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  • 特許-超電導コイル及び超電導コイル装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】超電導コイル及び超電導コイル装置
(51)【国際特許分類】
   H01F 6/06 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
H01F6/06 110
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2015226553
(22)【出願日】2015-11-19
(65)【公開番号】P2017098324
(43)【公開日】2017-06-01
【審査請求日】2018-10-23
【審判番号】
【審判請求日】2020-11-25
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度、経済産業省、「未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業のうち高温超電導コイル基盤技術開発プロジェクト」に関する委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】504145342
【氏名又は名称】国立大学法人九州大学
(73)【特許権者】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】岩熊 成卓
(72)【発明者】
【氏名】和泉 輝郎
(72)【発明者】
【氏名】塩原 融
(72)【発明者】
【氏名】富岡 章
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 和幸
(72)【発明者】
【氏名】今野 雅行
【合議体】
【審判長】山田 正文
【審判官】井上 信一
【審判官】山本 章裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2005/008687(WO,A1)
【文献】特開2003-505877(JP,A)
【文献】特開2010-135702(JP,A)
【文献】特開平9-289115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 6/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄膜超電導線における超電導層をフィラメント化することにより複数の超電導素線が形成されており、複数の該薄膜超電導線を用いて導体化した超電導コイルであって、
超電導コイルは、その軸長方向に沿って分割される半筒状の第1の巻線群と半筒状の第2の巻線群とにより形成された筒状構造のコイルであり、
前記第1の巻線群と前記第2の巻線群とは、それぞれの間における軸に対称となるように形成されており、
前記第1の巻線群における複数の前記薄膜超電導線と、前記第2の巻線群における複数の前記薄膜超電導線とは、前記超電導コイルの軸長方向に直交する断面視において、複数の前記薄膜超電導線の厚さ方向が前記軸に平行になり複数の前記薄膜超電導線の幅方向が前記軸に直角になるように前記超電導コイルの半径方向の外側から前記超電導コイルの半径方向の内側に向かって前記超電導コイルの周方向にずれて重ねて前記幅方向に曲げずに配置され、且つ、前記断面視において、前記軸に対称となるように重ねて配置されており、
前記第1の巻線群における前記薄膜超電導線の超電導素線と、前記第2の巻線群における前記薄膜超電導線の超電導素線とは、前記軸に対称となるように接続されていることを特徴とする超電導コイル。
【請求項2】
前記第1の巻線群の外側と前記第2の巻線群の外側とが接続されていて、
前記第1の巻線群では、内側から外側に向かって電流が流れ、
前記第2の巻線群では、外側から内側に向かって電流が流れることを特徴とする請求項1に記載の超電導コイル。
【請求項3】
前記第1の巻線群と前記第2の巻線群は、同一の構造のものであって、
前記第1の巻線群に対し、前記第2の巻線群を反対に設置し、外側同士を接続したものであることを特徴とする請求項2に記載の超電導コイル。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の超電導コイルを複数有する超電導コイル装置であって、
隣り合う前記超電導コイルにおいては、重ねられる複数の前記薄膜超電導線の積層順序が異なることを特徴とする超電導コイル装置。
【請求項5】
配置される前記超電導コイルの数が、重ねられる複数の前記薄膜超電導線の本数の整数倍であることを特徴とする請求項4に記載の超電導コイル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超電導コイル及び超電導コイル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
加速器やMRI(magnetic resonance imaging)等の医療装置においては、高温超電導線を用いた超電導コイル装置が用いられている。具体的には、粒子にエネルギーを与えて加速してターゲットに衝突させることにより、原子核を破壊することができ、これを医療や物理実験に適用することが盛んに行われている。これを実現するための装置の一つとして超電導コイル装置を用いた加速器がある。
【0003】
加速器等において磁界を形成するためには、超電導コイル装置の断面形状を工夫する必要があり、例えば、一例として非特許文献1に開示されている断面形状のものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-91893号公報
【文献】特開2002-184618号公報
【文献】特開2000-277322号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】第8回日本加速器学会年会プロシーディングス、「重イオン用超伝導回転ガントリーの設計」、2011、p.737-p.740
【文献】低温工学、「REBCOコイルにおける遮蔽電流磁場のメカニズムと抑制方法」、2013、48巻、4号、p.165-p.171
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、実用化されている加速器用の超電導コイル装置には低温超電導線が用いられている。超電導コイル装置において、非特許文献1の図6に示されるような超電導線の配置をすることは、低温超電導線であれば可能である。即ち、低温超電導線は、断面形状や寸法をある範囲で任意で設定することが可能であり、また、超電導特性低下を起こさない曲げ半径が小さいため、非特許文献1の図6に示されるような超電導線の配置をすることが可能である。
【0007】
これに対し、高温超電導線を用いた超電導コイル装置においては、高温超電導線の断面形状は略矩形であり、厚さが薄く幅が広い形状に限定され、かつ、超電導特性低下を起こさない許容曲げ半径が大きい。このため、単純に低温超電導線を用いた超電導コイル装置における低温超電導線を高温超電導線に置き換えることはできない。
【0008】
また、高温超電導線を用いて大電流容量化を図るためには、超電導素線を複数本並列させて導体化を図ることが必要となるが、断面の寸法や許容曲げ半径の制約から、撚り合わせることができず、鎖交磁束が線材の位置で決まってしまい、並列した素線で電流が分流し許容電流値を超える可能性があり、所定の電流容量を確保することができない。
【0009】
また、加速器の運用においては、時間的に安定した磁界を発生させることが必要となり、遮断電流磁場の抑制が重要となるが、これを解決するためには、超電導部を細分化してフィラメントを形成すればよく、低温超電導線では容易に形成することが可能である。同様に、高温超電導線においても細分化してフィラメントを形成した構造のものが、例えば、非特許文献2に開示されているが、単にフィラメントを形成しても、超電導コイルの形状においてはフィラメント間で電流分流が発生して所定の電流容量を確保することができない可能性がある。
【0010】
このため、高温超電導線を用いた超電導コイル装置において、大電流容量を確保することのできる超電導コイル装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本実施の形態の一観点によれば、薄膜超電導線における超電導層をフィラメント化することにより複数の超電導素線が形成されており、複数の該薄膜超電導線を用いて導体化した超電導コイルであって、超電導コイルは、その軸長方向に沿って分割される半筒状の第1の巻線群と半筒状の第2の巻線群とにより形成された筒状構造のコイルであり、前記第1の巻線群と前記第2の巻線群とは、それぞれの間における軸に対称となるように形成されており、前記第1の巻線群における複数の前記薄膜超電導線と、前記第2の巻線群における複数の前記薄膜超電導線とは、前記超電導コイルの軸長方向に直交する断面視において、複数の前記薄膜超電導線の厚さ方向が前記軸に平行になり複数の前記薄膜超電導線の幅方向が前記軸に直角になるように前記超電導コイルの半径方向の外側から前記超電導コイルの半径方向の内側に向かって前記超電導コイルの周方向にずれて重ねて前記幅方向に曲げずに配置され、且つ、前記断面視において、前記軸に対称となるように重ねて配置されており、前記第1の巻線群における前記薄膜超電導線の超電導素線と、前記第2の巻線群における前記薄膜超電導線の超電導素線とは、前記軸に対称となるように接続されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
開示の高温超電導線を用いた超電導コイル装置によれば、大電流容量を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】薄膜超電導線の構造図
図2】フィラメント化された薄膜超電導線の構造図
図3】超電導コイルの構造図
図4】超電導コイルの接続部の説明図
図5】フィラメント化された薄膜超電導線の接続方法の説明図
図6】超電導コイルの電流の流れを例示する図
図7】本実施の形態における超電導コイル装置の構造図
図8】本実施の形態における超電導コイル装置の薄膜超電導線の接続方法の説明図
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0015】
図1は、一般的な薄膜超電導線の形状を示している。薄膜超電導線は、基板1の上面に、中間層2、超電導層3、金属層4が積層して形成されている。基板1の厚さは約0.1mmであるのに対し、中間層2、超電導層3、金属層4における厚さは、数十μm以下であり、極めて薄い。基板1の幅は、2mm~10mm程度であるため、薄膜超電導線は、厚さ方向に曲げることは容易ではあるが、幅方向に曲げることは容易ではない。
【0016】
図2は、3分割フィラメント加工した薄膜超電導線11の構造を示している。具体的には、図1に示されるような薄膜超電導線を作製した後、薄膜超電導線の伸びる方向に沿って2本の溝5a、5bを形成することにより、薄膜超電導線をフィラメント化することができる。本実施の形態においては、薄膜超電導線を3分割にフィラメント化することによりフィラメント10a、10b、10cが形成される。薄膜超電導線をフィラメント化することにより、遮断電流を小さくすることができる。尚、本実施の形態においては、フィラメントを超電導素線と記載する場合がある。また、超電導層を超電導部と記載する場合がある。
【0017】
図3は、図2に示される3分割フィラメント加工した薄膜超電導線11を4本重ねて導体化することにより形成される超電導コイル20を模式的に示したものである。この超電導コイル20は、上下に2分割された巻線群により形成される上の超電導コイル上部6a(第1の巻線群)と下の超電導コイル下部6b(第2の巻線群)とにより形成されている。なお、「上」「下」は理解を容易にするための例示であって、第1の巻線群と第2の巻線群とは「左」「右」に2分割されたものであってもよいし、本実施形態が当該例示に限られることはない。
【0018】
図4は、超電導コイル20の断面における超電導コイル上部6aと超電導コイル下部6bとの間の接続部7の様子を示す。図4に示されるように、フィラメント化されている薄膜超電導線11-1、11-2、11-3、11-4が積層されており、各々の薄膜超電導線におけるフィラメント10a、10b、10cは、薄膜超電導線の重ね方向の位置に対応して接続されている。
【0019】
具体的には、図5に示されるように、超電導コイル上部6aにおける薄膜超電導線11-4のフィラメント10aは、超電導コイル下部6bにおける薄膜超電導線11-4のフィラメント10aに接続する。同様に、超電導コイル上部6aにおける薄膜超電導線11-4のフィラメント10bは、超電導コイル下部6bにおける薄膜超電導線11-4のフィラメント10bに接続する。超電導コイル上部6aにおける薄膜超電導線11-4のフィラメント10cは、超電導コイル下部6bにおける薄膜超電導線11-4のフィラメント10cに接続する。他の薄膜超電導線11-3、11-2、11-1についても同様に接続することにより、超電導コイル上部6aと超電導コイル下部6bにおける各々のフィラメントの位置は、超電導コイル上部6aと超電導コイル下部6bとの間の一点鎖線3Aで示される軸に対称となる。これにより、各々のフィラメントの鎖交磁束が略均等となるため、遮断電流は誘起されにくくなるとともに、各々のフィラメントにおけるインダクタンスも略均等となるため、電流分流も抑制される。
【0020】
なお、本実施形態では、薄膜超電導線11-1、11-2、11-3、11-4を内側または外側に向かって重ねているが、これを非軸側または軸側に向かって重ねてもよい。
【0021】
図6は、超電導コイルの電流の流れを例示する図である。図6(a)は、第1の巻線群と第2の巻線群が別のコイルの場合を示し、図6(b)は、第1の巻線群と第2の巻線群が同一のコイルの場合を示す。図6(b)においては、第1の巻線群の外側と第2の巻線群の外側とが接続されていて、第1の巻線群では、内側から外側に向かって電流が流れ、第2の巻線群では、外側から内側に向かって電流が流れる。尚、第1の巻線群と第2の巻線群は、同一のものであって、第1の巻線群に対し第2の巻線群を反対に設置し、即ち、第1の巻線群に対し第2の巻線群が上下逆となるように設置し、外側同士を接続したものである。
【0022】
図8は、複数の図3に示される超電導コイル20を円環状に配置した超電導コイル装置である。図7では、説明の便宜上、超電導コイル20の数が8個の場合を示しており、8個の超電導コイル20は、各々超電導コイル20A、20B、20C、20D、20E、20F、20G、20Hで示している。本実施の形態においては、各々の超電導コイルにおけるコイル接続部においては、フィラメント化されている薄膜超電導線の位置を入れ替えて接続されている。
【0023】
具体的には、図8に示すように、超電導コイル20Aにおいては、外側から内側に向かって、薄膜超電導線11-4、11-3、11-2、11-1の順に重ねる。超電導コイル20Aの最も内側の薄膜超電導線11-1は、超電導コイル20Aの隣の超電導コイル20Bの最も外側の薄膜超電導線11-1に接続する。よって、超電導コイル20Bにおいては、外側から内側に向かって、薄膜超電導線11-1、11-4、11-3、11-2の順に重なるように接続する。これは、超電導コイル20Aと超電導コイル20Bにおいて、薄膜超電導線11-1から11-4の内側・外側の位置を入れ替えることに相当する。
【0024】
以下同様に、超電導コイル20Bの最も内側の薄膜超電導線11-2は、超電導コイル20Bの隣の超電導コイル20Cの最も外側の薄膜超電導線11-2に接続する。よって、超電導コイル20Cにおいては、外側から内側に向かって、薄膜超電導線11-2、11-1、11-4、11-3の順に重なるように接続する。
【0025】
超電導コイル20Cの最も内側の薄膜超電導線11-3は、超電導コイル20Cの隣の超電導コイル20Dの最も外側の薄膜超電導線11-3に接続する。よって、超電導コイル20Dにおいては、外側から内側に向かって、薄膜超電導線11-3、11-2、11-1、11-4の順に重なるように接続する。
【0026】
超電導コイル20Dの最も内側の薄膜超電導線11-4は、超電導コイル20Dの隣の超電導コイル20Eの最も外側の薄膜超電導線11-4に接続する。よって、超電導コイル20Eにおいては、外側から内側に向かって、薄膜超電導線11-4、11-3、11-2、11-1の順に重なるように接続する。
【0027】
超電導コイル20Eの最も内側の薄膜超電導線11-1は、超電導コイル20Eの隣の超電導コイル20Fの最も外側の薄膜超電導線11-1に接続する。よって、超電導コイル20Fにおいては、外側から内側に向かって、薄膜超電導線11-1、11-4、11-3、11-2の順に重なるように接続する。
【0028】
超電導コイル20Fの最も内側の薄膜超電導線11-2は、超電導コイル20Fの隣の超電導コイル20Gの最も外側の薄膜超電導線11-2に接続する。よって、超電導コイル20Gにおいては、外側から内側に向かって、薄膜超電導線11-2、11-1、11-4、11-3の順に重なるように接続する。
【0029】
超電導コイル20Gの最も内側の薄膜超電導線11-3は、超電導コイル20Gの隣の超電導コイル20Hの最も外側の薄膜超電導線11-3に接続する。よって、超電導コイル20Hにおいては、外側から内側に向かって、薄膜超電導線11-3、11-2、11-1、11-4の順に重なるように接続する。
【0030】
このようにして、超電導コイル20A~20Hまで接続された超電導コイル装置を不図示の電源に接続して所望の磁界を発生させる。
【0031】
本実施の形態においては、超電導コイル20A~20Hまでにおける薄膜超電導線11-1~11-4の位置関係が対称となるため、複数の薄膜超電導線間における鎖交磁束を略均等にすることができる。この結果、複数の超電導線のインダクタンスが略均等となり、所定の電流容量を確保することができる。従って、時間的磁界均等特性に関係する遮断電流を抑制し、かつ、大電流容量の超電導コイル装置を得ることができる。即ち、本実施の形態における超電導コイル装置は、フィラメント化されている薄膜超電導線を重ねて配置し、薄膜超電導線におけるフィラメント同士を軸対象となるように接続することにより、一つの超電導コイルにおいて、フィラメント間での電流分流を抑制することができ、更に、超電導コイルの接続部において、薄膜超電導線の重ねる順番を入れ替えることにより、薄膜超電導線間における電流分流を抑制することができる。これにより、大電流を確保することのできる超電導コイル装置を提供することができる。このような本実施の形態における超電導コイル装置は、加速器や医療装置等の用途に用いることができる。
【0032】
尚、上記においては、薄膜超電導線を4本用い、8個の超電導コイルを接続した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、超電導線が4本であれば、12個の超電導コイルを接続したり、16個の超電導コイルを接続したものであってもよい。即ち、超電導線の本数の整数倍の超電導コイルを接続する場合においても、同様の効果を得ることができる。また、超電導線の入替方法についても、本願の目的である複数の超電導線のインダクタンスが略均等となり所定の電流容量を確保できれば、上述した構造に限定されるものではない。
【0033】
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
【符号の説明】
【0034】
1 基板
2 中間層
3 超電導層
4 金属層
5a、5b 溝
6a 超電導コイル上部
6b 超電導コイル下部
7 接続部
10a、10b、10c フィラメント
11 薄膜超電導線
11-1、11-2、11-3、11-4 薄膜超電導線
20 超電導コイル
20A、20B、20C、20D、20E、20F、20G、20H 超電導コイル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8