(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】算出装置、算出方法及び算出プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20220119BHJP
G06Q 20/24 20120101ALI20220119BHJP
G06Q 20/14 20120101ALI20220119BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q20/24
G06Q20/14
(21)【出願番号】P 2019228907
(22)【出願日】2019-12-19
【審査請求日】2021-06-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519025666
【氏名又は名称】BABY JOB株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上野 公嗣
(72)【発明者】
【氏名】那須 紀行
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-009555(JP,A)
【文献】特開2002-150057(JP,A)
【文献】特表2018-536228(JP,A)
【文献】八木侑子,おむつのサブスクリプションサービス活用 より心のこもった保育へ,[online],パステルIT新聞,2019年10月18日,[2021年12月6日検索],インターネット<URL:https://passtell.jp/20191018/23566/>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブスクリプションサービスを提供する算出装置であって、
各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得する取得部と、
前記不織布製品を使用する使用者に関する使用者情報であって当該使用者が使用する前記不織布製品の種別と使用枚数とを含む使用者情報と、当該使用者が前記不織布製品を使用する施設に関する施設情報との登録を受け付ける受付部と、
所定の施設と対応する利用者の支払情報
と、前記使用者情報と、前記施設情報とに基づいて、前記各施設に前記不織布製品を提供する提供元に対して提供する費用であって、当該所定の施設に対する前記不織布製品の提供に対する費用を算出する算出部と
を有
し、
前記算出部は、
前記所定の施設における不織布製品の種別ごとの発注数に応じた前記費用を算出する
ことを特徴とする算出装置。
【請求項2】
前記取得部は、
利用者に対して料金の請求を行う所定の外部システムから、前記支払情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の算出装置。
【請求項3】
前記支払情報と、前記使用者情報と、前記施設情報とに基づいて、前記所定の施設に対する前記不織布製品の提供態様を決定する決定部と
を有し、
前記算出部は、
前記決定部により決定された提供態様に基づいて、前記費用を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の算出装置。
【請求項4】
前記受付部は、
前記使用者情報と前記施設情報とを登録した利用者に対し、前記不織布製品の使用に対する料金を支払うために用いる情報を前記外部システムに登録させる
ことを特徴とする請求項3に記載の算出装置。
【請求項5】
前記受付部は、
前記利用者が前記料金を支払うために用いるクレジットカードの情報を前記外部システムに登録させ
前記取得部は、
前記支払情報として、前記クレジットカードの情報を含まない情報を取得する
ことを特徴とする請求項4に記載の算出装置。
【請求項6】
前記取得部は、
施設で利用される施設端末から、当該施設における不織布製品の使用に関する使用情報をさらに取得し、
前記決定部は、
前記支払情報と、前記使用者情報と、前記施設情報と、前記使用情報とに基づいて、前記所定の施設に対する前記不織布製品の提供態様を決定する
ことを特徴とする請求項3~5のうちいずれか1つに記載の算出装置。
【請求項7】
前記施設端末に対して前記支払情報を秘匿することを特徴とする請求項6に記載の算出装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記支払情報として、利用者が前記料金を支払ったか否かを示す情報を取得する
ことを特徴とする請求項2~6のうちいずれか1つに記載の算出装置。
【請求項9】
前記利用者が前記料金を支払っていない旨を示す情報が取得された場合は、当該利用者と紐付けられる使用者が前記不織布製品を利用する施設に対し、当該利用者に関する情報を通知する通知部
を有することを特徴とする請求項8に記載の算出装置。
【請求項10】
前記受付部は、
前記外部システムとして、前記利用者に対して前記不織布製品の使用に対する料金を請求するためのシステムから、前記支払情報を取得する
ことを特徴とする請求項3~7のうちいずれか1つに記載の算出装置。
【請求項11】
前記提供元に支払われる費用として、決済サービスを提供する決済サーバに前記算出部により算出された費用を設定する設定部
を有することを特徴とする請求項1~10のうちいずれか1つに記載の算出装置。
【請求項12】
サブスクリプションサービスを提供する算出装置が実行する算出方法であって、
各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得する取得工程と、
前記不織布製品を使用する使用者に関する使用者情報であって当該使用者が使用する前記不織布製品の種別と使用枚数とを含む使用者情報と、当該使用者が前記不織布製品を使用する施設に関する施設情報との登録を受け付ける受付工程と、
所定の施設と対応する利用者の支払情報
と、前記使用者情報と、前記施設情報とに基づいて、前記各施設に前記不織布製品を提供する提供元に対して提供する費用であって、当該所定の施設に対する前記不織布製品の提供に対する費用を算出する算出工程と
を含
み、
前記算出工程は、
前記所定の施設における不織布製品の種別ごとの発注数に応じた前記費用を算出する
ことを特徴とする算出方法。
【請求項13】
各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得する取得手順と、
前記不織布製品を使用する使用者に関する使用者情報であって当該使用者が使用する前記不織布製品の種別と使用枚数とを含む使用者情報と、当該使用者が前記不織布製品を使用する施設に関する施設情報との登録を受け付ける受付手順と、
所定の施設と対応する利用者の支払情報
と、前記使用者情報と、前記施設情報とに基づいて、前記各施設に前記不織布製品を提供する提供元に対して提供する費用であって、当該所定の施設に対する前記不織布製品の提供に対する費用を算出する算出手順と
を
、サブスクリプションサービスを提供するコンピュータに実行させ
、
前記算出手順は、
前記所定の施設における不織布製品の種別ごとの発注数に応じた前記費用を算出する
算出プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、算出装置、算出方法及び算出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、保育園等の家庭外においておむつやおしりふき等の不織布製品を利用者に提供するサービスが提供されている。このような技術の一例として、おむつに張り付けたバーコードを用いて、利用者ごとの使用枚数を特定し、不足分の発注を行ったり、利用に対する料金を自動的に請求する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-058759号公報
【文献】特開2015-036846号公報
【文献】特開2017-090956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、利用者のユーザビリティを改善する余地がある。
【0005】
例えば、上述した従来技術では、不織布製品を利用する施設が、不織布製品の使用枚数や発注を行うとともに、不織布製品の利用に伴う料金を支払うこととなる。しかしながら、このような技術では、不織布の利用に伴う料金を一旦施設に対して請求し、施設から利用者に対して料金を請求することとなり、手間がかかる。また、このような技術では、施設側に利用者の支払いに関する情報が提供されるため、不織布製品を提供するサービスに対する利用者の心理的な障壁を軽減することができない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る算出装置は、各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得する取得部と、所定の施設と対応する利用者の支払情報に基づいて、前記各施設に前記不織布製品を提供する提供元に対して提供する費用であって、当該所定の施設に対する前記不織布製品の提供に対する費用を算出する算出部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報提供処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る契約者データベースの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る施設データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者端末の一例を示す図(1)である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る利用者端末の一例を示す図(2)である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る施設端末の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報提供装置が実行する情報提供処理の流れの一例を示すフローチャート(1)である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報提供装置が実行する情報提供処理の流れの一例を示すフローチャート(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0011】
各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得する取得部と、所定の施設と対応する利用者の支払情報に基づいて、前記各施設に前記不織布製品を提供する提供元に対して提供する費用であって、当該所定の施設に対する前記不織布製品の提供に対する費用を算出する算出部とを有することを特徴とする算出装置。
【0012】
このような算出装置によれば、各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得する。例えば、算出装置は、保育園等の施設でおむつやおしりふきを使用する園児の保護者である利用者が、おむつやおしりふきを提供するサービスに対する料金の支払に関する支払情報を取得する。そして、施設に対応する各利用者の支払情報に基づいて、当該施設に対する不織布製品の提供に対する費用を算出する。
【0013】
これにより、算出装置は、サービスの利用者からの支払情報に基づいて当該サービスにおける費用を算出することにより、施設から利用者に対し不織布製品の料金を請求する手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0014】
また、算出装置は、利用者に対して料金の請求を行う所定の外部システムから、前記支払情報を取得する。
【0015】
このような算出装置によれば、利用者の支払いに関する情報が施設側に開示されないことで利用者の心理的な障壁を軽減するため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0016】
また、算出装置は、前記利用者から前記不織布製品を使用する使用者に関する使用者情報と、当該使用者が前記不織布製品を使用する施設に関する施設情報との登録を受け付ける受付部と、前記支払情報と、前記使用者情報と、前記施設情報とに基づいて、前記所定の施設に対する前記不織布製品の提供態様を決定する決定部とを有し、決定された提供態様に基づいて、前記費用を算出する。
【0017】
このような算出装置によれば、使用者が使用する不織布製品のサイズなどを含む使用者情報に基づいて提供態様を決定することにより、使用者に応じた不織布製品を使用可能とするため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0018】
また、算出装置は、前記使用者情報と前記施設情報とを登録した利用者に対し、前記不織布製品の使用に対する料金を支払うために用いる情報を前記外部システムに登録させる。
【0019】
このような算出装置によれば、利用者の支払いに関する情報が施設側に開示されないことで利用者の心理的な障壁を軽減するため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0020】
また、算出装置は、前記利用者が前記料金を支払うために用いるクレジットカードの情報を前記外部システムに登録させ、前記支払情報として、前記クレジットカードの情報を含まない情報を取得する。
【0021】
このような算出装置によれば、利用者が料金を支払うために用いるクレジットカードの情報が施設側に開示されないことで利用者の心理的な障壁を軽減するため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0022】
また、算出装置は、施設で利用される施設端末から、当該施設における不織布製品の使用に関する使用情報をさらに取得し、前記支払情報と、前記使用者情報と、前記施設情報と、前記使用情報とに基づいて、前記所定の施設に対する前記不織布製品の提供態様を決定する。
【0023】
このような算出装置によれば、支払情報と、使用者情報と、施設情報と、使用情報とに基づいてより適切に提供態様を決定することができるため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0024】
また、算出装置は、前記施設端末に対して前記支払情報を秘匿する。
【0025】
このような算出装置によれば、利用者の支払いに関する情報が施設側に開示されないことで利用者の心理的な障壁を軽減するため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0026】
また、算出装置は、前記支払情報として、利用者が前記料金を支払ったか否かを示す情報を取得する。
【0027】
このような算出装置によれば、サービスの提供において施設側に必要な情報のみが開示されることとなり利用者の心理的な障壁を軽減するため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0028】
また、算出装置は、前記利用者が前記料金を支払っていない旨を示す情報が取得された場合は、当該利用者と紐付けられる使用者が前記不織布製品を利用する施設に対し、当該利用者に関する情報を通知する通知部を有する。
【0029】
このような算出装置によれば、料金を支払っていない利用者と紐付く使用者に対する不織布製品の使用を施設側が抑制することができるため、不織布製品を提供するサービスを適切に運用することができる。
【0030】
また、算出装置は、前記外部システムとして、前記利用者に対して前記不織布製品の使用に対する料金を請求するためのシステムから、前記支払情報を取得する。
【0031】
このような算出装置によれば、施設側が利用者の支払情報を管理する手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0032】
また、算出装置は、前記提供元に支払われる費用として、決済サービスを提供する決済サーバに前記算出部により算出された費用を設定する設定部を有する。
【0033】
このような算出装置によれば、施設側が不織布製品の提供に対する費用を管理する手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0034】
また、算出方法では、各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得し、所定の施設と対応する利用者の支払情報に基づいて、前記各施設に前記不織布製品を提供する提供元に対して提供する費用であって、当該所定の施設に対する前記不織布製品の提供に対する費用を算出することを算出装置が実行する。
【0035】
このような算出方法によれば、サービスの利用者からの支払情報に基づいて当該サービスにおける費用を算出することにより、施設から利用者に対し不織布製品の料金を請求する手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0036】
また、算出プログラムでは、各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得し、所定の施設と対応する利用者の支払情報に基づいて、前記各施設に前記不織布製品を提供する提供元に対して提供する費用であって、当該所定の施設に対する前記不織布製品の提供に対する費用を算出することをコンピュータに実行させる。
【0037】
このような算出プログラムによれば、サービスの利用者からの支払情報に基づいて当該サービスにおける費用を算出することにより、施設から利用者に対し不織布製品の料金を請求する手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0038】
不織布製品の提供先となる施設が利用する施設端末から、当該施設で使用された不織布製品に関する情報である使用情報を取得する第1取得部と、前記施設で前記不織布製品を使用する使用者と関連性を有する利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得する第2取得部と、前記使用情報と前記支払情報とに基づいて、前記施設に対して前記不織布製品を提供する提供元に対し、前記施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供する提供部とを有することを特徴とする提供装置。
【0039】
このような提供装置によれば、施設で使用された不織布製品に関する情報である使用情報と、利用者の不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報とに基づいて、施設に対して不織布製品を提供する提供元に対し、施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供する。例えば、提供装置は、施設が在庫として管理する不織布製品に関する情報である使用情報と、利用者の不織布製品の使用に応じた支払に関する支払情報とに基づいて、提供元に対し発注する不織布製品の数量などの情報を提供する。
【0040】
これにより、提供装置は、施設側が不織布製品を発注するする手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0041】
また、提供装置は、前記施設端末から、前記使用情報のみを取得する。
【0042】
このような提供装置によれば、使用情報以外の情報を施設側が管理する手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0043】
また、提供装置は、前記料金を支払った利用者を示す支払情報を取得し、前記支払情報が示す利用者と関連性を有する使用者の情報と、前記使用情報とに基づいて、前記施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供する。
【0044】
このような提供装置によれば、支払情報と、使用者の情報と、使用情報とに基づいてより適切な不織布製品に関する情報を提供することができるため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0045】
また、提供装置は、前記利用者から前記不織布製品を使用する使用者に関する使用者情報と、当該使用者が前記不織布製品を使用する施設に関する施設情報との登録を受け付ける受付部をさらに有し、前記支払情報と、前記使用情報と、前記使用者情報と、前記施設情報とに基づいて、前記施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供する。
【0046】
このような提供装置によれば、支払情報と、使用者情報と、使用情報とに基づいてより適切な不織布製品に関する情報を提供できるため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0047】
また、提供装置は、各施設の施設端末から前記使用情報を取得し、各施設における前記不織布製品の使用に対する支払情報を取得し、前記施設ごとに、当該施設の端末装置から取得した使用情報と、当該施設において前記不織布製品を使用する使用者と関連性を有する利用者の支払情報とに基づいて、当該施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供する。
【0048】
このような提供装置によれば、複数の施設ごとの不織布製品に関する情報を提供できるため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0049】
また、提供装置は、前記施設において前記使用者が使用可能な不織布製品であって、種別ごとに異なる料金が設定された不織布製品を示す情報と、前記使用情報と、前記支払情報とに基づいて、前記施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供する。
【0050】
このような提供装置によれば、異なる料金が設定された不織布製品に関する情報を、使用情報と、支払情報とに基づいて提供できるため、不織布製品を提供するサービスを適切に運用することができる。
【0051】
また、提供装置は、前記施設に対して提供する不織布製品に関する情報として、当該施設に対して提供する不織布製品の種別若しくは数を示す情報を提供する。
【0052】
このような提供装置によれば、不織布製品の種別を示す情報を含む情報を不織布製品の提供側に提供できるため、不織布製品を提供するサービスを適切に運用することができる。
【0053】
また、提供装置は、前記不織布製品の種別ごとに、前記使用情報を取得し、前記不織布製品の種別ごとに、前記施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供する。
【0054】
このような提供装置によれば、不織布製品の種別ごと不織布製品に関する情報を不織布製品の提供側に提供できるため、不織布製品を提供するサービスを適切に運用することができる。
【0055】
また、提供方法では、不織布製品の提供先となる施設が利用する施設端末から、当該施設で利用された不織布製品に関する情報である使用情報を取得し、前記施設で前記不織布製品を使用する使用者と関連性を有する利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得し、前記使用情報と前記支払情報とに基づいて、前記施設に対して前記不織布製品を提供する提供元に対し、前記施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供することを提供装置が実行する。
【0056】
このような提供方法によれば、施設側が不織布製品を発注するする手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0057】
また、提供プログラムでは、不織布製品の提供先となる施設が利用する施設端末から、当該施設で利用された不織布製品に関する情報である使用情報を取得し、前記施設で前記不織布製品を使用する使用者と関連性を有する利用者の前記不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得し、前記使用情報と前記支払情報とに基づいて、前記施設に対して前記不織布製品を提供する提供元に対し、前記施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供することをコンピュータに実行させる。
【0058】
このような提供プログラムによれば、施設側が不織布製品を発注するする手間がかからないため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0059】
以下に、算出装置、算出方法及び算出プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により算出装置、算出方法及び算出プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0060】
[実施形態]
〔1.情報提供システムの一例〕
図1を用いて、本実施形態の算出装置等により実現される情報提供処理を説明する。
図1は、実施形態に係る情報提供処理の一例を示す図である。
図1に示す情報提供システム1は、本願に係る算出装置の一例である情報提供装置10と、利用者端末100と、第1決済サーバ200と、施設端末300と、第2決済サーバ400と、提供者端末500とを含む。情報提供装置10、利用者端末100、第1決済サーバ200、施設端末300、第2決済サーバ400及び提供者端末500は、ネットワークN(例えば、
図2参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ここで、ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、
図1に示した情報提供システム1には、複数台の情報提供装置10、複数台の利用者端末100、複数台の第1決済サーバ200、複数台の施設端末300、複数台の第2決済サーバ400及び複数台の提供者端末500が含まれていてもよい。
【0061】
情報提供装置10は、後述する情報提供処理を制御するサーバ装置である。
図1の例において、情報提供装置10は、不織布製品の提供に関するサブスクリプションサービス(以下、単に「サブスクリプションサービス」と記載する場合がある)を提供する。なお、情報提供装置10は、不織布製品の提供元と代理店契約を行った管理者により管理されるサーバ装置であってもよい。
【0062】
利用者端末100は、サブスクリプションサービスの契約者(利用者)によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。また、利用者端末100は、情報提供装置10等によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、
図1に示す例において、利用者端末100は、利用者Uによって利用されるスマートフォンである場合を示す。
【0063】
第1決済サーバ200は、サブスクリプションサービスの利用に伴い発生する料金の決済処理を制御するサーバ装置である。
図1の例において、第1決済サーバ200は、クレジットカードを用いた決済を、サブスクリプションサービスの契約者である利用者から受け付ける。なお、第1決済サーバ200は、クレジットカードによる決済処理だけではなく、例えば、現金による決済処理や、電子決済等を用いた決済処理の制御を行ってもよい。また、第1決済サーバ200は、銀行のサーバや、ネットバンクのサーバ等でもよい。
【0064】
施設端末300は、乳幼児を保育する施設の管理者(保育者)によって利用される情報処理装置である。施設端末300は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。また、施設端末300は、情報提供装置10等によって配信される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、
図1に示す例において、施設端末300は、保育園Aに属する保育者Mによって利用されるデスクトップPCである場合を示す。
【0065】
第2決済サーバ400は、不織布製品を提供する提供者(提供元)に対して提供される費用の決済処理を制御するサーバ装置である。なお、第2決済サーバ400は、銀行のサーバや、ネットバンクのサーバ等でもよい。
【0066】
提供者端末500は、不織布製品を提供する提供者によって利用される情報処理装置である。提供者端末500は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等により実現される。なお、
図1に示す例において、提供者端末500は、提供者Pによって利用されるデスクトップPCである場合を示す。
【0067】
以下、
図1を用いて、情報提供装置10により実現される情報提供処理について説明する。なお、以下の説明において、不織布製品は、おむつやおしりふきなどといった乳幼児に対して使用される製品であるものとする。また、以下の説明において、不織布製品を使用する使用者(乳幼児)Bは、利用者Uの子供であり、保育園Aに入園しているものとする。なお、利用者Uは、乳幼児Bの親に限らず、例えば、乳幼児Bの兄や姉、祖父母、親戚、家政婦などの保護者であってもよい。
【0068】
また、以下の説明において、保育園Aは、サブスクリプションサービスに加入しており、保育園Aに自身の子供等を入園させている利用者とサブスクリプションサービスとの契約内容に応じて、提供者Pから不織布製品が提供されるものとする。また、以下の説明において、保育園Aには、所定数の不織布製品が提供者Pから提供済であるものとする。
【0069】
また、以下の説明では、利用者端末100を利用者Uと同一視し、施設端末300を保育者Mと同一視し、提供者端末500を提供者Pと同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者Uを利用者端末100、保育者Mを施設端末300、提供者Pを提供者端末500と読み替えることもできる。
【0070】
まず、情報提供装置10は、不織布製品を使用する使用者に関する使用者情報と、不織布製品を使用する施設に関する施設情報との登録を利用者Uから受け付ける(ステップS1)。例えば、
図1の例において、情報提供装置10は、使用者情報及び施設情報を登録するための画面を利用者端末100に提供し、当該画面に利用者Uが入力した情報を受け付ける。具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、乳幼児Bが使用する不織布製品のサイズや種別、月齢、不織布製品の使用枚数(例えば、1日に不織布製品を使用する数)、保育園Aに登園する日数(例えば、1週間で登園する日数)などといった情報を使用者情報として受け付ける。また、情報提供装置10は、乳幼児Bが登園する保育園Aを識別するための識別情報を施設情報として受け付ける。
【0071】
続いて、第1決済サーバ200は、クレジットカードの情報の登録を受け付け、不織布製品の使用に対する料金(サブスクリプションサービスの利用に伴い発生する料金。以下、「使用料金」と記載する場合がある)の決済処理を制御する(ステップS2)。例えば、
図1の例において、情報提供装置10は、使用者情報及び施設情報の登録を受け付けた後、第1決済サーバ200への利用者端末100のリダイレクトを制御する。そして、第1決済サーバ200は、使用料金の決済に利用者Uが利用するクレジットカードの情報を登録するための画面を利用者端末100に提供し、当該画面に利用者Uが入力した情報を受け付ける。その後、第1決済サーバ200は、登録された情報に対応するクレジットカードを用いた使用料金の決済処理を利用者Uから受け付ける。具体的な例を挙げると、第1決済サーバ200は、利用者Uが登録した使用者情報及び施設情報に基づいて決定される使用料金の決済処理を利用者Uから受け付け、利用者Uにより使用料金が支払われたことを示す情報と、利用者Uの識別情報と対応付けて記憶部に格納する。なお、第1決済サーバ200は、サブスクリプションサービスと利用者Uとの契約において定められた期間ごとに使用料金を利用者Uが利用するクレジットカードに課金してもよい。
【0072】
続いて、情報提供装置10は、不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する支払情報を第1決済サーバ200から取得する(ステップS3)。例えば、
図1の例において、情報提供装置10は、利用者Uに請求された使用料金の金額や、利用者Uが使用料金を支払ったか否かを示す情報などを含む支払情報を取得する。なお、
図1の例では、情報提供装置10が、利用者Uが使用料金を支払ったことを示す情報を取得したものとする。
【0073】
続いて、保育者Mは、使用者に対し不織布製品を使用する(ステップS4)。例えば、
図1の例において、保育者Mは、情報提供装置10から提供される使用者情報が示す不織布製品のサイズに基づく種別や、使用者の性別に基づく種別(男用、女用)などに基づき、乳幼児Bに対し不織布製品を使用する。
【0074】
続いて、情報提供装置10は、不織布製品の使用に関する使用情報を施設端末300から取得する(ステップS5)。例えば、
図1の例において、情報提供装置10は、保育園Aにおいて在庫として管理される不織布製品の残数を入力するための画面を施設端末300に提供し、当該画面に保育者Mが入力した情報を使用情報として取得する。
【0075】
続いて、情報提供装置10は、施設に対する不織布製品の提供態様を決定し、決定した提供態様に基づき不織布製品の提供に対する費用を算出する(ステップS6)。例えば、
図1の例において、情報提供装置10は、保育園Aに対応する各利用者の支払情報、使用者情報及び施設情報、並びに、保育園Aの使用情報に基づき、保育園Aに対する不織布製品の提供態様を決定する。具体的な例を挙げると、情報提供装置10は、支払情報、使用者情報及び施設情報に基づき、保育園Aにおいて所定の期間(例えば、1週間、1ヶ月)に使用される不織布製品の種別ごとの数(必要数)を推定し、必要数と保育園Aの不織布製品の残数との差分に対応する数の不織布製品を保育園Aに提供すると決定する。すなわち、情報提供装置10は、保育園Aにおける不織布製品の種別ごとの発注数を決定する。そして、情報提供装置10は、保育園Aにおける不織布製品の発注数や種別などに応じた費用を算出する。
【0076】
続いて、情報提供装置10は、口座振替を実現する銀行等のサーバ装置である第2決済サーバ400に対して、不織布製品の提供に対する費用を通知し、提供元に対する支払いを設定する(ステップS7)。例えば、
図1の例において、情報提供装置10は、提供者Pから不織布製品の提供に対する費用の通知を受付け、受付けた費用と算出した費用との付け合わせを行う。そして、情報提供装置10は、各費用が一致した場合は、ステップS6において算出した費用(若しくは通知された費用)を第2決済サーバ400に通知することで、不織布製品の提供者Pに対する支払いを設定する。
【0077】
続いて、情報提供装置10は、施設に提供する不織布製品に関する情報を提供者端末500に提供する(ステップS8)。例えば、
図1の例において、情報提供装置10は、保育園Aに提供する不織布製品の発注数や種別などを示す情報を提供者端末500に提供する。
【0078】
続いて、提供者Pは、情報提供装置10から提供される情報に基づき、不織布製品を施設に提供する(ステップS9)。例えば、
図1の例において、提供者Pは、ステップS8において情報提供装置10から提供された情報に基づき、保育園Aに不織布製品を提供する。
【0079】
なお、情報提供装置10は、突合せを行うことなく、ステップS6で算出した費用を第2決済サーバ400に通知し、提供者Pに対する支払を設定してもよい。また、例えば、情報提供装置10は、提供者Pが保育園Aに実際に提供した不織布製品に基づき提供者端末500が算出した金額を、請求額として取得する。そして、情報提供装置10は、ステップS6において算出した費用に替えて、提供者端末500から取得した請求額を第2決済サーバ400に通知し、不織布製品の提供者Pに対する支払いを設定してもよい。すなわち、情報提供装置10は、不織布製品の提供に伴う費用の算出を行わず、単に費用の請求に関する各種の処理のみを行ってもよい。
【0080】
また、情報提供装置10は、費用に関する情報(若しくは、ステップS8において提供者端末500に提供した情報)と、提供者端末500から取得した請求額に関する情報とを突き合せ、双方の情報が一致した場合に、第2決済サーバ400に対する不織布製品の提供者Pに対する支払いを設定してもよい。例えば、情報提供装置10は、提供対象とした不織布製品の発注数や種別と、提供者Pから通知された費用との突合せを行うことで、費用の特定を行ってもよい。そして、情報提供装置10は、通知された費用が発注数や種別に対応するものである場合は、費用を第2決済サーバ400に通知してもよい。
【0081】
以上のように、実施形態に係る情報提供装置10は、不織布製品を使用する施設に対し不織布製品の提供に関する料金を請求せず、また、施設側に施設の利用者の支払いに関する情報を提供することなく、施設及び施設の利用者に対し不織布製品を提供するサービスを提供することができる。これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、施設から利用者に対し不織布製品の料金を請求する手間がかからず、利用者の支払いに関する情報が施設側に開示されないことで利用者の心理的な障壁を軽減するため、不織布製品を提供するサービスのユーザビリティを改善することができる。
【0082】
また、公的な補助金が給付されている施設(例えば、認可保育園)においては、施設側が利益を上げることが厳しく制限される場合がある。ここで、実施形態に係る情報提供装置10は、利用者に対する料金の請求や、不織布製品の提供側に対する費用の支払いなどといった金銭の授受に関する処理を施設側が行うことなく、不織布製品を提供するサービスを提供する。これにより、実施形態に係る情報提供装置10は、施設側に不要な利益が発生してしまうことを防ぐことができるため、適切な施設の運用を支援することができる。
【0083】
〔2.情報提供装置の構成〕
次に、
図2を用いて、情報提供装置10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報提供装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0084】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100、第1決済サーバ200、施設端末300、第2決済サーバ400、提供者端末500等との間で情報の送受信を行う。
【0085】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部30は、契約者データベース31と、施設データベース32とを有する。
【0086】
(契約者データベース31について)
契約者データベース31は、不織布製品を提供するサービスの契約者(利用者)に関する情報(例えば、使用者情報、施設情報、支払情報など)を記憶する。ここで、
図3を用いて、契約者データベース31が記憶する情報の一例を説明する。
図3は、実施形態に係る契約者データベースの一例を示す図である。
図3の例において、契約者データベース31は、「ID」、「契約者情報」、「利用施設」、「料金」、「園児」、「月齢」、「おむつ使用枚数(1日)」、「サイズ」、「登園日数」、「支払情報」といった項目を有する。
【0087】
「ID」は、契約者を識別するため識別情報を示す。「契約者情報」は、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性などといった契約者の情報を示す。「利用施設」は、不織布製品の使用者(契約者の子供等)が通う施設を識別するため識別情報を示す。「料金」は、不織布製品を提供するサービスの利用に伴い契約者が支払う料金を示す。
【0088】
「園児」は、不織布製品の使用者を識別するための識別情報を示す。「月齢」は、不織布製品の使用者の月齢を示す。「おむつ使用枚数(1日)」は、不織布製品の使用者が1日に使用する不織布製品(おむつ)の枚数を示す。「サイズ」は、不織布製品の使用者が使用する不織布製品のサイズを示す。「登園日数(1週)」は、不織布製品の使用者が施設に1週間のうちに通う日数を示す。「支払情報」は、不織布製品を提供するサービスの利用に対する料金の支払いに関する情報を示し、例えば、契約者に請求された料金の金額や、契約者が料金を支払ったか否かを示す情報が格納される。
【0089】
すなわち、
図3では、ID「UID#1」によって識別される契約者の契約者情報が「契約者情報#1」、使用者が通う施設が「施設ID#1」によって識別され、サービスの利用に伴い契約者が支払う料金が「3000円」、使用者が「園児ID#1」によって識別され、使用者の月齢が「12か月」、1日におむつを使用する枚数が「4」、使用するおむつのサイズが「M」、使用者が1週間に施設に通う日数が「5」、契約者の支払情報が「支払情報#1」である例を示す。
【0090】
(施設データベース32について)
施設データベース32は、提供元から不織布製品が提供される施設に関する情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、施設データベース32が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る施設データベースの一例を示す図である。
図4の例において、施設データベース32は、「施設ID」、「施設情報」、「在庫情報」といった項目を有する。
【0091】
「施設ID」は、施設を識別するための識別情報を示す。「施設情報」は、施設に関する各種の情報を示し、例えば、施設に通う人(園児等)の数や、不織布製品を提供するサービスの契約者と紐付く使用者に関する情報などを含む。「在庫情報」は、施設において在庫として管理される不織布製品(おむつやおしりふき)の種別ごとの残数を示す。
【0092】
すなわち、
図4では、施設ID「施設ID#1」によって識別される施設の施設情報が「施設情報#1」、在庫として管理されるおむつのSサイズの残数が「3」、Mサイズが「0」などである例を示す。
【0093】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、
図2に示すように、受付部41と、取得部42と、決定部43と、算出部44と、設定部45と、提供部46と、通知部47とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0094】
(受付部41について)
受付部41は、利用者から不織布製品を使用する使用者に関する使用者情報と、当該使用者が不織布製品を使用する施設に関する施設情報との登録を受け付ける。例えば、
図1の例において、受付部41は、乳幼児Bが使用する不織布製品の種別や、月齢、1日の不織布製品の使用枚数、1週間のうち保育園Aに登園する日数などといった情報を使用者情報として利用者端末100から受け付け、契約者データベース31に格納する。また、受付部41は、乳幼児Bが登園する保育園Aを識別するための識別情報を施設情報として受け付け、契約者データベース31に格納する。
【0095】
また、受付部41は、使用者情報と施設情報とを登録した利用者に対し、不織布製品の使用に対する料金を支払うために用いる情報を外部システムに登録させてもよい。例えば、
図1の例において、受付部41は、使用者情報及び施設情報の登録を受け付けた後、第1決済サーバ200への利用者端末100のリダイレクトを制御する。
【0096】
また、受付部41は、利用者が料金を支払うために用いるクレジットカードの情報を外部システムに登録させてもよい。例えば、
図1の例において、受付部41は、クレジットカードを用いた決済処理を制御する第1決済サーバ200への利用者端末100のリダイレクトを制御し、使用料金の決済に利用者Uが利用するクレジットカードの情報を登録させる。
【0097】
ここで、
図5を用いて、利用者が使用者情報及び施設情報を登録する際、受付部41が利用者の利用する端末装置(
図1の例における利用者端末100)に提供するページ(画面)について説明する。
図5は、実施形態に係る利用者端末の一例を示す図(1)である。
【0098】
図5に示すように、まず利用者端末100は、情報提供装置10へのアクセスに応じて、情報提供装置10が提供するサブスクリプションサービスへの加入申し込み画面C1を表示する。ここで、利用者端末100は、加入申し込み画面C11に含まれる加入申し込みボタンBT11に対する利用者の選択操作を受け付けることにより、画面を保護者情報登録画面C12に遷移させる。
【0099】
図5に示すように、利用者端末100は、利用者(保護者)に関する保護者情報を入力するための領域AR11と、入力された保護者情報の内容の確定操作を行うためのボタンBT12とを含む保護者情報登録画面C12を表示する。具体的には、利用者端末100は、利用者の氏名や住所、連絡先などといった情報、並びに、サブスクリプションサービスの利用に伴い発生する料金の決済手段(例えば、クレジットカードを用いた決済、口座振り込みなど)に関する情報、利用者と紐付くパスワードなどといった情報を利用者に入力させるための入力欄を含む領域AR11を表示する。利用者端末100は、領域AR11に含まれる各入力欄に情報が入力された後、ボタンBT12に対する利用者の選択操作を受け付けることにより、画面を園児情報登録画面C13に遷移させる。
【0100】
図5に示すように、利用者端末100は、不織布製品を使用する使用者(園児)に関する使用者情報(園児情報)及び施設情報を入力するための領域AR12と、クレジットカードの情報を入力する画面への遷移操作を行うためのボタンBT13と、保護者情報登録画面C12及び園児情報登録画面C13に入力した情報の確定操作を行うためのボタンBT14とを含む園児情報登録画面C13を表示する。具体的には、利用者端末100は、使用者の氏名や性別、おむつのサイズ、1日のおむつの使用枚数、使用者が登園する施設に関する情報(名称、住所など)、1週間のうち当該施設に登園する日数などといった情報を利用者に入力させるための入力欄を含む領域AR12を表示する。また、利用者端末100は、保護者情報登録画面C12において利用者が料金の決済手段としてクレジットカードを用いた決済を入力していない場合、ボタンBT13を選択できない状態(例えば、非表示)とする。
【0101】
ここで、ボタンBT13が利用者に選択された場合、受付部41は、クレジットカードの情報を登録するための外部のページであって、第1決済サーバ200が提供するページへ利用者端末100をリダイレクトさせるよう制御する。そして、第1決済サーバ200が提供するページにおいて利用者がクレジットカードの情報の入力操作及び確定操作が行われ、第1決済サーバ200に対するクレジットカードの情報の登録が完了した後、利用者端末100は、園児情報登録画面C13を再表示する。
【0102】
園児情報登録画面C13において、領域AR12に含まれる各入力欄に情報が入力された後(利用者が料金の決済手段としてクレジットカードを用いた決済を入力した場合には、さらにクレジットカードの情報の登録が完了した後)、ボタンBT14に対する利用者の選択操作を受け付けることにより、画面を保護者情報登録画面C12及び園児情報登録画面C13において入力した情報の確認画面へ遷移させる。そして、確認画面において利用者により情報提供装置10に登録する情報の確定操作が行われた場合、利用者端末100は、使用者情報や施設情報を含む情報を情報提供装置10に送信し、情報提供装置10によりサブスクリプションサービスへの利用者の加入処理(入力された使用者情報や施設情報などの情報の登録処理)が行われる。
【0103】
なお、受付部41は、サブスクリプションサービスへ加入した利用者の利用者端末100に対し、登録された使用者情報や施設情報などの情報を表示する利用者専用画面を提供してもよい。そして、受付部41は、利用者専用画面における利用者の操作内容に基づく使用者情報や施設情報などの情報の変更を、利用者端末100から受け付けてもよい。ここで、
図6を用いて、受付部41が利用者端末100に提供する利用者専用画面について説明する。
図6は、実施形態に係る利用者端末の一例を示す図(2)である。
【0104】
図6に示すように、まず利用者端末100は、情報提供装置10へのアクセスに応じて、利用者専用画面へのログイン画面C21を表示する。ここで、利用者端末100は、サブスクリプションサービスにおいて利用者に対し設定されたログインID及びパスワードが利用者により領域AR21に入力された後、ログインボタンBT21に対する利用者の選択操作を受け付けることにより、画面を利用者専用画面C22に遷移させる。
【0105】
図6に示すように、利用者端末100は、領域AR21に入力された情報に紐づく情報を含む利用者専用画面C22を表示する。具体的には、利用者端末100は、保護者情報登録画面C12において入力された情報を含む領域AR22と、園児情報登録画面C13において入力された情報を含む領域AR23と、使用者の追加操作を行うためのボタンBT22と、領域AR22及びAR23に表示された情報の変更操作を行うためのボタンBT23とを含む利用者専用画面C22を表示する。
【0106】
ここで、ボタンBT22の選択操作が行われた場合、利用者端末100は、新たにサブスクリプションサービスに登録する使用者に関する使用者情報を入力するための画面(例えば、園児情報登録画面C13)を表示する。そして、利用者端末100は、表示した画面において使用者情報の入力及び入力した情報の確定操作が行われた場合、当該使用者情報を情報提供装置10へ送信する。情報提供装置10から送信された使用者情報を受け付けた受付部41は、送信元の利用者端末100を利用する利用者に紐付けて当該使用者情報を契約者データベース31に格納する。
【0107】
また、利用者端末100は、領域AR22及びAR23に表示された情報に対応する変更操作が利用者により行われ、ボタンBT23への選択操作が行われた場合、変更後の情報を情報提供装置10へ送信する。そして、受付部41は、受け付けた情報に基づき、契約者データベース31に格納された情報を更新する。
【0108】
図3に戻り、説明を続ける。受付部41は、外部システムとして、利用者に対して不織布製品の使用に対する料金を請求するためのシステムから、支払情報を取得してもよい。例えば、受付部41は、不織布製品の使用に対する料金を請求する第1決済サーバ200から、利用者に請求された料金の金額などを含む支払情報を取得し、契約者データベース31に格納する。
【0109】
(取得部42について)
取得部42は、各施設で不織布製品を使用する使用者と紐付けられる利用者の不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得する。例えば、
図1の例において、取得部42は、契約者データベース31を参照し、保育園Aで不織布製品を使用する乳幼児Bと紐付けられる利用者Uの不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する支払情報を第1決済サーバ200から取得し、契約者データベース31に格納する。
【0110】
また、取得部42は、利用者に対して料金の請求を行う所定の外部システムから、支払情報を取得してもよい。例えば、
図1の例において、取得部42は、サブスクリプションサービスの利用に伴い発生する料金の決済処理を制御する第1決済サーバ200から支払情報を所得する。
【0111】
また、取得部42は、支払情報として、クレジットカードの情報を含まない情報を取得してもよい。例えば、
図1の例において、取得部42は、第1決済サーバ200が利用者から受け付けたクレジットカードの情報を含まない支払情報を取得する。具体的な例を挙げると、取得部42は、カード番号や、名義人などといったクレジットカードやクレジットカードに対応する利用者などを識別可能な情報を含まない支払情報を取得する。
【0112】
また、取得部42は、施設で不織布製品を使用する使用者と関連性を有する利用者の不織布製品の使用に対する料金の支払いに関する情報である支払情報を取得してもよい。例えば、
図1の例において、取得部42は、保育園Aで不織布製品を使用する乳幼児Bの保護者(例えば、親や兄、姉、祖父母、親戚、家政婦など)である利用者Uの支払情報を取得する。
【0113】
また、取得部42は、料金を支払った利用者を示す支払情報を取得してもよい。例えば、
図1の例において、取得部42は、使用料金を支払った利用者Uの識別情報を含む支払情報を取得する。
【0114】
また、取得部42は、支払情報として、利用者が料金を支払ったか否かを示す情報を取得してもよい。例えば、
図1の例において、取得部42は、利用者Uが使用料金を支払ったか否かを示す情報を支払情報として取得する。
【0115】
また、取得部42は、各施設における不織布製品の使用に対する支払情報を取得してもよい。例えば、取得部42は、施設ごとに不織布製品の使用に対する支払情報を取得する。
【0116】
また、取得部42は、施設で利用される施設端末から、当該施設における不織布製品の使用に関する使用情報をさらに取得してもよい。例えば、取得部42は、不織布製品の提供先となる施設が利用する施設端末から、当該施設で使用された不織布製品に関する情報である使用情報を取得する。具体的な例を挙げると、
図1の例において、取得部42は、保育園Aにおいて在庫として管理される不織布製品の残数を使用情報として施設端末300から取得し、施設データベース32に格納する。
【0117】
また、取得部42は、施設端末から、使用情報のみを取得してもよい。例えば、
図1の例において、取得部42は、保育園Aにおいて在庫として管理される不織布製品の残数を入力するための画面を施設端末300に提供し、当該画面に保育者Mが入力した情報を使用情報として取得する。
【0118】
また、取得部42は、不織布製品の種別ごとに、使用情報を取得してもよい。例えば、取得部42は、不織布製品のサイズに基づく種別や、使用者の性別に基づく種別、不織布製品の料金に基づく種別、用途に基づく種別(例えば、水遊び用のおむつ)などといった種別ごとに使用情報を取得する。
【0119】
ここで、
図7を用いて、施設の管理者等が、使用情報を入力する際施設端末300に表示される画面について説明する。
図7は、実施形態に係る施設端末の一例を示す図である。なお、以下の説明における施設は、サブスクリプションサービスに加入済みであるものとする。
【0120】
図7に示すように、まず施設端末300は、情報提供装置10へのアクセスに応じて、園情報(施設情報)の編集操作及び使用情報の入力操作のいずれの操作を行うか選択するための選択画面C31を表示する。具体的には、施設端末300は、施設情報の編集操作を選択するためのボタンBT31と、使用情報の入力操作を選択するためのボタンBT32を含む選択画面C31を表示する。なお、サブスクリプションサービスと施設との契約において所定の期間(例えば、1週間、1ヶ月)ごとに使用情報を情報提供装置10へ送信することが定められている場合、施設端末300は、「今月の報告がまだ未実施です」などいった警告を含む選択画面C31を表示してもよい。
【0121】
ここで、ボタンBT31に対する選択操作が行われた場合、施設端末300は、施設情報を編集するための編集画面C32に画面を遷移させる。
図7に示すように、施設端末300は、施設情報を表示する領域AR31と、施設情報に対する編集内容を情報提供装置10へ送信する操作を行うためのボタンBT33とを含む編集画面C32を表示する。施設端末300は、施設の管理者が領域AR31に表示された施設情報に対する編集操作を受け付けた後、ボタンBT33の選択操作を受け付けることにより、当該編集操作に対応する情報を情報提供装置10へ送信する。そして、編集操作に対応する情報を受け付けた場合、取得部42は、当該情報に基づいて施設データベース32に格納された情報を更新する。
【0122】
また、ボタンBT32に対する選択操作が行われた場合、施設端末300は、使用情報を入力するための入力画面C33に画面を遷移させる。
図7に示すように、施設端末300は、施設が在庫として管理する不織布製品の残数を入力するため領域AR32と、施設において不織布製品を使用する使用者であって、サブスクリプションサービスに加入している利用者に対応する使用者の使用者情報を表示する領域AR33と、使用情報を情報提供装置10へ送信する操作を行うためのボタンBT34とを含む入力画面C33を表示する。施設端末300は、施設の管理者が領域AR32に含まれる各入力欄(不織布製品の種別ごとの入力欄)に対する不織布製品の残数の入力操作を受け付けた後、ボタンBT34の選択操作を受け付けることにより、当該入力操作に対応する使用情報を情報提供装置10へ送信する。そして、入力操作に対応する情報を受け付けた場合、取得部42は、当該使用情報を施設データベース32に格納する。
【0123】
なお、施設端末300は、入力画面C33において、領域AR33に表示する使用者情報に対する変更操作を施設の管理者から受け付けてもよい。例えば、施設端末300は、1日のおむつの使用枚数や、おむつのサイズ、1週間のうち施設に登園する日数などの使用者情報に対する変更操作を施設の管理者から受け付けた後、ボタンBT34の選択操作を受け付けることにより、当該変更操作に対応する情報を情報提供装置10へ送信する。そして、変更操作に対応する情報を受け付けた場合、取得部42は、当該情報に基づき、契約者データベース31に格納された対象の使用者情報を変更する。なお、取得部42は、変更操作の対象である使用者情報に対応する利用者に使用者情報の変更に関する旨の通知を送信し、当該利用者の承認があった場合に当該使用者情報を変更してもよい。
【0124】
また、
図7の例において示したように、情報提供装置10は、施設端末300に対し、施設情報や使用者情報を提供する一方、支払情報は提供しない。すなわち、情報提供装置10は、施設端末に対して支払情報を秘匿する。
【0125】
図3に戻り、説明を続ける。取得部42は、各施設の施設端末から使用情報を取得する。例えば、取得部42は、サブスクリプションサービスに加入している核施設の端末装置から使用情報を取得する。
【0126】
(決定部43について)
決定部43は、支払情報と、使用者情報と、施設情報とに基づいて、所定の施設に対する不織布製品の提供態様を決定する。例えば、決定部43は、契約者データベース31及び施設データベース32を参照し、施設情報が示す施設においてサブスクリプションサービスに加入している利用者を示す情報と、当該利用者に紐づく使用者の使用者情報とに基づき、当該施設において所定の期間に使用される不織布製品の必要数を推定し、推定した必要数を満たすように不織布製品を当該施設に提供すると決定する。
【0127】
なお、決定部43は、施設情報が示す施設においてサブスクリプションサービスに加入している利用者のうち、使用料金を支払っている利用者を示す情報と、当該利用者に紐づく使用者の使用者情報とに基づき、当該施設において所定の期間に使用される不織布製品の種別ごとの必要数を推定し、推定した必要数を満たすように不織布製品を当該視閲に提供すると決定してもよい。すなわち、決定部43は、使用料金を支払っていない利用者に紐づく使用者が使用する不織布製品の数を必要数に含めなくともよい。
【0128】
また、決定部43は、支払情報と、使用者情報と、施設情報と、使用情報とに基づいて、所定の施設に対する不織布製品の提供態様を決定してもよい。例えば、決定部43は、支払情報と、使用者情報と、施設情報とに基づいて推定した、施設において使用される不織布製品の必要数と、当該施設の使用情報が示す不織布製品の残数との差分に対応する数の不織布製品を当該施設に提供すると決定する。
【0129】
(算出部44について)
算出部44は、所定の施設と対応する利用者の支払情報に基づいて、各施設に不織布製品を提供する提供元に対して提供する費用であって、当該所定の施設に対する不織布製品の提供に対する費用を算出する。例えば、算出部44は、施設と対応する各利用者に請求された、不織布製品の使用に対する料金に基づき、提供元に対して提供する費用を算出する。
【0130】
また、算出部44は、決定部43により決定された提供態様に基づいて、費用を算出してもよい。例えば、算出部44は、決定部43が施設に提供すると決定した不織布製品の数に基づいて、提供元に対して提供する費用を算出する。
【0131】
(設定部45について)
設定部45は、提供元に支払われる費用として、決済サービスを提供する決済サーバに算出部44により算出された費用を設定する。例えば、設定部45は、決済サーバに提供元に支払われる費用の額を通知することで、決済サーバから提供元への費用の支払いを設定する。具体的な例を挙げると、設定部45は、銀行の口座振替を行う決済サーバに対し、提供元の口座を振込先として通知し、提供元に支払われる費用の額を振込額として通知する。
【0132】
また、設定部45は、提供元に対して費用を提供するための所定の決済サーバに対し、算出部44により算出された費用を通知することで、提供元に対する支払いを設定してもよい。例えば、
図1の例において、設定部45は、算出部44により算出された費用を第2決済サーバ400に通知することで、不織布製品の提供者Pに対する支払いを設定する。
【0133】
なお、算出部44は、施設への不織布製品の提供要求(発注請求)ごとに、提供元に対して提供する費用を算出してもよい。そして、設定部45は、算出部44により算出された発注請求ごとの費用を所定の決済サーバに対し通知してもよい。
【0134】
(提供部46について)
提供部46は、使用情報と支払情報とに基づいて、施設に対して不織布製品を提供する提供元に対し、施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供する。例えば、提供部46は、契約者データベース31及び施設データベース32を参照し、利用者に請求された不織布製品の使用に対する料金に基づく不織布製品の数(施設における必要数)と、当該利用者に対応する施設の使用情報が示す不織布製品の残数との差分(不織布製品の発注数)を示す情報を提供元(
図1の例における提供者P)に提供する。
【0135】
また、提供部46は、支払情報が示す利用者と関連性を有する使用者の情報と、使用情報とに基づいて、施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供してもよい。例えば、提供部46は、施設においてサブスクリプションサービスに加入している利用者(すなわち、支払情報が示す利用者)を示す情報と、当該利用者に紐づく使用者の情報(例えば、月齢)とに基づき、当該施設において所定の期間に使用される不織布製品の必要数を推定し、推定した必要数と、当該施設の使用情報が示す不織布製品の残数との差分を示す情報を提供元に提供する。
【0136】
なお、提供部46は、使用料金を支払っていない利用者に紐づく使用者が使用する不織布製品の数を必要数に含めなくともよい。
【0137】
また、提供部46は、支払情報と、使用情報と、使用者情報と、施設情報とに基づいて、施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供してもよい。例えば、提供部46は、施設情報が示す施設においてサブスクリプションサービスに加入している利用者を示す情報と、当該利用者に紐づく使用者情報とに基づき、当該施設において所定の期間に使用される不織布製品の必要数を推定し、推定した必要数と、当該施設の使用情報が示す不織布製品の残数との差分を示す情報を提供元に提供する。
【0138】
また、提供部46は、施設ごとに、当該施設の端末装置から取得した使用情報と、当該施設において不織布製品を使用する使用者と関連性を有する利用者の支払情報とに基づいて、当該施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供してもよい。例えば、提供部46は、施設ごとに、必要数と使用情報が示す不織布製品の残数との差分を示す情報を提供する。
【0139】
また、提供部46は、施設において使用者が使用可能な不織布製品であって、種別ごとに異なる料金が設定された不織布製品を示す情報と、使用情報と、支払情報とに基づいて、施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供してもよい。例えば、提供部46は、種別ごとに異なる料金が設定された不織布製品のうち、支払情報に応じた不織布製品に関する情報を提供元に提供する。
【0140】
具体的な例を挙げると、取得部42は、サブスクリプションサービスにおける会員種別「一般会員」若しくは「プレミアム会員」を示す支払情報を取得する。なお、「プレミアム会員」は、不織布製品の使用に対する料金が会員種別「一般会員」である利用者よりも所定割合高い利用者の会員種別を示すものとする。また、会員種別「プレミアム会員」である利用者と紐付く使用者は、会員種別「一般会員」の利用者と紐付く使用者が使用する不織布製品(以下、「通常不織布製品」と記載する場合がある)よりも高い料金が設定された不織布製品(以下、「高価格不織布製品」と記載する場合がある)を使用可能であるものとする。このような情報を含む支払情報が取得された場合、取得部42は、施設と対応する利用者のうち、会員種別「一般会員」である利用者の数と、会員種別「プレミアム会員」である利用者の数とに基づき、当該施設において使用される通常不織布製品及び高価格不織布製品の必要数をそれぞれ推定し、推定した必要数を示す情報を提供元に提供する。
【0141】
また、提供部46は、施設に対して提供する不織布製品に関する情報として、当該施設に対して提供する不織布製品の種別若しくは数を示す情報を提供してもよい。例えば、提供部46は、サイズに基づく種別や、使用者の性別に基づく種別、通常不織布製品若しくは高価格不織布製品などといった料金に基づく種別、用途に基づく種別などの不織布製品の種別示す情報若しくは施設における不織布製品の必要数を示す情報を提供元に提供する。
【0142】
また、提供部46は、不織布製品の種別ごとに、施設に対して提供する不織布製品に関する情報を提供してもよい。例えば、提供部46は、不織布製品の種別ごとの施設における必要数を示す情報を提供元に提供する。
【0143】
(通知部47について)
通知部47は、利用者が料金を支払っていない旨を示す情報が取得された場合は、当該利用者と紐付けられる使用者が不織布製品を利用する施設に対し、当該利用者に関する情報を通知する。例えば、通知部47は、利用者が不織布製品の使用に対する料金を支払っていない旨を示す支払情報が取得部42により提供された場合、当該支払情報に対応する利用者と紐付けられる使用者が不織布製品を利用する施設に対し、当該利用者に関する情報を通知する。
【0144】
〔3.情報提供処理手順(1)〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る情報提供装置10が実行する情報提供処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報提供装置が実行する情報提供処理の流れの一例を示すフローチャート(1)である。
【0145】
図8に示すように、情報提供装置10は、不織布製品の発注タイミングであるか否かを判定する(ステップS101)。不織布製品の発注タイミングではないと判定した場合(ステップS101;No)、情報提供装置10は、発注タイミングとなるまで待機する。
【0146】
一方、発注タイミングと判定した場合(ステップS101;Yes)、情報提供装置10は、不織布製品の発注の対象とする施設を選択する(ステップS102)。続いて、情報提供装置10は、選択施設で不織布製品を使用する使用者と紐づく利用者を特定する
(ステップS103)。
【0147】
続いて、情報提供装置10は、特定した利用者の支払情報を取得する(ステップS104)。続いて、情報提供装置10は、選択施設への不織布製品の提供に対する費用を算出する(ステップS105)。続いて、情報提供装置10は、算出した費用を不織布製品の提供元に対して設定し(ステップS106)、処理を終了する。
【0148】
〔4.情報提供処理手順(2)〕
次に、
図9を用いて、実施形態に係る情報提供装置10が実行する情報提供処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る情報提供装置が実行する情報提供処理の流れの一例を示すフローチャート(2)である。
【0149】
図9に示すように、情報提供装置10は、不織布製品の発注タイミングであるか否かを判定する(ステップS201)。不織布製品の発注タイミングではないと判定した場合(ステップS201;No)、情報提供装置10は、発注タイミングとなるまで待機する。
【0150】
一方、発注タイミングと判定した場合(ステップS201;Yes)、情報提供装置10は、不織布製品の発注の対象とする施設を選択する(ステップS202)。続いて、情報提供装置10は、選択施設の使用情報を取得する(ステップS203)。
【0151】
続いて、情報提供装置10は、選択施設で不織布製品の提供サービスを受ける利用者の支払情報を取得する(ステップS204)。続いて、情報提供装置10は、支払情報と使用情報とに基づいて、発注数を決定する(ステップS205)。続いて、情報提供装置10は、決定した発注数の不織布製品を提供元に発注し(ステップS206)、処理を終了する。
【0152】
〔5.変形例〕
上述した情報提供装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。
【0153】
〔5-1.不織布製品及び施設について〕
上述の実施形態において、保育園におむつやおしりふきを提供する際の情報提供処理を示したが、情報提供装置10の機能はこのような例に限定されない。例えば、情報提供装置10は、大人用のおむつや、マスク、クッキングシート、ティッシュ、ガーゼなどといった各種の不織布製品の提供に関する情報提供処理を行ってよい。また、情報提供装置10は、幼稚園や、老人ホーム等の介護施設、障害者支援施設などに対する不織布製品の提供に関する情報提供処理を行ってよい。
【0154】
〔5-2.提供元について〕
上述の実施形態において、提供部46が、一の提供元(
図1の例における提供者P)に対し、施設における不織布製品の必要数や不織布製品の種別を示す情報を提供元に提供する例を示したが、提供部46の機能はこのような例に限定されない。例えば、予め複数の複数の提供元(不織布製品の製造元)が設定されてもよい。そして、提供部46は、使用者情報(例えば、製造元の指定を含む使用者情報)や、サブスクリプションサービスにおける利用者の契約内容などに基づいて不織布製品の提供元を設定し、当該提供元に対し施設における不織布製品の必要数や不織布製品の種別を示す情報を提供してもよい。
【0155】
〔5-3.通知部47が通知する情報について〕
上述の実施形態において、通知部47が、不織布製品の使用に対する料金を支払っていない利用者に関する情報を施設に通知する例を示したが、通知部47の機能はこのような例に限定されず、各種の情報を通知してよい。例えば、通知部47は、提供元から提供された不織布製品の不正な使用(例えば、サブスクリプションサービスによる対象となる使用者以外の者に対する不織布製品の使用)が行われている旨の情報を施設に対し通知する。具体的な例を挙げると、通知部47は、施設に対応する使用者情報に基づいて推定される不織布製品の発注数と、提供部46が提供する情報が示す発注数との差が所定の閾値以上である場合、当該施設に対し不正な使用が行われている旨の情報を通知する。また、通知部47は、対象の施設における不織布製品の発注数と、当該対象の施設と使用者の人数の差が所定の閾値以内である他の施設における不織布製品の発注数の平均との差が所定の閾値以上である場合、当該対象の施設に対し不正な使用が行われている旨の情報を通知する。
【0156】
また、例えば、通知部47は、不織布製品に関する情報を利用者に通知してもよい。具体的な例を挙げると、通知部47は、使用者情報に基づいて推定される使用者の成長の度合いに基づき、不織布製品のサイズの変更に関するレコメンドを利用者に通知する。また、通知部47は、季節に応じた不織布製品のレコメンド(例えば、季節が夏である場合に水遊び用おむつのレコメンド)を利用者に通知する。
【0157】
〔5-4.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0158】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0159】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に情報提供装置10や、利用者端末100、第1決済サーバ200、施設端末300、第2決済サーバ400、提供者端末500は、例えば
図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図10は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、キャッシュ1040、メモリ1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続される。
【0160】
演算装置1030は、キャッシュ1040やメモリ1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。キャッシュ1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するキャッシュである。また、メモリ1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるメモリである。
【0161】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現されてよい。一方、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0162】
例えば、入力装置1020は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置により実現されてもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体により実現されてもよい。
【0163】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する機能を有する。
【0164】
ここで、演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行うこととなる。例えば、演算装置1030は、入力装置1020やメモリ1050からプログラムをキャッシュ1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、キャッシュ1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現することとなる。
【0165】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明した。しかしながら、これらは例示であり、本願の実施形態は、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、所謂当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で実施することが可能である。また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。
【符号の説明】
【0166】
10 情報提供装置
20 通信部
30 記憶部
31 契約者データベース
32 施設データベース
40 制御部
41 受付部
42 取得部
43 決定部
44 算出部
45 設定部
46 提供部
47 通知部
100 利用者端末
200 第1決済サーバ
300 施設端末
400 第2決済サーバ
500 提供者端末