IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 積水化学工業株式会社の特許一覧 ▶ 国立大学法人大阪大学の特許一覧

<>
  • 特許-受圧構造体 図1
  • 特許-受圧構造体 図2
  • 特許-受圧構造体 図3
  • 特許-受圧構造体 図4
  • 特許-受圧構造体 図5
  • 特許-受圧構造体 図6
  • 特許-受圧構造体 図7
  • 特許-受圧構造体 図8
  • 特許-受圧構造体 図9
  • 特許-受圧構造体 図10
  • 特許-受圧構造体 図11
  • 特許-受圧構造体 図12
  • 特許-受圧構造体 図13
  • 特許-受圧構造体 図14
  • 特許-受圧構造体 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-03
(45)【発行日】2022-02-14
(54)【発明の名称】受圧構造体
(51)【国際特許分類】
   E02D 17/20 20060101AFI20220204BHJP
   E02D 5/80 20060101ALI20220204BHJP
   G01L 1/00 20060101ALI20220204BHJP
   G01L 1/25 20060101ALI20220204BHJP
   G01N 23/205 20180101ALI20220204BHJP
【FI】
E02D17/20 103H
E02D17/20 106
E02D5/80 Z
G01L1/00 B
G01L1/25
G01N23/205
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018015345
(22)【出願日】2018-01-31
(65)【公開番号】P2018123671
(43)【公開日】2018-08-09
【審査請求日】2020-10-14
(31)【優先権主張番号】P 2017018417
(32)【優先日】2017-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504176911
【氏名又は名称】国立大学法人大阪大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】刈茅 孝一
(72)【発明者】
【氏名】井上 宏夫
(72)【発明者】
【氏名】木下 健生
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 敏郎
(72)【発明者】
【氏名】堤 成一郎
(72)【発明者】
【氏名】寺澤 広基
【審査官】皆藤 彰吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-084581(JP,A)
【文献】特開2016-148141(JP,A)
【文献】特開2008-070205(JP,A)
【文献】登録実用新案第3128065(JP,U)
【文献】特開2011-075277(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 17/20
E02D 5/80
G01L 1/00
G01L 1/25
G01N 23/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
法面に設置される受圧構造体であって、
前記法面側に配置される本体部と、
前記本体部の内部を貫通するようにして配置されるアンカと、
前記本体部の上方に配置され前記アンカからの圧力を受ける支圧部と、
前記支圧部の上方に配置され前記アンカを固定する固定部と、
前記固定部と前記支圧部との間に配置される応力測定部と、を備え、
前記応力測定部は、降伏応力が100MPa以上の金属材料で形成され、
前記応力測定部は、表面粗度がRa100以下でありX線分析を可能とする分析部を少なくとも一部に有し、
前記応力測定部は、平均結晶粒径が1~30μmである、
受圧構造体。
【請求項2】
前記応力測定部は、柱状であり、
前記アンカの長手方向に対して垂直な前記応力測定部の断面積と前記応力測定部の弾性限界応力の積は、前記長手方向に対して垂直な前記アンカの断面積と前記アンカの弾性限界応力との積以上である、
請求項1に記載の受圧構造体。
【請求項3】
前記応力測定部は、2つ以上の部材によって形成されており、
前記アンカの側方から着脱可能である、
請求項1または2に記載の受圧構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、法面の崩壊または地滑りの発生を防止するために法面に設置される受圧構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
法面の崩壊または地滑りの発生を防止するための構造体として、法面上に受圧板を設置し、受圧板によって法面を押さえ込む受圧構造体が広く採用されている(例えば、特許文献1参照。)
詳細には、法面には、滑り線を越えて岩盤にまで達する採掘穴が形成されており、受圧板には、貫通孔が形成されている。貫通孔および採掘穴にアンカが配置されており、アンカの引張り強さを利用して受圧板によって法面が押さえ込まれ、地滑り活動力に対抗している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-184094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、受圧構造体を設置した後にアンカが正常に機能しているかどうかは外観から判断できない。そのため、一般的にリフトオフ試験によってアンカの健全性評価指標である残存緊張力が評価されているが、コストが高く簡単に行うことができなかった。
【0005】
本発明は、簡易に検査を行うことが可能な受圧構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る受圧構造体は、法面に設置される受圧構造体であって、本体部と、アンカと、支圧部と、固定部と、応力測定部と、を備える。本体部は、法面側に配置される。アンカは、本体部の内部を貫通するようにして配置される。支圧部は、本体部の上方に配置されアンカからの圧力を受ける。固定部は、支圧部の上方に配置されアンカを固定する。応力測定部は、固定部と支圧部との間に配置される。応力測定部は、降伏応力が100MPa以上の金属材料で形成されている。応力測定部は、表面粗度がRa100以下でありX線分析を可能とする分析部を少なくとも一部に有する。応力測定部は、平均結晶粒径が1~30μmである。
【0007】
ここで、アンカ力(数100kN)より設定される所定の降伏点を有する金属より構成される応力測定部の弾性変形領域においてX線回折を用いることによって、歪みの状態からアンカの応力状況を特定できる。
【0008】
すなわち、アンカの引張り力によって圧縮応力が応力測定部に作用し応力測定部に歪みが生じ、この歪みをX線回折で検出することによって、間接的にアンカの残存緊張力を評価することができる。
【0009】
このため、リフトオフ試験を用いずに簡易にアンカの応力状況を特定することができる。
【0010】
また、固定部と支圧部の間に応力測定部が設けられており、応力測定部の位置が明確であるため、測定ターゲットを決め易く測定し易い。
【0011】
応力測定部の全体が固定部によって支圧部に押し付けられているため、負担する応力の絶対値が大きくなり、測定精度を高めることができる。
【0012】
上方に固定部が設けられ且つ下方に支圧部が設けられているため、応力測定部に水が溜まらず腐食し難い。
【0014】
応力測定部の結晶粒径の平均が1~30μmであることにより、より適切に残存緊張力を評価し、アンカの応力状況を特定することができる。
【0015】
の発明に係る受圧構造体は、第1の発明に係る受圧構造体であって、応力測定部は、柱状である。アンカの長手方向に対して垂直な応力測定部の断面積と応力測定部の弾性限界応力の積は、長手方向に対して垂直なアンカの断面積とアンカの弾性限界応力との積以上である。
【0016】
このような関係を有するような形状と材料によって応力測定部を設計することができる。
【0017】
の発明に係る受圧構造体は、第1または第2の発明に係る受圧構造体であって、応力測定部は、2つ以上の部材によって形成されており、アンカの側方から着脱可能である。
【0018】
これにより、応力測定部の交換をする場合、もしくは受圧構造体に後付する場合に作業を行い易くすることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡易に検査を行うことが可能な受圧構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る実施の形態の受圧構造体を示す斜視図。
図2】(a)図1のAA´間の矢示断面図、(b)図2(a)のBB´間の矢示断面図。
図3図1の受圧構造体の受圧板2の分解斜視図。
図4図1の受圧構造体におけるアンカの状態を判断するためにX線を用いた支圧板の応力測定を行っている状態を示す模式図。
図5】実施例における受圧構造体の構成を示す斜視図。
図6】(a)第2測定箇所においてZ軸方向に生じる応力を示す図、(b)第1測定箇所においてZ軸方向に生じる応力を示す図。
図7】(a)600kNの緊張力を導入した場合に第1測定箇所においてZ軸方向に生じる応力を示す図、(b)1200kNの緊張力を導入した場合に第1測定箇所においてZ軸方向に生じる応力を示す図。
図8】600kNまたは1200kNの緊張力を導入した場合に第1測定箇所においてZ軸方向に生じる応力を示す図。
図9】導入する緊張力を変化させた場合におけるZ軸方向に生じる応力を示す図。
図10】板厚を変化させた場合におけるZ軸方向に生じる応力を示す図。
図11】(a)本発明に係る実施の形態の変形例の応力測定部を用いた受圧構造体を示す側面模式図、(b)図11(a)の応力測定部の第1部材を示す平面図、(c)図11(a)の応力測定部の第2部材を示す平面図。
図12】(a)図11(b)の第1部材を示す斜視図、(b)図11(c)の第2部材を示す斜視図。
図13】本発明に係る実施の形態の変形例の受圧構造体を示す斜視図。
図14図13の受圧構造体に応力測定部を配置する動作を説明するための斜視図。
図15】(a)~(c)図13の受圧構造体に応力測定部を配置する動作を説明するための側面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の受圧構造体について図面を参照しながら説明する。
(受圧構造体1の概要)
図1は、本発明に係る実施の形態の受圧構造体1を示す斜視図である。図2(a)は、図1のAA´間の矢示断面図であり、法面に設置した状態を示す図である。
【0022】
本実施の形態の受圧構造体1は、図1に示すように、主に受圧板2と、アンカ3と、支圧板4と、ナット部材5(固定部の一例)と、応力測定部6と、を備える。
【0023】
受圧板2は、図2(a)に示すように、傾斜地の法面10に設置される。受圧板2には、貫通孔が形成されている。アンカ3は、受圧板2の貫通孔を介して法面10に挿し込まれている。
【0024】
支圧板4は、受圧板2の上面に載置されており、アンカ3に挿通されている。応力測定部6は、支圧板4の上面4sに載置されており、アンカ3の応力状況の検査が行われる。ナット部材5は、応力測定部6の上面6bに配置されており、アンカ3に螺合し、上方から応力測定部6を介して支圧板4を受圧板2に押え付ける。
【0025】
(受圧板2)
受圧板2は、第1受圧部材21と、第2受圧部材22とを有する。図3は、受圧板2の分解図である。
【0026】
第1受圧部材21は、図2(a)に示すように、法面10に接触して配置される。第1受圧部材21は、図3に示すように、底板211と、枠体212と、補強部材213と、鉄筋コンクリート部材214と、天板215と、を有する。
【0027】
底板211は、矩形の板状部材であって法面10に載置される。また、底板211は、ガラス長繊維強化プラスチック発砲体(Fiber reinforced Foamed Urethane:FFU、以下FFUと呼ぶ。)によって形成されている。
【0028】
枠体212は、4辺の棒状部材がつながって形成された平面視において矩形状の部材であり、FFUから形成されている。枠体212は、対向且つ並行して配置された2つの辺からなる組を2組有する。枠体212は、底板211の上側に配置されている。補強部材213は、2つの棒状部材213b、213cが互いに垂直に交わって形成されており、枠体212の内側に配置されている。補強部材213は、FFUによって形成されている。棒状部材213bは、枠体212の一方の組の2辺の中央に、その2辺と平行に配置されている。棒状部材213cは、枠体212の他方の組の2辺の中央に、その2辺と平行に配置されている。補強部材213によって枠体212の内側の空間は4つの直方体状の空間に区切られている。補強部材213の棒状部材213bと棒状部材213cが交わる部分には、上下方向に貫通孔213aが形成されている。なお、図には示していないが、底板211にも、貫通孔213aに対応する位置に貫通孔211a(図2(a)参照)が形成されている。
【0029】
鉄筋コンクリート部材214は、4つの直方体状に空間のそれぞれに配置されている。鉄筋コンクリート部材214は、格子状に配置された鉄筋部材の周囲にモルタルまたはコンクリートが充填されることによって形成されている。
【0030】
天板215は、矩形の板状部材であって、FFUによって形成されている。天板215は、枠体212の上側に配置される。天板215の外形は、枠体212の外形と一致するように形成されている。また、天板215には、貫通孔213aに対応する位置に、貫通孔215aが形成されている。
【0031】
第2受圧部材22は、平面視において十字形状であって、FFUによって形成されている。第2受圧部材22は、側面視において端から中央に向かって高さが高くなるように階段状に形成されている。第2受圧部材22は、その中央部分に、上下方向に貫通孔22aが形成されている。第2受圧部材22は、第1積層部221と、第2積層部222と、受圧ヘッド223とを有する。下から順に、第1積層部221、第2積層部222、および受圧ヘッド223の順に積層されており、貫通孔22aは、受圧ヘッド223、第1積層部221、および第2積層部222を貫いて形成されている。
【0032】
第1積層部221は、平面視において十字形状に形成された板状部材である。第1積層部221は、貫通孔22aが形成されている中央部分から4方向に板状部材が突出した形状である。第1積層部221は、天板215上に配置されている。
【0033】
第2積層部222は、平面視において十字形状に形成された板状部材である。第2積層部222は、第1積層部221の十字形状と対応するように第1積層部221の上側に配置されている。第2積層部222は、第1積層部221と同様の形状であるが、貫通孔22aが形成されている中央部分から板状部材が突出している長さが第1積層部221よりも短く形成されている。
【0034】
受圧ヘッド223は、矩形の板状の部材であり、第2積層部222の中央部の上側に配置されている。受圧ヘッド223は、第1積層部221の中央部分と第2積層部222の中央部分と同様の形状である。
【0035】
受圧板2の貫通孔2aは、図2(a)に示すように、底板211の貫通孔211a、補強部材213の貫通孔213a、天板215の貫通孔215a、第2受圧部材22の貫通孔22aから形成されている。
【0036】
(アンカ3)
法面10には、図2(a)に示すように、滑り線11を越えて岩盤12に達する採掘穴13が形成されている。アンカ3は、受圧板2の貫通孔2aを介して採掘穴13に挿通されている。アンカ3の地中側の端は、セメント等のグラウト材14によって固定されている。アンカ3の受圧板2側の端には、ネジ加工が施されている。このネジ加工の部分に、後述するナット部材5が螺合されている。
【0037】
(支圧板4、ナット部材5、応力測定部6)
支圧板4は、金属材料で形成されており、図1および図2(a)に示すように、受圧板2の上面に載置されている。詳しくは、支圧板4は、受圧板2の受圧ヘッド223の上面に配置されている。支圧板4には、図2に示すように、貫通孔22aに対応する位置に貫通孔4aが形成されている。支圧板4の貫通孔4aには、アンカ3が挿通している。
【0038】
応力測定部6は、支圧板4の上面4sに載置されている。応力測定部6は、外形が円柱状であり、その底面が支圧板4の上面4sに接触し、その軸が支圧板4の上面4s(法面10ともいえる)に対して略垂直になるように配置されている。応力測定部6には、貫通孔4aに対応する位置に貫通孔6aが形成されている。応力測定部6の貫通孔6aには、アンカ3が挿通している。応力測定部6は、その軸がアンカ3の長手方向に沿うように配置されているともいえる。
【0039】
ナット部材5は、応力測定部6の上面6bに配置されている。ナット部材5は、アンカ3の上端のネジ加工の部分に螺合されている。ナット部材5を締めることによって、支圧板4は上方からナット部材5によって応力測定部6を介して受圧板2に押えつけられ、受圧板2は法面10を押え込む。
【0040】
応力測定部6は、降伏応力が100MPa以上の金属材料で形成されている。ナット部材5による応力測定部6の締め付け力は、応力測定部6の変形が弾性変形領域以内となる大きさに設定されている。また、応力測定部6の平均結晶粒径は1μm以上30μm以内であることが好ましい。
【0041】
なお、応力測定部6は、降伏応力が500MPa以上の金属材料で形成されている方がより好ましい。降伏強度に関して、Pbが5MPaであり、Alが60~80Pa、真鍮が200~300Pa、鉄が300~400Paであるため、支圧板4としては、真鍮、鉄を主とする金属板が好ましい。
【0042】
応力測定部6の圧縮応力は、230~1100kN程度であり、最大2000kNである。
【0043】
応力測定部6は、図1に示すように、X線による分析を可能とする分析部61を有している。分析部61は、応力測定部6の側面6sに形成されたX線によって分析される領域であり、表面粗度がRa100以下に形成されている。図では、分かり易くするために分析部61にハッチングが施されている。
【0044】
また、Ra100は、測定可能下限であり、100よりも大きい場合には回折像が乱れ、算出応力値にばらつきが生じることが想定される。
【0045】
応力測定部6のアンカ3の長手方向に対して垂直な方向に沿った断面積S1(図2の矢印A1参照)と応力測定部6の弾性限界応力σ1との積が、アンカ3の長手方向に対して垂直な方向(矢印A2参照)に沿った断面積S2(図2の点線参照)とアンカ3の弾性限界応力σ2との積以上となる方が好ましい。すなわち、S1×σ1≧S2×σ2を満たすように応力測定部6が形成される方が好ましい。
【0046】
図2(b)は、図2(a)のBB´間の矢示断面図である。図2(b)に応力測定部6の断面(左斜め上方から右斜め下方へのハッチング部分)と、アンカ3の断面(右斜め上方から左斜め下方へのハッチング部分)が示されている。
【0047】
応力測定部6のアンカ3の長手方向に対して垂直な方向とは、法面10や支圧板4に対して平行な方向のことである。なお、応力測定部6の断面積S1は、貫通孔6aの部分を除いたドーナツ形状の部分の断面積である。
【0048】
応力測定部6の材質としては、S45C、SM490A、SM490B、STK490等を挙げることができる。
【0049】
応力測定部6を形成する金属としてS45Cを用いる場合は、弾性限界(降伏点)σ1は345N/mmであり、アンカ3の断面積S2を例えば1256mm(φ40mm)とし、最大2000kNの荷重がかかると想定すると、断面積S1は約5797mm必要となる。この場合、軸を含む断面積は、例えば7053mmとなるため、応力測定部6の上面6bおよび下面の円形状の半径は約95mmに設定される。
【0050】
また、応力測定部6を形成する金属としてSM490A,SM490Bを用いる場合は、弾性限界(降伏点)σ1は500N/mm2であり、アンカ3の断面積S2を例えば1256mm (φ40mm)とし、最大2000KNの荷重がかかると想定すると、断面積S1は約4000mm2必要となる。この場合、軸を含む断面積は、例えば5256mm2となるため、応力測定部6の上面6bおよび下面の円形状の半径は約82mmに設定される。
【0051】
上述では、最大荷重に基づいて、応力測定部6を所定の材質で形成する場合の断面積を求めているが、上記式S1×σ1≧S2×σ2を満たすように応力測定部6の断面積を求めても良い。なお、アンカ3の材質としては、弾性限界応力が40GPaのPC鋼、弾性限界応力が2GPaのCFCC(CFRP)等を用いることができる。
【0052】
なお、応力測定部6の断面積S1と応力測定部6を形成する金属の弾性率E1との積が、アンカ3の断面積S2とアンカ3を形成する金属の弾性率E2の積以上となる方がより好ましい。
【0053】
また、アンカ3が、より線によって形成されている場合には、上記S2は各線の断面積と本数の積によって表すことができる。
【0054】
(X線応力測定)
図4は、本実施の形態の受圧構造体1の応力測定部6の分析部61に対してX線応力測定を行っている状態を示す側面模式図である。
【0055】
例えば、図4に示すように、X線応力測定装置7が応力測定部6の側方に配置され、応力測定部6の分析部61に入射角θでX線が照射される。θは、周方向における分析部61の接線に対して垂直であり、且つ水平な直線Lからの角度である。
【0056】
これによって、分析部41の結晶構造に従ってデバイ環が形成される。すなわち、アンカ3に螺合しているナット部材5によって、応力測定部6が押さえつけられて応力が発生しているため、応力測定部6の結晶構造に歪みが生じる。この結晶構造の歪みにより、X線の照射によって形成されるデバイ環に歪みが生じる。
【0057】
このようにアンカ3によって応力測定部6に応力が生じた状態のデバイ環と、応力測定部6に応力が生じていない状態(非載荷状態)でのデバイ環を比較することによって、応力測定部6に生じる応力が推定される。
【0058】
この応力測定部6に生じる応力に基づいて、間接的にアンカ3が正常に機能しているかを判断することができる。すなわち、デバイ環の歪みが小さく、応力測定部6に生じる応力が非常に小さい場合には、アンカ3が例えば腐食により途切れ、アンカ3による引張り力がほとんど機能していないと判断できる。
【0059】
次に、応力測定部6を形成する金属材料の種類や粒径がX線回折による応力推定精度に与える影響について、実施例に基づいて説明する。
【0060】
(実施例)
本実施例では、図5に示す解析モデルを用いて応力についての検討を行った。図5に示すモデルの受圧構造体101では、上記実施の形態で説明した受圧構造体1と異なり、ナット部材5と応力測定部6の間に、ワッシャ8および押圧部材9が設けられている。押圧部材9は、円筒状であって、応力測定部6の上側に配置されている。押圧部材9の外径は応力測定部6の外径よりも大きく、押圧部材9は、応力測定部6の上面6b全体を覆っている。ワッシャ8は、ナット部材5と押圧部材9の間に設けられている。押圧部材9は、ナット部材5の締め付けにより、応力測定部6を押圧する。
【0061】
また、第2受圧部材122は、上記実施の形態の第2受圧部材22と異なり、直方体形状として示されている。
【0062】
このような構成の受圧構造体1に対して鉛直下方向に向かって緊張力を導入した。緊張力は、単位がkNであり、F100kN~1500kNの間を100kN刻みで導入できる。
【0063】
応力測定部6は、STK490で形成された鋼管形状であり、外径60.5mmに設定されている。また、鋼管形状の厚さ(T)は、2.3mmと4.5mmの2種類に設定され、鋼管形状の高さ(H)は150mmと250mmの2種類に設定されている。また、SAT490の引張り強さは490N/mmであり、降伏点(または耐力)は315N/mm以上である。
【0064】
測定箇所は、2箇所あり、第1測定箇所M1では、ナット部材5の下端から支圧板4の上端までZ軸方向応力の抽出を行った。第2測定箇所M2では、鋼管中央においてX、Y、Z軸方向における応力の抽出を行った。
【0065】
図6(a)、(b)は、応力測定部6の鋼管形状が高さ(H)150mm、厚さ(T)2.3mmであり、600kNの緊張力を導入した場合の第1測定箇所M1および第2測定箇所M2におけるZ軸方向の応力を示すグラフである。図6(a)は、第2測定箇所M2におけるZ軸方向の応力を示す図である。図6(a)では、横軸がθ(dig)を示し、縦軸がZ軸方向における応力(MPa)を示しており、応力測定部6の上下方向の略中央において周方向に沿って複数個所で応力が測定されている。図6(b)は第1測定箇所M1におけるZ軸方向における応力(MPa)を示す図である。図6(b)では、横軸がZ軸方向における応力を示し、縦軸が応力測定部6の下端からの距離(mm)を示しており、応力測定部6の上下方向に沿って複数個所で応力が測定されている。
【0066】
図7(a)は、600kNの緊張力を導入した際の第1測定箇所M1におけるZ軸方向の応力を示す図である。図7(b)は、1200kNの緊張力を導入した際の第1測定箇所M1におけるZ軸方向の応力を示す図である。図7(a)および図7(b)には、4種類の鋼管形状における応力が示されており、□が高さ(H)150mm、厚さ(T)2.3mmの鋼管形状における応力を示し、×が高さ(H)250mm、厚さ(T)2.3mmの鋼管形状における応力を示し、*が高さ(H)150mm、厚さ(T)4.5mmの鋼管形状における応力を示し、○が高さ(H)250mm、厚さ(T)4.5mmの鋼管形状における応力を示す。
【0067】
図7(a)および図7(b)に示すように、応力測定部6の長さはZ軸方向の応力に対してあまり影響を与えないことがわかる。また、厚みが大きいほうが、Z軸方向に生じる応力の絶対値が小さくなることがわかる。
【0068】
図8は、上記図7(a)および図7(b)を1つのグラフにまとめた図である。図8に示すように、厚さ(T)4.5mmで600kNの緊張力を導入した場合と、厚さ(T)2.3mmで1200kNの緊張力を導入した場合のグラフが重なっており、同程度の応力が生じていることがわかる。
【0069】
図9は、導入した緊張力に対してZ軸方向に生じる応力を示す図である。図9には、図7(a)および図7(b)で示した4種類の鋼管形状に生じる応力が示されている。図9に示すように、導入する緊張力に対して、応力測定部6に生じるZ軸方向における応力は比例しているといえる。
【0070】
図10は、板厚(T)に対するZ軸方向応力を示す図である。図10に示すグラフでは、高さ(H)150mm、厚さ(T)2.3mmの鋼管形状と、高さ(H)150mm、厚さ(T)4.5mmの鋼管形状と、高さ(H)150mm、厚さ(T)1.5mmの鋼管形状と、高さ(H)150mm、厚さ(T)3.0mmの鋼管形状と、高さ(H)150mm、厚さ(T)6.0mmの鋼管形状におけるデータが示されている。また、5種類の鋼管形状に対して600kNと1200kNの緊張力を導入した場合のZ軸方向に生じる応力の値が示されており、上側の折れ線が1200kNのデータを示し、下側の折れ線が600kNのデータを示す。
【0071】
また、図10の下側に示す表は、高さ(H)150mm、厚さ(T)6.0mmの鋼管形状に対する他の鋼管形状のZ軸方向応力の割合を示す。
【0072】
以上より、応力測定部6である鋼管のZ軸方向に生じる応力は、鋼管の下端から、その高さにおける40%~80%の範囲においてほぼ一定の値となる。
【0073】
また、応力測定部6である鋼管の高さ50%位置における鉛直方向に生じる応力が弾性領域、塑性領域に関わらず一定の大きさで増加する。
【0074】
また、応力測定部6である鋼管の板厚と鉛直方向に生じる応力の大きさは概ね反比例の関係になっている。
【0075】
また、応力測定部6である鋼管の高さが変化しても効果に作用する鉛直方向に生じる応力は殆ど変化しないことがわかる。
【0076】
(特徴等)
(1)
本実施の形態の受圧構造体1は、法面10に設置される受圧構造体であって、受圧板2(本体部の一例)と、アンカ3と、支圧板4(支圧部の一例)と、ナット部材5(固定部の一例)と、応力測定部6と、を備える。受圧板2は、法面10側に配置される。アンカ3は、受圧板2の内部を貫通するようにして配置される。支圧板4は、受圧板2の上方に配置されアンカ3からの圧力を受ける。ナット部材5(固定部の一例)は、支圧板4の上方に配置されアンカ3を固定する。応力測定部6は、ナット部材5と支圧板4との間に配置される。応力測定部6は、降伏応力が100MPa以上の金属材料で形成されている。応力測定部6は、表面粗度がRa100以下でありX線分析を可能とする分析部61を少なくとも一部に有する。
【0077】
ここで、アンカ力(数100kN)より設定される所定の降伏点を有する金属より構成される応力測定部6の弾性変形領域においてX線回折を用いることによって、歪みの状態からアンカの応力状況を特定できる。
【0078】
すなわち、アンカ3の引張り力によってナット部材5を介して圧縮応力が応力測定部6に作用し応力測定部6に歪みが生じ、この歪みをX線回折で検出することによって、間接的にアンカ3の残存緊張力を評価することができる。
【0079】
このため、リフトオフ試験を用いずに簡易にアンカの応力状況を特定することができる。
【0080】
また、ナット部材5と支圧板4の間に応力測定部6が設けられており、応力測定部6の位置が明確であるため、測定ターゲットを決め易く測定し易い。
【0081】
応力測定部6の全体がナット部材5によって支圧板4に押し付けられているため、負担する応力の絶対値が大きくなり、測定精度を高めることができる。
【0082】
上方にナット部材5が設けられ且つ下方に支圧板4が設けられているため、応力測定部6に水が溜まらず腐食し難い。
【0083】
(2)
本実施の形態の受圧構造体1は、応力測定部6は、平均結晶粒径が1~30μmである。
【0084】
応力測定部6の結晶粒径の平均が1~30μmであることにより、より適切に残存緊張力を評価し、アンカ3の応力状況を特定することができる。
【0085】
(3)
本実施の形態の受圧構造体1は、応力測定部6は、柱状である。アンカ3の長手方向に対して垂直な応力測定部6の断面積S1と応力測定部6の弾性限界応力σ1の積は、長手方向に対して垂直なアンカ3の断面積S2とアンカ3の弾性限界応力σ2との積以上である。
【0086】
このような関係を有するような形状と材料によって応力測定部6を設計することができる。
【0087】
<他の実施の形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0088】
(A)
上記実施の形態では、応力測定部6は1つの部材であるが、2つの部材から形成されて、アンカ3の側方から取り付け可能であってもよい。
【0089】
図11(a)は、2つの部材から形成された応力測定部60を用いた受圧構造体102を示す側面模式図である。図11(a)では、ナット部材5およびワッシャ8を省略している。図11(a)に示すように、応力測定部60は、第1部材610と、第2部材620を有しており、第1部材610と第2部材620が互いに嵌合して形成されている。図11(b)は、第1部材610の平面図であり、図11(c)は第2部材620の平面図である。また、図12(a)は、第1部材610の斜視図であり、図12(b)は、第2部材620の斜視図である。
【0090】
第1部材610は、本体部611と嵌合部612とを有する。本体部611は直方体形状であり、対向する上面611aおよび底面611bを有する。
【0091】
嵌合部612は、本体部611の1つの側面611cから突出した第1嵌合部材613と、第1嵌合部材613の先端から底面611b側に向かって形成された第2嵌合部材614および第3嵌合部材616とを有する。
【0092】
第1嵌合部材613は、その上面613aが上面611aと同一面上に配置されるよう形成されている。第1嵌合部材613の先端中央部には、上面613aから底面613bまで切り欠き615が形成されている。第2嵌合部材614と第3嵌合部材616は、第1嵌合部材623の先端の切り欠き625の両側から上面611aに対して垂直に形成されており、本体部611の側面611cと所定間隔が設けられている。第2嵌合部材614と第3嵌合部材616は、切り欠き615を挟むように配置されている。切り欠き615の本体部611側の縁は半円形状に形成されており、その半径はアンカ3の半径と略一致している。
【0093】
第2部材620は、第1部材610と同じ形状であり、第1部材610と比べて上面と底面が逆に配置されている。
【0094】
第2部材620は、本体部621と嵌合部622とを有する。本体部621は直方体形状であり、対向する上面621aおよび底面621bを有する。
【0095】
嵌合部622は、本体部621の1つの側面621cから突出した第1嵌合部材623と、第1嵌合部材623の先端から上面621a側に向かって形成された第2嵌合部材624および第3嵌合部材626とを有する。
【0096】
第1嵌合部材623は、その底面623bが底面621bと同一面上に配置されるよう形成されている。第1嵌合部材623の先端中央部には、その上面623aから底面623bまで切り欠き625が形成されている。第2嵌合部材624と第3嵌合部材626は、第1嵌合部材623の先端の切り欠き625の両側から底面623bに対して垂直に形成されており、本体部621の側面621cと所定間隔が設けられている。第2嵌合部材624と第3嵌合部材626は、切り欠き625を挟むように配置されている。切り欠き625の本体部621側の縁は半円形状に形成されており、その半径はアンカ3の半径と略一致している。
【0097】
次に、応力測定部60をアンカ3に取り付ける動作について説明する。
図13は、応力測定部60が配置されていない受圧構造体102を示す図である。図13に示す状態から、ナット部材5を緩めることにより、図14に示すように、ナット部材5、ワッシャ8および押圧部材9が支圧板4から離間される。
【0098】
次に、図15(a)に示すように、第2部材620が、押圧部材9と支圧板4の間に配置される。詳しくは、第2部材620は、切り欠き625内にアンカ3が配置され、その底面621bが支圧板4に接触するように押圧部材9と支圧板4の間に配置される。
【0099】
そして、第1部材610が、アンカ3が切り欠き615に挿入されるように、第2部材620と押圧部材9の間に挿入される(矢印A参照)。このとき、第1部材610は、その上面611aが押圧部材9に対向するように挿入される。
【0100】
第1部材610を挿入した後、図15(b)に示すように、第1部材610が下方に移動される(矢印B参照)。これによって、図15(c)に示すように、第1部材610の第2嵌合部材614が、第2部材620の本体部621と第2嵌合部材624の間に挿入され、第1部材610の第3嵌合部材616が、第2部材620の本体部621と第3嵌合部材626の間に挿入される。また、第2部材620の第2嵌合部材624が、第1部材610の本体部611と第2嵌合部材614の間に挿入され、第2部材620の第3嵌合部材626が、第1部材610の本体部611と第3嵌合部材616の間に挿入される。
【0101】
次に、ナット部材5を締めることによって、図11(a)に示すように、押圧部材9で応力測定部60を支圧板4に押圧する。
【0102】
以上のように、ナット部材5、ワッシャ8および押圧部材9をアンカ3から完全に取り外すことなく、受圧構造体102に応力測定部60を取り付けることが可能となる。
【0103】
上記では、受圧構造体102に応力測定部60を後付する場合について説明したが、応力測定部60を取り付けた後に、ナット部材5による締結を緩めることによって、応力測定部60を交換してもよい。
【0104】
なお、応力測定部60は、上述したように2つの部材から形成されているが、3つ以上の部材で形成されていてもよく、要するに、アンカ3の側方(支圧板4と平行な方向ともいえる)からアンカ3に着脱可能な構成であればよい。
【0105】
(B)
上記実施の形態では、応力測定部6の表面粗さRaが100以下である領域である分析部61は、外部環境に露出されているが、X線による測定を行うとき以外は、被覆部材によって覆われていても良い。
【0106】
このように被覆部材で分析部61を覆っていることにより、風雨等の経年劣化から分析部61を適切に保護できるため、より正確にアンカ3の応力状況を特定することができる。
【0107】
(C)
上記実施の形態では、応力測定部6の一部に分析部61が設けられているが、一部に限らなくてもよく、応力測定部6の表面のうちいずれの部分が表面粗度がRa100以下の分析部61であってもよい。また、応力測定部6の表面全体が、表面粗度がRa100以下の分析部61であってもよい。
【0108】
(D)
上記実施の形態では、図1および図2に示すように、固定部の一例であるナット部材5は、応力測定部6の上面6bの全体を覆っていないが、応力測定部6の上面6bの全体を覆っていても良い。
【0109】
また、図5に示す実施例のように、ナット部材5と応力測定部6の間に他の部材(図5では押圧部材9)が設けられていてもよい。他の部材は、図5に示すように応力測定部6の上面6bの全体を覆っていても良いし、応力測定部6の上面6bの全体を覆っていなくてもよい。
【0110】
(E)
上記実施の形態では、応力測定部6は、断面の外形が円形状の柱状体であるが、断面の外形が円形状に限らなくてもよく、正方形や、六角形であってもよく、形状が限定されるものではない。
【0111】
(F)
上記実施の形態では、応力測定部6は、一つの部材で形成されているが、2つの部材で形成されていてもよい。例えば、応力測定部6が、その軸を含む平面で分かれた2つの部材で構成されていてもよい。この場合、アンカ3を引っ張った状態で、2つの部材を左右(アンカ3の長手方向に垂直な方向)からアンカ3を挟むように配置することができる。
【0112】
(G)
上記実施の形態では、固定部の一例としてナット部材5が用いられているが、これに限らなくてもよく、溶接や接着等によってアンカ3に固定される部材が用いられてもよい。
【0113】
(H)
上記実施の形態では、底板211、枠体212、補強部材213、および第2受圧部材22は、FFUから形成されているが、FFUに限らなくても良く、コンクリートで形成されていてもよい。
【0114】
また、鉄筋コンクリート部材214は、鉄筋が挿入されておらず、コンクリートだけで形成されていてもよい。
【0115】
(I)
上記実施の形態では、第2受圧部材22が平面視において十字形状に形成されているが、これに限られるものではない。例えば、第2受圧部材22の第1積層部221および第2積層部222が矩形状であって、上方からみて、天板215、第1積層部221、第2積層部222、受圧ヘッド223の順に外形が段々と小さくなるように形成されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明の受圧構造体は、簡易に検査を行うことが可能な効果を有し、例えば切土法面安定化に用いられるグランドアンカなどに広く適用可能である。
【符号の説明】
【0117】
1 :受圧構造体
2 :受圧板(本体部の一例)
2a :貫通孔
3 :アンカ
4 :支圧板
4a :貫通孔
4s :上面
5 :ナット部材(固定部の一例)
6 :応力測定部
7 :X線応力測定装置
10 :法面
11 :滑り線
12 :岩盤
13 :採掘穴
14 :グラウト材
21 :第1受圧部材
22 :第2受圧部材
22a :貫通孔
61 :分析部
211 :底板
211a :貫通孔
212 :枠体
213 :補強部材
213a :貫通孔
213b :棒状部材
213c :棒状部材
214 :鉄筋コンクリート部材
215 :天板
215a :貫通孔
221 :第1積層部
222 :第2積層部
223 :受圧ヘッド
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15