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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-10
(45)【発行日】2022-02-21
(54)【発明の名称】プログラム及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/56 20140101AFI20220214BHJP
   A63F 13/577 20140101ALI20220214BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20220214BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20220214BHJP
【FI】
A63F13/56
A63F13/577
A63F13/45
A63F13/58
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020130013
(22)【出願日】2020-07-31
(62)【分割の表示】P 2016029874の分割
【原出願日】2016-02-19
(65)【公開番号】P2020179254
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2020-07-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】井口 正
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-149950(JP,A)
【文献】特開2011-036519(JP,A)
【文献】"パックマン チャンピオンシップ エディション DX",Wikipedia,日本,ウィキメディア財団,2015年09月11日,全文(p.1-3),https://web.archive.org/web/20150911211617/https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%B3_%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97_%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%,[2020年1月29日検索]
【文献】ろぽチャンネル,"PAC-MAN Championship Edition DX+(パックマン チャンピオンシップエディションDX+) 10分タイムアタック [,YouTube,日本,YouTube,LLC,2014年09月25日,全文,全図(p.1-8),https://www.youtube.com/watch?v=Wxpx0FqkeSk,[2020年1月29日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータにゲームを実行させるプログラムであって、
少なくとも1つのサブオブジェクトが連結されたメインオブジェクトを含むオブジェクト列と、プレーヤが操作可能なプレーヤオブジェクトとを、オブジェクトの移動方向を制限する仮想壁の設けられたゲーム画面上に表示する表示制御部と、
前記ゲーム画面における前記オブジェクト列の動きを所定の第1モードで制御すると共に、前記ゲーム画面における前記プレーヤオブジェクトの動きを前記プレーヤの操作に応じて制御するオブジェクト制御部と、
前記プレーヤオブジェクトが所定の条件を満たした場合に前記オブジェクト列の動きのモードを前記第1モードから前記第1モードより劣勢な第2モードへと切り替えるモード切り替え部と、
して前記コンピュータを機能させ、
前記モード切り替え部は、
前記オブジェクト列が前記第1モードにあるときに前記プレーヤオブジェクトと前記オブジェクト列とが所定の位置関係の条件を満たした場合には、当該オブジェクト列に含まれる前記メインオブジェクトの動きのモードを、前記第1モードより優勢な第3モードへと切り替え
前記オブジェクト制御部は、
前記メインオブジェクトが前記第3モードにあるときに、前記オブジェクト列に含まれる前記サブオブジェクトの全部又は一部が前記メインオブジェクトの背後に隠れた状態とする、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1において、
前記モード切り替え部は、
前記オブジェクト列が前記第1モードにあるときに前記プレーヤオブジェクトと前記オブジェクト列に含まれる前記サブオブジェクトとが前記所定の位置関係の条件を満たした場合には、当該オブジェクト列に含まれる前記メインオブジェクトの動きのモードを、前記第3モードへと切り替える、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記所定の位置関係の条件は、接触に関する条件である、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記表示制御部は、
前記サブオブジェクトの候補である候補オブジェクトを前記ゲーム画面上に表示し、
前記オブジェクト制御部は、
所定条件を満たした前記候補オブジェクトを前記サブオブジェクトとして前記オブジェクト列に加える、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
ゲームを実行するゲーム装置であって、
少なくとも1つのサブオブジェクトが連結されたメインオブジェクトを含むオブジェクト列と、プレーヤが操作可能なプレーヤオブジェクトとを、オブジェクトの移動方向を制限する仮想壁の設けられたゲーム画面上に表示する表示制御部と、
前記ゲーム画面における前記オブジェクト列の動きを所定の第1モードで制御すると共に、前記ゲーム画面における前記プレーヤオブジェクトの動きを前記プレーヤの操作に応じて制御するオブジェクト制御部と、
前記プレーヤオブジェクトが所定の条件を満たした場合に前記オブジェクト列の動きのモードを前記第1モードから前記第1モードより劣勢な第2モードへと切り替えるモード切り替え部と、
を備え、
前記モード切り替え部は、
前記オブジェクト列が前記第1モードにあるときに前記プレーヤオブジェクトと前記オブジェクト列とが所定の位置関係の条件を満たした場合には、当該オブジェクト列に含まれる前記メインオブジェクトの動きのモードを、前記第1モードより優勢な第3モードへと切り替え
前記オブジェクト制御部は、
前記メインオブジェクトが前記第3モードにあるときに、前記オブジェクト列に含まれる前記サブオブジェクトの全部又は一部が前記メインオブジェクトの背後に隠れた状態とする、
ことを特徴とするゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及びゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム画面に設けられた迷路内の敵キャラクタを追跡したり迷路内で敵キャラクタから逃走したりするゲーム(ゲームタグ)が周知である(非特許文献1などを参照)。例えば、非特許文献1に記載のゲームのプレーヤは、迷路内を移動可能な蛇状のプレーヤキャラクタで同じ迷路内を移動する蛇状の敵キャラクタを追跡して攻撃するものである。因みに、非特許文献1に記載のゲームでは、敵キャラクタを尻尾側からしか攻撃できないよう制限を設けることで、攻撃の難易度を高めている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】https://ja.wikipedia.org/wiki/ジャングラー
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、非特許文献1のゲームでは基本的に、敵キャラクタの外見とプレーヤキャラクタの外見との間に大きな差異がないため、プレーヤがプレーヤキャラクタに感情移入し難く、また、敵キャラクタに対する負の感情も湧きにくい。また、敵キャラクタの外見とプレーヤオブジェクトの外見と差異を設けることも可能だが、外見の差異がプレーヤの心理に与える影響は、ゲームを継続するうちに弱まるのが通常である。
【0005】
本発明の目的は、ゲーム画面に登場するオブジェクトの個性をシンプルな動きによって際立たせることのできるプログラム及びゲーム装置などを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記課題を解決するため、本発明のプログラムは、
コンピュータにゲームを実行させるプログラムであって、
少なくとも1つのサブオブジェクトが連結されたメインオブジェクトを含むオブジェクト列と、プレーヤが操作可能なプレーヤオブジェクトとを、オブジェクトの移動方向を制限する仮想壁の設けられたゲーム画面上に表示する表示制御部と、
前記ゲーム画面における前記オブジェクト列の動きを所定の第1モードで制御すると共に、前記ゲーム画面における前記プレーヤオブジェクトの動きを前記プレーヤの操作に応じて制御するオブジェクト制御部と、
前記プレーヤオブジェクトが所定の条件を満たした場合に前記オブジェクト列の動きのモードを前記第1モードから前記第1モードより劣勢な第2モードへと切り替えるモード切り替え部と、
して前記コンピュータを機能させ、
前記モード切り替え部は、
前記オブジェクト列が前記第1モードにあるときに前記プレーヤオブジェクトと前記サブオブジェクトとが所定の位置関係の条件を満たした場合には、前記メインオブジェクトの動きのモードを、前記第1モードより優勢な第3モードへと切り替える。
【0007】
ここで、「優勢なモード」と「劣勢なモード」との間ではオブジェクトの勢力が互いに異なり、優勢なモードにおけるオブジェクトの勢力の方が劣勢なモードにおけるオブジェクトの勢力より高いものとする。また、「オブジェクトの勢力」とは、オブジェクトがプ
レーヤのミス(プレーヤキャラクタの消滅、ダメージなど)を誘引する可能性の高さことであって、例えば、オブジェクトの移動速度、オブジェクトの攻撃能力、オブジェクトの移動タイプ(移動傾向)の少なくとも1つによって設定することが可能である。
【0008】
また、「所定の位置関係の条件を満たした場合」には、例えば、プレーヤオブジェクトとサブオブジェクトとの距離が所定の閾値未満になった場合(プレーヤオブジェクトとサブオブジェクトとが接触した場合も含む)や、プレーヤオブジェクトとサブオブジェクトとの距離が所定時間に亘り閾値未満に維持された場合や、プレーヤオブジェクトからサブオブジェクトへの1又は複数回の接触があった場合などが含まれる。
【0009】
以上の本発明のプログラムによれば、オブジェクト列は相対的に優勢な第1モードと相対的に劣勢な第2モードとの間で切り替え可能であり、少なくともメインオブジェクトは更に優勢な第3モードへ切り替わることも可能である。しかも、第1モードにおけるメインオブジェクトは、自分ではなくサブオブジェクトへの動作(接近、接触等)に反応して自分自身が優勢な第3モードへと移行する。このようなメインオブジェクトの動きは、メインオブジェクトがサブオブジェクトに対して連帯感を抱いているかのような印象をプレーヤに与える。従って、本発明によれば、第1モードから第3モードへ切り替わるときのメインオブジェクトの反応を際立たせることができ、それによってプレーヤの緊張感を煽ることができる。
【0010】
(2)また、本発明において、
前記第3モードにおける前記メインオブジェクトと前記プレーヤオブジェクトとが所定の位置関係の条件を満たした場合に、前記プレーヤオブジェクトへダメージが与えられてもよい。
【0011】
ここで、「所定の位置関係の条件を満たした場合」には、例えば、メインオブジェクトとプレーヤオブジェクトとの距離が所定の閾値未満になった場合(メインオブジェクトとプレーヤオブジェクトとが接触した場合も含む)や、メインオブジェクトとプレーヤオブジェクトとの距離が所定時間に亘り閾値未満に維持された場合や、メインオブジェクトとプレーヤオブジェクトとの間で1又は複数回の接触があった場合などが含まれる。
【0012】
また、「プレーヤオブジェクトへのダメージ」とは、プレーヤを不利に追い込むことを指し、例えば、プレーヤのスコアが減点されることや、プレーヤオブジェクトがゲーム画面から消去されること(プレーヤのミス)や、プレーヤオブジェクトがゲーム画面から消去される確率を高めることなどが含まれる。
【0013】
従って、メインオブジェクトが第3モードに移行することを阻止したいという気持ちがプレーヤに働く。
【0014】
(3)また、本発明において、
前記第1モードにおける前記オブジェクト列は、
前記サブオブジェクトを先頭にして移動してもよい。
【0015】
この場合、メインオブジェクトがサブオブジェクトを盾にしているかのような動きをオブジェクト列にさせることができる。従って、メインオブジェクトが「臆病である」という印象をプレーヤに与えることができる。
【0016】
(4)また、本発明において、
前記第2モードにおける前記オブジェクト列は、
前記メインオブジェクトを先頭にして移動してもよい。
【0017】
この場合、メインオブジェクトが率先して逃走しているかのような動きをオブジェクト列にさせることができる。従って、メインオブジェクトが「卑怯である」という印象をプレーヤに与えることができる。
【0018】
(5)また、本発明において、
前記メインオブジェクトが前記第3モードにあるときには、
前記オブジェクト列が全長を短縮させた状態で移動してもよい。
【0019】
ここで、「オブジェクト列が全長を短縮させた状態」とは、例えば、サブオブジェクトの一部又は全部がメインオブジェクトの背後に隠れた状態(重なった状態)などを含む。
【0020】
因みに、サブオブジェクトがメインオブジェクトの背後に隠れた状態によれば、メインオブジェクトがサブオブジェクトをかばっているかのような動きをオブジェクト列にさせることができる。従って、メインオブジェクトが「強い」という印象をプレーヤに与えることができる可能性がある。
【0021】
(6)また、本発明において、
前記モード切り替え部は、
前記メインオブジェクトが前記第3モードに設定される時間に制限時間を設けてもよい。
【0022】
通常、ヒトの緊張状態は長く持続しないので、制限時間を設けた方がプレーヤの心理にメリハリが出て、第3モードにおけるプレーヤの緊張感をより高めることができると考えられる。
【0023】
(7)また、本発明は、
前記メインオブジェクトが前記第3モードに設定されることなく前記プレーヤオブジェクトが前記ゲーム画面をクリアした場合に、前記プレーヤへ特典を付与するゲーム管理部として更に前記コンピュータを機能させてもよい。
【0024】
従って、プレーヤは、メインオブジェクトの第3モードへの移行を積極的に回避して特典を狙うという楽しみ方をすることができる。
【0025】
(8)また、本発明において、
前記ゲーム管理部は、
前記オブジェクト列に接触又は接近することなく前記プレーヤオブジェクトが前記ゲーム画面をクリアした場合に、前記プレーヤへ特典を付与してもよい。
【0026】
ここで、「オブジェクト列に接触又は接近することなくクリアすること」には、オブジェクト列からの距離を所定の閾値以上に維持しつつクリアすることが含まれる。例えば、オブジェクト列に接触せずにクリアすることなども含まれる。
【0027】
従って、プレーヤは、オブジェクト列への接触又は接近を積極的に回避して特典を狙うという楽しみ方をすることができる。
【0028】
(9)また、本発明において、
前記オブジェクト制御部は、
前記第2モードにおける前記オブジェクト列に属するオブジェクトに前記プレーヤオブジェクトが接触又は接近した場合には、前記オブジェクトを消去することにより前記オブ
ジェクト列の連結数を減少させ、
連続して消去されるオブジェクトの個数が多いときほど前記プレーヤの得点の価値を高くするゲーム管理部として前記コンピュータを更に機能させてもよい。
【0029】
なお、「オブジェクトにプレーヤオブジェクトが接触又は接近すること」には、オブジェクトとプレーヤオブジェクトとの距離が所定の閾値以下になることが含まれる。例えば、オブジェクトとプレーヤオブジェクトとが接触することなども含まれる。
【0030】
従って、プレーヤは、オブジェクト列に属するオブジェクトにプレーヤオブジェクトを接触又は接近させることでオブジェクト列の全長を短縮させることができ、オブジェクト列に属する複数のオブジェクトを連続消去することで、高い価値の点数を得ることができる。
【0031】
(10)また、本発明において、
前記オブジェクト制御部は、
前記オブジェクト列の連結数を減少させた場合には、減少させた分だけ前記オブジェクト列の移動速度を低くしてもよい。
【0032】
従って、オブジェクト列に属するオブジェクトの個数が多いときほど高速にオブジェクト列が移動するので、オブジェクト列の追跡が困難になるものの、連続消去できるオブジェクトの個数が増えるのでプレーヤが高得点できる可能性が高まる、というトレードオフの関係が作り出される。
【0033】
(11)また、本発明において、
前記表示制御部は、
前記サブオブジェクトの候補である候補オブジェクトを予め前記ゲーム画面に配置し、所定条件を満たした前記候補オブジェクトを前記サブオブジェクトへと変異させて前記メインオブジェクトに連結させてもよい。
【0034】
ここで「所定条件を満たした候補オブジェクト」には、例えば、出現からの経過時間が所定の閾値を越えた候補オブジェクトや、プレーヤオブジェクトからの距離が閾値以下となった候補オブジェクトなどが含まれる。
【0035】
前者の場合、プレーヤは、時間経過を待つことによってオブジェクト列に連結されるオブジェクトの個数を増やすことができ、後者の場合、プレーヤは、オブジェクト列に連結されるサブオブジェクトの個数を自分の意思で制御することができる。
【0036】
(12)上記課題を解決するため、本発明のゲーム装置は、
ゲームを実行するゲーム装置であって、
少なくとも1つのサブオブジェクトが連結されたメインオブジェクトを含むオブジェクト列と、プレーヤが操作可能なプレーヤオブジェクトとを、オブジェクトの移動方向を制限する仮想壁の設けられたゲーム画面上に表示する表示制御部と、
前記ゲーム画面における前記オブジェクト列の動きを所定の第1モードで制御すると共に、前記ゲーム画面における前記プレーヤオブジェクトの動きを前記プレーヤの操作に応じて制御するオブジェクト制御部と、
前記プレーヤオブジェクトが所定の条件を満たした場合に前記オブジェクト列の動きのモードを前記第1モードから前記第1モードより劣勢な第2モードへと切り替えるモード切り替え部と、
を備え、
前記モード切り替え部は、
前記オブジェクト列が前記第1モードにあるときに前記プレーヤオブジェクトと前記サブオブジェクトとが所定の位置関係の条件を満たした場合には、前記メインオブジェクトの動きのモードを、前記第1モードより優勢な第3モードへと切り替える。
【0037】
なお、本発明のゲーム装置の機能の一部又は全部をサーバ装置、端末装置で実現することが可能である。また、本発明のプログラムの一部又は全部を情報記憶媒体に記録することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】一実施形態のゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
図2】サーバ装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
図3】端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。
図4】通常モードにおけるサブキャラクタを説明する図の一例である。
図5】通常モードにおけるサブキャラクタの変異を説明する図の一例である。
図6】通常モードにおいてサブキャラクタがメインキャラクタに連結する様子を説明する図の一例である。
図7】通常モードにおける敵キャラクタ列の動きを説明する図の一例である。
図8】劣勢モードへ移行する条件を説明する図の一例である。
図9】劣勢モードにおけるプレーヤキャラクタ及び敵キャラクタ列の動きを説明する図の一例である。
図10】敵キャラクタ列の先頭に対するプレーヤキャラクタの攻撃を説明する図の一例である。
図11】敵キャラクタ列の後尾に対するプレーヤキャラクタの攻撃を説明する図の一例である。
図12】優勢モードへ移行する条件を説明する図の一例である。
図13】優勢モードへ移行する条件を説明する図(図12の続き)の一例である。
図14】優勢モードへ移行した直後における敵キャラクタ列の動きを説明する図の一例である。
図15】優勢モードにおける敵キャラクタ列の動きを説明する図(図14の続き)の一例である。
図16】優勢モードにおける敵キャラクタ列の動きを説明する図(図15の続き)の一例である。
図17】端末装置20によるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0040】
1.ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成の一例を示す図である。
【0041】
本実施形態のゲームシステム1は、図1に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されている。
【0042】
ユーザ(プレーヤ)は、端末装置20からインターネットを介してサーバ装置10にアクセスし、インターネットを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレーす
ることができる。さらに、プレーヤは、端末装置20からサーバ装置10にアクセスし、他のプレーヤとの間でコミュニケーションを図ることができる。
【0043】
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続された端末装置20を用いて、プレーヤにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0044】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0045】
特に、サーバ装置10は、端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0046】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0047】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0048】
そして、サーバ装置10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される課金情報、ゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるユーザ情報146等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0049】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、端末装置20のプレーヤ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信し、端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にプレーヤに閲覧可能に提供する各種の処理を行うようになっている。
【0050】
端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0051】
また、端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で
作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、プレーヤ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0052】
具体的には、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するユーザ情報146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
【0053】
2.サーバ装置
次に、図2を用いて本実施形態のサーバ装置10について説明する。なお、図2は、本実施形態のサーバ装置10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のサーバ装置10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0054】
サーバ装置10は、管理者やその他の入力に用いるための入力部120、所定の表示を行う表示部130、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180、端末装置20やその他と通信を行う通信部196、提供するゲームに関する処理を主に実行する処理部100、及び、ゲームに用いる各種のデータを主に記憶する記憶部140を含む。
【0055】
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他の必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
【0056】
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
【0057】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などによって構成される。
【0058】
通信部196は、外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
【0059】
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
【0060】
また、本実施形態においては、記憶部140には、提供するゲームに関する情報を示すゲーム情報144、提供するゲームに関しプレーヤとしてのプレーヤに関する情報を示すユーザ情報146、及び、その他ゲーム演算に必要な各種の情報が記憶される。
【0061】
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0062】
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0063】
例えば、処理部100(プロセッサ)は、情報記憶媒体に記憶されているプログラムに基づいて、サーバ装置10全体の制御を行うとともに、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末装置20からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
【0064】
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、Web処理部102及びゲーム管理部104を少なくとも有している。
【0065】
通信制御部101は、端末装置20とネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、サーバ装置10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。
【0066】
特に、本実施形態の通信制御部101は、プレーヤの端末装置20からの要求に基づいて、当該プレーヤの端末装置20にゲーム画面を送信する処理を行う。
【0067】
Web処理部102は、Webサーバとして機能する。例えば、Web処理部102は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、端末装置20にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、及び、端末装置20のWebブラウザによって送信されるデータを受信する処理を行う。
【0068】
なお、本実施形態では、サーバ装置10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例にとり説明するが、サーバ装置10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、サーバ装置10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部又は全部を行ってもよい。
【0069】
ゲーム管理部104は、端末装置20と連動し、当該端末装置20を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいてロールプレーイングゲーム(RPG)や対戦ゲームに関するゲーム処理を実行するとともに、各プレーヤのゲームの進行状況やアイテム管理などの各プレーヤにおいて使用するキャラクタ及び各種のアイテムを含むユーザ情報146を管理する。
【0070】
なお、ゲーム管理部104は、プレーヤの操作に基づかず、プレーヤが設定した各種のデータに基づいて自動的にゲームを実行するための自動演算処理を実行し、端末装置20で再生するためのデータを生成し、生成したデータを端末装置20に提供してもよい。
【0071】
3.端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態における端末装置の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
【0072】
入力部260は、プレーヤがキャラクタを操作するための操作指示を入力するためのものであり、その機能は、十字キー、ジョイスティック、ステアリング、キーボード若しくはタッチパネルなどの操作指示の入力を行う実空間に形成されたコントローラ、又は、レバー、ハンドル、ボタン若しくはカードと当該カードの位置や種別を認識するフィールド
盤などの実空間に形成されたデバイスを用いることができる。なお、入力部260部の少なくとも一部は、タッチパネル等の表示画面に表示された仮想的なコントローラとして構成されてもよい。仮想的なコントローラに対してユーザが操作(タッチ操作等)を加えると、仮想的なコントローラとしての入力部260は、ユーザによる当該操作の内容に応じた信号を生成して処理部200へ送出する。なお、タッチパネルにおける仮想的なコントローラの動き、例えば、ゲーム制御部214、表示制御部212などによって行われる。
【0073】
さらに、入力部260は、上記の他に、加速度センサや視線検出センサなどを備えていてもよい。特に、表示部290がHMDによって構成されている場合には、入力部260は、表示部290と連動しつつ、プレーヤの頭の向きや視線方向などを検出し、表示部290にプレーヤからの視点に基づくゲーム空間の画像を表示させる処理に用いられる。
【0074】
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。そして、本実施形態の記憶部270は、ワーク領域として使用される主記憶部271と、最終的な表示画像等が記憶される画像バッファ272と、提供するゲームに関しプレーヤとしてのプレーヤに関する情報を示すユーザ情報273と、テーブルデータなどのゲームを実行する上で必要な各種のデータを記憶するゲームデータ記憶部274と、を含む。なお、これらの一部を省略する構成としてもよいし、サーバ装置10の記憶部140がその一部を構成してもよい。
【0075】
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
また、情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。なお、処理部200は、後述するように、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0076】
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。ここでタッチパネルとしては、例えば抵抗膜方式(4線式、5線式)、静電容量方式、電磁誘導方式、超音波表面弾性波方式、赤外線走査方式などのタッチパネルを用いることができる。
【0077】
音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
【0078】
通信部296は、外部(例えばホスト装置や他の端末装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0079】
なお、端末装置20は、サーバ装置10が有する情報記憶媒体や記憶部270に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280や記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信して端末装置20を機能させる場合も本発明の範囲内に含めることができる。
【0080】
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力データやプログラムなどに基づいて、サーバ装置10と連動して、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理など
の処理を行う。ゲーム処理としては、例えば、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、プレーヤオブジェクト、敵オブジェクト列などのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などが含まれる。
【0081】
また、処理部200は、記憶部270をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0082】
ここで、本実施形態の処理部200は、オブジェクト空間設定部210と、操作検出処理部211と、表示制御部212と、入力受付処理部213と、ゲーム制御部214(オブジェクト制御部の一例、モード切り替え部の一例)と、ゲーム演算部215と、仮想カメラ制御部216と、ゲーム管理部217と、描画部220と、音処理部230とを含む。また、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0083】
オブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(プレーヤオブジェクト、移動体、敵オブジェクト列(敵キャラクタ含む)など)、移動経路、建物、樹木、柱、壁、マップ(地形)などの表示物を表す各種オブジェクト(スプライト、ビルボード、ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。
【0084】
具体的にはオブジェクト空間設定部210は、オブジェクト(モデルオブジェクト)の位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y)或いは(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y軸回りでの回転角度)或いは(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。
【0085】
ここで、オブジェクト空間とは、いわゆる仮想2次元空間、仮想3次元空間の両方を含む。2次元空間とは、例えば2次元座標(X,Y)においてオブジェクトが配置される空間であり、3次元空間とは、例えば3次元座標(X,Y,Z)においてオブジェクトが配置される空間である。
【0086】
そしてオブジェクト空間を2次元空間とした場合には、複数のオブジェクトそれぞれについて設定された優先順位に基づいてオブジェクトを配置する。例えば、奥側にあるように見せたいオブジェクト(スプライト)から順にオブジェクトを配置し、手前側にあるように見せたいオブジェクトを重ねて配置する処理を行うことができる。
【0087】
また、描画サイズが大きなオブジェクトを画像の下方に配置し、描画サイズが小さなオブジェクトを画像の上方に配置すれば、画面の上方に対応するオブジェクト空間が奥側にあるように見せることができ、画面の下方に対応するオブジェクト空間が手前側にあるように見せることができる。
【0088】
また、オブジェクト空間を3次元空間とした場合には、ワールド座標系にオブジェクトを配置する。
【0089】
操作検出処理部211は、プレーヤにより入力部260から入力された入力情報の認識処理を行う。具体的には、本実施形態の操作検出処理部211は、入力部260によって入力されたプレーヤの各キャラクタに対する指示を受け付ける。
【0090】
表示制御部212は、表示部290にプレーヤの指示に基づいて実行されるゲームに関するコンテンツを表示部290に表示する。例えば、表示制御部212は、三次元のゲー
ム空間、二次元のゲーム空間などを表示部290に表示する。また、例えば、表示制御部212は、ゲーム開始時、ゲーム中及びゲーム終了時に、ゲームに関する所与の設定を行うメニューなどの各種のコンテンツを表示部290に表示させる。
【0091】
入力受付処理部213は、入力部260を介してプレーヤの入力指示を受け付けるとともに、受け付けた入力指示をゲーム制御部214などへ出力する。
【0092】
ゲーム制御部214は、入力受付処理部213によって受け付けたコマンドに基づくゲーム処理を実行する。例えば、ゲーム制御部214は、入力受付処理部213によって受け付けたコマンド(すなわち、入力指示)の操作対象となるキャラクタ(すなわちプレーヤキャラクタ)に対する制御、又は、敵キャラクタやその他の付随するキャラクタに対する制御を実行する。例えば、ゲーム制御部214は、対戦ゲームやシューティングゲームの場合には、敵キャラクタに対する攻撃、味方キャラクタに対する能力回復などのサポートなどの所定の処理を実行する。また、ゲーム制御部214は、シミュレーションゲームの場合には、作物の作成や建物建築などの所定の作業を実行する。また、ゲーム制御部214は、オブジェクト空間内における移動体オブジェクト(特に、プレーヤキャラクタや敵キャラクタなどのキャラクタオブジェクト)等の移動演算を行う。
【0093】
すなわち、ゲーム制御部214は、入力部260によりプレーヤが入力した入力データ又はプログラム(移動アルゴリズム)や各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体オブジェクトをオブジェクト空間内で移動させ、又は、移動体オブジェクトの動作(モーション、アニメーション)を制御するための処理を行う。
【0094】
具体的には、ゲーム制御部214は、オブジェクトの移動情報(移動方向、移動量、移動速度、位置、回転角度、或いは加速度)や動作情報(各パーツオブジェクトの位置、或いは回転角度)を、1フレーム毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。ここでフレームとは、オブジェクトの移動処理、動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。そして、本実施形態では、フレームレートは、固定としてもよいし、処理負荷に応じて可変としてもよい。
【0095】
なお、ゲーム制御部214は、3次元のオブジェクト空間において入力方向に基づいてオブジェクトを移動させる処理を行ってもよい。例えば、予め、入力方向毎に移動方向を対応づけ、入力方向に対応する移動方向にオブジェクトを移動させる。
【0096】
また、ゲーム制御部214は、サーバ装置10と連動して実行してもよいし、その一部又は全部がサーバ装置10に形成されていてもよい。
【0097】
ゲーム演算部215は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム演算部215は、プレーヤの指示に基づいてゲームに使用される複数のプレーヤキャラクタをデッキとして設定する場合には、当該デッキに設定された各プレーヤキャラクタを用いてゲームを進行させるための各処理を実行する。また、例えば、ゲーム演算部215は、シューティングゲームの予め定められたオブジェクト空間の形成、マップに基づくオブジェクト空間の形成、プレーヤの操作に応じて予め設定されたシナリオに基づくゲームの進行、プレーヤオブジェクト(操作対象オブジェクト)と敵オブジェクト列やその他のオブジェクト(操作非対象オブジェクト)との対戦、及び、当該対戦時のパラメータ管理などのゲームを実行する上で必要な演算処理を行う。
【0098】
また、ゲーム演算部215は、スライド操作入力に応じて変動パラメータを管理するとともに、その結果を表示制御部212と連動して表示部290上にゲージとして表示させる。
【0099】
なお、ゲーム演算部215は、サーバ装置10と連動して実行するが、その一部又は全部の機能はサーバ装置10に搭載されていてもよい。
【0100】
仮想カメラ制御部216は、所与の視点から見える画像であって、奥行きがあるように見える画像を生成する。この場合に、仮想カメラ制御部216が、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置や視線方向を制御する処理)を行う。
【0101】
例えば、仮想カメラによりオブジェクト(例えば、キャラクタ、ボール、車)を後方から撮影する場合には、オブジェクトの位置又は回転の変化に仮想カメラが追従するように、仮想カメラの位置又は回転角度(仮想カメラの向き)を制御する。
【0102】
この場合には、ゲーム制御部214で得られたオブジェクトの位置、回転角度又は速度などの情報に基づいて、仮想カメラを制御できる。或いは、仮想カメラを、予め決められた回転角度で回転させたり、予め決められた移動経路で移動させる制御を行ったりしてもよい。また、この場合には、仮想カメラの位置(移動経路)又は回転角度を特定するための仮想カメラデータに基づいて仮想カメラを制御する。
【0103】
なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラについて上記の制御処理が行われる。
【0104】
ゲーム管理部217は、入力部260を介して入力されたプレーヤの操作に基づいて、各プレーヤにおいて対戦ゲーム等のゲームに使用するプレーヤキャラクタ及び各種のアイテムを設定し、ユーザ情報273に登録する。ゲーム管理部217は、例えば、デッキを用いてゲームを実行する場合には、設定されたプレーヤキャラクタ及び各種のアイテムをデッキデータとしてユーザ情報273に登録する。
【0105】
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。特に、描画部220は、オブジェクト空間における仮想カメラから見える画像であって、画面上に表示する画像を生成する。
【0106】
ここで2次元画像を生成する場合には、描画部220は、設定された優先度が低いオブジェクトから順に描画して、オブジェクト同士が重なる場合には、優先度の高いオブジェクトを上書きして描画する。
【0107】
また、3次元画像を生成する場合には、本実施形態の描画部220は、まずオブジェクト(モデル)の各頂点の頂点データ(頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)を含むオブジェクトデータ(モデルデータ)が入力され、入力されたオブジェクトデータに含まれる頂点データに基づいて、頂点処理が行われる。なお、頂点処理を行うに際して、必要に応じてポリゴンを再分割するための頂点生成処理(テッセレーション、曲面分割、ポリゴン分割)を行うようにしてもよい。
【0108】
また、頂点処理では、頂点の移動処理や、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、あるいは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、オブジェクトを構成する頂点群について与えられた頂点データを変更(更新、調整)する。そして、頂点処理後の頂点データに基づいてラスタライズ(走
査変換)が行われ、ポリゴン(プリミティブ)の面とピクセルとが対応づけられる。そしてラスタライズに続いて、画像を構成するピクセル(表示画面を構成するフラグメント)を描画するピクセル処理(フラグメント処理)が行われる。
【0109】
ピクセル処理では、テクスチャの読出し(テクスチャマッピング)、色データの設定/変更、半透明合成、アンチエイリアス等の各種処理を行って、画像を構成するピクセルの最終的な描画色を決定し、透視変換されたオブジェクトの描画色を画像バッファ272(フレームバッファ、ピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM、レンダリングターゲット)に出力(描画)する。すなわち、ピクセル処理では、画像情報(色、法線、輝度、α値等)をピクセル単位で設定あるいは変更するパーピクセル処理を行う。
【0110】
これにより、オブジェクト空間内に設定された仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお、仮想カメラ(視点)が複数存在する場合には、それぞれの仮想カメラから見える画像を分割画像として1画面に表示できるように画像を生成することができる。
【0111】
なお、描画部220が行う頂点処理やピクセル処理は、シェーディング言語によって記述されたシェーダプログラムによって、ポリゴン(プリミティブ)の描画処理をプログラム可能にするハードウェア、いわゆるプログラマブルシェーダ(頂点シェーダやピクセルシェーダ)により実現されてもよい。プログラマブルシェーダでは、頂点単位の処理やピクセル単位の処理がプログラム可能になることで描画処理内容の自由度が高く、ハードウェアによる固定的な描画処理に比べて表現力を大幅に向上させることができる。
【0112】
そして、描画部220は、オブジェクトを描画する際に、ジオメトリ処理、テクスチャマッピング、隠面消去処理、αブレンディング等を行う。
【0113】
ジオメトリ処理では、オブジェクトに対して、座標変換、クリッピング処理、透視投影変換、或いは光源計算等の処理を行う。そして、ジオメトリ処理後(透視投影変換後)のオブジェクトデータ(オブジェクトの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ(輝度データ)、法線ベクトル、或いはα値等)を記憶部270に記憶する。
【0114】
テクスチャマッピングでは、記憶部270のテクスチャ記憶部に記憶されるテクスチャ(テクセル値)をオブジェクトにマッピングする処理を行う。具体的には、オブジェクトの頂点に設定(付与)されるテクスチャ座標等を用いて記憶部270のテクスチャ記憶部からテクスチャ(色(RGB)、α値などの表面プロパティ)を読み出し、2次元の画像であるテクスチャをオブジェクトにマッピングする。この場合に、ピクセルとテクセルとを対応づける処理や、テクセルの補間としてバイリニア補間などを行う。
【0115】
なお、本実施形態では、オブジェクトを描画する際に、所与のテクスチャをマッピングする処理を行うようにしてもよい。この場合には、マッピングされるテクスチャの色分布(テクセルパターン)を動的に変化させることができる。
【0116】
また、この場合において、色分布(ピクセルパターン)が異なるテクスチャを動的に生成してもよいし、複数の色分布が異なるテクスチャを予め用意しておき、使用するテクスチャを動的に切り替えるようにしてもよい。またオブジェクト単位でテクスチャの色分布を変化させてもよい。
【0117】
隠面消去処理では、描画ピクセルのZ値(奥行き情報)が格納されるZバッファ(奥行きバッファ)を用いたZバッファ法(奥行き比較法、Zテスト)による隠面消去処理を行う。すなわち、オブジェクトのプリミティブに対応する描画ピクセルを描画する際に、Z
バッファに格納されるZ値を参照するとともに、当該参照されたZバッファのZ値と、プリミティブの描画ピクセルでのZ値とを比較し、描画ピクセルでのZ値が、仮想カメラから見て手前側となるZ値(例えば小さなZ値)である場合には、その描画ピクセルの描画処理を行うとともにZバッファのZ値を新たなZ値に更新する。
【0118】
αブレンディング(α合成)では、描画部220は、α値(A値)に基づく半透明合成処理(通常αブレンディング、加算αブレンディング又は減算αブレンディング等)を行う。なお、α値は、各ピクセル(テクセル、ドット)に関連づけて記憶できる情報であり、例えば色情報以外のプラスアルファの情報である。α値は、マスク情報、半透明度(透明度、不透明度と等価)、バンプ情報などとして使用できる。
【0119】
音処理部230は、処理部200で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部292に出力する。
【0120】
なお、本実施形態の端末装置は、1人のプレーヤのみがプレーできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、複数のプレーヤがプレーできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。
【0121】
また、複数のプレーヤがプレーする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末装置20を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末装置20又はサーバ装置10を用いて分散処理により生成してもよい。
【0122】
4.本実施形態の手法
4-1.ゲームの基本
4-1-1.ゲームの概要
端末装置20の処理部200は、ゲーム処理を実行することにより、ゲーム用の画面(以下、「ゲーム画面」と称す。)に現れる敵キャラクタとプレーヤキャラクタとに追いかけっこ(ゲームタグ)をさせ、プレーヤキャラクタが後述するクリア条件を満たした場合にゲーム画面のクリアを宣言し、プレーヤキャラクタ後述するミス条件に該当した場合にプレーヤのミスを宣言してゲーム処理を終了する。このゲーム処理は、複数人のプレーヤにプレーさせることも可能であるが、ここでは、単独のプレーヤにプレーさせる(シングルプレーモードでプレーさせる)場合を例に挙げる。
【0123】
4-1-2.ゲーム画面
基本的に、処理部200の表示制御部212は、例えば図4に示すとおりキャラクタの移動方向を制限する仮想壁をゲーム画面に配置する。図4において太線で示す複数の折れ線が仮想壁のイメージである(なお、表示制御部212による処理は、表示制御部212が単体で実行してもよいし、ゲーム制御部214と協働して実行してもよい。以下、同様。)。この仮想壁によりゲーム画面には迷路状の通路(ゲームマップ)が形成されることになる。また、表示制御部212は、通路の各位置に複数の所定のオブジェクトOB1を個別に配置すると共に、通路の所定位置に特殊なオブジェクトOB2を配置する。なお、表示制御部212は、ゲーム画面の表示開始当初から特殊なオブジェクトOB2を出現させてもよいが、プレーヤキャラクタCAAが所定の条件(出現条件)を満たすまで特殊なオブジェクトOB2の出現を待機してもよい。
【0124】
そして、本実施形態の表示制御部212は、ゲーム画面の通路に、例えば図7に示すとおりメインの敵キャラクタCAB(以下、「メインキャラクタCAB」と称す。メインオブジェクトの一例)と、メインキャラクタCABに直列に連結された1又は複数のサブの敵キャラクタCAC(以下、「サブキャラクタCAC」と称す。サブオブジェクトの一例
)と、プレーヤが操作可能なプレーヤキャラクタCAAとを配置する。以下、メインキャラクタCABと、メインキャラクタCABに連結された1又は複数のサブキャラクタCACとからなる列を「敵キャラクタ列T」と称し、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの総称を「敵キャラクタ」とする(なお、敵キャラクタ列Tは、オブジェクト列の一例である。)。これらプレーヤキャラクタCAA及び敵キャラクタ列Tの動きは、ゲーム制御部124によって制御される。
【0125】
また、表示制御部212は、プレーヤキャラクタCAAが複数のオブジェクトOB1の何れかに接触すると、接触した当該オブジェクトOB1をゲーム画面から消去し、特殊なオブジェクトOB2にプレーヤキャラクタCAAが接触すると、接触したオブジェクトOB2をゲーム画面から消去する。従って、プレーヤから見ると、プレーヤキャラクタCAAがオブジェクトOB1、OB2を食べているかのように見える。なお、ここでは、オブジェクトの消去条件を「接触すること」としたが、「接近すること」又は「接触又は接近すること」としてもよい(なお、以下で言う「接触」は、適宜、「接触又は接近」と読み替えることが可能である。「接触又は接近」は、距離(間隔)が所定の閾値以下になることを指しており、「接触」は、距離(間隔)がゼロとなることを指している。)。
【0126】
4-1-3.敵キャラクタの基本的な動き
処理部200のゲーム制御部214(オブジェクト制御部の一例)は、ゲーム画面におけるメインキャラクタCAB、サブキャラクタCACの動きを所定のアルゴリズムに従って制御する。基本的に、ゲーム制御部214は、図7に示すとおり敵キャラクタ列Tに含まれるメインキャラクタCABとサブキャラクタCACとを直列に連結した状態でゲーム画面上を蛇状に移動させる。よって、敵キャラクタ列Tに含まれるサブキャラクタCACの数が多いときほど通路の占有される割合が高くなり、プレーヤキャラクタCAAの移動自由度が奪われる。
【0127】
また、処理部200のゲーム制御部214(モード切り替え部の一例)は、敵キャラクタの動きのモードを適当なタイミングで「通常モード(第1モードの一例)」と「劣勢モード(第2モードの一例)」と「優勢モード(第3モードの一例)」との3つのモードの間で切り替える。
【0128】
ここで、各モードを簡単に説明すると、「通常モード」、「劣勢モード」、「優勢モード」の間では、プレーヤキャラクタに対する敵キャラクタの勢力が互いに異なり、敵キャラクタの勢力は優勢モードにおいて最も高く、通常モードにおいて次に高く、劣勢モードにおいて最も低い。「敵キャラクタの勢力」とは、敵キャラクタがプレーヤのミス(プレーヤキャラクタCAAの消滅)を誘引する可能性の高さことであって、例えば以下のパラメータ(a)、(c)、(c)、(d)の少なくとも1つによって設定することが可能である。
【0129】
(a)敵キャラクタの移動速度:
ゲーム画面内の通路を移動する速度のことである。
【0130】
(b)敵キャラクタの攻撃能力:
プレーヤキャラクタCAAへの接触によりプレーヤキャラクタCAAをゲーム画面から消滅させる能力のことである。
【0131】
(c)敵キャラクタの移動タイプ:
移動アルゴリズムのタイプのことである。移動アルゴリズムのタイプには、例えば、プレーヤキャラクタCAAから離れる方向に移動する逃走タイプ、プレーヤキャラクタCAAに近づく方向に移動する追跡タイプ、ランダムに移動するランダムタイプ、プレーやキ
ャラクタCAAと所定の位置関係を維持するタイプなどがある。
【0132】
(d)敵キャラクタの消滅可能性:
プレーヤキャラクタCAAへの接触によりゲーム画面から消滅する可能性のことである。
【0133】
4-1-4.各モードの勢力
ゲーム制御部124は、通常モード、劣性モード、優勢モードの各々における敵キャラクタの勢力を、具体的には以下のとおり設定する。但し、以下の設定はあくまでも一例であり、通常モードと劣勢モードと優勢モードとの間の勢力の関係が崩れない範囲で変更することが可能である。
【0134】
(A)通常モード:メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動速度は所定速度(以下、「通常速度」という。)に設定される。また、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの攻撃能力は「無し」に設定される。また、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動タイプは例えば「ランダムタイプ」に設定される。また、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの消滅可能性は「無し」に設定される。なお、ここでは、通常モードにおけるメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動速度は、プレーヤキャラクタCAAの移動速度と同じと仮定する。この通常モード(A)は、敵キャラクタからプレーヤキャラクタへの攻撃が不可能であり、かつプレーヤキャラクタから敵キャラクタへの攻撃が不可能なモードであるので、「待機モード」と呼ぶこともできる。
【0135】
(B)劣勢モード:メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動速度は通常速度よりも速い速度(以下、「高速」という。)に設定される。また、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの攻撃能力は「無し」に設定される。また、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動タイプは「逃走タイプ」に設定される。また、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの消滅可能性は「有り」に設定される。なお、ここでは、劣勢モードにおけるメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動速度は、プレーヤキャラクタCAAの移動速度より高いと仮定する。この劣勢モード(B)は、敵キャラクタからプレーヤキャラクタへの攻撃が不可能であり、かつプレーヤキャラクタから敵キャラクタへの攻撃が可能なモードであるので、「被攻撃モード」と呼ぶこともできる。
【0136】
(C)優勢モード:メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動速度は例えば通常速度に設定される。また、メインキャラクタCABの攻撃能力は「有り」に設定され、サブキャラクタCACの攻撃能力は「無し」に設定される。また、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動タイプは、「追跡タイプ」に設定される。また、メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの消滅可能性は「無し」に設定される。なお、優勢モードにおけるメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの移動速度は、プレーヤキャラクタCAAの移動速度より高速であってもよいが、プレーヤキャラクタCAAの移動速度と同じと仮定する。この優勢モード(C)は、敵キャラクタからプレーヤキャラクタへの攻撃が可能であり、かつプレーヤキャラクタから敵キャラクタへの攻撃が不可能なモードであるので、「攻撃モード」と呼ぶこともできる。
【0137】
従って、プレーヤには、敵キャラクタが優勢モード(C)に移行することを阻止したいという気持ちが働き、敵キャラクタを劣勢モード(B)になるべく移行させたいという気持ちが働く。
【0138】
なお、「通常モード」、「劣勢モード」、「優勢モード」における敵キャラクタの動き
の詳細、モードを切り替えるためにプレーヤキャラクタCAAが満たすべき条件(モード切り替え条件)については後述する。
【0139】
4-1-5.プレーヤキャラクタの動き
処理部200のゲーム制御部214は、ゲーム画面におけるプレーヤキャラクタCAAの動きを、プレーヤから入力される指示(コマンド)に応じて制御する。具体的に、ゲーム制御部214は、ゲーム画面におけるプレーヤキャラクタCAAの移動速度を予め決められた速度に維持し、かつ、ゲーム画面におけるプレーヤキャラクタCAAの移動方向を、プレーヤからのコマンドに従って変化させる。
【0140】
プレーヤからのコマンドの入力は、入力部260を介して行われる。プレーヤから入力されるコマンドは、基本的に、プレーヤキャラクタCAAの移動方向を指定するコマンドである。このコマンドには、ゲーム画面の上方向を指定するコマンド(上コマンド)と、ゲーム画面の下方向を指定するコマンド(下コマンド)と、ゲーム画面の右方向を指定するコマンド(右コマンド)と、ゲーム画面の左方向を指定するコマンド(左コマンド)とがある。
【0141】
処理部200のゲーム制御部214は、上コマンドが入力されると、プレーヤキャラクタCAAの移動方向をゲーム画面の上方向に設定し、下コマンドが入力されると、プレーヤキャラクタCAAの移動方向をゲーム画面の下方向に設定し、右コマンドが入力されると、プレーヤキャラクタCAAの移動方向をゲーム画面の右方向に設定し、左コマンドが入力されると、プレーヤキャラクタCAAの移動方向をゲーム画面の左方向に設定する。従って、プレーヤは、入力部260を介してこれら4つのコマンドを適当なタイミングで入力するだけで、プレーヤキャラクタCAAの各タイミングにおける位置を制御することができる。
【0142】
なお、本実施形態のゲーム処理に必要なコマンドは、基本的に以上の4つであるので、プレーヤは、入力部260としてシンプルなもの、例えば、十字キー、ジョイスティック、キーボード、レバー、ハンドル、仮想的なコントローラなどを利用することもできるし、他の形態のものを利用することもできる。例えば、タッチパネルを利用する場合には、タッチパネルの上方向へのスワイプ操作を「上コマンド」として用い、タッチパネルの下方向へのスワイプ操作を「下コマンド」として用い、タッチパネルの右方向へのスワイプ操作を「右コマンド」として用い、タッチパネルの左方向へのスワイプ操作を「左コマンド」として用いてもよい。
【0143】
4-1-6.クリア条件
処理部200のゲーム制御部214は、プレーヤキャラクタCAAが複数のオブジェクトOB1の全てをゲーム画面から消去した場合に、ゲーム画面のクリアとする。ゲーム制御部214は、ゲーム画面がクリアされると、プレーヤに対してゲーム画面のクリアを宣言(通知)し、ゲーム管理部217は、ユーザ情報273に保管されているスコアへプレーヤの得点を加算したり、プレーヤに対して新規のゲーム画面でのプレーを許可したり、プレーヤへ特典を付与したりする(なお、ゲーム管理部217による処理は、ゲーム管理部217が単体で実行してもよいし、ゲーム制御部214と協働して実行してもよい。以下、同様。)。
【0144】
また、ゲーム制御部214による通知は、表示部290による画像表示によって行われてもよいし、音出力部292による音出力によって行われてもよいし、画像表示と音出力と組み合わせによって行われてもよい。なお、表示部290による画像表示は、表示制御部212を介して行われ、音出力部292による音出力は、音処理部230を介して行われる(以下、同様)。
【0145】
4-1-7.ミス条件
処理部200のゲーム制御部214は、敵キャラクタの動作モードが後述する優勢モードにあり、かつ、メインキャラクタCABとプレーヤキャラクタCAAとが所定の位置関係の条件を満たした場合に、プレーヤのミスとし、プレーヤに対してミスを宣言(通知)する。
【0146】
ここで、「所定の位置関係の条件を満たした場合」には、例えば、「距離(間隔)が所定の閾値未満になった場合」や、「距離(間隔)が所定時間に亘り閾値未満に維持された場合」や、「1又は複数回の接触があった場合」などが含まれる。但し、以下では、「1回の接触があった場合」とする。
【0147】
また、「プレーヤのミス」には、例えば、プレーヤキャラクタCAAにダメージが与えられること、プレーヤの得点が減点されること(価値の低い得点へと変更されること)、プレーヤキャラクタCAAがゲーム画面から消滅すること(プレーヤがゲーム画面で使用可能なプレーヤキャラクタCAAの数つまり自機の数が1つ減少すること)などが含まれる。但し、以下では、プレーヤキャラクタCAAがゲーム画面から消滅すること(プレーヤの自機の数が1つ減少すること)を「プレーヤのミス」とする。
【0148】
また、ゲーム制御部214による通知は、表示部290による画像表示によって行われてもよいし、音出力部292による音出力によって行われてもよいし、画像表示と音出力と組み合わせによって行われてもよい。なお、表示部290による画像表示は、表示制御部212を介して行われ、音出力部292による音出力は、音処理部230を介して行われる(以下、同様)。
【0149】
4-2.通常モードの動き
ゲーム画面の表示開始当初、表示制御部212は、図4に示すとおり、敵キャラクタ列Tを構成するメインキャラクタCAB及び1又は複数のサブキャラクタCACを、互いに連結されていない状態(つまり個々の敵キャラクタが分離された状態)でゲーム画面の各位置へ配置する。
【0150】
また、ゲーム画面の表示開始当初、ゲーム制御部214は、メインキャラクタCABを「通常速度」で移動させ、かつ、通常モードにおける敵キャラクタ列Tの移動タイプを、例えば「ランダムタイプ」に設定する。
【0151】
また、ゲーム画面の表示開始当初、ゲーム制御部214は、1又は複数のサブキャラクタCACの静止状態を維持する。このうち、静止中のサブキャラクタCACは、移動中のメインキャラクタCABに連結されるサブキャラクタCACの候補である。図4では、静止中のサブキャラクタCACの顔の表情を眠っている表情とし、眠っていることを示すテキスト「ZZZ」を静止中のサブキャラクタCACに付した例を示した。
【0152】
その後、例えば図5の左下に示すとおり、移動中のプレーヤキャラクタCAAが静止中のサブキャラクタCACに接近すると、表示制御部212は、当該サブキャラクタCACの表情を起きている表情へと変異させ、ゲーム制御部214は、当該サブキャラクタCACを移動中のメインキャラクタCABの先頭に図6の左上に示すとおり連結させる。
【0153】
そして、ゲーム制御部214は、メインキャラクタCABに連結されたサブキャラクタCACを、メインキャラクタCABと共に移動させる。このように、互いに連結して移動するメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACが敵キャラクタ列Tを構成する。図6では、敵キャラクタ列Tの移動方向を点線矢印で示した(他の図も同様。)。
【0154】
ここで、「接近」とは、距離が閾値以下となったことを指す。例えば、ゲーム制御部214は、移動中のプレーヤキャラクタCAAを中心とした所定半径の円形エリアを設定し、当該円形エリアの輪郭に接触したサブキャラクタCACが存在する場合に、当該サブキャラクタCACにメインキャラクタCAAが接近したと判定する。そして、表示制御部212は、当該サブキャラクタCACの表情を起きている表情へと変異させ、ゲーム制御部214は、当該サブキャラクタCACを、移動中のメインキャラクタCABの先頭(メインキャラクタCABに既にサブキャラクタCACが連結されている場合には敵キャラクタ列Tの先頭)に連結させる。
【0155】
従って、ゲーム画面において静止中の他のサブキャラクタCACに移動中のプレーヤキャラクタCAAが接近すると、敵キャラクタ列Tを構成するサブキャラクタCACの個数(連結数)が増大することになる。図7の下部には、連結数が「3」である敵キャラクタ列Tを示した。つまり、プレーヤは、移動中の敵キャラクタ列Tの連結数を、自分の意思で増大させることができる。
また、通常モードにおける敵キャラクタ列Tは、図7の下部に示すとおりサブキャラクタCACを先頭にして移動するので、プレーヤから見ると、メインキャラクタCABがサブキャラクタCACを盾にしているかのように見える。従って、プレーヤは、メインキャラクタCABが「臆病である」という印象を抱くことができる。
【0156】
なお、ここでは、プレーヤキャラクタCAAに接近した静止中のサブキャラクタCACを変異させたが、プレーヤキャラクタCAAに接触した静止中のサブキャラクタCACを変異させてもよいし、出現からの経過時間が閾値に達した静止中のサブキャラクタCACを変異させてもよい。
【0157】
4-3.通常モードから劣勢モードへのモード切り替え条件
ゲーム制御部214は、通常モードから優勢モードへのモード切り替え条件を「オブジェクトOB2の消去」とする。
【0158】
つまり、ゲーム制御部214は、敵キャラクタ列Tが通常モードにあるときにプレーヤキャラクタCAAが図8に示すとおり特殊なオブジェクトOB2を消去すると、敵キャラクタ列Tの動きを劣勢モードに移行させる。図8の右下に示すのは、劣勢モードに移行した直後の敵キャラクタ列Tである。
【0159】
敵キャラクタ列Tの動きが通常モードから劣勢モードへ移行すると、表示制御部212は、敵キャラクタ列Tに属するメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの表情を例えば図8に示すとおり変異させる。図8では、劣勢モードにおけるメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの表情を無表情とした例を示したが、劣勢モードにおけるメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの少なくとも一方の表情は、困惑した表情、悲しい表情などの他の表情であってもよい。
【0160】
4-4.劣勢モードの動き
ゲーム制御部214は、劣勢モードにおける敵キャラクタ列Tの移動方向を、図8に示すとおりメインキャラクタCABの側に設定する。
【0161】
また、ゲーム制御部214は、劣勢モードにおける敵キャラクタ列Tを「高速」で移動させ、かつ、劣勢モードにおける敵キャラクタ列Tの移動タイプを「逃走タイプ」に設定する。
【0162】
この場合、敵キャラクタ列Tは、通常モードから劣勢モードに移行した直後に、メイン
キャラクタCABを先頭にしてプレーヤキャラクタCAAから高速で逃走し始める。
【0163】
従って、プレーヤから見ると、メインキャラクタCABが率先して逃走し始めたかのように見える。従って、劣勢モードにおけるメインキャラクタCABに対して「卑怯である」という印象をプレーヤに抱かせることができる。
【0164】
ここで、劣勢モードにおける敵キャラクタ列Tの移動速度は、プレーヤキャラクタCAAの移動速度よりも高い。このため、プレーヤキャラクタCAAは、直線状の通路を進行する敵キャラクタ列Tに対して後尾側から接近することは基本的にできないが、図9に示すとおり通路の脇道を利用して敵キャラクタ列Tへ側部側から接近することは可能である。
【0165】
そして、敵キャラクタ列Tに属する何れかのサブキャラクタCACにプレーヤキャラクタCAAが接触すると、表示制御部212は、当該サブキャラクタCACをゲーム画面から消去して敵キャラクタ列Tの連結数を減少させる。これによって、敵キャラクタ列Tの全長は、サブキャラクタCACが消去された分だけ短縮される。この場合、プレーヤから見ると、プレーヤキャラクタCAAがサブキャラクタCACを食べているかのように見える。
【0166】
また、ゲーム制御部214は、サブキャラクタCACが消去されると、消去されたサブキャラクタCACの個数に応じた値をプレーヤの得点とする。しかも、ゲーム管理部217は、連続して消去されるサブキャラクタCACの個数が多いときほど、プレーヤの得点の価値を高くする。
【0167】
従って、プレーヤは、敵キャラクタ列Tに属するサブキャラクタCACにプレーヤキャラクタCAAを接触させることで敵キャラクタ列Tの全長の短縮及び得点を狙うことができ、敵キャラクタ列Tに属する敵キャラクタ(サブキャラクタCAC及びメインキャラクタCAB)を連続消去することで、高い価値の得点を狙うことができる。
【0168】
例えば、図10に示すとおりプレーヤキャラクタCAAが敵キャラクタ列Tの先頭側で待ち伏せする(敵キャラクタ列Tに正面から接近する)と、敵キャラクタ列Tに属する全ての敵キャラクタ(サブキャラクタCAC及びメインキャラクタCAB)は、メインキャラクタCABから順に連続消去されることになる。従って、プレーヤは、同じ数の敵キャラクタ(サブキャラクタCAC及びメインキャラクタCAB)を不連続に消去した場合よりも高得点を狙うことができる。
【0169】
ここで、ゲーム制御部214は、敵キャラクタ列Tの連結数が減少すると、減少した分だけ敵キャラクタ列Tの移動速度を低く設定する。
【0170】
この場合、敵キャラクタ列Tに属するサブキャラクタCACの個数が多いときほど高速に敵キャラクタ列Tが移動するので、プレーヤキャラクタCAAによる敵キャラクタ列Tの追跡が困難になるものの、連続消去できる敵キャラクタの個数が増えるのでプレーヤが高得点できる可能性が高まる、というトレードオフの関係が作り出される。
【0171】
4-5.劣勢モードから通常モードへのモード切り替え条件
敵キャラクタが劣勢モードに設定されてから所定時間(例えば4秒)が経過すると、ゲーム制御部214は、敵キャラクタ列Tの動きを通常モードへ移行させる。つまり、ゲーム制御部214は、敵キャラクタが劣勢モードに設定される時間(すなわちプレーヤが敵キャラクタを攻撃できる時間)に制限を設ける。通常、ヒトの緊張状態は長く持続しないので、制限時間を設けた方がプレーヤの心理にメリハリが出て、劣勢モードにおける緊張
感をより高めることができると考えられる。
【0172】
4-6.通常モードから優勢モードへのモード切り替え条件
ゲーム制御部214は、通常モードから優勢モードへのモード切り替え条件を、例えば、「プレーヤキャラクCAAと敵キャラクタ列Tの何れかの部位との距離が所定の閾値未満になったこと」、「プレーヤキャラクタCAAと敵キャラクタ列Tの何れかの部位との距離が所定時間に亘り閾値未満に維持されたこと」、「プレーヤキャラクタCAAから敵キャラクタ列Tの何れかの部位への1又は複数回の接触があったこと」の何れかに設定することができる。ここでは、通常モードから優勢モードへのモード切り替え条件を、「プレーヤキャラクタCAAから敵キャラクタ列Tの何れかの部位への所定回の接触」とする。この接触の回数は、4以上又は2以下であってもよいが、ここでは「3」と仮定する。
【0173】
つまり、ゲーム制御部214は、敵キャラクタ列Tが通常モードにあるとき、敵キャラクタ列Tに対するプレーヤキャラクタCAAの接触回数が1回又は2回である期間中は、敵キャラクタ列Tの動きを通常モードに維持するが(図12参照)、接触回数が3回に達すると、敵キャラクタ列Tの動きを優勢モードへ移行させる(図13参照)。図13の左下に示すのは、優勢モードに移行した直後の敵キャラクタ列Tである。
【0174】
敵キャラクタ列Tの動きが通常モードから優勢モードへ移行すると、表示制御部212は、敵キャラクタ列Tに属するメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの表情を例えば図13に示すとおり変異させる。図13では、優勢モードにおけるメインキャラクタCABの表情を怒ったような表情とし、サブキャラクタCACの表情を無表情とした例を示したが、優勢モードにおけるメインキャラクタCAB及びサブキャラクタCACの少なくとも一方の表情は、怒った表情、嬉しい表情、元気な表情などの他の表情であってもよい。
【0175】
また、ゲーム制御部214は、敵キャラクタ列TのメインキャラクタCABに対してプレーヤキャラクタCAAが仮に1回も接触しなかったとしても、敵キャラクタ列Tに属する何れかのサブキャラクタCACにプレーヤキャラクタCAAが合計3回接触しただけで、メインキャラクタCABの動きを優勢モードへ移行させる。
【0176】
例えば、ゲーム制御部214は、プレーヤキャラクタCAAが先頭のサブキャラクタCACのみに3回接触した場合にもメインキャラクタCABの動きを優勢モードへ移行させる。また、ゲーム制御部214は、先頭のサブキャラクタCACと2番目のサブキャラクタCACと3番目のサブキャラクタCACとに1回ずつプレーヤキャラクタCAAが接触した場合にもメインキャラクタCABの動きを優勢モードへ移行させる。
【0177】
この場合、プレーヤから見ると、プレーヤキャラクタCAAのサブキャラクタCACへの接触により、何も接触されていないメインキャラクタCABが反応して怒ったかのように見える。よって、プレーヤには、サブキャラクタCACに対してメインキャラクタCABが仲間意識(連帯感)を抱いているかのように見える。
【0178】
従って、本実施形態の端末装置20によれば、敵キャラクタ列Tが通常モードから優勢モードへ切り替わるときのメインキャラクタCABの反応を際立たせることができ、それによってプレーヤの緊張感を煽ることができる。
【0179】
なお、表示制御部212は、接触回数が「1」である期間と、接触回数が「2」である期間との間でメインキャラクタCABの見た目に差異を設けてもよい。例えば、接触回数が「1」である期間中には、メインキャラクタCABの表情を不愉快そうな表情とし、接触回数が「2」である期間中には、メインキャラクタCABの表情を更に不愉快そうな表
情としてもよい。この場合、プレーヤは、敵キャラクタが優勢モードへ移行するまでに接触可能な回数を、メインキャラクタCABの表情から読み取ることができる。
【0180】
4-7.優勢モードの動き
ゲーム制御部214は、優勢モードにおける敵キャラクタ列Tの全長を、例えば図14図15に示すとおりに短縮させ、メインキャラクタCABの背後に1又は複数のサブキャラクタCACが隠れた状態とする。図15では、サブキャラクタCACの一部がメインキャラクタCABの背後に隠れた状態を示しているが、ゲーム制御部214は、サブキャラクタCACの全部がメインキャラクタCABの背後に隠れた状態としてもよい(その場合、表示制御部212は、サブキャラクタCACの表示を省略することが可能である。)。以下、サブキャラクタCACの全部又は一部を背後に隠した状態のメインキャラクタCABを「敵キャラクタ列T」と称する。
【0181】
また、ゲーム制御部214は、優勢モードにおける敵キャラクタ列Tを「通常速度」で移動させ、かつ、優勢モードにおける敵キャラクタ列Tの移動タイプを「追跡タイプ」に設定する。
【0182】
この場合、敵キャラクタ列Tは、通常モードから優勢モードへと移行した直後に、メインキャラクタCABの背後にサブキャラクタCACを隠した状態で、プレーヤキャラクタCAAを追跡し始める。
【0183】
従って、プレーヤから見ると、メインキャラクタCABがサブキャラクタCACを庇いながら追跡し始めたかのように見える。従って、優勢モードにおけるメインキャラクタCABに対して「強い」という印象をプレーヤに抱かせることができる。
【0184】
その後、図16に示すとおり、敵キャラクタ列TのメインキャラクタCABがプレーヤキャラクタCAAに接触すると、表示制御部212は、プレーヤキャラクタCAAをゲーム画面から消去し、ゲーム制御部214は、プレーヤのミスを判定する(プレーヤのミスは、プレーヤオブジェクトへダメージが与えられる場合の一例である)。
【0185】
4-8.優勢モードから通常モードへのモード切り替え条件
敵キャラクタが優勢モードに移行してから所定時間(例えば4秒)が経過すると、ゲーム制御部214は、敵キャラクタ列Tの動きを通常モードへ移行させる。つまり、ゲーム制御部214は、敵キャラクタが優勢モードに設定される時間(すなわちプレーヤに緊張を強いる時間)に制限を設ける。通常、ヒトの緊張状態は長く持続しないので、制限時間を設けた方がプレーヤの心理にメリハリが出て、優勢モードにおける緊張感をより高めることができると考えられる。
【0186】
4-9.得点及びボーナス
ゲーム管理部217は、ゲーム処理が開始されてからゲーム画面がクリアされるまで又はプレーヤのミスとなるまでの期間中に、プレーヤの得点を計算する。そして、ゲーム管理部217は、ゲームクリアとなった場合には、ユーザ情報273に保管されているスコアへプレーヤの得点を反映させ、プレーヤのミスとなった場合には、スコアに対する得点の反映を行わない。
【0187】
また、ゲーム管理部217は、ゲーム処理が開始されてからゲーム画面がクリアされる又はプレーヤのミスとなるまでの期間中に、プレーヤキャラクタCAAが消去(獲得)した特定のオブジェクト(例えば、次のゲーム画面で使用可能なアイテム)を記録する。そして、ゲーム管理部217は、ゲームクリアとなった場合には、ユーザ情報273に保管されているアイテムリストへプレーヤが獲得したアイテムを追加し、プレーヤのミスとな
った場合には、アイテムリストに対するアイテムの追加を行わない。
【0188】
また、表示制御部212は、ゲーム処理が開始されてからゲーム画面がクリアされる又はプレーヤのミスとなるまでの期間中に、プレーヤの得点及びプレーヤが獲得したオブジェクトをゲーム画面へ逐次に表示する(但し、図4図16ではスコア及びアイテムの図示は省略した。)。そして、表示制御部212は、ゲームクリアとなった場合には、プレーヤのスコア及びプレーヤのアイテムリストをゲーム画面へ表示する。
【0189】
ここで、ゲーム管理部217は、敵キャラクタ(メインキャラクタCAB、サブキャラクタCAC)が1回も優勢モードに設定されることなくゲーム画面がクリアされた場合に、プレーヤへボーナス(特典)を付与する。ボーナスの内容は、次のゲーム画面で使用可能なアイテムであってもよいし、スコアへ加算される得点であってもよい。
【0190】
また、ゲーム管理部217は、敵キャラクタ(メインキャラクタCAB、サブキャラクタCAC)にプレーヤキャラクタCAAが1回も接触することなくゲーム画面がクリアされた場合に、プレーヤへボーナス(特典)を付与する。ボーナスの内容は、次のゲーム画面で使用可能なアイテムであってもよいし、スコアへ加算される得点であってもよい。
【0191】
従って、プレーヤは、プレーヤキャラクタCAAによりクリア条件を満たして次のゲーム画面へ進行するという楽しみ方だけでなく、敵キャラクタの優勢モードへの移行を積極的に回避することでボーナスを狙ったり、敵キャラクタ(メインキャラクタCAB、サブキャラクタCAC)へのプレーヤキャラクタCAAの接触を積極的に回避することでボーナスを狙ったりすることもできる。
【0192】
4-9-1.ゲーム処理のフローの概要
図17は、処理部200によるゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【0193】
このゲーム処理は、原則的には端末装置20の処理部200において実行される。但し、処理部200は、ゲーム処理の全部又は一部をサーバ装置10との連動により実行することも可能である。また、処理部200を構成する要素の機能の割り当てについては既に説明済みであるので、以下では各ステップの主体が「処理部200」であるとして説明する。
【0194】
フローが開始されると、処理部200は、ゲーム画面の表示を開始する(S11)。
【0195】
表示開始当初、処理部200は、敵キャラクタ(メインキャラクタCAB及びサブキャラクタCAC)の動きを通常モードで制御する(S13~S23)。通常モードに関するフロー(S13~S23)の詳細は後述する。
【0196】
そして、処理部200は、敵キャラクタ列Tを通常モードで制御している期間中(S13~S23)に、所定のモード切り替え条件が満たされると(S19Y)、敵キャラクタ列Tの動きを所定時間に限り劣勢モードで制御する(S41~S51)。劣勢モードに関するフロー(S41~S51)の詳細は後述する。
【0197】
また、処理部200は、敵キャラクタ列Tを通常モードで制御している期間中(S13~S23)に、別の所定のモード切り替え条件が満たされると(S21Y)、敵キャラクタ列Tの動きを所定時間に限り優勢モードで制御する(S61~S65)。優勢モードに関するフロー(S61~S65)の詳細は後述する。
【0198】
また、処理部200は、敵キャラクタ列Tを通常モードで制御している期間中(S13
~S23)に、所定のクリア条件が満たされると(S23Y)、スコアを更新すると共にゲーム画面のクリアをプレーヤへ通知して(S25)、図17のフローを終了する。
【0199】
また、処理部200は、敵キャラクタ列Tが優勢モードで動作している期間中(S61~S65)に、所定のミス条件が満たされると(S63Y)、プレーヤキャラクタCAAをゲーム画面から消去すると共にプレーヤへミスを通知して(S75)、図17のフローを終了する。
【0200】
なお、図17のフローにおいては可能な範囲内でステップの入れ替えが可能である。
【0201】
4-9-2.通常モードに関するフロー
通常モードに関する処理部200のフロー(S13~S23)は、以下のとおりである。
【0202】
先ず、処理部200は、敵キャラクタ列Tの動きを通常モードで制御する(S13)。但し、フローの開始当初、処理部200は、複数のサブキャラクタCACをゲーム画面の各位置に静止させ、メインキャラクタCABのみを移動させる。また、ここでは、サブキャラクタCACの全てがメインキャラクタCABに連結されるまでの期間中は、処理部200がゲーム画面に対する特殊なオブジェクトOBの出現を待機するものと仮定する。
【0203】
また、処理部200は、静止中のサブキャラクタCACの何れかにプレーヤキャラクタCAAが接近したか否かの判定(S15)を繰り返し(S15N)、接近したサブキャラクタCACがある場合(S15Y)には、接近したサブキャラクタCACの表情を変異させてからメインキャラクタCABの先頭に連結させる(S17)。
【0204】
また、処理部200は、特殊なオブジェクトOB2が消去されたか否かの判定(S19)を繰り返し(S19N)、消去された場合(S19Y)には、劣勢モードの処理(S41)へ移行する。なお、フローの開始からゲーム画面に特殊なオブジェクトOBが出現するまでの期間中は、この判定の処理(S19)は省略が可能である。
【0205】
また、処理部200は、敵キャラクタ列Tに対するプレーヤキャラクタCAAの接触の回数が所定の閾値「3」に達したか否かの判定(S21)を繰り返し(S19N)、達した場合(S19Y)には、優勢モードの処理(S61)へ移行する。
【0206】
また、処理部200は、複数のオブジェクトOB1の全てが消去されたか否かの判定(S23)を繰り返し(S23N)、全てが消去された場合(S23Y)には、ゲーム画面のクリアを通知する処理(S25)へ移行する。
【0207】
なお、以上のフローにおいては可能な範囲内でステップの入れ替えが可能である。
【0208】
4-9-3.劣勢モードに関するフロー
劣勢モードに関する処理部200のフロー(S41~S51)は、以下のとおりである。
【0209】
先ず、処理部200は、敵キャラクタの動きを劣勢モードで制御する(S41)。
【0210】
また、処理部200は、敵キャラクタ列Tに含まれるサブキャラクタCACにプレーヤキャラクタCAAが接触したか否かの判定(S43)を繰り返し(S43N)、接触した場合(S43Y)には、接触したサブキャラクタCACを消去して敵キャラクタ列Tの移動速度を低下させる(S45)。
【0211】
また、処理部200は、敵キャラクタ列Tの先頭(つまりメインキャラクタCAB)に対してプレーヤキャラクタCAAが接触したか否かの判定(S47)を繰り返し(S47N)、接触した場合(S47Y)には、敵キャラクタ列Tに属する敵キャラクタ(メインキャラクタCAA及び1又は複数のサブキャラクタCAC)を先頭側から順に連続消去する(S49)。
【0212】
また、処理部200は、敵キャラクタを劣勢モードに設定(S41)してから所定時間が経過したか否かの判定(S51)を繰り返し(S51N)、経過した場合(S51Y)には、通常モードの処理(S13)へ移行する。
【0213】
なお、以上のフローにおいては可能な範囲内でステップの入れ替えが可能である。
【0214】
4-9-4.優勢モードに関するフロー
優勢モードに関する処理部200のフロー(S61~S65)は、以下のとおりである。
【0215】
先ず、処理部200は、敵キャラクタ列Tの動きを優勢モードで制御する(S61)。
【0216】
また、処理部200は、敵キャラクタ列Tに含まれるメインキャラクタCABにプレーヤキャラクタCAAが接触したか否かの判定(S63)を繰り返し(S63N)、接触した場合(S63Y)には、プレーヤへミスを通知する処理(S75)へ移行する。
【0217】
また、処理部200は、敵キャラクタを優勢モードに設定(S61)してから所定時間が経過したか否かの判定(S65)を繰り返し(S65N)、経過した場合(S65Y)には、通常モードの処理(S13)へ移行する。
【0218】
なお、以上のフローにおいては可能な範囲内でステップの入れ替えが可能である。
【0219】
4-10.実施形態の作用効果
以上説明したとおり、上記実施形態の端末装置20は、サブキャラクタCACが連結されたメインキャラクタCABである敵キャラクタ列Tと、プレーヤが操作可能なプレーヤキャラクタCAAとを、キャラクタの移動方向を制限する仮想壁の設けられたゲーム画面上に表示する表示制御部212を備える。
【0220】
また、上記実施形態の端末装置20は、ゲーム画面における敵キャラクタ列Tの動きを通常モードで制御すると共に、ゲーム画面におけるプレーヤキャラクタCAAの動きをプレーヤの操作に応じて制御するオブジェクト制御部としてのゲーム制御部214を備える。
【0221】
また、上記実施形態の端末装置20は、プレーヤキャラクタCAAが特殊なオブジェクトOB2に接触したタイミングで敵キャラクタ列Tの動きのモードを通常モードから通常モードより劣勢な劣勢モードへと切り替える切り替え部としてのゲーム制御部214を備える。
【0222】
従って、上記実施形態の端末装置20によれば、敵キャラクタ列Tは通常モードと劣勢モードとの間で切り替え可能であり、少なくともメインキャラクタCABは更に優勢モードへ切り替わることも可能である。しかも、敵キャラクタ列Tが通常モードにあるときにプレーヤキャラクタCAAからサブキャラクタCACへの1又は複数回の接触があった場合には、プレーヤキャラクタCAAからメインキャラクタCABへの接触が仮に無かった
としても、メインキャラクタCABの動きのモードは、通常モードより優勢な優勢モードへと切り替わる。
【0223】
つまり、メインキャラクタCABは、自分自身ではなくサブキャラクタCACへの接触に反応して自分自身が優勢モードへと移行する。このようなメインキャラクタCABの動きは、メインキャラクタCABがサブキャラクタCACに対して連帯感(仲間意識)を抱いているかのような印象をプレーヤに与える。
【0224】
従って、本実施形態の端末装置20によれば、通常モードから優勢モードへ切り替わるときのメインキャラクタCABの反応を際立たせることができ、それによってプレーヤの緊張感を煽ることができる。
【0225】
4-11.変形例
4-11-1.別のゲーム画面について
上述したゲーム管理部217は、前述したゲーム画面(以下、「先のゲーム画面」という。)がクリアされた場合に、新規のゲーム画面でのプレーをプレーヤに許可してもよい。
【0226】
その場合、ゲーム制御部214は、新規のゲーム画面の難易度を、先のゲーム画面の難易度よりも高めてもよい。
【0227】
また、ゲーム制御部214は、新規のゲーム画面の難易度を先のゲーム画面の難易度より高く設定してもよい。難易度の設定は、例えば、敵キャラクタ列Tに連結可能なサブキャラクタCACの数、ゲーム画面に登場する敵キャラクタ列Tの数(メインキャラクタCABの数)、敵キャラクタ列Tの移動速度などのパラメータの少なくとも1つの設定により行われる。
【0228】
また、ゲーム制御部214は、先のゲーム画面において登場していた敵キャラクタ列Tと同じものを、新規のゲーム画面に登場させてもよい。また、新規のゲーム画面における敵キャラクタ列の勢力を、先のゲーム画面における敵キャラクタ列Tの勢力より高くしてもよい。なお、勢力の設定方法については、前述したとおりである。
【0229】
4-11-2.ゲージについて
上述した表示制御部212は、優勢モードにおける敵キャラクタ列Tに接触可能な残り回数(プレーヤキャラクタCAAが消滅せずに接触可能な残り回数)を、ゲーム画面のいずれかの領域に表示してもよい。残り回数の表示は、例えばゲージによって表現される(図4図16ではゲージは不図示。)。
【0230】
また、表示制御部212は、敵キャラクタ列Tの動きが優勢モードから通常モードへ移行するまでの残り時間を、ゲーム画面のいずれかの領域に表示してもよい。残り時間の表示は、例えばゲージによって表現される(図4図16ではゲージは不図示。)。
【0231】
また、表示制御部212は、敵キャラクタ列Tの動きが劣勢モードから通常モードへ移行するまでの残り時間を、ゲーム画面のいずれかの領域に表示してもよい。残り時間の表示は、例えばゲージによって表現される(図4図16ではゲージは不図示。)。
【0232】
4-11-3.処理部の機能分担について
上述した処理部200に含まれる各要素の機能分担については、前述したものに限定されることはない。例えば、ゲーム管理部217の機能の一部又は全部は、ゲーム制御部214によって実行されてもよい。また、表示制御部212の機能の一部又は全部は、ゲー
ム制御部214によって実行されてもよい。また、ゲーム制御部214の機能の一部又は全部は、表示制御部212によって実行されてもよい。また、端末装置20には、処理部200の機能の一部又は全部を実現する専用の回路(ハードウエア)が搭載されてもよい。
【0233】
4-11-4.その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0234】
例えば、本実施形態は、一のサーバ装置10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のサーバ装置10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置に提供してもよい。
【0235】
さらに、本実施形態においては、サーバ装置10によって提供されたゲームを端末装置20によって実行されているが、操作検出処理部211を除き、上記の端末装置20の処理部200の各機能及びゲームプログラムの実行をサーバ装置10で実行し、当該端末装置20は、操作入力とストリーミングによる画像表示を実行することによって、上記のゲームを実現してもよい。
【0236】
また、本実施形態においては、ゲーム装置に本発明の端末装置を適用しているが、ゲーム装置に限らず、スマートフォン、タブレット型情報端末装置、パーソナルコンピュータ、モニター又はテレビなどのタッチパネルを用いて操作入力を実行可能な端末装置であれば、本発明の端末装置を提供することができる。
【0237】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0238】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0239】
10 … サーバ装置
20 … 端末装置
200 … 処理部
101 … 通信制御部
102 … Web処理部
103 … ゲーム演算実行部
104 … ゲーム管理部
120 … 入力部
130 … 表示部
140 … 記憶部
142 … 主記憶部
144 … ゲーム情報
146 … ユーザ情報
148 … 自動演算情報
180 … 情報記憶媒体
196 … 通信部
200 … 処理部
210 … オブジェクト空間設定部
211 … 操作検出処理部
212 … 表示制御部
213 … 入力受付処理部
214 … ゲーム制御部
215 … ゲーム演算部
216 … 仮想カメラ制御部
217 … ゲーム管理部
220 … 描画部
230 … 音処理部
270 … 記憶部
271 … 主記憶部
272 … 画像バッファ
273 … ユーザ情報
260 … 入力部
262 … 検出部
280 … 情報記憶媒体
290 … 表示部
291 … 音出力部
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