(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004660
(43)【公開日】2025-01-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/907 20190101AFI20250107BHJP
【FI】
G06F16/907
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023104495
(22)【出願日】2023-06-26
(71)【出願人】
【識別番号】591021305
【氏名又は名称】太陽ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】俵 輝道
(72)【発明者】
【氏名】吉川 泰宏
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175FB03
5B175HB03
(57)【要約】
【課題】書類管理により組織内の知識共有をより円滑に進行する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供すること。
【解決手段】内部文書の登録及び更新をする管理部と、前記内部文書の登録及び更新の際に、当該内部文書に関する情報の入力に対応して、当該内部文書と関連する他の内部文書、又は、前記内部文書に関連する外部文書を抽出して表示制御する第1提案部と、を有する、情報処理装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部文書の登録及び更新をする管理部と、
前記内部文書の登録及び更新の際に、当該内部文書に関する情報の入力に対応して、当該内部文書と関連する他の内部文書、又は、前記内部文書に関連する外部文書を抽出して表示制御する第1提案部と、を有する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記管理部は、新規案件の登録又は更新の際に、当該新規案件に関する前記内部文書の登録又は更新を受け付け、
前記第1提案部は、新規案件に関する情報に基づいて、当該新規案件と類似する類似案件に関する他の内部情報や外部情報を表示制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
検索文章に基づいて、前記他の内部文書及び前記外部文書の検索を実行する第1検索部を有し、
前記第1検索部は、前記検索文章に対してキーワード化処理及びベクトル化処理を行い、前記検索を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
検索キーワードに基づいて、前記他の内部文書及び前記外部文書の検索を実行する第2検索部を有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2検索部は、検索キーワードに基づく関連キーワードを表示制御する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1検索部または前記第2検索部は、検索文章または検索キーワード、及びユーザの検索ログに基づいて、前記他の内部文書及び前記外部文書の検索を実行する、
請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1検索部または前記第2検索部の検索結果と、全ユーザの操作ログに基づいて、前記他の内部文書及び前記外部文書を抽出し、表示制御する第2提案部を有する、
請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
全ユーザの操作ログに基づいて、前記他の内部文書及び前記外部文書を抽出し、表示制御する第3提案部を有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置が、
内部文書の登録及び更新をするステップと、
前記内部文書の登録及び更新の際に、当該内部文書に関する情報の入力に対応して、当該内部文書と関連する他の内部文書、又は、前記内部文書に関連する外部文書を抽出して表示制御するステップと、を実行する、
情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
内部文書の登録及び更新をするステップと、
前記内部文書の登録及び更新の際に、当該内部文書に関する情報の入力に対応して、当該内部文書と関連する他の内部文書、又は、前記内部文書に関連する外部文書を抽出して表示制御するステップと、を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品及び医療機器の業界では、その開発から販売後までの段階ごとに、GxP[GLP,GCP,GMP(医療機器ではQMS),GQP,GVP,GPSP]省令が定められ,これら省令を遵守することが求められている。また、医薬品等の業界にかかわらず、製品の開発から販売後までの段階ごとにおいて遵守すべき規則は多数ある。
【0003】
このような規則は業界によっては高頻度で改定されるため最新の規定とその要請に対応することは容易ではなく、また規定に対応するための申請書類等の準備も負荷の高い作業となる。
【0004】
例えば、特許文献1には、薬事又は医療の規制に関する情報を好適に提示することができる情報処理装置を提供することを目的として、インターネット上に公開されている薬事又は医療の規制に関する規制情報を、該規制情報の取得手順を示す取得ルールを参照して収集し、収集した規制情報に対し、該規制情報に関連する関連情報を付加し、関連情報を付加した規制情報をユーザ宛に出力する情報処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような規則の最新情報や留意点に関する外部資料や、実際に規則に対応する際に提出した書面などの内部資料などは対応付けて整理されておらず、申請時の承認対応や利用する参照資料に関する知見や、手続きの勘所は、経験豊富な一部の者に集約されがちであり、知識の共有や後進の教育などがされにくい状況にある。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、書類管理により組織内の知識共有をより円滑に進行する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態に係る情報処理装置は、内部文書の登録及び更新をする管理部と、前記内部文書の登録及び更新の際に、当該内部文書に関する情報の入力に対応して、当該内部文書と関連する他の内部文書、又は、前記内部文書に関連する外部文書を抽出して表示制御する第1提案部と、を有する。
【0009】
これにより、作成する内部文書を登録・更新する際に、その内部文書と類似する内部文書や外部文書が表示制御される。また、内部文書に関する情報を更新する際に、その内部文書と類似する内部文書や外部文書を提示することで、内部文書の最新の入力情報に基づいて、更新の都度により適した情報を表示制御することができる。そのため、ユーザは、有用な参考情報を参照しながら、内部文書の作成を進めることが可能となる。
【0010】
また、前記管理部は、新規案件の登録又は更新の際に、当該新規案件に関する前記内部文書の登録又は更新を受け付けてもよく、前記第1提案部は、新規案件に関する情報に基づいて、当該新規案件と類似する類似案件に関する他の内部情報や外部情報を表示制御してもよい。
【0011】
また、検索文章に基づいて、前記他の内部文書及び前記外部文書の検索を実行する第1検索部を有し、前記第1検索部は、前記検索文章に対してキーワード化処理及びベクトル化処理を行い、前記検索を実行してもよい。
【0012】
これにより、検索キーワード以外にも、チャットボットライクな挙動で文書の検索を実行することが可能となる。
【0013】
さらに、検索キーワードに基づいて、前記他の内部文書及び前記外部文書の検索を実行する第2検索部を有し、第2検索部は、入力された検索キーワードに基づく関連キーワードを検索窓の近傍に表示制御してもよい。
【0014】
これにより、例えば、入力された検索キーワードの共起表現により関連キーワードを示唆することで、ユーザが調べたい情報をより具体的に特定し、検索結果として出力される情報の精度を向上することができる。
【0015】
また、第1検索部または第2検索部は、検索文章または検索キーワード、及びユーザの検索ログに基づいて、前記他の内部文書及び前記外部文書の検索を実行してもよい。
【0016】
これにより、例えば、ユーザの検索履歴などに基づいて、検索結果として出力される情報の精度をユーザ毎に最適化することができる。
【0017】
第1検索部または第2検索部の検索結果と、全ユーザの操作ログに基づいて、関連する前記他の内部文書及び前記外部文書を抽出し、表示制御する第2提案部を有してもよく、また、全ユーザの操作ログに基づいて、関連する前記内部文書及び前記外部文書を抽出し、表示制御する第3提案部を有してもよい。
【0018】
これにより、第2検索部の検索結果に応じて、他のユーザが見ているほかの文書を提案したり、全ユーザの操作ログに応じて、自身または他のユーザが見ているほかの文書を検索せずとも提案したりすることができる。
【0019】
本発明の実施形態に係る情報処理方法は、情報処理装置が、内部文書の登録及び更新をするステップと、前記内部文書の登録及び更新の際に、当該内部文書に関する情報の入力に対応して、当該内部文書と関連する他の内部文書、又は、前記内部文書に関連する外部文書を抽出して表示制御するステップと、を実行する。
【0020】
本発明の実施形態に係るプログラムは、情報処理装置に、内部文書の登録及び更新をするステップと、前記内部文書の登録及び更新の際に、当該内部文書に関する情報の入力に対応して、当該内部文書と関連する他の内部文書、又は、前記内部文書に関連する外部文書を抽出して表示制御するステップと、を実行させるプログラム。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、書類管理により組織内の知識共有をより円滑に進行する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2A】本実施形態におけるサーバの構成を示す図である。
【
図2B】本実施形態におけるサーバによりユーザ端末の表示装置に表示制御される画面の一例を示す図である。
【
図2C】本実施形態におけるサーバによりユーザ端末の表示装置に表示制御される画面の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態におけるユーザ端末の構成を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る情報処理方法のシーケンスの他の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0024】
本実施形態での文書管理システム1では、情報処理装置であるサーバ300によって、例えば、一変申請や軽微変更届などの手続きに関するフローを可視化し、知識の蓄積及び共有化を実現する薬事業務支援システム等が構築される。
【0025】
1.システム
本実施形態の文書管理システム1は、例えば、
図1に示すように、サーバ300に対して内部文書の記録管理や文書検索を要求するユーザ端末100,200と、ユーザ端末からの要求に応じて内部文書と外部文書とを記録管理し、検索結果を返すサーバ300と、外部文書を記録管理する外部サーバ400とを備えてもよい。
【0026】
なお、本実施形態において「内部文書」とは、企業や団体などのある組織体において、その組織体に属する社員などの構成員が作成した文書をいう。例えば、内部文書としては、特に制限されないが、GxP省令に準拠した作業手順書(SOP)、変更管理記録、逸脱処理記録、製造記録、品質情報記録、バリデーション記録、SLP照会事項、及び監査報告書等が挙げられる。
【0027】
また、「外部文書」とは、上記組織体の外部の者が作成した文書をいう。例えば、外部文書としては、特に制限されないが、GxP省令、および付随するガイドライン・通知文書が挙げられる。ここで「GxP」は、GMP、GCP、GCLP、GDP、GLP、GQP、GVP、GPSP、GPMSP等の総称をいう。
【0028】
また、本実施形態において「ユーザ」,とは、上記組織体に属する社員などの構成員をいい、ユーザ端末を操作している個人をいう。また、「全ユーザ」とは、システム上にアカウントを有しており、内部文書の登録や更新、閲覧権限を有する全ての構成員をいう。
【0029】
例えば、医薬品又は医療機器を扱う企業においては、その企業内の従業員(全ユーザ)が作成した、GxP省令を遵守するために提出する各種申請書類や、その申請書類の付帯書類などが内部文書として挙げられる。また、GxP省令に関して、官公庁が作成した省令やそのガイドライン、或いは、第三者が作成した書籍などが外部文書として挙げられる。
【0030】
端末100,200は、組織内のユーザが使用する端末である。端末100,200は、例えば、デスクトップ、ラップトップ、その他コンピュータであってもよい。
【0031】
また、サーバ300は、内部文書を記録管理するサーバであり、サーバ400は、外部文書を記録管理するサーバである。サーバ300,400は、汎用的なコンピュータであり、一台のコンピュータで構成されてもよいし、ネットワークN上に分散する複数台のコンピュータで構成されてもよい。
【0032】
以下、本実施形態の情報処理装置として、サーバ300の構成とその処理について説明する。
【0033】
1.1.サーバ
図2Aは、本実施形態のサーバ300の構成を示す図である。
図2Aに示すように、サーバ300は、例えば、プロセッサ310、通信インターフェース320、入出力インターフェース330、メモリ340、ストレージ350、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数のバス360を含む。
【0034】
プロセッサ310は、ストレージ350に記憶されるプログラムに含まれるコード、
又は、命令によって実現する処理、機能、又は、方法を実行する。
図2Aに示すように
、本実施形態のプロセッサ310は、送受信部311、管理部312、第1提案部31
3、第2提案部314、第3提案部315、第1検索部316、第2検索部317とし
て機能してもよい。
【0035】
送受信部311は、例えば、通信インターフェース320とネットワークNを介して、ユーザ端末100,200などの他の装置に各種情報を送信する送信部、又はユーザ端末100,200、外部のサーバ400などの他の装置から各種情報を受信する受信部として機能してもよい。
【0036】
管理部312は、上記各種データの管理に関する処理を実行する。具体的には、管理部312は、ユーザの操作に応じて、通信インターフェース320又は入出力インターフェース330を介して各種データを取得し、取得したデータを上記ストレージ350内の各データベースに記録し、必要に応じて上記各データベースに記録されたデータを出力する処理を実行してもよい。
【0037】
例えば、管理部312は、ログインしたユーザに関する情報をアカウントデータ351に記録することができる。ユーザに関する情報としては、特に限定されないが、例えば、ユーザID、内部文書や外部文書の閲覧履歴、検索履歴、案件の作成や更新履歴などが挙げられる。
【0038】
アカウントデータ351は、例えば、組織体に属する全ユーザのアカウントデータであり、ユーザのID、そのユーザが担当する案件、内部文書及び外部文書やQAの閲覧履歴、検索履歴、案件の作成や更新履歴に関する情報などの操作ログなどが含まれていてもよい。
【0039】
管理部312は、ユーザの操作に応じて、案件データ352へ、新規案件の登録及び新規案件に関する情報の入力、並びに、既存案件に関する情報の入力又は更新することができる。その際、管理部312は、登録日、更新日、登録者、更新者、更新の履歴などについても、案件データ352へ記録するようにしてもよい。
【0040】
案件データ352は、例えば、内部情報の一つとして、組織体内で管理される案件に関する情報が格納されている。例えば、過去に行ったGxPに関する申請手続に関する情報、及びそれら手続きの検討を行ったが手続き不要とした案件に関する情報が格納され管理される。案件データ352は、管理部312が新規案件の登録又は既存案件の情報の更新や入力を受け付けた時には、その内容が更新される。案件データ352は、例えば、案件を一意に識別するためのID、案件名、対応種別、申請書類、参考書類、ステータス、備考などがさらに含まれていてもよい。このほかにも、案件データ352には、案件の登録日、更新日、登録者、更新者、更新の履歴などが含まれていてもよい。また、案件データ352には、各案件に紐づけられた内部文書IDや外部文書IDが記録されてもよい。
【0041】
管理部312は、ユーザの操作に応じて、内部文書データ353に内部文書を登録及び更新したり、外部文書データ354に外部文書に関する情報を登録したりしてもよい。
【0042】
内部文書データ353及び外部文書データ354は、文書を一意に識別するためのID、文書名、種別(内部書類、書籍、公的機関の発行した書類等の外部書類の別)、発行日、更新日、作成者などが含まれてもよい。なお、外部文書データ354は、外部文書そのものを記録する必要はなく、外部文書そのものに代えて、外部のサーバ400に記録された外部文書へのアクセス情報が記録されてもよい。
【0043】
管理部312は、ユーザの操作に応じて、シノニムレジストリデータ355へ、新しい略語又は言い換え語を登録したり、既存の新しい略語又は言い換え語を更新したりすることができる。その際、管理部312は、登録日、更新日、登録者、更新者、更新の履歴などについても、シノニムレジストリデータ355へ記録するようにしてもよい。
【0044】
シノニムレジストリデータ355は、例えば、内部情報の一つとして、各業界用語の略語もしくは言い換え、各法手続き等に関する用語の略語もしくは言い換え、又は、その他に事業に関する用語の略語もしくは言い換えに関する辞書データが格納され管理される。
【0045】
管理部312は、ユーザの操作に応じて、QAデータ356へ、Q&Aを登録したり、既存のQ&Aを更新したりすることができる。その際、管理部312は、登録日、更新日、登録者、更新者、更新の履歴などについても、QAデータ356へ記録するようにしてもよい。
【0046】
QAデータ356は、例えば、内部情報の一つとして、過去のQ&Aに関する情報が格納され管理される。また、Q&Aに関する情報には、作成日、更新日、作成者、更新者、更新の履歴などが含まれていてもよい。これによって、Q&Aに関する内容について運用変更などの経緯があった場合に、その経緯を把握することが容易となる。
【0047】
第1提案部313は、内部文書の登録及び更新の際に、その内部文書に関する情報の入力に対応して、その内部文書と関連する他の内部文書、又は、その内部文書に関連する外部文書を抽出して表示制御してもよい。例えば、第1提案部313は、登録又は更新される内部文書のタイトルや内容に基づいて、その内部文書と類似性の高い他の内部文書や外部文書を内部文書データ353や外部文書データ354より抽出してもよい。また、登録又は更新される内部文書のタイトルや内容以外に、その内部文書に付属するメタデータがある場合には、第1提案部313はそのメタデータを考慮して、その内部文書と類似性の高い他の内部文書や外部文書を内部文書データ353や外部文書データ354より抽出してもよい。ここで、内部文書のメタデータとしては、その内部文書の登録日や更新頻度、更新者、或いはGxP等の文書のカテゴリーなどの付随情報が挙げられる。
【0048】
あるいは、第1提案部313は、内部文書の登録及び更新の際に、その内部文書に関する案件の情報に基づいて、その案件と類似する他の案件の情報や他の案件に紐づけられた内部文書や外部文書を、関連性の高い文書として抽出して表示制御してもよい。ここで、案件に関する情報としては、案件のタイトル、登録日や更新頻度、更新者、或いはGxP等の文書のカテゴリーなどの付随情報、案件に紐づく各種文書に関する情報などが挙げられる。
【0049】
ここで、第1提案部313は、表示制御する類似案件を抽出する際に、新規案件に関する情報の入力に基づいて、少なくともベクトル検索により検索を実行するようにしてもよい。例えば、登録または更新する内部文書のタイトルとして「X錠剤の製造方法の変更」と入力する場合には、この入力内容をベクトル化して、既存案件において類似度の高いものを抽出するようにしてもよい。これにより、キーワード検索で一致するもののみならず、文意に沿った適切な類似案件を抽出し、表示制御することができる。なお、表示制御する類似性の高い他の内部文書や外部文書を抽出する際にも、同様の処理で検索を実行するようにしても良い。
【0050】
また、第1提案部313は、新規案件を登録する際に、その新規案件と類似する類似案件に関する内部情報や外部情報を表示制御してもよいし、新規案件に関する情報を更新する際に、その新規案件と類似する類似案件に関する内部情報や外部情報を表示制御してもよい。これにより、新規案件の最新の入力情報に基づいて、その更新の都度に適した類似案件の資料を表示制御することができる。そのため、ユーザは、類似案件を参照しながら、新規案件やそれに関連する内部文書の登録・作成を進めることができる。類似案件に関する内部情報としては、例えば、類似案件の案件名、ID、登録日、更新日、登録者や更新者に関する情報、類似案件のステータス情報、類似案件が参考された回数に関する情報などが挙げられる。類似案件に関する外部情報としては、例えば、当該類似案件に関する外部文書の文書名、種別、発行日や作成機関などが挙げられる。
【0051】
第2提案部314は、後述する検索部を用いた検索結果とユーザの操作ログに基づいて、登録及び更新をする内部文書と関連する他の内部文書及び外部文書を抽出し、表示制御する。具体的には、
図2Bに示すように、第2提案部314は、ユーザの操作する画面においてレコメンド領域S1をディスプレイ上に表示制御し、検索結果S2とユーザの操作ログに基づいた、お勧めの内部文書及び外部文書を当該レコメンド領域S1に表示制御する。
【0052】
ここで表示制御するお勧めの内部文書及び外部文書としては、検索結果とユーザの操作ログから、ユーザが次に読むと推定される内部文書及び外部文書であってもよいし、全ユーザがよく閲覧している内部文書及び外部文書であってもよい。また、検索結果にリストされたある外部文書をユーザが表示しているときに、第2提案部314は、その外部文書と類似性の高い内部文書及び外部文書をレコメンド領域に表示制御してもよい。
【0053】
これにより、ユーザが検索条件を試行錯誤せずとも、第2提案部314は、レコメンド領域に適切な内部文書及び外部文書を提案することができる。
【0054】
第3提案部315は、ユーザの操作ログに基づいて、既存案件や登録及び更新をする内部文書と関連する他の内部文書及び外部文書を抽出し、表示制御する。具体的には、
図2Cに示すように、第3提案部315は、ユーザの操作する画面においてレコメンド領域S3をディスプレイ上に表示制御し、当該レコメンド領域S3に、ユーザの操作ログに基づいた、お勧めの内部文書及び外部文書等を表示制御する。
【0055】
ここで、第3提案部315は、ユーザの操作ログをもとに、ユーザが最近閲覧している文書を、お勧めの内部文書及び外部文書として表示制御してもよいし、ユーザが直近に作業した文書として今日開いた文書を表示制御してもよい。また、第3提案部315は、全ユーザの操作ログをもとに、全ユーザが最近閲覧している文書を、ユーザに対してお勧めの内部文書及び外部文書として表示制御してもよい。また、最近閲覧している文書としては、過去一年、過去半年、過去一月、過去一週間、過去一日、過去1時間などの任意の時間幅を設定できるようにしてもよい。また、第3提案部315は、当該お勧めの内部文書及び外部文書と類似性の高い他の内部文書及び他の外部文書を表示制御してもよい。
【0056】
これにより、ユーザが検索せずとも、第3提案部315は、レコメンド領域に適切な内部文書及び外部文書を提案することができる。
【0057】
第1検索部316は、ユーザ端末100の検索窓などに入力された検索文章を、送受信部311を介して受信しその検索文章に基づいて、上記各種データを参照し、既存案件や内部文書及び外部文書の検索を実行して、所定の結果を表示制御する。その際、第1検索部316は、検索文章に対してキーワード化処理及びベクトル化処理を行い、検索を実行する。検索文章による検索では、例えば、「GMPの製造場所の指定に関する資料が欲しい」等の検索文章を入力し、それに関する資料が検索結果としてリストされる。これにより、キーワード検索で一致するもののみならず、文意に沿った適切な類似案件等を抽出することができる。また、第1検索部316は、チャット形式で検索文章の入力を受け付けてもよく、チャット形式で入力された検索文章に基づいて上記と同様の検索を実行してもよい。
【0058】
なお、案件名などをベクトル化する処理としては、公知の手法であれば特に限定されないが、例えば、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、fastText、SCDV(Sparse Composite Document Vectors)、ELMo(Embeddings from Language Models)、GloVe(Global Vectors for Word Representation)、Word2Vec、USE(Universal Sentence Encoder)など、既存の任意の機械学習モデルを利用できる。また、ChatGPTなどに代表される外部のLLMモデルサービスを利用しても良い。一例として、新規案件に関する検索文章として「GMPの製造場所の指定に関する資料が欲しい」という入力を受け付けると、第1検索部316は、BERTモデルを通して入力内容をベクトルデータ化し、既存案件のベクトルデータと類似度計算を行い、高い類似度のドキュメントを抽出して、表示制御してもよい。
【0059】
また、入力テキストからベクトルデータを生成するために用いるBERTなどの言語モデルは、所定の業務に関するテキストデータを学習データとして追加し、再学習を行ったものを用いてもよい。これにより、所定の業務に利用される文章の持つ特徴や単語の関係性をより表現できるベクトルデータを生成できる言語モデルを得ることができる。
【0060】
さらに、第1検索部316は、表示制御する類似案件を抽出する際に、シソーラスを参照してもよい。これにより、キーワードのシノニムに関連した類似案件も抽出することが可能となる。
【0061】
また、第1検索部316は、新規案件や新規の内部文書を登録または更新する際に、その新規案件と類似する類似案件や内部文書と類似する類似内部文書等を抽出して、表示制御してもよい。
【0062】
第2検索部317は、ユーザ端末100の検索窓などに入力された検索キーワードを、送受信部311を介して受信しその検索キーワードに基づいて、上記各種データを参照し、既存案件や内部文書及び外部文書の検索を実行して、所定の結果を表示制御する。その際、
図2Bに示すように、第2検索部317は、入力された検索キーワードに基づく関連キーワードKを検索窓S4の近傍などに表示制御してもよい。ここで関連キーワードとしては、検索キーワードの共起表現等が挙げられる。
【0063】
さらに、第1検索部316および第2検索部317は、検索文章又は検索キーワード、及びユーザの検索ログに基づいて、既存案件や内部文書及び外部文書の検索を実行し、ユーザ毎により最適化された検索結果を表示してもよい。
【0064】
本実施形態において、「検索キーワード」とは検索に用いる単語(キーワード)及び、その単語を「and条件」や「or条件」、「not条件」等で組み合わせたものをいう。また、「検索文章」とは、単語が動詞、助詞、助動詞などで組み合わされて構成された文章である。
具体的には、管理部312は、ユーザの操作に応じて、通信インターフェース320又は入出力インターフェース330を介して各種入力を受け付け、受け付け入力に基づいて上記各データベースを参照し、入力された情報に類似する内容を表示制御する処理を実行してもよい。
【0065】
その他、第1検索部316は、ユーザの操作に応じて、案件データ352を参照して、検索結果を表示制御したり、QAデータ356を参照して、検索結果を表示制御したりしてもよい。
【0066】
第1検索部316や第2検索部317は、ユーザ端末100の検索窓などに入力された検索文章や検索キーワードを、送受信部311を介して受信しその検索文章や検索キーワードに基づいてQAデータ356の検索を実行して、Q&Aに関する情報を表示制御してもよい。Q&Aに関する情報を表示制御する際に、当該Q&Aと関連する案件に関する情報を表示制御するにようにしてもよい。これにより、ユーザは、Q&Aの検索とともに、具体的な関連案件にもアクセスすることができる。
【0067】
また、第1検索部316は、既存案件の検索結果やQ&Aの検索結果などを表示制御する際に、アカウントデータ351を参照して、検索結果の表示順を制御してもよい。具体的には、第1検索部316は、近時にユーザが閲覧又は検索した案件等に関連性の高いものを検索結果の上位に表示制御してもよい。
【0068】
プロセッサ310は、限定でなく例として、1又は複数の中央処理装置(CPU)、
マイクロプロセッサ(MPU)、画像処理装置(GPU)、プロセッサコア、マルチプ
ロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、FPGA(Field Progra
mmable Gate Array)等を含み、集積回路(IC)チップ、LSや専
用回路によって各実施形態に開示されるそれぞれの、処理、機能、又は、方法を実現し
てもよい。
【0069】
通信インターフェース320は、ネットワークNを介して他の装置と各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。例えば、通信インターフェース320は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装される。
【0070】
ネットワークNは、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)、無線LANs、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信等であってよく、これらが組み合わせられてもよい。ネットワークは、1つまたは複数のネットワークを含むことができる。
【0071】
入出力インターフェース330は、サーバ300に対する各種操作を入力する入力装置、及び、サーバ300で処理された処理結果を出力する出力装置を含む。例えば、入出力インターフェース330は、キーボード、マウス、及びタッチパネル等の情報入力装置331、及びディスプレイ等の表示装置332を含んでもよい。なお、サーバ300は、外付けの入出力インターフェース330を接続することで、所定の入力を受け付けてもよいし、所定の出力を実行してもよい。
【0072】
メモリ340は、ストレージ350からロードしたプログラムを一時的に記憶し、プ
ロセッサ310に対して作業領域を提供する。メモリ340には、プロセッサ310が
プログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に格納される。メモリ3
40は、例えば、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセス固体
記憶装置などの高速ランダムアクセスメモリであってよく、これらが組み合わせられて
もよい。
【0073】
ストレージ350は、プログラム、各機能部、及び各種データを記憶する。ストレージ350は、例えば、アカウントデータ351、案件データ352、内部文書データ353、外部文書データ354、シノニムレジストリデータ355、及びQAデータ356などを格納してもよい。
【0074】
また、ストレージ350は、例えば、1つ又は複数の磁気ディスク記憶装置、光ディスク記憶装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性固体記憶装置などの不揮発性メモリ等であってよく、これらが組み合わせられてもよい。ストレージ350の他の例としては、プロセッサ310から遠隔に設置される1つ又は複数の記憶装置を挙げることができる。
【0075】
1.2.ユーザ端末
図3は、本実施形態のユーザ端末100の構成を示す図である。
図3に示すように、ユーザ端末100は、例えば、プロセッサ110、通信インターフェース120、入出力インターフェース130、メモリ140、ストレージ150、及びこれらの構成要素を相互接続するための1つ又は複数のバス160を含む。ユーザ端末100は、例えば、スマートフォン、携帯電話、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末等であってもよい。
【0076】
プロセッサ110は、ストレージ150に記憶されるプログラムに含まれるコード、又は、命令によって実現する処理、機能、又は、方法を実行する。
図3に示すように、本実施形態のプロセッサ110は、送受信部111及び表示制御部112として機能してもよい。
【0077】
送受信部111は、例えば、通信インターフェース120とネットワークNを介して、サーバ300に対して、案件や内部文書の登録、或いは検索要求を送信する送信部、又はサーバ300から検索結果などを受信する受信部として機能してもよい。
【0078】
表示制御部112は、表示装置131に対して、案件や内部文書の登録画面、或いは検索画面、検索結果、レコメンド領域などを表示制御してもよい。
【0079】
その他、プロセッサ110、通信インターフェース120、入出力インターフェース130、メモリ140、ストレージ150、及びバス160の構成は、プロセッサ310、通信インターフェース320、入出力インターフェース330、メモリ340、ストレージ350、及びバス360と、同様としてもよい。
【0080】
また、他のユーザ端末200(図示せず)の構成については、ユーザ端末100の構成と同様であるため説明は省略する。
【0081】
1.3.動作処理
次に、このように構成された本実施形態のサーバ300の動作について説明する。
図4に、本実施形態に係る情報処理方法のフローチャートの一例を示す。ここで、サーバ300は、本実施形態の情報処理システムをインターネット経由でサービスとして提供するサーバであり、端末100はそのサービスを利用する汎用PCであってもよい。
【0082】
1.3.1.新規案件登録
ステップS401において、ユーザは端末100を用いて、新規案件に関する情報を入力し、ステップS402において、サーバ300の第1検索部316は、新規案件の案件名の入力に対応して、新規案件と類似する類似案件やその新規案件に関連する内部文書または外部文書を抽出する。ここで、新規案件に関する情報として、新規案件の案件名のほかにその他のフォームに入力された情報がある場合には、第1検索部316は、新規案件の案件名とその情報に基づいて、類似案件を抽出してもよい。
【0083】
ステップS402における類似案件の抽出は、新規案件の案件名などがフォームに入力される過程でリアルタイムに実行されていてもよい。例えば、一文字打つごとに、ベクトルデータが生成されてそれに類似する類似案件が抽出し、その結果をリアルタイムに端末100の表示装置に表示するようにしてもよい。
【0084】
ステップS403において、サーバ300の第1検索部316は、新規案件と類似する類似案件やその新規案件に関連する内部文書または外部文書を、端末100の表示装置に表示制御する。この際、第1検索部316は、一又は複数の類似案件を表示制御することができる。表示制御する類似案件の数は特に制限されないが、例えば、1~5程度とすることができる。
【0085】
また、表示制御する類似案件が複数ある場合に、第1検索部316は、新規案件に対する類似度の高いものから順に表示するように検索結果の表示順を表示制御してもよい。また、第1検索部316は、ユーザアカウントに対応付けられた使用ログの集合から導かれるパターンに応じて、検索結果の表示順を表示制御してもよい。例えば、ある組織の全ユーザの行動履歴のログを用いて検索結果の表示順を表示制御してもよい。これにより、その組織により適した表示順で検索結果を表示制御することができる。
【0086】
この際に、第1検索部316は、表示制御する類似案件に関する内部情報として、類似案件のステータスに関する情報、登録日や更新日、登録者や更新者に関する情報、又は参照された回数などに関する情報のいずれか一つ以上を合わせて表示制御してもよい。また、第1検索部316は、表示制御する類似案件に関する内部情報として、その類似案件の案件名やIDを合わせて表示制御してもよい。このとき、類似案件の案件名には、該当案件の表示ページに画面遷移するリンクが貼られていてもよい。
【0087】
ステップS404において、ユーザは端末100を用いて新規案件を登録する。より具体的には、ユーザは端末100に表示された画面の登録ボタンを押下することで、その情報がサーバ300に対して送信され、管理部312が新規案件を登録してもよい。また、新規案件を登録する際には、ステップS403にて表示制御された類似案件の中から、参考情報として用いる1以上の類似案件を選択しても良い。
【0088】
ステップS405において、サーバ300の管理部312は、新規案件の諸情報の入力フォームを、端末100の表示装置に表示制御する。この際、第1検索部316は、新規案件に紐づけた類似案件として、選択した類似案件に関する内部情報を参考情報として表示制御してもよい。
【0089】
例えば、第1検索部316は、新規案件の対応種別、申請書フォーマット、参考資料などに基づいて、この新規案件の参考になりそうな選択した類似案件の内部情報を表示制御することができる。この際、サーバ300の第1検索部316は、サーバ300に登録された申請書フォーマットや参考資料などのファイルについて、その内容をBERTなどの言語モデルによりベクトルデータ化してデータベースに格納してもよい。また、第1検索部316はそのようにして予めベクトルデータ化した情報に基づいて、申請書フォーマットや参考資料などのファイルを画面にサジェストするようにしてもよい。
【0090】
これにより、これまで紙またはデータで保有してきた、書籍、各種報告書、提出書類、及びその他の資料を、有効に活用することが可能となり、ユーザの資料調査の質を向上させ、調査を効率化することができる。
【0091】
また、管理部312が、新規案件を登録する際及び/又は新規案件に関する情報を更新する際に、第1検索部316は、当該新規案件に関する情報の入力に対応して、Q&A情報の表示制御を行うようにしてもよい。例えば、第1検索部316は、関連するQ&A情報を表示制御することができる。
【0092】
ステップS406において、ユーザは端末100を用いて、新規案件に関する情報を入力する。ユーザは端末100に表示された各種入力フォームボタンに情報をテキスト入力したり、プルダウンで選択肢を選択したり、あるいは申請書や参考資料をアップロードしたりしてもよい。そして、それら操作によって入力された情報はサーバ300に対して送信され、管理部312が新規案件に関する情報の入力を受け付けてもよい。
【0093】
ステップS407において、サーバ300の管理部312が新規案件に関する情報の入力を受け付けると、第1検索部316は、それまでに入力された情報に基づいて、改めて、新規案件と類似する類似案件を抽出する。
【0094】
ステップS408において、サーバ300の第1検索部316は、改めて抽出した類似案件に関する内部情報を、端末100の画面に表示制御してもよい。
【0095】
1.3.2.内部文書の登録又は更新
ステップS409において、ユーザは端末100を用いて、新規案件に関する内部文書の登録及び更新を要求し、サーバ300の管理部312はその要求に応じて新規案件に内部文書を登録及び更新する。なお、上記例では新規案件に関する内部文書の登録及び更新を例示したが、内部文書は案件と関連付けて管理されていないものでもよい。
【0096】
ステップS410において、サーバ300の第1提案部313は、新規案件に関する内部文書の登録及び更新の際に、当該内部文書に関する情報の入力に対応して、当該内部文書と関連する他の内部文書、又は、当該内部文書に関連する外部文書を抽出して、ステップS411において送受信部311を介して、端末100に送信し、端末100の画面にその情報を表示制御する。
【0097】
1.3.3.検索
ステップS412において、ユーザは端末100を用いて、検索文章又は検索キーワードを入力して検索処理を要求し、ステップS413において、サーバ300の第1検索部316又は第2検索部317はその要求に応じて内部文書及び外部文書の検索処理を実行する。
【0098】
ステップS414において、サーバ300の第1検索部316又は第2検索部317は、ステップS411において送受信部311を介して、検索結果を端末100に送信し、端末100の画面にその情報を表示制御する。
【0099】
なお、上述したとおり、本発明は、上記の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において様々な変形が可能である。すなわち、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。
【符号の説明】
【0100】
1…文書管理システム、100…端末、110…プロセッサ、111…送受信部、112…表示制御部、120…通信インターフェース、130…入出力インターフェース、131…表示装置、140…メモリ、150…ストレージ、160…バス、200…端末、210…プロセッサ、220…通信インターフェース、230…入出力インターフェース、240…メモリ、250…ストレージ、260…バス、300…サーバ、310…プロセッサ、311…送受信部、312…管理部、313…第1提案部、314…第2提案部、315…第3提案部、316…第1検索部、317…第2検索部、320…通信インターフェース、330…入出力インターフェース、331…情報入力装置、332…表示装置、340…メモリ、350…ストレージ、351…アカウントデータ、352…案件データ、353…内部文書データ、354…外部文書データ、355…シノニムレジストリデータ、356…QAデータ、360…バス、400…サーバ。