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特許7046334可変情報印刷物及び可変情報印刷物用データの作成方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-25
(45)【発行日】2022-04-04
(54)【発明の名称】可変情報印刷物及び可変情報印刷物用データの作成方法
(51)【国際特許分類】
   B41M 3/14 20060101AFI20220328BHJP
   B42D 25/387 20140101ALI20220328BHJP
   G07D 7/20 20160101ALI20220328BHJP
   B42D 25/382 20140101ALI20220328BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20220328BHJP
   B42D 25/337 20140101ALI20220328BHJP
【FI】
B41M3/14
B42D25/387
G07D7/20
B42D25/382
H04N1/387 110
B42D25/337
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018215151
(22)【出願日】2018-11-16
(65)【公開番号】P2019137042
(43)【公開日】2019-08-22
【審査請求日】2020-07-13
(31)【優先権主張番号】P 2018018736
(32)【優先日】2018-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】303017679
【氏名又は名称】独立行政法人 国立印刷局
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 一矢
(72)【発明者】
【氏名】浅井 義則
【審査官】高松 大治
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-348242(JP,A)
【文献】特開平11-298717(JP,A)
【文献】特開平07-101190(JP,A)
【文献】特開2000-343900(JP,A)
【文献】特開2002-366979(JP,A)
【文献】特開昭58-115969(JP,A)
【文献】特開2002-314792(JP,A)
【文献】特開2010-110943(JP,A)
【文献】実開平02-150282(JP,U)
【文献】登録実用新案第3081781(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2017/0106271(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41M 3/14
B42D 25/387
G07D 7/20
B42D 25/382
H04N 1/387
B42D 25/337
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貴重価値が等しい製品が複数存在する可変情報印刷物において、
基材の少なくとも一部に、所定の模様を有した可変情報領域を備え、
前記模様の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部を有し、
前記模様と前記可変情報部の重複部分には、前記可変情報部のみが印刷され、
前記可変情報部の印刷される部分には、前記模様が印刷されないことを特徴とする可変情報印刷物。
【請求項2】
前記可変情報部は、機能性を有するインキで形成されて成ることを特徴とする請求項1記載の可変情報印刷物。
【請求項3】
前記可変情報部は、更に前記可変情報部と同一形状かつ前記可変情報部より大きい輪郭可変情報部が、前記可変情報部の輪郭に沿って配置されて成り、
前記輪郭可変情報部は前記模様が印刷されないことを特徴とする請求項1又は2記載の可変情報印刷物。
【請求項4】
前記輪郭可変情報部は、機能性を有するインキで形成されて成ることを特徴とする請求項3記載の可変情報印刷物。
【請求項5】
基材の少なくとも一部に、所定の模様を有した可変情報領域を備え、前記模様の一部に、印刷ごとに異なる形状を有する可変情報部を有し、前記模様と前記可変情報部の重複部分には、前記可変情報部のみが印刷され、前記可変情報部の印刷される部分には、前記模様が印刷されない可変情報印刷物において、可変情報印刷物用データを作成する方法であって、
前記模様の基となる基模様データと、前記可変情報部の基となる可変情報部データとを、作成する又はあらかじめ登録したデータベースから取り込む工程と、
可変情報領域データのレイアウトを作成し、前記レイアウトを基準に、前記印刷ごとに異なる情報に基づいて前記可変情報部データを作成する工程と、
前記基模様データと前記可変情報部データを重ねて配置し、前記基模様データと前記可変情報部データの重複部分を統合し、前記基模様データと前記可変情報部データの重複部分は、前記基模様データを削除することで、前記可変情報部データに前記基模様データを削除した可変情報領域データを生成する工程を少なくとも備えたことを特徴とする可変情報印刷物用データの作成方法。
【請求項6】
前記可変情報部データを基準に、前記可変情報部データよりも大きく、かつ、同一形状の輪郭可変情報データを作成する工程を更に有し、
前記基模様データと、前記輪郭可変情報データと、前記可変情報部データを重ねて配置し、前記基模様データと前記可変情報部データの重複部分及び前記基模様データと前記輪郭可変情報データの重複部分を統合し、前記基模様データと、前記可変情報部データ及び前記輪郭可変情報データの重複部分は、前記基模様データを削除することで、前記可変情報部データ及び前記輪郭可変情報データに前記基模様データを削除した可変情報領域データを生成する工程を少なくとも備えたことを特徴とする請求項5記載の可変情報印刷物用データの作成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偽造防止効果を必要とするセキュリティ印刷物である銀行券、パスポート、有価証券、身分証明書、カード、通行券等の個別識別を必要とする貴重印刷物の分野において、改ざん防止及び偽造防止の可変情報印刷物及び可変情報印刷物用データの作成方法に関わるものである。
【背景技術】
【0002】
近年のスキャナ、プリンタ、コピー機等のデジタル機器の進展や化学薬品により、貴重印刷物の精巧な複製物や改ざんを容易に作成することが可能となっている。そのため、前述したような偽造や改ざんを防止するため、特殊な薬品では改ざんされないことやスキャナ、プリンタ、コピー機等では再現不可能な様々な偽造防止技術が必要とされている。
【0003】
銀行券、パスポート、有価証券、身分証明書、カード、通行券等は、複数枚印刷しているものである。すなわち1つの券種全てが同じ模様を印刷している場合が多い。また、それらの印刷物が固有であることを明確にするため、個々の券面には文字、数字、記号等から成る可変情報部(例えば、記番号)が印刷されているのが一般的である。この記番号は、印刷物を個体判別するのに重要であり、仮に同じ模様で記番号が異なる印刷物があると、一方が真正で、他方が偽造又は複製であることが一目瞭然で分かる。
【0004】
当然ながら、製造工程では券面一枚ごとに確実に異なる文字、数字、記号等から成る可変情報部が印刷されていることが重要である。模様と文字、数字、記号等から成る可変情報部を含む印刷物の券面を画像入力部によって入力し、得られた画像信号をパターンマッチング回路によって印刷された記番号が適切であるかを判定する装置が開示されており、印刷後の管理技術によって今日では同じ記番号の印刷物が市中に出回ることはほとんどない(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかし、記番号は、印刷物中の一部分に印刷されているにすぎず、不心得者によって簡単に改ざんされてしまうという欠点がある。もちろん、印刷物に改ざん防止及び偽造防止を施すことはいうまでもないが、近年の特殊な薬品やスキャナ、プリンタ、コピー機等の普及に伴い、有価証券や証明書の不正な複製や改ざんが容易となってきた。
【0006】
こうした状況に鑑み、記番号を機械認証する方法はこれまで数多く検討され開示されている。機械読取要素の変動セキュリティ要素において、一般に視認可能な要素は固定しておき、不可視要素としての機械的な要素のみを変動させるものである。この場合、変動する要素についての真偽判定においては、その変動要素のデータを持つことが必要である。これは、スタンドアローンの装置では困難であるが、ネットワークでこれらの変動要素による情報をデータベース端末に送ることにより真偽判定精度を向上させることができるとしている。すなわち、現在のネットワーク技術をセキュリティに活用することにより、従来の手法の弱点を補うことができる。この場合、この変動要素の情報を特定のデータベース端末に集中することにより秘密保持が可能となり、また、偽造犯の分析は不可能となる(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
また、今日では、有価証券や証明書を取り扱う場面に際し、ICメモリーカード等の電子媒体を用いた認証技術によって犯罪を防ぐ取組もある。このように印刷物のみならず、ネットワーク技術との併用や電子回路等の電子的な補助媒体を印刷物に設けることによってセキュリティを高めるのに有効である。
【0008】
しかし、ネットワーク技術や印刷物に付加する電子的な補助媒体を用いた認証技術は、優れた方法ではあるものの、一方では認証用端末に関わるインフラ整備や、電子化された情報そのものを保護するという問題もある。少なくとも真偽判定を電子的な方法のみに任せるのではなく、印刷物の中だけで完結する簡便な方法が求められている。
【0009】
さらに、チケットや預金証書において、静電印刷機の高い印字処理能力に着目し、その印字像の定着を良好にしたシートを用いて、例えば予約情報や金額情報等をシートに印字して各種チケットや預金証書等を連続的に作成処理することが行われている。これらチケットや預金証書等を作成する場合は、品位を高めるため、またシートの偽造防止のため、あるいは部分的強調のためインキをベタ印刷、地紋印刷等の所要の印刷法によって背景印刷、ロゴマーク印刷等があらかじめ印刷されることから、印字像定着層を有するシートに対して印刷を行ったものを出力機器に装填しており、このように、全体、あるいは所要箇所に前述したような印刷を行ったシートに対して印字処理を行い、チケットや預金証書等が作成されている。
【0010】
しかしながら、前述したようにチケット用や預金証書用等として用意されるシートは、上層から印刷層、印字像定着層、シート基材の層構成となり、印字された印字像と印字像定着層との間に印刷層が介在する結果となる。このため印字像の定着度合いが低くなってしまい、チケットとしての予約番号や預金証書の表示金額等の出力情報が改ざんされやすくなるという不都合がある。
【0011】
そこで前述した事情に鑑み、印字像の定着度合いを低下させないことを課題とし、可変情報を出力してチケットや預金証書等を作成した際にその印字像が改ざんされないようにすることが望まれている。
【0012】
前述した課題を考慮してなされたもので、シート基材上に、インキをベタ印刷、地紋印刷等の所要の印刷法により印刷してなる印刷層を設け、この印刷層上に印字像定着層を設けたことを特徴とする印字用シートを提供して、前述した課題を解消するものが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0013】
ここで、有価証券や証明書等の印刷物が固有であることを明確にするため、個々の券面には文字、数字、記号等から成る可変情報部(例えば、記番号)が印刷されているのが一般的である。この記番号は、印刷物中の一部分に印刷されているにすぎず、不心得者によって簡単に改ざんされてしまうという欠点がある。この欠点のある印刷物について説明する。
【0014】
図1(a)に示すように、基材1´の少なくとも一部に、所定の模様2´を有した可変情報領域4´を備え、模様の一部に、印刷ごとに異なる情報を有する可変情報3a´から構成された可変情報部3´を有している。この基材1´上に印刷された可変情報領域4´は、図1(b1)に示すように、所定の模様2´は、印刷機により印刷の刷り順番として前刷りされ、図1(b2)に示すように、可変情報3a´から構成された可変情報部3´は、印刷機により印刷の刷り順番として後刷りされている。すなわち、前刷りされた所定の模様2´(黒彩紋)は、後刷りされた可変情報部3´(数字0123456789)の下に存在している。
【0015】
図2は、図1(a)に示された基材1´上に印刷された可変情報領域4´の印刷機による作成方法を示す図である。図2(a)に示すように、基材1´上に印刷された可変情報領域4´は、所定の模様2´が印刷機により必要とする印刷部数分をあらかじめ前刷りされ、その後、図2(b)、(c)、(d)の順番で、所定の模様2´が印刷された上に可変情報3a´から構成された可変情報部3´を印刷機により重ねるように印刷され、この図面においては、3枚の可変情報印刷物ができる。記番号の数量分、可変情報印刷物を作成することができる。
【0016】
図3は、図1(a)に示された基材1´上に印刷された可変情報領域4´の改ざん方法を示す図である。図3(a)に示すように、所定の模様2´の上に印刷された可変情報3a´から構成された可変情報部3´(数字0123456789)を特殊な薬品により消去し、図2(a)に示した所定の模様2´が印刷された状態に戻す。その後、図3(b)に示す新たな可変情報3a´から構成された可変情報部3´(数字9876543210)を所定の模様2´が印刷された図3(a)の上に印刷すると、改ざんされた図3(c)の印刷物ができる。
【0017】
すなわち、後刷りされた可変情報部3´(数字0123456789)の下に前刷りされた所定の模様2´(黒彩紋)が存在しているため、図2(a)に示された所定の模様2´(黒彩紋)が印刷された状態に戻すことができ、図3(a)に示す所定の模様2´(黒彩紋)や偽造防止策が施されている貴重印刷物を改ざん犯や偽造犯が正規な方法で印刷物を所持していなくても、図3(b)に示す新たな可変情報部3´(数字9876543210)を所定の模様2´(黒彩紋)の上に印刷してしまえば、真正な印刷物を取得したと装うことができる。また、有価証券、身分証明書等は、図2(a)に示された所定の模様2´(黒彩紋)のような貴重模様ばかりでなく、他の部分にも偽造防止策が施されている貴重印刷物で、この記番号の一部を改ざんされてしまうと貴重印刷物全体が真正な印刷物とみなされてしまうことは問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【文献】特開平11-348242号公報
【文献】特開2002-67555号公報
【文献】特開平6-286380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
前述したとおり、図1(a)に示した可変情報印刷物は、後刷りされた可変情報部3´の下に前刷りされた所定の模様2´が存在しているため、図1(b1)に示された所定の模様2´が印刷された状態に戻すことができ、その後、新たな可変情報部3´を所定の模様2´の上に印刷してしまえば真正な印刷物を取得したと装い、容易に改ざんできることが問題であった。
【0020】
本発明は、前述した課題の解決を目的とするものであり、正規な記番号等を消去し、不正な記番号等を新たに印刷することで、真正な印刷物を取得したと装うことができず、容易に改ざんされない可変情報印刷物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明における可変情報印刷物は、貴重価値が等しい製品が複数存在する可変情報印刷物において、基材の少なくとも一部に、所定の模様を有した可変情報領域を備え、模様の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部を有し、模様と可変情報部の重複部分には、可変情報部のみが印刷され、可変情報部の印刷される部分には、模様が印刷されないことを特徴とする。
【0022】
本発明における可変情報印刷物は、可変情報部は、機能性を有するインキで形成されて成ることを特徴とする。
【0023】
本発明における可変情報印刷物は、可変情報部は、更に可変情報部と同一形状かつ可変情報部より大きい輪郭可変情報部が、可変情報部の輪郭に沿って配置されて成り、輪郭可変情報部は模様が印刷されないことを特徴とする。
【0024】
本発明における可変情報印刷物は、輪郭可変情報は、機能性を有するインキで形成されて成ることを特徴とする。
【0025】
本発明における可変情報印刷物用データの作成方法は、基材の少なくとも一部に、所定の模様を有した可変情報領域を備え、模様の一部に、印刷ごとに異なる形状を有する可変情報部を有し、模様と可変情報部の重複部分には、可変情報部のみが印刷され、可変情報部の印刷される部分には、模様が印刷されない可変情報印刷物において、可変情報印刷物用データを作成する方法であって、模様の基となる基模様データと、可変情報部の基となる可変情報データとを、作成する又はあらかじめ登録したデータベースから取り込む工程と、可変情報領域データのレイアウトを作成し、レイアウトを基準に、印刷ごとに異なる情報に基づいて可変情報部データを作成する工程と、基模様データと可変情報部データを重ねて配置し、基模様データと可変情報部データの重複部分を統合し、基模様データと可変情報部データの重複部分は、基模様データを削除することで、可変情報部データに基模様データデータを削除した可変情報領域データを生成する工程を少なくとも備えたことを特徴とする。
【0026】
本発明における可変情報印刷物用データの作成方法は、可変情報部データを基準に、可変情報部データよりも大きく、かつ、同一形状の輪郭可変情報データを作成する工程を更に有し、基模様データと、輪郭可変情報データと、可変情報部データを重ねて配置し、基模様データと可変情報部データの重複部分及び基模様データと輪郭可変情報データの重複部分を統合し、基模様データと、可変情報部データ及び輪郭可変情報データの重複部分は、基模様データを削除することで、可変情報部データ及び輪郭可変情報データに基模様データ削除した可変情報領域データを生成する工程を少なくとも備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明の可変情報印刷物においては、可変情報又は下に所定の模様を有していないため、新たな可変情報部を印刷することができず、容易に複製及び改ざんすることができない印刷物となる。
【0028】
本発明の可変情報印刷物においては、生産性の高い印刷方式であるオフセット印刷と可変情報を印刷するプリンタ等の併用又は単独でも製造可能であることから、多機能な高機能印刷物として優れ、ワンパス印刷が可能である。また、最新のデジタル機器を用いたとしても可変情報の中又は下に所定の模様を有していないため、改ざんすることができないことから、改ざん及び偽造の防止効果に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】従来の記番号の印刷物と、印刷の刷り順番を示す図である。
図2図1(a)に示された基材上に印刷された可変情報領域の印刷機による作成方法を示す図である。
図3図1(a)に示された基材上に印刷された可変情報領域の改ざん方法を示す図である。
図4】可変情報印刷物とその可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図5】可変情報印刷物とその可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図6】可変情報印刷物とその可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図7】本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。
図8図7(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図9図7(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図10】本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。
図11図10(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図12図10(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図13】本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。
図14図13(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図15】本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。
図16図15(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。
図17】可変情報印刷ソフトウェアで作成するレイアウトデータを示す図である。
図18】可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。
図19】可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。
図20】可変情報印刷ソフトウェアで作成するレイアウトデータを示す図である。
図21】可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。
図22】可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。
図23】可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。
図24】可変情報の一例を示す図である。
図25】可変情報の一例を示す図である。
図26所定の模様の一例を示す図である。
図27図13(a)が示す可変情報印刷物に紫外線を照射した際の状態を示す図である。
図28図13(a)が示す可変情報印刷物に紫外線を照射した際の状態を示す図である。
図29図13(a)が示す可変情報印刷物をIRカメラで視認した際の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他の様々な実施の形態が含まれる。
【0031】
(データに関する第1の実施形態)
図4は、可変情報印刷物とその可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。図4(a)に示すように、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない。本発明において、所定の模様2の一部に、可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していないとは、所定の模様2の可変情報部3の重複部分に可変情報部3のみが印刷され、可変情報部3の印刷される部分には、所定の模様2が印刷されないことをいう。図4(b1)及び(b2)は、データの階層構造を示し、図4(b1)は、上位階層に当たり可変情報領域データ4に有する可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、長方形を構成する白塗りのデータである。また、図4(b2)は、下位階層に当たり可変情報領域データ4に有する基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する黒塗りのデータである。以下、図面における番号は同一ではあるが、可変情報印刷物を説明する際には、「可変情報部3」「可変情報領域4」「所定の模様2」とし、可変情報印刷物を作成するためのデータを説明する際には、「可変情報部データ3」「可変情報領域データ4」「基模様データ」とする。
【0032】
図4(b1)及び(b2)は、データの階層構造を示しているため、基模様データ5の上に可変情報部データ3を配置すると、可変情報部データ3の長方形が白塗りであることから、基模様データ5の長方形の黒塗りの一部を隠蔽することになる。すなわち、これは階層構造のデータであるため、印刷用の最終データでは統合され、可変情報部データ3の長方形は基模様データ5を有していない可変情報印刷物になる。本発明において、可変情報部データ3の長方形は基模様データ5を有していないとは、基模様データ5と可変情報部データ3の重複部分は、黒塗りである基模様データ5を削除することで、図4(a)に示すように、可変情報部データ3の長方形は基模様データ5を削除した可変情報印刷物になることをいう。
【0033】
(データに関する第2の実施形態)
図5は、可変情報印刷物とその可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。図5(a)に示すように、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備えた可変情報印刷物である。図5(b1)及び(b2)は、データの階層構造を示し、図5(b1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4に有する基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する黒塗りのデータである。また、図5(b2)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4に有する可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、長方形を構成する白塗りのデータである。なお、図4(b1)と図5(b2)は、同等のデータであり、図4(b2)と図5(b1)は、同等のデータである。
【0034】
図5(b1)及び(b2)は、データの階層構造を示しているため、可変情報部データ3の上に基模様データ5を配置すると、基模様データ5の長方形が黒塗りであることから、可変情報部データ3の長方形の白塗りを隠蔽することになる。前述したが、図4(b1)と図5(b2)は同等のデータであり、図4(b2)と図5(b1)は同等のデータであるが、データの階層構造を上下入れ替えただけで、図4(a)と図5(a)が示すように、可変情報印刷物は、異なる印刷物となる。すなわち、扱っているデータが共通であっても、データの階層構造の上下関係によっては、可変情報印刷物が異なった印刷物になるため、データの階層構造の上下関係は重要となる。
【0035】
(データに関する第3の実施形態)
図6は、可変情報印刷物とその可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。図6(a)に示すように、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない。図6(b1)及び(b2)は、データの階層構造を示し、図6(b1)は、上位階層に当たり可変情報領域データ4に有する基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成し可変情報部データ3と同一形状の長方形で切り抜かれた黒塗りのデータである。また、図6(b2)は、下位階層に当たり可変情報領域データ4に有する可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、長方形を構成する白塗りのデータである。
【0036】
図6(b1)及び(b2)は、データの階層構造を示しているため、可変情報部データ3の上に基模様データ5を配置すると、基模様データ5は、可変情報部データ3と同一形状の長方形で切り抜かれていることから、下位階層に当たる可変情報部データ3が視認されている状態になる。そのため、図6(b1)と図6(b2)のデータの階層構造を上下入れ替えても図6(a)に示す可変情報印刷物を得ることができる。すなわち、図4(a)と図6(a)が示す可変情報印刷物は、同等の印刷物を示すが、データの階層構造とデータの形状は異なるものになるため、最終的な可変情報印刷物を想定してデータの階層構造の上下関係及びデータの形状を考慮しなければならない。
【0037】
(印刷物に関する第1の実施形態)
図7は、本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。図7(a)に示すように、可変情報印刷物は、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない構成となる。また、所定の模様2は、印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状の基模様データ5になる場合もある。
【0038】
図7(b)は、可変情報部3の数字の一部を拡大したものを示し、接点Aは、可変情報部3の「数字の4の一部」と所定の模様2の「彩紋の一部」が接触していることを示している。これは、数字と彩紋が接触することにより、若干、可変情報印刷物において、数字の視認性が悪くなってしまう。この視認性が悪くなることに対する対応策の一例については、後述する印刷物に関する第3の実施形態で説明する。
【0039】
図8は、図7(a)に示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。また、図8は、図4(b1)及び(b2)のデータの階層構造と同等である。図8(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する白塗りのデータである。さらに、図8(a2)は、下位階層に当たり、可変情報領域4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する白彩紋のデータである。
【0040】
図8(a1)及び(a2)は、データの階層構造を示しているため、基模様データ5の上に可変情報部データ3を配置すると、可変情報部データ3が0から9までの記番号を構成する白塗りであることから、基模様データ5の長方形を構成する白彩紋の一部を隠蔽することになる。すなわち、これは階層構造のデータであるため、印刷用の最終データでは統合され、可変情報部データ3の0から9までの記番号は基模様データ5(白彩紋)を有していない可変情報印刷物のデータになる。
【0041】
図9は、図7(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。また、図9は、図6(b1)及び(b2)のデータの階層構造と同等である。図9(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成し可変情報部データ3と同一形状の記番号(0から9まで)で切り抜かれた白彩紋のデータである。さらに、図9(a2)は、下位階層に当たり、可変情報領域4に有する可変情報部3を示し、可変情報部3は、0から9までの記番号を構成する白塗りのデータである。
【0042】
図9(a1)及び(a2)は、データの階層構造を示しているため、可変情報部データ3の上に基模様データ5を配置すると、基模様データ5は、長方形を構成し可変情報部データ3と同一形状の記番号(0から9まで)で切り抜かれていることから、下位階層に当たる可変情報部3が視認されている状態になる。
【0043】
そのため、図9(a1)と図9(a2)のデータの階層構造を上下入れ替えても図7(a)に示す可変情報印刷物を得ることができる。すなわち、図8図9が示すように、データの階層構造の上下関係とデータの形状を異ならせても、最終的な図7(a)に示す可変情報印刷物は同等になるが、後述する可変情報印刷ソフトウェアのレイアウトデータを作成する際は、最終的な可変情報印刷物を想定してデータの階層構造の上下関係及びデータの形状を考慮しなければ、図7(a)に示す可変情報印刷物を得ることができない。
【0044】
(印刷物に関する第2の実施形態)
図10は、本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。図10(a)に示すように、可変情報印刷物は、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない構成となる。また、所定の模様2は、印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状になる場合もある。
【0045】
図10(b)は、可変情報部3の数字の一部を拡大したものを示し、接点Aは、可変情報部3の「数字の4の一部」と所定の模様2の「彩紋の一部」が接触していることを示している。これは、数字と彩紋が接触することにより、若干、可変情報印刷物において、数字の視認性が悪くなってしまう。この視認性が悪くなることに対する対応策の一例については、後述する印刷物に関する第4の実施形態で説明する。
【0046】
図11は、図10(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。また、図11は、図4(b1)及び(b2)のデータの階層構造と同等である。図11(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する黒塗りのデータである。さらに、図11(a2)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する黒彩紋のデータである。
【0047】
図11(a1)及び(a2)は、データの階層構造を示しているため、基模様データ5の上に可変情報部データ3を配置すると、可変情報部データ3が0から9までの記番号を構成する黒塗りであることから、基模様データ5の長方形を構成する黒彩紋の一部を隠蔽することになる。すなわち、これは階層構造のデータであるため、印刷用の最終データでは統合され、可変情報部データ3の0から9までの記番号は基模様データ5(黒彩紋)を有していない可変情報印刷物のデータになる。
【0048】
図12は、図10(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。また、図12は、図6(b1)及び(b2)のデータの階層構造と同等である。図12(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成し可変情報部データ3と同一形状の記番号(0から9まで)で切り抜かれた黒彩紋のデータである。さらに、図12(a2)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される可変情報部3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する黒塗りのデータである。
【0049】
図12(a1)及び(a2)は、データの階層構造を示しているため、可変情報部データ3の上に基模様データ5を配置すると、基模様データ5は、長方形を構成し可変情報部データ3と同一形状の記番号(0から9まで)で切り抜かれていることから、下位階層に当たる可変情報部データ3が視認されている状態になる。
【0050】
そのため、図12(a1)と図12(a2)のデータの階層構造を上下入れ替えても図10(a)に示す可変情報印刷物を得ることができる。すなわち、図11図12が示すように、データの階層構造の上下関係とデータの形状を異ならせても、最終的な図10(a)に示す可変情報印刷物は同等になるが、後述する可変情報印刷ソフトウェアのレイアウトデータを作成する際は、最終的な可変情報印刷物を想定してデータの階層構造の上下関係及びデータの形状を考慮しなければ、図10(a)に示す可変情報印刷物を得ることができない。
【0051】
(印刷物に関する第3の実施形態)
図13は、本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。図13(a)に示すように、可変情報印刷物は、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない構成となる。また、可変情報部3は、更に可変情報部3と同一情報、同一形状かつ可変情報部3より大きい輪郭可変情報6が、可変情報部3の輪郭に沿って配置されて成る可変情報印刷物である。さらに、所定の模様2は、印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状になる場合もある。
【0052】
図13(b)は、可変情報部3の数字の一部を拡大したものを示し、接点Bは、輪郭可変情報6の「数字の4の一部」と所定の模様2の「彩紋の一部」が接触していることを示している。この構成は、印刷物に関する第1の実施形態において前述したが、じかに数字と彩紋が接触すると数字の視認が悪くなるため、それを解決するための対応策の一例である。つまり、数字と彩紋の間に輪郭可変情報6を設け、輪郭可変情報6と彩紋が接触することにより数字と彩紋の間に一線でき、数字と彩紋が区別されることで数字の視認性が良くなるようにしている。一般的な印刷物としては、図7(a)で示した可変情報印刷物よりも図13(a)に示した可変情報印刷物の方が使われる頻度が高い。
【0053】
図14は、図13(a)に示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。図14(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領データ4内に形成される可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する白塗りのデータである。また、図14(a2)は、中位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される輪郭可変情報データ6を示し、輪郭可変情報データ6は、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部3データより大きく構成する黒線のデータである。さらに、図14(a3)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する白彩紋のデータである。
【0054】
図14(a1)、(a2)及び(a3)は、データの階層構造を示しているため、基模様データ5の上に輪郭可変情報データ6を重ね、更にその上に可変情報部データ3を配置すると、基模様データ5の長方形を構成する白彩紋の一部は、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部データ3より大きく構成する黒線と、可変情報部データ3が0から9までの記番号を構成する白塗りの2つのデータで隠蔽されることになる。すなわち、これは階層構造のデータであるため、印刷用の最終データでは統合され、可変情報部データ3の0から9までの記番号と、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部データ3より大きい輪郭可変情報データ6は基模様データ5(白彩紋)を有していない可変情報印刷物のデータになる。本発明において、可 変情報部データ3及び輪郭可変情報データ6は基模様データ5を有していないとは、基模様データ5と、可変情報部データ3及び輪郭可変情報部データ6の重複部分は、基模様データ5を削除することで、図13(a)に示すように、可変情報部データ3及び輪郭可変情報部データ6は基模様データ5を削除した可変情報印刷物になることをいう。
【0055】
(印刷物に関する第4の実施形態)
図15は、本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。図15(a)に示すように、可変情報印刷物は、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない構成となる。また、可変情報部3は、更に可変情報部3同一形状かつ可変情報部3より大きい輪郭可変情報6が、可変情報部3の輪郭に沿って配置されて成る可変情報印刷物である。さらに、所定の模様2は、印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状になる場合もある。
【0056】
図15(b)は、可変情報部3の数字の一部を拡大したものを示し、接点Bは、輪郭可変情報6の「数字の4の一部」と所定の模様2の「彩紋の一部」が接触していることを示している。この構成は、印刷物に関する第2の実施形態において前述したが、じかに数字と彩紋が接触すると数字の視認が悪くなるため、それを解決するための対応策の一例である。つまり、数字と彩紋の間に輪郭可変情報6を設け、輪郭可変情報6と彩紋が接触することにより数字と彩紋の間に一線でき、数字と彩紋が区別されることで数字の視認性が良くなるようにしている。一般的な印刷物としては、図10(a)で示した可変情報印刷物よりも図15(a)に示した可変情報印刷物の方が使われる頻度が高い。
【0057】
図16は、図15(a)が示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。図16(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域4内に形成される可変情報部3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する黒塗りのデータである。また、図16(a2)は、中位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される輪郭可変情報データ6を示し、輪郭可変情報データ6は、可変情報部3の0から9までの記番号とデータ同一形状かつ可変情報3aより大きく構成する白線のデータである。仮画像Cは、輪郭可変情報データ6が白線のデータで視認しづらいため、グレー画像を配置している。このグレー画像は、実データには存在していない。さらに、図16(a3)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する黒彩紋のデータである。
【0058】
図16(a1)、(a2)及び(a3)は、データの階層構造を示しているため、基模様データ5の上に輪郭可変情報データ6を重ね、更にその上に可変情報部データ3を配置すると、基模様データ5の長方形を構成する黒彩紋の一部は、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部データ3より大きく構成する白線と、可変情報部データ3が0から9までの記番号を構成する黒塗りの2つのデータで隠蔽されることになる。すなわち、これは階層構造のデータであるため、印刷用の最終データでは統合され、可変情報部データ3の0から9までの記番号と、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部データ3より大きい輪郭可変情報データ6は基模様データ5(黒彩紋)を有していない可変情報印刷物のデータになる。
【0059】
(印刷物に関する第5の実施形態)
本形態は、図13に示した第3の実施形態と構成が同じであるため、重複する構成の説明については省略する。図13は、本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。図13(a)に示すように、可変情報印刷物は、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる情報を有する可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない構成となる。また、可変情報部3は、更に可変情報部3同一形状かつ可変情報部3より大きい輪郭可変情報6が、可変情報部3の輪郭に沿って配置され、輪郭可変情報6は、機能性を有するインキで形成してもよく、例えば、無色の蛍光発光インキで形成してもよい。このように形成した図27(a)に示す可変情報印刷物に対し、図27(b)に示すように、紫外線7を照射した際に輪郭可変情報6が発光して視認される。さらに、所定の模様2は、印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状になる場合もある。
【0060】
図14は、図13(a)に示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。図14(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する白塗りのデータである。また、図14(a2)は、中位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される輪郭可変情報データ6を示し、輪郭可変情報データ6は、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一情報、同一形状かつ可変情報部データ3より大きく構成する黒線のデータである。輪郭可変情報データ6に機能性を有するインキの特性を持たせるため、無色の蛍光発光インキを黒線データに設定する。図14(a3)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する白彩紋のデータである。
【0061】
(印刷物に関する第6の実施形態)
本形態は、図13に示した第3の実施形態と構成が同じであるため、重複する構成の説明については省略する。図13は、本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。図13(a)に示すように、可変情報印刷物は、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない構成となる。また、可変情報部3は、更に可変情報部3同一形状かつ可変情報部3より大きい輪郭可変情報6が、可変情報部3の輪郭に沿って配置され、可変情報部3は、機能性を有するインキで形成してもよく、例えば、無色の蛍光発光インキで形成してもよい。このように形成した図28(a)に示す可変情報印刷物に対し、図28(b)に示すように、紫外線7を照射した際に可変情報3aが発光して視認される。さらに、所定の模様2は、印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状になる場合もある。
【0062】
図14は、図13(a)に示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。図14(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する白塗りのデータである。可変情報部データ3に機能性を有するインキの特性を持たせるため、無色の蛍光発光インキを白塗りのデータに設定する。図14(a2)は、中位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される輪郭可変情報データ6を示し、輪郭可変情報データ6は、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部データ3より大きく構成する黒線のデータである。図14(a3)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する白彩紋のデータである。
【0063】
(印刷物に関する第7の実施形態)
本形態は、図13に示した第3の実施形態と構成が同じであるため、重複する構成の説明については省略する。図13は、本発明の可変情報印刷物とその可変情報印刷物の一部の拡大図を示す図である。図13(a)に示すように、可変情報印刷物は、基材1の少なくとも一部に、所定の模様2を有した可変情報領域4を備え、所定の模様2の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部3を有し、可変情報部3は所定の模様2を有していない構成となる。また、可変情報部3は、更に可変情報部3同一形状かつ可変情報部3より大きい輪郭可変情報6が、可変情報部3の輪郭に沿って配置され、輪郭可変情報6は、機能性を有するインキで形成してもよく、例えば、赤外線吸収インキで形成してもよい。このように形成した図29(a)に示す可変情報印刷物に対し、図29(b)に示すように、IRカメラ8で観察した際に輪郭可変情報6が視認される。また、所定の模様2は、長方形を構成する白彩紋であり、この白彩紋は機能性を有しない赤外線透過インキで形成してもよく、その場合、所定の模様2は視認されない。さらに、所定の模様2は、印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状になる場合もある。
【0064】
図14は、図13(a)に示す可変情報印刷物のデータ階層構造を示す図である。図14(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する白塗りのデータである。また、図14(a2)は、中位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される輪郭可変情報データ6を示し、輪郭可変情報データ6は、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部3より大きく構成する黒線のデータである。可変情報部データ3に機能性を有するインキの特性を持たせるため、赤外吸収インキを黒線のデータに設定する。図14(a3)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、機能性を有しない赤外線透過インキを白彩紋のデータに設定する。
【0065】
第5の実施形態から第7の実施形態までに挙げた機能性インキは、これらに限定されるものではなく、その他にも可視透過光下で観察した場合に通常の有色インキと異なる色彩で視認される有色浸透インキ、可視光下の所定の波長をカットするフィルタを透して観察した場合に通常の有色インキと異なる色彩で視認されるメタメリックインキ等が挙げられる。さらに、第3の実施の形態のみで説明したが、他の実施の形態においても形成可能である。
【0066】
(ソフトウェアに関する第1の実施形態)
図17は、可変情報印刷ソフトウェアで作成するレイアウトデータを示す図である。図17(a)に示す可変情報印刷ソフトウェアは、一般では、バリアブル印刷ソフトウェアということが多く、可変情報印刷を行う場合に使用し、可変情報印刷の一例では、年賀葉書の裏面に干支等の絵柄を印刷し、表面には可変情報の住所と氏名等を印刷する年賀印刷ソフトウェア等がある。図17(a)に示す可変情報印刷ソフトウェアでレイアウトデータを作成する。レイアウトデータは、基模様データ5を有した可変情報領域データ4を備え、基模様データ5の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部データ3を有し、可変情報部データ3は基模様データ5を有していないデータである。
【0067】
レイアウトデータのデータ階層構造は、図8に示すデータの階層構造と同等で、図8(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4に有する可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する白塗りのデータである。また、図8(a2)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4内に形成される基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する白彩紋のデータである。
【0068】
図8(a1)及び(a2)は、データの階層構造を示しているため、基模様データ5の上に可変情報部データ3を配置すると、可変情報部データ3が0から9までの記番号を構成する白塗りのため、基模様データ5の長方形を構成する白彩紋の一部を隠蔽することになる。すなわち、これは階層構造のデータであるため、印刷用の最終データでは統合され、可変情報部データ3の0から9までの記番号は基模様データ5(白彩紋)を有していないデータになる。レイアウトデータを作成する際は、基模様データ5が印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状の可変情報部から構成されるデータであるか等、最終的な可変情報印刷物を想定してデータの階層構造の上下関係及びデータの形状を考慮し、レイアウトデータを作成する必要がある。
【0069】
図18は、可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。図18(a)が示す可変情報印刷ソフトウェアで作成されたレイアウトデータを基準に、可変情報印刷ソフトウェアの命令により、可変情報印刷ソフトウェアに図18(b)が示す登録済みデータベースを取り込み、そのデータベースに基づいて図18(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で図18(d)が示す画像処理ソフトウェア上で可変情報領域データ4に可変情報部データ3(0000000001)を作成し、図18(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で、先に作成した可変情報部データ3(0000000001)を可変情報印刷ソフトウェアに取り込み、レイアウトデータを基準に取り込みデータを置換しながら配置する。この工程を繰り返すことで、可変情報部データ3を複数作成し、配置することができる。
【0070】
図19は、可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。図19(a)が示す可変情報印刷ソフトウェアで作成されたレイアウトデータを基準に、可変情報印刷ソフトウェアの命令により、可変情報印刷ソフトウェアに図19(b)に示す登録済みデータベースを取り込み、そのデータベースに基づいて図19(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で図19(d)が示す画像処理ソフトウェア上で可変情報領域データ4に有する基模様データ5に基づいて模様部(白彩紋)を作成し、図19(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で、先に作成した模様部(白彩紋)のデータを可変情報印刷ソフトウェアに取り込み、レイアウトデータを基準に取り込みデータを置換しながら配置する。この工程を繰り返すことで、基模様データ5に基づいて模様部のデータを複数作成し、配置することができる。もし、基模様データ5が印刷ごとに異ならない形状の場合は、基模様データ5に基づいて模様部のデータを複数作成せず、1つの基模様データ5を流用する場合もある。その場合は、レイアウトデータ又は登録済みデータベースに工夫を必要とする。
【0071】
また、図17(a)、図18(a)及び図19(a)が示す可変情報印刷ソフトウェアで作成されたレイアウトデータは、図面上での説明の関係で3つに示しているが、1つのレイアウトデータを示している。また、図18(b)及び図19(b)が示す登録済みデータベースも1つの登録済みデータベースを示している。さらに、図18(d)及び図19(d)が示す画像処理ソフトウェアも1つの画像処理ソフトウェアを示している。
【0072】
(ソフトウェアに関する第2の実施形態)
図20は、可変情報印刷ソフトウェアで作成するレイアウトデータを示す図である。図20(a)に示す可変情報印刷ソフトウェアでレイアウトデータを作成する。レイアウトデータは、基模様データ5を有した可変情報領域データ4を備え、基模様データ5の一部に、印刷ごとに異なる形状の可変情報部データ3を有し、可変情報部データ3は基模様データ5を有していないデータである。また、可変情報部データ3は、更に可変情報部データ3と同一形状かつ可変情報部データ3より大きい輪郭可変情報データ6が、可変情報部データ3の輪郭に沿って配置されて成るデータである。
【0073】
レイアウトデータのデータ階層構造は、図14に示すデータの階層構造と同等で、図14(a1)は、上位階層に当たり、可変情報領域データ4に有する可変情報部データ3を示し、可変情報部データ3は、0から9までの記番号を構成する白塗りのデータである。また、図14(a2)は、中位階層に当たり、可変情報領域データ4に有する輪郭可変情報データ6を示し、輪郭可変情報データ6は、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部データ3より大きく構成する黒線のデータである。さらに、図14(a3)は、下位階層に当たり、可変情報領域データ4に有する基模様データ5を示し、基模様データ5は、長方形を構成する白彩紋のデータである。
【0074】
図14(a1)、(a2)及び(a3)は、データの階層構造を示しているため、基模様データ5の上に輪郭可変情報データ6を重ね、更にその上に可変情報部データ3を配置すると、基模様データ5の長方形を構成する白彩紋の一部は、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報部データ3より大きく構成する黒線と、可変情報部データ3が0から9までの記番号を構成する白塗りの2つのデータで隠蔽されることになる。すなわち、これは階層構造のデータであるため印刷用の最終データでは統合され、可変情報部データ3の0から9までの記番号と、可変情報部データ3の0から9までの記番号と同一形状かつ可変情報3aより大きい輪郭可変情報データ6は基模様データ5(白彩紋)を有していないデータになる。レイアウトデータを作成する際は、基模様データ5が印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状から構成されるデータであるか、また、輪郭可変情報データを含む等、最終的な可変情報印刷物を想定してデータの階層構造の上下関係及びデータの形状を考慮し、レイアウトデータを作成する必要がある。
【0075】
図21は、可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。図21(a)が示す可変情報印刷ソフトウェアで作成されたレイアウトデータを基準に、可変情報印刷ソフトウェアの命令により、可変情報印刷ソフトウェアに図21(b)に示す登録済みデータベースを取り込み、そのデータベースに基づいて図21(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で図21(d)が示す画像処理ソフトウェア上で可変情報領域データ4に有する可変情報部データ3(0000000001)を作成し、図21(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で、先に作成した可変情報部データ3(0000000001)を可変情報印刷ソフトウェアに取り込み、レイアウトデータを基準に取り込みデータを置換しながら配置する。この工程を繰り返すことで、可変情報部データ3を複数作成し、配置することができる。
【0076】
図22は、可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。図22(a)が示す可変情報印刷ソフトウェアで作成されたレイアウトデータを基準に、可変情報印刷ソフトウェアの命令により、可変情報印刷ソフトウェアに図22(b)に示す登録済みデータベースを取り込み、そのデータベースに基づいて図22(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で図22(d)が示す画像処理ソフトウェア上で可変情報領域データ4に有する輪郭可変情報データ6(0000000001)を作成し、図22(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で、先に作成した輪郭可変情報データ6(0000000001)を可変情報印刷ソフトウェアに取り込み、レイアウトデータを基準に取り込みデータを置換しながら配置する。この工程を繰り返すことで、輪郭可変情報データ6を複数作成し、配置することができる。
【0077】
図23は、可変情報印刷ソフトウェア、登録済みデータベース及び画像処理ソフトウェアの関係性を示す図である。図23(a)が示す可変情報印刷ソフトウェアで作成されたレイアウトデータを基準に、可変情報印刷ソフトウェアの命令により、可変情報印刷ソフトウェアに図23(b)に示す登録済みデータベースを取り込み、そのデータベースに基づいて図23(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で図23(d)が示す画像処理ソフトウェア上で可変情報領域データ4に有する基模様データ5に基づいて模様部(白彩紋)を作成し、図23(c)が示す可変情報印刷ソフトウェアの命令で、先に作成した模様部(白彩紋)のデータを可変情報印刷ソフトウェアに取り込み、レイアウトデータを基準に取り込みデータを置換しながら配置する。この工程を繰り返すことで、基模様データ5に基づいて模様部のデータを複数作成し、配置することができる。もし、基模様データ5が印刷ごとに異ならない形状の場合は、基模様データ5に基づいて模様部のデータを複数作成せず、1つの基模様データ5を流用する場合もある。その場合は、レイアウトデータ又は登録済みデータベースに工夫を必要とする。
【0078】
また、図20(a)、図21(a)、図22(a)及び図23(a)が示す可変情報印刷ソフトウェアで作成されたレイアウトデータは、図面上での説明の関係で4つに示しているが、1つのレイアウトデータを示している。また、図21(b)、図22(b)及び図23(b)が示す登録済みデータベースも1つの登録済みデータベースを示している。さらに、図21(d)、図22(d)及び図23(d)が示す画像処理ソフトウェアも1つの画像処理ソフトウェアを示している。
【0079】
図24は、可変情報部3の一例を示す図である。発明を実施するための形態において、可変情報部3は記番号で説明してきたが、可変情報部3は可変情報であるため、図24(a)~(e)に示すように、ひらがな、カタカナ、漢数字、アルファベット、記号等であっても構わない。
【0080】
図25は、可変情報部3の一例を示す図である。発明を実施するための形態において、可変情報部3の記番号は、図25(a)に示すように正体文字で示したが、図25(b)~(g)に示すように、斜体文字で傾斜と傾斜の方向が異なるものでも構わない。
【0081】
図26は、所定の模様2の一例を示す図である。発明を実施するための形態において、所定の模様2は白彩紋と黒彩紋で説明してきたが、所定の模様2は、印刷ごとに異ならない形状又は印刷ごとに異なる形状であるため、図26(a)~(d)が示す、幾何学模様、特殊形状網点による連続階調、通常網点による連続階調、特殊形状網点による模様等であってもよく、特に限定されるものではない。
【0082】
本発明の可変情報印刷物の基材1は、特に限定されるものではなく、上質紙、コート紙、アート紙等の紙葉類を用いることができる。また、フィルム、プラスチック、それらの複合素材を用いることもできる。
【0083】
本発明の可変情報印刷物の印刷方法としては、オフセット印刷、グラビア印刷、凹版印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、デジタル印刷、インクジェットプリンタ、レーザプリンタ等、特に限定されるものではないが、微細な特殊形状網点を印刷する場合、オフセット印刷、デジタル印刷、インクジェットプリンタ、レーザプリンタが好ましい。また、本発明の可変情報印刷物は、可変情報であるため、オフセット印刷、グラビア印刷、凹版印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷等では、版面が存在するため、その版面の交換等で手間を要することから、デジタル印刷、インクジェットプリンタ、レーザプリンタ等の版面が存在せずデータから直接印刷する方式が好ましい。
【符号の説明】
【0084】
1、1´ 基材
2、2´ 所定の模様、模様データ
3、3´ 可変情報部、可変情報部データ
4、4´ 可変情報領域、可変情報領域データ
5 基模様データ
6 輪郭可変情報部、輪郭可変情報データ
7 紫外線
8 IRカメラ
A 接点
B 接点
C 仮画像
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