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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-11
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】ガス捕集装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/42 20060101AFI20220117BHJP
   G01N 1/22 20060101ALI20220117BHJP
   H01M 50/20 20210101ALI20220117BHJP
【FI】
H01M10/42 P
G01N1/22 V
H01M50/20
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020526588
(86)(22)【出願日】2019-07-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-15
(86)【国際出願番号】 KR2019008091
(87)【国際公開番号】W WO2020009451
(87)【国際公開日】2020-01-09
【審査請求日】2020-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2018-0077665
(32)【優先日】2018-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0056805
(32)【優先日】2019-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0075688
(32)【優先日】2019-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ホン、スンウォン
(72)【発明者】
【氏名】アン、ジョン アエ
(72)【発明者】
【氏名】リー、ジュ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】リー、キュンミー
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ジュンヒュン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ナク ヒー
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-181212(JP,A)
【文献】特開2018-041740(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0047274(KR,A)
【文献】特開2015-056308(JP,A)
【文献】特開2008-026187(JP,A)
【文献】特開2015-026504(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0128079(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0045377(KR,A)
【文献】特開2001-332312(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/42 -10/48
H01M 10/52
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
G01N 1/22
H01M 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の二次電池がそれぞれ装着される複数個の電池ホルダーと、
前記複数個の電池ホルダーが置かれた電池ホルダートレーと、
複数個の二次電池のうち、分析対象となる二次電池の一面に垂直な方向に移動して、分析対象となる前記二次電池の前記一面に結合及び結合解除される捕集部と、
前記捕集部内で分析対象となる前記二次電池の前記一面に垂直な方向に移動して、前記捕集部に固定された前記二次電池の前記一面にパンチングすることができるパンチング部と、
前記捕集部に連結され、線形運動のための動力を提供する第2シリンダーと、
前記電池ホルダートレーに連結されて、前記電池ホルダートレーを回転させるローターと、
前記ローターに連結され、回動力を提供する第1シリンダーと、
前記パンチング部に連結されたクランクと、
前記クランクに連結され、回動力を提供する第3シリンダーと、を含み、
前記電池ホルダートレーは、前記二次電池の前記一面が前記捕集部と対面できるように回転し、
前記クランクは、前記第3シリンダーの回動力を前記パンチング部の線形運動のための動力に変換し、
前記パンチング部は、パンチングニードルを備え、前記パンチングニードルが前記二次電池の一面に穴を開けることができる、自動化された二次電池発生ガス捕集装置。
【請求項2】
前記捕集部は、前記電池ホルダートレーの上方に位置し、
前記二次電池または前記電池ホルダーは、前記捕集部と前記電池ホルダートレーとの間に位置する、請求項1に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置。
【請求項3】
前記捕集部は、
前記捕集部の下端部に位置した電池ホルダー収容部として、内部空間に前記電池ホルダーを収容することができる前記電池ホルダー収容部と、
前記電池ホルダー収容部上に前記電池ホルダー収容部と一体に形成され、柱状である電池発生ガス収容部として、内部空間に前記二次電池の内部で発生するガスを収容することができる前記電池発生ガス収容部と、
前記電池ホルダー収容部と前記二次電池の前記一面が接触することができる部分に備えられた密閉部材として、前記電池発生ガス収容部と前記二次電池の前記一面からなる空間を密閉することができる前記密閉部材と、
前記電池発生ガス収容部の側面に備えられた電池発生ガス排出口として、前記二次電池の前記一面から前記電池発生ガス収容部に出る前記二次電池の内部発生ガスがマニホールド部またはガス分析装置に移動自在になった前記電池発生ガス排出口と、
前記電池発生ガス収容部の側面に備えられ、真空ポンプを連結可能になった真空ポンプ連結部と、
を含む、請求項1または2に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置。
【請求項4】
前記パンチング部は、
前記クランクに連結されたパンチング部ロッドと、
前記パンチング部ロッドの下端部に連結されたパンチングニードルと、を含み、
前記クランクの回転によるパンチング部ロッドの移動で、前記パンチングニードルが前記電池発生ガス収容部を通じて移動して、前記パンチングニードルが前記二次電池の前記一面に穴を開けることができる、請求項3に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置。
【請求項5】
前記パンチング部は、前記パンチング部ロッドの上端部に連結されたバネをさらに含み、
前記クランクが回転して、前記パンチングニードルを下降させる時に、収縮されたバネの復元力で前記パンチングニードルを移動させて、前記二次電池の前記一面をパンチングすることができる、請求項4に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置。
【請求項6】
前記二次電池は、円筒型電池、角型電池、コインセル電池及びポーチ型電池のうち何れか1つである、請求項1から5のうち何れか一項に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置。
【請求項7】
前記捕集部は、前記電池発生ガス収容部の側面に備えられ、窒素ガス供給部を連結可能になった窒素ガス連結部をさらに含む、請求項3から5および請求項3を引用する請求項6のうち何れか一項に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置。
【請求項8】
分析対象となる前記二次電池の内部発生ガスの捕集が完了すれば、前記捕集部は、前記二次電池の前記一面と離隔して、前記二次電池の前記一面から結合解除され、前記電池ホルダートレーが回転して、次の分析対象となる二次電池の一面と前記捕集部が対面する、請求項1から7のうち何れか一項に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置。
【請求項9】
請求項1から8のうち何れか一項に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で行われる二次電池発生ガス捕集方法において、
前記電池ホルダートレーが回転して、分析対象である二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階と、
前記捕集部が前記二次電池の前記一面に接近して結合する段階と、
前記捕集部の内部に真空状態を形成する段階と、
前記パンチング部で前記二次電池の前記一面をパンチングする段階と、
前記二次電池の内部発生ガスを捕集する段階と、
窒素ガスを注入して、前記二次電池を前記捕集部から分離させる段階と、
前記捕集部が前記二次電池から離隔し、次の分析対象である二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階と、
を含む、自動化された二次電池発生ガス捕集方法。
【請求項10】
請求項1から8のうち何れか一項に記載の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で行われる二次電池発生ガス捕集方法において、
前記第1シリンダーの回動力で、前記第1シリンダーに連結された前記ローターによって、前記電池ホルダートレーが回転して、分析対象となる前記二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階と、
前記第2シリンダーの線形動力で、前記捕集部が前記二次電池の前記一面に接近して結合する段階と、
前記捕集部の内部に真空状態を形成する段階と、
前記第3シリンダーの回動力で、前記第3シリンダーに連結された前記クランクによって、前記パンチング部が線形移動して、前記パンチング部で前記二次電池の前記一面をパンチングする段階と、
前記二次電池の内部発生ガスを捕集する段階と、
窒素ガスを注入して、前記二次電池を前記捕集部から分離させる段階と、
前記第2シリンダーの線形動力で、前記捕集部が前記二次電池から離隔し、前記ローターによって、前記電池ホルダートレーが回転して、次の分析対象である二次電池を前記捕集部と対面させる段階と、
を含む、自動化された二次電池発生ガス捕集方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年7月4日付の大韓民国特許出願10-2018-0077665号、2019年4月30日付の大韓民国特許出願10-2019-0056805号及び2019年6月25日付の大韓民国特許出願10-2019-0075688号に基づいた優先権の利益を主張し、当該大韓民国特許出願の文献に開示されたあらゆる内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、ガス捕集装置及び方法に係り、より詳細には、1つの自動化された二次電池の内部発生ガス捕集装置で複数個の二次電池で発生するガスを捕集して分析可能にした捕集装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、二次電池は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換する放電と逆方向である充電過程とを通じて繰り返し使用が可能な電池であり、その種類としては、ニッケルカドミウム(Ni-Cd)電池、ニッケル水素(Ni-MH)電池、リチウム金属電池、リチウムイオン(Li-ion)電池及びリチウムイオンポリマー電池(Li-ion Polymer Battery)などがある。このような二次電池のうち、高いエネルギー密度と電圧とを有し、サイクル寿命が長く、自己放電率が低いリチウム二次電池が商用化されて広く使われており、リチウム二次電池には、ポリマー型電池、円型電池、角型電池、ポーチ型電池などが含まれる。
【0004】
しかし、従来のリチウム二次電池は、高温で露出された時、発火/爆発する危険性がある。また、過充電、外部短絡、針状(nail)貫通、局部的損傷(local crush)などによって短時間内に大きな電流が流れる場合にも、IR発熱によって電池が加熱されながら、発火/爆発の危険性がある。一例として、電解液電極の間の反応結果、ガスが発生して、電池耐圧が上昇して、一定圧力以上でリチウム二次電池が爆発するか、ベント(vent)現象が発生する。
【0005】
リチウム二次電池内で反応によって、水素、酸素、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、C2n-2(n=2~5)、C2n(n=2~5)、C2n+2(n=1~5)である炭化水素及びその他の有機ガス種などの多種のガスが発生する。二酸化炭素のような内部発生ガスは、条件によって充電されながら、再び元の物質に戻る可逆的なものもあるが、ほとんどは電池内でガス状に残って圧力を高め、電池が膨れ上がるようにするスウェリング現象を誘発させる。スウェリングが起こった電池は、厚さが大きくなって、電池が装着されるように設計された電子電気機器へ装着できなくなるか、突出した外観のために不良と判断されて、商品としての価値を失う。
【0006】
したがって、二次電池内で発生するガスを捕集して正確に分析することが非常に重要である。リチウムイオン電池の作動時に多様なガスが発生し、発生ガスの組成及び含量についての情報は、電池素材の開発、電池製造工程の最適化、電池不良原因の把握などにおいて、有用に用いられる。
【0007】
まず、図1は、従来の二次電池発生ガス捕集装置1がマニホールド部10に連結された状態を示す。図1を参照する時、従来の二次電池発生ガス捕集装置1は、二次電池内部のガス分析のために、二次電池発生ガス捕集装置1のジグ内部に1つの二次電池のみを装着してガスを捕集して、マニホールド部10と連結されたガス分析装置13を通じて分析される。
【0008】
すなわち、マニホールド部10の真空ポンプ11は、二次電池発生ガス捕集装置100の既定の位置に連結されて、二次電池が装着された二次電池発生ガス捕集装置100に真空状態を形成する。以後、パンチング部を通じて二次電池を穿孔してガスを捕集した後、ガス分析装置13を通じてガスを分析する。
【0009】
ガス分析装置13は、質量分析器やクロマトグラフィーによって分析されるものであって、これに限定されず、ガス分析の正確性または精密性を高めるために、他の分析装置や方法が使われるということはいうまでもない。
【0010】
一方、従来の電池内の発生ガスを捕集する方法は、密閉されたジグ内に1種類の電池を入れ、人が直接パンチングして捕集する方法を適用したが、より多数の電池で発生するガスをより効率的に迅速に捕集することができる装置が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、本発明では、自動車型電池モバイル機器、電動工具などのエネルギー源として開発されている二次電池で発生するガスを自動で捕集する装置を提供するためのものであって、複数個の二次電池の内部で発生するガスを自動で捕集し、それを分析装置に自動で注入して分析可能にする装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置は、複数個の二次電池がそれぞれ装着される複数個の電池ホルダー;前記複数個の電池ホルダーが置かれた電池ホルダートレー;複数個の二次電池のうち、分析対象となる二次電池の一面に垂直な方向に移動して、分析対象となる前記二次電池の前記一面に結合及び結合解除される捕集部;及び前記捕集部内で分析対象となる前記二次電池の前記一面に垂直な方向に移動して、前記捕集部に固定された前記二次電池の前記一面にパンチングすることができるパンチング部;を含み、前記電池ホルダートレーは、前記二次電池の前記一面が前記捕集部と対面できるように回転するものである。
【0013】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集方法は、本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で行われるものである。
【0014】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集方法は、前記電池ホルダートレーが回転して、分析対象である二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階;前記捕集部が前記二次電池の前記一面に接近して結合する段階;前記捕集部の内部に真空状態を形成する段階;前記パンチング部で前記二次電池の前記一面をパンチングする段階;前記二次電池の内部発生ガスを捕集する段階;窒素ガスを注入して、前記二次電池を前記捕集部から分離させる段階;及び前記捕集部が前記二次電池から離隔し、次の分析対象である二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階;を含むものである。
【0015】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集方法は、第1シリンダーの回動力で、前記第1シリンダーに連結された前記ローターによって、前記電池ホルダートレーが回転して、分析対象となる前記二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階;第2シリンダーの線形動力で、前記捕集部が前記二次電池に接近して、前記二次電池の前記一面に結合する段階;前記捕集部の内部に真空状態を形成する段階;第3シリンダーの回動力で、前記第3シリンダーに連結された前記クランクによって、前記パンチング部が線形移動して、前記パンチング部で前記二次電池の前記一面をパンチングする段階;前記二次電池の内部発生ガスを捕集する段階;窒素ガスを注入して、前記二次電池を前記捕集部から分離させる段階;及び前記第2シリンダーの線形動力で、前記捕集部が前記二次電池から離隔し、前記ローターによって、前記電池ホルダートレーが回転して、次の分析対象である二次電池を前記捕集部と対面させる段階;を含むものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、1つの自動化された二次電池発生ガス捕集装置によっても、複数個の二次電池で発生するガスを採取してリアルタイムで分析するに当って、より効率的であり、簡便かつ迅速に採取して分析可能にした長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】従来の二次電池発生ガス捕集装置の概略図である。
図2】本発明の一実施例による自動化された二次電池発生ガス捕集装置の正面図である。
図3】ホルダートレーを示す正面図である。
図4】本発明の他の実施例による自動化された二次電池発生ガス捕集装置の正面図である。
図5】パンチング部を示す正面図である。
図6】パンチング部とクランクとを示す正面図である。
図7】それぞれ図2による自動化された二次電池発生ガス捕集装置の作動方式を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置は、複数個の二次電池がそれぞれ装着される複数個の電池ホルダー;前記複数個の電池ホルダーが置かれた電池ホルダートレー;複数個の二次電池のうち、分析対象となる二次電池の一面に垂直な方向に移動して、分析対象となる前記二次電池の前記一面に結合及び結合解除される捕集部;及び前記捕集部内で分析対象となる前記二次電池の前記一面に垂直な方向に移動して、前記捕集部に固定された前記二次電池の前記一面にパンチングすることができるパンチング部;を含み、前記電池ホルダートレーは、前記二次電池の前記一面が前記捕集部と対面できるように回転するものである。
【0019】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置は、前記捕集部に連結され、線形運動のための動力を提供する第2シリンダー;前記電池ホルダートレーに連結されて、前記電池ホルダートレーを回転させるローター;前記ローターに連結され、回動力を提供する第1シリンダー;前記パンチング部に連結されたクランク;及び前記クランクに連結され、回動力を提供する第3シリンダー;をさらに含み、前記クランクは、前記第3シリンダーの回動力を前記パンチング部の線形運動のための動力に変換するものである。
【0020】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で、前記捕集部は、前記電池ホルダートレーの上方に位置し、前記二次電池または前記電池ホルダーは、前記捕集部と前記電池ホルダートレーとの間に位置するものである。
【0021】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で、前記捕集部は、前記捕集部の下端部に位置した電池ホルダー収容部として、内部空間に前記電池ホルダーを収容することができる前記電池ホルダー収容部;前記電池ホルダー収容部上に前記電池ホルダー収容部と一体に形成され、柱状である電池発生ガス収容部として、内部空間に前記二次電池の内部で発生するガスを収容することができる前記電池発生ガス収容部;前記電池ホルダー収容部と前記二次電池の前記一面が接触することができる部分に備えられた密閉部材として、前記電池発生ガス収容部と前記二次電池の前記一面からなる空間を密閉することができる前記密閉部材;前記電池発生ガス収容部の側面に備えられた電池発生ガス排出口として、前記二次電池の前記一面から前記電池発生ガス収容部に出る前記二次電池の内部発生ガスがマニホールド部またはガス分析装置に移動自在になった前記電池発生ガス排出口;及び前記電池発生ガス収容部の側面に備えられ、真空ポンプを連結可能になった真空ポンプ連結部;を含むものである。
【0022】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で、前記パンチング部は、前記クランクに連結されたパンチング部ロッド(rod);及び前記パンチング部ロッドの下端部に連結されたパンチングニードル;を含み、前記クランクの回転によるパンチング部ロッドの移動で、前記パンチングニードルが前記電池発生ガス収容部を通じて移動して、前記パンチングニードルが前記二次電池の前記一面に穴を開けるものである。
【0023】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で、前記パンチング部は、前記パンチング部ロッドの上端部に連結されたバネをさらに含み、前記クランクが回転して、前記パンチングニードルを下降させる時に、収縮されたバネの復元力で前記パンチングニードルを高速で移動させて、前記二次電池の前記一面をパンチングすることができるものである。
【0024】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で、前記二次電池は、円筒型電池、角型電池、コインセル電池及びポーチ型電池のうち何れか1つであるものである。
【0025】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で、前記捕集部は、前記電池発生ガス収容部の側面に備えられ、窒素ガス供給部を連結可能になった窒素ガス連結部をさらに含むものである。
【0026】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置は、分析対象となる前記二次電池の内部発生ガスの捕集が完了すれば、前記捕集部は、前記二次電池の前記一面と離隔して、前記二次電池の前記一面から結合解除され、前記電池ホルダートレーが回転して、次の分析対象となる二次電池の一面と前記捕集部が対面するものである。
【0027】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集方法は、本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置で行われるものである。
【0028】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集方法は、前記電池ホルダートレーが回転して、分析対象である二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階;前記捕集部が前記二次電池の前記一面に接近して結合する段階;前記捕集部の内部に真空状態を形成する段階;前記パンチング部で前記二次電池の前記一面をパンチングする段階;前記二次電池の内部発生ガスを捕集する段階;窒素ガスを注入して、前記二次電池を前記捕集部から分離させる段階;及び前記捕集部が前記二次電池から離隔し、次の分析対象である二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階;を含むものである。
【0029】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集方法は、前記第1シリンダーの回動力で、前記第1シリンダーに連結された前記ローターによって、前記電池ホルダートレーが回転して、分析対象となる前記二次電池を前記捕集部と対面する位置に移動させる段階;前記第2シリンダーの線形動力で、前記捕集部が前記二次電池に接近して、前記二次電池の前記一面に結合する段階;前記捕集部の内部に真空状態を形成する段階;前記第3シリンダーの回動力で、前記第3シリンダーに連結された前記クランクによって、前記パンチング部が線形移動して、前記パンチング部で前記二次電池の前記一面をパンチングする段階;前記二次電池の内部発生ガスを捕集する段階;窒素ガスを注入して、前記二次電池を前記捕集部から分離させる段階;及び前記第2シリンダーの線形動力で、前記捕集部が前記二次電池から離隔し、前記ローターによって、前記電池ホルダートレーが回転して、次の分析対象である二次電池を前記捕集部と対面させる段階;を含むものである。
【0030】
本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は、通常的に、または辞書的な意味として限定されてはならず、発明者は、自分の発明を最も最善の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義できるという原則を踏まえて、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載の実施例と図面に示された構成は、本発明の最も望ましい実施例に過ぎず、本発明の技術的思想をいずれも代弁するものではないので、本出願時点において、これらを代替しうる多様な均等物と変形例とがあることを理解しなければならない。また、本発明の要旨を不明にする恐れがある公知機能及び構成についての詳細な説明は省略する。以下、本発明の望ましい実施例を添付図面を参照して詳しく説明する。
【0031】
図2は、本発明の一実施例による自動化された二次電池発生ガス捕集装置の正面図である。図3は、ホルダートレーを示す正面図である。図4は、本発明の他の実施例による自動化された二次電池発生ガス捕集装置の正面図である。図5は、パンチング部を示す正面図である。図6は、パンチング部とクランクとを示す正面図である。図7は、それぞれ図2による自動化された二次電池発生ガス捕集装置の作動方式を示す。
【0032】
まず、本発明の一実施例による自動化された二次電池発生ガス捕集装置100も、図1のマニホールド部10と連結されてガス分析装置13を通じて分析される。または、本発明の一実施例による自動化された二次電池発生ガス捕集装置100がマニホールド部10と連結されず、直接にガス分析装置に連結されても良い。このような本発明の一実施例による自動化された二次電池発生ガス捕集装置100によれば、マニホールド部10にガスを捕集せずとも、直接にガス分析装置に連結されて複数個の電池で発生するガスをそれぞれリアルタイムで分析し、マニホールド部10にガスを捕集せずとも、分析することができるので、試料の希釈なしに直ちに分析することができるという長所がある。
【0033】
本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置は、複数個の二次電池20がそれぞれ装着される複数個の電池ホルダー、複数個の電池ホルダーが置かれた電池ホルダートレー130、複数個の二次電池20のうち、分析対象となる二次電池20の一面に垂直な方向に移動して、分析対象となる二次電池20の一面に結合及び結合解除される捕集部170、及び捕集部170内で分析対象となる前記二次電池20の一面に垂直な方向に移動して、捕集部170に固定された二次電池20の一面にパンチングすることができるパンチング部190を含みうる。
【0034】
図2を参照する時、本発明による自動化された二次電池発生ガス捕集装置100の構成要素は、ハウジング(図示せず)に装着される。ハウジングは、多層構造からなっており、各層に構成要素が装着される。ハウジングは、例えば、第1層部111、及び第2層部112の多層構造からなり、上面部(図示せず)及び下面部(図示せず)を含みうる。第1層部111は、ハウジングの上面部の下に位置し、第2層部112は、第1層部111の下に位置し、ハウジングの底面に下面部が設けられうる。
【0035】
本発明のハウジングの多層構造に関する構成は、前述したことに限定されず、後述する本発明の自動化された二次電池発生ガス捕集装置100の各構成要素の配置の変更などによって、多様な変形、変更が可能である。
【0036】
ハウジングの中心部、例えば、第1層部111と第2層部112との間には、複数個の電池20がそれぞれ置かれる複数個の電池ホルダー120及び複数個の電池ホルダー120が上面に装着された電池ホルダートレー130が備えられる。電池ホルダー120の上面には、電池20が装着されるように凹部(図示せず)を備え、装着された電池20が離脱されないように凹部の形状は、電池20の形状と一致することができる。
【0037】
図3に示したように、電池ホルダートレー130の下面の中心部には、ローター140が連結されており、ローター140の下端部に連結された第1シリンダー160が連結されている。第1シリンダー160の回動力でローター140が回転し、それにより、電池ホルダートレー130が回転しうる。また、第1シリンダー160の下端部は、ハウジングに固定されている。
【0038】
図4に示したように、電池ホルダートレー130の下面には、少なくとも1つのローラー150が位置する。ローラー150の上面には、電池ホルダートレー130の下面が接触することができる。それにより、ローター140によって電池ホルダートレー130が回転する時、ローラー150によって電池ホルダートレー130がより円滑に回転しうる。また、ローラー150の下面は、ハウジング、例えば、第2層部112に固定される。それにより、ローラー150は、また電池ホルダートレー130を支持する役割を果たし、電池ホルダートレー130の水平を保持可能にする。また、後述する捕集部170が電池20をパンチングすれば、瞬間的にトレー130のアライメント(alignment)がずれるか、トレー130が傾く状況が発生することもあるので、1つ以上のローラー150は、捕集部170と上下方向に一直線上に位置しなければならず、それにより、電池20をパンチングする時にトレー130を含んで全般的にアライメントを取る役割を果たす。ローラー150は、1つで備えられうるが、複数個備えられることがより望ましい。例えば、ローラー150は、3個で設けられ、3点支持で電池ホルダートレー130の面を安定して支持することができる。
【0039】
一方、電池ホルダートレー130の上には、二次電池の内部発生ガスを捕集するための捕集部170が位置しうる。本発明による捕集部170は、内部に電池20を収容するものではなく、電池20の上面に結合されて電池20の上面を密閉した後、電池20の内部で発生するガスを捕集する。電池20は、例えば、カンタイプからなる円筒型電池、角型電池、コインセル電池、ポーチ型電池である。
【0040】
捕集部170は、第2シリンダー180によって上下移動し、それにより、電池20の上面に結合されてから結合及び解除される。または、他の実施例として、捕集部170は、第2シリンダー180によって左右移動し、それにより、電池20の側面に結合されてから結合及び解除される。第2シリンダー180は、捕集部170が線形運動を可能にするために捕集部170に線形の駆動力を提供するものである。より具体的には、例えば、捕集部170は、ハウジングの第1層部111の下面に装着され、第1層部111の上面には、第2シリンダー180が連結されている。それにより、第2シリンダー180の上下運動の動力によって第1層部111が上下移動すれば、第1層部111の下面に装着された捕集部170が上下移動することができる。電池20の上面は、電池20の面のうち、捕集部170と対面する電池20の一面を意味する。
【0041】
すなわち、捕集部170は、電池ホルダートレー130の上部に位置し、電池20または電池ホルダー120は、捕集部170と電池ホルダートレー130との間に位置しうる。捕集部170は、捕集部の上部に設けられる第2シリンダー180から線形運動のための動力を伝達されて、電池20に接近または離隔する。電池ホルダートレー130は、電池ホルダートレー130の下部に設けられる第1シリンダー160から回動力を伝達されて、上部から下部に延びる長手方向を回転軸として回転しうる。二次電池20を装着した複数の電池ホルダー120は、電池ホルダートレー130の回転中心から同じ距離に配置される。すなわち、電池ホルダー120は、電池ホルダートレー130の回転中心を中心とする仮想の円の円周に沿って配置される。電池ホルダー120は、仮想の円の円周上で同一間隔で離隔して配置される。したがって、第1シリンダー160の1回の回転量は、電池ホルダートレー130に形成された電池ホルダー120の個数分の360°である。電池ホルダー120は、電池ホルダートレー130に同一角度間隔を有して放射対称に配置される。第1シリンダー160が1回の回転する度に、順次に電池を捕集部170の下部に位置させることができる。
【0042】
図5に示したように、捕集部170は、捕集部170の下端部に電池ホルダー収容部171を含む。電池ホルダー収容部171の内部空間は、電池ホルダー120の形状と一致し、電池ホルダー120を収容することができる。
【0043】
また、捕集部170は、内部空間に電池20の内部発生ガスを収容することができる電池発生ガス収容部172を含む。電池発生ガス収容部172は、電池ホルダー収容部171上に位置し、柱状であり、内部が空き空間であって、内部空間に後述するパンチング部190のパンチング部ロッド192及びパンチングニードル193が上下移動することができる。電池ホルダー収容部171と電池発生ガス収容部172は、一体に形成されている。前述したように、第2シリンダー180によって捕集部170が下向きに移動すれば、電池ホルダー収容部171内に電池ホルダー120が収容され、電池発生ガス収容部172の下端部には、電池20の上面が結合されうる。電池発生ガス収容部172の下端部の周り(電池ホルダー収容部171と電池20の上面が接する部分)には、密閉部材173が備えられており、電池発生ガス収容部172と電池20の上面を密閉可能にする。密閉部材173は、例えば、Oリングである。
【0044】
電池発生ガス収容部172の側面には、電池発生ガス排出口174が備えられており、電池20の上面から電池発生ガス収容部172に出る電池内部発生ガスをマニホールド部10に移動させることができる。電池発生ガス排出口174には、開閉弁(図示せず)が装着される。
【0045】
また、電池発生ガス収容部172の側面には、電池発生ガス収容部172の内部を真空で形成できるように真空ポンプ11を連結することができる真空ポンプ連結部175及び電池発生ガス収容部172の内部に窒素ガスを供給することができる窒素ガス連結部176を含む。本発明の図面では、真空ポンプ連結部175及び窒素ガス連結部176を共通して使用する場合を図示している。言い換えれば、電池発生ガス収容部172の側面に開閉弁を備えて、1つの開口部175、176に真空ポンプ(図示せず)を連結して電池発生ガス収容部172の内部に真空状態を形成してから窒素ガス供給部(図示せず)を連結して電池発生ガス収容部172の内部に窒素ガスを供給する方式で具現しても、電池発生ガス収容部172の側面に1つの開口部175、176にT型コネクタ(図示せず)を連結した後、T型コネクタに真空ポンプと窒素ガス供給部とをそれぞれ連結する方式で具現しても、または、図面に示したところと異なって、電池発生ガス収容部172の側面に2つの開口部として真空ポンプ連結部175及び窒素ガス連結部176をそれぞれ備えることもできるなど、多様な変形、変更が可能である。真空ポンプ連結部175及び窒素ガス連結部176のそれぞれには、開閉弁(図示せず)が装着される。
【0046】
捕集部170には、また電池20の上面をパンチングすることができるパンチング部190が備えられる。図6に示したように、パンチング部190は、クランク200によって上下移動することができる。第3シリンダー210が回転して第3シリンダー210に連結されたクランク200を回転させる。クランク200の回転によって、コネクティングロッド201を通じてクランクに連結されたパンチング部190を垂直方向に移動(上下移動)する。すなわち、クランク200によって第3シリンダー210の回動力は、パンチング部190を上下に往復運動することができる直線動力に切り替えられる。より具体的には、コネクティングロッド201は、大きくクランク200と連結される第1部分201aとパンチング部190と連結される第2部分201bとで構成されている。第1部分201aは、楕円または円状のディスクである。クランク200の回転軸は、第1部分201aの面に垂直に連結され、第1部分201aの中心から離隔して連結される。第2部分201bの一端部は、パンチング部190に固定され、第2部分201bの他端部は、第1部分201aの円周に接触して滑ることができる。クランク200に固定されたコネクティングロッド201の第1部分201aが回転しながら、コネクティングロッド201の第2部分201bを押し出し、それにより、パンチング部190が直線運動を行って電池20に穴を開ける。場合によっては、コネクティングロッド201の第1部分201aと第2部分201bとが一体に形成されたもので製作することもできる。図7の(a)及び図7の(c)は、パンチング部190が上昇した場合を図示し、図7の(b)は、パンチング部190が下降した場合を図示する。
【0047】
第3シリンダー210は、例えば、第3シリンダー固定部材211を通じて第1層部111の下面に支持されている。
【0048】
より具体的に、図6に示したように、パンチング部190のパンチング部ロッド192は、クランク200のコネクティングロッド201に連結される。パンチング部ロッド192の下端部には、パンチングニードル193が連結されており、クランク200の回転によるパンチング部ロッド192の上下移動でパンチングニードル193が上下移動する。また、パンチング部ロッド192とパンチングニードル193は、電池発生ガス収容部172の内部を通じて上下移動して、パンチングニードル193が電池20の上面に移動することができる。それにより、電池20の上面にパンチング部190が下向きに移動してパンチングニードル193で電池20の上面に穴を開けた後にパンチング部190が上向きに移動すれば、電池20の上面の穴から電池発生ガス収容部172の内部に電池20の内部発生ガスが移動する。パンチング部ロッド192の周りには、Oリングなどの密閉部材195が備えられており、電池20の内部発生ガスがパンチング部ロッド192に連結されたバネ194には移動しない。パンチング部ロッド192の密閉部材195は、複数で設けられうる。複数で設けられたパンチング部ロッド192の密閉部材195は、パンチング部ロッド192の長手方向に沿って互いに一定距離が離隔して配置される。電池発生ガス収容部172は、パンチング部ロッド192の周りの密閉部材195と電池20の上面に接触する密閉部材173とで外部と遮断される密閉された空間である。すなわち、2つの位置の密閉部材173、195は、ガスの外部への漏れを防ぎ、電池発生ガス収容部172にガスを捕集させることができる。
【0049】
パンチング部ロッド192の上端部には、バネ194が連結されており、クランク200が回転してパンチングニードル193を下降させる時に収縮されたバネ194の復元力でパンチングニードル193を迅速に下降させることができる。したがって、瞬間的にパンチングニードル193で電池20の上面をパンチングすることができる。また、バネ194によってパンチングニードル193の上下移動距離を制限可能にする。
【0050】
次は、図7を参照して、図2の自動化された二次電池発生ガス捕集装置100の作動方法に関して説明する。
【0051】
まず、電池ホルダートレー130が回転して、分析対象である電池20を捕集部170の下に位置させる段階を行う。すなわち、電池ホルダートレー130が回転して、分析しようとする電池20が捕集部170の下に位置決めされる。
【0052】
次に、第2シリンダー180によって捕集部170が下降して電池20の上面に結合する段階を行う。すなわち、第2シリンダー180によって捕集部170が下降して電池20の上面に正確に固定され、密閉部材173によって電池20の上面が密閉される。
【0053】
次に、電池発生ガス収容部172の内部に真空状態を形成する段階(図7の(a))を行う。すなわち、真空ポンプ11が連結された真空ポンプ連結部175の開閉弁を開けて電池発生ガス収容部172の内部に真空状態を形成する。この際、パンチング部190は、上昇した状態である。
【0054】
次に、クランク200の回転でパンチングニードル193を下降させて、電池20の上面をパンチングする段階(図7の(b))を行う。すなわち、第3シリンダー210によってクランク200が回転し、クランク200が回転しながらパンチングニードル193が迅速に下降しながら、バネ194の力と共に強く電池20の上面をパンチングする。この際、クランク200の回転と共に収縮されたバネ194の復元力が加えられてパンチングニードル193が迅速に下降することができる。パンチングする段階では、電池発生ガス排出口174、真空ポンプ連結部175及び窒素ガス連結部176の弁は、いずれも閉鎖された状態である。
【0055】
次に、電池20の内部発生ガスを捕集する段階(図7の(c))を行う。すなわち、クランク200が回転しながらパンチングニードル193が上昇して元の状態に戻り、この際、バネ194が収縮するので、パンチングニードル193が上昇する速度は、パンチングニードル193が下降する速度よりも遅くなる。パンチングニードル193が上昇すれば、電池20の上面のパンチングされた穴から電池20の内部発生ガスが電池発生ガス収容部172の内部に移動し、電池発生ガス排出口174を通じて捕集される。
【0056】
次に、窒素ガスを注入して電池20を捕集部170から分離させる段階を行う。すなわち、電池20の内部発生ガスの捕集が完了すれば、窒素ガス連結部176の開閉弁が開放されて電池発生ガス収容部172の内部に窒素ガスが注入され、該注入される窒素ガスの圧力によって密閉部材173に密着された電池20が分離される。
【0057】
次に、第2シリンダー180によって捕集部170が上昇し、次の分析対象である電池20を捕集部170の下に位置させる段階を行う。すなわち、第2シリンダー180によって捕集部170が上昇した後、電池ホルダートレー130が回転して、次の分析対象である電池20が捕集部170の真下に位置し、次の分析対象である電池20に対しても、前述したように、同じ過程が行われる。
【0058】
前述した実施例は、本発明が属す技術分野で通常の知識を有した者(以下、「当業者」と称する)が、本発明を容易に実施可能にする望ましい実施例であり、前述した実施例及び添付した図面に限定されるものではないので、これにより、本発明の権利範囲が限定されるものではない。したがって、本発明の技術的思想を外れない範囲内でさまざまな置換、変形及び変更が可能であるということが当業者にとって明白であり、当業者によって容易に変更可能な部分も、本発明の権利範囲に含まれることは自明である。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明によれば、1つの自動化された二次電池発生ガス捕集装置によっても、複数個の二次電池で発生するガスを採取してリアルタイムで分析するに当って、より効率的であり、簡便かつ迅速に採取して分析可能にした長所がある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7