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特許7024796フィルムコンデンサの製造方法、ケース及びフィルムコンデンサ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】フィルムコンデンサの製造方法、ケース及びフィルムコンデンサ
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/32 20060101AFI20220216BHJP
   H01G 4/224 20060101ALI20220216BHJP
   H01G 2/10 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
H01G4/32 550
H01G4/32 301F
H01G2/10 C
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019550013
(86)(22)【出願日】2017-10-30
(86)【国際出願番号】 JP2017039165
(87)【国際公開番号】W WO2019087260
(87)【国際公開日】2019-05-09
【審査請求日】2020-04-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000004455
【氏名又は名称】昭和電工マテリアルズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100169454
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 裕之
(74)【代理人】
【識別番号】100160897
【弁理士】
【氏名又は名称】古下 智也
(72)【発明者】
【氏名】中村 香澄
(72)【発明者】
【氏名】福原 達仁
(72)【発明者】
【氏名】川端 泰典
(72)【発明者】
【氏名】岩谷 尚英
【審査官】田中 晃洋
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-162069(JP,A)
【文献】実開昭57-071322(JP,U)
【文献】実開昭60-090801(JP,U)
【文献】特開2006-237032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/32
H01G 4/224
H01G 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム本体を有するフィルムコンデンサ素子が収容された空間に硬化性の封止材を供給する封止材供給工程と、
前記フィルム本体が前記封止材に埋没した状態で前記封止材を硬化させる硬化工程と、を備え、
前記封止材供給工程の開始時において、前記フィルム本体が封止材によって固定されておらず、
前記封止材供給工程において、前記封止材が前記空間に供給され始めてから前記フィルム本体が前記封止材に埋没するまで、前記封止材を硬化させることなく前記封止材が前記空間に供給され、且つ、前記封止材供給工程において、前記空間に前記封止材を供給することにより前記フィルムコンデンサ素子が浮き上がることによって前記フィルムコンデンサ素子に接する部材により前記フィルム本体が前記封止材に埋没する、フィルムコンデンサの製造方法。
【請求項2】
フィルム本体を有するフィルムコンデンサ素子が収容された空間に硬化性の封止材を供給する封止材供給工程と、
前記フィルム本体が前記封止材に埋没した状態で前記封止材を硬化させる硬化工程と、を備え、
前記封止材供給工程の開始時において、前記フィルム本体が封止材によって固定されておらず、
前記封止材供給工程において、前記封止材が前記空間に供給され始めてから前記フィルム本体が前記封止材に埋没するまで、前記封止材を硬化させることなく前記封止材が前記空間に供給されると共に、前記空間内に配置された固定部材(硬化性の封止材及びその硬化物を除く)により前記フィルム本体が固定され、
前記固定部材が、前記フィルム本体の上部に接して前記フィルム本体を固定する、フィルムコンデンサの製造方法。
【請求項3】
フィルム本体、及び、当該フィルム本体に接続された配線部材を有するフィルムコンデンサ素子が収容された空間に硬化性の封止材を供給する封止材供給工程と、
前記フィルム本体が前記封止材に埋没した状態で前記封止材を硬化させる硬化工程と、を備え、
前記配線部材が前記空間の外部へ伸びており、
前記封止材供給工程の開始時において、前記フィルム本体が封止材によって固定されておらず、
前記封止材供給工程において、前記封止材が前記空間に供給され始めてから前記フィルム本体が前記封止材に埋没するまで、前記封止材を硬化させることなく前記封止材が前記空間に供給されると共に、前記空間の外部で前記配線部材が固定されつつ、前記空間内に配置された固定部材(硬化性の封止材及びその硬化物を除く)により前記フィルム本体が固定されている、フィルムコンデンサの製造方法。
【請求項4】
フィルムコンデンサを構成するためのケースに前記空間が形成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のフィルムコンデンサの製造方法。
【請求項5】
前記ケースが、前記空間と連通する開口部を有しており、
前記封止材供給工程において、前記開口部が上方に開口した状態で前記開口部を介して前記空間に前記封止材を供給する、請求項4に記載のフィルムコンデンサの製造方法。
【請求項6】
前記封止材が前記空間に供給され始めてから前記フィルム本体が前記封止材に埋没するまで前記封止材が連続的に前記空間に供給される、請求項1~5のいずれか一項に記載のフィルムコンデンサの製造方法。
【請求項7】
フィルムコンデンサを構成するためのケースであって、
フィルム本体を有するフィルムコンデンサ素子を収容する空間が形成されていると共に、前記空間に封止材を供給することにより前記フィルムコンデンサ素子が浮き上がることによって前記フィルムコンデンサ素子に接する部材を有する、ケース。
【請求項8】
前記フィルムコンデンサ素子と、請求項7に記載のケースと、を備える、フィルムコンデンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルムコンデンサの製造方法及びケースに関する。
【背景技術】
【0002】
フィルムコンデンサは、例えば、太陽電池、産業機器、電気自動車等における電力変換装置(パワーコンディショナ)に用いられている。フィルムコンデンサは、例えば、フィルムの巻回体又は積層体であるフィルム本体を有するフィルムコンデンサ素子と、フィルムコンデンサ素子を封止する封止部とを備えており、フィルムコンデンサ素子を収容する素子収容空間を有する型部材の前記素子収容空間内にフィルムコンデンサ素子を配置した後に前記素子収容空間に硬化性の封止材を供給して封止部を形成することにより得ることができる(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-094266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フィルムコンデンサでは、フィルムコンデンサ素子のフィルム本体を保護する観点から、フィルム本体の全体を封止部で封止することが求められ、フィルムコンデンサ素子が収容された素子収容空間に封止材を供給してフィルム本体の全体を覆うことが求められる。従来のフィルムコンデンサの製造方法では、フィルム本体の底部が浸漬されるまで封止材を素子収容空間内に供給した後に封止材を硬化させてフィルムコンデンサ素子を固定し、さらに、フィルム本体の全体が覆われるまで封止材を素子収容空間内に供給した後に封止材を硬化させる傾向がある。しかしながら、封止材を複数回供給し硬化させる場合、工程数の増加に伴い製造工程が煩雑化するため、フィルムコンデンサを効率的に得る方法が求められる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、フィルムコンデンサを効率的に得ることが可能なフィルムコンデンサの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、フィルムコンデンサを効率的に得ることが可能なフィルムコンデンサ用ケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法は、フィルム本体を有するフィルムコンデンサ素子が収容された空間に硬化性の封止材を供給する封止材供給工程と、前記フィルム本体が前記封止材に埋没した状態で前記封止材を硬化させる硬化工程と、を備え、前記封止材供給工程の開始時において、前記フィルム本体が封止材によって固定されておらず、前記封止材供給工程において、前記封止材が前記空間に供給され始めてから前記フィルム本体が前記封止材に埋没するまで、前記封止材を硬化させることなく前記封止材が前記空間に供給される。
【0007】
本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法によれば、封止材供給工程において、封止材が前記空間に供給され始めてからフィルム本体が封止材に埋没するまで、封止材を硬化させることなく封止材が前記空間に供給されることから、フィルム本体を封止材に埋没させるために封止材を複数回供給し硬化させることを避けることができるため、フィルムコンデンサを効率的に得ることができる。この場合、封止材の供給及び硬化に要する時間を短縮できることから、作業効率を向上させることができるため、フィルムコンデンサの生産性を向上させることができる。また、封止材の供給作業を短縮することにより、フィルム本体が外部に露出する時間を短縮できるため、フィルムコンデンサ素子が収容された空間への不純物の混入を抑制することができる。さらに、封止材の硬化作業を短縮することにより、硬化工程におけるフィルムコンデンサ素子への負荷(例えば、熱硬化の際の熱履歴)を緩和させることができるため、フィルムコンデンサを長寿命化させることができると共に、フィルム本体に用いるフィルムの選択の幅を広げることができる。
【0008】
ところで、封止材を前記空間に供給する際、フィルム本体を有するフィルムコンデンサ素子が浮力によって封止材の液面に浮き上がる場合があり、フィルム本体を封止材に埋没させることが容易でない場合がある。これに対し、本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法は、前記フィルムコンデンサ素子が、前記フィルム本体に接続されていると共に前記空間の外部へ伸びる配線部材を更に有し、前記封止材供給工程において、前記封止材が前記空間に供給され始めてから前記フィルム本体が前記封止材に埋没するまで、前記空間の外部で前記配線部材を固定することにより前記フィルム本体が固定されている態様であってもよい。この場合、封止材供給工程においてフィルムコンデンサ素子が浮力によって封止材の液面に浮き上がることを抑制できるため、フィルムコンデンサを更に効率的に得ることができる。また、配線部材の固定手段が前記空間の外部においてスペースの制約を受けづらいことから、固定手段の選択の幅を広げることができる。さらに、固定手段が封止材の内部に残存することを避けることができる。
【0009】
本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法は、前記封止材供給工程において、前記封止材が前記空間に供給され始めてから前記フィルム本体が前記封止材に埋没するまで、前記空間内に配置された固定部材(硬化性の封止材及びその硬化物を除く)により前記フィルム本体が固定されている態様であってもよい。この場合、封止材供給工程においてフィルムコンデンサ素子が浮力によって封止材の液面に浮き上がることを抑制できるため、フィルムコンデンサを更に効率的に得ることができる。
【0010】
本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法は、前記封止材供給工程において、前記空間に前記封止材を供給することにより前記フィルムコンデンサ素子が浮き上がることによって前記フィルムコンデンサ素子に接する部材により前記フィルム本体が前記封止材に埋没する態様であってもよい。この場合、封止材供給工程においてフィルムコンデンサ素子が浮力によって浮き上がる場合であっても、フィルム本体を封止材に埋没させることができる。
【0011】
本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法は、フィルムコンデンサを構成するためのケースに前記空間が形成されている態様であってもよい。本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法は、前記ケースが、前記空間と連通する開口部を有しており、前記封止材供給工程において、前記開口部が上方に開口した状態で前記開口部を介して前記空間に前記封止材を供給する態様であってもよい。
【0012】
本発明に係るフィルムコンデンサの製造方法は、前記封止材が前記空間に供給され始めてから前記フィルム本体が前記封止材に埋没するまで前記封止材が連続的に前記空間に供給される態様であってもよい。この場合、封止材を断続的に供給する場合と比較して、作業効率を更に向上させることができるため、フィルムコンデンサの生産性を更に向上させることができる。
【0013】
本発明に係るケースは、フィルムコンデンサを構成するためのケースであって、フィルム本体を有するフィルムコンデンサ素子を収容する空間が形成されていると共に、前記フィルム本体を固定するための固定部材を有する。この場合、フィルムコンデンサ素子を収容する空間に封止材を供給する際にフィルム本体を固定部材で固定することにより、フィルムコンデンサ素子が浮力によって封止材の液面に浮き上がることを抑制できるため、フィルムコンデンサを更に効率的に得ることができる。また、ケース以外の部材として、フィルム本体を固定するための固定部材を準備することなくフィルムコンデンサを得ることができる。
【0014】
本発明に係るケースは、前記固定部材が前記空間内に配置されている態様であってもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、フィルムコンデンサを効率的に得ることができる。この場合、フィルムコンデンサの生産性を向上させることができる。また、本発明によれば、フィルムコンデンサ素子が収容された空間への不純物の混入を抑制することができる。さらに、本発明によれば、フィルムコンデンサを長寿命化させることができると共に、フィルム本体に用いるフィルムの選択の幅を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、フィルムコンデンサの一例を示す斜視図である。
図2図2は、フィルムコンデンサの一例を示す端面図である。
図3図3は、フィルムコンデンサの製造方法の一例を示す斜視図である。
図4図4は、フィルムコンデンサの他の例を示す端面図である。
図5図5は、フィルムコンデンサの他の例を示す図である。
図6図6は、フィルムコンデンサの他の例を示す端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0018】
本実施形態に係るフィルムコンデンサは、フィルムコンデンサ素子と、フィルムコンデンサ素子を封止する封止部と、を備える。フィルムコンデンサ素子は、フィルムで形成されたフィルム本体を有している。フィルム本体は、フィルムの巻回体(フィルムを巻き回して形成されたフィルム構造体(フィルムコンデンサ巻回素子))であってもよく、フィルムの積層体(フィルムを積層して形成されたフィルム構造体)であってもよい。フィルムとしては、例えば、樹脂フィルムに金属蒸着して得られる金属化フィルムを用いることができる。すなわち、フィルム本体としては、金属化フィルムの巻回体又は積層体を用いることができる。
【0019】
フィルムコンデンサ素子は、フィルム本体の両端面(巻回体の場合、フィルムの巻回方向に直行する方向の両端面)に配置された電極(例えばメタリコン電極)を有していてもよい。フィルムコンデンサ素子は、フィルム本体に接続されていると共に封止部の外部へ伸びる配線部材(例えばリード線)を有していてもよい。配線部材は、例えば、フィルム本体の両端面に略平行な方向に伸びている。配線部材は、例えば、前記電極に接続されることによりフィルム本体に接続されている。封止部は、硬化性の封止材の硬化物である。
【0020】
本実施形態に係るフィルムコンデンサは、フィルムコンデンサ素子を収容する素子収容空間が形成されたケースを更に備えていてもよく、この場合、ケースの素子収容空間内においてフィルムコンデンサ素子が封止部に封止される。本実施形態に係るフィルムコンデンサは、フィルムコンデンサ素子を収容する素子収容空間を有するケースを備えることなく、フィルムコンデンサ素子を封止する封止部の全体が外部に露出した態様であってもよい。このようなフィルムコンデンサは、フィルムコンデンサを構成しない型部材の素子収容空間内でフィルムコンデンサ素子を封止材で封止した後、型部材を封止部から分離させることで得ることができる。
【0021】
図1は、フィルムコンデンサの一例を示す斜視図である。図2は、フィルムコンデンサの一例を示す端面図である。図2の(a)は、図1のIIa-IIa線に沿った端面図である。図2の(b)は、図1のIIb-IIb線に沿った端面図である。
【0022】
図1及び図2に示すフィルムコンデンサ100は、フィルムコンデンサ素子を収容する素子収容空間が形成されたケースを備えるケース型フィルムコンデンサである。フィルムコンデンサ100は、フィルムコンデンサ素子10と、フィルムコンデンサ素子10を収容する素子収容空間20aを有する有底の外装ケース20と、素子収容空間20a内においてフィルムコンデンサ素子10を封止する封止部30と、を備える。封止部30は、例えば、硬化性の樹脂組成物の硬化物である。
【0023】
フィルムコンデンサ素子10は、例えば、巻回体12と、メタリコン電極14と、リード線16と、を有している。フィルムコンデンサ素子10の製造方法は、例えば、樹脂フィルムに金属蒸着して得られる部材(金属化フィルム)を巻き回して巻回体12を得る工程と、樹脂フィルムの巻回方向に直行する方向における巻回体12の両端面に金属(メタリコン材)を蒸着(メタリコン処理)してメタリコン電極14を得る工程と、メタリコン電極14にリード線16を接続する工程と、を備える。樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム等が挙げられる。金属蒸着の金属としては、亜鉛、錫、アルミニウム等が挙げられる。巻回体12は、例えば、略楕円形状の断面を有する筒状体である。メタリコン電極14は、巻回体12の両端面のそれぞれの全面に形成することができる。メタリコン電極14の金属としては、亜鉛、錫、アルミニウム等が挙げられる。リード線16は、例えば、巻回体12の両端面のそれぞれに2本ずつ配置されており、2本のリード線16は、両端面のそれぞれにおいて、端面の長手方向に互いに離れて配置されている。リード線16は、例えば、はんだによりメタリコン電極14に接続されている。
【0024】
外装ケース20は、例えば、直方体形状を有しており、直方体形状の素子収容空間20aを内部に有している。外装ケース20の上部には、素子収容空間20aと連通する開口部が形成されている。外装ケース20は、例えば、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等によって形成されている。フィルムコンデンサ素子10のリード線16は、外装ケース20の開口部の開口方向に伸びており、リード線16の先端側の部分は、素子収容空間20aの外に突出している。
【0025】
封止部30は、例えば、フィルムコンデンサ素子10の巻回体12の全体が覆われるように(外部に露出しないように)外装ケース20の素子収容空間20a内に充填されている。封止部30内において、フィルムコンデンサ素子10と外装ケース20の側壁との間には封止部30が介在しており、フィルムコンデンサ素子10は外装ケース20の側壁から離れて配置されている。封止部30内において、フィルムコンデンサ素子10と外装ケース20の底面との間には封止部30が介在しており、フィルムコンデンサ素子10は外装ケース20の底面から離れて配置されている。これらのようにフィルムコンデンサ素子10と外装ケース20との間に封止部30が介在している場合、フィルムコンデンサ素子10が封止部30に充分に保護されやすいため、フィルムコンデンサを長寿命化させやすい。
【0026】
フィルムコンデンサの構造は上述の実施形態に限られない。例えば、封止部に封止されるフィルムコンデンサ素子は、一つであってもよく、複数であってもよい。封止部内において、フィルムコンデンサ素子とケースの側壁との間に封止部が介在することなく、フィルムコンデンサ素子がケースの側壁に接していてもよい。封止部内においてフィルムコンデンサ素子とケースの底面との間に封止部が介在することなく、フィルムコンデンサ素子がケースの底面に接していてもよい(後述する図4参照)。封止部内には、素子収容空間に封止材を供給する際にフィルム本体を固定するための固定部材が配置されていてもよい(後述する図5参照)。封止部内には、素子収容空間に封止材を供給することによりフィルムコンデンサ素子が浮き上がることによってフィルムコンデンサ素子に接する露出防止部材が配置されていてもよい(後述する図6参照)。
【0027】
本実施形態に係るフィルムコンデンサの製造方法は、フィルム本体を有するフィルムコンデンサ素子が収容された素子収容空間に硬化性の封止材を供給する封止材供給工程と、フィルム本体が封止材に埋没した状態で封止材を硬化させる硬化工程と、をこの順に備える。本実施形態に係るフィルムコンデンサの製造方法では、封止材供給工程の開始時において、フィルム本体が封止材(封止材供給工程で供給される封止材と同種の封止材、及び、封止材供給工程で供給される封止材と異なる封止材)によって固定されておらず、封止材供給工程において、封止材が素子収容空間に供給され始めてからフィルム本体が封止材に埋没するまで、封止材を硬化させることなく封止材が素子収容空間に供給される。「封止材を硬化させることなく」とは、例えば、封止材の硬化開始温度以上の温度に封止材を保持しないことをいう。封止材供給工程の終了時においては、フィルム本体が封止材に埋没している(すなわち、フィルム本体の全体が封止材に覆われており、フィルム本体が封止材の外部に露出していない)。
【0028】
本実施形態に係るフィルムコンデンサの製造方法においては、封止材を注型して、フィルムコンデンサ素子を封止する封止部を備えたフィルムコンデンサを得る。成形方法としては、真空注型、インサート成形、射出成形、押出成形、トランスファ成形等が挙げられる。封止材は特に限定されず、例えば、硬化性の樹脂組成物を用いることができる。硬化性の樹脂組成物としては、例えば、エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物が挙げられる。例えば、封止材供給工程における樹脂組成物の温度が60℃以下である場合、又は、封止材供給工程において樹脂組成物の温度が高温(例えば85℃以上)である時間が2時間以下である場合、エポキシ樹脂を含有する樹脂組成物を硬化させることなく樹脂組成物を素子収容空間に供給することができる。封止材は、例えば、フィルムコンデンサ素子(特に、フィルム本体)よりも大きい比重を有している。
【0029】
封止材供給工程では、素子収容空間が形成された型部材の素子収容空間に封止材を供給することができる。型部材は、フィルムコンデンサを構成するためのケースであってもよく、最終的に封止部から分離される部材(フィルムコンデンサを構成しない部材)であってもよい。
【0030】
封止材供給工程では、封止材が素子収容空間に供給され始めてからフィルム本体が封止材に埋没するまで封止材を連続的又は断続的に素子収容空間に供給することができる。封止材を断続的に供給する場合には、封止材を供給した後に封止材の供給を停止し、その後、再び封止材を供給することができる。
【0031】
封止材供給工程では、封止材が素子収容空間に供給され始めてからフィルム本体が封止材に埋没するまでフィルム本体が固定されていてもよい。固定方法は特に限定されず、上方、下方、側方等のいずれの方向からフィルム本体を固定してもよい。複数の固定方法を併用してもよい。
【0032】
フィルム本体は、封止材が素子収容空間に供給され始めてからフィルム本体が封止材に埋没するまで固定部材(硬化性の封止材及びその硬化物を除く)によって固定されてもよい。固定部材の形状としては、特に限定されず、棒状、板状等が挙げられる。固定部材としてクリップ、ピン等を用いることもできる。固定部材は、硬い部材であってもよく、屈曲可能な柔らかい部材であってもよい。固定部材は、水平に配置されていてもよく、傾斜して配置されていてもよい。固定部材の配置位置は、特に限定されない。フィルム本体は、素子収容空間内に配置された固定部材により固定されてもよい。また、フィルムコンデンサ素子が、フィルム本体に接続されていると共に素子収容空間の外部へ伸びる配線部材を有している場合には、素子収容空間の外部で配線部材を固定することによりフィルム本体が固定されていてもよい。各配線部材が個々に固定されてもよく、複数の配線部材が一括して固定されてもよい。
【0033】
本実施形態に係るケースは、フィルムコンデンサを構成するためのフィルムコンデンサ用ケースである。本実施形態に係るケースには、フィルムコンデンサ素子を収容する素子収容空間が形成されている。このように素子収容空間が形成されたケース(フィルムコンデンサを構成するケース)は、封止材が素子収容空間に供給され始めてからフィルム本体が封止材に埋没するまでフィルム本体を固定する上述の固定部材を備えていてもよい。固定部材は、ケースと一体であってもよく、ケースと別体であってもよい。
【0034】
固定部材は、ケースの素子収容空間内に配置されていてもよい。素子収容空間内における固定部材の配置位置は特に限定されず、例えば、素子収容空間を形成する底面又は内壁面に固定部材が接続されていてもよい。固定部材が素子収容空間内におけるケースの開口部に配置される態様であってもよい。また、素子収容空間内におけるケースの開口部よりも内側に固定部材が配置されると共に、固定部材よりも開口部側に封止部が延在して固定部材が封止部に覆われる態様であってもよい。この場合、フィルムコンデンサ素子が封止部に充分に保護されやすいため、フィルムコンデンサを長寿命化させやすい。さらに、固定部材は、ケースの素子収容空間の外部に配置されていてもよい。例えば、素子収容空間の外部において、ケースの側壁に接続された固定部材によってフィルムコンデンサ素子の配線部材を固定することによりフィルム本体が固定されていてもよい。
【0035】
固定方法は、ケースを構成する固定部材を用いる方法に限られず、ケースを構成しない固定部材を用いることができる。例えば、素子収容空間の外部において、型部材を支持する部材(例えばコンベア)に接続された部材によって配線部材を固定することによりフィルム本体が固定されていてもよい。また、素子収容空間の外部において、ケースに接触しない固定部材によってフィルムコンデンサ素子の配線部材を固定することによりフィルム本体が固定されていてもよい。型部材の上方(例えば鉛直方向上方)に配置された固定部材によって固定してもよく、例えば、型部材の上方(例えば鉛直方向上方)に配置された板状部材によって配線部材の先端部を固定してもよい。
【0036】
封止材が素子収容空間に供給され始めてからフィルム本体が封止材に埋没するまで固定部材によってフィルム本体が固定されていなくてもよく、素子収容空間に封止材を供給することによりフィルムコンデンサ素子が浮き上がった場合であっても、封止材供給工程の終了時にフィルム本体が封止材に埋没するように、フィルム本体が封止材の外部に露出することを防止する露出防止部材を用いることができる。すなわち、封止材供給工程では、素子収容空間に封止材を供給することによりフィルムコンデンサ素子が浮き上がることによってフィルムコンデンサ素子(例えばフィルム本体)に接する露出防止部材によりフィルム本体が封止材に埋没してもよい。
【0037】
露出防止部材は、フィルムコンデンサ素子の上方(例えば鉛直方向上方)に配置することができる。例えば、露出防止部材がフィルムコンデンサ素子のフィルム本体の上方(例えば鉛直方向上方)に配置された状態で素子収容空間に封止材を供給することによりフィルムコンデンサ素子が浮き上がることによって露出防止部材がフィルム本体に接触し、封止材供給工程の終了時にフィルム本体を封止材に埋没させることができる。
【0038】
露出防止部材の形状としては、特に限定されず、棒状、板状等が挙げられる。露出防止部材は、硬い部材であってもよく、屈曲可能な柔らかい部材であってもよい。露出防止部材は、水平に配置されていてもよく、傾斜して配置されていてもよい。露出防止部材の配置位置は、特に限定されない。露出防止部材は、素子収容空間の内部に配置されていてもよく、素子収容空間の外部(例えば、封止材の液面の直上の位置)に配置されていてもよい。露出防止部材が素子収容空間内におけるケースの開口部に配置される態様であってもよい。また、素子収容空間内におけるケースの開口部よりも内側に露出防止部材が配置されると共に、露出防止部材よりも開口部側に封止部が延在して露出防止部材が封止部に覆われる態様であってもよい。この場合、フィルムコンデンサ素子が封止部に充分に保護されやすいため、フィルムコンデンサを長寿命化させやすい。露出防止部材は、フィルムコンデンサを構成するケースに接続されていてもよく、フィルムコンデンサを構成するケースに接続されていなくてもよい。フィルムコンデンサを構成するケースに接続された露出防止部材は、ケースと一体であってもよく、ケースと別体であってもよい。
【0039】
フィルムコンデンサを構成するためのケースは、例えば、素子収容空間と連通する開口部を有している。この場合、封止材供給工程において、開口部が上方(例えば鉛直方向上方)に開口した状態で開口部を介して素子収容空間に封止材を供給してもよい。封止材供給工程では、間隔をおいてコンベア上に配置された複数のケースの素子収容空間に対して、コンベアを駆動させてケースを搬送しつつ封止材を順次供給してもよい。
【0040】
封止材供給工程においてフィルム本体を固定する場合、フィルムコンデンサを構成するためのケースの底面からフィルム本体が離れるようにフィルム本体を固定してもよく、フィルム本体がケースの底面に接するようにフィルム本体を固定してもよい。ケースの底面からフィルム本体が離れるようにフィルム本体を固定する場合、フィルムコンデンサにおいてフィルムコンデンサ素子とケースの底面との間に封止部が介在する構造を得ることができる。フィルム本体がケースの底面に接するようにフィルム本体を固定する場合、フィルムコンデンサにおいてフィルムコンデンサ素子とケースの底面との間に封止部が介在しない構造を得ることができる。フィルムコンデンサ素子とケースの底面との間に封止部が介在する構造は、封止材供給工程においてフィルム本体を固定しない場合であっても、素子収容空間に封止材を供給することによりフィルムコンデンサ素子が浮き上がることによってフィルムコンデンサ素子に接する露出防止部材によりフィルム本体を封止材に埋没させることでも得ることができる。
【0041】
封止材供給工程の開始時においては、素子収容空間内に封止材が一切存在していなくてもよい。また、封止材供給工程の開始時においては、フィルム本体が封止材によって固定されていない限り、素子収容空間内に封止材が存在していてもよい。
【0042】
硬化工程では、フィルム本体が封止材に埋没した状態で、素子収容空間内に供給された封止材を硬化させることにより、封止部として硬化物を得る。硬化工程では、例えば、熱硬化性の封止材を加熱して硬化物を得る。フィルム本体が封止材に埋没した状態では、例えば、封止材供給工程においてフィルム本体を固定した状態が維持されていてもよく、フィルム本体が封止材の外部に露出することを上述の露出防止部材によって防止した状態が維持されていてもよい。
【0043】
本実施形態に係るフィルムコンデンサの製造方法は、封止材供給工程の前に、フィルムコンデンサ素子を素子収容空間内に配置する素子配置工程を備えていてもよい。
【0044】
図3は、フィルムコンデンサの製造方法の一例を示す斜視図であり、図1及び図2に示すフィルムコンデンサ100の製造方法を示す。まず、図3の(a)に示すように、素子配置工程において、フィルムコンデンサ素子10を外装ケース20の素子収容空間20a内に配置する。次に、図3の(b)に示すように、封止材供給工程において、素子収容空間20aの外部で固定部材40によってリード線16を固定することにより巻回体12が固定された状態で、封止材30aが素子収容空間20aに供給され始めてから巻回体12が封止材30aに埋没するまで、封止材30aを硬化させることなく硬化性の封止材30aを素子収容空間20a内に連続的に供給する。リード線16は、フィルムコンデンサ素子10が外装ケース20の底面から離れるように固定されている。これにより、図3の(c)に示すように、封止材30aが素子収容空間20a内に充填される。そして、硬化工程において、巻回体12が封止材30aに埋没した状態で素子収容空間20a内の封止材30aを硬化して硬化物を得ることにより、図1及び図2に示すフィルムコンデンサ100を得ることができる。固定部材40は、硬化工程の前後のいずれに取り除かれてもよい。
【0045】
以下、フィルムコンデンサ及びその製造方法の具体例について更に説明する。図3に示すフィルムコンデンサ100の製造方法によれば、封止材供給工程において、封止材30aが素子収容空間20aに供給され始めてから巻回体12が封止材30aに埋没するまで、封止材30aを硬化させることなく封止材30aが素子収容空間20aに供給されることから、巻回体12を封止材30aに埋没させるために封止材30aを複数回供給し硬化させることを避けることができるため、フィルムコンデンサ100を効率的に得ることができる。この場合、封止材30aの供給及び硬化に要する時間を短縮できることから、作業効率を向上させることができるため、フィルムコンデンサ100の生産性を向上させることができる。また、封止材30aの供給作業を短縮することにより、巻回体12が外部に露出する時間を短縮できるため、フィルムコンデンサ素子10が収容された素子収容空間20aへの不純物の混入を抑制することができる。さらに、封止材30aの硬化作業を短縮することにより、硬化工程におけるフィルムコンデンサ素子10への負荷(例えば、熱硬化の際の熱履歴)を緩和させることができるため、フィルムコンデンサ100を長寿命化させることができると共に、巻回体12に用いるフィルムの選択の幅を広げることができる。
【0046】
図3に示すフィルムコンデンサ100の製造方法では、フィルムコンデンサ素子10が、巻回体12に接続されていると共に素子収容空間20aの外部へ伸びるリード線16を有し、封止材供給工程において、封止材30aが素子収容空間20aに供給され始めてから巻回体12が封止材30aに埋没するまで、素子収容空間20aの外部で固定部材40によってリード線16を固定することにより巻回体12が固定されている。この場合、封止材供給工程においてフィルムコンデンサ素子10が浮力によって封止材30aの液面に浮き上がることを抑制できるため、フィルムコンデンサ100を更に効率的に得ることができる。また、リード線16の固定手段が素子収容空間20aの外部においてスペースの制約を受けづらいことから、固定手段の選択の幅を広げることができる。さらに、固定手段が封止材30aの内部に残存することを避けることができる。
【0047】
図3に示すフィルムコンデンサ100の製造方法では、封止材30aが素子収容空間20aに供給され始めてから巻回体12が封止材30aに埋没するまで封止材30aを連続的に素子収容空間20aに供給している。この場合、封止材30aを断続的に供給する場合と比較して、作業効率を更に向上させることができるため、フィルムコンデンサ100の生産性を更に向上させることができる。
【0048】
図4は、フィルムコンデンサの他の例を示す端面図であり、図2と同様の位置の端面を示す。図4に示すフィルムコンデンサ200では、封止部30内において、フィルムコンデンサ素子10と外装ケース20の底面との間に封止部30が介在することなく、フィルムコンデンサ素子10が外装ケース20の底面に接している。このようなフィルムコンデンサ200は、封止材供給工程において、外装ケース20の底面に巻回体12が接するように巻回体12を固定した状態で封止材を素子収容空間20aに供給することにより得ることができる。
【0049】
図5は、フィルムコンデンサの他の例を示す図である。図5の(a)は、フィルムコンデンサを示す斜視図である。図5の(b)は、図5の(a)のVb-Vb線に沿った端面図である。図5に示すフィルムコンデンサ300は、素子収容空間20aが形成されたケース本体22aと、封止部30(素子収容空間20a)内に配置された固定部材22bとを有する外装ケース22を備えている。固定部材22bは、素子収容空間20aに封止材を供給する際に巻回体12を固定する。このようなフィルムコンデンサ300は、封止材供給工程において、封止材が素子収容空間20aに供給され始めてから巻回体12が封止材に埋没するまで、巻回体12が外装ケース22の底面に接するように固定部材22bにより巻回体12を固定した状態で素子収容空間20aに封止材を供給することにより得ることができる。
【0050】
図5に示すフィルムコンデンサ300では、フィルムコンデンサ300を構成するためのケースとして、巻回体12を有するフィルムコンデンサ素子10を収容する素子収容空間20aが形成されていると共に、巻回体12を固定するための固定部材22bを備えた外装ケース22を用いている。この場合、素子収容空間20aに封止材を供給する際に巻回体12を固定部材22bで固定することにより、フィルムコンデンサ素子10が浮力によって封止材の液面に浮き上がることを抑制できるため、フィルムコンデンサ300を更に効率的に得ることができる。また、外装ケース22以外の部材として、巻回体12を固定するための固定部材を準備することなくフィルムコンデンサ300を得ることができる。
【0051】
図6は、フィルムコンデンサの他の例を示す端面図である。図6に示すフィルムコンデンサ400は、素子収容空間20aが形成されたケース本体24aと、封止部30(素子収容空間20a)内に配置された露出防止部材24bとを有する外装ケース24を備えている。このようなフィルムコンデンサ400は、封止材供給工程において、素子収容空間20aに封止材を供給することによりフィルムコンデンサ素子10が浮き上がることによってフィルムコンデンサ素子10に接する露出防止部材24bにより巻回体12を封止材に埋没させることにより得ることができる。この場合、封止材供給工程においてフィルムコンデンサ素子10が浮力によって浮き上がる場合であっても、巻回体12を封止材に埋没させることができる。
【符号の説明】
【0052】
10…フィルムコンデンサ素子、12…巻回体(フィルム本体)、14…メタリコン電極、16…リード線(配線部材)、20,22,24…外装ケース、20a…素子収容空間、22a,24a…ケース本体、22b,40…固定部材、24b…露出防止部材、30…封止部、30a…封止材、100,200,300,400…フィルムコンデンサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6