(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-10
(45)【発行日】2022-03-18
(54)【発明の名称】バリアフィルム含有フォーマット、及び3D TSVパッケージのためのプレアプライアンダーフィルフィルムのためのその使用
(51)【国際特許分類】
H01L 23/29 20060101AFI20220311BHJP
H01L 23/31 20060101ALI20220311BHJP
H01L 21/60 20060101ALI20220311BHJP
B32B 27/08 20060101ALI20220311BHJP
C08J 7/04 20200101ALI20220311BHJP
【FI】
H01L23/30 R
H01L21/60 311Z
B32B27/08
C08J7/04 A CEQ
C08J7/04 CEZ
(21)【出願番号】P 2018504179
(86)(22)【出願日】2016-07-20
(86)【国際出願番号】 US2016043042
(87)【国際公開番号】W WO2017019392
(87)【国際公開日】2017-02-02
【審査請求日】2019-07-19
(32)【優先日】2015-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514056229
【氏名又は名称】ヘンケル アイピー アンド ホールディング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(73)【特許権者】
【識別番号】391008825
【氏名又は名称】ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン
【氏名又は名称原語表記】Henkel AG & Co. KGaA
【住所又は居所原語表記】Henkelstrasse 67,D-40589 Duesseldorf,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】バイ、 ジエ
(72)【発明者】
【氏名】堀口 有亮
(72)【発明者】
【氏名】チャウ、 ハン
(72)【発明者】
【氏名】高野 礼
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-135400(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0136275(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第101752217(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0279491(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0119725(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0064851(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0027013(KR,A)
【文献】特開2015-079943(JP,A)
【文献】特開2011-140617(JP,A)
【文献】特開2013-155295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/29
H01L 21/60
B32B 27/08
C08J 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンダーフィルフィルム含有アセンブリであって、前記アセンブリは:
アンダーフィルフィルム層を
コーティング剥離ライナーと、
バリアフィルムと
の間に含
み、
バリアフィルムの露出側に感圧接着剤テープの層をさらに含む、アセンブリ。
【請求項2】
アンダーフィルフィルムが熱硬化性樹脂である、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記熱硬化性樹脂が、エポキシ系樹脂、マレイミド系樹脂、ナジイミド系樹脂、イタコンアミド系樹脂、アクリレート系樹脂、シアネートエステル系樹脂、シリコーン、オキセタン、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、尿素-ホルムアルデヒド系樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド系樹脂、及びこれらのいずれか2種以上の混合物から選択される、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
アンダーフィルフィルム層が、約5μmから約200μmまでの範囲の厚さを有する、請求項
1~3のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項5】
コーティング剥離ライナーが、アンダーフィルフィルム層との化学的相互作用を実質的に起こさない、請求項
1~4のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項6】
コーティング剥離ライナーが、アンダーフィルフィルム表面が付着するのを防止する、紙又はプラスチック系フィルムシートである、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
コーティング剥離ライナーがプラスチック系である、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
コーティング剥離ライナーが、PET、ポリオレフィン、又はシリコーンから選択される、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
バリアフィルムが、その表面内外への化学物質の移動に対して実質的に不浸透性である、請求項
1~8のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記バリアフィルムが、ポリエチレンテレフタレート、フルオロポリオレフィン、ペルフルオロポリオレフィン、又はシリコーンの層から選択される、請求項
1~9のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
フルオロポリオレフィンが、ETFE(エチレンとテトラフルオロエチレンとのコポリマー)、ペルフルオロアルコキシ、PCTFE(ポリクロロテフロン)フィルム、FEP(フッ素化エチレンプロピレンコポリマー)、又はPVDF(ポリビニリデンジフルオライド)から選択される、請求項10に記載のアセンブリ。
【請求項12】
バリアフィルムが、約1nmから約200μmまでの範囲の厚さを有する、請求項
1~11のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
感圧接着剤がエラストマー性アクリル系樹脂である、請求
項1~12のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載のアセンブリであって、
前記アンダーフィルフィルム層が、樹脂、ハードナー、及びフィラーを含み、
前記コーティング剥離ライナーが、PETを含み、
前記バリアフィルムが、フルオロポリオレフィンを含み、かつ
アンダーフィルフィルムが、バリアフィルムとの相互作用を実質的に起こさ
ない、アセンブリ。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載のアセンブリであって、
前記アンダーフィルフィルム層が、樹脂、ハードナー、及びフィラーを含み、
前記コーティング剥離ライナーが、PETを含み、
前記バリアフィルムが、フルオロポリオレフィンを含み、かつ
バリアフィルムの露出側の前記感圧接着剤テープが、アクリルポリマー、ゴム、エチレン-酢酸ビニル、ニトリル、又はスチレンブロックコポリマーをベースとするエラストマーを含み、
アンダーフィルフィルムが、バリアフィルムとの相互作用を実質的に起こさ
ない、アセンブリ。
【請求項16】
樹脂、ハードナー、及びフィラーを含むアンダーフィルフィルム層、
ポリエチレンテレフタレート(PET)コーティング剥離ライナー、及び
フルオロ-ポリマーバッキング層上にPSAの層を含む、感圧接着剤(PSA)テープ
を含み、
アンダーフィルフィルムは、バッキング層との相互作用を実質的に起こさ
ない、アセンブリ。
【請求項17】
コーティング剥離ライナーによって支持されたアンダーフィルフィルム層の貯蔵寿命を延ばす方法であって、前記方法は、前記アンダーフィルフィルム層の露出側にバリアフィルムを適
用し、バリアフィルムの露出側に感圧接着剤テープの層をさらに適用することを含む、方法。
【請求項18】
アンダーフィルフィルム層が熱硬化性樹脂である、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
バリアフィルムが、その表面内外への化学物質の移動に対して実質的に不浸透性である、請求
項17または18に記載の方法。
【請求項20】
コーティング剥離ライナーによって支持されたアンダーフィルフィルム層の可使時間を延ばす方法であって、前記方法は、前記アンダーフィルフィルム層の露出側にバリアフィルムを適
用し、バリアフィルムの露出側に感圧接着剤テープの層をさらに適用することを含む、方法。
【請求項21】
アンダーフィルフィルム層が熱硬化性樹脂である、請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
バリアフィルムが、その表面内外への化学物質の移動に対して実質的に不浸透性である、請求
項20または21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンダーフィルフィルムの可使時間を延ばす安定化アンダーフィルフィルム含有アセンブリに関する。本発明はまた、アンダーフィルフィルムの貯蔵寿命(shelf life)を延ばす安定化アンダーフィルフィルム含有アセンブリに関する。別の態様では、本発明は、アンダーフィルフィルムの可使時間を延ばすための方法に関する。さらに別の態様では、本発明はまた、アンダーフィルフィルムの貯蔵寿命を延ばすための方法に関する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明によれば、アンダーフィルフィルムの可使時間を延ばす安定化アンダーフィルフィルム含有アセンブリが提供される。本発明の特定の態様によれば、アンダーフィルフィルムの貯蔵寿命を延ばす安定化アンダーフィルフィルム含有アセンブリも提供される。
【0003】
本発明の特定の態様では、アンダーフィルフィルムの可使時間を延ばすための方法も提供される。本発明のさらなる態様では、アンダーフィルフィルムの貯蔵寿命を延ばすための方法も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、アンダーフィルフィルム層をコーティング剥離ライナーと感圧接着剤(PSA)テープとの間に含む、アンダーフィルフィルムアセンブリのための従来技術のフォーマットを示す。
【
図2】
図2は、アンダーフィルフィルム層をコーティング剥離ライナーとバリアフィルムとの間に含む、本発明に係る例示的なアンダーフィルフィルムアセンブリを示し、ここで、感圧接着剤(PSA)テープはバリアフィルムの露出側に適用される。
【
図3】
図3は、アンダーフィルフィルム層をコーティング剥離ライナーとポリオレフィンフィルムとの間に含む、本発明に係る別の例示的なアンダーフィルフィルムアセンブリを示す。
【
図4】
図4は、アンダーフィルフィルム層をコーティング剥離ライナーとバリアフィルムとの間に含む、本発明に係るさらに別の例示的なアンダーフィルフィルムアセンブリを示す。
【
図5】
図5は、アンダーフィルフィルムをコーティング剥離ライナーと感圧テープとの間に含む、本発明に係る別の例示的なアンダーフィルフィルムアセンブリを示し、ここで、PSAテープは、一方の層がPSA層であり、もう一方の層がポリオレフィンバッキングテープである2層から構成されている。
【
図6】
図6は、アンダーフィルフィルムをコーティング剥離ライナーと感圧テープとの間に含む、本発明に係るさらに別の例示的なアンダーフィルフィルムアセンブリを示し、ここで、PSAテープは、一方の層がPSA層であり、もう一方の層がフルオロ-ポリマーである2層から構成されている。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明によれば、アンダーフィルフィルム含有アセンブリであって、前記アセンブリは:
アンダーフィルフィルム層を、
コーティング剥離ライナーと、
バリアフィルムと
の間に含む、アセンブリが提供される。
【0006】
本発明に従って、多種多様なアンダーフィルフィルムの使用が企図される。いくつかの実施形態では、アンダーフィルフィルムは熱硬化性樹脂を含む。例示的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、マレイミド系樹脂、ナジイミド系樹脂、イタコンアミド系樹脂、アクリレート系樹脂、シアネートエステル系樹脂、シリコーン、オキセタン、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、尿素-ホルムアルデヒド系樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド系樹脂等、及びこれらのいずれか2種以上の混合物が挙げられる。
【0007】
エポキシ
本明細書において、多種多様なエポキシ官能化樹脂の使用が企図され、例えば、ビスフェノールAをベースとする液状エポキシ樹脂、ビスフェノールAをベースとする固形状エポキシ樹脂、ビスフェノールFをベースとする液状エポキシ樹脂(例えば、Epiclon EXA-835LV)、フェノール-ノボラック樹脂をベースとする多官能性エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(例えば、Epiclon HP-7200L)、ナフタレン型エポキシ樹脂等、及びそれらのいずれか2種以上の混合物である。
【0008】
本明細書において使用が企図される例示的なエポキシ官能化樹脂としては、脂環式アルコールのジエポキシド、水素化ビスフェノールA(Epalloy 5000として市販されている)、ヘキサヒドロフタル酸無水物の二官能性脂環式グリシジルエステル(Epalloy 5200として市販されている)、Epiclon EXA-835LV、Epiclon HP-7200L等、並びにそれらのいずれか2種以上の混合物が挙げられる。
【0009】
特定の実施形態では、エポキシ成分は、2種以上の異なるビスフェノール系エポキシの組み合わせを含んでもよい。これらのビスフェノール系エポキシは、ビスフェノールA、ビスフェノールF、若しくはビスフェノールSエポキシ、又はそれらの組み合わせから選択してもよい。加えて、同じタイプの樹脂(例えば、A、F、又はS)内の2種以上の異なるビスフェノールエポキシを使用してもよい。
【0010】
本明細書において使用が企図されるビスフェノールエポキシの市販の例としては、ビスフェノールF型エポキシ(例えば、日本化薬(Nippon Kayaku)、日本からのRE-404-S、並びに大日本インキ化学工業(Dai Nippon Ink & Chemicals, Inc.)からのEPICLON 830(RE1801)、830S(RE1815)、830A(RE1826)、及び830W、並びにResolutionからのRSL 1738及びYL-983U)、並びにビスフェノールA型エポキシ(例えば、ResolutionからのYL-979及び980)が挙げられる。
【0011】
Dai Nipponから市販されている上記のビスフェノールエポキシは、ビスフェノールAエポキシをベースとする従来のエポキシよりもはるかに低い粘度を有する液体非希釈型エピクロロヒドリン-ビスフェノールFエポキシとして推奨されており、かつ、液体ビスフェノールAエポキシと類似した物性を有する。ビスフェノールFエポキシは、ビスフェノールAエポキシよりも低い粘度を有するが、その他の点ではこの2つの型のエポキシは同じであり、より粘度の低い、ひいては高流速のアンダーフィルシーラント材料を提供する。これら4つのビスフェノールFエポキシのEEWは、165~180である。25℃における粘度は、3,000~4,500cps(その粘度上限が4,000cpsであるRE1801を除く)である。加水分解性塩素含量は、RE1815及び830Wについては200ppm、そしてRE1826については100ppmと報告されている。
【0012】
Resolutionから市販されている上記のビスフェノールエポキシは、低塩素含量液体エポキシとして推奨されている。ビスフェノールAエポキシは、180~195のEEW(g/eq)、及び25℃で100~250cpsの粘度を有する。YL-979の全塩素含量は、500~700ppm、そしてYL-980の全塩素含量は、100~300ppmと報告されている。ビスフェノールFエポキシは、165~180のEEW(g/eq)、及び25℃で30~60の粘度を有する。RSL-1738の全塩素含量は、500~700ppm、そしてYL-983Uの全塩素含量は、150~350ppmと報告されている。
【0013】
ビスフェノールエポキシに加えて、本発明の配合物のエポキシ成分として、他のエポキシ化合物の使用が企図される。例えば、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカーボネートのような脂環式エポキシを使用することができる。また、得られる樹脂材料の粘度を調整するため及び/又はTgを下げるために、単官能性、二官能性、又は多官能性反応剤希釈剤を使用してもよい。例示的な反応性希釈剤としては、ブチルグリシジルエーテル、クレシルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、又はポリプロピレングリコールグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0014】
本明細書における使用に好適なエポキシとしては、フェノール化合物のポリグリシジル誘導体、例えば、商品名EPONで市販されているもの、例えば、ResolutionからのEPON 828、EPON 1001、EPON 1009、EPON 1031;Dow Chemical Co.からのDER 331、DER 332、DER 334、及びDER 542;並びに、日本化薬からのBREN-Sが挙げられる。他の好適なエポキシとしては、ポリオール等から調製されるポリエポキシド、及び、フェノール-ホルムアルデヒドノボラックのポリグリシジル誘導体が挙げられ、後者は、例えば、Dow ChemicalからのDEN 431、DEN 438、及びDEN 439である。クレゾール類似体もまた、商品名ARALDITEで、例えば、Ciba Specialty Chemicals CorporationからのARALDITE ECN 1235、ARALDITE ECN 1273、及びARALDITE ECN 1299が市販されている。SU-8は、Resolutionから入手可能なビスフェノールA型エポキシノボラックである。アミン、アミノアルコール、及びポリカルボン酸のポリグリシジル付加物もまた本発明において有用であり、その市販の樹脂としては、F.I.C CorporationからのGLYAMINE 135、GLYAMINE 125、及びGLYAMINE 115;Ciba Specialty ChemicalsからのARALDITE MY-720、ARALDITE 0500、及びARALDITE 0510、並びにSherwin-Williams Co.からのPGA-X及びPGA-Cが挙げられる。
【0015】
本明細書において場合により使用するための適切な単官能性エポキシ共反応性希釈剤としては、エポキシ成分の粘度よりも低い、通常、約250cps未満の粘度を有するものが挙げられる。
【0016】
単官能性エポキシ共反応性希釈剤は、炭素原子が約6~約28個のアルキル基を有するエポキシ基を有するべきであり、その例としては、C6-28アルキルグリシジルエーテル、C6-28脂肪酸グリシジルエステル、C6-28アルキルフェノールグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0017】
そのような単官能性エポキシ共反応性希釈剤が含まれる場合、かかる共反応性希釈剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量パーセント~約10重量パーセントの量で用いられるべきであり;いくつかの実施形態では、かかる共反応性希釈剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.25重量パーセント~約5重量パーセントの量で用いられるべきである。
【0018】
エポキシ成分は、組成物中に、約1重量パーセント~約20重量パーセントの範囲の量で存在すべきであり;いくつかの実施形態では、本発明の配合物は、約2重量パーセント~約18重量パーセントのエポキシを含み;いくつかの実施形態では、本発明の配合物は、約5~約15重量パーセントのエポキシを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、本明細書において用いられるエポキシ成分は、シラン変性エポキシ、例えば、以下を含む組成物である:
(A)下記構造に包含されるエポキシ成分:
【0020】
【化1】
(式中:
Yは、存在しても、又は存在しなくてもよく、そしてYが存在する場合、Yは、直接結合、CH
2、CH(CH
3)
2、C=O、又はSであり、
ここでのR
1は、アルキル、アルケニル、ヒドロキシ、カルボキシ、及びハロゲンであり、そして
ここでのxは、1~4である);
(B)下記構造に包含されるエポキシ官能化アルコキシシラン:
【0021】
【化2】
(式中、
R
1は、オキシラン含有部分構造であり、そして
R
2は、1~10個の炭素原子を有する、アルキル若しくはアルコキシ置換アルキル、アリール、又はアラルキル基である);及び
(C)成分(A)と成分(B)との反応生成物。
【0022】
そのようなシラン変性エポキシの例は、芳香族エポキシ、例えば、ビスフェノールA、E、F、若しくはSエポキシ、又はビフェニルエポキシと、エポキシシランと、の反応生成物として形成され、ここで、該エポキシシランは以下の構造に包含される:
【0023】
【化3】
(式中、
R
1は、オキシラン含有部分構造であり、その例としては、2-(エトキシメチル)オキシラン、2-(プロポキシメチル)オキシラン、2-(メトキシメチル)オキシラン、及び2-(3-メトキシプロピル)オキシランが挙げられ、そして
R
2は、1~10個の炭素原子を有する、アルキル若しくはアルコキシ置換アルキル、アリール、又はアラルキル基である)。
【0024】
一実施形態では、R1は2-(エトキシメチル)オキシランであり、そしてR2はメチルである。
【0025】
シラン変性エポキシを調製するために使用される芳香族エポキシの理想的な構造としては、
【0026】
【化4】
(式中、
Yは、存在しても、又は存在しなくてもよく、そしてYが存在する場合、Yは、直接結合、CH
2、CH(CH
3)
2、C=O、又はSであり、
R
1は、アルキル、アルケニル、ヒドロキシ、カルボキシ、又はハロゲンであり、そして
xは、1~4である)
が挙げられる。
【0027】
当然ながら、xが2~4である場合、芳香族エポキシの鎖延長型もこの構造に包含されるものと企図される。
【0028】
例えば、芳香族エポキシの鎖延長型は、下記構造:
【0029】
【0030】
いくつかの実施形態では、シロキサン変性エポキシ樹脂は、構造:
【0031】
【化6】
(式中:
Zは、-O-(CH
2)
3-O-Ph-CH
2-Ph-O-(CH
2-CH(OH)-CH
2-O-Ph-CH
2-Ph-O-)
n-CH
2-オキシランであり、そして
nは、約1~4の範囲に入る)
を有する。
【0032】
いくつかの実施形態では、シロキサン変性エポキシ樹脂は、その反応を促進するのに好適な条件下で、以下の成分の組み合わせを接触させることによって製造される:
【0033】
【化7】
オキシラン-CH
2-O-Ph-CH
2-Ph-O-(CH
2-CH(OH)-CH
2-O-Ph-CH
2-Ph-O-)
n-CH
2-オキシラン
(式中、「n」は、約1~4の範囲に入る)。
【0034】
シラン変性エポキシはまた、芳香族エポキシ、エポキシシラン、及び芳香族エポキシとエポキシシランとの反応生成物の組み合わせであってもよい。反応生成物は、1:100~100:1の重量比、例えば1:10~10:1の重量比の芳香族エポキシとエポキシシランとから調製され得る。
【0035】
本発明の組成物において使用が企図されるエポキシモノマーの量は、得られる配合物が約1~20重量%の範囲の前記エポキシを含むのに十分な量である。特定の実施形態では、得られる配合物は、約2~18重量%の範囲の前記エポキシを含む。特定の実施形態では、得られる配合物は、約5~15重量%の範囲の前記エポキシを含む。
【0036】
エポキシモノマーと組み合わせてエポキシ硬化剤が場合により用いられる。例示的なエポキシ硬化剤としては、尿素、脂肪族及び芳香族アミン、アミンハードナー、ポリアミド、イミダゾール、ジシアンジアミド、ヒドラジド、尿素-アミンハイブリッド硬化系、フリーラジカル開始剤(例えば、ペルオキシエステル、ペルオキシカーボネート、ヒドロペルオキシド、アルキルペルオキシド、アリールペルオキシド、アゾ化合物等)、有機塩基、遷移金属触媒、フェノール、酸無水物、ルイス酸、ルイス塩基等が挙げられる。
【0037】
エポキシ硬化剤が存在する場合、本発明の組成物は、約0.1~2重量%の範囲のエポキシ硬化剤を含む。特定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.5~5重量%の範囲のエポキシ硬化剤を含む。
【0038】
マレイミド、ナジイミド、又はイタコンイミド
本明細書において使用が企図されるマレイミド、ナジイミド、又はイタコンイミドは、それぞれ以下の構造:
【0039】
【化8】
(式中:
mは、1~15であり、
pは、0~15であり、
各R
2は、水素又は低級アルキル(例えば、C
1-5)から独立して選択され、そして
Jは、有機基又はオルガノシロキサン基を含む、一価又は多価の基である)
を有する化合物、及びその2種以上の組み合わせである。
【0040】
本発明のいくつかの実施形態において、Jは、以下から選択される一価又は多価の基である:
-典型的には約6から約500個までの範囲の炭素原子を有するヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビル種であって、該ヒドロカルビル種は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アリールアルケニル(aryalkenyl)、アルケニルアリール、アリールアルキニル、又はアルキニルアリールから選択され、ただし、Xが2以上の異なる種の組み合わせを含む場合のみ、Xはアリールであることができる、ヒドロカルビル種;
-典型的には約6から約500個までの炭素原子を有するヒドロカルビレン又は置換ヒドロカルビレン種であって、該ヒドロカルビレン種は、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アリールアルケニレン、アルケニルアリーレン、アリールアルキニレン、又はアルキニルアリーレンから選択される、ヒドロカルビレン種、
-典型的には約6から約500個までの範囲の炭素原子を有する複素環又は置換複素環種、
-ポリシロキサン、又は
-ポリシロキサン-ポリウレタンブロックコポリマー、並びに、
以下から選択されるリンカーを有する、上記の1又は複数の組み合わせ:共有結合、-O-、-S-、-NR-、-NR-C(O)-、-NR-C(O)-O-、-NR-C(O)-NR-、-S-C(O)-、-S-C(O)-O-、-S-C(O)-NR-、-O-S(O)2-、-O-S(O)2-O-、-O-S(O)2-NR-、-O-S(O)-、-O-S(O)-O-、-O-S(O)-NR-、-O-NR-C(O)-、-O-NR-C(O)-O-、-O-NR-C(O)-NR-、-NR-O-C(O)-、-NR-O-C(O)-O-、-NR-O-C(O)-NR-、-O-NR-C(S)-、-O-NR-C(S)-O-、-O-NR-C(S)-NR-、-NR-O-C(S)-、-NR-O-C(S)-O-、-NR-O-C(S)-NR-、-O-C(S)-、-O-C(S)-O-、-O-C(S)-NR-、-NR-C(S)-、-NR-C(S)-O-、-NR-C(S)-NR-、-S-S(O)2-、-S-S(O)2-O-、-S-S(O)2-NR-、-NR-O-S(O)-、-NR-O-S(O)-O-、-NR-O-S(O)-NR-、-NR-O-S(O)2-、-NR-O-S(O)2-O-、-NR-O-S(O)2-NR-、-O-NR-S(O)-、-O-NR-S(O)-O-、-O-NR-S(O)-NR-、-O-NR-S(O)2-O-、-O-NR-S(O)2-NR-、-O-NR-S(O)2-、-O-P(O)R2-、-S-P(O)R2-、又は-NR-P(O)R2-(式中、各Rは、独立して、水素、アルキル、又は置換アルキルである)。
【0041】
例示的な組成物としては、Jが以下であるものが挙げられる:オキシアルキル、チオアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、オキシアルケニル、チオアルケニル、アミノアルケニル、カルボキシアルケニル、オキシアルキニル、チオアルキニル、アミノアルキニル、カルボキシアルキニル、オキシシクロアルキル、チオシクロアルキル、アミノシクロアルキル、カルボキシシクロアルキル、オキシクロアルケニル(oxycloalkenyl)、チオシクロアルケニル、アミノシクロアルケニル、カルボキシシクロアルケニル、複素環、オキシ複素環、チオ複素環、アミノ複素環、カルボキシ複素環、オキシアリール、チオアリール、アミノアリール、カルボキシアリール、ヘテロアリール、オキシヘテロアリール、チオヘテロアリール、アミノヘテロアリール、カルボキシヘテロアリール、オキシアルキルアリール、チオアルキルアリール、アミノアルキルアリール、カルボキシアルキルアリール、オキシアリールアルキル、チオアリールアルキル、アミノアリールアルキル、カルボキシアリールアルキル、オキシアリールアルケニル、チオアリールアルケニル、アミノアリールアルケニル、カルボキシアリールアルケニル、オキシアルケニルアリール、チオアルケニルアリール、アミノアルケニルアリール、カルボキシアルケニルアリール、オキシアリールアルキニル、チオアリールアルキニル、アミノアリールアルキニル、カルボキシアリールアルキニル、オキシアルキニルアリール、チオアルキニルアリール、アミノアルキニルアリール又はカルボキシアルキニルアリール、オキシアルキレン、チオアルキレン、アミノアルキレン、カルボキシアルキレン、オキシアルケニレン、チオアルケニレン、アミノアルケニレン、カルボキシアルケニレン、オキシアルキニレン、チオアルキニレン、アミノアルキニレン、カルボキシアルキニレン、オキシシクロアルキレン、チオシクロアルキレン、アミノシクロアルキレン、カルボキシシクロアルキレン、オキシシクロアルケニレン、チオシクロアルケニレン、アミノシクロアルケニレン、カルボキシシクロアルケニレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、アミノアリーレン、カルボキシアリーレン、オキシアルキルアリーレン、チオアルキルアリーレン、アミノアルキルアリーレン、カルボキシアルキルアリーレン、オキシアリールアルキレン、チオアリールアルキレン、アミノアリールアルキレン、カルボキシアリールアルキレン、オキシアリールアルケニレン、チオアリールアルケニレン、アミノアリールアルケニレン、カルボキシアリールアルケニレン、オキシアルケニルアリーレン、チオアルケニルアリーレン、アミノアルケニルアリーレン、カルボキシアルケニルアリーレン、オキシアリールアルキニレン、チオアリールアルキニレン、アミノアリールアルキニレン、カルボキシアリールアルキニレン、オキシアルキニルアリーレン、チオアルキニルアリーレン、アミノアルキニルアリーレン、カルボキシアルキニルアリーレン、ヘテロアリーレン、オキシヘテロアリーレン、チオヘテロアリーレン、アミノヘテロアリーレン、カルボキシヘテロアリーレン、ヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造、オキシヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造、チオヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造、アミノヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造、又はカルボキシヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造。
【0042】
アクリレート
本発明の実施において使用が企図されるアクリレートは、当技術分野においてよく知られている。例えば、米国特許第5,717,034号(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0043】
本明細書において使用が企図される例示的なアクリレートとしては、単官能性(メタ)アクリレート、二官能性(メタ)アクリレート、三官能性(メタ)アクリレート、多官能性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0044】
例示的な単官能性(メタ)アクリレートとしては、フェニルフェノールアクリレート、メトキシポリエチレンアクリレート、アクリロイルオキシエチルスクシネート、脂肪酸アクリレート、メタクリロイルオキシエチルフタル酸、フェノキシエチレングリコールメタクリレート、脂肪酸メタクリレート、β-カルボキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ジヒドロシクロペンタジエチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、t-ブチルアミノエチルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、モノペンタエリスリトールアクリレート、ジペンタエリスリトールアクリレート、トリペンタエリスリトールアクリレート、ポリペンタエリスリトールアクリレート等が挙げられる。
【0045】
例示的な二官能性(メタ)アクリレートとしては、ヘキサンジオールジメタクリレート、ヒドロキシアクリロイルオキシプロピルメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、変性エポキシアクリレート、脂肪酸変性エポキシアクリレート、アミン変性ビスフェノールA型エポキシアクリレート、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、プロポキシル化エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、9,9-ビス(4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)フェニル)フルオレン、トリシクロデカンジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、1,12-ドデカンジオールジメタクリレート等が挙げられる。
【0046】
例示的な三官能性(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、ポリエーテルトリアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート等が挙げられる。
【0047】
例示的な多官能性(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールポリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等が挙げられる。
【0048】
本発明の実施において使用が企図されるさらなる例示的なアクリレートとしては、米国特許第5,717,034号(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものが挙げられる。
【0049】
シアネートエステル系樹脂
本発明の実施において使用が企図されるシアネートエステルモノマーは、加熱により環三量化して置換トリアジン環を形成する、2個以上の環形成シアネート(-O-C≡N)基を含有する。シアネートエステルモノマーの硬化の間には、脱離基も揮発性副産物も形成されないため、硬化反応は付加重合と呼ばれる。本発明の実施において使用され得る好適なポリシアネートエステルモノマーとしては、例えば、1,1-ビス(4-シアナトフェニル)メタン、1,1-ビス(4-シアナトフェニル)エタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)-2,2-ブタン、1,3-ビス[2-(4-シアナトフェニル)プロピル]ベンゼン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、4,4’-ジシアナトジフェニル、ビス(4-シアナト-3,5-ジメチルフェニル)メタン、トリス(4-シアナトフェニル)エタン、シアン化ノボラック(cyanated novolak)、1,3-ビス[4-シアナトフェニル-1-(1-メチルエチリデン)]ベンゼン、シアン化フェノールジシクロペンタジエン付加物等が挙げられる。本発明に従って用いられるポリシアネートエステルモノマーは、酸受容体の存在下、適切な二価又は多価フェノールとハロゲン化シアンとを反応させることによって容易に調製され得る。
【0050】
本発明に従ってポリシアネートエステルモノマーと場合により組み合わせることができるモノマーは、付加重合を受けるモノマーから選択される。そのようなモノマーとしては、ビニルエーテル、ジビニルエーテル、ジアリルエーテル、ジメタクリレート、ジプロパルギルエーテル、混合プロパルギルアリルエーテル、モノマレイミド、ビスマレイミド等が挙げられる。そのようなモノマーの例としては、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、トリアリルシアヌレート(trisallylcynurate)、1,1-ビス(4-アリルオキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-プロパルギルオキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-アリルオキシフェニル-4’-プロパルギルオキシフェニル)エタン、3-(2,2-ジメチルトリメチレンアセタール)-1-マレイミドベンゼン、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ビスマレイミド、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
【0051】
本発明の実施において使用が企図されるさらなるシアネートエステルは、当技術分野においてよく知られている。例えば、米国特許第5,718,941号(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0052】
シリコーン
本発明の実施において使用が企図されるシリコーンは、当技術分野においてよく知られている。例えば、米国特許第5,717,034号(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0053】
オキセタン
オキセタン(すなわち、1,3-プロピレンオキシド)は、3個の炭素原子及び1個の酸素原子を有する4員環を有する、分子式C3H6Oを有する複素環式有機化合物である。オキセタンという用語はまた、一般に、オキセタン環を含有する任意の有機化合物も指す。例えば、Angew.Chem.Int.Ed.2010,49,9052-9067におけるBurkhardら(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0054】
ポリエステル系樹脂
本発明の実施において使用が企図されるポリエステルとは、ポリオール(多価アルコールとしても知られている)と、飽和又は不飽和の二塩基酸との反応によって形成される縮合ポリマーを指す。使用される典型的なポリオールは、エチレングリコールのようなグリコールであり;一般的に使用される酸は、フタル酸及びマレイン酸である。エステル化反応の副生成物である水を連続的に除去して、反応を完了させる。不飽和ポリエステル及びスチレンのような添加剤の使用は、樹脂の粘度を低下させる。最初は液体の樹脂を、鎖を架橋することによって固体に変換する。これは、不飽和結合においてフリーラジカルを生成し、これが、連鎖反応において隣接する分子の他の不飽和結合に伝播し、プロセス中に隣接鎖を連結することによってなされる。
【0055】
ポリウレタン系樹脂
本発明の実施において使用が企図されるポリウレタンとは、カルバメート(ウレタン)結合によって連結された有機単位の鎖から構成されるポリマーを指す。ポリウレタンポリマーは、イソシアネートとポリオールとを反応させることによって形成される。ポリウレタンを製造するために使用されるイソシアネート及びポリオールは両方とも、1分子あたり平均して2個以上の官能基を含有する。
【0056】
ポリイミド系樹脂
本発明の実施において使用が企図されるポリイミドとは、イミド結合(すなわち、-C(O)-N(R)-C(O)-)によって連結された有機単位の鎖から構成されるポリマーを指す。ポリイミドポリマーは、種々の反応によって、すなわち、二無水物とジアミンとを反応させること、二無水物とジイソシアネートとの反応、等によって形成することができる。
【0057】
メラミン系樹脂
本発明の実施において使用が企図されるメラミンとは、メラミン(すなわち、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリアミン)とホルムアルデヒドとから重合により製造される硬質の熱硬化性プラスチック材料を指す。そのブチル化された形態では、n-ブタノール及び/又はキシレンに溶解することができる。該メラミン系樹脂は、アルキド、エポキシ、アクリル、及びポリエステル樹脂のような他の樹脂と架橋するために使用することができる。
【0058】
尿素-ホルムアルデヒド系樹脂
本発明の実施において使用が企図される尿素-ホルムアルデヒドとは、アンモニア又はピリジンのような温和な塩基の存在下で加熱した尿素とホルムアルデヒドとから製造される不透明の熱硬化性樹脂又はプラスチックを指す。
【0059】
フェノール-ホルムアルデヒド系樹脂
本発明の実施において使用が企図されるフェノール-ホルムアルデヒドとは、フェノール又は置換フェノールとホルムアルデヒドとの反応によって得られる合成ポリマーを指す。
【0060】
本明細書において使用が企図されるアンダーフィルフィルム層は、典型的には、約5μmから約200μmまでの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態では、フィルム厚は約5~150μmの範囲に入る。いくつかの実施形態では、フィルム厚は約5~100μmの範囲に入る。いくつかの実施形態では、フィルム厚は約5~75μmの範囲に入る。いくつかの実施形態では、フィルム厚は約5~60μmの範囲に入る。
【0061】
本明細書において使用が企図される例示的なコーティング剥離ライナーとしては、アンダーフィルフィルム表面が付着するのを防止するために使用される、紙又はプラスチック系フィルムシートのような材料を含めた、アンダーフィルフィルム層との化学的相互作用を実質的に起こさない材料が挙げられる。例示的な材料は、PET、ポリオレフィン、シリコーン等のようなプラスチック系材料である。
【0062】
本明細書において使用が企図されるバリアフィルムは、その表面内外への化学物質の移動に対して実質的に不浸透性である材料である。例示的なバリアフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、フルオロポリオレフィン、ペルフルオロポリオレフィン、シリコーンの層等が挙げられる。
【0063】
本明細書において使用が企図されるフルオロポリオレフィンとしては、ETFE(エチレンとテトラフルオロエチレンとのコポリマー)、ペルフルオロアルコキシ、PCTFE(ポリクロロテフロン(登録商標)フィルム)、FEP(フッ素化エチレンプロピレンコポリマー)、PVDF(ポリビニリデンジフルオライド)等が挙げられる。
【0064】
本発明の実施に用いられるバリアフィルムは、典型的には、約1nmから約200μmまでの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態では、本明細書で用いられるバリアフィルムは、約10nm~200μmの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態では、本明細書で用いられるバリアフィルムは、約100nm~200μmの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態では、本明細書で使用されるバリアフィルムは、約100nm~100μmの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態では、本明細書で用いられるバリアフィルムは、約50nm~100μmの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態では、本明細書で用いられるバリアフィルムは、約10~50μmの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態では、本明細書で用いられるバリアフィルムは、約5~50μmの範囲の厚さを有する。
【0065】
特定の実施形態では、本発明のアセンブリは、バリアフィルムの露出側に感圧接着剤テープの層をさらに含む。例えば、
図2を参照されたい。例示的な感圧接着剤は、アクリルポリマー、ゴム、エチレン-酢酸ビニル、ニトリル、スチレンブロックコポリマー等をベースとするエラストマーを含む。
【0066】
いくつかの実施形態では、本発明のアセンブリは:
樹脂、ハードナー、及びフィラーを含む、アンダーフィルフィルム層、
ポリエチレンテレフタレート(PET)コーティング剥離ライナー、並びに
フルオロポリオレフィンバリアフィルム
を含み、
ここで、アンダーフィルフィルムは、バリアフィルムとの相互作用を実質的に起こさず、かつ、アンダーフィル用途における使用のために好ましい特性を維持している。
【0067】
いくつかの実施形態では、本発明のアセンブリは:
樹脂、ハードナー、及びフィラーを含む、アンダーフィルフィルム層、
ポリエチレンテレフタレート(PET)コーティング剥離ライナー、
フルオロポリオレフィンバリアフィルム、並びに
バリアフィルムの露出側の感圧接着剤(PSA)テープであって、前記接着剤は、アクリル系ポリマー、ゴム、エチレン-酢酸ビニル、ニトリル、スチレンブロックコポリマー等をベースとするエラストマーを含む、感圧接着剤(PSA)テープ
を含み、
ここで、アンダーフィルフィルムは、PSAとの相互作用を実質的に起こさず、かつ、アンダーフィル用途における使用のために好ましい特性を維持している。
【0068】
いくつかの実施形態では、本発明のアセンブリは:
樹脂、ハードナー、及びフィラーを含む、アンダーフィルフィルム層、
ポリエチレンテレフタレート(PET)コーティング剥離ライナー、
フルオロ-ポリマーバッキング層上にPSAの層を含む、感圧接着剤(PSA)テープ
を含み、
ここで、アンダーフィルフィルムは、バッキングテープとの相互作用を実質的に起こさず、かつ、アンダーフィル用途における使用のために好ましい特性を維持している。
【0069】
本発明の別の実施形態によれば、コーティング剥離ライナーによって支持されたアンダーフィルフィルム層の貯蔵寿命を延ばす方法が提供され、前記方法は、前記アンダーフィルフィルム層の露出側にバリアフィルムを適用することを含む。
【0070】
本明細書に記載されるように、本明細書において使用が企図されるアンダーフィルフィルム層は、1又は複数の熱硬化性樹脂を含む。
【0071】
これも本明細書に詳細に記載されるように、本明細書において使用が企図されるバリアフィルムは、その表面内外への化学物質の移動に対して実質的に不浸透性である。
【0072】
本発明のさらに別の実施形態によれば、コーティング剥離ライナーによって支持されたアンダーフィルフィルム層の可使時間を延ばす方法が提供され、前記方法は、前記アンダーフィルフィルム層の露出側にバリアフィルムを適用することを含む。
【0073】
本発明のさらに別の実施形態によれば、そのために好適な基板に接着した本明細書に記載のアンダーフィルフィルムを含む物品が提供される。
【0074】
本明細書において使用が企図される好適な基板としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ガラス、窒化ケイ素パッシベーションを有するSiダイ、ポリイミドパッシベーションを有するSiダイ、BT基板、ベアSi、SR4基板、SR5基板等が挙げられる。
【0075】
本発明の物品における前記アンダーフィルフィルムの前記基板に対する接着力は、SiNダイ/PIダイ/SiO2(サイズ:3.81×3.81×700mm3)で試験した場合、典型的には少なくとも5kg/cm2であり、ここで、該ダイは、BT基板上に120℃/1kg重/5秒で取り付け、次いで温度を室温から175℃まで30分間かけて上昇させることにより硬化させ、次いで175℃で5時間保持するものとする。
【0076】
本発明の材料を用いて、例えば、フリップチップパッケージ、スタックダイ、ハイブリッドメモリキューブ、TSVデバイス等を含めた、様々な物品を作製することができる。
【0077】
以下の非限定的な実施例によって本発明の様々な態様を示す。実施例は例示を目的とするものであり、何ら本発明の実施を限定するものではない。本発明の本質及び範囲から逸脱することなく、変更及び改変を行うことができることが理解されよう。当業者であれば、本明細書に記載の試薬及び成分を合成する方法又は商業的に入手する方法が容易にわかる。
【0078】
実施例1
アクリレート化合物系のアンダーフィルフィルム(20~40μmの厚さを有する)を、PETコーティング剥離ライナーと感圧接着剤テープとの間に含む、第1のアッセンブリを作製する(
図1を参照されたい)。次いで、得られたアセンブリの可使時間特性を評価する。
【0079】
同じアンダーフィルフィルムをコーティング剥離ライナーとバリアフィルムとの間に含み、かつ、バリアフィルムの露出表面に適用した感圧接着剤テープをさらに含む、第2のアセンブリを作製する(
図2を参照されたい)。次いで、得られたアセンブリの可使時間特性を評価する。
【0080】
第1及び第2のアセンブリを用いた結果を表1に示す。
【0081】
【0082】
表1に示す結果は、フォーマットI(
図1を参照されたい)のようなバリアフィルムの存在を欠く先行技術のアセンブリは、可使時間試験の間に顕著な材料特性変化を示すことを実証している。例えば、DSCピーク温度は10℃超上にシフトし、デルタTは2倍超に増大し、そして反応熱は50%超低下した。
【0083】
対照的に(フォーマットII、
図2を参照されたい)、バリアフィルムを使用して作製したアセンブリのアンダーフィルフィルムは、はるかに改善された安定性を示す。
【0084】
実施例2
さらなるアセンブリを以下のように作製した。アンダーフィルフィルムをコーティング剥離ライナーとポリオレフィンフィルムとの間に含む、第3のアセンブリを作製する(
図3を参照されたい)。次いで、得られたアセンブリの可使時間特性を評価する。
【0085】
アンダーフィルフィルムをコーティング剥離ライナーとバリアフィルムとの間に含む、第4のアセンブリを作製する(
図4を参照されたい)。次いで、得られたアセンブリの可使時間特性を評価する。
【0086】
第3及び第4のアセンブリを用いた結果を表2に示す。
【0087】
【0088】
フォーマットIII(
図3を参照されたい-バリアフィルムを欠く)とフォーマットIV(
図4)との間の比較は、アンダーフィル材料が可使時間試験の間に顕著な材料特性変化を起こすこと、例えば、DSCピーク温度が7℃超上にシフトし、デルタTが2倍超に増大し、また反応熱が30%超低下したことを示す。
【0089】
対照的に、バリアフィルムを含むフォーマットIV(
図4)のアセンブリにおけるアンダーフィルフィルムは、はるかに高い安定性を示す。
【0090】
実施例3
さらなるアセンブリを以下のように作製する。アンダーフィルフィルムをコーティング剥離ライナーと感圧テープとの間に含む、第5のアセンブリを作製する(
図5を参照されたい)。このPSAテープは、一方の層がPSA層であり、もう一方の層がポリオレフィンバッキングテープである2層から構成されている。次いで、得られたアセンブリの可使時間特性を評価する。
【0091】
アンダーフィルフィルムをコーティング剥離ライナーと感圧テープとの間に含む、第6のアセンブリ(
図6を参照されたい)を作製する。このPSAテープは、一方の層がPSA層であり、もう一方の層がフルオロ-ポリマーである2層から構成されている。次いで、得られたアセンブリの可使時間特性を評価する。
【0092】
第5及び第6のアセンブリを用いた結果を表3に示す。
【0093】
【0094】
フォーマットV(
図5を参照されたい-バリアフィルムを欠く)とフォーマットVI(
図6)との間の比較は、アンダーフィル材料が可使時間試験の間に顕著な材料特性変化を起こすこと、例えば、DSCオンセット温度が130℃未満に下方シフトし、またDSCが複数ピークとなったことを示す。
【0095】
対照的に、バリアフィルムを含むフォーマットVI(
図6)のアセンブリにおけるアンダーフィルフィルムは、はるかに高い安定性を示す。
【0096】
本明細書に示したもの及び記載したものに加えて、本発明の様々な改変が、上の記載の技術分野の当業者には明らかであろう。そのような改変もまた、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。
【0097】
本明細書において言及した特許及び刊行物は、本発明が属する技術分野の当業者のレベルを示している。これらの特許及び刊行物は、各個々の出願又は刊行物が具体的にかつ個別に参照により本明細書に組み込まれるのと同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0098】
上記の説明は、本発明の特定の実施形態の例示であるが、その実施を限定することを意図するものではない。その等価物全てを含めた以下の特許請求の範囲が、本発明の範囲を定めることが意図される。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、本出願の開示事項は以下の付記に限定されない。
[付記1]
アンダーフィルフィルム含有アセンブリであって、前記アセンブリは:
アンダーフィルフィルム層を
コーティング剥離ライナーと、
バリアフィルムと
の間に含む、アセンブリ。
[付記2]
アンダーフィルフィルムが熱硬化性樹脂である、付記1に記載のアセンブリ。
[付記3]
前記熱硬化性樹脂が、エポキシ系樹脂、マレイミド系樹脂、ナジイミド系樹脂、イタコンアミド系樹脂、アクリレート系樹脂、シアネートエステル系樹脂、シリコーン、オキセタン、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、尿素-ホルムアルデヒド系樹脂、フェノール-ホルムアルデヒド系樹脂、及びこれらのいずれか2種以上の混合物から選択される、付記2に記載のアッセンブリ。
[付記4]
アンダーフィルフィルム層が、約5μmから約200μmまでの範囲の厚さを有する、付記1に記載のアセンブリ。
[付記5]
コーティング剥離ライナーが、アンダーフィルフィルム層との化学的相互作用を実質的に起こさない、付記1に記載のアセンブリ。
[付記6]
コーティング剥離ライナーが、アンダーフィルフィルム表面が付着するのを防止する、紙又はプラスチック系フィルムシートである、付記5に記載のアセンブリ。
[付記7]
コーティング剥離ライナーがプラスチック系である、付記6に記載のアセンブリ。
[付記8]
コーティング剥離ライナーが、PET、ポリオレフィン、又はシリコーンから選択される、付記7に記載のアセンブリ。
[付記9]
バリアフィルムが、その表面内外への化学物質の移動に対して実質的に不浸透性である、付記1に記載のアセンブリ。
[付記10]
前記バリアフィルムが、ポリエチレンテレフタレート、フルオロポリオレフィン、ペルフルオロポリオレフィン、又はシリコーンの層から選択される、付記7に記載のアセンブリ。
[付記11]
フルオロポリオレフィンが、ETFE(エチレンとテトラフルオロエチレンとのコポリマー)、ペルフルオロアルコキシ、PCTFE(ポリクロロテフロン)フィルム、FEP(フッ素化エチレンプロピレンコポリマー)、又はPVDF(ポリビニリデンジフルオライド)から選択される、付記10に記載のアセンブリ。
[付記12]
バリアフィルムが、約1nmから約200μmまでの範囲の厚さを有する、付記1に記載のアセンブリ。
[付記13]
バリアフィルムの露出側に感圧接着剤テープの層をさらに含む、付記1に記載のアセンブリ。
[付記14]
感圧接着剤がエラストマー性アクリル系樹脂である、付記13に記載のアセンブリ。
[付記15]
付記1に記載のアセンブリであって、
前記アンダーフィルフィルム層が、樹脂、ハードナー、及びフィラーを含み、
前記コーティング剥離ライナーが、PETを含み、
前記バリアフィルムが、フルオロポリオレフィンを含み、かつ
アンダーフィルフィルムが、バリアフィルムとの相互作用を実質的に起こさず、かつ、アンダーフィル用途における使用のために好ましい特性を維持している、アセンブリ。
[付記16]
付記12に記載のアセンブリであって、
前記アンダーフィルフィルム層が、樹脂、ハードナー、及びフィラーを含み、
前記コーティング剥離ライナーが、PETを含み、
前記バリアフィルムが、フルオロポリオレフィンを含み、かつ
バリアフィルムの露出側の前記感圧接着剤テープが、アクリルポリマー、ゴム、エチレン-酢酸ビニル、ニトリル、又はスチレンブロックコポリマーをベースとするエラストマーを含み、
アンダーフィルフィルムが、バリアフィルムとの相互作用を実質的に起こさず、かつ、アンダーフィル用途における使用のために好ましい特性を維持している、アセンブリ。
[付記17]
樹脂、ハードナー、及びフィラーを含むアンダーフィルフィルム層、
ポリエチレンテレフタレート(PET)コーティング剥離ライナー、及び
フルオロ-ポリマーバッキング層上にPSAの層を含む、感圧接着剤(PSA)テープ
を含み、
アンダーフィルフィルムは、バッキング層との相互作用を実質的に起こさず、かつ、アンダーフィル用途における使用のために好ましい特性を維持している、アセンブリ。
[付記18]
コーティング剥離ライナーによって支持されたアンダーフィルフィルム層の貯蔵寿命を延ばす方法であって、前記方法は、前記アンダーフィルフィルム層の露出側にバリアフィルムを適用することを含む、方法。
[付記19]
アンダーフィルフィルム層が熱硬化性樹脂である、付記18に記載の方法。
[付記20]
バリアフィルムが、その表面内外への化学物質の移動に対して実質的に不浸透性である、付記18に記載の方法。
[付記21]
コーティング剥離ライナーによって支持されたアンダーフィルフィルム層の可使時間を延ばす方法であって、前記方法は、前記アンダーフィルフィルム層の露出側にバリアフィルムを適用することを含む、方法。
[付記22]
アンダーフィルフィルム層が熱硬化性樹脂である、付記21に記載の方法。
[付記23]
バリアフィルムが、その表面内外への化学物質の移動に対して実質的に不浸透性である、付記21に記載の方法。