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特許7022100ポストエッチング残留物洗浄組成物及びその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】ポストエッチング残留物洗浄組成物及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20220209BHJP
   C11D 7/32 20060101ALI20220209BHJP
   C11D 7/26 20060101ALI20220209BHJP
   B08B 3/08 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
H01L21/304 647A
C11D7/32
C11D7/26
B08B3/08 A
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019134422
(22)【出願日】2019-07-22
(65)【公開番号】P2020047913
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2019-11-19
(31)【優先権主張番号】62/702,633
(32)【優先日】2018-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/457,119
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517114182
【氏名又は名称】バーサム マテリアルズ ユーエス,リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100195213
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100210697
【弁理士】
【氏名又は名称】日浅 里美
(72)【発明者】
【氏名】ライション スン
(72)【発明者】
【氏名】リー イー-チア
(72)【発明者】
【氏名】リーリー ワン
(72)【発明者】
【氏名】アイピン ウー
【審査官】山口 祐一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-535422(JP,A)
【文献】特表2013-533631(JP,A)
【文献】特表2007-526647(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
C11D 7/32
C11D 7/26
B08B 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.水と;
b.シュウ酸と、
c.以下の(i)および(ii)を含む腐食防止剤の組み合わせ:
(i)種類(a)0.1質量%~15質量%の1種又はそれより多くのアミノ酸;ならびに
(ii)以下の種類(b)および種類(c)の1種又は2種以上、
種類(b)0.5質量%~10質量%の1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、非フェノール型有機酸塩、又は非フェノール型有機酸の他の誘導体;及び
種類(c)0.1質量%~10質量%の1種もしくは2種以上のフェノール及びフェノールの誘導体、
とを含む半導体基材洗浄組成物。
【請求項2】
前記組成物が、1種又はそれより多くの種類(b)の腐食防止剤を含む、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項3】
前記1種又はそれより多くの種類(a)の腐食防止剤が、グリシン、ヒスチジン、リジン、アラニン、ロイシン、トレオニン、セリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、及びチロシンから選択される、請求項2に記載の洗浄組成物。
【請求項4】
前記1種又はそれより多くの種類(b)の腐食防止剤が、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される、請求項2に記載の洗浄組成物。
【請求項5】
前記1種又はそれより多くの種類(b)の腐食防止剤が、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される、請求項3に記載の洗浄組成物。
【請求項6】
前記組成物が、1種又はそれより多くの種類(c)の腐食防止剤を含む、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項7】
前記1種又はそれより多くの種類(a)の腐食防止剤が、グリシン、ヒスチジン、リジン、アラニン、ロイシン、トレオニン、セリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、及びチロシンから選択される、請求項6に記載の洗浄組成物。
【請求項8】
前記1種又はそれより多くの種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、没食子酸の誘導体、クレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、請求項6に記載の洗浄組成物。
【請求項9】
前記1種又はそれより多くの種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、及び没食子酸の誘導体、クレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、請求項7に記載の洗浄組成物。
【請求項10】
前記組成物が、1種又はそれより多くの種類(b)の腐食防止剤、及び1種又はそれより多くの種類(c)の腐食防止剤を含む、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項11】
前記1種又はそれより多くの種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、没食子酸の誘導体、クレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、請求項10に記載の洗浄組成物。
【請求項12】
前記1種又はそれより多くの種類(b)の腐食防止剤が、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される、請求項10に記載の洗浄組成物。
【請求項13】
前記1種又はそれより多くの種類(b)の腐食防止剤が、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される、請求項11に記載の洗浄組成物。
【請求項14】
前記1種又はそれより多くの種類(a)の腐食防止剤がグリシンを含み、前記1種又はそれより多くの種類(b)の腐食防止剤がアスコルビン酸を含み、前記1種又はそれより多くの種類(c)の腐食防止剤が没食子酸又は没食子酸の誘導体を含む、請求項1に記載の洗浄組成物。
【請求項15】
1つ又はそれより多くのマイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基材を、請求項1記載の洗浄組成物と接触させる工程
を含むマイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基材の洗浄方法。
【請求項16】
前記種類(a)の腐食防止剤が、0.1質量%~5質量%の1種又はそれより多くのアミノ酸である、請求項1記載の洗浄組成物。
【請求項17】
前記種類()の腐食防止剤が、質量%~10質量%の1種又はそれより多くのアミノ酸である、請求項1記載の洗浄組成物。
【請求項18】
前記種類()の腐食防止剤が、質量%~5質量%の1種又はそれより多くのアミノ酸である、請求項1記載の洗浄組成物。
【請求項19】
前記洗浄組成物が、0.8質量%~10質量%のシュウ酸を含む、請求項1記載の洗浄組成物。
【請求項20】
前記洗浄組成物が、0.5質量%~6質量%のシュウ酸を含む、請求項1記載の洗浄組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本件は、全体において参照により本開示に組み込まれる、2018年7月24日に出願された米国仮出願第62/702633号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景
マイクロエレクトロニクス構造の作製では、数多くの工程が関与する。集積回路の作製の製造スキームにおいて、半導体の異なる表面を選択的にエッチングすることが要求される場合がある。歴史的に、材料を選択的に除去する多様なエッチングプロセスが、様々な程度でうまく利用されている。さらに、マイクロエレクトロニクス構造内での異なる層の選択的エッチングは、集積回路作製プロセスにおいて重要な工程であると考えられる。
【0003】
半導体及び半導体マイクロ回路の製造において、ポリマー有機物質により基材材料を被覆する必要があることが多い。幾つかの基材材料の例としては、アルミニウム、チタン、銅、任意選択的にアルミニウム、チタン、又は銅などの金属元素を有する、二酸化ケイ素で被覆されたシリコンウェハが挙げられる。典型的には、ポリマー有機物質は、フォトレジスト材料である。これは、露光後の現像時にエッチングマスクを形成する材料である。その後の処理工程において、フォトレジストの少なくとも一部は、基材の表面から除去される。基材からフォトレジストを除去する1つの一般的な方法は、湿式化学的手段によるものである。基材からフォトレジストを除去するように処方された湿式化学組成物は、任意の金属回路の表面を腐食、溶解、及び/若しくは鈍化させること;無機基材に化学的に変化させること;並びに/又は基材自体を攻撃することなく、それを行うのがよい。フォトレジストを除去する別の方法は、フォトレジストが、酸素、又は水素等のフォーミングガスのいずれかを用いたプラズマアッシングにより除去されるドライアッシュ法によるものである。プラズマアッシング後に基材上に残っている残留物又は副生成物は、フォトレジスト自体、又はフォトレジスト、下にある基材、及び/若しくはエッチングガスの組み合わせである場合がある。これらの残留物又は副生成物は、側壁ポリマー、ベール、又はフェンスと呼ばれることが多い。
【0004】
ますます、反応性イオンエッチング(RIE)は、ビア、金属ライン及びトレンチの形成中のパターン転写のために選択されるプロセスである。例えば、ライン相互接続配線のバックエンドの複数層を要求する最新のDRAM及びマイクロプロセッサ等の複合半導体デバイスは、RIEを利用して、ビア、金属ライン、及びトレンチ構造を作り出す。ビアは、層間誘電体を貫通して用いられ、シリコン、ケイ化物、又は金属配線のあるレベル、及び配線の次のレベル間のコンタクトを与える。金属ラインは、デバイス相互接続として用いられる導電性構造である。トレンチ構造は、金属ライン構造の形成において用いられる。ビア、金属ライン及びトレンチ構造は、典型的にはAl、Al及びCuアロイ、Cu、Ti、TiN、Ta、TaN、W、TiW等の金属及びアロイ、シリコン、タングステン、チタン又はコバルトのケイ化物等のケイ化物をむき出しにする。RIEプロセスは、典型的には残留物又は複雑な混合物を残し、それは、再スパッタされた酸化物材料、フォトレジストからの有機材料、及び/又はビア、金属ライン及び又はトレンチ構造をリソグラフで画定するのに用いられる反射防止コーティング材料を含む場合がある。
【0005】
水性無機溶液での処理により、ポリマー(フォトレジスト、及び/又は反射防止コーティング材料、及びエッチング後の残留物)を除去することが可能である。係る溶液の1つの例は、硫酸、過酸化水素、フッ化アンモニウム、又はクロモリン酸の希薄溶液である(EP0068277号)。希ペルオキソ硫酸(DSP)は、アルミニウム表面からのエッチング後レジストを除去するのに用いられることが多い。DSPは、水性ベースの、硫酸及び過酸化水素の希薄溶液である。DSPの希釈は、アルミニウム表面上のより制御された洗浄プロセスを可能にする。例えばHF等の少量のフッ化物化合物は、エッチングプロセスを加速するため、これらの混合物は、シングルウェハプロセスにおけるスピンエッチャーにおいて好ましく用いられる。DSP+は、フッ化物イオン源が加えられたDSPである。(硝酸(EP1139401A1)又はリン酸、又はリン酸水素アンモニウム(EP1063689A1)等の他の酸もこれらの溶液中で用いることができる)これらの溶液の全ての場合において、ポリマーの下のAlCuメタライゼーションは、若干「アンダーエッチング」されており、最初の工程(リフトオフ)でポリマー(又はエッチング後残留物又はPER)を機械的に除去することを可能にする。ポリマー又はPERの溶解が次いで起こる。このプロセスは、完全な洗浄と、その上の1つ又はそれより多くの金属、特にAlCuの初期エッチングとの間の比較的小さいプロセスウィンドウを可能にするのみである。ビアの洗浄は、特に、多くの場合不十分である。なぜならば、基材上に存在するAlCu及び/又は他の金属の場合のように、下層が溶液によりアンダーエッチングされないため、短いプロセス時間は、ポリマーとSiO2の完全な溶解には通常不十分だからである。加えて、ポリマー又はPERの下の金属構造の意図的なアンダーエッチングでは、過度のエッチング(オーバーエッチングとも呼ばれる)により金属構造が攻撃されるリスクがあり、それは、金属構造を損傷させるピッティング腐食を引き起こす可能性がある。
【0006】
したがって、例えば残留フォトレジスト等の残留物、並びに/又は例えばプラズマ及び/若しくはRIEを用いた選択的エッチングから生じた残留物等の処理残留物を除去することができる選択的洗浄組成物及びプロセスを提供することが望ましい。さらに、洗浄組成物に曝される場合もある金属、(「高k」と本開示で呼ばれる)高誘電率材料、シリコン、ケイ化物、及び/又は堆積した酸化物等の(「低k」と本開示で呼ばれる)低誘電率材料などの層間誘電体材料と比較してPERに対して高い選択性を示す、フォトレジスト(ポリマー)及び(集合的に「PER」と呼ばれる)エッチング残留物等の残留物を除去することができる選択的洗浄組成物及びプロセスを提供することが望ましい。HSQ、MSQ、FOx、ブラックダイヤモンド、及びTEOS(テトラエチルシリケート)等の敏感な低k膜と適合性があり、これらと共に用いることができる組成物を提供することが望ましい。
【0007】
したがって、基材から全ての残留物を除去するか、実質的に除去する一方、ピッティング腐食の発生を防止する、半導体基材上に存在するアルミニウム、銅、他の金属、並びに他の構造及び膜の腐食保護を改善しつつ、基材を洗浄する洗浄溶液に対する必要がある。
【発明の概要】
【0008】
本発明の概要
本開示に開示される組成物は、組成物にさらされる可能性もある任意の望ましくない範囲の金属、低k誘電体、及び/又は高k誘電体材料への攻撃なく、フォトレジスト、エッチング及びアッシング残留物、並びに半導体基材からの汚染物を除去するのに用いられる水性組成物に関する。本発明の組成物及び方法は、金属回路の表面の腐食、溶解、及び/若しくは鈍化、並びに/又は無機基材の化学的変化、並びに/又は基材自体への攻撃なく、フォトレジスト及び基材からの残留物を除去する。加えて、本発明の組成物は、安定な浴寿命を提供する。本発明の組成物は、安定なpHレベル、並びに/又はエージング、使用、及び/若しくは空気への曝露後のマイクロエレクトロニクスデバイスの一貫性のある効果的な洗浄を提供する。
【0009】
本発明の1つの側面において、半導体基材洗浄組成物は、水と、シュウ酸と、以下の3種の腐食防止剤:(a)アミノ酸;(b)非フェノール型有機酸、非フェノール型有機酸塩、又は非フェノール型有機酸の他の誘導体;及び(c)フェノール及びフェノールの誘導体から選択される2種又はそれより多くの腐食防止剤とを含む。本発明の別の側面において、洗浄組成物は、1種又はそれより多くの前記種類(a)の腐食防止剤、及び1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤を含む。他の側面と共に、別の側面において、種類(a)の腐食防止剤は、グリシン、ヒスチジン、リジン、アラニン、ロイシン、トレオニン、セリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、及びアルギニンから選択される。他の側面と共に、別の側面において、種類(a)の腐食防止剤は、グリシン、ヒスチジン、リジン、アラニン、ロイシン、トレオニン、セリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニンから選択される。本発明の組成物中で用いることができるさらに他のアミノ酸としては、システイン、アスパラギン、グルタミン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、及びチロシンが挙げられる。他の側面と共に、別の側面において、種類(b)の腐食防止剤は、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される。単独、又は本発明の他の側面と共に、別の側面において、洗浄組成物は、1種又はそれより多くの前記種類(a)の腐食防止剤、及び1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤を含む。単独、又は他の側面と共に、本発明の別の側面において、前記種類(c)の腐食防止剤は、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸及び没食子酸の誘導体、及び/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される。単独、又は他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤、及び1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤を含む。単独、又は他の側面と共に、本発明の別の側面において、種類(c)の腐食防止剤は、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸及び没食子酸の誘導体、並びに/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される。単独、又は他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、水と、シュウ酸と、1種又はそれより多くの種類(a)の腐食防止剤、1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤、及び1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤とを含む。
【0010】
単独、又は他の側面と共に、別の側面において、種類(b)の腐食防止剤は、2-O-アルキルアスコルビン酸エーテル、3-O-アルキルアスコルビン酸エーテル、5-6-O-アルキリデン-アスコルビン酸、2-O-アルカノイル-アスコルビン酸、3-O-アルカノイル-アスコルビン酸、又は6-O-アルカノイル-アスコルビン酸を含む。単独、又は他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、約20%~約99.5%の水と、約0.1~約10%のシュウ酸と、約0.1%~約15%の1種又はそれより多くの腐食防止剤とを含む。本発明の別の側面において、洗浄組成物は、置換又は非置換水酸化アンモニウムを含まない。単独、又は他の側面と共に、本発明の1つの側面において、種類(c)の腐食防止剤は、没食子酸、没食子酸メチル、没食子酸フェニル、3,4,5-トリアセトキシ没食子酸、トリメチル没食子酸メチルエステル、没食子酸エチル、又は没食子酸無水物から選択される没食子酸又は没食子酸の誘導体から選択される。
【0011】
単独、又は本発明の他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、1種又はそれより多くの没食子酸及び没食子酸誘導体、又は1種又はそれより多くのアスコルビン酸及びアスコルビン酸誘導体、又は1種若しくはそれより多くの没食子酸若しくは没食子酸誘導体と、1種若しくはそれより多くのアスコルビン酸若しくはアスコルビン酸誘導体との混合物からなる群から選択される腐食防止剤を含む。
【0012】
単独、又は本発明の他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、約0.1質量%~約10質量%の2種又はそれより多くの腐食防止剤を含むことができる。単独、又は本発明の他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、約0.1質量%~約5質量%、若しくは約0.1質量%~約2質量%のフェノール及び/若しくはフェノール誘導体、並びに/又は約1質量%~約15質量%、若しくは約2質量%~約5質量%の非フェノール型有機酸若しくは非フェノール型有機酸の誘導体を含むことができる。単独、又は本発明の他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、組成物中に約1質量%~約10質量%の1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸又は非フェノール型有機酸の誘導体を含むことができ、約0.1質量%~約8質量%のフェノール及び/又はフェノール誘導体が、組成物中に存在する。単独、又は本発明の他の側面と共に、本発明の別の側面において、本発明の洗浄組成物は、約80質量%~約99質量%、又は約90質量%~約99質量%の、組成物中に存在する水を含む。単独、又は本発明の他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、約0.8質量%~約10質量%、又は約0.5質量%~約6質量%の、組成物中に存在するシュウ酸を含む。単独、又は本発明の他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、0.1~7、又は0.5~3のpHを有する。
【0013】
単独、又は本発明の他の側面と共に、本発明の別の側面において、洗浄組成物は、フッ素含有化合物及び過酸化物を実質的に含まず、並びに/または(1つ又はそれより多くのアミノ酸以外の)アミンを実質的に含まないことができ、並びに/または窒素含有化合物を実質的に含まないことができ、並びに/またはギ酸及びクエン酸、及び/又は以下に記載されるように排除されることのできる他の成分を実質的に含まないことができる。
【0014】
本発明の別の側面において、1つ又はそれより多くのマイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基材を本開示に記載の任意の組成物と接触させる工程を含む、マイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基材を洗浄する方法が提供される。本発明の別の側面において、1つ又はそれより多くのマイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基材を、水と、シュウ酸と、以下の3種の腐食防止剤:(a)アミノ酸;(b)非フェノール型有機酸、非フェノール型有機酸塩又は非フェノール型有機酸の他の誘導体、及び(c)フェノール及びフェノールの誘導体から選択される2種又はそれより多くの腐食防止剤とを含む組成物と接触させる工程を含むマイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基材の洗浄方法が提供される。本発明の方法は、基材を約20℃~約80℃の温度にて約0.1分~約90分間本発明の洗浄組成物のいずれかと接触させる工程と、洗浄された基材をリンスして洗浄組成物を除去する工程とを(さらに)含むことができる。単独、又は他の側面と共に、本発明の方法は、10A/分未満の速度にて、基材上の金属のエッチングを提供する。
【0015】
本発明の組成物は、水、シュウ酸、2種又はそれより多くの腐食防止剤、及び任意選択的に有機溶媒、及び任意選択的に他の成分を含む。組成物は酸性であることができる。すなわち、組成物は7未満のpHを有することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明の詳細な説明
本開示で引用される出版物、特許出願及び特許などの全ての参考文献は、各参考文献が、参照により組み入れられるように個々にかつ具体的に示され、その全体において本開示で記載されたのと同程度に、参照により本開示に組み入れられる。
【0017】
本発明を記載する文脈において(特に以下の特許請求の範囲の文脈において)、「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」という用語並びに同様の指示語の使用は、本開示で別段の指摘がないか又は文脈によって明確に否定されない限り、単数及び複数の両方を包含すると解されるべきである。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」及び「含有する(containing)」という用語は、特に断りのない限り、オープンエンドの用語(すなわち、「含むが、制限されない」ことを意味する)として解されるべきであるが、「本質的にからなる(consisting essentially of)」、及び「からなる(consisting of)」の部分的にクローズの又はクローズの用語も含む。本開示における値の範囲の記載は、本開示で別段の示唆がない限り、範囲内に含まれる各々の別個の値を個々に言及することの省略方法として機能することが意図されるに過ぎず、各々の別個の値は、それが本開示で個々に列挙されたかのように本明細書中に組み込まれる。本開示に記載の全ての方法は、本開示で別段の示唆がないか又は文脈によって明確に否定されない限り、任意の適切な順序で実施することができる。本開示で提供される任意の及び全ての例又は例示的な語(例えば「等(such as)」)の使用は、本発明をより明らかにすることを意図したものに過ぎず、特許請求の範囲に別段の記載がない限り、本発明の範囲に関する限定を与えるものではない。本明細書中の如何なる言語も、本発明の実施に必須であるように、特許請求の範囲に記載されていない任意の要素を示すものとして解釈されるべきではない。全てのパーセンテージは質量パーセンテージであり、全ての質量パーセンテージは、(任意選択の濃縮及び/又は希釈の前の)組成物の全質量に基づく。任意の「1つ又はそれより多くの」は、「2つ又はそれより多くの」及び「3つ又はそれより多くの」などを含む。
【0018】
本発明の好ましい実施態様を本開示に記載する。これらの好ましい実施態様の変形は、前述の記載を読んだ当業者に明らかになるであろう。本発明者らは、当業者がそのような変形を適切に採用することを期待し、本発明者らは本開示に具体的に記載された以外の方法で本発明が実施されることを意図する。したがって、本発明は、適用法によって許容されるように、本開示に添付の特許請求の範囲に記載の主題のすべての修正形態および均等物を含む。さらに、そのすべての可能な変形形態における上記の要素の任意の組み合わせは、本開示中に別段の示唆がないか、文脈によって明確に否定されない限り、本発明に包含される。
【0019】
参照を容易にするために、「マイクロエレクトロニクスデバイス」は、半導体基材、フラットパネルディスプレイ、相変化メモリデバイス、ソーラー基材、光電池などのソーラーパネル及び他の製品、並びにマイクロエレクトロニクス、集積回路、又はコンピュータチップ用途において使用するために製造された微小電気機械システム(MEMS)に対応する。ソーラー基材としては、制限されるものではないが、シリコン、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコン、CdTe、セレン化銅インジウム、硫化銅インジウム、及びガリウム上のヒ化ガリウムが挙げられる。ソーラー基材は、ドープされていてよく、ドープされていなくてもよい。用語「マイクロエレクトロニクスデバイス」は、多少なりとも限定することを意味するものではなく、最終的にマイクロエレクトロニクスデバイス又はマイクロエレクトロニクスアセンブリになるあらゆる基材を含むことを理解されたい。
【0020】
本開示で規定される「低k誘電体材料」は、層状マイクロエレクトロニクスデバイスにおいて誘電体材料として用いられる任意の材料に対応し、材料は約3.5未満の誘電率を有する。好ましくは、低k誘電体材料は、ケイ素含有有機ポリマー、ケイ素含有ハイブリッド有機/無機材料、有機シリケートガラス(OSG)、TEOS、フッ素化シリケートガラス(FSG)、二酸化ケイ素、及び炭素ドープ酸化物(CDO)ガラス等の低極性材料を含む。低k誘電体材料は、種々の密度及び種々の多孔率を有することができることを理解されたい。
【0021】
本開示で規定される「バリア材料」は、金属ライン、例えば銅相互接続をシールして、前記金属、例えば銅の誘電体材料への拡散を最小限にするために当分野で用いられる任意の材料に対応する。好ましいバリア層材料としては、タンタル、チタン、ルテニウム、ハフニウム、及び他の耐火金属、並びにその窒化物及びケイ化物が挙げられる。
【0022】
「実質的に含まない」とは、0.1質量%未満、又は0.01質量%未満、最も好ましくは0.001質量%未満、又は0.0001質量%未満、又は1ppb未満と本開示で規定される。「実質的に含まない」は、0.0000質量%、及び0ppbも含む。「含まない」とは、0.0000質量%、又は0ppbを意味する。
【0023】
本開示で用いられる「約」は、記載された値の±5%に対応することが意図される。
【0024】
組成物の特定の成分が、ゼロの下限を含む質量パーセンテージ範囲を参照して議論される、全ての係る組成物において、係る成分が、組成物の種々の特定の実施態様において存在してもしなくてもよく、係る成分が存在する例において、それが、係る成分が用いられる組成物の全質量に基づいて0.001質量パーセント程度の濃度にて存在することができることが理解されるであろう。
【0025】
本発明は、例えば灰化したフォトレジスト、及び/又はマイクロエレクトロニクスデバイスからの処理残留物等の残留物を選択的に除去する組成物、及びそれを含む方法を提供する。マイクロエレクトロニクスデバイスに有用な基材等の物品に関わる洗浄方法において、除去されるべき典型的な汚染物としては、例えばむき出しの灰化したフォトレジスト材料、灰化したフォトレジスト残留物、UV-又はX線硬化フォトレジスト、C-F含有ポリマー、低及び高分子量ポリマー、並びに他の有機エッチング残留物等の有機化合物;金属酸化物、化学機械平坦化(CMP)スラリーからのセラミック粒子、及び他の無機エッチング残留物等の無機化合物;有機金属残留物、及び金属有機化合物等の金属含有化合物;イオン性及び中性の軽及び重無機(金属)種、水分、並びに平坦化及びエッチングプロセス等の処理により生じた粒子などの不溶性材料を挙げることができる。1つの特定の実施態様において、除去される残留物は、反応性イオンエッチングにより生み出されたもの等の処理残留物である。
【0026】
さらに、灰化したフォトレジスト、及び/又は処理残留物は、典型的には半導体基材(マイクロエレクトロニクスデバイス)上に存在し、それは、金属(銅、アルミニウム等)、シリコン、シリケート、並びに/又は堆積酸化ケイ素、及びHSQ、MSQ、FOX、TEOS、及びスピンオンガラス等の酸化ケイ素誘導体等の層間誘電体材料、並びに/又はハフニウムシリケート、酸化ハフニウム、バリウムストロンチウムチタン(BST)、Ta25、及びTiO2等の高k材料も含み、フォトレジスト、及び/又残留物の両方、並びに金属、シリコン、ケイ化物、層間誘電体材料、及び/又は高k材料は、洗浄組成物と接触するであろう。加えて、本開示で開示される組成物は、酸化ケイ素等のある種の誘電体材料の最小のエッチング速度を示すことができる。本開示で開示される組成物及び方法は、金属、シリコン、二酸化ケイ素、層間誘電体材料、及び/又は高k材料の1種又はそれより多くを大いに攻撃することなく、残留物を選択的に除去することを提供する。1つの実施態様において、本開示で開示される組成物は、敏感な低k膜を含有する構造に好適である場合がある。ある種の実施態様において、基材は、制限されるものではないが、銅、銅アロイ、アルミニウム、アルミニウムアロイ、チタン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、タングステン、及びチタン/タングステン等の1種又はそれより多くの金属を含むことができ、その1種又はそれより多くは、洗浄組成物により攻撃されない。
【0027】
本開示で開示される組成物は、水、シュウ酸、2種又はそれより多くの腐食防止剤、及び任意選択的に、有機溶媒、及び他の任意選択の成分を含む。
【0028】

本発明の洗浄組成物は、水性ベースであり、したがって水を含む。本発明において、水は、例えば残留物の1種又はそれより多くの固体成分を溶解する、成分のキャリアとして、金属残留物の除去を助ける、組成物の粘度調整剤として、及び希釈剤としてなどの種々の様式で機能する。好ましくは、洗浄組成物中でもちられる水は、脱イオン(DI)水である。
【0029】
ほとんどの用途に関して、水は、以下に列記される質量パーセント:20、50、55、65、80、85、86、87、88、90、92、93、95、96、97、98、99、99.5から選択される始点及び終点を有する範囲の量、例えば約20質量%~約99.5質量%、又は約20質量%~約99質量%、又は約50質量%~約99質量%、又は約65質量%~約99質量%、又は約80質量%~約99質量%、又は約85質量%~約98質量%、又は約88質量%~約97質量%、又は約88質量%~約95質量%、又は約85質量%~約95質量%、又は約90質量%~約95質量%、又は約88質量%~約95質量%の水含むことができる。本発明の他の好ましい実施態様は、約92質量%~約99.5質量%、又は約92質量%~約99質量%、又は約92質量%~約97質量%、又は約92質量%~約95質量%、又は約93質量%~約99質量%、又は約93質量%~約98質量%、又は約93質量%~約96質量%の水を含むことができる。本発明のさらに他の好ましい実施態様は、他の成分の所望の質量パーセントを達成する量で水を含むことができる。
【0030】
シュウ酸
本発明の洗浄組成物は、シュウ酸を含む。ほとんどの用途に関して、組成物は、以下に列記される質量パーセント:0.1、0.5、0.8、1、1.5、3、4、4.5、6、7、8、10、12、15から選択される始点及び終点を有する範囲、例えば約0.1質量%~約15質量%、又は約0.5質量%~約12質量%、又は約0.8質量%~約10質量%、又は約0.8質量%~約8質量%、又は約0.8質量%~約7質量%、又は約1質量%~約8質量%、又は約1質量%~約6質量%、又は約0.5質量%~約6質量%、又は約1質量%~約4.5質量%、又は約1.5質量%~約3質量%、又は約0.5質量%~3%質量未満、又は約0.5質量%~4質量%未満のシュウ酸を含むことができると考えられる。
【0031】
腐食防止剤
本組成物の組成物は、以下の3種類の腐食防止剤:(a)1種又はそれより多くのアミノ酸;(b)1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、非フェノール型有機酸塩、又は非フェノール型有機酸の他の誘導体;及び(c)1種又はそれより多くのフェノール及びフェノールの誘導体のうちの少なくとも2種から選択される2種又はそれより多くの腐食防止剤を含む。
【0032】
種類(a)の腐食防止剤、すなわち、アミノ酸の例としては、グリシン、ヒスチジン、リジン、アラニン、ロイシン、トレオニン、セリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニンが挙げられる。本発明の組成物中で用いることができるさらに他のアミノ酸としては、システイン、アスパラギン、グルタミン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、及びチロシンが挙げられる。幾つかの好ましいアミノ酸としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジンが挙げられる。幾つかの好ましいアミノ酸は、135未満、又は132未満、又は119未満、又は100未満の分子量を有する。幾つかの実施態様において、好ましいアミノ酸は、等電点において5.9~7.9、又は5.9~7.9、又は5.9~6.9、又は5.9~6.1のpHを有し、幾つかの実施態様において、分子量の範囲及び等電点は、両方とも任意の組み合わせで上記で特定された範囲の組み合わせ内である。
【0033】
種類(b)の腐食防止剤、すなわち、1種又はそれより多くの腐食防止剤として有用な非フェノール型有機酸、及び有機酸の非フェノール型誘導体の例としては、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体、又はこれらの混合物が挙げられる。本発明の組成物において有用なアスコルビン酸の誘導体としては、2-O-アルキルアスコルビン酸エーテル、3-O-アルキルアスコルビン酸エーテル、5-6-O-アルキリデン-アスコルビン酸、2-O-アルカノイル-アスコルビン酸、3-O-アルカノイル-アスコルビン酸、及び6-O-アルカノイル-アスコルビン酸が挙げられる。非フェノール型有機酸は、その構造中に存在するフェノールを有さない酸である。好ましい実施態様において、これらの腐食防止剤は、ベンゼン環以外の環化構造を含むことができる。幾つかの実施態様において、これらの腐食防止剤は、ヘテロサイクリック環を含むことができる。
【0034】
種類(c)の腐食防止剤、すなわち、本発明において有用な腐食防止剤としてのフェノール誘導体の例としては、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸及び没食子酸の誘導体、クレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸が挙げられる。本発明において有用な腐食防止剤としてのフェノール誘導体は、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、m-ベンゼンジオール、о-ベンゼンジオール、1,2,3-ベンゼントリオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸及び没食子酸の誘導体であることができる。本発明に有用な1種又は複数種のフェノール誘導体化合物は、少なくとも2つのヒドロキシル基を有することができる。本発明において有用な腐食防止剤としてのフェノール誘導体は、没食子酸及び没食子酸の誘導体であることができる。没食子酸の誘導体としては、没食子酸メチル、没食子酸フェニル、3,4,5-トリアセトキシ没食子酸、トリメチル没食子酸メチルエステル、没食子酸エチル、及び没食子酸無水物が挙げられる。
【0035】
幾つかの実施態様において、本発明の組成物における腐食防止剤は、(a)1種又はそれより多くのアミノ酸と;(b)1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物;又は(c)フェノール又は1種又はそれより多くのフェノールの誘導体、及び/又はこれらの混合物のいずれかとを含む。幾つかの実施態様において、本発明の組成物における腐食防止剤は、(a)及び(b)を含む。幾つかの実施態様において、本発明の組成物は、(a)及び(c)を含む。さらに他の実施態様において、本発明の組成物は、(b)及び(c)を含む。幾つかの実施態様において、本発明の組成物における腐食防止剤は、(a)1種又はそれより多くのアミノ酸;(b)1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物;及び(c)1種又はそれより多くのフェノールの誘導体及び/又はフェノールを含む。1つの実施態様において、腐食防止剤は、没食子酸及び没食子酸誘導体のうちの1種又はそれより多く、又は1種若しくはそれより多くのアスコルビン酸及びアスコルビン酸誘導体を含む。別の実施態様において、本発明の組成物は、1種又はそれより多くの没食子酸又は没食子酸誘導体、及び1種又はそれより多くのアスコルビン酸又はアスコルビン酸誘導体を含む。1つの実施態様において、腐食防止剤は、1種若しくはそれより多くのアミノ酸、並びに/又は1種若しくはそれより多くのアスコルビン酸及びアスコルビン酸誘導体を含む。別の実施態様において、本発明の組成物は、1種又はそれより多くのアミノ酸、及び1種又はそれより多くの没食子酸又は没食子酸誘導体を含む。別の実施態様において、本発明の組成物は、1種又はそれより多くの没食子酸又は没食子酸誘導体、1種又はそれより多くのアスコルビン酸又はアスコルビン酸誘導体、及び1種又はそれより多くのアミノ酸を含む。
【0036】
本発明の洗浄組成物における腐食防止剤(a)、(b)、及び(c)の種類の任意の数又は組み合わせにおける1種若しくはそれより多くの腐食防止剤、又は2種若しくはそれより多くの、又は3種若しくはそれより多くの腐食防止剤の全量は、以下に列記される質量パーセント:0.1、0.2、0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、10、12、15、18、20から選択される始点及び終点を有する範囲、例えば組成物の質量により約0.1質量%~約15質量%、又は約0.1質量%~約10質量%、又は約0.1質量%~約8質量%、又は約0.5質量%~約15質量%、又は約0.5質量%~約10質量%、又は約5質量%~約12質量%、又は約1質量%~約8質量%、又は約1質量%~約6質量%、又は約1質量%~約5質量%であることができる。
【0037】
他の実施態様において、組成物中に(種類(a)の腐食防止剤)が(単独又は上記に記載された腐食防止剤の他の種類との組み合わせで)存在する場合には、アミノ酸を含む1種又はそれより多くの腐食防止剤は、以下に列記される質量パーセント:0.1、0.2、0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、10、12、15、18、20から選択される始点及び終点を有する範囲、例えば組成物の質量により約0.1質量%~約15質量%、又は約1質量%~約15質量%、又は約1質量%~約10質量%、又は約1質量%~約8質量%、又は約1質量%~約7質量%、又は約1質量%~約6質量%、又は約2質量%~約5質量%であることができる。
【0038】
他の実施態様において、(単独又は上記に記載された腐食防止剤の他の種類との組み合わせで)組成物中に存在する場合には、非フェノール型有機酸、及び/又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物を含む1種又はそれより多くの腐食防止剤(種類(b)の腐食防止剤)は、以下に列記される質量パーセント:0.1、0.2、0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、10、12、15、18、20から選択される始点及び終点を有する範囲、例えば組成物の質量により約1質量%~約15質量%、又は約1質量%~約10質量%、又は約1質量%~約8質量%、又は約1質量%~約7質量%、又は約1質量%~約6質量%、又は約2質量%~約5質量%であることができる。
【0039】
(単独又は上記に記載された腐食防止剤の他の種類との組み合わせで)組成物中に存在する場合には、1種又はそれより多くのフェノール、及び/又はフェノール誘導体、又はこれらの混合物(種類(c)の腐食防止剤)は、以下に列記される質量パーセント:0.1、0.2、0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、10、12、15、18、20から選択される始点及び終点を有する範囲、例えば組成物の質量により約0.1質量%~約15質量%、又は約0.1質量%~約10質量%、又は約0.1質量%~約8質量%、又は約0.1質量%~約7質量%、又は約0.1質量%~約5質量%、又は約0.1質量%~約2質量%、又は約0.2質量%~約2質量%、又は3質量%未満の正の量であることができる。
【0040】
組成物が、1種又はそれより多くのフェノール、及び/又はフェノール誘導体、又はこれらの混合物と、1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、及び/又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物とを含む幾つかの実施態様において、各々の量は、任意の組み合わせにおける上記の3つの段落で記載されたものであり、例えば、約1%~約8%の1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、及び/又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物と、約0.1%~約5%の1種又はそれより多くのフェノール、及び/又はフェノール誘導体、又はこれらの混合物;又は約0.5%~約5%の1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、及び/又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物と、約0.1%~約2%の1種又はそれより多くのフェノール、及び/又はフェノール誘導体、又はこれらの混合物である。組成物が、(a)、(b)、及び(c)のうちの任意の2種又は3種を含み、(a)が1種又はそれより多くのアミノ酸であり、(b)が1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、及び/又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物であり、(c)が1種又はそれより多くのフェノール、及び/又はフェノール誘導体、又はこれらの混合物である他の実施態様において、(a)及び/又は(b)及び/又は(c)の量は、腐食防止剤に関する上記の3つの段落における量の任意の組み合わせであることができ、たとえば(a)約1%~約10%の1種又はそれより多くのアミノ酸、(b)約1%~約10%の1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、及び/又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物、並びに(c)約0.1%~約10%の1種又はそれより多くのフェノール、及び/又はフェノール誘導体、又はこれらの混合物;又は(a)約1%~約8%の1種又はそれより多くのアミノ酸、(b)約1%~約8%の1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、及び/又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物、並びに(c)約0.1%~約5%の1種又はそれより多くのフェノール、及び/又はフェノール誘導体、又はこれらの混合物である。さらに別の例において、本発明の組成物は、(a)約1%~約5%の1種又はそれより多くのアミノ酸、(b)約0.5%~約5%の1種又はそれより多くの非フェノール型有機酸、及び/又は非フェノール型有機酸の誘導体、又はこれらの混合物、並びに(c)約0.1%~約5%の1種又はそれより多くのフェノール、及び/又はフェノール誘導体、又はこれらの混合物を含むことができる。
【0041】
pH
ある種の実施態様において、洗浄組成物は、任意の組み合わせにおいて以下の端点:0.1、0.5、0.8、1、1.2、1.5、2、2.5、2.8、3、4、5、6、7により規定される範囲、例えば約0.1~約7、又は約0.5~約5、又は約0.5~約4、又は約0.5~約3、又は約0.5~約2.8、又は約0.5~約2.5、又は約0.8~約2のpHを有する。幾つかの実施態様において、pHは4未満である。他の実施態様において、pHは3未満である。ある種の実施態様において、高度に無機エッチング残留物、及び酸化物スキミング、例えば酸化アルミニウムスキミングを除去するのに用いられる組成物は、0.5~3の範囲のpHを要求する場合がある。組成物のpHは、市販で入手可能なpHメータを用いて直接的に測定することができる。
【0042】
追加の有機酸(任意選択)
本発明の組成物は、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、ギ酸、クエン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸などの(上記の腐食防止剤の種類とは異なる)追加の有機酸を含むことができる。代わりに、本発明の組成物は、任意の組み合わせにおいて、前文に列記された任意の又は全ての追加の有機酸を実質的に含まなくてよく、または含まなくてよく、あるいは追加の有機酸の全てを実質的に含まなくてよく、又は含まなくてよい。後者の場合において、本発明の組成物は、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、ギ酸、クエン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、及びマレイン酸を含まなくてよく、または実質的に含まなくてよい。代わりに、任意の組成物における含まれない1種又はそれより多くの酸の制限されない例として、本発明の組成物は、ギ酸若しくはクエン酸、又はギ酸及びクエン酸を実質的に含まなくてよく、または実質的に含まなくてよい。代わりに、存在する場合には、追加の有機酸は、約0.1~10質量%で存在することができる。
【0043】
水混和性溶媒(任意選択)
本発明のエッチング組成物は、水混和性溶媒を含むことができる。用いることができる水混和性有機溶媒の例は、N-メチルピロリドン(NMP)、1-メトキシ-2-プロピルアセテート(PGMEA)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチルジグリコール、1,4-ブタンジオール、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル(例、商品名Dowanol DBで市販で入手可能)、ヘキシルオキシプロピルアミン、ポリ(オキシエチレン)ジアミン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフルフリルアルコール、グリセロール、アルコール、スルホキシド、又はこれらの混合物である。好ましい溶媒は、アルコール、ジオール、又はこれらの混合物である。
【0044】
本発明の幾つかの実施態様において、水混和性有機溶媒は、グリコールエーテルを含むことができる。グリコールエーテルの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、モノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレンクリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレンモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジイソプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1-メトキシ-2-ブタノール、2-メトキシ-1-ブタノール、2-メトキシ-2-メチルブタノール、1,1-ジメトキシエタン及び2-(2-ブトキシエトキシ)エタノールが挙げられる。
【0045】
ほとんどの用途に関して、組成物中の水混和性有機溶媒の量は、以下に列記される質量パーセント:0.1、0.5、1、5、7、12、15、25、30、35、40、50、65、75、80、85から選択される始点及び終点を有する範囲であることができる。溶媒の係る範囲の例としては、組成物の約0.5質量%~約80質量%、又は約0.5質量%~約65質量%、又は約1質量%~約50質量%、又は約0.1質量%~約30質量%、0.5質量%~約25質量%、又は約0.5質量%~約15質量%、又は約1質量%~約7質量%、又は約0.1質量%~約12質量%が挙げられる。溶媒が、本発明の組成物中に存在する場合、水及び溶媒の全質量は、好ましくは全組成物の70%超、又は75%超、又は80%超、又は85%超、又は90%超であり、及び/又は組成物の質量により好ましくは97%未満、又は96%未満、又は95%未満、又は94%未満である。
【0046】
存在する場合には、溶媒は、洗浄作用を支援し、ウェハ表面を保護する場合がある。
【0047】
幾つかの実施態様において、本発明の組成物は、任意の組成物中の上記の水混和性有機溶媒のいずれか又は全て、又は組成物に加えられた全ての水混和性有機溶媒を含まないか、実質的に含まない。
【0048】
金属キレート剤(任意選択)
洗浄組成物中で用いることができる別の任意選択の成分は、典型的には溶液中に金属を保持する組成物の能力を高め、金属残留物の溶解を増進するように機能する金属キレート剤である。この目的に有用なキレート剤の典型的な例は、以下の有機酸及びその異性体及び塩である:(エチレンジニトリロ)四酢酸(EDTA)、ブチレンジアミン四酢酸、(1,2-シクロヘキシレンジニトリロ)四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DETPA)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、N,N,N’,N’-エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)酸(EDTMP)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)、1,3-ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン-N,N,N’,N’-四酢酸(DHPTA)、メチルイミノ二酢酸、プロピレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、グルコン酸、糖酸、フタル酸、マンデル酸、サリチル酸、及び8-ヒドロキシキノリン。好ましいキレート剤は、EDTA、CyDTA等のアミノカルボン酸及びEDTMP等のアミノホスホン酸である。
【0049】
ほとんどの用途に関して、存在する場合には、キレート剤は、組成物の約0.01~約10質量%、又は約0.1質量%~約10質量%、又は約0.1~約5質量%、又は約0.5質量%~約5質量%の量で組成物中に存在する。
【0050】
幾つかの実施態様において、本発明の組成物は、(任意の組成物中の)上記の金属キレート剤のいずれか又は全て、又は組成物に加えられる全ての金属キレート剤を含まないか、実質的に含まない。
【0051】
追加の腐食防止剤(任意選択)
追加の腐食防止剤の例としては、トリアゾール化合物が挙げられる。
【0052】
例示的なトリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾール、o-トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾール、p-トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール及びジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾールが挙げられる。
【0053】
幾つかの他の実施態様において、追加の腐食防止剤はトリアゾールであり、追加の腐食防止剤は、ベンゾトリアゾール、o-トリルトリアゾール、m-トリルトリアゾール、及びp‐トリルトリアゾールの少なくとも1種である。
【0054】
ほとんどの用途に関して、存在する場合には、追加の1種又はそれより多くの腐食防止剤は、組成物の約0.1~約15質量%、又は約0.1質量%~約10質量%、又は約0.5~約5質量%、又は約0.1質量%~約1質量%、又は約0.5質量%~約5質量%含むことができる。
【0055】
幾つかの実施態様において、本発明の組成物は、トリアゾール化合物のいずれか又は全てなどの組成物に加えられる上記の追加の腐食防止剤のいずれか又は全てを含まないか、実質的に含まない。
【0056】
他の任意選択的に含まれるか排除される成分
他の実施態様において、組成物は、界面活性剤、化学修飾剤、染料、バイオサイドのいずれか又は全てを含むか、実質的に含まないか、含まないことができる。
【0057】
幾つかの実施態様において、本発明の組成物は、任意の組み合わせで以下のうちの少なくとも1種若しくはそれより多く、若しくは以下の全てを含まないか、実質的に含まないことができ、または組成物中に既に存在する場合には、以下の任意の追加を含まないことができる:アミノ酸を除く全ての窒素含有化合物、硫黄含有化合物、臭素含有化合物、塩素含有化合物、ヨウ素含有化合物、フッ素含有化合物、ハロゲン含有化合物、リン含有化合物、アンモニウム塩、金属含有化合物、N,N-ジエチルヒドロキシルアミン(DEHA)、イソプロピルヒドロキシルアミン、又はヒドロキシルアミンの塩(塩化ヒドロキシルアンモニウム、硫酸ヒドロキシルアンモニウム等)などのヒドロキシルアミン又はヒドロキシルアミンの誘導体、ナトリウム含有化合物、カルシウム含有化合物、アルキルチオール、有機シラン、ハライド含有化合物、酸化剤、過酸化物、アミン、アルカノールアミン、緩衝種、ポリマー、無機酸、第四級アンモニウム化合物、置換及び非置換アンモニウム水酸化物、アミド、アミノアルコール、金属水酸化物、及び強塩基。
【0058】
本開示に記載の組成物により除去される材料としては、灰化したフォトレジスト、及び側壁ポリマー、ベール、フェンスエッチング残留物、アッシング残留物等の名称により当分野で知られている処理残留物が挙げられる。ある種の好ましい実施態様において、フォトレジストは、本開示に記載の組成物と接触する前に、露光され、現像され、エッチングされ、灰化される。本開示で開示される組成物は、HSQ(FOx)、MSQ、SiLK等の低k膜と適合する。配合物は、ポジ型及びネガ型フォトレジストを含む灰化したフォトレジスト、及び有機残留物、有機金属残留物、無機残留物、金属酸化物等のプラズマエッチング残留物、又はフォトレジスト複合体を、タングステン、アルミニウム、銅、チタン含有基材の非常に低い腐食で低温においてストリッピングするのにも有効である。さらに、組成物は、多様な高誘電率材料とも適合する。列記された金属の多く、例えばアルミニウム、銅、又はアルミニウム及び銅アロイ、又はタングステン等に関して、本発明の組成物及び方法により与えられるエッチング速度は、約10Å/分未満、又は約8Å/分未満、又は約6Å/分未満、又は約5Å/分未満、又は約4Å/分未満、又は約3Å/分未満であることができ、それは、60℃未満、又は45℃未満の処理温度にて与えられる場合がある。タングステンに関して、本発明の組成物及び方法により与えられるエッチング速度は、約1Å/分未満、又は0.5Å/分未満であることができ、それは、60℃未満、又は45℃未満の処理温度にて与えられる場合がある。
【0059】
製造プロセス中、フォトレジスト層は基材上にコーティングされる。フォトリソグラフィー法を用いることで、パターンがフォトレジスト層上に規定される。次いで、パターン化フォトレジスト層は、プラズマエッチングに供され、これにより、パターンが基材に転写される。エッチング残留物は、エッチング段階で発生する。パターン化基材は、その後灰化されて残留物を形成する。基材が灰化された際、洗浄されるべき主な残留物は、エッチャント残留物である場合がある。
【0060】
本開示に記載の方法は、膜若しくは残留物として存在する有機又は金属-有機ポリマー、無機塩、酸化物、水酸化物、又はこれらの複合体若しくは組み合わせを有する基材を記載の組成物と接触させること(1つずつ、又は複数の基材を共に、複数の基材を収容する大きさの浴に浸漬すること、又は噴霧すること)により実施することができる。例えば温度、時間等の実際の条件は、除去されるべき材料の性質及び厚さに依存する。一般的に、基材を、本発明の洗浄組成物を含有する容器に、約20℃~約80℃、又は約20℃~約60℃、又は約20℃~約40℃の範囲の温度にて接触させるか浸漬する。基材の組成物に対する曝露の典型的な期間は、例えば0.1~90分、又は1~60分、又は1~30分の範囲であることができる。組成物との接触後、基材をリンスし、次いで乾燥させることができる。乾燥は、典型的には不活性雰囲気下で実施し、スピニングを挙げることができる。ある種の実施態様において、脱イオン水リンス、又は他の添加剤を含むリンス含有脱イオン水を、基材と本開示に記載の組成物との接触前、接触中、及び/又は接触後に用いることができる。
【0061】

以下の例は、本開示で開示される組成物及び方法をさらに説明するために提供される。組成物の例は、表Iに記載される。表Iにおいて、全ての量は質量パーセントで与えられ、合計100質量パーセントである。本開示で開示される組成物は、全ての固体が溶解するまで室温にて容器中で成分を共に混合することにより調製された。
【0062】
洗浄データのまとめは、表IIに与えられる。この手順において、3つのパターン化ウェハ、パッシベーション、金属ライン、及びビアパターンウェハが、異なる溶液の洗浄性能を評価するために用いられた。3種のパターン化ウェハ基材を、パッシベーション基材(不動態化Al基材)及びビア基材(誘電体材料)に関して50分、金属ライン基材(AlCu金属ライン)に関して10分、35℃にて400rpmで撹拌しつつ、溶液に浸漬した。例示的な組成物への曝露後、1つ又は複数のウェハを脱イオン水ですすぎ、窒素ガスで乾燥させた。ウェハを割ってエッジを提供し、次いで日立SU-8010走査電子顕微鏡(SEM)を用いてウェハ上の様々な所定の位置で試験し、結果を視覚的に解釈した。
【0063】
試験された追加の組成物の例は、表IIIに記載される。表IIIにおいて、全ての量は質量パーセントで与えられ、合計100質量パーセントである。本開示で開示される組成物は、全ての固体が溶解するまで室温にて容器中で成分を共に混合することにより調製された。表IIIの組成物を用いて上記のように作成され、決定された洗浄データのまとめは、表IVに与えられる。
【0064】
塩化物イオンは、ドライエッチングプロセスの結果として基材上に堆積することが多い。洗浄組成物中のこれらの塩化物イオンによる基材上の金属の腐食をシミュレーションするために、KClが2種の組成物に加えられた。試験結果は表Vに示される。この試験に関して、50ppmのKClが例50と51に対して加えられた。2つの金属ライン基材を、30分間、35℃にて400rpmで撹拌しつつ、溶液に浸漬した。金属ライン腐食は、日立SU-8010走査電子顕微鏡により評価された。アスコルビン酸及び没食子酸の腐食防止剤を含有する例51は、銅-アルミニウム(AlCu)ライン腐食に対してより良好な保護を有していた。
【0065】
表VIは、400rpmで撹拌しつつ、35℃にて例51溶液を空気に曝露することにより実施されたバッチ寿命試験中の例51溶液(又は配合物又は組成物、交換可能に用いられる)のpH変化を記載する。表VIIの結果は、35℃における空気への48時間の曝露後でさえ、例51溶液が、依然として未使用の例51溶液に匹敵する洗浄性能を有していたことを示す。
【0066】
エッチング速度(「ER」)のまとめは、表VIIIに与えられる。エージングされた例51溶液は、400rpmにて撹拌しつつ、22時間、60℃にて溶液を空気に曝露することにより調製された。以下のエッチング速度の全てにおいて、測定は、35℃における10分の曝露後に実施された。(2%のCuを含有する)アルミニウム、及びWのエッチング速度の決定において、ウェハは、その上に既知の厚さに堆積されたブランケット層を有していた。ウェハの初期厚さは、CDE ResMap273四点プローブを用いて決定された。初期厚さの決定後、試験ウェハを例示的な組成物に浸漬した。10分後、試験ウェハを試験溶液から取り出し、脱イオン水で3分間すすぎ、窒素下で完全に乾燥させた。各ウェハの厚さが測定され、必要な場合には、手順が試験ウェハに対して繰り返された。エージングプロセスは、AlCu基材及びW基材のエッチング速度を明白には変化させなかった。加えて、溶液のpHに明らかな変化はなかった。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0067】
表IXは、50℃及び60℃における例50及び51のAlCuエッチング速度を示した。例50と51の両方は、35℃における速度よりも、50℃超で明らかに高いAlCuエッチング速度を示した。より長い処理時間は、より高いAlCuエッチング量ももたらした。表Xは、基材が50℃超で例50と51により処理された場合、AlCu金属ラインが腐食されたか、深刻に腐食されたことを示した。
【0068】
表XIは、AlCuエッチング速度への例51中の追加の防止剤の影響を示した。これらの防止剤の中でも、L-ヒスチジンの添加が、60℃におけるAlCuエッチング速度の大きな低下を示した。また、例50へのグリシンの添加は、50℃におけるAlCuエッチング速度の低下を示した。
【0069】
表XIIは、追加の防止剤グリシンと共に、他の追加の添加剤を含む配合物を示した。例51M~51Rである。AlCuエッチング速度は、例50及び51と比較して50℃において低下した。表XIIIは、表XII中の配合物に関する洗浄性能及びAlCu金属ライン腐食を示す。
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
「腐食なし」は、腐食がなく、AlCuが滑らかであることを意味する。「若干の腐食」は、端部からのAlCuラインエッチバックはないが、若干粗いAlCu表面を意味する。「腐食」は、端部からの若干のAlCuラインエッチバック及びAlCuの粗い表面を意味する。「深刻な腐食」は、全ライン幅の少なくとも1/5の、端部からの明らかなAlCuラインエッチバック、及びAlCuラインの粗い表面を意味する。「完全な腐食」は、AlCuラインが基材から完全にエッチングされたことを意味する。
【0070】
上記の例及び好ましい実施態様の記載は、特許請求の範囲に規定される本発明を制限するものではなく、例として受け取られるべきである。容易に理解されるように、特許請求の範囲に記載の本発明から逸脱することなく、上記の特徴の多くの変形及び組み合わせを利用することができる。係る変形は、本発明の精神及び範囲からの逸脱とみなされることはなく、全ての係る変形は、以下の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。
本発明は、以下の態様を含んでいる。
(1)水と;
シュウ酸と、
以下の3種類の腐食防止剤:
(a)アミノ酸;
(b)非フェノール型有機酸、非フェノール型有機酸塩、又は非フェノール型有機酸の他の誘導体;及び
(c)フェノール及びフェノールの誘導体
から選択される2種又はそれより多くの腐食防止剤と
を含む半導体基材洗浄組成物。
(2)1種又はそれより多くの前記種類(a)の腐食防止剤、及び1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤を含む、(1)に記載の洗浄組成物。
(3)1種又はそれより多くの前記種類(a)の腐食防止剤が、グリシン、ヒスチジン、リジン、アラニン、ロイシン、トレオニン、セリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、及びチロシンから選択される、(2)に記載の洗浄組成物。
(4)1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤が、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される、(2)に記載の洗浄組成物。
(5)1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤が、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される、(3)に記載の洗浄組成物。
(6)1種又はそれより多くの前記種類(a)の腐食防止剤、及び1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤を含む、(1)に記載の洗浄組成物。
(7)前記1種又はそれより多くの前記種類(a)の腐食防止剤が、グリシン、ヒスチジン、リジン、アラニン、ロイシン、トレオニン、セリン、バリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、及びチロシンから選択される、(6)に記載の洗浄組成物。
(8)前記1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、及び没食子酸の誘導体、並びに/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、(6)に記載の洗浄組成物。
(9)前記1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、及び没食子酸の誘導体、並びに/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、(7)に記載の洗浄組成物。
(10)1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤、及び1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤を含む、(1)に記載の洗浄組成物。
(11)前記1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、及び没食子酸の誘導体、並びに/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、(10)に記載の洗浄組成物。
(12)前記1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤が、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される、(10)に記載の洗浄組成物。
(13)前記1種又はそれより多くの種類(b)の腐食防止剤が、アスコルビン酸及びアスコルビン酸の誘導体から選択される、(11)に記載の洗浄組成物。
(14)1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤をさらに含む、(2)に記載の洗浄組成物。
(15)1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤をさらに含み、前記種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、及び没食子酸の誘導体、並びに/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、(2)に記載の洗浄組成物。
(16)前記1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、及び没食子酸の誘導体、並びに/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、(3)に記載の洗浄組成物。
(17)前記1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、及び没食子酸の誘導体、並びに/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、(4)に記載の洗浄組成物。
(18)前記1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤が、カテコール、t-ブチルカテコール、レゾルシノール、ピロガロール、p-ベンゼンジオール、1,2,4-ベンゼントリオール、及び1,3,5-ベンゼントリオール、没食子酸、及び没食子酸の誘導体、並びに/又はクレゾール、キシレノール、サリチルアルコール、p-ヒドロキシベンジルアルコール、o-ヒドロキシベンジルアルコール、p-ヒドロキシフェネチルアルコール、p-アミノフェノール、m-アミノフェノール、ジアミノフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2-5-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、及び3,5-ジヒドロキシ安息香酸から選択される、(5)に記載の洗浄組成物。
(19)1種又はそれより多くの前記種類(a)の腐食防止剤がグリシンを含み、1種又はそれより多くの前記種類(b)の腐食防止剤がアスコルビン酸を含み、前記1種又はそれより多くの前記種類(c)の腐食防止剤が没食子酸又は没食子酸の誘導体を含む、(18)に記載の洗浄組成物。
(20)1つ又はそれより多くのマイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基材を、
水と、
シュウ酸と、
以下の3種の腐食防止剤:(a)アミノ酸;(b)非フェノール型有機酸、非フェノール型有機酸塩又は非フェノール型有機酸の他の誘導体、及び(c)フェノール及びフェノールの誘導体から選択される2種又はそれより多くの腐食防止剤と
を含む組成物と接触させる工程
を含むマイクロエレクトロニクスデバイス又は半導体基材の洗浄方法。