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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025068579
(43)【公開日】2025-04-28
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20250421BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20250421BHJP
【FI】
H01L21/30 562
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024130942
(22)【出願日】2024-08-07
(31)【優先権主張番号】P 2023178375
(32)【優先日】2023-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100167634
【弁理士】
【氏名又は名称】扇田 尚紀
(74)【代理人】
【識別番号】100187849
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 隆史
(74)【代理人】
【識別番号】100212059
【弁理士】
【氏名又は名称】三根 卓也
(72)【発明者】
【氏名】中島 清次
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 剛史
(72)【発明者】
【氏名】大薗 啓
(72)【発明者】
【氏名】榎木田 卓
【テーマコード(参考)】
5F131
5F146
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA12
5F131BA14
5F131BB02
5F131BB03
5F131CA32
5F131CA38
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB02
5F131DB52
5F131DB62
5F131DB72
5F131DB76
5F131JA16
5F131JA28
5F131JA32
5F146JA27
5F146KA07
5F146LA11
(57)【要約】
【課題】高スループット化に伴う基板処理装置の大型化を抑制する。
【解決手段】基板を収容可能に構成された容器が複数載置される容器載置部を有する搬入出ブロックと、前記搬入出ブロックと幅方向に隣接するように設けられ、前記基板に処理を施す処理ユニットを複数有する処理ブロックと、を備え、前記搬入出ブロックは、前記基板を受け渡すための受け渡しユニットが積層された受け渡しブロックが、前記処理ブロックとの間での受け渡し用に、当該処理ブロック側に設けられ、、前記容器載置部と前記受け渡しブロックとの間で前記基板を搬送する第1搬送機構をさらに有し、前記処理ブロックは、前記受け渡しブロックと前記処理ユニットとの間で前記基板を搬送する第2搬送機構をさらに有し、前記第1搬送機構は、前記基板を支持する支持部を有し、前記支持部に支持された基板が、平面視で、前記受け渡しブロックを、前記幅方向と交差する奥行き方向に通り過ぎることが可能に構成されている、基板処理装置である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を収容可能に構成された容器が複数載置される容器載置部を有する搬入出ブロックと、
前記搬入出ブロックと幅方向に隣接するように設けられ、前記基板に処理を施す処理ユニットを複数有する処理ブロックと、を備え、
前記搬入出ブロックは、
前記基板を受け渡すための受け渡しユニットが積層された受け渡しブロックが、前記処理ブロックとの間での受け渡し用に、当該処理ブロック側に設けられ、
前記容器載置部と前記受け渡しブロックとの間で前記基板を搬送する第1搬送機構をさらに有し、
前記処理ブロックは、前記受け渡しブロックと前記処理ユニットとの間で前記基板を搬送する第2搬送機構をさらに有し、
前記第1搬送機構は、
前記基板を支持する支持部を有し、
前記支持部に支持された基板が、平面視で、前記受け渡しブロックを、前記幅方向と交差する奥行き方向に通り過ぎることが可能に構成されている、基板処理装置。
【請求項2】
前記第1搬送機構は、前記受け渡しブロックとの間での前記基板の受け渡しを、前記奥行き方向からのみ行う、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記搬入出ブロックにおける前記第1搬送機構が設けられた第1搬送空間に、上方から清浄気体を供給する第1送風ユニットをさらに備え、
前記第1搬送機構は、前記受け渡しブロックとの間での前記基板の受け渡しを、前記奥行き方向の一方側からのみ行い、
前記第1送風ユニットは、前記第1搬送空間のうち前記受け渡しブロックより前記奥行き方向の前記一方側にのみ前記清浄気体を供給するように構成され、
前記第1搬送空間のうち、前記受け渡しブロックより前記奥行き方向の他方側は、電装品を収納する収納部で埋められている、請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記容器載置部は、前記搬入出ブロックにおいて、前記幅方向にかかる前記処理ブロック側とは反対側に設けられている、請求項1~3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1搬送機構は、前記容器載置部との間での前記基板の受け渡しを、前記幅方向にかかる前記処理ブロック側から行う、請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1搬送機構は、前記支持部の鉛直方向への移動をガイドする第1ガイド部と、前記第1ガイド部の前記奥行き方向への移動をガイドする第2ガイド部と、をさらに有し、
前記幅方向について、前記容器載置部と前記受け渡しブロックとの間の隙間の大きさは、前記第1ガイド部の長さより大きく、且つ、前記支持部の長さよりも小さい、請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第2搬送機構は、前記受け渡しブロックとの間での前記基板の受け渡しを、前記幅方向から行う、請求項1~3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記処理ブロックは、鉛直方向に複数のブロックに分割され、
前記複数のブロックそれぞれに前記第2搬送機構が設けられ、
前記受け渡しブロックは、前記複数のブロック全ての前記第2搬送機構との間で前記基板を受け渡しが可能に設けられている、請求項1~3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記処理ブロックにおける前記幅方向にかかる前記搬入出ブロックと反対側に設けられた他のブロックと、
前記処理ブロックにおける前記第2搬送機構が設けられた空間である第2搬送空間に上方から清浄気体を送る第2送風ユニットと、をさらに備え、
前記第2送風ユニットは、その一部が前記他のブロックの上に重ねられている、請求項1~3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記処理ブロックは、前記幅方向に複数の分割ブロックに分割されており、
前記分割ブロック毎に、
複数の前記処理ユニットと、
前記幅方向に直線的にのみ前記基板を搬送するシャトル搬送機構と、が設けられている、請求項1~3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記処理ブロックは、互いに隣り合う前記分割ブロックの間に中間ブロックをさらに有し、
前記中間ブロックは、前記受け渡しブロックを有し、
前記シャトル搬送機構は、前記受け渡しブロック間で、前記基板を前記幅方向に直線的に搬送する、請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記複数の前記分割ブロックは、前記幅方向に連なっており、
前記シャトル搬送機構は、当該シャトル搬送機構が設けられた前記分割ブロック内の前記受け渡しユニットと、当該分割ブロックに隣接する他の前記分割ブロック内の前記受け渡しユニットとの間で、前記基板を前記幅方向に直線的に搬送する、請求項10に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記シャトル搬送機構による直線的なウェハWの搬送経路及び当該シャトル搬送機構が前記基板を搬送する前記受け渡しユニットは、平面視で前記処理ユニットに重なる、請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記第1搬送機構は、前記幅方向にかかる前記搬入出ブロック側の前記分割ブロック内の、前記シャトル搬送機構が前記基板を搬送する前記受け渡しユニットに対しても、前記基板を搬送する、請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記第1搬送機構は、前記受け渡しブロックとの間での前記基板の受け渡しを、前記奥行き方向の一方側からのみ行い、
前記幅方向にかかる前記搬入出ブロック側の前記分割ブロック内の、前記シャトル搬送機構が前記基板を搬送する前記受け渡しユニットは、前記奥行き方向について、前記搬入出ブロックの前記受け渡しブロックよりも前記一方側に設けられている、請求項14に記載の基板処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示の塗布、現像装置は、キャリアブロックにキャリアにより搬入された基板に対してレジスト膜を含む塗布膜を形成した後、インターフェイスブロックを介して露光装置に搬送し、インターフェイスブロックを介して戻ってきた露光後の基板を現像処理してキャリアブロックに受け渡す。この塗布、現像装置は処理ブロックを含む。処理ブロックは、塗布膜形成用の単位ブロックと、塗布膜形成用の単位ブロックに対して積層された現像処理用の単位ブロックと、を含む。各単位ブロックは、液処理ユニットと、加熱ユニットと、冷却ユニットと、ユニット間で基板を搬送する搬送手段を備える。また、単位ブロックには、キャリアブロックとインターフェイスブロックとをつなぐための基板の搬送領域が形成されている。搬送領域のキャリアブロックと隣接する領域は、基板の受け渡し領域となっている。この受け渡し領域には、1個以上の受け渡しステージを備える棚ユニットが設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-203075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示にかかる技術は、高スループット化に伴う基板処理装置の大型化を抑制する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、基板を収容可能に構成された容器が複数載置される容器載置部を有する搬入出ブロックと、前記搬入出ブロックと幅方向に隣接するように設けられ、前記基板に処理を施す処理ユニットを複数有する処理ブロックと、を備え、前記搬入出ブロックは、前記基板を受け渡すための受け渡しユニットが積層された受け渡しブロックが、前記処理ブロックとの間での受け渡し用に、当該処理ブロック側に設けられ、前記容器載置部と前記受け渡しブロックとの間で前記基板を搬送する第1搬送機構をさらに有し、前記処理ブロックは、前記受け渡しブロックと前記処理ユニットとの間で前記基板を搬送する第2搬送機構をさらに有し、前記第1搬送機構は、前記基板を支持する支持部を有し、前記支持部に支持された基板が、平面視で、前記受け渡しブロックを、前記幅方向と交差する奥行き方向に通り過ぎることが可能に構成されている、基板処理装置である。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、高スループット化に伴う基板処理装置の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態にかかる基板処理装置としての塗布現像装置の構成の概略を示す説明図である。
図2図1の塗布現像装置の手前側の構成の概略を示す説明図である。
図3】処理ブロックの構成の概略を模式的に示す説明図である。
図4】カセットブロックにおける処理ブロック側の構成の説明図である。
図5】カセットブロックのサイズの説明図である。
図6】インターフェイスブロックの構成の説明図である。
図7】カセットブロックが有する受け渡しブロックの変形例の説明図である。
図8】処理ブロックの上側サブブロックが有する上側の層の具体例の説明図である。
図9】処理ブロックの上側サブブロックが有する上側の層の具体例の説明図である。
図10】処理ブロックの上側サブブロックが有する上側の層の具体例の説明図である。
図11】処理ブロックの上側サブブロックが有する上側の層の具体例の説明図である。
図12】処理ブロックの変形例1の構成の概略を示す説明図である。
図13図12の処理ブロックの手前側の構成の概略を示す説明図である。
図14】分割ブロックの構成の概略を模式的に示す説明図である。
図15】中間ブロックの構成の説明図である。
図16】処理ブロックの変形例2の構成の概略を示す説明図である。
図17図16の処理ブロックが有する中間ブロックの構成の説明図である。
図18】処理ブロックの変形例3の構成の概略を示す説明図である。
図19図17の処理ブロックが有する分割ブロックの構成の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
半導体デバイス等の製造工程におけるフォトリソグラフィー工程では、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)等の基板上にレジストパターンを形成するために所定の処理が行われる。この所定の処理には、例えば基板上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、所定のパターンに露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理等である。これらの処理のうち、レジスト塗布処理や現像処理等は、基板に各種処理を施す各種処理ユニットや基板を搬送する搬送ユニット等を搭載した基板処理装置である塗布現像装置で行われている。
【0009】
基板処理装置には高スループットが求められる。高スループット化を達成するためには、基板処理装置への各処理ユニットの搭載数を多くする必要がある。しかし、このように搭載数を多くすると、装置が大型化してしまう。具体的には、装置の占有床面積が大きくなってしまう。
【0010】
そこで、本開示にかかる技術は、高スループット化に伴う基板処理装置の大型化を抑制する。
【0011】
以下、本実施形態にかかる基板処理装置について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0012】
<塗布現像装置>
図1は、本実施形態にかかる基板処理装置としての塗布現像装置の構成の概略を示す説明図である。図2は、図1の塗布現像装置の手前側の構成の概略を示す説明図である。図3は、後述の処理ブロックの構成の概略を模式的に示す説明図である。なお、図2では、後述の収納部50の図示を省略している。
【0013】
図1及び図2に示すように、塗布現像装置1は、搬入出ブロックとしてのカセットブロック10と、処理ブロック11と、他のブロックとしてのインターフェイスブロック12とを備え、露光装置(図示せず)と連結される。カセットブロック10と、処理ブロック11と、インターフェイスブロック12とは、水平方向の一方向である幅方向(図のY方向)にこの順で並ぶように設けられ、一体に接続されている。また、インターフェイスブロック12における処理ブロック11と反対側に露光装置が連結される。なお、露光装置は、ウェハWに、露光処理を施すものである。
【0014】
カセットブロック10には、ウェハWを収容可能に構成された容器であるカセットCが搬入出される。
カセットブロック10は、カセットCが複数載置される容器載置部としてのカセット載置台20を有する。カセットブロック10において、カセット載置台20は、例えば、幅方向一方側(図のY方向負側)の端部に設けられ、すなわち、幅方向にかかる処理ブロック11側とは反対側の端部に設けられている。
【0015】
カセット載置台20には、カセットCが、奥行き方向(図のX方向)に複数並ぶように載置される。具体的には、カセット載置台20上に、奥行き方向に一列に並べて、複数(例えば4つ)の載置板21が設けられ、各載置板21には、塗布現像装置1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置することができる。なお、奥行き方向は、平面視で幅方向(図のY方向)と交差する方向であり、具体的には、平面視で幅方向と直交する方向である。
【0016】
載置板21は、昇降板(図示せず)を含む。昇降板は、載置板21に載置されたカセットC内のウェハWを、複数まとめて昇降させ、カセット載置台20内に移動させ、後述の第1搬送機構40との間でのウェハWの受け渡しを可能とする。昇降板は、例えば、昇降機構(図示せず)により、上側の第1位置と下側の第2位置との間で昇降する。第1位置は、昇降板上のウェハWがカセットC内に位置する位置であり、第2位置は、昇降板と第1搬送機構40との間でウェハWの受け渡しが行われる位置である。
なお、ウェハWの直径によっては、上述のような昇降板を介して、カセットCと第1搬送機構40との間でウェハWを受け渡すことが、規格で定められている。
【0017】
また、カセットブロック10は、受け渡しブロック30を有する。受け渡しブロック30は、ウェハWを受け渡すための受け渡しユニット31が積層されたものである。カセットブロック10において、受け渡しブロック30は、処理ブロック11との間での受け渡し用に、幅方向の処理ブロック11側(図のY方向正側)に設けられる。具体的には、カセットブロック10における、処理ブロック11の後述の第2搬送空間K2と幅方向(図のY方向)で隣接する部分に、受け渡しブロック30は設けられる。
【0018】
さらに、カセットブロック10は、カセット載置台20と受け渡しブロック30との間でウェハWを搬送する第1搬送機構40を有する。第1搬送機構40は、ウェハWを支持する支持部としてのフォーク41を有する。フォーク41は、鉛直方向(図のZ方向)、鉛直軸周りの方向、奥行き方向(図のX方向)及び幅方向(図のY方向)に移動自在に構成されている。
そして、第1搬送機構40は、図1において、黒色の太線矢印で示すように、フォーク41に支持されたウェハWが、平面視で、受け渡しブロック30を奥行き方向(図のX方向)に通り過ぎることが可能に構成されている。
【0019】
また、カセットブロック10は、後述するように、収納部50を有する。さらに、カセットブロック10に対しては、後述するように、第1送風ユニット60(図4参照)が設けられている。
カセットブロック10の詳細な構成については後述する。
【0020】
処理ブロック11は、現像処理等の所定の処理を施す各種処理ユニットを複数有するものであり、カセットブロック10と幅方向(図のY方向)に隣接するように設けられている。
【0021】
また、処理ブロック11は第2搬送機構70をさらに有する。
第2搬送機構70は、受け渡しブロック30と処理ブロック11内の処理ユニットとの間でウェハWを搬送する。第2搬送機構70は、処理ブロック11内の処理ユニット間でウェハWを搬送してもよい。また、本例において、第2搬送機構70は、処理ブロック11内の処理ユニットとインターフェイスブロック12の後述の受け渡しブロック110との間でも、ウェハWを搬送する。
この第2搬送機構70は、受け渡しブロック30との間でのウェハWの受け渡しを、幅方向(図のY方向)から行う。
【0022】
例えば、処理ブロック11では、図3に示すように、第2搬送機構70がそれぞれ設けられたサブブロックBLが鉛直方向に積層され、図の例では、2つのサブブロックBLが鉛直方向に積層されている。以下では、上側のサブブロックBLを上側サブブロックBL1、下側のサブブロックBLを下側サブブロックBL2ということがある。
【0023】
各サブブロックBLにおける奥行き方向(図のX方向)中央には、第2搬送機構70が設けられた第2搬送空間K2が、平面視で幅方向(図のY方向)に延びるように形成されている。
【0024】
また、各サブブロックBLにおける、第2搬送空間K2の手前側(図のX方向負側)の空間と奥側(図のX方向正側)の空間それぞれに、処理ユニットが鉛直方向(図のZ方向)及び幅方向(図のY方向)の両方に沿って複数設けられている。
【0025】
上側サブブロックBL1における第2搬送空間K2の手前側(図のX方向負側)は、上側の層BL11と下側の層BL12に分割されている。層BL11、BL12それぞれに、図2に示すように、幅方向(図のY方向)に沿って、現像ユニットDEVが複数(図の例では2つ)設けられている。
【0026】
現像ユニットDEVは、露光後のウェハWに現像処理を施し、ウェハW上のレジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する。各現像ユニットDEVは、ウェハWを保持して回転させるスピンチャック81と、スピンチャック81上のウェハWを囲みウェハWから飛散等した処理液を回収するカップ82と、を有する。また、図1に示すように、スピンチャック81に保持されたウェハWに、現像液を処理液として吐出するノズル83が設けられている。このノズル83は、例えば、層BL11、BL12それぞれに1つ設けられ、同じ層の現像ユニットDEV間で共有される。
【0027】
下側サブブロックBL2における第2搬送空間K2の手前側も、図2に示すように、上側サブブロックBL1と同様、上側の層BL21と下側の層BL22に分割されている。ただし、下側サブブロックBL2では、層BL21、BL22それぞれに、幅方向(図のY方向)に沿って、レジスト膜形成ユニットCOTが複数(図の例では2つ)設けられている。
【0028】
レジスト膜形成ユニットCOTは、ウェハWにレジスト膜形成処理を施し、ウェハW上にレジスト膜を形成する。各レジスト膜形成ユニットCOTは、現像ユニットDEVと同様、スピンチャック81とカップ82とを有する。また、同じ層のレジスト膜形成ユニットCOT間で共有されるノズル83が設けられている。なお、レジスト膜形成ユニットCOTに対するノズル83からは、レジスト膜形成用のレジスト液が処理液として吐出される。
【0029】
図1及び図3に示すように、各サブブロックBLにおける第2搬送空間K2の奥側(図のX方向正側)の上部には、熱処理ユニットHTが、鉛直方向(図のZ方向)に沿って複数(図3の例では4つ)設けられ、また、幅方向(図のY方向)に沿っても複数(図1の例では3つ)設けられている。各熱処理ユニットHTは、例えば、ウェハWに加熱処理を施す。各熱処理ユニットHTは、ウェハWに加熱処理及び冷却処理の両方を施してもよい。
なお、各サブブロックBLにおける第2搬送空間K2の奥側下部には、収納部90が設けられている。収納部90には、熱処理ユニットHT用の電装品(例えば熱処理ユニットHTを制御するドライバ等)が収納される。
【0030】
さらに処理ブロック11では、下側サブブロックBL2の下側にユーティリティ部Uが設けられている。ユーティリティ部Uは、例えば、収納部として機能し、レジスト膜形成ユニットCOTへのレジスト液の供給に関する部材(レジスト液の貯留ボトル等)が収納される。
【0031】
さらに、処理ブロック11では、サブブロックBL毎に、第2送風ユニット100のフィルタ102が設けられている。
第2送風ユニット100は、第2搬送空間K2に上方から、清浄気体を供給する。第2送風ユニット100は、フィルタ102に加え、ファンユニット101(図6参照)を含む。
【0032】
ファンユニット101は、気体をフィルタ102に送る。具体的には、例えば、ファンユニット101は、当該ファンユニット101に気体を取り込むと共に、取り込まれた気体を、ダクト(図示せず)を介して、フィルタ102に送る。ファンユニット101は、サブブロックBL間で共有される。ファンユニット101の配設位置は、インターフェイスブロック12上であってもよい。すなわち、ファンユニット101は、インターフェイスブロック12の上に重ねられてもよい。
【0033】
フィルタ102は、ファンユニット101から送られた気体を清浄化すると共に、すなわち、上記気体中のパーティクルをフィルタリングすると共に、清浄化された気体(清浄気体)を、下方の第2搬送空間K2に向けて吹き出す。
フィルタ102は、対応する第2搬送空間K2の上方に設けられている。
【0034】
このように、第2送風ユニット100の一部(具体的にはファンユニット101)が、インターフェイスブロック12の上に重ねられている。
【0035】
インターフェイスブロック12は、処理ブロック11と露光装置(図示せず)との間に設けられ、これらの間でウェハWを中継する。
インターフェイスブロック12は、図1及び図2に示すように、受け渡しブロック110を有する。受け渡しブロック110は、ウェハWを受け渡すための受け渡しユニット111が積層されたものである。インターフェイスブロック12において、受け渡しブロック110は、処理ブロック11との間でのウェハWの受け渡し用に、幅方向の処理ブロック11側(図のY方向負側)に設けられる。具体的には、インターフェイスブロック12における、処理ブロック11の第2搬送空間K2と幅方向(図のY方向)で隣接する位置に、受け渡しブロック110は設けられている。
【0036】
また、インターフェイスブロック12は、受け渡しブロック110と露光装置との間でウェハWを搬送する第3搬送機構120を有する。第3搬送機構120は、ウェハWを支持するフォーク121を有する。フォーク121は、鉛直方向(図のZ方向)、鉛直軸周りの方向、奥行き方向(図のX方向)及び幅方向(図のY方向)に移動自在に構成されている。
【0037】
さらに、インターフェイスブロック12に対しては、後述するように、第3送風ユニット130が設けられている。
インターフェイスブロック12の詳細な構成については後述する。
【0038】
また、塗布現像装置1は、第1~第3搬送機構40、70、120の制御を含む当該塗布現像装置1を構成する部分の制御を行う制御部200を有している。制御部200は、例えばCPU等のプロセッサやメモリを備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、塗布現像装置1による処理を制御する指令を含むプログラムが格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御部200にインストールされたものであってもよい。記憶媒体Hは、一時的なものであっても、非一時的なものであってもよい。
制御部200は、カセットブロック10の後述の収納部51または収納部52に収納されてもよい。
【0039】
<カセットブロック10>
次に、カセットブロック10のより詳細な構成について、図1及び図2を参照し、図4及び図5を用いて、説明する。図4は、カセットブロック10における処理ブロック11側の構成の説明図である。図5は、カセットブロック10のサイズの説明図である。
【0040】
カセットブロック10は前述のように第1搬送機構40を有する。
第1搬送機構40は、図4に示すように、フォーク41に加えて、第1ガイド部42と第2ガイド部43とを有する。
【0041】
第1ガイド部42は、フォーク41の鉛直方向(図のZ方向)への移動をガイドする。具体的には、第1ガイド部42は、例えば、当該第1ガイド部42に沿って昇降体44を移動させる。昇降体44には、回動体45を介してフォーク41が支持される。回動体45は、昇降体44上を回動する。フォーク41は、回動体45に対して水平に進退する。
【0042】
第2ガイド部43は、第1ガイド部42の奥行き方向(図のX方向)への移動をガイドする。具体的には、第2ガイド部43は、以下のように第1ガイド部42が移動するのをガイドする。すなわち、図1及び図2に示すように、第1搬送機構40が設けられた第1搬送空間K1における、平面視でカセット載置台20と幅方向(図のY方向)に隣接する領域を、第1ガイド部42が奥行き方向に移動するのを、第2ガイド部43はガイドする。
【0043】
カセットブロック10では、幅方向(図のY方向)について、以下の条件(A)を満たす。
(A)図5に示すように、カセット載置台20と受け渡しブロック30との間の隙間h1の大きさ(幅)W1は、第1ガイド部42の長さ(幅)W2よりも大きく、且つ、フォーク41の長さ(幅)よりも小さい。
【0044】
なお、条件(A)における「フォーク41の長さ」とは、奥行き方向(図のX方向)に移動する時の、フォーク41の幅方向(図のY方向)にかかる大きさを意味する。
【0045】
前述のように、カセットブロック10において、第1搬送機構40は、フォーク41に支持されたウェハWが、平面視で、受け渡しブロック30を奥行き方向(図のX方向)に通り過ぎることが可能に構成されている。このように通り過ぎる際、カセットブロック10が上記条件(A)を満たすため、第1ガイド部42は、上記隙間h1を通過することができる。
【0046】
なお、上記条件(A)を満たす場合、フォーク41が奥行き方向(図のX方向)に移動したときに、第1ガイド部42は上記隙間h1を通過することができるが、フォーク41に支持されたウェハWは上記隙間h1を通過することはできない。
【0047】
また、第1搬送機構40は、カセット載置台20との間でのウェハWの受け渡しを、幅方向(図のY方向)にかかる処理ブロック11側から行う。
【0048】
一方、第1搬送機構40は、受け渡しブロック30との間でのウェハWの受け渡し(すなわち受け渡しブロック30に対するウェハWの搬送)を、奥行き方向(図のX方向)からのみ行い、幅方向(図のY方向)からは行わない。具体的には、第1搬送機構40は、図1において白抜き点線矢印で示すように、受け渡しブロック30との間でのウェハWの受け渡しを、奥側(図のX方向正側)からのみ行い、幅方向(図のY方向)及び手前側(図のX方向負側)からは行わない。
【0049】
また、カセットブロック10では、第1搬送空間K1内に受け渡しブロック30が設けられる。
【0050】
第1搬送空間K1内において、受け渡しブロック30は、処理ブロック11が含む全てのサブブロックBLの第2搬送機構70との間でウェハWが受け渡し可能に設けられている。具体的には、例えば、受け渡しブロック30は、図2に示すように、鉛直方向(図のX方向)に連続し、幅方向(図のY方向)視で上側サブブロックBL1と下側サブブロックBL2の両方と重なるように設けられている。
【0051】
受け渡しブロック30の上端の高さは、例えば、第1搬送空間K1を画成するカセットブロック10の筐体10aの天井面の高さと略一致する。すなわち、受け渡しブロック30は、筐体10aの天井面との間に隙間が殆ど生じないように設けられる。
また、受け渡しブロック30の下端の高さは、下側サブブロックBL2の第2搬送機構70と受け渡しブロック30との間でもウェハWが受け渡し可能な高さであり、例えば、層BL21の下端の高さと略一致する。
【0052】
図4に示すように、筐体10aにより画成される第1搬送空間K1のうち、受け渡しブロック30より手前側(図のX方向負側)は、各種電装品を収納する収納部50で埋められている。具体的には、図1及び図4に示すように、第1搬送空間K1のうち、受け渡しブロック30より手前側であって処理ブロック11側(図のY方向正側)且つ上側の部分は、収納部50で埋められている。収納部50は、鉛直方向(図のZ方向)について、受け渡しブロック30と略同じ範囲に存在する。すなわち、収納部50の上端部と下端部の高さは、受け渡しブロック30のものと略一致する。
【0053】
また、カセットブロック10に対しては、第1送風ユニット60が設けられている。
第1送風ユニット60は、第1搬送空間K1に上方から、清浄気体を供給する。第1送風ユニット60は、ファンユニット61及びフィルタ62を含む。
ファンユニット61は、気体をフィルタ62に送る。具体的には、例えば、ファンユニット61は、当該ファンユニット61に気体を取り込むと共に、取り込んだ気体をフィルタ62に送る。
フィルタ62は、ファンユニット61から送られた気体を清浄化すると共に、すなわち、上記気体中のパーティクルをフィルタリングすると共に、清浄化された気体(清浄気体)を下方の第1搬送空間K1に向けて吹き出す。
【0054】
第1送風ユニット60は、例えば、第1搬送空間K1のうち、収納部50で埋められていない受け渡しブロック30より奥側(図のX方向正側)にのみ、清浄気体を供給する。
具体的には、第1搬送空間K1における受け渡しブロック30より奥側の部分の上方にのみ、フィルタ62が設けられている。
【0055】
なお、第1送風ユニット60から第1搬送空間K1に供給された清浄気体が、ウェハWが通過し得る収納部50の下方も流れるように、カセットブロック10の底側からの排気が、手前側と奥側(図のX方向正側と負側)の両方から行われてもよい。すなわち、カセットブロック10の底部における。手前側と奥側に、第1搬送空間K1から排気する排気口(図示せず)が設けられていてもよい。
【0056】
なお、カセットブロック10の上部に、各種電装品を収納する収納部51、52がさらに設けられていてもよい。ただし、収納部51、52の上端の高さは、処理ブロック11の上端の高さ以下とされる。例えば、収納部51は、フィルタ62の上方に設けられ、収納部52は、受け渡しブロック30の上方と収納部50の上方とに跨るように設けられる。
【0057】
また、第1送風ユニット60のファンユニット61は、第1搬送空間K1より高い位置であって第1搬送空間K1より奥側(図のX方向正側)に設けられていてもよい。この場合、ファンユニット61の下側の部分が、各種電装品を収納する収納部53となっていてもよい。収納部53は、上面視でカセット載置台20と重なる領域まで延びていてもよい。
【0058】
<インターフェイスブロック12>
続いて、インターフェイスブロック12のより詳細な構成について、図2を参照し、図6を用いて、説明する。図6は、インターフェイスブロック12の構成の説明図である。
【0059】
インターフェイスブロック12は前述のように第3搬送機構120を有する。
第3搬送機構120は、例えば、フォーク121が受け渡しブロック110の手前側(図6等のX方向負側)の空間のみを移動すると共に、フォーク121が受け渡しブロック110との間でのウェハWの受け渡しを手前側からのみ行う、ように構成されている。
【0060】
また、インターフェイスブロック12では、第3搬送機構120が設けられた第3搬送空間K3内に受け渡しブロック110が設けられる。
【0061】
第1搬送空間K1内において、受け渡しブロック110は、処理ブロック11が含む全てのサブブロックBLの第2搬送機構70との間でウェハWが受け渡し可能に設けられている。具体的には、例えば、受け渡しブロック110は、図2に示すように、鉛直方向(図のZ方向)に連続し、幅方向(図のY方向)視で上側サブブロックBL1と下側サブブロックBL2の両方と重なっている。
【0062】
受け渡しブロック110は、例えば、図6に示すように、第3搬送空間K3を画成するインターフェイスブロック12の筐体12aの天井面との間に隙間を空けて設けられる。
【0063】
第3搬送空間K3における奥側(図のX方向正側)且つ上側の端部には、各種電装品を収納する収納部140が設けられている。収納部140は、受け渡しブロック110と間を空けて設けられている。
【0064】
また、第3搬送空間K3を画成する筐体12aの奥行き(図のX方向の長さ)は、処理ブロック11の奥行きよりも小さい。そのため、筐体12aと処理ブロック11とは、正面側(図のX方向正側)端が略一致するが、奥側(図のY方向負側)端が一致せず、奥側端は、処理ブロック11の方が奥側に位置する。
【0065】
さらに、インターフェイスブロック12に対しては、第3送風ユニット130が設けられている。
第3送風ユニット130は、第3搬送空間K3に上方から、清浄気体を供給する。第3送風ユニット130は、ファンユニット131及びフィルタ132を含む。
ファンユニット131は、気体をフィルタ132に送る。具体的には、例えば、ファンユニット131は、当該ファンユニット131に気体を取り込むと共に、取り込んだ気体を、ダクト133を介して、フィルタ132に送る。
フィルタ132は、ファンユニット131から送られた気体を清浄化すると共に、すなわち、上記気体中のパーティクルをフィルタリングすると共に、清浄化された気体(清浄気体)を下方の第3搬送空間K3に向けて吹き出す。
【0066】
第3送風ユニット130は、例えば、第3搬送空間K3のうち以下の部分に清浄気体を供給する。
・ウェハWが通過し得る受け渡しブロック110より手前側(図のX方向負側)の空間
・受け渡しブロック110と上面視で重なる空間
・受け渡しブロック110と収納部140との間の空間
【0067】
具体的には、フィルタ132が、筐体12aの手前側(図のX方向負側)端から、受け渡しブロック110と収納部140との間の部分に至るまで、設けられている。
【0068】
また、第3送風ユニット130のファンユニット131は、筐体12aより奥側(図のX方向正側)に設けられていてもよい。ただし、この場合、ファンユニット131は、その奥側端が、処理ブロック11の奥側端より奥側に位置しないように設けられる。
【0069】
前述のように、処理ブロック11に用いられる第2送風ユニット100のファンユニット101が、インターフェイスブロック12の上に重ねられてもよい。具体的には、ファンユニット101は、フィルタ132の上に重ねられてもよい。ただし、ファンユニット101の上端の高さは、処理ブロック11の上端の高さ以下とされる。このようにファンユニット101を設けることによって、塗布現像装置1の全体的な高さを抑えることができる。
【0070】
また、インターフェイスブロック12におけるファンユニット101より手前側(図のX方向負側)の部分の上方及び奥側(図のX方向正側)の部分の上方のそれぞれに、収納部141、142が設けられてもよい。ただし、収納部141、142の上端の高さは、処理ブロック11の上端の高さ以下とされる。収納部141、142には、例えば、従来処理ブロック11の上方に搭載されていた物(例えばレジスト膜形成ユニットCOT用の電装品や第2搬送機構70用の電装品)が収納される。このように収納部141、142を設けることによっても、塗布現像装置1の全体的な高さを抑えることができる。
【0071】
<塗布現像装置1による処理の例>
次に、塗布現像装置1による処理の一例について説明する。なお、以下の各工程は、プログラム格納部(図示せず)に格納されたプログラムに基づく制御部200の制御の下、実行される。
【0072】
(ステップS1)
まず、塗布現像装置1の受け渡しブロック30内にウェハWが搬入される。
【0073】
具体的には、例えば、まず、カセット載置台20の手前側(図4等のX方向負側)の載置板21の昇降板(図示せず)が、前述の第2位置に移動された状態で、昇降板上のウェハWが、第1搬送機構40のフォーク41に受け渡される。
【0074】
次に、フォーク41に支持されたウェハWが、平面視で、奥側(図4等のX方向正側)に向けて移動され、受け渡しブロック30を通り過ぎる。
具体的には、第1ガイド部42が、奥行き方向に沿って奥側に移動し、フォーク41に支持されたウェハWが、受け渡しブロック30の下方を通過して、受け渡しブロック30より奥側まで移動される。
一実施形態において、ウェハWの高さは、載置板21の昇降板からフォーク41に受け渡される時と、受け渡しブロック30を平面視で通り過ぎる時とで、略等しい。
【0075】
その後、フォーク41に支持されたウェハWが、受け渡しブロック30の奥側(図4等のX方向正側)から当該受け渡しブロック30に、受け渡される。
具体的には、フォーク41が、受け渡しブロック30における下側サブブロックBL2に対応する受け渡しユニット31内に奥側から進入し、フォーク41から当該受け渡しユニット31にウェハWが受け渡される。
【0076】
(ステップS2)
次に、ウェハWにレジスト膜塗布処理が施され、ウェハW上にレジスト膜が形成される
具体的には、例えば、ウェハWが、第2搬送機構70によって、受け渡しブロック30における下側サブブロックBL2に対応する受け渡しユニット31から、下側サブブロックBL2のレジスト膜形成ユニットCOTに、搬送される、そして、レジスト液が、ウェハWの表面に回転塗布され、ウェハWの表面を覆うように、レジスト膜が形成される。
【0077】
(ステップS3)
続いて、ウェハWに露光前加熱(PAB:Pre-Applied
Bake)処理が施される。
具体的には、ウェハWが、第2搬送機構70によって、PAB処理用の熱処理ユニットHTに搬送され、当該ウェハWに対し、PAB処理が施される。その後、ウェハWが、インターフェイスブロック12の受け渡しブロック110における下側サブブロックBL2に対応する受け渡しユニット111に搬送される。
【0078】
(ステップS4)
次に、ウェハWに露光処理が施される。
具体的には、例えば、ウェハWが、第3搬送機構120によって、受け渡しブロック110における下側サブブロックBL2に対応する受け渡しユニット111から、露光装置に搬送され、ウェハW上のレジスト膜が、所定のパターンに露光される。その後、ウェハWが、第3搬送機構120によって、受け渡しブロック110における上側サブブロックBL1に対応する受け渡しユニット111に搬送される。
【0079】
(ステップS5)
次いで、ウェハWにPEB(Post Exposure Bake)処理が施される。
具体的には、例えば、ウェハWが、第2搬送機構70によって、受け渡しブロック110における上側サブブロックBL1に対応する受け渡しユニット111から、上側サブブロックBL1のPEB処理用の熱処理ユニットHTに搬送され、当該ウェハWに対し、PEB処理が施される。
【0080】
(ステップS6)
続いて、ウェハWに現像処理が施される。
具体的には、例えば、ウェハWが、第2搬送機構70によって、現像ユニットDEVに搬送され、当該ウェハWに対して、現像液を用いた現像処理が施される。
【0081】
(ステップS7)
次に、ウェハWに、ポストベーク処理が施される。
具体的には、例えば、ウェハWが、第2搬送機構70によって、ポストベーク処理用の熱処理ユニットHTに搬送され、当該ウェハWに対し、ポストベーク処理が施される。その後、ウェハWが、第2搬送機構70によって、カセットブロック10の受け渡しブロック30における上側サブブロックBL1に対応する受け渡しユニット31に搬送される。
【0082】
(ステップS8)
そして、ウェハWが塗布現像装置1から搬出される。
具体的には、ウェハWが、ステップS1とは逆の手順で、前述の第2位置に位置する、カセット載置台20の手前側(図4等のX方向負側)の載置板21の昇降板(図示せず)上に戻される。
【0083】
これで塗布現像装置1による処理は完了する。
【0084】
<本実施形態の主な効果>
以上のように、塗布現像装置1では、カセットブロック10と処理ブロック11との間でウェハWを受け渡すための受け渡しユニット31が積層された受け渡しブロック30を、カセットブロック10が有する。そのため、受け渡しブロック30を処理ブロック11が有する場合に比べて、処理ブロック11の占有床面積を変更せずに、高スループット化のために処理ブロック11への処理ユニットの搭載数を多くすることができる。
また、塗布現像装置1では、カセットブロック10が、カセット載置台20と受け渡しブロック30との間でウェハWを搬送する第1搬送機構40を有する。そして、第1搬送機構40が、フォーク41を有すると共に、フォーク41に支持されたウェハWが、平面視で、受け渡しブロック30を、奥行き方向(図4等のX方向)に通り過ぎることが可能に構成されている。そのため、このように通り過ぎることが不可能な場合に比べて、すなわち、フォーク41に支持されたウェハWが、奥行き方向に移動する際に、平面視で受け渡しブロック30と重ならない領域を通過する場合に比べて、以下の効果がある。すなわち、受け渡しブロック30をカセットブロック10に設けたことによるカセットブロック10の占有床面積の大型化を抑えることができる。
したがって、本実施形態によれば、高スループット化に伴う装置の大型化を抑制することができる。すなわち、本実施形態によれば、装置サイズを大幅に拡大することなく、処理ユニットの搭載数を増やし生産性向上を達成することができる。
【0085】
また、本実施形態では、第1搬送機構40が、受け渡しブロック30との間でのウェハWの受け渡しを、奥行き方向(図4等のX方向)からのみ行い、幅方向(図4等のY方向)からは行わない。そのため、幅方向について、平面視でカセット載置台20と重ならない部分の大きさを極力小さくすることができる。具体的には、幅方向について、カセット載置台20と受け渡しブロック30との間の隙間h1を極力小さくすることができる。したがって、本実施形態によれば、装置の大型化を抑制することができる。
【0086】
さらに、本実施形態では、第1搬送機構40が、受け渡しブロック30との間でのウェハWの受け渡しを、奥側(図4等のX方向正側)からのみ行い、幅方向(図4等のY方向)及び手前側(図4等のX方向負側)からは行わない。それに加えて、第1送風ユニット60が、第1搬送空間K1のうち、収納部50で埋められていない受け渡しブロック30より奥側にのみ、清浄気体を供給する。したがって、第1送風ユニット60のサイズを抑えながら、第1搬送空間K1内で気体が滞留するのを抑制することができる。
【0087】
また、本実施形態では、処理ブロック11用の第2送風ユニット100のファンユニット101が、上端が処理ブロック11より低いインターフェイスブロック12の上に設けられている。したがって、ファンユニット101が処理ブロック11の上に設けられている場合に比べて、塗布現像装置1の高さを抑えることができる。
【0088】
<受け渡しブロックの高さの具体例及び変形例>
図7は、カセットブロック10が有する受け渡しブロックの変形例の説明図である。
以上の例では、カセットブロック10の受け渡しブロック30が、鉛直方向に連続し、幅方向(図2等のY方向)視で上側サブブロックBL1と下側サブブロックBL2の両方と重なっていた。すなわち、受け渡しブロック30が、上側サブブロックBL1用のブロック32と下側サブブロックBL2用のブロック33とを有し、これらブロック32、33が鉛直方向に連続していた。
これに代えて、図7の受け渡しブロック30Aのように、上側サブブロックBL1用のブロック32Aと下側サブブロックBL2用のブロック33Aとの間に隙間h2が設けられてもよい。この場合、第1搬送機構40のフォーク41に支持されたウェハWは、平面視で受け渡しブロック30を奥行き方向に通り過ぎる際、上記隙間h2を通過する。
【0089】
<処理ブロック内の液処理層の具体例>
図8は、処理ブロック11の上側サブブロックBL1が有する上側の層BL11の具体例の説明図である。なお、上側サブブロックBL1が有する下側の層BL12、下側サブブロックBL2が有する上側の層BL21及び下側の層BL22の構成は、上側サブブロックBL1が有する上側の層BL11の構成と同様である。
【0090】
上側の層BL11は、図8に示すように、気流形成ユニット300を有する。気流形成ユニット300は、スピンチャック81とカップ82が設けられた処理空間K11に、カップ82の上方から下方に向かう気流を発生させる。
【0091】
気流形成ユニット300は、処理空間K11に上側から清浄気体を供給する第4送風ユニットしてのファンフィルタユニット(FFU)301を含む。
【0092】
気流形成ユニット300は、FFU301に加えて、整流板302を有する。
整流板302は、カップ82とFFU301との間に設けられ、FFFU301から吹き出された気体から、下向きの気流を形成する。
【0093】
整流板302は、スピンチャック81毎に、すなわち、カップ82毎に、開口303を有する。各開口303は、対応するスピンチャック81と対向する位置に設けられ、対応するスピンチャック81に保持されたウェハWに向かう気流を形成する。
【0094】
また、整流板302は、開口303毎に、平面視で対応する開口303の外周を囲う領域R1に、外側の領域R2よりも強い気流を形成する。以下、領域R1、R2をそれぞれ強気流形成領域R1、弱気流形成領域R2ということがある。
【0095】
整流板302は、FFU301からの気体を通過させて下方に吐出する吐出孔(図示せず)を含む。吐出孔は、整流板302における強気流形成領域R1と対向する領域と弱気流形成領域R2と対向する領域との両方に、複数形成されている。強気流形成領域R1と対向する整流板302の領域において吐出孔が占める割合である第1開口率は、弱気流形成領域R2と対向する領域において吐出孔が占める割合である第2開口率よりも低い。これにより、強気流形成領域R1と対向する領域の吐出孔から吐出された気体が形成する気流の流速が、弱気流形成領域R2と対向する領域の吐出孔から吐出された気体が形成する気流の流速よりも速くなる。すなわち、強気流形成領域R1に弱気流形成領域R2よりも強い気流を形成することができる。
【0096】
強気流形成領域R1に形成された強い気流は、エアカーテンとして機能する。そのため、弱気流形成領域R2に存在する外乱因子の影響が、強気流形成領域R1よりも内側のカップ82の上方の領域にまで及ぶのを抑制することができる。具体的には、弱気流形成領域R2中のパーティクルが、開口303から下方に向かう気流すなわちウェハWに向かう気流に含まれてしまうのを抑制することができる。
【0097】
図9に示すように、上側の層BL11には、処理空間K11の側方を覆う側壁310に、開口311が設けられていてもよい。開口311は、処理空間K11に隣接する空間(例えば第1搬送空間K1または第3搬送空間K3)と処理空間K11とを連通させる。このような開口311を設けることにより、処理空間K11内の気体を、上記隣接する空間に逃がすことができる。
【0098】
開口311は、例えば、側壁310の下部に設けられ、具体的には、側壁310におけるカップ82の上端より下側に設けられる。これにより、上記隣接する空間内の気体が、開口311を介して、処理空間K11内に戻ったときに、当該気体内に含まれたパーティクルがカップ82内に到達するのを抑制することができる。
【0099】
また、開口311は、側壁310の上部に設けられてもよい。具体的には、側壁310におけるカップ82の上端より上側に設けられてもよい。これにより、処理空間K11内の圧力が突然上昇したり、処理空間K11内の気流が突然強くなったりした場合に、処理空間K11内の気体を、開口311を介して、上記隣接する空間に逃がすことができる。
【0100】
図10に示すように、幅方向(図のY方向)についてカップ82間を隔てる隔壁320が設けられてもよい。これにより、処理空間K11における一方のカップ82が設けられた部分と、処理空間K11における他方のカップ82が設けられた部分とで、以下が互いに影響し合うのを抑制することができる。
・気流形成ユニット300が形成する気流すなわちダウンフロー
・カップ82の外側からの排気
【0101】
なお、隔壁320の高さ幅は、例えば処理空間K11の高さ幅(整流板302が設けられている場合は層BL11の底壁330から整流板302までの高さ幅)に等しい。この場合、隔壁320には、ノズル83が幅方向(図のY方向)に移動する時にノズル83等が通過する開口321が形成される。
【0102】
図11に示すように、カップ82と側壁310Aとの間に、整流部材340が設けられてもよい。整流部材340は、処理空間K11の下部であってカップ82の外側に設けられた排気口331に、FFU301からの気体が向かうようガイドする。
排気口331は、カップ82毎に設けられ、例えば、対応するカップ82と側壁310との間に設けられる。整流部材340の少なくとも下端部が、カップ82と排気口331との間に位置し、整流部材340の他の部分が、排気口331と側壁310との間に位置してもよい。
【0103】
また、カップ82間を隔てる隔壁320Aの上端の高さは、カップ82の上端の高さよりも低くてもよい。この場合、カップ82毎に、隔壁320Aとカップ82との間に、カップ82の外側から処理空間K11を排気する排気口332が設けられてもよい。これにより、処理空間K11における一方のカップ82が設けられた部分と、処理空間K11における他方のカップ82が設けられた部分とで、個別に圧力や気流を制御するのを、容易にすることができる。
【0104】
なお、図の例では、排気口331、332は底壁330に設けられている。ただし、排気口331、332は、カップ82の外側且つカップ82の上端より低い、底壁330以外の部分に設けられてもよい。
【0105】
<処理ブロックの変形例1>
図12は、処理ブロックの変形例1の構成の概略を示す説明図である。図13は、図12の処理ブロックの手前側の構成の概略を示す説明図である。図14は、後述の分割ブロックの構成の概略を模式的に示す説明図である。図15は、後述の中間ブロックの構成の説明図である。
図12及び図13の塗布現像装置1Aは、図1等に示した塗布現像装置1と、処理ブロックの構成が異なる。具体的には、塗布現像装置1Aの処理ブロック11Aは、幅方向(図のY方向)に複数の分割ブロックDBLに分割されている。図12の例では、処理ブロック11Aは、2つの分割ブロックDBLに分割され、互いに隣り合う2つの分割ブロックDBLの間に中間ブロックCBLが設けられている。以下では、幅方向負側(図の左側)の分割ブロックDBLを左側分割ブロックDBL1、幅方向正側(図の右側)の分割ブロックDBLを右側分割ブロックDBL2ということがある。
【0106】
分割ブロックDBLそれぞれは、図1等を用いて説明した処理ブロック11と同様に構成される。
以下、分割ブロックDBL及び中間ブロックCBLについて説明するが、分割ブロックDBLについては処理ブロック11との相違点を中心に説明する。
【0107】
分割ブロックDBLのうち、左側分割ブロックDBL1では、図14に示すように、上側サブブロックBL1Aと、下側サブブロックBL2とが上からこの順で積層されると共に、上側サブブロックBL1Aと下側サブブロックBL2との間に、シャトル層BL3が設けられている。
【0108】
左側分割ブロックDBL1の上側サブブロックBL1A及び下側サブブロックBL2それぞれには、前述の処理ブロック11の上側サブブロックBL1と同様、第2搬送機構70が設けられている。ただし、左側分割ブロックDBL1に設けられた第2搬送機構70は、受け渡しブロック30と左側分割ブロックDBL1内の処理ユニットとの間、及び、左側分割ブロックDBL1内の処理ユニット間に加えて、左側分割ブロックDBL1内の処理ユニットと中間ブロックCBLの後述の受け渡しブロック170との間でも、ウェハWを搬送する。
【0109】
また、左側分割ブロックDBL1では、上側サブブロックBL1Aにおける第2搬送空間K2の手前側(図のX方向負側)が、前述の処理ブロック11と異なり、下側サブブロックBL2と同様、レジスト膜形成ユニットCOTが設けられた上側の層BL21と下側の層BL22に分割されている。すなわち、左側分割ブロックDBL1では、レジスト膜形成ユニットCOTが設けられた層が4段積層されている。
【0110】
左側分割ブロックDBL1の上側サブブロックBL1A及び下側サブブロックBL2のその他の構成はそれぞれ、前述の処理ブロック11の上側サブブロックBL1及び下側サブブロックBL2と同様である。
【0111】
シャトル層BL3には、シャトル搬送機構150が設けられている。シャトル搬送機構150は、幅方向(図のY方向)に直線的にのみウェハWを搬送する。本例において、シャトル搬送機構150は、カセットブロック10の受け渡しブロック30と中間ブロックBLCの受け渡しブロック170との間で、ウェハWを幅方向(図のY方向)に直線的に搬送する。すなわち、シャトル搬送機構150は、受け渡しブロック間で、ウェハWを幅方向に直線的に搬送する。そのため、シャトル搬送機構150は、処理ブロック11内の処理ユニットにウェハWを搬送しない。
【0112】
シャトル搬送機構150による直線的なウェハWの搬送経路は、平面視で、左側分割ブロックDBL1内の処理ユニットに重ならず、第2搬送機構70が設けられた第2搬送空間K2上と重なる。
【0113】
一方、右側分割ブロックDBL2では、図13に示すように、上側サブブロックBL1と、下側サブブロックBL2Aとが上からこの順で積層される。また、図示は省略するが、右側分割ブロックDBL2では、左側分割ブロックDBL1と同様、上側サブブロックBL1と、下側サブブロックBL2Aとの間に、シャトル層BL3が設けられている。
【0114】
右側分割ブロックDBL2の上側サブブロックBL1及び下側サブブロックBL2Aそれぞれには、搬送機構160(図12参照)が設けられている。搬送機構160は、左側分割ブロックDBL1に設けられた第2搬送機構70と同様、右側分割ブロックDBL2内の処理ユニットにウェハWを搬送する。具体的には、搬送機構160は、中間ブロックCBLの受け渡しブロック170と右側分割ブロックDBL2内の処理ユニットとの間、及び、右側分割ブロックDBL2内の処理ユニット間、右側分割ブロックDBL2内の処理ユニットと後述のインターフェイスブロック12Aの受け渡しブロック110との間で、ウェハWを搬送する。
【0115】
また、右側分割ブロックDBL2では、下側サブブロックBL2Aにおける第2搬送空間K2の手前側(図のX方向負側)が、前述の処理ブロック11と異なり、上側サブブロックBL1と同様、現像ユニットDEVが設けられた上側の層BL11と下側の層BL12に分割されている。すなわち、右側分割ブロックDBL2では、現像ユニットDEVが設けられた層が4段積層されている。
【0116】
右側分割ブロックDBL2の上側サブブロックBL1及び下側サブブロックBL2Aのその他の構成はそれぞれ、前述の処理ブロック11の上側サブブロックBL1及び下側サブブロックBL2と同様である。
【0117】
右側分割ブロックDBL2のシャトル層BL3にも、シャトル搬送機構150が設けられている。ただし、右側分割ブロックDBL2のシャトル搬送機構150は、中間ブロックBLCの受け渡しブロック170とインターフェイスブロック12Aの受け渡しブロック110の間で、ウェハWを幅方向(図のY方向)に直線的に搬送する。
【0118】
右側分割ブロックDBL2のシャトル層BL3において、シャトル搬送機構150は、平面視で、ウェハWが、右側分割ブロックDBL2内の処理ユニットに重なる領域上を通過せず、搬送機構160が設けられた搬送空間K4上を通過するよう、ウェハWの直線的な搬送を行う。
【0119】
中間ブロックCBLは、図12に示すように、幅方向に並ぶ2つの分割ブロックDBLの間に設けられ、これらの間でウェハWを中継する。
中間ブロックCBLは、図15に示すように、受け渡しブロック170を有する。受け渡しブロック170は、ウェハWを受け渡すための受け渡しユニット171が積層されたものである。中間ブロックCBLにおいて、受け渡しブロック170は、左側分割ブロックDBL1の第2搬送空間K2と右側分割ブロックDBL2の搬送空間K4とに挟まれる位置に、設けられている。
【0120】
受け渡しブロック170に含まれる受け渡しユニット171のうち、シャトル搬送機構150がアクセスするものは、左側分割ブロックDBL1のシャトル搬送機構150用と右側分割ブロックDBL2のシャトル搬送機構150用とで別々に設けられていてもよい。これにより一方のシャトル搬送機構150による搬送が、他方のシャトル搬送機構150による搬送によって妨げられることがない。
このように別々に設けられる場合、図12に示すように、左側分割ブロックDBL1のシャトル搬送機構150用の受け渡しユニット171aと、右側分割ブロックDBL2のシャトル搬送機構150用の受け渡しユニット171bとが、同じ段で幅方向(図のY方向)に並べられていてもよい。これにより、左側分割ブロックDBL1と右側分割ブロックDBL2とでシャトル層BL3を同じ高さに設けることができるため、シャトル層BL3を設けたときの装置高さを抑えることができる。
【0121】
また、同様に、受け渡しブロック170において、シャトル搬送機構150用の受け渡しユニット171が設けられた段以外の段についても、左側分割ブロックDBL1用と右側分割ブロックDBL2用とで、受け渡しユニット171が別々に設けられ、幅方向(図のY方向)に並べられていてもよい。
【0122】
さらに、中間ブロックCBLは、受け渡しブロック170のシャトル搬送機構150用の受け渡しユニット171と他の受け渡しユニット171との間でウェハWを搬送する搬送機構180を有する。搬送機構180は、ウェハWを支持するフォーク181を有する。フォーク181は、鉛直方向(図のZ方向)、鉛直軸周りの方向、奥行き方向(図のX方向)及び幅方向(図のY方向)に移動自在に構成されている。
【0123】
中間ブロックCBLでは、搬送機構180が設けられた搬送空間K5内に前述の受け渡しブロック170が設けられる。受け渡しブロック170は、例えば、搬送空間K5を画成する中間ブロックCBL1の筐体CBLaの天井面との間に隙間を空けて設けられる。
搬送空間K5における手前側(図のX方向負側)には、レジスト膜形成ユニットCOTで用いられる塗布液(具体的にはレジスト液)を貯留するボトルや、塗布液をレジスト膜形成ユニットCOTに圧送するポンプ等が収納されるケミカル部CHEが設けられている。
【0124】
また、搬送空間K5を画成する筐体CBLaの奥行き(図のX方向の長さ)は、分割ブロックDBLの奥行きよりも小さい。そのため、筐体12aと分割ブロックDBLとは、正面側(図のX方向正側)端が略一致するが、奥側(図のY方向負側)端が一致せず、奥側端は、分割ブロックDBLの方が奥側に位置する。
【0125】
さらに、中間ブロックCBLに対しては、送風ユニット190が設けられている。
送風ユニット190は、搬送空間K5に上方から、清浄気体を供給する。送風ユニット190は、ファンユニット191及びフィルタ192を含む。
ファンユニット191は、気体をフィルタ192に送る。具体的には、例えば、ファンユニット191は、当該ファンユニット191に気体を取り込むと共に、取り込んだ気体を、ダクト193を介して、フィルタ192に送る。
フィルタ192は、ファンユニット191から送られた気体を清浄化すると共に、すなわち、上記気体中のパーティクルをフィルタリングすると共に、清浄化された気体(清浄気体)を下方の搬送空間K5に向けて吹き出す。
【0126】
送風ユニット190は、例えば、搬送空間K5のうち以下の部分に清浄気体を供給する。
・ウェハWが通過し得る受け渡しブロック170より奥側(図のX方向正側)の空間
・受け渡しブロック170と上面視で重なる空間
【0127】
また、送風ユニット190のファンユニット191は、筐体CBLaより奥側(図のX方向正側)に設けられていてもよい。ただし、この場合、ファンユニット191は、その奥側端が、分割ブロックDBLの奥側端より奥側に位置しないように設けられる。
【0128】
中間ブロックCBLの上に、左側分割ブロックDBL1に用いられる第2送風ユニット100のファンユニット101が重ねられてもよい。具体的には、ファンユニット101は、フィルタ192の上に重ねられてもよい。ただし、ファンユニット101の上端の高さは、分割ブロックDBLの上端の高さ以下とされる。このようにファンユニット101を設けることによって、塗布現像装置1Aの全体的な高さを抑えることができる。
【0129】
また、中間ブロックCBLにおけるファンユニット101より手前側(図のX方向負側)の部分及び奥側(図のX方向正側)の部分それぞれの上方に、前述の収納部141、142が設けられてもよい。ただし、収納部141、142の上端の高さは、処理ブロック11の上端の高さ以下とされる。
【0130】
さらに、図12の塗布現像装置1Aは、図1等に示した塗布現像装置1と、インターフェイスブロックの構成が異なる。具体的には、塗布現像装置1Aのインターフェイスブロック12Aは、受け渡しブロック110における、シャトル搬送機構150がアクセスする受け渡しユニット171と、他の受け渡しユニット171との間でウェハWを搬送する搬送機構125が設けられている。この搬送機構125は、例えば、受け渡しブロック110の奥側(図のX方向正側)に設けられる。
インターフェイスブロック12Aのその他の構成は、インターフェイスブロック12と同様である。
【0131】
また、塗布現像装置1Aでは、ウェハWは例えば以下の順で支持され、当該ウェハWに対し、レジスト膜塗布処理、露光処理等が施される。なお、以下では、受け渡しユニットのうち、シャトル搬送機構のいずれかがアクセスするものをシャトル用受け渡しユニット、シャトル搬送機構のいずれもがアクセスしないものを非シャトル用受け渡しユニットという。
【0132】
第1搬送機構40→受け渡しブロック30の非シャトル用受け渡しユニット31→第2搬送機構70→左側分割ブロックDBL1のレジスト膜形成ユニットCOT→第2搬送機構70→左側分割ブロックDBL1のPAB処理用の熱処理ユニットHT→第2搬送機構70→中間ブロックCBLの非シャトル用受け渡しユニット171→搬送機構180→中間ブロックCBLの受け渡しユニット171b→右側分割ブロックDBL2のシャトル搬送機構150→インターフェイスブロック12Aのシャトル用受け渡しユニット111→搬送機構125→受け渡しブロック110の非シャトル用受け渡しユニット111→第3搬送機構120→露光装置
【0133】
さらに、ウェハWは例えば以下の順で支持され、当該ウェハWに対し、PEB処理、現像処理等が施される。
【0134】
露光装置→第3搬送機構120→インターフェイスブロック12の非シャトル用受け渡しユニット111→搬送機構160→右側分割ブロックDBL2のPEB処理用の熱処理ユニットHT→搬送機構160→右側分割ブロックDBL2の現像ユニットDEV→搬送機構160→右側分割ブロックDBL2のポストベーク処理用の熱処理ユニットHT→搬送機構160→中間ブロックCBLの非シャトル用の受け渡しユニット171→搬送機構180→中間ブロックCBLの受け渡しユニット171a→左側分割ブロックDBL1のシャトル搬送機構150→受け渡しブロック30のシャトル用受け渡しユニット31→第1搬送機構40
【0135】
上述のような処理ブロック11Aを用いることで、処理ブロック11Aに搭載する処理ユニットの数を増やすことができる。
【0136】
<処理ブロックの変形例2>
図16は、処理ブロックの変形例2の構成の概略を示す説明図である。図17は、中間ブロックCBLBの構成の説明図である。
図16の塗布現像装置1Bは、図12等に示した塗布現像装置1Aと同様、処理ブロック11Bが幅方向(図のX方向)に分割されている。ただし、塗布現像装置1Bでは、塗布現像装置1Aと異なり、収納部141が、左側分割ブロックDBL1と右側分割ブロックDBL2の上方に設けられている。また、図17に示すように、中間ブロックCBLBの上方には、収納部141、142が設けられていない。
【0137】
そのため、中間ブロックCBLBの上端の高さを、分割ブロックDBLの上端の高さまで高くすることができる。このように中間ブロックCBLBを高くすることにより、分割ブロックDBLの最上段の処理ユニットのメンテナンス等のために、作業者が、中間ブロックCBLBを介して、分割ブロックDBLの最上段に容易にアクセスすることができる。すなわち、メンテナンスが容易となる。
【0138】
また、中間ブロックCBLBの上端の高さを上述のように高くしても、中間ブロックCBLBの上端から分割ブロックDBL上の収納部141の上端までは離れているため、中間ブロックCBLの上方に、送風ユニット190のファンユニット191及びフィルタ192の両方を設けることができる。
【0139】
さらに、ファンユニット191を、中間ブロックCBLB(の筐体CBLBa)より奥側ではなく、中間ブロックCBLBの上方に設けると、筐体CBLBaの奥側端(図のX方向正側端)を、分割ブロックDBLの奥側端まで広げることができる。その結果、中間ブロックCBLBにおける搬送機構180より奥側に処理ユニットを設けることができる。なお、中間ブロックCBLBにおける搬送機構180より奥側には、例えば、分割ブロックDBLに設けられた熱処理ユニットHTよりも小型の処理ユニットが設けられる。より具体的には、例えば、熱処理ユニットHTが熱板と冷却板の両方を有する場合、中間ブロックCBLBにおける搬送機構180より奥側には、熱板のみを有する熱処理ユニットHTが設けられる。
【0140】
また、中間ブロックCBLBの上端の高さを上述のように高くすることにより、中間ブロックCBLBの手前側(図のX方向負側)におけるケミカル部CHEが存在しない領域に、奥行き方向(図のX方向)にかかる寸法が熱処理ユニットHT等と等しいユニット(例えば検査用の撮像ユニット)を設けることができる。
【0141】
なお、インターフェイスブロック12Aについても、その上方に、収納部141、142が設けられていない場合、同様にインターフェイスブロック12Aの上端の高さを高くしつつ、第3送風ユニット130のファンユニット131及びフィルタ132の両方をインターフェイスブロック12Aの上方に設けてもよい。
【0142】
<処理ブロックの変形例3>
図18は、処理ブロックの変形例3の構成の概略を示す説明図である。図19は、分割ブロックDBLCの構成の説明図である。
図18の塗布現像装置1Cは、図12等に示した塗布現像装置1Aと同様、処理ブロック11Cが、幅方向(図のY方向)に複数の分割ブロックDBLCに分割されている。ただし、塗布現像装置1Aと異なり、隣り合う分割ブロックDBLCの間に中間ブロックが設けられておらず、処理ブロック11Cを構成する複数の分割ブロックDBLCは、幅方向(図のY方向)に連なっている。図18の例では、処理ブロック11Cは、2つの分割ブロックDBLCに分割され、互いに隣り合う2つの分割ブロックDBLCの間には中間ブロックが設けられていない。以下では、幅方向負側(図の左側)の分割ブロックDBLを左側分割ブロックDBLC1、幅方向正側(図の右側)の分割ブロックDBLCを右側分割ブロックDBLC2ということがある。
【0143】
分割ブロックDBLCのうち、左側分割ブロックDBLC1では、図19に示すように、上側サブブロックBL1Cと、下側サブブロックBL2Cとが上からこの順で積層されると共に、上側サブブロックBL1Cと下側サブブロックBL2Cそれぞれに、シャトル層BL3Cが設けられている。
【0144】
左側分割ブロックDBLC1の上側サブブロックBL1C及び下側サブブロックBL2Cそれぞれには、前述の処理ブロック11の上側サブブロックBL1と同様、第2搬送機構70が設けられている。ただし、左側分割ブロックDBLC1に設けられた第2搬送機構70は、受け渡しブロック30と左側分割ブロックDBLC1内の処理ユニットとの間、及び、左側分割ブロックDBLC1内の処理ユニット間に加えて、左側分割ブロックDBLC1内の処理ユニットと後述の受け渡しユニットTRS3との間でも、ウェハWを搬送する。
【0145】
また、左側分割ブロックDBLC1では、上側サブブロックBL1C及び下側サブブロックBL2Cそれぞれにおける第2搬送空間K2の手前側(図のX方向負側)が、前述の下側サブブロックBL2と同様、レジスト膜形成ユニットCOTが設けられた上側の層BL21と下側の層BL22に分割されている。
【0146】
一方、分割ブロックDBLCのうち、右側分割ブロックDBLC2では、図示は省略するが、上側サブブロックBL1Dと、下側サブブロックBL2Dとが上からこの順で積層されると共に、上側サブブロックBL1Dと下側サブブロックBL2Dそれぞれに、シャトル層BL3Dが設けられている。
【0147】
右側分割ブロックDBLC2の上側サブブロックBL1D及び下側サブブロックBL2Dそれぞれには、前述の右側分割ブロックDBL2の上側サブブロックBL1等と同様、搬送機構160(図18参照)が設けられている。ただし、右側分割ブロックDBLC2に設けられた搬送機構160は、前述の右側分割ブロックDBL2に設けられたものと異なり、インターフェイスブロック12Aの受け渡しブロック110と右側分割ブロックDBLC2内の処理ユニットとの間、及び、右側分割ブロックDBLC2内の処理ユニット間に加えて、右側分割ブロックDBLC2内の処理ユニットと後述の受け渡しユニットTRS2との間でも、ウェハWを搬送する。
【0148】
また、右側分割ブロックDBLC2では、上側サブブロックBL1D及び下側サブブロックBL2Dそれぞれにおける搬送空間K4の手前側(図のX方向負側)が、前述の上側サブブロックBL1と同様、現像ユニットDEVが設けられた上側の層BL11と下側の層BL12に分割されている。
【0149】
左側分割ブロックDBLC1の説明に戻る。
左側分割ブロックDBLC1では、上側サブブロックBL1C及び下側サブブロックBL2Cそれぞれにおける第2搬送空間K2の奥側(図のX方向正側)に、熱処理ユニットHTに積層される形態で、シャトル層BL3Cが設けられている。
【0150】
シャトル層BL3Cには、シャトル搬送機構150Cが設けられている。以下では、上側サブブロックBL1Cのシャトル層BL3Cに設けられたシャトル搬送機構150Cを上側シャトル搬送機構150Ca、下側サブブロックBL2Cのシャトル層BL3Cに設けられたシャトル搬送機構150Cを下側シャトル搬送機構150Cbということがある。
【0151】
シャトル搬送機構150Cは、前述のシャトル搬送機構150と同様、幅方向(図のY方向)に直線的にのみウェハWを搬送する。本例において、シャトル搬送機構150Cは、左側分割ブロックDBL1内に設けられた受け渡しユニットTRS1と、右側分割ブロックDBL2内に設けられた受け渡しユニットTRS2との間で、ウェハWを幅方向(図のY方向)に直線的に搬送する。
具体的には、上側シャトル搬送機構150Caは、左側分割ブロックDBLC1の上側サブブロックBL1C内に設けられた受け渡しユニットTRS1と、右側分割ブロックDBLC2の上側サブブロックBL1D内に設けられた受け渡しユニットTRS2との間で
ウェハWを幅方向に直線的に搬送する。また、下側シャトル搬送機構150Cbは、左側分割ブロックDBLC1の下側サブブロックBL2C内に設けられた受け渡しユニットTRS1と、右側分割ブロックDBLC2の下側サブブロックBL2C内に設けられた受け渡しユニットTRS2との間で、ウェハWを幅方向に直線的に搬送する。
以下では、上側サブブロックBL1C内に設けられた受け渡しユニットTRS1を上側受け渡しユニットTRS1a、上側サブブロックBL1D内に設けられた受け渡しユニットTRS2を上側受け渡しユニットTRS2a、ということがある。
【0152】
シャトル搬送機構150Cによる直線的なウェハWの搬送経路及び受け渡しユニットTRS1、TRS2は、平面視で、処理ブロック11C内の処理ユニットに重なるように設けられている。例えば、熱処理ユニットHTが熱板と冷却板の両方を有する場合、シャトル搬送機構150Cによる直線的なウェハWの搬送経路及び受け渡しユニットTRS1、TRS2は、平面視で、熱処理ユニットHTの熱板に重ならず、冷却板にのみ重なるように設けられている。
【0153】
受け渡しユニットTRS1は、例えば、左側分割ブロックDBLC1の第2搬送空間K2より奥側(図のX方向正側)の領域におけるカセットブロック10側の端部に設けられている。
また、受け渡しユニットTRS2は、例えば、右側分割ブロックDBLC2の搬送空間K4より奥側(図のX方向正側)の領域におけるカセットブロック10側の端部に設けられている。
【0154】
一方、右側分割ブロックDBLC2では、上側サブブロックBL1D及び下側サブブロックBL2Dそれぞれにおける搬送空間K4の奥側(図のX方向正側)に、熱処理ユニットHTに積層される形態で、シャトル層BL3Dが設けられている。
【0155】
シャトル層BL3Dには、シャトル搬送機構150Dが設けられている。以下では、上側サブブロックBL1Dのシャトル層BL3Dに設けられたシャトル搬送機構150Dを上側シャトル搬送機構150Da、下側サブブロックBL2Dのシャトル層BL3Dに設けられたシャトル搬送機構150Dを下側シャトル搬送機構150Dbということがある。
【0156】
シャトル搬送機構150Dは、前述のシャトル搬送機構150と同様、幅方向(図のY方向)に直線的にのみウェハWを搬送する。本例において、シャトル搬送機構150Dは、右側分割ブロックDBLC2内に設けられた受け渡しユニットTRS3と、左側分割ブロックDBLC1内に設けられた受け渡しユニットTRS4との間で、ウェハWを幅方向(図のY方向)に直線的に搬送する。
具体的には、上側シャトル搬送機構150Daは、右側分割ブロックDBLC2の上側サブブロックBL1D内に設けられた受け渡しユニットTRS3と、左側分割ブロックDBLC1の上側サブブロックBL1C内に設けられた受け渡しユニットTRS4との間でウェハWを幅方向に直線的に搬送する。また、下側シャトル搬送機構150Dbは、右側分割ブロックDBLC2の下側サブブロックBL2D内に設けられた受け渡しユニットTRS3と、左側分割ブロックDBLC1の下側サブブロックBL2C内に設けられた受け渡しユニットTRS4との間でウェハWを幅方向に直線的に搬送する。
以下では、上側サブブロックBL1D内に設けられた受け渡しユニットTRS3を上側受け渡しユニットTRS3a、上側サブブロックBL1C内に設けられた受け渡しユニットTRS4を上側受け渡しユニットTRS4aということがある。
【0157】
シャトル搬送機構150Dによる直線的なウェハWの搬送経路及び受け渡しユニットTRS3、TRS4は、平面視で、処理ブロック11C内の処理ユニットに重なるように設けられている。例えば、熱処理ユニットHTが熱板と冷却板の両方を有する場合、シャトル搬送機構150Dによる直線的なウェハWの搬送経路及び受け渡しユニットTRS3、TRS4は、平面視で、熱処理ユニットHTの熱板に重ならず、冷却板にのみ重なるように設けられている。
【0158】
受け渡しユニットTRS3は、例えば、右側分割ブロックDBLC2の搬送空間K4より奥側(図のX方向正側)の領域におけるインターフェイスブロック12A側の端部に設けられている。
また、受け渡しユニットTRS4は、例えば、左側分割ブロックDBLC1の第2搬送空間K2より奥側(図のX方向正側)の領域におけるインターフェイスブロック12A側の端部に設けられている。
【0159】
処理ブロック11Cが上述のように構成される場合、インターフェイスブロック12Aの搬送機構125は、受け渡しユニットTRS4と受け渡しブロック110との間でウェハWを搬送する。
【0160】
また、処理ブロック11Cが上述のように構成される場合、カセットブロック10の第1搬送機構40は、受け渡しユニットTRS1に対してもウェハWを搬送可能に構成される。
【0161】
そして、処理ブロック11Cが上述のように構成される場合、ウェハWは例えば以下の順で支持され、当該ウェハWに対し、レジスト膜塗布処理、露光処理等が施される。
【0162】
第1搬送機構40→受け渡しブロック30の受け渡しユニット31→第2搬送機構70→上側サブブロックBL1Cのレジスト膜形成ユニットCOT→第2搬送機構70→上側サブブロックBL1CのPAB処理用の熱処理ユニットHT→第2搬送機構70→上側受け渡しユニットTRS4a→上側シャトル搬送機構150Da→上側受け渡しユニットTRS3a→搬送機構125→インターフェイスブロック12の受け渡しユニット111→第3搬送機構120→露光装置
【0163】
さらに、ウェハWは例えば以下の順で支持され、当該ウェハWに対し、PEB処理、現像処理等が施される。
【0164】
露光装置→第3搬送機構120→インターフェイスブロック12の受け渡しユニット111→搬送機構160→上側サブブロックBL1DのPEB処理用の熱処理ユニットHT→搬送機構160→上側サブブロックBL1DのPEB処理用の熱処理ユニットHT→搬送機構160→上側サブブロックBL1Dの現像ユニットDEV→搬送機構160→上側サブブロックBL1Dのポストベーク処理用の熱処理ユニットHT→搬送機構160→上側受け渡しユニットTRS2a→上側シャトル搬送機構150Ca→上側受け渡しユニットTRS1a→第1搬送機構40
【0165】
上述のような処理ブロック11Cを用いることで、処理ブロック11Cに搭載する処理ユニットの数を増やすことができる。
【0166】
また、第1搬送機構40が、受け渡しブロック30だけでなく受け渡しユニットTRS1に対してもウェハの搬送を行う場合において、以下のように構成するとよい。すなわち、第1搬送機構40が、受け渡しブロック30との間でのウェハWの受け渡しを、奥行き方向(図のX方向)の一方側(具体的には奥側)からのみ行い、受け渡しユニットTRS1が受け渡しブロック30よりも上記一方側(具体的には奥側)に設けられているとよい。これにより、第1搬送機構40による受け渡しブロック30に対するウェハWの搬送と、第1搬送機構40による受け渡しユニットTRS1に対するウェハWの搬送とを、短時間で連続して行うことができ、スループットを向上させることができる。
【0167】
本開示にかかる基板処理装置は、半導体ウェハ以外の処理対象基板、例えばFPD(フラットパネルディスプレイ)基板の処理装置にも適用できる。
また、基板処理装置が備える処理ユニットがウェハWに施す処理は、検査のために画像を取得することであってもよい。
【0168】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。例えば、上記実施形態の構成要件は任意に組み合わせることができる。当該任意の組み合せからは、組み合わせにかかるそれぞれの構成要件についての作用及び効果が当然に得られるとともに、本明細書の記載から当業者には明らかな他の作用及び他の効果が得られる。
【0169】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0170】
なお、以下のような構成例も本開示の技術的範囲に属する。
(1)基板を収容可能に構成された容器が複数載置される容器載置部を有する搬入出ブロックと、
前記搬入出ブロックと幅方向に隣接するように設けられ、前記基板に処理を施す処理ユニットを複数有する処理ブロックと、を備え、
前記搬入出ブロックは、
前記処理ブロックとの間で前記基板を受け渡すための受け渡しユニットが積層され、前記処理ブロック側に設けられた受け渡しブロックと、
前記容器載置部と前記受け渡しブロックとの間で前記基板を搬送する第1搬送機構と、をさらに有し、
前記処理ブロックは、前記受け渡しブロックと前記処理ユニットとの間で前記基板を搬送する第2搬送機構をさらに有し、
前記第1搬送機構は、
前記基板を支持する支持部を有し、
前記支持部に支持された基板が、平面視で、前記受け渡しブロックを、前記幅方向と交差する奥行き方向に通り過ぎることが可能に構成されている、基板処理装置。
(2)前記第1搬送機構は、前記受け渡しブロックとの間での前記基板の受け渡しを、前記奥行き方向からのみ行う、前記(1)に記載の基板処理装置。
(3)前記搬入出ブロックにおける前記第1搬送機構が設けられた第1搬送空間に、上方から清浄気体を供給する第1送風ユニットをさらに備え、
前記第1搬送機構は、前記受け渡しブロックとの間での前記基板の受け渡しを、前記奥行き方向の一方側からのみ行い、
前記第1送風ユニットは、前記第1搬送空間のうち前記受け渡しブロックより前記奥行き方向の前記一方側にのみ前記清浄気体を供給するように構成され、
前記第1搬送空間のうち、前記受け渡しブロックより前記奥行き方向の他方側は、電装品を収納する収納部で埋められている、前記(2)に記載の基板処理装置。
(4)前記容器載置部は、前記搬入出ブロックにおいて、前記幅方向にかかる前記処理ブロック側とは反対側に設けられている、前記(1)~(3)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(5)前記第1搬送機構は、前記容器載置部との間での前記基板の受け渡しを、前記幅方向にかかる前記処理ブロック側から行う、前記(4)に記載の基板処理装置。
(6)前記第1搬送機構は、前記支持部の鉛直方向への移動をガイドする第1ガイド部と、前記第1ガイド部の前記奥行き方向への移動をガイドする第2ガイド部と、をさらに有し、
前記幅方向について、前記容器載置部と前記受け渡しブロックとの間の隙間の大きさは、前記第1ガイド部の長さより大きく、且つ、前記支持部の長さよりも小さい、前記(4)または(5)に記載の基板処理装置。
(7)前記第2搬送機構は、前記受け渡しブロックとの間での前記基板の受け渡しを、前記幅方向から行う、前記(1)~(6)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(8)前記処理ブロックは、鉛直方向に複数のブロックに分割され、
前記複数のブロックそれぞれに前記第2搬送機構が設けられ、
前記受け渡しブロックは、前記複数のブロック全ての前記第2搬送機構との間で前記基板を受け渡しが可能に設けられている、前記(1)~(7)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(9)前記処理ブロックにおける前記幅方向にかかる前記搬入出ブロックと反対側に設けられた他のブロックと、
前記処理ブロックにおける前記第2搬送機構が設けられた空間である第2搬送空間に上方から清浄気体を送る第2送風ユニットと、をさらに備え、
前記第2送風ユニットは、その一部が前記他のブロックの上に重ねられている、前記(1)~(8)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(10)前記処理ブロックは、前記幅方向に複数の分割ブロックに分割されており、
前記分割ブロック毎に、
複数の前記処理ユニットと、
前記幅方向に直線的にのみ前記基板を搬送するシャトル搬送機構と、が設けられている、前記(1)~(8)のいずれか1に記載の基板処理装置。
(11)前記処理ブロックは、互いに隣り合う前記分割ブロックの間に中間ブロックをさらに有し、
前記中間ブロックは、前記受け渡しブロックを有し、
前記シャトル搬送機構は、前記受け渡しブロック間で、前記基板を前記幅方向に直線的に搬送する、前記(10)に記載の基板処理装置。
(12)前記複数の前記分割ブロックは、前記幅方向に連なっており、
前記シャトル搬送機構は、当該シャトル搬送機構が設けられた前記分割ブロック内の前記受け渡しユニットと、当該分割ブロックに隣接する他の前記分割ブロック内の前記受け渡しユニットとの間で、前記基板を前記幅方向に直線的に搬送する、前記(10)に記載の基板処理装置。
(13)前記シャトル搬送機構による直線的なウェハWの搬送経路及び当該シャトル搬送機構が前記基板を搬送する前記受け渡しユニットは、平面視で前記処理ユニットに重なる、前記(12)に記載の基板処理装置。
(14)前記第1搬送機構は、前記幅方向にかかる前記搬入出ブロック側の前記分割ブロック内の、前記シャトル搬送機構が前記基板を搬送する前記受け渡しユニットに対しても、前記基板を搬送する、前記(12)または(13)に記載の基板処理装置。
(15)前記第1搬送機構は、前記受け渡しブロックとの間での前記基板の受け渡しを、前記奥行き方向の一方側からのみ行い、
前記幅方向にかかる前記搬入出ブロック側の前記分割ブロック内の、前記シャトル搬送機構が前記基板を搬送する前記受け渡しユニットは、前記奥行き方向について、前記搬入出ブロックの前記受け渡しブロックよりも前記一方側に設けられている、前記(14)に記載の基板処理装置。
【符号の説明】
【0171】
1、1A、1B、1C 塗布現像装置
10 カセットブロック
11、11A、11B、11C 処理ブロック
20 カセット載置台
30 受け渡しブロック
31 受け渡しユニット
40 第1搬送機構
41 フォーク
70 第2搬送機構
C カセット
COT レジスト膜形成ユニット
DEV 現像ユニット
HT 熱処理ユニット
W ウェハ

図1
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