(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025048728
(43)【公開日】2025-04-03
(54)【発明の名称】貼合装置および貼合方法
(51)【国際特許分類】
B65H 37/04 20060101AFI20250326BHJP
B65H 43/04 20060101ALI20250326BHJP
【FI】
B65H37/04 A
B65H43/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024102237
(22)【出願日】2024-06-25
(31)【優先権主張番号】P 2023154210
(32)【優先日】2023-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000000044
【氏名又は名称】AGC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】永野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】飯野 知紗
(72)【発明者】
【氏名】川田 達
(72)【発明者】
【氏名】山田 淳史
【テーマコード(参考)】
3F048
3F108
【Fターム(参考)】
3F048AB06
3F048AB09
3F048AC02
3F048BA18
3F048BB05
3F048CA06
3F048CC01
3F048DA06
3F048DC12
3F048EB25
3F108GA09
3F108GB01
3F108HA06
3F108HA12
(57)【要約】
【課題】第1ラミネートフィルムの搬送方向における第1ラミネートフィルムと第1基板の位置ずれを抑制する、技術を提供する。
【解決手段】貼合装置は、第1基板の搬送経路と第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合する第1貼合部を備える。前記第1ラミネートフィルムと、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムとは、第1積層フィルムを構成する。前記第1積層フィルムは、前記第1ラミネートフィルムごとに前記第1ラミネートフィルムの位置を示す第1アライメントマークを有する。前記貼合装置は、前記第1ラミネートフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で、前記第1アライメントマークを検出し、その検出結果に基づき、前記第1ラミネートフィルムの搬送を制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1積層フィルムは、前記第1ラミネートフィルムごとに前記第1ラミネートフィルムの位置を示す第1アライメントマークを有し、
前記第1ラミネートフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で、前記第1アライメントマークを検出する第1マーク検出部と、
前記第1マーク検出部の検出結果に基づき、前記第1ラミネートフィルムの搬送を制御する制御部と、
を備える、貼合装置。
【請求項2】
前記第1アライメントマークは、貫通孔または切り欠きであり、前記第1積層フィルムをその厚さ方向に貫通して形成される、請求項1に記載の貼合装置。
【請求項3】
前記第1フィルム搬送部は、予めロール状に巻き取られた前記第1積層フィルムを巻き出す第1巻出軸と、前記第1キャリアフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1キャリアフィルムを折り返すことで前記第1キャリアフィルムと前記第1ラミネートフィルムを剥離する第1剥離体と、前記第1剥離体で折り返した前記第1キャリアフィルムをロール状に巻き取る第1巻取軸と、を有し、
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記貼合装置は、前記第3方向および前記第4方向に前記第1フィルム搬送部を移動させる第1駆動部と、前記第3方向と前記第4方向の少なくとも一方向における前記第1積層フィルムの端を検出する第1エッジ検出部と、前記第1エッジ検出部の検出結果に基づき前記第1駆動部を制御することで、前記第1ラミネートフィルムを所望の位置まで前記第3方向または前記第4方向に移動させる制御を行なう制御部と、を備える、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項4】
前記第1駆動部は、前記第5方向または前記第6方向から見て前記第1フィルム搬送部を回転させ、
前記制御部は、前記第1エッジ検出部の検出結果に基づき前記第1駆動部を制御することで、前記第1ラミネートフィルムを所望の位置まで回転させる制御を行なう、請求項3に記載の貼合装置。
【請求項5】
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1フィルム搬送部は、前記第1キャリアフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1キャリアフィルムを折り返すことで前記第1キャリアフィルムと前記第1ラミネートフィルムを剥離する第1剥離体と、前記第1剥離体を前記第3方向及び前記第4方向に移動させる第1個別調整部と、を有する、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項6】
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1フィルム搬送部は、前記第1キャリアフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1キャリアフィルムを折り返すことで前記第1キャリアフィルムと前記第1ラミネートフィルムを剥離する第1剥離体と、前記第1剥離体を前記第1方向、前記第2方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第3方向または前記第4方向から見て前記第1剥離体を回転させる第1個別調整部と、を有する、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項7】
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラと、前記第1基板を吸着する第1吸着板と、を有し、
前記第1吸着板が前記第1基板搬送部から前記第1基板を受け取ってから、少なくとも一対の前記第1ラミネートローラが前記第1基板を挟むまで、前記第1吸着板が前記第1基板を吸着する、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項8】
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1貼合部は、前記第1吸着板を前記第1方向、前記第2方向、前記第3方向、前記第4方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第5方向または前記第6方向から見て前記第1吸着板を回転させる第1位置調整部と、前記第1吸着板が前記第1基板を吸着した後、一対の前記第1ラミネートローラが前記第1基板を挟む前に、前記第1基板の位置を検出する第1位置検出部と、を有し、
前記貼合装置は、前記第1位置検出部の検出結果に基づき前記第1位置調整部を制御することで、前記第1基板を所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう制御部を備える、請求項7に記載の貼合装置。
【請求項9】
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラを有し、
前記貼合装置は、前記第1貼合部で作製した前記第2基板の搬送経路を形成する第2基板搬送部と、前記第1貼合部と前記第2基板搬送部とで前記第2基板の搬送速度を個別に制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第2基板が一対の前記第1ラミネートローラから離隔するまで、一対の前記第1ラミネートローラと前記第2基板搬送部を同じ搬送速度で作動させる制御を行なう、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項10】
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラを有し、
前記第1積層フィルムは、前記第1キャリアフィルムの片面に、前記第1ラミネートフィルムと、前記第1ラミネートフィルムの外側に配置される第1外側フィルムと、を有し、
前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムの貼合後に、前記第1基板の前記第1主面の一部が前記第1ラミネートフィルムから露出する場合において、
前記貼合装置は、前記第1外側フィルムと前記第1ラミネートフィルムが同時に前記第1基板と前記第1ラミネートローラに接触しながら一対の前記第1ラミネートローラを通過した後で、前記第1基板及び前記第1ラミネートフィルムとは別に前記第1外側フィルムを回収する第1回収部を備える、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項11】
前記第1貼合部は、前記第1基板の前記第2主面に接触する第1ラミネートローラと、前記第1ラミネートローラの外周面が前記第1基板に接触している間に、前記第1ラミネートローラの前記外周面に接触して前記外周面から異物を除去する清掃ローラと、を有する、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項12】
前記第1基板の前記第2主面に貼合する第2ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第2ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第2キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第2フィルム搬送部を備え、
前記第1貼合部は、前記第1ラミネートフィルムと前記第1基板と前記第2ラミネートフィルムとを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラを有し、
前記第2基板は、前記第1基板を挟んで前記第1ラミネートフィルムと前記第2ラミネートフィルムとを有する、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項13】
前記第1貼合部で作製した前記第2基板の搬送経路を形成する第2基板搬送部と、
前記第1基板の前記第2主面に貼合する第3ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第3ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第3キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第3フィルム搬送部と、
前記第2基板の搬送経路と前記第3ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第2合流地点で、前記第2基板と前記第3ラミネートフィルムを貼合することで、第3基板を作製する第2貼合部と、
を備え、
前記第3ラミネートフィルムは、前記第1基板の前記第2主面の周縁の少なくとも一部から5mm以上はみ出す、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項14】
前記第3ラミネートフィルムと前記第3キャリアフィルムとは第3積層フィルムを構成し、
前記第3積層フィルムは、前記第3キャリアフィルムの片面に、前記第3ラミネートフィルムと、前記第3ラミネートフィルムの外側に配置される第3外側フィルムと、を有し、
前記第3フィルム搬送部は、予めロール状に巻き取られた前記第3積層フィルムを巻き出す第3巻出軸と、前記第3キャリアフィルムの搬送経路の前記第2合流地点よりも手前で前記第3キャリアフィルムを折り返すことで前記第3キャリアフィルムと前記第3ラミネートフィルムを剥離する第3剥離体と、前記第3剥離体で前記第3キャリアフィルムと共に折り返した前記第3外側フィルムを、前記第3キャリアフィルムと共にロール状に巻き取る第3巻取軸と、を有する、請求項13に記載の貼合装置。
【請求項15】
前記第2貼合部は、前記第1基板に接触することなく前記第1ラミネートフィルムを吸着して前記第2基板を前記第2基板搬送部から受け取る第2吸着板と、前記第3ラミネートフィルムに接触する第2ラミネートローラと、を有し、
前記第2吸着板と前記第2ラミネートローラが前記第2基板と前記第3ラミネートフィルムを挟むと共に、前記第2吸着板が前記第2基板を吸着した状態で、前記第2吸着板が前記第2ラミネートローラに対して移動する、請求項13に記載の貼合装置。
【請求項16】
前記第2基板搬送部における前記第2基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第2貼合部は、前記第2吸着板を前記第1方向、前記第2方向、前記第3方向、前記第4方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第5方向または前記第6方向から見て前記第2吸着板を回転させる第2位置調整部と、前記第2吸着板が前記第2基板を吸着した後、前記第2吸着板と前記第2ラミネートローラが前記第2基板を挟む前に、前記第2基板の位置を検出する第2位置検出部と、を有し、
前記貼合装置は、前記第2位置検出部の検出結果に基づき前記第2位置調整部を制御することで、前記第2吸着板を所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう制御部を備える、請求項15に記載の貼合装置。
【請求項17】
前記第1貼合部で作製した前記第2基板の搬送経路を形成する第3基板搬送部と、
前記第2基板の片面に貼合する第4ラミネートフィルムの搬送経路を形成する第4フィルム搬送部と、
前記第2基板の反対面に貼合する第5ラミネートフィルムの搬送経路を形成する第5フィルム搬送部と、
前記第2基板の搬送経路と、前記第4ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第5ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第3合流地点で、前記第2基板に対して前記第4ラミネートフィルムと前記第5ラミネートフィルムを貼合することで、第4基板を作製する第3貼合部を備え、
前記第3貼合部は、前記第4ラミネートフィルムと前記第2基板と前記第5ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第3ラミネートローラを有する、請求項1又は2に記載の貼合装置。
【請求項18】
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラと、前記第1基板を吸着する第1吸着板と、を有し、
前記第1吸着板が前記第1基板搬送部から前記第1基板を受け取ってから、少なくとも一対の前記第1ラミネートローラが前記第1基板を挟むまで、前記第1吸着板が前記第1基板を吸着する、貼合装置。
【請求項19】
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1貼合部は、前記第1吸着板を前記第1方向、前記第2方向、前記第3方向、前記第4方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第5方向または前記第6方向から見て前記第1吸着板を回転させる第1位置調整部と、前記第1吸着板が前記第1基板を吸着した後、一対の前記第1ラミネートローラが前記第1基板を挟む前に、前記第1基板の位置を検出する第1位置検出部と、を有し、
前記貼合装置は、前記第1位置検出部の検出結果に基づき前記第1位置調整部を制御することで、前記第1基板を所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう制御部を備える、請求項18に記載の貼合装置。
【請求項20】
請求項1、2、18又は19に記載の貼合装置を用いて前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することを有する、貼合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、貼合装置および貼合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の貼合装置は、基板とフィルム片を貼合する。フィルム片は、偏光板と接着層を含む。フィルム片は、剥離フィルムの片面に接着されており、剥離フィルムから剥離された後、基板に貼合される。フィルム片は、剥離フィルムの長手方向に間隔をおいて複数設けられる。複数のフィルム片を囲むように、はしご状の耳片が設けられる。耳片は、剥離フィルムの片面に接着されている。耳片とフィルム片は、予め切断されている。なお、剥離フィルムは、切断されていない。耳片は、剥離フィルムから剥離された後、基板に貼合されることなく、巻き取りローラに巻き取られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1ラミネートフィルムと第1基板を貼合する際に、第1ラミネートフィルムの搬送方向に第1ラミネートフィルムと第1基板の位置ずれが生じることがあった。
【0005】
本開示の一態様は、第1ラミネートフィルムの搬送方向における第1ラミネートフィルムと第1基板の位置ずれを抑制する、技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る貼合装置は、第1基板搬送部と、第1フィルム搬送部と、第1貼合部と、を備える。前記第1基板搬送部は、第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する。前記第1フィルム搬送部は、前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する。前記第1貼合部は、前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する。前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成する。前記第1積層フィルムは、前記第1ラミネートフィルムごとに前記第1ラミネートフィルムの位置を示す第1アライメントマークを有する。前記貼合装置は、第1マーク検出部と、制御部と、を備える。前記第1マーク検出部は、前記第1ラミネートフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1アライメントマークを検出する。前記制御部は、前記第1マーク検出部の検出結果に基づき、前記第1ラミネートフィルムの搬送を制御する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、第1ラミネートフィルムの搬送方向における第1ラミネートフィルムと第1基板の位置ずれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る貼合装置の上流域を示す側面図である。
【
図2】
図2は、第1基板の搬送経路と、第1ラミネートフィルムの搬送経路の合流地点の一例を示す側面図である。
【
図3】
図3は、第1基板搬送部の一例を示す上面図である。
【
図4】
図4は、第1基板の一例を示す上面図である。
【
図5】
図5は、第1積層フィルムの一例を示す上面図である。
【
図6】
図6は、第1積層フィルムの一例を示す断面図である。
【
図7】
図7は、第2積層フィルムの一例を示す上面図である。
【
図8】
図8は、第2積層フィルムの一例を示す断面図である。
【
図9】
図9は、第2基板の一例を示す断面図である。
【
図14】
図14は、第1貼合部の搬送速度と、第2基板搬送部の搬送速度の一例を示す側面図である。
【
図15】
図15は、第1貼合部の動作の一例を示す側面図である。
【
図17】
図17は、一実施形態に係る貼合装置の中流域を示す側面図である。
【
図18】
図18は、第3積層フィルムの一例を示す上面図である。
【
図19】
図19は、第3積層フィルムの一例を示す断面図である。
【
図23】
図23は、第2貼合部の動作の一例を示す側面図である。
【
図24】
図24は、一実施形態に係る貼合装置の下流域を示す側面図である。
【
図25】
図25は、第4積層フィルムの一例を示す断面図である。
【
図26】
図26は、第5積層フィルムの一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。明細書中、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
【0010】
本明細書において、第1方向は、第1基板の搬送方向である。下記の実施形態において、X軸正方向は、第1方向の一例である。第2方向は、第1方向の逆方向である。X軸負方向は、第2方向の一例である。X軸正方向とX軸負方向をまとめてX軸方向と記載することがある。
【0011】
第3方向は、第1基板の第1主面に対して平行な方向であって且つ第1方向に対して垂直な一方向である。Y軸正方向は、第3方向の一例である。第4方向は、第3方向の逆方向である。Y軸負方向は、第4方向の一例である。Y軸正方向とY軸負方向をまとめてY軸方向と記載することがある。
【0012】
第5方向は、第1基板の第1主面に対して垂直な一方向である。Z軸正方向は、第5方向の一例である。第6方向は、第5方向の逆方向である。Z軸負方向は、第6方向の一例である。Z軸正方向とZ軸負方向をまとめてZ軸方向と記載することがある。
【0013】
X軸方向とY軸方向とZ軸方向とは、互いに垂直な方向である。下記の実施形態において、X軸方向とY軸方向は水平方向であり、Z軸方向は鉛直方向(上下方向)である。Z軸方向から見た回転、つまり、Z軸周りの回転を、θZ方向の回転と記載することがある。θZ方向の回転は、Z軸正方向側からZ軸負方向側を見たときに、時計回り方向の回転でもよいし、反時計回り方向の回転でもよい。Y軸方向から見た回転、つまり、Y軸周りの回転を、θY方向の回転と記載することがある。θY方向の回転は、Y軸正方向側からY軸負方向側を見たときに、時計回りの回転でもよいし、反時計周りの回転でもよい。
【0014】
先ず、主に
図1~
図2を参照して、一実施形態に係る貼合装置100の上流域の概要について説明する。なお、貼合装置100は、本実施形態では第1貼合部310の他に第2貼合部320(
図17参照)と第3貼合部330(
図24参照)を備えるが、第1貼合部310と第2貼合部320と第3貼合部330の少なくとも1つを備えればよい。基板の搬送経路、フィルムの搬送経路なども、適宜変更されてよい。
【0015】
貼合装置100は、例えば、第1基板搬送部110と、第1フィルム搬送部210と、第2フィルム搬送部220と、第1貼合部310と、を備える。第1基板搬送部110は、第1基板10の搬送経路を形成する。第1フィルム搬送部210は、少なくとも第1ラミネートフィルム21の搬送経路を形成する。第1ラミネートフィルム21は、第1基板10の第1主面11に貼合する(
図9参照)。第2フィルム搬送部220は、第1基板搬送部110を基準として、第1フィルム搬送部210とは反対側に配置され、第1フィルム搬送部210を上下反転した構造を有する。第2フィルム搬送部220は、少なくとも第2ラミネートフィルム31の搬送経路を形成する。第2ラミネートフィルム31は、第1基板10の第2主面12に貼合する(
図9参照)。第1基板10の搬送経路と第1ラミネートフィルム21の搬送経路と第2ラミネートフィルム31の搬送経路が合流する地点を第1合流地点と記載することがある。第1貼合部310は、第1合流地点で、第1基板10に対して第1ラミネートフィルム21と第2ラミネートフィルム31を貼合することで、第2基板10Aを作製する。
【0016】
なお、貼合装置100は、第2フィルム搬送部220を備えなくてもよい。この場合、第1基板10の搬送経路と第1ラミネートフィルム21の搬送経路が合流する地点を第1合流地点と呼ぶ。第1貼合部310は、第1合流地点で、第1基板10と第1ラミネートフィルム21を貼合することで、第2基板10Aを作製する。この場合、第1基板10の第2主面12には、第2ラミネートフィルム31を貼合しない。また、本実施形態では第1基板10の第1主面11が上面であり、第1基板10の第2主面12が下面であるが、その配置は逆でもよい。つまり、第1主面11が下面であり、第2主面12が上面であってもよい。その場合、貼合装置100は、上下反転した構造を有すればよい。
【0017】
一方、貼合装置100が第2フィルム搬送部220を備えることで、第1主面11と第2主面12の両面に同時にラミネートフィルムを貼合できる。片面ずつ個別にラミネートフィルムを貼合するよりも、貼合装置100の全長を短くできると共に、両面にラミネートフィルムを貼合するのにかかる時間を約半分にできる。また両面に同時にラミネートフィルムを貼合することで、第1基板10とラミネートローラの接触を防止でき、汚れ又は傷の付着を抑制できる。
【0018】
次に、主に
図4~
図10を参照して、第1基板10、第1積層フィルム20、第2積層フィルム30について説明する。
【0019】
第1基板10は、本実施形態ではガラス基板であるが、セラミック基板、樹脂基板または金属基板などであってもよい。第1基板10の第1主面11は、
図4に示すように、多角形である。多角形は、長方形ではないが、長方形であってもよい。長方形以外の多角形を異形と記載することがある。なお、多角形の角は、面取りされていてもよい。なお多角形を構成する各辺は、直線形状であるが、直線を自由曲線に補正した形状でもよい。
【0020】
第1基板10は、第1主面11に対して垂直な方向から見たときに、可視光を透過する透過領域A1と、可視光を遮る遮光領域A2と、を有してもよい。透過領域A1は、例えばディスプレイの画像を透過する。遮光領域A2は、透過領域A1を囲むように形成される。遮光領域A2は、例えば第2主面12に形成された印刷層からなる。印刷層は、例えば黒色の材料からなり、黒色の材料は、無機材料でも有機材料でもよい。第1基板10は、図示しない貫通孔を有してもよい。
【0021】
第1積層フィルム20は、
図5に示すように、第1ラミネートフィルム21と、第1ラミネートフィルム21をその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルム22(
図6参照)と、を有する。第1キャリアフィルム22の片面に、第1キャリアフィルム22の長手方向に間隔をおいて複数の第1ラミネートフィルム21が設けられる。
【0022】
第1積層フィルム20は、第1ラミネートフィルム21ごとに第1ラミネートフィルム21の位置を示す第1アライメントマーク23を有する。第1アライメントマーク23は、第1キャリアフィルム22の長手方向における第1ラミネートフィルム21の位置を示す。第1アライメントマーク23は、第1ラミネートフィルム21ごとに1つ以上設けられる。第1ラミネートフィルム21のY軸正方向側とY軸負方向側の両側に、第1アライメントマーク23が設けられてもよい。
【0023】
第1ラミネートフィルム21は、
図6に示すように、基材フィルム21aと接着層21bとを有し、接着層21bを第1キャリアフィルム22に向けて、第1キャリアフィルム22の片面に接着されている。第1ラミネートフィルム21は、第1キャリアフィルム22の片面から剥離された後、
図9に示すように、接着層21bを第1基板10に向けて、第1基板10の第1主面11に貼合される。
【0024】
図10に示すように、第1基板10の第1主面11に対して垂直な方向から見て、第1ラミネートフィルム21は第1基板10と相似形状を有する。第1ラミネートフィルム21は、本実施形態では第1基板10よりも小さいが、第1基板10よりも大きくてもよい。また、第1ラミネートフィルム21は、第1基板10と同じ大きさを有してもよい。
【0025】
第1ラミネートフィルム21が第1基板10よりも小さく、第1ラミネートフィルム21の全体が第1基板10の第1主面11に貼合されることがある。この場合、第1ラミネートフィルム21が第1基板10の外周からはみ出すことなく固定されるので、第1ラミネートフィルム21と第1基板10を剥離することが難しい。
【0026】
そこで、第1ラミネートフィルム21は図示しない第1プルタブを有してもよい。第1プルタブは、第1基板10の第1主面11の周縁の一部において、第1主面11の外側にはみ出す。作業者または作業ロボットは、第1プルタブを掴みながら、第1ラミネートフィルム21と第1基板10を剥離することができる。第1プルタブの角は、面取りされていることが好ましい。
【0027】
第1積層フィルム20は、
図5、
図6に示すように、第1キャリアフィルム22の片面に、第1ラミネートフィルム21と、第1ラミネートフィルム21の外側に配置される第1外側フィルム24と、を有してもよい。なお、第1アライメントマーク23は、第1外側フィルム24に設けられる。
【0028】
第1積層フィルム20は、
図6に示すように、予めハーフカットされており、第1ラミネートフィルム21と第1外側フィルム24を分断する切れ目27を有する。切れ目27は、第1キャリアフィルム22の片面に達していてもよいが、第1キャリアフィルム22の反対面までは達しない。切れ目27は、第1キャリアフィルム22を貫通しなければよい。切れ目27は、第1ラミネートフィルム21の周縁全体にわたって形成される。
【0029】
図9に示すように、第1ラミネートフィルム21と第1基板10の貼合後に、第1基板10の第1主面11の一部が第1ラミネートフィルム21から露出することがある。その場合、
図11に示すように、第1外側フィルム24は、第1基板10と第1ラミネートローラ311に接触しながら、一対の第1ラミネートローラ311、312を通過することが好ましい。これにより、第1基板10と第1ラミネートローラ311の接触を抑制でき、摩擦と汚れの転写を抑制できる。貼合を繰り返し多数回行う本技術の方式においては、汚れの転写を抑制したい場合、清掃の為に都度貼合動作を停止することになり、大きなタクトロスにつながる為、このような表面の摩擦や汚れの転写防止の機構が重要である。
【0030】
第1外側フィルム24は、
図6に示すように、基材フィルム24aと接着層24bとを有し、接着層24bを第1キャリアフィルム22に向けて、第1キャリアフィルム22の片面に接着されている。第1外側フィルム24は、第1キャリアフィルム22の片面から剥離した後、
図11に示すように、一対の第1ラミネートローラ311、312を通過する。その後、第1外側フィルム24は、第1回収部216(
図1参照)に回収される。第1回収部216は、第1外側フィルム24を巻き取る第1回収軸を有してもよい。
【0031】
第2積層フィルム30は、
図7に示すように、第2ラミネートフィルム31と、第2ラミネートフィルム31をその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第2キャリアフィルム32と、を有する。第2キャリアフィルム32の片面に、第2キャリアフィルム32の長手方向に間隔をおいて複数の第2ラミネートフィルム31が設けられる。
【0032】
第2積層フィルム30は、第2ラミネートフィルム31ごとに第2ラミネートフィルム31の位置を示す第2アライメントマーク33を有する。第2アライメントマーク33は、第2キャリアフィルム32の長手方向における第2ラミネートフィルム31の位置を示す。第2アライメントマーク33は、第2ラミネートフィルム31ごとに1つ以上設けられる。第2ラミネートフィルム31のY軸正方向側とY軸負方向側の両側に、第2アライメントマーク33が設けられてもよい。
【0033】
第2ラミネートフィルム31は、
図8に示すように、基材フィルム31aと接着層31bを有し、接着層31bを第2キャリアフィルム32に向けて、第2キャリアフィルム32の片面に接着されている。第2ラミネートフィルム31は、第2キャリアフィルム32の片面から剥離された後、
図9に示すように、接着層31bを第1基板10に向けて、第1基板10の第2主面12に貼合される。
【0034】
図示しないが、第2ラミネートフィルム31は、第1ラミネートフィルム21と同様に、第1基板10と相似形状を有する。第2ラミネートフィルム31は、本実施形態では第1基板10よりも小さいが、第1基板10よりも大きくてもよい。また、第2ラミネートフィルム31は、第1基板10と同じ大きさを有してもよい。
【0035】
第2ラミネートフィルム31が第1基板10よりも小さく、第2ラミネートフィルム31の全体が第1基板10の第2主面12に貼合されることがある。この場合、第2ラミネートフィルム31が第1基板10の外周からはみ出すことなく固定されるので、第2ラミネートフィルム31と第1基板10を剥離することが難しい。
【0036】
そこで、第2ラミネートフィルム31は図示しない第2プルタブを有してもよい。第2プルタブは、第1基板10の第2主面12の周縁の一部において、第2主面12の外側にはみ出す。作業者または作業ロボットは、第2プルタブを掴みながら、第2ラミネートフィルム31と第1基板10を剥離することができる。第2プルタブの角は、面取りされていることが好ましい。
【0037】
第2積層フィルム30は、
図7、
図8に示すように、第2キャリアフィルム32の片面に、第2ラミネートフィルム31と、第2ラミネートフィルム31の外側に配置される第2外側フィルム34と、を有してもよい。なお、第2アライメントマーク33は、第2外側フィルム34に設けられる。
【0038】
第2積層フィルム30は、
図8に示すように、予めハーフカットされており、第2ラミネートフィルム31と第2外側フィルム34を分断する切れ目37を有する。切れ目37は、第2キャリアフィルム32の片面に達していてもよいが、第2キャリアフィルム32の反対面までは達しない。切れ目37は、第2キャリアフィルム32を貫通しなければよい。切れ目37は、第2ラミネートフィルム31の周縁全体にわたって形成される。
【0039】
図9に示すように、第2ラミネートフィルム31と第1基板10の貼合後に、第1基板10の第2主面12の一部が第2ラミネートフィルム31から露出することがある。その場合、
図11に示すように、第2外側フィルム34は第1基板10と第1ラミネートローラ312に接触しながら、一対の第1ラミネートローラ311、312を通過することが好ましい。これにより、第1基板10と第1ラミネートローラ312の接触を抑制でき、摩擦と汚れの転写を抑制できる。
【0040】
第2外側フィルム34は、
図8に示すように、基材フィルム34aと接着層34bとを有し、接着層34bを第2キャリアフィルム32に向けて、第2キャリアフィルム32の片面に接着されている。第2外側フィルム34は、第2キャリアフィルム32の片面から剥離した後、
図11に示すように、一対の第1ラミネートローラ311、312を通過する。その後、第2外側フィルム34は、第2回収部226(
図1参照)に回収される。第2回収部226は、第2外側フィルム34を巻き取る第2回収軸を有してもよい。
【0041】
次に、主に
図1~
図2を再度参照して、貼合装置100の上流域の詳細について説明する。貼合装置100は、例えば、第1基板搬送部110と、第1フィルム搬送部210と、第2フィルム搬送部220と、第1貼合部310と、制御部190と、を備える。
【0042】
制御部190は、例えばコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)などの演算部と、メモリなどの記憶部と、を備える。記憶部には、貼合装置100において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部190は、記憶部に記憶されたプログラムを演算部に実行させることにより、貼合装置100の動作を制御する。
【0043】
制御部190は、CPU、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の電子回路を含み、メモリに格納された命令コードを実行することにより、または特殊用途向けに回路設計されることにより、本願明細書に記載の各種制御動作を実行する。
【0044】
第1基板搬送部110は、第1基板10の搬送経路を形成する。第1基板10は、
図9に示すように、第1主面11と、第1主面11とは反対向きの第2主面12と、を有する。第1主面11が上面であり、第2主面12が下面である。第1基板10は、X軸正方向に間隔をおいて複数並べられ、一括で又は個別にX軸正方向に搬送される。
【0045】
第1基板搬送部110は、
図1に示すように、複数本の第1搬送ローラ111を有する。複数本の第1搬送ローラ111は、X軸方向に間隔をおいて並べられる。第1搬送ローラ111は、例えば、金属ローラと、金属ローラの外周面を覆う樹脂膜と、を有する。樹脂膜が第1基板10と接触する。これにより、第1基板10に傷が付くのを抑制できる。
【0046】
第1基板搬送部110は、図示しない第1搬送モータを有する。第1搬送モータが、第1搬送ローラ111を回転させる。複数の第1搬送モータが、複数本の第1搬送ローラ111を個別に回転させてもよい。また、1つの第1搬送モータが、複数本の第1搬送ローラ111を一括で回転させてもよい。第1基板搬送部110は、全ての第1搬送ローラ111を同時に回転させなくてもよい。
【0047】
第1基板搬送部110は、複数本の第1搬送ローラ111を回転させることで、第1基板10をX軸正方向に搬送する。第1基板10の搬送速度は、第1搬送ローラ111の周速度に等しい。周速度は、周長と回転数(rpm)の積である。
【0048】
第1基板搬送部110は、Y軸方向およびθZ方向における第1基板10の位置を整える不図示の位置決め部を有してもよい。位置決め部は、例えば、第1基板10の端面に接離するコロを、第1基板10の周縁に沿って間隔をおいて複数(例えば4つ)有する。位置決め部が第1基板10の位置を整えた後で、第1貼合部310が第1基板10に対して第1ラミネートフィルム21と第2ラミネートフィルム31を貼合することが好ましい。
【0049】
第1フィルム搬送部210は、例えば、第1ラミネートフィルム21の搬送経路と、第1キャリアフィルム22の搬送経路と、を形成する。第1ラミネートフィルム21は、第1基板10の第1主面11に貼合する。第1キャリアフィルム22は、第1ラミネートフィルム21をその搬送方向に間隔をおいて複数保持する。
【0050】
第1フィルム搬送部210は、例えば、第1巻出軸211と、第1剥離体212と、第1巻取軸213と、を有する。第1巻出軸211は、予めロール状に巻き取られた第1積層フィルム20を巻き出す。第1剥離体212は、第1キャリアフィルム22の搬送経路の第1合流地点よりも手前で第1キャリアフィルム22を折り返すことで第1キャリアフィルム22と第1ラミネートフィルム21を剥離する。第1剥離体212は、例えばくさび状の先端を有しており、その先端において第1キャリアフィルム22と第1ラミネートフィルム21を剥離する。第1巻取軸213は、第1剥離体212で折り返した第1キャリアフィルム22をロール状に巻き取る。
【0051】
第1フィルム搬送部210は、第1中継ローラ214、215を有してもよい。第1中継ローラ214は、第1巻出軸211と第1剥離体212の間で、第1積層フィルム20の搬送方向を転換する。第1中継ローラ214は、複数設けられてもよい。第1中継ローラ215は、第1剥離体212と第1巻取軸213の間で、第1キャリアフィルム22の搬送方向を転換する。第1中継ローラ215は、複数設けられてもよい。
【0052】
第1フィルム搬送部210の第1剥離体212から第1巻取軸213の間において、図示しない2つのローラの間に第1キャリアフィルム22を挟み込んで、第1巻取軸213とは独立して第1キャリアフィルム22を搬送する機構が設けられていることが望ましい。前記2つのローラは、一方が他方に従動するものであってよい。
【0053】
第1フィルム搬送部210は、
図2に示すように、第1個別調整部217を備えてもよい。第1個別調整部217は、後述する第1駆動部102とは異なり、第1フィルム搬送部210の全体ではなく、第1フィルム搬送部210の一部を移動させる。第1個別調整部217は、例えば第1剥離体212を移動させる。第1個別調整部217は、第1剥離体212をY軸正方向およびY軸負方向に移動させる。また、第1個別調整部217は、第1剥離体212をX軸正方向、X軸負方向、Z軸正方向およびZ軸負方向に移動させると共に、第1剥離体212をθ
Y方向に回転させる。
【0054】
第2フィルム搬送部220は、
図1に示すように、例えば、第2ラミネートフィルム31の搬送経路と、第2キャリアフィルム32の搬送経路と、を形成する。第2ラミネートフィルム31は、第1基板10の第2主面12に貼合する。第2キャリアフィルム32は、第2ラミネートフィルム31をその搬送方向に間隔をおいて複数保持する。
【0055】
第2フィルム搬送部220は、例えば、第2巻出軸221と、第2剥離体222と、第2巻取軸223と、を有する。第2巻出軸221は、予めロール状に巻き取られた第2積層フィルム30を巻き出す。第2剥離体222は、第2キャリアフィルム32の搬送経路の第1合流地点よりも手前で第2キャリアフィルム32を折り返すことで第2キャリアフィルム32と第2ラミネートフィルム31を剥離する。第2剥離体222は、例えばくさび状の先端を有しており、その先端において第2キャリアフィルム32と第2ラミネートフィルム31を剥離する。第2巻取軸223は、第2剥離体222で折り返した第2キャリアフィルム32をロール状に巻き取る。
【0056】
第2フィルム搬送部220は、第2中継ローラ224、225を有してもよい。第2中継ローラ224は、第2巻出軸221と第2剥離体222の間で、第2積層フィルム30の搬送方向を転換する。第2中継ローラ224は、複数設けられてもよい。第2中継ローラ225は、第2剥離体222と第2巻取軸223の間で、第2キャリアフィルム32の搬送方向を転換する。第2中継ローラ225は、複数設けられてもよい。
【0057】
第2フィルム搬送部220の第2剥離体222から第2巻取軸223の間において、図示しない2つのローラの間に第2キャリアフィルム32を挟み込んで、第2巻取軸223とは独立して第2キャリアフィルム32を搬送する機構が設けられていることが望ましい。前記2つのローラは、一方が他方に従動するものであってよい。
【0058】
第2フィルム搬送部220は、
図2に示すように、第2個別調整部227を備えてもよい。第2個別調整部227は、後述する第2駆動部105とは異なり、第2フィルム搬送部220の全体ではなく、第2フィルム搬送部220の一部を移動させる。第2個別調整部227は、例えば第2剥離体222を移動させる。第2個別調整部227は、第2剥離体222をY軸正方向およびY軸負方向に移動させる。また、第2個別調整部227は、第2剥離体222をX軸正方向、X軸負方向、Z軸正方向およびZ軸負方向に移動させると共に、第2剥離体222をθ
Y方向に回転させる。
【0059】
第1貼合部310は、第1合流地点で、第1基板10に対して第1ラミネートフィルム21と第2ラミネートフィルム31を貼合することで、第2基板10Aを作製する。第2基板10Aは、第1基板10を挟んで第1ラミネートフィルム21と第2ラミネートフィルム31を有する。
【0060】
第1貼合部310は、例えば、一対の第1ラミネートローラ311、312を有する。一対の第1ラミネートローラ311、312は、上側から下側に向けて、第1ラミネートフィルム21と第1基板10と第2ラミネートフィルム31をこの順番で挟んで送り出す。なお、第1貼合部310は、後述する第2貼合部320と同様に構成されてもよい。
【0061】
第1貼合部310は、例えば、一対の第1ラミネートローラ311、312を回転させることで、第2基板10AをX軸正方向に搬送する。第2基板10Aの搬送速度は、一対の第1ラミネートローラ311、312の周速度に等しい。周速度は、周長と回転数(rpm)の積である。なお、一対の第1ラミネートローラ311、312の周速度は等しい。
【0062】
第1貼合部310は、
図11に示すように、例えば、一対の第1回転モータ313、314を有する。第1回転モータ313は、第1ラミネートローラ311を回転させる。第1回転モータ314は、第1ラミネートローラ312を回転させる。なお、第1回転モータ313、314の一方は無くてもよい。一対の第1ラミネートローラ311、312の一方は他方の回転に応じて従動的に回転させられてもよい。
【0063】
貼合装置100は、
図1に示すように、第1マーク検出部101を備える。第1マーク検出部101は、第1ラミネートフィルム21の搬送経路の第1合流地点よりも手前で、第1アライメントマーク23を検出する。その検出位置は、できるだけ第1合流地点に近いことが好ましい。
【0064】
第1マーク検出部101は、例えば光電センサを含む。光電センサは、発光素子と、発光素子から発射した光を受光する受光素子と、を有する。なお、発光素子はレーザであってもよく、光電センサはレーザセンサであってもよい。
【0065】
発光素子と受光素子は、例えば第1積層フィルム20の片側に設けられる。受光素子は第1積層フィルム20で反射した光を受光する。第1アライメントマーク23が後述するように貫通孔である場合、発光素子から受光素子に向かう光の光路を第1アライメントマーク23が通過するときに、受光素子の受光量が低下する。
【0066】
なお、発光素子と受光素子は第1積層フィルム20を挟んで設けられてもよく、受光素子は第1積層フィルム20を透過した光を受光してもよい。第1アライメントマーク23が後述するように貫通孔である場合、発光素子から受光素子に向かう光の光路を第1アライメントマーク23が通過するときに、受光素子の受光量が増加する。
【0067】
第1アライメントマーク23は、例えば貫通孔である。なお、第1アライメントマーク23は、切り欠きであってもよい。貫通孔と切り欠きは、第1積層フィルム20をその厚さ方向に貫通して形成される。これにより、受光素子の受光量が変化しやすく、第1アライメントマーク23を精度良く検出できる。
【0068】
なお、第1マーク検出部101は、光電センサには限定されない。光電センサの代わりに、近接センサも使用可能である。また、第1マーク検出部101は、撮像センサと、画像処理装置と、を有してもよい。画像処理装置は、撮像センサで撮像した画像を処理することで、第1アライメントマーク23を検出する。第1アライメントマーク23は、インクで印刷されてもよい。
【0069】
制御部190は、第1マーク検出部101の検出結果に基づき第1ラミネートフィルム21の搬送を制御する。制御する対象は、搬送距離、搬送速度、及び搬送時間の少なくとも1つを含む。これにより、貼合開始時にX軸方向における第1ラミネートフィルム21と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第1ラミネートフィルム21と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0070】
貼合開始時にY軸方向における第1ラミネートフィルム21と第1基板10の位置ずれを抑制することも可能である。
図1に示すように、貼合装置100は第1駆動部102と第1エッジ検出部103を備えてもよい。第1駆動部102は、第1フィルム搬送部210をY軸正方向とY軸負方向とに移動させる。第1駆動部102は、例えば、モータと、モータの回転運動を第1フィルム搬送部210の直線運動に変換するボールねじと、を有する。
【0071】
第1駆動部102は、第1フィルム搬送部210の構成要素、例えば第1巻出軸211と第1剥離体212と第1巻取軸213をまとめて移動させる。これらの構成要素の相対的な位置を維持したまま、第1ラミネートフィルム21の搬送経路と第1キャリアフィルム22の搬送経路を第1基板10の搬送経路に対して移動させることができる。
【0072】
第1エッジ検出部103は、Y軸正方向とY軸負方向の少なくとも一方向(本実施形態では両方向)における第1積層フィルム20の端を検出する。検出するのは、例えば第1キャリアフィルム22の端である。第1エッジ検出部103は、例えば、レーザ変位センサを有する。あるいは、第1エッジ検出部103は、撮像センサと、画像処理装置と、を有してもよい。画像処理装置は、撮像センサで撮像した画像を処理することで、第1積層フィルム20の端を検出する。
【0073】
制御部190は、第1エッジ検出部103の検出結果に基づき第1駆動部102を制御することで、第1ラミネートフィルム21を所望の位置までY軸正方向またはY軸負方向に移動させる制御を行なう。これにより、貼合開始時にY軸方向における第1ラミネートフィルム21と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第1ラミネートフィルム21と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0074】
第1駆動部102と第1エッジ検出部103は、θ
Z方向における第1ラミネートフィルム21と第1基板10の位置調整にも使用可能である。第1駆動部102は、第1フィルム搬送部210をθ
Z方向に回転させてもよい。また、第1エッジ検出部103は、第1積層フィルム20の幅方向一端を、第1積層フィルム20の長手方向に間隔をおいて複数箇所で検出してもよい。さらに、第1エッジ検出部103は、第1積層フィルム20の幅方向他端を、第1積層フィルム20の長手方向に間隔をおいて複数箇所で検出してもよい。第1エッジ検出部103は、
図1に示すように、第1積層フィルム20の長手方向に間隔をおいて複数設けられてもよい。第1エッジ検出部103が第1積層フィルム20の基準方向に対する傾きを検出し、その検出結果に基づき第1駆動部102が第1フィルム搬送部210をθ
Z方向に回転させる。なお、第1エッジ検出部103が第1積層フィルム20の基準方向に対する傾きを検出し、その検出結果に基づき後述する第1位置調整部316が第1基板10をθ
Z方向に回転させてもよい。
【0075】
制御部190は、第1エッジ検出部103の検出結果に基づき第1駆動部102を制御することで、第1ラミネートフィルム21を所望の位置までθZ方向に移動させる制御を行なう。あるいは、制御部190は、第1エッジ検出部103の検出結果に基づき第1位置調整部316を制御することで、第1基板10を所望の位置までθZ方向に回転させる制御を行う。これにより、貼合開始時にθZ方向における第1ラミネートフィルム21と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第1ラミネートフィルム21と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0076】
貼合装置100は、第2マーク検出部104を備える。第2マーク検出部104は、第2ラミネートフィルム31の搬送経路の第1合流地点よりも手前で、第2アライメントマーク33を検出する。その検出位置は、できるだけ第1合流地点に近いことが好ましい。第2マーク検出部104は、第1マーク検出部101と同様に構成される。
【0077】
第2アライメントマーク33は、例えば貫通孔である。なお、第2アライメントマーク33は、切り欠きであってもよい。貫通孔と切り欠きは、第2積層フィルム30をその厚さ方向に貫通して形成される。これにより、受光素子の受光量が変化しやすく、第2アライメントマーク33を精度良く検出できる。
【0078】
制御部190は、第2マーク検出部104の検出結果に基づき第2ラミネートフィルム31の搬送を制御する。制御する対象は、搬送距離、搬送速度、及び搬送時間の少なくとも1つを含む。これにより、貼合開始時にX軸方向における第2ラミネートフィルム31と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第2ラミネートフィルム31と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0079】
貼合開始時にY軸方向における第2ラミネートフィルム31と第1基板10の位置ずれを抑制することも可能である。
図1に示すように、貼合装置100は第2駆動部105と第2エッジ検出部106を備えてもよい。第2駆動部105は、第2フィルム搬送部220をY軸正方向とY軸負方向とに移動させる。第2駆動部105は、例えば、モータと、モータの回転運動を第2フィルム搬送部220の直線運動に変換するボールねじと、を有する。
【0080】
第2駆動部105は、第2フィルム搬送部220の構成要素、例えば第2巻出軸221と第2剥離体222と第2巻取軸223をまとめて移動させる。これらの構成要素の相対的な位置を維持したまま、第2ラミネートフィルム31の搬送経路と第2キャリアフィルム32の搬送経路を第1基板10の搬送経路に対して移動させることができる。
【0081】
第2エッジ検出部106は、Y軸正方向とY軸負方向の少なくとも一方向(本実施形態では両方向)における第2積層フィルム30の端を検出する。検出するのは、例えば第2キャリアフィルム32の端である。第2エッジ検出部106は、第1エッジ検出部103と同様に構成される。
【0082】
制御部190は、第2エッジ検出部106の検出結果に基づき第2駆動部105を制御することで、第2ラミネートフィルム31を所望の位置までY軸正方向またはY軸負方向に移動させる制御を行なう。これにより、貼合開始時にY軸方向における第2ラミネートフィルム31と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第2ラミネートフィルム31と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0083】
第2駆動部105と第2エッジ検出部106は、θ
Z方向における第2ラミネートフィルム31と第1基板10の位置調整にも使用可能である。第2駆動部105は、第2フィルム搬送部220をθ
Z方向に回転させてもよい。また、第2エッジ検出部106は、第2積層フィルム30の幅方向一端を、第2積層フィルム30の長手方向に間隔をおいて複数箇所で検出してもよい。さらに、第2エッジ検出部106は、第2積層フィルム30の幅方向他端を、第2積層フィルム30の長手方向に間隔をおいて複数箇所で検出してもよい。第2エッジ検出部106は、
図1に示すように、第2積層フィルム30の長手方向に間隔をおいて複数設けられてもよい。第2エッジ検出部106が第2積層フィルム30の基準方向に対する傾きを検出し、その検出結果に基づき第2駆動部105が第2フィルム搬送部220をθ
Z方向に回転させる。なお、第2エッジ検出部106が第2積層フィルム30の基準方向に対する傾きを検出し、その検出結果に基づき後述する第1位置調整部316が第1基板10をθ
Z方向に回転させてもよい。
【0084】
制御部190は、第2エッジ検出部106の検出結果に基づき第2駆動部105を制御することで、第2ラミネートフィルム31を所望の位置までθZ方向に移動させる制御を行なう。あるいは、制御部190は、第2エッジ検出部106の検出結果に基づき第1位置調整部316を制御することで、第1基板10を所望の位置までθZ方向に回転させる制御を行う。これにより、貼合開始時にθZ方向における第2ラミネートフィルム31と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第2ラミネートフィルム31と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0085】
第1貼合部310は、第1吸着板315を有してもよい。第1吸着板315は、第1基板10を吸着する。例えば、第1吸着板315は、第1基板10を真空吸着する。第1基板搬送部110がコロなどで第1基板10の位置を整えた後、第1吸着板315が第1基板10を吸着することが好ましい。
【0086】
第1吸着板315が第1基板10を第1基板搬送部110から受け取ってから、少なくとも、一対の第1ラミネートローラ311、312が第1基板10などを挟むまで、第1吸着板315が第1基板10を吸着する。一対の第1ラミネートローラ311、312が第1基板10などを挟む際の衝撃で第1基板10の位置がずれるのを抑制できる。
【0087】
第1吸着板315は、例えば第1基板10の第2主面12に対向して設けられる。第1吸着板315は、例えば、金属板と、金属板の第1基板10との対向面を覆う樹脂膜と、を有する。樹脂膜が第1基板10と接触する。これにより、第1基板10に傷が付くのを抑制できる。第1吸着板315は、例えば、
図3に示すように、第1搬送ローラ111をY軸方向に分割して形成されるスペースに設けられる。
【0088】
第1吸着板315は、
図2に示すように、一対の第1ラミネートローラ311、312が第1基板10などを挟んで送り出す間も、第1基板10を吸着し続けてもよい。第1吸着板315によって第1基板10の姿勢を安定化できる。その間、制御部190は、搬送速度の差による滑り摩擦の発生を抑制し、傷または汚れの付着を抑制すべく、一対の第1ラミネートローラ311、312の周速度と、第1吸着板315の移動速度とを同じ速度に制御する。ここで、同じ搬送速度とは、一方の搬送速度(例えば第1ラミネートローラ311、312の周速度)が他方の搬送速度(例えば第1吸着板315の移動速度)の95%~105%であることを意味する。
【0089】
第1吸着板315が第1ラミネートローラ312に衝突する前に、第1吸着板315はX軸正方向への移動を止め、第1基板10の吸着を解除してもよい。その間、滑り摩擦が生じないように、一対の第1ラミネートローラ311、312の回転が停止させられる。その後、一対の第1ラミネートローラ311、312は、再び回転させられ、第1基板10などを挟んで送り出す。
【0090】
なお、第1吸着板315が第1基板10の吸着を解除する際に、第1吸着板315の移動と、一対の第1ラミネートローラ311、312の回転とが停止させられると、その時点での貼合位置を示す跡が残ってしまう。そこで、第1吸着板315がX軸正方向に移動し続けながら、第1基板10の吸着を解除してもよい。第1吸着板315が第1基板10の吸着を解除する前に、第1吸着板315の移動速度を減速させることが好ましい。
【0091】
第1貼合部310は、
図1に示すように、第1位置調整部316と、第1位置検出部317を有してもよい。第1位置調整部316は、第1吸着板315をX軸正方向、X軸負方向、Y軸正方向、Y軸負方向、Z軸正方向およびZ軸負方向に移動させると共に、θ
Z方向に回転させる。第1位置検出部317は、第1吸着板315が第1基板10を吸着した後、一対の第1ラミネートローラ311、312が第1基板10などを挟む前に、第1基板10の位置を検出する。
【0092】
第1位置検出部317は、例えば、第1基板10の複数の特徴点のそれぞれの位置を検出することで、第1基板10の位置を検出する。第1基板10の特徴点は、例えば、第1基板10の第1主面11の周縁の角、又は透過領域A1と遮光領域A2の境界線の角である。第1位置検出部317は、例えば、撮像センサと画像処理装置とを有する。画像処理装置は、撮像センサで撮像した画像を処理することで、特徴点の位置を検出する。第1位置検出部317は、例えば、X軸方向、Y軸方向およびθZ方向における第1基板10の位置を検出する。
【0093】
制御部190は、第1位置検出部317の検出結果に基づき第1位置調整部316を制御することで、第1基板10を所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう。これにより、X軸方向、Y軸方向およびθZ方向における第1基板10の位置を所望の位置に制御することができる。よって、第1ラミネートフィルム21と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0094】
貼合装置100は、第2基板搬送部120を備えてもよい。第2基板搬送部120は、第1貼合部310で作製した第2基板10Aの搬送経路を形成する。第2基板搬送部120は、例えば第1基板搬送部110の延長線上に設けられる。第2基板10Aは、X軸正方向に間隔をおいて複数並べられ、一括で又は個別にX軸正方向に搬送される。
【0095】
第2基板搬送部120は、複数本の第2搬送ローラ121を有する。複数本の第2搬送ローラ121は、X軸方向に間隔をおいて並べられる。第2搬送ローラ121は、例えば、金属ローラと、金属ローラの外周面を覆う樹脂膜と、を有する。樹脂膜が第2基板10Aと接触する。これにより、第2基板10Aに傷が付くのを抑制できる。
【0096】
第2基板搬送部120は、図示しない第2搬送モータを有する。第2搬送モータが、第2搬送ローラ121を回転させる。複数の第2搬送モータが、複数本の第2搬送ローラ121を個別に回転させてもよい。また、1つの第2搬送モータが、複数本の第2搬送ローラ121を一括で回転させてもよい。第2基板搬送部120は、全ての第2搬送ローラ121を同時に回転させなくてもよい。
【0097】
第2基板搬送部120は、複数本の第2搬送ローラ121を回転させることで、第2基板10AをX軸正方向に搬送する。第2基板10Aの搬送速度は、第2搬送ローラ121の周速度に等しい。周速度は、周長と回転数(rpm)の積である。
【0098】
第2基板搬送部120は、Y軸方向およびθZ方向における第2基板10Aの位置を整える不図示の位置決め部を有してもよい。位置決め部は、例えば、第2基板10Aの端面に接離するコロを、第2基板10Aの周縁に沿って間隔をおいて複数(例えば4つ)有する。位置決め部が第2基板10Aの位置を整えた後で、後述する第2貼合部320が第2基板10Aと第3ラミネートフィルム41を貼合することが好ましい。
【0099】
ところで、ラミネートフィルムの貼合後にラミネートフィルムの表面や基板の表面に汚れや傷が付いているのが散見されることがあった。前記汚れや傷は微細であることが多い為、目視では見つけにくいことが多く、且つその原因を特定することは難しかった。そこで、本発明者は前記汚れや傷跡の形状、位置、範囲、及び規則性を調査すべく、多数の貼合試験を行い、前記原因が主にラミネートローラと搬送部の速度差であることを突きとめた。
【0100】
そこで、制御部190は、第1貼合部310と第2基板搬送部120とで、第2基板10Aの搬送速度を個別に制御する。制御部190は、
図14に示すように、第2基板10Aが一対の第1ラミネートローラ311、312から離隔するまで、同じ搬送速度で第1貼合部310と第2基板搬送部120を作動させる制御を行なうことが好ましい。ここで、同じ搬送速度とは、一方の搬送速度(例えば第1貼合部310の搬送速度VL)が他方の搬送速度(例えば第2基板搬送部の搬送速度VS)の95%~105%であることを意味する。
【0101】
制御部190は、上記の通り、第2基板10Aが一対の第1ラミネートローラ311、312から離隔するまで、同じ搬送速度で第1貼合部310と第2基板搬送部120を作動させる制御を行なう。よって、搬送速度VL、VSの差による滑り摩擦の発生を抑制でき、傷または汚れの付着を抑制できる。特に、
図12及び
図13に示すように第1基板10の第2主面12に第2ラミネートフィルム31が貼合されず、第1基板10の第2主面12に第1ラミネートローラ312が接触する場合に、傷または汚れの付着を抑制する効果が得られやすい。
【0102】
図13に示すように第1ラミネートローラ312が第1基板10の第2主面12に接触する場合、第1貼合部310は清掃ローラ318を有することが好ましい。第1ラミネートローラ312の外周面が第1基板10に接触している間に、清掃ローラ318が第1ラミネートローラ312の外周面に接触して当該外周面から異物を除去する。これにより、貼合動作を止めることなく、第1ラミネートローラ312の外周面を清浄に保つことができ、第1基板10に汚れが付着するのを抑制できる。また、連続して第1基板10を貼合する場合においても貼合動作を止める必要がないためタクト短縮に貢献できる。
【0103】
制御部190は、
図14に示すように、第2基板10Aが一対の第1ラミネートローラ311、312を完全に通り抜けた後で、一対の第1ラミネートローラ311、312の回転を停止させる。制御部190は、第1ラミネートフィルム21と第1基板10の貼合完了時点では一対の第1ラミネートローラ311、312の回転を止めることなく、その回転を継続する。これにより、搬送速度の差による滑り摩擦の発生を抑制でき、傷または汚れの付着を抑制できる。
【0104】
図15~
図16を参照して、貼合装置100の上流域の動作について説明する。第1吸着板315は予め第1基板10の搬送経路の下方で待機しており、第1基板10がX軸正方向に所定位置まで移動して停止すると、第1吸着板315が上昇して第1基板10の下面を吸着する。第1吸着板315は、更に上昇して第1基板10を第1搬送ローラ111から上方に離隔させる。次に、第1吸着板315が第1基板10を吸着した状態で、第1位置検出部317が第1基板10の位置を検出する。次に、制御部190は、第1位置検出部317の検出結果に基づき第1位置調整部316を制御することで、X軸方向、Y軸方向およびθ
Z方向における第1基板10の位置を所望の位置に制御する。
【0105】
次に、第1吸着板315が、第1基板10を吸着した状態でX軸正方向に移動し、第1基板10を一対の第1ラミネートローラ311、312の間に挿入する。次に、上方の第1ラミネートローラ311が下降し、下方の第1ラミネートローラ312が上昇する。そうして、一対の第1ラミネートローラ311、312が、上側から下側に向けて、第1ラミネートフィルム21と第1基板10と第2ラミネートフィルム31とをこの順番で挟む。
【0106】
次に、
図16に示すように、一対の第1ラミネートローラ311、312が第1基板10などを挟んで送り出す。その間、第1吸着板315は、第1基板10を吸着し続けてもよい。第1吸着板315によって第1基板10の姿勢を安定化できる。その間、制御部190は、搬送速度の差による滑り摩擦の発生を抑制すべく、一対の第1ラミネートローラ311、312の周速度と、第1吸着板315の移動速度とを同じ速度に制御する。
【0107】
第1吸着板315が第1ラミネートローラ312に衝突する前に、第1吸着板315はX軸正方向への移動を止め、第1基板10の吸着を解除する。その間、一対の第1ラミネートローラ311、312の回転が停止させられる。その後、一対の第1ラミネートローラ311、312は、再び回転させられ、第1基板10などを挟んで送り出す。
【0108】
なお、第1吸着板315が第1基板10の吸着を解除する際に、第1吸着板315の移動と、一対の第1ラミネートローラ311、312の回転とが停止させられると、その時点での貼合位置を示す跡が残ってしまう。そこで、第1吸着板315がX軸正方向に移動し続けながら、第1基板10の吸着を解除してもよい。第1吸着板315が第1基板10の吸着を解除する前に、第1吸着板315の移動速度を減速させることが好ましい。
【0109】
第1ラミネートフィルム21と第1基板10と第2ラミネートフィルム31との貼合完了後、得られた第2基板10Aは第2基板搬送部120によってX軸正方向に移動させられる。なお、第1吸着板315は、第1基板10の吸着を解除した後、元の位置まで移動し、第1基板10の搬送経路の下方で待機する。
【0110】
第1ラミネートフィルム21と第1基板10と第2ラミネートフィルム31との貼合が繰り返し行われる間、第1合流地点よりも手前で、第1マーク検出部101が第1アライメントマーク23を検出する。制御部190は、第1マーク検出部101の検出結果に基づき第1ラミネートフィルム21の搬送を制御する。制御する対象は、搬送距離、搬送速度、及び搬送時間の少なくとも1つを含む。これにより、貼合開始時にX軸方向における第1ラミネートフィルム21と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第1ラミネートフィルム21と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0111】
また、第1ラミネートフィルム21と第1基板10と第2ラミネートフィルム31との貼合が繰り返し行われる間、第1合流地点よりも手前で、第2マーク検出部104が第2アライメントマーク33を検出する。制御部190は、第2マーク検出部104の検出結果に基づき第2ラミネートフィルム31の搬送を制御する。制御する対象は、搬送距離、搬送速度、及び搬送時間の少なくとも1つを含む。これにより、貼合開始時にX軸方向における第2ラミネートフィルム31と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第2ラミネートフィルム31と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0112】
次に、主に
図17を参照して、一実施形態に係る貼合装置100の中流域の概要について説明する。貼合装置100は、例えば、第2基板搬送部120と、第3フィルム搬送部230と、第2貼合部320と、を備える。第2基板搬送部120は、第2基板10Aの搬送経路を形成する。第3フィルム搬送部230は、少なくとも第3ラミネートフィルム41の搬送経路を形成する。第3ラミネートフィルム41は、第2ラミネートフィルム31の代わりに、第1基板10の第2主面12に貼合する。第2基板10Aの搬送経路と第3ラミネートフィルム41の搬送経路が合流する地点を、第2合流地点と記載することがある。第2貼合部320は、第2合流地点で、第2基板10Aと第3ラミネートフィルム41を貼合することで、第3基板10Bを作製する。
【0113】
第2貼合部320は、第3ラミネートフィルム41と第1基板10の貼合を、第1ラミネートフィルム21と第1基板10の貼合の後に、第1ラミネートフィルム21と第1基板10の貼合とは独立して行うことができる。これにより、第3ラミネートフィルム41が第1基板10の第2主面12の周縁の少なくとも一部から5mm以上はみ出し、そのはみ出した部分が第1主面11側に揺れ動いても、第1外側フィルム24は、貼合装置100の前段の第1貼合部310において第1回収部216に回収され除去済みである為、第3ラミネートフィルム41の接着層41bが第1外側フィルム24の接着層24bに付着することはない。これにより、第3ラミネートフィルムの外周部分が、第1外側ラミネートフィルムに接着し、貼合動作に不具合が生じることや、ガラス基板への汚れや傷の発生を抑制できる。
【0114】
なお、仮に第1貼合部310が第1ラミネートフィルム21を第1基板10の第1主面11に貼合すると共に第3ラミネートフィルム41を第1基板10の第2主面12に貼合する場合、第3ラミネートフィルム41のはみ出した部分が第1主面11側に揺れ動いたときに、そのはみ出し部分の接着層41bが第1外側フィルム24の接着層24bに付着してしまう。その結果、第1外側フィルム24に第1基板10と第3ラミネートフィルム41がひきずられ、第1貼合部310での貼合動作の継続が困難となる。なお、第3ラミネートフィルム41は、第1基板10の第2主面12の周縁の全体において5mm以上はみ出してもよい。
【0115】
次に、主に
図18~
図21を参照して、第3積層フィルム40について説明する。第3積層フィルム40は、
図18に示すように、第3ラミネートフィルム41と、第3ラミネートフィルム41をその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第3キャリアフィルム42と、を有する。第3キャリアフィルム42の片面に、第3キャリアフィルム42の長手方向に間隔をおいて複数の第3ラミネートフィルム41が設けられる。
【0116】
第3積層フィルム40は、第3ラミネートフィルム41ごとに第3ラミネートフィルム41の位置を示す第3アライメントマーク43を有する。第3アライメントマーク43は、第3キャリアフィルム42の長手方向における第3ラミネートフィルム41の位置を示す。第3アライメントマーク43は、第3ラミネートフィルム41ごとに1つ以上設けられる。第3ラミネートフィルム41のY軸正方向側とY軸負方向側の両側に、第3アライメントマーク43が設けられてもよい。
【0117】
第3ラミネートフィルム41は、
図19に示すように、基材フィルム41aと接着層41bを有し、接着層41bを第3キャリアフィルム42に向けて、第3キャリアフィルム42の片面に接着されている。第3ラミネートフィルム41は、第3キャリアフィルム42の片面から剥離された後、
図20に示すように、接着層41bを第1基板10に向けて、第1基板10の第2主面12に貼合される。
【0118】
図21に示すように、第1基板10の第1主面11または第2主面12に対して垂直な方向から見て、第3ラミネートフィルム41は第1基板10と相似形状を有しなくてよく、例えば長方形状を有してもよい。第3ラミネートフィルム41は、第1基板10よりも大きくてよい。第3ラミネートフィルム41は、第1基板10の周縁全体においてはみ出している。
【0119】
第3ラミネートフィルム41は第1基板10よりも大きい。そのため、第3ラミネートフィルム41と第1基板10の貼合後に、第3ラミネートフィルム41と第1基板10を剥離することが容易である。作業者または作業ロボットは、第3ラミネートフィルム41の第1基板10からはみ出している部分を掴みながら、第3ラミネートフィルム41と第1基板10を剥離することができる。従って、第3ラミネートフィルム41はプルタブを有しなくてよい。
【0120】
第3積層フィルム40は、
図18、
図19に示すように、第3キャリアフィルム42の片面に、第3ラミネートフィルム41と、第3ラミネートフィルム41の外側に配置される第3外側フィルム44と、を有してもよい。なお、第3アライメントマーク43は、第3外側フィルム44に設けられる。
【0121】
第3積層フィルム40は、
図19に示すように、予めハーフカットされており、第3ラミネートフィルム41と第3キャリアフィルム42を分断する切れ目47を有する。切れ目47は、第3キャリアフィルム42の片面に達していてもよいが、第3キャリアフィルム42の反対面までは達しない。切れ目47は、第3キャリアフィルム42を貫通しなければよい。切れ目47は、第3ラミネートフィルム41の周縁全体にわたって形成される。
【0122】
第3外側フィルム44は、
図19に示すように、基材フィルム44aと接着層44bを有し、接着層44bを第3キャリアフィルム42に向けて、第3キャリアフィルム42の片面に接着されている。第3外側フィルム44は、第3キャリアフィルム42の片面から剥離することなく、第3キャリアフィルム42と共に第3巻取軸233(
図17参照)に巻き取られる。
【0123】
次に、主に
図17を再度参照して、貼合装置100の中流域の詳細について説明する。貼合装置100は、例えば、第2基板搬送部120と、第3フィルム搬送部230と、第2貼合部320と、制御部190と、を備える。
【0124】
第3フィルム搬送部230は、例えば、第3ラミネートフィルム41の搬送経路と、第3キャリアフィルム42の搬送経路と、を形成する。第3ラミネートフィルム41は、第1基板10の第2主面12に貼合する。第3キャリアフィルム42は、第3ラミネートフィルム41をその搬送方向に間隔をおいて複数保持する。
【0125】
第3フィルム搬送部230は、例えば、第3巻出軸231と、第3剥離体232と、第3巻取軸233と、を有する。第3巻出軸231は、予めロール状に巻き取られた第3積層フィルム40を巻き出す。第3剥離体232は、第3キャリアフィルム42の搬送経路の第2合流地点よりも手前で第3キャリアフィルム42を折り返すことで第3キャリアフィルム42と第3ラミネートフィルム41を剥離する。第3剥離体232は、例えばくさび状の先端を有しており、その先端において第3キャリアフィルム42と第3ラミネートフィルム41を剥離する。第3巻取軸233は、第3剥離体232で折り返した第3キャリアフィルム42をロール状に巻き取る。
【0126】
第3剥離体232は、第3キャリアフィルム42と共に第3外側フィルム44を折り返す。第3巻取軸233は、第3剥離体232で第3キャリアフィルム42と共に折り返した第3外側フィルム44を、第3キャリアフィルム42と共にロール状に巻き取る。第3外側フィルム44は、第2合流地点を通過しなくてよい。これは、
図22に示すように第3ラミネートフィルム41が第1基板10より大きい為、第1基板10の第2主面12の全体を被覆するので、第1基板10と第2ラミネートローラ322が接触する恐れがないからである。
【0127】
第3フィルム搬送部230は、
図17に示すように第3中継ローラ234、235を有してもよい。第3中継ローラ234は、第3巻出軸231と第3剥離体232の間で、第3積層フィルム40の搬送方向を転換する。第3中継ローラ234は、複数設けられてもよい。第3中継ローラ235は、第3剥離体232と第3巻取軸233の間で、第3キャリアフィルム42の搬送方向を転換する。第3中継ローラ235は、複数設けられてもよい。
【0128】
第3フィルム搬送部230の第3剥離体232から第3巻取軸233の間において、図示しない2つのローラの間に第3キャリアフィルム42を挟み込んで、第3巻取軸233とは独立して第3キャリアフィルム42を搬送する機構が設けられていることが望ましい。前記2つのローラは、一方が他方に従動するものであってよい。
【0129】
第3フィルム搬送部230は、第2フィルム搬送部220と同様に、図示しない第3個別調整部を備えてもよい。第3個別調整部は、後述する第3駆動部108とは異なり、第3フィルム搬送部230の全体ではなく、第3フィルム搬送部230の一部を移動させる。第3個別調整部は、例えば第3剥離体232を移動させる。第3個別調整部は、第3剥離体232をY軸正方向およびY軸負方向に移動させる。また、第3個別調整部は、第3剥離体232をX軸正方向、X軸負方向、Z軸正方向およびZ軸負方向に移動させると共に、第3剥離体232をθY方向に回転させる。
【0130】
第2貼合部320は、第2合流地点で、第2基板10Aと第3ラミネートフィルム41を貼合することで、第3基板10Bを作製する。第3基板10Bは、第1基板10を挟んで第1ラミネートフィルム21と第3ラミネートフィルム41を有する。
【0131】
第2貼合部320は、例えば、第2ラミネートローラ322と、第2吸着板325と、を有する。第2ラミネートローラ322と第2吸着板325は、第2基板10Aの搬送経路を挟んで設けられる。第2ラミネートローラ322は、第3ラミネートフィルム41に接触する。第2吸着板325は、第2基板10Aのうち第1基板10を傷つけたり汚したりしないように、第1基板10に接触することなく、第1基板10の第1主面11に貼合された第1ラミネートフィルム21だけを吸着して、第2基板10Aを第2基板搬送部120から受け取る。
【0132】
第2ラミネートローラ322と第2吸着板325が第2基板10Aと第3ラミネートフィルム41を挟むと共に、第2吸着板325が第2基板10Aを吸着した状態で、第2吸着板325が第2ラミネートローラ322に対してX軸正方向に移動する。このとき、
図22に示すように第2回転モータ324が第2ラミネートローラ322を回転させる。これにより、第1基板10の第2主面12に第3ラミネートフィルム41を貼合することができる。
【0133】
第2吸着板325がX軸正方向に移動するとき、その移動速度と同じ周速度で第2ラミネートローラ322が回転させられる。一方の搬送速度(例えば第2ラミネートローラ322の周速度)が他方の搬送速度(例えば第2吸着板325の移動速度)の95%~105%であればよい。この制御は、第3基板10Bが第2ラミネートローラ322から離隔するまで行われる。制御部190は、第3基板10Bが第2ラミネートローラ322から離隔した後で、第2ラミネートローラ322の回転を停止させる。制御部190は、第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aの貼合完了時点では第2ラミネートローラ322の回転を止めることなく、その回転を継続する。これにより、搬送速度の差による滑り摩擦の発生を抑制でき、傷または汚れの付着を抑制できる。
【0134】
第2吸着板325は、
図17に示すように、第2基板10Aを吸着する。例えば、第2吸着板325は、第2基板10Aを真空吸着する。第2吸着板325は、例えば、金属板と、金属板の第2基板10Aとの対向面を覆う樹脂膜と、を有する。樹脂膜が第2基板10Aと接触する。これにより、第2基板10Aに傷が付くのを抑制できる。第2吸着板325は、例えば、第2基板搬送部120を基準として、第3フィルム搬送部230とは反対側(例えば上側)に設けられる。
【0135】
第2貼合部320は、第2位置調整部326と、第2位置検出部327を有してもよい。第2位置調整部326は、第2吸着板325をX軸正方向、X軸負方向、Y軸正方向、Y軸負方向、Z軸正方向およびZ軸負方向に移動させると共に、θZ方向に回転させる。第2位置検出部327は、第2吸着板325が第2基板10Aを吸着した後、第2吸着板325と第2ラミネートローラ322が第2基板10Aを挟む前に、第2基板10Aの位置を検出する。
【0136】
第2位置検出部327は、例えば、第2基板10A(より詳細には第2基板10Aに含まれる第1基板10)の複数の特徴点のそれぞれの位置を検出することで、第2基板10Aの位置を検出する。第2基板10Aの特徴点は、例えば、第1基板10の第2主面12の周縁の角、又は透過領域A1と遮光領域A2の境界線の角である。第2位置検出部327は、例えば、撮像センサと画像処理装置とを有する。画像処理装置は、撮像センサで撮像した画像を処理することで、特徴点の位置を検出する。第2位置検出部327は、例えば、X軸方向、Y軸方向およびθZ方向における第2基板10Aの位置を検出する。
【0137】
制御部190は、第2位置検出部327の検出結果に基づき第2位置調整部326を制御することで、第2基板10Aを所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう。これにより、X軸方向、Y軸方向およびθZ方向における第2基板10A(より詳細には第2基板10Aに含まれる第1基板10)の位置を所望の位置に制御することができる。よって、第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aを精度良く貼合できる。
【0138】
図17に示すように、貼合装置100は、第3マーク検出部107を備える。第3マーク検出部107は、第3ラミネートフィルム41の搬送経路の第2合流地点よりも手前で、第3アライメントマーク43を検出する。その検出位置は、できるだけ第2合流地点に近いことが好ましい。第3マーク検出部107は、第1マーク検出部101と同様に構成される。
【0139】
第3アライメントマーク43は、例えば貫通孔である。なお、第3アライメントマーク43は、切り欠きであってもよい。貫通孔と切り欠きは、第3積層フィルム40をその厚さ方向に貫通して形成される。これにより、受光素子の受光量が変化しやすく、第3アライメントマーク43を精度良く検出できる。
【0140】
制御部190は、第3マーク検出部107の検出結果に基づき第3ラミネートフィルム41の搬送を制御する。制御する対象は、搬送距離、搬送速度、及び搬送時間の少なくとも1つを含む。これにより、貼合開始時にX軸方向における第3ラミネートフィルム41と第1基板10の位置ずれを抑制でき、第3ラミネートフィルム41と第1基板10を精度良く貼合できる。
【0141】
貼合開始時にY軸方向における第3ラミネートフィルム41と第1基板10の位置ずれを抑制することも可能である。
図17に示すように、貼合装置100は、第3駆動部108と、第3エッジ検出部109を備えてもよい。第3駆動部108は、第3フィルム搬送部230をY軸正方向とY軸負方向とに移動させる。第3駆動部108は、例えば、モータと、モータの回転運動を第3フィルム搬送部230の直線運動に変換するボールねじと、を有する。
【0142】
第3駆動部108は、第3フィルム搬送部230の構成要素、例えば第3巻出軸231と第3剥離体232と第3巻取軸233をまとめて移動させる。これらの構成要素の相対的な位置を維持したまま、第3ラミネートフィルム41の搬送経路と第3キャリアフィルム42の搬送経路を第2基板10A(第1基板10を含む。)の搬送経路に対して移動させることができる。
【0143】
第3エッジ検出部109は、Y軸正方向とY軸負方向の少なくとも一方向(本実施形態では両方向)における第3積層フィルム40の端を検出する。検出するのは、例えば第3キャリアフィルム42の端である。第3エッジ検出部109は、第1エッジ検出部103と同様に構成される。
【0144】
制御部190は、第3エッジ検出部109の検出結果に基づき第3駆動部108を制御することで、第3ラミネートフィルム41を所望の位置までY軸正方向またはY軸負方向に移動させる制御を行なう。これにより、貼合開始時にY軸方向における第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aの位置ずれを抑制でき、第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aを精度良く貼合できる。
【0145】
第3駆動部108と第3エッジ検出部109は、θ
Z方向における第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aの位置調整にも使用可能である。第3駆動部108は、第3フィルム搬送部230をθ
Z方向に回転させてもよい。また、第3エッジ検出部109は、第3積層フィルム40の幅方向一端を、第3積層フィルム40の長手方向に間隔をおいて複数箇所で検出してもよい。さらに、第3エッジ検出部109は、第3積層フィルム40の幅方向他端を、第3積層フィルム40の長手方向に間隔をおいて複数箇所で検出してもよい。第3エッジ検出部109は、
図17に示すように、第3積層フィルム40の長手方向に間隔をおいて複数設けられてもよい。第3エッジ検出部109が第3積層フィルム40の基準方向に対する傾きを検出し、その検出結果に基づき第3駆動部108が第3フィルム搬送部230をθ
Z方向に回転させる。なお、第3エッジ検出部109が第3積層フィルム40の基準方向に対する傾きを検出し、その検出結果に基づき後述する第2位置調整部326が第2基板10Aをθ
Z方向に回転させてもよい。
【0146】
制御部190は、第3エッジ検出部109の検出結果に基づき第3駆動部108を制御することで、第3ラミネートフィルム41を所望の位置までθZ方向に移動させる制御を行なう。あるいは、制御部190は、第3エッジ検出部109の検出結果に基づき第2位置調整部326を制御することで、第2基板10Aを所望の位置までθZ方向に回転させる制御を行う。これにより、貼合開始時にθZ方向における第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aの位置ずれを抑制でき、第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aを精度良く貼合できる。
【0147】
次に、
図23を参照して、貼合装置100の中流域の動作について説明する。第2吸着板325は予め第2基板10Aの搬送経路の上方で待機しており、第2基板10AがX軸正方向に所定位置まで移動して停止すると、第2吸着板325が下降して第2基板10Aの上面を吸着する。次に、第2吸着板325が上昇して第2基板10Aを第2搬送ローラ121から上方に離隔させる。次に、第2吸着板325が第2基板10Aを吸着した状態で、第2位置検出部327が第2基板10A(より詳細には第2基板10Aに含まれる第1基板10)の位置を検出する。次に、制御部190が、第2位置検出部327の検出結果に基づき第2位置調整部326を制御することで、X軸方向、Y軸方向およびθ
Z方向における第2基板10A(より詳細には第2基板10Aに含まれる第1基板10)の位置を所望の位置に制御する。
【0148】
次に、第2吸着板325が、第2基板10Aを吸着した状態で、X軸正方向に移動し、次に、Z軸負方向に移動する。また、第2ラミネートローラ322がZ軸正方向に移動する。そうして、第2ラミネートローラ322と第2吸着板325が第2基板10Aと第3ラミネートフィルム41を挟むと共に、第2吸着板325が第2基板10Aを吸着した状態で、第2吸着板325が第2ラミネートローラ322に対してX軸正方向に移動する。このとき、第2回転モータ324が第2ラミネートローラ322を回転させる。これにより、第1基板10の第2主面12に第3ラミネートフィルム41を貼合することができる。第1基板10の第2主面12に第3ラミネートフィルム41を貼合する間、汚れ防止のため、第1基板10と第2搬送ローラ121の間に隙間を形成することが好ましい。また、第1基板10の第2主面12に第3ラミネートフィルム41を貼合する間、汚れ防止のため、第3ラミネートフィルム41と第3搬送ローラ131の間に隙間を形成することが好ましい。
【0149】
第2吸着板325と共に第3基板10BがX軸正方向に移動するとき、その移動速度と同じ周速度で第2ラミネートローラ322が回転させられる。この制御は、第3基板10Bが第2ラミネートローラ322から離隔するまで行われる。制御部190は、第3基板10Bが第2ラミネートローラ322から離隔した後で、第2ラミネートローラ322の回転を停止させる。制御部190は、第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aの貼合完了時点では第2ラミネートローラ322の回転を止めることなく、その回転を継続する。これにより、搬送速度の差による滑り摩擦の発生を抑制でき、傷または汚れの付着を抑制できる。
【0150】
第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aの貼合完了後、第2吸着板325がZ軸負方向に移動し、第3基板10Bを第3基板搬送部130の上に降ろす。その後、第2吸着板325が第3基板10Bの吸着を解除し、続いてZ軸正方向に移動する。その後、第3基板搬送部130が、第3基板10BをX軸正方向に移動する。なお、第2吸着板325は、Z軸正方向に移動した後、X軸負方向に移動し、元の位置で待機する。その後、次の第2基板10AがX軸正方向に所定位置まで移動して停止すると、再び、第2吸着板325が下降して第2基板10Aの上面を吸着する。
【0151】
第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aの貼合が繰り返し行われる間、第2合流地点よりも手前で、第3マーク検出部107が第3アライメントマーク43を検出する。制御部190は、第3マーク検出部107の検出結果に基づき第3ラミネートフィルム41の搬送を制御する。制御する対象は、搬送距離、搬送速度、及び搬送時間の少なくとも1つを含む。これにより、貼合開始時にX軸方向における第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aの位置ずれを抑制でき、第3ラミネートフィルム41と第2基板10Aを精度良く貼合できる。
【0152】
次に、主に
図24を参照して、一実施形態に係る貼合装置100の下流域の概要について説明する。貼合装置100は、例えば、第3基板搬送部130と、第4フィルム搬送部240と、第5フィルム搬送部250と、第3貼合部330と、を備える。第3基板搬送部130は、第2基板10Aの搬送経路を形成する。第4フィルム搬送部240は、少なくとも第4ラミネートフィルム51の搬送経路を形成する。第4ラミネートフィルム51は、第2基板10Aの片面(例えば上面)に貼合する。第5フィルム搬送部250は、第3基板搬送部130を基準として、第4フィルム搬送部240とは反対側に配置され、第4フィルム搬送部240を上下反転した構造を有する。第5フィルム搬送部250は、少なくとも第5ラミネートフィルム61の搬送経路を形成する。第5ラミネートフィルム61は、第2基板10Aの反対面(例えば下面)に貼合する。第2基板10Aの搬送経路と第4ラミネートフィルム51の搬送経路と第5ラミネートフィルム61の搬送経路が合流する地点を、第3合流地点と記載することがある。第3貼合部330は、第3合流地点で、第2基板10Aと第4ラミネートフィルム51と第5ラミネートフィルム61を貼合することで、第4基板10Cを作製する。
【0153】
次に、主に
図25~
図28を参照して、第4積層フィルム50と第5積層フィルム60について説明する。
【0154】
第4積層フィルム50は、
図25に示すように、例えば、第4ラミネートフィルム51と、第4ラミネートフィルム51を保持する第4キャリアフィルム52と、を有する。第4キャリアフィルム52の片面に、第4ラミネートフィルム51が設けられる。第4ラミネートフィルム51と第4キャリアフィルム52とが同じ幅(同じY軸方向寸法)を有してもよい。第4積層フィルム50はハーフカットされなくてよい。そのため、第4キャリアフィルム52は無くてもよく、第4積層フィルム50は第4ラミネートフィルム51のみを有してもよい。
【0155】
第4ラミネートフィルム51は、
図25に示すように、基材フィルム51aと接着層51bを有し、接着層51bを第4キャリアフィルム52に向けて、第4キャリアフィルム52の片面に接着されている。第4ラミネートフィルム51は、第4キャリアフィルム52の片面から剥離された後、
図27に示すように、接着層51bを第2基板10Aに向けて、第2基板10Aの片面に貼合され、切断機339(
図24参照)によって所望の大きさに切断される。切断された後に、
図28に示すように、第2基板10Aの片面に対して垂直な方向から見て、第4ラミネートフィルム51は第1基板10と相似形状を有しなくてよく、例えば長方形状を有してもよい。第4ラミネートフィルム51は、第1基板10よりも大きくてよく、第1基板10の周縁の全体においてはみ出してよい。
【0156】
第5積層フィルム60は、
図26に示すように、例えば、第5ラミネートフィルム61と、第5ラミネートフィルム61を保持する第5キャリアフィルム62と、を有する。第5キャリアフィルム62の片面に、第5ラミネートフィルム61が設けられる。第5ラミネートフィルム61と第5キャリアフィルム62とが同じ幅(同じY軸方向寸法)を有してもよい。第5積層フィルム60はハーフカットされなくてよい。そのため、第5キャリアフィルム62は無くてもよく、第5積層フィルム60は第5ラミネートフィルム61のみを有してもよい。
【0157】
第5ラミネートフィルム61は、
図26に示すように、基材フィルム61aと接着層61bを有し、接着層61bを第5キャリアフィルム62に向けて、第5キャリアフィルム62の片面に接着されている。第5ラミネートフィルム61は、第5キャリアフィルム62の片面から剥離された後、
図27に示すように、接着層61bを第2基板10Aに向けて、第2基板10Aの反対面に貼合され、切断機339(
図24参照)によって所望の大きさに切断される。切断された後に、第2基板10Aの反対面に対して垂直な方向から見て、第5ラミネートフィルム61は第1基板10と相似形状を有しなくてよく、例えば長方形状を有してもよい。第5ラミネートフィルム61は、第1基板10よりも大きくてよく、第1基板10の周縁の全体においてはみ出してよい。
【0158】
次に、主に
図24を再度参照して、貼合装置100の下流域の詳細について説明する。貼合装置100は、例えば、第3基板搬送部130と、第4フィルム搬送部240と、第5フィルム搬送部250と、第3貼合部330と、を備える。
【0159】
第3基板搬送部130は、第2基板搬送部120に続いて、第2基板10Aの搬送経路を形成する。なお、第2基板搬送部120が第3基板搬送部130を兼ねてもよい。第2基板10Aは、本実施形態では
図27に示すように第1基板10と第1ラミネートフィルム21を有し、第2ラミネートフィルム31又は第3ラミネートフィルム41を有しない。但し、第2基板10Aが、第2ラミネートフィルム31又は第3ラミネートフィルム41を有してもよい。第2基板10Aは、X軸正方向に間隔をおいて複数並べられ、一括で又は個別にX軸正方向に搬送される。
【0160】
第3基板搬送部130は、
図24に示すように、複数本の第3搬送ローラ131を有する。複数本の第3搬送ローラ131は、X軸方向に間隔をおいて並べられる。第3搬送ローラ131は、例えば、金属ローラと、金属ローラの外周面を覆う樹脂膜と、を有する。樹脂膜が第2基板10Aと接触する。これにより、第2基板10Aに傷が付くのを抑制できる。
【0161】
第3基板搬送部130は、図示しない第3搬送モータを有する。第3搬送モータが、第3搬送ローラ131を回転させる。複数の第3搬送モータが、複数本の第3搬送ローラ131を個別に回転させてもよい。また、1つの第3搬送モータが複数本の第3搬送ローラ131を一括で回転させてもよい。第3基板搬送部130は、全ての第3搬送ローラ131を同時に回転させなくてもよい。
【0162】
第3基板搬送部130は、複数本の第3搬送ローラ131を回転させることで、第2基板10AをX軸正方向に搬送する。第2基板10Aの搬送速度は、第3搬送ローラ131の周速度に等しい。周速度は、周長と回転数(rpm)の積である。
【0163】
第3基板搬送部130は、Y軸方向およびθZ方向における第2基板10Aの位置を整える不図示の位置決め部を有してもよい。位置決め部は、例えば、第2基板10Aの端面に接離するコロを、第2基板10Aの周縁に沿って間隔をおいて複数(例えば4つ)有する。位置決め部が第2基板10Aの位置を整えた後で、第3貼合部330が第2基板10Aに対して第4ラミネートフィルム51と第5ラミネートフィルム61を貼合することが好ましい。
【0164】
第4フィルム搬送部240は、例えば、第4ラミネートフィルム51の搬送経路と、第4キャリアフィルム52の搬送経路と、を形成する。第4ラミネートフィルム51は、第2基板10Aの片面(例えば上面)に貼合する。第4キャリアフィルム52は、第4ラミネートフィルム51を保持する。
【0165】
第4フィルム搬送部240は、例えば、第4巻出軸241と、第4剥離体242と、第4巻取軸243と、を有する。第4巻出軸241は、予めロール状に巻き取られた第4積層フィルム50を巻き出す。第4剥離体242は、第4キャリアフィルム52の搬送経路の第3合流地点よりも手前で第4キャリアフィルム52と第4ラミネートフィルム51を剥離する。第4剥離体242は、例えば一対のローラを含む。第4巻取軸243は、第4剥離体242で剥離した第4キャリアフィルム52をロール状に巻き取る。
【0166】
第4フィルム搬送部240は、第4中継ローラ244、245、246を有してもよい。第4中継ローラ244は、第4巻出軸241と第4剥離体242の間で、第4積層フィルム50の搬送方向を転換する。第4中継ローラ244は、複数設けられてもよい。第4中継ローラ245は、第4剥離体242と第4巻取軸243の間で、第4キャリアフィルム52の搬送方向を転換する。第4中継ローラ245は、複数設けられてもよい。第4中継ローラ246は、第4剥離体242と第3貼合部330の間で、第4ラミネートフィルム51の搬送方向を転換する。第4中継ローラ246は、複数設けられてもよい。
【0167】
第5フィルム搬送部250は、例えば、第5ラミネートフィルム61の搬送経路と、第5キャリアフィルム62の搬送経路と、を形成する。第5ラミネートフィルム61は、第2基板10Aの反対面(例えば下面)に貼合する。第5キャリアフィルム62は、第5ラミネートフィルム61を保持する。
【0168】
第5フィルム搬送部250は、例えば、第5巻出軸251と、第5剥離体252と、第5巻取軸253と、を有する。第5巻出軸251は、予めロール状に巻き取られた第5積層フィルム60を巻き出す。第5剥離体252は、第5キャリアフィルム62の搬送経路の第3合流地点よりも手前で第5キャリアフィルム62と第5ラミネートフィルム61を剥離する。第5剥離体252は、例えば一対のローラを含む。第5巻取軸253は、第5剥離体252で剥離した第5キャリアフィルム62をロール状に巻き取る。
【0169】
第5フィルム搬送部250は、第5中継ローラ254、255、256を有してもよい。第5中継ローラ254は、第5巻出軸251と第5剥離体252の間で、第5積層フィルム60の搬送方向を転換する。第5中継ローラ254は、複数設けられてもよい。第5中継ローラ255は、第5剥離体252と第5巻取軸253の間で、第5キャリアフィルム62の搬送方向を転換する。第5中継ローラ255は、複数設けられてもよい。第5中継ローラ256は、第5剥離体252と第3貼合部330の間で、第5ラミネートフィルム61の搬送方向を転換する。第5中継ローラ256は、複数設けられてもよい。
【0170】
第3貼合部330は、第3合流地点で、第2基板10Aに対して第4ラミネートフィルム51と第5ラミネートフィルム61を貼合することで、第4基板10Cを作製する。第4基板10Cは、第2基板10Aを挟んで第4ラミネートフィルム51と第5ラミネートフィルム61を含む。
【0171】
第3貼合部330は、例えば、一対の第3ラミネートローラ331、332を有する。一対の第3ラミネートローラ331、332は、上側から下側に向けて、第4ラミネートフィルム51と第2基板10Aと第5ラミネートフィルム61をこの順番で挟んで送り出す。なお、第3貼合部330は、第2貼合部320と同様に構成されてもよい。
【0172】
第3貼合部330は、
図29に示すように、例えば、一対の第3ラミネートローラ331、332を回転させることで、第2基板10AをX軸正方向に搬送する。第2基板10Aの搬送速度は、一対の第3ラミネートローラ331、332の周速度に等しい。周速度は、周長と回転数(rpm)の積である。なお、一対の第3ラミネートローラ331、332の周速度は等しい。
【0173】
第3貼合部330は、例えば、一対の第3回転モータ333、334を有する。第3回転モータ333は、第3ラミネートローラ331を回転させる。第3回転モータ334は、第3ラミネートローラ332を回転させる。なお、第3回転モータ333、334の一方は無くてもよい。一対の第3ラミネートローラ331、332の一方は他方の回転に応じて従動的に回転させられてもよい。
【0174】
第3貼合部330が第2基板10Aに対して第4ラミネートフィルム51と第5ラミネートフィルム61を貼合した後に、切断機339が第4ラミネートフィルム51と第5ラミネートフィルム61を切断する。貼合後に切断が行われる場合、貼合時に、第2基板10Aに対する第4ラミネートフィルム51の位置精度、および第2基板10Aに対する第5ラミネートフィルム61の位置精度は緩くてよい。
【0175】
このように第1貼合部310の下流側に第3貼合部330を直列に繋げて配置することで、第4ラミネートフィルム51と第5ラミネートフィルム61を第2基板10Aに連続的に貼合し第4基板10Cを短時間で多数作成することが出来、タクト短縮に貢献できる。また、第2基板10Aを作成した後、第4ラミネートフィルム51と第5ラミネートフィルム61を連続して貼合せず断続して貼合する場合に生ずる第2基板10Aへの装置部材や人手による接触の機会を減らすことが出来、第2基板10Aや第1基板10への汚れや傷の発生を抑制できる。なお、第2貼合部320が第1貼合部310と第3貼合部330の間に配置されていても、タクト短縮の面への支障は無い。
【0176】
なお、貼合装置100の下流域の動作は、一般的なものであるので、図示および説明を省略する。
【0177】
上記の実施形態等に関し、下記の付記を開示する。
【0178】
[付記1]
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1積層フィルムは、前記第1ラミネートフィルムごとに前記第1ラミネートフィルムの位置を示す第1アライメントマークを有し、
前記第1ラミネートフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で、前記第1アライメントマークを検出する第1マーク検出部と、
前記第1マーク検出部の検出結果に基づき、前記第1ラミネートフィルムの搬送を制御する制御部と、
を備える、貼合装置。
【0179】
[付記2]
前記第1アライメントマークは、貫通孔または切り欠きであり、前記第1積層フィルムをその厚さ方向に貫通して形成される、付記1に記載の貼合装置。
【0180】
[付記3]
前記第1フィルム搬送部は、予めロール状に巻き取られた前記第1積層フィルムを巻き出す第1巻出軸と、前記第1キャリアフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1キャリアフィルムを折り返すことで前記第1キャリアフィルムと前記第1ラミネートフィルムを剥離する第1剥離体と、前記第1剥離体で折り返した前記第1キャリアフィルムをロール状に巻き取る第1巻取軸と、を有し、
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記貼合装置は、前記第3方向および前記第4方向に前記第1フィルム搬送部を移動させる第1駆動部と、前記第3方向と前記第4方向の少なくとも一方向における前記第1積層フィルムの端を検出する第1エッジ検出部と、前記第1エッジ検出部の検出結果に基づき前記第1駆動部を制御することで、前記第1ラミネートフィルムを所望の位置まで前記第3方向または前記第4方向に移動させる制御を行なう制御部と、を備える、付記1又は2に記載の貼合装置。
【0181】
[付記4]
前記第1駆動部は、前記第5方向または前記第6方向から見て前記第1フィルム搬送部を回転させ、
前記制御部は、前記第1エッジ検出部の検出結果に基づき前記第1駆動部を制御することで、前記第1ラミネートフィルムを所望の位置まで回転させる制御を行なう、付記3に記載の貼合装置。
【0182】
[付記5]
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1フィルム搬送部は、前記第1キャリアフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1キャリアフィルムを折り返すことで前記第1キャリアフィルムと前記第1ラミネートフィルムを剥離する第1剥離体と、前記第1剥離体を前記第3方向及び前記第4方向に移動させる第1個別調整部と、を有する、付記1~4のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0183】
[付記6]
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1フィルム搬送部は、前記第1キャリアフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1キャリアフィルムを折り返すことで前記第1キャリアフィルムと前記第1ラミネートフィルムを剥離する第1剥離体と、前記第1剥離体を前記第1方向、前記第2方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第3方向または前記第4方向から見て前記第1剥離体を回転させる第1個別調整部と、を有する、付記1~5のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0184】
[付記7]
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラと、前記第1基板を吸着する第1吸着板と、を有し、
前記第1吸着板が前記第1基板搬送部から前記第1基板を受け取ってから、少なくとも一対の前記第1ラミネートローラが前記第1基板を挟むまで、前記第1吸着板が前記第1基板を吸着する、付記1~6のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0185】
[付記8]
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1貼合部は、前記第1吸着板を前記第1方向、前記第2方向、前記第3方向、前記第4方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第5方向または前記第6方向から見て前記第1吸着板を回転させる第1位置調整部と、前記第1吸着板が前記第1基板を吸着した後、一対の前記第1ラミネートローラが前記第1基板を挟む前に、前記第1基板の位置を検出する第1位置検出部と、を有し、
前記貼合装置は、前記第1位置検出部の検出結果に基づき前記第1位置調整部を制御することで、前記第1基板を所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう制御部を備える、付記7に記載の貼合装置。
【0186】
[付記9]
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラを有し、
前記貼合装置は、前記第1貼合部で作製した前記第2基板の搬送経路を形成する第2基板搬送部と、前記第1貼合部と前記第2基板搬送部とで前記第2基板の搬送速度を個別に制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第2基板が一対の前記第1ラミネートローラから離隔するまで、一対の前記第1ラミネートローラと前記第2基板搬送部を同じ搬送速度で作動させる制御を行なう、付記1~8のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0187】
[付記10]
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラを有し、
前記第1積層フィルムは、前記第1キャリアフィルムの片面に、前記第1ラミネートフィルムと、前記第1ラミネートフィルムの外側に配置される第1外側フィルムと、を有し、
前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムの貼合後に、前記第1基板の前記第1主面の一部が前記第1ラミネートフィルムから露出する場合において、
前記貼合装置は、前記第1外側フィルムと前記第1ラミネートフィルムが同時に前記第1基板と前記第1ラミネートローラに接触しながら一対の前記第1ラミネートローラを通過した後で、前記第1基板及び前記第1ラミネートフィルムとは別に前記第1外側フィルムを回収する第1回収部を備える、付記1~9のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0188】
[付記11]
前記第1貼合部は、前記第1基板の前記第2主面に接触する第1ラミネートローラと、前記第1ラミネートローラの外周面が前記第1基板に接触している間に、前記第1ラミネートローラの前記外周面に接触して前記外周面から異物を除去する清掃ローラと、を有する、付記1~10のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0189】
[付記12]
前記第1基板の前記第2主面に貼合する第2ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第2ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第2キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第2フィルム搬送部を備え、
前記第1貼合部は、前記第1ラミネートフィルムと前記第1基板と前記第2ラミネートフィルムとを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラを有し、
前記第2基板は、前記第1基板を挟んで前記第1ラミネートフィルムと前記第2ラミネートフィルムとを有する、付記1~10のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0190】
[付記13]
前記第1貼合部で作製した前記第2基板の搬送経路を形成する第2基板搬送部と、
前記第1基板の前記第2主面に貼合する第3ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第3ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第3キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第3フィルム搬送部と、
前記第2基板の搬送経路と前記第3ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第2合流地点で、前記第2基板と前記第3ラミネートフィルムを貼合することで、第3基板を作製する第2貼合部と、
を備え、
前記第3ラミネートフィルムは、前記第1基板の前記第2主面の周縁の少なくとも一部から5mm以上はみ出す、付記1~11のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0191】
[付記14]
前記第3ラミネートフィルムと前記第3キャリアフィルムとは第3積層フィルムを構成し、
前記第3積層フィルムは、前記第3キャリアフィルムの片面に、前記第3ラミネートフィルムと、前記第3ラミネートフィルムの外側に配置される第3外側フィルムと、を有し、
前記第3フィルム搬送部は、予めロール状に巻き取られた前記第3積層フィルムを巻き出す第3巻出軸と、前記第3キャリアフィルムの搬送経路の前記第2合流地点よりも手前で前記第3キャリアフィルムを折り返すことで前記第3キャリアフィルムと前記第3ラミネートフィルムを剥離する第3剥離体と、前記第3剥離体で前記第3キャリアフィルムと共に折り返した前記第3外側フィルムを、前記第3キャリアフィルムと共にロール状に巻き取る第3巻取軸と、を有する、付記13に記載の貼合装置。
【0192】
[付記15]
前記第2貼合部は、前記第1基板に接触することなく前記第1ラミネートフィルムを吸着して前記第2基板を前記第2基板搬送部から受け取る第2吸着板と、前記第3ラミネートフィルムに接触する第2ラミネートローラと、を有し、
前記第2吸着板と前記第2ラミネートローラが前記第2基板と前記第3ラミネートフィルムを挟むと共に、前記第2吸着板が前記第2基板を吸着した状態で、前記第2吸着板が前記第2ラミネートローラに対して移動する、付記13又は14に記載の貼合装置。
【0193】
[付記16]
前記第2基板搬送部における前記第2基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第2貼合部は、前記第2吸着板を前記第1方向、前記第2方向、前記第3方向、前記第4方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第5方向または前記第6方向から見て前記第2吸着板を回転させる第2位置調整部と、前記第2吸着板が前記第2基板を吸着した後、前記第2吸着板と前記第2ラミネートローラが前記第2基板を挟む前に、前記第2基板の位置を検出する第2位置検出部と、を有し、
前記貼合装置は、前記第2位置検出部の検出結果に基づき前記第2位置調整部を制御することで、前記第2吸着板を所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう制御部を備える、付記15に記載の貼合装置。
【0194】
[付記17]
前記第1貼合部で作製した前記第2基板の搬送経路を形成する第3基板搬送部と、
前記第2基板の片面に貼合する第4ラミネートフィルムの搬送経路を形成する第4フィルム搬送部と、
前記第2基板の反対面に貼合する第5ラミネートフィルムの搬送経路を形成する第5フィルム搬送部と、
前記第2基板の搬送経路と、前記第4ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第5ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第3合流地点で、前記第2基板に対して前記第4ラミネートフィルムと前記第5ラミネートフィルムを貼合することで、第4基板を作製する第3貼合部を備え、
前記第3貼合部は、前記第4ラミネートフィルムと前記第2基板と前記第5ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第3ラミネートローラを有する、付記1~16のいずれか1項に記載の貼合装置。
【0195】
[付記18]
付記1~17のいずれか1項に記載の貼合装置を用いて前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することを有する、貼合方法。
【0196】
[付記19]
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1フィルム搬送部は、予めロール状に巻き取られた前記第1積層フィルムを巻き出す第1巻出軸と、前記第1キャリアフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1キャリアフィルムを折り返すことで前記第1キャリアフィルムと前記第1ラミネートフィルムを剥離する第1剥離体と、前記第1剥離体で折り返した前記第1キャリアフィルムをロール状に巻き取る第1巻取軸と、を有し、
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第3方向および前記第4方向に前記第1フィルム搬送部を移動させる第1駆動部と、前記第3方向と前記第4方向の少なくとも一方向における前記第1積層フィルムの端を検出する第1エッジ検出部と、前記第1エッジ検出部の検出結果に基づき前記第1駆動部を制御することで、前記第1ラミネートフィルムを所望の位置まで前記第3方向または前記第4方向に移動させる制御を行なう制御部と、を備える、貼合装置。
【0197】
[付記20]
前記第1駆動部は、前記第5方向または前記第6方向から見て前記第1フィルム搬送部を回転させ、
前記制御部は、前記第1エッジ検出部の検出結果に基づき前記第1駆動部を制御することで、前記第1ラミネートフィルムを所望の位置まで回転させる制御を行なう、付記19に記載の貼合装置。
【0198】
[付記21]
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1フィルム搬送部は、前記第1キャリアフィルムの搬送経路の前記第1合流地点よりも手前で前記第1キャリアフィルムを折り返すことで前記第1キャリアフィルムと前記第1ラミネートフィルムを剥離する第1剥離体と、前記第1剥離体を前記第3方向及び前記第4方向に移動させる第1個別調整部と、を有する、貼合装置。
【0199】
[付記22]
前記第1個別調整部は、前記第1剥離体を前記第1方向、前記第2方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第3方向または前記第4方向から見て前記第1剥離体を回転させる、付記21に記載の貼合装置。
【0200】
[付記23]
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラと、前記第1基板を吸着する第1吸着板と、を有し、
前記第1吸着板が前記第1基板搬送部から前記第1基板を受け取ってから、少なくとも一対の前記第1ラミネートローラが前記第1基板を挟むまで、前記第1吸着板が前記第1基板を吸着する、貼合装置。
【0201】
[付記24]
前記第1基板搬送部における前記第1基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第1貼合部は、前記第1吸着板を前記第1方向、前記第2方向、前記第3方向、前記第4方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第5方向または前記第6方向から見て前記第1吸着板を回転させる第1位置調整部と、前記第1吸着板が前記第1基板を吸着した後、一対の前記第1ラミネートローラが前記第1基板を挟む前に、前記第1基板の位置を検出する第1位置検出部と、を有し、
前記貼合装置は、前記第1位置検出部の検出結果に基づき前記第1位置調整部を制御することで、前記第1基板を所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう制御部を備える、付記23に記載の貼合装置。
【0202】
[付記25]
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1貼合部は、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを挟んで送り出す一対の第1ラミネートローラを有し、
前記第1積層フィルムは、前記第1キャリアフィルムの片面に、前記第1ラミネートフィルムと、前記第1ラミネートフィルムの外側に配置される第1外側フィルムと、を有し、
前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムの貼合後に、前記第1基板の前記第1主面の一部が前記第1ラミネートフィルムから露出する場合において、
前記第1外側フィルムと前記第1ラミネートフィルムが同時に前記第1基板と前記第1ラミネートローラに接触しながら一対の前記第1ラミネートローラを通過した後で、前記第1基板及び前記第1ラミネートフィルムとは別に前記第1外側フィルムを回収する第1回収部を備える、貼合装置。
【0203】
[付記26]
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1貼合部は、前記第1基板の前記第2主面に接触する第1ラミネートローラと、前記第1ラミネートローラの外周面が前記第1基板に接触している間に、前記第1ラミネートローラの前記外周面に接触して前記外周面から異物を除去する清掃ローラと、を有する、貼合装置。
【0204】
[付記27]
第1主面と前記第1主面とは反対向きの第2主面とを有する第1基板の搬送経路を形成する第1基板搬送部と、
前記第1基板の前記第1主面に貼合する第1ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第1ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第1キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第1フィルム搬送部と、
前記第1基板の搬送経路と前記第1ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第1合流地点で、前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することで、第2基板を作製する第1貼合部と、
を備え、
前記第1ラミネートフィルムと前記第1キャリアフィルムとは第1積層フィルムを構成し、
前記第1貼合部で作製した前記第2基板の搬送経路を形成する第2基板搬送部と、
前記第1基板の前記第2主面に貼合する第3ラミネートフィルムの搬送経路と、前記第3ラミネートフィルムをその搬送方向に間隔をおいて複数保持する第3キャリアフィルムの搬送経路と、を形成する第3フィルム搬送部と、
前記第2基板の搬送経路と前記第3ラミネートフィルムの搬送経路が合流する第2合流地点で、前記第2基板と前記第3ラミネートフィルムを貼合することで、第3基板を作製する第2貼合部と、
を備え、
前記第3ラミネートフィルムは、前記第1基板の前記第2主面の周縁の少なくとも一部から5mm以上はみ出す、貼合装置。
【0205】
[付記28]
前記第3ラミネートフィルムと前記第3キャリアフィルムとは第3積層フィルムを構成し、
前記第3積層フィルムは、前記第3キャリアフィルムの片面に、前記第3ラミネートフィルムと、前記第3ラミネートフィルムの外側に配置される第3外側フィルムと、を有し、
前記第3フィルム搬送部は、予めロール状に巻き取られた前記第3積層フィルムを巻き出す第3巻出軸と、前記第3キャリアフィルムの搬送経路の前記第2合流地点よりも手前で前記第3キャリアフィルムを折り返すことで前記第3キャリアフィルムと前記第3ラミネートフィルムを剥離する第3剥離体と、前記第3剥離体で前記第3キャリアフィルムと共に折り返した前記第3外側フィルムを、前記第3キャリアフィルムと共にロール状に巻き取る第3巻取軸と、を有する、付記27に記載の貼合装置。
【0206】
[付記29]
前記第2貼合部は、前記第1基板に接触することなく前記第1ラミネートフィルムを吸着して前記第2基板を前記第2基板搬送部から受け取る第2吸着板と、前記第3ラミネートフィルムに接触する第2ラミネートローラと、を有し、
前記第2吸着板と前記第2ラミネートローラが前記第2基板と前記第3ラミネートフィルムを挟むと共に、前記第2吸着板が前記第2基板を吸着した状態で、前記第2吸着板が前記第2ラミネートローラに対して移動する、付記27又は28に記載の貼合装置。
【0207】
[付記30]
前記第2基板搬送部における前記第2基板の搬送方向を第1方向とし、前記第1方向とは逆方向を第2方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して平行な方向であって且つ前記第1方向に対して垂直な一方向を第3方向とし、前記第3方向とは逆方向を第4方向とし、前記第1基板の前記第1主面に対して垂直な一方向を第5方向とし、前記第5方向とは逆方向を第6方向とすると、
前記第2貼合部は、前記第2吸着板を前記第1方向、前記第2方向、前記第3方向、前記第4方向、前記第5方向および前記第6方向に移動させると共に前記第5方向または前記第6方向から見て前記第2吸着板を回転させる第2位置調整部と、前記第2吸着板が前記第2基板を吸着した後、前記第2吸着板と前記第2ラミネートローラが前記第2基板を挟む前に、前記第2基板の位置を検出する第2位置検出部と、を有し、
前記貼合装置は、前記第2位置検出部の検出結果に基づき前記第2位置調整部を制御することで、前記第2吸着板を所望の位置まで移動させるか、回転させる制御を行なう制御部を備える、付記29に記載の貼合装置。
【0208】
[付記31]
付記19~30のいずれか1項に記載の貼合装置を用いて前記第1基板と前記第1ラミネートフィルムを貼合することを有する、貼合方法。
【0209】
以上、本開示に係る貼合装置および貼合方法について説明したが、本開示は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0210】
10 第1基板、10A 第2基板、10B 第3基板、10C 第4基板、11 第1主面、12 第2主面、20 第1積層フィルム、21 第1ラミネートフィルム、21a 基材フィルム、21b 接着層、22 第1キャリアフィルム、23 第1アライメントマーク、24 第1外側フィルム、24a 基材フィルム、24b 接着層、27 切れ目、30 第2積層フィルム、31 第2ラミネートフィルム、31a 基材フィルム、31b 接着層、32 第2キャリアフィルム、33 第2アライメントマーク、34 第2外側フィルム、34a 基材フィルム、34b 接着層、37 切れ目、40 第3積層フィルム、41 第3ラミネートフィルム、41a 基材フィルム、41b 接着層、42 第3キャリアフィルム、43 第3アライメントマーク、44 第3外側フィルム、44a 基材フィルム、44b 接着層、47 切れ目、50 第4積層フィルム、51 第4ラミネートフィルム、51a 基材フィルム、51b 接着層、52 第4キャリアフィルム、60 第5積層フィルム、61 第5ラミネートフィルム、61a 基材フィルム、61b 接着層、62 第5キャリアフィルム、100 貼合装置、101 第1マーク検出部、102 第1駆動部、103 第1エッジ検出部、104 第2マーク検出部、105 第2駆動部、106 第2エッジ検出部、107 第3マーク検出部、108 第3駆動部、109 第3エッジ検出部、110 第1基板搬送部、111 第1搬送ローラ、120 第2基板搬送部、121 第2搬送ローラ、130 第3基板搬送部、131 第3搬送ローラ、190 制御部、210 第1フィルム搬送部、211 第1巻出軸、212 第1剥離体、213 第1巻取軸、214 第1中継ローラ、215 第1中継ローラ、216 第1回収部、217 第1個別調整部、220 第2フィルム搬送部、221 第2巻出軸、222 第2剥離体、223 第2巻取軸、224 第2中継ローラ、225 第2中継ローラ、226 第2回収部、227 第2個別調整部、230 第3フィルム搬送部、231 第3巻出軸、232 第3剥離体、233 第3巻取軸、234 第3中継ローラ、235 第3中継ローラ、240 第4フィルム搬送部、241 第4巻出軸、242 第4剥離体、243 第4巻取軸、244 第4中継ローラ、245 第4中継ローラ、246 第4中継ローラ、250 第5フィルム搬送部、251 第5巻出軸、252 第5剥離体、253 第5巻取軸、254 第5中継ローラ、255 第5中継ローラ、256 第5中継ローラ、310 第1貼合部、311 第1ラミネートローラ、312 第1ラミネートローラ、313 第1回転モータ、314 第1回転モータ、315 第1吸着板、316 第1位置調整部、317 第1位置検出部、318 清掃ローラ、320 第2貼合部、322 第2ラミネートローラ、324 第2回転モータ、325 第2吸着板、326 第2位置調整部、327 第2位置検出部、330 第3貼合部、331 第3ラミネートローラ、332 第3ラミネートローラ、333 第3回転モータ、334 第3回転モータ、339 切断機、A1 透過領域、A2 遮光領域、VL 搬送速度、VS 搬送速度