(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】電源装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20220119BHJP
【FI】
H02M3/28 B
(21)【出願番号】P 2018097200
(22)【出願日】2018-05-21
【審査請求日】2021-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】中山 俊太郎
(72)【発明者】
【氏名】岡田 憲和
(72)【発明者】
【氏名】川村 啓之
(72)【発明者】
【氏名】山下 友主
(72)【発明者】
【氏名】細谷 隼平
【審査官】麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-220460(JP,A)
【文献】特開2001-045756(JP,A)
【文献】特開2014-057382(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
B41J 29/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器に対して電源を供給する電源装置であって、
交流電圧を変換することにより第1の直流電圧を出力するコンバータと、
第2の直流電圧を出力する蓄電装置と、
前記第1の直流電圧を分圧することによって得られる第3の直流電圧に基づいて、前記コンバータのスイッチング動作をフィードバック制御することにより、前記第1の直流電圧を安定化するフィードバック制御部と、
前記コンバータへの前記交流電圧の供給が途絶えたとき、ブロックコンデンサに蓄積された電荷を放電する放電手段と、
前記放電による放電電流によって動作し、前記分圧のための回路構成を切り替えて、前記第3の直流電圧を変化させることにより、前記スイッチング動作を停止させる切替手段と、
前記スイッチング動作の停止に伴って、前記機器が備える起動スイッチを無効化する無効化手段と
を備えることを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記無効化手段は、
前記スイッチング動作の停止に伴って、前記第1の直流電圧が比較対象とする電圧値を下回ったとき、前記起動スイッチを無効化する
ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記無効化手段は、
前記フィードバック制御部から出力される前記スイッチング動作の制御信号に基づいて、前記スイッチング動作の停止状態が所定時間以上継続したことを検知したとき、前記起動スイッチを無効化する
ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項4】
前記無効化手段から、前記起動スイッチを無効化する信号を受信したとき、前記フィードバック制御部を停止させ、前記放電手段から、前記コンバータへの前記交流電圧の供給が再開されたことを示す信号を受信したとき、前記フィードバック制御部の停止を解除するラッチ回路
をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電源装置。
【請求項5】
前記切替手段は、フォトカプラである
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電源装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の電源装置
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置等の機器が備える電源装置では、交流電源から供給された交流電圧から直流電圧へ変換するAC-DCコンバータが用いられている。一般的に、AC-DCコンバータは、平滑化のためブロックコンデンサを用いており、このコンデンサには通電時に電荷が蓄積される。このため、画像形成装置等の機器では、停電等により交流電圧の供給が途絶えている場合であっても、ブロックコンデンサに蓄積された電荷により、主電源をONすると一時的に起動してしまう虞がある。このとき、蓄積されていた電荷がすべて放電され、起動中に電源供給が停止してしまうと、データ破損などの事態を招く虞がある。
【0003】
下記特許文献1には、画像形成装置において、電源プラグが抜かれた状態で、電源供給部およびコントローラの残留電荷によって起動してしまわないようにすることを目的として、残留電荷を検出し、その残留電荷が所定値以上の場合、スイッチの操作による起動を制限する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の電源装置では、コンバータの残留電荷または出力電圧の低下により、停電を検知する構成を採用しているため、残留電荷または出力電圧の低下を検知するための回路を追加で設ける必要があり、コストを抑制することができなかった。また、従来の電源装置では、残留電荷または出力電圧が、停電が検知されるレベルに低下するまで、多くの時間を要していた。
【0005】
本発明は、上述した従来技術の課題を解決するため、電源装置において、コストの増加を抑制しつつ、起動スイッチの無効化にかかる時間を短時間化できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の電源装置は、機器に対して電源を供給する電源装置であって、交流電圧を変換することにより第1の直流電圧を出力するコンバータと、第2の直流電圧を出力する蓄電装置と、第1の直流電圧を分圧することによって得られる第3の直流電圧に基づいて、コンバータのスイッチング動作をフィードバック制御することにより、第1の直流電圧を安定化するフィードバック制御部と、コンバータへの交流電圧の供給が途絶えたとき、ブロックコンデンサに蓄積された電荷を放電する放電手段と、放電による放電電流によって動作し、分圧のための回路構成を切り替えて、第3の直流電圧を変化させることにより、スイッチング動作を停止させる切替手段と、スイッチング動作の停止に伴って、機器が備える起動スイッチを無効化する無効化手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電源装置において、コストの増加を抑制しつつ、起動スイッチの無効化にかかる時間を短時間化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の電源システム構成を示す図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る電源装置の動作タイミングを示す図である。
【
図3】従来の電源装置の動作タイミングを示す図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の電源システム構成を示す図である。
【
図5】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の電源システム構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
【0010】
(画像形成装置10の構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10の電源システム構成を示す図である。
図1に示すように、画像形成装置10の電源システムは、コントローラ12、起動スイッチ14、および電源装置100を備える。
【0011】
コントローラ12は、画像形成装置10の各機能(例えば、プリンタ、FAX、スキャナ等)を制御する装置である。コントローラ12は、「オフ」、「低消費電力モード」、および「通常動作モード」を有する。「オフ」は、対象機器の制御を行わずに電力を消費しない動作モードである。「低消費電力モード」は、一部の機能を停止させることにより低消費電力化を図る動作モードである。「通常動作モード」は、一部の機能の停止を行わず、当該一部の機能を直ちに利用可能とする動作モードである。
【0012】
起動スイッチ14は、コントローラ12の動作モードを、ユーザの手動操作により、「オフ」と、「低消費電力モード」と、「通常動作モード」との間で切り替えるための装置である。例えば、コントローラ12は、「低消費電力モード」において起動スイッチ14が押下された場合、「低消費電力モード」から復帰し、「通常動作モード」へ遷移する。また、コントローラ12は、「通常動作モード」において起動スイッチ14が押下された場合、「通常動作モード」から「低消費電力モード」へ遷移する。コントローラ12は、起動スイッチ14を無効化する信号を判定回路150から受け取った場合、起動スイッチ14を無効化する。この場合、コントローラ12は、「低消費電力モード」において起動スイッチ14が押下された場合であっても、「低消費電力モード」を維持する。
【0013】
電源装置100は、コンバータ110、FB(Feed Back)制御部120、放電回路130、蓄電装置140、判定回路150、および出力切替回路145を備える。
【0014】
コンバータ110は、交流電源から供給された交流電圧Vinを直流電圧5VXに変換して出力する回路である。コンバータ110は、FET111を備えている。FET111は、FB制御部120によってスイッチング動作がフィードバック制御されることにより、コンバータ110の出力電圧が安定化するように動作する。
【0015】
FB制御部120は、コンバータ110の出力電圧5VXをフィードバックすることにより、コンバータ110が備えるFET111のスイッチング動作を制御し、出力電圧5VXを安定化させる。具体的には、FB制御部120は、出力電圧5VXを抵抗R1およびR2によって分圧することによって得られた電圧を出力電圧5VX'とし、出力電圧5VX'が所定のリファレンス電圧Vrefよりも大きい場合、FET111のオン時間が比較的小さくなり、出力電圧5VX'が所定のリファレンス電圧Vrefよりも小さい場合、FET111のオン時間が比較的大きくなるように、制御信号TRGによって、FET111のスイッチング動作を制御する。
【0016】
放電回路130は、停電等によって交流電圧Vinが遮断されたとき、コンバータ110が備えるブロックコンデンサ112に蓄積された電荷を放電する。
【0017】
蓄電装置140は、直流電圧5Vbatを蓄電および出力する。出力切替回路145は、コントローラ12へ供給される電力を、蓄電装置140から出力される電力と、コンバータ110から出力される電力との間で切り替える。例えば、出力切替回路145は、コントローラ12が「通常動作モード」にあるとき、コンバータ110から出力された直流電圧5VXを、コントローラ12へ出力する。また、出力切替回路145は、コントローラ12が「低消費電力モード」にあるとき、蓄電装置140から出力された直流電圧5Vbatを、コントローラ12へ出力する。なお、蓄電装置140は、コントローラ12が「通常動作モード」にあるとき、充電回路によりコントローラ12からの出力電圧5VXによって充電される。
【0018】
判定回路150は、「無効化手段」の一例である。判定回路150は、スイッチング動作の停止に伴って、起動スイッチ14を無効化する。具体的には、判定回路150は、5Vbatを分圧することによって得られた電圧5Vbat'と、コンバータ110の出力電圧5VXとを比較することにより、起動スイッチ14の無効化の判定を行う。そして、判定回路150は、起動スイッチ14の無効化の判定結果を示す信号を、コントローラ12へ出力する。これにより、判定回路150は、起動スイッチ14を無効化する。
【0019】
ここで、従来の電源装置は、停電検知回路および残留電荷検知回路を備えている。停電検知回路は、交流電源からの電力の供給が途絶えたことを検知することにより停電を検知する回路である。残留電荷検知回路は、停電が検知されたときに、コンバータが備えるブロックコンデンサの残留電荷を検知する回路である。
【0020】
従来の電源装置において、停電検知回路の検知結果および残留電荷検知回路の検知結果は、判定回路に入力され、当該判定回路によって起動スイッチの無効化の判定を行うために用いられる。具体的には、判定回路は、停電検知回路によって停電が検知されると、残留電荷検知回路によって検知された残留電荷(すなわち、コンバータの出力電圧)が所定の閾値以下まで低下したタイミングで、起動スイッチを無効化する。
【0021】
一方、第1実施形態の電源装置100は、停電検知回路および残留電荷検知回路を備えていない。その代わりに、電源装置100は、放電回路130にフォトカプラ101(「切替手段」の一例)を構成する発光素子101Aが設けられており、FB制御部120にフォトカプラ101を構成する受光素子101Bが設けられている。また、電源装置100は、5Vbatを分圧することによって得られた電圧5Vbat'と、コンバータ110の出力電圧5VXとが、判定回路150に入力される構成を有している。
【0022】
判定回路150は、5Vbat'を分圧することによって得られた電圧5Vbat'と、出力電圧5VXとを比較することにより、起動スイッチ14の無効化の判定を行う。判定回路150による判定結果は、コントローラ12へ出力される。例えば、判定回路150は、「起動スイッチ14を無効化しない」と判定した場合、Hi信号を出力し、「起動スイッチ14を無効化する」と判定した場合、起動スイッチ無効化信号(Low信号)を出力する。コントローラ12は、起動スイッチ無効化信号を判定回路150から受け取った場合、起動スイッチ14を無効化する。
【0023】
(電源装置100の動作)
図2は、本発明の第1実施形態に係る電源装置100の動作タイミングを示す図である。
図2に示すように、本実施形態の電源装置100では、交流電源からの交流電圧Vinが遮断されると(タイミングt1-1)、放電回路130による放電が開始され、ブロックコンデンサ112の残留電荷Vcが低下し始める。この際、放電回路130に電流Ipcが流れ、フォトカプラ101がオンに切り替わる。
【0024】
これにより、FB制御部120においては、出力電圧5VXを抵抗R1および抵抗R2によって分圧する構成から、出力電圧5VXを抵抗R2のみによって分圧する構成に切り替わるため、出力電圧5VXを分圧することによって得られる電圧5VX'が、所定のリファレンス電圧Vrefよりも瞬時に大きくなる。その結果、FB制御部120から出力される制御信号TRGがオフとなり、FET111のスイッチング動作が直ちに停止して、出力電圧5VXの降下が開始される(タイミングt1-2)。
【0025】
そして、出力電圧5VXが、電圧5VX'を下回ると(タイミングt1-3)、判定回路150が、「起動スイッチ14を無効化する」と判定し、この判定結果を示す起動スイッチ無効化信号をコントローラ12へ出力することにより、コントローラ12が、起動スイッチ14を無効化する。
【0026】
このように、第1実施形態の電源装置100は、コンバータおよび放電回路に加えて、停電検知回路および残留電荷検知回路を設ける必要がないため、コストの増加を抑制することができる。また、第1実施形態の電源装置100は、停電等による交流電圧の遮断後、直ちにスイッチング動作が停止するため、コンバータの出力電圧の低下開始タイミングの遅れを抑制し、起動スイッチの無効化にかかる時間を短時間化することができる。したがって、第1実施形態の電源装置100によれば、コストの増加を抑制しつつ、起動スイッチの無効化にかかる時間を短時間化することができる。
【0027】
〔比較例〕
図3は、従来の電源装置の動作タイミングを示す図である。
図3に示すように、従来の電源装置では、交流電源からの交流電圧Vinが遮断されると(タイミングt2-1)、放電回路による放電が開始され、ブロックコンデンサ112の電圧Vcが低下し始める。
【0028】
そして、残留電荷検知回路により、ブロックコンデンサ112の電圧Vcが、所定の電圧閾値を下回ったことが検知されると(タイミングt2-2)、判定回路が、「起動スイッチを無効化する」と判定し、この判定結果を示す起動スイッチ無効化信号をコントローラへ出力することにより、起動スイッチが無効化される。この場合、
図3に示すように、電圧Vcが所定の電圧閾値を下回るまでに比較的多くの時間がかかるため、交流電圧Vinが遮断されてから、起動スイッチが無効化されるまでに、比較的多くの時間がかかる。
【0029】
または、出力電圧5VXが、所定の電圧閾値を下回ったことが検知されると(タイミングt2-3)、判定回路が、「起動スイッチを無効化する」と判定し、この判定結果を示す起動スイッチ無効化信号をコントローラへ出力することにより、起動スイッチが無効化される。この場合、
図3に示すように、交流電圧Vinの遮断後、しばらくの間スイッチング動作が継続するため、出力電圧5VXの出力電圧の低下開始タイミングに遅れが生じ、よって、起動スイッチが無効化されるまでに、より多くの時間がかかる。
【0030】
このように、従来の電源装置は、コンバータおよび放電回路に加えて、停電検知回路および残留電荷検知回路を設ける必要があるため、コストの増加を抑制することができない。また、従来の電源装置は、停電等による交流電圧の遮断後、起動スイッチを無効化するための条件が成立するまでに時間がかかるため、起動スイッチの無効化にかかる時間を短時間化することができない。
【0031】
〔第2実施形態〕
次に、
図4を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。以下、第2実施形態に係る画像形成装置10Aに関し、第1実施形態の画像形成装置10からの変更点について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置10Aの電源システム構成を示す図である。
図4に示すように、画像形成装置10Aの電源システムは、電源装置100の代わりに電源装置100Aを備える。
【0032】
電源装置100Aは、FB制御部120および判定回路150の代わりに、FB制御部120Aおよび判定回路150Aを備える。FB制御部120Aは、フォトカプラを構成する発光素子102Aが設けられている。判定回路150Aは、フォトカプラ102を構成する受光素子102Bが設けられている。
【0033】
電源装置100Aでは、FB制御部120から出力される制御信号TRGがオフになると、フォトカプラ102がオフに切り替わる。判定回路150Aは、フォトカプラ102を監視しており、フォトカプラ102のオフ状態が所定時間以上継続したことを検知すると、「起動スイッチ14を無効化する」と判定し、この判定結果を示す起動スイッチ無効化信号をコントローラ12へ出力する。これにより、コントローラ12が、起動スイッチ14を無効化する。
【0034】
このように、第2実施形態の電源装置100Aは、停電検知回路および残留電荷検知回路を設ける必要なく、停電等による交流電圧の遮断後、直ちにスイッチング動作を停止することができ、さらに、出力電圧5VXが所定の電圧閾値を下回る前に、起動スイッチ14を無効化することができる。したがって、第2実施形態の電源装置100Aによれば、コストの増加を抑制しつつ、起動スイッチの無効化にかかる時間を短時間化することができる。
【0035】
〔第3実施形態〕
次に、
図5を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。以下、第3実施形態に係る画像形成装置10Bに関し、第1実施形態の画像形成装置10からの変更点について説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置10Bの電源システム構成を示す図である。
図5に示すように、画像形成装置10Bの電源システムは、電源装置100の代わりに電源装置100Bを備える。
【0036】
電源装置100Bは、FB制御部120および放電回路130の代わりに、FB制御部120Bおよび放電回路130Bを備える。FB制御部120Bは、ラッチ回路121が設けられている。ラッチ回路121は、判定回路150から出力された起動スイッチ無効化信号を受信すると、FB回路を停止し、その状態を保持する。放電回路130Bは、交流電圧Vinの遮断が解除されたときに、停電解除信号CLRをラッチ回路121へ出力する構成を有している。ラッチ回路121は、停電解除信号CLRを受信すると、FB回路の停止を解除する。
【0037】
このように、第3実施形態の電源装置100Bは、放電回路130Bからラッチ回路121へ停電解除信号CLRが出力されない限り、スイッチング動作が再開されないようになっている。これにより、例えば、交流電圧Vinの遮断が解消されていないにも関わらず、フォトカプラ101がオフに切り替わったときに、ブロックコンデンサ112の電荷が空となっておらず、出力電圧5VX'が所定のリファレンス電圧Vrefよりも大きくなってしまった場合であっても、スイッチング動作が再開されることはないため、起動スイッチ14の無効化状態が誤って解除されてしまうことを防止することができる。
【0038】
以上、本発明の好ましい実施形態および実施例について詳述したが、本発明はこれらの実施形態および実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【0039】
例えば、上記各実施形態では、本発明を画像形成装置用の電源装置に適用する例を説明したが、これに限らず、本発明は、如何なる用途の電源装置にも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0040】
10,10A,10B 画像形成装置
12 コントローラ
14 起動スイッチ
100,100A,100B 電源装置
101 フォトカプラ(切替手段)
110 コンバータ
120,120A,120B FB制御部
121 ラッチ回路
130,130B 放電回路(放電手段)
140 蓄電装置
150 判定回路(無効化手段)
145 出力切替回路
【先行技術文献】
【特許文献】
【0041】