(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】導電層を備える積層体、および、半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20220310BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20220310BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20220310BHJP
B32B 9/00 20060101ALI20220310BHJP
B32B 9/04 20060101ALI20220310BHJP
H01B 5/14 20060101ALI20220310BHJP
C23C 14/06 20060101ALI20220310BHJP
C23C 16/34 20060101ALI20220310BHJP
H01L 33/40 20100101ALI20220310BHJP
【FI】
H01L29/80 H
B32B9/00 A
B32B9/04
H01B5/14 Z
C23C14/06 A
C23C16/34
H01L33/40
(21)【出願番号】P 2018071123
(22)【出願日】2018-04-02
【審査請求日】2020-12-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000002093
【氏名又は名称】住友化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145872
【氏名又は名称】福岡 昌浩
(74)【代理人】
【識別番号】100187632
【氏名又は名称】橘高 英郎
(72)【発明者】
【氏名】堀切 文正
(72)【発明者】
【氏名】吉田 丈洋
(72)【発明者】
【氏名】杉山 睦
(72)【発明者】
【氏名】マロロップ シマヌッランッグ
【審査官】杉山 芳弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/042792(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/778
H01L 29/812
H01L 21/338
H01L 29/43
H01L 29/47
C23C 14/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下地部材と、
前記下地部材上に形成され、1×10
20/cm
3以上のキャリア濃度を有し、アモルファス状のGaNで構成された導電層と、
を有する、導電層を備える積層体。
【請求項2】
前記キャリア濃度は、前記導電層に含まれるn型不純物の濃度よりも高い請求項1に記載の、導電層を備える積層体。
【請求項3】
下地部材と、
前記下地部材上に形成され、1×10
20/cm
3以上のキャリア濃度を有するGaNで構成された導電層と、
を有し、
前記キャリア濃度は、前記導電層に含まれるn型不純物の濃度よりも高い、導電層を備える積層体。
【請求項4】
前記導電層に含まれるn型不純物の濃度は、1×10
19/cm
3以下である請求項1~3にいずれか1項に記載の、導電層を備える積層体。
【請求項5】
前記導電層
に含まれるn型不純物の濃度は、1×10
16
/cm
3
以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の、導電層を備える積層体。
【請求項6】
前記導電層を構成するGaNにおいて、Ga原子数に対するN原子数の比率は、1より小さい請求項1~5のいずれか1項に記載の、導電層を備える積層体。
【請求項7】
前記導電層の厚さは、100nm以下である請求項1~6のいずれか1項に記載の、導電層を備える積層体。
【請求項8】
前記下地部材において、前記導電層と接する表層部分は、Al
xIn
yGa
1-x-yN(0≦x+y≦1)で構成されている請求項1~7のいずれか1項に記載の、導電層を備える積層体。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の、導電層を備える積層体と、
前記導電層上に形成された電極と、
を有する半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電層を備える積層体、半導体装置、および、それらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
窒化ガリウム等のIII族窒化物半導体は、例えば、高周波・高耐圧用途の半導体装置の材料として、また例えば、可視から紫外に亘る波長の光を発光させる用途の半導体装置の材料として、注目されている。III族窒化物半導体を用いた半導体装置として、例えば高電子移動度トランジスタ(HEMT)が提案されている。
【0003】
III族窒化物半導体を用いた半導体装置を作製する際に、III族窒化物半導体で構成された部材上に電極が形成される。電極のコンタクト抵抗を低減させるために、III族窒化物半導体部材と電極との間に、コンタクト層が設けられる。例えばHEMTにおいて、ソース電極の下方およびドレイン電極の下方に、それぞれコンタクト層が設けられる。HEMTのコンタクト層を形成する技術としては、例えば、有機金属気相成長(MOVPE)、分子線エピタキシ(MBE)等により電子供給層上または電子走行層上にn型GaN層を再成長させる技術が知られており(特許文献1参照)、また例えば、電子供給層または電子走行層にn型不純物をイオン注入する技術が知られている(非特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【文献】J. Burm et al., “Ultra-low resistive ohmic contacts on GaN using Si implantation”, Appl. Phys. Lett. 70, p464(1997)
【文献】F. Recht et al., “Nonalloyed Ohmic Contacts in AlGaN/GaN HEMTs by Ion Implantation With Reduced Activation Annealing Temperature”, IEEE Electron Device Letters (Volume: 27, Issue: 4, April 2006)p. 205-207.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のようなコンタクト層形成技術は、再成長工程またはイオン注入工程を必要とするため、煩雑で高コストである。
【0007】
本発明の一目的は、III族窒化物半導体を用いた半導体装置のコンタクト層として適用可能で、容易に形成することができる導電層を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、
下地部材と、
前記下地部材上に形成され、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有し、アモルファス状のGaNで構成された導電層と、
を有する、導電層を備える積層体、
が提供される。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、
下地部材と、
前記下地部材上に形成され、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有するGaNで構成された導電層と、
を有し、
前記キャリア濃度は、前記導電層に含まれるn型不純物の濃度よりも高い、導電層を備える積層体、
が提供される。
【0010】
本発明の第3の態様によれば、
第1の態様または第2の態様の、導電層を備える積層体と、
前記導電層上に形成された電極と、
を有する半導体装置、
が提供される。
【0011】
本発明の第4の態様によれば、
下地部材を用意する工程と、
GaNで構成されたターゲットを用意する工程と、
スパッタリングガスにより前記ターゲットをスパッタリングすることで、前記下地部材上にGaNで構成された導電層を形成する工程と、
を有し、
前記スパッタリングガスにおいて、窒素を含有するガスの含有率は、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有する前記導電層が形成されるように、低く抑えられている、導電層を備える積層体の製造方法、
が提供される。
【0012】
本発明の第5の態様によれば、
第4の態様の、導電層を備える積層体の製造方法と、
前記導電層上に電極を形成する工程と、
を有する、半導体装置の製造方法、
が提供される。
【発明の効果】
【0013】
上述の態様による導電層は、1×1020/cm3以上の高いキャリア濃度を有することで、III族窒化物半導体を用いた半導体装置のコンタクト層として、好ましく用いることができる。このような導電層は、スパッタリングにより容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態による半導体装置の製造方法の概略を示すフローチャートである。
【
図2】実施形態による半導体装置(HEMT)の製造方法を示す概略断面図である。
【
図3】スパッタリング装置の一例を示す概略断面図である。
【
図4】実験例による、キャリア濃度とスパッタリングガス組成との関係を示すグラフである。
【
図5】実験例による、スパッタリングガス組成の異なる試料ごとのX線回折プロファイルである。
【
図6】実験例による、キャリアの移動度とスパッタリングガス組成との関係を示すグラフである。
【
図7】他の実施形態による半導体装置(LED)を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態>
本発明の一実施形態による半導体装置の製造方法について説明する。本実施形態では、製造される半導体装置として、高電子移動度トランジスタ(HEMT)100が例示される(
図2(c)参照)。本実施形態は、特徴的な工程として、窒化ガリウム(GaN)で構成されたターゲット200を用いたスパッタリングにより、1×10
20/cm
3以上のキャリア濃度を有しGaNで構成された導電層50を形成する工程、を有する。当該工程において導電層50が形成される下地部材40は、HEMT100の半製品である。完成されたHEMT100において、導電層50は、ソース電極61のコンタクト層51およびドレイン電極62のコンタクト層52を構成する。以下、詳細を説明する。
【0016】
(1)下地部材の用意
図1は、本製造方法の概略を示すフローチャートである。ステップS1では、下地部材40が用意される。
図2(a)は、下地部材40を示す概略断面図である。下地部材40は、基板10と、電子走行層(バッファ層、チャネル層)20と、電子供給層(バリア層)30と、を有する半導体積層物である。
【0017】
基板10は、例えば炭化シリコン(SiC)基板である。基板10として、より具体的には例えば、ポリタイプ4Hまたはポリタイプ6Hの半絶縁性SiC基板が用いられる。基板10上には、例えば、核生成層(不図示)が設けられている。核生成層は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)を主成分として構成される。
【0018】
電子走行層20は、基板10上に核生成層を介して設けられている。電子走行層20は、III族窒化物半導体からなり、例えば、GaNを主成分として構成されている。電子走行層20の厚さは、例えば、500nm以上2500nm以下である。電子走行層20のうちの核生成層の側に位置する領域は、主に、核生成層と電子供給層30との格子定数差を緩衝する緩衝層として機能する。電子走行層20のうちの電子供給層30側に位置する領域は、HEMT100を駆動させたときに、電子が走行する領域として機能する。
【0019】
電子供給層30は、電子走行層20上に設けられている。電子供給層30は、電子走行層2を構成するIII族窒化物半導体と比べて、広いバンドギャップと小さい格子定数とを有するIII族窒化物半導体からなり、例えば、AlGaNを主成分として構成されている。電子供給層30の厚さは、例えば、5nm以上50nm以下である。電子走行層20上に設けられた電子供給層30の分極作用により、電子走行層20内に2次元電子ガスが生成されるとともに、電子走行層20内に空間的に2次元電子ガスが閉じ込められる。
【0020】
下地部材40は、例えば、有機金属気相成長(MOVPE)により、以下のように作製される。基板10として、ポリタイプ4Hの半絶縁性SiC基板を用意する。基板10上に、III族原料ガスとしてトリメチルアルミニウム(TMA)ガスを供給するとともに、V族原料ガスとしてアンモニア(NH3)ガスを供給することで、AlNからなる核生成層を成長させる。核生成層上に、III族原料ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)ガスを供給するとともに、V族原料ガスとしてNH3ガスを供給することで、単結晶のGaNからなる電子走行層20をエピタキシャル成長させる。電子走行層20上に、III族原料ガスとしてTMGガスおよびTMAガスを供給するとともに、V族原料ガスとしてNH3ガスを供給することで、単結晶のAlGaNからなる電子供給層30をエピタキシャル成長させる。このようにして、下地部材40が作製される。下地部材40は、作製することで用意されてもよいし、外部から入手することで用意されてもよい。
【0021】
(2)GaNターゲットの用意
上述のように、下地部材40上には、GaNで構成されたターゲット(GaNターゲット)200を用いたスパッタリングにより、導電層50が形成される。ステップS2では、ターゲット200を用意する。ターゲット200は、GaNで構成されたターゲットであれば、特に制限されず、例えばGaN微結晶の焼結により形成されたものでもよく、また例えばGaNの成長により一体的に形成されたものでもよい。ターゲット200を一体的に成長させる方法は、特に限定されないが、一例としてハイドライド気相堆積(HVPD)が挙げられる。成長により一体的に形成されたターゲット200は、例えばGaN多結晶で構成されたものでもよく、また例えばGaN単結晶で構成されたものでもよい。ターゲット200の形状、大きさ、厚さ等は、導電層50の成膜に用いるスパッタリング装置300(
図3参照)の仕様等に応じて、適宜選択されてよい。ターゲット200は、作製することで用意されてもよいし、外部から入手することで用意されてもよい。
【0022】
本明細書において「GaNで構成されたターゲット」は、GaNを含むターゲットのことを意味し、何らかの不純物を含むGaNで構成されていてもよい。ターゲット200は、例えばn型不純物を含んでいてよい。ここでn型不純物は、シリコン(Si)または酸素(O)であり、全体的なn型不純物濃度は、Si濃度とO濃度との合計で評価される。例えば2次イオン質量分析(SIMS)に関し、Siの検出下限濃度は1×1015/cm3程度であり、Oの検出下限濃度は1×1016/cm3程度である。本明細書では、ターゲット200を構成するGaN中の全体的なn型不純物濃度が1×1016/cm3以下である場合に「ターゲット200はn型不純物を実質的に含まない」と評価される。なお、導電層50を構成するGaNに含まれるn型不純物も、同様にして評価される。
【0023】
(3)スパッタリングによる導電層の形成
ステップS1での下地部材40の用意、および、ステップS2でのターゲット200の用意の後、ステップS3では、スパッタリングにより導電層50を形成する。なお、ステップS3の前に行われるのであれば、ステップS1およびS2のどちらが前に行われてもよく、ステップS1およびS2が同時に行われてもよい。
【0024】
導電層50の成膜に用いられるスパッタリング装置300と、その動作とについて説明する。
図3は、スパッタリング装置300を示す概略断面図であり、高周波(RF)スパッタリング装置を例示する。スパッタリング装置300は、チャンバ310と、ターゲット保持台320と、下地部材保持台330と、交流電源340と、を有する。ターゲット保持台320と下地部材保持台330とが、チャンバ310内に設けられている。ターゲット保持台320は、ターゲット200を保持し、下地部材保持台330は、下地部材40を保持する。ターゲット200と下地部材40とは、互いに対向した状態で配置される。
【0025】
チャンバ310内に導入されたスパッタリングガス400は、ターゲット200と下地部材40との間に介在する。交流電源340は、ターゲット200と下地部材40との間に交流電圧を印加する。当該交流電圧によりスパッタリングガス400がプラズマ化され、プラズマ化されたスパッタリングガス400によりターゲット200がスパッタされることで、ターゲット200からGaN材料210が飛散する。飛散したGaN材料210が下地部材40上に堆積することで、導電層50が形成される。
【0026】
図2(b)は、導電層50が形成された下地部材40を示す概略断面図である。本実施形態では、HEMT100の、ソース電極61のコンタクト層51およびドレイン電極62のコンタクト層52として、導電層50が形成される。このため、コンタクト層51およびコンタクト層52が形成されるべき領域に開口を有するマスク55が形成された状態の下地部材40に対して、スパッタリング処理を行うとよい。これにより、当該領域上に選択的に、導電層50を形成することができる。
【0027】
スパッタリングにより導電層50を形成する工程は、より具体的には例えば以下のように行われる。コンタクト層51およびコンタクト層52が形成されるべき領域に開口を有するマスク55を、下地部材40の電子供給層30上に形成する。マスク55は、例えばレジストで形成され、また例えば酸化シリコンで形成される。マスク55が形成された状態の下地部材40を、スパッタリング装置300の下地部材保持台330に保持する。また、ターゲット200を、スパッタリング装置300のターゲット保持台320に保持する。
【0028】
下地部材40およびターゲット200が保持された状態で、チャンバ310内にスパッタリングガス400を導入する。そして、所定の温度および圧力において、スパッタリングガス400に交流電圧を印加することで、スパッタリング処理を行う。スパッタリング処理の条件としては、以下が例示される。
成膜温度 :100℃~250℃
成膜圧力 :1Pa~5Pa
スパッタリングガス:アルゴンガス(Arガス)と窒素ガス(N2ガス)との混合ガスであってN2ガスの分圧(N2/(N2+Ar))が2%以下、より好ましくは、Arガス
RFパワー密度:0.37W/cm2~12.3W/cm2(例えば直径4インチのターゲット200に対するRFパワーとして30W~1000W)
【0029】
成膜温度は、100℃以上であることが好ましい。これは、チャンバ310内に残存した水分が導電層50に混入することを抑えるためである。導電層50に水分が混入すると、導電層50の抵抗の低さが損なわれる。チャンバ310が大気開放型である場合、スパッタリング処理の前に、100℃~150℃で2時間程度のベーキング処理を行うことが好ましい。チャンバ310内への水分の混入を防ぐために、チャンバ310は、ロードロック型であることがより好ましい。成膜温度は、250℃以下であることが好ましい。これは、マスク55の材料として、酸化シリコンのような無機材料と比べて耐熱性が低い、レジストの使用を容易にするためである。
【0030】
詳細は後述するように、スパッタリングガス400に含まれる窒素原子(N)を減らすほど、成膜される導電層50のキャリア濃度を高めることができる。コンタクト層51および52として用いられる導電層50のキャリア濃度は、1×1020/cm3以上であることが好ましい。したがって、スパッタリングガス400における、Nを含有するガスの含有率は、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有する導電層50が形成されるように、低く抑えられていることが好ましい。
【0031】
スパッタリングガス400としては、希ガスを含むガスが、好ましく用いられ、希ガスからなるガスが、より好ましく用いられる。スパッタリングガス400に用いられる希ガスとしては、例えばAr、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)等が挙げられる。スパッタリングガス400は、希ガスを含むとともに、少量であれば、Nを含有するガスを含んでもよい。スパッタリングガス400に用いられる、Nを含有するガスとしては、例えばN2ガスが挙げられる。Nを含有するガスを含むスパッタリングガス400として、例えば、希ガスと、Nを含有するガスとからなり、Nを含有するガスの分圧が好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下であるガスを用いることができる。なお、スパッタリングガス400は、成膜される導電層50のキャリア濃度が1×1020/cm3未満に低下しないのであれば、必要に応じて、他のガス、例えば水素ガス等を含んでもよい。
【0032】
このようなスパッタリング処理により、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有し、GaNで構成された導電層50が形成される。本明細書において、導電層50が「GaNで構成されている」とは、導電層50がGaNを含むことを意味し、導電層50が不純物を含まないGaNで構成されている場合に限らず、導電層50が何らかの不純物を含むGaNで構成されている場合も意味する。導電層50を構成するGaNは、例えばn型不純物を含んでいてよい。ターゲット200がn型不純物を含む場合、導電層50は、ターゲット200に起因するn型不純物を含むことになる。導電層50のn型不純物濃度は、ターゲット200のn型不純物濃度以下である。なお、導電層50の抵抗を低く抑えるために、導電層50の厚さは例えば100nm以下であることが好ましい。
【0033】
導電層50は、導電層50に含まれるn型不純物の濃度よりも高いキャリア濃度、例えば、導電層50に含まれるn型不純物の濃度と比べて10倍以上の高いキャリア濃度を有し得る。例えば、導電層50に含まれるn型不純物の濃度が1×1019/cm3以下であっても、また例えば、導電層50がn型不純物を実質的に含まなくても、つまり導電層50に含まれるn型不純物の濃度が1×1016/cm3以下であっても、導電層50は、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有する。この理由は、導電層50の主たるキャリアが、n型不純物に起因して発生するものではなく、導電層50を構成するGaN自体の性質に起因して発生するものだからである。
【0034】
本実施形態によるスパッタリング処理では、Nを含有するガスの含有率が低く抑えられたスパッタリングガス400によりターゲット200をスパッタリングすることで、導電層50を構成するGaNに、N欠損を発生させる。つまり、導電層50を構成するGaNにおいて、Ga原子数に対するN原子数の比率を、1より小さくする。これにより、導電層50における主たるキャリアとして、N欠損に起因するn型キャリアを発生させることができ、1×1020/cm3以上の高いキャリア濃度を実現することができる。
【0035】
導電層50が形成された下地部材40を、スパッタリング装置300から搬出した後、マスク55とともに、マスク55上に形成された不要部の導電層50も除去するリフトオフ処理により、マスク55の開口内のみに、つまり、コンタクト層51およびコンタクト層52が形成されるべき領域のみに、導電層50を残す。
【0036】
(4)導電層上への電極の形成、および、HEMTを完成させるためのその他の処理
ステップS3でのスパッタリングによる導電層50の形成の後、ステップS4では、導電層50上への電極の形成、および、HEMT100を完成させるためのその他の処理が行われる。
図2(c)は、完成したHEMT100を示す概略断面図である。
【0037】
導電層50上の電極として、具体的には、ソース電極61およびドレイン電極62が形成される。ソース電極61は、電子供給層30上に、ソース電極61のコンタクト層51となる導電層50を介して形成される。ドレイン電極62は、電子供給層30上に、ドレイン電極62のコンタクト層52となる導電層50を介して形成される。一方、ゲート電極63は、電子供給層30上に、導電層50を介さずに形成される。
【0038】
ソース電極61、ドレイン電極62およびゲート電極63は、HEMTのソース電極、ドレイン電極およびゲート電極を形成する公知の技術を適宜用いることで、形成される。ソース電極61、ドレイン電極62およびゲート電極63として、例えば、チタン(Ti)/アルミニウム(Al)電極が形成される。
【0039】
ソース電極61、ドレイン電極62およびゲート電極63の形成後、ソース電極61、ドレイン電極62およびゲート電極63を覆って電子供給層30上に、保護膜70が形成される。保護膜70は、ソース電極61、ドレイン電極62およびゲート電極63のそれぞれの上面に開口を有し、これらの電極61~63のそれぞれに外部配線が接続できるように構成される。保護膜70は、HEMTの保護膜を形成する公知の技術を適宜用いることで、形成される。保護膜70として、例えば、窒化シリコン膜が形成される。なお、ステップS4は、HEMT100を完成させるために行われるさらに他の処理、例えば、素子分離のための窒素イオン注入処理等を含んでもよい。以上のようにして、HEMT100が製造される。HEMT100は、導電層50を備える積層体の一例であり、導電層50を備える積層体を有する半導体装置の一例である。
【0040】
(5)本実施形態により得られる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果が得られる。
【0041】
(a)上述のようなスパッタリング処理により、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有する導電層50を形成することができる。導電層50は、GaNで構成されたターゲット200を用いたスパッタリングにより、簡便に形成することができる。導電層50は、1×1020/cm3以上の高いキャリア濃度を有することで、例えばHEMT100の電子供給層30とソース電極61との間に介在するコンタクト層51として、また例えばHEMT100の電子供給層30とドレイン電極62との間に介在するコンタクト層52として、好ましく用いることができる。
【0042】
HEMTのコンタクト層を形成する技術としては、例えば、MOVPE、分子線エピタキシ(MBE)等により電子供給層上または電子走行層上にn型GaN層を再成長させる技術が知られており、また例えば、電子供給層または電子走行層にn型不純物をイオン注入する技術が知られている。これらの技術は、再成長工程またはイオン注入工程を必要とするため、煩雑で高コストである。これに対し、本実施形態によれば、HEMT100のコンタクト層51および52を、スパッタリングにより、簡便に低コストで形成することができる。なお、スパッタリングは、大面積の部材に対する処理への適用も容易である。
【0043】
(b)導電層50のキャリア濃度は、導電層50に含まれるn型不純物の濃度よりも高くすることができる。このため、導電層50にn型不純物を添加しなくてよい。つまり、n型不純物を添加したターゲット200を用意しなくてよい。なお、ターゲット200に、n型(またはp型)の不純物が添加されていてもよい。
【0044】
(c)導電層50を作製するスパッタリング処理は、Nを含有するガスの含有率を低く抑えたスパッタリングガス400を用いて行うことができる。スパッタリングガス400としては、例えば、Arガスを用いることができ、また例えば、ArガスとN2ガスとの混合ガスであってN2ガスの分圧が好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下であるガスを用いることができる。スパッタリングガス400として特殊なガスを用いなくてもよいため、導電層50を容易に作製することができる。
【0045】
<他の実施形態>
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行ってもよい。また、種々の実施形態や変形例は、適宜組み合わせてよい。
【0046】
上述の実施形態では、コンタクト層51およびコンタクト層52が形成されるべき領域に開口を有するマスク55を用いて、下地部材40の当該領域上に選択的に導電層50を形成する態様を例示した(
図2(b)参照)。その他の方法として、マスク55を用いず下地部材40の全面上に導電層50を形成した後、コンタクト層51およびコンタクト層52となる領域以外の導電層50をエッチングにより除去するパターニングを行うことで、当該領域上に導電層50を残してもよい。なお、必要に応じ、下地部材40の全面上に導電層50が形成された部材を半製品として用意しておき、当該部材に対して導電層50のパターニング以後の処理を行うことで、HEMT100を作製するようにしてもよい。
【0047】
上述の実施形態では、スパッタリングにより形成された導電層50をソース電極61、ドレイン電極62のコンタクト層51、52として適用するHEMT100として
図2(c)のような構造を例示したが、スパッタリングにより形成された導電層50は、公知の他の構造のHEMT100におけるコンタクト層51、52として適用してもよい。つまり、公知の他の構造のHEMT100においても、ソース電極61、ドレイン電極62の下に配置されるコンタクト層51、52として、スパッタリングによる導電層50を用いてよい。
【0048】
上述の実施形態では、スパッタリングにより形成された導電層50をコンタクト層51、52として適用する半導体装置として、HEMT100を例示した。スパッタリングにより形成された導電層50は、HEMT100のコンタクト層51、52に限定されず、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ等の他の半導体装置の電極構造におけるコンタクト層として用いられてもよい。
【0049】
図7は、他の実施形態の一例としてLED500を模式的に示す断面図である。LED500は、n型GaN基板510、n型GaN層520、p型GaN層530、p側電極540、n側コンタクト層550およびn側電極560を有する。なお、n型GaN層520とp型GaN層530との間に量子井戸構造の発光層を設けてもよい。n側コンタクト層550は、上述のようなスパッタリングにより形成された導電層として構成されている。
【0050】
図7は、n側電極560が、p型GaN層530と反対側に配置され、n型GaN基板510の下面上にn側コンタクト層550を介して配置されている素子構造を例示する。これに限らず、n側電極560が、p型GaN層530と同じ側に配置された素子構造を採用してもよい。つまり、p型GaN層530の一部を除去することで露出させたn型GaN層520の上面上に、n側電極560がn側コンタクト層550を介して配置された素子構造を採用してもよい。
【0051】
上述の実施形態では、導電層50と接する下地部材40の表層部分(電子供給層30)の材料として、AlGaNを例示した。導電層50と接する下地部材40の表層部分の材料は、AlGaNに限定されず、AlxInyGa1-x-yN(0≦x+y≦1)で示されるIII族窒化物半導体を好ましく用いることができる。
【0052】
上述の実施形態では、導電層50の形成に用いられるスパッタリング方法としてRFスパッタリングを例示したが(
図3参照)、導電層50の形成には、様々なスパッタリング方法を用いることができる。例えば、直流(DC)スパッタリングを用いてもよい。また例えば、RFスパッタリング、DCスパッタリングのどちらについても、マグネトロンを用いてもよい。また例えば、イオンビームスパッタリングを用いてもよい。さらに、スパッタリングに限定されず、他の物理堆積法、例えばパルスレーザ堆積(PLD)を用いてもよい。
【0053】
<実験例>
次に、GaNターゲットを用いたスパッタリングによりGaN層を形成した実験について説明する。本実験は、以下のような条件で行った。ターゲットとしては、HVPDによる成長で一体的に形成された多結晶GaN基板を用いた。このターゲットは、1×1018/cm3程度のSi濃度を有し、1×1019/cm3程度のO濃度を有し、全体としては1×1019/cm3程度のn型不純物濃度を有するものであった。また、このターゲットの直径は4インチ(10.16cm)であった。このターゲットを用い、RFスパッタリングにより、下地基板上にGaN層を形成した。下地基板としては、ガラス基板を用いた。
【0054】
成膜温度は200℃とし、成膜圧力は2.4Paとし、RFパワーは50W~80Wとした。スパッタリングガスの組成を変化させることで、形成されるGaN層の特性がどのように変わるか調べた。スパッタリングガスとしてはArガスおよびN2ガスを用い、N2ガスの分圧(N2/(N2+Ar))を0%から増加させることで、スパッタリングガスの組成を変化させた。Arは、希ガスの一例であり、N2ガスは、窒素を含有するガスの一例である。
【0055】
図4は、キャリア濃度とスパッタリングガス組成との関係を示すグラフである。キャリア濃度は、ホール測定で得られたn型キャリアの濃度である。横軸は、N
2ガスの分圧(N
2/(N
2+Ar))を%単位で示し、縦軸は、キャリア濃度を対数表示のcm
-3単位で示す。
【0056】
対数表示のキャリア濃度は、N2ガスの分圧に対し直線的に変化している。キャリア濃度は、N2ガスの分圧が低いほど高く、N2ガスの分圧が0%の場合、つまりスパッタリングガスがArガスからなる場合に最大である。N2ガスの分圧を0%とすることで、1×1021/cm3程度の非常に高いキャリア濃度が得られる。また、N2ガスの分圧を好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下とすることで、1×1020/cm3以上の高いキャリア濃度が得られる。このように、Nを含有するガスの含有率を低く抑えたスパッタリングガスを用いることで、1×1020/cm3以上の高いキャリア濃度を有しコンタクト層等の導電層として好適なGaN層を形成できることがわかった。
【0057】
ターゲットのn型不純物濃度は1×10
19/cm
3程度であるため、形成されたGaN層のn型不純物濃度は、高々1×10
19/cm
3程度である。しかし、
図4に示す結果からわかるように、N
2ガスの分圧を低く抑えることで、GaN層に含まれるn型不純物の濃度よりも高いキャリア濃度を得ることができる。スパッタリングガスにおける、Nを含有するガスの含有率が低いことで、形成されたGaN層にN欠損に起因するn型キャリアが発生し、N欠損に起因するn型キャリアによって、このような高いキャリア濃度が実現されている、と推測される。例えばN
2ガス分圧0%でのキャリア濃度1×10
21/cm
3程度と比べて、n型不純物濃度は高々1×10
19/cm
3程度あるため、n型不純物に起因するキャリアは、全体的なキャリア濃度に対してほとんど寄与しない。なお、この結果より、形成されたGaN層がn型不純物を実質的に含まなくても、上述のような高いキャリア濃度を得ることができると考えられる。
【0058】
図5は、スパッタリングガス組成の異なる試料ごとのX線回折プロファイルを示す。N
2ガスの分圧が0%の試料の結果と10%の試料の結果とを示す。横軸は、2θを度単位で示し、縦軸は、強度を任意単位で示す。N
2ガス分圧10%の試料では、比較的強いピークとして(10-10)面のピークおよび(10-11)面のピークが観察され、比較的弱いピークとして(0002)面のピークおよび(11-20)面のピークが観察される。つまり、N
2ガス分圧10%の条件で形成されたGaNは、ある程度の結晶性を示す。これに対し、N
2ガス分圧0%の試料では、GaNの結晶面に対応するピークは観察されない。つまり、N
2ガス分圧0%の条件で形成されたGaNは、結晶性を示さず、アモルファス状である。
【0059】
このように、N2ガス分圧が0%であるときアモルファス状のGaN層が形成されることがわかった。このため、N2ガス分圧が2%以下あるいは1%以下の低い条件において、同様にアモルファス状のGaN層が形成されるのではないかと推測される。なお、1×1020/cm3以上の高いキャリア濃度が得られるのであれば、形成されたGaN層は、アモルファス状であることが必須ではなく、何らかの結晶性を有してもよい。つまり、上述の(10-10)面等のいずれかの面に対応するX線回折ピークを示してもよい。ただし、アモルファス状であっても、または何らかの結晶性を有しても、形成されたGaN層が示す1×1020/cm3以上の高いキャリア濃度は、当該GaN層に含まれるn型不純物の濃度よりも高い。
【0060】
図6は、キャリアの移動度とスパッタリングガス組成との関係を示すグラフである。キャリアの移動度は、ホール測定で得られたn型キャリアの移動度である。横軸は、N
2ガスの分圧(N
2/(N
2+Ar))を%単位で示し、縦軸は、キャリアの移動度を対数表示のcm
2/(V・s)単位で示す。
【0061】
1×1020/cm3以上の高いキャリア濃度が得られるスパッタリングガス組成、つまりN2ガス分圧が例えば2%以下の範囲では、移動度が0.1cm2/(V・s)以下の低さを示す。一方、導電層として用いられるGaN層の抵抗は、例えば1×10-8Ω/cm2以下であることが好ましい。これらより、導電層として用いられるGaN層の厚さは、過度に厚くないことが好ましく、例えば100nm以下であることが好ましい。なお、導電層として用いられるGaN層の厚さの下限は、特に限定されず、成膜でき導電層として機能する厚さであればよい。
【0062】
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
【0063】
(付記1)
下地部材と、
前記下地部材上に形成され、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有し、アモルファス状のGaNで構成された導電層と、
を有する、導電層を備える積層体。
【0064】
(付記2)
前記キャリア濃度は、前記導電層に含まれるn型不純物の濃度よりも高い付記1に記載の、導電層を備える積層体。
【0065】
(付記3)
下地部材と、
前記下地部材上に形成され、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有するGaNで構成された導電層と、
を有し、
前記キャリア濃度は、前記導電層に含まれるn型不純物の濃度よりも高い、導電層を備える積層体。
【0066】
(付記4)
前記導電層は、アモルファス状のGaNで構成されている付記3に記載の、導電層を備える積層体。
【0067】
(付記5)
前記キャリア濃度は、前記導電層に含まれるn型不純物の濃度と比べて10倍以上高い付記1~4にいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体。
【0068】
(付記6)
前記導電層に含まれるn型不純物の濃度は、1×1019/cm3以下である付記1~5にいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体。
【0069】
(付記7)
前記導電層は、n型不純物を実質的に含まない付記1~6のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体。
【0070】
(付記8)
前記導電層を構成するGaNにおいて、Ga原子数に対するN原子数の比率は、1より小さい付記1~7のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体。
【0071】
(付記9)
前記導電層を構成するGaNの移動度は、0.1cm2/(V・s)以下である付記1~8のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体。
【0072】
(付記10)
前記導電層の厚さは、100nm以下である付記1~9のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体。
【0073】
(付記11)
前記下地部材において、前記導電層と接する表層部分は、AlxInyGa1-x-yN(0≦x+y≦1で構成されている付記1~10のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体。
【0074】
(付記12)
付記1~11のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体と、
前記導電層上に形成された電極と、
を有する半導体装置。
【0075】
(付記13)
HEMTであって、
前記電極はソース電極またはドレイン電極である付記12に記載の半導体装置。
【0076】
(付記14)
下地部材を用意する工程と、
GaNで構成されたターゲットを用意する工程と、
スパッタリングガスにより前記ターゲットをスパッタリングすることで、前記下地部材上にGaNで構成された導電層を形成する工程と、
を有し、
前記スパッタリングガスにおいて、窒素を含有するガスの含有率は、1×1020/cm3以上のキャリア濃度を有する前記導電層が形成されるように、低く抑えられている、導電層を備える積層体の製造方法。
【0077】
(付記15)
前記スパッタリングガスは、希ガスからなるガスであるか、または、希ガスと窒素を含有するガスとからなり窒素を含有するガスの分圧が好ましくは2%以下、より好ましくは1%以下であるガスである付記14に記載の、導電層を備える積層体の製造方法。
【0078】
(付記16)
前記導電層を形成する際の成膜温度は、100℃以上250℃以下の範囲の温度である付記14または15に記載の、導電層を備える積層体の製造方法。
【0079】
(付記17)
前記導電層は、アモルファス状のGaNで構成されている付記14~16のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体の製造方法。
【0080】
(付記18)
前記キャリア濃度は、前記導電層に含まれるn型不純物の濃度よりも高い付記14~17のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体の製造方法。
【0081】
(付記19)
付記14~18のいずれか1つに記載の、導電層を備える積層体の製造方法と、
前記導電層上に電極を形成する工程と、
を有する、半導体装置の製造方法。
【0082】
(付記20)
HEMTの製造方法であって、
前記電極はソース電極またはドレイン電極である付記19に記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0083】
10 基板
20 電子走行層
30 電子供給層
40 下地部材
50 導電層
51、52 コンタクト層
55 マスク
61 ソース電極
62 ドレイン電極
63 ゲート電極
70 保護膜
100 HEMT
200 GaNターゲット
300 スパッタリング装置