(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】バッテリパック
(51)【国際特許分類】
H01M 50/507 20210101AFI20220218BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20220218BHJP
H01M 50/503 20210101ALI20220218BHJP
【FI】
H01M50/507
H01M50/296
H01M50/503
(21)【出願番号】P 2020528375
(86)(22)【出願日】2018-11-06
(86)【国際出願番号】 KR2018013365
(87)【国際公開番号】W WO2019132224
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2017-0181515
(32)【優先日】2017-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・ウン・ペ
(72)【発明者】
【氏名】シ・ドン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ジ・スン・リム
(72)【発明者】
【氏名】ウン・ギ・ホ
【審査官】鈴木 雅雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-044817(JP,A)
【文献】特表2011-514636(JP,A)
【文献】特開2012-243689(JP,A)
【文献】特開2016-157670(JP,A)
【文献】特開2011-065794(JP,A)
【文献】特表2011-515010(JP,A)
【文献】特開2009-087720(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/507
H01M 50/296
H01M 50/503
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の並列モジュールと、
前記並列モジュールの配列方向に沿って互いに隣接しない並列モジュールを、互いに異なる極性同士直列連結するバスバーと、
互いに異なる極性の第1出力端子及び第2出力端子であって、前記並列モジュールの配列方向に沿って、前記並列モジュールが、第1,2,…,m-1,m並列モジュールを含むとき、第1並列モジュール及び第2並列モジュールから引き出される、第1出力端子及び第2出力端子と、
前記第1出力端子及び前記第2出力端子と、前記第1並列モジュール及び前記第2並列モジュールとをそれぞれ連結するために、前記並列モジュールの配列方向に沿って一方向に延長される第1端子接続部材及び第2端子接続部材と、を含むバッテリパック。
【請求項2】
前記バスバーは、前記並列モジュールの配列方向に沿って互いに隣接しないように、交互に互いに離れている並列モジュールを連結することを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記バスバーは、前記並列モジュールの配列方向に沿って交互に互いに離れている1対の並列モジュールをそれぞれ連結するように、多数に設けられることを特徴とする請求項2に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記並列モジュールそれぞれは、互いに同じ極性同士並列連結されているバッテリセルを含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記バスバーは、
各並列モジュール内のバッテリセルを、同じ極性同士並列連結しながら、互いに異なる並列モジュールを、互いに異なる極性同士直列連結することを特徴とする請求項4に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記バスバーが前記並列モジュールの配列方向に沿って、前方並列モジュールと後方並列モジュールとを互いに連結するとき、
前記バスバーは、
前方並列モジュールに含まれた一群のバッテリセルとそれぞれ接点を形成するための一群の前方ブランチ部と、
後方並列モジュールに含まれた一群のバッテリセルとそれぞれ接点を形成するための一群の後方ブランチ部と、
前
記一群の前方ブランチ部それぞれと、一群の後方ブランチ部それぞれとの連結を形成しながら、前記並列モジュールの配列方向に沿って一方向に延長される連結部と、を含むことを特徴とする請求項5に記載のバッテリパック。
【請求項7】
前記並列モジュールの配列方向に沿って、前記並列モジュールが、第1,2,…,n-2,n-1,n,n+1,n+2,…,m-1,m並列モジュールを含むとき、
前記バスバーは、
前記第(n-2)並列モジュールと
前記第n並列モジュールとを互いに連結する前方バスバーと、
前記第(n-1)並列モジュールと
前記第(n+1)並列モジュールとを互いに連結する後方バスバーと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項8】
前記前方バスバーと前記後方バスバーとが互いに噛み合うように、櫛構造に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記前方バスバーは、前記並列モジュールの配列方向に沿って延長される連結部と、前記第(n-2)並列モジュール及び
前記第n並列モジュールと接点を形成するように、前記連結部から突出したブランチ部の対と、を含み、
前記後方バスバーは、前記並列モジュールの配列方向に沿って延長される連結部と、前記第(n-1)並列モジュール及び
前記第(n+1)並列モジュールと接点を形成するように、前記連結部から突出したブランチ部の対と、を含み、
前記前方バスバーのブランチ部の対と、前記後方バスバーのブランチ部の対は、互いに噛み合うように櫛構造に形成されていることを特徴とする請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記並列モジュールは、左右方向に沿って配列された互いに異なる極性を含み、
前記バスバーによって連結される互いに交互に配置された並列モジュールは、互いに反対極性同士対面するように、互いに対して左右反転されるパターンに配列されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項11】
前記並列モジュールの配列方向に沿って互いに隣接する並列モジュールの対を1つの単位にし、前記並列モジュールの配列方向に沿って左右反転されるパターンに配列されることを特徴とする請求項10に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記並列モジュールの配列方向に沿って、対をなす2つの並列モジュールは、左右反転なしに配列され、
互いに隣接する並列モジュールの対と、他の互いに隣接する並列モジュールの対は、互いに左右反転されるように配列されることを特徴とする請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記第1出力端子及び
前記第2出力端子が引き出される
前記第1並列モジュール及び
前記第2並列モジュールは、左右反転なしに、互いに同じ極性同士対面するように配置されることを特徴とする請求項
1~12のいずれか1項に記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記第m並列モジュールと前記第(m-1)並列モジュールは、対角線方向に延長されるクロス接続部材によって互いに異なる極性同士直列連結されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項15】
前記クロス接続部材によって互いに連結される前記第(m-1)並列モジュールと
前記第m並列モジュールは、左右反転なしに、互いに同じ極性同士対面するように配置されることを特徴とする請求項
14に記載のバッテリパック。
【請求項16】
前記並列モジュールは、左右方向に沿って配列された互いに異なる極性を含み、
前記クロス接続部材は、前記並列モジュールの配列方向と、前記左右方向とに同時に追従するように対角線方向に沿って延長されることを特徴とする請求項
14に記載のバッテリパック。
【請求項17】
多数のバッテリセルと、
前記バッテリセルの配列方向に沿って互いに隣接しないように、交互に互いに離れているバッテリセルを互いに異なる極性同士直列連結するバスバーと、
互いに異なる極性の第1出力端子及び第2出力端子であって、前記バッテリセルの配列方向に沿って、前記バッテリセルが、第1,2,…,m-1,mバッテリセルを含むとき、第1バッテリセル及び第2バッテリセルから引き出される、第1出力端子及び第2出力端子と、
前記第1出力端子及び前記第2出力端子と、前記第1バッテリセル及び前記第2バッテリセルとをそれぞれ連結するために、前記バッテリセルの配列方向に沿って一方向に延長される第1端子接続部材及び第2端子接続部材と、を含むバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパックに係わる。
【背景技術】
【0002】
一般的に、二次電池は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池である。二次電池は、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド自動車、電気自転車、無停電電源供給装置(uninterruptible power supply)のようなエネルギー源として使用され、適用される外部機器の種類により、単一電池の形態で使用されたり、多数の電池を連結し、1つの単位にまとめたモジュール形態で使用されたりする。
【0003】
携帯電話のような小型モバイル機器は、単一電池の出力と容量とでもって、所定時間作動が可能であるが、電力消耗が多い電気自動車、ハイブリッド自動車のように、長期間駆動、高電力駆動が必要な場合には、出力及び容量の問題で、多数の電池を含むモジュール形態が好まれ、内蔵された電池の個数により、出力電圧や出力電流を高めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施形態は、互いに異なる極性の出力端子が互いに隣接した位置に形成され、セット機器との電気的な連結が容易になされるバッテリパックを含むものである。
【0005】
本発明の一実施形態は、出力端子の電気的なパスが短縮され、電気的出力が向上しながらも単純化された構造を介して、空間活用性が改善され、外部からの振動及び衝撃に高耐性のバッテリパックを含むものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のバッテリパックは、多数の並列モジュールと、前記並列モジュールの配列方向に沿って互いに隣接しない並列モジュールを、互いに異なる極性同士直列連結するバスバーと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、互いに異なる極性の出力端子が、互いに隣接した位置に形成され、セット機器との電気的な連結が容易になされ、出力端子の電気的なパスが短縮され、電気的出力が向上しながらも単純化された構造を介して、空間活用性が改善され、外部からの振動及び衝撃に高耐性のバッテリパックが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係わるバッテリパックを示す斜視図である。
【
図2】
図1に図示されたバッテリパックの電気的な連結について説明するための図面である。
【
図3】
図2に図示されたバッテリパックの一部を図示した図面であり、バスバーの構造について説明するための互いに異なる図面である。
【
図4】
図2に図示されたバッテリパックの一部を図示した図面であり、バスバーの構造について説明するための互いに異なる図面である。
【
図5】本発明と対比される第1比較例によるバッテリパックの構造を図示する図面である。
【
図6】本発明と対比される第2比較例によるバッテリパックの構造を図示する図面である。
【
図7】本発明と対比される第3比較例によるバッテリパックの構造を図示する図面である。
【
図8】本発明の他の実施形態によるバッテリパックの電気的な連結を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明のバッテリパックは、多数の並列モジュールと、前記並列モジュールの配列方向に沿って互いに隣接しない並列モジュールを、互いに異なる極性同士直列連結するバスバーと、を含む。
【0010】
例えば、前記バスバーは、前記並列モジュールの配列方向に沿って互いに隣接しないように、交互に互いに離れている並列モジュールを連結する。
【0011】
例えば、前記バスバーは、前記並列モジュールの配列方向に沿って交互に互いに離れている1対の並列モジュールをそれぞれ連結するように、多数にも設けられる。
【0012】
例えば、前記並列モジュールそれぞれは、互いに同じ極性同士並列連結されているバッテリセルを含んでもよい。
【0013】
例えば、前記バスバーは、各並列モジュール内のバッテリセルを同じ極性同士並列連結しながら、互いに異なる並列モジュールを、互いに異なる極性同士直列連結することができる。
【0014】
例えば、前記バスバーが前記並列モジュールの配列方向に沿って前方並列モジュールと後方並列モジュールとを互いに連結するとき、
前記バスバーは、前方並列モジュールに含まれた一群のバッテリセルとそれぞれ接点を形成するための一群の前方ブランチ部と、後方並列モジュールに含まれた一群のバッテリセルとそれぞれ接点を形成するための一群の後方ブランチ部と、前記一群の前方ブランチ部それぞれと、一群の後方ブランチ部それぞれとの連結を形成しながら、前記並列モジュールの配列方向に沿って一方向に延長される連結部と、を含んでもよい。
【0015】
例えば、前記並列モジュールの配列方向に沿って、前記並列モジュールが、第1,2,…,n-2,n-1,n,n+1,n+2,…,m-1,m並列モジュールを含むとき、
前記バスバーは、前記第(n-2)並列モジュールと第n並列モジュールとを互いに連結する前方バスバーと、前記第(n-1)並列モジュールと第(n+1)並列モジュールとを互いに連結する後方バスバーと、を含んでもよい。
【0016】
例えば、前記前方バスバーと前記後方バスバーとが互いに噛み合うように、櫛構造にも形成される。
【0017】
例えば、前記前方バスバーは、前記並列モジュールの配列方向に沿って延長される連結部と、前記第(n-2)並列モジュール及び第n並列モジュールと接点を形成するように、前記連結部から突出したブランチ部の対と、を含み、
前記後方バスバーは、前記並列モジュールの配列方向に沿って延長される連結部と、前記第(n-1)並列モジュール及び第(n+1)並列モジュールと接点を形成するように、前記連結部から突出したブランチ部の対と、を含み、
前記前方バスバーのブランチ部の対と、前記後方バスバーのブランチ部の対は、互いに噛み合うように櫛構造にも形成される。
【0018】
例えば、前記並列モジュールは、左右方向に沿って配列された互いに異なる極性を含み、
前記バスバーによって連結される互いに交互に配置された並列モジュールは、互いに反対極性同士対面するように互いに対して左右反転されるパターンにも配列される。
【0019】
例えば、前記並列モジュールの配列方向に沿って互いに隣接する並列モジュールの対を1つの単位にし、前記並列モジュールの配列方向に沿って左右反転されるパターンにも配列される。
【0020】
例えば、前記並列モジュールの配列方向に沿って、対をなす2つの並列モジュールは、左右反転なしに配列され、
互いに隣接する並列モジュールの対と、他の互いに隣接する並列モジュールの対は、互いに左右反転されるようにも配列される。
【0021】
例えば、前記バッテリパックは、前記並列モジュールの配列方向に沿って、バッテリパックの前方端部または後方端部のうちいずれか1つの端部から共に引き出されることにより、互いに異なる極性の第1出力端子及び第2出力端子をさらに含んでもよい。
【0022】
前記並列モジュールの配列方向に沿って、前記並列モジュールが、第1,2,…,m-1,m並列モジュールを含むとき、
前記第1出力端子及び第2出力端子は、第1並列モジュール及び第2並列モジュールからも引き出される。
【0023】
例えば、前記バッテリパックは、前記第1出力端子及び第2出力端子と、前記第1並列モジュール及び第2並列モジュールとをそれぞれ連結するために、前記バッテリモジュールの配列方向に沿って一方向に延長される第1端子接続部材及び第2端子接続部材をさらに含んでもよい。
【0024】
例えば、前記第1出力端子及び第2出力端子が引き出される第1並列モジュール及び第2並列モジュールは、左右反転なしに互いに同じ極性同士対面するようにも配置される。
【0025】
例えば、前記並列モジュールの配列方向に沿って、前記並列モジュールが、第1,2,…,m-1,m並列モジュールを含むとき、
前記第m並列モジュールと前記第(m-1)並列モジュールは、対角線方向に延長されるクロス接続部材によって互いに異なる極性同士直列連結されてもよい。
【0026】
例えば、前記クロス接続部材によって互いに連結される前記第(m-1)並列モジュールと第m並列モジュールは、左右反転なしに互いに同じ極性同士対面するようにも配置される。
【0027】
例えば、前記並列モジュールは、左右方向に沿って配列された互いに異なる極性を含み、
前記クロス接続部材は、前記並列モジュールの配列方向と、前記左右方向とに同時に追従するように対角線方向に沿っても延長される。
【0028】
一方、本発明の他の側面によるバッテリパックは、
多数のバッテリセルと、前記バッテリセルの配列方向に沿って互いに隣接しないように、交互に互いに離れているバッテリセルを互いに異なる極性同士直列連結するバスバーと、を含む。
【0029】
以下、添付された図面を参照し、本発明の望ましい実施形態に係わるバッテリパックについて説明する。
【0030】
図1には、本発明の一実施形態に係わるバッテリパックを示す斜視図が図示されている。
【0031】
図面を参照すれば、バッテリパックは、一方向(前後方向Z1に該当する)に沿って配列された多数の並列モジュールPMを含んでもよい。さらに具体的には、本発明のバッテリパックは、前後方向Z1に沿って配列された多数の並列モジュールPM、すなわち、第1,2,…,m-1,m並列モジュールを含んでもよい。ここで、並列モジュールPMとは、互いに同じ極性同士並列連結されている少なくとも1以上のバッテリセル110を含んでもよい。すなわち、1つの並列モジュールPMは、互いに隣接するように配置され、並列連結されている2以上のバッテリセル110を意味する。また、本発明の他の実施形態において、1つの並列モジュールPMは、1つのバッテリセル110にも該当する。すなわち、本発明において並列モジュールPMは、1つの単一バッテリセル110を有することができ、そのような意味において、前記並列モジュールPMが2以上のバッテリセル110間の並列連結を必ずしも含むものではない。
【0032】
例えば、本発明のバッテリパックは、セット機器(図示せず)に装着され、駆動動力を提供することができ、該セット機器(図示せず)で要求する出力レベルにより、高容量大電流の出力を提供するために、互いに隣接する2以上のバッテリセル110が、互いに並列連結された並列モジュールPMを含んでもよい。互いに同じ極性同士並列連結されている2以上のバッテリセル110は、1つの単一バッテリセル110より大電流の出力を提供することができ、互いに同じ極性同士並列連結されることにより、単一バッテリセル110と同様に、共通の負極及び正極を有することができる。
【0033】
本発明のバッテリパックは、前後方向Z1に沿って一列に配列された多数の並列モジュールPM、または前後方向Z1に沿って一列に配列された多数のバッテリセル110を含んでもよい。以下で説明される本発明のバッテリパックに係わる技術的事項は、前後方向Z1に沿って一列に配列された多数の並列モジュールPM、または前後方向Z1に沿って一列に配列された多数のバッテリセル110に適用されるものである。
【0034】
バッテリパックを構成するそれぞれの並列モジュールPMは、前後方向Z1に沿って配列された少なくとも1以上のバッテリセル110を含むので、全体バッテリパックにおいて、前後方向Z1に沿って一列に配列された多数の並列モジュールPMは、前記前後方向Z1に沿って一列に配列された多数のバッテリセル110に該当し、並列モジュールPMの配列方向、またはバッテリセル110の配列方向は、いずれも同じ前後方向Z1に該当し、例えば、並列モジュールPMの配列方向、またはバッテリセル110の配列方向とも総称される。ここで、並列モジュールPMの配列方向、またはバッテリセル110の配列方向は、同一前後方向Z1に該当する。
【0035】
前記並列モジュールPMの配列方向に沿って、バッテリパックの前後方両端部には、1対のエンドプレート150が配置され、前記1対のエンドプレート150は、その間に介在される多数の並列モジュールPMを構造的に結束させることができる。
【0036】
図2には、
図1に図示されたバッテリパックの電気的な連結について説明するための図面が図示されている。
図3及び
図4には、
図2に図示されたバッテリパックの一部を図示した図面であり、バスバーの構造について説明するための互いに異なる図面が図示されている。
【0037】
図2を参照すれば、本発明のバッテリパックは、前後方向Z1に沿って配列された多数の並列モジュールPM、すなわち、第1,2,…,n-2,n-1,n,n+1,n+2,…,m-1,m並列モジュールを含んでもよい。そして、前記バッテリパックは、互いに異なる並列モジュールPM間の電気的な連結のためのバスバーBを含んでもよい。例えば、前記バスバーBは、互いに異なる並列モジュールPMの反対極性同士直列連結を形成することができる。後述するように、前記バスバーBは、互いに隣接しないように、交互に配置された互いに異なる並列モジュールPMを電気的に連結することができる。例えば、前記バスバーBは、前記並列モジュールPMの配列方向(前後方向Z1)に沿って交互に互いに離れている1対の並列モジュールPMをそれぞれ連結するように、多数にも設けられる。これについては、後でさらに詳細に説明する。
【0038】
前記並列モジュールPMが2以上の互いに異なるバッテリセル110を含むとき、各並列モジュールPMに含まれたバッテリセル110は、前記バスバーBにより、互いに同じ極性同士並列連結されもする。すなわち、前記バスバーBは、各並列モジュールPM内のバッテリセル110を並列連結しながら、互いに異なる並列モジュールPM間に直列連結を形成することができる。
【0039】
図3を参照すれば、前記バスバーBは、互いに異なる並列モジュールPM間を連結するように、並列モジュールPMの配列方向(前後方向Z1)に沿って延長される連結部BCと、前記互いに異なる並列モジュールPMに含まれたそれぞれのバッテリセル110と接点を形成するように、前記連結部BCから突出したブランチ部BDとの対を含んでもよい。
【0040】
さらに具体的には、前記バスバーBが、並列モジュールPMの配列方向(前後方向Z1)に沿って、前方並列モジュール、例えば、第(n-2)並列モジュールと、後方並列モジュール、例えば、第n並列モジュールとを互いに連結するとき、前記バスバーBは、前方並列モジュール、例えば、第(n-2)並列モジュールに含まれた一群のバッテリセル110とそれぞれ接点を形成するための一群の前方ブランチ部BDFと、後方並列モジュール、例えば、第n並列モジュールに含まれた一群のバッテリセル110とそれぞれ接点を形成するための一群の後方ブランチ部BDRと、前記一群の前方ブランチ部BDFそれぞれと、一群の後方ブランチ部BDRそれぞれとの連結を形成しながら、前記並列モジュールPMの配列方向に沿って、前後方向Z1に延長される連結部BCと、を含んでもよい。
【0041】
すなわち、前記バスバーBは、一群の前方ブランチ部BDFそれぞれに接続された第(n-2)並列モジュールそれぞれのバッテリセル110を、同じ極性同士並列連結する一方で、一群の後方ブランチ部BDRそれぞれに接続された第n並列モジュールそれぞれのバッテリセル110を、同じ極性同士並列連結することができ、そのために、前記連結部BCは、一群の前方ブランチ部BDFそれぞれと連結を形成し、一群の後方ブランチ部BDRそれぞれと連結を形成することができる。また、前記バスバーBは、並列モジュールPMの配列方向に沿って、前後方向Z1に延長される連結部BCを介して、前方並列モジュール、例えば、第(n-2)並列モジュールと、後方並列モジュール、例えば、第n並列モジュールとを、互いに異なる極性同士直列連結させることができる。
【0042】
本発明のバッテリパックは、前後方向Z1に沿って配列された多数の並列モジュールPM、すなわち、第1,2,…,n-2,n-1,n,n+1,n+2,…,m-1,m並列モジュールを含んでもよい。このとき、前方並列モジュール、例えば、第(n-2)並列モジュールを形成する互いに隣接するバッテリセル110は、それぞれのバッテリセル110に連結された前方ブランチ部BDFと、これら前方ブランチ部BDF間を連結する連結部BCの前方端部とを介して、互いに並列連結されもする。類似して、後方並列モジュール、例えば、第n並列モジュールを形成する互いに隣接するバッテリセル110は、それぞれのバッテリセル110に連結された後方ブランチ部BDRと、これら後方ブランチ部BDR間を連結する連結部BCの後方端部とを介して、互いに並列連結されもする。
【0043】
また、前記前方並列モジュール、例えば、前記第(n-2)並列モジュールに連結される連結部BCの前方端部と、後方並列モジュール、例えば、第n並列モジュールに連結される連結部BCの後方端部は、並列モジュールPMの配列方向に沿って延長される連結部BCを介して、互いに連結され、これにより、前記前方並列モジュール、例えば、第(n-2)並列モジュールと、後方並列モジュール、例えば、第n並列モジュールは、互いに異なる極性同士直列連結されもする。互いに隣接しない前方並列モジュール、例えば、第(n-2)並列モジュールと、後方並列モジュール、例えば、第n並列モジュールとの直列連結については、以下で詳細に説明する。
【0044】
図2を参照すれば、本発明のバッテリパックは、並列モジュールPMが配列される前後方向Z1に沿って互いに隣接しない並列モジュールPM間の直列連結を含んでもよい。ここで、前後方向Z1に沿って互いに隣接しないということは、前後方向Z1に沿って真横に配置されないということを意味する。本発明と比較される比較例によるバッテリパックでは、前後方向Z1に沿って互いに隣接する並列モジュールPM、すなわち、前後方向Z1に沿って真横に配置された並列モジュールPM間に直列連結を形成する。これに反し、本発明のバッテリパックにおいては、前後方向Z1に沿って互いに隣接しない並列モジュールPM、すなわち、前後方向Z1に沿って真横に配置されず、互いから離れて配置されている並列モジュールPM間に直列連結を形成する。例えば、本発明の一実施形態において、互いに直列連結される1対の並列モジュールPMは、その間に他の並列モジュールPMを介在させ、互いから離れても配置される。
【0045】
本発明のバッテリパックが、前後方向Z1に沿って配列された多数の並列モジュールPM、すなわち、第1,2,…,n-2,n-1,n,n+1,n+2,…,m-1,m並列モジュールを含むとするとき、第n並列モジュールは、前方側に真横に配置されている隣接する第(n-1)並列モジュールと連結されない。類似して、前記第n並列モジュールは、後方側に真横に配置されている隣接する第(n+1)並列モジュールと連結されない。
【0046】
前記第n並列モジュールは、前方側には、第(n-1)並列モジュールを挟んで離れている第(n-2)並列モジュールと連結される。すなわち、前記第n並列モジュールは、いずれか1つのバスバーB1(
図2)により、前方側に互いに離れている第(n-2)並列モジュールと電気的に連結される。また、前記第n並列モジュールは、後方側には、第(n+1)並列モジュールを挟んで離れている第(n+2)並列モジュールと連結される。すなわち、前記第n並列モジュールは、いずれか1つのバスバーB1’(
図2)により、後方側に互いに離れている第(n+2)並列モジュールと連結される。
【0047】
さらに具体的には、前記第n並列モジュールは、前方側の第(n-2)並列モジュールと互いに反対極性同士直列連結される一方、前記第n並列モジュールは、後方側には、第(n+2)並列モジュールと互いに反対極性同士直列連結される。
【0048】
本発明のバッテリパックを構成するすべての並列モジュールPM、または全てのバッテリセル110は、要求される出力容量を提供するために、互いに協力し、互いに電気的に連結されている。本発明において、互いに隣接する並列モジュールPM間で電気的に連結されないということは、互いに電気的な連結状態が切れているということを意味するものではなく、互いに隣接する並列モジュールPM間が、バスバーBを介して、互いに直接連結されないということを意味する。例えば、本発明において、互いに隣接する並列モジュールPMは、バスバーBで直接連結されていない。
【0049】
図4を参照すれば、互いに隣接するように配置された第n並列モジュール及び第(n+1)並列モジュールにおいて、第n並列モジュールに連結された前方バスバーBFと、第(n+1)並列モジュールに連結された後方バスバーBRは、互いから離隔された互いに異なるバスバーBで、これら互いに異なるバスバーBは、互いに対する接点を形成しない。このとき、第n並列モジュールに連結された前方バスバーBFと、第(n+1)並列モジュールに連結された後方バスバーBRは、互いに噛み合うように櫛構造にも形成される。
【0050】
さらに具体的には、前記第n並列モジュールに連結された前方バスバーBFは、前記並列モジュールPMの配列方向(前後方向Z1)に沿って延長される連結部BCと、前記第(n-2)並列モジュール及び第n並列モジュールと接点を形成するように、前記連結部BCから突出したブランチ部BDとの対を含んでもよい。また、前記第(n+1)並列モジュールに連結された後方バスバーBRは、前記並列モジュールPMの配列方向(前後方向Z1)に沿って延長される連結部BCと、前記第(n-1)並列モジュール及び第(n+1)並列モジュールと接点を形成するように連結部BCから突出したブランチ部BDとの対を含んでもよい。このとき、前記前方バスバーBFのブランチ部BDの対、と後方バスバーBRのブランチ部BDの対は、互いに噛み合うように櫛構造にも形成される。
【0051】
このように、互いに隣接するように配置された第n並列モジュール及び第(n+1)並列モジュールにおいて、第n並列モジュールに連結された前方バスバーBFと、第(n+1)並列モジュールに連結された後方バスバーBRは、互いから離隔された互いに異なるバスバーBであり、これら前方バスバーBFと後方バスバーBRは、互いに対する接点を形成しない。言い換えれば、互いに隣接するように配置された第(n-1)並列モジュール及び第n並列モジュールにおいて、第(n-1)並列モジュールに連結された後方バスバーBRと、第n並列モジュールに連結された前方バスバーBFは、互いから離隔された互いに異なるバスバーBであり、これら後方バスバーBRと前方バスバーBFは、互いに対する接点を形成しない。このとき、第(n-1)並列モジュールに連結された後方バスバーBRと、第n並列モジュールに連結された前方バスバーBFは、互いに噛み合うように配列された櫛構造を形成することができる。
【0052】
前記第(n-1)並列モジュールと第(n+1)並列モジュールは、前記第n並列モジュールを挟んで互いから離れており、後方バスバーBRによって直列連結されている。そして、前記第(n-1)並列モジュールと第(n+1)並列モジュールとを互いに連結する後方バスバーBRは、前記第n並列モジュールに連結された前方バスバーBFとは互いに噛み合うように櫛構造にも形成される。
【0053】
図2を参照すれば、本発明のバッテリパックは、互いに隣接しないように、交互に互いに離れている並列モジュールPM間の直列連結を形成する。このような構造の直列連結を形成するために、交互に離れている並列モジュールPMは、互いに反対極性同士対面するように、左右方向Z2に互いに反転されるパターンにも配列される。例えば、いずれか1つのバスバーB1(
図2)によって互いに直列連結される第n並列モジュールと第(n-2)並列モジュールは、互いに反対極性同士対面するように、左右方向Z2に逆になって配列され、またいずれか1つのバスバーB1’(
図2)によって互いに直列連結される第n並列モジュールと第(n+2)並列モジュールは、互いに反対極性同士対面するように、左右方向Z2に逆になって配列される。本明細書において、左右方向Z2とは、並列モジュールPMにおいて、互いに反対となる負極(-)及び正極(+)が配列される方向を意味し、並列モジュールPMを形成する各バッテリセル110において、互いに反対となる負極(-)及び正極(+)が配列される方向を意味する。例えば、前記並列モジュールPMまたは並列モジュールPMを形成する各バッテリセル110において、互いに異なる極性が配列される左右方向Z2は、並列モジュールPMの配列方向(前後方向Z1に該当する)と垂直方向(左右方向Z2に該当する)を意味する。
【0054】
前述の通り、並列モジュールPMが配列される前後方向Z1に沿って互いに交互に配列された並列モジュールPM間に、互いに左右反対方向に逆になって配置される反転パターンを形成するためには、前後方向Z1に沿って互いに隣接する2個の並列モジュールPMごとに左右方向Z2が逆になるようにも配列される。すなわち、互いに隣接する2個の並列モジュールPMの対は、左右反転なしに配列され、互いに隣接する2個の並列モジュールPMの対と、他の互いに隣接する2個の並列モジュールPMの対は、左右反転されるように配列されるというのである。言い換えれば、並列モジュールPMの配列方向(前後方向Z1)に沿って互いに隣接する並列モジュールPMの対を1つの単位にし、対をなす2つの並列モジュールPMは、左右反転なしに配列され、互いに隣接する並列モジュールPMの対と、他の互いに隣接する並列モジュールPMの対は、互いに左右反転されるようにも配列される。
【0055】
図2を参照すれば、互いに隣接する第n並列モジュールと第(n-1)並列モジュールとの対は、左右反転なしに互いに同じ極性同士配列され、他の互いに隣接する第(n+1)並列モジュールと第(n+2)並列モジュールとの対も、左右反転なしに、互いに同じ極性同士配列される。そして、互いに隣接する第n並列モジュール及び第(n-1)並列モジュールの対と、他の互いに隣接する第(n+1)並列モジュール及び第(n+2)並列モジュールの対は、左右反転されるように配列される。このように、前後方向Z1に沿って互いに隣接する2個の並列モジュールPMの対を1つの単位にし、2個の並列モジュールPMの対ごとに左右方向Z2が逆になるように配列されることにより、互いに隣接しないように、交互に配列された並列モジュールPM間において、互いに反対極性同士対面するようにも配置され、互いに隣接しないように、交互に配列された並列モジュールPM間を、並列モジュールPMが配列される前後方向Z1に沿って、単に一方向に延長されるバスバーBで連結することにより、直列連結を容易に具現することができる。
【0056】
本発明のバッテリパックは、互いに隣接しないように、交互に配列された並列モジュールPM間の直列連結を含むことにより、バッテリパックの出力端子120がバッテリパックの一側に容易に引き出され、出力端子120の引き出し構造が単純化されもする。
【0057】
例えば、前記出力端子120は、互いに異なる極性の第1出力端子121及び第2出力端子122を含み、前記第1出力端子121及び第2出力端子122は、並列モジュールPMが配列される前後方向Z1に沿って、バッテリパックの前方端部または後方端部のうちいずれか1つの端部からも共に引き出される。例えば、前記第1出力端子121及び第2出力端子122は、並列モジュールPMが配列される前後方向Z1に沿って、バッテリパックの前方端部及び後方端部のうちから選択されたいずれか1つの端部から共に引き出され、それぞれ互いに異なる前方端部及び後方端部から引き出されない。
【0058】
本発明のバッテリパックが、前後方向Z1に沿って配列された多数の並列モジュールPM、すなわち、第1,2,…,n-2,n-1,n,n+1,n+2,…,m-1,m並列モジュールを含むとするとき、前記出力端子120は、第1並列モジュール及び第2並列モジュールからもそれぞれ引き出される。すなわち、バッテリパックの前方端部において、互いに隣接した2つの並列モジュールPM、すなわち、第1並列モジュール及び第2並列モジュールから出力端子120が引き出されることにより、全体バッテリパックの前方側に集中され、1対の第1出力端子121及び第2出力端子122が隣接するようにも配置され、そのような構造は、バッテリパックが装着されるセット機器(図示せず)との電気的な連結を容易にすることができる。また、出力端子120が、バッテリパックの前方端部で互いに隣接した2つの並列モジュールPM、すなわち、第1並列モジュール及び第2並列モジュールから引き出されることにより、出力端子120を形成するための電気的なパスを短縮させることができる。
【0059】
図2を参照すれば、バッテリパックの前方側には、互いに反対極性を有する1対の第1出力端子121及び第2出力端子122が配置され、それぞれの第1出力端子121及び第2出力端子122と、第1並列モジュール及び第2並列モジュールとを連結するための第1端子接続部剤T1及び第2端子接続部材T2が配置されもする。例えば、前述の第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2は、バッテリパックの前方側に配置された1対の第1出力端子121及び第2出力端子122と、互いに隣接する第1並列モジュール及び第2並列モジュールとを電気的に連結する。
【0060】
対をなす互いに反対極性の第1出力端子121及び第2出力端子122が、互いに左右反対側に配列され、極性間の干渉が発生しないように、バッテリパックの前方端部で互いに隣接する第1並列モジュール及び第2並列モジュールは、左右反転なしに配列されもする。さらに具体的には、第1出力端子121は、相対的に左側位置にも形成され、第2出力端子122は、相対的に右側位置に形成され、それらの第1出力端子121及び第2出力端子122が互いに左右反対側に配列されることにより、極性間の電気的な混線や干渉を防止することができる。
【0061】
第1出力端子121及び第2出力端子122が、左右側の互いに隔離された位置に形成されるために、第1出力端子121と連結された第1並列モジュールと、第2出力端子122と連結された第2並列モジュールは、左右反転なしにも配列され、例えば、第1並列モジュール及び第2並列モジュールの互いに異なる極性(例:負極及び正極)は、それぞれ左右方向Z2にも整列される。
【0062】
そのように、第1出力端子121及び第2出力端子122と、それら第1出力端子121及び第2出力端子122と連結される第1並列モジュール及び第2並列モジュールとの互いに異なる極性(例:負極及び正極)が左右側に整列されることにより、第1並列モジュール及び第2並列モジュールの互いに異なる極性(例:負極及び正極)から、前後方向Z1に沿って単に一方向に延長される第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2の対を介して、第1出力端子121及び第2出力端子122と、第1並列モジュール及び第2並列モジュールとの電気的な接続が容易になされる。
【0063】
すなわち、前記第1並列モジュール及び第2並列モジュールの互いに異なる極性(例:負極及び正極)から、単に前後方向Z1に沿って一方向に延長される第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2の対を介して、対をなす第1出力端子121及び第2出力端子122は、左右側の互いに隔離された位置にも形成される。
【0064】
図5には、本発明と対比される第1比較例によるバッテリパックの構造が図示されている。図示された第1比較例においては、前後方向Z1に互いに隣接するように配列された並列モジュールPM間に直列連結を形成し、バスバーB2が互いに隣接するように配列された並列モジュールPMを連結する。そのような構造の第1比較例においては、バッテリパックの第1出力端子221及び第2出力端子222がバッテリパックの互いに反対となる前方及び後方にそれぞれ引き出される。それにより、バッテリパックが装着されるセット機器(図示せず)との電気的な連結が困難になる。
【0065】
図6には、本発明と対比される第2比較例によるバッテリパックの構造が図示されている。図示された第2比較例においても、前後方向Z1に互いに隣接するように配列された並列モジュールPM間の直列連結を含む。第2比較例においては、バッテリパックの第1出力端子321及び第2出力端子322をバッテリパックの前方側に集中させるために、最後方側の並列モジュールPMからバッテリパックの前方側に延長されるように、バッテリパックの縦長を横切って延長される端子接続部材T3が配置される。そのように、バッテリパックの縦長を横切って長く延長される端子接続部材T3は、第1出力端子321の電気的なパスを長く延長させることにより、電気抵抗によって出力損失をもたらし、バッテリパックの縦長を横切る端子接続部材T3の固定及び絶縁の問題により、バッテリパックの全体構造が複雑化され、外部からの振動や衝撃に脆弱な構造を形成することにより、バッテリパックの不良を引き起こす要因として作用してしまう。一方、前記第2比較例においても、前後方向Z1に互いに隣接するように配列された並列モジュールPM間に直列連結を形成し、バスバーB3が互いに隣接するように配列された並列モジュールPMを連結する。
【0066】
図2に図示された本発明のバッテリパックにおいては、第1出力端子121及び第2出力端子122が、バッテリパックの前方端部において、互いに隣接した2つの並列モジュール、すなわち、第1並列モジュール及び第2並列モジュールから引き出されることにより、バッテリパックが装着されるセット機器(図示せず)との電気的な連結を容易に形成することができ、出力端子120を形成するための電気的なパスを短縮させることにより、第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2の固定と絶縁との構造が単純化され、外部からの振動及び衝撃に対して高耐性のバッテリパックが提供される。また、第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2のパスを短縮させ、第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2の固定及び絶縁の構造を単純化させることにより、バッテリパックの空間活用性を改善させることができ、同一エネルギー密度対比で、さらにコンパクト化された構造を提供することができる。
【0067】
前記バッテリパックの前方側に、第1出力端子121及び第2出力端子122の対がいずれも形成されることにより、バッテリパックの後方側には、電気的パスを引き戻すためのクロス接続部材CCが配置されてもよい。前記クロス接続部材CCは、バッテリパックの後方側において、互いに隣接する並列モジュールPM間を直列連結させることができる。本発明のバッテリパックは、前方から後方に行きながら、互いに隣接しないように、交互に配列された並列モジュールPM間の直列連結を含むが、出力端子120が配置された前方側に電気的パスを引き戻すために、最も後方に配置された互いに隣接する2つの並列モジュールPM、すなわち、最後方の第m並列モジュールと、第(m-1)並列モジュールとの直列連結を含んでもよい。例えば、互いに隣接しないように、交互に配列された並列モジュールPM間の連結は、前後方向Z1に沿って一方向に延長されるバスバーBによってなされ、最後方において互いに隣接する並列モジュールPM間の連結は、前後方向Z1と左右方向Z2とにいずれも追従するように、対角線方向に延長されるクロス接続部材CCによってもなされる。ここで、前記前後方向Z1は、並列モジュールPMが配列される方向を意味し、前記左右方向Z2は、並列モジュールPMの互いに異なる極性(負極及び正極)が配列された方向であり、前記前後方向Z1と垂直方向を意味する。
【0068】
例えば、互いに左右反転されるパターンに配列された並列モジュールPMは、互いに反対極性同士対面することになるので、前後方向Z1に沿って一方向に延長されるバスバーBにより、互いに反対極性同士直列連結されもする。
【0069】
バッテリパックの最後方に配置された互いに隣接する並列モジュールPM、すなわち、最後方の第m並列モジュールと、第(m-1)並列モジュールは、左右反転なしに配列され、互いに同じ極性同士対面することができ、このとき、最後方の並列モジュールPMを連結するクロス接続部材CCは、前後方向Z1及び左右方向Z2にいずれも追従する対角線方向に沿って延長されながら、最後方に配置された互いに隣接する並列モジュールPM、すなわち、最後方の第m並列モジュールと、第(m-1)並列モジュールとの互いに反対極性同士を直列連結することができる。
【0070】
バッテリパックの前方端部において互いに隣接する並列モジュールPM、例えば、第1並列モジュール及び第2並列モジュールは、左右反対側に、第1出力端子121及び第2出力端子122の対が引き出されるように、左右反転なしに配列され、それにより、バッテリパックの後方端部で互いに隣接する並列モジュールPM、例えば、最後方の第m並列モジュール、及び第(m-1)並列モジュールも、左右反転なしにも配列される。すなわち、最後方に配置された第m並列モジュール及び第(m-1)並列モジュールは、左右反転なしに、互いに同じ極性同士対面するようにも配置され、それら間の直列連結のために、クロス接続部材CCが対角線方向に延長されながら、第m並列モジュール及び第(m-1)並列モジュールの反対極性同士直列連結を形成することができる。
【0071】
図7には、本発明と対比される第3比較例によるバッテリパックの構造が図示されている。図示された第3比較例において、前記バッテリパックは、前後方向Z1に行きながら、左右反転なしに、同じ配向に配列された多数の並列モジュールPMを含む。また、前記バッテリパックは、互いに隣接するように配列された並列モジュールPMを直列連結する多数のバスバーB4を含む。このとき、前記並列モジュールPMは、前後方向Z1に沿って左右反転なしに、同じ配向に配列されることにより、互いに同じ極性同士対面するように配置され、それにより、前記バスバーB4は、前後方向Z1及び左右方向Z2に共に追従するように対角線方向に延長されながら、互いに隣接する並列モジュールPMの反対極性同士を直列連結することになる。
【0072】
多数のバスバーB4が、前後方向Z1及び左右方向Z2に共に追従するように、対角線方向に延長されることにより、前記バスバーB4は、隣接するバッテリセル110の上面を横切って延長される。バッテリセル110の上面には、バッテリセル110の過熱や爆発を防止するためのベント(図示せず)のような安全部品が配置されるが、バッテリセル110の上面を横切って配置されるバスバーB4は、それら安全部品の作動を妨害してしまう。例えば、前記バスバーB4は、バッテリセル110の上面に形成されたベント(図示せず)からのガス排出を妨害することにより、瞬間的に解消される必要があるガス圧の排出が遅延されることにより、バッテリセル110の爆発をもたらす危険性があるというように、バッテリセル110の安全動作を妨害してしまう。
【0073】
また、前記バッテリセル110の上面には、電気伝導性を有する多数の部材が露出されるが、例えば、バッテリセル110の上面を形成するキャッププレート(図示せず)や、ヒューズ、PTC(positive temperature coefficient)のような電流制限素子(図示せず)がバッテリセル110の上面側に配置され、バッテリセル110の上面を横切るバスバーB4とキャッププレート(図示せず)との間、またはバスバーB4と電流制限素子(図示せず)との間において、電気的な干渉が発生される危険性がある。
【0074】
特に、バッテリセル110が配列される前後方向Z1と、バッテリセル110の電極(負極及び正極)が配置される左右方向Z2とに共に追従するように対角線方向に延長されるバスバーB4は、前後方向Z1に沿ってだけ延長されるバスバーB(
図2)と比較するとき、バスバーB4の延長長が長くなるので、電気的パスの延長による出力損失は、言うまでもなく、バッテリセル110の上面で引き起こされうる物理的、電気的な干渉にそれほど多く露出されることになる。
【0075】
図2を参照すれば、本発明のバッテリパックにおいては、互いに交互に配列された並列モジュールPMを、互いに左右反転されるパターンで配列させることにより、互いに反対極性同士対面するように配置された並列モジュールPMを、単に前後方向Z1に沿って一方向に延長されるバスバーBを介して、直列連結することができる。それにより、バスバーBが、バッテリセル110の上面を横切る長さを最小限に短縮させることができ、バッテリセル110の上面で引き起こされうる物理的、電気的な干渉を基本的に回避することができる。
【0076】
本発明において、互いに隣接しないように、交互に配列された並列モジュールPM間の連結は、単に前後方向Z1に沿って一方向に延長されるバスバーBによってなされるが、バッテリパックの後方側において、電気的パスを引き戻すためのクロス接続部材CCは、前後方向Z1と左右方向Z2とにいずれも追従する対角線方向に延長されながら、バッテリパックの最後方において、互いに隣接する並列モジュールPM、例えば、最後方の第m並列モジュールと、第(m-1)並列モジュールとを直列連結させることができる。
【0077】
バッテリパックの前方側において、互いに隣接する並列モジュールPM、例えば、第1並列モジュール及び第2並列モジュールは、左右反対側に、第1出力端子121及び第2出力端子122の対が引き出されるように左右反転なしに配列され、それにより、バッテリパックの後方側において、互いに隣接する並列モジュールPM、例えば、最後方に配置された第m並列モジュール及び第(m-1)並列モジュールも、左右反転なしに配列されることにより、最後方に配置された第m並列モジュール及び第(m-1)並列モジュールは、左右反転なしに、互いに同じ極性同士対面するようにも配置され、それら間の直列連結のために、クロス接続部材CCが対角線方向に延長されながら、第m並列モジュール及び第(m-1)並列モジュールの反対極性同士直列連結を形成することができる。
【0078】
そのような本発明によれば、バッテリセル110の上面について、対角線方向に横切る構成をクロス接続部材CCだけで局限し、クロス接続部材CCを除いたバスバーB、並びに第1端子転結部材T1及び第2端子連結部材T2は、いずれも単に前後方向Z1に沿って一方向だけに延長させることにより、電気的連結に伴い、バッテリセル110の上面で引き起こされうる物理的、電気的な干渉を最小化させることができる。
【0079】
図7に図示された第3比較例においては、バッテリパックの第1出力端子421及び第2出力端子422をバッテリパックの前方側に集中させるために、最後方側の並列モジュールPMからバッテリパックの前方側に延長されるように、バッテリパックの縦長を横切って延長される端子接続部材T4が配置される。そのように、バッテリパックの縦長を横切って長く延長される端子接続部材T4は、第1出力端子421の電気的なパスを長く延長させることにより、電気抵抗によって出力損失をもたらし、バッテリパックの縦長を横切る端子接続部材T4の固定及び絶縁の問題により、バッテリパックの全体構造が複雑化され、外部からの振動や衝撃に脆弱な構造を形成することにより、バッテリパックの不良を引き起こす要因として作用してしまう。
【0080】
図2に図示された本発明のバッテリパックにおいては、第1出力端子121及び第2出力端子122が、バッテリパックの前方端部において、互いに隣接した2つの並列モジュール、すなわち、第1並列モジュール及び第2並列モジュールから引き出されることにより、バッテリパックが装着されるセット機器(図示せず)との電気的な連結を容易に形成することができ、出力端子120を形成するための電気的なパスを短縮させることにより、第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2の固定と絶縁との構造が単純化され、外部からの振動及び衝撃に対して高耐性のバッテリパックが提供される。また、第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2のパスを短縮させ、第1端子接続部材T1及び第2端子接続部材T2の固定及び絶縁の構造を単純化させることにより、バッテリパックの空間活用性を改善させることができ、同一エネルギー密度対比で、さらにコンパクト化された構造を提供することができる。
【0081】
図8には、本発明の他の実施形態によるバッテリパックの電気的な連結を示す図面が図示されている。図面を参照すれば、バッテリパックは、前後方向Z1に沿って一列に配列された多数のバッテリセル110を含んでもよい。
【0082】
前記バッテリパックは、互いに異なるバッテリセル110間の電気的な連結のためのバスバーB’を含んでもよい。前記バスバーB’は、各バッテリセル110との接点を形成するためのブランチ部BD’と、ブランチ部BD’間を連結するための連結部BC’とを含んでもよい。
【0083】
例えば、前記バスバーB’は、互いに異なるバッテリセル110の反対極性同士直列連結を形成することができる。後述するように、前記バスバーB’は、互いに隣接しないように、交互に配置された互いに異なるバッテリセル110を電気的に連結することができる。
【0084】
本発明のバッテリパックは、前後方向Z1に沿って互いに隣接しないバッテリセル110間の直列連結を含んでもよい。本発明のバッテリパックが、前後方向Z1に沿って配列された多数のバッテリセル110、すなわち、第1,2,…,n-2,n-1,n,n+1,n+2,…,m-1,mバッテリセルを含むとするとき、第nバッテリセルは、前方側に真横に配置されている隣接する第(n-1)バッテリセルと連結されない。類似して、前記第nバッテリセルは、後方側に真横に配置されている隣接する第(n+1)バッテリセルと連結されない。
【0085】
前記第nバッテリセルは、前方側には、第(n-1)バッテリセルを挟んで離れている第(n-2)バッテリセルと連結される。また、前記第nバッテリセルは、後方側には、第(n+1)バッテリセルを挟んで離れている第(n+2)バッテリセルと連結される。さらに具体的には、前記第nバッテリセルは、前方側の第(n-2)バッテリセルと互いに反対極性同士直列連結され、前記第nバッテリセルは、後方側には、第(n+2)並列モジュールと互いに反対極性同士直列連結される。
【0086】
例えば、互いに隣接するように配置された第nバッテリセル及び第(n-1)バッテリセルにおいて、第nバッテリセルに連結されたバスバーB’と、第(n-1)バッテリセルに連結されたバスバーB’は、互いから離隔された互いに異なるバスバーB’であり、それら互いに異なるバスバーB’は、互いに対する接点を形成しない。言い換えれば、互いに隣接するように配置された第nバッテリセル及び第(n+1)バッテリセルにおいて、第nバッテリセルに連結されたバスバーB’と、第(n+1)バッテリセルに連結されたバスバーB’は、互いから離隔された互いに異なるバスバーB’であり、それら互いに異なるバスバーB’は、互いに対する接点を形成しない。
【0087】
前記第nバッテリセルを挟んで互いから離れている第(n-1)バッテリセルと第(n+1)バッテリセルは、バスバーB’によって直列連結されており、前記第(n-1)バッテリセルと第(n+1)バッテリセルとを互いに連結するバスバーB’は、前記第nバッテリセルに連結されたバスバーB’とは、互いに噛み合うように櫛構造にも形成される。
【0088】
本発明のバッテリパックは、互いに隣接しないように、交互に互いに離れているバッテリセル110間の直列連結を形成する。そのような構造の直列連結を形成するために、交互に離れているバッテリセル110は、互いに反対極性同士対面するように、左右方向Z2に互いに反転されるパターンにも配列される。例えば、互いに直列連結される第nバッテリセルと第(n-2)バッテリセルは、互いに反対極性同士対面するように、左右方向Z2に逆になって配列され、また互いに直列連結される第nバッテリセルと第(n+2)バッテリセルは、互いに反対極性同士対面するように、左右方向Z2に逆になって配列される。
【0089】
前述の通り、前後方向Z1に沿って互いに交互に配列されたバッテリセル110間に互いに左右反対方向に逆になって配置される反転パターンを形成するためには、前後方向Z1に沿って互いに隣接する2個のバッテリセル110ごとに、左右方向Z2が逆になるようにも配列される。
図8に図示されているように、互いに隣接する第nバッテリセル及び第(n-1)バッテリセルの対は、左右反転なしに、互いに同じ極性同士配列され、他の互いに隣接する第(n+1)バッテリセル及び第(n+2)バッテリセルの対も、左右反転なしに、互いに同じ極性同士配列される。そして、互いに隣接する第nバッテリセル及び第(n-1)バッテリセルの対と、他の互いに隣接する第(n+1)バッテリセル及び第(n+2)バッテリセルの対は、左右反転されるように配列される。そのように、前後方向Z1に沿って互いに隣接する2個のバッテリセル110の対を1つの単位にし、2個のバッテリセル110の対ごとに、左右方向Z2が逆になるように配列されることにより、互いに隣接しないように、交互に配列されたバッテリセル110間において、互いに反対極性同士対面するようにも配置され、互いに隣接しないように、交互に配列されたバッテリセル110間を、単に前後方向Z1に沿って一方向に延長されるバスバーB’で連結することにより、直列連結を容易に具現することができる。
【0090】
本発明のバッテリパックが、前後方向Z1に沿って配列された多数のバッテリセル110、すなわち、第1,2,…,n-2,n-1,n,n+1,n+2,…,m-1,mバッテリセルを含むとするとき、バッテリパックの出力端子120’は、前方端部の第1バッテリセル及び第2バッテリセルからもそれぞれ引き出される。すなわち、バッテリパックの前方端部において、互いに隣接した2つのバッテリセル110、すなわち、第1バッテリセル及び第2バッテリセルから、第1出力端子121’及び第2出力端子122’が引き出されることにより、全体バッテリパックの前方側に、集中的に1対の第1出力端子121’及び第2出力端子122’が隣接するようにも配置され、そのような構造は、バッテリパックが装着されるセット機器(図示せず)との電気的な連結を容易にする。また、第1出力端子121’及び第2出力端子122’がバッテリパックの前方端部において、互いに隣接した2つのバッテリセル110、すなわち、第1バッテリセル及び第2バッテリセルから引き出されることにより、出力端子120’を形成するための電気的なパスを短縮させることができる。
【0091】
対をなす互いに反対極性の第1出力端子121’及び第2出力端子122’が互いに左右反対側に配列され、極性間の干渉が発生しないように、バッテリパックの前方端部において、互いに隣接する第1バッテリセル及び第2バッテリセルは、左右反転なしにも配列される。すなわち、第1出力端子121’及び第2出力端子122’と、それら第1出力端子121’及び第2出力端子122’と連結される第1バッテリセル及び第2バッテリセルとの互いに異なる極性(例:負極及び正極)が左右側に整列されることにより、第1バッテリセル及び第2バッテリセルの互いに異なる極性(例:負極及び正極)から、単に前後方向Z1に沿って一方向に延長される第1端子接続部材T1’及び第2端子接続部材T2’の対を介して、第1出力端子121’及び第2出力端子122’と、第1バッテリセル及び第2バッテリセルとの電気的な接続が容易になされる。
【0092】
前記バッテリパックの前方側に、第1出力端子121’及び第2出力端子122’の対がいずれも形成されることにより、バッテリパックの後方側には、電気的パスを引き戻すためのクロス接続部材CC’が配置されてもよい。前記クロス接続部材CC’は、バッテリパックの後方端部において、互いに隣接するバッテリセル110、すなわち、最後方の第mバッテリセルと、第(m-1)バッテリセルとを直列連結させることができる。
【0093】
例えば、互いに隣接しないように、交互に配列されたバッテリセル110間の連結は、前後方向Z1に沿って一方向に延長されるバスバーB’によってなされ、バッテリパックの最後方において、互いに隣接するバッテリセル110、すなわち、最後方の第mバッテリセルと、第(m-1)バッテリセルとの連結は、前後方向Z1と左右方向Z2とにいずれも追従するように、対角線方向に延長されるクロス接続部材CC’によってもなされる。
【0094】
バッテリパックの前方側において、互いに隣接するバッテリセル110、すなわち、第1バッテリセル及び第2バッテリセルは、左右反対側に、第1出力端子121’及び第2出力端子122’の対が引き出されるように左右反転なしに配列され、それにより、バッテリパックの後方端部において、互いに隣接するバッテリセル110、すなわち、最後方に配置された第mバッテリセル110及び第(m-1)バッテリセル110も、左右反転なしに、互いに同じ極性同士対面するようにも配置され、それら間の直列連結のために、クロス接続部材CC’が対角線方向に延長されながら、第mバッテリセル及び第(m-1)バッテリセルの反対極性同士直列連結を形成することができる。
【0095】
本発明は、添付された図面に図示された実施形態を参照して説明されたが、それらは、例示的なものに過ぎず、本発明が属する技術分野において当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解することができるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、充電及び放電が可能なエネルギー源としてのバッテリパック、及びバッテリパックを駆動電源として使用する多様な機器にも適用される。