IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東京エレクトロン株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-基板処理装置 図1
  • 特開-基板処理装置 図2
  • 特開-基板処理装置 図3
  • 特開-基板処理装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025097711
(43)【公開日】2025-07-01
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20250624BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20250624BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20250624BHJP
【FI】
H01L21/302 101B
H01L21/31 C
C23C16/455
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023214058
(22)【出願日】2023-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】溝井 公亮
(72)【発明者】
【氏名】友部 卓也
(72)【発明者】
【氏名】櫛引 伶矢
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 純
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
【Fターム(参考)】
4K030EA03
4K030EA06
4K030FA03
4K030GA02
4K030JA03
5F004AA01
5F004BA09
5F004BB12
5F004BB13
5F004BB28
5F004CA06
5F045AA08
5F045BB02
5F045DP03
5F045EF05
5F045EH14
(57)【要約】
【課題】ガスの切り替え時間を短くすることで、基板処理の効率化を促すことができる技術を提供する。
【解決手段】基板処理装置は、基板を収容する内部空間を有する処理容器と、前記処理容器にガスを供給するガス供給部と、前記処理容器に設けられ、前記内部空間に前記ガスを供給するシャワーヘッドと、を備える。前記シャワーヘッドは、前記ガス供給部により供給された前記ガスを拡散するガス拡散室と、前記内部空間と前記ガス拡散室とを連通する複数のガス孔と、を有する。前記拡散室の前記シャワーヘッドの厚み方向に沿った高さが0.1mm~5mmの範囲に設定されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を収容する内部空間を有する処理容器と、
前記処理容器にガスを供給するガス供給部と、
前記処理容器に設けられ、前記内部空間に前記ガスを供給するシャワーヘッドと、を備える基板処理装置であって、
前記シャワーヘッドは、前記ガス供給部により供給された前記ガスを拡散するガス拡散室と、前記内部空間と前記ガス拡散室とを連通する複数のガス孔と、を有し、
前記ガス拡散室の前記シャワーヘッドの厚み方向に沿った高さが0.1~5mmの範囲に設定されている、
基板処理装置。
【請求項2】
前記シャワーヘッドは、水平方向に沿って前記ガス拡散室を区画した複数の領域と、前記複数の領域の各々に前記ガスを流入させる複数のガス流路と、を有し、
前記複数の領域の前記シャワーヘッドの厚み方向に沿った高さが全て0.1mm~5mmの範囲に設定されている、
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記シャワーヘッドは、平面視で円形状に形成され
前記複数の領域の各々に連通する前記複数のガス流路の連通路は、前記シャワーヘッドの同じ半径距離の周方向に沿って3つ以上設けられる、
請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記複数のガス流路の各々は、前記シャワーヘッドの厚み方向と直交する方向に延在し、分岐点において分岐することで3つ以上の前記連通路にそれぞれ連通する横通路を備え、
前記横通路は、前記分岐点で分岐した部分の相互の長さが均等であり、かつ対称形状である、
請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記シャワーヘッドに前記ガスを供給する配管を備え、
前記配管の配管径は、3/8inch以下である、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、処理容器(真空容器)に設けられたシャワーヘッド(電極体)から処理容器の内部空間にガスを供給してプラズマを生成する基板処理装置(表面処理装置)が開示されている。この種の基板処理装置は、シャワーヘッドから供給するガスの種類を適宜のタイミングで切り替えることにより、処理容器に収容した基板に対して所望の基板処理を施すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-325759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、簡単な構成によりガスの切り替え時間を短くして、処理の効率化を促進できる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、基板を収容する内部空間を有する処理容器と、前記処理容器にガスを供給するガス供給部と、前記処理容器に設けられ、前記内部空間に前記ガスを供給するシャワーヘッドと、を備える基板処理装置であって、前記シャワーヘッドは、前記ガス供給部により供給された前記ガスを拡散するガス拡散室と、前記内部空間と前記ガス拡散室とを連通する複数のガス孔と、を有し、前記ガス拡散室の前記シャワーヘッドの厚み方向に沿った高さが0.1mm~5mmの範囲に設定されている、基板処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0006】
一態様によれば、ガスの切り替え時間を短くすることで、基板処理の効率化を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係るプラズマ処理装置を有するプラズマ処理システムの全体構成を概略的に示す図である。
図2】ガス供給部およびシャワーヘッドの一部を概略的に示す図である。
図3】シャワーヘッドを示す断面図である。
図4】シャワーヘッドのガス流路を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0009】
まず実施形態に係る基板処理装置であるプラズマ処理装置1を有するプラズマ処理システムの構成例について、図1を参照しながら説明する。
【0010】
プラズマ処理システムは、容量結合プラズマ処理装置1および制御部2を含む。容量結合プラズマ処理装置1は、プラズマ処理チャンバ10、ガス供給部20、電源30および排気システム40を含む。また、プラズマ処理装置1は、基板支持部11およびガス導入部を含む。ガス導入部は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理チャンバ10内に導入するように構成される。ガス導入部は、シャワーヘッド50を含む。基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10内に配置される。シャワーヘッド50は、基板支持部11の上方に配置される。実施形態において、シャワーヘッド50は、プラズマ処理チャンバ10の天部(ceiling)の少なくとも一部を構成する。プラズマ処理チャンバ10は、シャワーヘッド50、プラズマ処理チャンバ10の側壁10aおよび基板支持部11により規定された内部空間であるプラズマ処理空間10sを有する。プラズマ処理チャンバ10は、少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10sに供給するための少なくとも1つのガス供給口と、プラズマ処理空間からガスを排出するための少なくとも1つのガス排気口とを有する。側壁10aは接地される。シャワーヘッド50および基板支持部11は、プラズマ処理チャンバ10筐体とは電気的に絶縁される。
【0011】
基板支持部11は、本体部111およびリングアセンブリ112を含む。本体部111は、基板(ウエハ)Wを支持するための基板支持面111aと、リングアセンブリ112を支持するためのリング支持面111bとを有する。本体部111のリング支持面111bは、平面視で本体部111の基板支持面111aを囲んでいる。基板Wは、本体部111の基板支持面111a上に配置され、リングアセンブリ112は、本体部111の基板支持面111a上の基板Wを囲むように本体部111のリング支持面111b上に配置される。一実施形態において、本体部111は、基台および静電チャックを含む。基台は、導電性部材を含む。基台の導電性部材は下部電極として機能する。静電チャックは、基台の上に配置される。静電チャックの上面は、基板支持面111aを有する。リングアセンブリ112は、1または複数の環状部材を含む。1または複数の環状部材のうち少なくとも1つはエッジリングである。また、図示は省略するが、基板支持部11は、静電チャック、リングアセンブリ112および基板のうち少なくとも1つをターゲット温度に調節するように構成される温調モジュールを含んでもよい。温調モジュールは、ヒータ、伝熱媒体、流路、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。流路には、ブラインやガスのような伝熱流体が流れる。また、基板支持部11は、基板Wの裏面と基板支持面111aとの間に伝熱ガスを供給するように構成された伝熱ガス供給部を含んでもよい。
【0012】
シャワーヘッド50は、ガス供給部20からの少なくとも1つの処理ガスをプラズマ処理空間10s内に導入するように構成される。シャワーヘッド50は、少なくとも1つの導入接続部55、ガス拡散室54、および複数のガス孔513を有する。導入接続部55に供給された処理ガスは、ガス拡散室54を通過して複数のガス孔513からプラズマ処理空間10s内に導入される。また、シャワーヘッド50は、導電性部材を含む。シャワーヘッド50の導電性部材は上部電極として機能する。なお、ガス導入部は、シャワーヘッド50に加えて、側壁10aに形成された1または複数の開口部に取り付けられる1または複数のサイドガス注入部(SGI:Side Gas Injector)を含んでもよい。
【0013】
ガス供給部20は、少なくとも1つのガスソース21および少なくとも1つの流量制御器22を含んでもよい。一実施形態において、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスを、それぞれに対応のガスソース21からそれぞれに対応の流量制御器22を介してシャワーヘッド50に供給するように構成される。各流量制御器22は、例えばマスフローコントローラまたは圧力制御式の流量制御器を含んでもよい。さらに、ガス供給部20は、少なくとも1つの処理ガスの流量を変調またはパルス化する1またはそれ以上の流量変調デバイスを含んでもよい。
【0014】
電源30は、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介してプラズマ処理チャンバ10に結合されるRF電源31を含む。RF電源31は、ソースRF信号およびバイアスRF信号のような少なくとも1つのRF信号(RF電力)を、基板支持部11の導電性部材および/またはシャワーヘッド50の導電性部材に供給するように構成される。これにより、プラズマ処理空間10sに供給された少なくとも1つの処理ガスからプラズマが形成される。従って、RF電源31は、プラズマ処理チャンバ10において1またはそれ以上の処理ガスからプラズマを生成するように構成されるプラズマ生成部の少なくとも一部として機能し得る。また、バイアスRF信号を基板支持部11の導電性部材に供給することにより、基板Wにバイアス電位が発生し、形成されたプラズマ中のイオン成分を基板Wに引き込むことができる。
【0015】
一実施形態において、RF電源31は、第1のRF生成部31aおよび第2のRF生成部31bを含む。第1のRF生成部31aは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の導電性部材および/またはシャワーヘッド50の導電性部材に結合され、プラズマ生成用のソースRF信号(ソースRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、ソースRF信号は、13MHz~150MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第1のRF生成部31aは、異なる周波数を有する複数のソースRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1または複数のソースRF信号は、基板支持部11の導電性部材および/またはシャワーヘッド50の導電性部材に供給される。第2のRF生成部31bは、少なくとも1つのインピーダンス整合回路を介して基板支持部11の導電性部材に結合され、バイアスRF信号(バイアスRF電力)を生成するように構成される。一実施形態において、バイアスRF信号は、ソースRF信号よりも低い周波数を有する。一実施形態において、バイアスRF信号は、400kHz~13.56MHzの範囲内の周波数を有する。一実施形態において、第2のRF生成部31bは、異なる周波数を有する複数のバイアスRF信号を生成するように構成されてもよい。生成された1または複数のバイアスRF信号は、基板支持部11の導電性部材に供給される。また、種々の実施形態において、ソースRF信号およびバイアスRF信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。
【0016】
また、電源30は、プラズマ処理チャンバ10に結合されるDC電源32を含んでもよい。DC電源32は、第1のDC生成部32aおよび第2のDC生成部32bを含む。一実施形態において、第1のDC生成部32aは、基板支持部11の導電性部材に接続され、第1のDC信号を生成するように構成される。生成された第1のバイアスDC信号は、基板支持部11の導電性部材に印加される。一実施形態において、第1のDC信号が、静電チャック内の電極のような他の電極に印加されてもよい。一実施形態において、第2のDC生成部32bは、シャワーヘッド50の導電性部材に接続され、第2のDC信号を生成するように構成される。生成された第2のDC信号は、シャワーヘッド50の導電性部材に印加される。種々の実施形態において、第1および第2のDC信号のうち少なくとも1つがパルス化されてもよい。なお、第1および第2のDC生成部32a,32bは、RF電源31に加えて設けられてもよく、第1のDC生成部32aが第2のRF生成部31bに代えて設けられてもよい。
【0017】
排気システム40は、例えばプラズマ処理チャンバ10の底部に設けられたガス排気口10eに接続され得る。排気システム40は、圧力調整弁および真空ポンプを含んでもよい。圧力調整弁によって、プラズマ処理空間10s内の圧力が調整される。真空ポンプは、ターボ分子ポンプ、ドライポンプまたはこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0018】
制御部2は、本開示において述べられる種々の工程をプラズマ処理装置1に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部2は、ここで述べられる種々の工程を実行するようにプラズマ処理装置1の各要素を制御するように構成され得る。一実施形態において、制御部2の一部または全てがプラズマ処理装置1に含まれてもよい。制御部2は、例えばコンピュータ2aを含んでもよい。コンピュータ2aは、例えば、処理部(CPU:Central Processing Unit)2a1、記憶部2a2、および通信インターフェース2a3を含んでもよい。処理部2a1は、記憶部2a2に格納されたプログラムに基づいて種々の制御動作を行うように構成され得る。記憶部2a2は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェース2a3は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介してプラズマ処理装置1との間で通信してもよい。
【0019】
次に、以上のプラズマ処理装置1において、プラズマ処理チャンバ10に処理ガスを供給するガス供給部20およびシャワーヘッド50の構成について、図2を参照しながら具体的に説明する。
【0020】
ガス供給部20は、複数のガスソース21の各々に接続される複数の流量制御器22を内部に収容したガスボックス23を備える。また、ガス供給部20は、ガスボックス23の2次側に接続される上流配管24と、上流配管24に接続されるフロースプリッタ(分流器)26と、フロースプリッタ26の2次側に接続される第1下流配管27、第2下流配管28および第3下流配管29を有する。また、上流配管24には、当該上流配管24の流路を開閉するバルブ24vが設けられている。
【0021】
上流配管24は、ガスボックス23の内部において各流量制御器22に接続されている。上流配管24は、バルブ24vの開放状態で各流量制御器22のうち少なくとも1つの流量制御器22から処理ガスを供給する一方で、バルブ24vの閉塞状態で処理ガスの供給を遮断する。
【0022】
フロースプリッタ26は、上流配管24と、第1下流配管27、第2下流配管28および第3下流配管29との間に設けられる。フロースプリッタ26は、上流配管24から流入する処理ガスを、適宜の配分で第1下流配管27、第2下流配管28、および第3下流配管29に分流させる。
【0023】
第1下流配管27、第2下流配管28および第3下流配管29は、プラズマ処理チャンバ10のシャワーヘッド50の導入接続部55に接続され、導入接続部55を介してシャワーヘッド50に設定された複数(3つ)の領域の各々にガスを供給する。詳細には、シャワーヘッド50は、当該シャワーヘッド50の中心から半径方向外側に向かって、中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3を有している。中央領域R1は、平面視で正円形状の領域であり、基板支持部11に載置される基板Wの中央付近に対向する。外周領域R2は、中央領域R1の外側を周回する円環形状の領域であり、基板支持部11に載置される基板Wの外周付近およびリングアセンブリ112に対向する。最外周領域R3は、外周領域R2のさらに外側を周回する円環形状の領域であり、基板支持部11よりも半径方向外側の部位(排気溝、ガス排気口10e等)に対向する。
【0024】
シャワーヘッド50は、ガス拡散室54の一連の空間の半径方向に沿って中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3を設定しており、相互に独立した複数のガス流路522を中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3にそれぞれ接続にしている。つまり、中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3は、ガス拡散室54を空間的に隔離(区画)しているわけではなく、複数のガス流路522の接続位置に応じて便宜的に設定した領域である。なお、シャワーヘッド50は、図示しない隔壁等に中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3を空間的に隔離した構成でもよい。
【0025】
第1下流配管27は、導入接続部55を介してシャワーヘッド50の中央領域R1にメインの処理ガスを供給する。第2下流配管28は、導入接続部55を介してシャワーヘッド50の外周領域R2にメインの処理ガスを供給する。第3下流配管29は、導入接続部55を介してシャワーヘッド50の最外周領域R3にガスを供給する。
【0026】
上流配管24の配管径は、例えば、3/8inch以下に設定するとよく、一層好ましくは、1/4inch以下に設定するとよい。実施形態に係る上流配管24の配管径は、1/4inchに設定している。また、上流配管24の配管長は、第1下流配管27の配管長、第2下流配管28および第3下流配管29の配管長よりも充分に長い。このような設定により、ガス供給部20は、メインの処理ガスを供給する配管全体の容積を一層小さくでき、複数種類の処理ガスを切り替える場合に、処理ガスの切り替えにかかる時間を短くすることが可能となる。なお、ガス供給部20は、上流配管24に加えて、第1下流配管27、第2下流配管28および第3下流配管29の配管径についても、3/8inch以下としてよく、さらに1/4inch以下としてもよい。これにより、処理ガスの切り替えにかかる時間をより短くできる。
【0027】
そして、ガス供給部20は、ガスボックス23からフロースプリッタ26までの上流配管24の配管長を、従来の配管長よりも短くしている。配管長の短縮は、例えば、ガスボックス23をプラズマ処理チャンバ10に近接した位置に配置する、配管の配策を直線状にする等して実現できる。この結果、ガス供給部20は、ガスの配管全体としての容積を一層小さくすることが可能となる。
【0028】
また、従来は、図2中の点線および符号27'に示すように、中央領域R1に連なる第1下流配管27に関して2つに分岐する分岐配管としていた。実施形態に係る第1下流配管27は、分岐配管とせずに1つの配管のみとすることで、当該第1下流配管27(ひいては配管全体)の容積をより一層小さくしている。
【0029】
次に、シャワーヘッド50の具体的な構成について、図3を参照しながら説明していく。シャワーヘッド50は、複数の部材を積層した積層構造を呈している。複数の部材としては、プラズマ処理空間10sに露出されるシャワープレート51、シャワープレート51の上面に積層される拡散プレート52、および拡散プレート52の上面に積層されるクーリングプレート53があげられる。なお、シャワーヘッド50の積層構造は、これらのプレートのみに限定されず、別の層(プレート等)を備えてよい。
【0030】
シャワープレート51は、平面視で正円形状を呈している。また、シャワープレート51は、側面断面視で円環形状の外周部511と、外周部511の内側においてプラズマ処理空間10sの天井面を形成する底部512と、を有する扁平な凹形状に形成されている。シャワーヘッド50は、このシャワープレート51の凹部51cに拡散プレート52を配置している。シャワープレート51の底部512には、複数のガス孔513が形成されている。複数のガス孔513は、シャワーヘッド50の中心から半径方向外側に向かって環状またはマトリックス状に配列されている。
【0031】
拡散プレート52は、平面視で、シャワープレート51よりもひと回り小さい正円形状を呈している。拡散プレート52は、外周付近に設けられるシール部材56を介して、シャワープレート51の底部512に気密に設置される。この拡散プレート52は、複数の部材を拡散接合等の接合手段によって一体的な部材に形成したものであってよい。あるいは、拡散プレート52は、3次元造形装置により連続した部材に形成されてもよい。
【0032】
拡散プレート52は、シャワープレート51の底部512に接触する第1面52s1と、第1面52s1の反対側の面でありクーリングプレート53に接触する第2面52s2と、を有する。そして、拡散プレート52は、シャワープレート51との間にガス拡散室54を形成するための拡散用凹部521を、第1面52s1に有する。
【0033】
さらに、拡散プレート52は、拡散用凹部521の中央領域R1、外周領域R2および最外周領域R3に対応する各位置にそれぞれ連通する複数のガス流路522を有する。詳細には、各ガス流路522は、中央領域R1の底面(図3では天面)に連通する中央領域流路523、外周領域R2の底面に連通する外周領域流路524、および最外周領域R3の底面に連通する最外周領域流路525を含む。
【0034】
中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525は、拡散プレート52の厚み方向の中間層から上層(第2面52s2側)にわたって形成され、相互に離隔している。中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525は、中間層において水平方向に延在する横通路523a、524a、525aと、横通路523a、524a、525aから各拡散用凹部521に連通する連通路523o、524o、525o(図4も参照)と、をそれぞれ有する。また、中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525は、上層の拡散プレート52の中央付近において厚み方向に延在する縦通路523i、524i、525i(図4も参照)をそれぞれ有する。これら中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525の具体的な形状は、後に詳述する。
【0035】
拡散プレート52の第2面52s2の中心には、導入接続部55が連結されている。導入接続部55は、中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525の各々に連通する複数の導入路551を内部に有する円筒形状に形成されている。導入接続部55の外周面には、各導入路551に連通すると共に、ガス供給部20の第1下流配管27、第2下流配管28、第3下流配管29を接続するための複数のポート552が設けられている。
【0036】
具体的には、導入路551aおよびポート552aは、第1下流配管27と中央領域流路523とを連通する。したがって、シャワーヘッド50は、第1下流配管27から供給された処理ガスを、拡散プレート52の中央領域流路523、ガス拡散室54の中央領域R1の順に流通させる。さらに、シャワーヘッド50は、ガス拡散室54の中央領域R1で拡散した処理ガスを、シャワープレート51の各ガス孔513からプラズマ処理空間10sに吐出する。
【0037】
導入路551bおよびポート552bは、第2下流配管28と外周領域流路524とを連通する。したがって、シャワーヘッド50は、第2下流配管28から供給された処理ガスを、拡散プレート52の外周領域流路524、ガス拡散室54の外周領域R2の順に流通させる。さらに、シャワーヘッド50は、ガス拡散室54の外周領域R2で拡散した処理ガスを、シャワープレート51の各ガス孔513からプラズマ処理空間10sに吐出する。
【0038】
導入路551cおよびポート552cは、第3下流配管29と最外周領域流路525とを連通する。したがって、シャワーヘッド50は、第3下流配管29から供給された処理ガスを、拡散プレート52の最外周領域流路525、最外周領域R3の順に流通させる。さらに、シャワーヘッド50は、ガス拡散室54の最外周領域R3で拡散したガスを、シャワープレート51の各ガス孔513からプラズマ処理空間10sに吐出する。
【0039】
以上のシャワープレート51および拡散プレート52のうちいずれか一方または両方は、電源30からソースRF信号、バイアスRF信号等が供給されることで、プラズマを生成する導電性部材(上部電極)に構成される。このため例えば、シャワープレート51および拡散プレート52は、導電性を有する材料により形成される。導電性を有する材料の一例としては、炭素(C:グラファイト等)、シリコン(Si)、炭化シリコン(SiC)、アルミニウム(Al)またはこれらの材料を組み合わせたもの等があげられる。
【0040】
一方、クーリングプレート53は、導入接続部55を挿通可能な貫通孔を有する円環形状に形成されている。クーリングプレート53は、シャワープレート51の外周部511および拡散プレート52の第2面52s2を覆うように積層される。クーリングプレート53は、冷媒流路を内部に備える。
【0041】
冷却構造531の冷媒流路は、円周方向に延びる渦巻き状または環状等に形成されている。また、冷却構造531は、プラズマ処理チャンバ10の外部に図示しないチラーユニットを備え、チラーユニットから冷媒流路に低温の冷媒を供給および排出して、当該冷媒を循環させる。冷媒としては、冷却水やガルデン(登録商標)等が用いられる。これにより、クーリングプレート53には、プラズマの入熱により高温となるシャワープレート51および拡散プレート52を冷却できる。
【0042】
クーリングプレート53は、シャワープレート51および拡散プレート52を冷却するために、熱伝導率が高い材料により形成されることが好ましい。このクーリングプレート53の材料としては、例えば、陽極酸化処理が施されたアルミニウムやアルミニウム合金等があげられる。
【0043】
プラズマ処理チャンバ10は、図示しない絶縁部材を介して、上記のシャワーヘッド50(シャワープレート51、拡散プレート52およびクーリングプレート53の積層構造)を側壁10aの上端に保持している。シャワープレート51と拡散プレート52の積層状態により、拡散用凹部521は、ガス拡散室54をその境界部に形成する。
【0044】
そして、実施形態に係るシャワーヘッド50は、プラズマ処理空間10sに供給する複数種類のガスの切り替えを迅速化するために、ガス拡散室54の容積を可及的に小さくしている。具体的には、シャワーヘッド50は、ガス拡散室54の高さH(シャワーヘッド50の厚み方向に沿った高さ)を、0.1mm~5mmの範囲に設定している。これにより、ガス拡散室54は、複数種類のガスの切り替えにかかる時間の短縮化と、室内に流入したガスの拡散性とを両立することが可能となる。なお、ガス拡散室54は、上記したように拡散プレート52の拡散用凹部521により形成されるため、ガス拡散室54の高さHは拡散用凹部521の深さに相当する。
【0045】
つまり、ガス拡散室54の高さHが5mm以下であることで、ガス拡散室54の容積を従来に比べて充分に小さくできる。仮に、ガス拡散室54の高さHが5mmよりも大きい(高い)場合には、ガス拡散室54の全体の容積が大きくなり、複数種類のガスの切り替えにかかる時間が増加する。したがって、ガス拡散室54の高さHの上限は、5mm以下に限らず、ガスの高速切り替えを図るために、4mm以下とすることがより好ましく、3mm以下とすることがさらに好ましい。
【0046】
また、ガス拡散室54の高さHの下限である0.1mmは、拡散プレート52に拡散用凹部521を切削加工する場合などの加工限界の寸法である。つまり、ガス拡散室54の高さが低くければ低い程、ガス拡散室54の容積が小さくなりガスの高速切り替えが促進されるが、0.1mm未満の深さの底面を面方向に沿って均一に加工することは困難と言える。ただし好ましくは、各ガス拡散室54の高さHは、各ガス孔513の直径以上に設定するとよい。例えば、ガス孔513の直径が0.5mmの場合には、各ガス拡散室54の高さHを0.5mm以上に設定する。これにより、各ガス流路522から各ガス拡散室54に流入したガスが、それぞれの室内において充分に拡散されないまま、各ガス孔513から吐出されることをより確実に抑制できる。各ガス拡散室54の高さHの下限についてまとめると、基本的には0.1mm以上であるが、これに限らず、0.3mm以上とすることが好ましく、0.5mm以上とすることがより好ましく、1.0mm以上とすることがさらに好ましい。
【0047】
実施形態に係るガス拡散室54の中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3の高さHは相互に同一に設定している。あるいは、中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3の各高さは、相互に異なってもよい。例えば、中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3に向かって高さを順に高くすることで、プラズマ処理空間10sの中央領域R1付近からガスを先に切り替えるようにしてもよい。その後、外周領域R2付近、最外周領域R3付近の順にガスが切り替わることで、前のガスの滞留抑制を期待することができる。あるいは、中央領域R1から最外周領域R3に向かって高さを順に低くすることで、プラズマ処理空間10sの最外周領域R3付近からガスを先に切り替えるようにしてもよい。
【0048】
なお、ガス拡散室54の容積を小さくした場合に、ガス拡散室54におけるガスの拡散性が低下する懸念がある。そのため、実施形態に係るプラズマ処理装置1は、拡散プレート52の各ガス流路522において、ガスを3つ以上に分流し、同じ半径距離の周方向に設けられた3つ以上のガス流路522からガス拡散室54にガスを流入させる構成としている。以下、この拡散プレート52の各ガス流路522の構成について図4を参照しながら説明する。
【0049】
なお、図4において、黒塗りの丸は、導入接続部55に連通する各ガス流路522(中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525)の縦通路523i、524i、525iが形成された位置である。また、白塗りの丸は、各ガス拡散室54に連通する各ガス流路522(中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525)の連通路523o、524o、525oが形成された位置である。つまり、導入接続部55から拡散プレート52に供給されたガスは、黒丸から白丸に向かって流れる。
【0050】
また、上記したように、シャワーヘッド50は、中心から半径方向外側に向かって順に、中央領域R1、外周領域R2および最外周領域R3を設定している。このため、拡散プレート52は、中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3の各々に連通するように、中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525を配策している。
【0051】
中央領域流路523の横通路523aは、中心の縦通路523iの分岐点523jから4方向(図4のダイアゴナル方向)に分岐して略同じ長さで延在し、中央領域R1に連通する4つの連通路523oに至っている。中心の縦通路523iから4つの連通路523oまでの各流路長は、概ね一致している。また、分岐点523jで4つに分岐した分岐後のデザインも、相互に略対称形状となっている。
【0052】
外周領域流路524の横通路524aは、中心の縦通路524iから図4の右側に短く延在した位置の第1分岐点524j1において2方向(図4の略上下方向)に分岐する。さらに、横通路523aは、それぞれ上下かつ円弧形状に略同じ長さ蛇行した各第2分岐点524j2において、2方向(図4の略左右方向)に分岐する。そして、横通路524aは、各第2分岐点524j2から左右かつ円弧形状に略同じ長さで延在し、外周領域R2に連通する4つの連通路524oに至っている。中心の縦通路524iから4つの連通路524oまでの各流路長は、概ね一致している。また、第1分岐点524j1で2つに分岐した分岐形状および各第2分岐点524j2で2つに分岐した分岐後のデザインも、相互に略対称形状となっている。
【0053】
最外周領域流路525の横通路525aは、中心の縦通路525iから図4の左側に延在した位置の第1分岐点525j1において2方向(図4の略上下方向)に分岐する。さらに、横通路525aは、それぞれ上下かつ円弧形状に略同じ長さ蛇行した各第2分岐点525j2において、2方向(図4の略左右方向)に分岐する。そして、横通路525aは、各第2分岐点525j2から左右かつ円弧形状に略同じ長さで延在し、最外周領域R3に連通する4つの連通路525oに至っている。中心の縦通路525iから4つの連通路525oまでの各流路長は、概ね一致している。また、第1分岐点525j1で2つに分岐した分岐形状および各第2分岐点525j2で2つに分岐した分岐のデザインも、相互に略対称形状となっている。
【0054】
このように、中央領域流路523、外周領域流路524および最外周領域流路525は、拡散プレート52の内部において4つに分岐することで、流入したガスを均等的に4つに分流できる。中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3には、同じ周方向上において等間隔に離れた4つの連通路523o、524o、525oから均等にガスが流入する。よって、ガス拡散室54では、中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3においてそれぞれ4箇所に分流されたガスを拡散することになり、ガスを円滑かつ迅速に拡散できる。
【0055】
以上のように、実施形態にプラズマ処理装置1は、各ガス拡散室54のシャワーヘッド50の厚み方向に沿った高さが0.1mm~5mmの範囲に設定されているという簡単な構成によって、ガスの切り替え時間を短くして、処理の効率化を促進できる。特に、シャワーヘッド50は、ガス拡散室54を複数の領域に区画してそれぞれにガスを流すことで、各ガス拡散室54の高さHが低い場合でも、ガスの拡散性を維持しながら、複数種類のガスの高速切り替えを実現することが可能となる。
【0056】
また、シャワーヘッド50は、複数のガス流路522の連通路523o、524o、525oを、シャワーヘッド50の同じ半径距離の周方向に沿って3つ以上備える。これにより、各ガス拡散室54の高さHが低い場合(0.1mm~5mmの範囲)でも、各ガス拡散室54に流入する前に各ガス流路522にて予めガスを拡散でき、各ガス拡散室54の拡散性をより高めることができる。
【0057】
さらに、複数のガス流路522の各連通路523o、524o、525oにそれぞれ連通する横通路523a、524a、525aの分岐点で分岐した部分の相互の長さが均等であり、かつ対称形状である。これにより、横通路523a、524a、525aは、ガス拡散室54に対して処理ガスを均等に分散させることが可能となり、ガスの拡散性を高め、エッチングレートの均一化等を促すことができる。
【0058】
またさらに、シャワーヘッド50にガスを供給する上流配管24、第1下流配管27、第2下流配管28、第3下流配管29のうち1つ以上の配管径が3/8inch以下である。これにより、プラズマ処理装置1は、配管内の流路の容積も小さくでき、配管を流通するガスについても一層迅速に切り替えることが可能となる。
【0059】
なお、本開示に係る基板処理装置(プラズマ処理装置1)は、上記に限定されず、種々の変形例をとり得る。例えば、シャワーヘッド50は、ガス拡散室54を3つの領域(中央領域R1、外周領域R2、最外周領域R3)に分けた構成としたが、これに限らず、1つまたは2つの領域、あるいは4つ以上の領域に分けた構成でもよい。また実施形態において、シャワーヘッド50は、ガス拡散室54の各領域にそれぞれ4つの連通路523o、524o、525oを接続した構成としたが、これに限らず、3つの連通路、または5つ以上の連通路を接続した構成でもよい。あるいは、各連通路523o、524o、525oの数は、相互に異なってもよい。
【0060】
以上に開示された実施形態は、例えば、以下の態様を含む。
[付記1]
基板を収容する内部空間を有する処理容器と、
前記処理容器にガスを供給するガス供給部と、
前記処理容器に設けられ、前記内部空間に前記ガスを供給するシャワーヘッドと、を備える基板処理装置であって、
前記シャワーヘッドは、前記ガス供給部により供給された前記ガスを拡散するガス拡散室と、前記内部空間と前記ガス拡散室とを連通する複数のガス孔と、を有し、
前記ガス拡散室の前記シャワーヘッドの厚み方向に沿った高さが0.1mm~5mmの範囲に設定されている、
基板処理装置。
[付記2]
前記シャワーヘッドは、水平方向に沿って前記ガス拡散室を区画した複数の領域と、前記複数の領域の各々に前記ガスを流入させる複数のガス流路と、を有し、
前記複数の領域の前記シャワーヘッドの厚み方向に沿った高さが全て0.1mm~5mmの範囲に設定されている、
付記1に記載の基板処理装置。
[付記3]
前記シャワーヘッドは、平面視で円形状に形成され
前記複数の領域の各々に連通する前記複数のガス流路の連通路は、前記シャワーヘッドの同じ半径距離の周方向に沿って3つ以上設けられる、
付記2に記載の基板処理装置。
[付記4]
前記複数のガス流路の各々は、前記シャワーヘッドの厚み方向と直交する方向に延在し、分岐点において分岐することで3つ以上の前記連通路にそれぞれ連通する横通路を備え、
前記横通路は、前記分岐点で分岐した部分の相互の長さが均等であり、かつ対称形状である、
請求項3に記載の基板処理装置。
[付記5]
前記シャワーヘッドに前記ガスを供給する配管を備え、
前記配管の配管径は、3/8inch以下である、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板処理装置。
【0061】
今回開示された実施形態に係る基板処理装置(プラズマ処理装置1)は、すべての点において例示であって制限的なものではない。実施形態は、添付の請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形および改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【0062】
本開示の基板処理装置は、Atomic Layer Deposition(ALD)装置、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Radial Line Slot Antenna(RLSA)、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のいずれのタイプの装置でも適用可能である。また、本開示の基板処理装置は、ガスを内部空間に供給する一方で、プラズマを生成しない処理容器を有する装置であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 プラズマ処理装置
10 プラズマ処理チャンバ
10s プラズマ処理空間
20 ガス供給部
50 シャワーヘッド
513 ガス孔
54 ガス拡散室
W 基板
図1
図2
図3
図4