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特許7027846入出力デバイス、プログラム及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-21
(45)【発行日】2022-03-02
(54)【発明の名称】入出力デバイス、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20220222BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220222BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20220222BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20220222BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20220222BHJP
【FI】
H04N1/00 127Z
B41J29/38
B41J29/42 F
G06F3/12 303
G06F3/12 385
G06F3/12 339
H04L67/02
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2017230718
(22)【出願日】2017-11-30
(65)【公開番号】P2018107796
(43)【公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-09-16
(31)【優先権主張番号】P 2016250773
(32)【優先日】2016-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】橋上 英宜
(72)【発明者】
【氏名】常盤 匡史
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-195006(JP,A)
【文献】特開2010-108380(JP,A)
【文献】特開2006-270632(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J 29/38
B41J 29/42
G06F 3/12
H04L 67/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入出力サービスを提供する入出力サービス装置と、ストレージサービスを提供するコンピュータシステムとに、ネットワークを介して接続され、機器連携サービスを提供する入出力デバイスであって、
前記入出力デバイスから前記入出力サービスへのリクエストにおいて条件の指定を制限するための利用制限情報を取得する利用制限情報取得手段と、
前記入出力デバイスから前記入出力サービスへのリクエストの条件の指定を利用者から受け付ける前記機器連携サービスの画面に、前記利用制限情報を反映させて、前記リクエストにおける条件の指定を制限する利用制限手段と、
を有する入出力デバイス。
【請求項2】
前記機器連携サービスの選択を受け付ける受付手段を有し、
前記利用制限情報取得手段は、前記機器連携サービスと対応付けて前記利用制限情報を記憶する利用制限情報記憶部から前記選択を受け付けた機器連携サービスに応じた前記利用制限情報を取得することを特徴とする請求項1記載の入出力デバイス。
【請求項3】
前記利用制限情報は、前記入出力デバイスの処理及び前記入出力サービスの処理へのリクエストの条件の値、及び、その値が変更不可であるか否かを示す情報を含むこと
を特徴とする請求項1又は2記載の入出力デバイス。
【請求項4】
前記利用制限手段は、前記変更不可であることを示す情報を含む前記リクエストの条件の値を、前記機器連携サービスの画面に、変更不可な状態で表示すること
を特徴とする請求項3記載の入出力デバイス。
【請求項5】
前記機器連携サービスは、前記入出力デバイスが読み取った画像データを、配信先の前記ストレージサービスに配信するサービスであること
を特徴とする請求項1乃至4何れか一項記載の入出力デバイス。
【請求項6】
入出力サービスを提供する入出力サービス装置と、ストレージサービスを提供するコンピュータシステムとに、ネットワークを介して接続され、機器連携サービスを提供する入出力デバイスを、
前記入出力デバイスから前記入出力サービスへのリクエストにおいて条件の指定を制限するための利用制限情報を取得する利用制限情報取得手段、
前記入出力デバイスから前記入出力サービスへのリクエストの条件の指定を利用者から受け付ける前記機器連携サービスの画面に、前記利用制限情報を反映させて、前記リクエストにおける条件の指定を制限する利用制限手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
入出力デバイスと入出力サービスを提供する入出力サービス装置とストレージサービスを提供するコンピュータシステムとがネットワークを介して接続され、機器連携サービスを提供する情報処理システムであって、
前記入出力デバイスから前記入出力サービスへのリクエストにおいて条件の指定を制限するための利用制限情報を取得する利用制限情報取得手段と、
前記入出力デバイスから前記入出力サービスへのリクエストの条件の指定を利用者から受け付ける前記機器連携サービスの画面に、前記利用制限情報を反映させて、前記リクエストにおける条件の指定を制限する利用制限手段と、
を有する情報処理システム。
【請求項8】
前記利用制限情報の登録を受け付ける利用制限設定画面を管理者の操作する端末装置に表示させ、前記利用制限設定画面に登録された情報から前記利用制限情報を生成して記憶手段に記憶する利用制限情報生成サービス装置
を更に有することを特徴とする請求項7記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入出力デバイス、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複合機のようなドキュメントの入出力デバイスと、ネットワークを介してストレージの記憶領域を貸し出す外部ストレージサービスを提供するコンピュータシステムとを連携するサービス(以下、機器連携サービスと呼ぶ)が従来から知られている。例えば機器連携サービスの一例としては、複合機のアプリケーションが複合機においてスキャンした画像データを、予め設定された外部ストレージサービスに配信する「スキャンtoストレージサービス」が挙げられる。
【0003】
例えばネットワークに接続されている各画像形成装置の利用を適切に制限する画像形成制限制御システムがある。従来の画像形成制限制御システムは、利用者毎の所定期間の画像形成枚数の総和が利用制限枚数を超えると、画像形成装置の利用を制限すると共に、所定の通知方法で利用制限を行った旨を利用者に通知していた(例えば特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、管理者は機器連携サービスの読み取り条件の指定を、利用者に対して制限することにより、読み取り業務のルールに準拠させていた。しかし、従来の機器連携サービスにおける読み取り条件の指定の制限は、入出力デバイスにおける読み取りジョブの条件の指定を制限するものである。したがって、従来の機器連携サービスにおける読み取り条件の指定の制限では、入出力デバイスから入出力サービスへのリクエストの条件の指定を制限することができないという問題があった。
【0005】
本発明の一実施形態は、機器連携サービスで、入出力サービスへのリクエストの条件の指定を制限できる入出力デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一実施形態は、入出力サービスを提供する入出力サービス装置と、ストレージサービスを提供するコンピュータシステムとに、ネットワークを介して接続され、機器連携サービスを提供する入出力デバイスであって、前記入出力デバイスから前記入出力サービスへのリクエストにおいて条件の指定を制限するための利用制限情報を取得する利用制限情報取得手段と、前記入出力デバイスから前記入出力サービスへのリクエストの条件の指定を利用者から受け付ける前記機器連携サービスの画面に、前記利用制限情報を反映させて、前記リクエストにおける条件の指定を制限する利用制限手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、機器連携サービスで、入出力サービスへのリクエストの条件の指定を制限できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第一の実施形態に係る情報処理システムの一例のシステム構成図である。
図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
図3】本実施形態に係るMFPの一例のハードウェア構成図である。
図4】本実施形態に係る入出力サービス装置の一例の機能構成図である。
図5】本実施形態に係るMFPの一例の機能構成図である。
図6】本実施形態に係る利用制限情報生成サービス装置の一例の機能構成図である。
図7】登録フェーズの一例のシーケンス図である。
図8】利用制限設定画面の一例のイメージ図である。
図9】利用フェーズの一例のシーケンス図である。
図10】MFPアプリケーションの一例の画面遷移図である。
図11】入出力サービスへのアップロード条件の一例の構成図である。
図12】ジョブ設定画面の一例のイメージ図である。
図13】利用制限情報の一例の構成図である。
図14】利用制限情報記憶部に登録される利用制限情報の一例の構成図である。
図15】利用制限情報記憶部に登録される利用制限情報の他の例の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
[第一の実施形態]
<システム構成>
まず、本実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、第一の実施形態に係る情報処理システムの一例のシステム構成図である。
【0011】
図1に示す情報処理システム1は、サービス提供環境E1と、ユーザ環境E2と、外部ストレージシステム30とを含み、インターネット等の広域的なネットワークN1を介して通信可能に接続されている。
【0012】
サービス提供環境E1は、ネットワークN1を介して、外部ストレージシステム30などと連携したクラウドサービス等の各種のサービスを提供する組織におけるシステム環境である。なお、本実施形態は、例えばASP(Application Service Provider)によって提供されるサービスやWebサービス等、ネットワークを介して提供される各種のサービスに適用されてもよい。
【0013】
サービス提供環境E1は、一台以上の情報処理装置で実現される。図1のサービス提供環境E1は、入出力サービス装置10、利用制限情報生成サービス装置12及びコンテンツ提供サービス装置14を有する。ユーザ環境E2は、入出力デバイスの一例であるMFP20のユーザ企業などの組織におけるシステム環境である。ユーザ環境E2は、一台以上のMFP20、PC22を有する。
【0014】
外部ストレージシステム30は、ネットワークN1を介してオンラインストレージと呼ばれる外部ストレージサービスを提供するコンピュータシステムである。外部ストレージサービスとは、ネットワークN1を介して、ストレージの記憶領域を貸し出すサービスである。本実施形態において外部ストレージシステム30が貸し出す記憶領域は画像データの配信先候補となる。
【0015】
図1の情報処理システム1ではサービス提供環境E1の入出力サービス装置10、利用制限情報生成サービス装置12及びコンテンツ提供サービス装置14がLANなどを介してネットワークN1に接続されている。ユーザ環境E2のMFP20及びPC22もLANなどを介してネットワークN1に接続されている。
【0016】
入出力サービス装置10は、1つ以上の外部ストレージシステム30の固有機能(書誌情報を付加できるなど)の差分を吸収する機能、OCR処理の機能、ファイル変換の機能などを有するサービス(以下、入出力サービスと呼ぶ)を提供する。入出力サービス装置10はユーザ環境E2のMFP20と入出力サービス装置10のアプリケーションとを連携させることにより実現される入出力サービスを提供する。なお、入出力デバイスの一例であるMFP20と外部ストレージシステム30とを連携するサービス(以下、機器連携サービスという)の開発は入出力サービスを利用することで容易になる。
【0017】
利用制限情報生成サービス装置12は入出力サービス装置10へのアップロード条件の利用を制限するための利用制限情報を、生成する。また、利用制限情報生成サービス装置12は入出力サービス装置10からのダウンロード条件の利用を制限するための利用制限情報を、生成する。利用者に対して読み取り業務又は印刷業務のルールを準拠させたいシステム管理者や業務管理者などの管理者はPC22から利用制限情報生成サービス装置12にアクセスし、利用制限情報を指定する。利用制限情報生成サービス装置12がPC22に提供する画面の詳細は後述する。また、利用制限情報の詳細も後述する。
【0018】
MFP20に搭載する機器連携サービスのためのアプリケーション(以下、MFPアプリケーションと呼ぶ)は、MFP20が搭載しているブラウザ(Webブラウザ)で動作するWebアプリケーションである。例えばMFPアプリケーションは、HTML(Hypertext Markup Language)と、CSS(Cascading Style Sheets)と、JavaScript(登録商標)とで記述されている。コンテンツ提供サービス装置14は、MFPアプリケーションをMFP20に提供する。例えばコンテンツ提供サービス装置14はMFPアプリケーションを提供するサービスプログラムと、そのサービスプログラムが動作する情報処理装置とにより実現される。
【0019】
例えば入出力サービス装置10は、MFP20においてスキャンした画像データを外部ストレージシステム30に配信するスキャン配信サービスを提供する。入出力サービス装置10は、外部ストレージシステム30から取得した印刷データをMFP20に印刷させるダウンロード印刷サービスを提供することもできる。なお、本実施形態ではスキャン配信サービスを一例として説明する。
【0020】
ただし、入出力サービス装置10が提供するサービスはスキャン配信サービスやダウンロード印刷サービスに限定されない。また、情報処理システム1は図1の構成に限定されるものではなく、サービス提供環境E1の全部又は一部が、ユーザ環境E2に設置されていてもよい。すなわち、サービス提供環境E1を実現する情報処理装置の全部又は一部はユーザ環境E2に包含されていてもよい。
【0021】
また、ユーザ環境E2には、MFP20以外のスキャナ、プリンタ、ファクシミリ、電子黒板やプロジェクタ等の各種機器が含まれていてもよい。MFP20、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、電子黒板やプロジェクタ等の各種機器は入出力デバイスの一例である。また、PC22は端末装置の一例であって、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話などであってもよい。
【0022】
<ハードウェア構成>
《コンピュータ》
入出力サービス装置10、利用制限情報生成サービス装置12、コンテンツ提供サービス装置14、PC22及び外部ストレージシステム30は例えば図2に示すハードウェア構成のコンピュータにより実現される。図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0023】
図2のコンピュータ500は入力装置501、表示装置502、外部I/F503、RAM504、ROM505、CPU506、通信I/F507及びHDD508などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0024】
入力装置501はキーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、ユーザが各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置502はディスプレイ等を含み、コンピュータ500による処理結果を表示する。
【0025】
通信I/F507はコンピュータ500を各種ネットワークに接続するインタフェースである。これにより、コンピュータ500は通信I/F507を介してデータ通信を行うことができる。
【0026】
また、HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ500全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェア(以下、単にアプリケーションと呼ぶ)などがある。なお、コンピュータ500はHDD508に替え、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものであってもよい。
【0027】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどがある。
【0028】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505にはコンピュータ500の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504はプログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0029】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0030】
入出力サービス装置10、利用制限情報生成サービス装置12、コンテンツ提供サービス装置14、PC22及び外部ストレージシステム30は、例えば図2に示すようなコンピュータ500のハードウェア構成により、後述するような各種処理を実現できる。
【0031】
《MFP》
図1のMFP20は、例えば図3に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。図3は本実施形態に係るMFPの一例のハードウェア構成図である。図3のMFP20は、コントローラ601、操作パネル602、外部I/F603、通信I/F604、プリンタ605及びスキャナ606などを備える。
【0032】
コントローラ601はCPU611、RAM612、ROM613、NVRAM614及びHDD615などを備える。ROM613は、各種プログラムやデータが格納されている。RAM612はプログラムやデータを一時保持する。NVRAM614は、例えば設定情報等が格納されている。また、HDD615は各種プログラムやデータが格納されている。
【0033】
CPU611は、ROM613やNVRAM614、HDD615などからプログラムやデータ、設定情報等をRAM612上に読み出し、処理を実行することで、MFP20全体の制御や機能を実現する。
【0034】
操作パネル602はユーザからの入力を受け付ける入力部と、表示を行う表示部とを備えている。外部I/F603は外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体603aなどがある。これにより、MFP20は外部I/F603を介して記録媒体603aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体603aにはICカード、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリ等がある。
【0035】
通信I/F604は、MFP20をネットワークN1に接続させる為のインタフェースである。これにより、MFP20は通信I/F604を介してデータ通信を行うことができる。プリンタ605は印刷データを用紙に印刷するための印刷装置である。スキャナ606は原稿から画像データ(電子データ)を読み取るための読取装置である。
【0036】
<機能構成>
次に、本実施形態に係る情報処理システム1の機能構成について説明する。
【0037】
《入出力サービス装置》
図4は、本実施形態に係る入出力サービス装置の一例の機能構成図である。図4では入出力サービス装置10に加えて、MFP20と外部ストレージシステム30とを図示している。MFP20にはブラウザ210が搭載されている。MFP20のユーザはブラウザ210を介して入出力サービス装置10が提供する入出力サービスを利用できる。このように本実施形態に係るMFP20などの機器(入出力デバイス)はブラウザ210が搭載されている。
【0038】
本実施形態に係る入出力サービス装置10は、入出力サービス処理部110と、Webサービス処理部120と、ドキュメントサービス部130と、外部サービス連携部140とを有する。これら各部は、入出力サービス装置10にインストールされた1つ以上のプログラムが、CPU506に実行させる処理により実現される。
【0039】
また、本実施形態に係る入出力サービス装置10は、アプリ情報記憶部150を有している。アプリ情報記憶部150はHDD508により実現できる。なお、アプリ情報記憶部150は入出力サービス装置10とネットワークを介して接続される記憶装置等により実現されていてもよい。
【0040】
入出力サービス処理部110は、入出力サービスに関する処理を行う。ここで、入出力サービス処理部110はアプリ管理部111と、ロジック処理部112と、データI/F部113とを有する。
【0041】
アプリ管理部111は、アプリ情報記憶部150に記憶されているアプリ情報1000を管理する。アプリ情報1000とは、入出力サービス装置10が各種の入出力サービスを提供するためのアプリケーションの情報である。すなわち、入出力サービス装置10が提供する各種の入出力サービスは、アプリ情報1000により提供される。
【0042】
また、アプリ管理部111は、ロジック処理部112からの要求に応じて、アプリ情報1000に含まれる処理フロー情報1100を返信する。なお、処理フロー情報1100には、アプリ情報1000により提供される入出力サービスを実現する一連の処理(処理フロー)が定義されている。例えば処理フロー情報1100には、MFP20においてスキャンした画像データにOCR処理を行ったあと、予め設定された外部ストレージシステム30に配信する一連の処理(処理フロー)が定義されている。
【0043】
ロジック処理部112は、Webサービス処理部120からの要求に応じて、アプリ管理部111から処理フロー情報1100を取得する。ロジック処理部112は取得した処理フロー情報1100に基づき、入出力サービスを実現する処理フローを実行する。これにより本実施形態に係る情報処理システム1では、入出力サービス装置10により各種の入出力サービスが提供される。
【0044】
データI/F部113はWebサービス処理部120からの要求に応じて外部サービス連携部140のデータ処理部142に各種の要求を行う。例えば、データI/F部113は外部サービス連携部140のデータ処理部142にフォルダ一覧の取得要求を行う。
【0045】
また、Webサービス処理部120は、ブラウザ210からの要求に応じて、入出力サービス処理部110に各種の要求を行う。例えば、Webサービス処理部120は、ブラウザ210からの要求に応じて、スキャン配信サービスの処理実行要求を入出力サービス処理部110のロジック処理部112に行う。
【0046】
ドキュメントサービス部130は、処理フロー情報1100に基づく一連の処理(処理フロー)に含まれる処理を実行するためのプログラム(モジュール)群である。ドキュメントサービス部130には、電子ファイルのデータ形式をPDF形式に変換するPDF変換部131が一例として含まれている。
【0047】
なお、ドキュメントサービス部130には、例えば電子ファイルをMFP20で印刷可能なデータ形式(印刷データ)に変換する印刷変換部、電子ファイルを圧縮又は解凍する圧縮/解凍処理部等の各種のプログラムが含まれていてもよい。
【0048】
外部サービス連携部140は、ロジック処理部112やデータI/F部113からの要求に応じて、外部ストレージシステム30に各種の要求を行う。本実施形態に係る入出力サービス装置10は、外部ストレージシステム30毎に、当該外部ストレージシステム30に対応する外部サービス連携部140を有する。
【0049】
ここで、外部サービス連携部140は、ロジック処理部112からの要求を受信するファイル処理部141と、データI/F部113からの要求を受信するデータ処理部142とを有する。
【0050】
ファイル処理部141は、外部ストレージシステム30に保存されている電子ファイルに対する操作を行うためのAPI(Application Programming Interface)が定義された共通I/F1411及び固有I/F1412を有する。電子ファイルに対する操作は例えば取得、保存、編集等である。
【0051】
共通I/F1411は複数の外部ストレージシステム30間で共通に利用できるAPIである。すなわち、ファイル処理部141の共通I/F1411は全ての外部ストレージシステム30が利用できるファイル操作に関する機能(例えば、電子ファイルの取得、保存等)を利用するためのAPI群である。
【0052】
一方、固有I/F1412は、特定の外部ストレージシステム30において利用できるAPIである。すなわち、ファイル処理部141の固有I/F1412は特定の外部ストレージシステム30において利用できるファイル操作に関する機能(例えば、電子ファイルの編集等)を利用するためのAPI群である。
【0053】
したがって、共通I/F1411は、全ての外部サービス連携部140に対して同様に定義される。一方で、固有I/F1412は、当該固有I/F1412で定義されるAPIが利用可能な特定の外部ストレージシステム30に対応する外部サービス連携部140に対して定義される。
【0054】
また、データ処理部142は外部ストレージシステム30に保存されている電子ファイルの書誌情報等のメタデータ(例えば、ファイル一覧やフォルダ一覧等)を取得等するためのAPIが定義された共通I/F1421及び固有I/F1422を有する。
【0055】
共通I/F1421は、複数の外部ストレージシステム30間で共通に利用できるAPIである。すなわち、データ処理部142の共通I/F1421は全ての外部ストレージシステム30で利用できるメタデータ取得等の機能(例えば、ファイル一覧やフォルダ一覧の取得等)を利用するためのAPI群である。
【0056】
一方、固有I/F1422は、特定の外部ストレージシステム30において利用できるAPIである。すなわち、データ処理部142の固有I/F1422は、特定の外部ストレージシステム30において利用できるメタデータ取得等の機能(例えば、画像ファイル一覧の取得等)を利用するためのAPI群である。
【0057】
したがって、共通I/F1421は、全ての外部サービス連携部140に対して同様に定義される。一方で、固有I/F1422は、当該固有I/F1422で定義されるAPIが利用可能な特定の外部ストレージシステム30に対応する外部サービス連携部140に対して定義される。
【0058】
なお、入出力サービス装置10の連携先となる外部ストレージシステム30を追加や削除(以降、追加等と表す。)する場合には、外部ストレージシステム30に対応する外部サービス連携部140を追加等すればよい。
【0059】
本実施形態に係る入出力サービス装置10は、連携先となる外部ストレージシステム30の追加等に伴う影響を局所化できる。換言すれば、本実施形態に係る入出力サービス装置10は、他の機能構成(例えば、入出力サービス処理部110やWebサービス処理部120等)に影響を与えることなく、連携先となる外部ストレージシステム30の追加等を行うことができる。なお、外部サービス連携部140の追加等は、SDK(Software Development Kit)を用いて行うことができる。
【0060】
アプリ情報記憶部150は、入出力サービスを提供するためのアプリケーションのアプリID(MFPアプリケーションのアプリケーションIDと区別するため、アプリIDと呼ぶ)などと関連付けてアプリ情報1000を記憶している。アプリ情報1000には、1以上の処理フロー情報1100が含まれる。処理フロー情報1100は、上述したように、アプリ情報1000により提供される入出力サービスを実現する一連の処理(処理フロー)が定義された情報である。
【0061】
《MFP》
図5は本実施形態に係るMFPの一例の機能構成図である。なお、図5のMFP20の機能構成図は本実施形態の説明に不要な機能を省略している。図5のMFP20は、操作受付部220、画面描画部222、スキャン実行部224、アップロード要求部226を有する。また、MFP20はアプリケーション取得部228、アプリケーション実行部230、利用制限情報取得部232、配信先リスト取得部234、リクエストデータ生成部236、設定反映部238及び利用制限部240を有する。
【0062】
例えば図5に示した各部はMFP20に搭載されたブラウザ210においてMFPアプリケーションが実行される処理により実現される。なお、操作受付部220、画面描画部222、スキャン実行部224、アップロード要求部226及びアプリケーション取得部228は、MFP20の制御に関する処理を行う。アプリケーション実行部230、利用制限情報取得部232、配信先リスト取得部234、リクエストデータ生成部236、設定反映部238及び利用制限部240は、例えばMFPアプリケーションに含まれるスクリプトにより実現される。
【0063】
操作受付部220は利用者から配信先フォルダの選択、スキャン条件の変更、ジョブの実行などの操作を受け付ける。画面描画部222は操作パネル602にMFPアプリケーションの画面を描画する。また、スキャン実行部224は、スキャナ606にスキャンの実行を要求し、スキャナ606にスキャンを実行させる。アップロード要求部226はスキャンした画像データ(スキャン結果)の外部ストレージシステム30へのアップロードを入出力サービス装置10に要求する。
【0064】
アプリケーション取得部228はMFPアプリケーションをコンテンツ提供サービス装置14から取得する。コンテンツ提供サービス装置14は例えばHTML、CSS、JavaScriptで記述されたMFPアプリケーションをMFP20に提供する。アプリケーション実行部230はMFPアプリケーションを実行する。
【0065】
利用制限情報取得部232は、利用制限情報生成サービス装置12から利用制限情報を取得する。利用制限部240は利用制限情報を解釈し、利用制限を行う設定項目に関して値を固定又は変更できない状態に、MFPアプリケーションの画面に反映させる。
【0066】
配信先リスト取得部234は外部ストレージシステム30の配信先フォルダ候補を表示するため、外部ストレージシステム30からフォルダリストを取得する。また、リクエストデータ生成部236は入出力サービス装置10へのリクエストデータ(アップロードオプション)を生成する。設定反映部238は利用者が選択した配信先フォルダやスキャン条件を設定に反映させる。
【0067】
《利用制限情報生成サービス装置》
図6は本実施形態に係る利用制限情報生成サービス装置の一例の機能構成図である。図6の利用制限情報生成サービス装置12は、ログイン処理部250、利用制限設定画面提供部252、利用制限情報登録受付部254、利用制限情報提供部256を有する。これら各部は利用制限情報生成サービス装置12にインストールされた1つ以上のプログラムが、CPU506に実行させる処理により実現される。
【0068】
また、本実施形態に係る利用制限情報生成サービス装置12は、ユーザ情報記憶部258、利用制限情報記憶部260を有している。ユーザ情報記憶部258、利用制限情報記憶部260はHDD508により実現できる。ユーザ情報記憶部258、利用制限情報記憶部260は利用制限情報生成サービス装置12とネットワークを介して接続される記憶装置等により実現されていてもよい。
【0069】
ログイン処理部250はPC22などからのログイン要求を受け付け、ユーザ情報記憶部258に記憶されているユーザ情報を用いてログイン処理を行う。ログインに成功するとログイン処理部250は、利用制限情報生成サービス装置12のサービスの利用を許可する。利用制限設定画面提供部252はアプリケーションIDを指定した後述の利用制限設定画面の表示をPC22から要求されると、利用制限情報記憶部260に記憶されている利用制限情報に基づき、指定されたアプリケーションIDに対応する機器連携サービスの利用制限設定画面データをPC22に提供する。
【0070】
利用制限情報登録受付部254はPC22から利用制限情報の登録要求を受け付け、アプリケーションIDと対応付けて利用制限情報記憶部260に利用制限情報を登録する。また、利用制限情報提供部256はMFP20からアプリケーションIDを指定した利用制限情報の取得要求を受け付けると、アプリケーションIDと対応付けて利用制限情報記憶部260に記憶されている利用制限情報をMFP20に提供する。
【0071】
<処理の詳細>
次に、本実施形態に係る情報処理システム1の処理の詳細について説明する。
【0072】
《登録フェーズ》
図7は登録フェーズの一例のシーケンス図である。図7の登録フェーズは管理者が利用制限情報生成サービス装置12に対して、入出力サービス装置10へのアップロード条件又は入出力サービス装置10からのダウンロード条件の利用を制限するための利用制限情報を登録する処理である。
【0073】
なお、図7のシーケンス図では管理者が利用制限情報生成サービス装置12を直接操作しているように記載しているが、利用制限情報生成サービス装置12にネットワーク経由で接続されたPC22から管理者が操作している。
【0074】
ステップS11において、管理者は管理者ID、パスワードを指定して利用制限情報生成サービス装置12にログイン要求を行う。利用制限情報生成サービス装置12のログイン処理部250はPC22からのログイン要求を受け付け、ユーザ情報記憶部258に記憶されているユーザ情報を用いてログイン処理を行う。ログインに成功すると、利用制限情報生成サービス装置12のログイン処理部250は、PC22からの利用制限情報生成サービス装置12のサービスの利用を許可する。
【0075】
ステップS12に進み、PC22は管理者により選択された機器連携サービスに対応するアプリケーションIDを指定して、利用制限設定画面の表示を利用制限情報生成サービス装置12に要求する。ここでは「スキャンtoストレージサービス」の機器連携サービスに対応するアプリケーションIDが指定されたものとして説明する。利用制限情報生成サービス装置12の利用制限設定画面提供部252は利用制限設定画面の表示をPC22から要求されると、利用制限情報記憶部260にアプリケーションIDと対応付けて記憶されている利用制限情報に基づき、例えば図8の利用制限設定画面2000をPC22に表示させる。
【0076】
図8は利用制限設定画面の一例のイメージ図である。図8の利用制限設定画面は配信先の外部ストレージシステム30を指定するストレージ指定欄2002、初期フォルダIDや初期表示画面を指定する共通設定欄2004を含む。
【0077】
また、利用制限設定画面はスキャン条件の初期値及び変更不可を指定するスキャン条件設定欄2006、アップロード条件の初期値及び変更不可を指定するアップロード条件設定欄2008を含む。例えば図8のアップロード条件設定欄2008は文書フォーマット処理及びOCR処理の例を示している。例えば図8のOCR処理のアップロード条件設定欄2008は初期値としてOCR処理の言語を指定する欄2010と、OCR処理の言語の変更不可を指定するチェックボックス2012が含まれている。
【0078】
図8の利用制限設定画面2000の保存ボタン2014が押下されると、PC22はステップS13に進み、利用制限設定画面2000に入力された利用制限情報を、利用制限情報生成サービス装置12に送信する。ステップS13ではアプリケーションIDが指定される。ステップS14に進み、利用制限情報生成サービス装置12の利用制限情報登録受付部254は利用制限設定画面2000に入力された利用制限情報を、例えば図14に示すように利用制限情報記憶部260に登録する。
【0079】
図14は利用制限情報記憶部に登録される利用制限情報の一例の構成図である。図14の利用制限情報は、アプリケーションID、MFPアプリケーション名、利用制限情報ID、アプリID及びフローIDを項目として有している。アプリケーションIDは機器連携サービス及びMFPアプリケーションを特定するための情報である。利用制限情報IDは図8の利用制限設定画面2000で設定された利用制限情報の中身を特定するための識別情報であって、例えば後述する図13のような利用制限情報の中身を特定する。
【0080】
アプリIDはアプリ情報記憶部150の入出力サービスを提供するアプリケーションを特定するための情報であって、アプリ情報1000を特定する。フローIDはアプリ情報記憶部150の入出力サービスを実現する一連の処理(処理フロー)を特定するための情報であって、アプリ情報1000に含まれる処理フロー情報1100を特定する。
【0081】
図14の利用制限情報の例ではフローIDが何れも「flow1」となっているが、アプリID「app1」の「flow1」とアプリID「app2」の「flow1」とは異なる処理フローを示している。つまり、図14に示した利用制限情報ではアプリID及びフローIDにより1つの処理フロー(処理フロー情報1100)が特定される。
【0082】
なお、図14の利用制限情報はアプリケーションIDとアプリIDとが一対一の場合の例を示したが、図15に示すようにアプリケーションIDとアプリIDとが一対一でなくてもよい。
【0083】
図15は利用制限情報記憶部に登録される利用制限情報の他の例の構成図である。図15(A)の利用制限情報の項目は図14と同様である。図15(B)は図15(A)の利用制限情報IDと対応付けられた利用制限情報の中身を示している。図15の利用制限情報の例では、アプリケーションID「application2」の機器連携サービスがアプリケーションID「application1」の機器連携サービスと同じアプリID「app1」のアプリ情報1000の異なるフローID「flow2」の処理フロー情報1100を使用する例を示している。
【0084】
また、図15の利用制限情報の例では、アプリケーションID「application3」の機器連携サービスがアプリケーションID「application1」の機器連携サービスと同じアプリID「app1」のアプリ情報1000の同じフローID「flow1」の処理フロー情報1100を使用する例を示している。なお、図14及び図15においてアプリケーションIDとフローIDとが一対一に対応付けられているのであればアプリIDを省略してもよい。
【0085】
利用制限情報はJSON形式で出力される。ステップS15に進み、利用制限情報生成サービス装置12はステップS14で登録した利用制限情報をPC22に返す。このように管理者は図8の利用制限設定画面2000から容易に利用制限情報の登録を行うことができる。
【0086】
なお、本実施形態に係る情報処理システム1はステップS15の後、ステップS14で登録した利用制限情報を、MFPアプリケーションで使用できるか検証する機能を設けてもよい。MFPアプリケーションは利用制限情報生成サービス装置12から取得した利用制限情報を解釈し、利用制限を行うアップロード条件の設定項目に関して初期値から変更できない状態で、MFPアプリケーションの画面に表示できる。
【0087】
《利用フェーズ》
図9は利用フェーズの一例のシーケンス図である。図9のシーケンス図は、利用者がスキャン配信サービスを利用する処理を一例として示している。ステップS21において利用者はMFP20を操作し、例えばMFPアプリケーション一覧から一つのMFPアプリケーションを指定し、指定したMFPアプリケーションの画面表示を要求する。
【0088】
ステップS22に進み、MFP20のアプリケーション取得部228は利用者に指定されたMFPアプリケーションのHTMLデータをコンテンツ提供サービス装置14から取得する。ステップS23に進み、アプリケーション取得部228は利用者に指定されたMFPアプリケーションのCSSデータ及びJavaScriptデータをコンテンツ提供サービス装置14から取得する。
【0089】
MFP20は取得したMFPアプリケーションのCSSデータ及びJavaScriptデータを実行することで、利用制限情報取得部232、配信先リスト取得部234、リクエストデータ生成部236、設定反映部238及び利用制限部240を利用できるようになる。
【0090】
ステップS24に進み、MFP20の利用制限情報取得部232は図14又は図15に示したように、アプリケーションIDなどの利用制限情報を一意に識別できる識別情報を指定して利用制限情報生成サービス装置12からMFPアプリケーションに対応する利用制限情報を取得する。なお、MFP20は利用制限情報を入出力サービス装置10経由で取得してもよい。
【0091】
ステップS25に進み、アプリケーション実行部230は画面描画部222にMFPアプリケーションの画面生成を行わせる。ここでは、図8の共通設定で指定された初期表示画面に基づき、画面生成が行われる。また、ステップS26に進み、利用制限部240はステップS24で取得した利用制限情報を解釈し、利用制限を行う設定項目に関して初期値から変更できない状態となるように、MFPアプリケーションの画面に反映させる。
【0092】
また、ステップS27に進み、配信先リスト取得部234はルートフォルダIDを指定して外部ストレージシステム30からフォルダリストの取得を要求する。なお、ステップS28において、MFP20の画面描画部222はMFPアプリケーションの画面生成が終了すると、MFPアプリケーションの画面を表示する。
【0093】
ステップS29において、MFP20は外部ストレージシステム30からフォルダリストを取得する。MFP20の画面描画部222は図10に示すようなフォルダ選択画面に外部ストレージシステム30から取得したフォルダリストを表示する。
【0094】
図10はMFPアプリケーションの一例の画面遷移図である。図10のフォルダ選択画面には外部ストレージシステム30から取得したフォルダリストが表示される。利用者は図10のフォルダ選択画面においてフォルダリストから配信先フォルダを選択し、選択状態とすることができる。
【0095】
フォルダ選択画面の配信先決定ボタンが押下されると、MFP20はフォルダ選択画面から図10に示すジョブ設定画面に遷移する。ジョブ設定画面は利用者にジョブ設定を確認させる画面である。なお、ジョブ設定画面の詳細は後述する。
【0096】
また、MFP20はジョブ設定画面からジョブ設定が選択されると図10に示すジョブ設定選択画面を表示する。ジョブ設定選択画面は利用者からジョブ設定の変更を受け付ける画面である。図10のジョブ設定選択画面はジョブ設定「原稿セット方向」を「読める向き」又は「読めない向き」から選択する例を示している。
【0097】
さらに、図10のジョブ設定画面及びジョブ設定選択画面にはスタートボタンが設けられている。スタートボタンが押下されると、MFP20は図10のジョブ実行画面を表示してジョブを開始する。
【0098】
図9のステップS30に戻り、利用者はフォルダ選択画面から配信先フォルダの選択を行う。ステップS31に進み、MFP20の画面描画部222は利用者に選択された配信先フォルダを選択状態にする。なお、配信先フォルダは、予め設定しておいてもよい。ステップS32に進み、MFP20はフォルダ選択画面において、利用者に選択された配信先フォルダの表示を選択状態に変化させる。
【0099】
ステップS33に進み、利用者はスタートボタンを押下してMFP20にスキャンの開始を要求する。MFP20のスキャン実行部224はスキャナ606にスキャンを実行させる。また、ステップS34に進み、MFP20のリクエストデータ生成部236は配信先フォルダID、文書フォーマット、OCRを指定して、入出力サービス装置10へのリクエストデータであるアップロード条件を生成する。
【0100】
図9のステップS35に戻り、MFP20のアップロード要求部226はスキャナ606がスキャンした画像データ(スキャン結果)のアップロードを入出力サービス装置10に要求する。なお、ステップS35の要求は、ステップS34で作成された例えば図11に示したアップロード条件が利用される。
【0101】
図11は入出力サービスへのアップロード条件の一例の構成図である。アップロード条件はスキャン結果を外部ストレージシステム30に配信するための情報である。例えば図11の入出力サービスへのアップロード条件は、入出力サービスのURLと、リクエストヘッダと、リクエストボディで構成されている。なお、スキャン結果のアップロードは非同期処理であってもよい。
【0102】
ステップS36に進み、入出力サービス装置10はMFP20からのリクエストデータに基づき、スキャン結果である画像データ(スキャン画像)を外部ストレージシステム30に保存する。外部ストレージシステム30へのスキャン画像の保存が完了すると、入出力サービス装置10はMFP20にアップロード完了を通知する。
【0103】
なお、MFP20からのリクエストデータに、文書フォーマット処理、OCR処理などの入出力サービス装置10で行う処理の指定があれば、その処理を行ったあとのデータを外部ストレージシステム30に保存する。
【0104】
図12はジョブ設定画面の一例のイメージ図である。図12のジョブ設定画面は管理者が利用者に利用を制限させる設定項目について、値を変更不可な状態で表示される。図12の例では設定項目「読み取りカラー」の値「自動カラー選択」と設定項目「OCR」の値「日本語」とがジョブ設定を変更不可な状態で表示されている。また、図12では設定項目「原稿面」「原稿セット方向」「読み取り解像度」及び「文書フォーマット」がジョブ設定を変更可能な状態で表示されている。
【0105】
設定項目「読み取りカラー」「原稿面」「原稿セット方向」及び「読み取り解像度」はスキャン条件と呼ばれ、MFP20に対する読み取り処理の指示を指定するための読み取り条件である。管理者は利用者に対して利用の制限を行いたい読み取り条件について初期値を指定し、変更不可を指定する。
【0106】
また、設定項目「文書フォーマット」及び「OCR」は入出力サービスの機能に関するものであり、入出力サービス装置10が行う文書フォーマット処理の文書フォーマット及びOCR処理の言語を指定するものである。設定項目「OCR」に指定される値は、例えば日本語、英語、OFF(OCR機能を使用しないことを示す情報)などである。図12の例では、OCR機能を日本語で使用することが指定されており、OCR処理の言語が「日本語」に固定されている。
【0107】
図12のジョブ設定画面が表示される場合の利用制限情報の中身は例えば図13に示すような構成となる。図13は利用制限情報の中身の一例の構成図である。図13の利用制限情報の中身はJSON形式で表示されている。
【0108】
<まとめ>
本実施形態によれば、MFPアプリケーションとは別の利用制限情報生成サービス装置12で生成された利用制限情報をもとに、ジョブ設定画面から利用者が指定するジョブ設定の値を制限する。これにより、本実施形態によれば管理者は利用者に対し、ジョブ設定画面において、アップロード条件を指定するためのパラメータの利用制限を行うことができる。
【0109】
第一の実施形態はスキャン配信サービスを提供するMFPアプリケーションを一例として説明したが、ダウンロード印刷サービスを提供するMFPアプリケーションにも適用できる。
【0110】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば利用制限情報取得部232は特許請求の範囲に記載した利用制限情報取得手段の一例である。利用制限部240は利用制限手段の一例である。
【符号の説明】
【0111】
1 情報処理システム
10 入出力サービス装置
12 利用制限情報生成サービス装置
14 コンテンツ提供サービス装置
20 MFP(機器)
22 PC(パーソナルコンピュータ)
30 外部ストレージシステム
110 入出力サービス処理部
111 アプリ管理部
120 Webサービス処理部
130 ドキュメントサービス部
140 外部サービス連携部
150 アプリ情報記憶部
210 ブラウザ
220 操作受付部
222 画面描画部
224 スキャン実行部
226 アップロード要求部
228 アプリケーション取得部
230 アプリケーション実行部
232 利用制限情報取得部
234 配信先リスト取得部
236 リクエストデータ生成部
238 設定反映部
240 利用制限部
250 ログイン処理部
252 利用制限設定画面提供部
254 利用制限情報登録受付部
256 利用制限情報提供部
258 ユーザ情報記憶部
260 利用制限情報記憶部
500 コンピュータ
501 入力装置
502 表示装置
503 外部I/F
503a 記録媒体
504 RAM
505 ROM
506 CPU
507 通信I/F
508 HDD
601 コントローラ
602 操作パネル
603 外部I/F
603a 記録媒体
604 通信I/F
605 プリンタ
606 スキャナ
611 CPU
612 RAM
613 ROM
614 NVRAM
615 HDD
1000 アプリ情報
1100 処理フロー情報
2000 利用制限設定画面
2002 ストレージ指定欄
2004 共通設定欄
2006 スキャン条件設定欄
2008 アップロード条件設定欄
2010 OCR処理の言語を指定する欄
2012 OCR処理の言語の変更不可を指定するチェックボックス
2014 保存ボタン
B バス
E1 サービス提供環境
E2 ユーザ環境
N1 ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0112】
【文献】特開2008-152499号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15