IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士フイルム株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図1
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図2
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図3
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図4
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図5
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図6
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図7
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図8
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図9
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図10
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図11
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図12
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図13
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図14
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図15
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図16
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図17
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図18
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図19
  • 特許-撮像装置、撮像方法、及びプログラム 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-20
(45)【発行日】2022-01-17
(54)【発明の名称】撮像装置、撮像方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/08 20210101AFI20220107BHJP
   G03B 17/14 20210101ALI20220107BHJP
   G02B 7/36 20210101ALI20220107BHJP
   G03B 13/36 20210101ALI20220107BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20220107BHJP
   H04N 5/369 20110101ALI20220107BHJP
【FI】
G03B5/08
G03B17/14
G02B7/36
G03B13/36
H04N5/232 133
H04N5/232 290
H04N5/232 300
H04N5/232 450
H04N5/369
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2020510051
(86)(22)【出願日】2019-03-25
(86)【国際出願番号】 JP2019012411
(87)【国際公開番号】W WO2019188934
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-11-10
(31)【優先権主張番号】P 2018068101
(32)【優先日】2018-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(74)【代理人】
【識別番号】100170069
【弁理士】
【氏名又は名称】大原 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128635
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100140992
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲政
(72)【発明者】
【氏名】和田 哲
(72)【発明者】
【氏名】長 倫生
(72)【発明者】
【氏名】益井 健介
【審査官】三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-316032(JP,A)
【文献】特開2017-182054(JP,A)
【文献】特開2010-169882(JP,A)
【文献】特開2007-286217(JP,A)
【文献】特開2016-20982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 5/08
G03B 17/14
G02B 7/36
G03B 13/36
H04N 5/232
H04N 5/369
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節部と、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサと、
前記イメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御部と、
前記焦点調節部と前記イメージセンサ移動制御部を駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御部と、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、前記合焦制御部によって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御部と、
前記撮像制御部が取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価部と、
を備える撮像装置。
【請求項2】
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記イメージセンサの最適位置を判定する最適位置判定部を備え、
前記イメージセンサ移動制御部は、前記最適位置に前記イメージセンサを移動させる請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像データを保存するメモリと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記メモリに保存する前記画像データを決定する保存決定部と、
を備える請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記焦点調節部は、インナーフォーカス方式又はリアフォーカス方式により、焦点調節を行わせる請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記合焦制御部、前記撮像制御部、及び前記画像評価部を動作させる画像評価モードを設定するモード設定部を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮像レンズが装着されるマウントを備え、
前記モード設定部は、前記マウントに装着された前記撮像レンズの種類に応じて自動で前記画像評価モードを設定する請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記画像評価部は、前記画像データにおいて前記被写体の位置である被写体位置と周辺位置との少なくとも2箇所において、解析を行い前記画像評価値を算出する請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記周辺位置は、前記被写体の距離情報に基づいて決定される請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記画像評価部は、前記画像データのコントラストに基づいて前記画像評価値を算出する請求項1から8のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記画像評価部は、前記画像データから取得される空間周波数特性に基づいて前記画像評価値を算出する請求項1から9のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記画像評価部は、前記画像データから取得される色ずれ量に基づいて前記画像評価値を算出する請求項1から10のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記画像評価部は、前記画像データから取得されるシェーディング特性に基づいて前記画像評価値を算出する請求項1から11のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項13】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節部と、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサと、
前記イメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御部と、
前記焦点調節部がマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、前記イメージセンサ移動制御部を駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御部と、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、前記合焦制御部によって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御部と、
前記撮像制御部が取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価部と、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記イメージセンサの最適位置を判定する最適位置判定部と、
を備え、
前記イメージセンサ移動制御部は、前記最適位置に前記イメージセンサを移動させる撮像装置。
【請求項14】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節部と、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサと、
前記イメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御部と、
前記焦点調節部がマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、前記イメージセンサ移動制御部を駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御部と、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、前記合焦制御部によって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御部と、
前記撮像制御部が取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価部と、
前記画像データを保存するメモリと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記メモリに保存する前記画像データを決定する保存決定部と、
を備える撮像装置。
【請求項15】
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記イメージセンサの最適位置を判定する最適位置判定部を備え、
前記イメージセンサ移動制御部は、前記最適位置に前記イメージセンサを移動させる請求項14に記載の撮像装置。
【請求項16】
前記画像データを保存するメモリと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記メモリに保存する前記画像データを決定する保存決定部と、
を備える請求項13に記載の撮像装置。
【請求項17】
前記焦点調節部は、インナーフォーカス方式又はリアフォーカス方式により、焦点調節を行わせる請求項13から16のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項18】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを、前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップと前記イメージセンサ移動制御ステップにより、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、
前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
を含む撮像方法。
【請求項19】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップがマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、前記イメージセンサ移動制御ステップを駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記イメージセンサの最適位置を判定する最適位置判定ステップと、
を含み、
前記イメージセンサ移動制御ステップは、前記最適位置に前記イメージセンサを移動させる撮像方法。
【請求項20】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップと前記イメージセンサ移動制御ステップにより、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、
前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
を含む撮像工程をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項21】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップがマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、前記イメージセンサ移動制御ステップを駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記イメージセンサの最適位置を判定する最適位置判定ステップと、
を含み、
前記イメージセンサ移動制御ステップは、前記最適位置に前記イメージセンサを移動させる撮像工程をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項22】
非一時的かつコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記記録媒体に格納された指令がコンピュータによって読み取られた場合に、
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを、前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップと前記イメージセンサ移動制御ステップにより、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、
前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
を含む撮像工程をコンピュータに実現させる記録媒体。
【請求項23】
非一時的かつコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記記録媒体に格納された指令がコンピュータによって読み取られた場合に、
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップがマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、前記イメージセンサ移動制御ステップを駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、
前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記イメージセンサの最適位置を判定する最適位置判定ステップと、
を含み、
前記イメージセンサ移動制御ステップは、前記最適位置に前記イメージセンサを移動させる撮像工程をコンピュータに実現させる記録媒体。
【請求項24】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップがマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、前記イメージセンサ移動制御ステップを駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記画像データを保存するメモリに保存する前記画像データを決定する保存決定ステップと、
を含む撮像方法。
【請求項25】
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップがマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、前記イメージセンサ移動制御ステップを駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記画像データを保存するメモリに保存する前記画像データを決定する保存決定ステップと、
を含む撮像工程をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項26】
非一時的かつコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記記録媒体に格納された指令がコンピュータによって読み取られた場合に、
撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、
前記撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを前記撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、
前記焦点調節ステップがマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、前記イメージセンサ移動制御ステップを駆動し、前記複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、
前記イメージセンサから出力される前記元画像データに基づいて、前記合焦制御ステップによって前記複数のセンサ位置の各々で合焦された前記被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、
前記撮像制御ステップが取得した複数の前記被写体の画像データを解析して前記複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、
前記複数のセンサ位置の各々で取得した前記画像評価値に基づいて、前記画像データを保存するメモリに保存する前記画像データを決定する保存決定ステップと、
を含む撮像工程をコンピュータに実現させる記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、撮像方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、イメージセンサの位置をレンズの光軸の前後方向に移動させてフランジバック又はバックフォーカスの位置を調整する技術が知られている。
【0003】
特許文献1では、レンズ側の情報を用いてイメージセンサの光軸方向の位置を制御する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-222602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術では、イメージセンサの光軸方向への移動は、装着されたレンズ側の情報に基づいて行われている。具体的には、特許文献1に記載された技術では、装着されるレンズに球面収差を補正するための情報が予め記憶されており、カメラ本体にその情報が送信されることにより、イメージセンサの位置が移動される。
【0006】
一方で、撮像においては様々な要因で予め設計された値からズレてしまう場合がある。様々な要因とは例えば、カメラの製造誤差、カメラの駆動機構の作動誤差、撮像時の温度に起因する設計値からのズレ等があげられる。したがって、レンズ側に予め記憶されている情報はこれらの想定外の設計値からズレをカバーすることはできず、イメージセンサの光軸方向の移動制御が上手く行えない場合が発生する。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、得られる画像データから直接的に、画質の良い画像が得るセンサ位置を判定することができる撮像装置、撮像方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の一の態様である撮像装置は、撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節部と、撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサと、イメージセンサを撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御部と、焦点調節部とイメージセンサ移動制御部を駆動し、複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御部と、イメージセンサから出力される元画像データに基づいて、合焦制御部によって複数のセンサ位置の各々で合焦された被写体の画像データを取得する撮像制御部と、撮像制御部が取得した複数の被写体の画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価部と、を備える。
【0009】
本態様によれば、合焦制御部により、焦点調節部とイメージセンサ移動制御部を駆動し、複数のセンサ位置の各々で被写体が合焦させられ、撮像制御部により、複数のセンサ位置の各々で被写体の画像データが取得される。そして、取得された複数の被写体の画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値が算出される。これにより、画像データを直接的に解析して得られた画像評価値に基づいて、画質の良い画像が得られるセンサ位置を得ることができる。
【0010】
好ましくは、撮像装置は、複数のセンサ位置の各々で取得した画像評価値に基づいて、イメージセンサの最適位置を判定する最適位置判定部を備え、イメージセンサ移動制御部は、最適位置にイメージセンサを移動させる。
【0011】
本態様によれば、最適位置判定部により、複数のセンサ位置の各々で取得した画像評価値に基づいて、イメージセンサの最適位置が判定され、イメージセンサ移動制御部により、最適位置にイメージセンサが移動させられる。これにより、最も画質の良い画像を取得することができるセンサ位置である最適位置を取得することができ、イメージセンサをその最適位置に移動させることができる。
【0012】
好ましくは、撮像装置は、画像データを保存するメモリと、複数のセンサ位置の各々で取得した画像評価値に基づいて、メモリに保存する画像データを決定する保存決定部と、を備える。
【0013】
本態様によれば、メモリに画像データが保存され、保存決定部により、複数のセンサ位置の各々で取得した画像評価値に基づいて、メモリに保存される画像データが決定される。これにより、画像データをメモリに効率的に保存することができる。
【0014】
好ましくは、焦点調節部は、インナーフォーカス方式又はリアフォーカス方式により、焦点調節を行わせる。
【0015】
本態様によれば、焦点調節部はインナーフォーカス方式又はリアフォーカス方式で焦点調節が行われる。ここで、インナーフォーカス方式又はリアフォーカス方式ではバックフォーカスの位置誤差に対して収差の影響が大きくなることがあるが、本態様ではインナーフォーカス方式やリアフォーカス方式であっても収差の影響が低減可能なセンサ位置を得る事ができる。
【0016】
好ましくは、撮像装置は、合焦制御部、撮像制御部、及び画像評価部を動作させる画像評価モードを設定するモード設定部を備える。
【0017】
本態様によれば、モード設定部により、合焦制御部、撮像制御部、及び画像評価部が動作させる画像評価モードが設定される。これにより、通常の撮像とは区別して画像評価モードが設定されて画像評価値を得ることができるので、より正確な撮像装置の操作を行うことができる。
【0018】
好ましくは、撮像装置は、撮像レンズが装着されるマウントを備え、モード設定部は、マウントに装着された撮像レンズの種類に応じて自動で画像評価モードを設定する。
【0019】
本態様によれば、マウントに撮像レンズが装着されると、モード設定部により装着された撮像レンズの種類に応じて自動で画像評価モードが設定される。これにより、撮像レンズの種類に応じて、効率的に画像評価値を得ることができる。
【0020】
好ましくは、画像評価部は、画像データにおいて被写体の位置である被写体位置と周辺位置との少なくとも2箇所において、解析を行い画像評価値を算出する。
【0021】
本態様によれば、画像評価部により、画像データにおいて被写体位置と周辺位置との少なくとも2箇所において、解析が行われ画像評価値が算出される。
【0022】
好ましくは、周辺位置は、被写体の距離情報に基づいて決定される。
【0023】
本態様によれば、周辺位置が被写体の距離情報に基づいて決定されるので、精度が高い画像評価値を算出することができる。
【0024】
好ましくは、画像評価部は、画像データのコントラストに基づいて画像評価値を算出する。
【0025】
本態様によれば、画像評価部により、画像データのコントラストに基づいて画像評価値が算出される。これにより、画質のコントラストに影響を与える、例えば球面収差に対応する画像評価値を取得することができ、その画像評価値に対応するセンサ位置を得ることができる。
【0026】
好ましくは、画像評価部は、画像データから取得される空間周波数特性に基づいて画像評価値を算出する。
【0027】
本態様によれば、画像評価部により、画像データから取得される空間周波数特性に基づいて画像評価値が算出される。これにより、画質の空間周波数特性に影響を与える画像評価値を取得することができ、その画像評価値に対応するセンサ位置を得ることができる。
【0028】
好ましくは、画像評価部は、画像データから取得される色ずれ量に基づいて画像評価値を算出する。
【0029】
本態様によれば、画像評価部により、画像データから取得される色ずれ量に基づいて画像評価値が算出される。これにより、色ずれ量に対応する画像評価値を取得することができ、その画像評価値に対応するセンサ位置を得ることができる。
【0030】
好ましくは、画像評価部は、画像データから取得されるシェーディング特性に基づいて画像評価値を算出する。
【0031】
本態様によれば、画像評価部により、画像データから取得されるシェーディング特性に基づいて画像評価値が算出される。これにより、シェーディング特性に対応する画像評価値を取得することができ、その画像評価値に対応するセンサ位置を得ることができる。
【0032】
本発明の他の態様である撮像装置は、撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節部と、撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサと、イメージセンサを撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御部と、焦点調節部がマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、イメージセンサ移動制御部を駆動し、複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御部と、イメージセンサから出力される元画像データに基づいて、合焦制御部によって複数のセンサ位置の各々で合焦された被写体の画像データを取得する撮像制御部と、撮像制御部が取得した複数の被写体の合焦状態の画像を含む画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価部と、を備える。
【0033】
本態様によれば、合焦制御部により、焦点調節部がマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、イメージセンサ移動制御部を駆動し、複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させ、撮像制御部により、複数のセンサ位置の各々で被写体の画像データが取得される。そして、取得された複数の被写体の画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値が算出される。これにより、画像データを直接的に解析して得られた画像評価値に基づいて、画質の良い画像が得られるセンサ位置を得ることができる。
【0034】
好ましくは、撮像装置は、複数のセンサ位置の各々で取得した画像評価値に基づいて、イメージセンサの最適位置を判定する最適位置判定部を備え、イメージセンサ移動制御部は、最適位置にイメージセンサを移動させる。
【0035】
好ましくは、撮像装置は、画像データを保存するメモリと、複数のセンサ位置の各々で取得した画像評価値に基づいて、メモリに保存する画像データを決定する保存決定部と、を備える。
【0036】
好ましくは、焦点調節部は、インナーフォーカス方式又はリアフォーカス方式により、焦点調節を行わせる。
【0037】
本発明の他の態様である撮像方法は、撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを、撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、焦点調節ステップとイメージセンサ移動制御ステップにより、複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、イメージセンサから出力される元画像データに基づいて、合焦制御ステップによって複数のセンサ位置の各々で合焦された被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、撮像制御ステップが取得した複数の被写体の画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、を含む。
【0038】
本発明の他の態様である撮像方法は、撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、焦点調節ステップがマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、イメージセンサ移動制御ステップを駆動し、複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、イメージセンサから出力される元画像データに基づいて、合焦制御ステップによって複数のセンサ位置の各々で合焦された被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、撮像制御ステップが取得した複数の被写体の合焦状態の画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、を含む。
【0039】
本発明の他の態様であるプログラムは、撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを、撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、焦点調節ステップとイメージセンサ移動制御ステップにより、複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、イメージセンサから出力される元画像データに基づいて、合焦制御ステップによって複数のセンサ位置の各々で合焦された被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、撮像制御ステップが取得した複数の被写体の画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、を含む撮像工程をコンピュータに実行させる。
【0040】
本発明の他の態様であるプログラムは、撮像レンズのフォーカスレンズを移動させて焦点調節を行う焦点調節ステップと、撮像レンズを通過した光学像を撮像し、元画像データを出力するイメージセンサを撮像レンズの光軸方向の複数のセンサ位置に移動させるイメージセンサ移動制御ステップと、焦点調節ステップがマニュアルフォーカス操作による焦点調節指示を受け付けた場合に、イメージセンサ移動制御ステップを駆動し、複数のセンサ位置の各々で被写体を合焦させる合焦制御ステップと、イメージセンサから出力される元画像データに基づいて、合焦制御ステップによって複数のセンサ位置の各々で合焦された被写体の画像データを取得する撮像制御ステップと、撮像制御ステップが取得した複数の被写体の合焦状態の画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する画像評価ステップと、を含む撮像工程をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、合焦制御部により、焦点調節部とイメージセンサ移動制御部を駆動し、複数のセンサ位置の各々で被写体が合焦させられ、撮像制御部により、複数のセンサ位置の各々で被写体の画像データが取得され、取得された複数の被写体の画像データを解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値が算出されるので、画像データを直接的に解析して得られた画像評価値に基づいて、画質の良い画像が得られるセンサ位置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1図1は、デジタルカメラの一実施形態を示す概略構成図である。
図2図2は、イメージセンサの概略構成を示す図である。
図3図3は、撮像面の一部を拡大した図である。
図4図4は、各画素の概略構成を示す図である。
図5図5は、AFに係わる機能のブロック図である。
図6図6は、デジタル信号処理部の主な機能構成例に関して示すブロック図である。
図7図7は、デジタルカメラの動作を示すフロー図である。
図8図8は、イメージセンサの移動と交換レンズの焦点位置に関して示した図である。
図9図9は、イメージセンサの移動と交換レンズの焦点位置に関して示した図である。
図10図10は、イメージセンサの移動と交換レンズの焦点位置に関して示した図である。
図11図11は、球面収差について説明する図である。
図12図12は、球面収差について説明する図である。
図13図13は、シェーディング特性がイメージセンサを移動させることにより変わることを説明する図である。
図14図14は、シェーディング特性がイメージセンサを移動させることにより変わることを説明する図である。
図15図15は、シェーディング特性がイメージセンサを移動させることにより変わることを説明する図である。
図16図16は、合焦した画像の画像評価値とイメージセンサのセンサ位置との関係の一例を示す図である。
図17図17は、カメラ制御部とデジタル信号処理部との機能構成例を示す図である。
図18図18は、デジタルカメラの動作を示すフロー図である。
図19図19は、イメージセンサの移動と交換レンズの焦点位置に関して示した図である。
図20図20は、撮像レンズの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付図面に従って本発明にかかる撮像装置、撮像方法、及びプログラムの好ましい実施の形態について説明する。
【0044】
図1は、本発明が適用されたデジタルカメラ(撮像装置)1の一実施形態を示す概略構成図である。
【0045】
同図に示すデジタルカメラ1は、レンズ交換式のデジタルカメラであり、交換レンズ(撮像レンズ)10及びカメラ本体100を備える。なお、以下の説明では、交換レンズ10はカメラ本体100と通信が可能であるとして説明をするが、これに限定されるものではない。交換レンズ10は、カメラ本体100と通信が行えないものでもよい。
【0046】
交換レンズ10は、撮像レンズの一例である。交換レンズ10は、マウント102を介してカメラ本体100に着脱自在に装着される。交換レンズ10は、複数枚のレンズを組み合わせて構成される。交換レンズ10は、フォーカスレンズ12及び絞り14を有する。交換レンズ10は、フォーカスレンズ12を光軸Lに沿って前後移動させることにより焦点調節される。また、絞り14の開口量を調整することにより、光量が調整される。交換レンズ10は、フォーカスレンズ12をインナーフォーカス方式又はリアフォーカス方式により移動させ、焦点調節を行わせる。
【0047】
交換レンズ10は、フォーカスレンズ12を駆動するフォーカスレンズ駆動部16、及び、フォーカスレンズ12の位置を検出するフォーカスレンズ位置検出部18を備える。
【0048】
フォーカスレンズ駆動部16は、例えば、リニアモータ等のアクチュエータ、及び、その駆動回路を備えて構成され、フォーカスレンズ12を光軸Lに沿って前後移動させる。
【0049】
フォーカスレンズ位置検出部18は、例えば、フォトインタラプタ及びMRセンサ(MRセンサ:Magneto Resistive Sensor/磁気抵抗効果素子)で構成される。フォトインタラプタは、フォーカスレンズ12が、あらかじめ定められた原点位置に位置したことを検出する。MRセンサは、フォーカスレンズ12の移動量を検出する。フォトインタラプタによってフォーカスレンズ12が原点位置に位置したことを検出し、MRセンサによって原点位置からのフォーカスレンズ12の移動量を検出することにより、原点位置に対するフォーカスレンズ12の位置を検出できる。
【0050】
交換レンズ10は、絞り14を駆動する絞り駆動部20を備える。絞り14は、例えば、虹彩絞りで構成される。絞り駆動部20は、虹彩絞りの絞り羽根を駆動するモータ、及び、その駆動回路を備えて構成される。
【0051】
交換レンズ10は、フォーカスレンズ駆動部16及び絞り駆動部20の駆動を制御するレンズ制御部22を備える。レンズ制御部22は、例えば、マイクロコンピュータで構成され、所定の制御プログラムを実行することにより、焦点調節部22a(図5)、絞り駆動制御部等として機能する。焦点調節部22aは、フォーカスレンズ駆動部16の駆動を制御する。絞り駆動制御は、絞り駆動部20の駆動を制御する。レンズ制御部22は、マウント102に備えられた通信端子(図示せず)を介して、カメラ本体100のカメラ制御部150と通信可能に接続される。
【0052】
カメラ本体100は、イメージセンサ110、イメージセンサ移動駆動部120、イメージセンサ位置検出部122、イメージセンサ駆動部124、アナログ信号処理部126、ADC(Analog-to-digital converter/アナログデジタル変換器)128、デジタル信号処理部130、位相差AF処理部132、メモリカードインタフェース134、メモリカード136、表示部138、操作部140及びカメラ制御部150を備える。
【0053】
イメージセンサ110は、交換レンズ10を通る光を受光して被写体の光学像を撮像し元画像データを出力する。イメージセンサ110は、例えば、CCD(Charged Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子で構成される。イメージセンサ110は、その撮像面に複数の位相差検出画素118を有する。
【0054】
図2は、イメージセンサ110の概略構成を示す図である。
【0055】
イメージセンサ110は、多数の画素がx方向(行方向)及びy方向(列方向)に二次元的に配列された撮像面112を有する。撮像面112は、複数のAF(autofocus)エリア114を有する。AFエリア114は、焦点合わせが可能な領域として撮像面112に設定された領域である。図2に示す例では、画面中央部分に9つのAFエリア114を設定しており、選択されることにより一部AFエリア114、または全てのエリアで焦点合わせが行われる。
【0056】
図3は、撮像面の一部を拡大した図である。
【0057】
撮像面112には、多数の画素が規則的に配置される。各画素は光電変換部を備え、受光量に応じた信号を出力する。また、各画素は、R(Red/赤)、G(Green/緑)、B(Blue/青)のいずれかの色のカラーフィルタを有する。カラーフィルタは、所定の配列となるように、各画素に割り当てられる。図3は、ベイヤ配列の例を示している。なお、同図では、Rのカラーフィルタを有する画素(R画素)にRの文字を付し、Gのカラーフィルタを有する画素(G画素)にGの文字を付し、Bのカラーフィルタを有する画素(B画素)にBの文字を付している。
【0058】
AFエリア114には、通常画素116及び位相差検出画素118が配置される。通常画素116とは、通常の撮像用の画素のことである。位相差検出画素118とは、位相差を検出する画素のことである。位相差検出画素118は、位相差検出方式のオートフォーカスセンサの一例である。位相差検出画素以外は、通常画素を構成する。AFエリア以外の領域には、通常画素のみが配置される。
【0059】
図3では、位相差検出画素118を斜線で示している。同図に示すように、位相差検出画素118は、撮像面112に規則的に配置される。
【0060】
位相差検出画素118は、第1位相差検出画素118A及び第2位相差検出画素118Bで構成される。第1位相差検出画素118A及び第2位相差検出画素118Bは、互いに近接して配置される。図3に示す例では、互いに近接する同じ配列の2つの行の一方に一定の間隔で第1位相差検出画素118Aを配置し、他方に一定の間隔で第2位相差検出画素118Bを配置した例を示している。特に、R画素及びG画素が配列された特定の行の特定のG画素を位相差検出画素118として利用した場合の例を示している。
【0061】
図4は、各画素の概略構成を示す図である。
【0062】
各画素は、所定の開口部を備えた遮光膜を有する。図4は、各画素に備えられる遮光膜の開口部を白抜きで示している。
【0063】
通常画素116は、開口部が、光電変換部の中心と一致した遮光膜を有する。通常画素116は、交換レンズ10の瞳領域のほぼ全ての部分を通過した光束を受光する。
【0064】
第1位相差検出画素118Aは、開口部が光電変換部の中心に対して右側に偏心した遮光膜を有する。この結果、第1位相差検出画素118Aは、交換レンズ10の瞳領域の異なる部分を通過した一対の光束のうち一方の光束が受光される。
【0065】
第2位相差検出画素118Bは、開口部が光電変換部の中心に対して左側に偏した遮光膜を有する。この結果、第2位相差検出画素118Bでは、交換レンズ10の瞳領域の異なる部分を通過した一対の光束のうち他方の光束が受光される。
【0066】
以上の構成により、第1位相差検出画素118A及び第2位相差検出画素118Bの信号を取得し、両者を比較することにより、位相差量の検出が可能となる。
【0067】
イメージセンサ移動駆動部120は、イメージセンサ110を光軸Lに沿って前後に移動させる。イメージセンサ移動駆動部120は、例えば、ピエゾアクチュエータ等のアクチュエータ、及び、その駆動回路を備えて構成される。
【0068】
イメージセンサ110は、可動範囲内で移動し、その可動範囲の中央に基準位置が設定される。基準位置は、交換レンズ10で規定されるフランジバックの位置に設定される。一般に交換レンズ10は、フランジバックの位置を基準に光学設計が行われる。したがって、イメージセンサ110を基準位置に位置させることにより、交換レンズ10の光学性能を最大限に発揮させることができる。
【0069】
例えば、Cマウントを採用する交換レンズのフランジバックは、17.526mmである。また、CSマウントを採用する交換レンズのフランジバックは、12.5mmである。
【0070】
イメージセンサ位置検出部122は、イメージセンサ110の位置(センサ位置)を検出する。イメージセンサ位置検出部122は、例えば、渦電流センサ等の変位センサで構成される。
【0071】
イメージセンサ駆動部124は、カメラ制御部150による制御の下、イメージセンサ110を駆動する。イメージセンサ110は、イメージセンサ駆動部124に駆動されて、画像を撮像する。
【0072】
アナログ信号処理部126は、イメージセンサ110から出力される画素ごとのアナログの画像信号(元画像データ)を取り込み、所定の信号処理(例えば、相関二重サンプリング処理、増幅処理等)を施す。
【0073】
ADC128は、アナログ信号処理部126から出力されるアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換して出力する。
【0074】
デジタル信号処理部130は、デジタルの画像信号を取り込み、所定の信号処理(例えば、階調変換処理、ホワイトバランス補正処理、ガンマ補正処理、同時化処理、YC変換処理等)を施して、画像データを生成する。ここで画像データとは、画像そのものであってもよいし、画像を生成する際の情報(各種信号処理で使用したパラメータや画像生成の過程で生成された中間画像)と画像を含むデータであってもよい。
【0075】
位相差AF(autofocus)処理部132は、ユーザによって指定されたAFエリア114から第1位相差検出画素118A及び第2位相差検出画素118Bの信号を取得し、取得した信号に対して相関演算処理を行って位相差量を算出する。そして、算出した位相差量に基づいて、デフォーカスの方向及び量を算出する。
【0076】
メモリカードインタフェース134は、カメラ制御部150による制御の下、カードスロットに装着されたメモリカード136に対して、データの読み書きを行う。
【0077】
表示部138は、画像を含む各種情報を表示する。表示部138は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ(EL:ElectroLuminescent)等の表示デバイス、及び、その駆動回路を備えて構成される。
【0078】
表示部138には、撮像済みの画像の他、ライブビューが表示される。ライブビューとは、イメージセンサ110がとらえた画像をリアルタイムに表示する機能である。ライブビューを表示することより、表示部138で画像を確認しながら撮像できる。また、表示部138は、各種設定を行う際のユーザインターフェースとしても利用される。
【0079】
操作部140は、レリーズボタン、電源スイッチ、撮像モードダイヤル、シャッタースピードダイヤル、露出補正ダイヤル、コマンドダイヤル、メニューボタン、十字キー、決定ボタン、キャンセルボタン、消去ボタン等のデジタルカメラとしての一般的な操作手段を含み、操作に応じた信号をカメラ制御部150に出力する。
【0080】
レリーズボタンは、いわゆる半押し及び全押しが可能な二段ストローク式のボタンで構成され、半押しでS1ON信号、全押しでS2ON信号が出力される。
【0081】
カメラ制御部150は、デジタルカメラ1の全体の動作を統括制御する制御部である。カメラ制御部150は、例えば、マイクロコンピュータで構成され、所定のプログラムを実行することにより、各種機能を提供する。
【0082】
図5は、カメラ制御部150及びレンズ制御部22が実現するAFに係わる機能のブロック図である。
【0083】
図5に示すように、カメラ制御部150は、所定のプログラムを実行することにより、AF(autofocus)合焦制御部(合焦制御部)150b及びイメージセンサ移動制御部150cとして機能する。また、レンズ制御部22は、所定のプログラムを実行することにより、焦点調節部22aとして機能する。
【0084】
AF合焦制御部150bは、位相差AF処理部132から得られる位相差量に基づいて焦点調節部22a及びイメージセンサ移動制御部150cに駆動指令を出力する。
【0085】
焦点調節部22aは、AF合焦制御部150bからの駆動指令に基づいて、フォーカスレンズ12を移動させて焦点調節を行う。具体的には、フォーカスレンズ位置検出部18で検出されるフォーカスレンズ12の現在位置の情報に基づいて、フォーカスレンズ駆動部16を制御し、フォーカスレンズ12を移動させる。
【0086】
また、焦点調節部22aは、フォーカスレンズ位置検出部18で検出されるフォーカスレンズ12の現在位置の情報をイメージセンサ移動制御部150cに出力する。
【0087】
イメージセンサ移動制御部150cは、焦点調節部22aから出力されるフォーカスレンズ12の現在位置の情報、及び、イメージセンサ110の現在位置の情報に基づいて、イメージセンサ移動駆動部120を制御し、イメージセンサ110の移動を制御する。具体的には、フォーカスレンズ12が合焦するようにイメージセンサ110を移動させ、合焦後は、フォーカスレンズ12の移動に追従ないし同調するようにイメージセンサ110を移動させて、合焦状態を維持させる。
【0088】
なお、レンズの焦点位置の移動とイメージセンサ110のセンサ位置の移動との移動態様は後で説明する。
【0089】
次に、デジタル信号処理部130の主な機能に関して説明する。
【0090】
<第1の実施形態>
図6は、デジタル信号処理部130の主な機能構成例に関して示すブロック図である。デジタル信号処理部130は、撮像制御部200、画像評価部202、及び最適位置判定部204から構成される。なお、以下の説明では画像データの一例として画像を使用して説明する。被写体の合焦状態の画像を含む画像データとは、画像内において、被写体に合焦した領域を揺する画像のことをいう。また画像は、記録用に本撮像され画像であってもよいし、本撮像用の情報量よりも情報量を減じたライブビュー画像用の画像でもよい。
【0091】
撮像制御部200は、複数のセンサ位置の各々で被写体の画像をイメージセンサ110からの元画像データに基づいて取得する。
【0092】
画像評価部202は、撮像制御部200が取得した複数の被写体の画像を解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値を算出する。画像評価部202は、画像を画像解析することにより画像の画質の評価の指標である画像評価値を算出して、画像の画質の評価を行う。なお、画像評価部202が行う画像評価値の算出に関しては、後で詳細に説明をする。
【0093】
最適位置判定部204は、複数のセンサ位置の各々で取得した画像評価値に基づいて、イメージセンサ110の最適位置を判定する。ここで最適位置とは、高画質の画像を撮像することができるイメージセンサ110のセンサ位置である。また高画質とは、一般的な意味での高画質であり、例えば収差が抑制された画像であったり、シェーディングが抑制された画像であったりする。最適位置判定部204は、画像評価部202で算出された画像評価値において最も良い結果が得られたセンサ位置を最適位置として判定する。
【0094】
<最適位置への移動工程>
次に、デジタルカメラ1を使用した撮像方法に関して説明する。図7は、デジタルカメラ1の動作を示すフロー図である。
【0095】
先ず、AF動作開始時に最終的に合焦させるAFエリア114を決定する(ステップS10)。決定されたAFエリア114に関する情報は、AF合焦制御部150bに入力される。AFエリア114の決定は、撮影画角内の被写体の位置等に応じて自動的に決定されてもよいし、又はユーザにより手動で設定されてもよい。なお、決定されたAFエリア114は固定された状態で以下に説明するように、複数のセンサ位置で合焦させて画像評価値を取得する。
【0096】
次に、デジタルカメラ1の操作部140であるシャッターボタンが半押しされ、オートフォーカス機能が作動しAF合焦制御部150bにより合焦される(ステップS11)。具体的には、イメージセンサ110の位置は初期位置に固定された状態で焦点調節部22aによりフォーカスレンズ12が移動されて合焦される。ここでイメージセンサ110の初期位置は、イメージセンサ移動駆動部120によって移動できるセンサ位置の中央であってもよいし、過去の撮影における最適位置判定部204の判定結果に基づいて決定した位置であってもよい。そして合焦後、撮像制御部200により画像が取得され(撮像制御ステップ)、画像評価部202により画像評価値が算出される(ステップS12:画像評価ステップ)。
【0097】
次に、焦点調節部22aによりフォーカスレンズ駆動部16が駆動され交換レンズ10の焦点位置が移動され、その交換レンズ10の焦点位置の移動をAF合焦制御部150bにより検出する(ステップS13:焦点調節ステップ)。その後、イメージセンサ移動制御部150cによりイメージセンサ110のセンサ位置が移動され(ステップS14:イメージセンサ移動制御ステップ)、AF合焦制御部150bにより合焦される(ステップS15:合焦制御ステップ)。合焦後、撮像制御部200により画像が取得され(撮像制御ステップ)、画像評価部202により画像評価値が算出される(ステップS16:画像評価ステップ)。その後画像評価部202により、スキャン処理が終了したかが判定され(ステップS17)、スキャン処理が終了していない場合にはスキャン処理が継続される。なお、ここでスキャン処理とはステップS13からステップS17の工程を意味し、各センサ位置において画像評価値の算出が行われることを意味する。スキャン処理が終了すると、最適位置判定部204により最適位置が判定され、イメージセンサ110はイメージセンサ移動制御部150cにより最適位置に移動する(ステップS18)。なお、上述の説明では交換レンズ10の焦点位置を先に移動させて、その後にイメージセンサ110を移動させて合焦させる例について説明をしたが、イメージセンサ110を先に移動させて、その後に交換レンズ10の焦点位置を移動させて合焦をさせてもよい。
【0098】
<イメージセンサのセンサ位置と交換レンズの焦点位置の移動>
次に、イメージセンサ110のセンサ位置と交換レンズ10の焦点位置との移動に関して説明する。
【0099】
≪位相差検出方式によるオートフォーカス≫
図8は、イメージセンサ110の移動と交換レンズ10の焦点位置に関して示した図である。なお、図8に示す場合は位相差検出画素118を使用してフォーカスを合わせるオートフォーカス機能が使用される場合である。
【0100】
図8において、縦軸は光軸方向の前方及び後方が示されており、横軸には時間が示されている。センサ位置は太線L1で示されており、交換レンズ10の焦点位置は細線L2で示されている。
【0101】
シャッターボタンが半押しにされることにより、オートフォーカスが時間T1で開始される。その後、焦点調節部22aにより、交換レンズ10の焦点位置が移動される。そして、時間T2にてセンサ位置と交換レンズ10の焦点位置が合焦する(図では太線L1と細線L2とが重なることで合焦を示す)(図7のステップS11に相当)。ここで、合焦状態で画像を取得し画像評価値を算出する(図7のステップS12に相当)。その後、時間T3において、フォーカスレンズ駆動部16が駆動され交換レンズ10の焦点位置が移動され(図7のステップS13に相当)、次にイメージセンサ移動制御部150cによりイメージセンサ110のセンサ位置が移動される(図7のステップS14に相当)。時間T5において、時間T2とは異なるセンサ位置において合焦し(図7のステップS15に相当)、合焦状態において、画像を取得し画像評価値が算出される(図7のステップS16に相当)。
【0102】
その後、時間T6までスキャンが行われ、時間T7に交換レンズ10の焦点位置およびイメージセンサ110のセンサ位置は最適位置Wに移動する(図7のステップS18に相当)。
【0103】
≪コントラスト方式によるオートフォーカス≫
図9は、図8と同様の図であり、コントラスト方式にるオートフォーカス機能が使用される場合である。
【0104】
オートフォーカスが時間T1で開始される。その後、焦点調節部22aにより、交換レンズ10の焦点位置が移動される。そして、時間T2にてセンサ位置と交換レンズ10の焦点位置が合焦する(図7のステップS11に相当)。ここで、合焦状態で画像を取得し画像評価値を算出する(図7のステップS12に相当)。その後、時間T3において、フォーカスレンズ駆動部16が駆動され交換レンズ10の焦点位置が移動され(図7のステップS13に相当)、次にイメージセンサ移動制御部150cによりイメージセンサ110のセンサ位置が移動される(図7のステップS14に相当)。ここで、イメージセンサ110はコントラスト方式により焦点を検出する。時間T5において、時間T2とは異なるセンサ位置において合焦し(図7のステップS15に相当)、合焦状態において、画像を取得し画像評価値が算出される(図7のステップS16に相当)。
【0105】
≪変形例1:交換レンズの焦点位置とイメージセンサが追従する場合≫
図10は、交換レンズ10の焦点位置とイメージセンサ110とが追従するように作動する例である。このように交換レンズ10の焦点位置とイメージセンサ110を動作させるためには、交換レンズ10の焦点位置が移動した場合のセンサ位置の移動量を予めにカメラ側で設定される(フォーカスレンズ12の移動による焦点位置の変化により、センサの位置を算出することが必要となる)。
【0106】
オートフォーカスが時間T1で開始される。焦点調節部22aにより、交換レンズ10の焦点位置が移動される。その後、時間T2にてセンサ位置と交換レンズ10の焦点位置が合焦し、合焦した状態を保ちつつ光軸前方へ移動する。そして合焦しながら移動する際にイメージセンサ110は各センサ位置において画像を出力する。なお、センサ位置は連続的な位置であってもよいし、離散的な位置であってもよい。
【0107】
予め設定された光軸の前後方向に合焦を維持しつつ、イメージセンサ110は移動し画像を出力する。時間T3において、予め設定された距離の移動が終了する。その後、時間T4において、イメージセンサ110から出力された画像の画像評価値に基づいて最適位置Wが判定され、交換レンズ10の焦点及びイメージセンサ110が最適位置Wに移動し合焦する。オートフォーカス機能が使用された場合には、例えばこのようにフォーカスレンズ12及びイメージセンサ110が移動して、最適位置が判定される。
【0108】
<画像評価値>
次に、画像評価部202が行う画像評価値の算出に関して説明する。画像評価部202は、各センサ位置で取得される画像の画質に関する評価値である画像評価値を算出する。画像評価値は、例えば画像におけるボケ量、又は画像におけるシェーディングの発生程度に対応する値である。例えば画像評価値に用いられるボケ量は、以下に示す各収差に応じて発生するものである。
【0109】
≪収差≫
画像評価部202は、画像の収差に関する画像評価値を算出する。ここで収差とは、色収差(軸上色収差、倍率色収差)、単色収差(ザイデルの5収差)が含まれる。
【0110】
具体例として、画像評価部202が球面収差に関する画像評価値を算出する場合について説明する。
【0111】
通常、デジタルカメラ1において、設計で想定している距離により球面収差の補正が行われている。したがって、フォーカスレンズ12の位置、交換レンズ10の焦点位置、及びイメージセンサ110のセンサ位置の相関関係が設計値と異なる場合には、球面収差補正が上手く機能しなく画像にボケが発生する。
【0112】
図11及び図12は、異なるセンサ位置で取得される画像における球面収差について説明する図である。図11は、バックフォーカスが設計値からズレていなく、球面収差が理想的に抑制されている場合を示している。図12は、バックフォーカスが設計値からズレており球面収差の抑制されていない場合を示している。
【0113】
図11では、センサ位置212において画像214が取得される。センサ位置212は設計値であり、イメージセンサ110がセンサ位置212にある場合には、球面収差が抑制された画像214を取得することができる。画像214は、コントラストが高く、被写体像の先鋭度も高い画像である。
【0114】
一方で図12では、設計値であるセンサ位置212とは異なるセンサ位置216において画像218が取得されている。イメージセンサ110がセンサ位置216にある場合には、球面収差が抑制されていないためボケが抑制されていない画像が取得される。画像218は、コントラストが低く、被写体像の先鋭度も低い画像となる。
【0115】
画像評価部202は、球面収差に関する画像評価値を算出する場合には、例えば画像のコントラストを示す指標を画像評価値として算出する。例えば画像評価部202は、画像から取得される空間周波数特性に基づいて先鋭度を算出し、その先鋭度を画像評価値とする。
【0116】
次の具体例として、画像評価部202が色収差に関する画像評価値を算出する場合について説明する。
【0117】
画像評価部202は、画像から取得される色ずれ量に基づいて画像評価値を算出する。
【0118】
ここで色ずれ量とは、光学系に起因する横色収差(倍率色収差)と縦色収差(軸上色収差)による色ずれを表す任意の指標であり、異なる色の間で生じる画像の位置ずれを直接的又は間接的に示すデータ類によって表現可能である。
【0119】
倍率色収差に関する画像評価値の算出は一例として次のように行うことができる。画像中のエッジ部を中心として局所的なウィンドウを設定して該ウィンドウ内のG配列(Gフィルタを有する画素の画素値)を取得し、さらにウィンドウを変位させた位置にてR配列(Rフィルタを有する画素の画素値)を取得する。次に、G配列における信号レベルの平均値に対してR配列における信号レベルの平均値が一致するようにR配列の各信号レベルを調整した後、G配列とR配列との単位要素間の差分の絶対値の和を重ね合わせ誤差として取得する。そして、G配列に対するR配列の変位幅を変化させながら重ね合わせ誤差が最小となる変位幅をRG間の色ずれ幅とし、該色ずれ幅を像高で除することでRG間の倍率差を算出(検出)する。
【0120】
軸上色収差に関する画像評価値の算出は一例として次のように行うことができる。フォーカス状態が変化すると軸上色収差量が変化するため、R画素とG画素との倍率色収差による色ずれ量が異なって見える。複数のセンサ位置で取得した画像間の色ずれ量の比較することで軸上色収差量、倍率色収差を含めた色収差の影響を評価することが出来る。
【0121】
≪シェーディング≫
また画像評価部202は、画像のシェーディング特性に関する画像評価値を算出する。ここで、シェーディング特性とは、光学系に起因するシェーディングを表す任意の指標であり、シェーディングによる減光度分布(輝度ムラ)を直接的又は間接的に示すデータ類によって表現可能である特性のことをいう。
【0122】
図13図14、及び図15は、シェーディング特性がイメージセンサ110を移動させることにより変わることを説明する図である。具体的にはイメージセンサ110のセンサ位置を変えることにより、イメージセンサ110に入射する入射光線角が変わることを説明する図である。
【0123】
図13は、フォーカスレンズ12とイメージセンサ110の位置関係を概略的に示す図であり、図14は、図13のセンサ位置220での画素への光線Mの入射を示す図であり、図15は、図13のセンサ位置222での画素への光線Mの入射を示す図である。
【0124】
イメージセンサ110がセンサ位置220にある場合には、入射光線角がずれている場合であり、光線Mが中心画素113bでは受光されているが、画素端113a及び画素端113cでは受光されていない(図14)。交換レンズ10の入射光線角と画素ずらし量とは、交換レンズ10とイメージセンサ110との組合せを想定して設計されているが、一方で、想定された設計値からズレる場合には、入射光線角が合わずに画素端において光線がダイオード(画素)に届かなくなる。
【0125】
このような場合にイメージセンサ110を移動させると、入射光線の角度を変えることができる。図13に示すようにイメージセンサ110をセンサ位置220からセンサ位置222に移動させる。図15に示すように、イメージセンサ110がセンサ位置222に移動すると光線Mの入射光線角が変化し、そして、マイクロレンズ111を通過した光線Mは画素端113a及び画素端113cにおいても受光されようになる。
【0126】
画像評価部202は、シェーディング特性を、例えば画像の端部の画素の値と、画像の中心の画素の値とを比較することにより取得する。具体的には画像評価部202は、「画像の4隅の画素端の信号値の平均」を「画像の中心の画素の信号値」で除算することにより得られる光量比を画像評価値として算出する。画像評価値として算出される光量比は1に近づくほど好ましい。なお、画像評価部202は、所定の領域の画素の信号値を比較することにより、画像評価値を算出してもよい。
【0127】
≪画像評価値の算出方法≫
画像評価部202は、様々な算出方法により、各センサ位置で取得された画像の画像評価値を算出する。画像評価部202は、画像において単数または複数の箇所の画像評価値を算出する。画像評価値を算出する箇所として、AFエリア114、AFエリア114および周辺位置である。なお、AFエリア114は、ユーザが焦点を合わせることを意図する被写体の位置、すなわち被写体位置である。
【0128】
画像評価部202は、上述の箇所におけるコントラスト、色ずれ、シェーディング特性により画像評価値を算出する。なお、ユーザ設定等により、画像評価値は重み付けを行ってもよい。また、例えば周辺位置ではシェーディング特性による画像評価値を算出し、AFエリアではコントラストによる画像評価値を算出してもよい。
【0129】
図16は、合焦した画像の画像評価値とイメージセンサ110のセンサ位置の関係の一例を示す図である。図16では、縦軸が画像評価値を示し、横軸がイメージセンサ110のセンサ位置を示している。画像のAFエリア(被写体位置)R1は、被写体が合焦している画像の中心付近の領域であり位相差検出画素118を含む領域である。画像の周辺位置R2では、被写体が合焦しているが画像の周辺位置の領域である。ここで、周辺位置とはAFエリア114の被写体と同じく、ユーザが焦点を合わせたいと思う領域である。すなわち、周辺位置は、デジタルカメラ1からの距離がAFエリア114の被写体と同じ領域である。例えば、AFエリア114に人の顔がある場合に、周辺位置はその近傍領域の人の胴体部分のことである。画像のAFエリアR1では、AFエリアR1で合焦するように、イメージセンサ110と交換レンズ10の焦点位置を調整しているためAFエリアR1では画像評価値は比較的変化しない。AFエリアR1は、被写体位置として、図7のステップS10において決定されたAFエリア(AFエリア決定(ステップS10)では、複数あるAFエリアのうち、合焦するAFエリアが決定される)の画像評価値が算出されている。なお、図16ではAFエリア決定(ステップS10)で決定されたAFエリア内の画像により評価値を算出したが、AFエリアの一部分を抽出して画像評価値を算出しても良いし、複数のAFエリアを拡張した範囲で画像評価値を算出しても良い。
【0130】
また画像評価部202は、複数の種類の画像評価値を算出することができる。例えば画像評価部202は、収差(球面収差)に関する画像評価値及び色ずれに関する画像評価値を算出する。この場合、最適位置判定部204は、画像評価値の合計により最適位置を判定しても良いし、画像評価値の種類に応じて重み付けをして画像評価値を合計しても良い。例えば、最適位置判定部204は、色ずれは画像処理で補正し易いため、色ずれに関する画像評価値の重み付けを軽くし、球面収差の画像評価値の重み付けを重くして、画像評価値を総合的に判定する。また、最適位置判定部204は、ユーザの操作部140を介しての指令により、どの種類の画像評価値を優先させるか決定してもよい。
【0131】
以上説明したように本形態では、取得された複数の画像を解析して複数のセンサ位置の各々における画像評価値が算出されるので、画像を直接的に解析して得られた画像評価値に基づいて、画質の良い画像が得られるセンサ位置を得ることができる。
【0132】
上記実施形態において、各種の処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造は、次に示すような各種のプロセッサ(processor)である。各種のプロセッサには、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路などが含まれる。
【0133】
1つの処理部は、これら各種のプロセッサのうちの1つで構成されていてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサ(例えば、複数のFPGA、あるいはCPUとFPGAの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントやサーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組合せで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。
【0134】
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
【0135】
上述の各構成及び機能は、任意のハードウェア、ソフトウェア、或いは両者の組み合わせによって適宜実現可能である。例えば、上述の処理ステップ(処理手順)をコンピュータに実行させるプログラム、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(非一時的記録媒体)、或いはそのようなプログラムをインストール可能なコンピュータに対しても本発明を適用することが可能である。
【0136】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態に関して説明する。本実施形態では、画像評価値が行われた画像がメモリに保存され、保存された画像を合成して合成画像が生成される。
【0137】
図17は、本実施形態のカメラ制御部150とデジタル信号処理部130との機能構成例を示す図である。カメラ制御部150はモード設定部206を有し、デジタル信号処理部130は、撮像制御部200、画像評価部202、最適位置判定部204、保存決定部208、及び合成画像生成部210で構成されている。なお、図6で既に説明を行った箇所は、同じ符号を付し説明は省略する。
【0138】
モード設定部206は、AF合焦制御部150b、撮像制御部200、及び画像評価部202を動作させる画像評価モードを設定する。具体的には、モード設定部206は、ユーザからの操作部140を介しての指令に基づいて、画像評価モードをデジタルカメラ1において設定する。画像評価モードにおいては、通常撮像とは異なり、上述したようにイメージセンサ110が移動しつつ画像を出力し、その画像から画像評価値が算出される。すなわち、画像評価モードが設定されると、AF合焦制御部150b、撮像制御部200、及び画像評価部202が動作準備又は動作が行われる。例えばモード設定部206は、マウント102に撮像レンズが装着されると、撮像レンズがカメラ本体100と通信可能な場合には、モード設定部206は装着された撮像レンズの種類に応じて自動で画像評価モードを設定する。
【0139】
保存決定部208は、複数のセンサ位置の各々で取得した画像評価値に基づいて、メモリに保存する画像を決定する。具体的に保存決定部208は、所定の閾値を用いて、メモリに保存する画像を決定する。例えば、保存決定部208は、画像評価値が閾値以上である高評価の画像をメモリに保存する。ここで画像が保存されるメモリとしては、例えばメモリカードI/Fに装着されたメモリカード136が用いられる。
【0140】
合成画像生成部210は、メモリに保存された画像を合成する。合成画像生成部210が行う画像合成は公知の技術により行われる。例えば合成画像生成部210は、画像の中心の領域では球面収差の抑制を優先させ、画像の隅ではシェーディング特性を優先させる場合には、後で説明するブラケット撮影(撮像)により、球面収差に関する最適位置での画像と、シェーディング特性に関する最適位置での画像とをブラケット撮影により取得する。そして、ブラケット撮影により取得した画像を合成することにより、所望の合成画像を得る。
【0141】
次に、本実施形態のデジタルカメラ1を使用した撮像方法に関して説明する。図18は、デジタルカメラ1の動作を示すフロー図であり、各種の最適位置でブラケット撮影が行われる場合を示す。
【0142】
先ず、モード設定部206は、ユーザからの指令により、画像評価モードが設定されているかを判定する(ステップS20)。画像評価モードが設定されていない場合には、通常撮像が行われる(ステップS28)。なお、ブラケット撮影を行う場合には、画像評価値の種類をユーザは入力する。例えば、収差及びシェーディングに関しての最適位置でブラケット撮影を行うように、ユーザは入力する。
【0143】
モード設定部206が画像評価モードの設定がされていると判定した場合には、デジタルカメラ1は画像評価値の算出動作に遷移する。
【0144】
オートフォーカス機能が作動し、AF合焦制御部150bにより、焦点調節部22aが動作し合焦される(ステップS21)。その後、スキャン処理が行われる(ステップS22)(スキャン処理に関しては図7のステップS13からステップS17を参照)。スキャン処理後に各センサ位置で得られた画像評価値に基づいて、最適位置判定部204が最適位置を判定し、イメージセンサ移動制御部150cはイメージセンサ110を最適位置に移動させる(ステップS23)。イメージセンサ110が最適位置に移動したのちに撮像が行われ(ステップS24)、保存決定部208は得られた画像をメモリに保存する(ステップS25)。その後、設定された全ての種類の画像評価値の最適位置において画像を取得したか最適位置判定部204で判定される(ステップS26)。設定された全ての種類の画像評価値の最適位置において画像が取得された場合には、合成画像生成部210により、画像合成が行われる(ステップS27)。例えば合成画像では、画像の中心が収差に関する最適位置で撮像された画像が使用され、画像の周辺はシェーディングに関する最適位置で撮像された画像が使用される。
【0145】
<その他>
≪マニュアルフォーカス≫
上述の説明では、オートフォーカス機能を使用して焦点を調節する場合について説明をしてきたが、マニュアルフォーカス機能(マニュアルフォーカス操作)を使用して焦点調節指示をAF合焦制御部150bに変わって出力する場合においても本発明を適用することができる。
【0146】
図19は、マニュアルフォーカスにより交換レンズ10の焦点が移動し、イメージセンサ110が交換レンズ10の焦点に追従して移動しながら、最適位置判定部204は逐次最適位置の判定を行う。なお、図8で既に説明を行っている箇所は同じ符号を付し説明は省略する。
【0147】
時間T1においてスキャン処理が開始される。スキャン処理と同時に、画像評価部202は各画像の画像評価値を算出し、最適位置判定部204は画像評価値に基づいて逐次最適位置を判定する。時間T1と時間T2との間では、イメージセンサ110が位相差検出画素118を使用して合焦を補助し合焦を維持するよう追従している。位相差検出画素118のデータを用いて、ユーザによるフォーカスレンズ12の移動に合わせて、センサを移動し合焦させるため、追従にはタイムラグがあるが、図19では省略されている。時間T2において、最適位置判定部204は、以後の移動方向には最適位置が検出されないと判定し、それまで得られていた画像評価値に基づく最適位置に移動する。時間T2と時間T3との間のL2では、ユーザのマニュアルフォーカス操作にフォーカスレンズ12の移動がL2で示されている。また、時間T2と時間T3との間のL1では、画像評価値が悪化方向のため追従を止める、または定められたセンサ移動範囲内で追従を止める形態が示されている。
【0148】
時間T3においてスキャン処理が再度開始され、時間T4までスキャン処理が行われる。時間T3から時間T4までの間では上述したようにフォーカスレンズ12にイメージセンサ110が追従し、時間T1から時間T2のスキャン処理と同様に、最適位置判定部204は最適位置を逐次判定する。時間T4では、画像評価値が悪化方向のため、イメージセンサ110はフォーカスレンズ12への追従をやめて、最適位置に移動する。
【0149】
≪レンズの他の例≫
デジタルカメラ1に使用される撮像レンズとして交換レンズ10を用いて説明をしたが、これに限定されるものではなく、交換式でないレンズを有するデジタルカメラ1においても本発明は適用される。
【0150】
また、フォーカスレンズ12の移動方式として様々なものが用いられる。図20は、デジタルカメラ1に好適に使用される撮像レンズの例を示す図である。
【0151】
撮像レンズ250では、前方に設けられた第1のレンズ群270が移動し、後方に設けられた第2のレンズ群272が固定されている。第1のレンズ群270が移動することにより、撮像レンズ250の焦点位置が移動させられる。
【0152】
撮像レンズ252では、前方に設けられた第1のレンズ群270が固定され、後方に設けられた第2のレンズ群272が移動する。第2のレンズ群272が移動することにより、撮像レンズ250の焦点位置が移動させられる。
【0153】
撮像レンズ254では、前方に設けられた第1のレンズ群270が固定され、中間に設けられた第2のレンズ群272が移動し、後方に設けられた第3のレンズ群274が固定されている。第2のレンズ群272が移動することによって、撮像レンズ254の焦点位置が移動させられる。
【0154】
撮像レンズ256では、前方に設けられた第1のレンズ群270が移動し、後方に設けられた第2のレンズ群272が移動する。第1のレンズ群270及び第2のレンズ群272は移動速度が異なり、第1のレンズ群270及び第2のレンズ群272が動くことにより、撮像レンズ256の焦点位置が変えられる。
【0155】
以上で本発明の例に関して説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0156】
1 :デジタルカメラ
4 :画像
10 :交換レンズ
12 :フォーカスレンズ
14 :絞り
16 :フォーカスレンズ駆動部
18 :フォーカスレンズ位置検出部
20 :絞り駆動部
22 :レンズ制御部
22a :焦点調節部
100 :カメラ本体
102 :マウント
110 :イメージセンサ
112 :撮像面
113a :画素端
113c :画素端
114 :AFエリア
116 :通常画素
118 :位相差検出画素
118A :第1位相差検出画素
118B :第2位相差検出画素
120 :イメージセンサ移動駆動部
122 :イメージセンサ位置検出部
124 :イメージセンサ駆動部
126 :アナログ信号処理部
128 :ADC
130 :デジタル信号処理部
132 :位相差AF処理部
134 :メモリカードインタフェース
136 :メモリカード
138 :表示部
140 :操作部
150 :カメラ制御部
150b :AF合焦制御部
150c :イメージセンサ移動制御部
200 :撮像制御部
202 :画像評価部
204 :最適位置判定部
206 :モード設定部
208 :保存決定部
210 :合成画像生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20