(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025099416
(43)【公開日】2025-07-03
(54)【発明の名称】食育システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250626BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023216059
(22)【出願日】2023-12-21
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年7月3日に日本健康教育学会誌第31巻特別号第95頁にて公開。 令和5年7月22日~23日に第31回日本健康教育学会学術大会にて公開。 令和5年12月に第22回日本栄養改善学会近畿支部会学術総会講演要旨集第23頁にて公開。 令和5年12月9日に第22回日本栄養改善学会近畿支部会学術総会にて公開。
(71)【出願人】
【識別番号】519135633
【氏名又は名称】公立大学法人大阪
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】弁理士法人インターブレイン
(72)【発明者】
【氏名】早見 直美
(72)【発明者】
【氏名】松田 真保
(57)【要約】
【課題】児童および生徒に朝食を摂取する習慣を定着させやすくする。
【解決手段】食育システムは、生徒から、朝食を食べたか否かについての第1の入力を受け付ける第1入力部と、生徒が朝食を食べているとき、複数の栄養カテゴリそれぞれについて生徒が食べた食品を示す第2の入力を生徒から受け付ける第2入力部と、第1の入力および第2の入力に応じて第1のメッセージを生成するメッセージ生成部と、第1のメッセージを生徒に通知するメッセージ通知部と、を備える食育システム。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生徒から、朝食を食べたか否かについての第1の入力を受け付ける第1入力部と、
前記生徒が朝食を食べているとき、複数の栄養カテゴリそれぞれについて前記生徒が食べた食品を示す第2の入力を前記生徒から受け付ける第2入力部と、
前記第1の入力および前記第2の入力に応じて第1のメッセージを生成するメッセージ生成部と、
前記第1のメッセージを前記生徒に通知するメッセージ通知部と、を備える食育システム。
【請求項2】
前記生徒から、朝食の摂取に関する目標を指定する第3の入力を受け付ける第3入力部と、
前記第3の入力により指定された前記朝食の摂取に関する目標の、所定の対象期間における達成状況を表す目標達成率を算出する目標管理部と、を備え、
前記メッセージ生成部は、前記目標達成率に応じて第2のメッセージを生成し、
前記メッセージ通知部は、前記第2のメッセージを前記生徒に通知する、請求項1に記載の食育システム。
【請求項3】
前記生徒から、排便の有無および睡眠時間の双方または一方についての第4の入力を受け付ける第4入力部と、を備える、請求項1に記載の食育システム。
【請求項4】
前記生徒から、自身の気分の良好度を表す数値を指定する第5の入力を受け付ける第5入力部と、
前記第5の入力が受け付けられたとき、前記第1、第2および第4の入力のうちいずれか1以上の入力における入力内容と、前記第5の入力における入力内容との相関性を評価する評価部と、を備える、請求項3に記載の食育システム。
【請求項5】
前記第1入力部は、前記生徒が前日分の第1の入力の入力操作を実行済みであることを条件として、前記生徒から当日分の第1の入力を受け付け、
前記第2入力部は、前記生徒が前日分の第2の入力の入力操作を実行済みであることを条件として、前記生徒から当日分の第2の入力を受け付ける、請求項1~4のいずれかに記載の食育システム。
【請求項6】
前記目標達成率を表示する表示部と、を備え、
前記表示部は、前記目標達成率の閲覧希望者が教師であることを条件として、複数の生徒の前記目標達成率を表示する、請求項2に記載の食育システム。
【請求項7】
前記メッセージ生成部は、前記生徒により目標として指定される体型または体質に合わせて前記第1および第2のメッセージの双方または一方の内容を変化させる、請求項1または2に記載の食育システム。
【請求項8】
前記第1~第5の入力のうち、前記生徒による入力操作が実行されていない未実行入力が1以上存在することを条件として、前記未実行入力の入力操作を促すリマインドを前記生徒に通知するリマインド通知部と、を備える、請求項1~4のいずれかに記載の食育システム。
【請求項9】
前記生徒から、朝食、睡眠および排便の質を指定する第6の入力を受け付ける第6入力部と、を備え、
前記メッセージ生成部は、前記第6の入力に応じて前記第1および第2のメッセージの双方または一方の内容を変化させる、請求項1または2に記載の食育システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、思春期の児童および生徒に対する食育を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、食事、排便および睡眠といった生活習慣を規則正しく実行している児童および生徒(以下、疑義がない場合は、これらを総称して「生徒」という)は、自己効力感が高いとされている。特に、毎日朝食を摂取している生徒において、このような傾向が顕著であるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
小学校高学年から高校生の期間、いわゆる思春期は、体が著しく成長する時期である。そのため思春期においては、必要なエネルギー量および栄養素量が多く、成人期へ向けた健康的な食生活の形成が重要である。しかし、思春期、特に中学生以降の期間においては、学校生活の大きな変化などにより、朝食を摂取する習慣が崩れやすくなる。朝食を欠くことにより、規則正しい生活習慣が送れないおそれがある。こうした事態を防ぐため、朝食摂取に対する生徒の自己効力感を高めることにより、思春期において朝食を摂取する習慣を確立することが重要である。
【0005】
本発明は、上記背景に鑑みて完成された発明であり、その主たる目的は、生徒の朝食摂取の習慣化を支援する技術、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様における食育システムは、生徒から、朝食を食べたか否かについての第1の入力を受け付ける第1入力部と、生徒が朝食を食べているとき、複数の栄養カテゴリそれぞれについて生徒が食べた食品を示す第2の入力を生徒から受け付ける第2入力部と、第1の入力および第2の入力に応じて第1のメッセージを生成するメッセージ生成部と、第1のメッセージを生徒に通知するメッセージ通知部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、生徒の朝食習慣を定着させやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】食育システムへのログインから実績入力に至るまでの流れを示すフローチャートである。
【
図7】主食、主菜および副菜の目標入力時の目標設定画面の画面図である。
【
図8】朝食摂取の目標時間入力時の目標設定画面の画面図である。
【
図9】睡眠の目標時間入力時の目標設定画面の画面図である。
【
図14】主食ボタン選択時の第2入力画面の画面図である。
【
図15】主菜ボタン選択時の第2入力画面の画面図である。
【
図16】排便ボタン、睡眠時間ボタンおよび気分ボタン選択時の第2入力画面の画面図である。
【
図19】理由ボタン選択時の第3入力画面の画面図である。
【
図20】第3入力画面の送信ボタン選択時に表示されるメッセージ画面の画面図である。
【
図22】第1メッセージ情報のデータ構造図である。
【
図25】前日の食育システムへの実績入力未実行時の第1入力画面の画面図である。
【
図27】第2メッセージ情報のデータ構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態における食育システムは小学校、中学校あるいは高等学校の食育の授業で利用されることを想定する。以降の説明においては、J中学校の1年1組に所属する生徒複数名および教師(担任T)が、食育の授業において、本発明における食育システムを利用することを想定する。
【0010】
以下においては、まず、本実施形態において食育システムが利用される具体的な状況について説明する。つぎに、本発明における食育システムの概要について説明する。つぎに、生徒が所有する生徒端末および教師が所有する教師端末で実行される操作をもとに、食育システムで実行される具体的な処理の流れについて説明する。なお、生徒端末および教師端末については、まとめて言うときや特に区別しないときには「端末」と総称する。
【0011】
はじめに、本実施形態において食育システムが利用される具体的な状況について説明する。
J中学校の1年1組では、毎週月曜日に食育の授業が実施されるものとする。11月1日月曜日において、担任Tは朝食摂取の重要性および生活習慣に与える影響に関して1回目の授業を実施する。担任Tはこの授業において、次回の授業(11月8日月曜日)までの間に朝食を何回食べるか目標値を設定するよう、生徒に対して伝達する。また担任Tは、次回の授業までの課題として、朝食の摂取の有無および詳細なメニュー等を毎日記録するよう、生徒に伝達したとする。
【0012】
担任Tからの課題提示を受け、1年1組の生徒は食育システムを利用し、課題を遂行する。より具体的には、各生徒は、自身が所有する生徒端末から食育システムにログインし、各種データを入力することで課題を遂行する。課題を遂行するにあたり、はじめに生徒は、自身が11月8日月曜日までの朝食として何を何日食べるかという目標値を栄養カテゴリ別に入力する。栄養カテゴリとは、主食、主菜および副菜のようなメニューの区分をいう。主食とは、ごはん、パンおよび麺のような、主に炭水化物を含む食材を使用したメニューを想定する。主菜とは、肉、魚介類および大豆製品のような、主にたんぱく質を含む食材を使用したメニューを想定する。副菜とは、野菜および海藻のような、主にビタミンおよびミネラルを含む食材を使用したメニューを想定する。また生徒は、朝食を摂取する時間および睡眠時間に関する目標値も入力する。
【0013】
目標値の入力が完了した生徒は、生徒端末により、自身が摂取した朝食の内容を11月2日火曜日から11月8日月曜日まで毎日入力する。このとき生徒は朝食の内容のほか、排便の有無および睡眠時間の実績についても入力する。また担任Tは、教師端末から食育システムにログインすることで、各生徒が入力した朝食の内容等の実績を確認できる。各生徒が入力した実績をもとに、担任Tは次回の授業計画を立てる。
【0014】
11月8日月曜日を迎え、1年1組では2回目の食育の授業が実施される。担任Tは生徒が1週間入力した朝食の内容等の実績をもとに、改めて朝食摂取の重要性および生活習慣に与える影響について振り返る講義を行う。担任Tはこの授業を踏まえ、次回の授業(11月15日月曜日)までの間に改めて朝食の摂取内容および摂取回数の目標値を設定するよう、生徒に対して伝達する。また担任Tは、次回の授業までの課題として、朝食の摂取の有無および詳細なメニュー等を毎日記録するよう、生徒に伝達する。生徒は1週目と同様に、担任Tからの課題を遂行する。
【0015】
さらに生徒端末には、11月2日から8日の1週間で入力した朝食の内容等に基づくメッセージが表示される。具体的には、自身が設定した目標を達成できた生徒には、このまま継続的に朝食を摂取するよう後押しするようなメッセージが表示される。また、目標が達成できなかった生徒には、良質な朝食を摂取するために必要な行動の例示や励ましの言葉などのメッセージが表示される。生徒はこれらのメッセージを確認することにより、自身の1週間の行動を振り返ることが可能となる。また生徒は、次回の授業までの1週間に向け、朝食の摂取等の生活習慣の見直しを図ることが可能である。本実施形態においてはこのようにして食育システムが利用され、1年1組において継続的に食育の授業が実施されるものとする。
【0016】
つぎに、本発明における食育システムの概要について説明する。
図1は、食育システム100の全体構成図である。
食育システム100においては、サーバ200に対して、複数の生徒端末101a、101b・・・101n(以下、まとめて言うときや特に区別しないときには「生徒端末101」と総称する)と、教師端末102がインターネット103を介して接続される。生徒端末101および教師端末102は、基本的にタブレットやスマートフォンなどの携帯型の通信端末を想定するが、ラップトップPCなどの汎用コンピュータでもよい。また、生徒端末101および教師端末102とインターネット103は無線接続されるが、有線接続されてもよい。
【0017】
図2は、本実施形態における端末の機能ブロック図である。
端末の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、および各種コプロセッサ(Co-Processor)などの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。なお、後述のサーバ200についても同様である。
【0018】
端末は、ユーザインタフェース処理部110、データ処理部120、通信部130およびデータ格納部140を含む。
ユーザインタフェース処理部110は、タッチパネル(不図示)等を介したユーザインタフェース処理を担当する。データ処理部120は、タッチパネル上に画面を表示するための各種処理を担当する。通信部130は、インターネット103を介して、サーバ200との通信処理を担当する。
【0019】
ユーザインタフェース処理部110は、入力部111と出力部112を含む。
入力部111は、端末に対する生徒および教師からの操作入力を受け付ける。端末に対する生徒および教師の入力手段は、タッチパネルへの接触やボタンの押下を想定する。入力部は「第1入力部」~「第6入力部」として機能する。出力部112は、タッチパネルにおける各種画面の表示処理を実行する。出力部は「表示部」として機能する。
【0020】
データ処理部120は、送信指示部121と出力指示部122を含む。
送信指示部121は、入力部111によって受け付けられた入力データのサーバ200に対する送信指示を、通信部130に対して行う。出力指示部122は、通信部130がサーバ200から受信した各種画面の出力指示を、出力部112に対して実行する。
【0021】
通信部130は、受信部131と送信部132を含む。
受信部131は、タッチパネル上に表示させる各種画面をサーバ200から受信する。送信部132は、送信指示部121の送信指示を受けて、サーバ200に対して入力データを送信する。
【0022】
図3は、本実施形態におけるサーバ200の機能ブロック図である。
サーバ200は、データ処理部210、通信部220、データ格納部230を含む。
データ処理部210は、端末から受信した入力データに基づき、各種処理を実行する。通信部220は、インターネット103を介して端末との通信処理を担当する。データ格納部230は、端末から受信した入力データおよび端末に出力する画面のフォーマットを格納する。
【0023】
データ処理部210は、データ登録部211、メッセージ生成部212、画像生成部213、アカウント管理部214、通知部215、入力確認部216、目標管理部217および評価部218を含む。
データ登録部211は、端末から受信した入力データをデータ格納部230に登録する。メッセージ生成部212は、データ格納部230に格納される、メッセージ内容が登録された第1メッセージ情報および第2メッセージ情報(いずれも後述)をもとに、生徒端末101に送信するメッセージを生成する。画像生成部213は、データ格納部230に格納された入力データおよび画面のフォーマットならびにメッセージ生成部212が生成したメッセージを取得し、生徒端末101および教師端末102に送信する各種画面の生成を行う。
【0024】
アカウント管理部214は、食育システム100の利用ユーザ(生徒および教師)を識別する情報を、データ格納部230のアカウント情報(後述)に登録する。また、アカウント管理部214は、食育システム100の利用ユーザを識別する情報が入力データとして端末から送信されたとき、当該情報がアカウント情報に登録済であるかを確認する。さらにアカウント管理部214は、アカウント情報をもとに、画像生成部213が生成した画面を生徒端末101または教師端末102のどちらに送信するか、判定を行う。
【0025】
通知部215は通信部220に対し、画像生成部213が生成した画面ならびにトピック情報(後述)に登録されたコラムおよびクイズの送信を指示する。なお、通知部215は「メッセージ通知部」および「リマインド通知部」として機能する。入力確認部216は、生徒が設定した朝食の摂取等に関する目標値(以下、「実施目標値」とよぶ)が目標情報(後述)に登録済みであるか否かを確認する。また入力確認部216は、当日分の生徒の朝食の摂取等に関する実績(以下、「生活習慣実績値」とよぶ)がデータ格納部230の実績情報(後述)にすべて登録されたか否かを確認する。目標管理部217は、過去1週間における生徒の生活習慣実績値の総計を算出する。また目標管理部217は、実施目標値に対する現時点での目標の達成度を示す割合(目標達成率)を算出する。評価部218は、生徒端末101に入力された朝食の摂取有無等に関する入力データと、同じく生徒端末101に入力された生徒の気分に関する入力データとの相関性を示す数値を算出する。
【0026】
通信部220は、受信部221と送信部222を含む。
受信部221は端末から入力データを受信する。送信部132は、通知部215の送信指示を受けて、端末に対して各種画面を送信する。
【0027】
つぎに、食育システム100で実行される具体的な処理の流れについて説明する。
図4は、生徒による食育システム100へのログインから実績入力に至るまでの流れを示すフローチャートである。
上述のとおり、担任Tからの課題を遂行するため、はじめに1年1組の生徒は、実施目標値を設定する必要がある。ここで、生徒S1が担任Tから課題を提示された時点、より具体的には、11月1日月曜日(1週目)の授業終了時点を想定する。生徒S1は、自身が所有する生徒端末101から食育システム100にログインする(S10)。このとき生徒S1は、まだ実施目標値を設定していない(S12のN)。したがって生徒S1は、食育システム100へのログイン後に実施目標値を設定する(S14)。実施目標値の設定が完了すると、生徒S1は食育システム100において、日々の生活習慣実績値を入力する操作(実績入力)が可能となる(S16)。
【0028】
生徒端末にはログアウトボタン(後述)が表示される。生徒S1はログアウトボタンを選択することで食育システム100からログアウト可能となる(S18)。ここで、11月1日分の実績を入力した生徒S1は、ログアウトボタンを選択しなかったものとする(S18のN)。
【0029】
つぎに、11月2日火曜日において、生徒S1が食育システム100にて生活習慣実績値を入力する場面を想定する。生徒S1は11月1日月曜日にログアウトボタンを選択していないため、食育システム100にログインしたままとなっている。また生徒S1は、11月1日月曜日の授業終了時点において、すでに実施目標値を入力済みである(S12のY)。したがって生徒S1は、直ちに実績入力が可能となる(S16)。ここで、11月2日分の実績を入力した生徒S1は、ログアウトボタンを選択したとする(S18のY)。これにより、生徒S1は食育システム100からログアウトする。このようにして、生徒S1は食育システム100にログインしたうえで、生活習慣実績値を毎日入力する。
【0030】
図5は、ログイン画面300の画面図である。
食育システム100にログインするとき、生徒S1は生徒端末101に表示されるログイン画面300に必要事項を入力し、ログインボタン308を選択する。必要事項とは具体的に、食育システム100を利用するためのID、所属クラスおよび出席番号を想定する。
図5において生徒S1は、自身に割り当てられたID「0001」をID入力欄302に、所属するクラス「1-1」をクラス入力欄304に、出席番号「01」を出席番号入力欄306にそれぞれ入力したとする。なお、生徒および教師は、ログイン画面300において、出席番号の代わりに、生徒自身が設定したパスワードを入力できるようにしてもよい。ここで、以降の説明において、ID「0001」が割り当てられた生徒のことを「生徒(0001)」と示すものとする。
【0031】
図6は、アカウント情報400のデータ構造図である。
食育システム100を利用する前に、生徒および教師は、食育システム100にて自身を識別する情報を、あらかじめ端末上のアカウント登録画面(不図示)に入力する。入力された情報はアカウント管理部214によって、サーバ200のデータ格納部230にあるアカウント情報400に登録される。
【0032】
より具体的には、ID欄には、各生徒および教師に割り当てられたIDが登録される。クラス欄には、各生徒および教師が所属するクラスが登録される。出席番号欄には、各生徒の出席番号が登録される。生徒欄には、そのIDが割り当てられた人物が生徒である場合にチェック(丸印)が付けられる。教師欄には、そのIDが割り当てられた人物が教師である場合にチェック(丸印)が付けられる。
【0033】
図6より、生徒S1(生徒(0001))にはID=0001が割り当てられている。生徒S1は1年1組に所属するため、クラス欄に「1-1」が登録され、出席番号が1番であることから、出席番号欄に「01」が登録されている。また、生徒欄にはチェックが付けられ、教師欄は空欄となっている。
【0034】
1年1組の担任TにはID=0041が割り当てられているものとする。したがって、アカウント情報400においてID=0041に対応する行では、クラス欄には「1-1」が登録され、教師欄にはチェック(丸印)が付けられ、生徒欄は空欄となっている。また、教師には出席番号が付与されないことから、出席番号欄も空欄である。
【0035】
図7は、主食、主菜および副菜の目標入力時の目標設定画面310の画面図である。
図5のとおり、生徒(0001)が11月1日月曜日(1週目)の授業終了時点において、ログイン画面300にID、所属クラスおよび出席番号(必要事項)を入力し、ログインボタン308を選択したとする。このとき生徒端末101の送信指示部121は、入力部111が受け付けた入力データ(必要事項)をサーバ200に送信するよう、送信部132に指示する。送信部132は入力データをサーバ200に送信する。
【0036】
サーバ200のアカウント管理部214は、受信部221が端末から受信した入力データがアカウント情報400に登録済みであるかを確認する。
図6より、生徒(0001)のID、クラスおよび出席番号はアカウント情報400に登録済みである。また、入力確認部216は、データ格納部230に格納される目標情報に、生徒(0001)の実施目標値が登録済みであるかを確認する。現在11月1日月曜日(1週目)の授業終了時点であることから、生徒(0001)の目標値は目標情報において未登録である。したがって画像生成部213は、データ格納部230から画面のフォーマットを取得し、目標設定画面310を生成する。通知部215は、生徒(0001)のID、クラスおよび出席番号がアカウント情報400に登録済みであることを受け、生徒(0001)の生徒端末101に対して目標設定画面310を送信するよう、送信部222に指示する。送信部222は目標設定画面310を生徒(0001)の生徒端末101に送信する。
【0037】
生徒(0001)の生徒端末101の受信部131が目標設定画面310を受信すると、出力指示部122は出力部112に目標設定画面310を表示させるよう指示する。出力部112はタッチパネル上に目標設定画面310を表示させる。生徒は目標設定画面310上で実施目標値を入力する。
【0038】
図7のように、目標設定画面310には、主食目標入力欄313、主菜目標入力欄314、副菜目標入力欄315などの入力欄が設けられる。生徒は、目標設定画面310上に表示されない他の入力欄に入力するとき、スライダーバー311上のスライダー312を上下に動かして目標設定画面310のスクロールを行う。なお、生徒は、タッチパネル上で指をスライドさせることによってもスクロール可能である。
【0039】
生徒(0001)は目標設定画面310において、来週月曜日(11月8日)までに主食、主菜および副菜を朝食として何日摂取するかなどの、実施目標値を入力する(第3の入力)。生徒(0001)は11月8日までに、主食、主菜および副菜を毎日朝食で摂取することを目標にしたとする。したがって、
図7のとおり生徒(0001)は、主食目標入力欄313、主菜目標入力欄314、副菜目標入力欄315のすべてに「7」を入力する。
【0040】
図8は、朝食摂取の目標時間入力時の目標設定画面310の画面図である。
生徒(0001)は朝食摂取の目標時間を入力するため、スライダーバー311上のスライダー312を下に動かしてスクロールを行う。目標設定画面310には
図8のとおり、朝食時間目標入力欄316が表示される。
【0041】
朝食時間目標入力欄316には、日々の朝食摂取の開始時間および終了時間の実施目標値を入力する。開始時間および終了時間は、時と分とを別個に設定できる。また、時については1時間単位、分については5分単位で設定できる。生徒(0001)は7時に朝食を食べ始め、7時30分に食べ終わることを目標にしたとする。したがって、
図8のとおり生徒(0001)は、朝食時間目標入力欄316に「07:00~07:30」と入力する。
【0042】
図9は、睡眠の目標時間入力時の目標設定画面310の画面図である。
生徒(0001)は睡眠の目標時間を入力するため、スライダーバー311上のスライダー312をさらに下に動かしてスクロールを行う。目標設定画面310には
図9のとおり、睡眠時間目標入力欄317が表示される。
【0043】
睡眠時間目標入力欄317には、毎日の睡眠の開始時間および終了時間の実施目標値を入力する。朝食時間目標入力欄316と同様に、睡眠の開始時間および終了時間は、時と分とを別個に設定できる。時については1時間単位、分については5分単位で設定可能である。生徒(0001)は23時に就寝し、6時30分に起床することを目標にしたとする。したがって、
図9のとおり生徒(0001)は、睡眠時間目標入力欄317に「23:00~06:30」と入力する。目標設定画面310において実施目標値を入力し終えた生徒(0001)は、送信ボタン318を選択する。
【0044】
図10は、目標情報410のデータ構造図である。
目標設定画面310の送信ボタン318が選択されると、生徒のIDおよび目標設定画面310で入力された実施目標値は、サーバ200に送信される。サーバ200のデータ登録部211は、受信部221が受信したIDおよび実施目標値を、データ格納部230に格納された目標情報410に登録する。
【0045】
図10のとおり、生徒(0001)のIDはID欄に登録される。生徒(0001)の主食、主菜および副菜における実施目標値は、主食欄、主菜欄および副菜欄にそれぞれ登録される。目標設定画面310において、生徒(0001)は主食目標入力欄313、主菜目標入力欄314および副菜目標入力欄315のすべてに「7」と入力している。そのため、主食欄、主菜欄および副菜欄にはそれぞれ「7」が登録される。
【0046】
生徒(0001)の朝食時間および睡眠時間における実施目標値は、朝食時間欄および睡眠時間欄にそれぞれ登録される。また、開始時間は開始欄、終了時間は終了欄にそれぞれ登録される。目標設定画面310において、生徒(0001)は朝食時間目標入力欄316に「07:00~07:30」、睡眠時間目標入力欄317に「23:00~06:30」と入力している。そのため、朝食時間欄の開始欄には「07:00」、終了欄には「07:30」が登録される。また、睡眠時間欄の開始欄には「23:00」、終了欄には「06:30」が登録される。
【0047】
図11は、生徒ホーム画面320の画面図である。
生徒が目標設定画面310に実施目標値をすべて入力して送信ボタン318を選択したとき、あるいは、すでに目標情報410に実施目標値が登録された状態で生徒がログイン画面300のログインボタン308を選択したとき、生徒端末101には生徒ホーム画面320が表示される。
図11のとおり、生徒ホーム画面320の右上にはログイン時点の日付が表示される。なお、生徒ホーム画面320の右上に表示される日付は、ログイン画面300およびログアウト画面(不図示)を除くすべての画面において、食育システム100へのログイン中、常に表示される。生徒ホーム画面320には他にも、記録ボタン322、トピックボタン324、通知ボタン326およびログアウトボタン328が表示される。
【0048】
記録ボタン322が選択されると、生徒端末101には第1入力画面(後述)が表示され、生徒は生活習慣実績値の入力が可能となる。トピックボタン324が選択されると、朝食の摂取に関するコラムおよびクイズが生徒端末101に表示される。コラムおよびクイズの内容は日替わりであり、サーバ200のデータ格納部230に格納されるトピック情報(不図示)から通知部215によって取得され、生徒端末101に送信される。生徒は、食育システム100にて生活習慣実績値を入力した後などのタイミングで、トピックボタン324を選択する。生徒は、生徒端末101に表示されたコラムの閲覧またはクイズへの解答を通して朝食摂取等に関する知識を蓄え、食育の授業における学習効果をより一層高めることができる。
【0049】
なお、コラムの内容は朝食摂取に関する文献に限らず、たとえば、漫画、動画およびミニゲームなどといったコンテンツでもよい。生徒端末101で生活習慣実績値を入力することにより、生徒はこれらのコンテンツを楽しむことができる。より具体的には、トピックボタン324が選択されたとき、入力確認部216は実績情報を参照する。トピックボタン324を選択した生徒のその日における生活習慣実績値が実績情報にすべて登録されているとき、入力確認部216は通知部215にコラムまたはクイズの取得を指示する。通知部215はトピック情報からコラムまたはクイズを取得し、生徒端末101への送信を送信部222に指示する。これにより、生徒を「コラムを楽しみたいから生活習慣実績値を毎日入力する」という気分にさせ、生徒に対して積極的な食育システム100の利用を促すことが可能である。また、コラムおよびクイズは教師が作成してもよい。たとえば、生徒の目標達成率に応じて、コラムのテーマおよびクイズの出題内容が変えられるようにしてもよい。
【0050】
通知ボタン326が選択されると、生徒端末101には通知画面(後述)が表示され、現時点における自身の目標達成率が確認可能となる。ログアウトボタン328が選択されると、生徒端末101にはログアウト画面が表示され、食育システム100からのログアウトが完了する。
【0051】
図12は、第1入力画面330の画面図である。
生徒ホーム画面320において、生徒(0001)が記録ボタン322を選択したとする。このとき生徒(0001)の生徒端末101には、第1入力画面330が表示される。第1入力画面330において生徒は、ログイン日、すなわち今日の朝に朝食を摂取したか否かを入力する(第1の入力)。
図12より、生徒(0001)は11月7日に食育システム100にログインしている。第1入力画面330の上部には今日、すなわち11月7日の朝食の内容の記録を促すメッセージが表示される。中央部には朝食の摂取有無を選択するラジオボタン332が表示される。生徒は朝食を摂取していればラジオボタン332a
1、摂取していなければラジオボタン332a
2を選択する。生徒(0001)は11月7日の朝に朝食を摂取したとする。そのため生徒(0001)は、ラジオボタン332a
1を選択する。ラジオボタン332の選択により朝食の摂取有無の入力が完了した生徒(0001)は、送信ボタン318を選択する。
【0052】
図13は、第2入力画面340の画面図である。
第1入力画面330においてラジオボタン332a
1が選択されたうえで送信ボタン318が選択されると、生徒端末101には第2入力画面340が表示される。
図13のとおり、第2入力画面340には主食ボタン341、主菜ボタン342、副菜ボタン343、排便ボタン344、睡眠時間ボタン345および気分ボタン346が表示される。生徒は第2入力画面340において、主食ボタン341、主菜ボタン342、副菜ボタン343、排便ボタン344、睡眠時間ボタン345および気分ボタン346を選択し、朝食で摂取した食品および睡眠時間などに関する生活習慣実績値を入力する。また生徒は、目標設定画面310と同様に表示されたスライダーバー311およびスライダー312により、第2入力画面340をスクロールできる。第2入力画面340における生活習慣実績値の入力が完了したとき、生徒は送信ボタン318を選択する。
【0053】
図14は、主食ボタン341選択時の第2入力画面340の画面図である。
生徒(0001)は第2入力画面340にて、11月7日の朝における生活習慣実績値を入力する(第2の入力)。はじめに生徒(0001)は主食ボタン341を選択する。主食ボタン341が選択されると、主食ボタン341の直下に入力領域347が表示される。入力領域347には、今朝の主食の摂取有無を選択するラジオボタン332b
1および332b
2、ならびに主食として摂取した食品を選択するチェックボックス348a~348dが表示される。生徒(0001)は11月7日の朝に主食を摂取したとする。生徒(0001)はラジオボタン332b
1を選択する。
【0054】
ラジオボタン332b
1を選択した生徒(0001)は、続いてチェックボックス348a~348dの中から、自身が主食として摂取した食品を選択する。
図14のとおり、入力領域347には、ごはん、食パン、麺類およびシリアルといった食品名が選択肢として表示される。また、各食品名の下部には具体的な分量も併記される。生徒は、自身が摂取した食品の分量が、食品名の下部に併記された分量より少なければ三角印、同程度かそれ以上であれば丸印をチェックボックス348に入力する。生徒(0001)は11月7日の朝に、茶碗に普通に盛られたごはんを1杯摂取したとする。したがって
図15のとおり、生徒(0001)はチェックボックス348aに丸印を入力する。
【0055】
たとえば、生徒(0001)が主食を摂取しなかった場合を想定する。生徒(0001)はラジオボタン332b2を選択する。このとき生徒(0001)は、続けてチェックボックス348a~348dを選択しなくてもよい。なお、ラジオボタン332b2が選択されたときは、チェックボックス348a~348dを選択できないよう、グレーアウトしてもよい。
【0056】
図15は、主菜ボタン342選択時の第2入力画面340の画面図である。
生徒(0001)はスライダーバー311上のスライダー312を下に動かして第2入力画面340をスクロールし、主菜ボタン342を選択する。主菜ボタン342が選択されると、主食ボタン341と同様に、主菜ボタン342の直下に入力領域347が表示される。入力領域347には、今朝主菜を摂取したか否かを選択するラジオボタン332c
1および332c
2、ならびに摂取した主菜の分量を選択するラジオボタン332d
1および332d
2が表示される。生徒(0001)は、11月7日の朝に主菜も摂取したとする。生徒(0001)は、摂取済みに対応するラジオボタン332c
1を選択する。
【0057】
ラジオボタン332c
1を選択した生徒(0001)は、続いて自身が摂取した主菜の分量をラジオボタン332d
1または332d
2から選択する。生徒は、自身が摂取した主菜の分量が、握りこぶし大の小鉢1皿分と比較して少なければラジオボタン332d
1、同程度かそれ以上であればラジオボタン332d
2を選択する。生徒(0001)は11月7日の朝に、小さめのウインナーソーセージを1本だけ摂取したとする。したがって
図15のとおり、生徒(0001)はラジオボタン332d
1を選択する。
【0058】
生徒(0001)は続けて副菜ボタン343を選択し、副菜の摂取有無を入力する。副菜ボタン343が選択されると、副菜ボタン343の直下に入力領域347が表示される。入力領域347には、主菜ボタン342と同一の内容で、今朝副菜を摂取したか否かを選択するラジオボタンおよび摂取した副菜の分量を選択するラジオボタンが表示される。生徒(0001)は11月7日の朝に、握りこぶし大の小鉢1皿分の野菜の煮物を摂取したとする。生徒(0001)は、入力領域347に表示された条件に合致するラジオボタン332を選択する。
【0059】
図16は、排便ボタン344、睡眠時間ボタン345および気分ボタン346選択時の第2入力画面340の画面図である。
生徒(0001)はスライダーバー311上のスライダー312をさらに下に動かして第2入力画面340をスクロールし、排便ボタン344、睡眠時間ボタン345および気分ボタン346を選択する。排便ボタン344、睡眠時間ボタン345および気分ボタン346が選択されると、各ボタンの直下に入力領域347が表示される。生徒(0001)はそれぞれの入力領域347において、排便の有無および睡眠時間の実績(第4の入力)ならびに自身の気分の良好度(第5の入力)を入力する。
【0060】
より具体的には、排便ボタン344の直下に表示された入力領域347には、今朝の排便の有無を選択するラジオボタン332e1および332e2が表示される。生徒(0001)は11月7日の朝にきちんと排便できたとする。したがって生徒(0001)は、排便済みに対応するラジオボタン332e1を選択する。
【0061】
睡眠時間ボタン345の直下に表示された入力領域347には、睡眠の開始時間および終了時間の実績を入力する睡眠時間実績入力欄349が表示される。睡眠時間目標入力欄317と同様に、開始時間および終了時間は、時と分とを別個に設定できる。時については1時間単位、分については5分単位で設定可能である。生徒(0001)は11月6日の22時30分に就寝し、11月7日の6時45分に起床したとする。したがって、
図9のとおり生徒(0001)は、睡眠時間実績入力欄349に「22:30~06:45」と入力する。
【0062】
気分ボタン346の直下に表示された入力領域347には、気分の良好度に対応する5つのラジオボタン332f1~332f5が、良好度の高い順に左から横並びで表示される。ラジオボタン332f1~332f5の下部にはそれぞれ、気分の良好度を表す顔文字が表示される。たとえば、ラジオボタン332f1の下部には、気分が最高であることを示す顔文字が表示され、ラジオボタン332f5の下部には、気分が最悪であることを示す顔文字が表示される。生徒はラジオボタン332f1~332f5の中から、自身の現在の気分に合致するものを選択する。生徒(0001)の現在の気分は、良好(最高と普通の間)であるものとする。生徒(0001)は、良好度が「良好」に対応するラジオボタン332f2を選択する。第2入力画面340にて生活習慣実績値の入力が完了した生徒(0001)は、送信ボタン318を選択する。
【0063】
図17は、メッセージ画面350の画面図である。
生徒(0001)が第2入力画面340において生活習慣実績値の入力を完了し、送信ボタン318を選択したとする。このとき生徒端末101の送信指示部121は、入力部111が受け付けた入力データをサーバ200に送信するよう、送信部132に指示する。送信部132は入力データ、すなわち生徒(0001)の生活習慣実績値をサーバ200に送信する。
【0064】
サーバ200のデータ登録部211は、受信部221が端末から受信した入力データを、データ格納部230にある実績情報に登録する。メッセージ生成部212は実績情報から生徒(0001)の入力データ、すなわち11月7日の生活習慣実績値を取得する。メッセージ生成部212は、この生活習慣実績値をもとに、生徒(0001)の生徒端末101に送信されるメッセージ(第1のメッセージ)を生成する。なお、メッセージ生成の詳細については後述する。画像生成部213は、メッセージ生成部212が生成した第1のメッセージをメッセージ領域352に掲載したメッセージ画面350を生成する。通知部215は、生徒(0001)の生徒端末101に対してメッセージ画面350を送信するよう、送信部222に指示する。送信部222はメッセージ画面350を生徒(0001)の生徒端末101に送信する。
【0065】
上述のとおり、生徒(0001)は第2入力画面340において、主食、主菜および副菜を摂取したことを示すラジオボタン332を選択している。したがって
図17のとおり、メッセージ領域352には生徒(0001)が主食、主菜および副菜を摂取できたことを褒める内容のメッセージが表示される。また、生徒は第2入力画面340において、摂取した主菜の分量が握りこぶし大の小鉢1皿分よりも少なかったとして、ラジオボタン332d
1を選択している。そのためメッセージ領域352には、次回の朝食において、握りこぶし大の小鉢1皿分の主菜を摂取するよう促すメッセージが表示されている。
【0066】
このように、生徒が生徒端末101から食育システム100にログインし、朝食の摂取有無ならびに摂取した食品およびその分量を入力することで、生徒端末101には、生徒の生活習慣実績値に対応したメッセージが表示される。生徒は、生徒端末101に表示されたメッセージにより、自身が朝に摂取した朝食の内容についての客観的な評価を確認できる。また生徒は、翌日の朝食メニューや摂取量の変更など、朝食の内容の見直しを図ることが可能である。
【0067】
メッセージを確認した生徒(0001)はメッセージ画面350のバックボタン354を選択する。このとき生徒端末101には、生徒ホーム画面320が再び表示される。上述のとおり生徒(0001)は、生徒ホーム画面320に表示されたトピックボタン324を選択することで、コラムの閲覧またはクイズへの解答を実施できる。
【0068】
図18は、第3入力画面360の画面図である。
生徒(0002)が11月7日に生徒端末101から食育システム100にログインし、入力を実行する場面を想定する。11月6日が土曜日であったことから、生徒(0002)はこの日夜遅くまで起きていたとする。また、これに伴って起床時間が遅くなったことから、11月7日日曜日の朝食は摂取できなかったとする。生徒(0002)は食育システム100にログインし、第1入力画面330において朝食の未摂取に対応するラジオボタン332a
2を選択し、送信ボタン318を選択する。このとき生徒(0002)の生徒端末101には、第3入力画面360が表示される。
【0069】
第2入力画面340とは異なり、第3入力画面360には主食ボタン341、主菜ボタン342および副菜ボタン343が表示されず、代わりに理由ボタン362が表示される。生徒は理由ボタン362を選択することで、朝食を摂取しなかった理由を回答する。なお、排便ボタン344、睡眠時間ボタン345および気分ボタン346については第2入力画面340と同様に表示されるため、生徒はこれらのボタンを選択すれば、生活習慣実績値が入力可能である。
【0070】
図19は、理由ボタン362選択時の第3入力画面360の画面図である。
理由ボタン362が選択されると、主食ボタン341などと同様に、理由ボタン362の直下に入力領域347が表示される。入力領域347には、ラジオボタン332g
1~332g
8が表示される。生徒はラジオボタン332g
1~332g
8の中から、朝食を摂取しなかった理由と合致するものを選択する。上述のとおり、生徒(0002)は夜更かしに伴う起床時間の遅れにより、朝食を摂取できなかった。そのため生徒(0002)は、起床時間の遅れに該当するラジオボタン332g
7を選択する。その後生徒(0002)は、排便ボタン344、睡眠時間ボタン345および気分ボタン346を選択し、睡眠時間等の生活習慣実績値の入力を完了させ、送信ボタン318を選択する。
【0071】
図20は、第3入力画面360の送信ボタン選択時に表示されるメッセージ画面350の画面図である。
生徒(0002)が第3入力画面360において生活習慣実績値の入力を完了し、送信ボタン318を選択する。このとき生徒端末101には、サーバ200のメッセージ生成部212が生成したメッセージ画面350が表示される。メッセージ画面350は、実績情報に登録された生徒(0002)の生活習慣実績値をもとに、メッセージ生成部212によって生成される。
【0072】
上述のとおり生徒(0002)は第3入力画面360において、朝食を摂取しなかった理由として、起床時間の遅れに該当するラジオボタン332g
7を選択している。したがって
図20のとおり、メッセージ領域352には早寝早起きを促す内容のメッセージが表示されている。このように食育システム100においては、生徒が朝食を摂取しなかった場合においても、未摂取理由に対応するアドバイスをメッセージ画面350に表示し、生徒にフィードバックする。食育システム100においては、このアドバイスを生徒に確認させることで、朝食摂取に対する意識を生徒に定着させ、行動変容を促すことができる。
【0073】
図21は、実績情報420のデータ構造図である。
実績情報420には、各生徒の生活習慣実績値が日別に登録される。実績情報420において、ID欄には生徒のIDが登録される。主食欄には、第2入力画面340において主食ボタン341が選択された後、生徒がチェックボックス348で入力した丸印または三角印の記号が登録される。なお、第1入力画面330において、生徒が朝食未摂取に対応するラジオボタン332a
2を選択した場合、あるいは第2入力画面340において主食未摂取に対応するラジオボタン332b
2を選択した場合、主食欄にはバツ印が登録される。
【0074】
主菜欄および副菜欄には、第2入力画面340において主菜ボタン342または副菜ボタン343が選択された後、生徒が選択したラジオボタン332に対応して丸印または三角印の記号が登録される。たとえば主菜ボタン342が選択された場合において、ラジオボタン332d1が選択された場合、すなわち、生徒が摂取した主菜の分量が握りこぶし大の小鉢1皿分より少ない場合、主菜欄には三角印が登録される。一方、ラジオボタン332d2が選択された場合、すなわち、生徒が摂取した主菜の分量が握りこぶし大の小鉢1皿分と同程度かそれ以上の場合、主菜欄には丸印が登録される。なお、第1入力画面330において、生徒が朝食未摂取に対応するラジオボタン332a2を選択した場合、あるいは第2入力画面340において主菜未摂取に対応するラジオボタン332c2を選択した場合、主菜欄にはバツ印が登録される。副菜欄においても同様の判別方法により、丸印、三角印あるいはバツ印が登録される。
【0075】
理由欄には、第3入力画面360において生徒が選択したラジオボタン332に対応する、第1メッセージ情報のメッセージ番号(後述)が登録される。より具体的には、理由欄には、朝食未摂取の生徒によって選択された朝食を食べなかった理由とあらかじめ対応付けられたメッセージの番号が登録される。排便欄には、第2入力画面340または第3入力画面360において排便ボタン344が選択された後、生徒が選択したラジオボタン332に対応して、丸印またはバツ印が登録される。睡眠時間欄には開始欄と終了欄が設けられている。開始欄には、睡眠時間実績入力欄349に入力された就寝時間の実績、終了欄には睡眠時間実績入力欄349に入力された起床時間の実績がそれぞれ登録される。気分欄には、第2入力画面340または第3入力画面360において気分ボタン346が選択された後、生徒が選択したラジオボタン332に対応して1から5の数値が登録される。たとえば生徒がラジオボタン332f1(最高)を選択した場合、気分欄には5が登録される。生徒がラジオボタン332f5(最悪)を選択した場合、気分欄には1が登録される。
【0076】
図22は、第1メッセージ情報430のデータ構造図である。
第1メッセージ情報430には、生徒による生活習慣実績値の入力が完了したとき生徒端末101に表示されるメッセージ等が登録される。より具体的には、概要欄にはメッセージ出力条件が登録される。メッセージ内容欄には、概要欄に登録されたメッセージ出力条件に対応して、異なるメッセージが登録される。また、メッセージ番号欄には、1から17まで順番に数字が登録される。各数字は、概要欄に登録されたメッセージ出力条件およびメッセージ内容欄に登録されたメッセージと対応付けられる。
【0077】
メッセージ番号1~6に対応するメッセージは、主食、主菜および副菜を生徒が摂取していない、あるいはしっかり食べられていない(摂取量が所定量を下回っている)場合に生徒端末101に表示される。メッセージ7~9に対応するメッセージは、生徒が朝食で摂取した栄養カテゴリの種類数に応じて生徒端末101に表示される。メッセージ番号10~17に対応するメッセージは、生徒が朝食を摂取しなかった場合に生徒端末101に表示される。
【0078】
図23は、第1対応情報440のデータ構造図である。
第1対応情報440には、第1入力画面330、第2入力画面340および第3入力画面360における生徒の入力内容と第1メッセージ情報430のメッセージ番号とが対応付けて登録される。いいかえれば、第1対応情報440は、栄養カテゴリごとの摂取内容と、その摂取内容に対応して生徒端末101に表示されるべきメッセージとの関係が定義されたものである。メッセージ生成部212は第1メッセージ情報430および第1対応情報440を参照し、メッセージ領域352に掲載するメッセージを生成する。
【0079】
第1対応情報440において、主食欄、主菜欄および副菜欄には、第1入力画面330および第2入力画面340における、生徒によるラジオボタン332a1~332e2およびチェックボックス348a~348dの選択内容に応じて丸印、三角印およびバツ印が登録される。より具体的には、主食メッセージ欄、主菜メッセージ欄および副菜メッセージ欄には、主食欄、主菜欄および副菜欄に登録された印の組み合わせに対応して生徒端末101に表示されるメッセージの内容として、第1メッセージ情報430のメッセージ番号1~6が登録される。すなわち、メッセージ番号1~6に対応するメッセージは、生徒が朝食において摂取した栄養カテゴリに関するメッセージである。バランスメッセージ欄には、生徒が朝食で摂取した栄養カテゴリの種類に応じて生徒端末101に表示されるメッセージの内容として、第1メッセージ情報430のメッセージ番号7~9が登録される。すなわち、メッセージ番号7~9に対応するメッセージは、生徒が朝食において摂取した朝食のバランスに関するメッセージである。理由欄には、生徒が朝食を摂取しなかった場合に生徒端末101に表示されるメッセージの内容として、第1メッセージ情報430のメッセージ番号10~17が登録される。すなわち、メッセージ番号10~17に対応するメッセージは、生徒が朝食を摂取しなかった理由に関するメッセージである。
【0080】
ここで、メッセージ生成部212による第1のメッセージの生成の詳細について説明する。上述のとおり、たとえば生徒(0001)は、第1入力画面330において、朝食摂取済みに対応するラジオボタン332a
1を選択している。また生徒(0001)は第2入力画面340において、ごはんをしっかり食べた(所定量以上摂取した)ことに対応するチェックボックス348a、主菜をしっかり食べられていない(所定量未満摂取した)ことに対応するラジオボタン332d
1、副菜をしっかり食べたことに対応するラジオボタン332を選択している。このときメッセージ生成部212は第1対応情報440を参照し、主食欄が丸印、主菜欄が三角印および副菜欄が丸印欄である行を検出する。
図23のとおり、第1対応情報440の4行目は、主食欄が丸印、主菜欄が三角印および副菜欄が丸印欄である。また、第1対応情報440の4行目において、主菜メッセージ欄にはメッセージ番号「3」、バランスメッセージ欄にはメッセージ番号「7」が登録されている。メッセージ生成部212は、これらのメッセージ番号を第1対応情報440から取得する。
【0081】
メッセージ生成部212はさらに第1メッセージ情報430を参照し、第1対応情報440から取得したメッセージ番号と対応するメッセージ内容を、メッセージ内容欄から取得する。
図22のとおり、第1メッセージ情報430において、メッセージ番号「3」には、主菜をしっかり食べられていないことに対応するメッセージとして「主菜を食べたのはとても良かったですね!次はもう少し多めに摂取しましょう。」というメッセージが登録されている。また、メッセージ番号「7」には、朝食で3種類の栄養カテゴリを摂取したことに対応するメッセージとして「主食、主菜、副菜をバランス良く食べられていますね!この調子です。勉強もスポーツも頑張れそう!」というメッセージが登録されている。メッセージ生成部212はこれらのメッセージを組み合わせ、メッセージ領域352に掲載するメッセージを生成する。
【0082】
生徒(0002)の場合は上述のとおり、第1入力画面330において朝食未摂取に対応するラジオボタン332a2を選択している。このときメッセージ生成部212は、実績情報420および第1対応情報440を参照し、理由欄に登録されたメッセージ番号を検出する。理由欄にはメッセージ番号「16」が登録されている。メッセージ生成部212はメッセージ番号「16」を取得する。
【0083】
メッセージ生成部212はさらに第1メッセージ情報430を参照し、第1対応情報440から取得したメッセージ番号と対応するメッセージを、メッセージ内容欄から取得する。
図22のとおり、第1メッセージ情報430において、メッセージ番号「16」には、起床が遅かったことに対応するメッセージとして「入力完了!寝る時間が遅くなっていませんか?5分だけでも早く寝て起き、その「5分」を朝ごはんタイムに!」というメッセージが登録されている。メッセージ生成部212はこのメッセージを取得し、メッセージ領域352に掲載する。
【0084】
図24は、リマインド画面370の画面図である。
生徒(0003)が生徒端末101から食育システム100にログインし、入力を実行する場面を想定する。生徒(0003)は食育システム100にログインし、第2入力画面340において生活習慣実績値を入力する。このとき生徒(0003)は、睡眠時間実績入力欄349への入力を失念したとする。すなわち睡眠時間の生活習慣実績値については、入力が実行されていない(未実行入力)ものとする。この状況において、生徒(0003)は送信ボタン318を選択する。生徒端末101の送信部132は、生徒(0003)の生活習慣実績値をサーバ200に送信する。
【0085】
サーバ200のデータ登録部211は、生徒(0003)の生活習慣実績値を実績情報420に登録する。このとき入力確認部216は、生徒(0003)の11月7日におけるすべての生活習慣実績値が実績情報420に登録されているかを確認する。実績情報420において、生徒(0003)の睡眠時間の生活習慣実績値は未登録の状態となっている。入力確認部216は、実績情報420に未登録の生活習慣実績値、すなわち睡眠時間の実績の入力を促すメッセージ(リマインド)を掲載したリマインド画面370を生成するよう、画像生成部213に指示する。画像生成部213は入力確認部216の指示を受け、睡眠時間が入力されていないことを示すリマインド画面370を生成する。画像生成部213によって生成されたリマインド画面370は、通知部215の指示により、生徒(0003)の生徒端末101に送信される。
【0086】
生徒(0003)は、生徒端末101に表示されたリマインド画面370により、睡眠時間の実績を入力し忘れたことを認識できる。そのため生徒(0003)は、睡眠時間の実績を入力するためバックボタン354を選択する。生徒端末101は再度第2入力画面340を表示する。これにより生徒(0003)は、睡眠時間ボタン345を選択することで、睡眠時間実績入力欄349に睡眠時間の実績が入力可能となる。
【0087】
なお、リマインドは、生徒が食育システム100にログインしていない場合にも表示されるようにしてもよい。たとえば入力確認部216は、睡眠時間の実績の入力を促すメッセージ(リマインド)を掲載したログイン画面300あるいはログアウト画面を生成するよう、画像生成部213に指示してもよい。これにより生徒は、食育システム100からログアウトした後あるいは食育システム100へのログイン時においても、自身が睡眠時間の実績入力を失念したことを認識可能となる。
【0088】
図25は、前日の食育システム100への実績入力未実行時の第1入力画面330の画面図である。
生徒(0004)が生徒端末101から食育システム100にログインし、入力を実行する場面を想定する。11月6日が土曜日で休校日だったことから、生徒(0004)は11月6日分の生活習慣実績値の入力を失念したとする。この状況において、生徒(0004)は11月7日に食育システム100にログインしたとする。生徒(0004)は生徒ホーム画面320において記録ボタン322を選択する。
【0089】
生徒ホーム画面320において記録ボタン322が選択されたとき、サーバ200の入力確認部216は、11月6日より前の実績情報420において生活習慣実績値がすべて登録済みであるかを確認する。生徒(0004)は11月6日分の生活習慣実績値の入力を失念しているため、11月6日分の実績情報420において生徒(0004)の行は空欄のままである。入力確認部216は、前日分の生活習慣実績値を入力させる第1入力画面330を生成するよう、画像生成部213に指示する。画像生成部213は入力確認部216の指示を受け、「11月6日の朝ごはんを記録しよう!」および「1日前は朝ごはん食べた?」というメッセージを掲載した第1入力画面330を生成する。画像生成部213によって生成された第1入力画面330は、生徒(0004)の生徒端末101に送信される。
【0090】
生徒(0004)は、生徒端末101に表示された第1入力画面330により、前日に生活習慣実績値を入力し忘れたことを認識できる。生徒(0004)は11月6日において朝食を摂取したものとする。そのため生徒(0004)は、朝食摂取済みに対応するラジオボタン332a1を選択し、送信ボタン318を選択する。これにより生徒(0004)は、続けて第2入力画面340により、11月6日分の生活習慣実績値の入力が可能となる。
【0091】
第2入力画面340において11月6日分の生活習慣実績値の入力が完了し、生徒(0004)は送信ボタン318を選択する。このときサーバ200のデータ登録部211は、11月6日分の実績情報420に生徒(0004)の生活習慣実績値を登録する。また、生徒端末101にはメッセージ画面350が表示され、生徒(0004)はメッセージ領域352に表示されたメッセージを確認する。メッセージを確認した生徒(0004)はバックボタン354を選択する。生徒端末101には生徒ホーム画面320が表示される。生徒(0004)は、11月7日分の生活習慣実績値を入力するため、記録ボタン322を選択する。
【0092】
サーバ200の入力確認部216は、11月6日より前の実績情報420において、生徒(0004)の生活習慣実績値がすべて登録済みであることから、生活習慣実績値を入力させる第1入力画面330を生成するよう、画像生成部213に指示する。画像生成部213は入力確認部216の指示を受け、「11月7日の朝ごはんを記録しよう!」および「今日は朝ごはん食べた?」というメッセージを掲載した第1入力画面330を生成する。画像生成部213によって生成された第1入力画面330は、生徒(0004)の生徒端末101に送信される。これにより、生徒(0004)は11月7日分の生活習慣実績値が入力可能となる。
【0093】
図26は、通知画面380の画面図である。
生徒(0001)は、11月8日月曜日の2回目の食育の授業の直前に生徒ホーム画面320の通知ボタン326を選択したとする。このとき生徒端末101には、
図26のように通知画面380が表示される。通知画面380は、過去1週間分における生徒(0001)の生活習慣実績値の総計等を表示する。
【0094】
生徒(0001)が生徒ホーム画面320の通知ボタン326を選択する。このときサーバ200の目標管理部217は、実績情報420から、11月2日から11月8日の期間において、生徒(0001)が主食、主菜および副菜を摂取した日数を取得する。すなわち、実績情報420の主食欄、主菜欄および副菜欄において、丸印または三角印が登録されている数を算出する。画像生成部213はこの算出結果およびデータ格納部230にある第2対応情報(後述)をもとに、算出結果に相当するメッセージを第2メッセージ情報から取得し、メッセージ(第2のメッセージ)を生成する。画像生成部213は、メッセージ生成部212が生成したメッセージおよび算出結果を通知領域392に掲載した通知画面380を生成する。生成された通知画面380は、生徒(0001)の生徒端末101に送信される。
【0095】
図26の通知領域392の目標欄によれば、生徒(0001)が11月1日(1回目)の食育の授業終了後に設定した主食、主菜および副菜における摂取日数の実施目標値は、いずれも「7日」であった。1週間経過し、生徒(0001)は目標どおり、主食、主菜および副菜を毎日摂取できたとする。そのため通知領域392の実績欄において、主食、主菜および副菜における摂取等目標値はいずれも「7日」と表示されている。また、通知領域392の上部には、1週間で朝食を摂取した日数として「7日」と表示されている。
【0096】
通知領域392の下部には、生徒(0001)の1週間の生活習慣実績値の総計に対応したメッセージが表示される。
図26によれば、生徒(0001)が目標どおり主食、主菜および副菜を摂取できたことを褒めるメッセージが表示されている。このように、毎日の朝食摂取内容に関するメッセージ(第1のメッセージ)だけでなく、1週間の目標達成状況を総評するメッセージ(第2のメッセージ)も生徒端末101に表示させる。これにより、生徒に対してきめ細かなフォローを行うことができ、課題に取り組む生徒のモチベーションを維持させることが可能である。
【0097】
図27は、第2メッセージ情報450のデータ構造図である。
第2メッセージ情報450には、生徒ホーム画面320で通知ボタン326が選択されたとき生徒端末101に表示されるメッセージ等が登録される。より具体的には、概要欄にはメッセージ出力条件が登録される。メッセージ内容欄には、概要欄に登録されたメッセージ出力条件に対応して、異なるメッセージが登録される。また、メッセージ番号欄には1から11まで順番に数字が付されている。各数字は、概要欄に登録されたメッセージ条件およびメッセージ内容欄に登録されたメッセージと対応付けられる。
【0098】
メッセージ番号1~9に対応するメッセージは、主食、主菜および副菜における摂取日数の実施目標値の達成可否ならびに摂取量の多寡に対応して生徒端末101に表示される。メッセージ10に対応するメッセージは、生徒が主食、主菜および副菜を毎日しっかり食べ、かつ摂取日数の実施目標値を達成したとき生徒端末101に表示される。メッセージ11に対応するメッセージは、生徒が主食、主菜および副菜の摂取日数の実施目標値をいずれも達成できなかったとき生徒端末101に表示される。
【0099】
図28は、第2対応情報460のデータ構造図である。
第2対応情報460には、実績情報420における直近1週間の生徒の生活習慣実績値に対応する印と第2メッセージ情報450のメッセージ番号とが対応付けて登録される。いいかえれば、第2対応情報460は、直近1週間における生徒の目標達成の内容と、その達成内容に対応して生徒端末101に表示されるべきメッセージとの関係が定義されたものである。メッセージ生成部212は第2メッセージ情報450および第2対応情報460を参照し、メッセージ領域352に掲載するメッセージを生成する。
【0100】
第2対応情報460において、主食欄、主菜欄および副菜欄には、丸印、三角印およびバツ印が登録される。より具体的には、丸印は、生徒がその栄養カテゴリについて摂取日数の実施目標値を達成し、かつ、いずれの日においてもしっかり食べていることを示す。三角印は、生徒がその栄養カテゴリについて摂取日数の実施目標値を達成し、かつ、しっかり食べられていない日が1日以上あることを示す。バツ印は、生徒がその栄養カテゴリについて摂取日数の実施目標値を達成できず、かつ、しっかり食べられていない日が1日以上あることを示す。主食メッセージ欄、主菜メッセージ欄および副菜メッセージ欄には、主食欄、主菜欄および副菜欄に登録された印の組み合わせに対応して生徒端末101に表示されるメッセージの内容として、第2メッセージ情報450のメッセージ番号1~9が登録される。目標達成メッセージ欄には、生徒端末101に表示されるメッセージの内容として、第2メッセージ情報450のメッセージ番号10および11が登録される。
【0101】
ここで、メッセージ生成部212による第2のメッセージの生成について説明する。たとえば生徒(0001)は、11月2日から11月8日の期間において、主食を毎日しっかり食べた(第2入力画面340においてチェックボックス348に毎日丸印を入力した)とする。また生徒(0001)は、主菜を毎日摂取したが、しっかり食べられていない日が1日あったとする。さらに生徒(0001)は、副菜を毎日しっかり食べたとする。このときメッセージ生成部212は第1対応情報440を参照し、主食欄が丸印、主菜欄が三角印および副菜欄が丸印欄である行を検出する。
図28のとおり、第2対応情報460の4行目は、主食欄が丸印、主菜欄が三角印および副菜欄が丸印欄である。第2対応情報460の4行目において、主食メッセージ欄にはメッセージ番号「1」、主菜メッセージ欄にはメッセージ番号「5」、副菜メッセージ欄にはメッセージ番号「7」が登録されている。メッセージ生成部212はこれらのメッセージ番号を取得する。
【0102】
メッセージ生成部212はさらに第2メッセージ情報450を参照し、第2対応情報460から取得したメッセージ番号と対応するメッセージを、メッセージ内容欄から取得する。
図27のとおり、第2メッセージ情報450において、メッセージ番号「1」には、主菜を毎日しっかり食べたことに対応するメッセージとして「主食の目標を達成しました!エネルギーいっぱいの1週間でしたね。」というメッセージが登録されている。メッセージ番号「5」には、主菜の摂取日数における実施目標値のみを達成したことに対応するメッセージとして「主菜の目標を達成しました!量が少ない日があったので、1日小鉢1皿分くらい食べられると良いですね。」というメッセージが登録されている。メッセージ番号「7」には、副菜を毎日しっかり食べたことに対応するメッセージとして「副菜の目標を達成しました!朝の摂取が難しい「副菜」の達成、ナイス!」というメッセージが登録されている。メッセージ生成部212はこれらのメッセージを組み合わせ、メッセージ領域352に掲載するメッセージを生成する。
【0103】
図29は、教師ホーム画面500の画面図である。
教師ホーム画面500は、教師が教師端末102から食育システム100にログインしたときに表示される、教師用のホーム画面である。11月8日月曜日の2回目の食育の授業開始前に、1年1組の担任Tが教師端末102上のログイン画面300にID=0041およびクラスを入力し、ログインボタン308を選択して食育システム100にログインする場面を想定する。
【0104】
サーバ200のアカウント管理部214は、教師端末102から送信されたID=0041について、アカウント情報400の生徒欄または教師欄のどちらにチェック(丸印)が登録されているかを確認する。
図6のとおり、ID=0041においては教師欄にチェック(丸印)が登録されている。したがってアカウント管理部214は、教師ホーム画面500を生成するよう画像生成部213に指示する。画像生成部213は教師ホーム画面500を生成する。通知部215は画像生成部213が生成した教師ホーム画面500を教師端末102に送信するよう、送信部222に指示する。教師端末102の出力部112は、サーバ200から送信された教師ホーム画面500をタッチパネル上に表示する。
【0105】
教師ホーム画面500には、相関性表示ボタン502および目標達成率表示ボタン504が表示される。相関性表示ボタン502が選択されると相関性表示画面(後述)が表示され、教師は各生徒における朝食の摂取状況と気分との相関性を確認できる。目標達成率表示ボタン504が選択されると目標達成率表示画面(後述)が表示され、直近1週間における各生徒の目標達成率を確認できる。ログアウトボタン328が選択されると、教師端末102にはログアウト画面が表示され、食育システム100からのログアウトが完了する。
【0106】
図30は、相関性表示画面510の画面図である。
担任Tは教師ホーム画面500において相関性表示ボタン502を選択したとする。このとき教師端末102には、相関性表示画面510が表示される。相関性表示画面510の左側には切替ボタン512a~512fが表示され、右側には相関性表示領域514が表示される。また、相関性表示領域514の上部には、生徒のIDが記載されたタブ516が複数個表示される。
【0107】
図30において、担任Tは生徒(0005)のタブ516を選択している。また、担任Tは「摂取有無」の切替ボタン512aを選択している。このとき相関性表示領域514には、第1入力画面330において生徒(0005)が朝食摂取済みに対応するラジオボタン332a
1を選択した場合および朝食未摂取に対応するラジオボタン332a
2を選択した場合における、生徒(0005)の気分の良好度の平均値が表示される。
【0108】
より具体的には、生徒(0005)のタブ516および「摂取有無」の切替ボタン512aが選択された状況において、サーバ200の評価部218は実績情報420を参照する。評価部218は、11月2日から11月8日の7日間の実績情報420において、生徒(0005)の気分欄に登録された数値を取得する。また評価部218は、同期間の実績情報420において、主食欄、主菜欄および副菜欄のすべてにバツ印が付けられた日数(生徒(0005)が朝食を摂取していない日数)を取得する。評価部218はこれらの数値をもとに、11月2日から11月8日の7日間における、生徒(0005)の気分の良好度の平均値を、朝食を摂取した場合としていない場合に分けて算出する。
【0109】
たとえば、生徒(0005)が11月2日から11月8日の期間において、朝食を摂取しなかった日数は2日であったとする。この2日間において、生徒(0005)の気分の良好度は1および2であったとする。このとき、朝食を摂取していない場合の生徒(0005)の気分の良好度の平均値は(1+2)/2=1.5となる。同様に、生徒(0005)が11月2日から11月8日の期間において朝食を摂取した日数は7-2=5日であったとする。また、この5日間において、生徒(0005)の気分の良好度は3、4、2、4および2であったとする。このとき、朝食を摂取した場合の生徒(0005)の気分の良好度の平均値は(3+4+2+4+2)/5=3となる。画像生成部213はこれらの算出結果を取得する。画像生成部213は算出結果を相関性表示領域514に掲載し、相関性表示画面510を生成する。相関性表示画面510はサーバ200から教師端末102に送信され、教師端末102のタッチパネル上に表示される。
【0110】
担任Tが切替ボタン512fを選択する。このとき相関性表示領域514には、生徒(0005)の直近1週間における睡眠時間の実績が実施目標値以上である場合と実施目標値未満である場合に分けて、生徒(0005)の気分の良好度の平均値が表示される。このように、担任Tが任意の切替ボタン512a~512fを選択する。また、担任Tが任意のタブ516を選択する。これにより担任Tは、各生徒における朝食摂取の有無および睡眠時間等の実績と気分の良好度との相関性を確認できる。すなわち教師は、朝食の摂取等の生活習慣が、気分に対してどのような影響を与えるかを定量的に把握可能であり、授業内容に反映することが可能である。なお、バックボタン354が選択されたとき、教師端末102には教師ホーム画面500が表示される。
【0111】
図31は、目標達成率表示画面520の画面図である。
担任Tは教師ホーム画面500において目標達成率表示ボタン504を選択したとする。このとき教師端末102には、目標達成率表示画面520が表示される。目標達成率表示画面520には目標達成率表示領域522が表示される。相関性表示領域514と同様に、目標達成率表示領域522の上部には、生徒のIDが記載されたタブ516が複数個表示される。
【0112】
図31において、担任Tは生徒(0005)のタブ516を選択している。このとき相関性表示領域514には、生徒(0005)の主食、主菜および副菜における目標達成率が表示される。より具体的には、生徒(0005)のタブ516が選択された状況において、サーバ200の目標管理部217は目標情報410の主食欄、主菜欄および副菜欄を参照する。目標管理部217は、目標情報410から生徒(0005)の主食、主菜および副菜の実施目標値を取得する。また、目標管理部217は実績情報420を参照する。目標管理部217は11月2日から11月8日の7日間の実績情報420から、主食欄、主菜欄および副菜欄のそれぞれにおいて、丸印または三角印が付けられた日数を取得する。目標管理部217は目標情報410から取得した実施目標値および実績情報420から取得した日数をもとに、生徒(0005)の目標達成率を算出する。
【0113】
たとえば生徒(0005)は、主食および主菜の摂取に関する実施目標値を「7日」、副菜の摂取に関する実施目標値を「5日」として設定したとする。また、11月2日から11月8日における生徒(0005)の主食および主菜の生活習慣実績値は「6日」、副菜の生活習慣実績値は「4日」であったとする。このとき目標管理部217は、主食および主菜の目標達成率を6/7=86%、副菜の目標達成率を4/5=80%として算出する。画像生成部213はこれらの算出結果を取得する。画像生成部213は算出結果を目標達成率表示領域522に掲載し、目標達成率表示画面520を生成する。目標達成率表示画面520はサーバ200から教師端末102に送信され、教師端末102のタッチパネル上に表示される。各生徒の目標達成率が確認できることで、教師は各生徒が自分で立てた目標に向けてどれだけ頑張れたかを定量的に把握できる。これにより教師は、生徒一人一人に対して、目標達成率に応じたアドバイスが可能となる。
【0114】
[総括]
以上、端末で実行される操作をもとに、食育システム100について説明した。
思春期においては成人期へ向けた健康的な食生活の形成が重要であるが、生活環境の大きな変化などにより、食生活、特に朝食を摂取する習慣が崩れやすくなる。つまり、毎日の朝食摂取を諦めがちになることで、朝食摂取に対する自己効力感が下がりやすくなる。これにより、朝食を摂取する習慣が崩れ、ひいては生活習慣も崩れてしまう可能性がある。こうした事態を防ぐため、本発明では食育システム100により、生徒に日々の朝食の摂取状況などを入力させる。この入力内容に対応して食育システム100が提供するフィードバックを生徒に確認させることで、生徒に対して朝食の積極的な摂取に関する意識付けを行い、行動変容を促すことができる。
【0115】
より具体的には、教師が食育の授業を実施した後、はじめに生徒は朝食摂取日数の目標を立てる。その後生徒は、自身が所有する生徒端末101において、主食、主菜および副菜などといった栄養カテゴリごとに、摂取の有無および摂取量を毎日入力する。サーバ200は、生徒が入力した栄養カテゴリごとの摂取の有無および摂取量に応じて、生徒にフィードバックするメッセージを生成し、生徒端末101に送信する。生徒はサーバ200によって生成されたメッセージを生徒端末101上で確認することで、その日の朝食の内容について振り返り、翌日以降の朝食摂取の計画を立てることができる。
【0116】
主食、主菜および副菜を毎朝一定量以上摂取している生徒に対しては、バランス良くしっかりと朝食を摂取していることを褒めるメッセージをフィードバックとして提供する。このメッセージを生徒に確認させることで、自分は正しく朝食を摂取できているということを生徒に認識させることが可能である。また、バランスのとれた朝食摂取を褒めることで、生徒に対して自信を付けさせ、継続的かつ積極的な朝食摂取の動機付けが可能となる。
【0117】
主食、主菜および副菜の摂取量が十分でない生徒に対しては、朝食を摂取したことそのものを褒めたうえで、翌日以降に向けて何をどれだけ摂取すべきかを具体的に伝達するメッセージを、フィードバックとして提供する。また、朝食が摂取できなかった生徒に対しても、たとえば小さいパンを1つ食べるところから始めることを勧めるなどの、朝食摂取のきっかけとなるような簡単なアドバイスを記載したメッセージを提供する。こうしたメッセージを生徒に確認させることで、翌日以降に実施すべき行動を生徒に明確に把握させ、実行に移させることが可能である。これにより、生徒に質の良い朝食を容易に摂取させることが可能である。
【0118】
生徒は食育システム100において1週間入力を続けた結果、自身が立てた朝食摂取日数に対する目標達成率が確認可能となる。また生徒は、目標達成率に対応したメッセージも確認可能となる。生徒に目標達成率やメッセージを確認させることで、1週間の朝食内容を振り返らせ、次週以降の朝食摂取の計画を立てさせることができる。
【0119】
教師は食育システム100にログインすることで、各生徒の朝食摂取状況ならびに朝食摂取状況と気分の関連性を確認可能である。教師はこれらの内容を確認することで、次回の授業に向けたきめ細やかな授業計画を立てることが可能である。
【0120】
まとめると、教師は、朝食の摂取の重要性に関する食育の授業を実施する。教師は授業内容のフォローアップとして、生徒に対し、食育システム100に朝食の摂取状況等を入力させる。各生徒は朝食の摂取状況等の入力後、自身の入力内容に対する食育システム100からのフィードバックを確認する。また、教師は食育システム100にログインし、各生徒の課題遂行状況を確認する。教師は、各生徒の課題遂行状況をもとに授業計画を立てる。1週間が経過した後、教師は各生徒の課題遂行結果をもとに、再び食育の授業を実施する。教師は食育システム100を取り入れつつ、このような流れを繰り返して食育の授業を実施する。食育システム100を利用することで、食育の授業との相乗効果により、教師は生徒の朝食摂取に対するモチベーションをより一層高めさせることができる。つまり、生徒の朝食摂取に対する自己効力感を高めることにより、教師は生徒に朝食摂取を習慣づけさせ、生活習慣を改善させることが可能である。
【0121】
本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0122】
[変形例]
本実施形態において、生徒は生徒端末101に、主食、主菜および副菜といった栄養カテゴリの摂取に関する実施目標値および生活習慣実績値を入力するとして説明した。変形例として生徒は、牛乳、チーズおよびヨーグルトのような「牛乳・乳製品」、ならびにりんご、みかんおよびバナナのような「果物」などといった栄養カテゴリの摂取に関する実施目標値および生活習慣実績値を生徒端末101に入力してもよい。
【0123】
変形例として、目標設定画面310において、自分の目標体型等を生徒が設定するための体型目標ボタン(不図示)を設けてもよい。より具体的には、第2入力画面340において生徒が体型目標ボタンを選択したとき、目標体型等を選択するためのラジオボタン332が掲載された入力領域347が表示されてもよい。この場合において、選択肢として「筋肉をつけたい」「スリムになりたい」「ニキビを治したい」といった内容が選べるラジオボタン332が用意されているとする。また、第1メッセージ情報430および第2メッセージ情報450には、朝食の摂取状況に対応するメッセージが、目標体型等の別で登録されてもよい。
【0124】
たとえば、生徒(0006)が体型目標ボタンを選択し、「筋肉をつけたい」に対応するラジオボタン332を選択したとする。この場合において、生徒(0006)は食育システム100にログインして、毎日の朝食摂取状況等を登録する。例としてある日の朝、生徒(0006)は、握りこぶし大の小鉢1皿より少ない量の主菜を摂取したとする。生徒(0006)は第2入力画面340において、主菜の摂取量が握りこぶし大の小鉢1皿より少ないことに対応するラジオボタン332d1を選択する。このとき生徒端末101は、第1メッセージ情報430に登録された「筋肉をつけるならたんぱく質を摂ろう!たとえば朝食に納豆1パックをプラスしてみましょう。」というメッセージを表示してもよい。
【0125】
生徒(0006)は1週間、毎日朝食に主菜を摂取したとする。また、1週間のうち、主菜をしっかり食べた日は5日であったとする。この場合において、生徒(0006)が生徒ホーム画面320で通知ボタン326を選択したとき、通知画面380には「主菜の目標を達成しました!継続してより多くのたんぱく質を摂れば、もっと筋肉質になれますよ!」というメッセージが表示されてもよい。このように、理想の体づくりを実現するため、朝食で何をどれだけ摂取すればよいかを伝達するメッセージを生徒端末101に出力させる。これにより、食育システム100の利用について生徒により興味をもたせることが可能である。
【0126】
変形例として、第2入力画面340において、朝食、睡眠および排便の質に関する入力(第6の入力)が実行可能なラジオボタン332が設けられてもよい。たとえば、生徒(0007)が第2入力画面340の睡眠時間ボタン345を選択する。このとき、睡眠の質について選択可能なラジオボタン332が掲載された入力領域347が睡眠時間ボタン345の直下に表示されてもよい。より具体的には、入力領域347には選択肢として、「ぐっすり寝られた」「よく眠れなかった」といった内容が選べるラジオボタン332が用意されているとする。
【0127】
例として、生徒(0007)の昨晩の睡眠時間が短かったとする。このとき生徒(0007)は、睡眠時間ボタン345直下の入力領域347において「よく眠れなかった」に対応するラジオボタン332を選択する。このとき生徒端末101は、「よい睡眠のためにGABAを摂ろう!納豆や漬物などの発酵食品やきのこ類がおすすめです。」というメッセージを表示してもよい。このメッセージは第1メッセージ情報430に登録され、生徒が「よく眠れなかった」に対応するラジオボタン332を選択した場合に表示されるものとする。
【0128】
生徒(0007)の1週間のうち、よく眠れなかった日が4日あったとする。この場合において、生徒(0007)が生徒ホーム画面320で通知ボタン326を選択したとき、通知画面380には「睡眠は成長にとってとても大切!寝る直前にスマートフォンを見るのを控えるとよく眠れます。」というメッセージが表示されてもよい。このメッセージは第2メッセージ情報450に登録され、生徒が第2入力画面340において「よく眠れなかった」に対応するラジオボタン332を選択した日が1日以上ある場合に表示されるものとする。このように、食育システム100が朝食、睡眠および排便の質に対応するメッセージを101に表示させることで、生徒の健康をより増進させることが可能である。
【0129】
本実施形態においては、生徒が食育システム100にログインし、朝食の摂取状況等を入力する。このとき生徒端末101には、第1メッセージ情報430および第2メッセージ情報450に登録されたメッセージをメッセージ生成部212が組み合わせて生成したメッセージが表示されるとして説明した。変形例として、生徒端末101に表示されるメッセージは、朝食の摂取状況等の入力内容に応じてサーバ200に搭載されたAI(人工知能)が生成してもよい。
【0130】
本実施形態においては、生徒による朝食の摂取状況等の入力結果に対応するメッセージが、生徒端末101のタッチパネル上に表示されるとして説明した。変形例として、メッセージ生成部212は、生徒端末101で出力するメッセージを音声として生成してもよい。音声として生成されたメッセージを、出力部112は生徒端末101のスピーカから出力させてもよい。
【0131】
変形例として、生徒ホーム画面320にアップロードボタン(不図示)を設けてもよい。生徒は生徒端末101のカメラ(不図示)により、自身が摂取した朝食の写真を撮像する。生徒はアップロードボタンを選択し、朝食の写真をサーバ200に送信する。サーバ200に搭載されたAIは、送信された朝食の写真に基づき、栄養カテゴリおよび摂取量などの観点で朝食の質を判定してもよい。メッセージ生成部212はこの判定結果に基づき、第1メッセージ情報430および第2メッセージ情報450からメッセージ内容を取得し、生徒端末101に送信するメッセージを生成してもよい。あるいは、AIがメッセージを生成してもよい。
【0132】
生徒がサーバ200に朝食の写真をアップロードする。アップロードされた写真は、他の生徒も自由に閲覧できるようにしてもよい。クラスメイトあるいは同じ学校の生徒が摂取した朝食の内容を見ることにより、この朝食なら自分も朝に食べられるかもしれないという、朝食摂取の動機付けを行うことが可能となる。また、アップロードされた写真のメニューが簡単で手早く調理可能なものであれば、生徒に調理意欲を持たせることも可能である。
【0133】
本実施形態において、メッセージ生成部212により生成されたメッセージは生徒端末101に表示されるものとして説明した。変形例として、メッセージは教師端末102にも表示されるようにしてもよい。これにより教師は、各生徒の課題遂行状況を逐一把握可能となる。教師端末102に表示されたメッセージをもとに、朝食摂取状況が芳しくない生徒に対して、教師はモチベーションを向上させるような補足的なアドバイスを提示し、生徒を励ますことが可能である。また、朝食摂取状況が順調である生徒に対しては、教師が直接生徒を褒めることで、さらに自己効力感を向上させることが可能である。
【0134】
本実施形態では、生徒は朝食の摂取内容および摂取日数、睡眠時間等についての実施目標値および生活習慣実績値を食育システム100に記録するとして説明した。変形例として、生徒は運動に関する目標および実績を食育システム100に記録してもよい。
【0135】
より具体的には、生徒は目標設定画面310において、1週間の運動日数、1日の運動時間の実施目標値を入力する。実施目標値の設定が完了した後、生徒は日々の運動実績を食育システム100に入力する。
【0136】
1週間が経過したとき、食育システム100は生徒の運動実績に合わせ、生徒端末101にメッセージを表示させる。設定した実施目標値以上の運動実績を達成した生徒には、今後も運動を継続するよう後押しするメッセージを出力する。逆に、運動実績が実施目標値に満たなかった生徒には、運動することのメリットや、できる運動から少しずつ始めるように促す励ましのメッセージを出力する。このような方法によれば、思春期における体力づくりのサポートが実施可能となる。
【0137】
さらに、運動実績の記録の発展例として、生徒端末101(スマートフォン)の歩数カウント機能により得られる生徒の1日の歩数をサーバ200に送信してもよい。メッセージ生成部212により、生徒の歩数に対応したメッセージが生成され、生徒端末101に表示されるようにしてもよい。また、評価部218は、生徒の歩数、朝食の摂取状況および気分の3要素間における相関性を示す数値を算出してもよい。たとえば評価部218は、生徒が一日の目標歩数以上歩き、かつ朝食を摂取した日における気分の良好度などを算出してもよい。これにより教師は、生徒がよく運動し朝食を摂取できたときは気分が良くなる傾向があるなど、新たな知見を得られる可能性がある。また教師は、このように得られた知見を食育の授業に反映できる。食育システム100において生徒の運動実績も記録することで、食事を中心とした、生徒の総合的な健康管理を行うことが可能となる。
【0138】
本実施形態では、教師は教師端末102により、各生徒における朝食の摂取状況と気分との相関性を確認できるとして説明した。変形例として、教師は朝食の摂取状況について、気分以外の要素との相関性についても確認できるとしてもよい。さらに範囲を広げて、教師は朝食の摂取有無、摂取した栄養カテゴリ、排便の有無、睡眠時間、気分のうちいずれか2以上の要素に関して相関性が確認できてもよい。たとえば、朝食の摂取状況と排便有無の相関性について確認できてもよい。これにより、生徒がきちんと朝食を摂取したとき、当日または翌日にきちんと排便できるといった傾向が判明する可能性がある。あるいは、排便の有無と睡眠時間の相関性について確認できてもよい。これにより、生徒が排便できなかったとき、睡眠時間が短くなるといった傾向が判明する可能性がある。このように、異なる2以上の生活習慣の要素に関する相関性を確認することにより、教師は新たな知見を得られる可能性がある。
【0139】
本実施形態では、食育システム100がJ中学校の1年1組に所属する生徒複数名および教師(担任T)により利用されるものとして説明した。変形例として、食育システム100はJ中学校の1年生の全クラス、あるいはJ中学校全体で利用されるとしてもよい。この場合において、教師は食育システム100にログインし、他のクラスまたは他の学年の生徒の目標達成率等が確認できるようにしてもよい。これにより教師は、自分が担当するクラスの課題遂行状況を良くするため、生徒の目標達成率が全体的に高いクラスの担任から、指導方法に関するアドバイスを受けることが可能となる。
【0140】
本実施形態において、教師端末102には各生徒の目標達成率ならびに生活習慣実績値および気分の相関性が表示されるとして説明した。変形例として、教師端末102には各生徒におけるコラムの閲覧状況およびクイズの解答状況が表示されるようにしてもよい。たとえば、朝食摂取状況等が芳しくなく、コラムの閲覧およびクイズの解答もあまり実施していない生徒が存在するものとする。この場合、教師は生徒に対し、コラムの閲覧およびクイズの解答を通して手軽に知識を得るところから朝食に対する理解を深め、徐々に朝食を摂取する習慣を身に付けるよう、アドバイスすることができる。
【0141】
変形例として、食育システム100は、朝食の摂取状況等を入力していない生徒のIDを教師端末102に通知してもよい。たとえば、教師ホーム画面500に入力状況確認ボタン(不図示)を設ける。また、入力確認部216は毎日0時になると実績情報420を参照し、各生徒の朝食摂取状況等がすべて登録されているかを確認する。朝食摂取状況等を登録していない生徒が存在する場合、入力確認部216は画像生成部213にその生徒のIDを連携する。画像生成部213は、入力をしていない生徒のIDの一覧を掲載した入力未実施生徒一覧画面(不図示)を生成する。入力未実施生徒一覧画面は、午前6時に教師端末102に送信される。教師は教師端末102で入力未実施の生徒のIDを確認する。これにより教師は、該当する生徒に朝一番に声をかけ、課題に上手く取り組めるようフォローすることが可能である。
【0142】
生徒ホーム画面320には、各種メッセージを表示可能な第2メッセージ領域(不図示)を設けてもよい。より具体的には、第2メッセージ領域は、たとえば生徒ホーム画面320の上部に設けられるものとする。また、データ格納部230には、第2メッセージ領域に日替わりで表示させるメッセージが登録された第3メッセージ情報(不図示)が格納される。
【0143】
生活習慣実績値を入力するため、生徒は生徒端末101に生徒ホーム画面320を表示させる。このとき生徒ホーム画面320には、第3メッセージ情報に登録されたメッセージが表示されてもよい。メッセージの内容は、たとえば「おはようございます!今日も1日元気に過ごしましょう!」という生徒への励ましでもよいし、朝食に摂取するとよい旬の食材を紹介する文章などであってもよい。また、第2メッセージ領域に表示されるメッセージは、日ごとに定められた特定の内容でもよいし、ランダムに決められた内容でもよい。
【0144】
第2メッセージ領域には、生徒が立てた朝食摂取等に関する実施目標値が表示されてもよい。これにより生徒は、生徒ホーム画面320が表示される都度、自らが立てた目標を視認することとなる。実施目標値の視認頻度を上げることで、生徒に対し、目標達成への意識付けをより綿密に行うことができる。また、生徒は実施目標値の視認頻度が上がることで、自身が立てた目標の振り返りと生活習慣の見直しをすぐに実行しやすくなる。
【0145】
第3メッセージ情報に登録されるメッセージは、教師が自由に作成可能であってもよい。たとえば、教師ホーム画面500にはメッセージ入力ボタン(不図示)が表示されるものとする。教師がメッセージ入力ボタンを選択すると、教師端末102にはメッセージ入力画面(不図示)が表示される。教師はメッセージ入力画面において、第2メッセージ領域に表示させたいメッセージを入力する。教師が任意に入力したメッセージは第3メッセージ情報に登録される。このように教師が入力したメッセージは、各生徒端末101に送信され、生徒ホーム画面320上の第2メッセージ領域に表示されてもよい。
【0146】
教師が任意で入力したメッセージは、特定の生徒の生徒端末101に送信されてもよい。たとえば上述のように、朝食摂取状況等が芳しくなく、コラムの閲覧およびクイズの解答もあまり実施していない生徒S2が存在したとする。教師は生徒S2に対するアドバイスをメッセージ画面に入力する。教師が入力したメッセージは、生徒S2の生徒端末101に送信される。これにより教師は、各生徒に対して、きめ細やかに課題遂行のサポートを行うことが可能となる。
【0147】
本実施形態において、通知画面380は、過去1週間分における生徒の生活習慣実績値の総計等を表示するとして説明した。変形例として、通知画面380においては、生徒が過去に食育システム100で入力した生活習慣実績値がカレンダー上に表示されるものとしてもよい。たとえば通知画面380には、各行に日曜日から土曜日までの7日間が並ぶ態様で、ひと月分のカレンダーが表示される。カレンダーの各日付の下部には、生徒がその日の朝食に摂取した栄養カテゴリが表示されるようにしてもよい。それぞれの日で摂取した栄養カテゴリがこのような形式で表示されることにより、生徒はその栄養カテゴリを週に何回摂取したか、すなわち生活習慣実績値を、直感的に確認可能となる。
【0148】
本実施形態において、生徒は目標設定画面310において、朝食で摂取する栄養カテゴリおよび睡眠時間について実施目標値、いいかえれば、数値的な目標を入力するとして説明した。変形例として、生徒は実施目標値に加え、実施目標値を達成するための具体的な行動目標も自由に入力可能としてもよい。また生徒は、目標設定から1週間後、通知画面380上において、自身が設定した実施目標値および行動目標を見返せるものとしてもよい。
【0149】
また、変形例として、生徒は生徒端末101に表示される質問入力画面(不図示)において、生活習慣および食に関する質問あるいは相談を自由に入力可能としてもよい。生徒が質問入力画面で入力した内容は、教師端末102に送信される。教師は教師端末102に送られた質問または相談内容をもとに、生徒に対して指導を実施してもよい。
【0150】
生徒によっては、自身が朝食で摂取したメニューが、主食、主菜および副菜のうち、どの栄養カテゴリに当てはまるかが判断できない可能性もある。そのため変形例として、第2入力画面340には、メニュー例示ボタン(不図示)を表示してもよい。メニュー例示ボタンを選択すると、生徒端末101にはメニュー例示画面(不図示)が表示される。メニュー例示画面には、栄養カテゴリごとにメニューの具体例がイラスト付きで表示されるものとする。生活習慣実績値の入力に際し、自身が摂取したメニューの栄養カテゴリが不明な生徒は、第2入力画面340においてメニュー例示ボタンを選択する。メニュー例示画面に表示された具体例を参考に、生徒は第2入力画面340において生活習慣実績値を入力してもよい。
【符号の説明】
【0151】
100 食育システム、101 生徒端末、102 教師端末、103 インターネット、110 ユーザインタフェース処理部、111 入力部、112 出力部、120 データ処理部、121 送信指示部、122 出力指示部、130 通信部、131 受信部、132 送信部、140 データ格納部、200 サーバ、210 データ処理部、211 データ登録部、212 メッセージ生成部、213 画像生成部、214 アカウント管理部、215 通知部、216 入力確認部、217 目標管理部、218 評価部、220 通信部、221 受信部、222 送信部、230 データ格納部、300 ログイン画面、302 ID入力欄、304 クラス入力欄、306 出席番号入力欄、308 ログインボタン、310 目標設定画面、311 スライダーバー、312 スライダー、313 主食目標入力欄、314 主菜目標入力欄、315 副菜目標入力欄、316 朝食時間目標入力欄、317 睡眠時間目標入力欄、318 送信ボタン、320 生徒ホーム画面、322 記録ボタン、324 トピックボタン、326 通知ボタン、328 ログアウトボタン、330 第1入力画面、332 ラジオボタン、340 第2入力画面、341 主食ボタン、342 主菜ボタン、343 副菜ボタン、344 排便ボタン、345 睡眠時間ボタン、346 気分ボタン、347 入力領域、348 チェックボックス、349 睡眠時間実績入力欄、350 メッセージ画面、352 メッセージ領域、354 バックボタン、360 第3入力画面、362 理由ボタン、370 リマインド画面、380 通知画面、392 通知領域、400 アカウント情報、410 目標情報、420 実績情報、430 第1メッセージ情報、440 第1対応情報、450 第2メッセージ情報、460 第2対応情報、500 教師ホーム画面、502 相関性表示ボタン、504 目標達成率表示ボタン、510 相関性表示画面、512 切替ボタン、514 相関性表示領域、516 タブ、520 目標達成率表示画面、522 目標達成率表示領域