(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025003397
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】シャワーヘッドアセンブリおよびシャワーヘッドプレート
(51)【国際特許分類】
H01L 21/205 20060101AFI20241226BHJP
H01L 21/31 20060101ALI20241226BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20241226BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
H01L21/205
H01L21/31 B
H01L21/302 101G
C23C16/455
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024099719
(22)【出願日】2024-06-20
(31)【優先権主張番号】63/522,976
(32)【優先日】2023-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519237203
【氏名又は名称】エーエスエム・アイピー・ホールディング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】チ・チ
(72)【発明者】
【氏名】ラジモハン・ムタイア
(72)【発明者】
【氏名】シュバム・ガーグ
(72)【発明者】
【氏名】ジェボム・イ
(72)【発明者】
【氏名】ヨンチョル・ビュン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・モーリス
(72)【発明者】
【氏名】ニルマル・ゴクルダス・ウェイコール
(72)【発明者】
【氏名】ジヨン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジャクリーン・レンチ
(72)【発明者】
【氏名】ニーラム・シェオラン
(72)【発明者】
【氏名】グアンナン・チェン
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA05
4K030EA06
5F004AA01
5F004BB18
5F004BB28
5F004BC08
5F004BD04
5F045AA03
5F045BB02
5F045DP03
5F045EE20
5F045EF05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】均一なガス流を形成するシャワーヘッドプレートおよびシャワーヘッドアセンブリを提供する。
【解決手段】基材を処理する反応器において、シャワーヘッドアセンブリに含まれるシャワーヘッドプレート215は、円錐形状の入口および円錐形状の出口を有する複数の貫通孔315を備える。前記複数の貫通孔は、第一の寸法を有する中央領域300内の貫通孔と、第一の寸法とは異なる第二の寸法を有する外側領域305内の貫通孔とを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャワーヘッドプレートであって、
上面および対向する底面と、
前記シャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置する中央領域であって、10mm~60mmの範囲の直径を有する、中央領域と、
前記中央領域を囲み、かつ前記シャワーヘッドプレートの外縁まで延在する外側領域と、
前記中央領域内に位置し、前記上面から前記底面まで延在する複数の第一の貫通孔と、
前記外側領域内に位置し、前記上面から前記底面まで延在する複数の第二の貫通孔と、を備え、
前記第二の貫通孔が、前記第一の貫通孔とは異なる形状である、シャワーヘッドプレート。
【請求項2】
各第二の貫通孔が、前記上面にある第一の寸法を有する円錐形状の入口と、前記底面にある第一の寸法を有する円錐形状の出口と、前記入口を前記出口に接続する線形チャネルと、を備える、請求項1に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項3】
前記線形チャネルが、11mm~17mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記円錐形状の入口および出口が、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する、請求項2に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項4】
各第一の貫通孔が、前記上面にある第一の寸法を有する第一の円錐形状の入口と、前記底面にある第二の寸法を有する第二の円錐形状の出口と、前記入口を前記出口に接続する線形チャネルと、を備え、前記第一の寸法が前記第二の寸法とは異なる、請求項1に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項5】
前記線形チャネルが、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記円錐形状の入口および出口が、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する、請求項4に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項6】
前記線形チャネルが、8mm~11mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記円錐形状の入口および出口が、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する、請求項4に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項7】
前記線形チャネルが、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記円錐形状の入口および出口が、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する、請求項4に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項8】
前記線形チャネルが、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記円錐形状の入口が、第一の最大直径を有し、出口が第二の最大直径を有し、前記第二の最大直径が、前記第一の最大直径よりも大きい、請求項4に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項9】
前記複数の第一の孔が、18~20の範囲の数の第一の孔を有する、請求項8に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項10】
前記複数の第一の孔が、28~32の範囲の数の第一の孔を有する、請求項4に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項11】
シャワーヘッドプレートであって、
上面および対向する底面と、
前記シャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置する中央領域であって、10mm~60mmの範囲の直径を有する、中央領域と、
前記中央領域を囲み、前記シャワーヘッドプレートの外縁に向かって延在する外側領域と、
前記中央領域内に位置し、前記上面から前記底面まで延在する複数の第一の貫通孔であって、各第一の貫通孔が、
前記上面にある第一の円錐形状および第一の寸法を有する第一の入口と、
前記底面にある第二の円錐形状および第二の寸法を有する第一の出口と、
前記第一の入口を前記第一の出口に接続する第一の線形チャネルと、を備え、
前記第一の寸法が前記第二の寸法とは異なる複数の第一の貫通孔と、
前記外側領域内に位置し、前記上面から前記底面まで延在する複数の第二の貫通孔であって、各第二の貫通孔が、
前記上面にある前記第一の円錐形状および第一の寸法を有する第二の入口と、
前記底面にある前記第一の円錐形状および第一の寸法を有する第二の出口と、
前記第二の入口を前記第二の出口に接続する第二の線形チャネルと、を備える複数の第二の貫通孔と、を備える、シャワーヘッドプレート。
【請求項12】
前記第二の線形チャネルが、11mm~17mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記第二の入口および前記第二の出口がそれぞれ、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する、請求項11に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項13】
前記第一の線形チャネルが、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記第一の入口および前記第一の出口がそれぞれ、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する、請求項11に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項14】
前記第一の線形チャネルが、8mm~11mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記第一の入口および前記第一の出口がそれぞれ、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する、請求項11に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項15】
前記第一の線形チャネルが、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記第一の入口および前記第一の出口が、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する、請求項11に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項16】
前記第一の線形チャネルが、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、前記円錐形状の入口が第一の最大直径を有し、前記出口が第二の最大直径を有し、前記第二の最大直径が前記第一の最大直径よりも大きい、請求項11に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項17】
前記複数の第一の孔が、18~32の範囲の数の第一の孔を有する、請求項11に記載のシャワーヘッドプレート。
【請求項18】
シャワーヘッドアセンブリであって、
ガス源に連結されるように構成された主入口を備える蓋と、
前記主入口と連通し、前記蓋およびシャワーヘッドプレートによって少なくとも部分的に画定されるプレナム空間と、を備え、前記シャワーヘッドプレートが、
上面および対向する底面と、
前記シャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置する中央領域であって、10mm~60mmの範囲の直径を有する、中央領域と、
前記中央領域を囲み、かつ前記シャワーヘッドプレートの外縁まで延在する外側領域と、
前記中央領域内に位置し、前記上面から前記底面まで延在する複数の第一の貫通孔であって、前記第一の貫通孔のそれぞれが、
円錐形状の第一の入口と、
円錐形状の第一の出口と、
前記入口および前記出口を接続する第一の線形チャネルと、を備える複数の第一の貫通孔と、
前記外側領域内に位置し、前記上面から前記底面まで延在する複数の第二の貫通孔であって、前記第二の貫通孔のそれぞれが、
円錐形状の第二の入口と、
円錐形状の第二の出口であって、前記第二の入口および前記第二の出口が等しい円錐寸法を有する、円錐形状の第二の出口と、
前記入口および前記出口を接続する第二の線形チャネルと、を備える複数の第二の貫通孔と、を備え、
前記第二の貫通孔が、前記第一の貫通孔とは異なる形状であり、
前記第二の線形チャネルが、前記第一の線形チャネルの長さよりも大きい長さを有する、シャワーヘッドアセンブリ。
【請求項19】
前記複数の第一の孔が、18~32の範囲の数の第一の孔を有し;
前記第一の線形チャネルが、4mm~12mmの範囲の長さを有し、前記第二の線形チャネルが、12mm~20mmの範囲の長さを有する、請求項18に記載のシャワーヘッドアセンブリ。
【請求項20】
シャワーヘッドアセンブリであって、
ガス源に連結するように構成された主入口を備える蓋と、
前記主入口と連通し、前記蓋およびシャワーヘッドプレートによって少なくとも部分的に画定されるプレナム空間と、を備え、前記シャワーヘッドプレートが、
上面および対向する底面と、
前記シャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置する中央領域と、
前記中央領域を囲み、かつ前記シャワーヘッドプレートの外縁まで延在する外側領域と、
前記中央領域内に位置し、前記上面から前記底面まで延在する複数の第一の貫通孔であって、前記複数の第一の貫通孔からの少なくとも一つの孔が、前記上面の第一の入口から前記底面の円錐形状の第一の出口まで延在する角度付きチャネルを有する、複数の第一の貫通孔と、を備え、
前記外側領域内に位置し、前記上面から前記底面まで延在する複数の第二の貫通孔であって、前記第二の貫通孔のそれぞれが、
円錐形状の第二の入口と、
円錐形状の第二の出口であって、前記第二の入口および前記第二の出口が等しい円錐寸法を有する、円錐形状の第二の出口と、
前記入口および前記出口を接続する第二の線形チャネルと、を備え、
前記第二の貫通孔が、前記第一の貫通孔とは異なる形状である、シャワーヘッドアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、シャワーヘッドアセンブリおよびシャワーヘッドプレートに関する。より具体的には、本開示は、半導体製造ツールで使用されるシャワーヘッドプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
シャワーヘッドアセンブリは、ウエハ上に均一なガス流を提供するために、堆積プロセス中に使用してもよい。しかしながら、シャワーヘッドプレート内の貫通孔の配設、およびガス流の速度の変化に起因して、ウエハの不均一性が生じる場合がある。特に、ウエハの中央部の領域は、ウエハの外縁に対して厚みが変化する場合がある。
【発明の概要】
【0003】
本技術の様々な実施形態は、複数の貫通孔を有するシャワーヘッドプレートを含むシャワーヘッドアセンブリを提供し得る。各貫通孔は、円錐形状の入口および円錐形状の出口を有する。シャワーヘッドプレートは、第一の寸法を有する中央領域内の貫通孔、および第一の寸法とは異なる第二の寸法を有する外側領域内の貫通孔を含み得る。
【0004】
一態様によれば、シャワーヘッドプレートは、上面および対向する底面と、シャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置する中央領域であって、10mm~60mmの範囲の直径を有する、中央領域と、中央領域を囲み、シャワーヘッドプレートの外縁に向かって延在する外側領域と、中央領域内に位置し、上面から底面まで延在する複数の第一の貫通孔と、外側領域内に位置し、上面から底面まで延在する複数の第二の貫通孔と、を備え、第二の貫通孔が、第一の貫通孔とは異なる形状である。
【0005】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、各第二の貫通孔は、上面にある第一の寸法を有する円錐形状の入口と、底面にある第一の寸法を有する円錐形状の出口と、入口を出口に接続する線形チャネルと、を備える。
【0006】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、線形チャネルは、11mm~17mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、円錐形状の入口および出口は、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する。
【0007】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、各第一の貫通孔は、上面にある第一の寸法を有する第一の円錐形状の入口と、底面にある第二の寸法を有する第二の円錐形状の出口と、入口を出口に接続する線形チャネルと、を備え、第一の寸法は第二の寸法とは異なる。
【0008】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、線形チャネルは、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、円錐形状の入口および出口は、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する。
【0009】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、線形チャネルは、8mm~11mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、円錐形状の入口および出口は、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する。
【0010】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、線形チャネルは、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、円錐形状の入口および出口は、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する。
【0011】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、線形チャネルは、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、円錐形状の入口は、第一の最大直径を有し、出口は、第二の最大直径を有し、第二の最大直径は、第一の最大直径よりも大きい。
【0012】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、複数の第一の孔は、18~20の範囲の数の第一の孔を有する。
【0013】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、複数の第一の孔は、28~32の範囲の数の第一の孔を有する。
【0014】
別の態様によれば、シャワーヘッドプレートは、上面および対向する底面と、シャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置する中央領域であって、10mm~60mmの範囲の直径を有する、中央領域と、中央領域を囲み、かつシャワーヘッドプレートの外縁まで延在する外側領域と、中央領域内に位置し、上面から底面まで延在する複数の第一の貫通孔であって、各第一の貫通孔が、上面にある第一の円錐形状および第一の寸法を有する第一の入口と、底面にある第二の円錐形状および第二の寸法を有する第一の出口と、第一の入口を前記第一の出口に接続する第一の線形チャネルと、を備え、第一の寸法が前記第二の寸法とは異なる複数の第一の貫通孔と、外側領域内に位置し、上面から底面まで延在する複数の第二の貫通孔であって、上面にある各第二の貫通孔が第一の円錐形状および第一の寸法を有する第二の入り口と、底面にある第一の円錐形状および第一の寸法を有する第二の出口と、第二の入り口を第二の出口に接続する第二の線形チャネルと、を備える複数の第二の貫通孔と、を備える。
【0015】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、第二の線形チャネルは、11mm~17mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、第二の入口および第二の出口はそれぞれ、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する。
【0016】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、第一の線形チャネルは、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、第一の入口および第一の出口はそれぞれ、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する。
【0017】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、第一の線形チャネルは、8mm~11mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、第一の入口および第一の出口はそれぞれ、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する。
【0018】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、第一の線形チャネルは、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、第一の入口および第一の出口は、8mm~9mmの範囲の最大直径を有する。
【0019】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、第一の線形チャネルは、4mm~6mmの範囲の長さおよび0.5mm~1.5mmの範囲の直径を有し、円錐形状の入口は、第一の最大直径を有し、出口は、第二の最大直径を有し、第二の最大直径は、第一の最大直径よりも大きい。
【0020】
シャワーヘッドプレートの一実施形態では、複数の第一の孔は、18~32の範囲の数の第一の孔を有する。
【0021】
別の態様によれば、シャワーヘッドアセンブリは、ガス源に連結するように構成された主入口を備える蓋と、主入口と連通し、蓋およびシャワーヘッドプレートによって少なくとも部分的に画定されるプレナム空間と、を備え、シャワーヘッドプレートが、上面および対向する底面と、シャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置する中央領域であって、10mm~60mmの範囲の直径を有する、中央領域と、中央領域を囲み、かつシャワーヘッドプレートの外縁まで延在する外側領域と、中央領域内に位置し、上面から底面まで延在する複数の第一の貫通孔であって、各第一の貫通孔が、円錐形状の第一の入口と、円錐形状の第一の出口と、入口および出口を接続する第一の線形チャネルと、を備える複数の第一の貫通孔と、外側領域内に位置し、上面から底面まで延在する複数の第二の貫通孔であって、各第二の貫通孔が、円錐形状の第二の入り口と、円錐形状の第二の出口と、円錐形状の第二の出口であって、第二の入口および第二の出口が等しい円錐寸法を有する、円錐形状の第二の出口と、入口および出口を接続する第二の線形チャネルと、を備える複数の第二の貫通孔と、を備え、第二の貫通孔が、第一の貫通孔とは異なる形状であり、第二の線形チャネルが、前記第一の線形チャネルの長さよりも大きい長さを有する。
【0022】
複数の第一の孔が、18~32の範囲の数の第一の孔を有する。
【0023】
第一の線形チャネルが、4mm~12mmの範囲の長さを有し、前記第二の線形チャネルが、12mm~20mmの範囲の長さを有する。
【0024】
さらに別の態様によれば、シャワーヘッドアセンブリは、ガス源に連結するように構成された主入口を備える蓋と、主入口と連通し、蓋およびシャワーヘッドプレートによって少なくとも部分的に画定されるプレナム空間と、を備え、シャワーヘッドプレートが、上面および対向する底面と、シャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置するシャワーヘッドプレートの幾何学的中心に位置する中央領域であって、10mm~60mmの範囲の直径を有する中央領域と、中央領域を囲み、かつシャワーヘッドプレートの外縁まで延在する外側領域と、中央領域内に位置し、上面から底面まで延在する複数の第一の貫通孔であって、複数の第一の貫通孔からの少なくとも一つの孔が、上面の第一の入口から底面の円錐形状の第一の出口まで延在する角度付きチャネルを有する、複数の第一の貫通孔と、外側領域内に位置し、上面から底面まで延在する複数の第二の貫通孔であって、第二の貫通孔のそれぞれが、円錐形状の第二の入口と、円錐形状の第二の出口であって、第二の入口および第二の出口が等しい円錐寸法を有する、円錐形状の第二の出口と、入口および出口を接続する第二の線形チャネルと、を備え、第二の貫通孔は、第一の貫通孔とは異なる形状である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本技術のより完全な理解は、以下の例示的な図面に関連して考慮される時に、詳細な説明を参照することによって得てもよい。以下の図では、同様の参照番号は、図全体を通して、同様の要素および工程を指す。
【0026】
【
図1】
図1は、本技術の様々な実施形態によるシステムのブロック図である。
【
図2】
図2は、本技術の様々な実施形態によるシステムを代表的に示す。
【
図3】
図1は、本技術の様々な実施形態によるシステムによるシャワーヘッドプレートの上面図を示す。
【
図4】
図4は、本技術の実施形態によるシャワーヘッドプレートの一部分の等角図を示す。
【
図5】
図5は、本技術の様々な実施形態によるシャワーヘッドプレートの中央領域を示す断面図である。
【
図6】
図6は、本技術の実施形態によるシャワーヘッドプレートの中央領域の断面図を示す。
【
図7】
図7は、本技術の代替的な実施形態による、シャワーヘッドプレートの中央領域の断面図を示す。
【
図8】
図8は、本技術の代替的な実施形態による、シャワーヘッドプレートの中央領域の断面図を示す。
【
図9】
図9は、本技術の代替的な実施形態によるシャワーヘッドプレートの中央領域の上部図を示す。
【
図10】
図10は、
図9の実施形態によるシャワーヘッドプレートの中央領域の断面図を示す。
【
図11】
図11は、
図9の実施形態によるシャワーヘッドプレートの中央領域の断面図を示す。
【
図12】
図12は、
図9の実施形態によるシャワーヘッドプレートの底面の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本技術は、機能ブロックの構成要素、および様々な処理工程に関して記述され得る。こうした機能ブロックは、特定された機能を実施するように、および様々な結果を達成するように構成される、任意の数の構成要素によって実現され得る。例えば、本技術は、様々な反応チャンバ、サセプタ、弁、前駆体、および送達ラインを採用してもよい。
【0028】
図1を参照すると、例示的なシステム100は、基材を処理するために構成された反応器105を備えてもよい(例えば、ウエハ225、
図2)。例えば、反応器105は、膜をウエハ上に堆積させ、エッチングを実施するように構成され得る。システム100は、半導体製造プロセスで使用される化学物質(例えば、前駆体、または反応物質)を収容または保持するように構成される、供給源容器110をさらに備えてもよい。供給源容器110内の化学物質は、最初は、固相、液相、または気相であってもよい。固体または液体化学物質の場合、固相または液相は、気相に変換され得る。例えば、システム110は、固体または液体をガスに変換するための、様々な装置および/またはシステムをさらに備えてもよい。気相への変換は、供給源容器110内で起こり得る。さらに、システム100は、ガスを反応器105に輸送するためのガスライン120をさらに備えてもよい。例えば、ガスライン120は、第一の端部で供給源容器110に連結してもよく、第二の端部で反応器105に連結してもよい。様々な実施形態では、システム100は、反応器105に入る前に複数のガス源の混合を提供するように構成された弁マニホールド115をさらに備えてもよい。弁マニホールド115は、反応器105に直接連結されてもよく、ガスライン120に連結されてもよく、供給源容器110からガスを受容するように構成され得る。
【0029】
図2を参照すると、反応器105は、反応チャンバ200およびシャワーヘッドアセンブリ205を備えてもよい。反応チャンバ200は、ウエハ225を支持するように構成されたサセプタ220を備えてもよい。
【0030】
様々な実施形態では、シャワーヘッドアセンブリ205は、反応チャンバ200の上方に配置してもよい。例示的な実施形態では、シャワーヘッドアセンブリ205は、蓋210およびシャワーヘッドプレート215を備えてもよい。シャワーヘッドアセンブリ205は、蓋210およびシャワーヘッドプレート215によって画定されるプレナム空間230をさらに備えてもよい。蓋210は、ガスライン120または弁マニホールド115からのガスがプレナム空間230に入ることを可能にするように構成された主入口を備えてもよい。
【0031】
シャワーヘッドプレート215は、サセプタ220またはウエハ225の上方に配置してもよく、ガスがそれを通過し、反応チャンバ200の中へと入ることを可能にするように構成してもよい。例えば、
図3および
図4を参照すると、シャワーヘッドアセンブリ205は、シャワーヘッドプレート215の第一の表面235(例えば、上面)からシャワーヘッドプレート215の対向する第二の表面240(例えば、底面)へと延在する複数の貫通孔315を備えてもよい。各貫通孔は、ガスがシャワーヘッドプレート215を通って、すなわち上面235から底面240に流れることを可能にするように構成されてもよい。様々な実施形態では、シャワーヘッドプレート215は、20~30mmの範囲の総厚さTを有してもよい。
【0032】
例示的な実施形態では、かつ
図3を参照すると、シャワーヘッドプレート215は、シャワーヘッドプレート215の幾何学的中心に位置する中央領域300を備えてもよい。シャワーヘッドプレート215は、中央領域300を囲み、かつシャワーヘッドプレート215の外縁310に向かって延在する外側領域305をさらに備えてもよい。様々な実施形態では、中央領域300は、第一の寸法を有する複数の第一の貫通孔を備えてもよく、外側領域305は、第二の寸法を有する複数の第二の貫通孔を備えてもよく、第一の貫通孔は、第二の貫通孔とは異なる寸法である。
【0033】
様々な実施形態では、かつ
図4~8を参照すると、複数の第一の貫通孔および複数の第二の貫通孔の各貫通孔315は、円錐形状を有する入口400および円錐形状を有する出口405を備えてもよい。各貫通孔315は、入口400を出口405に接続する線形チャネル410をさらに備えてもよい。線形チャネル410は、均一な直径を有してもよい。例示的な実施形態では、線形チャネル410の直径は、0.8mm~1.5mmの範囲内であってもよい。例示的な実施形態では、線形チャネル410の直径は1mmである。さらに、線形チャネル410は、シャワーヘッドプレート215の垂直軸Zに平行であってもよい。
【0034】
図5を参照すると、複数の第二の貫通孔の各貫通孔は、8mm~9mmの範囲の最大直径DI
1を有する入口400(a)と、8mm~9mmの範囲の最大直径DO
1を有する出口405(a)と、を備える。各貫通孔は、11mm~17mmの範囲の高さh
1および0.5mm~1.5mmの範囲の直径DC
1を有する線形チャネル410(a)をさらに備えてもよい。さらに、入口の円錐形状は出口の円錐形状と同じである。特に、円錐形状の入口400(a)の斜高CI
1は、円錐形状の出口405(a)の斜高CO
1と同じである。
【0035】
一実施形態では、かつ
図6を参照すると、複数の第一の貫通孔の各貫通孔は、8mm~9mmの範囲の最大直径DI
2を有する入口400(b)と、8mm~9mmの範囲の最大直径DO
2を有する出口405(b)と、を備えてもよい。特に、DI
2はDO
2と等しい。本実施形態による各貫通孔は、8mm~11mmの範囲の高さH
2および0.5mm~1.5mmの範囲の直径DC
2を有する線形チャネル410(b)をさらに備えてもよい。さらに、入口の円錐形状は出口の円錐形状とは異なっている。特に、円錐形状の入口400(b)の斜高CI
2は、円錐形状の出口405(b)の斜高CO
2よりも小さい。斜高CI
2は、傾高さCI
1と等しくてもよい。本実施形態では、中央領域300は、31個の貫通孔400(b)を含み得る。
【0036】
別の実施形態では、かつ
図7を参照すると、複数の第一の貫通孔からの各貫通孔は、8mm~9mmの範囲の最大直径DI
3を有する入口400(c)と、12mm~15mmの範囲の最大直径DO
3を有する出口405(c)と、を備えてもよい。本実施形態による各貫通孔は、4mm~6mmの範囲の高さH
3および0.5mm~1.5mmの範囲の直径DC
3を有する線形チャネル410(c)をさらに備えてもよい。さらに、入口の円錐形状は出口の円錐形状とは異なっている。特に、円錐形状の入口400(c)の斜高CI
3は、円錐形状の出口405(c)の斜高CO
3よりも小さい。入口400(c)の斜高CI
3は、入口400(a)の斜高CI
1と等しくてもよい。本実施形態では、中央領域300は、19個の貫通孔400(c)を含み得る。
【0037】
別の実施形態では、かつ
図8を参照すると、複数の第一の貫通孔からの各貫通孔は、8mm~9mmの範囲の最大直径DI
4を有する入口400(d)と、8mm~9mmの範囲の最大直径DO
4を有する出口405(d)と、を備えてもよい。特に、DI
4はDO
4と等しい。本実施形態による各貫通孔は、4mm~6mmの範囲の高さH
4および0.5mm~1.5mmの範囲の直径DC
4を有する線形チャネル410(d)をさらに備えてもよい。さらに、入口の円錐形状は出口の円錐形状とは異なっている。特に、円錐形状の入口400(d)の斜高CI
4は、円錐形状の出口405(d)の斜高CO
4よりも小さい。入口400(d)の斜高CI
4は、入口400(a)の斜高CI
1と等しくてもよい。本実施形態では、中央領域300は、31個の貫通孔400(d)を含み得る。
【0038】
さらに別の実施形態では、
図9~12を参照すると、中央領域300は、複数の第三の貫通孔920および複数の第四の貫通孔905を含み得る。外側領域305は、複数の第五の貫通孔925を含み得る。例えば、中央領域300は、12個の第三の貫通孔920および6個の第四の貫通孔905を含み得る。中央領域300は、少なくとも1個の第六の貫通孔900をさらに含み得る。本実施形態では、中央領域300は、30mm~60mmの範囲の最大幅を有する。例えば、対向する第三の貫通孔920間の距離は、およそ40mmであってもよい。
【0039】
本実施形態では、複数の第三の貫通孔からの各貫通孔920は、第一の表面235に円錐形状を有する入口と、第二の表面240に円錐形状を有する出口と、を備えてもよい。本実施形態では、入口の最大直径DI5は、出口の最大直径DO5よりも小さくてもよい。
【0040】
本実施形態では、複数の第四の貫通孔からの各貫通孔905は、第一の表面235に管形状を有する入口と、第二の表面240に円錐形状を有する出口と、を備えてもよい。各貫通孔905は、入口から出口まで延在する長さを有し、長さに沿って均一な直径を有するチャネル1100を備える。例えば、チャネル1100は、1.0mm~1.1mmの範囲の直径を有してもよい。例示的な一実施形態では、直径は1.04mmである。さらに、チャネル1100は、垂直軸Zに対して角度付けられてもよく、シャワーヘッドプレート215の中心に向かって内向きに角度付けられてもよい。
【0041】
本実施形態では、第六の貫通孔900は、第一の表面235に管形状を有する入口と、第二の表面240に円錐形状を有する出口910と、を備えてもよい。第六の貫通孔900は、入口から出口910まで延在する長さを有し、その長さに沿って均一な直径を有するチャネル930を備える。例えば、チャネル930は、1.0mm~1.2mmの範囲の直径を有してもよい。例示的な一実施形態では、直径は1.0mmである。第六の貫通孔900の出口910は、シャワーヘッドプレート215の幾何学的中心に位置してもよい。チャネル930は、垂直軸Zに対して角度付けられ、出口910に向かって内向きに角度付けられ、接続される。
【0042】
前の記述では、技術は、特定の例示的な実施形態を参照しながら、記述されている。示され、かつ記述された特定の実施は、本技術およびその最良の形態の例示であり、そして本技術の範囲を、いかなるやり方でも、別の方法で限定することを意図しない。実際、簡潔のために、従来の製造、接続、調製、ならびに方法およびシステムの他の機能的態様は、詳細に記述されていない場合がある。さらに、様々な図に示される接続線は、様々な要素間の、例示的な機能的関係、および/またはステップを表すことを、意図する。多くの代替的もしくは追加的機能的関係、または物理的接続が、実際のシステムに存在してもよい。
【0043】
本技術は、特定の例示的な実施形態を参照しながら、記述されている。しかしながら、様々な修正および変更が、本技術の範囲から逸脱することなく、行われてもよい。記述および図面は、制限的なものではなく、例示の様態にあると見なされ、また全てのそのような修正は、本技術の範囲内に含まれることが意図される。したがって、技術の範囲は、単に、上述した特定の例のみではなく、記述される一般的な実施形態、およびその法的均等物によって、決定されるべきである。例えば、任意の方法、またはプロセスの実施形態に列挙されたステップは、別の方法で明示的に指定されない限り、任意の順序で実行されてもよく、また特定の実施例に提示される明示的な順序に限定されない。さらに、任意の装置の実施形態に列挙された構成要素および/または要素は、本技術と実質的に同じ結果を生成するために、様々な順列で組み立てられてもよく、または別の方法で動作可能に構成されてもよく、したがって、特定の実施例に列挙された特定の構成に限定されない。
【0044】
恩恵、他の利点、および問題に対する解決策を、具体的な実施形態に関して、上述してきた。何らかの恩恵、利点、問題に対する解決策、または何らかの特定の恩恵、利点、または解決策を引き起こす場合がある何らかの要素を生じさせる場合がある、もしくはより顕著にさせる場合がある何らかの要素は、しかしながら、重要な、必要とされる、または必須の特徴もしくは構成要素としては、解釈されない。
【0045】
「備える(comprises)」、「備えている(comprising)」という用語、またはその何らかの他の変形は、要素のリストを備えるプロセス、方法、物品、構成要素、または装置が、列挙されたそれらの要素のみを含むのではなく、明示的に列挙されていない、またはそのようなプロセス、方法、物品、構成要素、もしくは装置に固有の、他の要素も含んでもよいように、非限定的包含を参照することを意図している。具体的に列挙されていないものに加えて、本技術の実践において使用される上述の構造、配置、用途、割合、要素、材料、または構成要素の、その他の組み合わせおよび/または修正は、特定の環境、製造仕様、設計パラメータ、またはその他の動作要件に、それらの一般原理から逸脱することなく、変更されてもよく、または別の方法で具体的に適合されてもよい。
【0046】
本技術を、例示的な実施形態を参照しながら、上述してきた。しかしながら、本技術の範囲から逸脱することなく、例示的な実施形態に、変更および修正を加えてもよい。これら及び他の変更又は修正は、以下の特許請求の範囲で表される通り、本技術の範囲内に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0047】
100 システム
105 反応器
110 供給源容器
115 弁マニホールド
120 ガスライン
200 反応チャンバ
205 シャワーヘッドアセンブリ
210 蓋
215 シャワーヘッドプレート
220 サセプタ
225 ウエハ
230 プレナム空間
235 第一の表面、上面
240 第二の表面、底面
300 中央領域
305 外側領域
310 外縁
315 貫通孔
400 入口
400 貫通孔
405 出口
410 線形チャネル
900 貫通孔
905 貫通孔
910 出口
920 貫通孔
925 貫通孔
930 チャネル
1100 チャネル
【外国語明細書】