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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】情報処理装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/38 20060101AFI20220119BHJP
   G06F 3/00 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
G06F13/38 320A
G06F3/00 A
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018064061
(22)【出願日】2018-03-29
(65)【公開番号】P2019175233
(43)【公開日】2019-10-10
【審査請求日】2021-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(72)【発明者】
【氏名】石田 高広
(72)【発明者】
【氏名】杉野 誠
(72)【発明者】
【氏名】中村 将樹
【審査官】松平 英
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-314175(JP,A)
【文献】特表昭59-500990(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0036973(US,A1)
【文献】国際公開第2005/104021(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 5/00-5/52
21/00-21/18
G03G13/34
15/00
15/36
21/00-21/02
21/14
21/20
G06F 3/00
3/06-3/08
3/18
11/22-11/277
13/38-13/42
H04N 1/00
1/21
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メカニカルスイッチを有するメディアのインターフェースであるメディアスロットを有する情報処理装置であって、
前記メディアが前記メディアスロットに挿入または抜去されたことを検知し、少なくとも挿入通知を行うメディア挿入通知部と、
前記メディア挿入通知部により挿入通知された前記メディアの挿入が、データ入力用途であるか否かを判断するデータ入力判断部と、
前記データ入力判断部により前記メディアの挿入がデータ入力用途であると判断された場合に、前記メディア挿入時の前記メカニカルスイッチの状態を検知して前記状態に応じた数値データを生成するデータ生成部と、
生成された結果の前記数値データを入力データとして受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに応じて前記情報処理装置の動作内容を実行する動作実行部と
を有し、
前記データ入力判断部は、所定時間内の前記挿入通知の回数をカウントし、前記カウントが所定回数以上になった場合は、その後の前記挿入通知をデータ入力用途と判断する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記データ入力判断部は、前記メディアの所定の記憶領域に記憶されたデータを読み込み、前記記憶されたデータの値に応じて入力用途を判断することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記データ入力判断部は、前記メディア挿入通知部による前記メディアの挿入通知から抜去通知までの時間である挿抜時間を計測し、所定の前記挿抜時間での挿抜が、所定の順番で通知された場合に、その後の前記挿入通知をデータ入力用途と判断することを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記データ入力判断部は、前記挿入通知がデータ入力用途と判断された後、所定時間内の挿入通知の回数をカウントし、カウントが一定数以上になった場合は、その後の前記挿入通知はデータ入力用途ではないと判断し、
前記データ入力判断部がデータ入力用途ではないと判断した場合、前記データ生成部は前記メカニカルスイッチ状態検知を実施しないことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記データ入力判断部は、前記挿入通知がデータ入力用途と判断された後、前記メディアの挿入から抜去までの時間を計測し、所定の時間間隔でのメディア挿抜を連続で所定回数検知された場合、その後の前記挿入通知はデータ入力用途ではないと判断し、
前記データ入力判断部がデータ入力用途ではないと判断した場合、前記データ生成部は前記メカニカルスイッチ状態検知を実施しないことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記データ入力判断部は、前回のメディア挿入時刻を保持し、該前回のメディア挿入時刻から一定以上の時間が経過した場合に、データ入力用途ではないと判断し、
前記データ入力判断部がデータ入力用途ではないと判断した場合、前記データ生成部は前記メカニカルスイッチ状態検知を実施しないことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記情報処置装置は操作部を有し、前記データ入力判断部は、前記情報処置装置が前記操作部からの操作を受け付けない状態の場合は、前記挿入通知をデータ入力用途であると判断することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記情報処理装置は、前記情報処理装置に接続されるハードウェアの検知を行う第一のプログラムと、前記第一のプログラムがエラーを起こした場合に、前記メディアの前記第一のプログラムへの割込みを有効とする第二のプログラムとを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記情報処理装置は、文字列と該文字列に対応する実行動作が対応付けられた実行動作表を記憶する実行動作記憶部と、前記実行動作表への記憶を受け付ける実行動作登録部とを有し、前記動作実行部は、前記実行動作表を参照して前記文字列に対応する実行動作を実行することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記数値データの一時記憶を行う一時記憶部を有し、前記入力データ受付部は、入力される複数の前記数値データを一時記憶部に記憶させ、前記一時記憶部に記憶させた前記数値データ数が所定の数に達したら前記入力データとして受け付けることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記入力データ受付部は、前回データ入力用途のメディアが挿入された時刻を保持し、データ入力用途のメディアが挿入された際に前回のデータ入力用途メディア挿入時刻との時間差を算出し、前記時間差が所定以上であった場合には前記一時記憶部に記憶している数値データを消去することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記入力データ受付部は、前記数値データが所定回数以上同じ値であった場合に、前記一時記憶部に記憶している数値データを消去することを特徴とする請求項10記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記入力データを文字列に変換する入力データ変換部を有し、前記動作実行部は、前記文字列に対応付けられた前記情報処理装置の動作内容を実行することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
メカニカルスイッチを有するメディアのインターフェースであるメディアスロットを有する画像形成装置であって、
前記メディアが前記メディアスロットに挿入または抜去されたことを検知し、少なくとも挿入通知を行うメディア挿入通知部と、
前記メディア挿入通知部により挿入通知された前記メディアの挿入が、データ入力用途であるかを判断するデータ入力判断部と、
前記データ入力判断部により前記メディアの挿入がデータ入力用途であると判断された場合に、前記メディア挿入時の前記メカニカルスイッチの状態を検知して前記状態に応じた数値データを生成するデータ生成部と、
生成された結果の前記数値データを入力データとして受け付ける入力データ受付部と、
前記入力データに応じて前記画像形成装置の動作内容を実行する動作実行部と
を有し、
前記データ入力判断部は、所定時間内の前記挿入通知の回数をカウントし、前記カウントが所定回数以上になった場合は、その後の前記挿入通知をデータ入力用途と判断する
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、組み込み機器(特定用途向けに特化、限定した機能を果たす事を目的とした装置)等の情報処理装置等において、装置本体にユーザがインターフェースとして使用可能な部品、一例としてスイッチなどを設けることで、装置に所定動作の実行を指示する技術が知られている。
【0003】
しかし、このような技術では、使用頻度が低い機能、一例として装置に異常が発生した際にカスタマーエンジニアだけが使用する機能等のためにも、専用のユーザインターフェースを取り付ける必要があり、結果として製造コストを増加させてしまったり装置の小型化を阻害してしまったりする問題があった。
【0004】
特許文献1には、キーボードなどのユーザインターフェースが備えられていないコンピュータにユーザの望む動作を実現させることを目的として、プログラムの実行過程において、メディアのライトプロテクトスイッチのON/OFF状態をプログラムで監視し、前記スイッチの状態により当該プログラムの条件分岐処理を行う装置が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載の装置では、プログラムの条件分岐の範囲での動作を、装置がメディア内のプログラムを正常に動作可能な時に実行できる動作に限られ、多様な動作指示を行なうことができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1にかかる発明は、メカニカルスイッチを有するメディアのインターフェースであるメディアスロットを有する情報処理装置であって、前記メディアが前記メディアスロットに挿入または抜去されたことを検知し、少なくとも挿入通知を行うメディア挿入通知部と、前記メディア挿入通知部により挿入通知された前記メディアの挿入が、データ入力用途であるか否かを判断するデータ入力判断部と、前記データ入力判断部により前記メディアの挿入がデータ入力用途であると判断された場合に、前記メディア挿入時の前記メカニカルスイッチの状態を検知して前記状態に応じた数値データを生成するデータ生成部と、生成された結果の前記数値データを入力データとして受け付ける入力データ受付部と、前記入力データに応じて前記情報処理装置の動作内容を実行する動作実行部と、を有し、前記データ入力判断部は、所定時間内の前記挿入通知の回数をカウントし、前記カウントが所定回数以上になった場合は、その後の前記挿入通知をデータ入力用途と判断することを特徴とする
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、情報処理装置に特定のユーザインターフェースを設けることなく、多様な動作指示を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第一の実施形態の画像形成装置の外観図である。
図2】第一の実施形態のメディアの外観図である。
図3】第一の実施形態の画像形成装置のハードウェア構成図である。
図4】第一の実施形態の画像形成装置の機能ブロック図である。
図5】入力データと文字との対応付けの例である。
図6】文字列と十石動作との対応付けの例である。
図7】第一の実施形態のメディアのメモリ構造の例である。
図8】第一の実施形態の処理フロー図である。
図9】第二の実施形態のメディアのメモリ構造の例である。
図10】第二の実施形態の処理フロー図である。
【0009】
図1(a)は、第1の実施形態の画像形成装置100の外観図である。外部装置や操作部1から入力された情報を処理し、用紙等に印刷するプリント機能を有した情報処理装置である。画像形成装置100は、メディア挿入口2を有している。図1(b)は図1(a)の点線部の拡大図である。図1(b)に示されるようにメディア挿入口2は、ユーザが画像形成装置100に記憶媒体であるメディア201を挿入するための口であり、メディア201が、後述する外部インターフェースであるメディアスロットに挿入されるまで誘導する。メディア201は、挿入口2に対し、図1(b)に矢印で示される方向に挿入、抜去される。そして、メディア201は図2で説明するようにメカニカルスイッチを有している。
【0010】
図2は、第1の実施形態で使用されるメディアの外観図である。図2に示すように本実施形態で用いられるメディア201は、メカニカルスイッチ210を有する。メカニカルスイッチ210を有するメディア201の例としては、そのメディア201への書き込みが可であるか不可であるかの2種類の状態にメディア201を変更するためのライトプロテクトスイッチとしてのメカニカルスイッチを有する、SDカードやフロッピーディスク(登録商標)などが挙げられる。
【0011】
図2(a)(b)はそれぞれ同じメディア201を示しており、メディア201はメカニカルスイッチ210を有している。図2(a)(b)にしめすように、メカニカルスイッチ210はそのメディア201本体に対し、その位置を移動させることができる。メカニカルスイッチ210はユーザが図2の左右方向にスライドさせて図2(a)(b)いずかの位置に変更することができる。
【0012】
一例としてメカニカルスイッチ210をライトプロテクトスイッチとして用いる場合を説明する。メカニカルスイッチ210が図2(a)(b)いずれか一方の状態、例えば図2(a)に示されるように図2の左方向にスライドされた状態をライトプロテクトON状態であるとすると、この状態ではメディア201への書込みができない状態である。一方メカニカルスイッチ210が図2(b)に示されるように図2の右方向にスライドされた状態は、ライトプロテクトOFF状態であり、メディア201への書込みができる状態である。
【0013】
なお、後述する第2の実施形態で用いられるメディア202も同様の構成であるため、図2中に201と202を併記して示す。
【0014】
図3は、第1の実施形態の画像形成装置100のハードウェア構成図である。画像形成装置100は以下のような構成を有し、入力された各種情報を処理する情報処理装置として機能する。
【0015】
図3に示すように画像形成装置100は、CPU(Central Processing Unit)10と、ROM(Read Only Memory)20と、RAM(Random Access Memory)30と、HDD(Hard Disc Drive)40と、外部通信I/F50と、操作部60と、メディアスロット70と、プリンタエンジン80とを有する。また、これらを相互接続するシステムバス90を有している。
【0016】
CPU10は、画像形成装置100の動作を制御する。すなわちCPU10は、RAM30をワークエリア(作業領域)として、ROM20又はHDD40に記憶されたプログラムを実行することで、画像形成装置100全体の動作を制御して、各種機能を実現する。
【0017】
ROM20は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM30は、プログラムやデータを一時記憶する揮発性の半導体メモリである。
【0018】
RAM30は、プログラムやデータを一時記憶する揮発性の半導体メモリである。なおROM20とRAM30をユニット化してメモリユニットと呼ぶこともある。
【0019】
HDD40は、プログラムやデータを記憶している不揮発性の記憶装置である。HDD40に記憶されるプログラムには、画像形成装置100の全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)やOS上で動作する各種アプリケーションプログラムなどが挙げられる。また、HDD40に記憶されるデータには、上述したコピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能などの各種機能を実現する際に用いられる各種設定値等が挙げられる。また画像形成装置100が実行した動作(以降ジョブと呼ぶことがある)も記憶可能である。さらに、データベースやファイルシステムなどの機能により管理されるユーザ情報などの各種情報が記憶されてもよい。
【0020】
外部通信I/F50は、画像形成装置100をインターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワークに接続するためのインターフェースである。画像形成装置100は、外部通信I/F50を介して、外部装置からの印刷指示や画像データ等を受信することができる。
【0021】
操作部60は、利用者の操作に応じた各種の入力(ジョブの設定や実行要求、メンテナンス動作の実行要等)を受け付けるとともに、各種の情報(例えば受け付けた操作を示す情報、画像形成装置100の動作状況を示す情報、画像形成装置100の設定状態を示す情報など)を表示する。操作パネル部は、一例としてユーザが入力するためのハードウェアキーやディスプレイ、ユーザに装置の状態や処理結果等を知らせるランプ等を有するがこれらに限られない。これらに加えて、または代えて、タッチパネル機能を搭載した液晶表示装置(LCD:Liquid Cristal Display)で構成されていてもよいし、タッチパネル機能が搭載された有機EL(Electro-Luminescence)表示装置で構成されてもよい。操作部60は、CPU10により制御される。
【0022】
メディアスロット70は、メカニカルスイッチを有する記憶媒体であるメディア201のインターフェースである。ユーザがメディア挿入口2にメディア201を挿入すると、メディアスロット70にメディア201が挿入される。するとメディアスロット70は、CPU10の制御に従って、挿入されたメディア201への書込みやメディア201に記憶されたデータの読出しを行う。またメカニカルスイッチ210の位置を認識し、一例としてメカニカルスイッチ210によって書き込み禁止が選択されている場合は、書き込みを行わない。
【0023】
メディアスロット70にメディア201が挿入された場合、メディア201の挿入と、メディア201のメカニカルスイッチ210の状態が、CPU10に対してハードウェア割り込みとして検知され、OS等が実行されている場合はOSがメディア201を認識することができる。
【0024】
メディア201の挿入検知は、メディア201の挿入により押圧されるスイッチによる信号を検知したり、メディア201の端子とメディアスロット70の接触を検知したりすればよい。
【0025】
また、メカニカルスイッチ210の状態検知は、メカニカルスイッチ210が図2(a)(b)いずれかの位置の場合のみ押圧されるスイッチをメディアスロット70に設けるなどすればよい。このように、メディアスロット70にメディア201が挿入されるたびに、画像形成装置100にはメカニカルスイッチ210の状態が検知される。
【0026】
次に、画像形成部であるプリンタエンジン80は、プリンタ機能を実現させるためのエンジンである。プリンタ機能に加え、スキャナ機能、コピー機能、ファクス機能などを実現させてもよい。すなわちプリンタエンジン80は、プリンタ、コピー、ファクス,スキャナ等を制御して、印刷やスキャナ動作を実行する。プリンタ機能は電子写真方式、インクジェット方式などが適用可能だが、これに限られない。その他印刷済み用紙を仕分けるフィニッシャや、原稿を自動給送するADF(Auto Document Feeder)のような特定のオプションを備えることもできる。プリンタエンジン80は、CPU10により制御される。
【0027】
なお、ROM20又はHDD40に記憶されたプログラムは、コンピュータで処理可能なプログラムである。このプログラムは画像形成装置100の製造時や出荷時にROM20又はHDD40にインストールしてもよいし、販売後にインストールすることもできる。販売後にインストールする方法としては、プログラムが記憶された外部記憶媒体を用い外部記憶媒体ドライブを介してインストールする方法や、外部通信I/F50を用いてネットワークを介してインストールする方法が可能である。
【0028】
図4は第1の実施形態の画像形成装置100の機能ブロック図である。
【0029】
入力受付部110は、操作部60の処理によって実現され、ユーザに対し操作に必要な情報を表示し、ユーザによる各種入力を受け付ける機能を実行する。また入力受付部110は、外部通信I/F50の処理によっても実現され、外部機器からLAN(Local Area Network)やインターネット経由で入力されるユーザによる印刷指示や設定変更を受け付ける機能を実行する。
【0030】
表示制御部120は、CPU10がRAM30を作業領域としてROM20またはHDD40に記憶されたプログラムを実行することで実現され、操作部60に表示する表示画面を制御する機能を実行する。
【0031】
通信制御部130は、外部通信I/F50の処理によって実現され、画像情報を外部へメール送信したり、各種設定情報を外部機器から設定可能な場合には、外部装置とネットワーク経由で通信したりする機能を実行する。
【0032】
制御部140は、CPU10がRAM30を作業領域としてROM20またはHDD40に記憶されたプログラムを実行することによって実現され、画像形形成装置1全体の機能を実行する。
【0033】
そして制御部140は、メディア挿入通知部141と、データ入力判断部142と、データ生成部143と、入力データ受付部144と、入力データ変換部145と、動作実行部146と、実行動作登録部147とを有する。詳細は後述する。
【0034】
読出・書込処理部150は、CPU10がRAM30を作業領域としてROM20またはHDD40記憶されたプログラムを実行することによって実現され、記憶部160に各種データを記憶したり、記憶された各種データを読み出したりする機能を実行する。
【0035】
記憶部160は、ROM20またはHDD40の処理によって実行され、プログラムや文書データ、画像形成装置100の動作に必要な各種設定情報、画像形成装置100の動作ログ等を格納する機能を実行する。RAM30の一時的な記憶機能により実行してもよい。
【0036】
一時記憶部161はRAM30の処理によって実行され、データ変換記憶部162と、実行動作記憶部163はROM20またはHDD40の処理によって実行される。詳細は後述する。
【0037】
ここでメディア挿入通知部141と、データ入力判断部142と、データ生成部143と、入力データ受付部144と、入力データ変換部145と、動作実行部146と、実行動作登録部147について説明する。
【0038】
メディア挿入通知部141は、メディアスロット70にメディアが挿入されたことを検知し、データ入力判断部142にメディア挿入を通知する。また、メディアが抜去されたことを検知し、データ入力判断部142にメディアの抜去を通知することも可能である。
【0039】
データ入力判断部142は、メディア挿入通知部141からのメディア挿入の通知(以降挿入通知と呼ぶことがある。)がされたメディア201の挿入が、データ入力のための挿入かどうかを判断する。より詳細には、通常のメディアとしての通常の使用用途である、メディア201への書込みやメディア201に記憶された情報の読出しのための挿入であるか、それともメディア201の挿入による画像形成装置100へのデータ入力のための挿入であるかを判断する。そして判断の結果を、データ生成部143に通知する。判断方法の詳細は後述する。
【0040】
データ生成部143は、データ入力判断部によりデータ入力であると通知された場合に、メディア201挿入時の前記メカニカルスイッチ210の状態を検知して前記メカニカルスイッチ210の状態に応じた数値データを生成する。
【0041】
より詳細にはデータ生成部143は、データ入力判断部142からデータ入力のための挿入通知であることを通知されると、挿入されたメディアのライトプロテクトスイッチの状態に応じて、具体的にはスイッチがONであれば「1」、OFFであれば「0」の1bitデータを生成する。そしてデータ生成部143は、生成された入力データを入力データ受付部144に渡す。なお、データ生成部143は、データ入力判断部142からデータ入力のための挿入通知でないことが通知された場合は、以上のデータ生成処理を行わないようにしてもよいし、データ生成処理は行っても生成された入力データを入力データ受付部144に渡さないようにしてもよい。
【0042】
入力データ受付部144は、入力データを受け付ける。より詳細には入力データ受付部144は、データ生成部143から受け取った1bitデータを、所定bit数まで受け付け、受け付けた所定bitデータを入力データとして入力データ変換部145に渡す。より具体的には、入力データ受付部144は、各数値データを動的に確保したメモリ領域である一時記憶部161に記憶し、記憶した数値データの総量が特定のbit数以上になったら、入力データ変換部145に蓄積された数値データを渡す。その後、確保したメモリ領域を開放する。
【0043】
入力データ変換部145は、前記入力データを文字列に変換する。より詳細には入力データ変換部145は、入力データ受付部144から受け取った所定bit数の入力データを、後述するデータ変換記憶部162を参照して、対応する文字列に変換する。一例として、8bit毎に16進数で解釈し、ASCIIコード(文字列)に変換する。そして変換した文字列を動作実行部146に通知する。なお、実行動作記憶部163を参照して、変換した文字列が実行動作と対応付けて記憶されていた場合に動作実行部146に対して変換した文字列を通知するようにしてもよい。
【0044】
動作実行部146は、変換された結果である文字列と対応付けられた前記情報処理装置の動作内容を実行する。より詳細には動作実行部146は、入力データ変換部145から受け取った文字列に対応する実行動作を実行する。一例として実行動作記憶部163を参照し、対応する実行動作を実行する。実行動作と対応する文字列は画像形成装置100に対するコマンドということもできる。
【0045】
実行動作登録部147は、入力受付部110が受け付けた文字列(コマンド)とそれ対応する画像形成装置100が実行する実行動作を、1セットの情報として実行動作記憶部163に記憶する。
【0046】
図5は、データ変換記憶部162にあらかじめ記憶される対応付けの例である。一例としてASCIIコード表の一部、つまり入力データ「01000100」と文字列「D」、入力データ「01001101」と文字列「M」、入力データ「01010000」と文字列「P」、入力データ「01010101」と文字列「U」、の4つが示されている。データ変換記憶部162に記憶される対応付けはこれに限られず、入力データ受付部144が受け付けた数値データをあらかじめ決められたコマンドを表現できるデータに変換できればよい。
【0047】
図6は、実行動作記憶部163にあらかじめ記憶される対応付けの例である。一例として、コマンド「DUMP」と画像形成装置100での実行内容「メモリダンプ」、コマンド「SAVE」と画像形成装置100での実行内容「機器情報保存」を示す。
【0048】
図7は、第1の実施形態のメディア201のメモリ構造である。メディア201は容量を分割してそれぞれ異なる複数の記憶領域(パーティション)を設定可能である。図7では、P1、P2の二つの記憶領域が示されている。なお、MBRと示される箇所は、Master Boot Record等とも呼ばれるメディア201の起動に必要な情報を記録した先頭セクタであり、ユーザによる読出しや書込みには用いられない。
【0049】
P1は,一例としてFAT形式でフォーマットされた領域であり、ユーザの用いるインターフェース、画像形成装置100の操作部60や、汎用のPC(Personal Computer)等のユーザインターフェースからアクセス可能な記憶領域である。
【0050】
P2は、データ入力判断部142が、メディア201がデータ入力用途であることを示すあらかじめ決められた所定のデータが入力されている。メディア201がデータ入力用途である場合は、一例としてP2に「0x010101010」と記憶されているものとする。P2は、データ入力判断部142が参照するための領域であって、P1とは異なり、ユーザインターフェースからのアクセスはできない記憶領域である。
【0051】
図8は第一の実施形態の処理フローを表す。ユーザがSDカードを画像形成装置100に挿入することで開始する処理フローである。
【0052】
まずメディア挿入通知部141はメディア挿入検知工程として、メディアスロット70へのSDカードの挿入を検知してデータ入力判断部142に通知する(S1)。
【0053】
次にデータ入力判断部142はデータ入力判断工程として、SDカードの所定記憶領域であるP2のデータを読み込み(S2)、P2に所定のデータである「0x010101010」が存在するか判断する(S3)。
【0054】
つまりステップS3の判断結果がYesの場合は、データ入力判断部142はデータ入力用途のSDカードであると判断し、データ生成部143にデータ入力用SDカードが挿入されたことを通知する。なお、データ入力用途のSDカードであると判断した場合は、表示制御部120へ通知し、ユーザに対し画像形成装置100がデータ入力モードに遷移したことを操作部60へ表示させてもよい。
【0055】
このようにデータ入力用の挿入通知であることをメディア201自体で判断するため、通常のメディアを挿入することで誤ってデータ入力モードへ遷移することがない。
【0056】
一方、ステップS3がNoの場合、つまりP2が存在しなかったり、P2に所定のデータが存在しなかったりした場合は、データ入力判断部142は、データ入力用途のSDカードでないと判断し、フローを終了する。この場合は、メディアとしての通常の使用としてユーザの指示等に基づき、P1に記憶されている情報の読み出しやP1に対する情報の書き込みが行われる。
【0057】
ステップS3がYesだった場合、データ生成部143はデータ生成工程として、SDカードのライトプロテクトスイッチの状態を検知し、一例としてメカニカルスイッチ210の状態が図2(a)のONの場合は数値データ「1」、OFFの場合は数値データ「0」を生成し、「1」または「0」いずれかの数値データである1bitデータを入力データ受付部144に渡す(S4)。
【0058】
入力データ受付部144は入力データ受付工程として、一時記憶部161に記憶領域を動的に確保し、数値データを一時記憶する。さらに一時記憶した数値データのデータ量が所定以上、一例として32bitになったら一時記憶することにより蓄積された複数bitデータを、入力データとしてデータ変換部145に渡す(S5)。なお入力データ受付部144は、次の数値データの入力に備え、確保した一時記憶部161の記憶領域を解放する。
【0059】
入力データ変換部145は入力データ変換工程として、入力データを、一例として8bit毎に16進数で解釈し、記憶部162を参照して一例としてASCIIコードの文字列に変換する。例えば、32回のSDカードの挿入により、「01000100010101010100110101010000」の32bitデータを装置に入力した場合、画像形成装置100は8bit毎にデータを16進数で解釈し、一例として図5の表で示されるようなASCIIコードを用いてに変換することで、「DUMP」という文字列データ列として、入力データを認識する。
【0060】
入力データ変換部145は、変換された結果である文字列と一致する実行動作が実行動作記憶部163に登録されている場合、動作実行部146に対し、変換された結果である文字列をコマンドとして送信する(S6)。「DUMP」という文字列であれば図6に示される表でメモリダンプが対応付けられているため、動作実行部146に送信する。
【0061】
登録されていない場合は、一例として、フローを終了させてもよいし、その他の例として表示制御部120へ通知し操作部60へ表示させることにより、ユーザに対しコマンドが未登録であることを知らせてもよい。
【0062】
動作実行部146は、実行動作記憶部163を参照し、入力データ変換部145から受け取った文字列に対応した動作を実行する(S7)。一例として「DUMP」コマンドに対応付けられたメモリダンプを実行する。
【0063】
以上のように画像形成装置100へのユーザ等によるメディア201挿入の都度、メディア201のメカニカルスイッチ210の状態に応じた1ビットのデータを画像形成装置100が認識し、n回のメディア挿入によってnビットのデータパターンが画像形成装置100に入力される構成により、画像形成装置100に専用のユーザインターフェースを設けることなくユーザは画像形成装置100に動作を実行させることができる。
【0064】
本発明は、以上のように装置外部のデバイス(リムーバブルメディア)をユーザインターフェースとして使用することで、装置に専用のスイッチなどを設けることなく、ユーザが所望する動作の実行を指示できるとも言える。
【0065】
したがって、例えばデバッグモードへの遷移といった、ユーザの要求仕様としては必須ではない機能を実現する際に、専用の部品を取り付けることなく装置本体の振る舞いを任意に変更することを目的とする。また、画像形成装置100がエラー状態であっても、メカニカルスイッチを有するメディアを認識できる状態であれば実行可能である。
【0066】
次に第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は第1の実施形態と、図7で説明したメディアのメモリ構成および図8で説明した処理フローが異なる。その他については第1の実施形態と共通のため、説明を省略する。
【0067】
まず第2の実施形態のメディア202のメモリ構成を図9に示す。メディア202は、SDカード等の記憶媒体であり、その容量を分割してそれぞれ異なる複数の記憶領域(パーティション)を設定可能である。図9では、P3、P4の二つの記憶領域が示されている。なお、MBRと示される箇所は、Master Boot Record等とも呼ばれるメディア202の起動に必要な情報を記録した先頭セクタであり、ユーザによる読出しや書込みには用いられない。
【0068】
P3およびP4は、一例としてFAT形式でフォーマットされた領域であり、ユーザの用いるインターフェース、画像形成装置100の操作部60や、汎用のPC(Personal Computer)等のユーザインターフェースからアクセス可能な記憶領域である。
【0069】
そしてメディア202は図7で説明したメディア201が有していた、データ入力用途のSDであることを示すデータのための記憶領域P2が存在しない。つまり第二の実施形態のメディア202は、第一の実施形態のメディア202のようにデータ入力用途を兼ね備えた記憶媒体でなく、通常のメモリとして使用されるメディアであるとも言える。
【0070】
なお、メディア202は、データ入力用途を有しないメディアであればよく、したがってメディア201と同様のメモリ構造で、P2にデータ入力用途のSDであることを示すデータである「0x01010101」ではなく他のデータが記憶されているメディアであってもよい。
【0071】
図10は第二の実施形態の処理フローを表す。ユーザがSDカードを画像形成装置100に挿入することで開始する処理フローである。本処理フローにおいてデータ入力判断部142は、所定時間内に所定回数のメディア挿入があるか否かに基づき、メディアの入力用途を判断する。以下に詳細を説明する。
【0072】
まずメディア挿入通知部141はメディア挿入検知工程として、メディアスロット70へのSDカードの挿入を検知すると、データ入力判断部142に通知する(S8)。
【0073】
データ入力判断部142は、1回目のSDカードの挿入通知を受けるとタイマー、一例として3秒のタイマーをスタートさせる(S9)。
【0074】
そしてデータ入力判断部142は、SDカードの挿入通知が所定回数、一例として10回に達したかを判断する(S10)。10回に達した場合、つまりステップ10がYesの場合は、データ入力判断部142はその後の挿入通知をデータ入力用途と判断し、データ生成部143に通知する(S10)。なお、データ入力用途のSDカードであると判断した場合は、表示制御部120へ通知し、ユーザに対し画像形成装置100がデータ入力モードに遷移したことを操作部60へ表示させてもよい。
【0075】
一方ステップ10がNoの場合は、タイマーにより計測している所定時間が経過したかを判断し、経過した場合はフローを終了し、経過していない場合は再度ステップS10の判断を行う(S11)。
【0076】
このようにデータ入力判断部142は、上述のような3秒間に10回以上の挿入動作など、ユーザによるあらかじめ決められたメディア挿入動作を検知した場合にその後の挿入通知をデータ入力用途と判断する。ユーザによるあらかじめ決められたメディア挿入動作はあらかじめ記憶部160に記憶させておくことにより、データ入力判断部142は参照して判断する。本処理フローによるあらかじめ決められたメディア挿入動作は、所定時間内に所定回数以上の挿入動作があればメカニカルスイッチ210の状態は問わないが、あらかじめ決められたメディア挿入動作はメカニカルスイッチ210の状態を組み合わせてもよい。
【0077】
したがって、第一の実施形態のようなデータ入力特定用途のメディアを準備することなく、第一の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0078】
フローの説明を続けると、データ入力判断部142からデータ入力用途の挿入通知である通知を受けたデータ生成部143は、データ生成工程として、SDカードのライトプロテクトスイッチの状態を検知し、一例としてメカニカルスイッチ210の状態が図2(a)のONの場合は数値データ「1」、OFFの場合は数値データ「0」を生成し、「1」または「0」いずれかの数値データである1bitデータを入力データ受付部144に渡す(S12)。
【0079】
入力データ受付部144は入力データ受付工程として、一時記憶部161に記憶領域を動的に確保し、数値データを一時記憶する。さらに一時記憶した数値データのデータ量が所定以上、一例として32bitになったら一時記憶することにより蓄積された複数bitデータを、入力データとしてデータ変換部145に渡す(S13)。なお入力データ受付部144は、次の数値データの入力に備え、確保した一時記憶部161の記憶領域を解放する。
【0080】
入力データ変換部145は入力データ変換工程として、入力データを、一例として8bit毎に16進数で解釈し、記憶部162を参照して一例としてASCIIコードの文字列に変換する。例えば、32回のSDカードの挿入により、「01000100010101010100110101010000」の32bitデータを装置に入力した場合、画像形成装置100は8bit毎にデータを16進数で解釈し、一例として図4の表で示されるようなASCIIコードを用いてに変換することで、「DUMP」という文字列データ列として、入力データを認識する。
【0081】
入力データ変換部145は、変換された結果である文字列と一致する実行動作が実行動作記憶部163に登録されている場合、動作実行部146に対し、変換された結果である文字列をコマンドとして送信する(S14)。「DUMP」という文字列であれば図6に示される表でメモリダンプが対応付けられているため、動作実行部146に送信する。
【0082】
入力データ変換部145は、変換された結果である文字列と一致する実行動作が実行動作記憶部163に登録されていない場合は、一例として、フローを終了させてもよいし、その他の例として表示制御部120へ通知し操作部60へ表示させることにより、ユーザに対しコマンドが未登録であることを知らせてもよい。
【0083】
動作実行部146は、実行動作記憶部163を参照し、入力データ変換部145から受け取った文字列に対応した動作を実行する(S15)。一例として「DUMP」コマンドに対応付けられたメモリダンプを実行する。
【0084】
上述したフローでは、データ入力部142がデータ入力用途と判断する条件として、所定時間の間に所定回数以上の挿入通知が来た場合という条件を説明したが、それ以外にも、SDカードの挿入から抜去までの時間を計測し、あらかじめ決められた挿入から抜去までの時間での挿抜が、あらかじめ決められた順番で検知された場合に、その後の挿入通知をデータ入力用途と判断してもよい。
【0085】
つまり、データ入力判断部142は、前記メディア挿入通知部141による前記メディアの挿入通知から抜去通知までの時間である挿抜時間を計測し、所定の挿抜時間での挿抜が、所定の順番で通知された場合に、その後の前記挿入通知をデータ入力用途と判断する。
【0086】
具体例として、データ入力判断部142は、挿入してから抜去までの時間が5秒である挿抜、3秒である挿抜、2秒である挿抜を順番に検知した場合に、その後の挿入通知をデータ入力用途と判断する。
【0087】
このようにデータ入力用途と判断する条件は、上述に限られず種々選択可能である。
【0088】
以上のように第2の実刑形態においては、第1の実施形態と同様の効果を、データ入力用途に特化したメディア201ではなく、通常のメディア202を用いて得ることが出来る。
【0089】
また第二の実施形態においてさらに、データ入力判断部182は、データ入力モードになってからも挿入通知を監視してもよい。
【0090】
すなわちデータ入力判断部142は、挿入通知がデータ入力用途と判断された後、所定時間内の挿入通知の回数をカウントし、カウントが一定数以上になった場合は、その後の挿入通知はデータ入力用途ではないと判断して、データ生成部143に通知することで、メディア202の挿入によるデータ入力を終了する。
【0091】
またデータ入力判断部142は、挿入通知がデータ入力用途と判断された後もメディアの挿入から抜去までの時間を計測し、所定の時間間隔でのメディア挿抜を連続で所定回数検知された場合、その後の挿入通知はデータ入力用途ではないと判断して、データ生成部143に通知することで、メディア202の挿入によるデータ入力を終了してもよい。
【0092】
このように、メディア202の挿入によるデータ入力を行っている状態でメディア202を用いて所定の挿抜動作を行うことで、ユーザが所望するタイミングでデータ入力を終了することができ、またメディア202を通常の記憶媒体として利用することが可能となる。
【0093】
また第二の実施形態においてデータ入力判断部142は、前回の前記メディア挿入時刻を保持し、前回の前記メディア挿入時刻から所定時間が経過した場合に、データ入力用途ではないと判断し、データ生成部143に通知することで、メディア202の挿入によるデータ入力を終了してもよい。
【0094】
このようにメディア202の挿入によるデータ入力後、所定時間が経過すると画像形成装置100をメディア202挿入によるデータ入力を受け付けないモードに変更することで、メディア挿入によるデータ入力を受け付けるモードで操作を終えていた場合でも、新たにメディア202を挿入した場合、通常のメディア用途としてメディア202を使用することになり、したがって、意図しないデータの入力を防ぐことができる。
【0095】
ここで、第一の実施形態、第二の実施形態のデータ入力判断部142は、さらに以下の機能を有していてもよい。
【0096】
すなわち、データ入力判断部142は、情報処置装置が操作部60等による操作を受け付けない状態の場合は、データ入力判断部142は、前記挿入検知をデータ入力用途であると判断するようにしてもよい。
【0097】
つまり画像形成装置100の操作部60の接続が断線したり、完全に動作が止まってしまったりして操作を受け付けない場合には、挿入通知があれば、メディア201または202挿入によるデータ入力を受け付けるように切り替えることで、画像形成装置100が異常状態の際にはメディア201または202の挿入により速やかにデータ入力を行うことができる。
【0098】
また画像系装置100、ハードウェアの検知を行う第一のプログラムと、前記第一のプログラムがエラーを起こした場合に、前記メディアの前記第一のプログラムへの割込みを有効とする第二のプログラムとを有するようにしてもよい。
【0099】
つまり、情報処理装置100でOSが実行されている場合に、OSのカーネル(第一のプログラム)の動作エラーにより、情報処理装置100のハードウェア検知が不安定になっている場合、エラーハンドラ(第二のプログラム)によってメディアスロット70によるメディア割込みを有効化する構成にする。そうすることで確実にメディア201、202の挿入によるデータ入力を実施できる。
【0100】
ここで、第一の実施形態、第二の実施形態の入力データ受付部144は、さらに以下の機能を有していてもよい。
【0101】
すなわち、入力データ受付部は、前回、データ入力用途と判断されたメディア201が挿入された時刻を保持するようにしてもよい。そして次にデータ入力用途と判断されたメディア201が挿入された際には、前回のデータ入力用途メディア201挿入時刻との時間差を計算し、その時間差が所定以上、一例として10秒以上であった場合には、一時記憶部161に一時記憶している数値データを削除する。
【0102】
上述の構成により、ユーザが操作を誤ってメディア201を挿入した結果、本来入力したかった数値データおよび入力データとは異なるデータを画像形成装置3に入力してしまった場合は、メディアを抜去して一定時間の間をおくことで、誤ってそれまでの入力データをクリアし、データの再入力を行うことができる。
【0103】
第一の実施形態、第二の実施形態の入力データ受付部144は、さらに以下の機能を有していてもよい。
【0104】
すなわち、入力データ受付部144は、数値データがあらかじめ決められた所定回数以上、一例として20回以上、同じ値であった場合には、一時記憶部161に一時記憶している数値データを削除する。
【0105】
上述の構成により、ユーザが操作を誤ってメディア201を挿入した結果、本来入力したかった数値データおよび入力データとは異なるデータを画像形成装置3に入力してしまった場合は、メカニカルスイッチ210を同じ位置のまま所定回数挿抜を行うことで、それまでの入力データをクリアし、データの再入力を行うことができる。
【0106】
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、かかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0107】
100 画像形成装置
70 メディアスロット
140 制御部
141 メディア挿入通知部
142 データ入力判断部
143 データ生成部
144 入力データ受付部
145 入力データ変換部
146 動作実行部
147 実行動作登録部
161 一時記憶部
162 データ変換記憶部
163 実行動作記憶部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0108】
【文献】特開2003-216347号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10