(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-22
(45)【発行日】2022-03-30
(54)【発明の名称】ホウ素除去方法
(51)【国際特許分類】
C02F 1/58 20060101AFI20220323BHJP
【FI】
C02F1/58 H
(21)【出願番号】P 2018011364
(22)【出願日】2018-01-26
【審査請求日】2021-01-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000183303
【氏名又は名称】住友金属鉱山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067736
【氏名又は名称】小池 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100192212
【氏名又は名称】河野 貴明
(74)【代理人】
【識別番号】100204032
【氏名又は名称】村上 浩之
(72)【発明者】
【氏名】中西 次郎
(72)【発明者】
【氏名】浅野 聡
(72)【発明者】
【氏名】加地 伸行
【審査官】目代 博茂
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-144405(JP,A)
【文献】特開2018-065125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/58-1/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホウ素含有排水を処理してホウ素濃度を低下させるホウ素除去方法であって、
上記ホウ素含有排水にリン酸と消石灰を添加して沈殿物を生成させる沈殿物生成工程と、
上記リン酸と上記消石灰添加後の排水のpHを制御しながら、生成した上記沈殿物を除去する沈殿物除去工程とを有し、
上記リン酸中のリン(P)に対する上記消石灰中のカルシウム(Ca)のモル比Ca/Pが
1.67となるように、上記リン酸と上記消石灰の添加量を調整し、かつ、添加後の排水のpHを10以上14以下の範囲に制御
し、
上記沈澱物はハイドロキシアパタイトを含有し、
上記リン酸の添加量を、上記ホウ素含有排水中のホウ素(B)に対する上記リン(P)のモル比P/Bが6.5以上22以下となるように調整することを特徴とするホウ素除去方法。
【請求項2】
上記沈殿物は、純水中でのホウ素の溶出濃度が上記ホウ素含有排水中のホウ素濃度の20%以下であることを特徴とする請求項
1に記載のホウ素除去方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホウ素を含有する排水を処理しホウ素濃度を低下させる方法に係り、特にリン酸及び消石灰による沈殿物析出を利用したホウ素含有排水からのホウ素除去方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ホウ素化合物は多種の産業分野で用いられており、これらの製造工程から排出される排水中にはホウ素が含まれている。また、地熱発電水や鉱山排水にもホウ素が含まれている。
【0003】
ホウ素は、動植物にとって必須の微量栄養素であるが、その反面、農業用水中に数mg/L以上の濃度で含まれている場合、植物の成長を阻害することが知られている。また、ホウ素を人体に継続的に摂取したとき、健康障害が生じるおそれがあることから、ホウ素の人体摂取量が法令で規制されている。例えば、水道水の水質基準では水道水に含まれるホウ素濃度が1.0mg/L以下に規制されている。また、海域へのホウ素の排水基準ではホウ素濃度が230mg/L以下、海域外への排水基準ではホウ素濃度が10mg/L以下に規制されている。そこで、ホウ素を含有する排水は、ホウ素を除去する処理を行った後に、放流される。
【0004】
一般的なホウ素除去方法としては、ホウ素選択吸着樹脂を用いたイオン交換法、キレート剤やアルミニウム塩を用いた凝集沈殿法、溶媒抽出法などがある。
【0005】
例えば、特許文献1には、ホウ素含有水に、アルミニウム化合物とカルシウム化合物とをpHを調整しながら段階的に添加しホウ素を除去する方法が記載されている。
【0006】
特許文献2には、ホウ素含有排水をアルカリ土類金属イオンとアルカリ金属珪酸塩の共存下で処理する方法が記載されている。
【0007】
また、特許文献3にはリン酸やリン酸化合物と、アルカリ土類金属イオンを反応させてホウ素を含むリン酸塩を生成させ、ホウ素を分離沈殿させる方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2002-346574号公報
【文献】特開2002-79267号公報
【文献】特開2007-144405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1や特許文献2のような方法では、運転費用などのコスト面の問題に加え、凝集沈殿法では発生汚泥量の問題がある。また、イオン交換法ではイオン交換樹脂の再生時に溶出させたホウ素を処理する問題がある。特許文献3の方法では、沈殿からホウ素が溶出するなど、安定的にホウ素を除去できないとの問題がある。
【0010】
そこで本発明は、ホウ素の再溶出を防止し、溶出簡便な処理で高いホウ素除去率を達成できるホウ素含有排水からのホウ素除去方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者等は、排水中のホウ素を低減する処理方法について検討を重ね、リン源としてリン酸を、カルシウム源として消石灰をそれぞれ採用し、処理方法に工夫を重ねることで排水中のホウ素が低減し、形成した澱物が安定的に分離されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】
即ち、本発明の一態様は、ホウ素含有排水を処理してホウ素濃度を低下させるホウ素除去方法であって、ホウ素含有排水にリン酸と消石灰を添加して沈殿物を生成させる沈殿物生成工程と、リン酸と消石灰添加後の排水のpHを制御しながら、生成した沈殿物を除去する沈殿物除去工程とを有し、リン酸中のリン(P)に対する消石灰中のカルシウム(Ca)のモル比Ca/Pが1.67となるように、リン酸と消石灰の添加量を調整し、かつ、添加後の排水のpHを10以上14以下の範囲に制御し、沈澱物はハイドロキシアパタイトを含有し、リン酸の添加量を、ホウ素含有排水中のホウ素(B)に対するリン(P)のモル比P/Bが6.5以上22以下となるように調整することを特徴とする。
【0013】
本発明の一態様によれば、リン酸と消石灰を所定の比率で添加して沈殿物を生成させ、pHも所定の範囲内とすることで、ホウ素の再溶出を防止しながら簡単且つ低コストで効率よくホウ素を分離除去することができる。
【0015】
ハイドロキシアパタイトを生成させ、ホウ素と共沈させることにより、高いホウ素除去率を達成できるとともにホウ素の再溶出を防止できる。
【0017】
排水中のホウ素に対するリン酸の添加量を調整することで、リン酸のコストを抑えつつ、排水中のホウ素の共沈量を増加させることができる。
【0018】
また、本発明の一態様では、沈殿物は、純水中でのホウ素の溶出濃度がホウ素含有排水中のホウ素濃度の20%以下である。
【0019】
本発明のホウ素除去方法を適用することにより、共沈後のホウ素の再溶出を防止することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ホウ素含有排水から簡単且つ低コストでホウ素の再溶出を防止しながら効率よくホウ素を分離除去することができ、常に安定して確実にホウ素を分離除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るホウ素除去方法におけるホウ素の分離プロセスの概略を示す工程図である。
【
図2】実施例1における沈澱物のXRDスペクトルである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明を適用した具体的な実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)について、以下の順序で図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることが可能である。
【0023】
1.ホウ素含有排水からのホウ素除去方法
1-1.ホウ素除去方法の概要
1-2.沈殿物生成工程
1-3.沈殿物除去工程
【0024】
[1.ホウ素含有排水からのホウ素除去方法]
(1-1.ホウ素除去方法の概要)
本実施の形態に係るホウ素含有排水からのホウ素除去方法(以下、「ホウ素除去方法」という。)は、自然界において地下水、海水などとして存在しているホウ素含有水、また、ホウ素化合物を原材料として使用する工業、例えば、ガラス工業をはじめ、医薬、化粧品原料、石鹸工業、電気めっき工業などで生じる廃水、発電所から生じる廃水、ゴミ焼却場で生じる洗煙廃水などの廃水に含まれているホウ素を除去するための方法である。
【0025】
本発明の形態に係るホウ素除去方法では、ホウ素含有排水中にリン酸、消石灰を添加し、沈澱物を生成させてホウ素を共沈させることで、ホウ素を除去することが出来る。沈澱物は主にハイドロキシアパタイトから成るものである。
【0026】
図1は、本発明の一実施の形態に係るホウ素除去方法におけるホウ素の分離プロセスの概略を示す工程図である。本発明の形態に係るホウ素除去方法は、ホウ素含有排水にリン酸と消石灰を添加して沈殿物を生成させる沈殿物生成工程S1と、リン酸と消石灰添加後の排水のpHを制御しながら、生成した沈殿物を除去する沈殿物除去工程S2とを有する。以下、各工程について詳細に説明する。
【0027】
(1-2.沈殿物生成工程)
沈殿物生成工程S1では、ホウ素含有排水にリン酸と消石灰を添加して沈殿物を生成させ、ホウ素含有排水のホウ素を共沈させる。本発明の一実施の形態に係るホウ素除去方法では、ホウ素含有排水にリン酸を添加したのちに消石灰を添加しても良いし、初めに消石灰を添加したのちにリン酸を添加しても良い。或いは、リン酸と消石灰を同時に添加しても良い。ホウ素含有排水に含まれる他の不純物や、排水が生じる状況等に応じて、適宜リン酸と消石灰の添加の順番を決定すればよい。
【0028】
リン酸と消石灰の添加方法は特に限定されず、例えば、消石灰は、同量の消石灰粉末を水に溶かしスラリーとして添加しても良い。
【0029】
リン酸の添加量は、ホウ素含有排水中の総ホウ素量の6.5倍以上22倍以下の物質量(モル量)とするのが望ましい。リン酸の添加量がホウ素含有排水中の総ホウ素量の6.5倍未満では、十分なホウ素除去が不可能になってしまう。また、リン酸の添加量がホウ素含有排水中の総ホウ素量の22倍を超えると、リン酸の添加量を増やしてもホウ素除去の効率が低下し、しかも澱物量が増大してしまう。リン酸の添加量は、ホウ素含有排水中の総ホウ素量の6.5倍以上22倍以下とすることで、リン酸のコストを抑えつつ、ホウ素の共沈量を増加することができる。
【0030】
沈殿物生成工程S1では、ホウ素含有排水中にリン酸と消石灰を添加することで、ホウ素含有排水中のホウ素を主にハイドロキシアパタイトで共沈させて除去する。具体的には、リン酸(H3PO4)と、消石灰(Ca(OH)2)により、下記化学式1に示す反応が右側に進行し、ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)が形成し、ホウ素含有排水中のホウ素が共沈すると考えられる。
【0031】
10Ca(OH)2+6H3PO4→Ca10(PO4)6(OH)2+18H2O
・・・(化学式1)
【0032】
このように、リン酸と消石灰を添加することでハイドロキシアパタイトを生成させ、ホウ素と共沈させることにより、高いホウ素除去率を達成できる。また、後述するように、ハイドロキシアパタイトを用いて共沈させた場合、ホウ素の再溶出を防止できるため、ホウ素除去率が低下することもなく、常に安定して確実にホウ素を分離除去することができる。
【0033】
なお、本実施の形態に係るホウ素含有排水では、リン酸と消石灰という特定の組み合わせで添加する。リン酸と消石灰でなく、Na2HPO4などのリン酸塩や塩化カルシウム(CaCl2)などを用いると、ハイドロキシアパタイトが生成せず、十分なホウ素除去率(50%以上)が得られない。
【0034】
沈殿物生成工程S1においては、消石灰の添加量を、リン(P)に対するカルシウム(Ca)のモル比(以下「Ca/P」という)が、1.67となる量とすることが好ましい。ハイドロキシアパタイトはCa10(PO4)6(OH)2で表されることから理論的には、Ca/P=10/6≒1.67である。Ca/Pモル比が2.00を超える量のリン酸を添加すると、澱物が不安定となり湿潤な環境に放置すると澱物からホウ素が溶出するため好ましくない。一方、Ca/Pモル比が1.5より小さくなると排水中のリン濃度が高まり環境に悪影響を及ぼすため好ましくない。したがって、Ca/Pが1.5以上2.0以下となるようにリン酸と消石灰の添加量を調整する。
【0035】
(1-3.沈殿物除去工程)
沈殿物除去工程S2では、リン酸と消石灰添加後の排水のpHを制御しながら、生成した沈殿物を除去する。また、この時、リン酸と消石灰添加後の排水のpHを10以上14以下の範囲に制御する。
【0036】
リン酸と消石灰を添加後、苛性ソーダ、塩酸あるいは硫酸等を用いて、排水中のpHが10以上14以下となるよう調整する。pHが10未満になると澱物が不安定となり、澱物にいったん吸着されたホウ素が再び溶出するため好ましくない。また、pHが14を超える場合、試薬コストが増加するため好ましくない。
【0037】
本実施の形態に係るホウ素含有排水では、上述のようにリン酸と消石灰添加後の排水のpHを10以上14以下の範囲に制御することで、ハイドロキシアパタイトと共沈させてホウ素の再溶出を防止することができる。沈殿物は、純水中でのホウ素の溶出濃度がホウ素含有排水中のホウ素濃度の20%以下であることが好ましい。
【0038】
沈殿物の除去は、一般的なろ過装置を用いればよく、例えば、フィルタープレス等により固液分離を行う。或いは、シックナー等の沈降分離装置を用いても良く、これらの装置を組み合わせて固液分離を行っても良い。ホウ素を共沈させた沈澱物を除去することにより、ホウ素含有排水からホウ素を除去することができる。
【実施例】
【0039】
以下に示す実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例及び比較例によって何ら限定されるものではない。
【0040】
(実施例1)
実施例1では、ホウ素濃度25mg/Lの排水200mLをビーカーに入れ始液とした。この始液に、リン酸0.81gを添加した後、消石灰1.02gを添加した(沈殿物生成工程S1)。次に、リン酸と消石灰添加後の溶液のpHを12に調整して、スターラーで1時間撹拌した。1時間撹拌後にろ過を行い、ろ液と澱物に分離した(沈殿物除去工程S2)。
【0041】
水分を含む澱物を60℃で24時間乾燥させた後、XRD分析(メーカー:PANalytical、型番:XPert PRO)を行った。分離したろ液のホウ素濃度をICP(Inductively Coupled Plasma)法を用いて測定した。分離し乾燥した澱物を純水200mL中に投入し、24時間撹拌後にろ過を行いろ液と澱物に分離した。ろ液中のホウ素濃度を測定しホウ素溶出濃度とした。
【0042】
その結果を表1に示す。なお、表1中の「溶出」の欄は、上記24時間撹拌後のホウ素溶出濃度が始液のホウ素濃度の20%以下のものを「○」、20%を超えるものを「×」と評価している。
【0043】
表1より、実施例1では、ホウ素を90%まで除去できることが分かる。また、ホウ素溶出濃度は、始液のホウ素濃度の20%以下でありホウ素の溶出は十分低い値であった。また、
図2のXRDの測定結果より、ハイドロキシアパタイトが生成されることが分かる。
【0044】
(実施例2)
実施例2では、リン酸の添加量を0.36g、消石灰の添加量を0.46gとし、pHを11に調整した以外は、実施例1と同様の処理を行った。その結果を表1に示す。表1より、ホウ素を50%まで除去できることが分かる。また、ホウ素溶出濃度は、始液のホウ素濃度の20%以下でありホウ素の溶出は十分低い値であった。
【0045】
(比較例1~6)
比較例1~6では、始液中のホウ素濃度、添加した試薬の種類とその添加量を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0046】
(比較例1~6の結果)
比較例1及び比較例2では、リン酸の代わりに第1リン酸ナトリウム(NaH2PO4)を用い、消石灰とともに塩化カルシウム(CaCl2)を併用している。また、比較例1及び比較例2では、Ca/Pモル比が2.5となっている。この場合、ホウ素除去率は高かったものの、沈澱物からのホウ素溶出濃度が始液のホウ素濃度の20%を超えており、ホウ素が再溶出してしまっていた。
【0047】
比較例3及び比較例4では、リン酸の代わりに第1リン酸ナトリウムを用い、消石灰の代わりに塩化カルシウムを用い、水酸化ナトリウム(NaOH)を添加している。この場合、ホウ素除去率は50%未満であり、始液中のホウ素を十分に除去することができなかった。
【0048】
比較例5では、リン酸と消石灰を用いているものの、添加後のpHが10未満の9.1となるようにした。この場合、ホウ素除去率は50%未満であり、始液中のホウ素を十分に除去することができなかった。
【0049】
比較例6では、リン酸と消石灰を用いているものの、Ca/Pモル比が2.2となっている。この場合、ホウ素除去率は高かったものの、沈澱物からのホウ素溶出濃度が始液のホウ素濃度の20%を超えており、ホウ素が再溶出してしまっていた。
【0050】
【0051】
以上の結果から、ホウ素含有排水にリン酸と消石灰を添加する工程からなるホウ素除去方法において、リン酸および消石灰中のCa/Pモル比が1.5以上2.0以下の範囲であり、かつ、添加後のpHを10以上14以下の範囲に制御することで、ホウ素含有排水から簡単且つ低コストで効率よくホウ素を分離除去することができ、常に安定して確実にホウ素を分離除去することができることがわかる。
【0052】
なお、上記のように本発明の一実施形態及び各実施例について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
【0053】
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、ホウ素除去方法の構成も本発明の一実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。