指示体(指示体A、指示体B)の大きさが大きくなるような演出を行ってもよい。
【0292】
画像の演出は、光線の画像合成に限らず、所与の画像処理(エフェクト処理)を行ってもよい。例えば、所定状態の経過時間に応じて変化する演出を行ってもよい。
【0293】
(振動による演出)
ゲームシステムは、入力装置30が所定状態中、入力装置30が所定状態中であることを通知するために、所定状態中の入力装置30の振動を変化させてもよい。例えば、所定状態でない入力装置30は、振動をオフにし、所定状態中の入力装置30は、振動をオンにしてもよい。また、所定状態でない入力装置30は、入力に成功したときの微弱の振動を発動し、所定状態中の入力装置30は、所定状態でないときよりも当該振動の度合いを大きく(強く)して振動を発動してもよい。なお、ゲームシステムは、右入力装置30Rと、左入力装置30Lそれぞれにおいて振動制御を個別に行ってもよい。例えば、右入力装置30Rが所定状態中、右入力装置30Rが所定状態中であることを通知するために、所定状態中の右入力装置30Rの振動を変化させる。また、例えば、左入力装置30Lが所定状態中、左入力装置30Lが所定状態中であることを通知するために、所定状態中の左入力装置30Lの振動を変化させる。
【0294】
また、ゲームシステムは、所定状態の経過時間に応じて、振動の大きさが大きくなるような演出を行ってもよい。
【0295】
(効果音による演出)
また、ゲームシステムは、入力装置30が所定状態中、入力装置30が所定状態中であることを通知するために、所定状態中の効果音を変化させてもよい。
【0296】
所定状態中の効果音とは、所定状態(つまり、所定状態を維持している期間)に出力する音である。本実施形態では、所定状態を維持している期間中、所定状態をプレーヤに知らせるための専用の効果音を出力する。これにより、プレーヤは専用の効果音を聞くことによって、所定状態を維持していることを認識できる。なお、ゲームシステムは、右入力装置30Rと、左入力装置30Lそれぞれにおいて効果音の制御を個別に行ってもよい。例えば、右入力装置30Rが所定状態中、右入力装置30Rが所定状態中であることを通知するために、所定状態中の右入力装置30Rに応じた効果音を変化させる。また、例えば、左入力装置30Lが所定状態中、左入力装置30Lが所定状態中であることを通知するために、所定状態中の左入力装置30Lに応じた効果音を変化させる。
【0297】
例えば、ゲームシステムは、所定状態の経過時間に応じて、当該効果音の音量を大きくしてもよい。また、ゲームシステムは、所定状態の経過時間に応じて、当該効果音のテンポが速くなるようにしてもよい。また、ゲームシステムは、所定状態の経過時間に応じて、効果音の音程を変更してもよい。
【0298】
なお、例えば、入力装置30が所定状態でない場合、効果音をオフにし、入力装置30が所定状態である場合、効果音をオンにしてもよい。
【0299】
[7.5]振り下ろす動作
ゲームシステムは、図7に示すように、所定状態に入った入力装置30によって振り下ろす動作を検出する。
【0300】
ゲームシステムは、例えば、第2の方向(例えば、下方向)の加速度に基づいて、入力装置30の振り下ろす動作を検出する。入力装置30の第2の方向(例えば、下方向)の加速度値が、所定値以上である場合、振り下ろす動作があったものと検出する。
【0301】
なお、ゲームシステムは、例えば、第2の方向(下方向)の角速度に基づいて、入力装置30の振り下ろす動作を検出してもよい。また、ゲームシステムは、第2の方向の角速度、及び、第2の方向の加速度に基づいて、入力装置30の振り下ろす動作を検出してもよい。
【0302】
ゲームシステムは、振り下ろす動作を検出すると、特別な入力があったものとして、評価処理を行う。
【0303】
(右手の入力、左手の入力)
例えば、右入力装置30Rの第2の方向(例えば、下方向)の加速度値が、所定値以上である場合、右入力装置30Rにおいて、振り下ろす動作があったものと検出する。
【0304】
また、左入力装置30Lの第2の方向(例えば、下方向)の加速度値が、所定値以上である場合、左入力装置30Lにおいて、振り下ろす動作があったものと検出する。
【0305】
[7.6]特別な入力の評価
ゲームシステムは、所定状態に入っている入力装置が振り下ろす動作を検出したタイミ
ングT3と、入力すべきタイミングとの一致度を評価する。そして、評価後、入力装置30の所定状態を解除する。
【0306】
ゲームシステムは、所定状態の解除後、再度、入力装置が所定状態になることも可能である。そして、所定状態に入っている入力装置が振り下ろす動作を検出すると、特別な入力の評価を行う。
【0307】
(入力の種類)
ゲームシステムは、所定状態に入った入力装置30の入力の種類に基づいて入力を評価する。
【0308】
例えば、ゲームシステムは、指示体Aの中心が基準位置(到達位置)d1の中心点と重なるタイミングを規準タイミングとし、「規準タイミング」と「所定状態に入った入力装置30の入力タイミング」との時間差と、指示体Aに対応する第1の入力種類(まっすぐ振り下ろす入力)であるか否か、をそれぞれ評価する。指示体Aに対応する第1の入力種類(まっすぐ振り下ろす入力)であり、「規準タイミング」と「所定状態に入った入力装置30の入力タイミング」との時間差が所定の期間内である場合に、例えば、特別な入力を成功(良又は可)と判定する。指示体Aに対応する第1の入力種類(まっすぐ振り下ろす入力)であっても、「規準タイミング」と「所定状態に入った入力装置30の入力タイミング」との時間差が所定の期間外である場合に、例えば、特別な入力を失敗(不可)と判定する。
【0309】
例えば、ゲームシステムは、指示体Bの中心が基準位置(到達位置)d3の中心点と重なるタイミングを規準タイミングとし、「規準タイミング」と「所定状態に入った入力装置30の入力タイミング」との時間差と、指示体Bに対応する第2の入力種類(ななめに振り下ろす入力)であるか否か、をそれぞれ評価する。指示体Bに対応する第2の入力種類(ななめに振り下ろす入力)であり、「規準タイミング」と「所定状態に入った入力装置30の入力タイミング」との時間差が所定の期間内である場合に、例えば、特別な入力を成功(良又は可)と判定する。指示体Bに対応する第Bの入力種類(ななめに振り下ろす入力)であっても、「規準タイミング」と「所定状態に入った入力装置30の入力タイミング」との時間差が所定の期間外である場合に、例えば、特別な入力を失敗(不可)と判定する。
【0310】
(得点)
所定状態である入力装置で入力(特別入力)を行った場合には、所定状態でない入力装置で入力(通常入力)を行った場合よりも、得点を上昇させる。
【0311】
例えば、プレーヤの得点に加点する値について説明すると、所定状態でない入力装置で入力を行って評価が「良」場合には、10点を加点する。一方、所定状態である入力装置で入力を行って評価が「良」場合には、20点を加点する。これにより、プレーヤは、特別入力により、得点を上昇させることができ、高得点を狙うことができる。
【0312】
(カロリー消費)
ゲームシステムは、入力評価に応じてカロリー計算をしている。ゲームシステムは、所定状態である入力装置で入力を行った場合、所定状態でない入力装置で入力を行った場合よりも、カロリー消費値を上昇させる。例えば、所定状態でない入力装置で入力を行って評価が「良」場合には、1カロリーを消費する。一方、所定状態である入力装置で入力を行って評価が「良」場合には、2カロリーを消費する。これにより、プレーヤは、特別な入力により、多くのカロリーを消費させることができる。
【0313】
(所定状態の経過時間に応じた入力評価)
また、ゲームシステムは、所定状態の経過時間に応じて、入力を評価してもよい。例えば、ゲームシステムは、入力装置30が所定状態となり、その所定状態の経過時間が長くなるほど、当該入力装置30の入力(例えば、振り下ろす動作による特別な入力)をしたときの入力評価を高評価にする。
【0314】
図11は、プレーヤの得点に加点する例を説明する図を示す。
【0315】
つまり、図11(A)に示すように、タイミングT21において所定状態に入った入力装置30で特別な入力をタイミングT22で行って評価が「良」である場合、所定状態の経過時間(T21~T22の期間)が1秒(例えば、1秒未満でもよい)である場合、プレーヤの得点に20点を加点する。
【0316】
そして、所定状態の経過時間が1秒以上である場合、1秒増える度に20点を加点する。
【0317】
例えば、図11(B)に示すように、タイミングT21において所定状態に入った入力装置30で特別な入力をタイミングT23で行って評価が「良」である場合、所定状態の経過時間(T21~T23の期間)が2秒である場合、プレーヤの得点に40点を加点する。
【0318】
また、タイミングT21において所定状態に入った入力装置30で特別な入力をタイミングT24で行って評価が「良」である場合であって、所定状態の経過時間(T21~T24の期間)が5秒である場合、100点を加点する。
【0319】
(サウンドエフェクト)
本実施形態で、複数の入力種類に応じて、入力が成功したときの効果音(サウンドエフェクト)を出力する。例えば、所定状態でない入力装置30が、第1の入力種類で入力成功した場合は、太鼓の面を打ち付ける「ドン」という効果音を出力する。また、所定状態でない入力装置30が第2の入力種類で入力成功した場合は、太鼓の縁を打ち付ける「カツ」という効果音を出力する。
【0320】
ゲームシステムは、所定状態に入った入力装置30が入力に成功した際の効果音を、所定状態でない入力装置30が入力に成功した際の効果音と異ならせる。
【0321】
例えば、所定状態に入った入力装置30が第1の入力種類で入力が成功した場合は、太鼓の面を打ち付ける「ド~ン」という余韻のある効果音を出力する。また、所定状態でない入力装置30が第2の入力種類で入力が成功した場合は、太鼓の縁を打ち付ける「カツ」の響きを鮮明にした効果音を出力する。
【0322】
このようにすれば、所定状態の演奏入力と、所定状態でない演奏入力で音の違いをつけることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0323】
なお、ゲームシステムは、所定状態に入った入力装置30が入力に成功した際の効果音の音量を、所定状態でない入力装置30が入力に成功した際の効果音の音量よりも大きくしてもよい。
【0324】
(評価表示)
本実施形態で、入力が成功したときに「良」や「可」を、入力が失敗したときに「不可」などの評価情報を表示する。
【0325】
図12(A)(B)は、評価情報を含むゲーム画面の一例を示す。例えば、ゲームシステムは、所定状態でない右入力装置30Rの入力が成功した場合は、図12(A)のゲーム画面W12Aに示すように、「良」又は「可」を表示する。
【0326】
また、ゲームシステムは、所定状態でない右入力装置30Rの入力が成功した場合は、指示体Aが指示領域D2と一致したことを目立たせるように、指示領域D2の画像を、画像G1のように、目立たせる画像処理(例えば、指示領域D2の周囲が光るようなエフェクト処理)を行う。
【0327】
例えば、ゲームシステムは、所定状態に入った右入力装置30Rの入力が成功した場合は、図12(B)のゲーム画面W12Bに示すように、「良」又は「可」を表示する。
【0328】
また、ゲームシステムは、所定状態に入った右入力装置30Rの入力が成功した場合は、指示体A及び指示領域D2が一致したことを目立たせるように、指示領域D2の画像を、画像G2のように、更に目立たせるエフェクト処理を行う。
【0329】
つまり、ゲームシステムは、所定状態でない右入力装置30Rが入力に成功した際の評価画像(例えば、画像G1)と、所定状態である右入力装置30Rが入力に成功した際の評価画像(例えば、画像G2)とを異ならせる。
【0330】
このようにすれば、所定状態の演奏入力と、所定状態でない演奏入力において、評価表示の違いをつけることができ、プレーヤは、成功時に所定状態の演奏入力か否かを容易に判別することができる。
【0331】
なお、説明の便宜上、右入力装置30Rの例について説明したが、左入力装置30Lについても、右入力装置30Rと同様の評価に関する表示制御を行う。
【0332】
[8]キャンセル
ゲームシステムは、入力装置30について振り下ろす動作を検出した場合に、当該入力装置30の所定状態を解除するが、入力装置30について所与のキャンセル条件を満たす場合に、入力装置30の所定状態をキャンセルしてもよい。入力装置30の所定状態をキャンセルした場合、当該入力装置30の所定状態を解除する。
【0333】
つまり、ゲームシステムは、入力装置30の所定状態中に、当該入力装置30の所定のキャンセル入力を検出した場合に、当該入力装置30の所定状態をキャンセルする。
【0334】
例えば、ゲームシステムは、(A)右入力装置30Rがキャンセルに対応する姿勢を検出した場合、(B)右入力装置30Rのキャンセルに対応する入力動作を検出した場合、(C)右入力装置30Rのキャンセルの入力(ボタンなどの入力)を検出した場合、右入力装置30Rの入力すべきタイミングが過ぎた場合、(D)右入力装置30Rの入力タイミングから外れたタイミングで入力があった場合、(E)右入力装置30Rの姿勢が「所定の姿勢」でない場合の少なくとも1つに該当する場合、右入力装置30Rの所定状態をキャンセルする。なお、左入力装置30Lについても同様の手法で、左入力装置30Lの所定状態を解除する。
【0335】
[9]フローチャート
図13は、本実施形態のゲームシステムの処理の流れを示す。図13を用いて、処理の流れを説明する。
【0336】
まず、ゲームシステムは、入力装置において、振り上げ動作を検出したか否かをする(ステップS1)。
【0337】
振り上げ動作を検出した場合(ステップS1のY)、入力装置の姿勢が所定の姿勢かつ安定している否かを判断する(ステップS2)。
【0338】
入力装置の姿勢が所定の姿勢かつ安定している場合(ステップS2のY)、入力装置が所定状態に入ったと判定する(ステップS3)。
【0339】
なお、振り上げ動作を検出しない場合(ステップS1のN)、入力装置の姿勢が所定の姿勢でない場合や姿勢が安定していない場合(ステップS2のN)、ステップS1に戻る。
【0340】
ゲームシステムは、ステップS3の後、入力装置が所定状態中であることを通知する演出を行う(ステップS4)。
【0341】
そして、入力装置において、振り下ろす動作を検出したか否かをする(ステップS5)。
【0342】
入力装置において、振り下ろす動作を検出した場合(ステップS5のY)、振り下ろす動作を検出したタイミングと、入力すべきタイミングとの一致度を評価する(ステップS6)。一方、振り下ろす動作を検出しない場合(ステップS5のN)、ステップS4に戻る。以上で処理を終了する。
【0343】
[10]ゲームプレイの例
本実施形態のゲームシステムは、右入力装置30R、左入力装置30Lはそれぞれ別個独立である。つまり、ゲームシステムは、所定状態に入った否かも右入力装置30R、左入力装置30Lそれぞれにおいて個別に行う。
【0344】
したがって、プレーヤは、次のようなゲームプレイ可能である。すなわち、図14に示すように、左入力装置30Lは、T30~T34の期間の間、所定状態を維持させる。そして、T31、T32、T33の入力すべきタイミングにおいて、右入力装置30Rによってタイミングを見計らって通常入力(所定状態でない右入力装置30Rの入力)を行う。そして、T14の入力すべきタイミングにおいて、左入力装置30Lによって特別入力(所定状態である左入力装置30Lの入力)行う。このようにすれば、プレーヤは、右入力装置30Rで通常の入力も行いながら、左入力装置30Lで所定状態である期間を長く保つことができ、特別な入力で高得点を狙うことができる。このように、左入力装置30Lは特別な入力を待機していることから、「所定状態」を「入力待機状態」と言い換えてもよい。
【0345】
[11]ポーズ
ゲームシステムは、入力装置30の姿勢が所定の姿勢であるか否かを判定するイベントを設けてもよい。例えば、入力装置30の入力後の姿勢が所定の姿勢である場合に、成功であり、プレーヤの得点に50点を加算するなど評価処理を行ってもよい。ゲームシステムは、ゲーム開始時、ゲーム途中、ゲーム終了時などの任意のタイミングにイベントを行う。また、ゲームシステムは、所定の姿勢を複数用意し、複数回、イベントを行うようにしてもよい。
【0346】
例えば、イベントが発生すると、ゲームシステムは、プレーヤに入力装置30の所定の姿勢を指示するゲーム画像(ゲーム画面)を表示(提示)する。例えば、ゲームシステム
は、図15に示すように、キャラクタOB1がプレーヤに対して、右入力装置30Rの姿勢PR、及び、左入力装置30Lの姿勢PLを示す画像W15を表示する。図15の例では、姿勢PR、姿勢PLそれぞれ垂直方向に対して斜め45度の角度に傾ける姿勢を示している。
【0347】
そして、ゲームシステムは、入力装置30の所定の姿勢を指示するゲーム画像を表示したタイミングT30から判定期間(例えば、5秒間)の間に、プレーヤが右入力装置30R、左入力装置30Lそれぞれの姿勢が所定の姿勢で安定しているか否かを判定する。例えば、姿勢が安定しているか否かの指標を示すインジケーター(標識)IGを表示してもよい。
【0348】
具体的に説明すると、ゲームシステムは、例えば、所定の姿勢と初めて判定されたタイミングを基準に、所定の姿勢を維持(安定)している時間経過に応じて、インジケーターIGの矢印を、所定期間かけて(例えば、2秒間かけて)1周させる。インジケーターIGが一周すると、姿勢が安定したと判定すると共に、イベントの入力が成功であると判定する。入力成功時には、所定の効果音を発生(出力)させたり、振動を発動させたり、成功を示す画像を表示する等の演出を行う。なお、インジケーターIGは円に限らず、棒状のゲージなどでもよい。
【0349】
このようにすれば、ポーズを披露するという楽しさも加わり、単純に演奏入力する以外の楽しみをプレーヤに与えることができる。
【0350】
なお、ゲームシステムは、複数のポーズのイベントを用意し、ポーズ毎に、所定の姿勢を定義してもよい。ゲームシステムは、所定の姿勢であるか否かは、上述した手法のように、右入力装置30R、左入力装置30Lの重力加速度に基づいて判定する。なお、ゲームシステムは、加速度、及び/又は、角速度に基づいて、所定の姿勢であるか否かを判定してもよい。
【0351】
なお、右入力装置30R、左入力装置30Lの姿勢がそれぞれ異なっていてもよい。ゲームシステム、右入力装置30R、左入力装置30L毎に、「所定の姿勢」であるか否かを判定する。
【0352】
[12]打ち終わった後の姿勢
ゲームシステムは、振り下ろす動作が検出された入力タイミング後、入力装置30の姿勢(打ち終わった後の型の所定の姿勢)を評価してもよい。例えば、ゲームシステムは、振り下ろす動作が検出された入力タイミング後、入力装置30の姿勢が所定の姿勢(打ち終わった後の型の所定の姿勢)であるか否かを判定し、入力装置30の姿勢が所定の姿勢である場合に、打ち終わった後の姿勢が成功であり、プレーヤの得点に100点を加算するなど評価処理を行ってもよい。
【0353】
例えば、所与のタイミング(例えば、ゲームの最後の入力タイミング)の後に、プレーヤに姿勢ポーズ(打ち終わった後のプレーヤの姿勢)を指示すると共に、右入力装置30R、左入力装置30Lの所定の姿勢(打ち終わった後の入力装置の所定の姿勢)を指示する画像を提示(表示)する。
【0354】
例えば、ゲームシステムは、キャラクタがプレーヤに対して、右入力装置30Rの姿勢PR、及び、左入力装置30Lの姿勢PLを表示する。
【0355】
そして、ゲームシステムは、右入力装置30R、左入力装置30Lそれぞれの姿勢が、所定の姿勢であるか否かを判定する。例えば、空手の型のように、打ち終わった後の姿勢
が綺麗かどうかを判定する。これにより、プレーヤにとって打ち終わりの楽しさを与えることができる。
【0356】
例えば、ゲームシステムは、打ち終わった後の型の所定の姿勢を定義する。ゲームシステムは、所定の姿勢であるか否かは、上述した手法のように、右入力装置30R、左入力装置30Lの重力加速度に基づいて判定する。なお、ゲームシステムは、加速度、及び/又は角速度に基づいて、所定の姿勢であるか否かを判定してもよい。
【0357】
なお、右入力装置30R、左入力装置30Lの姿勢がそれぞれ異なっていてもよい。ゲームシステム、右入力装置30R、左入力装置30L毎に、「所定の姿勢」であるか否かを判定する。
【0358】
[13]ゲーム制御の説明
ゲームシステムは、仮想空間において、指示体を奥から手間に移動させる。例えば、所定の移動速度で指示体を移動させる。
【0359】
図16は、指示体の移動を説明するための図である。図16の示すように、指示体は所与の移動経路上を移動して到達位置に到達する。本実施形態では、指示体は複数の移動経路R1~R4のうち、いずれかの移動経路によって移動する。移動経路や曲線でもよいし直線でもよい。
【0360】
[13.1]入力領域と指示体の移動についての説明
本実施形態のゲームシステムでは、3次元仮想空間において、入力すべきタイミングを指示する複数種類の指示体(例えば、指示体Aや指示体B)を、仮想カメラから見て奥行方向であるZ軸上に配置する。そして、本実施形態では、図16に示すように、当該Z軸に対して垂直なXY平面上で所定形状に設定された入力領域(例えば、AR1、AR2)を設定する。そして、指示体を入力領域に向けて、当該指示体を奥から手前に移動させる。
【0361】
そして、指示体の到達位置を示す複数種類の指示体毎に設定された指示領域を、入力領域上に配置する。例えば、指示体Aの到達位置を示し、指示体Aに対応付けて設定された指示領域D1、D2を、入力領域AR1上に配置する。また、指示体Bの到達位置を示し、指示体Bに対応付けて設定された指示領域D3、D4を、入力領域AR2上に配置する。なお、指示領域D1の中心点d1、指示領域D2の中心点d2が少なくとも入力領域AR1内に一するように、指示領域D1、D2を入力領域AR1上に配置する。また、指示領域D3の中心点d3、指示領域D4の中心点d4が少なくとも入力領域AR2内に一するように、指示領域D3、D4を入力領域AR2上に配置する。
【0362】
入力領域AR1は、例えば、半円の形状であり、入力領域AR2は、例えば、半円環の形状であるが、これに限らず、様々な形状が考えられる。
【0363】
XY平面は、例えば、スクリーン(投影面)とする。スクリーンは、仮想カメラの視野範囲(視錐台、ビューボリュームとも言う)の透視投影が適用される面である。視野範囲は、通常、ニアクリップ面(前面)とファークリップ面(背面)という2つの平行面で定義され、それらの間の空間が視野範囲となる。そして、視野範囲に存在するオブジェクトだけが描画される。つまり、ニアクリップ面とファークリップ面の間に存在しないオブジェクトはクリッピング(切り取り)され、表示されない。
【0364】
そのため、本実施形態の入力領域AR1、AR2のZ軸上の位置(深度値)は、ニアクリップ面の位置、又は、視野範囲内のニアクリップに近い範囲(ニアクリップ面からの所
定の範囲内)の位置に、配置されることが望ましい。
【0365】
また、ゲームシステムは、仮想カメラが上下方向(Y軸方向)、左右(X軸方向)に移動する場合には、入力領域AR1、AR2を仮想カメラの移動に付随(連動)して移動させてもよい。
【0366】
また、ゲームシステムは、ゲーム中に、視野範囲内で入力領域AR1、AR2を移動させるようにしてもよい。例えば、XY平面は、スクリーンに限らず、視野範囲内のZ軸に垂直な面であってもよい。かかる場合、ゲーム中に、XY平面をZ軸上で移動させてもよい。つまり、ゲーム中にXY平面のZ値(深度値)を移動させてもよい。XY平面の移動に伴い、XY平面上の入力領域AR1、ARもZ軸上で移動することになる。つまり、ゲーム中、入力領域AR1、AR2のZ値(深度値)を移動させる。また、入力領域AR1、AR2をX軸上、Y軸上で移動させてもよい。
【0367】
また、ゲームシステムは、プレーヤの設定で、入力領域の位置を調整することも可能である。例えば、ゲームシステムは、プレーヤの入力情報に基づき、入力領域の位置を設定可能に制御する。設定可能な入力領域の位置は、Z軸上の位置(深度値)でもよいし、XY軸上の位置でもよい。
【0368】
なお、本実施形態では、入力領域AR1、AR2は表示しているが、入力領域AR1、AR2を表示しないように制御してもよい。
【0369】
本実施形態では、入力領域AR1、AR2にゲーム情報を表示するようにしてもよい。
【0370】
例えば、タイミングゲームで入力領域は重要になる。入力領域において、ゲーム情報を表示すれば、プレーヤに対して、ゲーム情報を直感的に理解させることができる。
【0371】
ゲーム情報とは、例えば、入力の評価情報、ゲームの進行状況である。ゲーム情報は、これら以外のゲームに関する情報でもよい。
【0372】
(入力の評価情報の表示)
入力の評価情報とは、例えば、「良」、「可」、「不可」、「スルー」などのプレーヤの入力の評価情報である。
【0373】
ゲームシステムは、入力の評価を入力領域AR1、AR2に表示することで、プレーヤは、視点や意識を入力領域に集中しやすくなる。これにより、プレーヤは、入力の評価及び入力に集中してゲームをプレイできる。
【0374】
例えば、ゲームシステムは、入力領域AR1において、指示領域D1に向かって移動する指示体A1に対する入力の評価情報を指示領域D1に対応付けて表示する。
【0375】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR1において、指示領域D2に向かって移動する指示体A2に対する入力の評価情報を指示領域D2に対応付けて表示する。
【0376】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR2において、指示領域D3に向かって移動する指示体B1に対する入力の評価情報を指示領域D3に対応付けて表示する。
【0377】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR2において、指示領域D4に向かって移動する指示体B2に対する入力の評価情報を指示領域D4に対応付けて表示する。
【0378】
なお、ゲームシステムは、スルー、不可、失敗の評価は、時間を要する場合がある。かかる場合、評価情報の表示を省略するようにしてもよい。
【0379】
(ゲームの進行状況の表示)
ゲーム進行状況は、指示体に対する入力時の得点、ゲーム中の総合得点、等である。また、ゲーム進行状況は、コンボ数(入力が連続して成功している回数)でもよい。指示体に対する入力時の得点とは、ゲーム中に総合得点(プレーヤの得点)に加点する得点、減点する得点である。
【0380】
ゲームシステムは、ゲーム進行状況を入力領域AR1、AR2に表示することで、プレーヤは、視点や意識を入力領域に集中しやすくなる。これにより、プレーヤは、ゲーム進行状況及び入力に集中してゲームをプレイできる。
【0381】
例えば、ゲームシステムは、入力領域AR1において、指示領域D1に向かって移動する指示体A1に対する入力時の得点及び/又は指示体A1に対する入力時の総合得点を、指示領域D1に対応付けて表示する。
【0382】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR1において、指示領域D2に向かって移動する指示体A2に対する入力時の得点及び/又は指示体A2に対する入力時の総合得点を、指示領域D2に対応付けて表示する。
【0383】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR2において、指示領域D3に向かって移動する指示体B1に対する入力時の得点及び/又は指示体B1に対する入力時の総合得点を、指示領域D3に対応付けて表示する。
【0384】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR2において、指示領域D4に向かって移動する指示体B2に対する入力時の得点及び/又は指示体B2に対する入力時の総合得点を、指示領域D4に対応付けて表示する。
【0385】
例えば、ゲームシステムは、入力領域AR1において、指示領域D1に向かって移動する指示体A1に対して入力成功の際、コンボ数を、指示領域D1に対応付けて表示する。
【0386】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR1において、指示領域D2に向かって移動する指示体A2に対して入力成功の際、コンボ数を、指示領域D2に対応付けて表示する。
【0387】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR2において、指示領域D3に向かって移動する指示体B1に対して入力成功の際、コンボ数を、指示領域D3に対応付けて表示する。
【0388】
また、例えば、ゲームシステムは、入力領域AR2において、指示領域D4に向かって移動する指示体B2に対して入力成功の際、コンボ数を、指示領域D4に対応付けて表示する。
【0389】
なお、ゲームシステムは、スルー、不可、失敗の評価は、時間を要する場合がある。かかる場合、ゲームの進行状況の表示を省略するようにしてもよい。
【0390】
また、ゲームシステムは、入力領域AR1、AR2を表示する場合、入力領域AR1、AR2の態様(色や形の変化)でゲームの状況を通知してもよい。
【0391】
ゲーム状況とは、例えば、プレーヤの得点が所定値以上であるか否かの情報、プレーヤと対戦相手とのゲーム状況(例えば、プレーヤ優勢又はプレーヤ劣勢の情報)、入力が連続して成功している回数(コンボ数)が所定回数以上であるか否かの情報、等である。
【0392】
例えば、プレーヤの得点が所定値以上である場合に、ゲームクリアとなる場合、プレーヤの得点が所定値以上である場合、半円形状の入力領域AR1を、長方形に変化させ、半円環の形状の入力領域AR2を、長方形の環状の形状に変化させてもよい。また、プレーヤの得点が所定値以上である場合、入力領域AR1の色を、白色から赤色に変化させ、入力領域AR2色を、白色から水色に変化させてもよい。このようにすれば、プレーヤは、入力領域を見ただけでゲーム状況を把握することができる。
【0393】
また、プレーヤと対戦相手とのゲーム状況がプレーヤ優勢である場合、入力領域AR1、AR2の形状や色を変化させてもよい。また、入力が連続して成功している回数(コンボ数)が所定回数以上である場合、入力領域AR1、AR2の形状や色を変化させてもよい。
【0394】
[13.2]第1の入力種類に対応する指示体Aの移動の例
具体的に指示体Aの移動例について説明する。例えば、図16に示すように、3次元の仮想空間(ワールド座標系)において、始点SPに指示体Aを配置し、仮想カメラCAに向かって(Z軸プラス方向に向かって)、始点SPから到達位置d1又は到達位置d2に移動させる。
【0395】
図17は、仮想空間をX軸プラス方向から見た時の指示体Aの移動を説明する図である。ゲームシステムは、指示体AがトンネルTN1を通過するかのように、指示体Aをスクリーン上の到達位置d1に到達するように移動させる。例えば、ゲームシステムは、指示体Aを仮想空間のZ軸プラス方向に向かって移動させる。ゲームシステムは、指示体Aの向き(法線)がスクリーンに向くように移動させる。これにより、プレーヤは指示体Aの位置を認識しやすくなる。
【0396】
なお、ゲームシステムは、指示体Aを仮想空間のZ軸プラス方向だけでなくY軸方向(Y軸プラス方向)に移動させる。また、本実施形態では採用していないが、指示体Aを仮想空間のX軸方向(X軸プラス方向、X軸マイナス方向)に移動させてもよい。
【0397】
つまり、ゲームシステムは、第1の入力種類に対応する指示体Aが、指示体Aの入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置d1に到達するように、指示体Aを移動させる。
【0398】
図示していないが、指示体Aが到達位置d2に向かって移動する場合も、トンネルを通過しているかのように指示体Aをスクリーン上の到達位置d2に到達するように移動させる。
【0399】
つまり、ゲームシステムは、第1の入力種類に対応する指示体Aが、指示体Aの入力すべきタイミングに、当該第1の入力種類に対応する到達位置d2に到達するように、指示体Aを移動させる。
【0400】
本実施形態では、指示体Aの到達位置が2つ(d1及びd2)が存在する。ゲームシステムは、予め指示体Aの到達位置(d1又はd2のいずれか)を定め譜面データ記憶部275に記憶する。ゲームシステムは、予め指示体Aの指示領域(D1又はD2のいずれか)を定め譜面データ記憶部275に記憶するようにしてもよい。
【0401】
[13.3]第2の入力種類に対応する指示体Bの移動の例
具体的に指示体Bの移動例について説明する。例えば、図16に示すように、3次元の仮想空間(ワールド座標系)において、始点SPに指示体Bを配置し、仮想カメラCAに向かって(Z軸プラス方向に向かって)、始点SPから到達位置d3又は到達位置d4に移動させる。
【0402】
図18は、仮想空間をX軸プラス方向から見た時の指示体Bの移動を説明する図である。ゲームシステムは、指示体BがトンネルTN3を通過するかのように、指示体Bをスクリーン上の到達位置d3に到達するように移動させる。例えば、ゲームシステムは、指示体Aを仮想空間のZ軸プラス方向に向かって移動させる。ゲームシステムは、指示体Bの向き(法線)がスクリーンに向くように移動させる。これにより、プレーヤは指示体Bの位置を認識しやすくなる。
【0403】
なお、ゲームシステムは、指示体Bを仮想空間のZ軸プラス方向だけでなくY軸方向(Y軸プラス方向)に移動させる。
【0404】
[13.4]指示体のY軸方向の移動について
本実施形態によれば、指示体BはY軸プラス方向に移動し、指示体AはY軸マイナス方向に移動するので、指示体Aと指示体Bとにおいて、Y軸方向の動きが異なることになる。
【0405】
本実施形態のゲームシステムでは、指示体Aと指示体Bとを色を異ならせるなどして識別表示しているが、指示体Aと指示体Bとを識別しない手法を採用してもよい。指示体Aと指示体Bとを識別しない場合、指示体が、指示体Aであるのか又は指示体Bであるのかは、指示体のY軸方向の位置(指示体がどの高さにくるのか)で識別することになる。つまり、プレーヤは指示体が、到達直前までのどの高さに位置するのかわからない。このように、本実施形態の指示体のY軸方向の移動は、ゲームの興趣性を高めることができる。
【0406】
また、本実施形態では採用していないが、指示体Aを仮想空間のX軸方向(X軸プラス方向、X軸マイナス方向)に移動させてもよい。
【0407】
つまり、ゲームシステムは、第2の入力種類に対応する指示体Bが、指示体Bの入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置d3に到達するように、指示体Bを移動させる。
【0408】
図示していないが、指示体Bが到達位置d3に向かって移動する場合も、トンネルを通過しているかのように指示体Bをスクリーン上の到達位置d4に到達するように移動させる。
【0409】
つまり、ゲームシステムは、第2の入力種類に対応する指示体Bが、指示体Bの入力すべきタイミングに、当該第2の入力種類に対応する到達位置d4に到達するように、指示体Bを移動させる。
【0410】
本実施形態では、指示体Bの到達位置が2つ(d3及びd4)が存在する。ゲームシステムは、予め指示体Aの到達位置(d3又はd4のいずれか)を定め譜面データ記憶部275に記憶する。ゲームシステムは、予め指示体Bの指示領域(D3又はD4のいずれか)を定め譜面データ記憶部275に記憶するようにしてもよい。
【0411】
[13.5]指示体の大きさ
ゲームシステムは、仮想空間において指示体A、Bの大きさを変化させてもよい。例え
ば、図16に示すように、指示体Aが移動経路R1の始点SPに位置している場合と、指示体Aが移動経路R1の終点(例えば、到達位置d1)に位置している場合とにおいて、指示体Aの大きさが異なる(例えば、大きくする、又は、小さくする)ように制御してもよい。また、指示体Aが移動経路R2の始点SPに位置している場合と、指示体Aが移動経路R2の終点(例えば、到達位置d2)に位置している場合とにおいて、指示体Aの大きさが異なる(例えば、大きくする、又は、小さくする)ように制御してもよい。
【0412】
指示体Bについても同じある。つまり、指示体Bが移動経路R3の始点SPに位置している場合と、指示体Bが移動経路R3の終点(例えば、到達位置d3)に位置している場合とにおいて、指示体Bの大きさが異なる(例えば、大きくする、又は、小さくする)ように制御してもよい。また、指示体Bが移動経路R4の始点SPに位置している場合と、指示体Bが移動経路R4の終点(例えば、到達位置d4)に位置している場合とにおいて、指示体Bの大きさが異なる(例えば、大きくする、又は、小さくする)ように制御してもよい。
【0413】
[13.6]指示体の移動経路の始点
ゲームシステムは、指示体の移動経路の始点を変化させるようにしてもよい。
【0414】
例えば、ゲームシステムは、図16に示すように、指示体A、Bの始点を共通の位置SPに固定してもよいが、到達位置d1又はd2に向かう指示体A、到達位置d3又はd4に向かう指示体Bのそれぞれの始点を変えてもよい。
【0415】
例えば、図19に示すように、指示体Aにおいて到達位置d1に向かう始点を始点SP1に設定してもよい。また、指示体Aにおいて到達位置d2に向かう始点を始点SP2に設定してもよい。また、指示体Bにおいて到達位置d3に向かう始点を始点SP3に設定してもよい。また、指示体Bにおいて到達位置d4に向かう始点を始点SP4に設定してもよい。
【0416】
また、ゲームシステムは、ゲーム期間中、図20に示すように、始点SP1~SP4それぞれを変化させるようにしてもよい。つまり、ゲームシステムは、ゲーム期間中の指示体Aの移動経路R1、R2を変化させるようにしてもよい。また、ゲームシステムは、ゲーム期間中の指示体Bの移動経路R3、R4を変化させるようにしてもよい。
【0417】
[14]指示領域の説明
ゲームシステムは、指示領域を表示する。指示領域は、指示体の到達位置を示す領域である。また、指示体が指示領域に到達したときのタイミングが入力すべきタイミングとなる。そのため、指示領域は、「到達領域」、「判定枠」、「判定領域」、又は、「ヒットマト」と言い換えてもよい。
【0418】
ゲームシステムは、指示体Aの到達位置に、第1の指示領域を配置する。また、ゲームシステムは、指示体Bの到達位置に、第2の指示領域を配置する。
【0419】
[14.1]第1の指示領域の配置
例えば、ゲームシステムは、図16に示すように、例えば、到達位置d1、d2のように指示体Aの到達位置が複数存在する場合に、複数の第1の指示領域D1、D2を配置する。到達位置d1は指示領域D1に対応し、到達位置d2は指示領域D2に対応する。
【0420】
[14.2]第2の指示領域の配置
また、ゲームシステムは、例えば、到達位置d3、d4に示すように指示体Bの到達位置が複数存在する場合に、複数の第2の指示領域D3、D4を配置する。到達位置d3は
指示領域D3に対応し、到達位置d4は指示領域D4に対応する。
【0421】
ゲームシステムは、3次元仮想空間のスクリーンにおいて指示体Aに対応する大きさに基づいて、指示領域D1、D2を配置する。図16に示すように、指示体Aと第1の指示領域の形状は円形であり、大きさは同一(ほぼ同一)とする。また、指示体Bと第2の指示領域の形状は円形であり、大きさは同一(ほぼ同一)とする。
【0422】
ゲームシステムは、指示領域D1の中心位置が到達位置d1となるように、指示領域D1を配置する。また、ゲームシステムは、指示領域D2の中心位置が到達位置d2となるように、指示領域D2を配置する。
【0423】
図21は、指示領域の配置を説明するための図である。ゲームシステムは、中心点Oであり半径L1の円の上部(例えば、半円)の入力領域AR1の内側に、複数の第1の指示領域D1、D2を配置する。つまり、ゲームシステムは、指示領域D1、D2の中心点d1、d2それぞれが入力領域AR1の内側に属するように、ゲーム画面W21(スクリーン上)に、指示領域D1、D2を配置する。
【0424】
ゲームシステムは、複数の第2の指示領域を、同心円状に配置する。つまり、ゲームシステムは、図21に示すように、中心点Oであり半径L1の円と、半径L2(L1<L2)の円とで作られる同心円の上部(例えば、半円環)の入力領域AR2の内側に、第2の指示領域D3、D4を配置する。つまり、ゲームシステムは、指示領域D3、D4の中心点d3、d4それぞれが入力領域AR2の内側に属するように、ゲーム画面W21(スクリーン上)に、指示領域D3、D4を配置する。
【0425】
すなわち、ゲームシステムは、図21に示すように、第1の指示領域D1、D2を、所定領域内(例えば、入力領域AR1内)に配置し、第2の指示領域D3、D4を所定領域外(例えば、入力領域AR1外)に配置する。
【0426】
[14.3]ゲーム画面上の指示領域
図22は、ゲーム画面の一例を示す。ゲームシステムは、図22に示すように、打楽器(和太鼓)を模した打楽器画像DRを表示し、打楽器画像DRの打面に対応付けて、第1の指示領域D1、D2を配置し、打楽器画像DRのふちに対応付けて、第2の指示領域D3、D4を配置するようにしてもよい。このようにすれば、プレーヤは、現実世界の和太鼓を叩いているような演奏をすることができる。
【0427】
[14.4]指示領域の移動
ゲームシステムは、指示体の到達位置を含むスクリーン上において、第1の指示領域と、第2の指示領域とを移動させるようにしてもよい。つまり、ゲームシステムは、指示体の到達位置を移動させるようにしてもよい。
【0428】
図23は、XY平面のスクリーン上において、第1の指示領域D1、D2及び第2の指示領域D3、D4の移動の例を示す。
【0429】
例えば、ゲームシステムは、図23に示すように、ゲーム中、スクリーン上において、第1の指示領域D1、D2を、入力領域AR1の内側内で移動させるようにしてもよい。また、ゲームシステムは、ゲーム中、スクリーン上において、第2の指示領域D3、D4を、入力領域AR2のうち内側内で移動させるようにしてもよい。このようにすれば、ゲームの難易度が上昇しゲームの興趣性を高めることができる。
【0430】
図24は、スクリーン上において、第1の指示領域D1、D2を移動させ、第2の指示
領域D3、D4を固定する例を示す。例えば、ゲームシステムは、ゲーム中、スクリーン上において、第1の指示領域D1、D2を、入力領域AR1の内側内で移動させ、第2の指示領域D3、D4を移動させないようにし、第2の指示領域D3、D4を固定してもよい。これにより、第1の指示領域D1、D2は入力領域AR1内のどこにくるのか予想がつかず、入力すべきタイミングに同期して入力することが難しくなるが、第2の指示領域D3、D4は固定され指示体Bの到達位置も固定されるので入力がしやすくなる。その結果、難易度を適度なものにすることができる。また、指示体A、指示体Bの2種類の指示体の入力の使い分けが把握しやすくなる。
【0431】
[14.5]指示領域の位置関係の変更
ゲームシステムは、任意のタイミングで、第1の指示領域と、第2の指示領域との位置関係を変更するようにしてもよい。
【0432】
ゲームシステムは、ゲームが開始時から所定期間経過するまで(例えば、30秒間)、例えば、図21に示すように、第1の指示領域D1、D2を入力領域AR1に配置し、第2の指示領域D3、D4を入力領域AR2に配置する。そして、ゲームシステムは、ゲーム開始時から所定期間経過したタイミングで(例えば、ゲーム開始時から30秒経過したタイミングで)、図25に示すように、第1の指示領域D1、D2を入力領域AR2に配置し、第2の指示領域D3、D4を入力領域AR1に配置する。
【0433】
[14.6]指示領域の数
また、ゲームシステムは、指示領域(第1の指示領域及び/又は第2の指示領域)の数をゲーム中に変化させるようにしてもよい。
【0434】
例えば、ゲーム開始時から所定の期間(例えば、30秒間)の間、第1の指示領域の数を1つ(例えば、指示領域D1の1つ)とし、ゲーム開始時から所定の期間経過後は、第1の指示領域の数を2つ(例えば、指示領域D1、D2の2つ)として制御する。
【0435】
また、例えば、ゲーム開始時から所定の期間(例えば、30秒間)の間、第2の指示領域の数を1つ(例えば、指示領域D3の1つ)とし、ゲーム開始時から所定の期間経過後は、第2の指示領域の数を2つ(例えば、指示領域D3、D4の2つ)として制御する。
【0436】
なお、ゲームシステムは、ゲーム中に増加させる指示領域(第1の指示領域及び/又は第2の指示領域)の数を3つ以上にしてもよい。また、ゲーム中に、指示領域(第1の指示領域及び/又は第2の指示領域)の数を減少させるようにしてもよい。
【0437】
[14.7]個別の指示領域
ゲームシステムは、指示体それぞれについて、指示領域(第1の指示領域及び/又は第2の指示領域)を個別に設定してもよい。
【0438】
例えば、指示体A1が到達すべき第1の指示領域D11、指示体A2が到達すべき第1の指示領域D12、指示体A3が到達すべき第1の指示領域D13、指示体A4が到達すべき第1の指示領域D14のように、複数の指示体Aそれぞれに個別に第1の指示領域を設定してもよい。第1の指示領域D11、D12、D13、D14は、入力領域AR1内に設定される。
【0439】
また、例えば、指示体B1が到達すべき第2の指示領域D21、指示体B2が到達すべき第2の指示領域D22、指示体B3が到達すべき第2の指示領域D23、指示体B4が到達すべき第2の指示領域D24のように、複数の指示体Bそれぞれに、個別に第2の指示領域を設定してもよい。第2の指示領域D21、D22、D23、D24は、入力領域
AR2内に設定される。このようにすれば、指示領域に多様性を生じさせることができ、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0440】
[14.8]予告標識
ゲームシステムは、入力すべきタイミングの到来を予告する予告標識を表示する。このようにすれば、プレーヤがタイミングの到来を予知することができ、プレーヤがタイミングを取りやすくなる。
【0441】
図26は、予告標識を説明するためのゲーム画面W26の一例を示す。ゲームシステムは、指示領域D1~D4それぞれに対応付けて予告標識を表示する。説明の便宜上、指示領域D1に対応付けられる予告標識K1の表示制御について説明する。
【0442】
例えば、ゲームシステムは、指示体A11を始点SPから終点である到達位置d1に向けて移動する場合において、指示体A11が指示領域D1に合致する前に、予告標識K1を表示する。
【0443】
予告標識K1は到達位置d1を中心とする円である。ゲームシステムは、予告標識K1を、指示体A11と到達位置d1との距離、及び/又は、現在時点と指示体A11の入力すべきタイミングTA11との時間差に基づいて表示する。
【0444】
(指示体と到達位置との距離に基づく予告標識の表示)
例えば、ゲームシステムは、指示体A11と到達位置d1との距離が所定距離以内になると(例えば、指示体A11が始点SPから終点d1までの距離の中間始点に達すると)予告標識K1を表示する。予告標識K1の初期状態の半径の値は、指示領域D1の半径よりも大きいものとする。
【0445】
そして、ゲームシステムは、指示体A11と到達位置d1との距離が短くなるほど、予告標識K1を小さくし予告標識K1を収縮させるように表示する。つまり、予告標識K1の半径の値を初期状態よりも小さな値に変更する。
【0446】
そして、最終的に指示体A11が到達位置d1に達するタイミングである入力タイミングTA11で、予告標識K1の大きさと指示領域D1との大きさが一致するように(例えば、予告標識K1の半径と、指示領域D1の半径が一致する)ように、予告標識K1を表示する。これにより、プレーヤがタイミングを取りやすくなり、最適なゲーム環境を提供できる。
【0447】
(指示体と到達位置との距離に基づく予告標識の表示)
例えば、ゲームシステムは、現在時点と指示体A11の入力すべきタイミングTA11との時間差が所定期間に達すると(例えば、現在時点と指示体A11の入力すべきタイミングTA11との時間差が1秒に達すると)予告標識K1を表示する。予告標識K1の初期状態の半径の値は、指示領域D1の半径よりも大きいものとする。
【0448】
そして、ゲームシステムは、現在時点と指示体A11の入力すべきタイミングTA11との時間差が短くなるほど、予告標識K1を小さくし予告標識K1を収縮させるように表示する。つまり、予告標識K1の半径の値を初期状態よりも小さな値に変更する。
【0449】
そして、最終的に指示体A11が到達位置d1に達するタイミングである入力タイミングTA11で、予告標識K1の大きさと指示領域D1との大きさが一致するように(例えば、予告標識K1の半径と、指示領域D1の半径が一致する)ように、予告標識K1を表示する。これにより、プレーヤがタイミングを取りやすくなり、最適なゲーム環境を提供
できる。
【0450】
(その他)
ゲームシステムは、図26に示すように、予告標識K1と同じように、指示領域D2に対応付けられる予告標識K2を表示する。なお、図示していないが、指示領域D3に対応付けられる予告標識K3、指示領域D4に対応付けられる予告標識K4についても予告標識K1と同様の処理を行う。
【0451】
[15]応用例
[15.1]振り上げ動作のタイミング判定
本実施形態では、振り上げ動作のタイミング判定は行っていないが、振り上げ動作のタイミングを判定し評価してもよい。このようにすれば、把持している入力装置30を振り上げるタイミングも重要になりゲームの難易度が向上する。
【0452】
[15.2]所定状態に入るか否かの判定
本実施形態では、ゲーム中、常に、右入力装置30R、左入力装置30Lが所定状態に入ったか否かを判定するものであるが、ゲーム期間の一部の期間(例えば、前半30秒、後半30秒などの期間)においてのみ、右入力装置30R、左入力装置30Lが所定状態に入ったか否かを判定し、特別な入力ができるようにしてもよい。
【0453】
[15.3]入力種類毎の所定の姿勢
本実施形態では、2つの入力種類が存在するが、何れの種類の場合でも「所定の姿勢」は同じとする例について説明したが、入力種類毎に「所定の姿勢」を異ならせてもよい。つまり、ゲームシステムは、複数種類の入力がある場合、入力種類に応じて所定の姿勢を変化させる処理を行ってもよい。また、ゲームシステムは、複数種類の入力がある場合、入力種類に応じて、所定状態中であることを通知する演出を変化させる処理を行ってもよい。
【0454】
例えば、図27に示すように、第1の入力種類は、入力装置30の先端が水平より下に傾いた姿勢を「所定の姿勢」とする。例えば、第1の入力種類に対応する所定の姿勢は、入力装置30の傾斜角θを所定角度範囲(例えば、90度≦θ≦135度)の範囲とする。また、第2の入力種類は、更に、入力装置30の先端が下に傾いた姿勢を「所定の姿勢」とする。例えば、第2の入力種類に対応する所定の姿勢は、入力装置30の傾斜角θを所定角度範囲(例えば、135度≦θ≦180度)の範囲とする。
【0455】
本実施形態では、2つの入力種類が存在するが、入力種類毎に異なる演出を行ってもよい。
【0456】
例えば、ゲームシステムは、右入力装置30Rが第1の入力種類に対応する所定の姿勢で所定状態に入った場合、図28(A)に示すように、右入力装置30Rが所定状態中、仮想入力装置画像HRに光線ER(光線画像)を合成してゲーム画面W27を表示する。
【0457】
そして、ゲームシステムは、右入力装置30Rが第2の入力種類に対応する所定の姿勢で所定状態に入った場合、図28(B)に示すように、右入力装置30Rが所定状態中、仮想入力装置画像HRに炎JR(炎の画像)を合成してゲーム画面W28を表示する。なお、図示していないが、左入力装置30Lについても、右入力装置30Rと同様に、入力種類毎に異なる演出を行ってもよい。
【0458】
[15.4]入力装置
本実施形態では、主に、入力装置30の慣性センサ(例えば、加速度センサ、角速度セ
ンサ等)で検出される値に基づいて、プレーヤの入力を受け付ける例について説明したが、入力装置30のボタン、レバー入力、によってプレーヤの入力を受け付けるようにしてもよい。なお、本実施形態のゲームシステムは、第1のボタン入力と、第2のボタン入力とを検出し、ボタンの種類に応じて、第1の入力種類又は第2の入力種類のいずれの入力種類であるのかを判定してもよい。
【0459】
また、図1に示すように、本実施形態の入力部260は、太鼓(楽器の一例)型の入力装置30Cでもよい。例えば、太鼓型の入力装置30Cは、太鼓の形状を有しており、プレーヤがスティックや手で叩くことにより操作入力を行うものである。太鼓型の入力装置30Cの円形の皮面の内部には、プレーヤが円形の皮面を叩いたことを検出するセンサが設けられており、皮面の周縁の内部には、プレーヤが皮面の周縁を叩いたことを検出するセンサが設けられている。したがって、ゲームシステムは、プレーヤが皮面を叩いたか、皮面の周縁を叩いたかを判別することができる。太鼓型の入力装置30Cの場合、皮面を叩いたことを検出した場合、第1の入力種類を検出したものとする。また、皮面の周縁を叩いたことを検出した場合、第2の入力種類を検出したものとする。
【0460】
[15.5]仮想入力装置画像について
本実施形態のゲームシステムは、入力が成功したか否かの情報を、仮想入力装置画像に対応付けて表示してもよい。
【0461】
図29(A)(B)は、仮想入力装置画像HRの入力が成功したか否かの評価情報を含むゲーム画面の一例を示す。例えば、ゲームシステムは、所定状態でない右入力装置30Rの入力が成功した場合は、図29(A)のゲーム画面W29Aに示すように、「良」又は「可」を表示し、仮想入力装置画像HRの色を通常色(例えば、白色)で表示する。
【0462】
例えば、ゲームシステムは、所定状態に入った右入力装置30Rの入力が成功した場合は、図29(B)のゲーム画面W29Bに示すように、「良」又は「可」を表示し、仮想入力装置画像HRの色を特別色(例えば、黄色)で表示する。
【0463】
つまり、ゲームシステムは、所定状態でない右入力装置30Rが入力に成功した際の仮想入力装置画像HRの色と、所定状態である右入力装置30Rが入力に成功した際の仮想入力装置画像HRの色とを異ならせる。
【0464】
このようにすれば、所定状態の演奏入力と、所定状態でない演奏入力において、評価表示の違いをつけることができ、プレーヤは、成功時に所定状態の演奏入力か否かを容易に判別することができる。
【0465】
なお、ゲームシステムは、所定状態に入った右入力装置30Rの入力評価が「良」の場合は、仮想入力装置画像HRの色を第1の特別色(例えば、黄色)で表示し、所定状態に入った右入力装置30Rの入力評価が「可」の場合は、仮想入力装置画像HRの色を第2の特別色(例えば、オレンジ色)で表示するようにしてもよい。
【0466】
また、説明の便宜上、右入力装置30Rの仮想入力装置画像HRの例について説明したが、左入力装置30Lの仮想入力装置画像HLについても、右入力装置30Rと同様の評価に関する表示制御を行う。
【0467】
[15.6]ゲームシステムの応用例
ゲームシステムは、サーバ装置10と端末装置20とで構成されるものであってもよい。図30は、本実施形態のサーバ装置10と端末装置20とを含むゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0468】
サーバ装置10は、インターネット(ネットワークの一例)を介して通信接続された端末装置(ゲーム装置)20を用いて、所与のサービスを提供することが可能な情報処理装置である。
【0469】
端末装置20は、上述したゲーム装置20である。また、端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、端末装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置は、アミューズメントパークに設置される端末装置(筐体)でもよい。
【0470】
[15.6.1]クライアントサーバモデルで構成されるゲームシステム
本実施形態のゲームシステムは、図30に示すように、サーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成される。
【0471】
プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信される情報に基づき、ゲームをプレイすることができる。
【0472】
本実施形態は、一つのサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームをゲーム装置20に提供してもよい。
【0473】
[15.6.2]クラウド型のゲームシステム
また、本実施形態のゲームシステムはクラウド型のゲームシステムでもよい。例えば、クラウド型のゲームシステムでは、サーバ装置10(クラウド装置)だけで基本的な処理(ゲーム処理、描画処理などを含む)を行い、ゲーム装置20側ではサーバ装置10(クラウド装置)の処理結果の表示制御のみを行う。また、ゲーム装置20は、サーバ装置10に対して入力装置の入力情報(操作情報)などの情報を送信する。なお、かかる場合、ゲーム装置20は、入力情報以外の情報を送信してもよい。
【0474】
さらに、本実施形態では、入力を除き、上記のゲーム装置20の処理部200の各機能及びゲームプログラムの実行をサーバ装置10で実行し、当該ゲーム装置20は、入力とストリーミングによる画像表示を実行することによって、上記のゲームを実現してもよい。
【0475】
また、ゲームシステムは、インターネット上の所与の記憶領域に、サーバ装置10に記憶される情報、ゲーム装置20に記憶される情報を記憶するようにしてもよい。
【0476】
[15.6.3]ソーシャルゲームの例
また、本実施形態では、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。
【0477】
[15.6.4]ブラウザゲームの例
特に、本実施形態では、ゲーム装置20のWebブラウザ上で提供されるゲームを提供してもよい。
【0478】
また、ゲーム装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、ゲーム装置20は、サーバ装置10との通信を行うた
めの通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤの入力データをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させる。ゲーム装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0479】
[15.6.5]その他
本実施形態のサーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部170)に記憶される情報(例えば、プレーヤの情報、ゲーム情報等)を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続された記憶領域(例えば、データベース、メモリ)に記憶するようにしてもよい。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0480】
[15.7]仮想現実のゲーム
本実施形態のゲームシステムは、仮想現実(VR)技術を使用してもよい。仮想現実(VR)は、コンピュータ技術を使用して人間の感覚を刺激し、実際の物理環境ではなく、人工的に生成された3次元の環境を体験することを可能にする技術である。例えば、ゲームシステムは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)という装置を用いたVR体験を提供する。HMDは、ヘッドセットの形をしており、一人称視点の映像を直接プレーヤの目の前に表示する。さらに、HMDは、プレーヤの頭の動きを追跡し、それに合わせて表示される映像の方向をリアルタイムで調整する。これにより、プレーヤは、360度全方向を自由に見ることができる。ゲームシステムは、仮想現実においても上述したタイミングゲームの制御を行うことができる。
【0481】
[15.8]指示領域の非表示
本実施形態のゲームシステムは、指示体の到達位置に対応する指示領域を表示する例について説明したが、指示体の到達位置に対応する指示領域を表示しないようにしてもよい。このようにすれば、入力すべきタイミングが難しくなる。また、ゲームシステムは、例えば、指示体の到達位置を移動させる場合にその到達位置に対応する指示領域を非表示にしてもよい。
【0482】
[16]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0483】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0484】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0485】
10 サーバ装置、20、20A、20B、20C 端末装置、30 入力装置、
30R 右入力装置、30L 左入力装置、
200 処理部、211 通信制御部、212 オブジェクト空間設定部、
213 ゲーム制御部、214 演出部、
215 評価部、217 設定部、219 判定部、220 表示制御部、
222 キャンセル部、223 仮想カメラ制御部、224 振動制御部、
225 入力受付部、230 画像生成部、240 音制御部、
260 入力部、262 検出部、263 振動部、
270 記憶部、271 主記憶部、272 画像バッファ、
274 ゲーム情報記憶部、275 譜面データ記憶部、276 プレーヤ情報記憶部、280 情報記憶媒体、290 表示部、292 音出力部、296 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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