(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】感光材バインダーのモノマー定量分析方法
(51)【国際特許分類】
G01N 30/88 20060101AFI20220114BHJP
G01N 30/06 20060101ALI20220114BHJP
G01N 30/72 20060101ALI20220114BHJP
G01N 30/54 20060101ALI20220114BHJP
G01N 27/62 20210101ALI20220114BHJP
G03F 7/033 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
G01N30/88 P
G01N30/06 G
G01N30/72 A
G01N30/54 A
G01N27/62 C
G01N27/62 V
G03F7/033
(21)【出願番号】P 2019553436
(86)(22)【出願日】2018-08-24
(86)【国際出願番号】 KR2018009792
(87)【国際公開番号】W WO2019054663
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2019-10-07
(31)【優先権主張番号】10-2017-0117204
(32)【優先日】2017-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ス ヨン
(72)【発明者】
【氏名】リー、ユラ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ビョン ヒョン
【審査官】倉持 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-220686(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0028240(KR,A)
【文献】特開2013-249467(JP,A)
【文献】特開昭62-027662(JP,A)
【文献】特開昭60-219208(JP,A)
【文献】特開2016-155256(JP,A)
【文献】特開2017-039953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 30/06,30/88
G03F 7/004-7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
4種以上のモノマーが重合された感光材(PR)バインダーのモノマー定量分析方法であって、
(1)前記PRバインダーのモノマーと同じモノマーが重合されたバインダーを標準品として準備する段階と、
(2)前記(1)段階で準備された標準品及び分析しようとするPRバインダーをPy-GC/MSで分析する段階と、
(3)前記(2)段階の分析結果を標準化して、前記PRバインダーの4種以上のモノマーの重量比を確認する段階と、
を含み、前記4種以上のモノマーが、ベンジルメタクリレート(BzMA)、N-フェニルマレイミド(N-PMI)、スチレン
、メチルメタクリレート(MMA)、及び2-ヒドロキシプロパン-1,3-ジイルビス(2-メチルアクリレート)(reactive methacrylate、RMA)から選択され
下記一般式(I)で表される単量体単位構造を含まないPRバインダーのモノマー定量分析方法。
【化1】
[式中、R
1
は水素原子又はメチル基を表し、そしてR
2
は炭素数が6~20の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を表す。]
【請求項2】
前記Py-GC/MS分析が、500~700℃の熱分解器温度条件で行われる請求項1に記載のPRバインダーのモノマー定量分析方法。
【請求項3】
前記Py-GC/MS分析でのGCオーブン温度条件が50~60℃で3~10分間保持しながら、分当たり10~15℃ずつ上げて、300~350℃まで上げ、300~350℃で5~20分間保持する請求項1または2に記載のPRバインダーのモノマー定量分析方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年9月13日付の大韓民国特許出願第10-2017-0117204号に基づいた優先権の利益を主張し、当該大韓民国特許出願の文献に開示されたあらゆる内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、感光材バインダー(photoresist(PR)binder)、具体的には、薄膜トランジスタ液晶表示装置(thin film transistor-liquid crystal display、TFT-LCD)用カラーフィルター(color filter、CF)感光材(PR)バインダーのモノマー(monomer)定量分析方法に関する。
【背景技術】
【0003】
TFT-LCDは、液晶表示装置(LCD)にある画素ごとにアクティブ(active)素子であるTFT(薄膜トランジスタ)を付け加えて、各画素を独立して駆動させる先端LCDである。TFT-LCDは、ガラス板上にシリコンからなった薄い半導体膜を覆って、解像度を高めた製品であり、LCDにあるそれぞれの画素ごとにオン/オフする超薄膜素子であるTFTを備えており、各画素を独立して駆動させることが特徴である。TFT-LCDは、大きくTFTが形成されている下のガラス基板、カラーフィルター(CF)が形成されている上のガラス基板、そして、その間に注入された液晶で構成されている。TFTは、電気的信号を伝達し、制御する役割を行い、液晶は、印加された電圧によって分子構造を異ならせて、光の透過を制御する。そのように制御された光は、カラーフィルターを通過しながら所望の色と映像とに表われる。
【0004】
TFT-LCDのカラー画面の色の構成は、バックライト(back light、BL)から出た白色光が液晶セル(cell)を通過しながら透過率が調節され、RGB(red、green、blue)カラーフィルターを透過して出る光の混色を通じてなされる。カラーフィルター基板は、セルの間の光を遮断するブラックマトリックス(black matrix、BM)、色相を具現するRGBパターン、液晶セルに電圧を印加するための共通電極(ITO)で構成される。
【0005】
カラーフィルター感光材(color filter photoresist、CFPR)は、高分子と感光材とが混じた感光性樹脂であって、RGBの色相を示す。CFPRの原料は、大きくミルベース(millbase)[色素(pigment)、重合体性分散剤(polymeric dispersant)、溶剤]、重合体性バインダー(polymeric binder)、光開始剤(photoinitiator)、多機能モノマー(multifunctional monomer、MM)、その以外の添加剤で構成される。感光材用バインダーは、線形バインダー(linear binder)及び反応性バインダー(reactive binder)に分けることができる。線形バインダーとは異なって、反応性バインダーは、反応性モノマー(-OH基があるモノマー)があって、反応がもう一度進行しうるバインダーであると言える。
【0006】
現在、感光材組成分析は、GC/MS、Py-GC/MS及びLC/MSで進行しており、バインダーのモノマー組成比は、NMR分析で確認している(参照:Journal of Analytical and Applied Pyrolysis 98(2012)236-241;Journal of Chromatographic Science 52(2014)143-148)。しかし、モノマー成分が持続的に多様かつ複雑になるにつれて、NMR分析に限界があって、熱分解法で定量法を確立しようとする動きがある。そのためには、PR原液でバインダーが沈澱される時に生じる誤差によって、定量性確保の難点を解決し、モノマー種類が多様であって、試料重量、オーブン条件など定量分析法を最適化しなければならない課題がある。
【0007】
今まで、Py-GC/MSは、高分子の熱分解メカニズムによって生成された多様な熱分解産物(pyrolysates)の組成を解釈して、高分子を成しているモノマー成分を解釈するなど定性分析のみで活用した。本発明者らは、このようなPy-GC/MSを定量的な側面で考察し、熱分解効率についての情報を確保して、一般的な実験室で感光材モノマーの含量分析を汎用的に活用することができる分析方法を開発した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、定性分析に活用したPy-GC/MSを用いてTFT-LCD用カラーフィルター感光材(PR)バインダーのモノマーを定量分析する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的のために、本発明は、2種以上のモノマーが重合されたPRバインダーのモノマー含量を分析する方法であって、(1)前記PRバインダーのモノマーと同じモノマーが重合されたバインダーを標準品として準備する段階;(2)前記(1)段階で準備された標準品及び分析しようとするPRバインダーをPy-GC/MSで分析する段階;及び(3)前記(2)段階の分析結果を標準化(normalization)して、前記PRバインダーの2種以上のモノマーの重量比を確認する段階;を含むPRバインダーのモノマー定量分析方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明のPRバインダーのモノマー定量分析方法によれば、従来定性分析に使われたPy-GC/MSをPRバインダーに含まれたモノマーの含量の定量分析に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】感光材(PR)用バインダーのうち、線形バインダーのモノマー種類を示した図面である。
【
図2】PR用バインダーのうち、反応性バインダーのモノマー種類を示した図面である。
【
図3】本発明によるバインダーA(ベンジルメタクリレート(BzMA)、N-フェニルマレイミド(N-PMI)及びスチレンで構成)のモノマー供給比率(monomer feeding ratio)と標準化された面積%の検量曲線(calibration curve)とを示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明をより具体的に説明する。
【0013】
本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は、通常的に、または辞書的な意味として限定されて解釈されてはならず、発明者は、自分の発明を最も最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義できるという原則を踏まえて、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されねばならない。
【0014】
本発明は、感光材(PR)バインダーに含まれた2種以上のモノマーの含量が分かっている標準品を用いて標準品と分析しようとするPRバインダーをPy-GC/MS分析し、該分析結果を標準化して分析しようとするPRバインダーの2種以上のモノマーの重量比を定量的に確認する分析方法に関するものである。
【0015】
一般的に、Py-GC/MSは、高分子の熱分解メカニズムによって生成された多様な熱分解産物の組成を解釈して、高分子を成しているモノマー成分を解釈するなど定性分析のみで活用した。モノマー組成比の分析には、通常NMR分析が使われたが、モノマー成分が複雑になるにつれて、NMR分析に限界があった。
【0016】
本発明では、Py-GC/MSを定量的な側面で考察し、熱分解効率についての情報を確保して、一般的な実験室でPRモノマー含量分析を汎用的に活用することができる分析方法を開発した。
【0017】
そのために、本発明は、2種以上のモノマーが重合されたPRバインダーのモノマー含量を分析する方法であって、(1)前記PRバインダーのモノマーと同じモノマーが重合されたバインダーを標準品として準備する段階;(2)前記(1)段階で準備された標準品及び分析しようとするPRバインダーをPy-GC/MSで分析する段階;及び(3)前記(2)段階の分析結果を標準化して、前記PRバインダーの2種以上のモノマーの重量比を確認する段階;を含むPRバインダーのモノマー定量分析方法を提供する。
【0018】
一実施態様において、PRバインダーのモノマーは、アクリレートまたはメタクリレートモノマー、例えば、エチルヘキシルアクリレート(EHA)、ブチルアクリレート(BA)、メチルアクリレート(MA)、エチルアクリレート(EA)、エチルヘキシルメタクリレート(EHMA)、ブチルメタクリレート(BMA)、メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、ベンジルメタクリレート(BzMA)、N-フェニルマレイミド(N-PMI)、スチレン、ラウリルメタクリレート(LMA)、シクロヘキシルメタクリレート(CHMA)、メチルメタクリレート(MMA)、2-ヒドロキシプロパン-1,3-ジイルビス(2-メチルアクリレート)(reactive methacrylate、RMA)などからなる群から選択された2個以上のモノマーを含む。
【0019】
一実施態様において、PRバインダーのうち、線形バインダーは、1段階(single step)反応でラジカル反応による高分子化が起こり、反応性バインダーは、2段階(2-step)反応で線形バインダーでMMAの一部をグリシジルメタアクリレート(GMA)のエポキシ基と反応させて、反応性サイト(reactive site)を導入する。
【0020】
前記(1)段階で準備された標準品は、2種以上のモノマーの比率が比較分析対象であるPRバインダーと同一または異なる。
【0021】
前記(2)段階でのPy-GC/MS分析は、ガスクロマトグラフィー分析(gas chromatography)及び質量分析法(mass spectrometry)に使われる分析機器であれば、特に制限はない。前記(2)段階のPy-GC/MS分析は、一実施態様として500~700℃の熱分解器温度条件で行い、他の実施態様として550~650℃の熱分解器温度条件で行うことができる。前記(2)段階のPy-GC/MS分析でのGCオーブン温度条件は、一実施態様として、50~60℃で3~10分間保持しながら、分当たり10~15℃ずつ上げて、300~350℃まで上げ、300~350℃で5~20分間保持するものである。
【0022】
前記PRバインダーの熱分解メカニズムは、解重合(depolymerization)、鎖切断(chain cleavage)、除去(elimination)などに分けられ、特に、メタクリレートバインダーの場合、解重合によるモノマーに還元された成分を検出して、バインダー樹脂の組成を分析することができる。
【0023】
この際、分析対象であるPRバインダーに含まれる2種以上のモノマーの比率によって、PRバインダーの熱分解メカニズムのうち、解重合される熱分解率が変わる。本発明のPRバインダーモノマーの定量分析方法は、このような点で着眼して、比較分析対象であるPRバインダーを構成する2種以上のモノマーと同じモノマーを有すると知られたPRバインダーを標準品として使用して、Py-GC/MS分析を通じて正確なモノマー含量比が得られる。
【0024】
以下、実施例を通じて本発明をさらに詳しく説明する。下記に記載した実施例は、単に本発明をより具体的に説明するためのものであって、本発明の要旨によって、本発明の範囲が、これら実施例によって制限されないということは当業者にとって明白である。
【0025】
<実施例>
【0026】
1.PRバインダー試料のモノマー組成
本実施例では、下記表1に示すようなモノマー組成を有する3種の線形バインダー及び3種の反応性バインダーに対するモノマー組成を分析した。
【0027】
【0028】
PRバインダーを構成するモノマーの構造を下記表2と
図1及び
図2とに示した。
【表2】
【0029】
2.試料の製造
各PRバインダーのモノマー種類は、同様にし、モノマー含量は、互いに異ならせて、3種で製造したものをモノマー含量分析のための標準品1、標準品2及び標準品3としてそれぞれ使用した。PRバインダーA~Fに対する3種の標準品のモノマー種類及び供給比率は、下記表3~表8に示す通りである。
【0030】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0031】
3.分析方法及び条件
【0032】
(1)NMR(Nuclear Magnetic Resonance)分析
5mm PABBOプローブ(probe)が装着されたBruker AvanceIII HD 700MHz NMR分光光度計(spectrometer)を用いて陽子(proton)NMR実験を行った。前処理は、再沈試料10mgをバイアルに入れ、アセトン(acetone)-d6溶媒0.75mLを添加して溶かした後、NMRチューブに移して実験した。実験条件は、zg30パルスシーケンス(pulse sequence)を使用し、弛緩遅延時間(relaxation delay time)を5秒として、32回スキャン(scan)した。EA(Elemental Analyzer)実験は、Snサンプルカップに試料1.3~1.5mgを正確に測った後、EA装備を用いて実験した。装備は、Flash 2000(Thermo Fisher Scientific)を利用し、条件は、炉温度(furnace temperature)1060℃、オーブン温度(oven temperature)65℃、流速(flow rate)140mL/minで実験した。
【0033】
(2)Py-GC/MS(Pyrolysis-Gas Chromatography/Mass Spectrometry)分析
Py-GC/MSは、炉(furnace)を600℃に保持して試料を熱分解し、熱分解後、GC条件は、Ultra ALLOY-5(5% ジフェニル-95% ジメチルポリシロキサン)金属カラム(0.25mm I.D.X30m L.,コーティングされたフィルム厚さ0.25μm、Frontier Laboratories)を熱分解器(pyrolyzer)と5975C不活性(inert)XL質量選別検出器(mass selective detector、MSD)とが装着されたAgilent 7890A GCシステムと連結して使用した。50℃のGCオーブン温度で5分間放置した後、分当たり10℃ずつ320℃まで昇温させた後、クロマトグラム(chromatogram)を得た。キャリアガス(carrier gas)Heの流速は、1mL/min、インジェクタ(injector)の分割比(split ratio)は、1/50、GC/MSのインジェクタ、オーブン及びインターフェース(interface)の温度は、300℃、熱分解器のインターフェース温度は、320℃、MSDスキャンモード(scan mode)は、20~600m/zであった。PRバインダーを定量分析するために標準品3種を実験し、各モノマー別の検量曲線を作成した。バインダー約1mg程度を微量天秤(micro-balance)で測定して、サンプルカップ(sample cup)に移し、Py-GC/MS分析を行った。
【0034】
検出されたモノマーの面積%を検量曲線に代入して、それぞれのモノマーの含量を求め、標準化して重量比を得た。
【0035】
(3)EA分析
EA実験は、Snサンプルカップに試料1.3~1.5mgを正確に測った後、EA装備を用いて実験した。装備は、Flash 2000(Thermo Fisher Scientific)を利用し、条件は、炉温度1060℃、オーブン温度65℃、流速140mL/minで実験した。
【0036】
実施例1
ベンジルメタクリレート(BzMA)、N-フェニルマレイミド(N-PMI)及びスチレンモノマーで構成されたPRバインダーAの標準品(3種)及び試料バインダーA 0.5mg、1mg、1.5mg及び2mgをそれぞれ分取して、0.1mg単位まで正確に重量を測定した後、実験に適用した。Py-GC/MS(熱分解器温度:600℃)を使用して、各モノマー別の面積%を測定した後、それを検定曲線に代入して標準化した。結果を下記表9及び表10に示した。
【0037】
【0038】
標準化した各モノマー別の面積%値と供給比率の検量曲線とを図示した
図3を基にして、標準品3種に対して
図3の検量曲線を用いて供給比率が分かっているPRバインダーA試料の回収率及び誤差を求めるために定量分析した。下記表11に示すように、PRバインダーA試料のモノマーであるBzMA、N-PMI及びスチレンの回収率と供給比率との間の誤差範囲は、0.4%で最大8.1%であることを確認した。
【0039】
【0040】
実施例2
Py-GC/MS法、NMR法及びNMR+EA法を利用した定量分析結果
本実施例の分析に使われた試料は、総6種の線形バインダーと反応性バインダーであり、定量分析結果を分析方法別に要約すれば、表12のようである。バインダーC、バインダーD及びバインダーFの場合、NMR法がPy-GC/MS法よりも誤差が少ないことを確認することができ、バインダーA、バインダーB及びバインダーEの場合には、Py-GC/MS法がNMR法よりも誤差が少ないことが分かった。
【0041】
このような結果から4種以上のモノマーからなるバインダーの場合は、Py-GC/MS法がさらに適しているということを確認することができる。EA法は、NMR計算時に、N含量を補正するために測定した(NMR+EA法)。
【0042】
【0043】
以上、本発明による望ましい実施態様を記述したが、これは例示的なものであり、当業者ならば、これにより、本発明の範囲が制限されるものではなく、これより多様な変形及び均等な他の実施態様が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の実質的な範囲は、下記の特許請求の範囲とそれらの等価物とによって定義される。