(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-24
(45)【発行日】2022-03-04
(54)【発明の名称】可変型温度制御式基板支持アセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20220225BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H01L21/302 101G
(21)【出願番号】P 2020023169
(22)【出願日】2020-02-14
【審査請求日】2020-02-14
(32)【優先日】2014-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100101502
【氏名又は名称】安齋 嘉章
(72)【発明者】
【氏名】パルキー ビジャイ ディー
(72)【発明者】
【氏名】ババヤン スティーブン イー
(72)【発明者】
【氏名】マフラチェフ コンスタンティン
(72)【発明者】
【氏名】グオ ジキアング
(72)【発明者】
【氏名】ソマー フィリップ アール
(72)【発明者】
【氏名】マロ-ル ダン エー
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-508968(JP,A)
【文献】特開2020-021939(JP,A)
【文献】特表2019-505092(JP,A)
【文献】特表2018-522393(JP,A)
【文献】特開2015-084350(JP,A)
【文献】特開2014-112672(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0068750(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0072035(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板支持アセンブリ上の支持面の温度を制御する方法であって、
基板支持体に形成された主抵抗ヒータに電力を印加する工程であって、支持面に所望の温度プロファイルを達成するために電力を供給する工程と、
1つ以上の温度センサを使用して、基板支持面の温度プロファイルを測定する工程と、
支持面の温度マップを作成
して、複数の空間可変型ヒータのそれぞれの電力パラメーターを調整する工程
であって、
調整された電力パラメーターは、主抵抗ヒータによって生成された温度プロファイルを修正して、所望の温度プロファイルを作成し、
電力パラメーターは、
供給される電力の増加に対する温度上昇率、及び
オン/オフ供給されるサイクル電力に対する温度変化率のうちの少なくとも1つを含んでいる、工程と、
温度マップに従って複数の空間可変型ヒータへの電力を制御する工程であって、各空間可変型ヒータへの電力を、ヒータ調整コントローラによって個別に独立して制御する工程とを含む方法。
【請求項2】
1つ以上の温度センサは、温度フィードバック情報をヒータ調整コントローラに提供している、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
主ヒータ電源によって主抵抗ヒータに印加される電力と、
クーリングベースの動作と、
ヒータ調整コントローラを使用して、調整ヒータ電源によって空間可変型ヒータに印加される電力とを制御する工程をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
空間可変型ヒータは、基板支持面の温度プロファイルに局所的な調整を提供している、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
空間可変型ヒータは、温度プロファイルの偏差を約±0.3℃に低減している、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ヒータ調整コントローラは、異なる重複する時間間隔で2つ以上の空間可変型ヒータに同時に電力を供給している、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
温度マップは、各空間可変型ヒータの電力分布カーブに温度を相関させている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ヒータ調整コントローラは、
各空間可変型ヒータに個別に制御可能な電力を供給するように構成された電気コントローラと、
外部コントローラに光学的に接続され、各空間可変型ヒータに電力を供給するための指示を電気コントローラに送信するように構成された光コントローラとを備えている、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
ロジックがヒータ調整コントローラの光コントローラ内にある、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
光ファイバインターフェースが光コントローラを電気コントローラに接続し、
光インターフェースは、電磁干渉又は高周波(RF)エネルギーの影響下にはない、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
光ファイバインターフェースは光ファイバケーブルである、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
電気コントローラは、光コントローラに接続された光変換器をさらに有し、
光変換器は、光コントローラから空間可変型ヒータの機能を制御する信号を提供するように構成されている、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
電気コントローラは、
複数のスイッチであって、各スイッチは、正の電力リードを受け入れて、個別に空間可変型ヒータを制御している複数のスイッチをさらに有している、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
光コントローラによって、光ファイバインターフェースを介した電気コントローラへのスイッチを管理する工程をさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ヒータ調整コントローラは、コントローラを空間可変型ヒータから隔離するRFフィルタを有している、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景】
【0001】
(技術分野)
本明細書で説明する実施態様は、一般的に、半導体製造に関し、より詳しくは、温度制御式基板支持アセンブリ及びその使用方法に関する。
【0002】
(関連技術の説明)
デバイスパターンの特徴的寸法(フィーチャーサイズ)が小さくなるのに伴い、それらの特徴(フィーチャー)の臨界寸法(CD:クリティカルディメンジョン)の要件が、安定しかつ反復可能なデバイス性能のより重要な判定基準となっている。処理チャンバ内で処理された基板中の許容CD偏差は、処理チャンバ及び基板の温度、フローコンダクタンス、RFフィールド等のチャンバの非対称性により、達成が困難である。
【0003】
静電チャックを利用した処理では、基板下のチャックの不均一な構造のため、基板表面内の均一な温度制御がより困難である。例えば、静電チャックのいくつかの領域はガス孔を有し、一方で他の領域はガス孔から横方向にオフセットするリフトピン孔を有している。さらに他の領域はチャッキング電極を有し、一方で他の領域にはチャッキング電極から横方向にオフセットするヒータ電極を有している。静電チャックの構造は横方向及び方位角方向の両方に異なる可能性があるため、チャックと基板との間の熱伝達の均一性は複雑であり達成は極めて困難であり、その結果、チャック表面中に局所的に高温点と低温点が発生し、そのため、基板表面に沿って不均一な処理結果をもたらすことになる。
【0004】
チャックと基板との間の熱伝達の横方向及び方位角方向の均一性は、静電チャックが載置される従来の基板支持体に一般的に利用されている熱伝達体系により、さらに複雑にされている。例えば、従来の基板支持体は一般的に縁部から中心までの温度制御のみを有していた。そのため、従来の基板支持体の熱伝達の特徴を利用しながら、静電チャック内の局所的な高温点及び低温点を補償することはできない。
【0005】
従って、改善された基板支持アセンブリが必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に記載する実施態様は、静電チャックと発熱アセンブリとの間の熱伝達の横方向及び方位角方向の両方の調整を可能にする基板支持アセンブリを提供する。基板支持アセンブリは、基板支持面及び下面を有する本体と、本体内に配置された1つ以上の主抵抗ヒータと、本体内に配置された複数の空間可変型ヒータと、複数の空間可変型ヒータに結合され、複数の空間可変型ヒータのうちの1つへの出力を複数の空間可変型ヒータの他への出力に対して個別に制御するように構成された可変型ヒータコントローラとを備えている。
【0007】
ある実施形態において、基板支持アセンブリは、基板と、複数のスロットが貫通形成されたクーリングベースと、基板支持面及び下面を有する本体と、本体内に配置された1つ以上の主抵抗ヒータと、本体内に配置された複数の空間可変型ヒータと、複数の空間可変型ヒータに結合され、複数の空間可変型ヒータのうちの1つへの出力を複数の空間可変型ヒータの他への出力に対して個別に制御するように構成された可変型ヒータコントローラとを備えている。
【0008】
さらに別の実施形態において、ワークピースの温度を制御する方法を提供する。この方法は、基板支持体内に作成された主抵抗ヒータに電力を印加するステップと、複数の空間可変型ヒータに電力を供給するステップであって、それぞれの空間可変型ヒータへの電力はヒータ調整コントローラによって個別に制御されているステップと、基板支持体上でワークピースを処理するステップと、処理条件又は処理法の変更に対応してそれぞれの空間可変型ヒータに供給される電力を変更するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の上述の特徴が詳細に理解できるように、簡単に要約した上述の発明のより詳細な説明を、そのうちのいくつかを添付図面に示した実施態様を参照しながら行う。しかし、本発明は他の同等に有効な実施態様を容認し得るため、添付図面は本発明の典型的な実施態様を示しているに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことに留意すべきである。
【
図1】基板支持アセンブリの一実施形態を有する処理チャンバの模式的な断面側面図である。
【
図2】基板支持アセンブリの詳細部の模式的な一部断面側面図である。
【
図3E】基板支持アセンブリ内の空間可変型ヒータ及び主抵抗ヒータの様々な位置を示す模式的な一部側面図である。
【
図4A】
図2の切断線A-Aに沿った断面図である。
【
図4D】
図2の切断線A-Aに沿った断面図であり、空間可変型ヒータの他のレイアウトを示している。
【
図5】空間可変型ヒータ及び主抵抗ヒータの配線模式図のグラフィック描写である。
【
図6】空間可変型ヒータ及び主抵抗ヒータの他の配線模式図のグラフィック描写である。
【
図7】
図6に示す配線模式図に対して構成された基板支持アセンブリの底部斜視図である。
【
図8】
図6に示す配線模式図に対して構成されたクーリングベースの底部斜視図である。
【
図9】基板支持アセンブリを利用した基板を処理する方法の一実施形態の流れ図である。
【
図10】静電チャックをコントローラに接続するためのはめ合わせコネクタの断面図である。
【0010】
理解を容易にするため、可能な場合は図面に共通する同一の構成要素を示すために同一の参照番号を用いた。一実施態様に開示された構成要素は、特に詳述することなく、他の実施態様に有利に使用してもよいと考えられる。
【詳細な説明】
【0011】
本明細書に記載する実施態様は、基板支持アセンブリを含む静電チャックの温度の横方向及び方位角方向の両方の調整を可能にし、次いで、基板支持アセンブリ上で処理される基板の横方向の温度プロファイルの横方向及び方位角方向の両方の調整を可能にする基板支持アセンブリを提供する。さらに、基板支持アセンブリはまた、基板上の局所的な高温点又は低温点を実質的に除去することも可能にする。基板支持アセンブリ上で処理される基板の横方向の温度プロファイルの調整を行う方法も本明細書に記載する。以下に説明する基板支持アセンブリはエッチング処理チャンバ内に配置されているが、他のタイプのプラズマ処理チャンバ、中でも、物理蒸着チャンバ、化学蒸着チャンバ、イオン注入チャンバ等、及び横方向の温度プロファイルの方位角方向の調整が望ましい他のシステムに利用してもよい。また、空間可変型ヒータは半導体の処理に使用されないものも含む、他の表面の温度制御にも利用してもよいと考えられる。
【0012】
1つ以上の実施形態において、基板支持アセンブリは、基板の温度を温度、流動コンダクタンス、電界、プラズマ密度等のチャンバの不均一性の補償に利用させることによって、エッチング、蒸着、注入等の真空処理の間、基板の縁部で臨界寸法(CD)ばらつきの補正を可能にする。さらに、いくつかの実施形態は、基板中の温度の均一性を約摂氏±0.3度未満に制御する性能を示した。
【0013】
図1は、基板支持アセンブリ126を備えた例示的なエッチング処理チャンバ100の模式的な断面図である。上述のように、基板支持アセンブリ126は、他の処理チャンバ、中でも、プラズマ処理チャンバ、焼き鈍しチャンバ、物理蒸着チャンバ、化学蒸着チャンバ、及びイオン注入チャンバ等、ならびに基板等のワークピースの表面の温度プロファイルの制御が可能であることが望ましい他のシステムに利用してもよい。表面内の多くの離散的領域中の温度の個別的かつ局所的な制御は、温度プロファイルの方位角方向の調整、温度プロファイルの中心から縁部への調整、ならびに高温点及び低温点等の局所的な温度の隆起の削減を可能とするため有利である。
【0014】
処理チャンバ100は、接地されたチャンバ本体102を含んでいる。チャンバ本体102は、内容積124を囲む壁部104、底部106及び蓋部108を含んでいる。基板支持アセンブリ126は、内容積124内に配置されて、処理中、その上に基板134を支持する。
【0015】
処理チャンバ100の壁部104は、基板134を内容積124にロボット制御で入出してもよい開口部(図示せず)を含んでいる。チャンバ本体102の壁部104又は底部106のうちの1つにポンピング口110が形成され、ポンピングシステム(図示せず)に流体連結されている。ポンピングシステムは、処理チャンバ100の内容積124内の真空環境を維持するために利用される一方で、処理の副生成物を除去する。
【0016】
ガスパネル112は、チャンバ本体102の蓋部108又は壁部104のうちの少なくとも1つを貫通して形成された1つ以上の吸入口114を介して処理チャンバ100の内容積124へプロセスガス及び/又は他のガスを供給する。ガスパネル112によって供給されたプロセスガスは、内容積124内で励起されて基板支持アセンブリ126上に配置された基板134を処理するために利用されるプラズマ122を形成する。プロセスガスは、チャンバ本体102の外側に配置されたプラズマアプリケータ120からプロセスガスへ誘導的に結合されたRF電力で励起してもよい。
図1に示す実施形態において、プラズマアプリケータ120は、整合回路118を介してRF電源116に結合された一対の同軸コイルである。
【0017】
コントローラ148は、処理チャンバ100に結合されて、処理チャンバ100の動作及び基板134の処理を制御する。コントローラ148は、様々なサブプロセッサ及びサブコントローラを制御するための工業環境に使用できる汎用データ処理システムのあらゆる形態のうちの1つであってもよい。コントローラ148は、大略的に、他の共通の構成要素のうち、メモリ174及び入出力(I/O)回路176に連通された中央処理装置(CPU)172を含んでいる。コントローラ148のCPUによって実行されるソフトウエアのコマンドは、例えば、処理チャンバに、エッチングガス混合物(すなわち、プロセスガス)を内容積124に導入させ、プラズマアプリケータ120からRF電力を印加することによってプロセスガスからプラズマ122を形成させ、ならびに基板134上の材料の層のエッチングを行わせる。
【0018】
基板支持アセンブリ126は、大略的に、少なくとも1つの基板支持体132を含んでいる。基板支持体132は、真空チャック、静電チャック、サセプタ、又は他のワークピース支持面であってもよい。
図1の実施形態において、基板支持体132は静電チャックであり、以下に静電チャック132として説明する。基板支持アセンブリ126はさらに、ヒータアセンブリ170を含んでいてもよい。基板支持アセンブリ126はまた、クーリングベース130も含んでいてもよい。あるいは、クーリングベースは基板支持アセンブリ126とは別個に設けられていてもよい。基板支持アセンブリ126は、支持架台125に取外し可能に結合されていてもよい。支持架台125は、台座128及びファシリティプレート180を含んでいてもよく、チャンバ本体102に取り付けられる。基板支持アセンブリ126は、定期的に支持架台125から取外されて基板支持アセンブリ126の1つ以上の構成要素の改修が可能になるようにしてもよい。
【0019】
ファシリティプレート180は、複数のリフトピンを昇降するように構成された複数の駆動機構を収容するように構成されている。さらに、ファシリティプレート180は、静電チャック132及びクーリングベース130からの複数の流体接続を収容するように構成されている。ファシリティプレート180はまた、静電チャック132及びヒータアセンブリ170からの複数の電気接続も収容するように構成されている。無数の接続が基板支持アセンブリ126の外部又は内部に延びていてもよく、一方でファシリティプレート180はそれぞれの終端への接続のためのインターフェースを提供している。
【0020】
静電チャック132は取付面131と、取付面131の反対側のワークピース面133とを有している。静電チャック132は全体として、誘電体150に埋設されたチャッキング電極136を含んでいる。チャッキング電極136は、単極もしくは二極電極、又は他の適切な配置で構成されていてもよい。チャッキング電極136は、RFフィルタ182を介して、誘電体150の上面に基板134を静電固定するためのRF又はDC電力を供給するチャッキング電源138に結合される。RFフィルタ182は、処理チャンバ100内でプラズマ122を形成するために利用されるRF電力がチャンバ外の電気機器へのダメージ又は電気的障害を引き起こすことを阻止している。誘電体150はAlN又はAl2O3等のセラミック材料から作られていてもよい。あるいは、誘電体150は、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルケトン等のポリマーから作られていてもよい。
【0021】
静電チャック132のワークピース面133は、基板134と静電チャック132のワークピース面133との間に設けられた間隙に背面伝熱ガスを供給するためのガス流路(図示せず)を含んでいてもよい。静電チャック132はまた、処理チャンバ100とのロボット移送を容易にするために、静電チャック132のワークピース面133の上に基板134を上昇させるためのリフトピンを収容するリフトピン孔(何れも図示せず)を含んでいてもよい。
【0022】
温度制御されたクーリングベース130は、伝熱流体源144に連結されている。伝熱流体源144は、クーリングベース130内に設けられた1つ以上の導管160を通して循環する液体、ガス又はその組み合わせ等の伝熱流体を供給する。隣接する導管160を流れる流体は、静電チャック132とクーリングベース130の他の領域との間の熱伝導の局所的な制御を可能にするために隔離されていてもよく、これにより基板134の横方向の温度プロファイルの制御を支援する。
【0023】
伝熱流体源144の放出口と温度制御されたクーリングベース130との間に、流体分配器が流体結合されていてもよい。流体分配器は、導管160に供給される伝熱流体の量を制御するように動作する。流体分配器は、処理チャンバ100の外側、基板支持アセンブリ126内、台座128内、又は他の適切な位置に配置してもよい。
【0024】
ヒータアセンブリ170は、本体152内に埋設された1つ以上の主抵抗ヒータ154及び/又は複数の空間可変型ヒータ140を含んでいてもよい。主抵抗ヒータ154は、基板支持アセンブリ126の温度をチャンバ処理を実行するための温度に上昇させるために設けられていてもよい。空間可変型ヒータ140は、主抵抗ヒータ154を補足するものであり、主抵抗ヒータ154が規定する複数の横方向に分離された発熱領域のうちのいずれか1つ以上内の複数の分離した位置の静電チャック132の局所温度を調整するように構成されている。空間可変型ヒータ140は、基板支持アセンブリ126に配置された基板の温度プロファイルに局所的な調整を行う。従って、主抵抗ヒータ154は全体的なマクロスケールで動作する一方で、空間可変型ヒータ140は局所的なマイクロスケールで動作する。
【0025】
主抵抗ヒータ154は、RFフィルタ184を介して主ヒータ電源156に結合されている。電源156は、主抵抗ヒータ154に900ワット以上の電力を供給してもよい。コントローラ148は主ヒータ電源156の動作を制御してもよく、電源は大略的に基板134を概ね所定の温度に加熱するように設定されている。一実施形態において、主抵抗ヒータ154は横方向に分離された加熱領域を含んでおり、コントローラ148は主抵抗ヒータ154の1つの領域が他の領域の1つ以上に配置された主抵抗ヒータ154に対して優先的に加熱されることを可能にする。例えば、主抵抗ヒータ154は分離された複数の加熱領域に同心円状に配置してもよい。
【0026】
空間可変型ヒータ140は、RFフィルタ186を介して調整ヒータ電源142に結合されている。調整ヒータ電源142は、空間可変型ヒータ140に10ワット以下の電力を供給してもよい。一実施形態において、調整ヒータ電源142が供給する電力は、主抵抗ヒータの電源156が供給する電力より一桁小さい。空間可変型ヒータ140はさらに、ヒータ調整コントローラ202に結合されていてもよい。ヒータ調整コントローラ202は、基板支持アセンブリ126の内部又は外部に配置してもよい。ヒータ調整コントローラ202は、基板支持アセンブリ126中に横方向に分散された各空間可変型ヒータ140で局部的に生成された熱を制御するために、調整ヒータ電源142から個々の又はグループの空間可変型ヒータ140に供給された電力を管理してもよい。ヒータ調整コントローラ202は、複数の空間可変型ヒータ140のうちの1つのための出力を、複数の空間可変型ヒータ140のうちの他への出力に対して個別に制御するように構成されている。光変換器178は、ヒータ調整コントローラ202をコントローラ148に結合して、処理チャンバ100でRFエネルギーの影響からコントローラ148を分離するようにしてもよい。
【0027】
一実施形態において、1つ以上の主抵抗ヒータ154及び/又は空間可変型ヒータ140は、静電チャック132内に形成されてもよい。基板支持アセンブリ126は、ヒータアセンブリ170無しに、クーリングベース130上に静電チャック132を直接配置して形成してもよい。ヒータ調整コントローラ202は、クーリングベースに隣接して配置して、個々の空間可変型ヒータ140を選択的に制御するようにしてもよい。
【0028】
静電チャック132は、主ヒータ電源156によって主抵抗ヒータ154に印加される電力を制御し、クーリングベース130の動作を制御し、かつ調整ヒータ電源142によって空間可変型ヒータ140に印加される電力を制御するために、コントローラ148に温度フィードバック情報を提供するための1つ以上の温度センサ(図示せず)を含んでいてもよい。
【0029】
処理チャンバ100内の基板134のための表面の温度は、ポンプによるプロセスガスの排出、スリットバルブドア、プラズマ122及び他の要因による影響を受けるかもしれない。クーリングベース130、1つ以上の主抵抗ヒータ154、及び空間可変型ヒータ140は全て、基板134の表面温度の制御を支援する。
【0030】
主抵抗ヒータ154の2領域構成において、主抵抗ヒータ154は、一方の領域から他方の領域に摂氏約±10度の偏差で処理するのに適した温度に基板134を加熱するために使用してもよい。主抵抗ヒータ154の4領域アセンブリでは、特定の領域内で摂氏約±1.5度の偏差で処理するのに適した温度に基板134を加熱するために使用してもよい。各領域は、処理条件及びパラメータに応じて約摂氏0度から約摂氏20度の範囲で、隣接する領域と異なっていてもよい。しかし、基板の臨界寸法の偏差を最小化する必要性により、基板表面の所定の処理温度の許容偏差が削減された。基板134の表面温度の偏差を二分の一度にすることにより、その内部構造の構成の差異を1ナノメートル程度にしてもよい。空間可変型ヒータ140は、温度プロファイルの偏差を摂氏±0.3度に削減することにより、主抵抗ヒータ154によって生成される基板134の表面の温度プロファイルを改善する。所望の結果を得るために空間可変型ヒータ140を使用することにより、基板134の各領域にわたる温度プロファイルは均一化されるか、又は所定の方法で正確に変化させてもよい。
【0031】
図2は、基板支持アセンブリ126の一部を示す模式的な一部断面図である。
図2に含まれる部分は、静電チャック132、クーリングベース130、ヒータアセンブリ170及びファシリティプレート180である。
【0032】
ヒータアセンブリ170の本体152は、ポリイミド等のポリマーで作られていてもよい。本体152は、平面形態において概して筒状であってもよいが、他の幾何形状に形成されていてもよい。本体152は上面270と下面272とを有している。上面270は静電チャック132に面しており、下面272はクーリングベース130に面している。
【0033】
ヒータアセンブリ170の本体152は、2つ以上の誘電層(
図2では、3つの誘電層260、262、264として示す)から形成され、加圧下で層260、262、264を加熱して単体の本体152を形成してもよい。例えば、本体152は、主抵抗ヒータ154及び空間可変型ヒータ140を分離する、ポリイミド層260、262、264から形成され、これらの層を加圧下で加熱してヒータアセンブリ170の単体の本体152を形成してもよい。空間可変型ヒータ140は、本体152を形成する前に第1、第2又は第3の層260、262、264の中、上又は間に配置されてもよい。さらに、層260、262、264のうちの少なくとも1つがヒータ154、140を分離して電気的に絶縁した状態で、第1、第2又は第3の層260、262、264の中、上又は間に、それらを組み立てる前に、主抵抗ヒータ154を配置してもよい。このように、空間可変型ヒータ140及び主抵抗ヒータ154はヒータアセンブリ170の一体部分となる。
【0034】
主抵抗ヒータ154及び空間可変型ヒータ140の位置の他の構成としては、ヒータ154、140の一方又は両方を静電チャック132の中又は下に配置してもよい。
図3A~
図3Eは、空間可変型ヒータ140及び主抵抗ヒータ154の様々な位置を詳述する基板支持アセンブリ126の部分概略図であるが、全ての実施形態に限定するものではない。
【0035】
図3Aに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126はヒータアセンブリ(170)及び空間可変型ヒータ140を備えておらず、主抵抗ヒータ154は静電チャック132内の、例えばチャッキング電極136の下方に配置されている。空間可変型ヒータ140を主抵抗ヒータ154の下方に示しているが、かわりに、空間可変型ヒータ140を主抵抗ヒータ154の上方に配置してもよい。
図3Bに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126のヒータアセンブリ170は空間可変型ヒータ140を含んでおり、主抵抗ヒータ154は静電チャック132内の、例えばチャッキング電極136の下方に配置されている。かわりに、空間可変型ヒータ140を静電チャック132内に配置して、主抵抗ヒータ154をヒータアセンブリ170内に配置してもよい。
図3Cに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126のヒータアセンブリ170は主抵抗ヒータ154をその中に配置して備えている。空間可変型ヒータ140は静電チャック132内の、例えばチャッキング電極136の下方に配置されている。
図3Dに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126のヒータアセンブリ170は空間可変型ヒータ140をその中に配置して備え、主抵抗ヒータ154はヒータアセンブリ170又は静電チャック132のうちの1つの上に配置されている。ヒータアセンブリ170は空間可変型ヒータ140をクーリングベース130から隔離している。
図3Eに示す実施形態では、基板支持アセンブリ126のヒータアセンブリ170は主抵抗ヒータ154をその中に配置して備えている。空間可変型ヒータ140はヒータアセンブリ170の中又は上の、例えば静電チャック132の下方に配置されている。空間可変型ヒータ140及び主抵抗ヒータ154は他の向きに配置されていてもよいことが考えられる。例えば、基板支持アセンブリ126は基板134を加熱するために複数の空間可変型ヒータ140のみを備えていてもよい。一実施形態において、空間可変型ヒータ140及び主抵抗ヒータ154は基板支持アセンブリ126内で互いの下に直接配置されている。空間可変型ヒータ140は基板支持アセンブリ126が支持する基板134の温度プロファイルの微調整を制御する。
【0036】
図2に戻ると、空間可変型ヒータ140はヒータアセンブリ170又は静電チャック132の上又は中に形成又は配置されていてもよい。空間可変型ヒータ140はめっき、インクジェット印刷、スクリーン印刷、物理蒸着、スタンピング、ワイヤーメッシュ、ポリイミドフレックス回路パターン形成、又は他の適切な方法で形成してもよい。空間可変型ヒータ140からヒータアセンブリ170又は静電チャック132の外面への接続を提供するために、ヒータアセンブリ170又は静電チャック132内にビアを形成してもよい。例えば、静電チャック132の本体150内において、空間可変型ヒータ140と本体150の取付面131との間にビアが形成されている。あるいは、ヒータアセンブリ170の本体152内において、空間可変型ヒータ140とクーリングベース130に隣接する本体152の表面との間にビアが形成されている。このようにして、基板支持アセンブリ126の作成が簡素化される。一実施形態において、空間可変型ヒータ140は、ヒータアセンブリ170を形成する間にヒータアセンブリ170内に配置される。別の実施形態では、空間可変型ヒータ140は、静電チャック132の取付面131上に直接配置される。例えば、空間可変型ヒータ140は、静電チャック132の取付面131に接着可能なシート状であってもよく、あるいは他の手段で空間可変型ヒータを堆積させてもよい。例えば、空間可変型ヒータ140は、取付面131上に、物理蒸着、化学蒸着、スクリーン印刷又は他の適切な方法で堆積させることができる。主抵抗ヒータ154は、上記のように静電チャック132又はヒータアセンブリ170内に配置することができる。
【0037】
主抵抗ヒータ154は、ヒータアセンブリ170の本体152又は静電チャック132の上又は中に形成又は配置されていてもよい。主抵抗ヒータ154は、めっき、インクジェット印刷、スクリーン印刷、物理蒸着、スタンピング、ワイヤーメッシュ又は他の適切な方法で作成してもよい。このようにして、基板支持アセンブリ126の作成が簡素化される。一実施形態において、主抵抗ヒータ154は、ヒータアセンブリ170を形成する間にヒータアセンブリ170内に配置される。別の実施形態では、主抵抗ヒータ154は、静電チャック132の取付面131上に直接配置される。例えば、主抵抗ヒータ154は、静電チャック132の取付面131に接着可能なシート状であってもよく、あるいは他の手段で主抵抗ヒータ154を堆積させてもよい。例えば、主抵抗ヒータ154は、取付面131上に、物理蒸着、化学蒸着、スクリーン印刷又は他の適切な方法で堆積させることができる。空間可変型ヒータ140は、上記のように静電チャック132又はヒータアセンブリ170内に配置することができる。
【0038】
いくつかの実施形態において、主抵抗ヒータ154は、空間可変型ヒータ140と同様に作成してもよく、そのような実施形態では、空間可変型ヒータ140を追加することによる利益無しに任意で利用してもよい。換言すると、基板支持アセンブリ126の主抵抗ヒータ154は、それら自体が空間的に可変であってよく、すなわち、複数の目立たない抵抗発熱要素に分割されていてもよい。主抵抗ヒータ154を小さな抵抗ヒータの形態に分割することにより、基板134の表面上の高温点及び低温点の局所的な制御が可能となる。空間可変型ヒータ140の追加の層は、温度制御の必要性のレベルによって、任意である。
【0039】
ヒータアセンブリ170は、結合剤244を利用して静電チャック132の取付面131に結合してもよい。結合剤244は、アクリル系接着剤、エポキシ、ケイ素系接着剤、ネオプレン系接着剤又は他の適切な接着剤等の接着剤であってもよい。一実施形態において、結合剤244はエポキシである。結合剤244は、0.01~200W/mKの範囲、例示的な一実施形態では、0.1~10W/mKの範囲に選択された熱伝導率を有していてもよい。結合剤244を備える接着剤の材料はさらに、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、及び二ホウ化チタン(TiB2)等の、少なくとも1つの熱伝導性セラミックフィラーも含んでいてもよい。
【0040】
一実施形態において、ヒータアセンブリ170は、結合剤242を利用してクーリングベース130に結合される。結合剤242は結合剤244と同様のものでよく、アクリル系接着剤、エポキシ、ネオプレン系接着剤又は他の適切な接着剤等の接着剤であってもよい。一実施形態において、結合剤242はエポキシである。結合剤242は、0.01~200W/mKの範囲、例示的な一実施形態では、0.1~10W/mKの範囲に選択された熱伝導率を有していてもよい。結合剤242を備える接着剤の材料はさらに、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、及び二ホウ化チタン(TiB2)等の、少なくとも1つの熱伝導性セラミックフィラーも含んでいてもよい。
【0041】
結合剤244、242は、静電チャック132、クーリングベース130及びヒータアセンブリ170のうちの1つ又は両方を改修するときに除去してもよい。他の実施形態では、ヒータアセンブリ170は、締結具又はクランプ(図示せず)を利用して、静電チャック132及びクーリングベース130に着脱可能に結合されている。
【0042】
ヒータアセンブリ170は、模式的に空間可変型ヒータ140a、140b、140cとして示す、複数の空間可変型ヒータ140を含んでいる。空間可変型ヒータ140は大略的に、複数の抵抗ヒータがヒータアセンブリ170と静電チャック132との間の熱伝達を実行するヒータアセンブリ170内に囲まれた容積である。各空間可変型ヒータ140は、ヒータアセンブリ170中に横方向に配置され、これによりヒータアセンブリ170内にセル200を規定し、そのセル200を整列させるヒータアセンブリ170(及び主抵抗ヒータ154の一部)の領域に局所的にさらなる加熱を行うようにしてもよい。ヒータアセンブリ170内に形成された空間可変型ヒータ140の数は変更してもよく、主抵抗ヒータ154の数よりも少なくとも一桁大きい数の空間可変型ヒータ140(及びセル200)が存在すると考えられる。ヒータアセンブリ170が4つの主抵抗ヒータ154を備える一実施形態において、空間可変型ヒータ140は40を超える数であってもよい。しかし、300mmの基板に使用するように構成された基板支持アセンブリ126の所定の実施形態において、空間可変型ヒータ140は約200、約400又はそれよりも多い数であってもよいと考えられる。空間可変型ヒータ140の例示的な配置を、
図4A~
図4Dを参照しながら、さらに以下に説明する。
【0043】
セル200は、ヒータアセンブリ170の本体152を備える1つ以上の層260、262、264を通して形成されていてもよい。一実施形態において、セルは本体152の下面及び上面272、272に開口している。セルは側壁214を含んでいてもよい。側壁214は、サーマルチョーク216として機能する材料(又は間隙)でできていてもよい。サーマルチョーク216は、本体152の上面270に形成されている。サーマルチョーク216は隣接するセル200の間の伝導を分離及び削減する。従って、各空間可変型ヒータ140に供給される電力、及び必然的にセル200を介する熱伝導を個々に独立して制御することにより、温度制御のためのピクセルごとのアプローチを実現し、基板134の特定の位置を加熱又は冷却することを可能にすることができ、それにより基板134の表面の正確なアドレス指定可能な横方向の温度プロファイルの調整及び制御が可能となる。
【0044】
径方向最外側のセル200と本体152の横方向最外側の側壁280との間に、さらにサーマルチョーク216を形成してもよい。セル200と本体152の横方向最外側の側壁280との間に配置されたこの最外側のサーマルチョーク216は、横方向最外側の側壁280に隣接するセル200と処理チャンバ100の内容積124との間の熱伝導を最小化する。これにより、基板支持アセンブリ126の縁部により近い位置でのより正確な温度制御が可能となり、結果として、基板134の外径縁部の温度制御が改善される。
【0045】
各空間可変型ヒータ140は、ヒータ調整コントローラ202に独立して結合されていてもよい。ヒータ調整コントローラ202は基板支持アセンブリ126内に配置されていてもよい。ヒータ調整コントローラ202は、ヒータアセンブリ170内の空間可変型ヒータ140の温度を、各セル200で他のセル200に対して調整してもよく、あるいは、ヒータアセンブリ170内の空間可変型ヒータ140群の温度を、セル200群内で他のセル200群に対して調整してもよい。ヒータ調整コントローラ202は、個々の空間可変型ヒータ140のためのオン/オフ状態の切り替え又はデューティサイクルの制御を行ってもよい。あるいは、ヒータ調整コントローラ202は、個々の空間可変型ヒータ140に供給される電力の量を制御してもよい。例えば、ヒータ調整コントローラ202は、1つ以上の空間可変型ヒータ140に10ワットの電力を供給し、他の空間可変型ヒータ140に9ワットの電力を供給し、さらに他の空間可変型ヒータ140に1ワットの電力を供給してもよい。
【0046】
一実施形態において、各セル200は、例えばサーマルチョーク216を使用して隣接するセル200から熱隔離されていてもよく、それにより、より正確な温度制御が可能となる。別の実施形態において、各セル200は、隣接するセルに熱結合されて、ヒータアセンブリ170の上面270に沿った類似する(すなわち、平滑な又は混合した)温度プロファイルを作成してもよい。例えば、アルミニウム箔等の金属層を主抵抗ヒータ154と空間可変型ヒータ140との間の熱スプレッダとして使用してもよい。
【0047】
個別に制御可能な空間可変型ヒータ140を使用して主抵抗ヒータ154によって生成された温度プロファイルをならす又は修正することによって、基板中の局所的な温度の均一性を極めて小さい許容範囲に制御することが可能になり、それにより基板134の処理において精密な処理及びCD制御が可能となる。さらに、主抵抗ヒータ154に対して空間可変型ヒータ140を小型かつ高密度にすることで、基板支持アセンブリ126の特定の位置の温度制御が、隣接する領域の温度に実質的に影響を与えることなく可能となり、それにより局所的な高温点及び低温点をスキューイング又は他の温度の非対称性を招くことなく補うことが可能となる。複数の空間可変型ヒータ140を備えた基板支持アセンブリ126は、その上で処理された基板134の温度の均一性を摂氏約±0.3度未満に制御する性能を示してきた。
【0048】
基板支持アセンブリ126のいくつかの実施形態の別の利点は、RF電力が制御回路を通ることを阻止する性能である。例えば、ヒータ調整コントローラ202は、電力回路210と光コントローラ220とを含んでいてもよい。電力回路210は空間可変型ヒータ140に結合されている。各空間可変型ヒータ140は、電力回路210に接続された一対のパワーリード(コネクタ250)を備えている。50個の空間可変型ヒータ140を備えた例示的なヒータアセンブリ170では、空間可変型ヒータ140を制御するために、60個の高温及び1つの共通パワーリード(コネクタ250)が必要である。プラズマを形成するための処理チャンバ100に供給されるRFエネルギーはパワーリードに結合される。
図1に示すRFフィルタ182、184、186等のフィルタが、主ヒータ電源156等の電気機器をRFエネルギーから保護するために使用される。パワーリード(コネクタ250)を電力回路210で終端し、かつ各空間可変型ヒータ140に対して光コントローラ220を利用することによって、電力回路210と電源156との間に単一のRFフィルタ184のみが必要となる。専用RFフィルタを備えた各ヒータの代わりに、空間可変型ヒータは要求されるRFフィルタの数を著しく削減する1つのRFフィルタを使用することができる。専用RFフィルタのための空間は大変限定されており、基板支持アセンブリ内に利用されるヒータの数も限定されている。従って、主ヒータ領域の数は限定されておらず、空間可変型ヒータの実装が可能となる。従って、電力回路210を光コントローラ220と共に使用することにより、ヒータをより多くすることを可能とし、その結果、優れた横方向の温度制御を可能とする。
【0049】
電力回路210は複数のコネクタ250への電力を切り替え又は循環させてもよい。電力回路210は、1つ以上の空間可変型ヒータ140を起動するために各コネクタ250に電力を供給する。電源が最終的に複数の空間可変型ヒータ140に電力を供給するが、電力回路210は単一の電源、すなわち調整ヒータ電源142を有しており、従って単一のフィルタ184のみを必要とするのみである。有利なことに、追加的なフィルタのための空間及び費用を削減する一方、多数のヒータ及びヒータ領域の使用を可能にする。
【0050】
光コントローラ220は、光ファイバケーブル等の光ファイバインターフェース226によって電力回路210に結合されて、コネクタ250に供給される電力を制御し、従って空間可変型ヒータ140を制御するようにしてもよい。光コントローラ220は、光導波路228を介して光変換器178に結合されていてもよい。光変換器178は、空間可変型ヒータ140の機能を制御する信号を提供するためのコントローラ148に結合されている。光ファイバインターフェース226及び光導波路228は、電磁干渉又は高周波(RF)エネルギーの影響下にはない。従って、コントローラ148をヒータ調整コントローラ202からのRFエネルギー伝導から保護するためのRFフィルタは必要なく、それにより基板支持アセンブリ126内に他のユーティリティへのルーティングのためのより多い空間の確保が可能となる。
【0051】
光コントローラ220は、電力回路210に各空間可変型ヒータ140又は空間可変型ヒータ140の群/領域を調整するためのコマンド、又は指示を送信してもよい。各空間可変型ヒータ140は、正のリード及び負のリードの組み合わせ、すなわち電力回路210に取り付けられたコネクタ250を使用して起動してもよい。電力は、電力回路210から正のリードを通って空間可変型ヒータ140に流れ、負のリードを通って電力回路210へ戻るようにしてもよい。一実施形態において、負のリードは空間可変型ヒータ140の中で共有されている。従って、空間可変型ヒータ140はそれぞれ、個々の専用の正のリードを備え、共通の負のリードを共有すると考えられる。この構成では、電力回路210から複数の空間可変型ヒータ140へのコネクタ250の数は空間可変型ヒータ140の数よりも多くなる。例えば、基板支持アセンブリ126が100個の空間可変型ヒータ140を備える場合、空間可変型ヒータ140と電力回路210との間に、100個の正のリード及び1個の負のリードで、合計101個のコネクタ250が存在すると考えられる。別の実施形態では、各空間可変型ヒータ140は空間可変型ヒータ140を電力回路210に接続する別個の負のリードを備えている。この構成では、電力回路210から空間可変型ヒータ140へのコネクタ250の数は、空間可変型ヒータ140の数の2倍になる。例えば、基板支持アセンブリ126が100個の空間可変型ヒータ140を備える場合、空間可変型ヒータ140と電力回路210との間に、100個の正のリード及び100個の負のリードで、合計200個のコネクタ250が存在すると考えられる。光コントローラ220は、各空間可変型ヒータ140での温度を測定することにより、プログラムされ校正されてもよい。光コントローラ220は、個々の空間可変型ヒータ140に対する電力パラメータを調節することによって温度を制御してもよい。一実施形態において、温度は、空間可変型ヒータ140に対する増分電力の増加で調節されてもよい。例えば、温度上昇は、空間可変型ヒータ140に供給される電力の、例えば9%増加等の、パーセンテージ増加で得られてもよい。別の実施形態では、温度は空間可変型ヒータ140をオン/オフ循環させることによって調節してもよい。さらに別の実施形態では、温度は各空間可変型ヒータ140への電力を循環及び増分調整することの組み合わせによって調節してもよい。この方法を使用して温度マップが得られるであろう。マップは、CD又は温度を、各空間可変型ヒータ140についての電力分布カーブに相関させるであろう。このように、空間可変型ヒータ140は、個々の空間可変型ヒータ140についての電力設定を調節するプログラムに基づいて、基板上の温度プロファイルを生成するために使用されてもよい。ロジックは、光コントローラ220内に直接、又は、コントローラ148等の外部接続コントローラ内に配置することができる。
【0052】
ここで、
図4A~
図4Dを参照して空間可変型ヒータ140の配置について論じる。
図4Aは、一実施形態に係る、
図2の切断線A-Aに沿った断面図である。
図4B~
図3Dは、代替の実施形態に係る、
図2の同切断線A-Aに沿った断面図である。
【0053】
ここで
図4Aを参照すると、複数の空間可変型ヒータ140が、ヒータアセンブリ170の本体152を通って切断線A-Aの平面に沿って配置されている。サーマルチョーク216は、各隣接セル200の間に配置され、各セル200は、空間可変型ヒータ140の少なくとも1つと関連付けられる。さらに、サーマルチョーク216は、基板支持アセンブリ126の外表面426に沿って配置される。示されたセル200の数は例示のみを目的とし、任意の数の実施形態では、実質的により多くの(又はより少ない)セル200が設けられてもよい。空間可変型ヒータ140の数は、主抵抗ヒータ154の数よりも、少なくとも一桁大きいであろう。基板支持アセンブリ126に渡って位置する空間可変型ヒータ140の数は、容易に数百を超え得る。
【0054】
各空間可変型ヒータ140は、ターミナル406、408で終端する抵抗404を有する。符号406が付されたターミナル等の1つのターミナルに電流が入り、符号408が付されたターミナル等の他のターミナルから出ると、電流は、抵抗404の配線を通り、熱を発生する。空間可変型ヒータ140は、基板支持アセンブリ126の外表面426に沿った適切な温度上昇を提供する設計電力密度を有するであろう。抵抗404により放出される熱の量は、そこを通る電流の二乗に比例する。電力設計密度は、約1ワット/セル~約100ワット/セルの間であり、例えば10ワット/セルであってもよい。
【0055】
抵抗404は、ニクロム、レニウム、タングステン、プラチナ、タンタル、又は他の適切な材料の膜から作成されてもよい。抵抗404は、電気抵抗率(ρ)を有するであろう。低ρは、電荷が抵抗404を容易に移動可能な材料を示す。抵抗(R)は、ρに長さ(l)を乗じて、配線の断面積Aで除したものに依存し、すなわち簡潔にはR=ρ・l/Aである。プラチナは、20℃で約1.06×10-7(Ω・m)のρを有する。タングステンは、20℃で約6.60×10-8(Ω・m)のρを有する。ニクロムは、20℃で約1.1×10-8~1.5×10-8(Ω・m)のρを有する。3つの上記材料のうちで、ニクロムで構成される抵抗404が、より容易に電荷を移動させ、よって、より多くの熱を発生する。しかし、タングステンの電気特性は、特定の温度範囲においては抵抗ヒータの材料として際立った特性を有するであろう。
【0056】
抵抗404は、電流が抵抗404に沿って通過したときに、熱を効率的に提供するよう構成された膜厚(図示せず)及び配線厚472を有し得る。抵抗404の配線厚472の増加は、抵抗404の抵抗値Rの減少をもたらすであろう。配線厚472は、タングステン配線では約0.05mm~約0.5mmの範囲に渡り、ニクロム配線では約0.5mm~約1mmの範囲に渡るであろう。
【0057】
式R=ρ・l/Aに戻ると、抵抗404の配線の材料、長さ及び配線厚を選択して、コスト、電力消費、及び各空間可変型ヒータ140が発生する熱を制御可能なことが理解されるであろう。一実施形態において、抵抗404は、約0.08mmの配線厚472及び10ワットの電力で約90オームの抵抗値を有するタングステンで構成される。
【0058】
空間可変型ヒータ140は、基板支持アセンブリ126の表面に沿って熱プロファイルを効率的に発生するパターン490で構成されてもよい。パターン490は、リフトピン又は他の機械的接続、流体接続、又は電気的接続用の穴422内及びその周囲にクリアランスを提供しつつ、中間点492に関して対称であってもよい。各空間可変型ヒータ140は、ヒータ調整コントローラ202によって制御されてもよい。ヒータ調整コントローラ202は、ヒータ440を規定する単一の空間可変型ヒータ140をオンにし、又は、インナーウェッジ462、周辺群464、パイ形領域460、又は、不連続構成を含む他の所望の幾何学的構成、を集団で規定する複数の空間可変型ヒータ140をオンにし得る。このように、基板支持アセンブリ126の表面に沿った独立した位置で温度は正確に制御されることができ、このような独立した位置は、本分野で公知の同心リングに限定されない。示されたパターンはより小さい単位で構成されているが、パターンは、代替的により大きな及び/又はより小さな単位を有してもよく、縁部まで延びても、又は他の形状を有してもよい。
【0059】
図4Bは、別の実施形態による、本体152を通る切断線A-Aの平面に沿って配置される複数の空間可変型ヒータ140の上面図である。サーマルチョーク216は、任意選択的に存在し得る。空間可変型ヒータ140は、グリッドの形態で配置され、それにより、同様にグリッドパターンに配置された温度制御セル200のアレイを規定している。空間可変型ヒータ140のグリッドパターンは、行及び列で構成されるX/Yグリッドとして示されているが、空間可変型ヒータ140のグリッドパターンは、代替的に六方最密充填等の、ある他の均一充填形態を有してもよい。上で論じたように、空間可変型ヒータ140は集団で又は単一でアクティブ化されてもよいことが理解されるであろう。
【0060】
図4Cは、別の実施形態による、本体152を通る切断線A-Aの平面に沿って配置される複数の空間可変型ヒータ140の上面図である。
図4Cは、本体152内に円形状配列で配置された複数の空間可変型ヒータ140を示している。任意選択的に、1つ以上のサーマルチョーク216は、空間可変型ヒータ140間に配置され得る。空間可変型ヒータ140の円形状配列パターンは、同様に円形状配列に配置された隣接セル200を規定する。任意選択的に、サーマルチョーク216は、隣接セル200から隣のセル200を隔離するために利用されてもよい。
【0061】
図4Dは、別の実施形態による、本体152を通る切断線A-Aの平面に沿って配置される複数の空間可変型ヒータ140の上面図である。
図4Dは、同心チャネル状に本体152内に配置された複数の空間可変型ヒータ140を示す。空間可変型ヒータ140の同心チャネルパターンは、任意選択的にサーマルチョーク216により分離されてもよい。空間可変型ヒータ140及びセル200が他の方位で配置されることも考えられる。
【0062】
空間可変型ヒータ140の数及び密度は、基板中の温度の均一性を極めて小さい公差に制御する能力に寄与し、それにより基板134の処理において精密な処理及びCD制御が可能となる。さらに、1つの空間可変型ヒータ140への別の空間可変型ヒータ140に対する個別制御により、基板支持アセンブリ126の特定の位置の温度制御が、隣接する領域の温度に実質的に影響を与えることなく可能となり、それにより局所的な高温点及び低温点をスキューイング又は他の温度の非対称性を招くことなく補うことが可能となる。空間可変型ヒータ140は、摂氏約0.1度の増分での温度上昇制御が可能な、摂氏約0.0度~摂氏約10.0度の個別の温度範囲を有してもよい。一実施形態において、主抵抗ヒータ154と合わせて基板支持アセンブリ126内の複数の空間可変型ヒータ140は、その上で処理される基板134の温度均一性を約摂氏±0.3度未満に制御する性能を示した。このように、空間可変型ヒータ140は、基板支持アセンブリ126の上で処理される基板134の横方向温度プロファイルの横方向及び方位角方向の両方の調整を可能にする。
【0063】
図5に目を向けると、主抵抗ヒータ154及び空間可変型ヒータ140の配線模式図のグラフィック描写が提供されている。この配線模式図では、空間可変型ヒータ140上での、複数制御とは反対の、個別制御を提供する。個別制御は、任意の1つの空間可変型ヒータ140を提供するか、又は、空間可変型ヒータ140の選択を提供し、任意の他の空間可変型ヒータ140又は空間可変型ヒータ140の選択と同時にアクティブにされ得る。この配線模式図によれば、複数の空間可変型ヒータのうちの1つへの出力を複数の空間可変型ヒータの他に対して独立して制御することが可能となる。このように、他の空間可変型ヒータ140への給電又は空間可変型ヒータ140の選択を可能とするために、空間可変型ヒータ140は、オン及びオフ状態の間で循環する電力を有しない。空間可変型ヒータでの電力の循環を伴わないこの構成によれば、所望の温度プロファイルを達成するために空間可変型ヒータ140におけるすばやい応答時間が可能となる。
【0064】
主抵抗ヒータ154及び空間可変型ヒータ140は、制御盤502に取り付けられてもよい。制御盤502は、単一のRFフィルタ510を介して電源578に取り付けられる。各ヒータ154、140は単一のRFフィルタ510を共有し、自己のRFフィルタを有していないので、基板支持アセンブリ126内の空間は節約され、さらに追加のフィルタに伴うコストも有利に削減される。制御盤502は、
図1及び
図2に示したコントローラ202と同様であって、電気コントローラ210及び光コントローラ220の同様のバージョンを有する。制御盤502は、基板支持アセンブリ126の内部又は外部のいずれにあってもよい。一実施形態において、制御盤502は、ファシリティプレート180及びクーリングベース130の間に形成されてもよい。
【0065】
空間可変型ヒータ140(1-n)は、比喩的に示され、空間可変型ヒータ1401は、共通領域での空間可変型ヒータの大きな群、又は代替的に、基板支持アセンブリ126中に配置された全ての空間可変型ヒータ140を示すと理解されるべきである。空間可変型ヒータ140は、主抵抗ヒータ154よりも、一桁大きく多く存在し、それゆえ、電気コントローラ210及び光コントローラ220への接続も一桁大きく多く存在する。
【0066】
電気コントローラ210は、クーリングベース130に貫通形成された1つ以上の孔又はスロット520を介して、空間可変型ヒータ140から複数のコネクタ512を受け入れる。コネクタ512は、空間可変型ヒータ140及び電気コントローラ210間の通信に適した多数の接続を含んでもよい。コネクタ512は、ケーブル、個別配線、リボン等のフラットフレキシブルケーブル、はめ合わせコネクタ、又は、空間可変型ヒータ140及び電気コントローラ210間での信号送信用の他の適切な方法/手段であってもよい。一実施形態において、コネクタ512は、リボンケーブルである。コネクタ512は、電力リボン512との用語を使用して以下で論じる。
【0067】
電力リボン512は、ESC132内の空間可変型ヒータ140に一端にて接続され、電気コントローラ210に他端にて接続されてもよい。電力リボン512は、直接配線、ソケット又は適切なレセプタクルを介して、電気コントローラに接続されてもよい。一実施形態において、電気コントローラ210は、高密度接続用に構成されたソケットを有する。電力リボン512は、高密度コネクタを使用して、空間可変型ヒータ140から電気コントローラ210への、50以上の接続等の多数の接続を提供してもよい。電気コントローラ210は、従来のプリント回路基板よりも大きな単位面積当たり配線密度を有する高密度相互接続(HDI)を有してもよい。HDIは、電力リボン512の高密度コネクタとインターフェース接続してもよい。コネクタは有利に、高密度接続及び基板支持アセンブリ126の簡単な組み立て及び分解を可能とする。例えば、ESC132は、メンテナンス、表面付け替え、又は、取り替えを必要とし、コネクタはメンテナンス用にESC132の除去をすばやく簡単に行ない、ESC132を基板支持アセンブリ126にすばやく再接続し戻す手段を提供する。
【0068】
電気コントローラ210はさらに、クーリングベース130に貫通形成されたスロット520を介して複数の電力リボン522を主抵抗ヒータ154から受け入れてもよい。電力リボン512、522は、各空間可変型ヒータ140及び主抵抗ヒータ154用の多数の電力リードを図示している。例えば、電力リボン512は、各空間可変型ヒータ140用の複数の別個の正及び負の電力リードを含む。同様に、電力リボン522は、各主抵抗ヒータ154用の別個の正及び負の電力リードを含む。一実施形態において、各電力リードは、光コントローラ220により管理されるスイッチ560を有する。スイッチ560は、電気コントローラ210内に、制御盤502上に、又は、他の適切な位置に存在してもよい。空間可変型ヒータ140及び主抵抗ヒータ154用に電力リードをルーティングするために、単一のリボンが、又は3つ以上の均等間隔で配置されたリボンでさえも利用されてもよいことが考えられる。均等間隔で配置されたリボンは、フィールド均一性を向上させ、よって処理結果の均一性を向上させる。
【0069】
光コントローラ220は、外部コントローラ(
図1では148)に接続され、各空間可変型ヒータ140に電力供給するための電気コントローラへの指示を提供するよう構成される。光コントローラ220は、空間可変型ヒータ140を管理するための複数の制御リボン540を受け入れる。一実施形態において、制御リボン540は、制御盤502内に嵌め込まれ、光コントローラ220を電気コントローラ210に接続する。例えば、制御リボン540は、2つのコントローラ210、220を接続する回路であってもよい。別の実施形態において、制御リボンは、ケーブル又は制御基板502の外部の他の適切な接続を介して光コントローラ220を電気コントローラ210に取り付けてもよい。さらに別の実施形態において、制御リボン540は、クーリングベースに貫通形成されたスロット520を通過して、各空間可変型ヒータ140を個別に管理してもよい。
【0070】
光コントローラ220は、主抵抗ヒータ154の管理用の複数の制御リボン550を任意選択的に受け入れてもよい。代わりに、主抵抗ヒータは、第2の光コントローラにより又は外部コントローラにより管理されてもよい。制御リボン540と同様に、制御リボン550は、制御盤502にはめ込まれても、又は、主抵抗ヒータ154に取り付けられてもよい。代わりに、主抵抗ヒータは、制御リボン550を有さず、電力の循環及び強度は、電源138にて外部管理されてもよい。
【0071】
リボン540、550は、各空間可変型ヒータ140及び主抵抗ヒータ154用の多数の制御リードを図示する。例えば、制御リボン540は、複数の空間可変型ヒータ140用の別個の正及び負の制御リードを含む。光コントローラ220は、プログラム、温度測定装置、外部コントローラ、ユーザ又は他のソースから入力を受け取り、どの空間可変型ヒータ140及び/又は主抵抗ヒータ154を管理すべきかを判定する。光コントローラ220が、電気コントローラ210のような他の装置と通信するために光学部品を使用するので、光コントローラは、RF干渉を被ることなく、処理チャンバ外部の領域へのRF信号の伝播を行なわない。制御リードのルーティングのために単一のリボンが、又は3つ以上のリボンでさえも利用されることが考えられる。
【0072】
制御リボン540は、スイッチ560の状態を制御するために光コントローラ220が生成した信号を提供する。スイッチ560は、電界効果トランジスタ又は他の適切な電子スイッチであってもよい。代わりに、スイッチ560は、電気コントローラ210内の光制御回路基板内に埋め込まれてもよい。スイッチ560は、通電(アクティブ)状態及び非通電(非アクティブ)状態の間のヒータ154、140の単純な循環を提供してもよい。
【0073】
コントローラ202は、他のものに対する1つ以上の選択された空間可変型ヒータ140に同時に印加される電力の、デューティサイクル、電圧、電流又は期間のうちの少なくとも1つ以上を制御してもよい。一実施形態において、コントローラ202は、制御リボン5401に沿ってスイッチ5601を指示するための信号を提供し、そこに電力の90%を通過させる。電気コントローラ210は、電力リボン5121に沿って、約10ワットの電力を提供する。スイッチ5601は、供給された電力の90%を空間可変型ヒータ1401へと通過させ、約9ワットの電力で加熱する。
【0074】
別の実施形態において、コントローラ202は、制御リボン5502に沿ってスイッチ5602を指示するための信号を提供し、そこに電力の100%を通過させる。電気コントローラ210は、電力リボン5222に沿って、約100ワットの電力を提供する。スイッチ5602は、供給電力の100%を主抵抗ヒータ1542へと通過させ、約100ワットの電力で加熱する。同様に、主抵抗ヒータ154(1-N)の全てがコントローラ202から操作されてもよい。
【0075】
さらに別の実施形態において、ヒータ調整コントローラ202は、制御リボン540に沿って信号を提供し、スイッチ560を、そこを電力が通過可能なアクティブ状態にするか、又は、そこを電力が通過するのを防ぐ非アクティブ状態にするか指示する。電気コントローラ210は、電力リボン512に沿って約10ワットの電力を、アクティブ状態のスイッチ560に結合された各個別の空間可変型ヒータ140に提供する。ヒータ調整コントローラ202は、スイッチ560がアクティブ状態のままである期間及び各スイッチ560の他のスイッチ560に対するデューティサイクルのうちの少なくとも1つを独立して制御し、これは最終的には基板支持アセンブリ126及びその上に位置する基板の温度均一性を制御する。主抵抗ヒータ154への電力を制御するスイッチ560は、同様に制御されてもよい。
【0076】
別の実施形態において、別個の領域を表す、各主抵抗ヒータ154(1-N)は、別個のコントローラ202を有してもよい。この実施形態において、1つの主抵抗ヒータ154(1-N)を伴う領域に共通した空間可変型ヒータ(1-N)は、共通の主抵抗ヒータ154(1-N)とコントローラ202を共有してもよい。例えば、4つの領域があるとすると、4つの主抵抗ヒータ154(1-4)及び4つの均等間隔で配置されたコントローラ202が存在するであろう。
【0077】
他の実施形態において、別個のコントローラ202を利用して、単一のコントローラによってサービスされる空間可変型ヒータ140の数を分割してもよい。例えば、各制御リボン540は、一組の数の空間可変型ヒータ140を個別に管理するための別個の光コントローラ220を有してもよい。空間可変型ヒータ140の制御の分割により、コントローラが小さくて済み、クーリングベースに貫通形成されたスロット520を介したリボンのルーティングに必要な空間がより小さくなる。
【0078】
図6に目を向けると、主抵抗ヒータ154及び空間可変型ヒータ140の別の配線模式図のグラフィック描写が提供されている。
図6に記載の配線模式図は、空間可変型ヒータ140の個別の制御を提供する。空間可変型ヒータ140は、ヒータ調整コントローラ202に取り付けられている。制御盤502上の電気コントローラ210は、電源156にフィルタ184を介して取り付けられている。光コントローラ220は、外部コントローラ(
図1では148)に接続され、各空間可変型ヒータ140に電力供給するための電気コントローラへの指示を提供するよう構成される。光コントローラ220は、空間可変型ヒータ140を管理するために、光ファイバインターフェース226を介して電気コントローラ210と通信する。
図5の配線模式図と同様に、
図6の配線模式図は、複数の空間可変型ヒータのうちの1つの出力の、他の空間可変型ヒータに対する独立した制御を提供する。
【0079】
主抵抗ヒータ154は、任意選択的に、ヒータ調整コントローラ202’、ヒータ調整コントローラ202、又は基板支持アセンブリ126の外部の他のコントローラに取り付けられてもよい。ヒータ調整コントローラ202’は、ヒータ調整コントローラ202と実質的に同様である。主抵抗ヒータ154の制御が空間可変型ヒータ140について記載したものと同様であってもよいことが理解されるであろう。代わりに、主抵抗ヒータ154は、
図1に示すように外部管理されてもよい。
【0080】
空間可変型ヒータ140(1-n)は、比喩的に示され、空間可変型ヒータ1401は、共通領域での空間可変型ヒータの大きな群、又は代替的に、基板支持アセンブリ126中に配置された全ての空間可変型ヒータ140を示すと理解されるべきである。各空間可変型ヒータ140は、電気コントローラ210から空間可変型ヒータ140へと電力を送信するためのコネクタ250を有する。
【0081】
電気コントローラ210は、クーリングベース130に貫通形成された1つ以上の孔又はスロット520を介して複数の電力リボン612を空間可変型ヒータ140から受け入れる。リボン612は、各空間可変型ヒータ140用の多数の電力リードを図示している。電力リボン612は、空間可変型ヒータ140への電力用の電気経路を提供する。一実施形態において、電力リボン612は、各空間可変型ヒータ140用の別個の正の電力リードを含む。電力リボン612は、任意選択的に、電力リボン612に取り付けられた全ての空間可変型ヒータ140に共通の単一の負の電力リードを有してもよい。代わりに、電力リボン612は、負の電力戻り経路を全く有さず、電流の戻り経路は、別個のケーブル、共通バス又は他の適切な手段を介して提供されてもよい。別の実施形態において、電力リボン612は、各空間可変型ヒータ140用の別個の負の電力リードを含む。電力リボン612は、任意選択的に、電力リボン612に取り付けられた全ての空間可変型ヒータ140に共通の単一の正の電力リードを有してもよい。代わりに、電力リボン612は、正の電力供給経路を全く有さず、電流の電力供給経路は、別個のケーブル、共通バス又は他の適切な手段を介して提供されてもよい。
【0082】
図7に短く目を向けると、
図7は、
図6に示す配線模式図に対して構成された、静電チャック132の底部794の斜視図である。静電チャック132は、静電チャック132上に載置された基板へチャック力を供給するための複数の電極742を有してもよい。電力リボン612は、内部に形成された空間可変型ヒータ140を有する静電チャック132の底部794に電気的に取り付けられてもよい。電力リボン612は、一端にコネクタ712を有し、他端にコンタクト720を有する、ポリイミドフラットフレキシブルケーブル等のフラットフレキシブルケーブル(FFC)又はフレキシブルプリント回路(FPC)であってもよい。コネクタ712は、電気コントローラ210に接続される。コネクタ712は、個別の配線、ソケットコネクタ、プラグ、フラットフレキシブルケーブル又はフレキシブルプリント回路で使用されるもの等の高密度コネクタ、又は他の適切なコネクタであってもよい。コンタクト720は、静電チャック132内に形成された電気接続、すなわちビアに取り付けられてもよい。コンタクト720は、はんだ付け、接着剤又は他の手段で、静電チャック132に取り付けられてもよい。代わりに、コンタクト720は、配線電力リード等の、空間可変型ヒータ140への直接接続で形成されてもよい。コンタクト720は、およそ直径0.75インチの円よりも小さい、静電チャック132と接触する、組み合わされた領域を有してもよい。コンタクト720が静電チャック132とともに有するこの最小領域により、静電チャック132からクーリングベース130への熱伝達が減少する。コンタクト720は、円形、四角形、半円形又は任意の他の形状であってもよい。電力リボン612は、2つ以上のコンタクト720を有し、よって、百以上のリードを有してもよい。このように、単一の電力リボン612は、共通の負のリードの共有等の電気コントローラ210への配線接続構成に応じて、多数の空間可変型ヒータ140に接続して個別に制御することができるであろう。一実施形態において、静電チャック132は、均等間隔で配置され、その上にはんだ付けされた6つの電力リボン612を有する。電力リボン612は、それぞれ25個のはんだ付けされたコンタクト720を有してもよい。
【0083】
代わりに、電力リボン612は、ピン/レセプタクルコネクタで置き換えられてもよい。
図10に短く目を向けると、
図10は、ESC132をヒータ調整コントローラ202に接続するためのはめ合わせコネクタ1010の断面図を示す。はめ合わせコネクタ1010は、ヒータ調整コントローラ202及びESC132間の接続を提供するために、クーリングベース130内のスロット520を通過するサイズとされてもよい。はめ合わせコネクタ1010は、フランジ1008を有してもよい。フランジ1008は、クーリングベース130及びヒータ調整コントローラ202間に配置されてもよい。ギャップ1050が、クーリングベース130及びヒータ調整コントローラ202間に形成されてもよい。代わりに、ヒータ調整コントローラ202は、切り欠き、ノッチ、孔、ボイド、又は、はめ合わせコネクタ1010が通過可能な他の開口を有し、ヒータ調整コントローラ202及びクーリングベース130間のギャップ1050を実質的に減少させてもよい。
【0084】
はめ合わせコネクタ1010は、第1端1002及び第2端1004を有してもよい。第1端1002はESC132とインターフェース接続してもよい。第2端1004はヒータ調整コントローラ202とインターフェース接続してもよい。複数のコンタクトピン1012、1014は、複数のピンレセプタクル1020、1022とインターフェース接続し、ESC132及びヒータ調整コントローラ202間の電気接続を提供する。ピン1012、1014は約0.3mm以下であってもよい。ピン1012、1014は、ピン1012、1014を受け入れて電気的連続性を提供するよう構成された、対応する複数のピンレセプタクル1020、1022を有する。ピン1012、1014又はピンレセプタクル1020、1022は、はめ合わせコネクタ1010の第1及び第2端1002、1004のうちの1つ以上の上に形成され、ESC132及びヒータ調整コントローラ202間をインターフェース接続してもよい。
【0085】
はめ合わせコネクタ1010は、ヒータ調整コントローラ202及びESC132間の直接物理電気接続を提供してもよい。例えば、レセプタクルは、ピン1014を受け入れるヒータ調整コントローラ202上に形成されてもよい。このように、クーリングベース130は、ESC132、クーリングベース130内のスロット520に挿入されたはめ合わせコネクタ1010、及び、はめ合わせコネクタ1010上に配置されたヒータ調整コントローラ202の上に直接載置されて、ESC132及びヒータ調整コントローラ202間の接続を形成してもよい。代わりに、はめ合わせコネクタ1010は、ケーブル、リボン又はフラットコネクタを利用して、ヒータ調整コントローラ202及びESC132間の接続を完成させてもよい。
【0086】
有利には、はめ合わせコネクタ1010は、小さな断面積を有してもよく、これに対応して、クーリングベース130内には小さな開空間が要求され、より良好な温度均一性のためにクーリングベース130の熱コンダクタンス又は熱的擾乱が最小化される。さらに、はめ合わせコネクタ1010は、接続を処理環境から保護し、電気接続の寿命を延長するであろう。
【0087】
図6に戻ると、電気コントローラ210は、そこに形成された複数のスイッチ660を有してもよい。各スイッチ660は、電力リボン612のうちの1つからの正の電力リードを受け入れて、個別の空間可変型ヒータ140を制御してもよい。光コントローラ220は、光ファイバインターフェース226を介した電気コントローラ210へのスイッチ660を管理する。回路640は、電気コントローラ210又はヒータ調整コントローラ202内に嵌め込まれて、光信号をスイッチ660への指示提供用の電気信号に変換してもよい。
【0088】
スイッチ660は、電界効果トランジスタ又は他の適切な電子スイッチであってもよい。スイッチ660は、通電(アクティブ)状態と非通電(非アクティブ)状態の間のヒータ154、140の単純な循環を提供してもよい。代わりに、スイッチ660は、空間可変型ヒータ140に供給される電力の量を制御可能な別の適切な装置であってもよい。
【0089】
スイッチ660は、静電チャック132、クーリングベース130、ヒータアセンブリ170及びファシリティプレート180内等の、基板支持アセンブリ126の内部に形成されてもよい。代わりに、スイッチ660は、コントローラ148内等の、基板支持アセンブリ126又はさらには処理チャンバ100の外部に形成されてもよい。
【0090】
図8に目を向けると、
図8は、
図6に示す配線模式図に対して構成されたクーリングベース130の底部斜視図を示す。クーリングベース130は、底面894、複数の冷却通路(
図8には図示せず)、及び通路842を有してもよい。冷却通路は、静電チャック132の温度を調節するために、そこを通って冷却流体を循環させるよう構成されてもよい。通路842は、静電チャック132に電力を供給する電極742がクーリングベース130を通過できるよう構成されてもよい。通路842は、電気的に絶縁されて、クーリングベース130に通電する電極742からの保護を提供してもよい。さらに、クーリングベースは、1つ以上のスロット520を有してもよい。スロット520は、リボン612が静電チャック132からクーリングベース130内を通って底面894へと通過できるよう構成されてもよい。
【0091】
電気コントローラ210は、クーリングベース130の底面894上に配置されてもよい。電気コントローラ210は、RF環境内に載置され、よって、電気コントローラ210への電力はRFフィルタを介して供給されつつ電気コントローラ210との通信は光ファイバを介して行なわれる。電気コントローラ210は、送信826及び受信828光ファイバインターフェース226を有してもよい。光ファイバインターフェース226は、光コントローラ220への光接続を提供する。光ファイバインターフェース226は、RF及び他の電気干渉の影響を受けず、それゆえ、光コントローラ220等の、接続された装置/コントローラを保護するためのフィルタを必要としない。
【0092】
ヒータ調整コントローラ202は、複数のソケット812を有してもよい。ソケット812は、リボン612の端部に取り付けられたコネクタ712と接続するよう構成されてもよい。ソケットは、各リボン612について50以上の個別の接続を提供してもよい。電気コントローラ210は、上に形成された複数の回路832、834を伴う基板830で構成されてもよい。複数の回路832、834は、スイッチを形成し、ソケット812内の個別の接続への電力の流れを制御するための、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、及び、他の電気的機構を含んでよい。電気コントローラ210は、それゆえ、リボン612に取り付けられたソケット812内の個別の接続上で印加される電力のデューティサイクル、電圧、電流又は持続時間のうちの少なくとも1つ以上を制御することにより、個別の空間可変型ヒータ140を管理してもよい。
【0093】
一実施形態において、スイッチ660は、電気コントローラ210上に形成される。コネクタ712を伴うリボン612は、クーリングベース130内のスロット520を通過し、静電チャック132内の空間可変型ヒータ140を電気コントローラ210に接続してもよい。コネクタ712は、リボン612を電気コントローラ210上のソケット812へと接続する。光コントローラ220は、ソケット812内の個別接続への電力を制御するために、光信号を電気コントローラ210に光ファイバインターフェース226を介して提供する。光コントローラ220及び電気コントローラ210の組み合わせにより、同時に給電され、及び/又はオン及びオフに循環される個別の空間可変型ヒータ140を任意に選択して、静電チャック132上に配置された基板上の所望の温度プロファイルを作成することができる。高密度相互接続の使用により、多数の空間可変型ヒータ140の独立制御が可能となり、それゆえ、温度プロファイルの制御性向上が可能となる。有利なことに、空間可変型ヒータ140の独立制御により、個別の空間可変型ヒータ140当たりの高デューティサイクルと、より大きな動的温度範囲が可能となる。このように、空間可変型ヒータ140の個別制御は、迅速な応答時間とともに、単位時間あたりのより多くの電力供給をもたらす。
【0094】
図9は、とりわけ上記の基板支持アセンブリのような基板支持アセンブリを利用した基板を処理する方法900の一実施形態の流れ図である。方法900は、基板支持アセンブリ内に形成された主抵抗ヒータへの電力印加によりブロック902にて開始する。主抵抗ヒータは単一のヒータであるか、又は、領域にセグメント化されてもよい。主抵抗ヒータの領域は、独立して制御可能であってもよい。
【0095】
ブロック904において、基板支持アセンブリについて分布された複数の個別の空間可変型ヒータに、電力が提供される。ヒータ調整コントローラは、独立して各空間可変型ヒータへの電力の制御を行なう。少なくとも2つの空間可変型ヒータは、所定の異なる量の熱を発生させる。他に対する1つの空間可変型ヒータにより発生した熱における差は、他に対する任意の1つの空間可変型ヒータに印加される電力の、デューティサイクル、電圧、電流、持続時間のうちの少なくとも1つ以上を制御することにより、制御されるであろう。空間可変型ヒータに印加される電力は、個別の空間可変型ヒータに渡って、順次走査されてもよい。
【0096】
各空間可変型ヒータについての制御は、静電チャック132において同時に行なわれることができ、空間可変型ヒータの任意の選択によって迅速に特定の温度プロファイルの生成を行なうことができる。個別の空間可変型ヒータに提供される電力の制御は、基板支持アセンブリ内に配置されたヒータ調整コントローラへの光接続上でインターフェース接続する外部コントローラを通じて提供されてもよい。このように、外部コントローラは、ヒータ調整コントローラへの光接続によりRFから隔離される。
【0097】
ブロック906において、基板等のワークピースは、基板支持アセンブリ上で処理されてもよい。例えば、基板は、例えばプラズマ処理を使用して真空チャンバ内で処理されてもよい。処理チャンバ内のプラズマの存在下で任意選択的に実行されてもよい真空処理は、エッチング、化学蒸着、物理蒸着、イオン注入、プラズマトリートメント、焼き鈍し、酸化物除去、除害又は他のプラズマ処理のうちの1つであってもよい。ワークピースが、他の環境で、例えば、他の用途について大気圧条件下で、温度制御された表面上で処理されてもよいことが考えられる。
【0098】
任意選択的に、ブロック906において、基板支持アセンブリ内で横方向に分布された個別の空間可変型ヒータに提供される電力は、処理条件又は処理法の変更に応じて変更されてもよい。例えば、1つ以上の空間可変型ヒータに提供される電力は、ヒータ調整コントローラからの指令を利用して変更されてもよい。このように、ヒータ調整コントローラは、別の空間可変型ヒータを循環させ、異なる重なり時間間隔でさらに別の空間可変型ヒータを循環させつつ、同時に1つの空間可変型ヒータへ電力を提供してもよい。
【0099】
上記内容は、本発明の実施態様に向けられたものであるが、本発明の他の及び更なる実施態様が、その基礎的範囲から逸脱することなく創作することができ、その範囲は、以下の特許請求の範囲に基づいて定められる。