(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-14
(45)【発行日】2022-03-23
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像処理システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20220315BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20220315BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20220315BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
G06F3/12 339
B41J29/42 F
B41J29/38 204
H04N1/00 C
G06F3/12 303
G06F3/12 373
G06F3/12 392
(21)【出願番号】P 2018050264
(22)【出願日】2018-03-16
【審査請求日】2020-12-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 美奈子
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-126442(JP,A)
【文献】特開2018-024161(JP,A)
【文献】特開2013-228966(JP,A)
【文献】特開2015-097079(JP,A)
【文献】特開2007-004402(JP,A)
【文献】特開2002-007081(JP,A)
【文献】特開2009-301191(JP,A)
【文献】特開2005-074848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00-29/70
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷を実行する画像形成部と、
前記画像形成部による所定期間内の印刷実行回数を記憶する記憶部と、
前記画像形成部の所定期間内の印刷目標回数を設定する設定部と、
ホーム画面に対し、前記印刷実行回数と
前記印刷目標回数と
に基づき表示内容を変更するウィジェットを表示する表示部と、
を備える、
画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成部、前記印刷実行回数と前記印刷目標回数を記憶する記憶部、及びWebAPIを含む本体部と、
前記WebAPIを介して前記画像形成部への印刷指示を行うとともに、前記設定部、前記表示部を含むアプリケーションを有する操作部と、を備え、
前記アプリケーションは、
前記設定部を用いて前記WebAPIを介して前記記憶部に前記印刷目標回数を記憶し、
前記記憶部から前記印刷実行回数と前記印刷目標回数とを取得して
、前記操作部のホーム画面に対し、前記印刷実行回数と前記印刷目標回数とに基づき表示内容を変更するウィジェットを表示する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記アプリケーションは、
ユーザ認証後、認証されたユーザの前記印刷実行回数と前記印刷目標回数とを前記表示部に比較表示する、
請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記アプリケーションは
、前記印刷目標回数と前記印刷実行回数とからユーザ毎に前記表示部の表示内容を決定する決定部を備える、
請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記アプリケーションは、前記印刷目標回数までの残りの回数を段階的に表す複数の文言または複数のアイコンを前記表示内容として
ユーザ毎に登録する登録部を備える、
請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記記憶部に記憶されている前記印刷実行回数をクリアするタイミングを変更する変更部を備える、
請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成部を動作させる第1のOSを有する本体部を有し、
前記操作部は、前記アプリケーションを動作させるとともに前記第1のOSとは独立した第2のOSをさらに有する、
請求項
2乃至
5のうちの何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
本体および該本体と通信する情報処理装置とからなる画像処理システムであって、
印刷を実行する画像形成部と、
前記画像形成部による所定期間内の印刷実行回数を記憶する記憶部と、
前記画像形成部の所定期間内の印刷目標回数を設定する設定部と、
ホーム画面に対し、前記印刷実行回数と
前記印刷目標回数と
に基づき表示内容を変更するウィジェットを表示する表示部と、
を備え、
少なくとも、
前記本体が前記画像形成部を備え、
前記情報処理装置が前記表示部を備える、
画像処理システム。
【請求項9】
コンピュータを、
所定期間内の印刷実行回数を記憶する記憶部と、
前記所定期間内の印刷目標回数を設定する設定部と、
ホーム画面に対し、前記印刷実行回数と
前記印刷目標回数と
に基づき表示内容を変更するウィジェットを表示する表示部と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像処理システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MFPにおいて印刷による使用上限枚数を管理者が管理し、使用枚数が上限を超える場合に、管理者がユーザによるMFPの使用を不可にし、使用枚数が上限を超えないようにする取り組みが行われている。
【0003】
ユーザ毎の目標値に対する利用値を表示する仕組みがある。この仕組みは、電力量を表示するものであり、ユーザ毎に目標値に対する利用値を分かるようにし、ユーザ毎の電力消費を抑えるためのものとなっている(特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、MFPなどの画像形成装置において管理者が使用上限枚数を管理していても、各ユ-ザが現在の使用枚数をリアルタイムに把握することは難しく、各ユーザにとって目標がつかみ難いという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操作部の表示エリアに印刷目標回数と印刷実行回数とを合わせて表示することが可能な画像形成装置、画像処理システム、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、発明の一実施の形態の画像形成装置は、印刷を実行する画像形成部と、前記画像形成部による所定期間内の印刷実行回数を記憶する記憶部と、前記画像形成部の所定期間内の印刷目標回数を設定する設定部と、ホーム画面に対し、前記印刷実行回数と前記印刷目標回数とに基づき表示内容を変更するウィジェットを表示する表示部とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作部の表示エリアに印刷目標回数と印刷実行回数とを合わせて表示することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1の実施の形態に係る画像処理装置の一例として示すMFPの外観構成を示す図である。
【
図2】
図2は、MFPのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本体および操作パネルが発揮する機能の内の「目標面数カウントダウンアプリ」に関わる機能の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、制御部の具体的な機能構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本体HDDで管理されるユーザ情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、ウィジェットとしてホーム画面に表示させる表示内容の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、アイコンの各段階の表示形態の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、ウィジェットトップ画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、トータル出力ページ数設定画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、MFP全体の目標面数カウントダウンアプリに係る管理者処理フローの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、操作パネルによる目標面数カウントダウンアプリに係るユーザ処理フローの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、第2の実施の形態に係る画像処理システムの構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る画像形成装置、画像処理システム、およびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0010】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態では、印刷を実行する画像形成部と、画像形成部による所定期間内の印刷実行回数を記憶する記憶部と、画像形成部の所定期間内の印刷目標回数を設定する設定部と、記憶部に記憶された印刷実行回数と、設定部で設定された印刷目標回数とを合わせて表示する表示部と、を備える画像形成装置の実施の形態について説明する。また、印刷目標回数と印刷実行回数とからユーザ毎に表示部の表示内容を決定する決定部や、残りの回数を段階的に表す複数の文言または複数のアイコンを表示内容として登録する登録部や、記憶部に記憶されている印刷実行回数をクリアする所定期間の切り替えのタイミングを変更する変更部などについても説明する。
【0011】
なお、以下に示す実施の形態は一例であり、画像形成装置をこれに限定するものではない。例えば、記憶部や、設定部や、決定部や、登録部や、変更部などは本体と操作部の何れか一方に設けてあればよい。
【0012】
図1は、第1の実施の形態に係る画像形成装置の一例として示すMFP(Multifunction Peripheral)の外観構成を示す図である。MFPは、少なくとも印刷を実行する画像形成部を含む装置である。ここでは、一例としてスキャナ(画像読取部)と画像形成部とを有する装置構成を示している。
【0013】
図1に示すMFP1は、本体(本体部)10と操作パネル(操作部)20とを有する。本体10は、原稿をスキャニングするスキャナユニット10-1や、用紙などの被記録媒体に画像を形成する(以下では「印刷する」とも言う)画像形成ユニット10-2などを有する。
【0014】
操作パネル20は、本体10への印刷指示や、印刷目標面数(「印刷目標回数」の一例)の設定や、印刷実行面数(「印刷実行回数」の一例)の取得などを行うユーザインタフェースである。本体10と操作パネル20とは有線または無線により通信接続され、その通信路30(
図2参照)を介して操作信号やデータなどを送受信する。
【0015】
第1の実施の形態では、操作パネル20における本体10への印刷指示、印刷目標面数の設定、および印刷実行面数の取得を、本体10側のAPI(Application Programming Interface)を介して実現する構成を一例として示す。
【0016】
なお、「API」には、一例としてWebAPIを使用した場合のものを示す。以下において特に明記しない限り、「API」は、「WebAPI(主にRESTのWebAPI)」であるものとする。具体的には、REST(Representational State Transfer)のWebAPIは、GET(取得)、POST(登録)、PUT(更新)、DELETE(削除)のメソッドと、リソースを特定するURL(Uniform Resource Locator)を用いたリクエスト(「要求」や「要求データ」とも言う)をWeb(World Wide Web)サーバに送信し、Webサーバからレスポンス(「応答」や「応答データ」とも言う)をJSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)やXML(Extensible Markup Language)などで受け取っている。
【0017】
(ハードウェア構成)
図2は、MFP1のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すように、本体10は、第1のCPUであるCPU(Central Processing Unit)100と、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、HDD(Hard Disk Drive)103と、通信I/F104と、接続I/F105と、エンジン106とを有する。各部はシステムバス107を介して相互に接続されている。
【0018】
CPU100は、演算処理や制御処理を実行する中央演算処理装置である。CPU100は、ROM101やHDD103などに格納されている各種のプログラムをRAM102に読み出し、演算処理や制御処理を実行するなどして、本体10を統括的に制御する。
【0019】
ROM101は、固定プログラム(例えばBIOS(Basic Input/Output System)等)を記憶する不揮発性メモリである。RAM102は、CPU100が各種処理の際の作業領域などとして使用する揮発性メモリである。HDD103(以下では、本体HDD103とも呼ぶ)は、OS(Operating System)や、各種ソフトウェアや、後述する「目標面数カウントダウンアプリ」が利用するデータなどを格納する補助記憶装置である。
【0020】
通信I/F104は、本体10がLAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)等の通信ネットワーク300(
図3参照)に接続するためのインタフェース(例えばEthernet(登録商標)ボードなど)である。
【0021】
接続I/F105は、操作パネル20との間で通信路30を介して通信接続するUSB(Universal Serial Bus)規格等のインタフェースである。なお、操作パネル20との接続はUSBに限定されない。また、通信路30は有線に限らず無線であっても良い。
【0022】
エンジン106は、原稿をスキャニングする読取スキャナや、用紙等の被記録媒体に対して画像を形成するプロッタなどである。上記読取スキャナはスキャナユニット10-1(
図1参照)に設けられ、スキャニングによりRGB(Red、Green、Blue)値のスキャニングデータを出力する。また、上記プロッタは画像形成ユニット10-2(
図1参照)に設けられている。
【0023】
図2に示す操作パネル20は、本体10とは別に設けた第2のCPUであるCPU200と、ROM201と、RAM202と、フラッシュメモリ203と、通信I/F204と、接続I/F205と、タッチパネル206と、LCD207を有する。各部は、システムバス208を介して相互に接続されている。
【0024】
CPU200は、演算処理や制御処理を実行する中央演算処理装置である。CPU200は、ROM201やフラッシュメモリ203などに格納されている各種のプログラムをRAM202に読み出し、演算処理や制御処理を実行するなどして、操作パネル20全体を統括的に制御する。
【0025】
ROM201は、固定プログラム(例えばBIOS等)を記憶する不揮発性メモリである。RAM202は、CPU200が各種処理の際の作業領域などとして使用する揮発性メモリである。フラッシュメモリ203は、本体10とは別の第2のOS(アンドロイド(登録商標)OS等)や、「第2のOS」の元でCPU200によって動作するアプリ(アンドロイドアプリ等)などを記憶する補助記憶装置である。操作パネル20のOSは、本体10のOSとは独立して動作する。後述する「目標面数カウントダウンアプリ」は、操作パネル20のOSの元で動作するアプリとしてフラッシュメモリ203に記憶されている。なお、本明細書において「アプリ」は「アプリケーション」を示すものとする。
【0026】
通信I/F204は、操作パネル20がLANやVPN等の通信ネットワーク300(
図3参照)に接続するためのインタフェースである。例えば、通信I/F204は、無線LANアクセスポイント(AP)301(
図3参照)を介して通信ネットワーク300に無線接続する。
【0027】
接続I/F205は、本体10との間で通信路30を介して通信接続するインタフェースである。
【0028】
タッチパネル206は、操作者によるLCD207の画面のタッチ位置を検知し、そのタッチ位置の情報(位置情報)をCPU200に通知するタッチセンサである。なお、タッチパネル206の他に、入力値やコマンド等をCPU200に通知するハードウェアキーなどを設けても良い。
【0029】
LCD207は表示手段の一例である。LCD207は、液晶表示画面を有し、CPU200により出力された表示画面情報を当該液晶表示画面に表示させる。なお、当該表示手段は、液晶の他、有機ELなど、他の表示方式を用いたものであっても良い。
【0030】
(機能構成)
本体10は、CPU100がROM101やHDD103などに記憶されているプログラムをRAM102に読み出し、順次実行することにより、所定の機能を発揮する。また、操作パネル20は、CPU200がROM201やフラッシュメモリ203などに記憶されているプログラムをRAM202に読み出し、順次実行することにより、所定の機能を発揮する。
【0031】
図3は、階層モデルの一例を示す図である。
図3に示すように、本体10は、アプリ層111と、サービス層112と、OS層113とを有する。アプリ層111、サービス層112、および、OS層113の実体は、ROM101やHDD103等に格納されている各種ソフトウェアである。CPU100が、これらのソフトウェアを実行することにより、各種の機能が提供される。
【0032】
アプリ層111のソフトウェアは、ハードウェア資源を動作させて所定の機能を提供するためのアプリである。例えばアプリとしては、コピー機能を提供するためのコピーアプリ、スキャナ機能を提供するためのスキャナアプリ、ファクス機能を提供するためのファクスアプリ、プリンタ機能を提供するためのプリンタアプリなどが挙げられる。
【0033】
サービス層112のソフトウェアは、アプリ層111とOS層113との間に介在し、アプリに対し、本体10が備えるハードウェア資源を利用するためのインタフェースを提供するためのソフトウェアである。より具体的には、ハードウェア資源に対する動作要求の受付、動作要求の調停を行う機能を提供するためのソフトウェアである。サービス層112が受け付ける動作要求としては、スキャナによる読み取りやプロッタによる印刷等の要求が考えられる。
【0034】
なお、サービス層112によるインタフェースの機能は、本体10のアプリ層111だけではなく、操作パネル20のアプリ層211に対しても提供される。すなわち、操作パネル20のアプリ層211のアプリも、サービス層112のインタフェース機能を介して、本体10のハードウェア資源(例えばエンジン106)を利用した機能を実現することができる。
【0035】
OS層113のソフトウェアは、本体10が備えるハードウェアを制御する基本機能を提供するための基本ソフトウェア(オペレーティングシステム)である。サービス層112のソフトウェアは、各種アプリからのハードウェア資源の利用要求を、OS層113が解釈可能なコマンドに変換してOS層113に渡す。そして、OS層113のソフトウェアによりコマンドが実行されることで、ハードウェア資源は、アプリの要求に従った動作を行う。
【0036】
同様に、操作パネル20は、アプリ層211と、サービス層212と、OS層213とを有する。操作パネル20が備えるアプリ層211、サービス層212及びOS層213も、階層構造については本体10側と同様である。ただし、アプリ層211のアプリにより提供される機能や、サービス層212が受け付け可能な動作要求の種類は、本体10側とは異なる。アプリ層211のアプリは、操作パネル20が備えるハードウェア資源を動作させて所定の機能を提供するためのソフトウェアであってもよいが、主として本体10が備える機能(コピー機能、スキャナ機能、ファクス機能、プリンタ機能)に関する操作や表示を行うためのUI(ユーザインタフェース)の機能を提供するためのソフトウェアである。以下に説明する「目標面数カウントダウンアプリ」も、このアプリ層211で実現されている。
【0037】
図3において、MFP1の本体10と操作パネル20とは別々のオペレーティングシステム(それぞれ、第1のOSと第2のOS)により独立して動作する。操作パネル20の「目標面数カウントダウンアプリ」は、操作パネル20のオペレーティングシステムの元で本体10のWebAPIを使用して本体10を操作する。
【0038】
図4は、本体10および操作パネル20が発揮する機能の内の「目標面数カウントダウンアプリ」に関わる機能の一例を示す図である。
【0039】
図4に示すWebAPIサービス11や、コピー制御部12や、プリンタ制御部13や、カウンタ情報管理記憶部14や、ユーザ情報管理記憶部15は、本体10側の目標面数カウントダウンアプリ21に提供する機能の一例である。UI表示部22や、制御部23や、WebAPI通信部24は、操作パネル20の目標面数カウントダウンアプリ21(以下では、アプリ21とする)に含まれる機能の一例である。UI表示部22、制御部23、およびWebAPI通信部24は、広い概念では「表示部」に相当する。また、本体10側の機能も広い概念では「表示部」に含まれる場合もある。
【0040】
WebAPIサービス11は、APIにより本体10の機能を操作パネル20のアプリ21に提供する。具体的に、WebAPIサービス11は、本体10側に有するWebサーバとして実装されており、アプリ21からリクエストされたAPIを介して本体10のコピー制御部12や、プリンタ制御部13や、カウンタ情報管理記憶部14や、ユーザ情報管理記憶部15などと通信する。その実行結果は、Webサーバからレスポンスとしてアプリ21に応答される。APIには、例えば、印刷実行(画像形成)を指示するAPIや、データの記憶を指示するAPIや、記憶データの取得を指示するAPIなどが含まれる。
【0041】
コピー制御部12は、読取スキャナとプロッタとを制御する。具体的に、コピー制御部12は、読取スキャナで原稿をスキャンし、そのスキャンした読取画像をプロッタで印刷する。
【0042】
プリンタ制御部13は、プロッタを制御し、印刷ジョブデータを印刷する。
【0043】
カウンタ情報管理記憶部14は、印刷実行面数を示すカウンタ情報を管理する。ここでは、一例として、カウンタ情報管理記憶部14は、カウンタを使用し、印刷が実行されると、そのカウンタの値をインクリメントするなどして当該カウンタ情報を管理する。また、月の始めなどの所定のタイミングでカウンタの値をリセットすることにより、直近の所定期間内のカウンタ情報を管理する。当該カウンタは、ユーザ全体のものと各ユーザ単位のものとを設け、ユーザ全体とユーザ別の印刷実行面数を管理する。
【0044】
ユーザ情報管理記憶部15は、ユーザ情報(
図6参照)を管理する。
【0045】
UI表示部22は、ウィジェット(Widget)のアイコンや画面情報などを管理し、指定された情報をLCD207に表示させる。
【0046】
制御部23は、目標値までの印刷実行可能な残りの面数を表示するまでの一連の制御を行う。例えば、制御部23は、目標値の設定や、目標値と印刷実行面数の取得や、目標値までの印刷実行可能な残りの面数の算出などを行う。制御部23の具体的な構成については後述する。
【0047】
WebAPI通信部24は、リクエストを、HTTPクライアントを使って本体10のWebサーバに投げる。WebAPI通信部24は、そのHTTP通信において、WebAPIサービス11のAPIを適宜指定してそのAPIによる実行処理結果を受け取る。
【0048】
図5は、制御部23の具体的な機能構成の一例を示す図である。制御部23は、設定部231、取得部(決定部を含む)232、登録部233、変更部234、認証情報管理部235などを含む。
【0049】
設定部231は、UI表示部22を通じて設定画面(トータル出力ページ数設定画面4000(
図11参照))を表示させ、設定画面において入力された所定期間内の印刷目標面数(目標値)を受け付ける。そして、設定部231は、WebAPIにより本体10のユーザ情報管理記憶部15を通じてユーザ情報(
図6参照)に目標値を設定する。目標値は、ユーザ全体の目標値とユーザ別の目標値とをそれぞれ設定する。
【0050】
取得部232は、WebAPIにより、本体10からログインユーザに対応するカウンタの設定値(印刷実行面数)を取得する。また、取得部232は、WebAPIにより、本体10からログインユーザに対応する印刷目標面数(目標値)を取得する。そして、取得部232は、印刷目標面数と印刷実行面数とに基づき、UI表示部22に登録されている複数の表示内容の中からログインユーザの表示内容を決定し、決定した表示内容をUI表示部に指示して表示させる。取得部232による上記決定は、例えば、取得部232が印刷目標面数に対する印刷実行面数のパーセンテージを計算し、計算結果のパーセンテージのレベルに基づいて決定する。なお、印刷目標面数と印刷実行面数は、ログインユーザのものに限らず、ユーザ全体のものであってもよい。ユーザ全体の場合、取得部232は、ユーザ全体の印刷目標面数に対する印刷実行面数のパーセンテージを計算し、計算結果のパーセンテージのレベルに基づいて表示内容を決定する。この場合、表示内容にはユーザ全体に共通の結果が含まれることになる。ユーザ個人の結果とするかユーザ全体の結果とするか、或いは、その両方とするかは、適宜設定してよい。
【0051】
なお、上記表示内容は、印刷実行可能な残りの面数が分かる内容のもの、つまり目標面数をカウントダウン表示する内容のものであればよい。例えば、残りの回数を表す文言やアイコンなどを含む表示内容である。これらの表示内容の具体例については後述する。
【0052】
登録部233は、複数の表示内容のデータをUI表示部22に登録する。
【0053】
変更部234は、WebAPIにより本体10のカウンタ情報管理記憶部14のカウンタのリセットタイミングを変更する。リセットタイミングは、ここでは、一例として月の始めの0時0分などとするが、これに限らず任意であってよい。
【0054】
認証情報管理部235は、ユーザ(または管理者)のログインに基づき、認証された際のログイン情報をID管理する。アプリ21は、認証情報管理部235の当該IDにより、本体10のユーザ情報(
図6参照)などの該当するデータにアクセスする。
【0055】
図6は、本体HDD103で管理されるユーザ情報の一例を示す図である。
図6(a)に、各ユーザの属性情報の一例を示し、
図6(b)に、各ユーザのウィジェット設定情報の一例を示している。ここでウィジェット設定情報とは、アプリ21がウィジェットとしてホーム画面に表示される場合において表示内容の決定の基となる設定情報のことである。なお、ウィジェットは一例であり、同様の仕組みのものであれば、その他の形態で適用してもよい。
【0056】
図6(a)のユーザ属性情報1000には、ID1001別に全ユーザの共通属性情報1002と個別ユーザの個別属性情報1003とが設定されている。ID1001は、ログインユーザとの対応付けを行うID(例えばユニークコード)である。共通属性情報1002や各個別属性情報1003には該当ユーザの属性情報が設定されている。例えば、共通属性情報1002には管理者のログイン情報などが含まれ、各個別属性情報1003にはユーザ個別のログイン情報などが含まれている。
【0057】
図6(b)のウィジェット設定情報1010には、
図6(a)のID1001別に、目標値1012、カウント値1013、表示条件1014などが設定されている。
【0058】
目標値1012には、ユーザの印刷実行面数の所定期間(本例では月とする)の目標値が設定されている。カウント値1013には、ユーザの所定期間内(本例では月内)の直近の印刷実行面数が設定されている。表示条件1014には、ウィジェットのアイコンなどの表示方法を示す条件が設定されている。IDが「1」の目標値は、ユーザ全体の月の目標値であり、カウント値には、各個人のカウント値の集計値が設定される。
【0059】
(UI構成)
続いて、表示内容の一例について説明する。この例では、以下に示すUIパーツ(テキスト表示パーツやアイコン)の組み合わせにより表示内容を変更させる。以下の組み合わせでは、UIパーツに含まれる文字列が「文言」に相当する。例えば、アイコンの「優秀」や「良好」や「注意」なども「文言」に含まれる。UIパーツは、予め登録されているものを利用してもよいし、ユーザが個別に作成したUIパーツを登録部233の機能を用いてユーザがUI表示部22に登録してもよい。
【0060】
図7は、ウィジェットとしてホーム画面に表示させる表示内容の一例を示す図である。
図7には、今月の残りの印刷可能面数をパーセンテージで段階的に表示させる場合の表示内容の一例を示している。なお、ここでは、表示内容として「優秀」と「良好」と「注意」の3段階の表示形態のものを一例として示すが、段階的な表示は3段階に限らず任意であってもよい。
【0061】
図7に示すウィジェット2000は、UIパーツとして、「優秀」と「良好」と「注意」との3段階で表示するアイコン2010と、印刷実行可能な残り面数をテキスト表示するテキスト表示パーツ2020とを有する。3段階で表示するアイコン2010は、今月の目標値に対する印刷実行可能な残り面数のパーセンテージに基づき、取得部(決定部)232が該当するアイコン(
図8参照)に切り替える。テキスト表示パーツ2020は、印刷実行可能な残り面数をそのまま設定して表示する。
【0062】
図8は、アイコン2010の各段階の表示形態の一例を示す図である。
図8(a)に「優秀」の段階の表示形態を示している。「優秀」のアイコン2011は、例えば残り面数のパーセンテージが75%以上の場合に表示する。アイコン2011の針の表示は視認しやすいように100%の位置を指すようにしている。
【0063】
図8(b)には「良好」の段階の表示形態を示している。「良好」のアイコン2012は、例えば残り面数のパーセンテージが25%以上且つ75%未満の場合に表示する。アイコン2012の針の表示は視認しやすいように0~100%の内の略中央の50%の付近を指すようにしている。
【0064】
図8(c)には「注意」の段階の表示形態を示している。「注意」のアイコン2013は、例えば残り面数のパーセンテージが25%未満の場合に表示する。アイコン2013の針の表示は視認しやすいように0%の付近を指すようにしている。
【0065】
なお、ここで示すアイコンの表示形態は、一例であり、残りの面数を視認しやすい形態であれば、適宜変更してもよい。
【0066】
この例では目標値と印刷実行回数とを合わせた表示をアイコン2010とテキスト表示パーツ2020との組み合わせにより行っているがこれに限定されない。アイコン2010またはテキスト表示パーツ2020の一方で行ってもよい。また、目標値と印刷実行回数との比較が可能であれば、それ以外の形態で行ってもよい。
【0067】
(画面構成)
目標面数のカウントダウンの表示は、ユーザ全体のものであっても、ログインユーザ個人のものであっても、それらの両方であってもよい。これらは、予め設定しておいたり、途中で切り替えたりすることにより表示させる。以下は、ログインユーザ個人の場合の表示内容の例を示すが、ユーザ全体の場合でも表示内容の構成は基本的に同じである。
【0068】
図9は、ホーム画面の一例を示す図である。
図9には、ウィジェット2000が表示されている状態のホーム画面2050の一例を示している。
図9に示すウィジェット2000は、タッチ操作などの指定により、次に示す「ウィジェットトップ画面」を起動する。
【0069】
図10は、ウィジェットトップ画面の一例を示す図である。
図10に示すウィジェットトップ画面3000は、円グラフのアイコン3001や、テキスト表示パーツ3002や、OKボタン3003や、設定ボタン3004などのUIパーツを有する。
【0070】
円グラフのアイコン3001は、残り面数のパーセンテージを円グラフにより視覚的に示すアイコンである。
図10に示す例では、目標値に対する残りの面数のパーセンテージと、目標値に対する印刷実行面数のパーセンテージとが、領域分けして示される。各領域は、色や模様などにより視覚的に分けられている。
【0071】
テキスト表示パーツ3002は、目標値を示す情報(この例では「目標値 100(面)」)や、印刷実行面数(この例では、「77(面)」)や、残り面数(この例では、「あと23面」)などを設定して表示する。
【0072】
なお、この例では、印刷実行面数が目標値を超えないため、「あと**面」という表示になるが、印刷実行面数が目標値を超えている場合には、「超える**面」などと表示するものとする。また、円グラフのアイコン3001は、印刷実行面数が100%となる円グラフを表示したままにする。
【0073】
これにより、印刷実行面数が月の目標値を何面超えているかを把握することができる。
【0074】
OKボタン3003は、ウィジェットトップ画面3000を閉じるための操作ボタンである。
【0075】
設定ボタン3004は、次に示す「トータル出力ページ数設定画面」を開くための操作ボタンである。なお、設定ボタン3004は、管理者がログインした場合に表示させるものとする。
【0076】
図11は、トータル出力ページ数設定画面の一例を示す図である。
図11に示すトータル出力ページ数設定画面4000は、入力ボックス4001や、OKボタン4002や、戻るボタン4003などのUIパーツを有する。
【0077】
入力ボックス4001は、目標値を設定するためのテキスト入力ボックスである。ここでは、説明のため1つのテキスト入力ボックスのみを示しているが、ユーザ全体の目標値を設定するボックスと、各ユーザの目標値を設定するボックスとを、それぞれ並べて設けたり、画面切替により各画面に設けたりしてもよい。
【0078】
OKボタン4002は、入力ボックス4001に設定された値を本体HDD103に目標値として反映してトータル出力ページ数設定画面4000を閉じる操作ボタンである。
【0079】
戻るボタン4003は、入力ボックス4001に設定された値を反映せずにトータル出力ページ数設定画面4000を閉じる操作ボタンである。
【0080】
(動作フロー)
続いてMFP1全体の目標面数カウントダウンアプリに係る処理フローについて説明する。以下に説明する各処理フローは、本体10と操作パネル20とにおいてそれぞれのプログラムの実行により実現する各種機能部を通じて行われる。なお、アプリ21から本体10に向けての通信は、特に明示されていない場合であっても主にWebAPI通信部24を通じて行われるものとする。また、WebAPIサービス11を介するリクエストの処理は特に明示されていない場合であってもAPIを介して行われるものとする。また、本体10との認証が行われると、認証情報管理部235がログインユーザをID管理し、それ以降、本体10へのリクエストにIDを含めるものとする。
【0081】
管理者またはユーザは、アプリ21の登録部233により複数の表示内容のデータ(UIパーツ等)をUI表示部22に登録する。また、変更部234により、本体10のカウンタ情報管理記憶部14のカウンタのリセットタイミングを変更する。これらの登録や変更は、必要な場合に適宜行うものとする。
【0082】
図12は、MFP1全体の目標面数カウントダウンアプリに係る管理者処理フローの一例を示す図である。先ず、管理者が操作パネル20において起動操作(本体10へのログイン等の操作)を行うと、本体10との認証後、アプリ21の取得部232の指示に基づき本体10のWebAPIサービス11にカウント・設定情報の取得要求が送信され(S1)、その応答として、WebAPIサービス11からアプリ21に本体10のカウント・設定情報リストが送信される(S2)。カウント・設定情報リストは、このステップでは、カウンタ情報管理記憶部14から取得されるカウンタの識別情報や、各ユーザのユーザ情報である。
【0083】
カウント・設定情報リストが送信されると、アプリ21の設定部231が本体HDD103にHDDファイルを作成して(S3)、ステップS2で送信されたカウント・設定情報を本体HDD103に保存する(S4)。具体的には、ユーザ情報管理記憶部15が、カウント・設定情報としてユーザ属性情報1000(
図6(a)参照)やウィジェット設定情報1010(
図6(b)参照)を設定して保存しIDで管理する。なお、目標値1012や表示条件1014にはデフォルト値が設定される。
【0084】
アプリ21は、保存完了の通知を受けると、UI表示部22によりホーム画面にウィジェット2000(
図9参照)を表示させる(S5)。ウィジェット2000は、ウィジェット設定情報1010(
図6(b)参照)のデフォルトの表示条件1014に基づく表示内容で表示される。
【0085】
続いて、ウィジェット2000がタップされるなどして管理者によりウィジェットのトップ画面(ウィジェットトップ画面3000(
図10参照))の起動が指示されると、アプリ21の取得部232の指示に基づき本体10のWebAPIサービス11にカウント・設定情報の取得要求が送信され(S6)、WebAPIサービス11が本体HDD10からカウント・設定情報リストを取得する(S7)。そして、上記取得要求に対する応答として、WebAPIサービス11からアプリ21に、本体HDD103から取得されたカウント・設定情報リストが送信される(S8)。
【0086】
その後、アプリ21は、UI表示部22によりウィジェットトップ画面3000を表示させる(S9)。ウィジェットトップ画面3000には、ウィジェット設定情報1010の設定が表示される。
【0087】
ウィジェットトップ画面3000において設定ボタン3004が押下されると、アプリ21の取得部232の指示に基づき本体10のWebAPIサービス11に目標面数の取得要求が送信され(S10)、WebAPIサービス11は、本体HDD103のウィジェット設定情報1010(
図6(b)参照)に設定されている目標値1012を目標面数として取得する(S11)。
【0088】
そして、WebAPIサービス11からアプリ21に目標面数(目標値)が送信される(S12)。
【0089】
続いて、アプリ21は、UI表示部22によりトータル出力ページ数設定画面4000(
図11参照)を表示させる(S13)。トータル出力ページ数設定画面4000には、WebAPIサービス11から送信された目標面数(目標値)が設定されている。
【0090】
トータル出力ページ数設定画面4000において、表示されている目標面数が新たな目標面数に更新されると、アプリ21の設定部231の指示に基づき本体10のWebAPIサービス11に当該目標面数の設定要求が送信され(S14)、WebAPIサービス11が本体HDD103に更新後の目標面数を保存する(S15)。具体的には、WebAPIサービス11がユーザ情報管理記憶部15と通信し、ユーザ情報管理記憶部15が本体HDD103に更新後の目標面数を保存する。
【0091】
本体HDD103での保存が成功すると、アプリ21は、UI表示部22により、目標面数を更新した後のトータル出力ページ数設定画面4000を表示させる(S16)。
【0092】
その後、トータル出力ページ数設定画面4000を閉じる操作が行われると、アプリ21は、UI表示部22によりトータル出力ページ数設定画面4000を閉じ、ウィジェットトップ画面3000を表示させる(S17)。ここで、ウィジェットトップ画面3000の表示は、新たな目標面数の表示内容に更新される。
【0093】
図13は、操作パネル20による目標面数カウントダウンアプリ21に係るユーザ処理フローの一例を示す図である。ユーザが操作パネル20から本体10へログインすると、本体10のWebAPIサービス11は、所定のタイミングで、当該ユーザのカウンタ情報の更新をアプリ21に通知する(S18)。当該ユーザのカウンタ情報の更新を通知するタイミングは、例えば、当該ユーザのログイン時や、印刷の実行直後や、月の始めに行われるカウンタリセットなどのタイミングである。
【0094】
カウンタ情報の更新が通知されると、アプリ21の設定部231の指示に基づき本体10のWebAPIサービス11にカウント・設定情報の取得と設定の要求が送信される(S19)。WebAPIサービス11は、カウンタ情報管理記憶部14と通信して更新後のカウント値を取得し、ユーザ情報管理記憶部15により本体HDD10のウィジェット設定情報1010(
図6(b)参照)のカウント値1013を更新する(S20)。
【0095】
そして、アプリ21は、WebAPIサービス11から、本体HDD10の更新後のカウント・設定情報リストを取得し、UI表示部22によりウィジェット2000の表示を更新する(S21)。つまり、ウィジェット2000に当該ユーザの印刷実行面数がリアルタイムに表示されるようになる。なお、設定や切替により、全ユーザについての表示内容にしてもよい。
【0096】
なお、ステップS18~ステップS21まではカウンタが印刷の実行やリセットなどで更新されるたびに繰り返される。
【0097】
本実施の形態では、印刷目標回数と印刷実行回数とを、一例として、それぞれ印刷目標面数と印刷実行面数に読み替えて説明した。このため、出力紙が1枚であっても両面印刷であれば2回、片面印刷では1回などと、面数でカウントした。しかし、印刷目標回数と印刷実行回数とを面数でカウントすることに限定するものではない。カウントの仕方は、適宜設定してよい。
【0098】
以上により、本実施の形態の画像形成装置では、操作部の表示エリアに印刷目標回数と印刷実行回数とを合わせて表示することが可能となる。従って、各ユ-ザが印刷目標回数に対する現在の印刷実行回数をリアルタイムに把握することが可能になり、各ユーザにとって印刷目標回数までの残りの回数を直観的、さらには具体的につかみ易くなる。
【0099】
また、本実施の形態の画像形成装置は、アプリ21内に登録部233を有する。このため、表示条件やアイコン(円グラフ等の表示グラフ)をユーザの好みに合ったものにすることができ、ユーザの印刷実行回数に対する意識を強め、無駄な印刷を減らすことが可能になる。
【0100】
また、印刷実行回数をクリアする期間や日時を設定しておくことで、過剰カウントになり停止するといったエラーも軽減することができるようになる。
【0101】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、操作パネル20により、本体10への印刷指示、印刷目標回数の設定、および印刷実行回数の取得を、本体10側のAPIを介して実現する構成を一例として示した。第1の実施の形態に示す本体10への印刷指示、印刷目標回数の設定、および印刷実行回数の取得を、操作パネル20に限らず、スマートフォンなどの情報処理装置で行う画像処理システムを構成してもよい。
【0102】
図14は、第2の実施の形態に係る画像処理システムの構成の一例を示す図である。
図14において、第1の実施の形態で説明した機能と対応する部分には、同一の番号を付している。
【0103】
図14に示す画像処理システム2は、画像形成装置50と情報処理装置60とを有する。画像形成装置50は、第1の実施の形態に係るMFP1において本体10に相当する。情報処理装置60は、スマートフォン等の汎用の情報処理装置である。
【0104】
第2の実施の形態では、情報処理装置60にウィジェットのアプリ21を追加して利用する。情報処理装置60は、本アプリ21を通じて、本体10への印刷指示、印刷目標回数の設定、および印刷実行回数の取得を、本体10側のAPIを介して行う。これにより、情報処理装置60においても本体10の機能を利用して、情報処理装置60の操作部の表示エリアに印刷目標回数と印刷実行回数とを合わせて表示するが可能となる。これ以上の説明は、第1の実施の形態における説明の繰り返しとなるため、省略する。
【0105】
なお、各実施の形態では、印刷の月の目標回数をカウントダウンして表示する形態を示したが、印刷回数以外への適用も可能である。例えば、トナー等の消耗品の利用量と目標の利用量を表示するような変形も可能である。この場合、黒のトナーは月1本、カラーのトナーは3か月で1本などのような消耗品に応じた目標値の個別期間設定も考えられる。また、消耗品の紙の利用枚数と目標利用枚数とを表示するような変形も可能である。
【0106】
この他、画像形成装置以外への適用も可能である。例えば一定期間内の実際の利用量と、目標の利用料を比較する必要のある機器などへの適用が可能である。
【0107】
各実施の形態の画像形成装置および画像処理システムで実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0108】
また、各実施の形態の画像形成装置および画像処理システムで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、各実施の形態の画像形成装置および画像処理システムで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0109】
また、各実施の形態のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0110】
10 本体
11 WebAPIサービス
12 コピー制御部
13 プリンタ制御部
14 カウンタ情報管理記憶部
15 ユーザ情報管理記憶部
20 操作パネル
21 目標面数カウントダウンアプリ
22 UI表示部
23 制御部
24 WebAPI通信部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0111】