(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025004728
(43)【公開日】2025-01-15
(54)【発明の名称】集積回路パッケージ内の材料をフォトリソグラフィでパターン化する方法および装置
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20250107BHJP
G03F 1/68 20120101ALI20250107BHJP
【FI】
G03F7/20 521
G03F7/20 501
G03F1/68
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023195492
(22)【出願日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】18/341,137
(32)【優先日】2023-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川田 翔
【テーマコード(参考)】
2H195
2H197
【Fターム(参考)】
2H195BA07
2H195BC24
2H197BA05
2H197BA11
2H197CA05
2H197HA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】集積回路パッケージ内で材料をフォトリソグラフィでパターン化するシステム、装置、製品および方法の提供。
【解決手段】フォトリソグラフィマスク212は:透明基板、および、透明基板によって支持される不透明材料を含む。不透明材料は、透明基板の第1の領域を覆う。フォトリソグラフィマスクは更に、透明基板によって支持される光学フィルタを含む。光学フィルタは、透明基板の第2の領域を覆う。第2の領域は、第1の領域とは別個である。不透明材料および光学材料の両方が、透明基板の第3の領域から離間されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基板;
前記透明基板によって支持されている不透明材料、前記不透明材料は前記透明基板の第1の領域を覆う;および、
前記透明基板によって支持されている光学フィルタ、前記光学フィルタは前記透明基板の第2の領域を覆う、前記第2の領域は前記第1の領域とは別個である、前記不透明材料および前記光学フィルタの両方が前記透明基板の第3の領域から離間されている、
を備えるフォトリソグラフィマスク。
【請求項2】
前記光学フィルタは、前記透明基板の表面に沿って前記不透明材料に直接隣接している、請求項1に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項3】
前記不透明材料は前記透明基板および前記光学フィルタの間にある、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項4】
前記光学フィルタは前記透明基板および前記不透明材料の間にある、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項5】
前記光学フィルタを通過できるよりも多くの波長の光が前記透明基板を通過でき、前記不透明材料を通過できるよりも多くの波長の光が前記光学フィルタを通過できる、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項6】
前記透明基板は、i-ライン光およびh-ライン光の両方の通過を可能にし、前記光学フィルタは、i-ライン光の通過を可能にするがh-ライン光はフィルタリングする、請求項5に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項7】
前記第1の領域は第1の直径の円形を有し、前記第2の領域は第2の直径の円形を有し、前記第2の直径は前記第1の直径よりも大きく、前記第1の領域は前記第2の領域の中央に配置される、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項8】
前記不透明材料は第1の厚さを有し、前記光学フィルタは第2の厚さを有し、前記第2の厚さは前記第1の厚さよりも厚い、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項9】
前記透明基板は第1波長および第2波長を含む光の通過を許容し、前記光学フィルタは前記第1波長に対応する光の第1の部分の通過を許容し且つ前記第2波長に対応する光の第2の部分をフィルタリングし、前記第1波長はほぼ365ナノメートルであり、前記第2波長はほぼ405ナノメートルである、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項10】
前記光学フィルタは干渉フィルタである、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項11】
前記光学フィルタは吸収フィルタである、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項12】
前記不透明材料は前記透明基板の第1の表面上にあり、前記光学フィルタは前記透明基板の第2の表面上にあり、前記第1の表面は前記第2の表面の反対にある、請求項1または2に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項13】
光の通過を妨げる手段;
光をフィルタリングする手段;および、
前記妨げる手段に隣接する前記フィルタリングする手段を支持する手段
を備え、
前記支持する手段の一部分は前記妨げる手段から離間され且つ前記フィルタリングする手段から離間されている、
フォトリソグラフィマスク。
【請求項14】
前記フィルタリングする手段は前記妨げる手段のエッジに接触している、請求項13に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項15】
前記フィルタリングする手段は、前記支持する手段の表面に対して前記妨げる手段を囲む、請求項13または14に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項16】
前記支持する手段の一部分は前記フィルタリングする手段によってフィルタリングされる光の通過を許容し、前記フィルタリングする手段は前記妨げる手段によって妨げられる光の通過を許容する、請求項13または14に記載のフォトリソグラフィマスク。
【請求項17】
フォトリソグラフィマスクを製造する方法であって:
ガラスパネル上に不透明材料を堆積する段階;および、
前記ガラスパネル上に光学フィルタを設ける段階
を備え、
前記光学フィルタは前記不透明材料のエッジから外側に延びており、前記ガラスパネルは前記光学フィルタのエッジを越えて延びている、
方法。
【請求項18】
前記ガラスパネル上に前記光学フィルタを設ける段階は、前記不透明材料の上に前記光学フィルタ用の材料を堆積する段階を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
光学的吸収材と感光性材料との混合物を生成する段階;
前記不透明材料を覆う前記ガラスパネル上に前記混合物を堆積する段階;
前記混合物の保持される第1の部分、および、前記混合物の除去される第2の部分を画定するべく前記混合物をリソグラフィパターニングする段階、前記第1の部分は前記不透明材料と位置合わせされてそれを越えて延びる;および、
前記混合物の前記第2の部分を除去する段階
を更に備える、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
前記不透明材料を覆う前記ガラスパネル上にフォトレジストを堆積する段階;
前記不透明材料を露出させ且つ前記不透明材料に隣接する前記ガラスパネルの一部分を露出させるべく前記フォトレジストに開口部を設ける段階;および、
前記開口部に複数の薄膜層を堆積することによって前記光学フィルタを設ける段階
を更に備え、
前記複数の薄膜層は干渉フィルタを実現する、
請求項17または18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して半導体デバイス製造に関するものであり、より具体的には、集積回路パッケージ内の材料をフォトリソグラフィでパターン化する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス製造は、集積回路またはチップを製造するべく様々なプロセスを含む。半導体デバイス製造に含まれる多くのプロセスは、フォトリソグラフィの使用を含む。フォトリソグラフィは、制御された方法で感光性材料(例えば、フォトレジスト、場合により単にレジストとも称される)の層上に光を当てて、材料の層のある部分を保持して他の部分を除去するよう、材料の層にパターンを生成することを含む。含まれる特定の材料および技術に応じて、保持される部分は、材料の層の、光に曝された領域に対応し得、除去される部分は、光に曝されなかった領域に対応する。しかしながら、他の状況では、保持される部分は、光に曝されなかった領域に対応し得、除去される部分は、光に曝された領域に対応する。しばしば、フォトレジスト上への光の露光は、光源およびフォトレジストの間でフォトリソグラフィマスク(例えば、フォトマスクまたは単にマスク)を使用することによって制御される。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】本明細書において開示される教示に従って構築される例示的集積回路(IC)パッケージを図示する。
【0004】
【
図2】
図1のICパッケージ内の材料をフォトリソグラフィでパターン化する例示的なシステムを図示する。
【0005】
【
図3】フォトマスクを通過した後にはんだレジスト上へ曝されるi-ライン光を図示する。
【0006】
【
図4】
図3のと同じフォトマスクを通過した後に、
図3のと同じはんだレジスト上へ曝されるh-ライン光を図示する。
【0007】
【
図5】フォトマスクを通じてi-ライン光に曝された後、はんだレジストの上に位置合わせされるフォトマスクを示す。
【0008】
【
図6】フォトマスクを通じてh-ライン光に曝された後、別のはんだレジストの上に位置合わせされる別のフォトマスクを示す。
【0009】
【
図7】本明細書において開示される教示に従って構築される例示的なフォトマスクの側断面図である。
【0010】
【
図8】
図7の例示的なフォトマスクの底面図である。
【0011】
【
図9】
図3および4のはんだレジストを
図2のフィルタリングされた光でパターン化するのに使用される、
図7および8の例示的なフォトマスクを図示する。
【0012】
【
図10】例示的なフォトマスクを通るi-ライン光およびh-ライン光の両方に同時に曝された後に、はんだレジストの上に位置合わせされる例示的なフォトマスクを図示する。
【0013】
【
図11】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【
図12】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【
図13】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【
図14】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【
図15】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【
図16】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【
図17】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【
図18】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【
図19】本明細書において開示される教示に従って構築される、異なる例示的なフォトマスクを図示する。
【0014】
【
図20】フォトマスク用の透明基板に不透明材料の別個の領域を追加する製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
【
図21】フォトマスク用の透明基板に不透明材料の別個の領域を追加する製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
【
図22】フォトマスク用の透明基板に不透明材料の別個の領域を追加する製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
【
図23】フォトマスク用の透明基板に不透明材料の別個の領域を追加する製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
【
図24】フォトマスク用の透明基板に不透明材料の別個の領域を追加する製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
【0015】
【
図25】
図24に示される不透明材料の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
【
図26】
図24に示される不透明材料の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
【
図27】
図24に示される不透明材料の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
【0016】
【
図28】
図24に示される不透明材料などの不透明材料の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける代替の例示的な段階を図示する。
【
図29】
図24に示される不透明材料などの不透明材料の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける代替の例示的な段階を図示する。
【
図30】
図24に示される不透明材料などの不透明材料の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける代替の例示的な段階を図示する。
【
図31】
図24に示される不透明材料などの不透明材料の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける代替の例示的な段階を図示する。
【
図32】
図24に示される不透明材料などの不透明材料の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける代替の例示的な段階を図示する。
【0017】
【
図33】本明細書において開示される複数の例示的なフォトマスクのうちの何れかを製造する例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図34】本明細書において開示される複数の例示的なフォトマスクのうちの何れかを製造する例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図35】本明細書において開示される複数の例示的なフォトマスクのうちの何れかを製造する例示的な方法を示すフローチャートである。
【0018】
概して、図面およびそれに付随する書面による説明全体にわたって、同じまたは同様の部分を指すために同じ参照番号が使用される。図は必ずしも正確な縮尺ではない。代わりに、層または領域の厚さが、図面において拡大されていることがある。明確な線および境界を有する層および領域が図に示されているが、これらの線および/または境界の幾つかまたはすべては、理想化されていることがある。実際には、境界および/または線は観察できない、混ざり合っている、および/または、不規則である場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本明細書において開示される教示に従って構築される例示的集積回路(IC)パッケージ100を図示する。図示の例では、ICパッケージ100は、パッケージ100の実装面(例えば、外面)106から突出するバンプまたはボール104のアレイ(例えば、ボールグリッドアレイ(BGA))を介して回路基板102に電気的に結合される。この例では、バンプ104は、回路基板102の対向する実装面(例えば、上面)110上の対応するコンタクトまたはランディングパッド108に電気的に結合される。この例では、ランディングパッド108は回路基板102の上面110と同一平面である。他の例では、ランディングパッド108は上面110に対して填め込まれている。他の例では、ランディングパッド108は上面110を越えて突出する。この例では、パッケージ100は、パッケージ基板114に搭載され、パッケージ蓋またはモールドコンパウンド116によって包囲される半導体(例えば、シリコン)ダイ112を含む。
図1の例示的なICパッケージ100は単一のダイ112を含むが、他の例では、パッケージ100は複数のダイ(例えば、パッケージ基板114上に並べて位置決めされた2つまたはそれよりも多く、および/または、互いの頂部にスタックされた2つまたはそれよりも多く)を有してもよい。ダイ112は、任意の好適なタイプの機能性(例えば、データプロセス、メモリ容量、など)を提供し得る。
【0020】
図示の例に示されるように、ダイ112は、対応するバンプまたはボール118のアレイを介してパッケージ基板114に電気的および機械的に結合される。ダイ112とパッケージ基板114(例えば、バンプ118)との間の電気的接続は、場合により、第1レベルの相互接続120と称される。対照的に、ICパッケージ100と回路基板102との間の電気的接続(例えば、バンプ104)は、場合により、第2レベルの相互接続122と称される。幾つかの例において、パッケージ100内に複数のダイが含まれる場合、ダイは、1又は複数の他のダイおよび/またはインタポーザの頂部にスタックされ得る。そのような例では、ダイは、第1レベルの相互接続の第1セットを介して、下にあるダイおよび/またはインタポーザに結合され、下にあるダイおよび/またはインタポーザは、下にあるダイおよび/またはインタポーザに関連付けられた第1レベルの相互接続の別個のセットを介してパッケージ基板114に接続され得る。従って、本明細書において使用されるように、第1レベルの相互接続は、ダイとパッケージ基板との間、または、ダイと下にあるダイおよび/またはインタポーザとの間の、バンプまたはボール、または他のタイプの相互接続を指す。
【0021】
図1に示されるように、第1レベルの相互接続120のバンプ118は、基板114の内側面126上のコンタクトパッド124に物理的に接続され且つ電気的に結合される。例示の目的で、コンタクトパッド124は、基板114の内側面126と同一平面になるように示されている。しかしながら、幾つかの例において、コンタクトパッド124は、内側面126に対して填め込まれている。具体的には、幾つかのそのような例では、内側面126は、(
図2に示す)はんだレジスト202によって画定され、複数のコンタクトパッド124のうちの対応するものを露出させる複数の開口部を含む。パッケージ基板114の内側面126に沿ったコンタクトパッド124は、基板114内の内部相互接続128を介して、基板114の底(外)面106(例えば、内側面126の反対側の表面)上のバンプ104に電気的に結合される。その結果として、ダイ112のバンプ118および回路基板102上のランディングパッド108の間に、コンタクトパッド124、相互接続128、およびそれらの間に設けられたバンプ104を通過する完全な信号経路が存在する。相互接続128は、
図1の図示の例では例示の目的で単純な線として示されている。しかしながら、内部相互接続128は、誘電体材料の層によって分離された基板114内の異なる金属層内のトレースまたは電気配線によって実装され得る。異なる金属層におけるトレースは、誘電体材料の層を貫通して延びる金属ビアによって電気的に結合されている。
【0022】
図2は、
図1のICパッケージ100における材料をフォトリソグラフィでパターン化する例示的なシステム200を図示する。説明の目的で、
図2は、
図1のパッケージ基板114の内側面126上におけるはんだレジスト202のパターニングに関して説明される。しかしながら、本明細書において開示される例示的な方法および装置は、パッケージ基板114内の他の層における材料をフォトリソグラフィでパターン化することに適切に適応され得る。更に、本明細書において開示される教示はまた、ダイ112における材料をフォトリソグラフィでパターン化することにも用いられ得る。
【0023】
図2に表される製造段階において、
図1のパッケージ基板114のコンタクトパッド124ははんだレジストで覆われる。従って、
図2に図示されるフォトリソグラフィプロセスは、はんだレジスト202をパターン化してコンタクトパッド124を露出させる開口部を画定し、
図1に示すようにダイ112上のバンプ118との電気的および機械的な結合を可能にすることである。
【0024】
図2の例示的なシステム200は、特定のスペクトルプロファイルを有する光206(例えば、フィルター処理されていない光)を生成する光源204を含む。この例では、光源204は、高圧水銀ランプである。水銀ランプによって生成される光のスペクトルは、特定の波長で比較的高強度の光のスパイクを幾つか含む。水銀ランプからの高強度の光の、複数のスパイクのうちの異なるものは、本明細書において、i-ライン光、h-ライン光、およびg-ライン光を含む異なるラインと称される。本明細書において使用されるように、i-ライン光は、約365ナノメートル(nm)の波長を有する光であり、h-ライン光は約405nmの波長を有する光であり、g-ライン光は約435nmの波長を有する光である。
【0025】
図示の例に示されるように、光源204から発せられる光206(例えば、フィルタ処理されていない光)は、光学フィルタ208(カットフィルタとも称される)を通過して、フィルタリングされた光210を生成する。多くの既知のリソグラフィ技術は、単一の特定の光線を除くすべての光(例えば、i-ライン光を除くすべて、またはh-ライン光を除くすべて)をフィルタリングまたはカットする光学フィルタを採用している。これらの既存のアプローチとは異なり、
図2の光学フィルタ208は、i-ライン光およびh-ライン光の両方の通過を許容するが、g-ライン光および他の波長の光をフィルタリングまたはカットするように構築されている。
【0026】
図示の例に示されるように、フィルタリングされた光210は、フォトマスク212(または単にマスク)および投影レンズ214を通過して、パッケージ基板114のはんだレジスト202上に照射されるマスクされた光216を生成する。通常、フォトマスクは、透明なベースまたは基板を含む。幾つかの例において、透明基板は、固体のガラス片(例えば、ガラスペイン、パネル、またはシート)である。幾つかの例において、透明な(例えば、ガラスの)基板は:アルミノケイ酸塩、ホウケイ酸塩、アルミノホウケイ酸塩、シリカ、および/または溶融シリカのうちの少なくとも1つを含む。幾つかの例において、透明な(例えば、ガラスの)基板は:酸化アルミニウム(Al2O3)、三酸化ホウ素(B2O3)、酸化マグネシア(MgO)、酸化カルシウム(CaO)、化学量論的酸化ケイ素(SrO)、酸化バリウム(BaO)、酸化スズ(SnO2)、ニッケル合金(Na2O)、酸化カリウム(K2O)、三酸化リン(P2O3)、二酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化リチウム(Li2O)、チタニウム(Ti)、および/または亜鉛(Zn)を含む1又は複数の添加物を含む。幾つかの例において、透明な(例えば、ガラスの)基板はシリコンまたは酸素を含む。幾つかの例において、透明な(例えば、ガラスの)基板は、シリコンと、酸素と、および/または、アルミニウム、ホウ素、マグネシウム、カルシウム、バリウム、スズ、ナトリウム、カリウム、ストロンチウム、リン、ジルコニウム、リチウム、チタニウム、および/または、亜鉛のうちの1又は複数とを含む。幾つかの例において、透明な(例えば、ガラスの)基板は、少なくとも23重量パーセントのシリコン、および、少なくとも26重量パーセントの酸素を含む。幾つかの例において、透明な(例えば、ガラスの)基板は、シリコン、酸素およびアルミニウムを含むガラスの層である。幾つかの例において、透明な(例えば、ガラスの)基板は、少なくとも23重量パーセントのシリコン、少なくとも26重量パーセントの酸素、および、少なくとも5重量パーセントのアルミニウムを含む。幾つかの例において、透明な(例えば、ガラスの)基板は、アモルファス固体ガラス層である。
【0027】
透明な(例えば、ガラスの)基板に加えて、フォトマスクは通常、はんだレジスト202に転写されるパターンに対応する領域で透明基板を部分的に覆う不透明材料を含む。すなわち、不透明材料に対応する領域は、フィルタリングされた光210がはんだレジスト202に達するのを妨げるが、不透明材料が無い領域は、光が通過してはんだレジスト202を照らすことを許容する。はんだレジストは感光性材料であり、その結果として、はんだレジスト202の、マスクされた光216に曝される部分は、光に反応して特性を変化させることになる。具体的には、幾つかの例において、光に曝されるはんだレジスト202は硬化し、その結果として、はんだレジスト202に現像液が塗布された場合に、比較的軟らかいままの部分(例えば、光に曝されなかった部分)は除去されるが、硬化された部分は残ることになる。このようにして、フォトマスク212上の不透明領域によって画定されたパターンは、はんだレジスト202に転写される。
【0028】
既知のフォトマスクは通常、(例えば、不透明材料によって)光を妨げること、または、(例えば、不透明材料が無い場所で)光が通過することを許容すること、のいずれかによって、二値的に光を修正する。既知のフォトマスクとは異なり、
図2の例示的なフォトマスク212は、バイナリではないが、選択的に、幾つかの領域では特定波長の光を許容し、他の領域では他の波長の光を許容する。より具体的には、
図2においてラベルで示すように、図示の例におけるマスクされた光216は、h-ライン光が部分的にフィルタリングされた、フィルタリングされた光210からのi-ライン光を含む。すなわち、この例では、フォトマスク212は、幾つかの領域でh-ライン光をフィルタリングまたは妨げるが、i-ライン光がこれらの同じ領域を通過することを許容する。しかしながら、i-ライン光およびh-ライン光の両方(例えば、i-ラインおよびh-ライン光のすべて)がマスク212を通過することを許容される他の領域が存在する。更に、幾つかの例において、フォトマスク212は、i-ライン光もh-ライン光も通過できない不透明材料によって妨げられる領域を含む。従って、図示の例のフォトマスク212は、大部分(例えば、すべて)の光の透過を許容する第1の領域、および、光を妨げる第2の領域を二値的に含むが、第1の領域を通過した光は更に、異なる波長の光が通過することを許容された複数のサブ領域へと分割される(例えば、幾つかのサブ領域はi-ライン光およびh-ライン光の両方を許容するが、他のサブ領域はi-ライン光のみを許容する)。
【0029】
図2は、h-ライン光を部分的にフィルタリングするがi-ライン光が特定の位置でフォトマスク212を通過することを許容するように示され且つ説明されるが、他の例では、h-ライン光は不透明材料が無い場所であればどこでも許容され、i-ライン光は、h-ライン光が通過することを許容されている特定の位置で選択的にフィルタリングされる。更に、幾つかの例において、i-ライン光およびh-ライン光の両方が、光の他のラインが通過することを許容されている特定の領域においてフィルタリングされてもよい(例えば、妨げられてもよい)。更に、
図2に示される例はi-ライン光およびh-ライン光にフォーカスされているが、本明細書において開示される教示は、任意の他の波長の光に適用され得る。例えば、幾つかの例において、光学フィルタ208は、g-ライン光(または任意の他の好適な波長の光)が通過すること及びフィルタリングされた光210に含まれること、を許容するよう修正される。幾つかのそのような例では、フォトマスク212は、他の波長の光がまだ通過することを許容されている場所でg-ライン光を選択的にフィルタリングするよう構築される。更に、幾つかの例において、上記で説明された水銀ランプとは異なる波長の光(例えば、異なるスペクトルプロファイルを有する)を放出する、異なるタイプの光源204が用いられてもよい。そのような例では、本明細書において開示されるように、フォトマスク212は、特定波長の光が通過することを選択的にフィルタリングし得るが、他の波長の光は許容する。幾つかの例において、フォトマスク212のフィルタリング機能は、特定波長の光を完全にフィルタリングしつつもまだ、他の波長の光が通過することを許容することによって、光学フィルタ208の機能を果たすことができる。そのため、幾つかのそのような例では、光学フィルタ208は省略される。
【0030】
本明細書に開示される教示は、任意の波長の光に適用され得るが、フォトマスク212に入射するフィルタリングされた光210がi-ライン光およびh-ライン光を含む、
図2に示す例を、説明の目的で詳細に説明する。i-ライン光およびh-ライン光は、フォトリソグラフィで用いられる2つの一般的な波長の光であり、それぞれ、
図3から6を参照して示される利点および欠点を有する。
図3は、フォトマスク306を通過した後ではんだレジスト304上に曝されるi-ライン光302を図示する。
図4は、
図3のと同じフォトマスク306を通過した後で、
図3のと同じはんだレジスト304上に曝されるh-ライン光402を図示する。例示の目的で、i-ライン光302は、明るい陰影で、短い破線および開いた山形の頭を持つ矢印によって表される。対照的に、h-ライン光402は、より暗い陰影で、長い破線および閉じた山形の頭を持つ矢印によって表される。
【0031】
図3および4に示すように、フォトマスク306は、不透明材料310を支持する、透明なベースまたは基板308を含む。多くの既知のフォトマスクでは、透明基板308は、ガラスペイン(例えば、ガラスパネル、ガラスシート)に対応し、不透明材料310はクロムから構成される。不透明材料310は、その名前が示すように、そこに入射する光302、402がフォトマスク306を通過するのを防止または妨げる。しかしながら、簡単にする目的で、不透明材料310に入射する光302、402は、
図3および4において図示していない。
【0032】
図3および4の比較により示される通り、i-ライン光302(
図3)およびh-ライン光402(
図4)の間には2つの主な相違点が存在する。第1の相違点は、各波長の光がはんだレジスト304内へと入り込む深さである。具体的には、i-ライン光302はh-ライン光402より短い波長を有する(例えば、h-ライン光の405nmと比較して、i-ライン光は365nmである)。より短い波長に起因して、i-ライン光302は、h-ライン光402が達する第2の深さ404より浅い第1の深さ312に達する。i-ライン光302は、はんだレジスト304による、比較的短い波長の光の吸収および/または散乱に起因して、比較的浅い深さに限定される。i-ライン光302およびh-ライン光402の間の第2の相違点は、これもまた異なる波長に基づいており、不透明材料310のエッジでの光の回折角である。
図2および3に図示するように、i-ライン光302は、h-ライン光402が達する第2の角度406より小さい第1の角度314で回析する。
【0033】
上記で留意されたi-ライン光302およびh-ライン光402の間の2つの相違点は、各波長の光の、他のものに対する、利点および欠点を表す。特に、i-ライン光302が浅く達すること(例えば、比較的浅い深さ)は、はんだレジスト304をパターニングできる深さの限界を表す。対照的に、h-ライン光402は、はんだレジスト304のより深い開口部のより信頼性の高いパターニングのために、より深い深さ404まで延びる。従って、露光の深さの観点では、h-ライン光402は概して、i-ライン光302よりも好ましい。一方で、i-ライン光302のより小さな回折角314は、より小さな角度314が、マスク上のパターン(例えば、フォトマスク306上の不透明材料310のパターン)をはんだレジスト304に転写する際のより高い分解能をもたらす結果になるため、h-ライン光402のより大きな回折角406よりも有利である。より高い分解能は、h-ライン光402を用いて可能になるものよりも、i-ライン光302に曝されるはんだレジスト304内に、より微細なフィーチャを作成し、および/または、複数の開口部を一緒に近くに位置決めすることが可能であることを意味する。要するに、2つの光線302、402の間にはトレードオフがあり、それぞれが他方に比べて利点を有する。これらの利点(および/または対応する不利益)の重要性は、
図5および6を参照して示される。
【0034】
図5は、マスク502を通じてi-ライン光(例えば、
図3に表されるi-ライン光302)に曝された後、はんだレジスト504の上に位置合わせされるフォトマスク502を示す。
図6は、マスク602を通じてh-ライン光(例えば、
図4に表されるh-ライン光402)に曝された後、別のはんだレジスト604の上に位置合わせされる別のフォトマスク602を示す。示されるように、
図5および6のそれぞれにおけるフォトマスク502、602は、それぞれ不透明材料508、510、608、610の第1および第2の領域を支持する、同様の透明基板506、606を含む。不透明材料508、510、608、610の領域は、下にあるコンタクトパッド516、518、616、618(例えば、
図2に示すはんだレジスト202のベースにおけるコンタクトパッド124と同様のもの)を露出または明らかにするためにフォトリソグラフィプロセスを通じて生成された、はんだレジスト504、604内の対応する開口部512、514、612、614と位置合わせされ、その寸法および形状を画定する。具体的には、はんだレジスト504、604は、不透明材料508、510、608、610の領域間でフォトマスク502、602を通過する光(例えば、
図5のようなi-ライン光または
図6のようなh-ライン光のいずれか)に選択的に曝される。はんだレジスト504、604の、光に曝される部分は、光に曝されなかった部分と比較して、硬化により光に反応する。結果として、現像液がはんだレジスト504、604に塗布された場合、硬化していない部分(例えば、光に曝されていない部分)は除去されるが、硬化された部分(例えば、光に曝された部分)は残る。換言すると、開口部512、514、612、614は、はんだレジスト504、604の光に曝されなかった部分に対応する。従って、
図5および6の間における、開口部512、514、612、614の形状の違いは、異なる波長の光(例えば、i-ライン光(
図5)またはh-ライン光(
図6)のいずれか)を用いることの効果に基づく。
【0035】
図5および6において、はんだレジスト504、604の第1の開口部512、612の最も内側の寸法520、620が、下にあるコンタクトパッド516、616が露出する程度と関連付けられる臨界寸法に対応するので、第1の開口部512、612(図の左側)は、ソルダマスク限定型(SMD)開口部である。対照的に、第2の開口部514、614の最も内側の寸法522、622が、関連付けられるコンタクトパッド518、618よりも広いため(従って、コンタクトパッド518、618の寸法に対応する臨界寸法を画定するものではないため)、第2の開口部514、614(図の右側)は、ソルダマスク非限定型(NSMD)開口部である。
【0036】
図5および6では、第1の開口部512、612の最も内側の寸法520、620が同じとなり、第2の開口部514、614の最も内側の寸法522、622が同じとなるように、フォトマスク502、602が構築される。これは、
図5および
図6の間のように、不透明材料508、510、608、610の領域を、異なる寸法524、526、624、626で設計することにより達成される。具体的には、
図5における不透明材料508、510の寸法524、526は、
図6における不透明材料608、610の寸法624、626よりも小さい。
図5における不透明材料508、510の寸法524、526は、
図6における対応する寸法624、626よりも小さいものであり得、i-ライン光(
図5)およびh-ライン光(
図6)と関連付けられる異なる波長の光の異なる回折の角度314、406のために、尚も同じ最も内側の寸法520、522、620、622を生成し得る。特に、光の回折の角度は、
図5および6の各開口部512、514、612、614の壁の角度528、628に対応する。すなわち、(
図5において用いられる)i-ライン光302のより小さな回折角314に起因して、
図5の開口部512、514の最も内側の寸法520、522、および、(不透明材料508、510の寸法524、526に対応する)
図5の開口部512、514のリムにおける最も上側の(例えば、頂部の)寸法の間の差異は、
図6の開口部612、614の最も内側の寸法および最も上側の(例えば、頂部の)寸法の間の差異よりも少ない。結果として、
図5のフォトマスク502上の不透明材料508、510は、より小さいものであり得るが、尚も、SMD開口部の同じ臨界寸法を達成し、それにより、複数の開口部が一緒に近くに(例えば、より高い分解能で)作られることを可能にできる。
【0037】
i-ライン光は、h-ライン光よりも、より小さくおよび/またはより近いフィーチャ(例えば、開口部)により高い分解能を提供するが、i-ライン光の不利益は、
図5および6の(右側の)NSMD開口部514、614を参照すると明確になる。上記で説明されたように、i-ライン光は、はんだレジスト504内へと深く達することができない。結果として、はんだレジスト504の上側部分のみが光に曝されて硬化され、より深い深さにあるソルダレジスト材料は軟らかいままである(硬化されていない)。結果として、現像液が塗布されて露光深さより下の硬化されていないはんだレジストを除去する場合に、現像液は、硬化されたソルダレジスト材料の真下にあるソルダレジスト材料を侵食または除去し始める可能性がある。結果として、現像液は、
図5における第2の開口部514の側壁上において、突出している変曲点532(例えば、オーバーハングまたは露頭)の下にアンダーカット530を生成し得る。突出している変曲点532は概して、
図3に示されるi-ライン光302が達する深さ312に配置される。
図6におけるNSMD開口部(例えば、第2の開口部614)はまた、開口部614の側壁上における突出している変曲点632の下のアンダーカット630によって画定される。しかしながら、(
図6で用いられる)h-ライン光ははんだレジスト604内へとより遥か深くに達して、ソルダレジスト材料をより深い深さまで(例えば、変曲点632の下まで)硬化させ、その結果として、変曲点632の下の位置で現像液により除去されるはんだレジストはより少なくなるので、
図6のアンダーカット630は、
図5のアンダーカット530よりも遥かに小さい。重要なことに、
図6のより小さなアンダーカット630は、
図5のコンタクトパッド516、518間のはんだレジスト504の残りの範囲534よりも、対応するNSMD開口部614内のコンタクトパッド618および隣接するコンタクトパッド616の間に残るはんだレジスト604の範囲634が大きくなるという結果をもたらす。コンタクトパッド616、618間のはんだレジスト604のより大きな範囲634は、短絡が発生する可能性を減らし、および/または、NSMD開口部(例えば、
図6の第2の開口部614)が、隣接するコンタクトパッドおよび/または他の電気的に導電性のコンポーネントの近くに位置決めされることを可能にする。
【0038】
本明細書に開示される例示的なフォトマスクは、(より小さい/より近いフィーチャを可能にする、より高い分解能パターンを有する)i-ライン光、および、(フォトレジスト材料のより深くまで到達して任意のアンダーカットの程度を低減する)h-ライン光の両方の利点を可能にする。更に、本明細書で開示される例は、単一の露光プロセス中に、これらの利点の両方を捕捉する。すなわち、i-ライン光およびh-ライン光の両方が、処理されるフォトレジスト(例えば、
図2から6)のはんだレジスト202、304、504、604)に同時に適用される。これは、フォトマスクの複数の領域に光学フィルタを追加して、それらの領域において特定波長の光を妨げ、カットし、またはフィルタリングすることによって可能になるが、尚も、それらの領域において他の波長は許容する。しかしながら、他の領域では、光学フィルタに起因して第1の領域で妨げられた波長を許容するべく光学フィルタが省略される。更に、例示的なフォトマスクはまた、光が通過しない不透明材料の領域を含む。
【0039】
図7は、本明細書において開示される教示に従って構築される例示的なフォトマスク700の側断面図である。例示的なフォトマスク700は、
図3から6に示されるフォトマスク306、502、602と同様の不透明材料704を支持する透明なベースまたは基板702(例えば、ガラスパネル、ガラスペイン、ガラスシート)を含む。幾つかの例において、不透明材料704はクロムである。しかしながら、任意の他の不透明材料が付加的に又は代替的に用いられてもよい。
【0040】
図3から6のフォトマスク306、502、602とは異なり、
図7の例示的なフォトマスク700の透明基板702は、光学フィルタ706も支持する。図示の例に示されるように、光学フィルタ706は、不透明材料704を覆って延在し(例えば、横切って延在し)、その結果として、不透明材料704は透明基板702および光学フィルタ706の間にある。更に、図示の例では、光学フィルタ706は、不透明材料の側部またはエッジ708に沿って延び、透明基板702の表面に対して不透明材料を包み込む又は囲う。従って、幾つかの例において、不透明材料704および光学フィルタ706の両方が、透明基板702の同じ表面に接触し、その結果として、不透明材料704および光学フィルタ706は基板702の表面に沿って互いに隣接する。
【0041】
図8は、
図7の例示的なフォトマスク700の底面図である。従って、
図8において、不透明材料704および光学フィルタ706の両方が、透明基板702を通して視認可能である。この例では、不透明材料704は、透明基板702の第1の領域802を覆い、光学フィルタ706は、透明基板702の第2の領域804を覆う。
図8に示されるように、第1の領域802は、第1の直径を有する円形を備え、第2の領域は、第1の直径よりも大きな第2の直径を有する円形(例えば、環状リング)を備える。この例では、第1の領域802は、第2の領域が第1の領域を囲う(例えば、光学フィルタ706が不透明材料704を囲う)ように、第2の領域804の中央に配置される。幾つかの例において、(光学フィルタ706と関連付けられる)第2の領域804は、(不透明材料704と関連付けられる)第1の領域802を完全には囲わないが、代わりに、第1の領域802の一部分に隣接する、および/または、そこに沿って延在する。第1及び第2の領域802、804は、下にあるフォトレジストに丸い開口部(例えば、
図5および6における開口部512、514、612、614)を作成するのに好適な円形を備えるように示されているが、その領域のうちの一方又は両方は、任意の他の好適な形状を備え得る。例えば、幾つかの例において、第1および/または第2の領域802、804は、フォトレジストに細長いトレンチをパターン化するために実装され得る細長い線またはストリップに対応する。更に、不透明材料704の1つの領域および光学フィルタ706の1つの領域のみが示されているが、透明基板702上の任意の好適な数の領域が、不透明材料704および光学フィルタ706のうちの一方又は両方を含み得る。
【0042】
第1及び第2の領域802、804に加えて、例示的な透明基板702は、不透明材料704によって覆われていない、且つ、光学フィルタ706によって覆われていない、第3の領域806を含む。光学フィルタ706を通過できるよりも多くの波長の光が透明基板702を通過でき、不透明材料704を通過できるよりも多くの波長の光が光学フィルタ706を通過できる。幾つかの例において、不透明材料704は、(不透明であるため)如何なる波長の光の通過も許容しないが、すべての波長の光が透明基板702を通過できる(透明であるため)。しかしながら、特定波長のみが、光学フィルタ706を通過でき、他の波長は光学フィルタによってフィルタリング又は妨げられる。具体的には、この例では、透明基板702は、i-ライン光およびh-ライン光の両方の通過を可能にし、光学フィルタ706は、i-ライン光の通過を可能にするがh-ライン光はフィルタリングする。他の例では、異なる波長の光が光学フィルタ706によってフィルタリングされる。
【0043】
幾つかの例において、光学フィルタ706は、他の波長が通過することを可能にしながら光を吸収することによって、選択された波長の光をフィルタリングまたはカットする吸収フィルタである。吸収フィルタは、吸収および/または透過する波長の光に基づいて選択された染料で着色することにより、これらの光学フィルタの特性を達成する。そのようなフィルタは、任意の好適な材料(例えば、ガラス、ポリマ、など)から作成され得る。他の例では、光学フィルタ706は、他の波長が通過することを可能にしながら、光源からの選択された波長を、これらの波長を反射することによってフィルタリングまたはカットする干渉フィルタ(例えば、ダイクロイックフィルタ)である。干渉フィルタは、フィルタリング機能をもたらす結果となる選択された波長に対して干渉を生成する、異なる屈折率の異なる誘電体および/または金属材料で作成された複数の薄膜層によって実装される。干渉フィルタで使用される特定の材料、および/または、層の設計および厚さは、フィルタリングされてフィルタを通過可能にされる特定の波長に依存する。
【0044】
不透明材料704は光の通過を妨げるので、不透明材料704は光の通過を妨げる例示的手段である。光学フィルタ706は光をフィルタリングする(例えば、幾つかは妨げるがすべての波長の光ではない)ので、光学フィルタ706は光をフィルタリングする例示的手段である。透明基板702は不透明材料704および光学フィルタ706の両方を支持する(例えば、保持する)ので、透明基板702は、妨げる手段に隣接し、フィルタリングする手段を支持する、例示的手段である。
【0045】
図9は、
図2のフィルタリングされた光216で
図3および4のはんだレジスト304をパターニングするのに用いられる、
図7および8の例示的なフォトマスク700を図示する。上記で説明されたように、フィルタリングされた光216は、
図3および4に関連して示され説明された、i-ライン光302およびh-ライン光402の両方を含む。従って、
図9は、両方の波長の光が同時にマスク700に適用される点を除いて
図3および4と同様である。
図3および4に関連して上記で説明されたように、例示の目的で、i-ライン光302は、明るい陰影で、短い破線および開いた山形の頭を持つ矢印によって表される。対照的に、h-ライン光402は、より暗い陰影で、長い破線および閉じた山形の頭を持つ矢印によって表される。両方の波長が輝いている領域は、より暗い陰影で表される。
図9の第1の領域902は、
図8に示されるような不透明材料704によって覆われる透明基板702の第1の領域802に対応する。上記で説明され、
図9に表されるように、不透明材料704を通過する光は無い。明確かつ簡単にする目的で、不透明材料704に入射する(例えば、上記の)光は、
図9において図示していない。(第1の領域902を囲う)第2の領域904は、
図8に示されるような光学フィルタ706によって覆われる透明基板702の第2の領域804に対応する。上記で説明され、
図9に表されるように、光学フィルタ706は、i-ライン光302が通過することを可能にするが、(吸収または反射/干渉のいずれかによって)h-ライン光402を妨げるまたはフィルタリングする。最後に、(第2の領域904を囲う)第3の領域906は、
図8に示されるような透明基板702の覆われていない第3の領域806に対応する。上記で説明され、
図9に表されるように、i-ライン光302およびh-ライン光402の両方が、第3の領域904において透明基板702を通過できる。
【0046】
光学フィルタ706はi-ライン光302の通過を可能にするので、i-ライン光302は、(
図3のように)光学フィルタが省略された場合と実質的に同じ方法で、
図9のフォトマスク700を通過する。すなわち、i-ライン光302は尚も、はんだレジスト304内へと第1の深さ312だけ延び、i-ライン光302は尚も、
図3に関連して上記で説明されたものと同じ回折角314だけ回析する。更に、光学フィルタ706はh-ライン光402の通過を妨げるので、h-ライン光402は、光学フィルタが省略されて不透明材料704が光学フィルタ706の範囲まで拡張された場合と実質的に同じ方法で、
図9のフォトマスク700を通過する。すなわち、h-ライン光402は尚も、はんだレジスト304内へと第2の深さ404だけ延び、h-ライン光402は尚も、
図4に関連して上記で説明されたものと同じ回折角406だけ回析する。しかしながら、h-ライン光402の回折の起点は、(不透明材料704のアウターエッジにおける)i-ライン光302の回折の起点と比較して(光学フィルタ706のアウターエッジへと)外側にシフトされている。この例では、このシフトの量(例えば、光学フィルタ706が不透明材料704の境界、エッジ、または周囲を越えて延びる量)は、光学フィルタ706の対向する側におけるh-ライン光402の回折された部分間の最も近い寸法908が、不透明材料704の対向する側におけるi-ライン光302の回折された部分間の最も近い寸法910とほぼ同じとなるように画定される。結果として、
図10に示されるように、両方の光での露光を同時に実行して、
図5および6に関連して上記で説明された両方の波長の光の利点を達成できる。
【0047】
図10は、例示的なマスク1000を通る(
図3および4に表されるような)i-ライン光302およびh-ライン光402の両方に同時に曝された後に、はんだレジスト1004の上に位置合わせされる例示的なフォトマスク1000を図示する。
図10の例示的なフォトマスク1000は、不透明材料1008、1010の第1および第2の領域および対応する光学フィルタ1012、1014をそれぞれ支持する透明基板1006を備えた、
図9のフォトマスク700と同様に構築される。この例では、不透明材料1008、1010は、
図5の不透明材料508、510と同様の寸法に形作られる。すなわち、
図5および10における不透明材料508、1008の第1の領域の両方が、同じ寸法524を有し、
図5および10における不透明材料510、1010の第2の領域の両方が、同じ寸法526を有する。更に、この例では、光学フィルタ1012、1014は、
図6における不透明材料608、610と同様の寸法に形作られる。すなわち、
図6の第1の不透明材料608および
図10の第1の光学フィルタ1012の両方が同じ寸法624を有し、
図6の第2の不透明材料610および
図10の第2の光学フィルタ1014の両方が同じ寸法626を有する。
【0048】
上記で概説した寸法で構築された
図10の不透明材料1008、1010および光学フィルタ1012、1014は、
図5に表されるi-ライン光302の露光結果を、
図6に表されるh-ライン光402の露光結果と効果的に結合する。特に、SMD開口部1016(
図10の左側)は、
図5の第1の開口部512と同じ最も内側の寸法520を有し、開口部1016のリムにおける狭い最上(頂部)寸法は、不透明材料1008の寸法524に対応する。従って、i-ライン光302によって達成される、(より小さくおよび/またはより近いフィーチャの)より高い分解能が達成される。更に、NSMD開口部1018(
図10の右側)は、第1および第2の突出している変曲点1022、1024の間の第1のアンダーカット1020と、第2(下側)変曲点1024の下の第2のアンダーカット1026とを有する側壁によって画定される。この例では、第1の(上側の)変曲点1022は、
図5の突出している変曲点532と同様に、i-ライン光302によって提供される。更に、
図10の第1のアンダーカット1020は、
図5の対応する変曲点532の下に生じるアンダーカット530と同様である。しかしながら、第2の変曲点1022は
図6の突出している変曲点632と同様にh-ライン光402によって提供されるので、第1のアンダーカット1020は、
図5のアンダーカット530と比べて、
図10の図示の例では、さほど延びていない。従って、第2の変曲点1024の下の第2のアンダーカット1026は、
図6のアンダーカット630と同様である。結果として、はんだレジスト1004は、
図6のはんだレジスト604と同じ程度634だけ、コンタクトパッド1030、1032間に延びており、それにより、
図6に関連して上記で説明されたように、短絡の可能性を低減し、および/または、コンタクトパッドが一緒に近くに配置されることを可能にする。更に、不透明材料1010のアウターエッジに対応する場所のはんだレジスト1004の頂部でのi-ライン光302の露光の結果として、
図5の開口部514のリムと同じ寸法526である、不透明材料1010と同じ寸法526である、開口部1018のリムにおける最も上側の(例えば、頂部の)寸法がもたらされる。結果として、開口部514の上部寸法は、(
図6に示されるように)h-ライン光のみが用いられる場合よりも小さく、それにより、一緒に近くに位置決めされ得る、より小さな(より高い分解能の)フィーチャを可能にする。
【0049】
図7から10の例示的なフォトマスク700、1000が詳細に説明された。一方で、多くの他の実装が可能である。特に、
図11から19は、本明細書において開示される教示に従って構築される異なる例示的なフォトマスクを図示する。例えば、
図11は、不透明材料1102の2つの領域が透明基板1104上に支持されているが、その一方のみが光学フィルタ1106に囲まれ、および/または、そうでなければそれに隣接し、その一方で、不透明材料1102の他方の領域は何れの光学フィルタ1106からも離間されている、例示的なフォトマスク1100を図示している。換言すると、幾つかの例において、光学フィルタ1106は必ずしも、フォトマスク1100上の不透明材料1102のすべての領域に関連して含まれるわけではない。同様に、
図12の例示的なフォトマスク1200に示されるように、不透明材料1102は必ずしも、光学フィルタ1106に関連付けられたすべての領域に関連して含まれるわけではない。具体的には、
図12に示されるように、フォトマスク1200は、何れの不透明材料1102からも離間されている(右側の)光学フィルタ1106を含む。更に、幾つかの例において、不透明材料1102の複数の領域は、単一の(例えば、一体型の)光学フィルタ1106に関連付けられ、それに隣接し、それに覆われ、および/または、それに接触し得る。例えば、
図13の例示的なフォトマスク1300は、不透明材料1102の2つの隣接領域の間を、および/または、それらを横切って、連続的に延びている単一の光学フィルタ1106を含む。
【0050】
前述の例では、光学フィルタ1106は、不透明材料1102の上まで延びており、その結果として、(透明基板1104と組み合わせられた)光学フィルタ1106は不透明材料1102を囲う、および/または、それを包み込む。しかしながら、幾つかの例において、光学フィルタ1106は、
図14の図示の例に示されるように、不透明材料1102の上面(例えば、透明基板1104から離れる方向に向いている表面)から離間され得る。具体的には、
図14の例示的なフォトマスク1400は、不透明材料1102のアウターエッジおよび/または周縁に横方向に隣接するよう制限されている光学フィルタ1106を含む。幾つかの例において、光学フィルタ1106は、透明基板1104から離れる方向に向いている対応する不透明材料1102の表面を部分的に(完全ではなく)覆う。
図14の図示の例では、光学フィルタ1106は、不透明材料1102の厚さとほぼ等しい厚さを有する。しかしながら、
図15の例示的なフォトマスク1500は、不透明材料1102の厚さよりも厚い厚さを有する光学フィルタ1106を含む。他の例では、光学フィルタ1106は、不透明材料1102の厚さより薄い厚さを有する。幾つかの例において、光学フィルタ1106および/または不透明材料1102の厚さは、透明基板1104上の異なる位置の間で異なり得る。幾つかの例において、光学フィルタ1106の厚さは、光学フィルタ1106の意図されたフィルタリング特性によって決定される。例えば、光学フィルタ1106が吸収フィルタとして実装されるならば、光学フィルタ1106は、露光中にフィルタリングされる関連波長を適切に吸収するのに十分厚く設計されてもよい。同様に、光学フィルタ1106が干渉フィルタとして実装されるならば、光学フィルタ1106は、露光中に結果として関連波長がフィルタリングされる干渉効果を生成するべく、薄膜層の数(およびそれらに関連付けられた厚さ)によって画定される厚さで設計され得る。
【0051】
幾つかの例において、透明基板1104、不透明材料1102および光学フィルタ1106のスタックされた関係は異なり得る。例えば、
図16は、光学フィルタ1106が透明基板1104および不透明材料1102の間にある別の例示的なフォトマスク1600を図示する。更に、
図17は、不透明材料1102および光学フィルタ1106が透明基板1104の対向する側にある(例えば、透明基板1104が不透明材料1102および光学フィルタ1106)の間にある)別の例示的なフォトマスク1700を図示する。
【0052】
幾つかの例において、複数のタイプの光学フィルタが、異なる波長の光を選択的にフィルタリングするべく、同じ透明基板上に採用されてもよい。例えば、
図18は、(右側にある)不透明材料1102の第1の領域が、第1波長の光(例えば、h-ライン光)をフィルタリングする第1の光学フィルタ1106と関連付けられている(例えば、それによって覆われている)別の例示的なフォトマスク1800を図示する。
図18の例示的なフォトマスク1800は更に、第1波長の光(例えば、i-ライン光)とは異なる第2波長の光をフィルタリングする第2の光学フィルタ1106と関連付けられている(例えば、それによって覆われている)、不透明材料1102の第2の領域を(左側に)含む。付加的または代替的に、幾つかの例において、別個の光学フィルタが、透明基板1104の表面を横切って延びて、その表面を横切る特定の波長をフィルタリングするが、尚も、他の光学フィルタに基づいて、他のものが選択的に通過する又はフィルタリングされことを可能にする。特に、
図19は、第3の光学フィルタ1902が、第1及び第2の光学フィルタ1106、1802の両方を横切って、かつ第1及び第2の光学フィルタ1106、1802の間のギャップ内の透明基板1104の露出部分を横切って連続的に延びている点を除いて、
図18のフォトマスク1800と同一の別の例示的なフォトマスク1900を示す。幾つかの例において、第3の光学フィルタ1902は、
図2の光学フィルタ208と同様に機能して、リソグラフィ処理される下にある基板に達することが決して意図されていない波長の光をフィルタリングし得る。従って、幾つかのそのような例では、
図2の光学フィルタ208は、省略され得る。
【0053】
図7から19のフォトマスク700、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900の前述の例は、異なる特徴を教え又は提案する。上記で開示された各例示的なフォトマスク700、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900は特定の特徴を有するが、1つの例の特定の特徴がその例で排他的に用いられる必要はないことを理解されるべきである。代わりに、上記で説明された、および/または、図面で描かれた、複数の特徴のうちの何れも、これらの例の他の複数の特徴のうちの何れかに加えて、またはその代わりに、複数の例の何れかと結合され得る。1つの例の複数の特徴は、別の例の特徴と相互に排他的ではない。代わりに、本開示の範囲は、複数の特徴の何れかのうちの、何れかの組み合わせを包含する。
【0054】
図20から24は、透明基板(例えば、ガラスパネル、ガラスペイン、ガラスシート)に不透明材料の別個の領域を追加する製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。
図20は、透明基板2004上に不透明材料2002の層を堆積させた後、および不透明材料2002の層上に感光性材料(例えば、フォトレジスト)2006の層を堆積させた後の製造段階を表す。
図21は、(例えば、レーザによる)光2102に対するフォトレジスト2006の選択的露出を表す。幾つかの例において、フォトレジスト2006の、光2102に曝される部分は、除去される部分である。
図22は、フォトレジスト2006の、光2102に曝される部分の(例えば、現像プロセスによる)除去を表し、それにより、不透明材料2002の下にある部分が露出する。
図23は、不透明材料2002の露出部分の(例えば、エッチングによる)除去を表す。
図24は、フォトレジスト2006の残存する部分の(例えば、ストリッピングによる)除去を表し、これにより、不透明材料2002の最後の別個の領域が明らかになる。幾つかの例において、不透明材料2002の別個の領域は、
図7および8の例示的なフォトマスク700の不透明材料704に対応する。
【0055】
図25から27は、
図24に示される不透明材料2002の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける例示的な段階を図示する。すなわち、
図25から27は、
図20から24に表される製造プロセスの続きである。
図25は、透明基板2004、および、不透明材料2002の別個の領域を横切る光学フィルタ用の材料2502の層の堆積(例えば、蒸着(例えば、化学気相成長(CVD)、物理蒸着(PVD))および/または任意の他の好適な蒸着技術による)を表す。この例では、材料2502の層は、光吸収材および感光性材料の混合物である。光吸収材は、フィルタリングまたはカットされるべき特定の波長の光を吸収可能な、任意の好適な材料であり得る。例えば、幾つかの例において、(例えば、好適な色に染められることによって)h-ライン光を吸収する光吸収材が選択される。
図26は、材料2502の層の、(例えば、レーザによる)光2602への選択的露出を表す。材料2502の層は感光性材料を含むので、材料2502の層は光2602に反応することになる。この例では、材料2502の層の、光2602に曝される部分は、材料2502の、保持される部分に対応する。
図27は、材料の層2502の、光2102に曝されなかった部分の除去(例えば、現像プロセスによる)を表し、それにより、不透明材料2002に隣接する最終の光学フィルタ2702に対応する部分が残される。幾つかの例において、
図27に表される製造プロセスの最終結果は、
図7および8の例示的なフォトマスク700である。
【0056】
図28から32は、
図24に示される不透明材料2002の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加する、製造プロセスにおける代替の例示的な段階を図示する。すなわち、
図28から32は、
図25から27に関連して詳細に説明されたプロセスの代わりに実装され得る、
図20から24に表された製造プロセスの続きである。
図28は、透明基板2004、および、不透明材料2002の別個の領域を横切るフォトレジスト2802の堆積(例えば、蒸着(例えば、化学気相成長(CVD)、物理蒸着(PVD))および/または任意の他の好適な蒸着技術による)を表す。
図29は、(例えば、レーザによる)光2902に対するフォトレジスト2802の選択的露出を表す。この例では、フォトレジスト2802の、光2902に曝される部分は、フォトレジスト2802の、保持される部分に対応する。
図30は、フォトレジスト2802の、光2902に曝されなかった部分の(例えば、現像プロセスによる)除去を表し、それにより、不透明材料2002の別個の領域を含む開口部3002が画定される。図示の例に示されるように、開口部3002は、不透明材料2002に隣接する透明基板2004の下にある部分を明らかにするべく、不透明材料2002の別個の領域よりも大きい。
図31は、開口部3002内に干渉フィルタを生成するための、複数の薄膜層3102の堆積(例えば、蒸着(例えば、化学気相成長(CVD)、物理蒸着(PVD))、スパッタリング、および/または任意の他の好適な蒸着技術による)を表す。
図32は、透明基板2004を露出させるための、フォトレジスト2802の残存する部分の除去(例えば、剥離による)を表す。幾つかの例において、薄膜層3102の残存する構成は、
図7および8の例示的なフォトマスク700の光学フィルタ706に対応する。
【0057】
図33から35は、
図7および8の例示的なフォトマスク700、および、
図27および32に示される対応するフォトマスク、を製造することの例示的な方法を示すフローチャートである。しかしながら、当該方法は、本明細書に開示される他の例示的なフォトマスク1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900のうちの何れか1つを製造するのに好適に適応され得る。幾つかの例において、例示的な方法において概説される動作の幾つかまたはすべては、動作を実行するようプログラムされている製造設備によって自動的に実行される。製造の例示的な方法が
図33から35に図示されるフローチャートを参照して説明されるが、奥の他の方法が代替的に用いられてもよい。例えば、複数のブロックの実行順序は変更されてもよく、および/または、説明される複数のブロックの幾つかは、結合されてもよく、分割されてもよく、再構成されてもよく、省略されてもよく、削除されてもよく、および/または、任意の他の態様で実装されてもよい。
【0058】
図33の例示的な方法3300は、ブロック3302において、透明基板(例えば、
図20の透明基板2004)上に不透明材料(例えば、
図20の不透明材料2002)の層を堆積することによって開始する。ブロック3304において、例示的な方法は、不透明材料2002をパターニングして不透明材料2002の別個の領域にすることを含む。幾つかの例において、ブロック3304の実装は、
図20から24に関連して詳細に説明された処理を含む。ブロック3306において、例示的な方法は、不透明材料2002の別個の領域に隣接する光学フィルタを追加することを含む。ブロック3306を実装することの異なる方法が、
図34および35のそれぞれに関連して以下で更に詳細を説明される。具体的には、
図34は、
図25から27に関連して詳細に説明された処理に概して対応するフローチャートであり、
図35は、
図28から32に関連して詳細に説明された処理に概して対応するフローチャートである。
【0059】
図34は、
図33のブロック3306を実装する例示的な方法3400を表すフローチャートである。
図34の例示的な方法3400は、ブロック3402で、光学的吸収材と感光性材料との混合物を生成することによって開始する。ブロック3404において、方法は、(
図25に表されるような)不透明材料2002の領域を含む透明基板2004上に混合物層を堆積することを含む。ブロック3406において、方法は、(
図26に表されるような)不透明材料2002の領域と位置合わせされ且つそれを越えて延在する複数の位置において、混合物層を光に曝すことを含む。ブロック3408において、方法は、(
図27に表されるような)混合物層の余分な部分を除去することを含む。
【0060】
図35は、
図33のブロック3306を実装するための別の例示的な方法3500を表すフローチャートである。
図35の例示的な方法3500は、ブロック3502において、不透明材料2002の領域を含む透明基板2004上にフォトレジスト(例えば、
図28のフォトレジスト2802)を堆積することによって開始する。ブロック3504において、方法は、(
図29および30に表されるように)不透明材料2002の複数の領域を露出させるべく、且つ、不透明材料2002の複数の領域に隣接する透明基板2004の複数の部分を露出させるべく、フォトレジスト2802に複数の開口部(例えば、
図30の開口部3002)を提供することを含む。ブロック3506において、方法は、開口部3002内に光学フィルタ用の材料を堆積することを含む。幾つかの例において、材料は、(
図31に表されるような)干渉フィルタを生成するための複数の薄膜層に対応する。他の例では、開口部3002は、吸収フィルタを生成するべく吸収材料で充填され得る。ブロック3508において、方法は、(
図32に表されるように)フォトレジスト2802の残存する部分を除去することを含む。
【0061】
「含む(including)」および「備える(comprising)」(およびそれらのすべての形態および時制)は本明細書においてオープンエンド用語として用いられる。従って、請求項が、任意の形態の「含む(include)」または「備える(comprise)」(例えば、「備える(comprises)、「含む(includes)」、「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」など)を前文としてまたは任意の種類の請求項の列挙の中で使用する場合はいつでも、追加の要素、用語などが、対応する請求項または列挙の範囲から外れることなく存在してもよいことを理解されたい。本明細書において使用される場合、「少なくとも」という語句が、例えば請求項のプリアンブルにおける転換後として使用されるとき、「含む」及び「備える」という用語がオープンエンドであるのと同じような方式でオープンエンドである。「及び/又は」という用語が、例えば、A、B、及び/又はCなどの形式で使用されるとき、(1)A単独、(2)B単独、(3)C単独、(4)A及びB、(5)A及びC、(6)B及びC、又は、(7)A及びB及びCなど、A、B、Cの任意の組み合わせ又はサブセットを指す。構造、コンポーネント、アイテム、物体、及び/又は、ものを説明する文脈で本明細書において使用される場合、「A及びBのうちの少なくとも1つ」という語句は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、又は、(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBのいずれかを含む実装を指すことが意図される。同様に、構造、コンポーネント、アイテム、物体、及び/又は、ものを説明する文脈で本明細書において使用される場合、「A又はBのうちの少なくとも1つ」という語句は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、又は(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBのいずれかを含む実装を指すことが意図される。プロセス、命令、動作、アクティビティ、及び/又は段階の遂行又は実行を説明する文脈で本明細書において使用される場合、「A及びBのうちの少なくとも1つ」という語句は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、又は、(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBのいずれかを含む実装を指すことが意図される。同様に、プロセス、命令、動作、アクティビティ、及び/又は段階の遂行又は実行を説明する文脈で本明細書において使用される場合、「A又はBのうちの少なくとも1つ」という語句は、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、又は、(3)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのBのいずれかを含む実装を指すことが意図される。
【0062】
本明細書で用いられる、単一の言及(例えば、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「第1(first)」、第2(second)」等)は、複数を除外しない。 本明細書で使用される「1つの(a)」もしくは「1つの(an)」オブジェクトという用語は、そのオブジェクトのうち1つまたは複数を指す。「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つまたは複数(one or more)」、および「少なくとも1つ(at least one)」という用語は、本明細書では互換的に使用される。更に、個々に列挙されるが、複数の手段、要素、又は動作は、例えば、同一のエンティティ又は物体によって実装され得る。追加的に、異なる実施例または異なる請求項内に個々の特徴が含まれてよいものの、これらは可能性として組み合わされて、異なる実施例または異なる請求項内にこれらが含まれることは、特徴の組み合わせが実現可能ではない、および/または、有利ではないことを暗示するものではない。
【0063】
本明細書において使用される場合、別段の定めが無い限り、「上」という用語は、地球に対する2つの部分の関係を説明する。第2の部分が地球と第1の部分との間に少なくとも1つの部分を有する場合、第1の部分は第2の部分の上方にある。同様に、本明細書で使用される場合、第1の部分が第2の部分よりも地球に近い場合、第1の部分は第2の部分の「下方(below)」にある。上に記載された通り、第1部分は、第2部分の上又は下にあり得:その間の他の部分を伴う、その間の他の部分を伴わない、第1及び第2部分が接触していることを伴う、又は、第1及び第2部分が互いに直接接触していることを伴わない、のうちの1又は複数である。
【0064】
上記にもかかわらず、製作または製造中に、半導体デバイス(例えば、トランジスタ)、半導体デバイスを含む半導体ダイ、および/または半導体ダイを含む集積回路(IC)パッケージに言及する場合、「~の上」とは、地球に関するものではないが、代わりに、関連するコンポーネントが作られ、組み立てられ、搭載され、支持され、またはその他の方法で提供される下にある基板に関するものである。従って、本明細書において使用されるように、違うように述べられない又は文脈から暗示されない限り、半導体ダイ内の第1のコンポーネント(例えば、トランジスタまたは他の半導体デバイス)は、製作/製造中に、第1のコンポーネントが、第2のコンポーネントよりも、2つのコンポーネントが上に作られる又は他の方法で提供される基板(例えば、半導体ウェハ)からより遠くに離れている場合、半導体ダイ内の第2のコンポーネント「の上」にある。同様に、違うように述べられない又は文脈から暗示されない限り、ICパッケージ内の第1のコンポーネント(例えば、半導体ダイ)は、製造中に、ICパッケージが搭載される又は取り付けられることになるプリント回路基板(PCB)から第1のコンポーネントがより遠くに離れている場合、ICパッケージ内の第2のコンポーネント「の上」にある。半導体デバイスはしばしば、製造中のその方向とは異なる方向に使用されることが理解される。従って、半導体デバイス(例えば、トランジスタ)、半導体デバイスを含む半導体ダイ、および/または、使用中に半導体ダイを含む集積回路(IC)パッケージに言及する場合、前の段落の「~の上」の定義(すなわち、「~の上」という用語は、地球を基準とした2つの部分の関係を説明する)は、使用の文脈に基づいて決定される可能性がある。
【0065】
本特許において使用される場合、任意の部分(例えば、層、フィルム、エリア、領域、又はプレート)が任意の方式で別の部分上にある(例えば、上に位置決めされる、上に位置する、上に配置される、又は上に形成される、など)という説明は、参照された部分が、他の部分と接触していること、又は、参照された部分が他の部分の上にあり、その間に配置された1又は複数の中間部分を伴うことのいずれかであることを示す。
【0066】
本明細書において使用される場合、別段の定めが無い限り、接続の参照(例えば、取り付けられる、結合される、接続される、及び連結される)は、接続の参照によって参照される要素の間の中間のメンバ、及び/又は、それらの要素の間の相対的な移動を含み得る。このように、接続についての言及は、2つの要素が直接接続されていること、及び/又は互いに固定された関係にあることを必ずしも暗示するものではない。本明細書において使用される場合、いずれかの部分が他の部分と「接触」しているという表現は、2つの部分の間に中間部分が存在しないことを意味すると定義されている。
【0067】
特に明記しない限り、「第1」、「第2」、「第3」などの記述子は、本明細書では、優先順位、物理的順序、リスト内の配置及び/又は何らかの方法での順序付けのいかなる意味も否定するか又は他の態様で示すことなく使用されるが、開示された例を理解しやすくするために、要素を区別するためのラベル及び/又は任意の名称として使用されるにすぎない。いくつかの例において、「第1」という記述子は、詳細な説明における要素を参照するために使用され得るが、請求項において同一の要素が「第2」又は「第3」などの異なる記述子を用いて参照され得る。そのような事例において、そのような記述子は単に、(例えば、請求項において)説明の文脈の中でそれらの要素を別に識別するために使用される(さもなければ、それらの要素は、例えば同一の名称を共有し得る)ことが理解されるべきである。
【0068】
本明細書において使用される場合、「およそ」及び「約」は、現実世界の適用において発生する潜在的な変動の存在を認識するために、それらの対象/値を修飾する。例えば、「およそ」及び「約」は、当業者によって理解されるように、製造許容差及び/又は他の現実世界の不完全性に起因する、厳密でないことがあり得る寸法を修飾し得る。例えば、「およそ」及び「約」は、下の説明において別段の定めが無い限り、そのような寸法が、±10%の許容差範囲内であり得ることを示し得る。
【0069】
本明細書において使用される場合、「通信する」という語句(その変形を含む)は、直接通信、及び/又は、1又は複数の中間コンポーネントを通じた間接通信を包含し、直接の物理的(例えば、有線)通信及び/又は定常的通信を必要とせず、追加的に、周期的間隔、スケジュールされた間隔、非周期的間隔、及び/又は、1回のイベントの選択的通信を含む。
【0070】
本明細書において使用される場合、「プログラマブル回路構成」は、(i)特定の動作を遂行する構造を有し、1又は複数の半導体ベースのロジックデバイス(例えば、1又は複数のトランジスタによって実装される電気ハードウェア)を含む1又は複数の特殊目的用電気回路(例えば、特定用途向け回路(ASIC))、及び/又は、(ii)特定の機能及び/又は動作を遂行するための命令でプログラム可能であり、1又は複数の半導体ベースのロジックデバイス(例えば、1又は複数のトランジスタによって実装される電気ハードウェア)を含む、1又は複数の汎用半導体ベースの電気回路を含むものとして定義される。プログラマブル回路構成の例は、1又は複数の動作及び/又は機能を遂行するために第1命令を実行し得る中央プロセッサユニット(CPU)、FPGAの構成及び/又は構造に、第1命令に対応する1又は複数の動作及び/又は機能をインスタンス化させるための第2命令でプログラムされ得るフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1又は複数の動作及び/又は機能を遂行するための第1命令を実行し得るグラフィックスプロセッサユニット(GPU)、1又は複数の動作及び/又は機能を遂行するための第1命令を実行し得るデジタル信号プロセッサ(DSP)、XPU、ネットワーク処理ユニット(NPU)、1又は複数の動作及び/又は機能を遂行するための第1命令を実行し得る1又は複数のマイクロコントローラ、及び/又は、特定用途向け集積回路(ASIC)などの集積回路などのプログラマブルマイクロプロセッサを含む。例えば、XPUは、複数のタイプのプログラマブル回路構成(例えば、1又は複数のFPGA、1又は複数のCPU、1又は複数のGPU、1又は複数のNPU、1又は複数のDSPなど、及び/又は、それらの任意の組み合わせ)を含むヘテロジニアスなコンピューティングシステム、及び、オーケストレーション技術(例えば、コンピューティングタスクを遂行するために好適及び利用可能である複数のタイプのプログラマブル回路構成のうちどれか1つにコンピューティングタスクを割り振り得るアプリケーションプログラミングインタフェース(API))によって実装され得る。
【0071】
本明細書において使用される場合、集積回路/回路構成は、トランジスタ、キャパシタ、インダクタ、抵抗器、電流経路、ダイオードなどの1又は複数の回路要素を含む、1又は複数の半導体パッケージとして定義される。例えば、集積回路は、ASIC、FPGA、チップ、マイクロチップ、プログラマブル回路構成、複数の回路要素を結合する半導体基板、システムオンチップ(SoC)などのうちの1又は複数として実装され得る。
【0072】
以上のことから、光学フィルタをフォトマスクに組み込んで、フォトマスクの特定の領域を通る特定波長の光の選択的フィルタリングを可能にしつつ、他の波長の光がフォトマスクを通過することを可能にする、例示的なシステム、装置、製品、および方法が開示されたことが理解されるであろう。複数の波長の光を同時に使用すると、比較的長い波長の光を使用する利点を活かすだけでなく、比較的短い波長の光を使用する利点も活かすフォトリソグラフィプロセスが可能になる。具体的には、より短い波長の光ほど、より小さな回折角を有し、従って、より小さい、および/または、より近いフィーチャのためにより高い分解能のパターニングを可能にするという利点を有する。光の波長が長くなると、感光性材料(例えば、はんだレジスト)のより深くまで到達し得、光が到達する感光性材料の深さ以下で発生するアンダーカットのサイズとそれに伴う影響を軽減できる。開示されるシステム、装置、製品、及び方法は、従って、コンピュータ又は他の電子及び/又は機械デバイスなどの機械の動作における1又は複数の改善に関連する。
【0073】
更なる例及びその組み合わせは、以下を含む。
【0074】
例1は、透明基板、透明基板によって支持されている不透明材料、不透明材料は透明基板の第1の領域を覆う、および、透明基板によって支持されている光学フィルタ、光学フィルタは透明基板の第2の領域を覆う、第2の領域は第1の領域とは別個であり、不透明材料および光学フィルタの両方が透明基板の第3の領域から離間されている、を備えるフォトリソグラフィマスクを含む。
【0075】
例2は、例1のフォトリソグラフィマスクを含み、光学フィルタは、透明基板の表面に沿って不透明材料に直接隣接している。
【0076】
例3は、例1のフォトリソグラフィマスクを含み、不透明材料は透明基板および光学フィルタの間にある。
【0077】
例4は例1のフォトリソグラフィマスクを含み、光学フィルタは透明基板および不透明材料の間にある。
【0078】
例5は例1のフォトリソグラフィマスクを含み、光学フィルタを通過できるよりも多くの波長の光が透明基板を通過でき、不透明材料を通過できるよりも多くの波長の光が光学フィルタを通過できる。
【0079】
例6は例5のフォトリソグラフィマスクを含み、透明基板は、i-ライン光およびh-ライン光の両方の通過を可能にし、光学フィルタは、i-ライン光の通過を可能にするがh-ライン光はフィルタリングする。
【0080】
例7は例1のフォトリソグラフィマスクを含み、第1の領域は第1の直径の円形を有し、第2の領域は第2の直径の円形を有し、第2の直径は第1の直径よりも大きく、第1の領域は第2の領域の中央に配置される。
【0081】
例8は例1のフォトリソグラフィマスクを含み、不透明材料は第1の厚さを有し、光学フィルタは第2の厚さを有し、第2の厚さは第1の厚さよりも厚い。
【0082】
例9は例1のフォトリソグラフィマスクを含み、透明基板は第1波長および第2波長を含む光の通過を許容し、光学フィルタは第1波長に対応する光の第1の部分の通過を許容し且つ第2波長に対応する光の第2の部分をフィルタリングし、第1波長はほぼ365ナノメートルであり、第2波長はほぼ405ナノメートルである。
【0083】
例10は例1のフォトリソグラフィマスクを含み、光学フィルタは干渉フィルタである。
【0084】
例11は例1のフォトリソグラフィマスクを含み、光学フィルタは吸収フィルタである。
【0085】
例12は例1のフォトリソグラフィマスクを含み、不透明材料は透明基板の第1の表面上にあり、光学フィルタは透明基板の第2の表面上にあり、第1の表面は第2の表面の反対にある。
【0086】
例13は、光の通過を妨げる手段、光をフィルタリングする手段、および、妨げる手段に隣接するフィルタリングする手段を支持する手段を備え、支持する手段の一部分は妨げる手段から離間され且つフィルタリングする手段から離間されている、フォトリソグラフィマスクを含む。
【0087】
例14は例13のフォトリソグラフィマスクを含み、フィルタリングする手段は妨げる手段のエッジに接触している。
【0088】
例15は例13のフォトリソグラフィマスクを含み、フィルタリングする手段は、支持する手段の表面に対して妨げる手段を囲む。
【0089】
例16は例13のフォトリソグラフィマスクを含み、支持する手段の一部分はフィルタリングする手段によってフィルタリングされる光の通過を許容し、フィルタリングする手段は妨げる手段によって妨げられる光の通過を許容する。
【0090】
例17はフォトリソグラフィマスクを製造する方法を含み、方法は、ガラスパネル上に不透明材料を堆積する段階、および、ガラスパネル上に光学フィルタを設ける段階を備え、光学フィルタは不透明材料のエッジから外側に延びており、ガラスパネルは光学フィルタのエッジを越えて延びている。
【0091】
例18は例17の方法を含み、ガラスパネル上に光学フィルタを設ける段階は、不透明材料の上に光学フィルタ用の材料を堆積する段階を含む。
【0092】
例19は例17の方法を含み、更に、光学的吸収材と感光性材料との混合物を生成する段階、不透明材料を覆うガラスパネル上に混合物を堆積する段階、混合物の保持される第1の部分、および、混合物の除去される第2の部分を画定するべく混合物をリソグラフィパターニングする段階、第1の部分は不透明材料と位置合わせされてそれを越えて延び、混合物の第2の部分を除去する段階、を備える。
【0093】
例20は例17の方法を含み、更に、不透明材料を覆うガラスパネル上にフォトレジストを堆積する段階、不透明材料を露出させ且つ不透明材料に隣接するガラスパネルの一部分を露出させるべくフォトレジストに開口部を設ける段階、および、開口部に複数の薄膜層を堆積することによって光学フィルタを設ける段階、を備え、複数の薄膜層は干渉フィルタを実現する。
【0094】
以下の請求項は、本明細書において、この参照によってこの詳細な説明に組み込まれる。特定の例示的なシステム、装置、製品及び方法が本明細書において開示されているが、この特許の包含の範囲は、これに限定されない。反対に、この特許は、この特許請求の範囲内にわずかでも属するシステム、装置、製品、及び方法のすべてを包含する。
[他の考え得る項目]
[項目1]
透明基板;
透明基板によって支持されている不透明材料、不透明材料は透明基板の第1の領域を覆う;および、
透明基板によって支持されている光学フィルタ、光学フィルタは透明基板の第2の領域を覆う、第2の領域は第1の領域とは別個である、不透明材料および光学フィルタの両方が透明基板の第3の領域から離間されている、
を備えるフォトリソグラフィマスク。
[項目2]
光学フィルタは、透明基板の表面に沿って不透明材料に直接隣接している、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目3]
不透明材料は透明基板および光学フィルタの間にある、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目4]
光学フィルタは透明基板および不透明材料の間にある、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目5]
光学フィルタを通過できるよりも多くの波長の光が透明基板を通過でき、不透明材料を通過できるよりも多くの波長の光が光学フィルタを通過できる、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目6]
透明基板は、i-ライン光およびh-ライン光の両方の通過を可能にし、光学フィルタは、i-ライン光の通過を可能にするがh-ライン光はフィルタリングする、項目5に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目7]
第1の領域は第1の直径の円形を有し、第2の領域は第2の直径の円形を有し、第2の直径は第1の直径よりも大きく、第1の領域は第2の領域の中央に配置される、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目8]
不透明材料は第1の厚さを有し、光学フィルタは第2の厚さを有し、第2の厚さは第1の厚さよりも厚い、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目9]
透明基板は第1波長および第2波長を含む光の通過を許容し、光学フィルタは第1波長に対応する光の第1の部分の通過を許容し且つ第2波長に対応する光の第2の部分をフィルタリングし、第1波長はほぼ365ナノメートルであり、第2波長はほぼ405ナノメートルである、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目10]
光学フィルタは干渉フィルタである、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目11]
光学フィルタは吸収フィルタである、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目12]
不透明材料は透明基板の第1の表面上にあり、光学フィルタは透明基板の第2の表面上にあり、第1の表面は第2の表面の反対にある、項目1に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目13]
光の通過を妨げる手段;
光をフィルタリングする手段;および、
妨げる手段に隣接するフィルタリングする手段を支持する手段
を備え、
支持する手段の一部分は妨げる手段から離間され且つフィルタリングする手段から離間されている、
フォトリソグラフィマスク。
[項目14]
フィルタリングする手段は妨げる手段のエッジに接触している、項目13に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目15]
フィルタリングする手段は、支持する手段の表面に対して妨げる手段を囲む、項目13に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目16]
支持する手段の一部分はフィルタリングする手段によってフィルタリングされる光の通過を許容し、フィルタリングする手段は妨げる手段によって妨げられる光の通過を許容する、項目13に記載のフォトリソグラフィマスク。
[項目17]
フォトリソグラフィマスクを製造する方法であって:
ガラスパネル上に不透明材料を堆積する段階;および、
ガラスパネル上に光学フィルタを設ける段階
を備え、
光学フィルタは不透明材料のエッジから外側に延びており、ガラスパネルは光学フィルタのエッジを越えて延びている、
方法。
[項目18]
ガラスパネル上に光学フィルタを設ける段階は、不透明材料の上に光学フィルタ用の材料を堆積する段階を含む、項目17に記載の方法。
[項目19]
光学的吸収材と感光性材料との混合物を生成する段階;
不透明材料を覆うガラスパネル上に混合物を堆積する段階;
混合物の保持される第1の部分、および、混合物の除去される第2の部分を画定するべく混合物をリソグラフィパターニングする段階、第1の部分は不透明材料と位置合わせされてそれを越えて延びる;および、
混合物の第2の部分を除去する段階
を更に備える、項目17に記載の方法。
[項目20]
不透明材料を覆うガラスパネル上にフォトレジストを堆積する段階;
不透明材料を露出させ且つ不透明材料に隣接するガラスパネルの一部分を露出させるべくフォトレジストに開口部を設ける段階;および、
開口部に複数の薄膜層を堆積することによって光学フィルタを設ける段階
を更に備え、
複数の薄膜層は干渉フィルタを実現する、
項目17に記載の方法。
【外国語明細書】