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特許7014551プログラム、サーバ装置及びゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】プログラム、サーバ装置及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20220125BHJP
【FI】
A63F13/79 520
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2017174789
(22)【出願日】2017-09-12
(65)【公開番号】P2019048002
(43)【公開日】2019-03-28
【審査請求日】2020-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】京野 晃大
(72)【発明者】
【氏名】増森 健
【審査官】大隈 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-180113(JP,A)
【文献】特開2008-289702(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00~13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するコンピュータのプログラムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤの前記所有アイテムへの愛着表明に関連付けられた操作を含む複数種類のアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
してコンピュータを機能させ
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者が、前記ゲームをプレーする他のプレーヤである場合、前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記付加要素決定手段は、
前記第1のパラメータと、前記第2のパラメータとに基づき、前記付加要素を決定する処理を実行する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するコンピュータのプログラムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
してコンピュータを機能させ、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者が、前記ゲームをプレーする他のプレーヤである場合、前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記更新手段は、
前記プレーヤが前記所有アイテムについて前記アイテム操作を行ったか否かを判定し、前記アイテム操作を行ったと判定した場合には、前記アイテム操作の内容に応じて、当該アイテム操作の対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する処理を実行する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記管理手段は、
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータの組み合わせと、前記付加要素としてのアイテムとを関連付けたアイテム管理データを、管理する処理を更に実行し、
前記付加要素決定手段は、
前記取引アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータと、前記アイテム管理データとに基づき、前記プレーヤに付与されるアイテムを前記付加要素として決定する処理を実行する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取
引と、を関連付けて実行するコンピュータのプログラムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
してコンピュータを機能させ、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者が、前記ゲームをプレーする他のプレーヤである場合、前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記管理手段は、
前記付加要素としてのアイテムの候補と排出確率とを関連付けたアイテム管理データを管理する処理を更に実行し、
前記付加要素決定手段は、
前記付加要素としてのアイテムの決定に当たり、前記取引アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づき前記排出確率を変更する処理を実行する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項1~5の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記付加要素決定手段は、
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータの組み合わせに応じた特性を有するアイテムを、前記プレーヤに付与される前記付加要素として決定する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するコンピュータのプログラムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知
するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
してコンピュータを機能させ、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームをプレーする他のプレーヤであり、
前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記取引実行手段は、
前記プレーヤに付与される前記付加要素を前記他のプレーヤにも付与する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するコンピュータのプログラムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
してコンピュータを機能させ、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームをプレーする他のプレーヤであり、
前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記管理手段は、
前記他のプレーヤが前記プレーヤと前記取引を行った場合に、前記プレーヤと前記他のプレーヤとを関連付けて管理する処理を、更に実行する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記情報生成手段は、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに応じて、前記所有アイテム
に係る前記通知情報の態様を設定する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項1~9の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記情報生成手段は、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの数値情報を、前記通知情報として生成する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
請求項1~10の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記プレーヤによる前記所有アイテムの前記アイテム操作には、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの使用が含まれ、
前記更新手段は、
前記プレーヤによる前記所有アイテムの使用の有無又は使用頻度を、当該所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに反映させる処理を、前記更新処理として実行する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
請求項1~6、9~11の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームの運営者であり、
前記プレーヤによる前記所有アイテムの前記アイテム操作には、
前記運営者に対する前記プレーヤのコストの支払いを条件として行われた前記アイテム操作が含まれ、
前記更新手段は、
前記プレーヤが前記運営者に支払ったコストを、当該所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに反映させる処理を、前記更新処理として実行する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項13】
請求項~12の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記プレーヤによる前記所有アイテムの前記アイテム操作には、
前記プレーヤによる前記所有アイテムへの愛着表明に関連付けられた操作が含まれ、
前記更新手段は、
前記プレーヤによる前記所有アイテムへの愛着表明に関連付けられた操作の有無を、当該所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに反映させる処理を、前記更新処理として実行する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項14】
請求項1~13の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記情報生成手段は、
前記付加要素の決定から前記取引の実行指示が入力されるまでの期間に前記付加要素を前記プレーヤへ提示するための提示情報を更に生成する、
して更にコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
請求項1~14の何れか一項に記載のプログラムにおいて、
前記情報生成手段は、
前記第2のパラメータに基づき前記所有アイテムから表示アイテムを選択し、選択した前記表示アイテムに関連した前記ゲームの画像を、前記通知情報として生成する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項16】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するサーバ装置であって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤの前記所有アイテムへの愛着表明に関連付けられた操作を含む複数種類のアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者が、前記ゲームをプレーする他のプレーヤである場合、前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であることを特徴とするサーバ装置。
【請求項17】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するサーバ装置であって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者が、前記ゲームをプレーする他のプレー
ヤである場合、前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記更新手段は、
前記プレーヤが前記所有アイテムについて前記アイテム操作を行ったか否かを判定し、前記アイテム操作を行ったと判定した場合には、前記アイテム操作の内容に応じて、当該アイテム操作の対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する処理を実行する、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項18】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するサーバ装置であって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者が、前記ゲームをプレーする他のプレーヤである場合、前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記管理手段は、
前記付加要素としてのアイテムの候補と排出確率とを関連付けたアイテム管理データを管理する処理を更に実行し、
前記付加要素決定手段は、
前記付加要素としてのアイテムの決定に当たり、前記取引アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づき前記排出確率を変更する処理を実行する、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項19】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するサーバ装置であって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連
付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームをプレーする他のプレーヤであり、
前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記取引実行手段は、
前記プレーヤに付与される前記付加要素を前記他のプレーヤにも付与する、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項20】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するサーバ装置であって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームをプレーする他のプレーヤであり、
前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記管理手段は、
前記他のプレーヤが前記プレーヤと前記取引を行った場合に、前記プレーヤと前記他のプレーヤとを関連付けて管理する処理を、更に実行する、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項21】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するゲームシステムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者が、前記ゲームをプレーする他のプレーヤである場合、前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記更新手段は、
前記プレーヤが前記所有アイテムについて前記アイテム操作を行ったか否かを判定し、前記アイテム操作を行ったと判定した場合には、前記アイテム操作の内容に応じて、当該アイテム操作の対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する処理を実行する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項22】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するゲームシステムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、
前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者が、前記ゲームをプレーする他のプレーヤである場合、前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記管理手段は、
前記付加要素としてのアイテムの候補と排出確率とを関連付けたアイテム管理データを管理する処理を更に実行し、
前記付加要素決定手段は、
前記付加要素としてのアイテムの決定に当たり、前記取引アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づき前記排出確率を変更する処理を実行する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項23】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するゲームシステムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームをプレーする他のプレーヤであり、
前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記取引実行手段は、
前記プレーヤに付与される前記付加要素を前記他のプレーヤにも付与する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項24】
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するゲームシステムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備え、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームをプレーする他のプレーヤであり、
前記付加要素は、前記取引の対価とは別に前記プレーヤへ付与される要素であり、
前記管理手段は、
前記他のプレーヤが前記プレーヤと前記取引を行った場合に、前記プレーヤと前記他のプレーヤとを関連付けて管理する処理を、更に実行する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カードゲームのプレーヤは、抽選イベントで獲得したカードや課金を条件として獲得したカードを対戦ゲームで使用する。しかし、新規にカードを獲得しても、プレーヤにとってゲームにおける価値が低く、たとえば対戦ゲームの勝利等にあまり寄与しないカード等は、使われないことも多く、不要なカードとして蓄積される。
【0003】
このため、プレーヤが不要なカードをゲーム運営者へ譲渡し、その譲渡の対価として、ゲーム内通貨や他のカードがプレーヤに付与されるという取引(売却若しくは買取)も行われている。また、プレーヤ間で互いに不要なカードを交換するという取引(物々交換)も行われている。
【0004】
例えば、特許文献1に記載には、アイテムの流通量をアイテムの価格に反映させるゲームプログラムが開示され、特許文献2には、プレーヤがゲームカードを指定すると自動売却の予約をすることが可能なゲームシステムも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第3491281号公報
【文献】特許第5504369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、プレーヤが対戦ゲームに使用しない不要なカードは、取引の対象にはなるものの、取引以外の場での利用価値が低いため、プレーヤにとっての存在意義が薄かった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ゲームにおける利用価値が低く使用可能性の低い所有アイテム(例えばカード)であっても、その取引の際に、所与の条件に基づく付加要素をプレーヤへ付与することで、所有アイテムの取り扱いに係るプレーヤの興趣性を高め、アイテムを用いたゲーム及びアイテムの取引を活性化することのできるプログラム及びサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明のプログラムは、
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するコンピュータのプログラムであって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理
を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
してコンピュータを機能させることを特徴とする。
【0009】
ここで、「所有アイテム」には、何らかの機能を有したアイテム、何らかの機能を有したカード、所与のアルゴリズムで行動するキャラクタ、特に機能を有していないオブジェクト等が含まれてもよい。
【0010】
また、「ゲーム」には、アクションゲーム、アドベンチャーゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、カードゲーム、レースゲーム、シミュレーションゲーム、対戦ゲーム、格闘ゲーム、音楽ゲーム、参加型音楽鑑賞ゲームなどの各種のゲームが含まれる。
【0011】
また、「他者」には、他のプレーヤ(NPC含む)やゲーム運営者が含まれる。また、「他者」には、他のプレーヤやゲーム運営者等がゲーム内又はゲーム外に開設した取引所(ショップなどと呼ばれることもある)などが含まれてもよい。
【0012】
また、「取引」には、(i)プレーヤが自己の所有するアイテムをゲーム運営者へ譲渡し、譲渡対価としてゲーム運営者からプレーヤに対して他のアイテムが付与される取引、(ii)プレーヤが自己の所有するアイテムをゲーム運営者へ譲渡し、譲渡対価としてゲーム運営者からプレーヤに対してゲーム内通貨が付与される取引、(iii)プレーヤが自己の所有するアイテムを他のプレーヤへ譲渡し、譲渡対価として他のプレーヤから当該プレーヤに対して他のアイテムが付与される取引、(iv)プレーヤが自己の所有するアイテムを他のプレーヤへ譲渡し、譲渡対価として他のプレーヤから当該プレーヤに対してゲーム内通貨が付与される取引が含まれる。
【0013】
また、「第1のパラメータ」には、レアリティ、経験値、レベル、体力値等が含まれる。
【0014】
また、「アイテム操作」には、アイテムの参照、アイテムの取り扱い、アイテムについてのコストの支払い、アイテムの使用、アイテムのお気に入り登録等が含まれる。
【0015】
また、「通知情報」は、例えば、音出力、表示若しくは振動、又はこれらの組み合わせで表現される。また、表示される通知情報には、第2のパラメータの大きさを示すマーク、第2のパラメータについて所定の条件を満たしているアイテムを他のアイテムと区別するためのマーク、第2のパラメータが一定以上のアイテムに関連するゲーム画像、第2のパラメータが一定以上のアイテムを想起させる画像などが含まれる。
【0016】
また、「付加要素」には、取引アイテムとは異なるアイテム、取引アイテムとは異なるアイテムの獲得機会、イベント参加権、ゲーム内通貨などが含まれ、「付加要素」は、譲渡対価(報酬)という側面を有していてもよい。
【0017】
本発明によれば、プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引とが、関連付けて実行される。そして、前記アイテムのパラメータとして、前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータに加え、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータを採用し、これら第1のパラメータ及び第2のパラメータを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理が行われる。
【0018】
そして、プレーヤが前記所有アイテムの中から選択した使用アイテムでゲームをプレーすると、前記使用アイテムに関連付けられた第1のパラメータが当該ゲームに反映されるので、プレーヤは、使用アイテムを選択することでゲームの進行に自ら関与することができる。
【0019】
また、プレーヤが前記所有アイテムについて前記アイテム操作を行うと、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータが更新される。このようにして、所有アイテムごとに関連付けて管理される第2のパラメータは、所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映したパラメータとなり、前記取引に際してプレーヤへ付与される付加要素を決定するためのパラメータとして機能する。
【0020】
以上のように、本発明によれば、ゲームにおける利用価値が低く使用可能性の低い所有アイテム(例えばカード)であっても、その取引の際に、所与の条件に基づく付加要素をプレーヤへ付与することで、所有アイテムの取り扱いに係るプレーヤの興趣性を高めることができる。
【0021】
更に、本発明によれば、付加要素を決定するパラメータとして機能する第2のパラメータの状態が通知情報としてプレーヤに通知されるため、プレーヤは、所有アイテムに関連つけられた第2のパラメータの状態を把握した上で、所有アイテムの中から適切な取引アイテムを選択して取引の実行指示を行うことができる。これにより、アイテムを用いたゲーム及びアイテムの取引を活性化することが可能である。
【0022】
(2)本発明のプログラムにおいて、
前記付加要素決定手段は、
前記第1のパラメータと、前記第2のパラメータとに基づき、前記付加要素を決定する処理を実行してもよい。
【0023】
ここで、「付加要素を決定する処理」には、所与の計算式に第1のパラメータ及び第2のパラメータを当てはめる処理や、第1のパラメータ及び第2のパラメータに付加要素を関連付けたテーブルを参照する処理などが含まれる。
【0024】
本発明によれば、付加要素には、所有アイテムについてのアイテム操作の有無又は頻度のみならず、所有アイテムのゲームにおける価値が反映される。従って、プレーヤは、所有アイテムについてアイテム操作をするだけでなく、例えば所有アイテムをゲームで積極的に使用してゲームにおける価値を変化させることによっても、付加要素の変化に関与することができる。
【0025】
(3)本発明のプログラムにおいて、
前記更新手段は、
前記プレーヤが前記所有アイテムについて前記アイテム操作を行ったか否かを判定し、前記アイテム操作を行ったと判定した場合には、前記アイテム操作の内容に応じて、当該
アイテム操作の対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する処理を実行してもよい。
【0026】
本発明によれば、更新前後における第2のパラメータの変化量がアイテム操作の内容に依存するので、プレーヤは、アイテム操作の内容を自ら選択することで、第2のパラメータの変化量を、制御することが可能である。従って、プレーヤは、第2のパラメータの調整に積極的に関与することが可能である。
【0027】
(4)本発明のプログラムにおいて、
前記管理手段は、
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータの組み合わせと、前記付加要素としてのアイテムとを関連付けたアイテム管理データを、管理する処理を更に実行し、
前記付加要素決定手段は、
前記取引アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータと、前記アイテム管理データとに基づき、前記プレーヤに付与されるアイテムを前記付加要素として決定する処理を実行してもよい。
【0028】
ここで、「アイテム管理データ」には、第1のパラメータ及び第2のパラメータの組み合わせとアイテムとを関連付けたテーブルなどが含まれる。
【0029】
本発明によれば、第1のパラメータ及び第2のパラメータの組み合わせと付加要素としてのアイテムとがアイテム管理データとして関連付けられるので、付加要素としてのアイテムを決定する際に複雑な演算を要しない。従って、本発明によれば、付加要素としてのアイテムを簡単かつ確実に決定することができる。
【0030】
(5)本発明のプログラムにおいて、
前記管理手段は、
前記付加要素としてのアイテムの候補と排出確率とを関連付けたアイテム管理データを管理する処理を更に実行し、
前記付加要素決定手段は、
前記付加要素としてのアイテムの決定に当たり、前記取引アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータに基づき前記排出確率を変更する処理を実行してもよい。
【0031】
本発明によれば、第1のパラメータ及び第2のパラメータの組み合わせに応じた排出確率でプレーヤにアイテムを付与することができる。例えば、第1のパラメータが大きいほど高レベルな候補の排出確率を高く設定したり、第2のパラメータが大きいほど高レアリティな候補の排出確率を高く設定したりしてもよい。
【0032】
(6)本発明のプログラムにおいて、
前記付加要素決定手段は、
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータの組み合わせに応じた特性を有するアイテムを、前記プレーヤに付与される前記付加要素として決定してもよい。
【0033】
本発明によれば、第1のパラメータ及び第2のパラメータの組み合わせに応じた特性を有するアイテムを、付加要素として決定することができる。例えば、付加要素としてのアイテムのレベルを、第1のパラメータが大きいほど高く設定したり、付加要素としてのアイテムのレアリティを、第2のパラメータが大きいほど高く設定したりしてもよい。
【0034】
(7)本発明のプログラムにおいて、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームをプレーする他のプレーヤであり、
前記取引実行手段は、
前記プレーヤに付与される前記付加要素を前記他のプレーヤにも付与してもよい。
【0035】
本発明によれば、取引の相手方にも付加要素が付与されるので、取引の機会が増えるにつれて、各プレーヤに付加要素が付与される機会も増えることになる。よって、取引の促進が期待できる。
【0036】
(8)本発明のプログラムにおいて、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームをプレーする他のプレーヤであり、
前記管理手段は、
前記他のプレーヤが前記プレーヤと前記取引を行った場合に、前記プレーヤと前記他のプレーヤとを関連付けて管理する処理を、更に実行してもよい。
【0037】
本発明によれば、プレーヤが取引を行った場合に、プレーヤと取引の相手方とが関連付けられるので、取引の機会が増えるにつれて、プレーヤ同士が関連付けられる機会も増えることになる。この場合、例えば、互いに関連付けられたプレーヤ間のコミュニケーションを可能としたり、関連付けられたプレーヤの人数が多いプレーヤに対して特典を付与したりすることで、間接的に取引の活性化を図ることもできる。
【0038】
(9)本発明のプログラムにおいて、
前記情報生成手段は、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに応じて、前記所有アイテムに係る前記通知情報の態様を設定してもよい。
【0039】
ここで、「通知情報の態様」には、所有アイテムの表示態様(色、明るさ、フォントなど)、所有アイテムの背景(背景の色、明るさ、柄など)などのデザインが含まれる。
【0040】
本発明によれば、プレーヤは、通知情報の態様に基づき第2のパラメータの状態を把握することができる。よって、プレーヤは、第2のパラメータの状態を把握した上で、取引を実行するか否かの判断を行うことができる。
【0041】
(10)本発明のプログラムにおいて、
前記情報生成手段は、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの数値情報を、前記通知情報として生成してもよい。
【0042】
本発明によれば、プレーヤは、通知情報としての数値情報に基づき第2のパラメータを直接的に認識することができる。よって、プレーヤは、第2のパラメータの数値を正確に把握した上で、取引を実行するか否かの判断を行うことができる。
【0043】
(11)本発明のプログラムにおいて、
前記プレーヤによる前記所有アイテムの前記アイテム操作には、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの使用が含まれ、
前記更新手段は、
前記プレーヤによる前記所有アイテムの使用の有無又は使用頻度を、当該所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに反映させる処理を、前記更新処理として実行してもよい。
【0044】
本発明によれば、プレーヤが所有アイテムの使用をすることで、当該アイテムの第2のパラメータを変化させることができる。例えば、アイテムの使用頻度に応じて当該アイテムの第2のパラメータが大きくなる場合、プレーヤは、所有アイテムの使用頻度を高めることで当該所有アイテムの第2のパラメータを向上させることができる。
【0045】
(12)本発明のプログラムにおいて、
前記プレーヤとの間で前記取引を行う前記他者は、
前記ゲームの運営者であり、
前記プレーヤによる前記所有アイテムの前記アイテム操作には、
前記運営者に対する前記プレーヤのコストの支払いを条件として行われた前記アイテム操作が含まれ、
前記更新手段は、
前記プレーヤが前記運営者に支払ったコストを、当該所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに反映させる処理を、前記更新処理として実行してもよい。
【0046】
ここで、「コスト」には、ゲーム内通貨が含まれる。「ゲーム内通貨」は、プレーヤがゲームに関して他者(ゲーム運営者、他のプレーヤ)と取引を行うために用いられるゲーム媒体であって、ゲーム運営者が保証する通貨であってもよいし、国家や地域が保証する通貨であってもよい。
【0047】
本発明によれば、プレーヤが所有アイテムについてコストの支払いをすることで、当該アイテムの第2のパラメータを変化させることができる。例えば、コストの額に応じて第のパラメータが大きくなる場合、プレーヤは、所有アイテムについてコストを費やすことで当該所有アイテムの第2のパラメータを向上させることができる。
【0048】
(13)本発明のプログラムにおいて、
前記プレーヤによる前記所有アイテムの前記アイテム操作には、
前記プレーヤによる前記所有アイテムへの愛着表明に関連付けられた操作が含まれ、
前記更新手段は、
前記プレーヤによる前記所有アイテムへの愛着表明に関連付けられた操作の有無を、当該所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに反映させる処理を、前記更新処理として実行してもよい。
【0049】
ここで、「愛着表明に関連付けられた操作」には、いわゆるお気に入り登録が含まれる。
【0050】
本発明によれば、プレーヤが所有アイテムについて愛着表明に関連付けられた操作をすることで、当該アイテムの第2のパラメータを変化させることができる。例えば、お気に入り登録されたアイテムの第2のパラメータがお気に入り登録されていないアイテムの第2のパラメータより大きく設定される場合、プレーヤは、所有アイテムをお気に入り登録するだけで、当該アイテムの第2のパラメータを簡単に向上させることができる。
【0051】
(14)本発明のプログラムにおいて、
前記情報生成手段は、
前記付加要素の決定から前記取引の実行指示が入力されるまでの期間に前記付加要素を前記プレーヤへ提示するための提示情報を更に生成してもよい。
【0052】
本発明によれば、実行指示の入力前にプレーヤに付加要素が提示されるので、プレーヤは、提示された付加要素を確認した上で、実行指示の入力の有無を決定することができる
【0053】
(15)本発明のプログラムにおいて、
前記情報生成手段は、
前記第2のパラメータに基づき前記所有アイテムから表示アイテムを選択し、選択した前記表示アイテムに関連した前記ゲームの画像を、前記通知情報として生成してもよい。
【0054】
本発明によれば、選択されたアイテムに関連したゲームの画像がプレーヤに通知情報として通知される。よって、プレーヤは、第2のパラメータの状態を、ゲームの画像を介して間接的に把握することができる。例えば、プレーヤの或る所有アイテムの第2のパラメータが閾値を越えた場合に、当該アイテムの獲得シーンの映像をプレーヤに通知したならば、当該アイテムを獲得したときの状況をプレーヤに想起させることができるので、当該アイテムを手放すか否かの見直しの契機をプレーヤに与えることができる。
【0055】
(16)本発明のサーバ装置は、
プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、前記プレーヤが前記所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行するサーバ装置であって、
前記ゲームにおける前記所有アイテムの価値を反映した第1のパラメータと、前記所有アイテムについて行われた前記プレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した第2のパラメータとを、前記所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う管理手段と、
前記所有アイテムの中から選択された使用アイテムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた前記第1のパラメータを反映して、前記ゲームを実行するゲーム実行手段と、
前記所有アイテムについて前記プレーヤが前記アイテム操作を行った場合に、操作対象となった前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータを、更新する更新処理を実行する更新手段と、
前記所有アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータの状態を前記プレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する情報生成手段と、
前記所有アイテムから前記取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、前記取引アイテムに係る前記取引の実行指示とを、前記プレーヤから受け付ける受付手段と、
前記取引アイテムを対象とした前記取引により前記プレーヤへ付与される付加要素を、前記取引アイテムに関連付けられた前記第2のパラメータに基づき決定する付加要素決定手段と、
前記実行指示に応じて、前記取引アイテムの前記取引を実行するとともに、当該取引アイテムを前記プレーヤの前記所有アイテムから削除する処理と、決定された前記付加要素を前記プレーヤへ付与する処理と、を実行する取引実行手段と、
を備えることを特徴とする。
【0056】
以上のように、本発明によれば、ゲームにおける利用価値が低く使用可能性の低い所有アイテム(例えばカード)であっても、その取引の際に、所与の条件に基づく付加要素をプレーヤへ付与することで、所有アイテムの取り扱いに係るプレーヤの興趣性を高めることができる。
【0057】
更に、本発明によれば、付加要素を決定するパラメータとして機能する第2のパラメータの状態が通知情報としてプレーヤに通知されるため、プレーヤは、所有アイテムに関連つけられた第2のパラメータの状態を把握した上で、所有アイテムの中から適切な取引アイテムを選択して取引の実行指示を行うことができる。これにより、アイテムを用いたゲーム及びアイテムの取引を活性化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1】一実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態のサーバ装置の機能ブロックを示す図である。
図3】一実施形態の端末装置の機能ブロックを示す図である。
図4】一実施形態の所有アイテムリストを示す図である。
図5】一実施形態のプレーヤがデッキデータを生成するための編成画面を示す図である。
図6】一実施形態の自動演算データに基づき生成されるゲームの画面を示す図である。
図7】一実施形態の取引画面を示す図である。
図8】一実施形態の確認画面を示す図である。
図9】一実施形態の買取価格の決定方法の一例を示す図である。
図10】一実施形態のアイテムテーブルを示す図である。
図11】一実施形態の処理のフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0060】
[1]ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0061】
本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0062】
ユーザは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、インターネットを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレーすることができる。更に、ユーザは端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のユーザとの間でコミュニケーションを図ることができるようになっている。
【0063】
サーバ装置10は、インターネットを介してサーバに通信接続された端末装置20を介して、ユーザにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のユーザ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0064】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0065】
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0066】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のユーザの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0067】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0068】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるユーザ情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0069】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20から送信された、ユーザ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信し、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にユーザに閲覧可能に提供する各種の処理を行うようになっている。
【0070】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0071】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をユーザに提供する各種の処理を実行し、ユーザによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0072】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するユーザ情報146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0073】
[2]サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0074】
サーバ装置10は、管理者(運営者)その他の入力に用いるための入力部120と、所定の表示を行う表示部130と、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置
20その他と通信を行う通信部196、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
【0075】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0076】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0077】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0078】
通信部196は外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0079】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0080】
また、本実施形態においては、記憶部140には、提供するゲームに関する情報を示すゲーム情報144、各ユーザが所有するアイテムの情報も含むとともに、提供するゲームに関しプレーヤとしてのユーザに関する情報を示すユーザ情報146、後述するゲーム処理によって生成された自動演算データ148、その他ゲーム演算に必要な各種の情報が記憶される。
【0081】
なお、アイテムには、例えば、ゲーム上において仮想的に存在するコンテンツ(すなわちデジタルのコンテンツ)の一例であり、具体的には、プレーヤキャラクタなどのキャラクタ、若しくは、各キャラクタが有する武器アイテム、ゲーム内通貨、道具又はライフエネルギーなどのアイテムそのもの、又は、当該キャラクタやアイテムを規定し、ゲームで利用する仮想的なゲーム媒体が含まれる。
【0082】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0083】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0084】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。更に、端末からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0085】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102、
ゲーム管理部103、アイテム合成処理部104、及び、アイテム管理部105を有している。
【0086】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。
【0087】
特に、本実施形態の通信制御部101は、ユーザの端末装置20からの要求に基づいて、ゲーム画面を、当該ユーザの端末装置20に送信する処理を行う。
【0088】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザ211の要求に応じてデータを送信する処理、端末装置20のWebブラウザ211によって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0089】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えている場合を例に説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
【0090】
ゲーム管理部103は、端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいてRPG等のゲームに使用するキャラクタ及び各種のアイテムを含むアイテムをデッキデータ146Cとして設定し、ユーザ情報146に登録する。
【0091】
そして、ゲーム管理部103は、登録したユーザ情報146に含まれるゲーム用のパラメータ(以下、「ゲームパラメータ」ともいう。)に基づき、各ゲームを自動演算して自動演算データを生成し、記憶部140に自動演算データ148として記憶する。
【0092】
特に、ゲーム管理部103は、各プレーヤが実行する所与のゲームを制御し、又は、当該ゲームの管理を実行しつつ、RPG(対戦パート含む)におけるゲーム処理を実行する。
【0093】
なお、各プレーヤは、自機の端末装置20によって自動演算データ148を取得するようになっており、該当する端末装置20によって自動演算データ148を再生させて他のプレーヤとの対戦ゲームを視聴することができるようになっている。
【0094】
以上の構成において更に、ゲーム管理部103は、ゲーム実行部106(ゲーム実行手段の一例)を有している。また、アイテム管理部105は、管理手段の一例である。また、処理部100は、更に、更新部107(更新手段の一例)、情報生成部108(情報生成手段の一例)、受付部109(受付手段の一例)、付加要素決定部110(付加要素決定手段の一例)、取引実行部111(取引実行手段の一例)を有している。
【0095】
ゲーム実行部106、アイテム管理部105、更新部107、受付部109、付加要素決定部110、取引実行部111の詳細は後述する。
【0096】
[3]端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態の端末装置20の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態の端末装置20は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0097】
入力部260は、ユーザからの入力情報を入力するための機器であり、ユーザの入力情報を処理部200に出力する。本実施形態の入力部260は、ユーザの入力情報(入力信号)を検出する検出部262を備える。入力部260は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、キーボード、マウスなどがある。
【0098】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272とを含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0099】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
【0100】
処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
【0101】
なお、本実施形態では、サーバ装置10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやゲームデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280に記憶する。サーバ装置10から受信したプログラムやデータを記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してネットワークシステムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
【0102】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0103】
通信部296は、外部(例えば他の端末、サーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0104】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力情報やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示制御、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0105】
この処理部200は記憶部270内の主記憶部271をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0106】
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表示制御部213、ゲーム画面制御部214、描画部220、音処理部230を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
【0107】
通信制御部210は、サーバ装置10、それぞれとデータを送受信する処理を行う。また、通信制御部210は、サーバ装置10から受信したデータを記憶部270に格納する
処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。なお、通信制御部210は、サーバの宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。また、通信制御部210は、ユーザからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10との通信を行うようにしてもよい。
【0108】
通信制御部210は、サーバ装置10にユーザの識別情報を送信して、ユーザ情報146に関するデータ(ユーザのWebページ、ゲーム画面等)をサーバ装置10から受信する処理を行う。例えば、通信制御部210は、ユーザと友人関係にある他のユーザの情報(他のユーザ名、他のユーザの掲示情報など)を含むデータを、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0109】
なお、通信制御部210は、所定周期でサーバ装置10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、サーバ装置10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、ゲーム画面を、サーバ装置10から受信する処理を行う。
【0110】
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(サーバ装置10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(サーバ装置10)に送信する。
【0111】
本実施形態のWebブラウザ211は、ブラウザゲームを実現することができる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ(サーバ装置10)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
【0112】
端末装置20は、Webブラウザ211によって、インターネットを介してURLによって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
【0113】
ゲーム処理部212は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0114】
そして、ゲーム処理部212は、ユーザキャラクタ、建物、球場、車、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブで構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行うようにしてもよい。
【0115】
ここでオブジェクト空間とは、仮想空間であり、2次元空間、3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0116】
また、ゲーム処理部212は、合成用指定アイテムのユーザ情報146への登録の他に、合成元提供アイテム及び合成指定アイテム情報とともにアイテム合成の実行を指示し、生成された合成アイテムの取得、及び、受信した自動演算データ148の再生を含むゲー
ム処理を実行する。
【0117】
また、表示制御部213は、ゲーム画面制御部214で生成されたゲーム画面を、表示部290に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。
【0118】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
【0119】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0120】
[4]本実施形態の処理の手法
[4.1]概要
本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20と連動し、所与のゲームを実行する構成を有している。所与のゲームとしては、アクションゲーム、アドベンチャーゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、カードゲーム、レースゲーム、シミュレーションゲーム、対戦ゲーム、格闘ゲーム、音楽ゲーム、参加型音楽鑑賞ゲームなどの各種のゲームを想定しうる。但し、以下では、所与のゲームを、ターン制又はリアルタイムの「戦略シミュレーションゲーム」とする。戦略シミュレーションゲームは、対戦ゲーム及びシミュレーションゲームの一種であり、「ストラテジーゲーム」と呼ばれることもある。また、本実施形態では、戦略シミュレーションゲームのプログラムが実行されると、例えば、アイテム合成ゲーム、アイテム取引などが戦略シミュレーションゲームの合間などのイベントも適当なタイミングで発生するものとする。
【0121】
戦略シミュレーションゲームは、原則として、プレーヤの所有する所有アイテム(キャラクタ含む)の中からプレーヤがデッキデータ146Cの1つとして指定したキャラクタ(プレーヤキャラクタ)を、コンピュータが生成した敵キャラクタ(NPC)と対戦させる対戦ゲームである。戦略シミュレーションゲームでプレーヤキャラクタが敵キャラクタに勝利した場合には、戦略シミュレーションゲームで使用可能なアイテム、アイテム合成ゲームで利用可能なアイテムなどがプレーヤへ付与される。
【0122】
アイテム合成ゲームは、戦略シミュレーションゲームやアイテム取引などでプレーヤが獲得した2以上のアイテム(例えば、欠片アイテム、装備アイテムなど)を素材アイテムとして合成し、新規な合成アイテム(例えば、レベルの高い特殊な武器アイテムなど)を獲得するゲームである。合成アイテムには、例えば、戦略シミュレーションゲームで使用可能な武器アイテムが含まれる。
【0123】
アイテム取引には、例えば以下の4つの取引が含まれる。
【0124】
(i)プレーヤが自己の所有するアイテムをゲーム運営者へ譲渡し、譲渡対価としてゲーム運営者からプレーヤに対して他のアイテムが付与される取引。
【0125】
(ii)プレーヤが自己の所有するアイテムをゲーム運営者へ譲渡し、譲渡対価としてゲーム運営者からプレーヤに対してゲーム内通貨が付与される取引。
【0126】
(iii)プレーヤが自己の所有するアイテムを他のプレーヤへ譲渡し、譲渡対価として他のプレーヤから当該プレーヤに対して他のアイテムが付与される取引。
【0127】
(iv)プレーヤが自己の所有するアイテムを他のプレーヤへ譲渡し、譲渡対価として他のプレーヤから当該プレーヤに対してゲーム内通貨が付与される取引。
【0128】
よって、本実施形態のプレーヤは、戦略シミュレーションゲームにおいて勝利することでアイテムを獲得し、所有アイテムを増やすことができる。また、本実施形態のプレーヤは、アイテム合成ゲームで2以上の所有アイテムから例えばレベルの高い新たなアイテムを獲得することができる。また、本実施形態のプレーヤは、他者(ゲーム運営者又は他のプレーヤ)との取引を行うことで、不要な所有アイテムを処分し、新規なアイテムやゲーム内通貨を獲得することができる。プレーヤは、取引で獲得したアイテムを戦略シミュレーションゲームやアイテム合成ゲームに使用することができ、取引で獲得したゲーム内通貨を新規なアイテムの購入資金に充てたり、所有アイテムのレベルアップに充てたりすることができる。
【0129】
[4.2]所有アイテムリスト
次に、或るプレーヤに着目し、当該プレーヤの所有アイテムリストについて説明する。図4は、所有アイテムリスト146Aを示す図である。プレーヤの所有アイテムリスト146Aの格納先は、ユーザ情報146である。図4に示すとおり、所有アイテムリスト146Aには、プレーヤIDと、プレーヤIDの割り当てられたプレーヤの所有する1又は複数のアイテムのアイテムIDと、各アイテムの種別と、各アイテムの価値パラメータ(第1のパラメータの一例)と、各アイテムの愛着度パラメータ(第2のパラメータの一例)とが書き込まれている。この所有アイテムリスト146Aに基づけば、所有アイテムをプレーヤ毎に把握することが可能である。
【0130】
ここで、アイテムの価値パラメータには、アイテムのレアリティと、アイテムのレベルと、アイテムの経験値とが含まれる(なお、図4には描かれていないが、アイテムの価値パラメータには、当該アイテムの体力値などが含まれてもよい。)。
【0131】
アイテムのレアリティは、アイテムの希少度を示すパラメータである。希少度の高いアイテムほど戦略シミュレーションゲームなどでプレーヤが獲得できる確率が低く設定される。
【0132】
アイテムのレベルは、アイテムのランク(階級)を示すパラメータである。レベルの高いアイテムほど効率的に戦略シミュレーションゲームを進行させることが可能である。「効率的にゲームを進行させる」とは、攻撃力や防御力などが高く、攻撃効果や防御効果などが高いことを意味している。
【0133】
アイテムの経験値は、アイテムが実戦に用いられた頻度を示すパラメータである。アイテムの経験値が閾値を超えるとアイテムのレベルがアップする。ここでは「実戦」として、戦略シミュレーションゲームを想定する。
【0134】
アイテムの愛着度パラメータは、アイテム操作の有無又はアイテム操作の頻度を示すパラメータである。愛着度パラメータの高いアイテムほど高値で取引される。
【0135】
アイテム操作には、戦略シミュレーションゲームにおけるアイテム操作(指定、移動、配置、指定解除など)のみならず、お気に入り登録に係るアイテム操作(指定、移動、登録、指定解除など)、アイテムに対するコストの支払いに係るアイテム操作、アイテムの装備に係るアイテム操作などが含まれる。
【0136】
[4.3]デッキデータ
次に、デッキデータ146Cについて説明する。図5は、プレーヤがデッキデータ146Cを生成するための編成画面を示す図である。この編成画面300の表示先は、プレーヤの使用する端末装置20である。例えば、サーバ装置10は、プレーヤの端末装置20からの要求に応じて、プレーヤの所有アイテムリスト146Aを参照し、当該プレーヤの所有アイテムリスト146Aに基づき、図5の編成画面300の画像データを生成して所定のフォーマットで端末装置20へ送信する。画像データを受信した端末装置20は、当該画像データに基づき図5の編成画面300を表示する。
【0137】
図5に示すとおり、編成画面300には、プレーヤの所有アイテムの一覧が表示される領域300Bと、デッキデータ146Cを構成するアイテム(キャラクタ含む)をプレーヤが指定するための領域300Aとが含まれる。
【0138】
例えば、プレーヤは、領域300Bに表示された所有アイテムの何れか1つであるアイテムを、指先でドラッグアンドドロップ操作して領域300Aへ移動させることにより、当該アイテムを、デッキデータ146Cを構成するアイテム(キャラクタ含む)の1つとして指定することができる。
【0139】
図5の例では、第1のキャラクタ310-1、第2のキャラクタ310-2、第3のキャラクタ310-3が、デッキデータ146Cを構成するキャラクタとして指定されている。
【0140】
また、領域300Aにおける第1のキャラクタ310-1、第2のキャラクタ310-2、第3のキャラクタ310-3の配置関係(フォーメーション)も、デッキデータ146Cの1つである。図5の例では、画面の向かって右側から敵キャラクタが攻撃する場合を想定している。この場合、図5における第1のキャラクタ310-1のフォーメーションは「一列目の左側」、第2のキャラクタ310-2のフォーメーションは「二列目」、第3のキャラクタ310-3のフォーメーションは「一列目の右側」である。
【0141】
また、プレーヤは、領域300Bに表示された所有アイテムの何れか1つであるアイテムを指先でドラッグアンドドロップ操作し、領域300Aに配置されたキャラクタの上へ重畳配置させることにより、重畳先となったキャラクタへ当該アイテムを装備することができる。なお、「装備」は、「装着」、「合成」などと言い換えることもできる。図5の例では、武器アイテム311-4を第3のキャラクタ310-3に装備するというドラッグアンドドロップ操作の軌跡を円弧矢印で描いている。このような装備のデータもデッキデータ146Cの1つである。
【0142】
編成画面300の領域300Aにおけるデッキデータ146C(キャラクタや装備アイテムなどを含むアイテム、フォーメーションなど)は、端末装置20によって読み取られ、所定のフォーマットで端末装置20からサーバ装置10へと送信される。サーバ装置10は、プレーヤの端末装置20から受信したデッキデータ146Cを、当該プレーヤのユーザ情報146へ書き込む。
【0143】
この際、サーバ装置10は、プレーヤの所有アイテムリスト146Aに基づき、当該デッキデータ146Cを構成する各アイテム(キャラクタ、装備アイテムを含む)のパラメータを特定し、当該パラメータをゲームデータとしてデッキデータ146Cに追加する。その後、サーバ装置10は、ユーザ情報146に書き込まれたデッキデータ146C(ゲームデータ含む)に基づき、当該プレーヤがプレーする戦略シミュレーションゲームの自動演算データ148を生成して記憶部140に書き込む。自動演算データ148は、必要に応じて、サーバ装置10からプレーヤの端末装置20へ所定のフォーマットで送信される。なお、デッキデータ146Cのゲームデータには、基本的に、デッキデータ146C
を構成するアイテム(キャラクタ含む)の価値パラメータ(レベル、体力値など)が反映されるが、愛着度パラメータは基本的には反映されない。
【0144】
なお、図5の編成画面300においては、アイテム(キャラクタ、装備アイテムを含む)がカードとして表されているが、アイテム(キャラクタ、装備アイテムを含む)は、二次元又は三次元のオブジェクトとして表されてもよい。
【0145】
[4.4]ゲーム画面
次に、ゲーム画面について説明する。図6は、戦略シミュレーションゲームのゲーム画面400を示す図である。このゲーム画面400は、自動演算データ148に基づき表示される。このゲーム画面400の表示先は、プレーヤの端末装置20である。
【0146】
図6に示すとおり、ゲーム画面400には、オブジェクト空間の動画像が含まれる。オブジェクト空間には、前述したデッキデータ146Cを構成する複数のアイテム(ここでは第1のキャラクタ310-1、第2のキャラクタ310-2、第3のキャラクタ310-3、武器アイテム311-4)がデッキデータ146Cに従ったフォーメーションで配置される。図6の例では、オブジェクト空間には、第1のキャラクタ310-1、第2のキャラクタ310-2、第3のキャラクタ310-3が配置され、ゲーム画面400には、これらキャラクタの総合体力値を示すゲージ400Aが表示されている。
【0147】
オブジェクト空間における第2のキャラクタ310-2のフォーメーションは、「二列目」であり、ゲーム空間400における第1のキャラクタ310-1のフォーメーションは、「一列目の左側」であり、ゲーム空間400における第3のキャラクタ310-3のフォーメーションは、「一列目の右側」である。また、武器アイテム311-4の装備先は、第3のキャラクタ310-3である。
【0148】
そして、第1のキャラクタ310-1、第2のキャラクタ310-2、第3のキャラクタ310-3の行動(戦闘行動)には、各キャラクタに設定されたゲームパラメータ(価値パラメータ)が反映される。但し、武器アイテム311-4を装備した第3のキャラクタ311-3の戦闘行動には、第3のキャラクタ310-3のゲームパラメータ(価値パラメータ)だけでなく武器アイテム311-4のゲームパラメータ(価値パラメータ)も反映される。そして、ゲーム画面400において、第1のキャラクタ310-1、第2のキャラクタ310-2、第3のキャラクタ310-3は、ゲーム画面400の右側から攻撃してくる敵キャラクタ400-1、400-2に対して、順次に(例えばターン制で)戦闘行動を行う。なお、戦略シミュレーションゲームに係る処理自体は公知であるため、ここでの説明を省略する。
【0149】
[4.5]アイテム取引に係る要素
次に、処理部100においてアイテム取引に係る要素について説明する。
【0150】
前述したとおり、本実施形態のサーバ装置10は、プレーヤが自己の所有する所有アイテムの少なくとも1つを利用してプレーするゲームと、プレーヤが所有アイテムの少なくとも1つを対象として他者との間で行う取引と、を関連付けて実行する。
【0151】
サーバ装置10のアイテム管理部105は、ゲームにおける所有アイテムの価値を反映した価値パラメータと、所有アイテムについて行われたプレーヤのアイテム操作の有無又は頻度を反映した愛着度パラメータとを、所有アイテムごとに関連付けて管理する処理を行う(図4)。
【0152】
サーバ装置10のゲーム実行部106は、所有アイテムの中から選択された使用アイテ
ムを特定し、当該使用アイテムに関連付けられた価値パラメータを反映して、ゲームを実行する(図6)。
【0153】
サーバ装置10の更新部107は、所有アイテムについてプレーヤがアイテム操作を行った場合に、操作対象となった所有アイテムに関連付けられた愛着度パラメータを、更新する更新処理を実行する。
【0154】
サーバ装置10の情報生成部108は、所有アイテムに関連付けられた愛着度パラメータの状態をプレーヤへ通知するための通知情報を、生成する生成処理を実行する(図7)。
【0155】
サーバ装置10の受付部109は、所有アイテムから取引の対象となる取引アイテムを選択する選択入力と、取引アイテムに係る取引の実行指示とを、プレーヤから受け付ける(図7図8)。
【0156】
サーバ装置10の付加要素決定部110は、取引アイテムを対象とした取引によりプレーヤへ付与される付加要素を、取引アイテムに関連付けられた愛着度パラメータに基づき決定する(図9)。
【0157】
サーバ装置10の取引実行部111は、実行指示に応じて、取引アイテムの取引を実行するとともに、当該取引アイテムをプレーヤの所有アイテムから削除する処理と、決定された付加要素をプレーヤへ付与する処理とを実行する。
【0158】
ここで、「所有アイテム」には、何らかの機能を有したアイテム、何らかの機能を有したカード、所与のアルゴリズムで行動するキャラクタ、特に機能を有していないオブジェクト等が含まれてもよい。
【0159】
また、「ゲーム」には、アクションゲーム、アドベンチャーゲーム、ロールプレイングゲーム、パズルゲーム、カードゲーム、レースゲーム、シミュレーションゲーム、対戦ゲーム、格闘ゲーム、音楽ゲーム、参加型音楽鑑賞ゲームなどの各種のゲームが含まれる。但し、ここでは、戦略シミュレーションゲームを想定している。
【0160】
また、「他者」には、他のプレーヤ(NPC含む)やゲーム運営者が含まれる。また、「他者」には、他のプレーヤやゲーム運営者等がゲーム内又はゲーム外に開設した取引所(ショップなどと呼ばれることもある)などが含まれてもよい。但し、ここでは、ゲーム運営者を想定する。
【0161】
また、「取引」には、(i)プレーヤが自己の所有するアイテムをゲーム運営者へ譲渡し、譲渡対価としてゲーム運営者からプレーヤに対して他のアイテムが付与される取引(以下、「ゲーム運営者とのアイテム交換」という。)、(ii)プレーヤが自己の所有するアイテムをゲーム運営者へ譲渡し、譲渡対価としてゲーム運営者からプレーヤに対してゲーム内通貨が付与される取引(以下、「ゲーム運営者へのアイテム売却」という。)、(iii)プレーヤが自己の所有するアイテムを他のプレーヤへ譲渡し、譲渡対価として他のプレーヤから当該プレーヤに対して他のアイテムが付与される取引(以下、「他のプレーヤとのアイテム交換」という。)、(iv)プレーヤが自己の所有するアイテムを他のプレーヤへ譲渡し、譲渡対価として他のプレーヤからプレーヤに対してゲーム内通貨が付与される取引が含まれる(以下、「他のプレーヤへのアイテム売却」という。)。但し、ここでは、「ゲーム運営者とのアイテム交換」又は「ゲーム運営者へのアイテム売却」を想定する。
【0162】
また、「価値パラメータ」には、レアリティ、経験値、レベル、体力値等が含まれる。
【0163】
また、「アイテム操作」には、アイテムの参照、アイテムの取り扱い、アイテムについてのコストの支払い、アイテムの使用、アイテムのお気に入り登録等が含まれる。
【0164】
また、「通知情報」は、例えば、音出力、表示若しくは振動、又はこれらの組み合わせで表現される。また、表示される通知情報には、愛着度パラメータの大きさを示すマーク、愛着度パラメータについて所定の条件を満たしているアイテムを他のアイテムと区別するためのマーク、愛着度パラメータが一定以上のアイテムに関連するゲーム画像、愛着度パラメータが一定以上のアイテムを想起させる画像などが含まれる。
【0165】
また、「付加要素」には、取引アイテムとは異なるアイテム、取引アイテムとは異なるアイテムの獲得機会、イベント参加権、ゲーム内通貨などが含まれ、「付加要素」は、譲渡対価(報酬)という側面を有していてもよい。但し、ここでは、「付加要素」が譲渡対価(報酬)としてのゲーム内通貨又はアイテムである場合を想定する。
【0166】
[4.6]アイテム取引画面
以下、取引画面の一例について説明する。ここでは、アイテム取引として、「ゲーム運営者とのアイテム交換」又は「ゲーム運営者へのアイテム売却」を想定する。図7は、取引画面500を示す図である。取引画面500の表示先は、端末装置20である。
【0167】
サーバ装置10は、取引画面500を表示するためのデータをプレーヤの所有アイテムリスト146Aに基づき作成して、当該プレーヤの端末装置20へ送信する。端末装置20は、受信した当該データに基づき取引画面500を表示する。
【0168】
図7に示すとおり取引画面500には、プレーヤの所有アイテムの一覧が表示される領域500Bと、プレーヤが取引の対象となるアイテムを指定するための領域500Aとが含まれる。領域500Aには、売却の対象となるアイテムを指定するための領域500A-1と、交換の対象となるアイテムを指定するための領域500A-2とが配置される。
【0169】
例えば、プレーヤは、領域500Bに表示された所有アイテムの何れか1つであるアイテムを、指先でドラッグアンドドロップ操作して領域500A-1へ移動させることにより、当該アイテムを、売却の対象となるアイテムとして指定することができる。
【0170】
また、例えば、プレーヤは、領域500Bに表示された所有アイテムの何れか1つであるアイテムを、指先でドラッグアンドドロップ操作して領域500A-2へ移動させることにより、当該アイテムを、交換の対象となるアイテムとして指定することができる。
【0171】
ここで、領域500Bに表示された所有アイテムには、所有アイテムの愛着度パラメータが大きいほど多くのハートマークが付与されている。図7の例では、武器アイテム311-4には2つのハートマーク521(通知情報の一例)が付与されており、キャラクタ311-7には1つのハートマーク520(通知情報の一例)が付与されており、その他のアイテム311-1、311-2、311-3、311-5、311-6、311-8にはハートマーク(通知情報の一例)が付与されていない。よって、この例では、アイテム311-1、311-2、311-3、311-5、311-6、311-8の愛着度パラメータよりもキャラクタ311-7の方が愛着度パラメータの方が大きく、キャラクタ311-7の愛着度パラメータよりも武器アイテム311-4の愛着度パラメータの方が大きいことがわかる。
【0172】
従って、プレーヤは、所有アイテムに付与されたハートマークの個数により、当該所有
アイテムの愛着度パラメータの大きさを把握することができる。そして、プレーヤは、所有アイテムの愛着度パラメータの大きさを把握した上で、当該所有アイテムを取引の対象として指定するか否かの判断をすることができる。
【0173】
例えば、プレーヤが取引として「ゲーム運営者へのアイテム売却」を希望する場合、プレーヤがアイテム311-4を取引画面500の領域500A-1にドラッグアンドドロップすると、当該アイテム311-4を売却の対象として指定することができる。プレーヤが指定したアイテム311-4を特定するためのデータは、端末装置20からサーバ装置10へ送信される。サーバ装置10は、アイテム311-4のパラメータ(価値パラメータ、愛着度パラメータ)に応じて付加要素である買取価格を決定し、当該付加要素のデータを、端末装置20へ送信する。端末装置20は、受信したデータに基づき例えば図8に示すとおり確認画面600を表示する。
【0174】
また、例えば、プレーヤが取引として「ゲーム運営者とのアイテム交換」を希望する場合、プレーヤがアイテム311-4を取引画面500の領域500A-2にドラッグアンドドロップすると、当該アイテム311-4を交換の対象として指定することができる。プレーヤが指定したアイテム311-4を特定するためのデータは、端末装置20からサーバ装置10へ送信される。サーバ装置10は、アイテム311-4のパラメータ(価値パラメータ、愛着度パラメータ)に応じて付加要素であるアイテムを決定し、当該付加要素のデータを、端末装置20へ送信する。端末装置20は、受信したデータに基づき確認画面(不図示)を表示する。
【0175】
[4.7]確認画面
以下、取引として「ゲーム運営者へのアイテム売却」を想定し、図8の確認画面600について説明する。
【0176】
図8に示すとおり、確認画面600には、付加要素としてのゲーム内通貨の額(買取価格)を示す情報として、「今なら50コインで買取可能です」などのテキストイメージ622が配置される。これによって、プレーヤは、自己の所有するアイテム311-4と引き換えに獲得可能な付加要素の内容を確認することができる。
【0177】
また、図8に示すとおり、確認画面600には、アイテム311-4の愛着度パラメータに起因した付加要素(ここでは買取価格)の増加率を示す情報として、「買取価格50パーセント増額中!!」などのテキストイメージ623が配置される。これによって、プレーヤは、愛着度パラメータの付加要素(ここでは買取価格)への寄与度を確認することができる。
【0178】
また、図8に示すとおり、確認画面600には、取引(ここではゲーム運営者へのアイテム売却)の実行指示を入力するためのボタン624、取引(ここではゲーム運営者へのアイテム売却)のキャンセル指示を入力するためのボタン625なども配置される。
【0179】
プレーヤは、表示された付加要素(ここでは買取価格)に満足した場合には、ボタン624を指先でタップすることにより、取引(ここではゲーム運営者へのアイテム売却)の実行指示を、端末装置20へ入力することができる。入力された実行指示は、端末装置20を介してサーバ装置10へ送信される。サーバ装置10が実行指示を受付けると、サーバ装置10のアイテム管理部105は、付加要素(ここでは買取価格)に対応したゲーム内通貨を、プレーヤの所有アイテムリスト146Aに追加する。但し、サーバ装置10は、プレーヤの所有アイテムリスト146Aにゲーム内通貨を追加する代わりに、ユーザ情報146におけるプレーヤの口座にゲーム内通貨を入金してもよい。なお、ゲーム内通貨の口座管理についての技術は公知であるため、ここでの説明を省略する。
【0180】
一方、プレーヤは、表示された付加要素(ここでは買取価格)に満足しなかった場合には、ボタン635を指先でタップすることにより、取引(ここではゲーム運営者へのアイテム売却)のキャンセル指示を端末装置20へ入力することができる。端末装置20は、キャンセル指示を受付けると、端末装置20の表示画面を、確認画面(図8)から取引画面(図7)に移行させる。
【0181】
[4.8]価値パラメータを加味した付加要素の決定
本実施形態のサーバ装置10において、付加要素決定部110は、価値パラメータと、愛着度パラメータとに基づき、付加要素を決定する処理を実行する。
【0182】
ここで、「付加要素を決定する処理」には、所与の計算式に価値パラメータ及び愛着度パラメータを当てはめる処理や、価値パラメータ及び愛着度パラメータに付加要素を関連付けたテーブル(アイテムテーブル)を参照する処理などが含まれる。
【0183】
本実施形態によれば、付加要素には、所有アイテムについてのアイテム操作の有無又は頻度のみならず、所有アイテムの戦略シミュレーションゲームにおける価値が反映される。従って、プレーヤは、所有アイテムについてアイテム操作をするだけでなく、例えば所有アイテムを戦略シミュレーションゲームで積極的に使用して戦略シミュレーションゲームにおける価値を変化させることによっても、付加要素の変化に関与することができる。
【0184】
[4.9]アイテム買取価格の決定方法
以下、取引として「ゲーム運営者へのアイテム売却」を想定し、付加要素としてゲーム内通貨の額(買取価格)を決定する方法の具体例を説明する。図9は、アイテムの買取価格の決定方法の一例を示す図である。例えば、付加要素決定部110は、アイテムID「001」に対応するアイテムの買取価格を、当該アイテムの価値パラメータ及び愛着度パラメータに応じて例えば以下のとおり決定する。
【0185】
(i)先ず、付加要素決定部110は、当該アイテムのレアリティに応じた加算額「10コイン」と、レベルに応じた加算額「10コイン」と、当該アイテムの経験値に応じた加算額「10コイン」との和「30コイン」を、当該アイテムの標準価格として算出する。標準価格は、愛着度パラメータを加味しない買取価格(価値パラメータのみに基づく買取価格)のことである。
【0186】
(ii)次に、付加要素決定部110は、当該アイテムの愛着度パラメータに応じた増加率「100%」を当該標準価格「30コイン」に乗算することにより、増加額「30コイン」を算出する。
【0187】
(iii)次に、付加要素決定部110は、標準価格「30コイン」と増加額「30コイン」との和「60コイン」を、当該アイテムの買取価格として決定する。買取価格は、愛着度パラメータを加味した買取価格(価値パラメータ及び愛着度パラメータに基づく買取価格)である。
【0188】
なお、図9に示す例では、
レアリティが「高」である場合に買取価格の加算額を「10コイン」とし、
レアリティが「中」である場合に買取価格の加算額を「5コイン」とし、
レアリティが「低」である場合に、買取価格の加算額を「1コイン」としている。
【0189】
また、図9に示す例では、
レベルが「LV1」である場合に買取価格の加算額を「10コイン」とし、
レベルが「LV3」である場合に買取価格の加算額を「30コイン」としている。
【0190】
また、図9に示す例では、
経験値が「10」である場合に、買取価格の加算額を「10コイン」とし、
経験値が「5」である場合に、買取価格の加算額を「5コイン」としている。
【0191】
また、図9に示す例では、
愛着度パラメータが「10」である場合に、買取価格の増加率を100%とし、
愛着度パラメータが「3」である場合に、買取価格の増加率を30%とし、
愛着度パラメータが「7」である場合に、買取価格の増加率を70%としている。
【0192】
従って、図9において、アイテムID「001」に対応するアイテムは、レアリティが「高」、レベルが「LV1」、経験値が「10」、愛着度パラメータが「10」であるので、当該アイテムの買取価格は、(10+10+10)×(1+1)=60コインとなる。
【0193】
また、図9において、アイテムID「002」に対応するアイテムは、レアリティが「中」、レベルが「LV1」、経験値が「10」、愛着度パラメータが「10」であるので、当該アイテムの買取価格は、(5+10+10)×(1+0.3)=32コインとなる。
【0194】
また、アイテムID「010」に対応するアイテムは、レアリティが「低」、レベルが「LV3」、経験値が「5」、愛着度パラメータが「7」であるので、当該アイテムの買取価格は、(1+30+5)×(1+0.7)=61コインとなる。
【0195】
[4.10]愛着度パラメータに応じた付加要素の決定
本実施形態のサーバ装置10において、更新部107は、プレーヤが所有アイテムについてアイテム操作を行ったか否かを判定し、アイテム操作を行ったと判定した場合には、アイテム操作の内容に応じて、当該アイテム操作の対象となった所有アイテムに関連付けられた愛着度パラメータを更新する処理を実行する。
【0196】
本実施形態によれば、更新前後における愛着度パラメータの変化量がアイテム操作の内容に依存するので、プレーヤは、アイテム操作の内容を自ら選択することで、愛着度パラメータの変化量を、制御することが可能である。従って、プレーヤは、愛着度パラメータの変動に、積極的に関与することが可能である。
【0197】
例えば、更新部107は、端末装置20と協働して、所有アイテムリスト146Aに掲載された各所有アイテムについて以下の処理(i)、(ii)、(iii)を実行する。ここでは、アイテム操作として、「お気に入り登録」、「デッキデータへの追加」、「コストの支払い」の3つを想定する。
【0198】
(i)お気に入り登録された場合
更新部107は、端末装置20と協働して、プレーヤが所有アイテムをお気に入り登録したか否かを判定し、お気に入り登録した場合には、当該所有アイテムの愛着度パラメータを第1の所定値だけ加算する。ここで、「お気に入り登録」は、プレーヤが所有アイテムに対する愛着を表明する行為に相当する。プレーヤが端末装置20に対してアイテムの指定及びお気に入り登録する旨を入力すると、端末装置20からサーバ装置10へアイテムの指定及びその旨が通知される。端末装置20からサーバ装置10がアイテムの指定及びその旨の通知を受信すると、アイテム管理部105は、所有アイテムリスト146Aにおける該当アイテムの所与のフラグ(お気に入りフラグ)をオンする。一方、プレーヤが
端末装置20に対してお気に入り登録されたアイテムの指定及びお気に入り登録の抹消の旨を入力すると、端末装置20からサーバ装置10へアイテムの指定及びその旨が通知される。端末装置20からサーバ装置10がアイテムの指定及びその旨の通知を受信すると、アイテム管理部105は、所有アイテムリスト146Aにおける該当アイテムの所与のフラグ(お気に入りフラグ)をオフする。更新部107は、当該フラグの状態に基づき所有アイテムがお気に入り登録されているか否かの判定を行う。
【0199】
(ii)デッキデータへの追加がされた場合
更新部107は、端末装置20と協働して、プレーヤが所有アイテムをデッキデータ146Cに追加したか否か(領域300Aへ配置したか否か)を判定し、デッキデータ146Cに追加した(領域300Aへ配置した)場合には、当該所有アイテムの愛着度パラメータを、第2の所定値だけ加算する。第2の所定値は、例えば、第1の所定値よりも小さな値である。また、例えば、更新部107は、プレーヤが所有アイテムを領域300Aへ配置した後、再び領域300Bへ戻した場合であっても、愛着度パラメータを加算する。この場合、プレーヤが所有アイテムをデッキデータ146Cに追加するか否か迷った末に追加しなかった場合であっても、所有アイテムの愛着度パラメータが増加することとなる。
【0200】
(iii)コストの支払いがされた場合
更新部107は、端末装置20と協働して、プレーヤが所有アイテムについてコストの支払いを行ったか否かを判定し、コストの支払いを行った場合には、当該所有アイテムの愛着度パラメータを、支払ったコストの額に応じた値だけ加算する。よって、プレーヤが所有アイテムについて支払ったコストの額が高いほど、当該所有アイテムの愛着度パラメータが増加する。なお、プレーヤによるコストの支払いの有無は、ユーザ情報146におけるプレーヤの課金情報146B(例えば所有アイテムごとの課金履歴情報)に基づき判定することができる。なお、課金情報146Bの管理についての技術は公知であるため、ここでの説明を説明する。
【0201】
[4.11]付加要素の説明
本実施形態のサーバ装置10において、取引実行手段111は、上述したとおり、戦略シミュレーションゲームにおいて利用可能なゲーム内通貨及び戦略シミュレーションゲームにおいて利用可能なアイテムの少なくとも一方を、付加要素としてプレーヤへ付与する処理を実行する。
【0202】
例えば、取引として「ゲーム運営者へのアイテム売却」を想定した場合、取引実行手段111は、付加要素決定部110が当該プレーヤについて決定した額(買取価格)に相当するゲーム内通貨を、当該プレーヤの所有アイテムの1つとして当該プレーヤの所有アイテムリスト146Aに追加する。これによって、付加要素としてのゲーム内通貨がプレーヤに付与されたことになる。このゲーム内通貨は、例えば、戦略シミュレーションゲームにおいてプレーヤが自己の所有する武器アイテムやキャラクタを強化する際に利用することができる。なお、取引実行部111は、ゲーム内通貨をプレーヤの所有アイテムリスト146Aに追加する代わりに、プレーヤの口座(不図示)に書き込むこととしてもよい。
【0203】
ここで、「ゲーム内通貨」は、プレーヤが戦略シミュレーションゲームに関して他者(ゲーム運営者、他のプレーヤ)と取引を行うために用いられるゲーム媒体であって、ゲーム運営者が保証する通貨であってもよいし、国家や地域が保証する通貨であってもよい。但し、ここではゲーム運営者が保証するゲーム内通貨(ここでは「コイン」と称している。)を想定している。
【0204】
本実施形態によれば、プレーヤはアイテムの取引時にゲーム内通貨及び他のアイテムの
少なくとも一方を付加要素として取得することができる。
【0205】
[4.12]アイテム管理データに基づく付加要素の決定
本実施形態のサーバ装置10において、アイテム管理部105は、取引として「ゲーム運営者とのアイテム交換」を想定した場合に、価値パラメータ及び愛着度パラメータの組み合わせと、付加要素としてのアイテムとを関連付けたアイテム管理データ(ここでは、アイテムテーブルとする。)を、管理する処理を更に実行し、付加要素決定部110は、取引アイテムに関連付けられた価値パラメータ及び愛着度パラメータと、アイテムテーブルとに基づき、プレーヤに付与されるアイテムを付加要素として決定する処理を実行してもよい。
【0206】
ここで、「アイテムテーブル」は、価値パラメータ及び愛着度パラメータの組み合わせとアイテムとを関連付けたテーブル(図10)などである。
【0207】
本実施形態によれば、価値パラメータ及び愛着度パラメータの組み合わせと、付加要素としてのアイテムとが、アイテムテーブル(図10)として関連付けられるので、付加要素としてのアイテムを決定する際に複雑な演算を要しない。従って、本実施形態によれば、付加要素としてのアイテムを簡単かつ確実に決定することができる。
【0208】
[4.13]アイテム管理データに基づく排出確率の決定
ここでは、取引として「ゲーム運営者とのアイテム交換」を想定し、プレーヤに付与されるアイテムが抽選で決定される場合を想定する。
【0209】
先ず、アイテム管理部105は、付加要素としてのアイテムの候補と排出確率とを関連付けたアイテム管理データ(ここでは、「確率テーブル」という。)を管理する処理を実行する。一方、付加要素決定部110は、付加要素としてのアイテムの決定に当たり、取引アイテムに関連付けられた価値パラメータ及び愛着度パラメータに基づき、確率テーブルの排出確率を変更する処理を実行する。例えば、付加要素決定部110は、プレーヤからゲーム運営者へ引き渡されるアイテムの価値パラメータが大きいほど、確率テーブルに書き込まれた特定の候補(例えばレベルが一定以上の候補)の排出確率を高く設定し、プレーヤからゲーム運営者へ引き渡されるアイテムの愛着度パラメータが大きいほど、確率テーブルに書き込まれた特定の候補(例えばレアリティが一定以上の候補)の排出確率を高く設定する。そして、付加要素決定部110は、設定後の確率テーブルに基づく抽選処理により、プレーヤに付与されるアイテムの決定を行う。
【0210】
従って、プレーヤからゲーム運営者へ引き渡されるアイテムの価値パラメータ及び愛着度パラメータの組み合わせに応じた排出確率で、ゲーム運営者からプレーヤへアイテムが付与される。
【0211】
[4.14]アイテムテーブル
次に、取引として「ゲーム運営者とのアイテム交換」を想定した場合におけるアイテムテーブル(図10)を説明する。アイテムテーブルの格納先は、ゲーム情報144である。図10に示すとおり、アイテムテーブルには、レアリティ、レベル、経験値、愛着度パラメータの組み合わせと、当該組み合わせに適した付加要素である付加アイテムとが、関連付けて格納されている。付加アイテムは、アイテム取引の際に付加要素としてプレーヤに付与される。
【0212】
例えば、アイテムのレアリティが100通り、レベルが100通り、経験値が100通り、愛着度パラメータが100通りあったとすると、(100×100×100×100)通りの組み合わせが存在する。アイテムテーブル(図10)においては、それらの組み
合わせのそれぞれに付加アイテムが関連付けられる。
【0213】
以上のアイテムテーブルは、付加要素決定部110が付加要素としてのアイテム(付加アイテム)を決定する際に参照される。アイテムテーブルを用いれば、付加要素決定部110は、複雑な演算を要することなく、付加要素としてのアイテム(付加アイテム)を簡単かつ確実に決定することができる。
【0214】
なお、アイテムテーブルにおいては、必ずしも全ての組み合わせに互いに異なる付加アイテムが関連付けられている必要はなく、2以上の組み合わせに同一の付加アイテムが関連付けられてもよいことは言うまでもない。
【0215】
[4.15]付加アイテムの特性の設定
本実施形態のサーバ装置10において、付加要素決定部110は、例えば、取引として「ゲーム運営者とのアイテム交換」を想定した場合に、当該プレーヤが取引の対象として指定したアイテムの価値パラメータ及び愛着度パラメータの組み合わせに応じた特性を有するアイテムを、当該プレーヤに付与される付加要素(付加アイテム)として決定してもよい。
【0216】
本実施形態によれば、価値パラメータ及び愛着度パラメータの組み合わせに応じた特性を有するアイテムを、付加要素(付加アイテム)として決定することができる。
【0217】
例えば、付加要素決定部110は、当該プレーヤが取引の対象として指定したアイテムの価値パラメータが大きいほど付加要素としてのアイテム(付加アイテム)のレベルを高く設定したり、当該プレーヤが取引の対象として指定したアイテムの愛着度パラメータが大きいほど付加要素としてのアイテム(付加アイテム)のレアリティを高く設定したりしてもよい。
【0218】
[4.16]他のプレーヤに対する付加要素
本実施形態のサーバ装置10において、当該プレーヤとの間で取引を行う他者が戦略シミュレーションゲームをプレーする他のプレーヤである場合(すなわち、アイテム取引として、「他のプレーヤへのアイテム売却」又は「他のプレーヤとのアイテム交換」を想定した場合)に、取引実行手段111は、当該プレーヤに付与される付加要素を、他のプレーヤにも付与してもよい。
【0219】
本実施形態によれば、取引の相手方にも付加要素が付与されるので、取引の機会が増えるにつれて、各プレーヤに付加要素が付与される機会も増えることになる。よって、取引の促進が期待できる。
【0220】
なお、インターネットなどのネットワークを介して行われるアイテム売却や、インターネットなどのネットワークを介して行われるアイテム交換などの取引自体(買取価格の決定、交換アイテムの決定、他のプレーヤの選定)は、公知であるため、ここでの説明は省略する。
【0221】
例えば、取引として「他のプレーヤへのアイテム売却」を想定した場合、サーバ装置10は、通常のアイテム売却に係る処理に加えて、以下の処理(a)、(b)、(c)を実行する。
【0222】
(a)付加要素決定部110は、売却の対象となるアイテムのパラメータに応じて、付加要素としてのゲーム内通貨の額を決定する。
【0223】
(b)取引実行手段111は、取引(ここでは売却)に際し、買取価格(ゲーム内通貨の額)に対して付加要素を上乗せした額を、当該プレーヤへ付与する。
【0224】
(c)取引実行手段111は、取引(ここでは売却)に際し、買取価格(ゲーム内通貨の額)から付加要素を減算した額を、他のプレーヤから徴収する。
【0225】
一方、例えば、取引として「他のプレーヤとのアイテム交換」を想定した場合、サーバ装置10は、通常のアイテム交換に係る処理に加えて、以下の処理(d)、(e)、(f)を実行する。
【0226】
(d)付加要素決定部110は、当該プレーヤ及び他のプレーヤが交換の対象として指定した1対のアイテムのパラメータに応じて、付加要素としてのアイテムを決定する。
【0227】
(e)取引実行部111は、取引(ここでは交換)に際し、他のプレーヤが交換の対象として指定したアイテム及び付加要素を、当該プレーヤへ付与する。
【0228】
(f)取引実行部111は、取引(ここでは交換)に際し、当該プレーヤが交換の対象として指定したアイテム及び付加要素を、他のプレーヤへ付与する。
【0229】
[4.17]他のプレーヤとの関係構築
本実施形態のサーバ装置10において、取引として「他のプレーヤとのアイテム交換」又は「他のプレーヤへのアイテム売却」を想定した場合、当該プレーヤとの間で取引(交換又は売却)を行う他者は、戦略シミュレーションゲームをプレーする他のプレーヤであり、アイテム管理部105は、他のプレーヤが当該プレーヤと取引を行った場合に、当該プレーヤと他のプレーヤとを関連付けて管理する処理を、更に実行してもよい。
【0230】
本実施形態によれば、当該プレーヤが取引(交換又は売却)を行った場合に、当該プレーヤと取引の相手方たる他のプレーヤとが関連付けられるので、取引(交換又は売却)の機会が増えるにつれて、プレーヤ同士が関連付けられる機会も増えることになる。この場合、例えば、ゲーム管理部103は、互いに関連付けられたプレーヤ間のコミュニケーションを可能としたり、関連付けられたプレーヤの人数が多いプレーヤに対して特典を付与したりすることで、間接的に取引の活性化を図ることもできる。
【0231】
なお、アイテム管理部105は、当該プレーヤと他のプレーヤとの関連付けの情報を、例えば当該プレーヤのユーザ情報146に書き込むことで管理する。ゲーム管理部103は、定期的に又は必要に応じてユーザ情報146に書き込まれた関連付けの情報を参照し、関連付けに応じた処理(コミュニケーションの仲介、特典の付与など)を実行することができる。
【0232】
[4.18]愛着度パラメータの表示態様
本実施形態のサーバ装置10において、情報生成部108は、所有アイテムに関連付けられた愛着度パラメータに応じて、所有アイテムに係る通知情報の態様を設定してもよい。
【0233】
ここで、「通知情報の態様」には、所有アイテムの表示態様(色、明るさ、フォントなど)、所有アイテムの背景(背景の色、明るさ、柄など)などのデザインが含まれる。
【0234】
本実施形態によれば、プレーヤは、通知情報の態様に基づき愛着度パラメータの状態を把握することができる。よって、プレーヤは、愛着度パラメータの状態を把握した上で、取引を実行するか否かの判断を行うことができる。
【0235】
例えば、情報生成部108は、取引画面(図7)の領域500Bに配置される所有アイテムに対して、所有アイテムの愛着度パラメータが大きいほど多くのハートマーク(通知情報の一例)を付与する。図7の例では、武器アイテム311-4には2つのハートマーク521(通知情報の一例)が付与されており、キャラクタ311-7には1つのハートマーク520(通知情報の一例)が付与されており、その他のアイテム311-1、311-2、311-3、311-5、311-6、311-8にはハートマーク(通知情報の一例)が付与されていない。よって、この例では、アイテム311-1、311-2、311-3、311-5、311-6、311-8の愛着度パラメータよりもキャラクタ311-7の方が愛着度パラメータの方が大きく、キャラクタ311-7の愛着度パラメータよりも武器アイテム311-4の愛着度パラメータの方が大きい。
【0236】
従って、プレーヤは、取引画面(図7)上で所有アイテムに付与されたハートマーク(通知情報の一例)の個数により、当該所有アイテムの愛着度パラメータの大きさを把握することができる。そして、プレーヤは、所有アイテムの愛着度パラメータの大きさを把握した上で、当該所有アイテムを取引の対象として指定するか否かの判断をすることができる。
【0237】
[4.19]愛着度パラメータの数値表現
本実施形態のサーバ装置10において、情報生成部108は、所有アイテムに関連付けられた愛着度パラメータの数値情報を、通知情報として生成してもよい。
【0238】
本実施形態によれば、プレーヤは、通知情報としての数値情報に基づき愛着度パラメータを直接的に認識することができる。よって、プレーヤは、愛着度パラメータの数値を正確に把握した上で、取引を実行するか否かの判断を行うことができる。
【0239】
例えば、情報生成部108は、取引画面(図7)の領域500Bにおける所有アイテムの各々に、所有アイテムの愛着度パラメータの値を示す数値イメージを付与してもよい。
【0240】
[4.20]愛着度パラメータの具体例
本実施形態のサーバ装置10において、プレーヤによる所有アイテムのアイテム操作には、戦略シミュレーションゲームにおける所有アイテムの使用(例えばデッキデータ146Cへの追加)が含まれ、更新部107は、プレーヤによる所有アイテムの使用の有無又は使用頻度を、当該所有アイテムに関連付けられた愛着度パラメータに反映させる処理を、更新処理として実行する。
【0241】
本実施形態によれば、プレーヤが所有アイテムの使用(例えばデッキデータ146Cへの追加)をすることで、当該アイテムの愛着度パラメータを変化させることができる。例えば、アイテムの使用頻度に応じて当該アイテムの愛着度パラメータが大きくなる場合、プレーヤは、所有アイテムの使用頻度を高めることで当該所有アイテムの愛着度パラメータを向上させることができる。
【0242】
[4.21]課金による愛着度パラメータの変化
本実施形態のサーバ装置10において、当該プレーヤとの間で前記取引を行う他者は、戦略シミュレーションゲームの運営者であり、プレーヤによる所有アイテムのアイテム操作には、運営者に対する前記プレーヤのコストの支払いを条件として行われたアイテム操作が含まれ、更新部107は、プレーヤが運営者に支払ったコストを、当該所有アイテムに関連付けられた愛着度パラメータに反映させる処理を、更新処理として実行する。
【0243】
ここで、「コスト」には、ゲーム内通貨が含まれる。「ゲーム内通貨」は、プレーヤが
戦略シミュレーションゲーム内で他者(ゲーム運営者、他のプレーヤ)と取引を行うために用いられるゲーム媒体であって、ゲーム運営者が保証する通貨であってもよいし、国家や地域が保証する通貨であってもよい。
【0244】
本実施形態によれば、プレーヤが所有アイテムについてコストの支払いをすることで、当該所有アイテムの愛着度パラメータを変化させることができる。
【0245】
例えば、サーバ装置10は、当該プレーヤからゲーム運営者に対するコスト(ゲーム内通貨)の支払いを条件として、プレーヤの所有アイテムの1つであるキャラクタのコスチューム(外観)を変更する。ここで、コスチュームの変更は、キャラクタの外観上の変化であって、キャラクタの価値パラメータに変化を来たすものではない。
【0246】
そして、更新部107は、プレーヤの当該キャラクタのコスチューム(外観)が変更されたか否かを監視し、変更された場合に、その変更のためにプレーヤがゲーム運営者に支払ったコスト(ゲーム内通貨)の額を課金情報146Bに基づき特定し、当該キャラクタの愛着度パラメータを、当該コストの額に応じて増加させる。
【0247】
従って、コスチュームの変更は、キャラクタの価値パラメータに変化を来たさないものの、キャラクタの愛着度パラメータに変化を来たすことになる。従って、プレーヤは、当該キャラクタのコスチューム変更の頻度を増やすことで、当該キャラクタの愛着度パラメータを向上させることができる。
【0248】
[4.22]お気に入り登録による愛着度パラメータの変化
本実施形態のサーバ装置10において、当該プレーヤによる当該所有アイテムのアイテム操作には、当該プレーヤによる当該所有アイテムへの愛着表明に関連付けられた操作が含まれ、更新部107は、当該プレーヤによる当該所有アイテムへの愛着表明に関連付けられた操作の有無を、当該所有アイテムに関連付けられた愛着度パラメータに反映させる処理を、更新処理として実行する。
【0249】
ここで、「愛着表明に関連付けられた操作」には、いわゆるお気に入り登録が含まれる。
【0250】
本実施形態によれば、プレーヤが所有アイテムについて愛着表明に関連付けられた操作をすることで、当該アイテムの愛着度パラメータを変化させることができる。例えば、お気に入り登録されたアイテムの愛着度パラメータがお気に入り登録されていないアイテムの愛着度パラメータより大きく設定される場合、プレーヤは、所有アイテムをお気に入り登録するだけで、当該アイテムの愛着度パラメータを簡単に向上させることができる。
【0251】
ここで、お気に入り登録は、例えば、プレーヤが所有アイテムに対する愛着を表明する行為に相当する。プレーヤが端末装置20に対してアイテムの指定及びお気に入り登録する旨を入力すると、端末装置20からサーバ装置10へアイテムの指定及びその旨が通知される。端末装置20からサーバ装置10がアイテムの指定及びその旨の通知を受信すると、アイテム管理部105は、所有アイテムリスト146Aにおける該当アイテムの所与のフラグ(お気に入りフラグ)をオンする。一方、プレーヤが端末装置20に対してお気に入り登録されたアイテムの指定及びお気に入り登録の抹消の旨を入力すると、端末装置20からサーバ装置10へアイテムの指定及びその旨が通知される。端末装置20からサーバ装置10がアイテムの指定及びその旨の通知を受信すると、アイテム管理部105は、所有アイテムリスト146Aにおける該当アイテムの所与のフラグ(お気に入りフラグ)をオフする。よって、更新部107は、当該フラグの状態に基づき所有アイテムがお気に入り登録されているか否かの判定を行うことができる。
【0252】
[4.23]付加要素の確認表示
本実施形態のサーバ装置10において、情報生成部108は、上述したとおり、付加要素の決定から取引の実行指示が入力されるまでの期間に付加要素をプレーヤへ提示するための提示情報を更に生成する。
【0253】
本実施形態によれば、実行指示の入力前にプレーヤに付加要素が提示されるので、プレーヤは、提示された付加要素を確認した上で、実行指示の入力の有無を決定することができる。
【0254】
図8に示したのは、提示情報としての確認画面600である。確認画面600には、買取価格を示す情報として「今なら50コインで買取可能です」などのテキストイメージ622が配置される。また、確認画面600には、愛着度パラメータに基づく増加率を示す情報として「買取価格50パーセント増額中!!」などのテキストイメージ623が配置される。これらのテキストイメージ622、623が提示情報の一例である。これらの提示情報によれば、付加要素である買取価格「50コイン」と、標準価格「50コイン」を基準とした付加要素の増加率「50%」とを、それぞれプレーヤが確認することが可能である。
【0255】
[4.24]付加要素の確認表示
本実施形態のサーバ装置10において、情報生成部108は、愛着度パラメータに基づき所有アイテムから表示アイテムを選択し、選択した表示アイテムに関連した戦略シミュレーションゲームの画像を、通知情報として生成してもよい。
【0256】
本実施形態によれば、選択されたアイテムに関連した戦略シミュレーションゲームの画像がプレーヤに通知情報として通知される。よって、プレーヤは、愛着度パラメータの状態を、戦略シミュレーションゲームの画像を介して間接的に把握することができる。例えば、プレーヤの或る所有アイテムの愛着度パラメータが閾値を越えた場合に、当該アイテムの獲得シーンの映像をプレーヤに通知したならば、当該アイテムを獲得したときの状況をプレーヤに想起させることができるので、当該アイテムを手放すか否かの見直しの契機をプレーヤに与えることができる。
【0257】
例えば、情報生成部108は、以下の処理(i)、(ii)、(iii)、(iv)、(v)を実行する。
【0258】
(i)情報生成部108は、戦略シミュレーションゲームにおいて敵キャラクタとの対戦が終了する度に、当該対戦のシーン(動画像)を再現するために必要なプレーデータを、当該対戦に用いられたデッキデータ146Cに対応付けて、当該プレーヤのユーザ情報146に保存する。
【0259】
(ii)情報生成部108は、当該プレーヤの所有アイテムリスト146Aを定期的に又は必要に応じて参照し、愛着度パラメータが最も高い1つの所有アイテムを特定する。
【0260】
(iii)情報生成部108は、当該プレーヤのユーザ情報146を参照し、当該所有アイテムが使用された1又は複数の対戦を特定する。
【0261】
(iv)情報生成部108は、特定した対戦のプレーデータに基づき、当該対戦のシーンを写した動画像を生成する。
【0262】
(v)情報生成部108は、動画像のデータを、当該プレーヤの端末装置20へ所与のフ
ォーマットで送信する。端末装置20は、動画像のデータを受信すると、当該動画像のデータに基づき当該対戦のシーンを写した動画像を再生する。
【0263】
[4.25]フロー
次に、サーバ装置10のアイテム取引に係る処理のフローチャートについて説明する。図11は、サーバ装置10のアイテム取引に係る処理のフローチャートである。なお、このフローチャートは、複数のプレーヤ(すなわち複数の端末装置20のユーザ)の各々について実行される。また、ここでは、戦略シミュレーションの合間に、アイテム取引として「ゲーム運営者へのアイテム売却」又は「ゲーム運営者とのアイテム交換」が行われる場合を想定する。
【0264】
先ず、サーバ装置10は、端末装置20に対するゲーム画面の表示を開始する(S11)。
【0265】
次に、サーバ装置10は、端末装置20から対戦要求を受信したか否かを判定し(S12)、対戦要求を受信した場合(S12Y)には、対戦に係る処理(S13~S18)へ移行し、そうでない場合(S12N)には、対戦に係る処理(S13~S18)をスキップしてアイテム操作の判定処理(S19)に移行する。
【0266】
次に、サーバ装置10は、端末装置20のユーザであるプレーヤの所有アイテムリスト146Aに基づき生成された編成画面を、当該端末装置20へ表示させる(S13)。プレーヤは、端末装置20に表示された編成画面上でデッキデータ146Cを生成する。生成されたデッキデータ146Cは、端末装置20からサーバ装置10へ送信される。
【0267】
次に、サーバ装置10は、端末装置20からデッキデータ146Cを受信したか否かを判定する(S14)。サーバ装置10は、デッキデータ146Cを受信した場合には(S14Y)次の処理(S15)へ移行し、そうでない場合(S14N)には待機する。
【0268】
次に、サーバ装置10は、受信したデッキデータ146Cに含まれるアイテム(キャラクタ含む)の価値パラメータ(レアリティ、経験値、レベル、体力値など)に基づき戦略シミュレーションゲームの自動演算データ148を生成して端末装置20に表示させる対戦処理を、実行する(S15)。
【0269】
次に、サーバ装置10は、対戦処理が終了したか否かを判定し(S16)、終了した場合(S16Y)には次の更新処理(S17)へ移行し、そうでない場合(S16N)には待機する。
【0270】
次に、サーバ装置10は、所有アイテムリスト146Aにおけるアイテム(キャラクタ含む)の価値パラメータを、対戦の結果に応じて更新する(S17)。例えば、サーバ装置10は、プレーヤが勝利した場合には、価値パラメータである経験値をアップしたり、価値パラメータである体力値を回復させたりする。
【0271】
次に、サーバ装置10は、所有アイテムリスト146Aにおけるアイテム(キャラクタ含む)の愛着度パラメータの更新処理を実行する(S18)。例えば、サーバ装置10は、「対戦」に係るアイテム操作(デッキデータへの追加など)に対応する増加量が予め「1」と決められている場合には、本ステップの更新処理において、対戦に使用された1又は複数のアイテム(キャラクタ含む)の愛着度パラメータを、「1」だけアップする。
【0272】
次に、サーバ装置10は、対戦以外のアイテム操作(お気に入り登録など)が行われたか否かを判定する(S19)。アイテム操作が行われた場合に(S19Y)、サーバ装置
10は、アイテムリストにおけるアイテムの愛着度パラメータの更新処理(S20)を実行し、そうでない場合には(S19N)、当該更新処理(S20)を実行せずに取引要求の判定処理(S21)に移行する。例えば、サーバ装置10は、お気に入り登録に係るアイテム操作が行われ、お気に入り登録に係るアイテム操作に対応する増加量が予め「2」と決められている場合には、本ステップの更新処理において愛着度パラメータを「2」だけアップする。
【0273】
次に、サーバ装置10は、端末装置20から取引要求を受信したか否かを判定する(S21)。サーバ装置10は、取引要求を受信した場合には(S21Y)取引に係る処理(S22~S27)に移行し、そうでない場合には(S21N)取引に係る処理(S22~S27)をスキップして終了判定処理(S28)に移行する。
【0274】
次に、サーバ装置10は、端末装置20のユーザであるプレーヤの所有アイテムリスト146Aを参照し、所有アイテムリスト146Aに含まれる各アイテムの愛着度パラメータに基づき、当該プレーヤに対する通知情報を生成する(S22)。
【0275】
次に、サーバ装置10は、生成した通知情報を端末装置20へ送信する(S23)。端末装置20は、通知情報をプレーヤに対して音や画像により通知する。端末装置20のユーザであるプレーヤは、通知された通知情報に基づき取引アイテムの選択操作を行う。プレーヤが選択操作を行うと、その旨が端末装置20からサーバ装置10へ送信される。
【0276】
次に、サーバ装置10は、端末装置20のユーザであるプレーヤから取引アイテムの選択操作が入力されたか否かを判定し(S24)、入力された場合には(S24Y)、次の処理(S25)に移行し、そうでない場合には(S24N)待機する。
【0277】
次に、サーバ装置10は、所有アイテムリスト146Aにおける取引アイテムの価値パラメータ及び愛着度パラメータを参照し、これらのパラメータに基づき付加要素を決定する処理を実行する(S25)。
【0278】
次に、サーバ装置10は、決定した付加要素を示すデータを端末装置20へ送信する。データを受信した端末装置20は、付加要素をプレーヤに通知する。プレーヤは、通知された付加要素を確認した上で、必要に応じて取引の実行指示を端末装置20へ入力する。実行指示が入力されると、端末装置20は、その旨をサーバ装置10へ送信する。サーバ装置10は、取引の実行指示が入力されたか否かを判定し(S26)、実行指示が入力された場合には(S26Y)次の処理(S27)へ移行し、そうでない場合には(S26N)待機する。
【0279】
次に、サーバ装置10は、取引を実行し、取引アイテムをプレーヤの所有アイテムリスト146Aから削除し、付加要素をプレーヤへ付与する処理を実行する(S27)。付加要素がアイテムである場合、サーバ装置10は、当該アイテムをプレーヤの所有アイテムリスト146Aへ追加する。
【0280】
次に、サーバ装置10は、端末装置20から戦略シミュレーションゲームの終了指示を受信したか否かを判定し(S28)、受信した場合には(S28Y)、フローを終了し、そうでない場合(S28N)には、当初の判定処理(S11)へ移行する。
【0281】
なお、以上のフローにおいて、可能な範囲内でステップの入れ替えをすることが可能である。また、以上のフローにおいて、可能な範囲内でステップの省略をすることも可能である。
【0282】
[5]実施形態の作用効果
以上のように、本実施形態によれば、戦略シミュレーションゲームにおける利用価値が低く使用可能性の低い所有アイテム(例えばカード)であっても、その取引の際に、所与の条件に基づく付加要素をプレーヤへ付与することで、所有アイテムの取り扱いに係るプレーヤの興趣性を高めることができる。更に、本実施形態によれば、付加要素を決定するパラメータとして機能する愛着度パラメータの状態が通知情報(図7のハートマーク521、520など)としてプレーヤに通知されるため、プレーヤは、所有アイテムに関連つけられた愛着度パラメータの状態を把握した上で、所有アイテムの中から適切な取引アイテムを選択して取引の実行指示を行うことができる。これにより、アイテムを用いた戦略シミュレーションゲーム及びアイテムの取引を活性化することが可能である。
【0283】
[6]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0284】
また、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置20に提供してもよい。つまり、サーバ装置10の機能の一部又は全部は、端末装置20の側に搭載されてもよい。また、サーバ装置10の処理部100の機能分担についても上記したものに限定されることはない。
【0285】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0286】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0287】
10 … サーバ装置
20 … 端末装置
100 … 処理部
101 … 通信制御部
102 … Web処理部
103 … ゲーム管理部
104 … アイテム合成処理部
105 … アイテム管理部
120 … 入力部
130 … 表示部
140 … 記憶部
142 … 主記憶部
144 … ゲーム情報
146 … ユーザ情報
146A … 所有アイテムリスト
146B … 課金情報
146C … デッキデータ
148 … 自動演算データ
180 … 情報記憶媒体
196 … 通信部
106 … ゲーム実行部
107 … 更新部
108 … 情報生成部
109 … 受付部
110 … 付加要素決定部
111 … 取引実行部
200 … 処理部
210 … 通信制御部
211 … Webブラウザ
12 … ゲーム処理部
213 … 表示制御部
214 … ゲーム画面制御部
220 … 描画部
230 … 音処理部
260 … 入力部
262 … 検出部
270 … 記憶部
271 … 主記憶部
272 … 画像バッファ
80 … 情報記憶媒体
290 … 表示部
292 … 音出力部
296 … 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11