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特開2025-8395プログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025008395
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】プログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/58 20140101AFI20250109BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20250109BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110541
(22)【出願日】2023-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】又野 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 聖憲
(72)【発明者】
【氏名】野田 竜輝
(72)【発明者】
【氏名】恩田 明生
(57)【要約】
【課題】第1キャラクタが第2キャラクタに対して所与の攻撃を行うゲームの戦略性を向上させることが可能なゲームシステム等を提供すること。
【解決手段】ゲームシステムは、第1キャラクタの攻撃によって第2キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、第2キャラクタから所与の範囲内に、第1キャラクタが攻撃可能な第3キャラクタが存在するか否かを判定し、所与の範囲内に第3キャラクタが存在する場合に、第2キャラクタを行動不能準備状態にして所与の猶予期間を設定し、所与の猶予期間において、第1キャラクタの攻撃によって第3キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、第3キャラクタを行動不能準備状態にし、所与の条件が満たされた場合に、行動不能準備状態の第2キャラクタ及び第3キャラクタを行動不能状態にし、行動不能状態に関する演出を実行する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1キャラクタが第2キャラクタに対して所与の攻撃を行うゲームのためのプログラムであって、
前記第1キャラクタの攻撃によって前記第2キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第2キャラクタから所与の範囲内に、前記第1キャラクタ又は前記第1キャラクタの仲間である仲間キャラクタが攻撃可能な第3キャラクタが存在するか否かを判定する範囲判定部と、
前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、前記第2キャラクタを行動不能準備状態にするキャラクタ制御部と、
前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、所与の猶予期間を設定する期間設定部としてコンピュータを機能させ、
前記キャラクタ制御部は、
前記所与の猶予期間において、前記第1キャラクタ又は前記仲間キャラクタの攻撃によって前記第3キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第3キャラクタを行動不能準備状態にし、所与の条件が満たされた場合に、行動不能準備状態の前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタを行動不能状態にし、
前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタの行動不能状態に関する演出を実行する演出制御部として更にコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記範囲判定部は、
所与の条件に応じて、前記所与の範囲を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1において、
前記期間設定部は、
所与の条件に応じて、前記所与の猶予期間を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1において、
前記演出制御部は、
所与の条件に応じて、前記行動不能状態に関する演出を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1において、
前記キャラクタ制御部は、
前記所与の範囲内の前記第3キャラクタを前記第1キャラクタ又は前記仲間キャラクタの攻撃対象として設定することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1において、
前記キャラクタ制御部は、
前記所与の猶予期間において、前記所与の範囲内の前記第3キャラクタの行動を変化させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項6において、
前記キャラクタ制御部は、
前記所与の猶予期間において、前記所与の範囲内の前記第3キャラクタを所定の方向に移動させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1において、
前記キャラクタ制御部は、
行動不能状態にする前記第2キャラクタ又は前記第3キャラクタから所定の範囲に存在する、又は、行動不能状態にする前記第2キャラクタ又は前記第3キャラクタと所定の関係にある第4キャラクタを、行動不能状態にすることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項1において、
前記第1キャラクタの攻撃行動中に前記第1キャラクタの所定のパラメータを減少させ、前記行動不能状態に関する演出の実行後に前記所定のパラメータを増加させるパラメータ制御部として更にコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項1において、
前記キャラクタ制御部は、
前記第1キャラクタによる前記第2キャラクタに対する攻撃が開始されてから所定時間内に前記所与の条件が満たされなかった場合に、行動不能準備状態の前記第3キャラクタを行動不能状態にしないことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
第1キャラクタが第2キャラクタに対して所与の攻撃を行うゲームのためのゲームシステムであって、
前記第1キャラクタの攻撃によって前記第2キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第2キャラクタから所与の範囲内に、前記第1キャラクタ又は前記第1キャラクタの仲間である仲間キャラクタが攻撃可能な第3キャラクタが存在するか否かを判定する範囲判定部と、
前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、前記第2キャラクタを行動不能準備状態にするキャラクタ制御部と、
前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、所与の猶予期間を設定する期間設定部とを含み、
前記キャラクタ制御部は、
前記所与の猶予期間において、前記第1キャラクタ又は前記仲間キャラクタの攻撃によって前記第3キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第3キャラクタを行動不能準備状態にし、所与の条件が満たされた場合に、行動不能準備状態の前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタを行動不能状態にし、
前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタの行動不能状態に関する演出を実行する演出制御部を更に含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項12】
第1キャラクタが第2キャラクタに対して所与の攻撃を行うゲームのゲーム制御方法であって、
前記第1キャラクタの攻撃によって前記第2キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第2キャラクタから所与の範囲内に、前記第1キャラクタ又は前記第1キャラクタの仲間である仲間キャラクタが攻撃可能な第3キャラクタが存在するか否かを判定する範囲判定ステップと、
前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、前記第2キャラクタを行動不能準備状態にするキャラクタ制御ステップと、
前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、所与の猶予期間を設定する期間設定ステップとを含み、
前記キャラクタ制御ステップでは、
前記所与の猶予期間において、前記第1キャラクタ又は前記仲間キャラクタの攻撃によって前記第3キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第3キャラクタを行動不能準備状態にし、所与の条件が満たされた場合に、行動不能準備状態の前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタを行動不能状態にし、
前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタの行動不能状態に関する演出を実行する演出制御ステップを更に含むことを特徴とするゲーム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プレーヤ操作移動体オブジェクトの動作対象範囲に動作対象となる複数の移動体オブジェクトが存在する場合に、第nの動作で動作対象として選択された移動体オブジェクトと異なる移動体オブジェクトを第n+1の動作の動作対象として選択することが開示されている。また、特許文献2には、音楽ゲームにおいて、コンボ中は敵キャラクタの消滅演出が待機され、特別な拍のタイミングに達すると、一斉に或いは連続的に消滅演出が発動されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3747050号公報
【特許文献2】特開2012-205684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のゲームは、プレーヤが複数の敵キャラクタの位置を確認して攻撃対象とする敵キャラクタを選択するといった戦略的なプレイを楽しむものではなかった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、第1キャラクタが第2キャラクタに対して所与の攻撃を行うゲームの戦略性を向上させることが可能なゲームのプログラム等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、第1キャラクタが第2キャラクタに対して所与の攻撃を行うゲームのためのプログラムであって、前記第1キャラクタの攻撃によって前記第2キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第2キャラクタから所与の範囲内に、前記第1キャラクタ又は前記第1キャラクタの仲間である仲間キャラクタが攻撃可能な第3キャラクタが存在するか否かを判定する範囲判定部と、前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、前記第2キャラクタを行動不能準備状態にするキャラクタ制御部と、前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、所与の猶予期間を設定する期間設定部としてコンピュータを機能させ、前記キャラクタ制御部は、前記所与の猶予期間において、前記第1キャラクタ又は前記仲間キャラクタの攻撃によって前記第3キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第3キャラクタを行動不能準備状態にし、所与の条件が満たされた場合に、行動不能準備状態の前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタを行動不能状態にし、前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタの行動不能状態に関する演出を実行する演出制御部として更にコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。また本発明は、上記各部を含むゲームシステムに関する。
【0007】
また本発明は、第1キャラクタが第2キャラクタに対して所与の攻撃を行うゲームのゲーム制御方法であって、前記第1キャラクタの攻撃によって前記第2キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第2キャラクタから所与の範囲内に、前記第1キャラクタ又は前記第1キャラクタの仲間である仲間キャラクタが攻撃可能な第3
キャラクタが存在するか否かを判定する範囲判定ステップと、前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、前記第2キャラクタを行動不能準備状態にするキャラクタ制御ステップと、前記所与の範囲内に前記第3キャラクタが存在する場合に、所与の猶予期間を設定する期間設定ステップとを含み、前記キャラクタ制御ステップでは、前記所与の猶予期間において、前記第1キャラクタ又は前記仲間キャラクタの攻撃によって前記第3キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、前記第3キャラクタを行動不能準備状態にし、所与の条件が満たされた場合に、行動不能準備状態の前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタを行動不能状態にし、前記第2キャラクタ及び前記第3キャラクタの行動不能状態に関する演出を実行する演出制御ステップを更に含むことを特徴とするゲーム制御方法に関する。
【0008】
本発明によれば、第1キャラクタの攻撃によって第2キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、第2キャラクタから所与の範囲内に第3キャラクタが存在するか否かを判定し、当該範囲内に第3キャラクタが存在する場合に、第2キャラクタを行動不能準備状態にして猶予期間を設定し、猶予期間において第1キャラクタ等の攻撃によって第3キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされた場合に第3キャラクタを行動不能準備状態にし、所与の条件が満たされた場合に、行動不能準備状態の第2キャラクタと第3キャラクタを行動不能状態にすることで、プレーヤはキャラクタの位置を確認して攻撃対象とするキャラクタを選択するといった戦略的なプレイを楽しむことができる。
【0009】
(2)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記範囲判定部は(前記範囲判定ステップにおいて)、所与の条件に応じて、前記所与の範囲を変更してもよい。
【0010】
(3)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記期間設定部は(前記期間設定部において)、所与の条件に応じて、前記所与の猶予期間を変更してもよい。
【0011】
(4)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記演出制御部は(前記演出制御ステップにおいて)、所与の条件に応じて、前記行動不能状態に関する演出を変更してもよい。
【0012】
(5)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記キャラクタ制御部は(前記キャラクタ制御ステップにおいて)、前記所与の範囲内の前記第3キャラクタを前記第1キャラクタ又は前記仲間キャラクタの攻撃対象として設定してもよい。
【0013】
(6)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記キャラクタ制御部は(前記キャラクタ制御ステップにおいて)、前記所与の猶予期間において、前記所与の範囲内の前記第3キャラクタの行動を変化させてもよい。
【0014】
(7)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記キャラクタ制御部は(前記キャラクタ制御ステップにおいて)、前記所与の猶予期間において、前記所与の範囲内の前記第3キャラクタを所定の方向に移動させてもよい。
【0015】
(8)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記キャラクタ制御部は(前記キャラクタ制御ステップにおいて)、行動不能状態にする前記第2キャラクタ又は前記第3キャラクタから所定の範囲に存在する、又は、行動不能状態にする前記第2キャラクタ又は前記第3キャラクタと所定の関係にある第4キャラクタを、
行動不能状態にしてもよい。
【0016】
(9)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記第1キャラクタの攻撃行動中に前記第1キャラクタの所定のパラメータを減少させ、前記行動不能状態に関する演出の実行後に前記所定のパラメータを増加させるパラメータ制御部として更にコンピュータを機能させてもよい(パラメータ制御ステップを更に含んでもよい)。
【0017】
(10)また本発明に係るプログラム、ゲームシステム及びゲーム制御方法では、前記キャラクタ制御部は(前記キャラクタ制御ステップにおいて)、前記第1キャラクタによる前記第2キャラクタに対する攻撃が開始されてから所定時間内に前記所与の条件が満たされなかった場合に、行動不能準備状態の前記第3キャラクタを行動不能状態にしなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態のゲームシステムを示す図。
図2】本実施形態の端末の機能ブロックの一例を示す図。
図3】本実施形態のゲームシステムで生成されるゲーム画面の一例を示す図。
図4】ゲームエリアにおける各キャラクタの配置を示す図。
図5】ゲームエリアにおける各キャラクタの配置を示す図。
図6】ゲームエリアにおける各キャラクタの配置を示す図。
図7】ゲームエリアにおける各キャラクタの配置を示す図。
図8】本実施形態のゲームシステムの処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0020】
1.構成
図1は、本実施形態のゲームシステムを示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバ装置)とによって構成される。つまり、図1に示すように、本実施形態のゲームシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10(10A、10B、10C・・・)とが、ネットワークに接続可能に構成される。
【0021】
サーバ20は、端末10からの要求に応じてオンラインゲームサービスを提供する情報処理装置である。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、マッチングサーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
【0022】
本実施形態では、プレーヤの端末10においてゲームが実行され、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、端末10で実行されるゲームのゲーム結果、当該ゲームで使用可能なゲーム媒体(キャラクタ、アイテム等)、当該ゲームで使用可能なゲーム内通貨などの情報が管理される。
【0023】
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0024】
図2に、本実施形態の端末10の機能ブロックの一例を示す。なお本実施形態の端末は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0025】
入力部150は、プレーヤからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、プレーヤの入力情報(操作情報)を処理部100に出力する。入力部150の機能は、方向キーやボタン、タッチパネル、タッチパッド、マウス、キーボード等の入力機器により実現することができる。
【0026】
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。
【0027】
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、入力部150としても機能するタッチパネル、LCD或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのディスプレイにより実現できる。
【0028】
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0029】
通信部196はサーバ20や他の端末10との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0030】
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0031】
処理部100(プロセッサ)は、入力部150からの入力情報(操作情報)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲームを進行させる処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部100は、キャラクタ制御部110、範囲判定部112、期間設定部114、演出制御部116、画像生成部120、音生成部130を含む。
【0032】
キャラクタ制御部110は、プレーヤによる入力部150に対する操作(操作入力)に基づいて、ゲーム空間に配置されたプレーヤキャラクタ(第1キャラクタ)の動作(移動、攻撃、防御、回復、アイテムの使用など)を制御する。また、キャラクタ制御部110は、ゲーム空間に配置されたプレーヤキャラクタの仲間(味方)である仲間キャラクタの動作と、対戦相手のキャラクタである敵キャラクタ(第2~第4キャラクタ)の動作を制御する。仲間キャラクタや敵キャラクタがNPCである場合には、所与のアルゴリズムに従って当該キャラクタの動作を自動制御し、仲間キャラクタや敵キャラクタが他のプレーヤのキャラクタである場合には、サーバ20を介して他のプレーヤの端末10から受信した操作情報に基づいて当該キャラクタの動作を制御する。
【0033】
範囲判定部112は、プレーヤキャラクタの攻撃によって敵キャラクタ(第2キャラクタ)に与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、当該敵キャラクタから所与の範囲内に、プレーヤキャラクタ又は仲間キャラクタが攻撃可能な他の敵キャラクタ(第3キャラクタ)が存在するか否かを判定する。第2キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされたとは、攻撃によって第2キャラクタに与えるダメージ量が第2キャラクタの
体力値を上回ったことや当該ダメージ量が所定値に到達したことであってもよいし(パラメータによる条件)、所定の回数ダメージを与えたことや追加攻撃によって第2キャラクタがスタン状態(気絶・失神状態)や麻痺・金縛り状態になったことであってよいし、毒などによって第2キャラクタが継続的にダメージを受けていることであってよい(状態による条件)。範囲判定部112は、所与の条件(例えば、第2キャラクタの種類、第2キャラクタに対する攻撃の種類・攻撃内容、第2キャラクタと第3キャラクタの組み合わせ、第2キャラクタに与えたダメージ量と第2キャラクタの体力値との差など)に応じて、所与の範囲を変更してもよい。
【0034】
キャラクタ制御部110は、所与の範囲内に他の敵キャラクタ(第3キャラクタ)が存在する場合には、敵キャラクタ(第2キャラクタ)を行動不能状態の準備段階である行動不能準備状態にし、他の敵キャラクタ(第3キャラクタ)が存在しない場合には、敵キャラクタ(第2キャラクタ)を行動不能状態にする。
【0035】
期間設定部114は、所与の範囲内に他の敵キャラクタ(第3キャラクタ)が存在する場合に、所与の猶予期間を設定する。期間設定部114は、所与の条件に応じて、所与の猶予期間を変更してもよい。当該条件は、所与の範囲を変更する際の条件と同様である。
【0036】
キャラクタ制御部110は、所与の猶予期間において、プレーヤキャラクタ又は仲間キャラクタの攻撃によって他の敵キャラクタ(第3キャラクタ)に与えるダメージに関する条件が満たされた場合に、当該他の敵キャラクタを行動不能準備状態にする。第3キャラクタに与えるダメージに関する条件が満たされたとは、攻撃によって第3キャラクタに与えるダメージ量が第3キャラクタの体力値を上回ったことや当該ダメージ量が所定値に到達したことであってもよいし(パラメータによる条件)、所定の回数ダメージを与えたことや追加攻撃によって第3キャラクタがスタン状態(気絶・失神状態)や麻痺・金縛り状態になったことであってよいし、毒などによって第3キャラクタが継続的にダメージを受けていることであってよい(状態による条件)。キャラクタ制御部110は、所与の範囲内に存在する複数の敵キャラクタ(第3キャラクタ)のうち、プレーヤキャラクタ又は仲間キャラクタの攻撃対象とする敵キャラクタを自動で設定してもよい。また、キャラクタ制御部110は、所与の猶予期間において、所与の範囲内の敵キャラクタ(第3キャラクタ)の行動を変化させる(例えば、当該敵キャラクタを所定の方向に移動させる)ようにしてもよい。
【0037】
また、キャラクタ制御部110は、所与の条件が満たされた場合に、行動不能準備状態の敵キャラクタ(第2キャラクタ、第3キャラクタ)を行動不能状態にする。例えば、キャラクタ制御部110は、行動不能準備状態の敵キャラクタ(第3キャラクタ)から所与の範囲内に他の敵キャラクタが存在しない場合、所与の猶予期間が経過した場合、プレーヤによって所定の操作が行われた場合に、所与の条件が満たされたと判断してもよい。キャラクタ制御部110は、行動不能状態にする敵キャラクタ(第2キャラクタ、第3キャラクタ)から所定の範囲に存在する、又は、行動不能状態にする敵キャラクタ(第2キャラクタ、第3キャラクタ)と所定の関係にある他の敵キャラクタ(第4キャラクタ)を、行動不能状態にしてもよい。また、キャラクタ制御部110は、プレーヤキャラクタによる敵キャラクタ(第2キャラクタ)に対する攻撃が開始されてから所定時間内に所与の条件が満たされなかった場合には、行動不能準備状態の敵キャラクタ(第2キャラクタ、第3キャラクタ)を行動不能状態にしないようにしてもよい。
【0038】
演出制御部116は、敵キャラクタ(第2キャラクタ、第3キャラクタ、第4キャラクタ)の行動不能状態に関する演出(例えば、敵キャラクタを爆発させたのち消去する表示制御)を実行する。演出制御部116は、所与の条件に応じて、行動不能状態に関する演出を変更してもよい。当該条件は、所与の範囲や猶予期間を変更する際の条件と同様であ
る。
【0039】
処理部100は、プレーヤキャラクタの攻撃行動中にプレーヤキャラクタの所定のパラメータを減少させ、敵キャラクタの行動不能状態に関する演出の実行後に当該所定のパラメータを増加させる(回復させる)パラメータ制御部118を更に含んでもよい。
【0040】
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像(ゲーム空間に配置されたキャラクタを含むゲーム画像)を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
【0041】
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0042】
また、本実施形態のゲームシステムをサーバシステムとして構成してもよい。サーバシステムは、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。この場合には、サーバシステムは、ネットワークを介して接続された1又は複数の端末(例えば、スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)から送信された操作入力(端末の入力部に入力されたデータ)に基づいて、処理部100の各部の処理を行って、画像を生成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。また、処理部100の各部の処理を、サーバと端末で分散して実行するようにゲームシステムを構成してもよい。
【0043】
2.本実施形態の手法
次に、本発明の実施形態の手法について図面を用いて説明する。本実施形態のゲームシステムは、プレーヤのキャラクタ(プレーヤキャラクタ)が対戦相手のキャラクタ(敵キャラクタ)と対戦する対戦ゲームを実行するように構成される。
【0044】
図3は、本実施形態のゲームシステムで生成されるゲーム画面(ゲーム画像)の一例を示す図である。ゲーム画面GIは、プレーヤの端末10の表示部190に表示される。ゲーム画面GIには、ゲーム空間を構成するゲームエリアGAに配置された、プレーヤのキャラクタであるプレーヤキャラクタPCと、プレーヤキャラクタPCの仲間である仲間キャラクタCCと、対戦相手である複数の敵キャラクタEC(ここでは、4体の敵キャラクタE1~E4)とが表示される。プレーヤは、入力部150を操作して、プレーヤキャラクタPCを動作(移動、攻撃、防御、回復、アイテムの使用など)させることができる。また、敵キャラクタECは、NPCであり、所与のアルゴリズムに従って自動制御される。また、仲間キャラクタCCは、NPC又は他のプレーヤ(例えば、プレーヤとフレンド関係にある他のプレーヤ)のキャラクタである。
【0045】
プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECを攻撃すると、プレーヤキャラクタPCの攻撃力と敵キャラクタECの防御力とに応じたダメージ量(攻撃力が高いほど大きくなり防御力が高いほど小さくなる値)だけ敵キャラクタECの体力値が減少する。プレーヤキャラクタPCの攻撃力は、プレーヤキャラクタPCに設定された攻撃力や攻撃の種類や装備(武器)の種類等に応じて求められる。同様に、敵キャラクタECがプレーヤキャラクタPCを攻撃すると、敵キャラクタECの攻撃力とプレーヤキャラクタPCの防御力とに
応じたダメージ量だけプレーヤキャラクタPCの体力値が減少する。同様に、仲間キャラクタCCが敵キャラクタECを攻撃すると、仲間キャラクタCCの攻撃力と敵キャラクタECの防御力とに応じたダメージ量だけ敵キャラクタECの体力値が減少する。
【0046】
図4は、ゲームエリアGAにおける各キャラクタの配置の例を示す図である。図4において、プレーヤキャラクタPC(第1キャラクタ)が敵キャラクタE1(第2キャラクタ)を攻撃し、当該攻撃によるダメージ量が敵キャラクタE1の体力値を上回った(敵キャラクタE1の体力値が0以下になった、敵キャラクタE1に与えるダメージに関する条件が満たされた)場合、敵キャラクタE1から所与の距離の範囲R1が設定され、範囲R1内に他の敵キャラクタEC(第3キャラクタ)が存在するか否か判定される。ここでは、範囲R1内に敵キャラクタE2が存在するため、敵キャラクタE1は行動不能状態とはならずに行動不能準備状態(斜線入りの円で示す)となり、猶予期間P1(例えば、数秒程度の期間)が設定される。猶予期間P1は、範囲R1内に存在する敵キャラクタECに対する攻撃の操作を受け付ける期間である。なお、範囲R1内に存在する敵キャラクタECを識別可能に(範囲R1外に存在する敵キャラクタECとは異なる態様で)表示してもよい。
【0047】
そして、猶予期間P1において、プレーヤキャラクタPCが範囲R1内の敵キャラクタE2(第3キャラクタ)を攻撃し、当該攻撃によるダメージ量が敵キャラクタE2の体力値を上回った(敵キャラクタE2に与えるダメージに関する条件が満たされた)場合、敵キャラクタE2も行動不能準備状態となり、図5に示すように、敵キャラクタE2から所与の距離の範囲R2が設定され、範囲R2内に他の敵キャラクタEC(第3キャラクタ)が存在するか否か判定される。ここでは、範囲R2内に、行動不能準備状態の敵キャラクタE1以外に敵キャラクタE3が存在するため、猶予期間P2が設定される。猶予期間P2は、範囲R2内に存在する敵キャラクタECに対する攻撃の操作を受け付ける期間である。
【0048】
そして、猶予期間P2において、プレーヤキャラクタPCが範囲R2内の敵キャラクタE3(第3キャラクタ)を攻撃し、当該攻撃によるダメージ量が敵キャラクタE3の体力値を上回った(敵キャラクタE3に与えるダメージに関する条件が満たされた)場合、敵キャラクタE3も行動不能準備状態となり、図6に示すように、敵キャラクタE3から所与の距離の範囲R3が設定され、範囲R3内に他の敵キャラクタEC(第3キャラクタ)が存在するか否か判定される。ここでは、範囲R3内に、行動不能準備状態の敵キャラクタE2以外に他の敵キャラクタECが存在しないため、猶予期間は設定されない。この場合、所与の条件が満たされたとして、行動不能準備状態の3体の敵キャラクタE1,E2,E3が行動不能状態となり、3体の敵キャラクタE1,E2,E3が同時に(或いは、順番に)爆発する演出が実行され、3体の敵キャラクタE1,E2,E3はゲームエリアGAから消去される。
【0049】
このように、プレーヤは、プレーヤキャラクタPCが最初に敵キャラクタE1を攻撃して体力値以上のダメージを与え、続いて猶予期間P1内に敵キャラクタE1から範囲R1内の敵キャラクタE2を攻撃して体力値以上のダメージを与え、続いて猶予期間P2内に敵キャラクタE2から範囲R2内の敵キャラクタE3を攻撃して体力値以上のダメージを与える、といったコンボ攻撃(連続攻撃)を成立させた場合、3体の敵キャラクタE1,E2,E3をまとめて行動不能状態にして消失させる爽快感を得ることができる。なお、上記例において、敵キャラクタE1から範囲R1内に他の敵キャラクタECが存在しない場合、敵キャラクタE1は即座に行動不能状態となり消失する。また、範囲R1内の敵キャラクタE2の体力値が0以下になる前に猶予期間P1が経過した場合、行動不能準備状態の敵キャラクタE1が行動不能状態となり消失する。同様に、敵キャラクタE2から範囲R2内に他の敵キャラクタECが存在しない場合や、範囲R2内の敵キャラクタE3の
体力値が0以下になる前に猶予期間P2が経過した場合、行動不能準備状態の2体の敵キャラクタE1,E2が行動不能状態となり消失する。
【0050】
また、例えば、プレーヤキャラクタPCが最初に敵キャラクタE2を攻撃して体力値以上のダメージを与え、続いて猶予期間P2内に範囲R2内の敵キャラクタE1を攻撃して体力値以上のダメージを与えた場合、範囲R1内に他の敵キャラクタECは存在しないため、同時に行動不能状態となるのは2体の敵キャラクタE1,E2になる。このように、コンボ攻撃においてどの順番で敵キャラクタECを攻撃するかによって、まとめて行動不能状態にできる敵キャラクタECの数が変わる。そのため、プレーヤは、各敵キャラクタECの位置を確認して攻撃対象とする敵キャラクタを選択するといった戦略的なプレイを楽しむことができる。
【0051】
また、プレーヤキャラクタPCと仲間キャラクタCCが協同してコンボ攻撃を行えるようにしてもよい。例えば、上記例において、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタE1を攻撃して体力値以上のダメージを与え、続いて仲間キャラクタCCが猶予期間P1内に範囲R1内の敵キャラクタE2を攻撃して体力値以上のダメージを与え、続いてプレーヤキャラクタPCが猶予期間P2内に範囲R2内の敵キャラクタE3を攻撃して体力値以上のダメージを与える、といったコンボ攻撃が成立するようしてもよい。
【0052】
また、図7に示すように、行動不能準備状態の敵キャラクタE1から範囲R1内に2体の敵キャラクタE2,E3が存在する場合、プレーヤが、2体の敵キャラクタE2,E3のうちプレーヤキャラクタPCの攻撃対象とする敵キャラクタを任意に選択する操作を行って、選択した敵キャラクタを攻撃するようにしてもよいし、2体の敵キャラクタE2,E3のうちプレーヤキャラクタPCの攻撃対象とする敵キャラクタを自動で決定し、プレーヤが、攻撃対象として決定された敵キャラクタを攻撃する操作のみを行うようにしてもよい。後者の場合、プレーヤキャラクタPCと2体の敵キャラクタE2,E3の位置関係に基づいて攻撃対象を決定し、例えば、プレーヤキャラクタPCとの距離が敵キャラクタE3よりも近い敵キャラクタE2を攻撃対象として決定してもよい。また、2体の敵キャラクタE2,E3のパラメータに基づいて攻撃対象を決定し、例えば、2体の敵キャラクタE2,E3のうち、体力値や攻撃力が低い方の敵キャラクタを攻撃対象として決定してもよいし、プレーヤキャラクタPCの攻撃によるダメージ量が大きくなる方の敵キャラクタを攻撃対象として決定してもよい。
【0053】
また、図6に示す場合において、行動不能状態にする3体の敵キャラクタE1,E2,E3のいずれかと敵キャラクタE4が所定の関係にある場合に、3体の敵キャラクタE1,E2,E3とともに敵キャラクタE4(第4キャラクタ)を行動不能状態にし、敵キャラクタE4が3体の敵キャラクタE1,E2,E3の爆発に巻き込まれるような演出を実行してもよい。例えば、敵キャラクタE4が3体の敵キャラクタE1,E2,E3のいずれかと同じ種類の敵キャラクタである場合に、両者が所定の関係にあると判定してもよい。また、行動不能状態にする3体の敵キャラクタE1,E2,E3のいずれかから所定の範囲(範囲R1,R2,R3とは異なる範囲)に敵キャラクタE4が存在する場合に、3体の敵キャラクタE1,E2,E3とともに敵キャラクタE4を行動不能状態にするようにしてもよい。
【0054】
また本実施形態では、所与の範囲(R1,R2,R3)や所与の猶予期間(P1,P2)を所与の条件に応じて可変に設定してもよい。より詳細には、敵キャラクタEC(第2キャラクタ、第3キャラクタ)を攻撃不能準備状態にさせたプレーヤキャラクタPC(又は、仲間キャラクタCC)の攻撃の種類や内容に応じて所与の範囲や猶予期間を決定してもよい。例えば、図4に示す場合において、敵キャラクタE1に対するプレーヤキャラクタPCの攻撃の種類が近接攻撃(リスクが大きい攻撃)であった場合、遠距離攻撃(リス
クが小さい攻撃)であった場合よりも、範囲R1が大きくなるように、及び/又は、猶予期間P1が長くなるようにしてもよい。また、図4に示す場合において、プレーヤキャラクタPCの攻撃によるダメージ量が敵キャラクタE1の体力値を上回ったときのダメージ量と体力値との差が大きいほど、範囲R1が大きくなるように、及び/又は、猶予期間P1が長くなるようにしてもよい。また、敵キャラクタECの種類に応じて所与の範囲や猶予期間を決定してもよい。例えば、図4に示す場合において、敵キャラクタE1がボスキャラである場合、ザコキャラである場合よりも、範囲R1が大きくなるように、及び/又は、猶予期間P1が長くなるようにしてもよい。
【0055】
また、敵キャラクタECを攻撃不能準備状態にさせたプレーヤキャラクタPCの攻撃の種類と敵キャラクタECの種類との組み合わせに応じて所与の範囲や猶予期間を決定してもよい。例えば、図4に示す場合において、敵キャラクタE1に対するプレーヤキャラクタPCの攻撃の種類と敵キャラクタE1の種類の組み合わせが所定の組み合わせに該当する場合、該当しない場合よりも、範囲R1が大きくなるように、及び/又は、猶予期間P1が長くなるようにしてもよい。また、攻撃不能準備状態の敵キャラクタEC(第2キャラクタ)の種類と所与の範囲内の敵キャラクタEC(第3キャラクタ)の種類との組み合わせに応じて猶予期間を決定してもよい。例えば、図4に示す場合において、攻撃不能準備状態の敵キャラクタE1と範囲R1内の敵キャラクタE2が同じ種類の敵キャラクタである場合、猶予期間P1が長くなるようにしてもよい。
【0056】
また、プレーヤキャラクタPCのコンボ攻撃の内容に応じて所与の範囲や猶予期間を決定してもよい。例えば、図5に示す場合において、範囲R2が設定される時点までに行われた敵キャラクタE1、E2に対する攻撃の種類の組み合わせや攻撃を行った(成功させた)数、行動不能準備状態にした敵キャラクタの数(コンボ数)、最初に攻撃を行ってからの継続時間或いはプレーヤキャラクタPCの移動距離に応じて、範囲R2の大きさ及び/又は猶予期間P2の長さを決定してもよい。この場合、攻撃の種類の組み合わせが所定の組み合わせに該当する場合に、或いは、攻撃回数やコンボ数が多いほど、継続時間や移動距離が長いほど、範囲R2が大きくなるように、及び/又は、猶予期間P2が長くなるようにしてもよい。
【0057】
また、ゲームエリアGAの状態に応じて所与の範囲や猶予期間を決定してもよい。例えば、ゲームエリアGAが宇宙(動き易いエリア)である場合には、所与の範囲が大きくなるように、及び/又は、猶予期間が長くなるようにし、ゲームエリアGAが海(動き難いエリア)である場合には、所与の範囲が小さくなるように、及び/又は、猶予期間が短くなるようにしてもよい。また、プレーヤキャラクタPCの装備や状態に応じて所与の範囲や猶予期間を決定してもよい。例えば、プレーヤキャラクタPCのレベルが高いほど、所与の範囲が大きくなるように、及び/又は、猶予期間が長くなるようにしてもよいし、プレーヤキャラクタPCの状態が覚醒中である場合に、所与の範囲が大きくなるように、及び/又は、猶予期間が長くなるようにしてもよい。また、プレーヤキャラクタPCが使用したアイテムに応じて、所与の範囲が大きくなるように、及び/又は、猶予期間が長くなるようにしてもよい。
【0058】
また本実施形態では、行動不能状態に関する演出を所与の条件に応じて可変に設定してもよい。より詳細には、敵キャラクタEC(第2キャラクタ、第3キャラクタ)を攻撃不能準備状態にさせたプレーヤキャラクタPC(又は、仲間キャラクタCC)の攻撃の種類や内容に応じて行動不能状態に関する演出を決定してもよい。例えば、図6に示す場合において、敵キャラクタE1,E2,E3に対するプレーヤキャラクタPCの攻撃の種類が近接攻撃であった場合、遠距離攻撃であった場合よりも、敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にする際の爆発の演出がより派手になるようにしてもよい。また、プレーヤキャラクタPCの攻撃によるダメージ量が敵キャラクタE1,E2,E3の体力値を上
回ったときのダメージ量と体力値との差が大きいほど、敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にする際の爆発の演出がより派手になるようにしてもよい。また、敵キャラクタECの種類に応じて行動不能状態に関する演出を決定してもよい。例えば、行動不能状態にする敵キャラクタECがボスキャラである場合、ザコキャラである場合よりも、爆発の演出が派手になるようにしてもよい。
【0059】
また、敵キャラクタECを攻撃不能準備状態にさせたプレーヤキャラクタPCの攻撃の種類と敵キャラクタECの種類との組み合わせに応じて行動不能状態に関する演出を決定してもよい。例えば、図6に示す場合において、敵キャラクタE1,E2,E3に対するプレーヤキャラクタPCの攻撃の種類と敵キャラクタE1,E2,E3の種類の組み合わせが所定の組み合わせに該当する場合、該当しない場合よりも、敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にする際の爆発の演出がより派手になるようにしてもよい。また、攻撃不能準備状態の敵キャラクタEC(第2キャラクタ)の種類と所与の範囲内の敵キャラクタEC(第3キャラクタ)の種類との組み合わせに応じて行動不能状態に関する演出を決定してもよい。例えば、攻撃不能準備状態の敵キャラクタE1と範囲R1内の敵キャラクタE2が同じ種類の敵キャラクタである場合や、攻撃不能準備状態の敵キャラクタE2と範囲R2内の敵キャラクタE3が同じ種類の敵キャラクタである場合に、敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にする際の爆発の演出がより派手になるようにしてもよい。
【0060】
また、プレーヤキャラクタPCのコンボ攻撃の内容に応じて行動不能状態に関する演出を決定してもよい。例えば、図6に示す場合において、敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にする時点までに行われた攻撃の種類の組み合わせや攻撃を行った(成功させた)数、行動不能準備状態にした敵キャラクタの数(コンボ数)、最初に攻撃を行ってからの継続時間或いはプレーヤキャラクタPCの移動距離に応じて、敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にする際の演出を決定してもよい。この場合、攻撃の種類の組み合わせが所定の組み合わせに該当する場合に、或いは、攻撃回数やコンボ数が多いほど、継続時間や移動距離が長いほど、敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にする際の爆発の演出がより派手になるようにしてもよい。また、倒した敵キャラクタECがザコキャラである場合、ボスキャラである場合よりも、設定される所与の範囲が小さく或いは猶予期間が短くなる場合において、最初にザコキャラである敵キャラクタE1,E2を倒し、次にボスキャラである敵キャラクタE3を倒した(ザコ、ザコ、ボスの順で倒した)場合には、難易度の高いコンボ攻撃を成立させたと判定して、敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にする際の爆発の演出がより派手になるようにし、逆に、最初にボスキャラである敵キャラクタE1を倒し、次にザコキャラである敵キャラクタE2,E3を倒した(ボス、ザコ、ザコの順で倒した)場合には、コンボ攻撃の難易度が低いと判定して、爆発の演出を抑制されたものになるようにしてもよい。
【0061】
また、ゲームエリアGAの状態に応じて行動不能状態に関する演出を決定してもよい。例えば、ゲームエリアGAが宇宙である場合には、ゲームエリアGAが海である場合よりも、爆発の演出が派手になるようにしてもよい。また、プレーヤキャラクタPCの装備や状態に応じて行動不能状態に関する演出を決定してもよい。例えば、プレーヤキャラクタPCのレベルが高いほど、爆発の演出がより派手になるようにしてもよいし、プレーヤキャラクタPCの状態が覚醒中である場合に、爆発の演出がより派手になるようにしてもよい。また、プレーヤキャラクタPCが使用したアイテムに応じて行動不能状態に関する演出を変更してもよい。
【0062】
また、本実施形態では、猶予期間において、所与の範囲内に存在する敵キャラクタEC(第3キャラクタ)の行動を変化させてもよい。例えば、図4に示す場合、猶予期間P1において、範囲R1内の敵キャラクタE2をプレーヤキャラクタPCに向かう方向(所定
の方向)に移動させて、プレーヤキャラクタPCが範囲R1内の敵キャラクタE2を攻撃し易くなるようにしてもよい。また、猶予期間P1において、範囲R1内の敵キャラクタE2の防御力や体力値を低下させたり、敵キャラクタE2のプレーヤキャラクタPCに対する攻撃の頻度を低下させたり、敵キャラクタE2の移動速度を低下させたりして、範囲R1内の敵キャラクタE2が弱体化・無力化するようにしてもよい。
【0063】
また、本実施形態では、プレーヤキャラクタPCが攻撃を行ったり特定の武器を使用する度に減少し、時間経過や回復アイテムの使用で増加(回復)する所定のパラメータ(エネルギーゲージ)がプレーヤキャラクタPCに設定される場合に、プレーヤキャラクタPCによるコンボ攻撃中に減少した当該所定のパラメータを、敵キャラクタECの行動不能状態に関する演出の実行後に回復させるようにしてもよい。この場合、プレーヤキャラクタPCが行動不能状態にした敵キャラクタECの数に関わらず、プレーヤキャラクタPCの所定のパラメータをその上限値まで回復させるようにしてもよいし、プレーヤキャラクタPCが行動不能状態にした敵キャラクタECの数が多いほど、プレーヤキャラクタPCの所定のパラメータの回復量が大きくなるようにしてもよい。
【0064】
また、上記例では、行動不能準備状態の敵キャラクタECから所与の範囲内に他の敵キャラクタECが存在しない場合、及び、所与の範囲内の他の敵キャラクタECの体力値が0以下になる前に猶予期間が経過した場合に、所与の条件が満たされたとして、行動不能準備状態の敵キャラクタECを行動不能状態にする場合について説明したが、プレーヤによって所定の操作が行われた場合に、所与の条件が満たされたとして、行動不能準備状態の敵キャラクタECを行動不能状態にするようにしてもよい。この場合、プレーヤキャラクタPCによる敵キャラクタEC(第2キャラクタ)に対する攻撃が開始されてから所定時間内に、当該所定の操作が行われなかった(所定の条件が満たされなかった)場合には、行動不能準備状態の敵キャラクタECを行動不能状態にしないようにしてもよい。例えば、図6に示す場合において、プレーヤキャラクタPCによる敵キャラクタE1に対する攻撃が開始されてから所定時間内にプレーヤが所定の操作を行った場合には、行動不能準備状態の3体の敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にし、プレーヤキャラクタPCによる敵キャラクタE1に対する攻撃が開始されてから所定時間を経過した後にプレーヤが所定の操作を行った場合には、行動不能準備状態の3体の敵キャラクタE1,E2,E3を行動不能状態にせずに行動可能状態に復帰させる(行動不能準備状態を解除する)ようにしてもよい。また、敵キャラクタECがNPCではなく他のプレーヤのキャラクタである場合、行動不能準備状態の敵キャラクタEC(他のプレーヤ)が所定の回復アイテムを使用した場合に、当該敵キャラクタECを行動可能状態に復帰させるようにしてもよい。
【0065】
3.処理
次に、本実施形態のゲームシステム(端末10)の処理の一例について図8のフローチャートを用いて説明する。ここでは、プレーヤキャラクタPCが敵キャラクタECを攻撃する際の処理について説明する。
【0066】
まず、キャラクタ制御部110は、プレーヤキャラクタPCによる敵キャラクタEC(第2キャラクタ)に対する攻撃を指示する操作を受け付けたか否かを判断し(ステップS10)、当該操作を受け付けなかった場合(ステップS10のN)には、ステップS27に移行する。当該操作を受け付けた場合(ステップS10のY)には、当該攻撃によって敵キャラクタECに与えるダメージ量を算出する(ステップS11)。次に、キャラクタ制御部110は、算出したダメージ量が敵キャラクタECの体力値を超えるか否かを判断し(ステップS12)、ダメージ量が体力値を超えない場合(ステップS12のN)には、敵キャラクタECの体力値をダメージ量だけ減少させ(ステップS13)、ステップS27に移行する。
【0067】
算出したダメージ量が敵キャラクタECの体力値を超える場合(ステップS12のY)には、範囲判定部112は、プレーヤキャラクタPCの攻撃の種類や敵キャラクタECの種類、それらの組み合わせ等に応じて、敵キャラクタECを中心とする所与の範囲を設定し、設定した所与の範囲内に他の敵キャラクタEC(第3キャラクタ)が存在するか否かを判断する(ステップS14)。所与の範囲内に他の敵キャラクタECが存在しない場合(ステップS14のN)には、キャラクタ制御部110は、敵キャラクタEC(第2キャラクタ)を行動不能状態にし(ステップS15)、ステップS26に移行する。
【0068】
所与の範囲内に他の敵キャラクタECが存在する場合(ステップS14のY)には、キャラクタ制御部110は、敵キャラクタEC(第2キャラクタ)を行動不能準備状態にし(ステップS16)、期間設定部114は、ステップS10におけるプレーヤキャラクタPCの攻撃の種類や敵キャラクタEC(第2キャラクタ、第3キャラクタ)の種類、それらの組み合わせ等に応じて猶予期間を設定する(ステップS17)。
【0069】
次に、キャラクタ制御部110は、プレーヤキャラクタPCによる所与の範囲内の敵キャラクタEC(第3キャラクタ)に対する攻撃を指示する操作を受け付けたか否かを判断し(ステップS18)、当該操作を受け付けなかった場合(ステップS18のN)には、ステップS22に移行する。当該操作を受け付けた場合(ステップS18のY)には、当該攻撃によって敵キャラクタECに与えるダメージ量を算出する(ステップS19)。次に、キャラクタ制御部110は、算出したダメージ量が敵キャラクタECの体力値を超えるか否かを判断し(ステップS20)、ダメージ量が体力値を超えない場合(ステップS20のN)には、敵キャラクタECの体力値をダメージ量だけ減少させる(ステップS21)。次に、期間設定部114は、ステップS17で設定した猶予期間が経過したか否かを判断し(ステップS22)、猶予期間が経過していない場合(ステップS22のN)には、ステップS18に移行する。
【0070】
算出したダメージ量が敵キャラクタECの体力値を超える場合(ステップS20のY)には、キャラクタ制御部110は、敵キャラクタECを行動不能準備状態にする(ステップS23)。次に、範囲判定部112は、プレーヤキャラクタPCの攻撃の種類や敵キャラクタECの種類、それらの組み合わせ等に応じて、行動不能準備状態にした敵キャラクタECを中心とする所与の範囲を設定し、設定した所与の範囲内に他の敵キャラクタEC(第3キャラクタ)が存在するか否かを判断する(ステップS24)。所与の範囲内に他の敵キャラクタECが存在する場合(ステップS24のY)には、ステップS17に移行し、期間設定部114は、ステップS18におけるプレーヤキャラクタPCの攻撃の種類や敵キャラクタEC(第3キャラクタ)の種類、それらの組み合わせ等に応じて猶予期間を設定し、キャラクタ制御部110は、ステップS24で設定した所与の範囲内の敵キャラクタECに対する攻撃を指示する操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS18)。
【0071】
所与の範囲内に他の敵キャラクタECが存在しない場合(ステップS24のN)、及び、猶予期間が経過した場合(ステップS22のY)には、キャラクタ制御部110は、行動不能準備状態の敵キャラクタEC(ステップS16で行動不能準備状態にした第2キャラクタ、ステップS23で行動不能準備状態にした第3キャラクタ)を行動不能状態にする(ステップS25)。次に、演出制御部116は、プレーヤキャラクタPCの攻撃の種類や行動不能状態にした敵キャラクタECの種類、それらの組み合わせ等に応じて、敵キャラクタECの行動不能状態に関する演出を実行する(ステップS26)。次に、処理部100は、処理を継続するか否かを判断し(ステップS27)、処理を継続する場合(ステップS27のY)には、ステップS10に移行する。
【0072】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【符号の説明】
【0073】
10…端末、20…サーバ、100…処理部、110…キャラクタ制御部、112…範囲判定部、114…期間設定部、116…演出制御部、118…パラメータ制御部、120…画像生成部、130…音生成部、150…入力部、170…記憶部、190…表示部、192…音出力部、196…通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8