(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-28
(45)【発行日】2022-04-05
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20220329BHJP
G06F 9/445 20180101ALI20220329BHJP
【FI】
H04N1/00 C
G06F9/445
(21)【出願番号】P 2018011971
(22)【出願日】2018-01-26
【審査請求日】2020-10-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】志垣 圭蔵
【審査官】橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-045822(JP,A)
【文献】特開2010-097539(JP,A)
【文献】特開2017-191355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 21/00
G06F 3/12
G06F 9/445
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証されたユーザのプログラムの利用権限を取得する利用権限取得手段と、
認証処理後に操作画面を表示するプログラムとして定められた第1のプログラムの利用権限を、認証されたユーザが有するか否か判定する利用権限判定手段と、
前記利用権限判定手段において認証されたユーザが前記第1のプログラムの利用権限を有すると判定された場合に、前記第1のプログラムの操作画面を操作部に表示するよう制御
し、前記利用権限判定手段において認証されたユーザが前記第1のプログラムの利用権限を有しないと判定された場合、第2のプログラムの操作画面を操作部に表示するよう制御する表示制御手段と、
を有
し、
前記第1のプログラムがインストールされていない場合、前記利用権限判定手段において認証されたユーザが前記第1のプログラムに係る設定を行う前記第1のプログラムの設定画面を表示し、前記第1のプログラムのインストールを行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1のプログラムは、ユーザごとに設定可能であることを特徴とする
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1のプログラムがアンインストールされたとき、前記第2のプログラムが認証処理後に操作画面を表示するプログラムとして設定可能であることを特徴とする
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1のプログラムがアンインストールされたとき、
前記第1のプログラムの設定画面を表示し、前記第1のプログラムを設定していたユーザの前記第1のプログラムを更新することを特徴とする
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項5】
認証されたユーザのプログラムの利用権限を取得する利用権限取得手順と、
認証処理後に操作画面を表示するプログラムとして定められた第1のプログラムの利用権限を、認証されたユーザが有するか否か判定する利用権限判定手順と、
前記利用権限判定手順において認証されたユーザが前記第1のプログラムの利用権限を有すると判定された場合に、前記第1のプログラムの操作画面を操作部に表示するよう制御
し、前記利用権限判定手順において認証されたユーザが前記第1のプログラムの利用権限を有しないと判定された場合、第2のプログラムの操作画面を操作部に表示するよう制御する表示制御手順と、
前記第1のプログラムがインストールされていない場合、前記利用権限判定手順において認証されたユーザが前記第1のプログラムに係る設定を行う前記第1のプログラムの設定画面を表示し、前記第1のプログラムのインストールを行う手順と、
を実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
情報処理装置が実行可能なプログラムであって、
認証されたユーザのプログラムの利用権限を取得する利用権限取得手順と、
認証処理後に操作画面を表示するプログラムとして定められた第1のプログラムの利用権限を、認証されたユーザが有するか否か判定する利用権限判定手順と、
前記利用権限判定手順において認証されたユーザが前記第1のプログラムの利用権限を有すると判定された場合に、前記第1のプログラムの操作画面を操作部に表示するよう制御
し、前記利用権限判定手順において認証されたユーザが前記第1のプログラムの利用権限を有しないと判定された場合、第2のプログラムの操作画面を操作部に表示するよう制御する表示制御手順と、
前記第1のプログラムがインストールされていない場合、前記利用権限判定手順において認証されたユーザが前記第1のプログラムに係る設定を行う前記第1のプログラムの設定画面を表示し、前記第1のプログラムのインストールを行う手順と、
を前記情報処理装置に実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Peripheral)、電子黒板又は電子会議システム等のオフィス等に設置されて複数のユーザに共同利用される機器において、ユーザの権限に応じて使用できる機能又はアプリケーション(以下、「アプリ」という。)の利用を制限することができるアクセス制御という技術が既に知られている。MFP(Multi Function Peripheral)におけるアクセス制御を例にすると、コピー、ファクス、スキャナ又はプリントといった本体の機能の単位でアクセス制御を設定することができ、制限された機能を持つアプリは利用制限対象となる(例えば特許文献1)。
【0003】
また、複数の機能からユーザが所望の機能を選択する煩わしさを改善するため、起動後にユーザ操作の起点となる画面を、ある特定のアプリの初期画面として、当該アプリを優先アプリとする技術が既に知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術においては、機器に設定されている優先アプリがログインユーザにおいて使用制限されている場合、ログイン時に利用権限なしを示す画面が表示される問題があった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、ログイン時に優先アプリの利用権限なしを示す画面を表示させずに機器を操作することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで上記課題を解決するため、情報処理装置は、認証されたユーザのプログラムの利用権限を取得する利用権限取得手段と、認証処理後に操作画面を表示するプログラムとして定められた第1のプログラムの利用権限を、認証されたユーザが有するか否か判定する利用権限判定手段と、前記利用権限判定手段において認証されたユーザが前記第1のプログラムの利用権限を有すると判定された場合に、前記第1のプログラムの操作画面を操作部に表示するよう制御し、前記利用権限判定手段において認証されたユーザが前記第1のプログラムの利用権限を有しないと判定された場合、第2のプログラムの操作画面を操作部に表示するよう制御する表示制御手段と、を有し、前記第1のプログラムがインストールされていない場合、前記利用権限判定手段において認証されたユーザが前記第1のプログラムに係る設定を行う前記第1のプログラムの設定画面を表示し、前記第1のプログラムのインストールを行うことを特徴とする情報処理装置。
【発明の効果】
【0007】
ログイン時に優先アプリの利用権限なしを示す画面を表示させずに機器を操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態における機器1の構成例を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態における情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態における情報処理装置10の機能構成例を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における表示画面の遷移を説明するための図である。
【
図5】本発明の実施の形態におけるログイン時の処理を説明するためのシーケンス図(1)である。
【
図6】本発明の実施の形態におけるログイン時の処理を説明するためのシーケンス図(2)である。
【
図7】本発明の実施の形態におけるログイン時の処理を説明するためのフローチャートである。
【
図8】本発明の実施の形態におけるユーザごとに優先アプリを設定する手順を説明するためのシーケンス図である。
【
図9】本発明の実施の形態におけるユーザごとに保持される優先アプリに係るデータの例を示す図である。
【
図10】本発明の実施の形態における優先アプリを設定する手順を説明するためのフローチャートである。
【
図11】本発明の実施の形態における優先アプリのインストール状態に応じた処理を説明するためのフローチャートである。
【
図12】本発明の実施の形態における優先アプリがアンインストールされた場合の処理(1)を説明するためのシーケンス図である。
【
図13】本発明の実施の形態における優先アプリがアンインストールされた場合の処理(2)を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態における機器1の構成例を示す図である。
図1に示されるように、本発明の実施の形態における機器1は、情報処理装置10及び本体装置20を有し、互いに接続されている。情報処理装置10と本体装置20との通信は、例えば、USB(Universal Serial Bus)、近距離無線通信、赤外線通信、又は、有線又は無線LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して行われてもよい。
【0011】
情報処理装置10は、ユーザインタフェースを提供する。情報処理装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット型端末等、単独で完結した情報処理を実行可能な装置であてよい。本実施の形態において、情報処理装置10は、本体装置20の操作部として機能してもよい。
【0012】
本体装置20は、画像形成を行う機能、画像を表示する機能、電子会議を行う機能等を提供する装置である。情報処理装置10は、従来、本体装置20の専用の操作部として設置されていた操作パネルの代わりに、本体装置20に接続されてもよい。情報処理装置10と本体装置20とは、一台の装置として構成されてもよい。すなわち、情報処理装置10は、本体装置20から取り外しができなくてもよいし、取り外しができてもよい。
【0013】
図2は、本発明の実施の形態における情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。
図2に示されるように、情報処理装置10は、CPU101(Central Processing Unit)、RAM102(Random Access Memory)、HDD103(Hard Disk Drive)、ROM104(Read Only Memory)、入力装置105、ドライブ装置106、表示装置107及びインタフェース装置108を有する。
【0014】
CPU101は、プロセッサ及び周辺回路から構成され、情報処理装置10全体を制御する。ROM104は、CPU101で実行されるプログラム及び使用されるデータを格納する不揮発性の記憶装置である。RAM102は、CPU101で実行されるプログラムが制御を行うときのワークエリアとして使用される記憶装置である。HDD103は、CPU101で実行されるプログラム及び使用されるデータを格納する補助記憶装置である。HDD103は、例えば、ハードディスクドライブであってもよいし、フラッシュメモリで構成される記憶装置であってもよい。
【0015】
入力装置105は、ユーザ又は管理者等が各種入力操作を行うための装置である。入力装置105は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル等を含む。表示装置107は、ユーザ又は監視者等に対して、各種情報の表示を行う。表示装置107は、例えば、液晶ディスプレイであってもよいし、入力装置105と一体化されたタッチパネルであってもよい。ドライブ装置106は、記憶媒体106aに対する読み取り又は書き込みを行う装置である。記憶媒体106aは、例えば、CD-ROM(Compact Disk - ROM)であってもよいし、DVD(Digital Versatile Disk)であってもよいし、その他のメディアであってもよい。インタフェース装置108は、ネットワーク5を介したデータの送受信を行う通信装置である。インタフェース装置108は、例えば、無線LANインタフェースであってもよいし、有線LANインタフェースであってもよいし、その他の方式を使用する通信ネットワークとのインタフェースであってもよい。
【0016】
なお、管理用端末2、機器3及びユーザ端末4が、
図2に示される情報処理装置10と同様のハードウェア構成を有していてもよい。
【0017】
図3は、本発明の実施の形態における情報処理装置10の機能構成例を示す図である。
図3に示されるように、情報処理装置10は、認証アプリ11、ホームアプリ12、優先アプリ13、個人化サービス14及びインストーラアプリ15の各機能部を有する。これら各機能部は、情報処理装置10において、CPU101がプログラムを実行することによって実現されてもよい。また、これら各部の全部又は一部が、他の装置、例えば、ネットワーク5に接続された他の情報処理装置等において実現されてもよい。
【0018】
認証アプリ11は、ユーザのログインに係る処理を行う。また、認証アプリ11は、ユーザインタフェース機能を有する。ホームアプリ12は、ログイン通知を受けて優先アプリを起動する。また、ホームアプリ12は、ログインユーザの権限に係る処理を行う。優先アプリ13は、例えば、本体装置20が有する複数の機能ごとに対応するアプリである。また優先アプリ13は、ログインユーザの権限を参照して起動可否の判断を行う。詳細は後述する。個人化サービス14は、ユーザごとの優先アプリに係る設定を保持する。インストーラアプリ15は、ユーザからアンインストールの入力を受けて、アンインストールに係る制御を行う。
【0019】
図4は、本発明の実施の形態における表示画面の遷移を説明するための図である。
図4(A)は、従来技術における優先アプリの利用権限がないユーザがログインした場合の表示画面の遷移を示している。優先アプリの利用権限がないユーザがログイン実行した場合、優先アプリ画面に遷移する。しかしながら、ユーザは優先アプリの利用権限がないため、機能を利用することができない旨、例えば「この機能は利用することができません」が表示される。そこで「OKボタン」を押下すると、ホーム画面に遷移する。上記のように、ユーザに優先アプリの利用権限がない場合であっても優先アプリが起動するため、ユーザに要求されるホーム画面に遷移するための操作が増える。
【0020】
一方、
図4(B)は、本発明の実施の形態における優先アプリの利用権限がないユーザがログインした場合の表示画面の遷移を示している。優先アプリの利用権限がないユーザがログイン実行した場合、ホームアプリ画面に遷移する。すなわち、ユーザに優先アプリの利用権限がない場合、ホームアプリが起動するため、優先アプリの機能を利用することができない旨の表示が行われない。
【0021】
図5は、本発明の実施の形態におけるログイン時の処理を説明するためのシーケンス図(1)である。
図5は、従来技術におけるログイン時の処理を説明するためのシーケンス図である。
【0022】
ステップS101において、ユーザは、認証アプリ11に「ログイン実行」を入力する。続いて、認証アプリ11は、ホームアプリ12に「ログイン通知」を送信する(S102)。ホームアプリ12は、ログインユーザの権限によらず、優先アプリ13を起動する。すなわち、ホームアプリ12は、優先アプリ13に「起動要求」を送信する(S103)。続いて、認証アプリ11は、優先アプリ13に「ログインユーザの権限通知」を送信する(S104)。ステップS103とステップS104とは、実行される順序が逆でもよい。優先アプリ13は、認証アプリ11から通知されるログインユーザの権限に係る情報を参照して、ログインユーザに優先アプリ13の利用権限がない場合は、利用できない旨の画面表示を行う。
【0023】
図6は、本発明の実施の形態におけるログイン時の処理を説明するためのシーケンス図(2)である。
図6は、本発明の実施の形態におけるログイン時の処理を説明するためのシーケンス図である。
【0024】
ステップS111において、ユーザは、認証アプリ11に「ログイン実行」を入力する。続いて、認証アプリ11は、ホームアプリ12に「ログイン通知」を送信する(S112)。続いて、認証アプリ11は、ホームアプリ12に「ログインユーザの権限通知」を送信する(S113)。ホームアプリ12は、認証アプリ11から通知されるログインユーザの権限に係る情報を参照して、ログインユーザの優先アプリ13の利用権限に応じて、優先アプリ13を起動するか否かを決定する。ログインユーザが優先アプリ13の利用権限を有しない場合、ステップS114において、ホームアプリ12は、認証アプリ11に「ホーム画面表示」を送信する。ログインユーザが優先アプリ13の利用権限を有する場合、ステップS115において、優先アプリ13に「起動要求」を送信する。
【0025】
図7は、本発明の実施の形態におけるログイン時の処理を説明するためのフローチャートである。
【0026】
ステップS121において、情報処理装置10は、ログイン画面表示を行う。続いて、一般ユーザ又は管理者がログインを行う(S122)。ステップS123において、情報処理装置10は、ログインを行った一般ユーザ又は管理者が、優先アプリの利用権限を有するか否かを判定する。ログインを行った一般ユーザ又は管理者が優先アプリの利用権限を有する場合(S123のYES)、ステップS124に進む。ログインを行った一般ユーザ又は管理者が優先アプリの利用権限を有しない場合(S123のNO)、ステップS125に進む。
【0027】
ステップS124において、情報処理装置10は、優先アプリ画面を表示してフローを終了する。一方、ステップS125において、情報処理装置10は、ホーム画面を表示してフローを終了する。
【0028】
図8は、本発明の実施の形態におけるユーザごとに優先アプリを設定する手順を説明するためのシーケンス図である。
【0029】
ステップS201において、ユーザは、認証アプリ11に「ログイン実行」を入力する。続いて、認証アプリ11は、ホームアプリ12に「ログイン通知」を送信する(S202)。続いて、認証アプリ11は、ホームアプリ12に「ログインユーザの権限通知」を送信する(S203)。続いて、ホームアプリ12は、個人化サービス14に「優先アプリ取得要求」を送信する(S204)。個人化サービス14は、ユーザごとの優先アプリ13の利用権限に係る情報を保持する。
【0030】
図9は、本発明の実施の形態におけるユーザごとに保持される優先アプリに係るデータの例を示す図である。
図9において、個人化サービス14がユーザごとに保持する優先アプリに係るデータの例を説明する。ユーザID(identifier)と、利用権限を有する優先アプリとが関連付けられて保持される。
図9に示されるように、ユーザID「user001」は、優先アプリ「レガシーコピー」の利用権限を有する。また、
図9に示されるように、ユーザID「user002」は、優先アプリ「かんたんスキャナ」の利用権限を有する。また、
図9に示されるように、ユーザID「user003」は、優先アプリ「ホーム」の利用権限を有する。また、
図9に示されるように、ユーザID「user004」は、優先アプリ「ブラウザ」の利用権限を有する。上記のように、各ユーザの優先アプリの利用権限に係る情報は、個人化サービス14において保持される。
【0031】
図8に戻る。ステップS205において、個人化サービス14は、当該ユーザの優先アプリの利用権限に係る情報を含む「優先アプリ通知」をホームアプリ12に送信する(S205)。ホームアプリ12は、個人化サービス14から送信される「優先アプリ通知」に含まれるログインユーザの権限に係る情報を参照して、ログインユーザの優先アプリ13の利用権限に応じて、優先アプリ13を起動するか否かを決定する。ログインユーザが優先アプリ13の利用権限を有する場合、ステップS212に進む。ログインユーザが優先アプリ13の利用権限を有しない場合、ステップS206に進む。
【0032】
ステップS206において、ホームアプリ12は、認証アプリ11に「優先アプリ設定画面表示要求」を送信する。認証アプリ11は、ユーザに「優先アプリ設定画面表示」を行う(S207)。続いて、ユーザは、認証アプリ11に「優先アプリ設定」を入力する。「優先アプリ設定」は、ユーザが設定した優先アプリを示す情報を含む。続いて、認証アプリ11は、「優先アプリ設定通知」をホームアプリ12を介して(S209)個人化サービス14に送信する(S210)。続いて、個人化サービス14は、「優先アプリ設定通知」に含まれる情報に基づいて、当該ユーザに係る設定値を保持する(S211)。ステップS212において、個人化サービス14は、優先アプリ13に「起動要求」を送信し、優先アプリ13は起動される。
【0033】
図10は、本発明の実施の形態における優先アプリを設定する手順を説明するためのフローチャートである。
【0034】
ステップS221において、情報処理装置10は、ログイン画面表示を行う。続いて、一般ユーザ又は管理者がログインを行う(S222)。ステップS223において、情報処理装置10は、ログインを行った一般ユーザ又は管理者が、優先アプリの利用権限を有するか否かを判定する。ログインを行った一般ユーザ又は管理者が優先アプリの利用権限を有する場合(S223のYES)、ステップS224に進む。ログインを行った一般ユーザ又は管理者が優先アプリの利用権限を有しない場合(S223のNO)、ステップS225に進む。
【0035】
ステップS224において、情報処理装置10は、優先アプリ画面を表示してフローを終了する。一方、ステップS225において、情報処理装置10は、優先アプリ設定画面を表示する。続いて、ログインを行った一般ユーザ又は管理者は、優先アプリ設定を行い(S226)、ステップS224に進み、優先アプリ画面が表示されてフローは終了される。
【0036】
図11は、本発明の実施の形態における優先アプリのインストール状態に応じた処理を説明するためのフローチャートである。
【0037】
ステップS301において、情報処理装置10は、ログイン画面表示を行う。続いて、一般ユーザ又は管理者がログインを行う(S302)。ステップS303において、情報処理装置10は、ログインを行った一般ユーザ又は管理者が、優先アプリがインストールされているか否かを判定する。優先アプリがインストールされている場合(S303のYES)、ステップS304に進む。優先アプリがインストールされていない場合(S223のNO)、ステップS305に進む。
【0038】
ステップS304において、情報処理装置10は、優先アプリ画面を表示してフローを終了する。一方、ステップS305において、情報処理装置10は、優先アプリ設定画面を表示する。続いて、ログインを行った一般ユーザ又は管理者は、優先アプリ設定を行い、優先アプリがインストールされ(S306)、ステップS304に進み、優先アプリ画面が表示されてフローは終了される。
【0039】
図12は、本発明の実施の形態における優先アプリがアンインストールされた場合の処理(1)を説明するためのシーケンス図である。
【0040】
ステップS401において、管理者は、インストーラアプリ15に「アプリアンインストール」を入力する。続いて、インストーラアプリ15は、個人化サービス14に「アプリアンインストール通知」を送信する(S402)。ステップS403において、個人化サービス14は、「アプリアンインストール通知」に基づいて、アンインストールされた優先アプリを、優先アプリとして設定しているすべてのユーザの優先アプリを、ホームアプリとして更新する。
【0041】
図13は、本発明の実施の形態における優先アプリがアンインストールされた場合の処理(2)を説明するためのシーケンス図である。
【0042】
ステップS411において、管理者は、インストーラアプリ15に「アプリアンインストール」を入力する。続いて、インストーラアプリ15は、個人化サービス14に「アプリアンインストール通知」を送信する(S412)。続いて、個人化サービス14は、認証アプリ11に「優先アプリ設定画面表示要求」を送信する(S413)。続いて、認証アプリ11は、管理者に「優先アプリ設定画面表示」を行う(S414)。
【0043】
ステップS415において、管理者は、認証アプリ11に「優先アプリ設定」を行う。優先アプリ設定画面は、アンインストールされた優先アプリを優先アプリとして設定していたユーザについて表示される。複数のユーザが、アンインストールされた優先アプリを優先アプリとして設定していた場合、管理者があるユーザの優先アプリを設定すると、次のユーザの優先アプリを設定する画面に遷移する。当該遷移を繰り返して、管理者は、アンインストールされた優先アプリを優先アプリとして設定していた複数のユーザについて、優先アプリを更新してもよい。
【0044】
ステップS416において、認証アプリ11は、管理者から設定された「優先アプリ設定」に基づいて、「優先アプリ設定通知」を個人化サービス14に送信する。続いて、個人化サービス14は、「優先アプリ設定通知」に基づいて、1又は複数のユーザの優先アプリを、ステップS415において管理者から設定された優先アプリに更新する。
【0045】
上述のように、本発明の実施の形態によれば、情報処理装置10は、ユーザが優先アプリの利用権限を有しない場合にホームアプリ画面を表示することができる。また、情報処理装置10は、ユーザが優先アプリの利用権限を有しない場合に優先アプリ設定画面を表示してユーザに優先アプリの設定を促すことができる。また、情報処理装置10は、ユーザごとに設定された優先アプリを保持することができる。また、情報処理装置10は、ユーザが優先アプリとして設定していたアプリがアンインストールされた場合、当該ユーザの優先アプリをホームアプリに更新することができる。
【0046】
すなわち、ログイン時に優先アプリの利用権限なしを示す画面を表示させずに機器を操作することができる。
【0047】
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
【0048】
なお、本発明の実施の形態において、アプリは、プログラムの一例である。認証は、ログインに係る処理の一例である。優先アプリは、第1のプログラムの一例である。ホームアプリ12は、利用権限取得手段又は利用権限判定手段の一例である。認証アプリ11は、操作部又は表示制御手段の一例である。ホームアプリは、第2のプログラムの一例である。
【0049】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1 機器
10 情報処理装置
20 本体装置
101 CPU
102 RAM
103 HDD
104 ROM
105 入力装置
106 ドライブ装置
107 表示装置
108 インタフェース装置
11 認証アプリ
12 ホームアプリ
13 優先アプリ
14 個人化サービス
15 インストーラアプリ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0051】