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特許7013976情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び画像形成システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20220125BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220125BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
G06F3/12 353
G06F3/12 305
G06F3/12 324
B41J29/38 202
H04N1/00 127B
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018050922
(22)【出願日】2018-03-19
(65)【公開番号】P2019164447
(43)【公開日】2019-09-26
【審査請求日】2020-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
(72)【発明者】
【氏名】小林 紘士
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-166918(JP,A)
【文献】特開2017-111690(JP,A)
【文献】特開2015-153404(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09 - 3/12
H04N 1/00
B41J 29/00 - 29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成するための画像形成データを画像形成装置に送信する情報処理装置であって、
特定情報処理装置から取得した特定アプリケーションの実行中に起動され、前記画像形成データの生成に係る第1の情報を設定可能な第1表示手段を表示させる第1表示制御手段と、
前記第1の情報が設定された後に、装置管理を行うオペレーティングシステムに予め登録された特定拡張子を有する特定ファイルのオープンを、当該オペレーティングシステムに対して要求する第1要求手段と、
前記特定ファイルのオープンに伴って起動され、第2の情報を入力可能な第2表示手段を表示させる第2表示制御手段と、
前記第2の情報に基づいて前記画像形成装置に処理を要求する第2要求手段と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1表示手段は、前記第2表示手段を表示するか否かの要求操作を受け付け可能であり、
前記第2表示制御手段は、前記第1表示手段が前記第2表示手段を表示する旨の要求操作を受け付けたときに、前記第2表示手段を表示させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定拡張子は、前記第2表示制御手段に専用の拡張子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1表示手段は、画像形成に係る要求操作を受け付け可能であり、
前記オペレーティングシステムは、前記第1表示手段が前記画像形成に係る要求操作を受け付けたことに伴って、画像形成に係るジョブを識別可能な文字列を決定し、
前記特定ファイルは、前記文字列をファイル名に含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定アプリケーションとは種類が異なる非特定アプリケーションによって使用され、前記第1の情報を設定可能な第3表示手段を表示させる第3表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
画像を形成するための画像形成データを画像形成装置に送信する情報処理装置による情報処理方法であって、
特定情報処理装置から取得した特定アプリケーションの実行中に、前記画像形成データの生成に係る第1の情報を設定可能な第1表示手段を表示させるステップと、
前記第1の情報が設定された後に、装置管理を行うオペレーティングシステムに予め登録された特定拡張子を有する特定ファイルのオープンを、当該オペレーティングシステムに対して要求するステップと、
前記特定ファイルのオープンに伴って、第2の情報を入力可能な第2表示手段を表示させるステップと、
前記第2の情報に基づいて前記画像形成装置に処理を要求するステップと、を実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理方法における各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報処理装置と、画像形成装置とを備えることを特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の一例であるプリンタでは、コンピュータ装置にインストールしたプリンタドライバのユーザインタフェースを利用することにより、印刷に係る各種項目の設定(以下、印刷設定と称する)を行ったり、印刷の開始指示を受け付けたりしている。
プリンタドライバの中には、印刷の開始指示を受け付けた後に、印刷設定の変更を受け付けたりパスワードの入力を受け付けたりする機能を有するものがある。この機能は、ユーザの指示によって画像形成データの生成に係る第1の情報を設定した後に第2の情報を入力可能な特定機能に該当する。
特許文献1では、プリンタを制御するプリンタドライバと印刷設定を保持する印刷設定保持モジュールとをコンピュータ装置(PC)にインストールしている。プリンタドライバの印刷設定部は、印刷の開始指示に伴って印刷設定保持モジュールに印刷設定を保持させる。プリンタドライバの描画部は、印刷の開始指示よりも後であって印刷コマンドや印刷データを生成する前に、印刷設定保持モジュールから印刷設定を取得する。この構成により、特許文献1のコンピュータ装置では、印刷の開始指示の後から印刷コマンド等の生成前までの間に印刷設定の変更が可能になり、変更後の印刷設定を印刷に反映させることができる。
【0003】
画像形成装置に画像を形成させるアプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションと称する)の中には、セキュリティ強化などの目的により、特定のアプリケーションサーバから提供される特定アプリケーションがある。例えば、オペレーティングシステム(以下、OSと称する)として、マイクロソフト(登録商標、以下同じ)のウインドウズ(登録商標、以下同じ)を使用している場合には、特定のアプリケーションサーバであるウインドウズストアから、特定アプリケーションであるウインドウズストアアプリ(以下、単にストアアプリと称する)が提供される。
コンピュータ装置には特定アプリケーション以外の非特定アプリケーションもインストールされ得る。非特定アプリケーションは、光学ディスク等の記憶媒体を通じてインストールされるなど、特定のアプリケーションサーバからは供給されないアプリケーションである。
コンピュータ装置には特定アプリケーションと非特定アプリケーションとがインストールされ得ることから、プリンタドライバは、特定アプリケーションと非特定アプリケーションのそれぞれに対応するモジュールを備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定アプリケーションにはOS上の制約の制約があり、前述した特定機能については、特定アプリケーションに対応するモジュールを用いる場合であっても、外部のモジュールと通信可能な非特定アプリケーションを介して起動させる必要があった。
従って、非特定アプリケーションが動作できないコンピュータ装置では、上述の特定機能が使用できなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、非特定アプリケーションが動作できない環境であっても、画像形成データの生成に係る第1の情報を設定した後に第2の情報を入力可能な特定機能を使用可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、画像を形成するための画像形成データを画像形成装置に送信する情報処理装置であって、特定情報処理装置から取得した特定アプリケーションの実行中に起動され、前記画像形成データの生成に係る第1の情報を設定可能な第1表示手段を表示させる第1表示制御手段と、前記第1の情報が設定された後に、装置管理を行うオペレーティングシステムに予め登録された特定拡張子を有する特定ファイルのオープンを、当該オペレーティングシステムに対して要求する第1要求手段と、前記特定ファイルのオープンに伴って起動され、第2の情報を入力可能な第2表示手段を表示させる第2表示制御手段と、前記第2の情報に基づいて前記画像形成装置に処理を要求する第2要求手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、非特定アプリケーションが動作できない環境であっても、画像形成データの生成に係る第1の情報を設定した後に第2の情報を入力可能な特定機能を使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態に係る印刷システムの全体構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る印刷システムが有するコンピュータ装置のハードウェア構成図である。
図3】本発明の一実施形態に係るコンピュータ装置の機能ブロック図である。
図4】設定用UIの一例を表す図である。
図5】パスワード入力用のポップアップUIの一例を表す図である。
図6】アプリケーション、及びストアデバイスアプリとファイル拡張子の対応関係を説明する概念図である。
図7】規定のアプリケーションの設定画面の一例を説明する概念図である。
図8】ポップアップファイルのファイル名、及びポップアップファイルに格納される情報の一例を表す概念図である。
図9】各印刷設定部、禁則スクリプト部、及び描画部と、アクセス可能な記憶領域との関係を説明する概念図である。
図10】本発明の一実施形態に係る印刷時のシーケンスを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0009】
<印刷システム1の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る印刷システム1の全体構成図である。
図1に例示する印刷システム(画像形成システム)1は、コンピュータ装置(情報処理装置)2と、プリンタ(画像形成装置)3と、アプリケーションサーバ(特定情報処理装置)4とを備えている。印刷システム1において、コンピュータ装置2とプリンタ3とアプリケーションサーバ4との間は、通信回線Lを介して通信可能に接続されている。
コンピュータ装置2は、通信回線Lを介して接続されたプリンタ3を利用して印刷を行うことができる。また、コンピュータ装置2は、通信回線Lを介して接続されたアプリケーションサーバ4からアプリケーション32(図3を参照)をダウンロードすることができる。なお、コンピュータ装置2については、後で説明する。
プリンタ3は、コンピュータ装置2から送信される印刷データに基づいて印刷を行う装置であり画像形成装置の一例である。プリンタ3の印刷方式には、インクジェット方式や電子写真方式を含む各種の印刷方式が用いられる。本実施形態では、画像形成装置としてプリンタ3を例に挙げて説明するが、画像形成装置はプリンタ3に限られない。画像形成装置には、プリンタ3の他、ファクシミリ装置、複写機、複合機など、印刷機能を備えた様々な装置が含まれる。
【0010】
アプリケーションサーバ4は、当該アプリケーションサーバ4の管理者によって管理されるアプリケーション(特定アプリケーション)32を提供する。例えば、コンピュータ装置2のOS31(図3を参照)としてウインドウズが用いられている場合、アプリケーションサーバ4は、ストアアプリを提供するウインドウズストアが該当する。
通信回線Lは、インターネットやローカルエリアネットワークを含む情報通信網であり、有線であっても無線であってもよい。
【0011】
<コンピュータ装置2について>
図2は、本発明の一実施形態に係る印刷システム1が有するコンピュータ装置2のハードウェア構成図である。
図2に示すように、コンピュータ装置2は、一般的な情報処理端末と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係るコンピュータ装置2は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、外部I/F(Interface)14、通信I/F(Interface)15、入力制御部16、表示制御部17、及び記憶装置18を備えており、これらの各部がバスBを介して情報を送受信可能に接続されている。
CPU11は演算手段であり、コンピュータ装置2における全体の動作を制御する。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のコンピュータプログラム(以下プログラムと称する)が記憶されている。RAM13は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU11が情報を処理する際の作業領域として用いられる。
【0012】
外部I/F14は、外部装置5とのインタフェースである。外部装置5は、例えば、記憶媒体に対して情報を書き込んだり、記憶媒体から情報を読み出したりする装置である。記憶媒体には、例えば、フレキシブルディスク、フラッシュメモリ、光学ディスク、及びハードディスクドライブがある。CPU11は、外部I/F14を介して、記憶媒体との間で情報の読み出しや書き込みを行える。
通信I/F15は、通信回線Lに接続するためのインタフェースである。通信I/F15は、通信回線Lに接続できればよく、例えば、10Base-T、100Base-TX、1000Base-Tに対応した有線LAN(Local Area network)や、802.11a/b/g/nに対応した無線LANのインタフェースが用いられる。
【0013】
入力制御部16には入力装置6が接続されている。入力装置6は、例えばキーボードやマウスであり、ユーザによる入力操作に応じた操作信号を出力する。入力制御部16は、入力装置6から出力された入力信号を受信する。
表示制御部17には表示装置7が接続されている。表示装置7は、各種の画像を表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイである。CPU11は、表示装置7に表示された視覚的ユーザインタフェースを介して、ユーザによる印刷設定(画像形成に係る設定)を受け付けたり、印刷実行の要求操作やパスワード(第2の情報)の入力操作(ユーザによる入力操作)を受け付けたりすることができる。表示制御部17は、表示装置7に表示させる画像に応じた表示信号を表示装置7に出力する。
記憶装置18は、ハードディスクドライブ装置等の情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、図3に示すOS31、アプリケーション32、及びプリンタドライバ33等の各種のプログラムが格納されている。これらのプログラムは、記憶媒体に記録して提供されたり、アプリケーションサーバ4を含む各種のソフトウェア配布サーバから通信回線Lを介してダウンロードされることによって配布されたりする。なお、記憶装置18に格納された各種のプログラムによって実現される機能については後述する。
【0014】
<コンピュータ装置2の機能ブロックについて>
図3は、本発明の一実施形態に係るコンピュータ装置2の機能ブロック図である。図3の機能ブロック図は、例えば、記憶装置18に格納された各種のプログラムをコンピュータ装置2のCPU11が読み出し、RAM13に展開して実行することにより実現される。なお、図3の機能ブロックに記載した各部は、一部又は全部がプログラムで実現されてもよいし、ハードウェア回路で実現されてもよい。
コンピュータ装置2ではOS31が動作し、OS31の上でアプリケーション32、プリンタドライバ33、ストアデバイスアプリ34、及び通信部38が動作している。さらに、コンピュータ装置2には、プロパティバッグ35、ユーザディレクトリ36、及び独自領域37が設定されている。
本実施形態におけるOS31は、例えばウインドウズであって、インストール可能なアプリケーション32に制限が付けられたエディションである。例えば、アプリケーションサーバ4から提供されたストアアプリなどのアプリケーション(特定アプリケーション)32のみがインストール可能なエディションである。アプリケーション32は、例えば、文書作成ソフト、表計算ソフト、ブラウザ(webブラウザ)である。プリンタドライバ33は、コンピュータ装置2に接続されたプリンタ3を制御するためのドライバソフトウェアであり、例えばV4(Windows Version4)のプリンタドライバである。ストアデバイスアプリ(特定アプリケーション)34は、DCA(Device Companion Application)であり、アプリケーション32と同じくアプリケーションサーバ4から提供される。プロパティバッグ35、ユーザディレクトリ36、及び独自領域37は、情報の記憶領域である。通信部38は、通信回線Lを介して行われる通信を制御する。従って、プリンタ3との通信やアプリケーションサーバ4との通信は、通信部38を介して制御される。
【0015】
<プリンタドライバ33について>
次に、プリンタドライバ33の一例について説明する。図3に示すように、プリンタドライバ33は、印刷設定部(デスクトップUI)33a、禁則スクリプト部33c、及び描画部33dを備えている。
印刷設定部33aは、部数、両面、集約、製本、変倍といった、印刷に用いる印刷設定を管理するためのモジュールである。印刷設定部33aは、アプリケーション(ストアアプリ)32からは使用することはできず、ストアアプリ以外のアプリケーション(特定アプリケーションとは種類が異なる非特定アプリケーション)が使用する。印刷設定部33aは、ユーザに対して印刷設定を表示したり、ユーザからの印刷設定の変更を受け付けたりするための設定用UI(第3表示手段、User Interface)を提供する表示部33bを含む。
【0016】
プリンタドライバ33が印刷設定部33aを備えていることから、ストアアプリはインストールできるが非特定アプリケーションはインストールできないOS31と、ストアアプリ及び非特定アプリケーションの両方をインストールできる他のOSとの間において、プリンタドライバ33のモジュールを共通化できる。
禁則スクリプト部33cは、印刷処理における各種の禁則設定を制御するスクリプトプログラムである。
描画部33dは、印刷対象の画像データ(例えばXPSファイル)をOS31から受け付け、印刷の設定に従って描画処理(例えばPDL(Page Description Language)変換)を行い、プリンタ3が解釈可能な印刷データを生成するモジュールである。また、描画部33d(第2要求手段)は、生成した印刷データをプリンタ3に送信する。
【0017】
<ストアデバイスアプリ34について>
次に、ストアデバイスアプリ34の一例について説明する。図3に示すように、ストアデバイスアプリ34は、印刷設定部(ストアUI)34aを備えている。印刷設定部34aは、プリンタドライバ33の印刷設定部33aと同じく、印刷設定を管理するためのモジュールである。印刷設定部34aは、アプリケーション(ストアアプリ)32の実行中に起動される。印刷設定部34aは、ストアUIに含まれる設定用UI50(第1表示手段、図4を参照)を表示したり、同じくストアUIに含まれるポップアップUI60(第2表示手段、図5を参照)を表示したりする表示部34bを含む。設定用UI50は、例えば、用紙設定や排紙設定(第1の情報)を設定したり、ユーザによる印刷指示を受け付けたりする場合に表示され、ポップアップUI60は、例えば印刷指示を受け付けた後のパスワード(第2の情報)の入力時に表示される。
ポップアップUI60を表示するか否かは、設定用UI50にて設定される。例えば、設定用UI50は、ポップアップUI60を表示するか否かを選択可能な設定項目を有している。ポップアップUI60を表示する場合にはこの設定項目が有効になる。これに伴い、印刷設定部34aが出力する印刷指示には「ポップアップUI60を表示する」旨の情報が含まれる。
【0018】
図4は、印刷設定部34aの表示部34bが表示する設定用UI50の一例を表す図である。
図4に例示した設定用UI50では、項目別設定のタブ51が選択されている。項目別設定のタブ51が選択されると、画面の左側部分には現在の設定52が表示され、現在の設定52の右側にはメニュー項目53が表示される。
【0019】
現在の設定52には、原稿サイズ52a、印刷用紙サイズ52b、及び変倍52cの現在の設定内容が表示されている。また、変倍52cよりも下方には設定内容一覧ボタン54が表示されている。設定内容一覧ボタン54をマウスカーソル等によって押下する(以下の説明では、単に「ボタンを押下する」と記載する)と、現在の設定内容が一覧表示される。
【0020】
メニュー項目53には、印刷方法/認証53a、基本53b、用紙53c、…、排紙設定53d、…、ドライバオプション53eなど、複数の項目が縦方向に並んだ状態で表示されている。図4の表示例では、排紙設定53dが選択されており、小項目として排紙先53f及びソート53gなどが表示されている。
印刷設定の右下部分には、OKボタン55a、キャンセルボタン55b、適用ボタン55c、及びヘルプボタン55dが表示されている。OKボタン55aは、設定内容を確定して画面を閉じる場合に押下される。本実施形態では、OKボタン55aの押下に伴って、設定用UI50では印刷の実行を指示するための画面が表示される。当該画面には、印刷ボタンが表示されており、印刷ボタンを押下することにより、印刷指示(画像形成の要求操作)を受け付けられ、その旨の情報がOS31に出力される。キャンセルボタン55bは、設定内容を確定せずに画面を閉じる場合に押下される。キャンセルボタン55bが押下されると直前の印刷設定が維持される。適用ボタン55cは、画面を閉じずに設定内容を更新する場合に押下される。適用ボタン55cが押下されると、押下時点の印刷設定に更新される。ヘルプボタン55dは、ヘルプを表示する場合に押下される。
【0021】
図5は、印刷設定部34aの表示部34bが表示するパスワード入力用のポップアップUI60の一例を表す図である。
図5に例示したポップアップUI60では、ユーザIDの設定形式61aと、ユーザIDの入力欄61bと、パスワードの入力欄61cと、OKボタン62aと、キャンセルボタン62bと、ヘルプボタン62cとが表示されている。
ユーザIDの設定形式61aには、ユーザIDの設定形式の現在値が表示される。図5の例では、現在値として「任意に設定」と表示されている。ユーザIDの入力欄61bには、ユーザが入力したユーザIDが表示される。パスワードの入力欄61cには、ユーザが入力したパスワードが記号(伏せ字)等で表示される。
OKボタン62aは、入力内容を確定して画面を閉じる場合に押下される。OKボタン62aの押下に伴って、ユーザIDとパスワードがユーザディレクトリ36に保持される。キャンセルボタン65bは、入力内容をユーザディレクトリ36に保持させないで画面を閉じる場合に押下される。ヘルプボタン62cは、ヘルプを表示する場合に押下される。
【0022】
本実施形態において、ポップアップUI60は、描画部33d(第1要求手段)がOS31に対して、特定拡張子を有する特定ファイルのオープンを要求することに伴って起動される。具体的には、ポップアップUI60は、ストアデバイスアプリ34(特定アプリケーション)の印刷設定部34aによって起動される。
【0023】
<OS31におけるアプリケーション32、及びストアデバイスアプリ34とファイル拡張子との対応関係について>
次に、OS31におけるアプリケーション32、及びストアデバイスアプリ34とファイル拡張子との対応関係について説明する。図6は、アプリケーション32、及びストアデバイスアプリ34とファイル拡張子の対応関係を説明する概念図である。
OS31では、アプリケーション32とファイル拡張子とが予め対応付けられている。例えば、テキストファイル(txtファイル)41には、拡張子「.txt」が用いられている。テキストファイル41は、OS31によってテキストエディタ32aが対応付けられている。従って、テキストファイル41のオープンをOS31に要求した場合には、テキストエディタ32aが起動されてテキストファイル41が編集可能になる。テキストファイル(txtファイル)41には、拡張子「.txt」が用いられている。
ビットマップファイル42は、OS31によってグラフィックエディタ32bが対応付けられている。従って、ビットマップファイル42のオープンをOS31に要求した場合には、グラフィックエディタ32bが起動されてビットマップファイル42が編集可能になる。
【0024】
ポップアップUI60を起動するための特定ファイルは、例えば、特定拡張子「.popup」を有するポップアップファイル(popupファイル)43である。OS31には、ポップアップファイル43と印刷設定部34aとが互いに対応付けられていることが、予め登録されている。例えば、プリンタベンダ(開発者)は、ストアデバイスアプリ(特定アプリケーション)34をアプリケーションサーバ4に登録(リリース)する際において、関連付けする拡張子文字列を決定する。OS31は、ストアデバイスアプリ34をアプリケーションサーバ4からダウンロードしてインストールする際に必要な情報(アプリケーションサーバ4からダウンロードした情報に含まれている情報)を参照し、拡張子とストアアプリの関係を登録する。
従って、ポップアップファイル43のオープンをOS31に要求した場合には、印刷設定部34aが起動されてポップアップUI60が表示される。なお、本実施形態において、ポップアップファイル43のオープンは、プリンタドライバ33の描画部33dが要求する。印刷設定部34aのアプリ名は「ドライバユーティリティ」となっている。
【0025】
OS31では、ファイルの種類毎に規定のアプリケーションを設定することができる。図7は、規定のアプリケーションの設定画面70の一例を説明する概念図である。図7の設定画面70では、テキストファイル41用の規定アプリケーションとしてテキストエディタ32aが設定されている旨の組み合わせ71が記載されている。同様に、ビットマップファイル42用の規定アプリケーションとしてグラフィックエディタ32bが設定されている旨、及びポップアップファイル43用の規定アプリケーションとしてドライバユーティリティ(印刷設定部34a)が対応付けられている旨の組み合わせ72、73が記載されている。
本実施形態では、テキストファイル41用の規定アプリケーションには、テキストエディタ32a以外のアプリケーション32を対応付けることもでき、ビットマップファイル42用の規定アプリケーションには、グラフィックエディタ32b以外のアプリケーション32を対応付けることもできる。
特定拡張子を有するポップアップファイル43は、印刷設定部34a(ドライバユーティリティ)専用のファイルである。言い換えれば、特定拡張子は、印刷設定部34a(特定アプリケーション)専用の拡張子である。従って、ポップアップファイル43は、ドライバユーティリティ(印刷設定部34a)しか対応付けることができない。
【0026】
<ポップアップファイル43について>
図8は、ポップアップファイル43のファイル名、及びポップアップファイル43に格納される情報の一例を表す概念図である。
図8に示すように、本実施形態のポップアップファイル43には、プリンタドライバ33の描画部33dがOS31にファイルのオープンを要求することによって、印刷設定部34a(ポップアップUI60)がオープンする第1ポップアップファイル43aと、ポップアップUI60が閉じられた後に印刷設定部34aが起動する第2ポップアップファイル43bとがある。
第1ポップアップファイル43aと第2ポップアップファイル43bのファイル名には、OS31が決定したジョブID(画像形成に係るジョブを識別可能な文字列)が含まれる。ジョブ名は、設定用UI50が印刷指示(画像形成の要求操作)を受け付けた場合に、OS31が決定する。図8の例では、ジョブIDとして「Job_0002」が決定されている。これに伴い、第1ポップアップファイル43aのファイル名は「Job_0002_.popup」とされ、第2ポップアップファイル43bのファイル名は「Job_0002_」とされている。
【0027】
前述したように、第1ポップアップファイル43aは、印刷設定部34a(ポップアップUI60)がオープンすることから、特定拡張子の一例である「.popup」が付加されている。一方、第2ポップアップファイル43bは、描画部33dが描画処理(PDL変換)を行う際に場合に描画部33dが読み出すものであり、印刷設定部34aによってオープンされないことから、特定拡張子は付加されていない。
【0028】
また、第1ポップアップファイル43aのファイルには、印刷設定部34aがポップアップUI60を表示させるために必要な設定が記述されている。例えば、印刷指示前に設定用UI50によって設定した印刷設定や現在のプリンタ3の状態が記述されている。一方、第2ポップアップファイル43bのファイルには、ポップアップUI60によって設定された内容も記述される。例えば、ユーザIDとパスワードが追加で記述される。
なお、図8では、ファイル内容を文字列で記述しているが、ファイル内容はメモリに記憶されたデータ(構造体)としてもよい。
【0029】
<アプリケーション32やストアデバイスアプリ34の保存場所について>
図9は、印刷設定部33a、34a、禁則スクリプト部33c、及び描画部33dと、アクセス可能な記憶領域(プロパティバッグ35乃至独自領域37)との関係を説明する概念図である。
プロパティバッグ35は、ドライバプロパティバッグ35a、キュープロパティバッグ35b、及びユーザプロパティバッグ35cを備えている。ドライバプロパティバッグ35aは、プリンタドライバ33による情報の読み出しのみが可能な記憶領域である。キュープロパティバッグ35bは、プリンタドライバ33による情報の読み出しと書き込み(書き込みは権限に依存する)の双方が可能な記憶領域である。ユーザプロパティバッグ35cは、プリンタドライバ33による情報の読み出しと書き込みの双方が可能な記憶領域である。ユーザディレクトリ36は、ユーザがログインした際のカレントワーキングディレクトリとなる記憶領域である。独自領域37は、独自に決められたフォーマットの情報を格納することができる記憶領域である。
【0030】
印刷設定部(デスクトップUI)33aは、プロパティバッグ35、ユーザディレクトリ36、及び独自領域37のそれぞれにアクセスできる。印刷設定部(ストアUI)34aは、印刷設定部(ストアUI)34aは、プロパティバッグ35、及びユーザディレクトリ36にアクセスでき、独自領域37にはアクセスできない。禁則スクリプト33cは、プロパティバッグ35にアクセスでき、ユーザディレクトリ36、及び独自領域37にはアクセスできない。描画部33dは、印刷設定部(デスクトップUI)33aと同様に、プロパティバッグ35、ユーザディレクトリ36、及び独自領域37のそれぞれにアクセスできる。さらに、描画部33dは、各アプリケーション32、34がインストールされたディレクトリにもアクセスできる。
アプリケーションサーバ4から提供されるアプリケーション32やストアデバイスアプリ34(以下、これらをまとめてアプリケーション32等と称する)では、プリンタ2への印刷時に印刷設定部34aを使用する。従って、第1ポップアップファイル43a、及び第2ポップアップファイル43b(以下、これらをまとめて第1ポップアップファイル43a等と称する)を保存する領域は、印刷設定部34aからアクセス可能な領域に制限される。
【0031】
例えば、第1ポップアップファイル43a等は、アプリケーション32等がインストールされたディレクトリやユーザディレクトリ36に保存できる。なお、第1ポップアップファイル43a等は、プロパティバッグ35(ユーザプロパティバッグ35c)に保存してもよい。また、第1ポップアップファイル43a等は、保存領域に直接(ファイルのままで)保存してもよいし、一時ディレクトリを作成して当該一時ディレクトリの中に保存してもよい。
描画部33dは、予め定められた保存場所から各ポップアップファイル43a、43bにアクセスしてもよいし、各ポップアップファイル43a、43bの保存場所を検索してもよい。
【0032】
<印刷時のシーケンスについて>
次に、印刷時のシーケンスについて説明する。図10は、本発明の一実施形態に係る印刷時のシーケンスを説明する図である。
アプリケーション32の実行中に、ユーザが設定用UI50(図4を参照)を介して印刷指示を行うと(S1)、アプリケーション32はOS31に対して印刷指示に応じたUI表示を指示し(S2)、OS31は印刷設定部(ストアUI)34aに対して印刷指示に応じたUI表示を指示する(S3)。印刷設定部34a(第1要求手段)はOS31に対して印刷指示を出力し(S4)、OS31はアプリケーション32に対して印刷指示を出力する(S5)。
印刷指示を受け付けたアプリケーション32は、OS31に対して印刷要求を出力し(S11)、OS31は描画部33dに対して印刷要求を出力する(S12)。描画部33dは、ポップアップUI60の表示が必要か否かを判定する(S13)。この判定は、ステップS4において印刷設定部34aが出力した印刷指示に基づいて行われる。例えば、印刷指示の中に「ポップアップUI60を表示する」旨の情報が含まれている場合には、描画部33dは、ポップアップUI60の表示が必要と判定する。
【0033】
ポップアップUI60の表示が必要と判定した場合、描画部33dは、必要な印刷設定を記述することでポップアップファイル43(第1ポップアップファイル43a)を生成し(S14)、生成したポップアップファイル43を、例えば、ストアデバイスアプリ34がインストールされたディレクトリに保存する(S15)。
描画部33dは、ポップアップファイル43のオープンをOS31に対して要求する(S16、S17)。OS31は、印刷設定部34aに対してポップアップUI60の起動を要求する(S18)。印刷設定部34aは、ポップアップファイル43から必要な設置値を取得し、ポップアップUI60を表示装置7に表示させる(S19)。印刷設定部34aは、ポップアップUI60による設定が終了したならば、設定結果を記述したポップアップファイル43(第2ポップアップファイル43b)をユーザディレクトリ36に保存する(S20)。その後、印刷設定部34aは、ポップアップファイル43を保存した旨をOS31に通知する(S21)。
【0034】
印刷設定部34aからOS31への通知に伴い、描画部33dは、ユーザディレクトリ36からポップアップファイル43を取得し(S31)、パスワード認証を行った後に、ポップアップファイル43に記述された設定値を用いて印刷データを生成する(S32)。例えば、描画部33dは、OS31を介して取得した変換前データ(XPSデータ)をポップアップファイル43の設定値に基づいて描画処理(PDL変換)を行い、印刷データを生成する。描画部33dは、生成した印刷データをプリンタ2に送信する(S33)。
描画部33dは、印刷終了の通知をプリンタ3から受信し(S41)、OS31に対して印刷終了の通知を送信する(S42)。OS31は、印刷終了の通知をアプリケーション32に送信し(S43)、アプリケーション32は、印刷終了の通知をユーザに対して行う(S44)。
【0035】
このように、本実施形態に係る印刷システム1において、設定用UI50による印刷指示(S1)の後にパスワードの入力をユーザに求める場合(S13)には、描画部33dは、必要な印刷設定をポップアップファイル43に記述して保存し(S15)、ポップアップファイル43のオープンをOS31に要求する(S16)。OS31では、ポップアップファイル43の特定拡張子(.popup)に基づき、特定拡張子に予め関連付けられているポップアップUI60の起動を印刷設定部34aに対して要求する(S18)。ポップアップUI60を介してパスワード等が入力された後、印刷設定部34aは、パスワード等を記述したポップアップファイル43をユーザディレクトリ36に保存する。描画部33d(第2要求手段)は、パスワード等をポップアップファイル43から取得し(S31)、パスワード等が正しかった場合には、印刷データを生成してプリンタ3に送信する(S32、S33)。
【0036】
従って、OS31がアプリケーションサーバ4から提供されたアプリケーション32しかインストールできないエディションであっても、ポップアップUI60を介してパスワードを入力させることができる。
【0037】
<変形例について>
上述の実施形態において、アプリケーションサーバ4は、管理者の管理下にある特定アプリケーションを提供するものであれば、ウインドウズストア以外であってもよい。従って、ストアアプリ以外の特定アプリケーションにも適用できる。
上述の実施形態において、OS31は、アプリケーション(ストアアプリ)32はインストールできるが、非特定アプリケーションはインストールできないエディションを例示したが、この構成に限定されない。例えば、特定アプリケーションと非特定アプリケーションのそれぞれが動作可能なOS(環境下)において、印刷設定部(ストアUI)34aによるポップアップUI60を表示する場合に、本発明を適用してもよい。
上述の実施形態において、ポップアップUI60(ストアUI)は、ストアデバイスアプリ34の印刷設定部34aによって表示しているが、この構成に限定されない。例えば、ポップアップUI60を表示させるためのアプリケーションを、上述したアプリケーション32として単独で提供するように構成してもよい。
【0038】
上述の実施形態において、ポップアップファイル43は、ファイル名としてジョブIDを含み、ポップアップUI60を表示させるために必要な設定内容をファイルに記述しているが、この構成に限定されない。例えば、ポップアップファイル43のファイル名を、機種名、オプション、設定の現在値(引数)等によって構成してもよい。
ポップアップUI60のためのデータに関し、保存場所や伝達方法については、上述の実施形態の構成に限定されない。例えば、ポップアップファイル43の内容を空(例えばnullデータ)とし、特定識別子と対応付けてユーザディレクトリ36やOS31のレジストリ等に必要な設定値等を保存しておき、ポップアップUI60がユーザディレクトリ36やOS31のレジストリから必要な情報を取得してもよい。
【0039】
また、ポップアップファイル43に関し、予め作成しておいたものを更新してもよいし、必要に応じて生成し、不要になったら削除してもよい。
【0040】
前述の実施形態において、ポップアップUI60はパスワード等を入力させるものを例示したが、この構成に限定されない。例えば、ポップアップUI60によって、設定用UI50で設定した項目を再設定するようにしてもよい。
【0041】
[本発明の実施態様例と作用、効果のまとめ]
<第一の実施態様>
本態様に係る情報処理装置(コンピュータ装置2)は、画像を形成するための画像形成データ(印刷データ)を画像形成装置(プリンタ3)に送信する情報処理装置であって、特定情報処理装置(アプリケーションサーバ4)から取得した特定アプリケーション(アプリケーション32)の実行中に、前記画像形成データの生成に係る第1の情報(用紙設定、排紙設定)を設定可能な第1表示手段(設定用UI50)と、前記第1の情報が設定された後に、装置管理を行うオペレーティングシステムに予め登録された特定拡張子を有する特定ファイルのオープンを、当該オペレーティングシステムに対して要求する第1要求手段(描画部33d)と、前記特定ファイルのオープンに伴って起動され、第2の情報(パスワード)を入力可能な第2表示手段(ポップアップUI60)と、前記第2の情報に基づいて前記画像形成装置に処理を要求する第2要求手段(描画部33d)と、を備えることを特徴とする。
本態様に係る情報処理装置によれば、非特定アプリケーションが動作できない環境であっても、画像形成データの生成に係る第1の情報を設定した後に第2の情報を入力可能な特定機能を使用できる。
【0042】
<第二の実施態様>
本態様に係る情報処理装置では、前記第2表示手段は、前記特定アプリケーションによって起動されることを特徴とする。
本態様に係る情報処理装置によれば、非特定アプリケーションが動作できない環境であっても、特定機能を使用できる。
【0043】
<第三の実施態様>
本態様に係る情報処理装置では、前記特定拡張子は、前記特定アプリケーションに専用の拡張子であることを特徴とする。
本態様に係る情報処理装置によれば、特定アプリケーションと特定拡張子との関係が明確になる。
【0044】
<第四の実施態様>
本態様に係る情報処理装置では、前記第1表示手段は、画像形成に係る要求操作を受け付け可能であり、前記オペレーティングシステムは、前記第1表示手段が前記画像形成に係る要求操作を受け付けたことに伴って、画像形成に係るジョブを識別可能な文字列を決定し、前記特定ファイルは、前記文字列をファイル名に含むことを特徴とする。
本態様に係る情報処理装置によれば、ジョブと特定ファイルとの関係が明確になる。
【0045】
<第五の実施態様>
本態様に係る情報処理装置では、前記特定アプリケーションとは種類が異なる非特定アプリケーション(ストアアプリ以外のアプリケーション)の実行中に、前記第1の情報を設定可能な第3表示手段(デスクトップUI)を備えることを特徴とする。
本態様に係る情報処理装置によれば、特定アプリケーションはインストールできるが非特定アプリケーションはインストールできないOSと、特定アプリケーション及び非特定アプリケーションの両方をインストールできる他のOSとの間において、モジュールを共通化できる。
【0046】
<第六の実施態様>
本態様に係る情報処理装置では、画像を形成するための画像形成データを画像形成装置に送信する情報処理装置による情報処理方法であって、特定情報処理装置から取得した特定アプリケーションの実行中に、前記画像形成データの生成に係る第1の情報を設定可能な第1表示手段を起動するステップと、前記第1の情報が設定された後に、装置管理を行うオペレーティングシステムに予め登録された特定拡張子を有する特定ファイルのオープンを、当該オペレーティングシステムに対して要求するステップと、前記特定ファイルのオープンに伴って、第2の情報を入力可能な第2表示手段を起動するステップと、前記第2の情報に基づいて前記画像形成装置に処理を要求するステップと、を実行することを特徴とする。
本態様に係る情報処理方法によれば、非特定アプリケーションが動作できない環境であっても、画像形成データの生成に係る第1の情報を設定した後に第2の情報を入力可能な特定機能を使用できる。
【0047】
<第七の実施態様>
本態様に係るプログラムは、第六の実施態様に記載の情報処理方法における各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本態様に係るプログラムによれば、第六の実施態様と同等の作用効果を奏する。
【0048】
<第八の実施態様>
本態様に係る画像形成システムは、第1乃至第5の実施態様の何れか一つに記載の情報処理装置と、画像形成装置とを備えることを特徴とする。
本態様に係る画像形成システムによれば、第1乃至第5の実施態様と同等の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0049】
1…印刷システム(画像形成システム)、2…コンピュータ装置(情報処理装置)、3…プリンタ(画像形成装置)、4…アプリケーションサーバ(特定情報処理装置)、31…オペレーティングシステム(OS)、32…アプリケーション(特定アプリケーション)、33…プリンタドライバ、34…ストアデバイスアプリ(特定アプリケーション)、35…プロパティバッグ、36…ユーザディレクトリ、37…独自領域、38…通信部、43…ポップアップファイル(popupファイル)、50…設定用UI(第1表示手段)、60…ポップアップUI(第2表示手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0050】
【文献】特開2010-66876公報
図1
図2
図3
図4
図5
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