(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-14
(45)【発行日】2022-03-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20220315BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20220315BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
H04N1/00 912
B41J29/42 F
G06F3/12 375
G06F3/12 303
(21)【出願番号】P 2018049925
(22)【出願日】2018-03-16
【審査請求日】2021-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】安田 桃太
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 裕太
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-099826(JP,A)
【文献】特開2016-005199(JP,A)
【文献】特開2016-178565(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00- 1/64
B41J 29/42
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークフローのログ情報を管理するログ情報管理装置とは異なるネットワークに接続されており、ワークフローを実行し、実行したワークフローのログ情報を前記ログ情報管理装置に送信する情報処理装置であって、
ワークフローを実行するワークフロー処理実行手段と、
実行したワークフローのログ情報を記憶するログ情報記憶手段と、
前記ログ情報を前記ログ情報管理装置に送信するログ情報送信手段と、
前記ログ情報管理装置へ
の送信を失敗したログ情報である未送信
状態の前記ログ情報の有無を確認する未送信ログ情報確認手段と、
前記未送信ログ情報確認手段によって確認された未送信の前記ログ情報を前記ログ情報管理装置へ送信する未送信ログ情報送信手段と、
を有
し、
前記未送信ログ情報確認手段は、前記ワークフローを実行するためのアプリケーションプログラムが起動されたタイミングで、前記ログ情報管理装置へ未送信の前記ログ情報の有無を確認すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記ログ情報記憶手段は、前記ログ情報送信手段が前記ログ情報管理装置への送信に失敗した前記ログ情報を、未送信の前記ログ情報として記憶し、
前記未送信ログ情報確認手段は、前記ログ情報記憶手段に記憶されている未送信の前記ログ情報の有無により、前記ログ情報管理装置へ未送信の前記ログ情報の有無を確認すること
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記未送信ログ情報確認手段は、前記ログ情報記憶手段に記憶されている前記ログ情報の状態情報に基づき、前記ログ情報管理装置へ未送信の前記ログ情報を判定すること
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ログ情報管理装置から前記ログ情報を受信し、受信した前記ログ情報を用いて作成されたログ情報表示画面を表示するログ情報表示制御手段
を更に有する請求項1乃至
3何れか一項記載の情報処理装置。
【請求項5】
ワークフローのログ情報を管理するログ情報管理装置と、前記ログ情報管理装置とは異なるネットワークに接続されており、ワークフローを実行し、実行したワークフローのログ情報を前記ログ情報管理装置に送信する情報処理装置と、を有する情報処理システムであって、
ワークフローを実行するワークフロー処理実行手段と、
実行したワークフローのログ情報を前記情報処理装置において記憶するログ情報記憶手段と、
前記ログ情報を前記情報処理装置から前記ログ情報管理装置に送信するログ情報送信手段と、
前記ログ情報管理装置へ
の送信を失敗したログ情報である未送信
状態の前記ログ情報の有無を確認する未送信ログ情報確認手段と、
前記未送信ログ情報確認手段によって確認された未送信の前記ログ情報を前記ログ情報管理装置へ送信する未送信ログ情報送信手段と、
を有
し、
前記未送信ログ情報確認手段は、前記ワークフローを実行するためのアプリケーションプログラムが起動されたタイミングで、前記ログ情報管理装置へ未送信の前記ログ情報の有無を確認すること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項6】
ワークフローのログ情報を管理するログ情報管理装置とは異なるネットワークに接続されており、ワークフローを実行し、実行したワークフローのログ情報を前記ログ情報管理装置に送信する情報処理装置を、
ワークフローを実行するワークフロー処理実行手段、
実行したワークフローのログ情報を記憶するログ情報記憶手段、
前記ログ情報を前記ログ情報管理装置に送信するログ情報送信手段、
前記ログ情報管理装置へ
の送信を失敗したログ情報である未送信
状態の前記ログ情報の有無を確認する未送信ログ情報確認手段、
前記未送信ログ情報確認手段によって確認された未送信の前記ログ情報を前記ログ情報管理装置へ送信する未送信ログ情報送信手段、
として機能させ
、
前記未送信ログ情報確認手段は、前記ワークフローを実行するためのアプリケーションプログラムが起動されたタイミングで、前記ログ情報管理装置へ未送信の前記ログ情報の有無を確認すること
を特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば複数の画像形成装置それぞれが行ったジョブのログを連携動作の制御元の画像形成装置に集約して関連付けることで、連携動作のジョブを管理する技術がある。このような従来の技術において、操作部と本体部とを独立させた構成の機器を連携動作させる場合であっても、連携動作のジョブを管理することができる連携システムは従来から知られている(例えば特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
近年、例えばオンプレミスなどのユーザ環境の情報処理システムにワークフローを登録して実行することや、ユーザ環境とは異なるインターネットなどのサービス提供環境の情報処理システムにワークフローを登録して実行することが行われるようになった。このような異なる環境で実行されるワークフローのログ情報をまとめて管理する場合は、例えばユーザ環境とは異なるインターネットなどのサービス提供環境でログ情報をまとめて管理することが考えられる。
【0004】
しかし、ユーザ環境と異なるインターネットなどのサービス提供環境でログ情報をまとめて管理する場合は、ネットワークトラブル等によりログ情報がユーザ環境からサービス提供環境へ送信されないことがある。このようにユーザ環境からサービス提供環境へ送信されなかったログ情報はサービス提供環境で管理されず、ユーザに提供することができないという問題があった。
【0005】
本発明の一実施形態は、ワークフローを実行する環境とログ情報を管理する環境とが異なる場合であっても、ワークフローを実行する環境からログ情報を管理する環境へログ情報が送信されないことを防ぐことができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一実施形態は、ワークフローのログ情報を管理するログ情報管理装置とは異なるネットワークに接続されており、ワークフローを実行し、実行したワークフローのログ情報を前記ログ情報管理装置に送信する情報処理装置であって、ワークフローを実行するワークフロー処理実行手段と、実行したワークフローのログ情報を記憶するログ情報記憶手段と、前記ログ情報を前記ログ情報管理装置に送信するログ情報送信手段と、前記ログ情報管理装置への送信を失敗したログ情報である未送信状態の前記ログ情報の有無を確認する未送信ログ情報確認手段と、前記未送信ログ情報確認手段によって確認された未送信の前記ログ情報を前記ログ情報管理装置へ送信する未送信ログ情報送信手段と、を有し、前記未送信ログ情報確認手段は、前記ワークフローを実行するためのアプリケーションプログラムが起動されたタイミングで、前記ログ情報管理装置へ未送信の前記ログ情報の有無を確認することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、ワークフローを実行する環境とログ情報を管理する環境とが異なる場合であっても、ワークフローを実行する環境からログ情報を管理する環境へログ情報が送信されないことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
【
図2】本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【
図3】本実施形態に係る画像形成装置の一例のハードウェア構成図である。
【
図4】本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成図である。
【
図5】情報処理システムで実施するワークフローの一例のシーケンス図である。
【
図6】ジョブログを確認する処理の一例のシーケンス図である。
【
図8】ジョブログ表示アプリが表示する画面の一例のイメージ図である。
【
図9】本実施形態に係る情報処理システムでジョブログを再送する場合の一例のシーケンス図である。
【
図10】送信失敗ジョブログを再送した場合にジョブログ表示アプリが表示する画面の一例のイメージ図である。
【
図11】本実施形態に係る情報処理システムでジョブログを再送する場合の一例のシーケンス図である。
【
図12】送信失敗ジョブログを再送した場合にジョブログ表示アプリが表示する画面の一例のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
[第一の実施形態]
<システム構成>
まず、本実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の構成図である。
【0011】
図1に示す情報処理システム1は、ユーザ環境10とクラウド環境20とが、例えばインタ-ネットなどのネットワーク30を介して通信可能に接続されている。情報処理システム1は、少なくともユーザ環境10とクラウド環境20の何れかの装置において複数の処理が実行されるワークフローを実行する。サービス提供環境の一例であるクラウド環境20は、クラウドワークフローサーバ装置22を有する構成である。クラウドワークフローサーバ装置22はクラウド環境20のネットワーク26を介してネットワーク30に接続されている。クラウドワークフローサーバ装置22はクラウド環境20のワークフローを実行する。また、クラウドワークフローサーバ装置22はクラウド環境20のワークフロー実行及びユーザ環境10のワークフロー実行の情報や状況(ジョブログ)を管理する。
【0012】
図1のユーザ環境10は、画像形成装置12、オンプレミスサーバ装置14及びファイアウォール16を有する構成である。
図1の画像形成装置12及びオンプレミスサーバ装置14は、ユーザ環境10のネットワーク18及びファイアウォール16を介してネットワーク30に接続されている。画像形成装置12は電子機器の一例である。また、画像形成装置12は情報処理装置の一例でもある。画像形成装置12は、後述するユーザ環境10のワークフローを実行する。
【0013】
ユーザ環境10のワークフローはネットワーク18に接続された画像形成装置12以外の情報処理装置(例えばオンプレミスワークフローサーバ装置など)で実現するようにしてもよい。また、ユーザ環境10のワークフローはオンプレミスサーバ装置14やクラウドワークフローサーバ装置22と連携する。オンプレミスサーバ装置14はファイルの取得元やファイルの送信先などに利用されるFTPサーバ装置やSMBサーバ装置などの情報処理装置の一例である。
【0014】
情報処理システム1は
図1の構成に限定されるものではない。例えばユーザ環境10には画像形成装置12以外のスキャナ、プリンタ、ファクシミリ、プロジェクタや電子黒板等の電子機器が含まれていてもよい。画像形成装置12、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ、プロジェクタ及び電子黒板等の電子機器は、ユーザ環境10でワークフローを実行する電子機器の一例である。
【0015】
また、
図1では、画像形成装置12、オンプレミスサーバ装置14、クラウドワークフローサーバ装置22が1台の例を示しているが、複数台であってもよい。
【0016】
<ハードウェア構成>
《コンピュータ》
オンプレミスサーバ装置14及びクラウドワークフローサーバ装置22は例えば
図2に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。
図2は、本実施形態に係るコンピュータの一例のハードウェア構成図である。
【0017】
図2のコンピュータ500は入力装置501、表示装置502、外部I/F(インタフェース)503、RAM(Random Access Memory)504、ROM(Read Only Memory)505、CPU(Central Processing Unit)506、通信I/F507及びHDD(Hard Disk Drive)508などを備え、それぞれがバスBで相互に接続されている。なお、入力装置501及び表示装置502は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0018】
入力装置501はキーボードやマウス、タッチパネルなどを含み、ユーザが各操作信号を入力するのに用いられる。表示装置502はディスプレイ等を含み、コンピュータ500による処理結果を表示する。
【0019】
通信I/F507はコンピュータ500を各種ネットワークに接続するインタフェースである。これにより、コンピュータ500は通信I/F507を介してデータ通信を行うことができる。
【0020】
また、HDD508は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピュータ500全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、OS上で各種機能を提供するプログラムなどがある。コンピュータ500はHDD508に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用するものでもよい。
【0021】
外部I/F503は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体503aなどがある。これにより、コンピュータ500は外部I/F503を介して記録媒体503aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体503aにはフレキシブルディスク、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、SD(Secure Digital)メモリカード、USBメモリなどがある。
【0022】
ROM505は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM505には、コンピュータ500の起動時に実行される基本入出力プログラム、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。RAM504は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。
【0023】
CPU506は、ROM505やHDD508などの記憶装置からプログラムやデータをRAM504上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ500全体の制御や機能を実現する演算装置である。
図1のオンプレミスサーバ装置14及びクラウドワークフローサーバ装置22は例えば
図2に示すハードウェア構成により、後述するような各種処理を実現できる。
【0024】
《画像形成装置》
図1の画像形成装置12は、例えば
図3に示すようなハードウェア構成のコンピュータにより実現される。
図3は本実施形態に係る画像形成装置の一例のハードウェア構成図である。
図3の画像形成装置12は、コントローラ601、操作パネル602、外部I/F603、通信I/F604、プリンタ605及びスキャナ606などを備える。
【0025】
コントローラ601はCPU611、RAM612、ROM613、NVRAM614及びHDD615などを備える。ROM613は、各種プログラムやデータが格納されている。RAM612はプログラムやデータを一時保持する。NVRAM614は、例えば設定情報等が格納されている。また、HDD615は各種プログラムやデータが格納されている。
【0026】
CPU611は、ROM613やNVRAM614、HDD615などからプログラムやデータ、設定情報等をRAM612上に読み出し、処理を実行することで、画像形成装置12全体の制御や機能を実現する。
【0027】
操作パネル602はユーザからの入力を受け付ける入力部と、表示を行う表示部とを備えている。外部I/F603は外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体603aなどがある。これにより、画像形成装置12は外部I/F603を介して記録媒体603aの読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。記録媒体603aにはICカード、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリ等がある。
【0028】
通信I/F604は、画像形成装置12をネットワーク18に接続させる為のインタフェースである。これにより、画像形成装置12は通信I/F604を介してデータ通信を行うことができる。プリンタ605は、印刷データを用紙に印刷するための印刷装置である。スキャナ606は、原稿から画像データ(電子データ)を読み取るための読取装置である。
【0029】
<機能構成>
次に、本実施形態に係る情報処理システム1の機能構成について説明する。なお、以下の説明ではユーザ環境のワークフローをオンプレミスワークフローと呼び、クラウド環境のワークフローをクラウドワークフローと呼ぶ。
【0030】
図4は、本実施形態に係る情報処理システムの一例の機能構成図である。
図4の機能構成図では、ファイアウォール16を省略している。画像形成装置12は、ネットワーク通信部50、ジョブログ記憶部52、ジョブログ要求送受信部54、オンプレミスワークフロー処理実行部56、オンプレミスワークフロー制御部58、ジョブログ確認部60及びワークフロー要求送受信部62を有する。また、画像形成装置12はジョブログ表示アプリ64、スキャンアプリ66、プリントアプリ68、スキャン部70、プリント部72及び画像データ記憶部74を有する。
【0031】
ネットワーク通信部50は、クラウドワークフローサーバ装置22とネットワーク通信を行う。ジョブログ記憶部52は、ジョブログを記憶する。ジョブログ要求送受信部54はジョブログの取得要求や保存要求を送受信する。ジョブログ要求送受信部54は取得要求を受け付けたジョブログをジョブログ記憶部52から取得して取得要求元に返し、保存要求を受け付けたジョブログをジョブログ記憶部52に記憶させる。
【0032】
オンプレミスワークフロー処理実行部56は1つ以上の処理部76を有している。処理部76はオンプレミスワークフロー制御部58によるワークフロー実行制御に従ってSMB(Server Message Block)送信処理やFTP(File Transfer Protocol)送信処理などのユーザ環境10での処理内容を実行する。
【0033】
オンプレミスワークフロー制御部58はワークフロー情報に従って順番に、オンプレミスワークフロー処理実行部56の処理部76を呼び出し、オンプレミスワークフローの実行を制御する。
【0034】
ジョブログ確認部60は、クラウドワークフローサーバ装置22へ未送信のジョブログの有無を確認し、未送信のジョブログがあれば、未送信のジョブログをクラウドワークフローサーバ装置22へ送信させる要求を行う。ワークフロー要求送受信部62はスキャンアプリ66又はプリントアプリ68からワークフローの実行要求を受け付け、必要に応じてワークフローの実行結果を実行要求元のスキャンアプリ66又はプリントアプリ68に返す。
【0035】
ジョブログ表示アプリ64はジョブログを表示するアプリケーションであり、Webアプリケーションでもネイティブ(Native)アプリケーションでもよい。ジョブログ表示アプリ64はユーザ操作を受け付けるUI(User Interface)やジョブログ表示、クラウドワークフローのジョブログ取得、オンプレミスワークフローのジョブログ取得などを行う機能を有する。なお、ジョブログ表示アプリ64はスキャンアプリ66やプリントアプリ68の機能の一部として実現してもよい。
【0036】
スキャンアプリ66はドキュメントのスキャンに関わるアプリケーションであり、Webアプリケーションでもネイティブアプリケーションでもよい。スキャンアプリ66は実行するワークフローのIDを内部で保持している。スキャンアプリ66は、ユーザが操作できるUIやジョブ設定及びジョブ実行の手段を有する。例えばスキャンアプリ66はスキャナ解像度、読み取りサイズ、カラーなどの設定、スキャンジョブ実行開始の指定などをユーザから受け付けることができる。
【0037】
プリントアプリ68はドキュメントのプリントに関わるアプリケーションであり、Webアプリケーションでもネイティブアプリケーションでもよい。プリントアプリ68は実行するワークフローのIDを内部で保持している。プリントアプリ68は、ユーザが操作できるUIやジョブ設定及びジョブ実行の手段を有する。例えばプリントアプリ68は印刷サイズ、カラーなどの設定、プリントジョブ実行開始の指定などをユーザから受け付けることができる。
【0038】
スキャン部70はスキャナ606などで実現され、スキャンを実行する。プリント部72はプリンタ605などで実現され、印刷を実行する。また、画像データ記憶部74は画像データを記憶する。例えば画像データ記憶部74はスキャン部70がスキャンした画像データやプリント部72が印刷する画像データを記憶する。
【0039】
クラウドワークフローサーバ装置22は、ジョブログ記憶部100、ジョブログ要求送受信部102、ネットワーク通信部104、クラウドワークフロー処理実行部106、クラウドワークフロー制御部108及びワークフロー要求送受信部110を有する。
【0040】
ジョブログ記憶部100は、ジョブログを記憶する。ジョブログ要求送受信部102は画像形成装置12からジョブログの取得要求や保存要求を受け付ける。ジョブログ要求送受信部102は、取得要求を受け付けたジョブログを取得要求元に返し、保存要求を受け付けたジョブログをジョブログ記憶部100に記憶させる。ネットワーク通信部104は画像形成装置12とネットワーク通信を行う。
【0041】
クラウドワークフロー処理実行部106は1つ以上の処理部114を有している。処理部114はクラウドワークフロー制御部108によるワークフロー実行制御に従ってOCR(光学文字認識)処理やファイル変換処理、ストレージサービスへの送信処理などのクラウド環境20での処理内容を実行する。
【0042】
クラウドワークフロー制御部108はワークフロー情報に従って順番にクラウドワークフロー処理実行部106の処理部114を読み出し、クラウドワークフローの実行を制御する。また、ワークフロー要求送受信部110は画像形成装置12からクラウドワークフローの実行要求を受け付け、クラウドワークフローの実行結果を実行要求元の画像形成装置12に返す。
【0043】
<処理の詳細>
次に、本実施形態に係る情報処理システム1の処理の詳細について説明する。
【0044】
《ワークフローの実施》
図5は情報処理システムで実施するワークフローの一例のシーケンス図である。
図5ではスキャンファイルを画像形成装置12でスタンプ処理やOCR処理などを行ったPDFファイルとし、FTPサーバ装置などのオンプレミスサーバ装置14に送信する場合のシーケンス図を示している。
図5では画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22にジョブログを正常に送信する正常系のシーケンス図を示している。
【0045】
ステップS11においてスキャンアプリ66はユーザから起動され、スキャン実行の要求を受け付ける。ステップS12に進み、スキャンアプリ66はスキャン実行をスキャン部70に要求する。スキャン部70はスキャンを実行し、スキャンファイルを画像データ記憶部74に記憶する。ステップS13に進み、スキャン部70はスキャンアプリ66にスキャン完了を通知する。
【0046】
ステップS14においてスキャンアプリ66はワークフロー要求送受信部62にワークフロー実行要求を行う。例えばワークフロー実行要求には、スキャンファイル、オンプレミスワークフローID、接続先の情報、処理に必要なパラメータ等が含まれる。
【0047】
ステップS15に進み、ワークフロー要求送受信部62は、ジョブログ要求送受信部54にステータス(受付)のジョブログの保存を要求する。ステップS16に進み、ジョブログ要求送受信部54はワークフロー要求送受信部62から要求されたジョブログをジョブログ記憶部52に保存する。
【0048】
また、ステップS17~S19に進み、ジョブログ要求送受信部54はクラウドワークフローサーバ装置22のジョブログ要求送受信部102にステータス(受付)のジョブログの保存を要求する。ステップS20に進み、ジョブログ要求送受信部102は画像形成装置12のジョブログ要求送受信部54から保存を要求されたジョブログをジョブログ記憶部100に保存する。
【0049】
このように、オンプレミスワークフローのジョブログもクラウドワークフローのジョブログもクラウドワークフローサーバ装置22のジョブログ記憶部100に保存して管理できる。
【0050】
ステップS21に進み、ワークフロー要求送受信部62はオンプレミスワークフロー制御部58にワークフローの実行を要求する。ステップS22に進み、オンプレミスワークフロー制御部58は、ステータス(実行開始)のジョブログの保存をジョブログ要求送受信部54に要求する。ステップS23においてジョブログ要求送受信部54は、オンプレミスワークフロー制御部58から要求されたジョブログをジョブログ記憶部52に保存する。
【0051】
また、ステップS24~S26に進み、ジョブログ要求送受信部54はクラウドワークフローサーバ装置22のジョブログ要求送受信部102にステータス(実行開始)のジョブログの保存を要求する。ステップS27に進み、ジョブログ要求送受信部102は画像形成装置12のジョブログ要求送受信部54から保存を要求されたジョブログをジョブログ記憶部100に保存する。
【0052】
ステップS28に進み、オンプレミスワークフロー制御部58はスキャンファイルを画像データ記憶部74から取得し、順番にワークフロー処理を実行していく。オンプレミスワークフロー制御部58は、オンプレミスサーバ装置14へのPDFファイルの配信処理を処理部76に要求する。ステップS29において、オンプレミスワークフロー制御部58は配信処理の結果として配信失敗を受信したものとする。配信処理の結果として受信した配信失敗の情報は、ジョブログのステータスに反映される。
【0053】
ステップS30に進み、オンプレミスワークフロー制御部58はステータス(実行終了)のジョブログの保存をジョブログ要求送受信部54に要求する。ステップS31においてジョブログ要求送受信部54は、オンプレミスワークフロー制御部58から要求されたジョブログをジョブログ記憶部52に保存する。
【0054】
また、ステップS32~S34に進み、ジョブログ要求送受信部54はクラウドワークフローサーバ装置22のジョブログ要求送受信部102にステータス(実行終了)のジョブログの保存を要求する。ステップS35に進み、ジョブログ要求送受信部102は画像形成装置12のジョブログ要求送受信部54から保存を要求されたジョブログをジョブログ記憶部100に保存する。
【0055】
《ジョブログの確認》
図5に示したワークフローの実施後、ユーザは
図6に示す手順によりワークフローのジョブログを確認することができる。
図6はジョブログを確認する処理の一例のシーケンス図である。
【0056】
ステップS101においてユーザはジョブログ表示アプリ64にジョブログ確認を要求する。ステップS102~S104において、ジョブログ表示アプリ64はジョブログ取得要求を、クラウドワークフローサーバ装置22のジョブログ要求送受信部102に対して行う。
【0057】
ステップS105に進み、ジョブログ要求送受信部102はジョブログ記憶部100からワークフローのジョブログを取得し、ジョブログ表示アプリ64に送信する。ジョブログ表示アプリ64は受信したワークフローのジョブログを表示する。なお、
図6のシーケンス図の処理により受信するワークフローのジョブログはユーザIDなどを指定することで絞り込んでもよい。
【0058】
図7はジョブログの一例の構成図である。なお、
図7はスキャンファイルに、スタンプ処理、OCR処理及び配信処理を行うワークフローのジョブログの例を示している。
図7のジョブログには、ジョブ情報、ジョブ詳細情報、デバイス情報、エラー情報、ユーザ情報、スキャンジョブ情報、プリントジョブ情報が含まれている。
【0059】
ジョブ情報には、テナントID、作成日時、ID、ステータス、更新日時、バージョン番号、ジョブ有効期間終了日時、タイムゾーン、アプリ名などが含まれる。ジョブ詳細情報は、それぞれの処理に必要な項目と、処理状況を表すステータスが含まれる。
【0060】
デバイス情報はスキャンアプリ66やプリントアプリ68を実行した画像形成装置12の機番やデバイスタイプ、ブラウザ利用時のブラウザ名やブラウザバージョンなどの情報である。エラー情報はジョブが失敗した場合のエラーの情報であり、ジョブの成功時や実行中の場合であれば、情報が記載されていない。ユーザ情報はスキャンアプリ66やプリントアプリ68を実行したユーザの情報である。スキャンジョブ情報は画像形成装置12でスキャンした際のカラーや原稿サイズなどの情報であり、プリント時であれば情報が記載されていない。プリントジョブ情報は画像形成装置12でプリントした際のカラーや用紙サイズなどの情報であり、スキャン時であれば情報が記載されていない。
【0061】
なお、ジョブログは共通部分と環境ごとの固有部分とを有していてもよい。ジョブログは単一のジョブのログであってもよいし、単一のジョブを組み合わせた連携ジョブのログであってもよい。
【0062】
図8はジョブログ表示アプリが表示する画面の一例のイメージ図である。
図8(A)はジョブログ表示アプリ64が表示するユーザ別一覧画面の一例を示している。ユーザ別一覧画面はユーザごとにジョブログの一覧を表示し、それぞれのジョブログの代表的な値を表示する。ジョブログの一覧から一つのジョブログを選択することで、ユーザは例えば
図8(B)に示すジョブログ詳細画面を表示させることができる。
図8(B)はジョブログ表示アプリ64が表示するジョブログ詳細画面の一例を示している。ジョブログ詳細画面はエラー原因や各処理ごとのステータスなど、
図8(A)のユーザ別一覧画面よりも詳細なジョブログの情報を表示する。なお、ジョブログ表示アプリ64が表示する画面は一画面であってもよいし、実行環境やユーザごとに切り替えられる画面であってもよい。
【0063】
《ジョブログの再送》
図5では、ジョブログを画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22に正常に送信する正常系のシーケンス図を示した。
図5に示した正常系のシーケンス図では画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22への送信に失敗したジョブログがジョブログ記憶部100に保存されない。
【0064】
以下では、画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22への送信に失敗したジョブログを再送することで、画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22への送信に失敗したジョブログであっても、ジョブログ記憶部100に保存可能な処理手順について説明する。
【0065】
図9は本実施形態に係る情報処理システムでジョブログを再送する場合の一例のシーケンス図である。なお、
図9ではスキャンファイルを画像形成装置12でスタンプ処理やOCR処理等を行ったPDFファイルとし、FTPサーバ装置などのオンプレミスサーバ装置14に送信する場合のシーケンス図を示している。
図9では、画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22へのジョブログの送信に失敗し、スキャンアプリ66を再起動したタイミングでジョブログを再送するシーケンス図を示している。
【0066】
ステップS201においてスキャンアプリ66はユーザから起動され、スキャン実行の要求を受け付ける。ステップS202に進み、スキャンアプリ66は画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22への送信に失敗し、ジョブログ記憶部52に保存されたジョブログ(送信失敗ジョブログ)の再送信のため、ジョブログ確認部60にジョブログ確認要求を行う。ステップS203に進み、ジョブログ確認部60はジョブログ要求送受信部54に対してジョブログ確認要求を行う。ステップS204に進み、ジョブログ要求送受信部54はジョブログ記憶部52に送信失敗ジョブログの取得要求を行う。ジョブログ記憶部52に送信失敗ジョブログがあればジョブログ要求送受信部54はステップS205においてジョブログ記憶部52から送信失敗ジョブログを取得できる。ここでは、ジョブログ記憶部52に送信失敗ジョブログが無かったものとして説明を続ける。
【0067】
ステップS206に進み、ジョブログ要求送受信部54はジョブログ確認要求に対する応答としてジョブログ確認結果「送信失敗ジョブログなし」をジョブログ確認部60に通知する。ジョブログ確認結果「送信失敗ジョブログなし」を通知されたジョブログ確認部60は送信失敗ジョブログが無いため、何も行わない。
【0068】
ステップS207~S226の処理は
図5のステップS12~S31の処理と同様であるため、説明を省略する。ステップS227~S228に進み、ジョブログ要求送受信部54はクラウドワークフローサーバ装置22のジョブログ要求送受信部102にステータス(実行終了)のジョブログの保存要求を送信するが、ネットワークトラブル等によりステータス(実行終了)のジョブログの保存要求の送信に失敗する。
【0069】
ステップS229に進み、ジョブログ要求送受信部54はステータス(実行終了)のジョブログの保存要求の送信失敗を通知される。ステップS230に進み、ジョブログ要求送受信部54は送信に失敗したジョブログを送信失敗ジョブログとしてジョブログ記憶部52に保存する。このように、画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22への送信に失敗したジョブログは送信失敗ジョブログとしてジョブログ記憶部52に保存される。
【0070】
ステップS231に進み、ユーザは例えば事前に実施したワークフローのジョブログを確認するため、スキャンアプリ66を起動する。ユーザから起動されたスキャンアプリ66はステップS232に進み、送信失敗ジョブログの再送信のため、ジョブログ確認部60にジョブログ確認要求を行う。
【0071】
ステップS233に進み、ジョブログ確認部60はジョブログ要求送受信部54に対してジョブログ確認要求を行う。ステップS234に進み、ジョブログ要求送受信部54はジョブログ記憶部52に送信失敗ジョブログの取得要求を行う。ジョブログ記憶部52に送信失敗ジョブログがあるため、ジョブログ要求送受信部54はステップS235においてジョブログ記憶部52から送信失敗ジョブログを取得する。
【0072】
ステップS236に進み、ジョブログ要求送受信部54はジョブログ確認要求に対する応答としてジョブログ確認結果「送信失敗ジョブログあり」をジョブログ確認部60に通知する。ステップS237に進み、ジョブログ確認部60は送信失敗ジョブログをクラウドワークフローサーバ装置22に再送するため、ステータス(エラー)のジョブログ(送信失敗ジョブログ)の保存をジョブログ要求送受信部54に要求する。
【0073】
ステップS238~S240に進み、ジョブログ要求送受信部54はクラウドワークフローサーバ装置22のジョブログ要求送受信部102にステータス(エラー)のジョブログの保存を要求する。ステップS241に進み、ジョブログ要求送受信部102は画像形成装置12のジョブログ要求送受信部54から保存を要求されたジョブログをジョブログ記憶部100に保存する。
【0074】
本実施形態の情報処理システム1では
図9のシーケンス図の処理により、画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22への送信に失敗した送信失敗ジョブログを画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22へ再送できる。
【0075】
図10は、送信失敗ジョブログを再送した場合にジョブログ表示アプリが表示する画面の一例のイメージ図である。ユーザ環境10とクラウド環境20とはタイムゾーンの違い等により時刻が異なるケースがある。そこで、ジョブログの時刻はクラウド環境20のクラウドワークフローサーバ装置22がユーザ環境10の画像形成装置12からジョブログ保存要求を受信したタイミングの時刻を設定している。
【0076】
しかし、再送された送信失敗ジョブログの場合、クラウドワークフローサーバ装置22はユーザ環境10の画像形成装置12からジョブログ保存要求を受信したタイミングの時刻を設定すると、実際のジョブの終了時刻と異なる時刻が設定されてしまう。そこで、
図10(A)のユーザ別一覧画面及び
図10(B)のジョブログ詳細画面の終了時刻を「時刻不明」と表示している。
【0077】
なお、ユーザ環境10及びクラウド環境20の両方で時刻やタイムゾーンを管理することにより、ユーザ環境10及びクラウド環境20の時刻の差分を計算して正しい時刻を設定するようにしてもよい。
【0078】
画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22への送信に失敗したジョブログの再送は
図11のシーケンス図に示すように行ってもよい。
図11は本実施形態に係る情報処理システムでジョブログを再送する場合の一例のシーケンス図である。なお、
図11のシーケンス図は一部を除いて
図9のシーケンス図と同様であるため、適宜説明を省略する。
【0079】
ステップS301~S324の処理は
図9のステップS201~S224の処理と同様であるため、説明を省略する。ステップS325において、画像形成装置12のオンプレミスワークフローサービスが異常終了したものとする。つまり、
図11のシーケンス図ではステータス(実行終了)のジョブログがジョブログ記憶部52に保存されていない。
【0080】
ステップS326に進み、ユーザは例えば事前に実施したワークフローのジョブログを確認するため、スキャンアプリ66を起動する。ユーザから起動されたスキャンアプリ66はステップS327に進み、送信失敗ジョブログの再送信のため、ジョブログ確認部60にジョブログ確認要求を行う。
【0081】
ステップS328に進み、ジョブログ確認部60はジョブログ要求送受信部54に対してジョブログ確認要求を行う。ステップS329に進み、ジョブログ要求送受信部54はジョブログ記憶部52に送信失敗ジョブログの取得要求を行う。ジョブログ記憶部52にステータス(実行開始)のジョブログが残っているため、ジョブログ要求送受信部54はステップS330においてジョブログ記憶部52からステータス(実行開始)のジョブログを送信失敗ジョブログとして取得する。
【0082】
ステップS331に進み、ジョブログ要求送受信部54はジョブログ確認要求に対する応答としてジョブログ確認結果「送信失敗ジョブログあり」をジョブログ確認部60に通知する。ステップS332に進み、ジョブログ確認部60は送信失敗ジョブログをクラウドワークフローサーバ装置22に再送するため、ステータス(エラー)のジョブログ(送信失敗ジョブログ)の保存をジョブログ要求送受信部54に要求する。
【0083】
ステップS333~S335に進み、ジョブログ要求送受信部54はクラウドワークフローサーバ装置22のジョブログ要求送受信部102にステータス(エラー)のジョブログの保存を要求する。ステップS336に進み、ジョブログ要求送受信部102は画像形成装置12のジョブログ要求送受信部54から保存を要求されたジョブログをジョブログ記憶部100に保存する。
【0084】
本実施形態の情報処理システム1では
図11のシーケンス図の処理により、画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22への送信に失敗した送信失敗ジョブログを画像形成装置12からクラウドワークフローサーバ装置22へ再送できる。
【0085】
図12は、送信失敗ジョブログを再送した場合にジョブログ表示アプリが表示する画面の一例のイメージ図である。例えば
図11のシーケンス図に示すタイミングでオンプレミスワークフローサービスが異常終了すると、ジョブログ記憶部52にはステータス(実行終了)のジョブログが保存されない。したがって、オンプレミスワークフローサービスが異常終了する前の配信処理の結果は不明となる。そこで、
図12(A)のユーザ別一覧画面及び
図12(B)のジョブログ詳細画面ではステータスを失敗又は不明とする。
【0086】
(まとめ)
以上、本実施形態によれば、ユーザ環境10で実行されたワークフローのジョブログをクラウド環境20で管理する場合であっても、未送信ジョブログを再送信する仕組みによりユーザ環境10からクラウド環境20へジョブログが送信されないことを防ぐことができる。
【0087】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば
図1に示す情報処理システム1の構成は一例である。クラウドワークフローサーバ装置22は複数台の情報処理装置に分散して実現してもよい。また、画像形成装置12は例えば操作部として機能する装置と本体部として機能する装置のように、複数の装置から構成されてもよい。
【符号の説明】
【0088】
1 情報処理システム
10 ユーザ環境
12 画像形成装置
14 オンプレミスサーバ装置
16 ファイアウォール
20 クラウド環境
22 クラウドワークフローサーバ装置
18、26、30 ネットワーク
50 ネットワーク通信部
52 ジョブログ記憶部
54 ジョブログ要求送受信部
56 オンプレミスワークフロー処理実行部
58 オンプレミスワークフロー制御部
60 ジョブログ確認部
62 ワークフロー要求送受信部
64 ジョブログ表示アプリ
66 スキャンアプリ
68 プリントアプリ
70 スキャン部
72 プリント部
74 画像データ記憶部
76 処理部
100 ジョブログ記憶部
102 ジョブログ要求送受信部
104 ネットワーク通信部
106 クラウドワークフロー処理実行部
108 クラウドワークフロー制御部
110 ワークフロー要求送受信部
114 処理部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0089】