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特許7002197耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni合金
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-04
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni合金
(51)【国際特許分類】
   C22C 19/05 20060101AFI20220113BHJP
   C22C 30/00 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
C22C19/05 G
C22C30/00
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2017001801
(22)【出願日】2017-01-10
(65)【公開番号】P2018111846
(43)【公開日】2018-07-19
【審査請求日】2019-11-01
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000180070
【氏名又は名称】山陽特殊製鋼株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101085
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 健至
(74)【代理人】
【識別番号】100134131
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 知理
(74)【代理人】
【識別番号】100185258
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 宏理
(72)【発明者】
【氏名】渕上 太一
【審査官】川口 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-159438(JP,A)
【文献】特開2015-117408(JP,A)
【文献】特開平07-207401(JP,A)
【文献】特開昭60-077918(JP,A)
【文献】特開平05-214446(JP,A)
【文献】特開平05-230591(JP,A)
【文献】特開2014-084493(JP,A)
【文献】特開2016-056436(JP,A)
【文献】特開2015-155561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22C 19/05
C22C 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量%で、C:0.001~0.100%、Si:0.01~1.50%、Mn:0.01~1.50%、Ni:30.00~50.00%、Cr:18.50~25.00%、Mo:2.00~10.00%、Cu:0.10~5.00%、Al:0.010~2.500%、Ti:0.010~2.500%、Fe:≧20.00%、N:0.0052~0.0500%を含有し、さらにB:0.0001~0.0250%、Ca:0.0001~0.0250%、Mg:0.0001~0.0250%の中のいずれか1種または2種以上の元素を含有し、その他不可避不純物を含めて100%からなるNi合金であり、耐粒界腐食性指数IRE値:式(1)=1.08([%Cr]+[%Ti])-4.34[%C]:≧22、耐孔食性指数PRE値:式(2)=[%Cr]+3.3[%Mo]+16[%N]:≧32、粒界被覆率:≦13%であることを特徴とする耐粒界腐食性および耐孔食性に優れた高Ni合金。
なお、上記の[%元素]はいずれも質量%である。
【請求項2】
請求項1の構成要件に加えて、質量%で、S:≦0.0150%を有することを特徴とする耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni合金。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、化学プラント用部材、配管および海水を用いた熱交換器などに用いる、耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni基合金に関する。
【背景技術】
【0002】
金属材料の結晶粒界に沿って進行する腐食が粒界腐食であるが、これは不純物または合金元素の結晶粒界への偏析などが原因となって局所的な腐食を生じることで起こる。オーステナイト系ステンレス鋼を例に挙げると、不適切な再加熱もしくは使用環境温度によっては結晶粒界にクロム炭化物が生じ、これが周辺のクロム欠乏域をつくるため、しばしば粒界腐食を起こすことがある。すなわち、炭化物の粒界被覆率が大きいと周辺のクロム欠乏域が増加し、耐食性の低下が大となると考えられる。
【0003】
先行特許には、 化学プラント用部材、配管、および海水を用いた熱交換器などの各種腐食環境下で優れた耐食性を有する合金が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許は、耐食性に加え、熱間および冷間での加工性に特に着眼したものである。しかし、この特許文献1には、炭化物の粒界被覆率が耐食性に与える影響については記載されていない。
【0004】
さらにオーステナイト系合金からなる金属管およびその製造方法に関する特許が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この特許は金属管の軸方向および周方向の引張降伏強度や圧縮降伏強度の比などを調整することで、この金属管の使用環境に応じて異なる応力分布が負荷されても、耐用可能なオーステナイト合金からなる金属管に関するものである。しかし、この特許文献2には、特許文献1と同様に、炭化物の粒界被覆率が耐食性に与える影響について記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5748216号公報
【文献】特許第5137048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
化学プラントや熱交換器などの高耐食性が求められる用途では、優れた耐粒界腐食性、耐孔食性が必要となる。従来技術に関する文献では耐粒界腐食性向上のメカニズムについて言及されたものは見出せないが、本願発明では、炭化物の粒界被覆率が耐粒界腐食性に影響することを見出したことから着想を得たものである。
【0007】
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、化学プラントや熱交換器などの用途における合金において、耐粒界腐食性および耐孔食性に優れた高ニッケル合金を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の発明の課題を解決するための手段は、第1の手段では、質量%で、C:0.001~0.100%、Si:0.01~1.50%、Mn:0.01~1.50%、Ni:30.00~50.00%、Cr:18.50~25.00%、Mo:2.00~10.00%、Cu:0.10~5.00%、Al:0.010~2.500%、Ti:0.010~2.500%、Fe:≧20.00%を含有し、その他不可避不純物を含めて100%からなるNi合金であり、耐粒界腐食性指数IRE値:式(1)=1.08([%Cr]+[%Ti])-4.34[%C]:≧22、耐孔食性指数PRE値:式(2)=[%Cr]+3.3[%Mo]+16[%N]:≧32、粒界被覆率:≦13%であることを特徴とする耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni合金である。なお、上記の[%元素]はいずれも質量%である。
【0009】
第2の手段では、第1の手段の構成要件に加えて、質量%で、N:0.0001~0.0500%を含有し、さらにB:0.0001~0.0250%、Ca:0.0001~0.0250%、Mg:0.0001~0.0250%のうちのいずれか1種または2種以上の元素を含有することを特徴とする耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni合金である。なお、上記の[%元素]はいずれも質量%である。
【0010】
第3の手段では、第1の手段の構成要件あるいは第2の手段の構成要件に加えて、質量%で、S:≦0.0150%を有することを特徴とする耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni合金である。なお、上記の[%元素]はいずれも質量%である。
【発明の効果】
【0011】
上記の手段とすることで、化学プラントや熱交換器などの用途の耐食性の合金において、高耐食性、耐粒界腐食性および耐孔食性に優れた高ニッケル合金を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明を実施するための形態の記載に先立ち、本願の第1の発明、第2の発明および第3の発明の高Ni合金の各化学成分ならびに耐粒界腐食性、耐孔食性、および粒界被覆率の各性質について、以下に記載する。
【0013】
C:0.001~0.100%
Cは、Ni合金の強度、熱間加工性および冷間加工性、耐粒界腐食性指数、耐孔食性指数、および粒界被覆率に影響を与える元素である。Cが0.001%未満であるとNi合金の強度が不足する。一方、Cは、0.100%を超えると、Ni合金の熱間加工性および冷間加工性が低下し、さらに耐粒界腐食性指数、耐孔食性指数、および粒界被覆率が低下する。そこで、Cは0.001~0.100%とする。
【0014】
Si:0.01~1.50%
Siは、脱酸剤として作用し、また熱間加工性および冷間加工性に影響を与える元素である。Siが0.01%未満であると脱酸剤として不足する。一方、Siは、1.50%を超えると、合金材の熱間加工性および冷間加工性が低下する。そこで、Siは0.01~1.50%とする。
【0015】
Mn:0.01~1.50%
Mnは、熱間加工性に影響を与える元素であり、さらにオーステナイト相に影響する元素である。Mnが0.01%未満であると、合金材の熱間加工性が低下し、かつオーステナイト相が不安定となる。一方、Mnが1.50%を超えると熱間加工性が低下する。そこで、Mnは0.01~1.50%とする。
【0016】
Cr:18.50~25.00%
Crは、耐粒界腐食性指数および耐孔食性に影響する元素であり、また、熱間加工性および冷間加工性に影響する元素である。Crが18.50%未満では耐粒界腐食性指数および耐孔食性が低下する。一方、Crが25.00%を超えると、熱間加工性および冷間加工性が低下する。そこで、Crは18.50~25.00%とする。
【0017】
Mo:2.00~10.00%
Moは、耐孔食性に影響を与える元素であり、また、熱間加工性および冷間加工性に影響する元素である。Moが2.00%未満では耐食性が低下する。一方、Moが10.00%を超えると、熱間加工性および冷間加工性が低下し、かつコストアップとなる。そこで、Moは2.00~10.00%とする。
【0018】
Cu:0.10~5.00%
Cuは、耐食性に影響を与える元素であり、さらにオーステナイト相に影響する元素である。さらに、Cuは熱間加工性に影響する元素である。Cuが0.10%未満では耐食性が低下し、かつオーステナイト相が不安定となる。一方、Cuが5.00%を超えると、熱間加工性が低下する。そこで、Cuは0.10~5.00%とする。
【0019】
Al:0.010~2.500%
Alは、脱酸剤として作用し、強度および靱性に有効な元素である。Alが0.010%より少ないと脱酸剤として不足し、かつ高Ni合金の強度および靱性が不足する。一方、Alが2.500%より多いと、熱間加工性および冷間加工性が低下する。そこで、Alは0.010~2.500%とする。
【0020】
Ti:0.010~2.500%
Tiは、耐粒界腐食性指数に影響を与える元素であり、さらに、熱間加工性および冷間加工性に影響する元素である。Tiが0.010%未満では耐粒界腐食性指数が低下する。一方、Tiが2.500%を超えると熱間加工性および冷間加工性が低下する。そこで、Tiは0.010~2.500%とする。
【0021】
Fe:≧20.00%
Feは、熱間加工性および冷間加工性に影響する元素である。Feが20.00%未満であると、熱間加工性および冷間加工性が低下する。そこで、Feは20.00%以上とする。
【0022】
Ni:30.00~50.00%
Niは、以上の高Ni合金の各化学成分の残部として、この高Ni合金中で最も多く含有される元素であり、全合金中の30.00~50.00%として含有される金属である。上記のNi以外の合金元素とその他不可避不純物とを有して100%からなる高Ni合金である。
【0023】
耐粒界腐食性指数(Intergranular corrosion Resistance Equivalent):≧22
耐粒界腐食性指数は22より小さいと粒界腐食が進行する。そこで、IREは22以上とする。
【0024】
耐孔食性指数(Pitting Resistance Equivalent):≧32
耐孔食性指数は32より小さいと孔食が発生する。そこで、PREは32以上とする。
【0025】
粒界被覆率:≦13%
粒界被覆率は13%より大きいと粒界腐食が進行する。そこで、粒界被覆率は13%以下とする。
【0026】
以上が、本願発明の第1の手段の構成要件である。
なお、上記の耐粒界腐食性指数:式(1)、耐孔食性指数:式(2)は、それぞれ
IRE値=1.08×([%Cr]+[%Ti])4.34×[%C]・・・(1)
PRE値=[%Cr]+3.3×[%Mo]+16×[%N]・・・(2)
である。
上記式(1)および式(2)の[%元素]は質量%で示す含有元素量を示す。
【0027】
第2の手段では、第1の手段の構成要件に加えて、N:0.0001~0.0500%を含有し、さらにB:0.0001~0.0250%、Ca:0.0001~0.0250%、Mg:0.0001~0.0250%のうちのいずれか1種または2種以上の元素を含有することを特徴とする耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni合金である。
【0028】
N:0.0001~0.0500%
Nは、高Ni合金のオーステナイト相の維持に作用し、耐食性および冷間加工性に寄与する元素である。ところで、Nが0.0001%より少ないと高Ni合金のオーステナイト相が不安定となる。一方、Nが0.0500%より多いと高Ni合金の耐食性が低下し、さらに冷間加工性が低下する。そこで、Nは0.0001~0.0500%とする。
【0029】
B、Ca、Mgのいずれか1種以上の元素:0.0001~0.0250%
B、Ca、Mgのいずれか1種以上の元素は、選択的に含有されると、高Ni合金の熱間加工性に寄与する。ところで、B、Ca、Mgのいずれか1種以上の元素は0.0001%より少ないと高Ni合金の熱間加工性に寄与しない。一方、B、Ca、Mgのいずれか1種以上の元素は0.0250%より多いときには高Ni合金の熱間加工性が低下する。そこで、B、Ca、Mgのいずれか1種以上の元素は、0.0001~0.0250%とする。
【0030】
第3の手段では、上記の第1の手段の構成要件あるいは第2の手段の構成要件に加えて、質量%で、S:≦0.0150%を含有することを特徴とする耐粒界腐食性および耐孔食性に優れる高Ni合金である。
【0031】
S:≦0.0150%
Sは、被削性に寄与する元素であり、機械化加工などの切削を容易にする効果があるものである。ただし、Sが0.0150%より多く含有されると、熱間加工性が低下する。そこで、Sは0.0150%以下とする。
【実施例1】
【0032】
表1に示す化学成分を有する開発鋼1の高Ni合金、表2に示す化学成分を有する開発鋼2および開発鋼3の高Ni合金、および表3に示す化学成分を有する比較鋼1のNi合金、比較鋼2のNi合金および比較鋼3の高Ni合金を、それぞれ100kg、VIMにて溶解し、それらをインゴットに鋳造した。次いで、それらを径20mmに鍛伸した後、940℃で120分間保持した後、水冷する熱処理を行った。
【0033】
開発鋼1、開発鋼2および開発鋼3の高Ni合金ならびに比較鋼1、比較鋼2および比較鋼3の高Ni合金の化学成分値を蛍光X線および湿式分析にて調査し、式(1)で示す耐粒界腐食性指数であるIRE(Intergranular corrosion Resistance Equivalent)値、および式(2)で示す耐孔食性指数であるPRE(Pitting Resistance Equivalent)値を算出した。そして、それら試験結果について、表1には開発鋼1の高Ni合金、表2には開発鋼2および開発鋼3の高Ni合金、表3には比較鋼1、比較鋼2および比較鋼3の高Ni合金における値を、それぞれ示した。
ここで、式(1)のIRE値および式(2)のPRE値を示すと、
PRI値=1.08×([%Cr]+[%Ti])-4.34×[%C]…(1)
PRE値=[%Cr]+3.3×[%Mo]+16×[%N]
ただし、[%M]はいずれも質量%の数値である。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
さらに、表4には開発鋼1の高Ni合金、表5には開発鋼2および開発鋼3の高Ni合金の特性を示した。一方、表6には請求項1に対応する比較例である比較鋼1、請求項2に対応する比較鋼2および比較鋼3の特性をそれぞれ示した。これら表4、表5および表6における熱間加工性は、鍛伸時の割れの発生状況から判断して評価し、割れが発生しないものをGOOD、割れが発生したものをNGとした。
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
上記の鍛伸材について、冷間加工性、炭化物の粒界被覆率、ASTM A262-C法に準拠する浸食度、およびASTM G48-A法に準拠する腐食度を、次の評価方法でそれぞれを評価し、表4、表5および表6に開発鋼の特性、および比較鋼の特性として記載した。
【0042】
表4、表5および表6における、粒界被覆率は、炭化物の粒界被覆率の測定により求め、それは径20mmの鍛伸材を15mmの長さに調整した後、長手方向断面のミクロ組織の観察を実施した値である。すなわち、粒界被覆率は大角度粒界上の析出物の長さの総和を大角度粒界長さの総和で除した値であり、完全に被覆されている場合を100%、全く被覆されていない場合を0%と判断するパラメータである。まず、5000倍の電子顕微鏡観察により、大角度粒界上に析出した粒子を、エネルギー分散型X線分光分析(EDS)または同じく5000倍の薄膜透過型電子顕微鏡における透過型電子回折パターン解析によって、M236型炭化物またはM73型炭化物と判断できる析出物を特定するものとする。さらに、その粒子が大角度粒界を被覆する長さを測定し、当該測定を少なくとも1試料あたり10視野、1合金あたり5個以上の試料を採取して行ない、合計50視野以上のその場観察、または電子顕微鏡の解析によって、炭化物の粒界被覆率を得た。
【0043】
ASTM A262-C法に準拠する浸食度は、供試材に追加で675℃、60分間保持後、空冷する鋭敏化熱処理を施した後、径12mmで長さ21mmのサイズに調整し、ASTM A262-C法に則って粒界腐食試験を実施して求めた。具体的には、試験片の初期質量と表面積を測定した後、65%沸騰硝酸に48時間浸漬させ、試験後洗浄して再度質量測定を実施した。下記式(A)から浸食度(mm/year)を算出した。この操作を5回繰り返し、各回の浸食度および初期質量と最終質量から導き出されるトータルの浸食度を算出して耐粒界腐食性を評価した。
式(A):浸食度(mm/year)=(12×7290×W)/(A×t×d)
なお、記号はそれぞれ以下の値を示す。
W:質量減(g)、A:表面積(cm2)、t:浸漬時間(h)、d:密度(g/cm3
【0044】
ASTM G48-A法に準拠する腐食度は、供試材を径12mmで長さ21mmのサイズに調整し、ASTM G48-A法に則って孔食試験を実施した。具体的には、試験片の初期質量と表面積を測定した後、22℃の6%塩化第二鉄に72時間浸漬させ、試験後に洗浄して再度質量測定を実施した。得られた質量減から腐食度(g/cm2)を算出して耐孔食性を評価した。
【0045】
冷間加工性は、供試材を径14mmで長さ21mmのサイズに調整し、冷間据込試験を実施した。加工率60%まで据込を行ない、割れが発生しないものをGOOD、割れが発生したものをNGとして冷間加工性を評価した。