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特許7008509高成長率のEPIチャンバのための遮熱リング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-13
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】高成長率のEPIチャンバのための遮熱リング
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/44 20060101AFI20220203BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20220203BHJP
   C23C 16/46 20060101ALI20220203BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20220203BHJP
   H01L 21/205 20060101ALN20220203BHJP
【FI】
C23C16/44 Z
C23C16/455
C23C16/46
H01L21/68 N
H01L21/205
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2017557137
(86)(22)【出願日】2016-05-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-07-12
(86)【国際出願番号】 US2016033998
(87)【国際公開番号】W WO2016191448
(87)【国際公開日】2016-12-01
【審査請求日】2019-04-24
(31)【優先権主張番号】62/166,912
(32)【優先日】2015-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】大木 慎一
(72)【発明者】
【氏名】青木 裕司
(72)【発明者】
【氏名】森 義信
【審査官】宮崎 園子
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-142408(JP,A)
【文献】特開平09-129714(JP,A)
【文献】特開2014-086688(JP,A)
【文献】特開2005-183510(JP,A)
【文献】特開2006-066432(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/44
H01L 21/683
C23C 16/46
H01L 21/205
C23C 16/455
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状の遮熱部材であって、前記環状の遮熱部材の角に対する間隙を有し、前記間隙のエッジが、前記角を2等分する前記遮熱部材の半径に対して平行である、環状の遮熱部材と、
前記環状の遮熱部材を受け取るための凹み部分を有する環状の予熱部材であって、前記環状の遮熱部材が前記凹み部分に受け取られたときに、前記環状の遮熱部材の間隙は前記環状の予熱部材の一部分を露出する、環状の予熱部材と、
前記環状の予熱部材の外半径から内半径まで延びる予熱部材間隙を通って延びるロックピンと
を備える遮熱アセンブリ。
【請求項2】
前記予熱部材の内半径が、前記遮熱部材の内半径より大きい、請求項1に記載の遮熱アセンブリ。
【請求項3】
前記予熱部材または前記遮熱部材が、低減された接触特徴を有する、請求項1に記載の遮熱アセンブリ。
【請求項4】
前記予熱部材と前記遮熱部材がどちらも、傾斜した接触表面を有する、請求項1に記載の遮熱アセンブリ。
【請求項5】
前記低減された接触特徴が隆起である、請求項3に記載の遮熱アセンブリ。
【請求項6】
前記環状の予熱部材が、前記遮熱部材を取り囲む縁部分を有する、請求項1に記載の遮熱アセンブリ。
【請求項7】
前記予熱部材間隙が、前記環状の予熱部材の前記凹み部分及び前記縁部分に形成される、請求項6に記載の遮熱アセンブリ。
【請求項8】
エッジを有する環状の凹み部分を有する環状の予熱部材であって、前記エッジは前記環状の予熱部材の半径に対して平行であり、前記凹み部分は、遮熱アセンブリに含まれる遮熱部材を受け入れるように構成され、前記環状の予熱部材は、前記環状の予熱部材の半径方向に沿って前記環状の予熱部材の外半径から内半径へのまっすぐな間隙を有し、前記まっすぐな間隙は前記凹み部分に形成される、環状の予熱部材と、
角に対するエッジの間に、形成された環状の予熱部材の露出部分であって、前記環状の予熱部材の半径は前記角を2等分し、前記エッジの各々は前記角を2等分する前記半径に対して平行であり、前記環状の予熱部材の前記露出部分は前記エッジの間から露出するように構成されている、露出部分と
を含む、
予熱部材。
【請求項9】
前記凹み部分を取り囲む縁部分をさらに備える、請求項8に記載の予熱部材。
【請求項10】
前記環状の予熱部材の上面内に形成された低減された接触特徴をさらに備える、請求項8に記載の予熱部材。
【請求項11】
前記低減された接触特徴が隆起である、請求項10に記載の予熱部材。
【請求項12】
前記環状の予熱部材が、丸いエッジと、傾斜した接触表面とを有する、請求項8に記載の予熱部材。
【請求項13】
間隙を有する環状の遮熱部材を備え、前記間隙が前記環状の遮熱部材の角に対しており、前記間隙が、前記間隙が対する前記角を2等分する前記環状の遮熱部材の半径に対して平行な第1のエッジ及び第2のエッジを有し、前記第1のエッジから前記第2のエッジまでの前記間隙は、50mmから180mmであり、
前記環状の遮熱部材は、遮熱アセンブリに含まれる環状の予熱部材によって受けられるように構成され、
前記第1のエッジの前記間隙の外側コーナ及び前記第2のエッジの前記間隙の外側コーナ、それぞれ丸みを帯びており、それぞれ0.1mmから1.0mmの間の曲率半径を有する
遮熱部材。
【請求項14】
前記環状の遮熱部材が、傾斜した接触表面を有する、請求項13に記載の遮熱部材。
【請求項15】
前記環状の遮熱部材は、接触特徴が低減されている、請求項13に記載の遮熱部材。
【請求項16】
前記曲率半径は、0.3mmから0.5mmである、請求項13に記載の遮熱部材。
【請求項17】
前記環状の遮熱部材は、0.1mmから1.5mmの厚さを備える、請求項13に記載の遮熱部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に、半導体処理のための装置に関する。より詳細には、本明細書に記載する実施形態は、エピタキシチャンバのための加熱部品に関する。
【背景技術】
【0002】
エピタキシは、半導体デバイスに対して極めて均一の電気特性を有する高品質の材料を製作するために半導体処理で一般に使用されるプロセスである。半導体デバイスがますます小さくなり、製造ユニットが大きくなるにつれて、単一の製造基板における均一性の必要も非常に厳しくなってきた。
【0003】
典型的なエピタキシチャンバでは、プロセスガスが基板を横切ってチャンバの一方の側から他方の側まで流れ、そこで排気ガスが除去される。基板は、典型的には、処理中、むらの影響を最小にするために回転するが、それにもかかわらず、頑固なむらが放射状のばらつきとして現れることがある。
【0004】
高成長率のエピタキシチャンバでは、典型的に、基板が位置決めされるサセプタ付近で処理量が非常に小さくなる。処理量の上には、プロセスガスを処理量に閉じ込めるための石英窓が配置される。このドームは、ドームがチャンバの側面と交わるエッジでわずかに湾曲していることがある。ドームがチャンバの側面に向かって湾曲するため、処理量は圧縮され、その結果、基板のエッジ付近でのプロセスガスのための流路は非常に小さくなる。したがって、プロセスガスは非常に速い速度で流れる。
【0005】
エピタキシチャンバは通常、サセプタを一周する予熱リングまたはリングアセンブリを含む。予熱リングアセンブリは、典型的には、サセプタの下の加熱要素からの熱を吸収し、その熱をサセプタのエッジ付近で予熱リングアセンブリの上に再び放射する。放射された熱は、入ってくるプロセスガスの温度を処理温度まで上昇させ、その後、ガスはサセプタおよびその上に配置された基板に到達する。これにより、基板表面とのガスの反応が基板のエッジで開始することが確実になる。
【0006】
チャンバの側面付近でプロセス量が圧縮され、ガス流量が大きくなることで、予熱リングアセンブリの上ではガスの加熱が弱まる。予熱リングアセンブリの上の滞留時間は、プロセスガスが基板のエッジでエピタキシャル成長のために活動的になるのに十分な熱を上回ることを可能にするには十分でない可能性がある。したがって、基板のエッジにおける成長が低減され、均一性が損なわれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
流量が非常に大きい状況におけるエピタキシのためにプロセスガスを予熱する装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
エピタキシチャンバに対する遮熱アセンブリが、本明細書に記載される。遮熱アセンブリは、遮熱部材および予熱部材を有する。遮熱部材は、予熱部材上に配置される。遮熱部材は、予熱部材の一部分を露出させる切断部分を有する。予熱部材は、遮熱部材を受け取るための凹み部分を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態によるプロセスチャンバの概略横断面図である。
図2】別の実施形態による遮熱アセンブリの上面図である。
図3図2の遮熱アセンブリの遮熱部材の上面図である。
図4図2の遮熱アセンブリの予熱部材の上面図である。
図5A図2の遮熱アセンブリの横断面図である。
図5B図2の遮熱アセンブリの別の横断面図である。
図5C】別の実施形態による遮熱アセンブリの横断面図である。
図6】別の実施形態による遮熱アセンブリの横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
理解を容易にするように、可能な場合、図に共通の同一の要素を指すために、同一の参照番号を使用した。特別な記載がなくても、一実施形態に開示する要素を他の実施形態で有益に利用することができることが企図される。
【0011】
本開示において、「頂部(top)」、「底部(bottom)」、「側面(side)」、「上(above)」、「下(below)」、「上(up)」、「下(down)」、「上向き(upward)」、「下向き(downward)」、「水平(horizontal)」、「垂直(vertical)」などの用語は、絶対的な方向を指すものではない。代わりに、これらの用語は、チャンバの基本平面、たとえばチャンバの基板処理表面に対して平行な平面に対する方向を指す。
【0012】
図1は、一実施形態による処理チャンバ100の概略横断面図である。チャンバ100は密閉容器101を有し、密閉容器101内に基板支持体104が配置される。典型的には、チャンバ100を処理するため、基板支持体104上に基板108が配置される。プロセスチャンバ100の側壁136およびプロセスチャンバ100内に配置されたライナ163を通って形成されたプロセスガス入口174が、密閉容器101内へプロセスガスを流すための経路を提供する。プロセスガスは、プロセスガス源172からプロセスガス入口174を通り、基板108の上面を横切って流れる。基板支持体104は、処理中、均一性を改善するために、基板を回転させることができる。プロセスガス入口174の反対側には、基板108を横切って流れるプロセスガスがチャンバ100から出ることを可能にするために、側壁136およびライナ163内にプロセスガス出口178が配置される。真空源180が、チャンバ100からのプロセスガスを排気する。
【0013】
基板支持体104の上にドーム128が配置され、基板支持体104とともに、プロセス量を画定する。蓋130が、ドーム128を定位置で保持する。
【0014】
基板支持体104の上または下に位置することができる熱モジュールを使用して、プロセスに熱を提供することができる。チャンバ100内では、基板支持体104の下に熱モジュール145が設けられる。熱モジュール145はハウジング114を備え、ハウジング114内には複数の熱源102が配置される。熱源102は、ランプ、LED、およびレーザの任意の組合せとすることができ、熱モジュール145は、光学素子115、たとえばレンズ、光導体、ならびに/または他の反射性および屈折性の素子を含むことができ、これらは個々に、それぞれの熱源102によって放出されるエネルギーを基板支持体104の方へ誘導するような形状とすることができる。熱モジュール145からの熱は基板支持体104を加熱し、基板支持体104は、基板が主に基板支持体104に接触している場合は伝導によって、または基板がほとんど基板支持体104に接触していない場合は放射によって、基板へ熱を伝達する。
【0015】
遮熱アセンブリ160が、基板支持体104を取り囲む。遮熱アセンブリ160は、基板支持体104と同心円状の環状構造である。遮熱アセンブリ160の外半径120は、ライナ163またはチャンバ100の側壁136の内半径121より小さい。チャンバ100を通るガス流に対して均一に平坦な表面を提供するために、遮熱アセンブリ160の上面122は、基板支持体104の上面110と実質上同一平面上にある。
【0016】
遮熱アセンブリ160は、予熱部材167および遮熱部材168を備える(以下でより詳細にさらに説明する)。予熱部材167の内半径132は、基板支持体104の外半径133より大きく、ともに予熱部材167と基板支持体104との間に間隙134を画定する。遮熱部材168は、間隙134を少なくとも部分的に覆う。
【0017】
間隙134を通ってチャンバ100の下部にプロセスガスが侵入するのを防止するために、チャンバ100にパージガス源162を結合することができる。パージガスは、パージガス源162からパージガス導管164を通って流れ、間隙134を通ってプロセスガス出口178へ正圧ガス流を提供することができる。
【0018】
図2は、一実施形態による遮熱アセンブリ200の上面図である。遮熱アセンブリ200は、チャンバ100内で、遮熱アセンブリ160として、または遮熱アセンブリ160の代わりに、使用することができる。遮熱アセンブリ200は、予熱部材202および遮熱部材204を備える。遮熱部材202は、予熱部材204上に位置する環状部材であり、遮熱部材202の内半径206は、少なくとも部分的に間隙134を覆うように内向きに延びる。したがって、予熱部材204の内半径212は、遮熱部材の内半径206より大きい。予熱部材204の外半径210もまた、遮熱部材202の外半径208より大きい。
【0019】
図3は、遮熱部材202の概略上面図である。遮熱部材202は、予熱部材204の一部分222を露出させる間隙220を有する。露出部分222は、ガス入口106から予熱部材204を横切って基板支持体104へ流れるガスに対して、より直接的な熱露出を提供する。遮熱部材202の内半径206は、公称直径300mmの基板を収容するために、150mmを超えることができる。たとえば、内半径206は、300mmの基板に対して約151mm~約155mmとすることができる。間隙220の寸法は、寸法インジケータ302によって示すように、入ってくるガスに対して所望の量の熱露出を提供するように選択することができる。寸法302は、図3の実施形態の場合、約50mm~約180mmとすることができる。間隙220は、第1のエッジ304および第2のエッジ306を有する。第1のエッジ304および第2のエッジ306は、均一なガスの層流を促進するために、間隙220が対する角310を2等分する半径308に対して略平行である。他の実施形態では、エッジは、任意の所望の指向性を有することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、エッジを丸めることができる。他の実施形態では、各エッジは、それぞれのエッジと交差する半径に対して平行とすることができる。
【0020】
以下でさらに説明するように、遮熱部材202内には、動作中の遮熱部材202の動きを防止するために、1つまたは複数の形状特徴304を含むことができる。図3の実施形態では、間隙220の両側に位置する2つの外側コーナが、形状特徴として丸められている。形状特徴304の丸められたコーナは円形の形状であるが、任意の所望の形状をこれらのコーナに加えることができる。図3の実施形態では、丸められたコーナの曲率半径は、約0.01mm~約1.5mm、約0.1mm~約1.0mmなど、たとえば約0.3mm、0.4mm、または0.5mmである。
【0021】
図4は、図2の予熱部材204の概略上面図である。予熱部材204は凹み部分402を有し、凹み部分402は、遮熱部材202が予熱部材204の凹み部分402内に位置するように、遮熱部材202に類似の形状である。予熱部材204の縁部分404が、凹み部分402と、凹み部分402内に配置されたときの遮熱部材202とを取り囲む。
【0022】
予熱部材204は、間隙406を有することができる。間隙406は、任意の所望の経路に沿って、たとえば半径に沿ってまっすぐに、または任意の所望の湾曲した経路に沿って、予熱部材204を通ってその外半径210から内半径212へ形成することができる。間隙406は、熱サイクル中に予熱部材204に対する応力除去を提供することができる。間隙406はまた、処理中に予熱部材204の動きを防止するためのロック機構を提供することができる。可能なロック手段を示すために、チャンバライナ408を図4に想像線で概略的に示す。チャンバライナ408の内壁412内には、凹み410が形成されている。ロックピン414も想像線で示す。ロックピン414は、凹み410内へ挿入され、凹み410からチャンバ内部へ突出する。次いで予熱部材204は、ロックピン414が間隙406を通って延びるように位置決めすることができる。
【0023】
図5Aは、図2に5Aで示した断面線で切り取った遮熱アセンブリ200の横断面図である。予熱部材204は、予熱部材204をチャンバライナ(図示せず)などの別のチャンバ部品と係合させるために使用することができるエッジ延長部504を有することができる。エッジ延長部504は、遮熱アセンブリ200に対する心出しを提供することができる。遮熱部材202は、背景に見えている。遮熱部材の厚さは、約0.1mm~約1.5mm、約0.6mm~約0.8mmなど、たとえば約0.7mm、0.75mm、0.78mm、または0.79mmとすることができる。遮熱部材202の厚さは、典型的には、遮熱部材に対する所望の熱特性に基づいて選択される。予熱部材204の厚さ502は、約2.0mm~約10.0mm、約3.0mm~約6.0mmなど、たとえば約5.0mmまたは約5.5mmである。エッジ延長部504は、予熱部材204の本体の下へ約0.5mm~約3.5mm、たとえば約1.0mm延びることができる。遮熱部材202は、処理チャンバ100内で使用される可能性が高い処理条件に耐えることが可能な任意の材料から作ることができる。例示的な材料には、石英、サファイア、ケイ素、グラファイト、炭化ケイ素、セラミック、またはこれらの組合せが含まれる。遮熱部材202は、同様に上記のいずれかから作られた被覆を有することができる。たとえば、遮熱部材は、炭化ケイ素または炭化ケイ素で被覆されたグラファイトから作ることができる。予熱部材204は、同様に上記の材料のいずれかから作ることができる。たとえば、予熱部材204は、炭化ケイ素または炭化ケイ素で被覆されたグラファイトから作ることができる。
【0024】
図5Bは、図2に5Bで示した断面線で切り取った遮熱アセンブリ200の横断面図である。遮熱部材202が見えており、遮熱部材202の内半径206が予熱部材204の内半径212を越えて内向きに延びていることを見ることができる。縁部分404も見えている。図5Bに示すように、縁部分404の上面506は、遮熱部材202の上面508と実質上同一平面上にある。図5Bの実施形態では、遮熱部材202は、予熱部材204に実質上連続して接触していることを示す。
【0025】
図5Cは、別の実施形態による遮熱アセンブリ550の横断面図である。遮熱アセンブリ550の横断面図は、図5Bの横断面と類似の位置で切り取られている。遮熱部材202は予熱部材552に結合されており、予熱部材552は、遮熱部材202と予熱部材552との間の直接的な接触を最小にするために、低減された接触特徴554を有する。いくつかの実施形態では、遮熱部材と予熱部材との間の接触を低減させることは、予熱部材から遮熱部材への熱伝導を低減させるのに有用となることができる。低減された接触特徴554は、遮熱部材の下面に接触するように予熱部材552の上面内に形成された隆起の形をとることができる。あるいは、遮熱部材の下面内に隆起を形成することもできる。低減された接触特徴は、予熱部材内、遮熱部材内、または両方の中に形成することができる。
【0026】
図6は、別の実施形態による遮熱アセンブリ600の横断面図である。遮熱アセンブリ600は、遮熱アセンブリ200に類似しているが、遮熱アセンブリ200が図5Aで正方形のエッジを有するものとして描かれているのに対して、遮熱アセンブリ600は、丸いエッジ602および面取りしたエッジ604などのいくつかの任意選択の構造的特徴を含む。遮熱アセンブリ600は、傾斜した接触表面を有する予熱部材606および遮熱部材608を含む。予熱部材606は、傾斜した表面610を含み、遮熱部材608は、傾斜した表面610上に位置する傾斜した表面612を含む。
【0027】
上記では特定の実施形態を対象としたが、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく、他のさらなる実施形態を考案することができる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6