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特開2025-9685極端紫外線リソグラフィ用マスク上の静電荷の制御
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009685
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】極端紫外線リソグラフィ用マスク上の静電荷の制御
(51)【国際特許分類】
   G03F 1/66 20120101AFI20250109BHJP
【FI】
G03F1/66
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023187834
(22)【出願日】2023-11-01
(31)【優先権主張番号】18/215,485
(32)【優先日】2023-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨンバエ キム
【テーマコード(参考)】
2H195
【Fターム(参考)】
2H195BA10
2H195BE12
2H195CA20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】半導体製造のためのリソグラフィフォトマスク上の静電荷を管理するためのデバイス及びプロセスを提供する。
【解決手段】デバイスは、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定するためのセンサ、及び、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を変更するための電荷インジェクタを含む。デバイスは、リソグラフィフォトマスク用のキャリアに取り付けることが可能である。プロセスは、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定する段階、静電荷が増やされるか、又は減らされるべき量を算出する段階、及び静電荷の量を変更する段階を含む。
【選択図】図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ、ここで前記センサは、極端紫外線(EUV)リソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定することが可能である;
電荷インジェクタ、ここで前記電荷インジェクタは、EUVリソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を変更することが可能である;
ハウジング、ここで前記センサ及び前記電荷インジェクタは、前記ハウジング内にある;及び
制御ユニット、ここで前記制御ユニットは、前記センサに前記EUVリソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を測定させることが可能であり、前記EUVリソグラフィフォトマスク上の前記静電荷に対する値を記憶、出力、又は記憶及び出力することが可能であり、前記電荷インジェクタに前記EUVリソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を指定の量だけ変更させることが可能である、
を備えるアセンブリ。
【請求項2】
更に、リソグラフィフォトマスク用のキャリアの少なくとも一部を備え、前記ハウジングは、前記リソグラフィフォトマスク用のキャリアの少なくとも一部に取り付けられている、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記ハウジングは、リソグラフィフォトマスク用のキャリアの一部に取り付けることが可能である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記アセンブリは、複数の電荷インジェクタを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記アセンブリは、複数のセンサを備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記制御ユニットは更に、前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の測定、及び、前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷に対し選択された値から、前記指定の量を判定することが可能である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項7】
センサ、ここで前記センサはリソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定することが可能である;
電荷インジェクタ、ここで前記電荷インジェクタは、リソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を変更することが可能である;
ハウジング、ここで前記センサ及び前記電荷インジェクタは、前記ハウジング内にある;
制御ユニット、ここで前記制御ユニットは、前記センサにリソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を測定させることが可能であり、前記リソグラフィフォトマスク上の前記静電荷に対する値を出力、又は記憶及び出力することが可能であり、前記電荷インジェクタにリソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を指定の量だけ変更させることが可能である;及び
コンピューティングシステム、ここで前記コンピューティングシステムは、静電荷に対し選択された値及び前記制御ユニットからの出力値に基づいてリソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を変更するための量を判定することが可能であり、及び、ここで前記コンピューティングシステムは、前記制御ユニットに通信可能に結合されている、
を備えるシステム。
【請求項8】
前記コンピューティングシステムは更に、リソグラフィフォトマスク表面に対する電荷量のマップを生成することが可能であり、ここで前記マップはリソグラフィフォトマスク表面位置及び電荷量を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
更に、リソグラフィフォトマスク用のキャリアの少なくとも一部を備え、前記ハウジングは、前記リソグラフィフォトマスク用のキャリアの少なくとも一部に取り付けられている、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記リソグラフィフォトマスクは、極端紫外線(EUV)リソグラフィフォトマスクである、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記システムは、前記ハウジング内に複数の電荷インジェクタを備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムは、前記ハウジング内に複数のセンサを備える、請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
リソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定する段階;
前記リソグラフィフォトマスク上の前記測定された静電荷が選択された静電荷量及び前記測定された静電荷量に基づいて変更される量を算出する段階;及び
前記算出された量に基づいて前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する段階
を備える、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を変更するための方法。
【請求項14】
前記リソグラフィフォトマスクは、極端紫外線(EUV)リソグラフィフォトマスクである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
リソグラフィフォトマスク上の静電荷の、二度目の測定をする段階も含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する段階は、前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を減らす段階を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する段階は、前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を増やす段階を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記リソグラフィフォトマスクに対する静電荷量のマップを生成する段階、ここで前記マップはリソグラフィフォトマスク表面位置及び静電荷量を含む、も含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
リソグラフィフォトマスク上の静電荷の二度目の測定をする段階、及び、算出された量に基づいて前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する段階も含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
請求項13~19のいずれか一項に記載の方法を実行する手段を備える装置。
【請求項21】
プロセッサによって実行されるとき、デバイスに
極端紫外線(EUV)リソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定する手順;
前記EUVリソグラフィフォトマスク上の前記測定された静電荷が選択された静電荷量及び前記測定された静電荷量に基づいて変更される量を算出する手順;及び
前記算出された量に基づいて前記EUVリソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する手順
を行わせる非一時的命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項22】
前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する手順は、前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を減らす手順を含む、請求項21に記載のコンピュータプログラム。
【請求項23】
前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する手順は、前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を増やす手順を含む、請求項21に記載のコンピュータプログラム。
【請求項24】
リソグラフィフォトマスク上の静電荷の、二度目の測定させる手順も含む、請求項21に記載のコンピュータプログラム。
【請求項25】
前記リソグラフィフォトマスクに対する静電荷量のマップを生成させる手順、ここで前記マップはリソグラフィフォトマスク表面位置及び静電荷量を含む、も含む、請求項21に記載のコンピュータプログラム。
【請求項26】
請求項21から25のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムを格納する機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明は概して、半導体加工に関し、より具体的には説明は、極端紫外線(EUV)フォトリソグラフィ用の機器、及び、リソグラフィプロセスにおいて使用されるEUVリソグラフィフォトマスク上の静電荷の制御のためのデバイス及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体チップは、インテリジェントデバイス及びシステム、例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、電話、サーバ、及び他の消費者向け及び産業向け製品及びシステムにとって非常に重要である。半導体チップの製造は、複数の課題を提示し、これらの課題は、デバイスがより小さくなり性能要求が増大するにつれて、増幅されている。課題は例えば、望ましくない材料のインタラクション、精密さ及びスケーリング要件、電力供給要件、限定的故障耐性、及び、材料及び製造コストを含む。
【0003】
極端紫外線(EUV)リソグラフィは、100nm未満であり一部の用途においては例えば13.5nm未満である極端紫外線波長範囲内の光を使用し、且つ、半導体デバイス特徴が極めて小さい寸法にスケールすることを可能にする、光リソグラフィ技法である。リソグラフィは概して、半導体製造産業において、感光材料、例えば、フォトレジストの層をパターニングするために使用される。フォトレジストをパターニングするために、マスク(フォトマスク、リソグラフィマスク、又はリソグラフィフォトマスクとも称される)は、フォトレジストの一部のみを露出させる光パターンを生成するためのテンプレートとして使用される。選択されたフォトレジストのタイプに応じて、後続のプロセス、例えばパターニングされた表面を溶剤に曝露することは、フォトレジストの曝露された又は曝露されていないセクションのいずれかを、製造されているチップの表面から除去する。パターニングされたフォトレジストは次に、例えばテンプレートによって指定された位置においてチップの表面上へ材料を成膜するための、又は、チップの表面をエッチングするためのテンプレートとして使用され得る。極めて小さな特徴サイズにおいて、リソグラフィによってフォトレジストをパターニングするための光の波長は、制限要因となる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図は、本発明の理解において援助するために提供される。図は、例示的な構造、アセンブリ、データ、方法、及びシステムのダイアグラム及び図示を含み得る。これらの構造、アセンブリ、データ、方法、及びシステムの説明及び理解を容易にするため、図は、網羅的な詳細な説明ではない。よって、図は、本発明の範囲を逸脱せず可能である、構造、アセンブリ、データ、方法、及びシステムの保護の境界全体を示していると理解されるべきではない。
【0005】
図1A】例示的なリソグラフィマスクセクションを示す図である。
図1B】例示的なリソグラフィマスクセクションを示す図である。
【0006】
図2A】例示的な静電荷管理デバイスを提供する図である。
図2B】例示的な静電荷管理デバイスを提供する図である。
図2C】例示的な静電荷管理デバイスを提供する図である。
【0007】
図3A】例示的な静電荷管理デバイス及びリソグラフィマスク用のキャリアを図示する図である。
図3B】例示的な静電荷管理デバイス及びリソグラフィマスク用のキャリアを図示する図である。
図3C】例示的な静電荷管理デバイス及びリソグラフィマスク用のキャリアを図示する図である。
【0008】
図4】リソグラフィマスク上の静電荷を管理するためのプロセスの1つの例のフロー図である。
【0009】
図5】静電荷管理システムの一部である例示的なコンピューティングシステムを提供する図である。
【0010】
例を示す図、及び実装の非限定的な説明を含む、特定の詳細及び実装の説明が後続する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書の1つ又は複数の例への参照は、本発明の少なくとも1つの実装において含まれる、特定の特徴、構造、又は特性を説明していると理解されるべきである。「1つの例(one example)」又は「1つの例(an example)」という表現は、必ずしも全てが同じ例又は実施形態を指すわけではない。説明されるどの態様も潜在的に、本明細書で説明される任意の他の態様又は同様の態様が同じ図又は要素に関して説明されているか否かに関係なく、それらの態様と組み合わせられ得る。
【0012】
「接続された(connected)」及び/又は「結合された(coupled)」という語は、2つ又はそれよりも多い要素が直接物理的に又は電気的に互いと接触していることを示し得る。しかし、「結合された(coupled)」という用語は、2つ又はそれよりも多い要素が互いと直接接触しておらず代わりに1つ又は複数の要素によって分離されているが、それらが依然として互いと、例えば物理的に、磁気的に、又は電気的に、協働又はインタラクトし得ることも意味し得る。
【0013】
「第1(first)」「第2(second)」及び同様の語は、順序、量、又は重要性を示さず、むしろ1つの要素を別のものから区別するために使用される。本明細書での「1つの(a)」及び「1つの(an)」という語は、量の限定を示さず、むしろ言及された項目のうちの少なくとも1つの存在を示す。「後続する(follow)」又は「後(after)」という用語は、すぐ後に後続すること、又は何らかの他の1つ又は複数の事象の後に後続することを示し得る。また、他の動作のシーケンスが代替の実施形態に従って実行されてもよい。更に、更なる動作が具体的用途に応じて追加又は除去されてもよい。
【0014】
選言的言語、例えば「X、Y、又はZのうちの少なくとも1つ」のような表現は概して、ある要素又は特徴がX、Y、又はZ、又は、その任意の組み合わせ(例えばX、Y、及び/又はZ)のいずれかであり得ることを示すために使用される。それゆえ、この選言的言語は、特定の実施形態がXのうちの少なくとも1つ、Yのうちの少なくとも1つ、又は、Zのうちの少なくとも1つが各々存在することを必要とすることを示唆するものではないと理解されるべきである。
【0015】
チップ、ダイ、IC(集積回路)チップ、ICダイ、又は半導体チップ等の用語は、交換可能に使用され、集積回路を備える半導体デバイスを指す。チップは、ウェハが複数のチップを含むウェハ形態において製造される。製造の後、ウェハはダイシングされて離され、チップが生成される。
【0016】
本明細書に図示されるフロー図は、様々なプロセスアクションのシーケンスの例を提供する。フロー図は、ソフトウェア又はファームウェアルーチンによって実行される動作、及び物理的動作を示すことができる。特定のシーケンス又は順序において示されているが、別段の指定がない限り、アクションの順序は変更されることができる。それゆえ、図示されるダイアグラムは例としてのみ理解されるべきであり、プロセスは異なる順序で実行することができ、一部のアクションは並行して実行することができる。更に、1つ又は複数のアクションが省略されることができ、全ての実装が全てのアクションを実行するわけではない。
【0017】
説明される様々な構成要素は、説明される動作又は機能を実行するための手段であり得る。説明される各構成要素は、ソフトウェア、ハードウェア、又はこれらの組み合わせを含む。一部の構成要素は、ソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュール、専用ハードウェア(例えば、特定用途向けハードウェア、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)等)、組み込み型コントローラ、ハードワイヤード回路として実装され得る。
【0018】
様々なコンピュータ動作又は機能が本明細書で説明される範囲において、それらはソフトウェアコード、命令、構成、及び/又はデータとして説明又は定義され得る。ソフトウェアコンテンツは、コンテンツが記憶された製品、すなわち非一時的記憶媒体を介して、又は、通信インターフェースを介してデータを送信するように通信インターフェースを動作させる方法を介して、提供されることができる。機械可読記憶媒体は、機械に説明された機能又は動作を実行させることができ、記録可能/非記録可能媒体(例えばリードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス)のような、機械(例えば、コンピューティングデバイス)によってアクセス可能な有形形態内に情報を記憶する任意の機構を含む。通信インターフェースは、別のデバイス、例えば、メモリバスインターフェース、プロセッサバスインターフェース、インターネット接続、ディスクコントローラ等と通信するように、例えばハードワイヤード、無線、又は光媒体へインターフェース接続する任意の機構を含む。
【0019】
EUVリソグラフィにおいて使用されるマスクは、リソグラフィフォトマスク及びそれらが使用されるクリーンルームの注意深い管理にも関わらず、それらの表面において静電荷を蓄積し得る。これらの静電荷は、例えば、半導体製造中のリソグラフィフォトマスクの使用の結果であり得る。EUVリソグラフィフォトマスク表面上の静電荷は、静電気放電関連の損傷及び欠陥をもたらし得る。静電荷は、物体間を、接触がなくとも誘起された電界を通して移動し得る。更に、マスク表面上の静電荷は、電子顕微鏡によって実施されるマスクの限界寸法(CD)測定等の、CD測定に干渉する。マスク上の静電荷を定量化することが可能であることのみでなく、それを緩和することも重要である。
【0020】
図1A図1Bは、EUVリソグラフィフォトマスクのセクションの例を提供し、マスク表面上の電荷蓄積を図示している。EUVリソグラフィフォトマスクは通常、誘電材料の層及び導電材料の層から構成される。リソグラフィフォトマスクは概して、本明細書で説明されるものとは異なる設計を有し得る。発明の例は、リソグラフィフォトマスク一般にとって有益であり、説明のために本明細書で提供される例示的なリソグラフィフォトマスクに限定されない。更に、図1A及び1B中に示される電荷分布は、説明のために提供されており、リソグラフィフォトマスクの上での電荷分布を示すのみであり、リソグラフィフォトマスクのフィルム構造内の実際の正の又は負の電荷分布は、より複雑であり得る。
【0021】
図1Aにおいて、EUVリソグラフィフォトマスクセクション100は第1誘電体層105、導電層110、及び第2誘電体層115を有する。リソグラフィフォトマスクセクション100の追加の層は、例えば、シリコン(Si)及びモリブデン(Mo)の多層から構成される領域160、石英から構成される基板165、及び金属層170を含む。多層領域160は、例えば、薄いSi及びMo層の30~50ペアを含んでもよい。基板165は、例えばチタン(Ti)等の、微量の金属元素を含み得る。例えば、石英中にチタンをドープすることは、基板165の熱膨張率を低減し得る。マスクセクション102は、構造100の誘電体層105内に溜まった正の電荷を示す。EUVリソグラフィフォトマスクセクション102内の露出した誘電体層106は、正の電荷を有する。代替において、条件に応じて、負の電荷が表面誘電体層105上に蓄積し得、EUVリソグラフィフォトマスクセクション103は、表面誘電体層107内に溜まった負の電荷を示し得る。
【0022】
図1Bにおいて、例示的なEUVリソグラフィフォトマスクセクション120は、表面金属層130、内部誘電体層135、内部金属層140、及び第2誘電体層145を含む。図1A中のように、リソグラフィフォトマスクセクション120の追加の層は、例えば、シリコン(Si)及びモリブデン(Mo)の多層から構成される領域160、石英から構成される基板165、及び金属層170を含み得る。
【0023】
リソグラフィフォトマスク構造122は、リソグラフィフォトマスク構造120の層130である金属層133上の、正の電荷の蓄積を示す。リソグラフィフォトマスク構造123は、どのように表面金属層130が負の電荷を溜め得るかを示す。構造123において、表面金属層132は負の電荷を図示する。
【0024】
図1A及び図1Bにおいて、EUVマスク誘電体層は例えば、Ta、TaBON、SiO、Si、及び/又はフォトレジストである。EUVリソグラフィフォトマスクの導電層の材料は例えば、Ru、RuN、TaN、TaBN、Ti、TiN、及び/又はMoである。図1A図1Bから理解され得るように、静電荷は正又は負のいずれかであり得る。リソグラフィフォトマスクは、ここで例として示されたもの以外の他の数又は組成の層を備え得る。リソグラフィフォトマスク上に発生する静電荷は概して、マスク表面の領域内で局在する様々な量であり得る。リソグラフィフォトマスクの故障のメカニズムは、マスク表面の領域における電荷の不均衡を含む。これらの局在する電荷の不均衡は、マスクを損傷する静電放電をもたらし得る。
【0025】
図2A図2Cは、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を管理するための例示的なデバイスを図示する。リソグラフィフォトマスクは、EUVリソグラフィマスクであり得る。図2Aにおいて、静電荷を管理するためのデバイスは、静電荷測定及び変更ユニット205、及び、制御ユニット210を含む。制御ユニット210は、図2A中に示されるように静電荷測定及び変更ユニット205に物理的に取り付けられ得るか、又は、それは例えば、静電荷測定及び変更ユニット205と別個の、コンピューティングユニット又はシステム(図示せず)の一部であり得るかのいずれかである。また、制御ユニット210は、コードレス接続又はコード接続を通して、静電荷測定及び変更ユニット205に結合され得る。電荷測定及び変更ユニット205が物理的に制御ユニット210と別個である場合において、それは、例えば有線通信接続又は無線通信接続のいずれかを通して、制御ユニット210と通信し得る。制御ユニット210によって実行される機能は、静電荷測定及び変更ユニット205から静電荷測定入力を受信すること、及び、静電荷測定及び変更ユニット205に、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を指定の量だけ変更させることを含む。また、制御ユニット210は、リソグラフィフォトマスク上の電荷に対する値を、記憶、出力、又は記憶及び出力することが可能である。リソグラフィフォトマスク上の静電荷の変更は、正の静電荷を低減すること、負の静電荷を低減すること、正の静電荷を増やすこと、及び/又は負の静電荷を増やすことを含む。
【0026】
制御ユニット210は、例えば、ソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせを含み得、又は、その機能がより大きなコンピューティングシステムの一部であり得る。いくつかの例において、制御ユニット210は、更なるインテリジェンスを含み、例えばリソグラフィ中、又は、マスク健全性分析(例えばCD測定)中等の選択された状況下で、繰り返し及び必要に応じて、リソグラフィフォトマスクをうまく機能させるために電荷が変更される必要がある量に対する値を算出し得る。いくつかの例において、制御ユニット210は、表面をほぼゼロ平均静電荷値に近づけるように静電荷値の変更を指示する。他の例において、制御ユニット210は、選択されたプロセス中のマスク信頼性を最適化するように選択される正又は負の値への平均静電荷値の変更を指示する。例えば、信頼性は、プロセス中に繰り返し可能に及び必要に応じてマスクが機能することであり得、及び/又は、信頼性は、マスクがプロセス中に破局的故障を経験しないように、マスク寿命全体を増やすことであり得る。
【0027】
更なる例において、制御ユニット210の機能は、マスク表面に対する電荷量のマップを生成することを含み得、ここでマップはマスク表面位置及び電荷量データを含む。表面位置は、電荷量と関連付けられている。マップは、第2エリアとは異なる量でリソグラフィフォトマスク上の1つのエリアの電荷を変更するために使用され得る。制御ユニット210の機能は任意選択的に、マスク表面上の第2領域上で電荷が変更されるべき量よりも多く又は少なく第1領域上の電荷の量を変更するように、静電荷測定及び変更ユニット205に指示することを含み得る。
【0028】
制御ユニット210は、上述の機能の全てを自体で実行でき、当該制御ユニット210は、上述の機能のサブセットを実行でき、及び/又は、当該制御ユニット210は更なる機能を実行できる。いくつかの機能は例えば、制御ユニット210によって実行され得、いくつかの機能は1つ又は複数の別個のコンピューティングデバイスによって実行され得る。
【0029】
図2B図2Cは、図2Aに対して回転された静電荷測定及び変更ユニット205を図示する。図2B図2Cは、リソグラフィフォトマスクに対向し、且つ、リソグラフィフォトマスク(図示せず)の静電荷の変更を可能にする、静電荷測定及び変更ユニット205の側のための可能な構成を図示する。図2Bにおいて、静電荷測定及び変更ユニット205は、静電荷を検出可能なセンサ245及び電荷インジェクタ250を保持するハウジング240を有する。センサ245は例えば、静電荷をモニタリングする静電気センサである。電荷インジェクタ250は例えば、イオナイザ、静電除去デバイス、又は、コロナ放電静電除去デバイスである。ハウジング240は、例えば、それがリソグラフィフォトマスクとインターフェース接続すること及び/又はリソグラフィフォトマスク用のキャリアとインターフェース接続することを可能にする形状、サイズ、及び構成を有し得る。
【0030】
図2Cは、複数のセンサ245及び電荷インジェクタ250の両方をハウジング240内に有する静電荷測定及び変更ユニット205の更なる例を図示する。静電荷測定及び変更ユニット205は、この例において、同じ数のセンサ245及び電荷インジェクタ250を有するように示されているが、異なる数の各々が存在し得る。更に、図示された数とは異なる数のセンサ245及び電荷インジェクタ250も可能である。
【0031】
図3A図3Cは、リソグラフィフォトマスク用のキャリアに関連付けられたリソグラフィフォトマスク上の静電荷を管理するための例示的なデバイスを図示する。他のタイプ及び構成のリソグラフィマスクキャリアが可能である。キャリアは、例えば、箱、ポッド、又は他のタイプの筐体であり得る。キャリアは、リソグラフィマスクを環境上の困難から保護する。リソグラフィマスクは、EUVリソグラフィマスクであり得、キャリアはEUVリソグラフィマスク用のキャリアであり得る。図3Aは、フォトリソグラフィマスク用のキャリア上に配置中の例示的な電荷管理デバイスを示す。図3Bは、リソグラフィマスク(図示せず)の電荷を測定及び変更するために位置決めされた例示的な電荷管理デバイスを示す。
【0032】
図3A図3Bにおいて、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を管理するためのデバイスは、静電荷測定及び変更ユニット305、及び、制御ユニット310を含む。静電荷測定及び変更ユニット305は、それがリソグラフィフォトマスク用のキャリア320とインターフェース接続することを可能にするハウジングを含む。いくつかの例において、リソグラフィフォトマスク用のキャリア320のためのカバー(図示せず)は、除去され静電荷を管理するためのデバイスに置換されている。他の例において、静電荷を管理するためのデバイスは、リソグラフィフォトマスク用のキャリア320も含む。制御ユニット310は、図3A図3B中に示されるように静電荷測定及び変更ユニット305に物理的に取り付けられ得るか、又は、それは例えば、静電荷測定及び変更ユニット305と別個の、コンピューティングシステム(図示せず)の一部であり得るかのいずれかである。電荷測定及び変更ユニット305が物理的に制御ユニット310と別個である場合において、それは、例えば有線通信接続又は無線通信接続のいずれかを通して、制御ユニット310と通信し得る。制御ユニット310によって実行される機能は、静電荷測定及び変更ユニット305から静電荷測定入力を受信すること、及び、静電荷測定及び変更ユニット305に、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を指定の量だけ変更させることを含む。また、制御ユニット310は、リソグラフィフォトマスク上の電荷に対する値を、記憶、出力、又は記憶及び出力することが可能である。制御ユニット310の特性は、図2A図2Cに関して説明されたものも含む。
【0033】
図3A図3Cにおいて、リソグラフィフォトマスク用のキャリアは、リソグラフィフォトマスク保持機構325を含む。リソグラフィフォトマスク保持機構325は任意選択である。また、リソグラフィフォトマスク保持機構325は任意選択的に1つより多くの保持部材であり得、リソグラフィフォトマスクがその中へと置かれ得る。リソグラフィフォトマスク保持機構325は、追加的に、1つ又は複数のリソグラフィフォトマスク用の支持部であり得る。静電荷測定及び変更ユニット305は、リソグラフィフォトマスクキャリア320に固定されているか、又は、それに取り外し可能に取り付けされているかのいずれかである。リソグラフィフォトマスク用のキャリアは、閉じられたとき、内部領域内にリソグラフィフォトマスクを封入することが可能である。図3Bの一部の例において、リソグラフィフォトマスクは、封入され、大気中の汚染物質、静電気変動、及び他のタイプの物理的、化学的、及び/又は電気的な害を含む、周囲の環境から保護されている。
【0034】
図3Cは、リソグラフィフォトマスク用のキャリア320のための内部の単純化した例を提供する。キャリア320は、内部領域330を含む。この例において内部領域330はキャリア320に対して示されているが、静電荷測定及び変更ユニット305もまた、又は代わりに、リソグラフィフォトマスクの全て又は一部を受け入れることが可能な内部領域を備えることができる。
【0035】
図4は、EUVリソグラフィマスク等のリソグラフィフォトマスク上の静電荷を管理するための例示的なプロセスフローを提供する。図4において、静電荷の評価及び可能な変更が望まれる、例えばEUVリソグラフィマスクのような、リソグラフィフォトマスクが選択される(400)。リソグラフィフォトマスク上の静電荷が測定される(405)。静電荷の測定は任意選択的に、マスク表面に対する静電荷量のマップを生成することも含み、ここでマップはマスク表面位置及び電荷量データを含む。測定された静電荷の量は、静電荷の所望の量と比較され、差が算出される(410)。差は、静電荷が増やされるか、又は減らされるべき量である(410)。静電荷が所望の量である場合、つまり差がゼロである場合、静電荷変更は必要とされない(425)。増やされるか、又は減らされる量が非ゼロである(415)場合、静電荷は所望の量まで増やされるか、又は減らされる(420)。リソグラフィフォトマスク上の測定された静電荷は、正又は負であり得、静電荷を増やすことは、正の電荷の量を増やすか、又は負の電荷の量を増やす。静電荷を減らすことは、リソグラフィフォトマスクの表面上で、正の電荷の量を減らし得るか、又は負の電荷の量を減らし得る。任意選択的に、マップは、第2エリアとは異なる量でリソグラフィフォトマスク上の少なくとも1つのエリアの電荷を変更するために使用される。例えば、マスクが高静電荷の複数の領域、中程度の静電荷の複数の領域、及び低静電荷の領域が存在することを示す場合で、所望の結果がほぼゼロ又は非常に低い静電荷を有するマスクである場合、静電荷は、高電荷領域においてより多く減らされ、中程度の電荷領域においてより少なく減らされ、低電荷領域においては全く減らされないことがあり得る。図2A図2C及び図3A図3Cに係るデバイスは、例えば図4によって説明される方法において静電荷を変更するために使用され得る。任意選択的に、図4の方法は、静電荷が最初に増やされるか、又は減らされた後に、静電荷が再度測定され(405)、電荷が変更されるべき量が算出され(410)、静電荷が二度目の変更をされる(420)反復プロセスである。反復プロセスは、静電荷が所望のレベルにあると測定されるまで、1回又は複数回実行され得る。
【0036】
図5は、静電荷管理デバイスと併せて使用され得る例示的なコンピューティングシステムを示す。コンピューティングシステムは、例えば、半導体製造工場において機器を運用するために使用されるシステムであり得る。例えば、静電荷管理デバイスを動作させるための、又は、図4中で説明されたプロセスの1つ又は複数の態様を実行するための命令は、コンピューティングシステム上に記憶される及び/又はコンピューティングシステム上で実行されることができる。この例において、システムは、1つ又は複数の静電荷管理デバイスに通信可能に結合されている。用いられるコンピューティングシステムは、図5に関して説明されたものより多くの、それとは異なる、又はそれより少ない特徴を含み得る。
【0037】
コンピューティングシステム500は、システム500のために処理、動作管理、及び命令の実行を提供するプロセッサ510を含む。プロセッサ510は、任意のタイプのマイクロプロセッサ、CPU(中央処理ユニット)GPU(グラフィックス処理ユニット)、処理コア、又はシステム500のために処理を提供する他の処理ハードウェア、又はプロセッサ又は処理コアの組み合わせを含み得る。プロセッサ510は、システム500の動作全体を制御し、1つ又は複数のプログラム可能汎用又は専用マイクロプロセッサ、DSP、プログラム可能コントローラ、ASIC、プログラム可能ロジックデバイス(PLD)、又は同様のもの、又はそのようなデバイスの組み合わせであるか、又はそれらを含み得る。
【0038】
1つの例において、システム500は、プロセッサ510に結合されたインターフェース512を含み、当該インターフェース512は、メモリサブシステム520又はグラフィックスインターフェース構成要素540、及び/又はアクセラレータ542等のより高い帯域幅の接続を必要とするシステム構成要素に対する、高速インターフェース又は高スループットインターフェースを表し得る。インターフェース512はインターフェース回路を表し、当該インターフェース回路は、スタンドアロン構成要素であり得るか、又は、プロセッサダイ上へ集積され得る。存在する場合、グラフィックスインターフェース540は、システム500のユーザに視覚表示を提供するためのグラフィックス構成要素へインターフェース接続する。1つの例において、ディスプレイはタッチスクリーンディスプレイを含むことができる。
【0039】
アクセラレータ542は、プロセッサ510によってアクセス又は使用され得る、固定機能又はプログラム可能オフロードエンジンであり得る。例えば、アクセラレータ542の中のあるアクセラレータは、データ圧縮(DC)機能、暗号化サービス、例えば公開鍵暗号化(PKE)、暗号、ハッシュ/認証機能、復号化、又は他の機能又はサービスを提供し得る。いくつかの場合において、アクセラレータ542は、CPUソケット(例えば、CPUを含み、CPUとの電気的インターフェースを提供するマザーボード(又は回路基板、プリント回路基板、メインボード、システムボード、又はロジックボード)へのコネクタ)へと集積され得る。例えば、アクセラレータ542は、シングル又はマルチコアプロセッサ、グラフィックス処理ユニット、論理実行ユニット、シングル又はマルチレベルキャッシュ、プログラム又はスレッドを独立して実行するために使用可能な機能ユニット、特定用途向け集積回路(ASIC)、ニューラルネットワークプロセッサ(NNP)、プログラム可能制御ロジック、及びプログラム可能処理要素、例えば、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)又はプログラム可能ロジックデバイス(PLD)を含み得る。アクセラレータ542は、複数のニューラルネットワーク、CPU、プロセッサコア、汎用グラフィックス処理ユニットを提供し得るか、又は、グラフィックス処理ユニットは人工知能(AI)又は機械学習(ML)モデルによる使用のために利用可能にされ得る。
【0040】
メモリサブシステム520は、システム500のメインメモリを表し、プロセッサ510によって実行されるコード、又は、ルーチンの実行において使用されるデータ値のためのストレージを提供する。メモリサブシステム520は、1つ又は複数のメモリデバイス530、例えばリードオンリメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、1つ又は複数の種類のランダムアクセスメモリ(RAM)、例えばスタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、及び/又は他のメモリデバイス、又はそのようなデバイスの組み合わせを含み得る。メモリ530は、とりわけ、システム500において命令を実行するためのソフトウェアプラットフォームを提供するオペレーティングシステム(OS)532を記憶及びホストし、アプリケーション534及びプロセス536を記憶及びホストする。1つの例において、メモリサブシステム520はメモリコントローラ522を含み、当該メモリコントローラ522は、コマンドを生成してそれをメモリ530へ発行するためのメモリコントローラである。メモリコントローラ522は、プロセッサ510の物理的部分、又はインターフェース512の物理的部分であり得る。例えば、メモリコントローラ522は、プロセッサ510内の回路上へ集積された、集積メモリコントローラであり得る。
【0041】
また、システム500は任意選択的に、デバイス間の1つ又は複数のバス又はバスシステム、例えば、メモリバス、グラフィックスバス及び/又はインターフェースバスを含み得る。バス又は他の信号線は、構成要素を互いに通信可能に、又は電気的に結合するか、又は、構成要素を通信可能に且つ電気的に結合することができる。バスは、物理的通信線、ポイントツーポイント接続、ブリッジ、アダプタ、コントローラ、又は他の回路、又はこれらの組み合わせを含むことができる。バスは、例えば、システムバス、周辺装置相互接続(PCI)、又はPCIe(PCIエクスプレス)バス、ハイパートランスポート又は産業標準構成(ISA)バス、小型コンピューターシステムインターフェイス(SCSI)バス、USB(ユニバーサルシリアルバス)、又はファイアワイヤバスのうちの1つ又は複数を含み得る。
【0042】
1つの例において、システム500は、インターフェース514を含み、当該インターフェース514はインターフェース512に結合され得る。1つの例において、インターフェース514は、インターフェース回路を表し、当該インターフェース回路は、スタンドアロン構成要素及び集積回路を含み得る。1つの例において、ユーザインターフェース構成要素、又は周辺構成要素、又はその両方がインターフェース514に結合する。ネットワークインターフェース550は、1つ又は複数のネットワーク経由でリモートデバイス(例えば、サーバ又は他のコンピューティングデバイス)と通信する能力をシステム500に提供する。ネットワークインターフェース550は、イーサネット(登録商標)アダプタ、無線相互接続構成要素、セルラーネットワーク相互接続構成要素、USB、又は他の有線又は無線規格に基づいた又はプロプラエタリインターフェースを含み得る。ネットワークインターフェース550は、データを、同じデータセンタ又はラック中にあるデバイス、又はリモートデバイスへ伝送し得、これにはメモリ内に記憶されたデータを送信することが含まれ得る。
【0043】
ネットワークインターフェース550のいくつかの例は、インフラストラクチャ処理ユニット(IPU)又はデータ処理ユニット(DPU)の一部であるか、又はIPU又はDPUによって使用される。xPUは、少なくともIPU、DPU、GPU、GPGPU(グラフィックス処理ユニット上の汎用コンピューティング)、又は他の処理ユニット(例えば、アクセラレータデバイス)を指し得る。IPU又はDPUは、CPUによって実行され得た動作のオフロードを実行するための、1つ又は複数のプログラム可能パイプライン又は固定機能プロセッサとのネットワークインターフェースを含み得る。IPU又はDPUは、1つ又は複数のメモリデバイスを含み得る。
【0044】
1つの例において、システム500は、1つ又は複数の入力/出力(I/O)インターフェース560を含む。I/Oインターフェース560は、ユーザがシステム500とインタラクトする際に用いる1つ又は複数のインターフェース構成要素(例えばオーディオ、英数字、触覚/タッチ、又は他のインターフェース接続)を含むことができる。周辺インターフェース570は、更なるタイプのハードウェアインターフェース、例えば、半導体製造機器及び/又は静電荷管理デバイスへのインターフェース等を含み得る。
【0045】
1つの例において、システム500は、ストレージサブシステム580を含む。ストレージサブシステム580は、1つ又は複数の磁気、ソリッドステート、及び/又は光ベースのディスク等の、不揮発性方式でデータを記憶するための任意の従来型媒体であるか、又はそれを含み得るストレージデバイス584を含む。ストレージ584は総称的に「メモリ」とみなされ得るが、しかしメモリ530は通常、命令をプロセッサ510に提供する実行又は動作メモリである。ストレージ584は不揮発性である一方で、メモリ530は揮発性メモリを含み得る(例えば、システム500に対する電力が遮断された場合、データの値又は状態は不確定である)。1つの例において、ストレージサブシステム580は、ストレージ584とインターフェース接続するコントローラ582を含む。1つの例において、コントローラ582は、インターフェース512又はプロセッサ510の物理的部分であるか、又は、回路又は論理をプロセッサ510及びインターフェース514の両方の中に含むことができる。
【0046】
電源(図示せず)は、電力をシステム500の構成要素に提供する。より具体的には、電源は通常、システム500内の1つ又は複数の電力供給装置とインターフェース接続して、システム500の構成要素に電力を提供する。
【0047】
例示的なシステムは、様々なタイプのコンピューティング、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、及び、例えば、データセンタ及び/又はサーバファーム環境内で用いられるもの等の、スイッチ、ルータ、ラック、及びブレードサーバ等のネットワーク機器内に実装され得る。
【0048】
本明細書で説明した内容以外に、本発明の範囲から逸脱することなく、開示された内容及び本発明の実装に対して様々な変更を行うことができる。したがって、本明細書における図示及び例は、例示的な意味で解釈されるべきであり、限定的な意味で解釈されるべきではない。本発明の範囲は、下記の特許請求の範囲を参照してのみ評価されるべきである。
[他の可能な項目]
[項目1]
センサ、ここで前記センサは、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定することが可能である;
電荷インジェクタ、ここで前記電荷インジェクタは、リソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を変更することが可能である;
ハウジング、ここで前記センサ及び前記電荷インジェクタは、前記ハウジング内にある;及び
制御ユニット、ここで前記制御ユニットは、前記センサに前記リソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を測定させることが可能であり、前記リソグラフィフォトマスク上の前記電荷に対する値を記憶、出力、又は記憶及び出力することが可能であり、前記電荷インジェクタにリソグラフィフォトマスク上の前記電荷を指定の量だけ変更させることが可能である、
を備えるアセンブリ。
[項目2]
更に、リソグラフィフォトマスク用のキャリアの少なくとも一部を備え、前記ハウジングは、前記リソグラフィフォトマスク用のキャリアの少なくとも一部に取り付けられている、項目1に記載のアセンブリ。
[項目3]
前記ハウジングは、リソグラフィフォトマスク用のキャリアの一部に取り付けることが可能である、項目1に記載のアセンブリ。
[項目4]
前記リソグラフィフォトマスクは、極端紫外線(EUV)リソグラフィフォトマスクである、項目1に記載のアセンブリ。
[項目5]
前記アセンブリは、複数の電荷インジェクタを備える、項目1に記載のアセンブリ。
[項目6]
前記アセンブリは、複数のセンサを備える、項目1に記載のアセンブリ。
[項目7]
前記制御ユニットは更に、前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の測定、及び、前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷に対し選択された値から、前記指定の量を判定することが可能である、項目1に記載のアセンブリ。
[項目8]
センサ、ここで前記センサはリソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定することが可能である;
電荷インジェクタ、ここで前記電荷インジェクタは、リソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を変更することが可能である;
ハウジング、ここで前記センサ及び前記電荷インジェクタは、前記ハウジング内にある;
制御ユニット、ここで前記制御ユニットは、前記センサにリソグラフィフォトマスク上の前記電荷を測定させることが可能であり、前記リソグラフィフォトマスク上の前記電荷に対する値を出力、又は記憶及び出力することが可能であり、前記電荷インジェクタにリソグラフィフォトマスク上の前記電荷を指定の量だけ変更させることが可能である;及び
コンピューティングシステム、ここで前記コンピューティングシステムは、静電荷に対し選択された値及び前記制御ユニットからの出力値に基づいてリソグラフィフォトマスク上の前記静電荷を変更するための量を判定することが可能であり、及び、ここで前記コンピューティングシステムは、前記制御ユニットに通信可能に結合されている、
を備えるシステム。
[項目9]
前記コンピューティングシステムは更に、リソグラフィフォトマスク表面に対する電荷量のマップを生成することが可能であり、ここで前記マップはリソグラフィフォトマスク表面位置及び電荷量を含む、項目8に記載のシステム。
[項目10]
更に、リソグラフィフォトマスク用のキャリアの少なくとも一部を備え、前記ハウジングは、前記リソグラフィフォトマスク用のキャリアの少なくとも一部に取り付けられている、項目8に記載のシステム。
[項目11]
前記リソグラフィフォトマスクは、極端紫外線(EUV)リソグラフィフォトマスクである、項目8に記載のシステム。
[項目12]
前記システムは、前記ハウジング内に複数の電荷インジェクタを備える、項目8に記載のシステム。
[項目13]
前記システムは、前記ハウジング内に複数のセンサを備える、項目8に記載のシステム。
[項目14]
リソグラフィフォトマスク上の静電荷を測定する段階;
前記リソグラフィフォトマスク上の前記測定された静電荷が選択された静電荷量及び前記測定された静電荷量に基づいて変更される量を算出する段階;及び
前記算出された量に基づいて前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する段階
を備える、リソグラフィフォトマスク上の静電荷を変更するための方法。
[項目15]
前記リソグラフィフォトマスクは、極端紫外線(EUV)リソグラフィフォトマスクである、項目14に記載の方法。
[項目16]
リソグラフィフォトマスク上の静電荷の、二度目の測定をする段階も含む、項目14に記載の方法。
[項目17]
前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量が減らされる、項目14に記載の方法。
[項目18]
前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量が増やされる、項目14に記載の方法。
[項目19]
前記リソグラフィフォトマスクに対する静電荷量のマップを生成する段階、ここで前記マップはリソグラフィフォトマスク表面位置及び静電荷量を含む、も含む、項目14に記載の方法。
[項目20]
リソグラフィフォトマスク上の静電荷の二度目の測定をする段階、及び、算出された量に基づいて前記リソグラフィフォトマスク上の静電荷の前記量を変更する段階も含む、項目14に記載の方法。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図4
図5
【外国語明細書】