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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-07
(45)【発行日】2022-03-15
(54)【発明の名称】監視システムおよび検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/22 20060101AFI20220308BHJP
   G01N 27/48 20060101ALI20220308BHJP
   G08B 23/00 20060101ALI20220308BHJP
   G08B 25/08 20060101ALI20220308BHJP
   G08B 21/12 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
G01N1/22 S
G01N1/22 A
G01N27/48 311
G08B23/00 510D
G08B25/08 A
G08B21/12
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019523939
(86)(22)【出願日】2018-06-06
(86)【国際出願番号】 JP2018021679
(87)【国際公開番号】W WO2018225776
(87)【国際公開日】2018-12-13
【審査請求日】2021-05-12
(31)【優先権主張番号】P 2017114567
(32)【優先日】2017-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】396008347
【氏名又は名称】アライドテレシスホールディングス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504176911
【氏名又は名称】国立大学法人大阪大学
(74)【代理人】
【識別番号】100088214
【弁理士】
【氏名又は名称】生田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100205084
【弁理士】
【氏名又は名称】吉浦 洋一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 紀康
(72)【発明者】
【氏名】青木 実
(72)【発明者】
【氏名】民谷 栄一
【審査官】山口 剛
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-055070(JP,A)
【文献】特開2003-149104(JP,A)
【文献】特開2009-156673(JP,A)
【文献】国際公開第2016/006876(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0182215(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/22
G01V 3/00
G01N 27/48
G08B 21/12
G08B 23/00
G08B 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気中に監視対象物質がないかを監視するための監視システムであって,
前記監視システムは,検出装置と解析装置と異常通知システムとを備えており,
前記検出装置は,
異常検知センサからの出力信号に基づいて空気が異常状態であるかを判定し,
異常状態であることを判定すると,空気を吸入して液化した被検査液を,あらかじめ設置した試薬容器に注入し,
前記試薬容器内の反応薬剤と前記注入した被検査液とを混合させた混合液を生成し,
前記生成した混合液を前記解析装置の電極に投下し,
前記解析装置は,
前記電極に投下された混合液に基づいて前記監視対象物質の有無を判定し,前記監視対象物質があることを判定すると,所定の通知を前記異常通知システムに通知し,
前記異常通知システムは,
前記通知を前記解析装置から受け付けると,所定の通知を行う,
ことを特徴とする監視システム。
【請求項2】
前記異常通知システムは,
所定箇所に設置された撮像装置の画像情報を取得し,撮像装置の識別情報に対応付けて記憶しており,
異常検知センサの識別情報と,その異常検知センサの周囲を撮像する撮像装置の識別情報とを対応付けて記憶しており,
前記通知を前記解析装置から受け付けると,前記通知における異常検知センサの識別情報に基づいて,対応する撮像装置の識別情報を特定し,その撮像装置の画像情報を特定する,
ことを特徴とする請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記異常通知システムは,
前記撮像装置の画像情報に,さらに日時情報を対応付けて記憶しており,
前記通知を前記解析装置から受け付けると,前記通知における異常検知センサの識別情報に基づいて,対応する撮像装置の識別情報を特定し,その撮像装置の画像情報のうち,前記日時情報から所定時間前の画像情報を特定する,
ことを特徴とする請求項2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記検出装置は,
制御装置と,ローラ部と液化用容器と駆動部とを備えた装置ユニットとを備えており,
前記制御装置は,
前記異常検知センサからの出力信号を受け取ると,その出力信号が所定条件を充足しているかに基づいて空気が異常状態であるかを判定し,
異常状態であることを判定すると,液体を貯留する前記液化用容器に空気を吸入させることで,貯留する液体に空気を溶解させて液化させ,
前記液化させた前記被検査液を,前記ローラ部における設置部に設置した試薬容器に注入させ,
前記駆動部の駆動に伴って,前記ローラ部におけるローラを回動させて,前記設置部に設置された前記試薬容器を押圧させることで,前記注入された被検査液と前記反応薬剤とを混合させた混合液を生成し,
前記生成した混合液を前記解析装置の電極に投下する,
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の監視システム。
【請求項5】
前記駆動部のシャフトと,前記ローラ部におけるローラを支持するアームと接合した軸とは,ベルトを介して連動しており,
前記駆動部のシャフトの回転によって,前記ベルトを介して,前記ローラ部の軸を回転させることにより,前記アームを介して前記ローラを前記設置部の傾斜面に沿って回動させて,前記試薬容器を前記傾斜面に押圧する,
ことを特徴とする請求項4に記載の監視システム。
【請求項6】
前記試薬容器には,少なくとも一以上の隔壁が設けられており,
前記試薬容器に注入された被検査液が前記ローラの回動によって押圧されて,前記隔壁が破れることで,被検査液と前記反応薬剤とが混合される,
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の監視システム。
【請求項7】
前記隔壁は,
前記試薬容器の長手方向に対して角度を有して形成されている,
ことを特徴とする請求項6に記載の監視システム。
【請求項8】
空気中に監視対象物質がないかを監視するための監視システムであって,
前記監視システムは,検出装置と解析装置とを備えており,
前記検出装置は,
空気が異常状態であることを判定すると,空気を吸入して液化した被検査液を反応薬剤と混合することで混合液を生成し,
前記解析装置は,
前記生成した混合液に基づいて前記監視対象物質の有無を判定し,前記監視対象物質があることを判定すると,所定の通知を行う,
ことを特徴とする監視システム。
【請求項9】
空気中に監視対象物質がないかを監視するための監視システムで用いる検出装置であって,
前記検出装置は,
制御装置と,ローラ部と液化用容器と駆動部とを備えた装置ユニットとを備えており,
前記制御装置は,
異常検知センサからの出力信号を受け取ると,その出力信号が所定条件を充足しているかに基づいて空気が異常状態であるかを判定し,
異常状態であることを判定すると,液体を貯留する前記液化用容器に空気を吸入させることで,貯留する液体に空気を溶解させて液化させ,
前記液化させた被検査液を,前記液化用容器から前記ローラ部における設置部に設置した試薬容器に注入させ,
前記駆動部の駆動に伴って,前記ローラ部におけるローラを回動させて,前記設置部に設置された前記試薬容器を押圧させることで,前記注入された被検査液と前記反応薬剤とを混合させた混合液を生成し,
前記生成した混合液を所定の電極に投下することで,前記生成した混合液に基づいて監視対象となる監視対象物質の有無を判定する解析装置に解析させる,
ことを特徴とする監視システムで用いる検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は空気中に監視対象物質が存在しないかを監視する監視システムおよび監視システムで用いる検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
世界情勢の混迷化とともに,テロリズムなどが発生する危険性が指摘されている。そしてテロ行為の方法として,化学薬品が散布されるといった可能性が指摘されている。また,テロリズムのほかにも,火災や事故などによって有害物質が空気中に放出され,人体に影響を及ぼすことが考えられる。
【0003】
このようなことから空気中の化学剤を酵素反応により検知する化学剤検知器が,下記非特許文献1に示すように知られている。
【0004】
また上述の化学剤検知器のほか,空気中の成分が水に溶解した液体をピペットなどを用いて適量を摘出し,被検査液と反応する薬剤を混合する方法も知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】帝国繊維株式会社,”化学剤検知器-帝国繊維株式会社 テイセン TEIKOKU SEN-I Co.,Ltd.”,[online],インターネット<URL:http://www.teisen.co.jp/product/613/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1に示す各種の化学剤検知器を用いることで,神経剤,びらん剤,血液剤,窒息剤などの各種の化学剤の有無を検知することは可能となるが,その検知器を現場に持参しなければ調べることができない。その場合,特殊防護服などを装備した専門家が現場に赴かなければならないので,その専門家に対する危険性がある。
【0007】
また、ピペットなどを用いて被検査液と反応する薬剤とを混合する方法の場合,専門家による対応が必要であり,混合する作業を研究室で行う必要があるなど,測定場所が限られる問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで本発明者は上記課題に鑑み,監視システムおよび監視システムで用いる検出装置を発明した。
【0009】
第1の発明は,空気中に監視対象物質がないかを監視するための監視システムであって,前記監視システムは,検出装置と解析装置と異常通知システムとを備えており,前記検出装置は,異常検知センサからの出力信号に基づいて空気が異常状態であるかを判定し,異常状態であることを判定すると,空気を吸入して液化した被検査液を,あらかじめ設置した試薬容器に注入し,前記試薬容器内の反応薬剤と前記注入した被検査液とを混合させた混合液を生成し,前記生成した混合液を前記解析装置の電極に投下し,前記解析装置は,前記電極に投下された混合液に基づいて前記監視対象物質の有無を判定し,前記監視対象物質があることを判定すると,所定の通知を前記異常通知システムに通知し,前記異常通知システムは,前記通知を前記解析装置から受け付けると,所定の通知を行う,監視システムである。
【0010】
本発明によって,異常検知センサを用いて空気が異常状態であると判定した場合には,空気を液化した被検査液を自動的に試薬容器に注入して反応薬剤と混合させて混合液を生成し,それに基づいて,監視対象物質の有無を自動的に判定させ,それを通知することができる。これにより,専門家が現場に赴く必要なく,自動的に監視対象物質となる化学剤,農薬や殺虫剤などの有無を安全に判定することができる。また,検出装置などを設置しておけば足りるので,測定場所も限られることはない。
【0011】
上述の発明において,前記異常通知システムは,所定箇所に設置された撮像装置の画像情報を取得し,撮像装置の識別情報に対応付けて記憶しており,異常検知センサの識別情報と,その異常検知センサの周囲を撮像する撮像装置の識別情報とを対応付けて記憶しており,前記通知を前記解析装置から受け付けると,前記通知における異常検知センサの識別情報に基づいて,対応する撮像装置の識別情報を特定し,その撮像装置の画像情報を特定する,監視システムのように構成することができる。
【0012】
空気中に監視対象物質があることが通知された場合には,その現場周辺を直ちに確認する必要がある。そこで,本発明を用いることで,撮像装置が撮像する画像情報の中から,直ちに現場周辺の画像情報を特定することができ,表示等をすることができる。
【0013】
上述の発明において,前記異常通知システムは,前記撮像装置の画像情報に,さらに日時情報を対応付けて記憶しており,前記通知を前記解析装置から受け付けると,前記通知における異常検知センサの識別情報に基づいて,対応する撮像装置の識別情報を特定し,その撮像装置の画像情報のうち,前記日時情報から所定時間前の画像情報を特定する,監視システムのように構成することができる。
【0014】
本発明のように,撮像装置で撮像する画像情報に日時情報を対応付けておくことによって,監視対象物質があることを通知された場合から所定時間前の現場周辺の画像情報を,容易に特定することができる。これによって,不審人物の発見等を迅速に行うことができる。
【0015】
上述の発明において,前記検出装置は,制御装置と,ローラ部と液化用容器と駆動部とを備えた装置ユニットとを備えており,前記制御装置は,前記異常検知センサからの出力信号を受け取ると,その出力信号が所定条件を充足しているかに基づいて空気が異常状態であるかを判定し,異常状態であることを判定すると,液体を貯留する前記液化用容器に空気を吸入させることで,貯留する液体に空気を溶解させて液化させ,前記液化させた前記被検査液を,前記ローラ部における設置部に設置した試薬容器に注入させ,前記駆動部の駆動に伴って,前記ローラ部におけるローラを回動させて,前記設置部に設置された前記試薬容器を押圧させることで,前記注入された被検査液と前記反応薬剤とを混合させた混合液を生成し,前記生成した混合液を前記解析装置の電極に投下する,監視システムのように構成することができる。
【0016】
本発明の検出装置とすることによって,解析装置で解析するための混合液の採取を自動的に,かつ小型化することが可能となる。
【0017】
上述の発明において,前記駆動部のシャフトと,前記ローラ部におけるローラを支持するアームと接合した軸とは,ベルトを介して連動しており,前記駆動部のシャフトの回転によって,前記ベルトを介して,前記ローラ部の軸を回転させることにより,前記アームを介して前記ローラを前記設置部の傾斜面に沿って回動させて,前記試薬容器を前記傾斜面に押圧する,監視システムのように構成することができる。
【0018】
上述の発明において,前記試薬容器には,少なくとも一以上の隔壁が設けられており,前記試薬容器に注入された被検査液が前記ローラの回動によって押圧されて,前記隔壁が破れることで,被検査液と前記反応薬剤とが混合される,監視システムのように構成することができる。
【0019】
これらの発明のように構成することで,検出装置における装置ユニットに試薬容器を設置し,そこに被検査液を注入させることで,試薬容器ないの反応薬剤と試薬容器とを混合させた混合液を自動的に生成することができる。
【0020】
上述の発明において,前記隔壁は,前記試薬容器の長手方向に対して角度を有して形成されている,監視システムのように構成することができる。
【0021】
試薬容器内において反応薬剤は隔壁によって区切られた空間に貯留されているとよいが,ローラで隔壁を押圧する場合,試薬容器の長手方向に対して垂直に隔壁を設けると,隔壁にかかる力が分散し,隔壁が破れにくくなる。また場合によっては試薬容器の外壁が破損してしまう可能性もある。そこで,本発明のように隔壁を長手方向に対して角度を有して形成することで,隔壁にかかる力を集中させられるので,隔壁を破りやすくすることができる。
【0022】
本発明のように構成しても,請求項1の発明と同様に,監視対象物質の有無を自動的に判定させ,それを通知することができる。すなわち,空気中に監視対象物質がないかを監視するための監視システムであって,前記監視システムは,検出装置と解析装置とを備えており,前記検出装置は,空気が異常状態であることを判定すると,空気を吸入して液化した被検査液を反応薬剤と混合することで混合液を生成し,前記解析装置は,前記生成した混合液に基づいて前記監視対象物質の有無を判定し,前記監視対象物質があることを判定すると,所定の通知を行う,監視システムである。
【0023】
本発明により,専門家が現場に赴く必要なく,自動的に監視対象物質となる化学剤,農薬や殺虫剤などの有無を安全に判定することができる。また,検出装置などを設置しておけば足りるので,測定場所も限られることはない。
【0024】
本発明の監視システムにおいて用いる検出装置として,本発明のような構成を備えるとよい。すなわち,空気中に監視対象物質がないかを監視するための監視システムで用いる検出装置であって,前記検出装置は,制御装置と,ローラ部と液化用容器と駆動部とを備えた装置ユニットとを備えており,前記制御装置は,異常検知センサからの出力信号を受け取ると,その出力信号が所定条件を充足しているかに基づいて空気が異常状態であるかを判定し,異常状態であることを判定すると,液体を貯留する前記液化用容器に空気を吸入させることで,貯留する液体に空気を溶解させて液化させ,前記液化させた被検査液を,前記液化用容器から前記ローラ部における設置部に設置した試薬容器に注入させ,前記駆動部の駆動に伴って,前記ローラ部におけるローラを回動させて,前記設置部に設置された前記試薬容器を押圧させることで,前記注入された被検査液と前記反応薬剤とを混合させた混合液を生成し,前記生成した混合液を所定の電極に投下することで,前記生成した混合液に基づいて監視対象となる監視対象物質の有無を判定する解析装置に解析させる,監視システムで用いる検出装置である。
【発明の効果】
【0025】
本発明によって,専門知識などがない場合であっても,空気が異常状態であると判定した場合には,迅速にそれを検知し,通報をすることができる。また専門家が現場に行くこともなく,自動的に行うことができるので,安全性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の監視システムの全体の外観の一例を模式的に示す図である。
図2】本発明における監視対象物質検出装置の装置ユニットの一例を模式的に示す図である。
図3】本発明の監視システムにおいて用いる試薬容器の一例を模式的に示す図である。
図4】ローラの回動前の状態を示す図である。
図5】ローラが第1の空間の位置で回動する状態を示す図である。
図6】ローラが第1の隔壁の位置で待機する状態を示す図である。
図7】ローラが第2の空間の位置で回動する状態を示す図である。
図8】ローラが第2の隔壁の位置で待機する状態を示す図である。
図9】ローラが第3の空間の位置で回動する状態を示す図である。
図10】ローラが第3の隔壁の位置で回動する状態を示す図である。
図11】ローラが第4の空間の位置で停止する状態を示す図である。
図12】本発明の監視システムにおける処理プロセスの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の監視システム1の全体の外観の一例を図1に示す。本発明の監視システム1は,異常検知センサ2と監視対象物質検出装置3(以下,「検出装置3」という)と解析装置4と異常通知システム5とを備える。
【0028】
異常検知センサ2は,空気の異常を検知するセンサであって,後述する監視対象物質検出装置3と電気的に接続をしている。空気の異常を検知する異常検知センサ2としては,相対値検知ができる異常検知センサ2であるとよい。相対値検知とは,空気の通常状態を基準として,そこからどれだけ異常検知センサ2の抵抗値が変化したかによって,空気の異常を検知する。異常検知センサ2としてはたとえば,フィガロ技研株式会社製の「TGS2603」の半導体センサを用いることができる。当該製品では,感ガス素子としてアルミナ基板上に金属酸化物半導体が形成されており,検知するガスが存在すると異常検知センサ2の電導度が高くなるので,その電導度の変化によって,ガス濃度に対応した出力信号を出力する。なお,異常検知センサ2としては上述の製品のほか,検出装置3を稼働させるか否かの判定に用いる目的を達するための異常検知センサ2であればいかなる異常検知センサ2であってもよい。
【0029】
検出装置3は,異常検知センサ2から出力された出力信号に基づいて,それが所定の閾値を超えている場合に稼働し,空気を吸入して液化した後,液化した被検査液(空気が溶けた純水)を所定の試薬容器6に注入する。そして試薬容器6をローラ312で押圧しながら,被検査液と試薬容器6内の反応薬剤とを混合させ,混合した液体(混合液)を試薬容器6から,後述する解析装置4の電極(印刷電極(カーボン)42)に投下させる。
【0030】
検出装置3は,制御装置3aと装置ユニット3bとを備える。制御装置3aと装置ユニット3bは電気的に接続をしており,制御装置3aにおける制御信号によって装置ユニット3bの各機能が稼働する。制御装置3aは,PLC(programmable logic controller)を用いることができ,装置ユニット3bをあらかじめ定められた制御プログラムにしたがって制御する。
【0031】
なお,検出装置3は異常検知センサ2からの出力信号に基づいて稼働を開始したが,上記に限定されるものではなく,ほかの方法により空気の異常状態を検出し,その稼働を開始してもよい。
【0032】
装置ユニット3bには,ローラ部31と液化用容器32と吸気ポンプ用ピンチバルブ33と注水・排気用ピンチバルブ34と駆動部(モータ35など)とベルト36と吸気ポンプ37とを備えている。
【0033】
ローラ部31は,試薬容器6を設置する設置部311と,試薬容器6を設置部311に押圧するローラ312と,ローラ312を支持して設置部311に沿って回動させるアーム313と,アーム313と接合する軸314とを備える。設置部311の面は略弧状であり,設置部311の傾斜面に沿って試薬容器6が設置される。そして軸314の回転によってアーム313が回動し,ローラ312が設置部311の傾斜面に沿って回動する。また軸314は,ベルト36を介して,装置ユニット3bに取り付けた所定のモータ35のモータシャフトと連動しており,モータ35のモータシャフトが回転することで,ベルト36を介して,軸314が回転する。
【0034】
液化用容器32の内部には空気を溶解するための純水が貯留されている。液化用容器32には,少なくとも3つの管が取り付けられており,第1の管38bは液化用容器32に空気を送り込み,第2の管38cは被検査液をローラ部31に設置された試薬容器6に注入する。第3の管38dは,空気を液化する際の排気を行う。
【0035】
吸気ポンプ37は,好ましくは常に稼働している。吸気ポンプ37の吸気口37bと吸気管38aとは接続しており,吸気ポンプ37の稼働に伴い,吸気管38aを介して異常検知センサ2の付近の空気を吸入する。また,吸気ポンプ37の排気口37aと第1の管38bとは接続しており,吸気ポンプ37で吸気した空気を第1の管38bを介して,液化用容器32に送り込む。なお,異常検知センサ2と吸気管38aとは近傍にあることは好ましいが,それに限定をするものではない。異常検知センサ2の有効範囲内に吸気管38aがあればよい。また,吸気管38aと第1の管38bとは別々の管であってもよいし,一本の管であってもよい。
【0036】
吸気ポンプ用ピンチバルブ33と注水・排気用ピンチバルブ34はそれぞれ管の開閉を行う。吸気ポンプ用ピンチバルブ33は,第1の管38bの開閉を行い,液化用容器32の中に空気を送り込む場合には第1の管38bを開き,それ以外の場合には第1の管38bを閉じる制御をする。注水・排気用ピンチバルブ34は,第2の管38cおよび第3の管38dの開閉を行い,第1の管38bで液化用容器32に空気を送り込んでいる場合に,第3の管38dを開いて液化用容器32から排気を行う。また液化を行う際に,一定のタイミング,たとえば液化が十分に行えた時間を経過した時点で,第3の管38dを閉じる。そして,注水・排気用ピンチバルブ34は,第3の管38dを閉じるとともに,第2の管38cを開いて,液化用容器32から被検査液を試薬容器6に注入する。第2の管38cを開くタイミングと第3の管38dを閉じるタイミングは同時またはほぼ同時であることが好ましい。すなわち,第1の管38bで液化用容器32に空気を送り込むことで液化用容器32に空気が吸入され,液化用容器32に貯留する純水に,吸入された空気が溶解する。一方,液化用容器32に空気が吸入されることで液化用容器32内の圧力が高くなるので,その排気を第3の管38dで行っている。一方,空気が十分に液化できるだけの時間が経過した場合には,第1の管38bによる空気の吸入は継続したまま,第3の管38dを閉じ,第2の管38cを開くことで,液化用容器32に貯留する空気が溶解した被検査液が,第2の管38cを介して液化用容器32から試薬容器6に注入されることとなる。そして注入が終了したタイミングで,第1の管38bを閉じ,空気の送り込みを終了する。なお,本明細書中では,注水・排気用ピンチバルブ34では,第2の管38c,第3の管38dの2つの管の開閉をまとめて制御をする構成を示しているが,第2の管38cについては注水用ピンチバルブ,第3の管38dについては排気用ピンチバルブと異なるピンチバルブで制御をするように構成することもできる。
【0037】
試薬容器6の拡大図を図3に示す。試薬容器6は袋状に形成された外壁61と,外壁61の上方に,第2の管38cと連通して被検査液が注入される注入口62と,被検査液と試薬容器6内の反応薬剤と混合した混合液を排出する排出口63と,排出口63から排出される混合液を貯留する貯留部66とを備えており,試薬容器6の内部は,複数の隔壁64に区切られている。図3では反応薬剤を2種類用いる場合を示しているので,3つの隔壁64(第1の隔壁64a,第2の隔壁64b,第3の隔壁64c)があり,試薬容器6を4つの空間(第1の空間65a,第2の空間65b,第3の空間65c,第4の空間65d)に隔離する。そして第1の隔壁64aと第2の隔壁64bによる第2の空間65bには第1の反応薬剤が貯留しており,第2の隔壁64bと第3の隔壁64cによる第3の空間65cには第2の反応薬剤が貯留している。たとえば神経ガスに対する反応薬剤として,第2の空間65bに第1の反応薬剤として酵素(アセチルコリンエステラーゼ),第3の空間65cに第2の反応薬剤として基質(アセチルチオコリン)が貯留される。これらの反応薬剤を用いた場合には,酵素であるアセチルコリンエステラーゼが化学剤,有機リン系・カルバメート系の農薬や殺虫剤などによって活性が阻害されることを利用して,後述の解析装置4で化学剤などの有無の判定をすることから,サリンやVXガスなどの有機リン系の化学剤,有機リン系・カルバメート系の農薬や殺虫剤などの有無の判定の場合に有効である。
【0038】
試薬容器6はローラ312の設置部311の傾斜面に設置されるが,試薬容器6の長手方向とローラ312の回動方向とが一致すると好ましい。この場合,隔壁64は試薬容器6の長手方向に対して所定の角度で形成される。このように長手方向に対して垂直ではなく,所定の角度で隔壁64が形成されることで,ローラ312が試薬容器6を押圧することで,内部の液体によって隔壁64を破りやすくなる。
【0039】
試薬容器6はポリマーアロイによるフィルムを袋体に形成することで外壁61が形成される。たとえば外壁61の融着にはシーラーで約250度で5秒程度圧着することで形成する。また,隔壁64は外壁61よりも破れやすく形成する必要があることから,シーラーで約250度で1秒程度の圧着とするとよい。すなわち,隔壁64は外壁61よりも弱い強度で形成されていればよい。なお試薬容器6の素材は任意の素材を用いることができ,上記に限定するものではない。
【0040】
解析装置4は,被検査液と試薬容器6内の反応薬剤と混合した混合液が投下される印刷電極42を備え,コンピュータ41を用いて,印刷電極42に投下された混合液を電気的に解析し,監視対象となる化学剤などの有無を判定する。印刷電極42は,試薬容器6の貯留部の内側に設置されており,混合液が浸されるように構成されている。解析装置4としては,有限会社バイオデバイステクノロジー製の小型ポテンショスタット「BDTminiSTAT100」およびその解析プログラムを用いることができる。印刷電極42に投下された混合液による監視対象となる化学剤などの有無の判定方法は,公知の方法,たとえばボルタンメトリーによる電気化学的方法で酵素の活性の阻害度を測定することで実現できる。
【0041】
すなわち,基質をアセチルチオコリン(ATCh),酵素をアセチルコリンエステラーゼ(AChE),監視対象となる化学剤がサリン等の神経ガスであるとすると,混合液中では,基質であるアセチルチオコリン(ATCh)が酵素であるアセチルコリンエステラーゼ(AChE)により代謝され,チオコリン(TCh)を生成する。さらにTChは印刷電極42上(カーボン)で酸化され,ジチオビスコリンが生成される。ここで,混合液中に監視対象となる化学剤が存在すると,酵素(AChE)に結合して基質(ATCh)の代謝を阻害する。この際に,印刷電極42上の酸化反応にともなう印加電圧・検出電流の関係を上述の小型ポテンショスタットおよびその解析プログラムにて解析すること (ボルタンメトリー)で,化学剤の有無を判定することができる。
【0042】
解析装置4で監視対象となる化学剤などの有無を判定すると,その情報を後述する異常通知システム5に送る。すなわち,空気中に特定の化学剤が混入していることの情報と,その異常検知センサ2の識別情報と,日時情報とを異常通知システム5に送る。
【0043】
異常通知システム5は,施設などの所定の箇所に設置された撮像装置51の画像情報(動画像情報,静止画像情報)や,各種異常検知センサ2の情報を取得し,異常があったことを受け付けると,それを所定の画面または担当者に通知をする。また,撮像装置51から受け付けた画像情報は,日時情報,撮像装置51の識別情報に対応付けて,所定の記憶装置で記憶する。また,異常通知システム5は,各種異常検知センサ2の識別情報と,当該異常検知センサ2の周囲を撮像する撮像装置51の識別情報とを対応付けて記憶している。
【0044】
たとえば異常通知システム5は,解析装置4から化学剤などを検出したことの情報とその異常検知センサ2の識別情報とを受け付けると,それを所定の画面またはあらかじめ定められた担当者に電子メールやメッセージによって通知をする。それとともに,解析装置4から受け付けた当該情報における異常検知センサ2の識別情報に基づいて,対応する撮像装置51の識別情報を特定し,当該撮像装置51が撮像した画像情報を記憶装置から抽出し,画面上に表示させる。とくに,異常通知を受け付けた日時情報から所定時間前,たとえば10分前からの画像情報を記憶装置から抽出し,画面上に表示をさせる。これによって,異常が発生する前後の画像情報を容易に確認することが可能となる。
【0045】
つぎに本発明の監視システム1を用いた処理プロセスの一例を図12のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
まず監視システム1の検出装置3において,監視対象とする物質に対応した試薬が入った試薬容器6を設置部311の傾斜面に設置する(S100)。そして検出装置3の第2の管38cを,試薬容器6の注入口62に連通させる。また,試薬容器6の排出口63の先にある貯留部66の内側に解析装置4の印刷電極42を取り付ける。
【0047】
そして監視システム1を稼働する。監視システム1における異常検知センサ2は空気中の状態を検知しており,空気の通常状態を基準として,そこからどれだけ異常検知センサ2の抵抗値が変化したかの出力信号を検出装置3における制御装置3aに送る。そして,制御装置3aは,異常検知センサ2の抵抗値の変化が,所定の閾値を超えたことを判定した場合に,空気の異常が検出されたとして,検出装置3を稼働させる(S110)。
【0048】
すなわち,検出装置3の制御装置3aは,空気の異常を検出したと判定すると,吸気ポンプ用ピンチバルブ33を開放し,吸気ポンプ37を作動させ,吸気管38aが異常検知センサ2の付近の空気を吸入し,吸気口37bを介して吸気ポンプ37に空気を取り込む。そして,吸気ポンプ37の排気口37aに連通する第1の管38bから空気を液化用容器32に送り込み,液化の処理を開始する(S120)。この際に,制御装置3aは,注水・排気用ピンチバルブ34は,第3の管38dの開放を行い,第1の管38bで空気を送り込んでいる場合に,第3の管38dを開いて液化用容器32から排気を行う。
【0049】
そして,空気を十分に液化する時間が経過した後,制御装置3aは,注水・排気用ピンチバルブ34により第3の管38dを閉じるとともに,第2の管38cを開放し,液化用容器32から被検査液を試薬容器6に注入する(S130)。そして一定量の被検査液の注入が行われると,制御装置3aは,吸気ポンプ37を停止させ,吸気ポンプ用ピンチバルブ33により第1の管38bを閉じるとともに,注水・排気用ピンチバルブ34により第2の管38cを閉じる。
【0050】
そして試薬容器6の注入口62から被検査液が試薬容器6に注入されることで,制御装置3aは,ローラ312を用いた被検査液と反応薬剤との混合処理を開始する(S140)。
【0051】
まずローラ312は,試薬容器6の注入口62付近に位置しており(図4),制御装置3aからの混合処理の開始の制御を受け付けることで,ローラ312が試薬容器6の注入口62側から排出口63側に向かって回動を開始する。まず,試薬容器6の注入口62から被検査液が注入されることで,被検査液が第1の空間65aに貯留した後,注入口62付近から,ローラ312が下方に回動を開始し,設置部311の傾斜面の方向に試薬容器を押圧する(図5)。これによって,ローラ312は設置部311の傾斜面に沿って,試薬容器6を押圧しながら,回動を開始する。そして,ローラ312が注入口62の付近から試薬容器6を設置部311の傾斜面に沿って押圧しながら回動することで,第1の空間65aに貯留する被検査液に対して圧力がかかり,その圧力によって第1の隔壁64aが破れる。そして被検査液が第2の空間65bに流入する。
【0052】
第2の空間65bに被検査液が流入することで,被検査液と第2の空間65bに貯留された第1の反応薬剤とが混合する。そして制御装置3aは,被検査液と第1の反応薬剤とを混合するため,所定時間だけ,ローラ312を第1の隔壁64a付近で回動を一時停止させ,待機をさせる(図6)。そして当該所定時間の経過後,制御装置3aは,ローラ312を第2の空間65bの上方から第2の空間65bの下方に向かって回動させることで(図7),この混合した液体に対して圧力がかかり,その圧力によって第2の隔壁64bが破れる。そして,第2の隔壁64bが破れることによって,被検査液と第1の反応薬剤との混合液が第3の空間65cに流入する。
【0053】
第3の空間65cに被検査液と第1の反応薬剤との混合液が流入することで,それらと第3の空間65cに貯留された第2の反応薬剤とが混合する。そして制御装置3aは,被検査液と第1の反応薬剤との混合液と,第2の反応薬剤とを混合するため,所定時間だけ,ローラ312を第2の隔壁64b付近で回動を一時停止させ,待機をさせる(図8)。そして当該所定時間の経過後,制御装置3aは,ローラ312を第3の空間65cの上方から第3の空間65cの下方に向かって回動させることで(図9),これらが混合した液体に対して圧力がかかり,その圧力によって第3の隔壁64cが破れる。そして,制御装置3aは,ローラ312をそのまま第3の隔壁64cの上を回動させる(図10)。第3の隔壁64cが破れることで,被検査液と第1の反応薬剤と第2の反応薬剤との混合液が排出口63から排出され,排出口63の先に取り付けられた貯留部66の内部にある印刷電極42に,混合液が投下される(S150)。そして,制御装置3aはローラ312を所定の停止位置で回動を終了させる(図11)。なお,制御装置3aがローラ312を第1の隔壁64a付近,第2の隔壁64b付近で一時停止させて待機をさせる時間は,反応薬剤の種類によって適宜,時間の設定を変更することが可能である。また,それぞれ一時停止する時間を異ならせてもよい。
【0054】
混合液が印刷電極42に投下されると,解析装置4が印刷電極42に投下された混合液を電気的に解析することで,監視対象となる化学剤の有無を判定する(S160)。すなわち,解析装置4は,混合液中の監視対象物質に対応した量の金属微粒子が作用電極の表面近傍に集められるので,その金属微粒子を電気化学的に酸化した後,酸化した金属を電気化学的に還元する際に生じる電流値を測定し,その電流値に基づいて,監視対象物質の有無や濃度を判定する。
【0055】
その結果,監視対象物質となる化学剤がないと判定した場合には(S170),ローラ312が回動することによって押圧された試薬容器6を交換するため,再度,試薬容器6を設置部311の傾斜面に沿って設置する。一方,監視対象物質となる化学剤があると判定した場合には(S180),解析装置4は,化学剤を検出したことの情報とその異常検知センサ2の識別情報,日時情報とを異常通知システム5に通知する(S180)。
【0056】
異常通知システム5において,解析装置4からS180の通知を受け付けると,化学剤が検出されたことの通知を所定の画面に表示させ,警告表示を行う(S190)。また,所定の担当者に電子メールやメッセージなどによって通知を行う。S190における警告表示の際には,異常通知システム5において,異常検知センサ2の識別情報に対応付けてその所在場所の情報を記憶しておき,警告表示に異常検知センサ2の所在場所の情報を表示させるとよい。たとえば,「正面玄関エリアで化学剤が検知されました」などの警告表示をさせるとよい。
【0057】
また,異常通知システム5は,異常検知センサ2識別情報に対応する撮像装置51の識別情報を特定し,その撮像装置51の識別情報に基づいて,S180の日時情報から所定時間前からの当該撮像装置51が撮像した画像情報を記憶装置から抽出して表示させる。これによって,異常検知センサ2周辺で不審な動きをしている人物がいないか,異常検知センサ2周辺の状況などを迅速に確認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の監視システム1によって,専門知識などがない場合であっても,空気が異常状態であると判定した場合には,迅速にそれを検知し,通報をすることができる。また専門家が現場に行くこともなく,自動的に行うことができるので,安全性を確保できる。
【符号の説明】
【0059】
1:監視システム
2:異常検知センサ
3:検出装置
3a:制御装置
3b:装置ユニット
4:解析装置
5:異常通知システム
6:試薬容器
31:ローラ部
32:液化用容器
33:吸気ポンプ用ピンチバルブ
34:注水・排気用ピンチバルブ
35:モータ
36:ベルト
37:吸気ポンプ
37a:排気口
37b:吸気口
38a:吸気管
38b:第1の管
38c:第2の管
38d:第3の管
41:解析システムのコンピュータ
42:印刷電極
51:撮像装置
61:外壁
62:注入口
63:排出口
64:隔壁
64a~64c:第1の隔壁~第3の隔壁
65a~65d:第1の空間~第4の空間
66:貯留部
311:設置部
312:ローラ
313:アーム
314:軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12