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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-28
(45)【発行日】2022-01-19
(54)【発明の名称】過充電防止装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20220112BHJP
   H02H 7/18 20060101ALI20220112BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20220112BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20220112BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20220112BHJP
   H01M 10/6572 20140101ALI20220112BHJP
   H01M 10/633 20140101ALI20220112BHJP
   H01M 10/6563 20140101ALI20220112BHJP
【FI】
H02J7/02 H
H02H7/18
H01M10/44 P
H01M10/48 P
H01M10/613
H01M10/6572
H01M10/633
H01M10/6563
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019529262
(86)(22)【出願日】2018-02-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-23
(86)【国際出願番号】 KR2018001819
(87)【国際公開番号】W WO2018194249
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2019-06-14
(31)【優先権主張番号】10-2017-0049372
(32)【優先日】2017-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジェ-チャン
(72)【発明者】
【氏名】キム、スー-リョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ヒュン-シク
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ヒョン-ジン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ウォン-テ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ヤン-リム
【審査官】右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-146159(JP,A)
【文献】特開2008-123868(JP,A)
【文献】特表2014-507921(JP,A)
【文献】特開2012-244812(JP,A)
【文献】特開2008-010295(JP,A)
【文献】特開2008-288109(JP,A)
【文献】特開2015-119605(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0009600(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/02
H02H 7/18
H01M 10/44
H01M 10/48
H01M 10/613
H01M 10/6572
H01M 10/633
H01M 10/6563
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大電流の経路内で相互直列接続した複数のセルスタックの過充電を防止するための装置であって、
前記複数のセルスタックにおける各セルスタックの電圧を測定し、測定された電圧を示す第1モニタリング信号を生成する電圧測定部と、
前記各セルスタックの代わりに前記大電流の経路を構成するバイパス経路を選択的に提供するように構成された電流調整部と、
前記大電流の経路から選択的に前記各セルスタックを電気的に分離する断路部と、
前記電圧測定部及び前記電流調整部と通信可能に接続するコントローラと、
前記各セルスタックに提供されるバイパス経路を通して流れる充電電流に応じて、前記断路部によって前記大電流の経路から電気的に分離されている各セルスタックに放電経路を提供する放電誘導部と、を含み、
前記コントローラが、前記電圧測定部からの第1モニタリング信号に基づき、前記電流調整部を制御する過充電防止装置。
【請求項2】
前記コントローラが、前記電圧測定部からの第1モニタリング信号に基づき、前記複数のセルスタックのうち過充電されたセルスタックが存在するかを判定し、
過充電されたセルスタックが存在する場合、過充電されたセルスタックにバイパス経路を提供するように前記電流調整部を制御する請求項1に記載の過充電防止装置。
【請求項3】
前記電流調整部が、複数のバイパス回路を含み、
前記複数のバイパス回路における各バイパス回路が、前記各セルスタックに並列接続した複数のバイパススイッチを含む請求項1または2に記載の過充電防止装置。
【請求項4】
前記コントローラが、前記電圧測定部からの第1モニタリング信号に基づき、前記複数のセルスタックのうち過充電されたセルスタックが存在するかを判定し、
過充電されたセルスタックが存在する場合、前記過充電されたセルスタックに並列接続した複数のバイパススイッチのうち少なくとも一つをオン状態に制御する請求項3に記載の過充電防止装置。
【請求項5】
前記各セルスタックに供給される充電電流を測定し、測定された充電電流を示す第2モニタリング信号を生成する電流測定部をさらに含む請求項4に記載の過充電防止装置。
【請求項6】
前記コントローラが、前記電圧測定部からの第1モニタリング信号及び前記電流測定部からの第2モニタリング信号に基づき、前記複数のセルスタックのうち少なくとも一つの内部抵抗値を算出する請求項5に記載の過充電防止装置。
【請求項7】
前記コントローラが、前記過充電されたセルスタックに並列接続した複数のバイパススイッチうち、前記過充電されたセルスタックの内部抵抗値に対応する個数のバイパススイッチをオン状態に制御し、残りのバイパススイッチをオフ状態に制御する請求項6に記載の過充電防止装置。
【請求項8】
前記各セルスタックを冷却するように構成された冷却部をさらに含み、
前記冷却部が、各々前記各セルスタックに提供されたバイパス経路を通して供給される充電電流によって動作し、前記各セルスタックを冷却する複数の冷却素子を含む請求項1から7のいずれか一項に記載の過充電防止装置。
【請求項9】
前記複数の冷却素子における各冷却素子が、吸熱部及び放熱部を有し、前記吸熱部が前記放熱部よりも前記各セルスタックに隣接するように配置されたペルチェ素子である請求項8に記載の過充電防止装置。
【請求項10】
前記電圧測定部が、各々前記各セルスタックに並列接続した複数の電圧センサーを含む請求項1からのいずれか一項に記載の過充電防止装置。
【請求項11】
請求項1から請求項10のうちいずれか一項に記載の過充電防止装置と、
相互直列接続する複数のセルスタックと、を含み、
前記過充電防止装置は、前記各セルスタックに対する過充電防止動作を行うバッテリーパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過充電防止装置及び方法に関し、より詳しくは、バッテリーパックに含まれる複数のセルスタックの各々を過充電から保護するための装置及び方法に関する。
【0002】
本出願は、2017年4月17日出願の韓国特許出願第10-2017-0049372号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に援用される。
【背景技術】
【0003】
最近、ノートブックPC、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急増し、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化するにつれ、反復的な充放電の可能な高性能バッテリーについての研究が活発に進行しつつある。
【0004】
現在、商用化したバッテリーとしては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウムバッテリーなどがあり、このうち、リチウムバッテリーは、ニッケル系のバッテリーに比べてメモリー効果がほとんど起こらず、充放電が自由で、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0005】
電気自動車などに搭載されるバッテリーパックは、相互直列または並列に接続する複数のセルスタックを含むことが通常である。この際、各セルスタックは、一つまたは相互直列接続した二つ以上の電池セルを含む。
【0006】
このようなバッテリーパックに含まれた各々のセルスタックの状態は、BMS(Battery Management System)が搭載されたコントローラによってモニタリングされる。コントローラは、各セルスタックからモニタリングされた状態に基づき、バランシング動作、冷却動作、充電動作、放電動作などを制御するための信号を出力し得る。
【0007】
バッテリーパックに充電電流が供給されることによって、各セルスタックの電圧は、だんだん上昇して過充電され得る。過充電によってセルスタックが爆発するなどの危険状況が発生し得ることから、過充電を防止するための従来技術として特許文献1が存在する。下記の特許文献1によるバッテリーパックは、バッテリー(前記セルスタックに対応)及び電流遮断装置を含み、バッテリーに過電圧が発生する場合、電流遮断装置がバッテリーを大電流経路から電気的に分離する。
【0008】
ところが、バッテリーの過充電時に単にバッテリーを大電流経路から電気的に分離してしまう場合、問題が発生し得る。例えば、電気自動車に搭載されるバッテリーパックのバッテリーが大電流経路から電気的に分離する場合、電気自動車が急に停止してしまう危険がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0017043号公報(2014年2月11日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、バッテリーパックに含まれた一部のセルスタックが過充電された場合、充電電流が過充電された一部のセルスタックをバイパスして残りのセルスタックに供給されるようにする装置及び方法を提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的及び長所は、下記する説明によって理解でき、本発明の実施例によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を達成するため、本発明の多様な実施例は次のようである。
【0013】
本発明の一面による過充電防止装置は、大電流の経路内で相互直列接続した複数のセルスタックの過充電を防止するためのものである。前記過充電防止装置は、前記各セルスタックの電圧を測定し、測定された電圧を示す第1モニタリング信号を生成する電圧測定部と、前記各セルスタックにバイパス経路を選択的に提供するように構成された電流調整部と、前記電圧測定部及び前記電流調整部と通信可能に接続するコントローラと、を含む。前記コントローラは、前記電圧測定部からの第1モニタリング信号に基づき、前記電流調整部を制御する。
【0014】
また、前記コントローラは、前記電圧測定部からの第1モニタリング信号に基づき、前記複数のセルスタックのうち過充電されたセルスタックが存在するかを判定し、過充電されたセルスタックが存在する場合、過充電されたセルスタックにバイパス経路を提供するように前記電流調整部を制御し得る。
【0015】
また、前記電流調整部は、複数のバイパス回路を含む。前記各バイパス回路は、前記各セルスタックに並列接続した複数のバイパススイッチを含み得る。
【0016】
また、前記コントローラは、前記電圧測定部からの第1モニタリング信号に基づき、前記複数のセルスタックのうち過充電されたセルスタックが存在するかを判定し、過充電されたセルスタックが存在する場合、前記過充電されたセルスタックに並列接続した複数のバイパススイッチのうち少なくとも一つをオン状態に制御し得る。
【0017】
また、前記各セルスタックに供給される充電電流を測定し、測定された充電電流を示す第2モニタリング信号を生成する電流測定部をさらに含み得る。
【0018】
また、前記コントローラは、前記電圧測定部からの第1モニタリング信号及び前記電流測定部からの第2モニタリング信号に基づき、前記複数のセルスタックのうち少なくとも一つの内部抵抗値を算出し得る。
【0019】
また、前記コントローラは、前記過充電されたセルスタックに並列接続した複数のバイパススイッチうち、前記過充電されたセルスタックの内部抵抗値に対応する個数のバイパススイッチをオン状態に制御し、残りのバイパススイッチをオフ状態に制御し得る。
【0020】
また、前記各セルスタックを冷却するように構成された冷却部をさらに含み得る。前記冷却部は、各々前記各セルスタックに提供されたバイパス経路を通して供給される充電電流によって動作し、前記各セルスタックを冷却する複数の冷却素子を含み得る。
【0021】
また、前記各冷却素子は、吸熱部及び放熱部を有し、前記吸熱部が前記放熱部よりも前記各セルスタックに隣接するように配置されたペルチェ素子であり得る。
【0022】
また、前記電圧測定部は、各々前記各セルスタックに並列接続した複数の電圧センサーを含み得る。
【0023】
本発明の他面によるバッテリーパックは、前記過充電防止装置と、相互直列接続する複数のセルスタックと、を含む。前記過充電防止装置は、前記各セルスタックに対する過充電防止動作を行う。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施例によれば、バッテリーパックに含まれた複数のセルスタックのうち一部が過充電された場合、充電電流の少なくとも一部が過充電された各セルスタックをバイパスして残りのセルスタックに供給され得る。したがって、一部のセルスタックが過充電状態に至るとしても、過充電されていない残りのセルスタックを継続的に充電することができる。
【0025】
また、バッテリーパックに含まれた複数のセルスタックのうち、過充電されたセルスタックを大電流経路から電気的に分離し得る。ここで、大電流経路から電気的に分離した各セルスタックの代わりに大電流経路を構成するバイパス経路がバッテリーパック内に提供される。したがって、一部のセルスタックが大電流経路から電気的に分離しても、過充電されていない残りのセルスタックを充放電することができる。
【0026】
また、大電流経路から電気的に分離した各セルスタックの代わりに大電流経路を構成する各バイパス経路の抵抗値を調節することができる。この場合、各バイパス経路の抵抗値が大電流経路から電気的に分離した各セルスタックの内部抵抗値によって調節されることで、大電流経路に電気的に接続したままで残っている各セルスタックに過電流が供給されないようにすることができる。
【0027】
本発明の効果は前述の課題に制限されず、言及していないさらに他の効果は、請求範囲の記載から当業者にとって明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【0029】
図1】本発明の一実施例によるバッテリーパックの概略的な構成を示す図である。
【0030】
図2図1に示したバッテリーパックの一具現例を示す。
【0031】
図3図2に示したバイパス回路の相異なる具現例を示す図である。
【0032】
図4図2に示したバイパス回路の相異なる具現例を示す図である。
【0033】
図5図2に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。
【0034】
図6図2に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。
【0035】
図7図2に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。
【0036】
図8図1に示したバッテリーパックの相異なる具現例を示す。
【0037】
図9図1に示したバッテリーパックの相異なる具現例を示す。
【0038】
図10図9に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。
【0039】
図11図9に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。
【0040】
図12図9に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。
【0041】
図13図9に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。
【0042】
図14図1に示したバッテリーパックの相異なる具現例を示す。
【0043】
図15図1に示したバッテリーパックの相異なる具現例を示す。
【0044】
図16図1に示したバッテリーパックの相異なる具現例を示す。
【0045】
図17】本発明の他の実施例による過充電防止方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0047】
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0048】
また、本発明に関連する公知の機能または構成についての具体的な説明が、本発明の要旨を不要にぼやかすと判断される場合、その説明を略する。
【0049】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素のうちいずれか一つを残りと区別する目的として使用され、このような用語によって構成要素が限定されることではない。
【0050】
なお、明細書の全体にかけて、ある部分が、ある構成要素を「含む」とするとき、これは特に反する記載がない限り、他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書に記載の「制御ユニット」のような用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を示し、これはハードウェアやソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの結合せにより具現され得る。
【0051】
さらに、明細書全体に亘って、ある部分が他の部分と「連結(接続)」されているとするとき、これは、「直接的に連結(接続)」されている場合のみならず、その中間に他の素子を介して「間接的に(接続)」されている場合も含む。
【0052】
図1は、本発明の一実施例によるバッテリーパック1の概略的な構成を示す図である。
【0053】
図1を参照すれば、バッテリーパック1は、バッテリーモジュール10及び過充電防止装置100を含む。バッテリーモジュール10は、複数のセルスタック20を含む。過充電防止装置100は、基本的に、電圧測定部110、電流調整部120及びコントローラ170を含み、選択的に、断路部140、電流測定部150及び冷却部160のうち少なくとも一つをさらに含み得る。また、過充電防止装置100が断路部140を含む場合、放電誘導部180が追加され得る。
【0054】
複数のセルスタック20は、相互直列接続し、バッテリーパック1の二つの電源端子の間の大電流経路上に設置される。
【0055】
電圧測定部110は、各セルスタック20の電圧を測定し、測定された電圧を示す第1モニタリング信号を生成する。電圧測定部110によって生成した第1モニタリング信号は、コントローラ170に伝送される。
【0056】
電流調整部120は、各セルスタック20に並列接続するバイパス経路を選択的に提供するように構成される。即ち、電流調整部120は、複数のセルスタック20に個別的にバイパス経路を提供できる。即ち、電流調整部120は、一部のセルスタック20のみにバイパス経路を提供し、残りのセルスタック20にはバイパス経路を提供しないことが可能である。
【0057】
各バイパス経路を通して充電電流の一部または全部が流れるようになる。したがって、バッテリーパック1に充電電流が供給される間に、バイパス経路が提供されたセルスタック20の充電は中止するか、または非常に遅く進む。
【0058】
また、電流調整部120は、各バイパス経路の抵抗値を調節し得る。これによって、各バイパス経路を通して流れる電流は、各バイパス経路の抵抗値によって調節される。例えば、バイパス経路の抵抗値が増加するほど該バイパス経路を通して流れる充電電流は、減少し得る。
【0059】
断路部140は、各セルスタック20をバッテリーパック1から選択的に分離するように構成される。即ち、断路部140は、大電流経路から各スタック20を電気的に分離する。コントローラ170によって、電流調整部120と断路部140とは、連動して動作できる。例えば、断路部140によって大電流経路からいずれか一つのセルスタック20が分離した場合、電流調整部120は、分離したセルスタック20のみにバイパス経路を提供し得る。分離したセルスタック20に提供されたバイパス経路は、分離したセルスタック20の代わりに大電流経路を構成するようになる。
【0060】
電流測定部150は、各セルスタック20に供給される充電電流を測定し、測定された充電電流を示す第2モニタリング信号を生成する。電流測定部150によって生成した第2モニタリング信号は、コントローラ170に伝送される。電流測定部150は、大電流経路に設置されるシャント抵抗を含み、充電電流によってシャント抵抗に発生した電圧から充電電流を測定することができる。
【0061】
冷却部160は、複数のセルスタック20を個別的に冷却するように構成される。より詳しくは、冷却部160は、各セルスタック20に提供されたバイパス経路を通して流れる充電電流によって少なくとも部分的に活性化する。活性化した冷却部160は、所定範囲の領域を冷却する。
【0062】
放電誘導部180は、バッテリーパック1の二つの電源端子を介して充電電流が供給される間、断路部140によって大電流経路から電気的に分離されている各セルスタック20に放電経路を提供するように構成される。放電誘導部180は、断路部140によって提供されるバイパス経路を通して流れる充電電流に応答して自然に活性化するように構成され得る。
【0063】
コントローラ170は、ハードウェア的に、ASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、マイクロプロセッサー(microprocessors)、その他の機能の実行のための電気的ユニットのうち少なくとも一つを用いて具現され得る。コントローラ170は、電流調整部120、電圧測定部110、電流測定部150及び/または冷却部160と通信可能に接続し、これらの動作を全般的に制御する。ここで、相異なる二つの構成要素が通信可能に連結されるということは、ある一つの構成要素が他の構成要素に信号やデータを伝送できるように有線及び/または無線で連結されることを意味する。
【0064】
コントローラ170は、複数のセルスタック20に対する過充電防止動作を行うように構成される。特に、コントローラ170は、電圧測定部110からの第1モニタリング信号及び/または電流測定部150からの第2モニタリング信号に基づき、電流調整部120を制御する。コントローラ170からの制御信号に応じて、電流調整部120は各セルスタック20にバイパス経路を提供するか、または、既に提供されたバイパス経路を遮断し得る。また、コントローラ170は、少なくとも一つのセルスタック20に提供されるバイパス経路各々の抵抗値を所定の範囲内で調節するよう、電流調整部120を制御し得る。
【0065】
以下では、理解を助けるために、相互直列接続する3つのセルスタック20-1~20-3がバッテリーパック1に含まれると仮定する。
【0066】
図2は、図1に示したバッテリーパック1の一具現例を示す。
【0067】
バッテリーパック1に含まれた複数のセルスタック20は、バッテリーパック1の二つの電源端子(+,-)の間の大電流経路に設置される。
【0068】
図1及び図2を参照すれば、各セルスタック20は、少なくとも一つのバッテリーセル21を含む。各セルスタック20に複数のバッテリーセル21が含まれた場合、直列または並列に接続し得る。また、各セルスタック20は、これに含まれる各バッテリーセル21を少なくとも部分的に覆う構造を有するケース22を含み得る。ケース22は、効率的な熱放出のために金属材質からなり得る。
【0069】
電圧測定部110は、複数の電圧センサー111を含み得る。電圧センサー111の個数は、セルスタック20の個数と同一であり得る。この場合、各セルスタック20ごとに電圧センサー111が提供され得る。即ち、電圧センサー111は、セルスタック20に1:1対応し得る。
【0070】
各電圧センサー111は、各セルスタック20に並列接続する。即ち、第1電圧センサー111-1、第2電圧センサー111-2及び第3電圧センサー111-3の各々は、第1セルスタック20-1、第2セルスタック20-2及び第3セルスタック20-3に並列接続する。各電圧センサー111は、それに並列接続したいずれか一つのセルスタック20の電圧を測定する。複数の電圧センサー111によって測定された各セルスタック20の電圧を示す第1モニタリング信号は、コントローラ170に伝送される。
【0071】
電流調整部120は、複数のバイパス回路130-1~130-3を含み得る。バイパス回路130の個数は、セルスタック20の個数と同一であり得る。この場合、各セルスタック20ごとにバイパス回路130が一つずつ提供され得る。即ち、バイパス回路130とセルスタック20とは、1:1対応し得る。
【0072】
各バイパス回路130は、各セルスタック20に並列接続し得る。即ち、第1バイパス回路130-1、第2バイパス回路130-2及び第3バイパス回路130-3の各々は、第1セルスタック20-1、第2セルスタック20-2及び第3セルスタック20-3に並列接続し得る。
【0073】
複数のバイパス回路130-1~130-3のうち少なくとも一つがコントローラ170によって活性化した場合、活性化したバイパス回路130は、それに並列接続したセルスタック20にバイパス経路を提供する。
【0074】
コントローラ170は、電圧測定部110からの第1モニタリング信号に基づき、複数のセルスタック20-1~20-3のうち過充電されたものが存在するかを判定する。また、コントローラ170は、電圧測定部110からの第1モニタリング信号に基づき、過充電されたセルスタックの個数を算出できる。このために、コントローラ170は、各セルスタック20から測定された電圧を第1基準電圧及び/または第2基準電圧と比較する。この際、第2基準電圧は、第1基準電圧よりも高い。
【0075】
第1基準電圧及び第2基準電圧の各々は、各セルスタック20の過充電有無を判定するための基準として活用される。即ち、コントローラ170は、第1基準電圧と同一またはより高い電圧まで充電されたセルスタック20を過充電状態にあると判定する。また、コントローラ170は、第1基準電圧と同一またはより高く、かつ第2基準電圧よりは低い電圧まで充電されたセルスタック20には充電電流の一部のみが供給されるように電流調整部120を制御する。以下では、第1基準電圧と同一またはより高く、かつ第2基準電圧よりは低い電圧まで充電された状態を第1過充電状態とする。
【0076】
また、コントローラ170は、第2基準電圧と同一またはより高い電圧まで充電されたセルスタック20には、充電電流が供給されないように電流調整部120及び断路部140を制御する。以下では、第2基準電圧と同一またはより高い電圧まで充電された状態を第2過充電状態とする。
【0077】
図3及び図4は、図2に示したバイパス回路130の相異なる具現例を示す図である。
【0078】
先ず、図3を参照すれば、図1に示した各バイパス回路130は、一つまたは互いに並列接続する二つ以上のバイパススイッチ131を含み得る。各バイパススイッチ131は、リレーやMOSFETなどのように外部からの信号に応答してオンオフ制御可能であるものであれば差し支えない。
【0079】
図3には、3つのバイパススイッチ131-1~131-3が各バイパス回路130に含まれるように示されているが、これは一つの例示に過ぎず、二つまたは四つ以上のバイパススイッチ131が各バイパス回路130に含まれ得る。各バイパス回路130に含まれた少なくとも一つのバイパススイッチ131がオン状態になった場合、各バイパス回路130に並列接続したセルスタック20にバイパス経路が提供される。
【0080】
各バイパススイッチ131は、オン状態で所定の抵抗値を有し得る。この際、各バイパス回路130に含まれる複数のバイパススイッチ131-1~131-3の抵抗値は、相互同一または相違し得る。各バイパススイッチ131のオンオフ組合せによって、バイパス経路の抵抗値が調節される。
【0081】
仮に、第1~第3バイパススイッチ131-1~131-3が相互同一の抵抗値Rを有するとしよう。もし、第1~第3バイパススイッチ131-1~131-3のうちいずれか一つのみがオン状態であり、かつ残りがオフ状態である間、セルスタック20に提供されるバイパス経路の抵抗値はRである。もし、第1~第3バイパススイッチ131-1~131-3のうちいずれか二つのみがオン状態であり、かつ残りがオフ状態である間、第1スタック20に提供されるバイパス経路の抵抗値はR/2となる。もし、第1~第3バイパススイッチ131-1~131-3のいずれもがオン状態である間、セルスタック20に提供されるバイパス経路の抵抗値はR/3となる。即ち、各バイパス回路130内でオン状態になるバイパススイッチ131の個数が増加するほど、それに並列接続するセルスタック20に提供されるバイパス経路の抵抗値は減少する。
【0082】
次に、図4を参照すれば、図3と比較すると、各バイパス回路130は一つまたは二つ以上のバイパス抵抗132をさらに含み得る。各バイパス抵抗132は、複数のバイパススイッチ131-1~131-3のうちいずれか一つに直列接続する。即ち、各バイパス回路130内で、一つのバイパススイッチ131と一つのバイパス抵抗132とが直列接続し得る。この際、各バイパス回路130に含まれる二つ以上のバイパス抵抗132の抵抗値は、相互同一または相違し得る。
【0083】
仮に、第1セルスタック20-1に対応する第1バイパス回路130-1に含まれた第1~第3バイパススイッチ131-1~131-3が相互同じ抵抗値Rを有し、第1バイパス抵抗132-1、第2バイパス抵抗132-2及び第3バイパス抵抗132-3各々の抵抗値は、R1、R2、R3であり、R1<R2<R3であるとしよう。もし、第1バイパス回路130-1に含まれた第1バイパススイッチ131-1のみがオン状態である場合、第1セルスタック20-1に提供されるバイパス経路の抵抗値はR+R1である。もし、第1バイパス回路130-1に含まれた第1及び第2バイパススイッチ131-1、131-2のみがオン状態である間、第1セルスタック20-1に提供されるバイパス経路の抵抗値はR+R1とR+R2との組合せにより、{(R+R1)×(R+R2)}/{(2×R)+R1+R2}となる。
【0084】
一方、図3及び図4を参照して既に説明された各バイパス回路130は、図5図12を参照して後述する実施例による過充電防止装置100に適用され得る。
【0085】
図5図7は、図2に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。説明の便宜のために、各バイパス回路130は、図3のように構成され、全てのバイパススイッチ131の抵抗値はRとして同一であると仮定する。
【0086】
先ず、図5は、第1~第3セルスタック20-1~20-3が全て過充電されていない場合の動作を例示する。この場合、コントローラ170は、第1~第3バイパス回路130-1~130-3の全てのバイパススイッチ131をオフするように電流調整部120を制御する。これによって、バッテリーパック1内には如何なるバイパス経路も存在しないため、充電電流は各セルスタック20に順次供給される。
【0087】
次に、図6は、第1~第3セルスタック20のうち第1セルスタック20-1のみが第1過充電状態である場合の動作を例示する。この場合、第1セルスタック20-1に供給される充電電流を低くする必要がある。このために、コントローラ170は、第2及び第3バイパス回路130-2、130-3の全てのバイパススイッチ131をオフ状態に制御する。これと共に、コントローラ170は、第1バイパス回路130-1に一つ以上のバイパススイッチ131をオン状態に制御する。
【0088】
もし、第1バイパス回路130-1のいずれか一つのバイパススイッチ131-1のみがオン状態に制御された場合、第1バイパス回路130-1が第1セルスタック20-1に提供するバイパス経路の抵抗値はRとなる。これによって、バッテリーパック1の電源端子(+,-)を介して供給される充電電流の一部は、第1セルスタック20-1を通して第2及び第3セルスタック20-2、20-3に供給され、残りの充電電流は、第1セルスタック20-1に提供されたバイパス経路を通して第2及び第3セルスタック20-2、20-3に供給される。結果的に、第1セルスタック20-1は第2及び第3セルスタック20-2、20-3よりも遅く充電される。
【0089】
続いて、図7は、第1セルスタック20-1が第2過充電状態であり、かつ第2セルスタック20-2が第1過充電状態となった場合の動作を例示する。この場合、第3バイパス回路130-3の全てのバイパススイッチ131-1~131-3は、コントローラ170によってオフ状態に維持される。一方、コントローラ170は、第2バイパス回路130-2に含まれた一つ以上のバイパススイッチ131をオン状態に制御する。これと共に、コントローラ170は、第1バイパス回路130-1によって第1セルスタック20-1に提供されるバイパス経路の抵抗値がRよりも小くなるように制御する。
【0090】
例えば、図7に示したように、第2バイパス回路130-2に含まれた一つのバイパススイッチ131-1のみがオン状態になり、第1バイパス回路130-1に含まれた二つのバイパススイッチ131-1、131-2がオン状態になり得る。これによって、第1及び第2バイパス回路130-1、130-2によって提供される二つのバイパス経路の抵抗値は、各々R/2とRとなり、バッテリーパック1に供給される充電電流の少なくとも一部は、二つのバイパス経路を順次通過して第3セルスタック20-3に供給される。結果的に、第1及び第2セルスタック20-1、20-2は、第3セルスタック20-3よりも遅く充電される。
【0091】
図6と比較すれば、第1セルスタック20-1に提供されるバイパス経路の抵抗値がRからR/2に低くなったことから、第1セルスタック20-1に供給される充電電流は、図6よりも低くなる。
【0092】
図8は、図1に示したバッテリーパック1の他の具現例を示す。図2に示した具現例と比較すれば、図8に示した具現例による過充電防止装置100は、断路部140をさらに含むことのみが相違している。したがって、同一の構成要素に対しては同一の参照符号を付与し、各々についての反復的な説明は省略する。
【0093】
図1及び図8を参照すれば、断路部140は、複数の断路スイッチ141を含み得る。断路スイッチ141の個数は、セルスタック20の個数と同一であり得る。各断路スイッチ141は、リレーやMOSFETなどのように外部からの信号に応答してオンオフ制御可能であるものであれば、差し支えない。各断路スイッチ141は、各セルスタック20に直列接続し、コントローラ170によってオンオフが制御される。一つのセルスタック20と一つの断路スイッチ141が直列接続した回路は、各バイパス回路130に並列接続する。
【0094】
一例で、図8のように、第1断路スイッチ141は、第1セルスタック20-1に直列接続し、第1セルスタック20-1及び第1断路スイッチ141は、第1バイパス回路130に並列接続する。
【0095】
図9は、図1に示したバッテリーパック1の他の具現例を示し、図10図13は、図9に示した具現例による過充電防止装置の動作の説明に参照される図である。説明の便宜のために、各バイパス回路130は、図3のように構成され、全てのバイパススイッチ131の抵抗値は、Rとして同一であると仮定する。図8に示した具現例と比較すれば、図9に示した具現例による過充電防止装置100は、電流測定部150をさらに含むことのみが相違している。したがって、同一の構成要素に対しては同一の参照符号を付与し、各々についての反復的な説明は省略する。
【0096】
コントローラ170は、第2過充電状態であると判定された各セルスタック20に直列接続した断路スイッチ141をオフ状態に制御する。逆に、コントローラ170は、第2過充電状態であると判定されなかった各セルスタック20に直列接続した断路スイッチ141をオン状態に制御する。オフ状態を有する断路スイッチ141に直列接続したセルスタック20、即ち、第2過充電状態のセルスタック20は、大電流経路から電気的に完全に分離される。
【0097】
図9を参照すれば、電流測定部150は、大電流の経路上に設置され、コントローラ170と通信可能に接続する。電流測定部150は、充電電流の大きさを測定し、測定された充電電流を示す第2モニタリング信号を生成する。第2モニタリング信号は、コントローラ170に伝送される。
【0098】
コントローラ170は、電圧測定部110からの第1モニタリング信号及び電流測定部150からの第2モニタリング信号に基づき、複数のセルスタック20のうち少なくとも一つの内部抵抗値を算出する。望ましくは、コントローラ170は、各セルスタック20が過充電されていない状態である間、各セルスタック20の内部抵抗値を算出した方が良い。また、コントローラ170は、各セルスタック20の内部抵抗値を周期的にアップデートする。内部抵抗値を算出する技法は周知であるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0099】
また、コントローラ170は、第2過充電状態である各セルスタック20に並列接続した複数のバイパススイッチ131-1~131-3のうち、第2過充電状態であるセルスタック20の内部抵抗値に対応する個数のバイパススイッチ131のみをオン状態に制御する。
【0100】
まず、図10は第1~第3セルスタック20が全て過充電されていない場合の動作を例示する。この場合、コントローラ170は、第1~第3バイパス回路130の全てのバイパススイッチ131をオフするように電流調整部120を制御する。これと共に、コントローラ170は、断路部140に含まれた全ての断路スイッチ141をオンするように断路部140を制御する。これによって、バッテリーパック1内に如何なるバイパス経路も提供されず、かつ如何なるセルスタック20も大電流経路から電気的に分離しないため、充電電流の全部は各セルスタック20に順次供給される。
【0101】
一方、第1~第3セルスタック20のうち少なくとも一つが第2過充電状態であると判定された場合、コントローラ170は、第2過充電状態である各セルスタック20の内部抵抗値に基づき、第2過充電状態である各セルスタック20に並列接続したバイパス回路130を制御する。
【0102】
図11は、第1セルスタック20-1のみが第2過充電状態であると判定され、第2及び第3セルスタック20-2、20-3は第1及び第2過充電状態であると判定されなかった場合の動作を例示する。コントローラ170は、第1断路スイッチ141-1をオフ状態に制御し、第2及び第3断路スイッチ141-2、141-3はオン状態に制御する。これによって、第1セルスタック20-1のみが大電流経路から電気的に完全に分離する。即ち、第1セルスタック20-1には充電電流が一切供給されない。
【0103】
これと共に、コントローラ170は、最も最近に算出された第1セルスタック20-1の内部抵抗に基づき、第1バイパス回路130-1に含まれた一つ以上のバイパススイッチ131をオン状態に制御する。この際、コントローラ170は、第1セルスタック20-1の内部抵抗値が大きいほどオン状態に制御するバイパススイッチ131の個数を減少させることができる。
【0104】
仮に、Ra<Rbとしよう。もし、第1セルスタック20-1の内部抵抗値がRaよりも小さければ、コントローラ170は、図11に示したように第1 バイパス回路130-1に含まれた全てのバイパススイッチ131-1~131-3をオン状態に制御する。この場合、第1バイパス経路の抵抗値はR/3となる。もし、第1セルスタック20-1の内部抵抗値がRaよりも大きくてRbより小さければ、コントローラ170は、第1バイパス回路130-1に含まれたいずれか二つのバイパススイッチ(例えば、131-1、131-2)をオン状態に制御し、残りの一つのバイパススイッチ(例えば、131-3)はオフ状態に制御する。この場合、第1セルスタック20-1に提供されるバイパス経路の抵抗値はR/2となる。もし、第1セルスタック20-1の内部抵抗値がRbよりも大きければ、コントローラ170は、第1バイパス回路130-1に含まれた一つのバイパススイッチ(例えば、131-1)のみをオン状態に制御し、残りのバイパススイッチ(例えば、131-2、131-3)はオフ状態に制御する。この場合、第1バイパス経路の抵抗値はRとなる。
【0105】
即ち、コントローラ170は、第2過充電状態を有する各セルスタック20の抵抗値が増加するほど、第2過充電状態を有する各セルスタック20に提供されるバイパス経路の抵抗値を増加させることで、過充電されていない残りのセルスタック20に供給される充電電流の大きさを低めることができる。
【0106】
図12は、第1セルスタック20-1が第2過充電状態であると判定され、第2セルスタック20-2は第1過充電状態であると判定され、第3セルスタック20-3が過充電されなかった場合を例示する。説明の便宜のために、第1セルスタック20-1の内部抵抗値がRbよりも大きくなったと仮定する。
【0107】
コントローラ170は、Rbよりも大きい内部抵抗値を有する第1セルスタック20-1に提供されるバイパス経路の抵抗値が、第1セルスタック20-1の内部抵抗値に最も近接するように、第1バイパス回路131-1のいずれか一つのバイパススイッチ(例えば、131-1)のみをオン状態に制御する。
【0108】
また、コントローラ170は、充電電流の一部のみが第2セルスタック20-2に供給されるよう、第2バイパス回路131-2に一つ以上のバイパススイッチ(例えば、131-1)をオン状態に制御する。
【0109】
これによって、充電電流の一部は、第2及び第3セルスタック20-2、20-3を介して流れ、残りの充電電流は、第1及び第2セルスタック20-1、20-2に提供された二つのバイパス経路を通して流れるようになる。
【0110】
一方、複数のセルスタックが直列接続しているため、一部のセルスタック20が大電流経路から電気的に完全に分離すれば、残りのセルスタック20に充電電流が集中し得る。例えば、第2基準電圧が21Vであり、第1~第3セルスタック20-1~20-3の電圧が各々、22V、20V、18Vとして測定されれば、第1セルスタック20-1は第2過充電状態が判定されることによって、大電流経路から電気的に分離する。この場合、第1セルスタック20-1の電圧22Vに対応するだけに、充電電流の急な上昇が瞬間的に惹起され、第2及び第3セルスタック20-2、20-3が損傷し得る。
【0111】
そこで、過充電防止装置100は、第2過充電状態ではなく規定値を超える充電電流が各セルスタック20に供給されないよう動作する必要がある。
【0112】
図13は、第1及び第2セルスタック20-1、20-2が第2過充電状態であると判定され、第3セルスタック20-3は第2過充電状態であると判定されなかった場合の動作を例示する。この際、第3セルスタック20-3は、第1過充電状態であるか、または過充電されていない状態であり得る。
【0113】
コントローラ170は、電流測定部150からの第2モニタリング信号に基づき、第2過充電状態である第1及び第2セルスタック20-1、20-2を大電流経路から電気的に分離する場合、第2過充電状態ではなく第3セルスタック20-3に供給される充電電流の最小値を予測することができる。ここで、第3セルスタック20-3に供給される充電電流の最小値は、第1及び第2セルスタック20-1、20-2に提供されるバイパス経路各々の抵抗値が最大値に調節された間に流れるようになる電流の大きさに対応する。
【0114】
もし、第2過充電状態ではない第3セルスタック20-3に供給される充電電流の最小値が規定値を超過すると予測された場合、コントローラ170は、第1及び第2断路スイッチ141-1、141-2は勿論、第3断路スイッチ141-3までもオフ状態に制御し得る。これと共に、コントローラ170は、第1~第3バイパス回路130-1~130-3に含まれた全てのバイパススイッチ131をオフ状態に制御する。
【0115】
これによって、図13のように、第1及び第2セルスタック20-1、20-2は勿論、第3セルスタック20-3までも大電流経路から電気的に完全に分離しながら、如何なるバイパス経路も提供されない。即ち、バッテリーパック1内で充電電流が遮断される。
【0116】
図14は、図1に示したバッテリーパック1の他の具現例を示す。図14に示した具現例による過充電防止装置100は、図2図8または図9に示した具現例に冷却部160がさらに含まれたものであり得る。冷却部160は、バッテリーパック1に含まれた一つまたは二つ以上のセルスタック20を同時にまたは個別的に冷却するように構成される。既に説明された同一の構成要素に対しては同一の参照符号を付与し、各々についての反復的な説明は省略する。
【0117】
図14に示した具現例は、図8に示した具現例に冷却部160が加えられた過充電防止装置100を例示する。
【0118】
冷却部160は、複数の冷却素子161を含む。各冷却素子161は、各バイパス回路130に直列接続する。詳しくは、一つのバイパス回路130と一つの冷却素子161とが直列接続した回路は、各セルスタック20に並列接続する。または、一つのバイパス回路130と一つの冷却素子161とが直列接続した回路は、一つのセルスタック20と一つの断路スイッチ141とが直列接続した回路に並列接続する。これによって、各冷却素子161は、各バイパス経路の一部を構成し、充電電流によって動作する。
【0119】
望ましくは、冷却素子161は、ペルチェ素子である。図14を参照すれば, 各ペルチェ素子161は、吸熱部162及び放熱部163を有する。ペルチェ効果が発生する間、吸熱部162に吸収された熱は放熱部163を通して抜け出る。したがって、各セルスタック20の冷却のために、各ペルチェ素子の吸熱部162は、放熱部163よりも各セルスタック20に隣接するように配置され得る。例えば、各ペルチェ素子の吸熱部162は、各セルスタック20のケース22に少なくとも部分的に接触し得る。
【0120】
通常、セルスタック20の電圧と温度とはほぼ比例する。
【0121】
各バイパス経路は、過充電されたセルスタック20のみに提供され、各ペルチェ素子161は、自身が設置されたバイパス経路を通して充電電流が流れる場合のみにペルチェ効果を発生させる。したがって、各ペルチェ素子161の吸熱部162が過充電されたセルスタック20からの熱を吸収するので、過充電されたセルスタック20の発熱を抑制することができる。
【0122】
一方、冷却素子161はペルチェ素子に限定されず、冷却ファンなどであってもよい。冷却素子161が冷却ファンである場合、冷却ファンは、自身が設置されたバイパス経路を通して供給される充電電流を用いて回転動作することで、空気のような冷却媒体を各セルスタック20に提供することができる。
【0123】
一方、バッテリーパック1に充電電源が接続しない間、コントローラ170は、第1モニタリング信号に基づいて各バイパス回路130を選択的に制御し、過充電された各セルスタック20のSOCを低めることで、複数のセルスタック20同士の電圧偏差を緩和することができる。即ち、電流調整部120は、複数のセルスタック20のための電圧バランシング動作を行うこともできる。
【0124】
図15は、図1に示したバッテリーパック1の他の具現例を示す。図15に示した具現例による過充電防止装置100は、図8図9または図14に示した具現例に複数の電磁気コンタクター181がさらに含まれたものであり得る。複数の電磁気コンタクター181は、放電誘導部180に含まれるものである。
【0125】
図15に示した具現例は、図8に示した具現例に複数の電磁気コンタクター181が加えられた過充電防止装置100を例示する。望ましくは、一つの電磁気コンタクター181が一つのセルスタック20に対応するように、電磁気コンタクター181の個数は、セルスタック20の個数と同一であってもよい。 即ち、第1電磁気コンタクター181-1は第1セルスタック20-1に対応し、第2電磁気コンタクター181-2は第2セルスタック20-2に対応し、第3電磁気コンタクター181-3は第3セルスタック20-3に対応する。
【0126】
具体的に、第1電磁気コンタクター181-1は、第1セルスタック20-1が大電流経路から電気的に分離している期間の間、少なくとも一時的に第1セルスタック20-1に放電経路を提供する。また、第2電磁気コンタクター181-2は、第2セルスタック20-2が大電流経路から電気的に分離している期間の間、少なくとも一時的に第2セルスタック20-2に放電経路を提供する。また、第3電磁気コンタクター181-3は、第1セルスタック20-3が大電流経路から電気的に分離している期間の間、少なくとも一時的に第1セルスタック20-3に放電経路を提供する。
【0127】
各電磁気コンタクター181は、コイル182と接点183を含む。接点183は、所定の抵抗値を有していずれか一つのセルスタック20に並列接続可能に構成される。
【0128】
具体的に、各コイル182は、いずれか一つのセルスタック20に対応するバイパス経路に設置される。即ち、各コイル182は、各バイパス回路130に直列接続する。各コイル182は、自身が設置されたバイパス経路を通して充電電流が流れる間に活性化し、磁力を発生する。バイパス経路を通して流れる充電電流が高いほど、該バイパス経路に設置されたコイル182が発生させる磁力も大きくなる。
【0129】
各接点183の一端は、各セルスタック20の第1電極(例えば、正極)に接続し、他端は、各セルスタック20の第2電極(例えば、負極)に接続し得る。接点183は、常時(例えば、コイル182からの磁力のレベルが所定値未満であるとき)はオフ状態を有する。
【0130】
各コイル182で発生する磁力が所定のレベル以上となれば、接点183はコイル182の磁力によってオン状態に転換される。オン状態に転換された接点183に並列接続したセルスタック20には放電経路が提供される。
【0131】
理解を助けるために、図11のように第1~第3セルスタック20-1~20-3のうち第1セルスタック20-1のみが第2過充電状態になった場合を基準で電磁気コンタクター181の動作を説明する。
【0132】
大電流経路から第1セルスタック20-1が電気的に分離すれば、充電電流の全部が第1バイパス回路130-1と第1電磁気コンタクター181のコイル182を通して流れるようになる。これによって、第1電磁気コンタクター181の接点183をオン状態に転換するのに十分な磁力が第1電磁気コンタクター181のコイル182から発生する。
【0133】
一方、第2バイパス回路130-2を通しては充電電流の一部のみが流れ、第3バイパス回路130-3には充電電流が流れないため、第2及び第3電磁気コンタクター181各々の接点183をオン状態に転換するのに十分な磁力が第2及び第3電磁気コンタクター181各々のコイル182から発生しない。これによって、第2電磁気コンタクター181の接点183及び第3電磁気コンタクター181の接点183は、オフ状態に維持される。
【0134】
オン状態に転換された第1電磁気コンタクター181の接点183によって第1セルスタック20-1に放電経路が提供される。一方、第2及び第3セルスタック20-2、20-3には放電経路が提供されない。
【0135】
結果的に、充電電流の全部が第1バイパス回路130-1と第1電磁気コンタクター181のコイル182を通して流れる間、第1セルスタック20-1に貯蔵された電気エネルギーが第1電磁気コンタクター181の接点183によって消耗することで、第1セルスタック20-1の電圧が徐々に下降してある程度の時間が経てば、第2過充電状態から脱け出すことができる。即ち、第1セルスタック20-1の放電と第2及び第3セルスタック20-2、20-3の充電とが同時に行われる。
【0136】
図15の具現例によれば、複数のセルスタック20のうち大電流経路から電気的に分離した各セルスタック20に提供される放電経路とバイパス経路とは、複数の電磁気コンタクター181によって相互完壁に絶縁(isolate)する。したがって、大電流経路から電気的に分離した各セルスタック20の放電過程と大電流経路から電気的に分離していない各セルスタック20の充電過程とが相互独立して同時に行われる。
【0137】
図16は、図1に示したバッテリーパック1の他の具現例を示す。図16に示した具現例による過充電防止装置100は、図8図9または図14に示した具現例に複数のオプトカプラ185がさらに含まれたものであり得る。複数のオプトカプラ185は、放電誘導部180に含まれるものである。
【0138】
図16に示した具現例は、図8に示した具現例に複数のオプトカプラ185が加えられた過充電防止装置100を例示する。望ましくは、一つのオプトカプラ185が一つのセルスタック20に対応するように、オプトカプラ185の個数は、セルスタック20の個数と同一であってもよい。即ち、第1オプトカプラ185-1は第1セルスタック20-1に対応し、第2オプトカプラ185-2は第2セルスタック20-2に対応し、第3オプトカプラ185-3は第3セルスタック20-3に対応する。
【0139】
具体的に、第1オプトカプラ185-1は、第1セルスタック20-1が大電流経路から電気的に分離している期間の間、少なくとも一時的に第1セルスタック20-1に放電経路を提供する。また、第2オプトカプラ185-2は、第2セルスタック20-2が大電流経路から電気的に分離している期間の間、少なくとも一時的に第2セルスタック20-2に放電経路を提供する。また、第3オプトカプラ185-3は、第1セルスタック20-3が大電流経路から電気的に分離している期間の間、少なくとも一時的に第1セルスタック20-3に放電経路を提供する。
【0140】
各オプトカプラ185は、発光素子186及び光検出素子187を含む。光検出素子187としては、フォトダイオードやフォトトランジスタが用いられ得る。発光素子186としては、ガリウム、ヒ素、または発光ダイオードが使われ得る。図15の具現例と比較すれば、光検出素子187は、接点183を代わりにし、発光素子186はコイル182を代わりにする。
【0141】
具体的に、各発光素子186は、いずれか一つのセルスタック20に対応するバイパス経路に設置される。即ち、各発光素子186は、各バイパス回路130に直列接続する。各発光素子186は、自身が設置されたバイパス経路を通して充電電流が流れる間に活性化し、光信号を出力する。バイパス経路を通して流れる充電電流が高いほど、該バイパス経路に設置された発光素子186から出力される光信号のレベルも高くなる。
【0142】
光検出素子187は、所定の抵抗値を有し、いずれか一つのセルスタック20に並列接続可能に構成される。各光検出素子187の一端は、各セルスタック20の第1電極(例えば、正極)に接続し、他端は、各セルスタック20の第2電極(例えば、負極)に接続し得る。光検出素子187は、平常(即ち、発光素子186からの光信号のレベルが所定値未満であるとき)は、オフ状態を有する。
【0143】
各発光素子186が出力する光信号のレベルが所定値以上となれば、光検出素子187は、発光素子186の光信号に応答してオン状態に転換される。オン状態に転換された光検出素子187に並列接続したセルスタック20には、放電経路が提供される。
【0144】
理解を助けるために、図11のように第1~第3セルスタック20-1~20-3のうち第1セルスタック20-1のみが第2過充電状態になった場合を基準でオプトカプラ185の動作を説明する。
【0145】
大電流経路から第1セルスタック20-1が電気的に分離すれば、充電電流の全部が第1バイパス回路130-1及び第1オプトカプラ185の発光素子186を介して流れるようになる。これによって、第1オプトカプラ185の光検出素子187をオン状態に転換するのに十分なレベルの光信号が第1オプトカプラ185の発光素子186から出力される。
【0146】
一方、第2バイパス回路130-2を介しては充電電流の一部のみが流れ、第3バイパス回路130-3には充電電流が流れないことから、第2及び第3オプトカプラ185各々の光検出素子187をオン状態に転換するのに十分なレベルを有する光信号が第2及び第3オプトカプラ185各々の発光素子186から出力されない。これによって、第2オプトカプラ185の光検出素子187及び第3オプトカプラ185の光検出素子187は、オフ状態に維持される。
【0147】
オン状態に転換された第1オプトカプラ185の光検出素子187によって第1セルスタック20-1に放電経路が提供される。これに対し、第2及び第3セルスタック20-2、20-3には放電経路が提供されない。
【0148】
結果的に、充電電流の全部が第1バイパス回路130-1及び第1オプトカプラ185の発光素子186を介して流れる間、第1セルスタック20-1に貯蔵された電気エネルギーが第1オプトカプラ185の光検出素子187によって消耗することで、第1セルスタック20-1の電圧が徐々に下降してある程度の時間が経てば、第2過充電状態から脱け出すことができる。即ち、第1セルスタック20-1の放電と第2及び第3セルスタック20-2、20-3との充電とが同時に行われる。
【0149】
図16の具現例によれば、複数のセルスタック20のうち大電流経路から電気的に分離した各セルスタック20に提供される放電経路とバイパス経路とは、複数のオプトカプラ185によって相互完壁に絶縁する。したがって、図15の具現例と同様に、大電流経路から電気的に分離した各セルスタック20の放電過程と大電流経路から電気的に分離していない各セルスタック20の充電過程とが相互独立的に同時に行われる。
【0150】
図17は、本発明の他の実施例による過充電防止方法を示すフローチャートである。
【0151】
図17を参照すれば、段階S171において、コントローラ170は、各セルスタック20の電圧を示す第1モニタリング信号を受信する。コントローラ170によって受信される第1モニタリング信号は、電圧測定部120から出力されたものである。
【0152】
段階S172において、コントローラ170は、第1モニタリング信号に基づき、バッテリーパック1内に過充電されたセルスタックが存在するかを判定する。段階152の結果が「はい」である場合、段階S173へ進む。一方、段階S172の結果が「いいえ」である場合、段階S171に戻る。
【0153】
段階S173において、コントローラ170は、過充電されたセルスタックに並列接続した複数のバイパススイッチのうち少なくとも一つをオン状態に制御し、過充電されたセルスタックにバイパス経路を提供する。この際、コントローラ170は、過充電されたセルスタックに並列接続した複数のバイパススイッチのうち、過充電されたセルスタックの内部抵抗値に対応する個数のみをオン状態に制御し、残りはオフ状態に制御し得る。
【0154】
以上で説明した本発明の実施例は、必ずしも装置及び方法を通じて具現されることではなく、本発明の実施例の構成に対応する機能を実現するプログラムまたはそのプログラムが記録された記録媒体を通じて具現され得、このような具現は、本発明が属する技術分野における専門家であれば、前述した実施例の記載から容易に具現できるはずである。
【0155】
以上、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【0156】
また、上述の本発明は、本発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想から脱しない範囲内で多様な置換、変形及び変更が可能であるため、上述の実施例及び添付された図面によって限定されず、多様な変形が行われるように各実施例の全部または一部を選択的に組み合わせて構成可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17