(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】検体採取キット
(51)【国際特許分類】
G01N 1/04 20060101AFI20220119BHJP
G01N 33/48 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
G01N1/04 H
G01N1/04 J
G01N33/48 G
(21)【出願番号】P 2020505612
(86)(22)【出願日】2019-01-10
(86)【国際出願番号】 JP2019000506
(87)【国際公開番号】W WO2019176251
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】P 2018046304
(32)【優先日】2018-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001988
【氏名又は名称】特許業務法人小林国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金子 泰久
【審査官】北条 弥作子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/146665(WO,A1)
【文献】特開2017-198512(JP,A)
【文献】国際公開第2016/143272(WO,A1)
【文献】特開2004-212368(JP,A)
【文献】特開2011-059052(JP,A)
【文献】実開昭61-102941(JP,U)
【文献】特開平10-197525(JP,A)
【文献】特開平06-148178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/04
G01N 33/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検者が排泄した糞便の一部を検体として採取するための検体採取キットにおいて、
前記糞便を受ける受け口をもつカップ状であり、前記受け口を閉塞可能な形態である受け部、および前記受け部を便器にセットするための取付部を有する糞便受け具と、
前記糞便の一部と接触して、前記糞便の一部が前記検体として付着する付着部、および採取者に把持される把持部を有する採取用具と、
を備え、
前記付着部を含む前記採取用具の少なくとも一部は、前記受け部内に前記付着部が配置された状態で、前記受け部に一体的かつ取り外し可能に保持され、
前記採取用具は、
前記付着部を有し、前記受け部に保持される本体と、
前記把持部を有し、前記本体を前記受け部から回収する回収体とで構成され、
前記回収体は、前記本体とは別の部材であり、
前記本体を前記受け部から回収する場合に、前記回収体は、前記本体と一体化する検体採取キット。
【請求項2】
前記本体は、一面に前記付着部が形成された剛性を有する板であり、
前記回収体は、前記板と結合する結合部を有し、前記結合部とは反対側の他端に前記把持部が形成されたものである請求項
1に記載の検体採取キット。
【請求項3】
前記受け部には、前記板の前記付着部を前記受け部内に露呈する露呈開口が形成されている請求項
2に記載の検体採取キット。
【請求項4】
前記受け部の外周面において、前記露呈開口から前記受け部外に露出した前記板を覆い、かつ前記露呈開口を塞ぐカバーが剥離可能に取り付けられる請求項
3に記載の検体採取キット。
【請求項5】
前記露呈開口は、前記受け部の側部において、前記受け部の底部の内周面から3cm以下の高さの位置に形成されている請求項
3または
4に記載の検体採取キット。
【請求項6】
前記本体は、一面に前記付着部が形成された可撓性を有するテープであり、
前記回収体は、前記テープの一端と係合する係合部を有し、前記係合部とは反対側の他端に前記把持部が形成され、前記テープが巻き付けられるものである請求項
1に記載の検体採取キット。
【請求項7】
前記受け部には、前記テープの前記付着部を前記受け部内に露呈する露呈開口が形成され、
前記受け部の外周面において、前記テープが前記露呈開口を塞いで剥離可能に取り付けられる請求項
6に記載の検体採取キット。
【請求項8】
前記露呈開口は、前記受け部の側部において、前記受け部の底部の内周面から3cm以下の高さの位置に形成されている
請求項7に記載の検体採取キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体採取キットに関する。
【背景技術】
【0002】
糞便検体中の血液の存在を検査するための便潜血検査等では、被検者またはその介護者といった採取者が糞便の一部を検体として採取する。この検体採取作業は、例えば、便器にセットされたカップ状の受け部に排泄された糞便の表面を、棒状の採取用具の先端で広い範囲にわたって擦る、といったもので、採取者にとっては心理的な抵抗が大きい不快な作業である。このため、検体採取作業を極力簡略化したいという要望があった。
【0003】
特許文献1には、カップ状の受け部、および受け部を便器にセットするための取付部を有する糞便受け具と、棒状の採取用具とを備え、受け部内に先端が配置された状態で、採取用具が受け部に一体的かつ取り外し可能に保持される検体採取キットが記載されている。被検者または介護者は、採取用具が受け部に保持された状態で、取付部を介して受け部を便器にセットする。被検者は便器に腰掛け、受け部に糞便を排泄する。これにより、受け部内に配置された採取用具の先端には、検体としての糞便の一部が自然に付着する。採取者は、排便後、先端に検体が付着した採取用具を受け部から取り外す。糞便の表面を採取用具の先端で擦る、という作業がなくなるので、検体採取作業の簡略化を促進することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、確かに糞便の表面を採取用具の先端で擦る、という作業はなくなる。しかしながら、受け部に残った糞便が採取者の目に入る、という点では、糞便の表面を採取用具の先端で擦る場合と同じである。このため、検体採取作業において採取者が不快な思いをする、という問題がまだ残っていた。
【0006】
本発明は、検体採取作業において採取者が不快な思いをする機会をより減らすことが可能な検体採取キットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の検体採取キットは、被検者が排泄した糞便の一部を検体として採取するための検体採取キットにおいて、糞便を受ける受け口をもつカップ状であり、受け口を閉塞可能な形態である受け部、および受け部を便器にセットするための取付部を有する糞便受け具と、糞便の一部と接触して、糞便の一部が検体として付着する付着部、および採取者に把持される把持部を有する採取用具と、を備え、付着部を含む採取用具の少なくとも一部は、受け部内に付着部が配置された状態で、受け部に一体的かつ取り外し可能に保持され、採取用具は、付着部を有し、受け部に保持される本体と、把持部を有し、本体を受け部から回収する回収体とで構成され、回収体は、本体とは別の部材であり、本体を受け部から回収する場合に、回収体は、本体と一体化する。
【0013】
本体は、一面に付着部が形成された剛性を有する板であり、回収体は、板と結合する結合部を有し、結合部とは反対側の他端に把持部が形成されたものであることが好ましい。この場合、受け部には、板の付着部を受け部内に露呈する露呈開口が形成されていることが好ましい。そして、受け部の外周面において、露呈開口から受け部外に露出した板を覆い、かつ露呈開口を塞ぐカバーが剥離可能に取り付けられることが好ましい。露呈開口は、受け部の側部において、受け部の底部の内周面から3cm以下の高さの位置に形成されていることが好ましい。
【0014】
本体は、一面に付着部が形成された可撓性を有するテープであり、回収体は、テープの一端と係合する係合部を有し、係合部とは反対側の他端に把持部が形成され、テープが巻き付けられるものであることが好ましい。この場合、受け部には、テープの付着部を受け部内に露呈する露呈開口が形成され、受け部の外周面において、テープが露呈開口を塞いで剥離可能に取り付けられることが好ましい。露呈開口は、受け部の側部において、受け部の底部の内周面から3cm以下の高さの位置に形成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、糞便受け具の糞便を受ける受け部に、糞便の一部が検体として付着する付着部を含む採取用具の少なくとも一部が一体的かつ取り外し可能に保持された検体採取キットにおいて、受け部の糞便の受け口を閉塞可能な形態とするので、検体採取作業において採取者が不快な思いをする機会をより減らすことが可能な検体採取キットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図2】採取用具が取り付けられた受け部の部分の拡大図である。
【
図3】採取用具が取り付けられた受け部の部分の拡大断面図である。
【
図4】検体採取キットを使用した検体の採取手順を示すフローチャートである。
【
図5】糞便受け具を便器にセットしようとしている状態を示す図である。
【
図6】糞便受け具を便器にセットした状態を示す図である。
【
図7】受け部に糞便が排泄された状態を示す図である。
【
図8】縛り紐で受け口が閉塞された状態を示す図である。
【
図9】受け口付近を片手で持ち、糞便受け具を上下左右に軽く揺すっている状態を示す図である。
【
図10】受け口付近を片手で持った状態で、もう一方の手で、受け部からカバーを剥離している状態を示す図である。
【
図11】受け口付近を片手で持った状態で、もう一方の手で把持部を掴んで、挿通孔から採取用具を引き抜いている状態を示す図である。
【
図12】検体容器に採取用具を収納する手順を示す図であり、
図12Aは、検体容器から使い捨てキャップを取り外して廃棄し、検体容器内に採取用具を収容しようとしている状態、
図12Bは、検体容器内に採取用具を収容し、使い捨てキャップの代わりに把持部で検体容器の開口を密閉している状態をそれぞれ示す。
【
図13】受け口の周囲に袋とじされた縛り紐を閉塞部材として用いる受け部の斜視図である。
【
図15】第2実施形態の板と回収体とで構成される採取用具であり、板と回収体が結合する前の状態を示す図である。
【
図16】板と回収体が結合した状態を示す図である。
【
図17】板が取り付けられた受け部の部分の拡大断面図である。
【
図18】板が取り付けられた受け部の部分を受け部内からみた平面図である。
【
図19】第2実施形態の検体の採取手順を抜粋した状態図であり、
図19Aは、受け部からカバーが剥離された状態、
図19Bは、板が側部の外周面から剥離され、かつ板と結合部が結合された状態、
図19Cは、検体容器から使い捨てキャップを取り外して廃棄し、検体容器内に採取用具を収容しようとしている状態、
図19Dは、検体容器内に採取用具を収容し、使い捨てキャップの代わりに把持部で検体容器の開口を密閉している状態をそれぞれ示す。
【
図20】第3実施形態のテープと回収体とで構成される採取用具であり、テープが回収体に巻き付けられる前の状態を示す図である。
【
図21】テープが回収体に巻き付けられた状態を示す図である。
【
図22】テープが取り付けられた受け部の部分の拡大断面図である。
【
図23】テープが取り付けられた受け部の部分を受け部内からみた平面図である。
【
図24】第3実施形態の検体の採取手順を抜粋した状態図であり、
図24Aは、テープの一端を、回収体の係合部に係合しようとしている状態、
図24Bは、テープが係合部付近に巻き付けられている途中の状態、
図24Cは、検体容器から使い捨てキャップを取り外して廃棄し、検体容器内に採取用具を収容しようとしている状態、
図24Dは、検体容器内に採取用具を収容し、使い捨てキャップの代わりに把持部で検体容器の開口を密閉している状態をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
図1において、検体採取キット10は、糞便受け具11と、採取用具12と、検体容器13とを備える。検体採取キット10は、糞便検体中の血液の存在を検査するための便潜血検査用に、被検者S(
図6参照)が排泄した糞便F(
図7等参照)の一部を検体SP(
図10等参照)として採取するものである。検体採取キット10は、被検者Sまたはその介護者といった検体SPの採取者により用いられる。
【0018】
糞便受け具11は、被検者Sが排泄した糞便Fを受け止める用具である。糞便受け具11は、受け部14および取付部15を有する。受け部14は、受け口16、側部17、および底部18を有するカップ状である。受け口16は、上部に大きく口を開けた楕円形状をしている。側部17は、受け口16から下側に、徐々に幅が狭まるように延びた略楕円筒状をしている。底部18は、側部17と略直交する形で連なり、受け口16と対向する開口を塞ぐように形成されている。受け部14は、受け口16で糞便Fを受け入れて、底部18に糞便Fを留まらせる。
【0019】
取付部15は、受け部14を便器45(
図5参照)にセットするためのもので、受け口16から左右対称に張り出した翼状のシートである。取付部15の裏面にはシール19が設けられている。シール19は、糞便受け具11の使用前は図示しない保護シートで覆われており、糞便受け具11の使用時に保護シートが剥離されて露呈される。
【0020】
糞便受け具11は、受け口16を閉塞可能な形態であり、かつ不透明な材料で形成されている。言い換えれば、糞便受け具11は、可撓性を有し、かつ可視光の透過率が0または0に近い材料、あるいは、可撓性を有し、かつ可視光を散乱または反射させて内側が視認できないような材料で形成されている。具体的には、糞便受け具11は、植物等の繊維を絡ませて成形した紙、または繊維を織ったり編んだりして成形した布である。
【0021】
糞便受け具11は、使用前はコンパクトに折り畳まれていて、使用時に採取者により展開される。また、糞便受け具11は、検体SPの採取後に糞便F毎便器45の水に流すことができるように、水解性を有している。なお、不透明な材料で形成する部分は、少なくとも受け部14だけでよく、取付部15は透明な材料で形成してもよい。
【0022】
受け部14の受け口16の直下には、縛り紐20が取り付けられている。一点鎖線の丸囲い内にも拡大して示すように、縛り紐20は、受け口16の周囲に縫い付けられている。この縛り紐20の両端を引っ張ることで、受け口16が閉塞される。すなわち、縛り紐20は、受け口16を閉塞するための閉塞部材として機能する。
【0023】
採取用具12は、受け部14内に留められた糞便Fの一部を検体SPとして採取するための用具である。採取用具12は、例えばプラスチック製である。採取用具12は、円柱状の棒状部分の先端に付着部21が形成され、付着部21と反対側の基端に直方体状の把持部22が形成された、縦断面がT字状の棒である。付着部21は受け部14内の糞便Fの一部と接触する。これにより付着部21には糞便Fの一部が検体SPとして付着する。付着部21は複数の円環状の溝をもつ凹凸形状をしており、検体SPが付着しやすくなっている。
【0024】
把持部22は採取者に把持される。把持部22は、受け部14の側部17の外周面において、受け部14外に露出しており、剥離可能な矩形状のカバー23で覆われている。対して把持部22以外の付着部21を含む採取用具12の棒状部分は、受け部14内に挿通されている(
図2および
図3も参照)。つまり、付着部21を含む採取用具12の少なくとも一部(この場合は棒状部分)は、受け部14内に付着部21が配置された状態で、受け部14に一体的に保持されている。
【0025】
検体容器13には、受け部14から取り外された検体SPの採取後の採取用具12の少なくとも一部、すなわち棒状部分が収容される(
図12参照)。検体容器13には、検体SPが懸濁される希釈液24が貯留されている。検体容器13は、採取用具12を受け入れるための開口25を有する。開口25は、採取用具12の収容前は使い捨てキャップ26で密閉されている。なお、図示および詳しい説明は省略するが、検体容器13には、付着部21に付着した余分な検体SPを希釈液24の前段で付着部21から擦り取る擦り切り部や、検体SPが懸濁された希釈液24を濾過するフィルタ、濾過後の希釈液24を検査用液として留めておく貯留部等が設けられている。
【0026】
使い捨てキャップ26と採取用具12の把持部22とは、同じサイズで同じ構造をしている。把持部22は、採取用具12の棒状部分を検体容器13に収容した場合に、使い捨てキャップ26の代わりに開口25を密閉する(
図12参照)。すなわち、把持部22は、検体容器13の開口25を密閉するキャップとして機能する。なお、把持部22および使い捨てキャップ26による開口25の密閉方法としては、螺合、嵌合、圧入といった一般的な方法を用いることができる。
【0027】
受け部14の採取用具12が取り付けられた部分の拡大図である
図2および
図3において、受け部14の側部17には、挿通孔40が形成されている。この挿通孔40を介して、付着部21が形成された採取用具12の先端が受け部14内に挿通される。
【0028】
カバー23には、その裏面の外周よりも一回り小さい環状領域41に接着剤42(ハッチングで示す)が塗布されている。この接着剤42によって、カバー23は、受け部14の側部17の外周面に剥離可能に取り付けられる。カバー23は、挿通孔40から受け部14外に露出した把持部22を覆い、かつ挿通孔40を気密、液密に塞ぐ。
【0029】
カバー23の上部において、環状領域41は外周よりも少し離れている。このため、カバー23の上部は容易に指で捲ることができる。カバー23は、この上部を手掛かりとして側部17の外周面から剥離することができる。
【0030】
一方、把持部22は、側部17とは接着固定されていない。把持部22を側部17に隙間なく密着させた状態としたうえで、把持部22が動かないようにカバー23を側部17に接着する。これにより、把持部22は、側部17と隙間なく密着した状態でカバー23に保持される。また、付着部21を含む採取用具12の少なくとも一部、すなわち棒状部分は、受け部14内に付着部21が配置された状態で、受け部14に一体的かつ取り外し可能に保持される。
【0031】
なお、把持部22を、接着剤で側部17に剥離可能に取り付け、挿通孔40を把持部22自体で塞いでもよい。この場合、カバー23は取り付けてもよいし、取り付けなくてもよい。
【0032】
図3に示すように、受け部14の底部18の内周面からの付着部21(最も高い位置にある付着部21の先端21A)の高さH1は、一般成人の糞便Fの平均的な高さである3cm以下である。すなわち、付着部21は、底部18の内周面から3cm以下の高さの位置に配置されている。なお、底部18の内周面が曲面であった場合は、高さH1は、底部18の内周面の最も低い位置からの付着部21の高さである。
【0033】
また、挿通孔40(最も低い位置にある挿通孔40の端40A)から付着部21(付着部21の最先端21B)までの棒の突出長さをPL、挿通孔40(端40A)から受け部14の底部18の中心18Aまでの(水平)距離をDCとした場合、PLはDCの50%以上である(PL≧0.5DC)。
【0034】
底部18は、一般成人の平均的な一回分の糞便Fが丁度収まるサイズであり、DCは例えば3.5cmである。この場合、PLは1.75cm以上である。
【0035】
次に、検体採取キット10を使用した検体SPの採取手順について、
図4のフローチャート、および
図5~
図12の状態図を参照して説明する。まず、採取者は、
図5および
図6に示すように、取付部15を介して受け部14を便器45にセットする(ステップST100)。より詳しくは、受け部14が水溜まり部46の中央後方寄りに浮いた形で配置されるように、取付部15をシール19で便座47の表面に貼り付け固定する。
【0036】
図6に一点鎖線で示すように、被検者Sは、受け部14の底部18の中心18Aと肛門が略一致し、かつ尿が受け部14に入り込まない位置に腰掛け、受け部14に糞便Fを排泄する(ステップST110)。なお、便器45と便座47の間に取付部15を挟むことで、受け部14を便器45にセットしてもよい。この場合、シール19は不要となる。
【0037】
糞便Fは受け口16から受け部14内に入り、
図7に示すように受け部14の底部18に留まる。なお、
図7ではカバー23の図示を省略している。以降の
図8、
図9も同様である。
【0038】
図3に示したように、採取用具12の付着部21は、受け部14の底部18の内周面から3cm以下の高さの位置に配置されている。また、これも
図3に示したように、挿通孔40から付着部21までの棒の突出長さPLは、挿通孔40から受け部14の底部18の中心18Aまでの距離DCの50%以上である。このため、底部18に留まった糞便Fの一部に付着部21が接触し、付着部21に検体SPが自然に付着する確率を高めることができる。
【0039】
糞便Fの排泄後、採取者は、
図8に示すように、縛り紐20の両端を引っ張り、受け口16を閉塞する(ステップST120)。このように、受け口16が縛り紐20という閉塞部材で閉塞可能な形態で、かつ受け部14が不透明な材料で形成されているので、糞便Fの排泄後直ちに、糞便Fを採取者の目に触れなくすることができる。したがって、検体採取作業において採取者が不快な思いをする機会をより減らすことが可能となる。また、受け口16が閉塞されることで、糞便Fの臭いも軽減されるという副次的な効果もある。
【0040】
受け口16の閉塞後、採取者は、便器45から糞便受け具11を取り外す。そして、
図9に示すように、受け口16付近を片手(ここでは右手RHD)で持ち、付着部21に確実に検体SPが付着するよう、糞便受け具11を上下左右に軽く揺する(ステップST130)。
【0041】
糞便受け具11を軽く揺すった後、採取者は、受け口16付近を右手RHDで持った状態で、
図10に示すように、もう一方の手である左手LHDで、受け部14からカバー23を剥離する(ステップST140)。
【0042】
続いて採取者は、
図11に示すように、左手LHDで、露わになった把持部22を掴んで、付着部21に検体SPが付着した採取用具12を挿通孔40から引き抜く(ステップST150)。
【0043】
このように、採取者は、ステップST110で糞便Fを排泄してから、ステップST150で付着部21に検体SPが付着した採取用具12を受け部14から取り外すまでの作業を、殆ど糞便Fを目に入れることなく行うことができる。また、ステップST140において受け部14からカバー23を剥離するまでは、挿通孔40はカバー23で塞がれているので、挿通孔40から糞便Fが漏出することはない。
【0044】
図12Aに示すように、採取者は、検体容器13から使い捨てキャップ26を取り外し、取り外した使い捨てキャップ26を廃棄する(ステップST160)。これにより露呈された開口25を介して、検体容器13内に採取用具12の少なくとも一部である棒状部分を収容し、
図12Bに示すように、使い捨てキャップ26の代わりに把持部22で開口25を密閉する(ステップST170)。その後、採取者は、糞便受け具11を糞便F毎便器45の水に流す等して、糞便受け具11を廃棄する(ステップST180)。
【0045】
採取用具の把持部が検体容器のキャップとして機能しない場合は、検体容器付きのキャップを開けて開口を露わにし、開口を介して採取用具を検体容器内に入れ、最後にキャップを閉じる、という三つの作業ステップが必要であった。対して、採取用具12では、把持部22が検体容器13のキャップとして機能するので、検体容器13に採取用具12を収容する作業が、ステップST160の使い捨てキャップ26の取り外し、およびステップST170の採取用具12の収容の二つのステップで済む。したがって、検体採取作業をより簡略化することが可能となる。
【0046】
採取用具12が収容された検体容器13は、図示しない検査装置にセットされ、便潜血検査に供される。なお、
図4に示すステップST100~ST180のうちのいくつかのステップは、順番が多少前後してもよい。具体的には、糞便受け具11を糞便F毎廃棄(ステップST180)してから、検体容器13内に採取用具12を収容(ステップST170)してもよい。また、便器45から糞便受け具11を取り外す(ステップST130)前に、検体容器13から使い捨てキャップ26を取り外して廃棄(ステップST160)しておいてもよい。
【0047】
図13および
図14に示す受け部50は、受け口51の直下の側部52の外周面を取り囲むように袋状の紐通し部53を設け、この紐通し部53内に縛り紐54を通したものである。こうした受け口51の周囲に袋とじされた縛り紐54を閉塞部材として用いてもよい。なお、
図13および
図14では、煩雑を避けるため取付部等の図示を省略している。
【0048】
閉塞部材は、
図1等に示した受け口16の周囲に縫い付けられた縛り紐20、
図13および
図14に示した受け口51の周囲に袋とじされた縛り紐54に限らない。受け口を閉塞可能なものであればよく、例えばクリップ、ファスナー(ジッパー、チャックとも呼ばれる)等を閉塞部材として用いてもよい。
【0049】
なお、本発明において、縛り紐等の閉塞部材は必須ではない。受け口が閉塞可能な形態であればよい。例えば、採取者が取付部15の両端を把持し、これら端同士を重ね合わせた後、受け口付近を捩じることで受け口を閉塞してもよい。
【0050】
以下に示す第2、第3実施形態では、採取用具を、付着部を有し、受け部に保持される本体と、把持部を有し、本体を受け部から回収する回収体とで構成する。
【0051】
[第2実施形態]
図15~
図19に示す第2実施形態の採取用具60は、本体としての板61と、板61と結合して板61を回収する回収体62とで構成される。
【0052】
図15は、板61と回収体62が結合する前の状態、
図16は、板61と回収体62が結合した状態をそれぞれ示す。板61は、例えばプラスチック製であり、剛性を有する。板61の一面には付着部63が形成されている。付着部63は複数の山形の突起が形成された凹凸形状をしており、上記第1実施形態の付着部21と同様、検体SPが付着しやすくなっている。
【0053】
回収体62は、板61と同じくプラスチック製である。回収体62は、板61と結合する結合部64を有する。結合部64は、板61と同サイズの基板65と、二本の細長い保持アーム66とで囲まれる空間である。
【0054】
基板65は、板61と結合部64が結合した
図16の状態において、板61の付着部63が形成された面と反対側の面に接する。保持アーム66は、付着部63を避けて設けられ、その先端は楔状に尖っている。保持アーム66は、詳しくは
図19で説明するが、受け部70(
図17等参照)から板61を剥離する場合に用いられる。なお、図示は省略するが、板61と結合部64には、結合部64へ板61をスムーズに案内するためのガイドレールおよびガイド溝といったガイド機構や、結合部64からの板61の脱落を防止するクリック機構といった脱落防止機構が設けられている。
【0055】
回収体62の結合部64と反対側の他端には、採取者に把持される把持部67が形成されている。把持部67は、上記第1実施形態の把持部22と同じく直方体状をしている。また、把持部67は、上記第1実施形態の把持部22と同じく、検体容器80の開口82を密閉するキャップとして機能する(
図19参照)。このため、上記第1実施形態と同じく、検体採取作業をより簡略化することが可能となる。
【0056】
図17および
図18に示すように、第2実施形態の受け部70は、その側部71に露呈開口72が形成されている。板61は、この露呈開口72を介して、付着部63が受け部70内に露呈されるよう、接着剤73(ハッチングで示す)で側部71の外周面に剥離可能に取り付けられている。言い換えれば、露呈開口72は、板61自体で塞がれている。この接着剤73により、付着部63を含む採取用具60の少なくとも一部、すなわち板61は、受け部70内に付着部63が配置された状態で、受け部70に一体的かつ取り外し可能に保持されている。また、この接着剤73により、板61と側部71の外周面との間には隙間ができる。
【0057】
板61は、受け部70の側部71の外周面において、受け部70外に露出している。この板61の露出部分は、上記第1実施形態の把持部22と同じく、剥離可能な矩形状のカバー74で覆われている。カバー74は、接着剤75(ハッチングで示す)によって、受け部70の側部71の外周面に剥離可能に取り付けられる。カバー74は、露呈開口72から受け部70外に露出した板61を覆い、かつ露呈開口72を気密、液密に塞ぐ。なお、接着剤73によって板61で露呈開口72が十分に気密、液密に塞がれているのであれば、カバー74はなくてもよい。
【0058】
上記第1実施形態の受け部14の底部18の内周面からの付着部21の高さH1と同じく、受け部70の底部76の内周面からの露呈開口72(最も高い位置にある露呈開口72の端72A)の高さH2は、3cm以下である。すなわち、露呈開口72は、受け部70の側部71において、受け部70の底部76の内周面から3cm以下の高さの位置に形成されている。これにより、上記第1実施形態と同じく、底部76に留まった糞便Fの一部に付着部63が接触し、付着部63に検体SPが自然に付着する確率を高めることができる。
【0059】
図19は、第2実施形態の検体SPの採取手順を抜粋した状態図である。第2実施形態においても、上記第1実施形態の
図4のステップST100~ステップST140までの手順は同じである。このため、
図19では、受け部70からカバー74が剥離されて、板61の付着部63が形成された面と反対側の面が露わになった
図19Aの状態から示している。
【0060】
図19Aに示すように、採取者は、接着剤73によりできた、板61と側部71の外周面との間の隙間に、回収体62の結合部64の保持アーム66の先端を差し挟む。そして、
図19Bに示すように、採取者は、回収体62を受け部70と反対側に傾けつつ回収体62を下方に移動させる。これにより板61が側部71の外周面から剥離され、かつ板61と結合部64が結合される。このとき、採取者の片手は受け部70の受け口付近を持っており、もう一方の手でカバー74が剥離され、かつ回収体62が操作されて板61の回収が行われる。
【0061】
図19Cに示すように、第2実施形態の検体容器80には、上記第1実施形態の検体容器13と同じく、希釈液81が貯留されている。また、検体容器80は、採取用具60を受け入れるための開口82を有し、開口82は、採取用具60の収容前は使い捨てキャップ83で覆われている。
【0062】
図19Cにおいて、上記第1実施形態の
図12Aに示したのと同じく、採取者は、検体容器80から使い捨てキャップ83を取り外して廃棄する。これにより露呈された開口82を介して、検体容器80内に採取用具60の板61と回収体62の大部分を収容する。上記第1実施形態の
図12Bに示したのと同じく、
図19Dに示すように、使い捨てキャップ83の代わりに把持部67で開口82を密閉する。
【0063】
第2実施形態の採取用具60では、板61の一面に付着部63が形成されるので、第1実施形態の棒状の採取用具12よりも、付着部63の面積を比較的大きくとることができる。したがって、検体SPの採取量を増やすことができる。
【0064】
[第3実施形態]
図20~
図24に示す第3実施形態の採取用具90は、本体としてのテープ91と、テープ91と係合してテープ91を回収する回収体92とで構成される。
【0065】
図20は、テープ91が回収体92に巻き付けられる前の状態、
図21は、テープ91が回収体92に巻き付けられた状態をそれぞれ示す。テープ91は、例えば防水性の紙、布、またはプラスチックフィルムであり、可撓性を有する。テープ91の一面には付着部93が形成されている。付着部93はメッシュ状をしており、上記第1実施形態の付着部21および上記第2実施形態の付着部63と同様、検体SPが付着しやすくなっている。
【0066】
テープ91の付着部93が形成された面には、一端94を除いて接着剤95(ハッチングで示す)が塗布されている。すなわちテープ91は、丁度、中央部にパッドが配され、その周囲が接着層とされた絆創膏のような構造をしている。
【0067】
回収体92は、例えばプラスチック製である。回収体92は、テープ91の一端94と係合する係合部96を有する。係合部96は、針金状の棒の先端を屈曲加工して形成した略楕円形状の輪である。
図21に示すように、係合部96付近には、付着部93を表側にして、テープ91が少しずつ位置をずらして巻き付けられる。なお、図示は省略するが、巻き終わり部分である一端94とは反対側の他端において、付着部93が形成された面と反対側の面には、他端を回収体92に固定するための接着剤等が塗布されている。
【0068】
回収体92の係合部96と反対側の他端には、採取者に把持される把持部97が形成されている。把持部97は、上記第1実施形態の把持部22および上記第2実施形態の把持部67と同じく直方体状をしている。また、把持部97は、上記第1実施形態の把持部22および上記第2実施形態の把持部67と同じく、検体容器110の開口112を密閉するキャップとして機能する(
図24参照)。このため、上記第1、第2実施形態と同じく、検体採取作業をより簡略化することが可能となる。
【0069】
図22および
図23に示すように、第2実施形態の受け部100は、その側部101に露呈開口102が形成されている。テープ91は、この露呈開口102を介して、一端94を上にして、かつ付着部93が受け部100内に露呈されるよう、接着剤95で側部101の外周面に剥離可能に取り付けられている。つまり、テープ91は、露呈開口102を気密、液密に塞ぐ。また、付着部93を含む採取用具90の少なくとも一部、すなわちテープ91は、受け部100内に付着部93が配置された状態で、受け部100に一体的かつ取り外し可能に保持されている。
【0070】
上記第1実施形態の受け部14の底部18の内周面からの付着部21の高さH1、および上記第2実施形態の受け部70の底部76の内周面からの露呈開口72の高さH2と同じく、受け部100の底部103の内周面からの露呈開口102(最も高い位置にある露呈開口102の端102A)の高さH3は、3cm以下である。すなわち、露呈開口102は、受け部100の側部101において、受け部100の底部103の内周面から3cm以下の高さの位置に形成されている。これにより、上記第1、第2実施形態と同じく、底部103に留まった糞便Fの一部に付着部93が接触し、付着部93に検体SPが自然に付着する確率を高めることができる。
【0071】
図24は、第3実施形態の検体SPの採取手順を抜粋した状態図である。上記第2実施形態では、上記第1実施形態の
図4のステップST100~ステップST140までの手順が同じであったが、第3実施形態においては、ステップST100~ステップST130までの手順が同じである。また、第3実施形態ではカバー23、74がないため、受け部14、70からカバー23、74を剥離するステップST140は省略される。このため、
図24では、テープ91の一端94を、回収体92の係合部96に係合しようとしている
図24Aの状態から示している。
【0072】
図24Aに示すように、採取者は、テープ91の一端94を、回収体92の係合部96に係合する。一端94には接着剤95が塗布されていないので簡単に捲れ、容易に係合部96と係合することができる。
【0073】
図24Bに示すように、採取者は、回収体92を把持部97側からみて時計方向に回転させつつ、紙面と垂直な方向に順次移動させる。これにより、テープ91は、付着部93を表側にして、少しずつ位置をずらして係合部96付近に巻き付けられる。採取者は、巻き付けたテープ91がほどけてしまわないように、巻き終わり部分である一端94とは反対側の他端を回収体92に固定する。このとき、採取者の片手は受け部100の受け口付近を持っており、もう一方の手で回収体92が操作されてテープ91の回収が行われる。
【0074】
図24Cに示すように、第3実施形態の検体容器110には、上記第1実施形態の検体容器13および上記第2実施形態の検体容器80と同じく、希釈液111が貯留されている。また、検体容器110は、採取用具90を受け入れるための開口112を有し、開口112は、採取用具90の収容前は使い捨てキャップ113で覆われている。
【0075】
図24Cにおいて、上記第1実施形態の
図12Aおよび上記第2実施形態の
図19Cに示したのと同じく、採取者は、検体容器110から使い捨てキャップ113を取り外して廃棄する。これにより露呈された開口112を介して、検体容器110内に採取用具90のテープ91と回収体92の大部分を収容する。上記第1実施形態の
図12Bおよび上記第2実施形態の
図19Dに示したのと同じく、
図24Dに示すように、使い捨てキャップ113の代わりに把持部97で開口112を密閉する。なお、
図24Cおよび
図24Dでは、接着剤95の図示を省略している。
【0076】
第3実施形態では、テープ91自体で露呈開口102を塞ぐので、上記第2、第3実施形態のカバー23、74は不要となる。このため、部品点数を減らすことができ、製造コストを下げることができる。また、カバー23、74を受け部14、70から剥離する作業がいらないため、検体採取作業をより簡略化することが可能となる。
【0077】
上記第2実施形態の板61と同じく、テープ91は、付着部93の面積を比較的大きくとることができ、上記第1実施形態の棒状の採取用具12よりも、検体SPの採取量を増やすことができる。
【0078】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。例えば付着部は、上記各実施形態の凹凸形状やメッシュ状の他に、ブラシ状としてもよい。また、付着部を検体SPが付着しやすい材料で形成するか、検体SPが付着しやすい材料でコーティングしてもよい。検体SPが付着しやすい材料としては、適度な粘着性を有する材料等が考えらえる。
【0079】
上記第1実施形態の挿通孔40、上記第2、第3実施形態の露呈開口72、102は、いずれも受け部14、70、100の側部17、71、101に形成しているが、これらを底部18、76、103に形成してもよい。
【0080】
カバー23、74の接着剤42、75は、必ずしも環状に塗布されていなくてもよい。例えばカバー23、74の上下部分にのみ塗布されていてもよい。
【0081】
本発明において、少なくとも受け部を不透明な材料で形成することは必須ではない。糞便の色、形を採取者が明瞭に視認することができない材料であればよく、不透明な材料には拘らない。例えば緑色に着色された半透明の材料で受け部を形成してもよい。あるいは気泡緩衝材のように、透明な材料ではあるが、表面に形成された凹凸によって内部への視界が遮られる材料で受け部を形成してもよい。
【0082】
また、上記以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行なって、種々の構成を採用し得ることはもちろんである。
【符号の説明】
【0083】
10 検体採取キット
11 糞便受け具
12、60、90 採取用具
13、80、110 検体容器
14、50、70、100 受け部
15 取付部
16、51 受け口
17、52、71、101 側部
18、76、103 底部
18A 底部の中心
19 シール
20、54 縛り紐(閉塞部材)
21、63、93 付着部
21A 最も高い位置にある付着部の先端
21B 付着部の最先端
22、67、97 把持部
23、74 カバー
24、81、111 希釈液
25、82、112 開口
26、83、113 使い捨てキャップ
40 挿通孔
40A 最も低い位置にある挿通孔の端
41 環状領域
42、73、75、95 接着剤
45 便器
46 水溜まり部
47 便座
53 紐通し部
61 板(本体)
62、92 回収体
64 結合部
65 基板
66 保持アーム
72、102 露呈開口
72A、102A 最も高い位置にある露呈開口の端
91 テープ(本体)
94 テープの一端
96 係合部
H1 底部の内周面からの付着部の高さ
PL 挿通孔から付着部までの棒の突出長さ
DC 挿通孔から底部の中心までの距離
ST100~ST180 ステップ
S 被検者
F 糞便
RHD 右手
LHD 左手
SP 検体
H2、H3 底部の内周面からの露呈開口の高さ