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  • 特許-静電チャック装置の補修方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】静電チャック装置の補修方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20220405BHJP
   H02N 13/00 20060101ALI20220405BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALN20220405BHJP
【FI】
H01L21/68 R
H02N13/00 D
H01L21/302 101M
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020164776
(22)【出願日】2020-09-30
【審査請求日】2021-07-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100206999
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 綾夏
(72)【発明者】
【氏名】前田 佳祐
(72)【発明者】
【氏名】金原 勇貴
【審査官】湯川 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-176064(JP,A)
【文献】特開2010-165776(JP,A)
【文献】特開2000-114358(JP,A)
【文献】特開平07-074234(JP,A)
【文献】特開2017-135332(JP,A)
【文献】特開2018-174256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/683
H02N 13/00
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックスからなる静電チャック部材と、金属からなる温度調整用ベース部材とを、熱硬化温度が70℃以上140以下の熱硬化型接着剤で形成された第1の接着剤層を介して接合してなる静電チャック装置の補修方法であって、
侵食された前記第1の接着剤層を、硬化温度が0℃以上60℃以下の常温硬化型接着剤を用いて補修する、静電チャック装置の補修方法。
【請求項2】
前記静電チャック部材の外周と前記温度調整用ベース部材の間において、侵食された前記第1の接着剤層を、常温硬化型接着剤を用いて補修する、請求項1に記載の静電チャック装置の補修方法。
【請求項3】
前記静電チャック部材および前記温度調整用ベース部材に、その厚さ方向に貫通する冷却ガス導入孔が設けられ、前記冷却ガス導入孔内に、第2の接着剤層を介してセラミックスからなる碍子が接合されており、
侵食された前記第2の接着剤層を、常温硬化型接着剤を用いて補修する、請求項1または2に記載の静電チャック装置の補修方法。
【請求項4】
前記常温硬化型接着剤の硬化温度は、-25℃以上75℃以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の静電チャック装置の補修方法。
【請求項5】
前記常温硬化型接着剤の粘度は、100Pa・s未満である、請求項1~4のいずれか1項に記載の静電チャック装置の補修方法。
【請求項6】
前記常温硬化型接着剤の弾性率は、100MPa以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の静電チャック装置の補修方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電チャック装置の補修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体製造プロセスにおいては、素子の高集積化や高性能化に伴い、微細加工技術のさらなる向上が求められている。この半導体製造プロセスのなかでもエッチング技術は、微細加工技術の重要な技術の1つである。近年、エッチング技術のなかでも、高効率かつ大面積の微細加工が可能なプラズマエッチング技術が主流となっている。
プラズマエッチング技術は、ドライエッチング技術の1種である。プラズマエッチング技術は、加工対象となる固体材料の上にレジストでマスクパターンを形成し、この固体材料を真空中に支持した状態で、この真空中に反応性ガスを導入し、この反応性ガスに高周波の電界を印加することにより、加速された電子がガス分子と衝突してプラズマ状態となり、このプラズマから発生するラジカル(フリーラジカル)とイオンを固体材料と反応させて反応生成物として取り除くことにより、固体材料に微細パターンを形成する技術である。
【0003】
一方、原料ガスをプラズマの働きで化合させ、得られた化合物を基板の上に堆積させる薄膜成長技術の1つとしてプラズマCVD法がある。プラズマCVD法は、原料分子を含むガスに高周波の電界を印加することによりプラズマ放電させ、このプラズマ放電にて加速された電子によって原料分子を分解させ、得られた化合物を堆積させる成膜方法である。低温では熱的励起だけでは起こらなかった反応も、プラズマ中では、系内のガスが相互に衝突し活性化されラジカルとなるので、可能となる。
【0004】
このような半導体製造プロセスにおいては、フッ素系腐食性ガス、塩素系腐食性ガス等のハロゲン系腐食性ガスおよびこれらのプラズマを用いる工程があり、なかでもドライエッチング、プラズマエッチング、クリーニング等の工程においては、CF、SF、HF、NF、F等のフッ素系ガスや、Cl、SiCl、BCl、HCl等の塩素系ガスが用いられている。
このようなプラズマエッチング装置、プラズマCVD装置等のプラズマを用いた半導体製造装置においては、従来、試料台に簡単にウエハを取付け、固定するとともに、このウエハを所望の温度に維持する装置として静電チャック装置が使用されている。
【0005】
静電チャック装置は、セラミックスからなる静電チャック部材と、金属からなる温度調整用ベース部材とを、接着剤層を介して接合してなるものが多く用いられている。このような静電チャック装置では、温度調整用ベース部材と静電チャック部材の間の接着剤層の露出している部分が、ウエハ加工時のプラズマによりエッチングされて侵食される。このように接着剤層が侵食されると、静電チャック部材の外周部と中央部とで、静電チャック部材と温度調整用ベース部材の間の熱伝導性が異なる。そのため、エッチングにより高温となったウエハの熱を、静電チャック部材および接着剤層を通じて温度調整用ベース部材から均一に放熱することが困難となることで、ウエハの温度が不均一になり、ウエハに反りが生じて所望のエッチング加工を行うことができなくなる。このように侵食された接着剤層を補修する方法としては、例えば、侵食された接着剤層の側面に、糸状の接着剤を巻き回した後、熱圧処理する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、静電チャック装置には、板状試料をチャック面から離脱させるため、または冷却ガスを導入するための貫通孔が設けられている。これらの貫通孔には、静電チャック装置の耐電圧を高めるために絶縁スリーブが配置される。このような静電チャック装置では、プラズマがガス流動用の貫通孔、およびウエハをチャック面から離脱させるためピン挿通用の貫通孔から侵入して接着層を侵食することがあった。接着剤層は、静電チャック部材と温度調整用ベース部材とを、絶縁を確保した状態で固定すると共に、静電チャック部材と温度調整用ベース部材との熱伝導を均一に行わせる機能を有する。このため、プラズマによる貫通孔周辺の接着剤層の侵食は、耐電圧を低下させ静電チャック装置の寿命を短くするのみならず、貫通孔周辺の経時的な温度変化を引き起こす原因となっていた。このように貫通孔周辺にて接着剤層が侵食されるのを抑制するために、例えば、板状試料を載置する載置面を有するとともに静電吸着用内部電極を内蔵する静電チャック部と、静電チャック部を冷却するベース部と、静電チャック部とベース部とを接着して一体化する接着層と、を備え、静電チャック部には、第1の貫通孔が設けられ、ベース部には、第1の貫通孔と連通する第2の貫通孔が設けれ、第2の貫通孔内には、筒状の絶縁碍子が固定され、絶縁碍子の静電チャック部側の先端面と静電チャック部との間には、環状のシール部材が挟み込まれ、シール部材の径方向内側には、筒状の絶縁壁部材が位置する、静電チャック装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2010-165776号公報
【文献】国際特開第2017/126534号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載されているように、侵食された接着剤層の側面に、糸状の接着剤を巻き回した後、熱圧処理すると、温度調整用ベース部材と静電チャック部材に熱膨張差が生じ、静電チャック部材が剥離することがあった。
また、特許文献2に記載されている静電チャック装置では、接着剤層を補修する際に絶縁碍子を抜く必要があり、補修が容易ではなかった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、エッチングによって侵食された静電チャック装置の接着剤層を容易に補修することができ、かつ補修後の接着剤層に内部応力が生じることを抑制できる静電チャック装置の補修方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、セラミックスからなる静電チャック部材と、金属からなる温度調整用ベース部材とを、熱硬化温度が70℃以上140以下の熱硬化型接着剤で形成された第1の接着剤層を介して接合してなる静電チャック装置の補修方法であって、侵食された前記第1の接着剤層を、硬化温度が0℃以上60℃以下の常温硬化型接着剤を用いて補修する、静電チャック装置の補修方法を提供する。
【0011】
本発明の一態様においては、前記静電チャック部材の外周と前記温度調整用ベース部材の間において、侵食された前記第1の接着剤層を、常温硬化型接着剤を用いて補修してもよい。
【0012】
本発明の一態様においては、前記静電チャック部材および前記温度調整用ベース部材に、その厚さ方向に貫通する冷却ガス導入孔が設けられ、前記冷却ガス導入孔内に、第2の接着剤層を介してセラミックスからなる碍子が接合されており、侵食された前記第2の接着剤層を、常温硬化型接着剤を用いて補修してもよい。
【0013】
本発明の一態様においては、前記常温硬化型接着剤の硬化温度は、-25℃以上75℃以下であってもよい。
【0014】
本発明の一態様においては、前記常温硬化型接着剤の粘度は、100Pa・s未満であってもよい。
【0015】
本発明の一態様においては、前記常温硬化型接着剤の弾性率は、100MPa以下であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、エッチングによって侵食された静電チャック装置の接着剤層を容易に補修することができ、かつ補修後の接着剤層に内部応力が生じることを抑制できる静電チャック装置の補修方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る静電チャック装置の補修方法によって補修する、静電チャック装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明に係る静電チャック装置の補修方法の実施の形態について説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、便宜上、特徴となる部分を拡大して示しており、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更できる。
【0019】
[静電チャック装置の補修方法]
本発明の一実施形態に係る静電チャック装置の補修方法は、セラミックスからなる静電チャック部材と、金属からなる温度調整用ベース部材とを、第1の接着剤層を介して接合してなる静電チャック装置の補修方法であって、侵食された前記第1の接着剤層を、常温硬化型接着剤を用いて補修する。
【0020】
「静電チャック装置」
まず、図1を参照しながら、本実施形態の静電チャック装置の補修方法によって補修する、静電チャック装置について説明する。
図1は、本実施形態における静電チャック装置を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態における静電チャック装置1は、円板状の静電チャック部材2と、静電チャック部材2を所望の温度に調整する円板状の温度調節用ベース部材3と、これら静電チャック部材2および温度調整用ベース部材3を接合・一体化する接着剤層(第1の接着剤層)4と、を有している。さらに、静電チャック装置1は、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3との間に設けられたヒータエレメント(加熱部材)5と、このヒータエレメント5を埋設するとともに静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3とを接着一体化する有機系絶縁性接着剤層6と、を有している。また、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3の間には、それらの厚さ方向において、保護層7と接着剤層(第3の接着剤層)8が設けられている。
【0021】
温度調整用ベース部材3は、静電チャック部材2の外周の一部を囲むように設けられている。したがって、接着剤層4は、静電チャック部材2の外周の一部と、静電チャック部材2の外周の一部を囲む温度調整用ベース部材3の間に設けられている。
【0022】
「静電チャック部材」
静電チャック部材2は、上面が半導体ウエハ等の板状試料を載置する載置面11aとされたセラミックスからなる載置板11と、載置板11の載置面11aとは反対の面側に設けられた支持板12と、これら載置板11と支持板との間に挟持された静電吸着用電極13と、載置板11と支持板12とに挟持され静電吸着用電極13の周囲を囲む環状の絶縁材14と、を有している。
【0023】
「載置板」
載置板11の載置面11aには、半導体ウエハ等の板状試料を支持するための多数の突起が立設され(図示略)ている。さらに、載置板11の載置面11aの周縁部には、ヘリウム(He)等の冷却ガスが漏れないように、この周縁部を一周するように、断面四角形状の環状突起部が設けられていてもよい。さらに、この載置面11a上の環状突起部に囲まれた領域には、環状突起部と高さが同一であり横断面が円形状かつ縦断面が略矩形状の複数の突起部が設けられていてもよい。
【0024】
載置板11の材料は、体積固有抵抗値が1013Ω・cm以上かつ1015Ω・cm以下程度であり、機械的な強度を有し、しかも腐食性ガスおよびそのプラズマに対する耐久性を有するものであれば、特に限定されない。このような材料としては、例えば、酸化アルミニウム(Al)焼結体、窒化アルミニウム(AlN)焼結体、酸化アルミニウム(Al)-炭化ケイ素(SiC)複合焼結体等が挙げられるが、高温での誘電特性、高耐食性、耐プラズマ性、耐熱性の観点から、酸化アルミニウム(Al)-炭化ケイ素(SiC)複合焼結体が好ましい。
【0025】
「支持板」
支持板12は、載置板11と静電吸着用電極13を下側から支持している。
【0026】
支持板12の材料は、載置板11の材料と同一である。
【0027】
「静電吸着用電極」
静電吸着用電極13では、電圧を印加することにより、載置板11の載置面11aに板状試料を保持する静電吸着力が生じる。
【0028】
静電吸着用電極13は、絶縁性物質と導電性物質の複合体である。
【0029】
静電吸着用電極13に含まれる絶縁性物質は、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)、酸化イットリウム(III)(Y)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)およびSmAlOからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0030】
静電吸着用電極13に含まれる導電性物質は、炭化モリブデン(MoC)、モリブデン(Mo)、炭化タングステン(WC)、タングステン(W)、炭化タンタル(TaC)、タンタル(Ta)、炭化ケイ素(SiC)、カーボンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンナノファイバーからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0031】
「絶縁材」
絶縁材14は、静電吸着用電極13を囲繞して腐食性ガスおよびそのプラズマから静電吸着用電極13を保護するためのものである。
絶縁材14により、載置板11と支持板12とが、静電吸着用電極13を介して接合一体化されている。
【0032】
絶縁材14は、載置板11と支持板12の境界部、すなわち静電吸着用電極13形成部以外の外縁部領域を接合するために設けられたものである。絶縁材14の形状(絶縁材14を平面視した(厚さ方向から見た)場合の形状)は、特に限定されず、静電吸着用電極13の形状に応じて適宜調整される。
静電チャック装置1では、絶縁材14の厚さは、静電吸着用電極13の厚さと等しくなっている。
【0033】
絶縁材14は、絶縁性物質からなる。
絶縁材14を構成する絶縁性物質は、特に限定されないが、載置板11および支持板12の主成分と同じにすることが好ましく、例えば、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化イットリウム(Y)、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)等が挙げられる。絶縁材14を構成する絶縁性物質は、酸化アルミニウム(Al)であることが好ましい。絶縁材14を構成する絶縁性物質が、酸化アルミニウム(Al)であることにより、高温での誘電特性、高耐食性、耐プラズマ性、耐熱性が保たれる。
【0034】
「温度調整用ベース部材」
温度調整用ベース部材3は、金属およびセラミックスの少なくとも一方からなる厚さのある円板状のものである。温度調整用ベース部材3の躯体は、プラズマ発生用内部電極を兼ねた構成とされている。温度調整用ベース部材3の躯体の内部には、水、Heガス、N2ガス等の冷却媒体を循環させる流路21が形成されている。
【0035】
温度調整用ベース部材3の躯体は、外部の高周波電源(図示略)に接続されている。また、温度調整用ベース部材3の固定孔(第1の固定孔)22内には、その外周が絶縁材料31により囲繞された電極ピン32が、絶縁材料31を介して固定されている。電極ピン32は、一端が静電吸着用電極13に接続され、他端が外部の直流電源(図示略)に接続されている。また、温度調整用ベース部材13の固定孔(第2の固定孔)23内には、その外周が絶縁材料33により囲繞された電極ピン34と接続端子35が、絶縁材料33を介して固定されている。電極ピン34と接続端子35は、接続線36を介して接続されている。電極ピン34は、ヒータエレメント5に接続されている。接続端子35は、外部の直流電源(図示略)に接続されている。
【0036】
電極ピン32は、静電吸着用電極13に電流を供給するものである。
電極ピン34は、ヒータエレメント5に電流を供給するものである。
接続端子35は、電極ピン34に電流を供給するものである。
【0037】
温度調整用ベース部材3を構成する材料は、熱伝導性、導電性、加工性に優れた金属、またはこれらの金属を含む複合材であれば特に制限されるものではない。温度調整用ベース部材3を構成する材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ステンレス鋼(SUS)、チタン(Ti)等が好適に用いられる。
温度調整用ベース部材3における少なくともプラズマに曝される面は、アルマイト処理またはポリイミド系樹脂による樹脂コーティングが施されていることが好ましい。また、温度調整用ベース部材3の全面が、前記のアルマイト処理または樹脂コーティングが施されていることがより好ましい。温度調整用ベース部材3にアルマイト処理または樹脂コーティングを施すことにより、温度調整用ベース部材3の耐プラズマ性が向上するとともに、異常放電が防止される。したがって、温度調整用ベース部材3の耐プラズマ安定性が向上し、また、温度調整用ベース部材3の表面傷の発生も防止することができる。
【0038】
「接着剤層(第1の接着剤層)」
接着剤層4は、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3とを接着一体化するものであり、静電チャック部材2を平面視した場合に多角形状のバルク体からなるスペーサを含んでいてもよい。
【0039】
接着剤層4は、例えば、シリコーン系樹脂組成物を加熱硬化した硬化体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等で形成されている。
シリコーン系樹脂組成物は、シロキサン結合(Si-O-Si)を有するケイ素化合物であり、耐熱性、弾性に優れた樹脂であるので、より好ましい。
このようなシリコーン系樹脂組成物としては、特に、熱硬化温度が70℃~140℃のシリコーン樹脂が好ましい。
ここで、熱硬化温度が70℃を下回ると、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3とを対向させた状態で接着する際に、接着過程で硬化が十分に進まないことから、作業性に劣ることになるため好ましくない。一方、熱硬化温度が140℃を超えると、接着剤層4と静電チャック部材2および温度調整用ベース部材3との熱膨張差が大きく、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3との間の応力が増加し、接着剤層4と静電チャック部材2および温度調整用ベース部材3との間で剥離が生じることがあるため好ましくない。
【0040】
「スペーサ」
スペーサは、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3とを一定の厚さで接合するためのものである。スペーサの材料としては、高い誘電体損失(tanδ)を有さない材料、例えば、アルミナ(Al)、窒化ケイ素(Si)、ジルコニア(ZrO)等の焼結体、ポリイミド等の有機化合物が好適に用いられる。なお、炭化ケイ素(SiC)焼結体、アルミニウム(Al)等の金属板、フェライト(Fe)等の磁性材料といった高い誘電体損失を有する材料は放電の原因となるので好ましくない。
【0041】
「有機系絶縁性接着剤層」
有機系絶縁性接着剤層6は、静電チャック部材2の下面に接着材9を介して接着されたヒータエレメント5と温度調整用ベース部材3とを対向させた状態で、これらを接着一体化するとともに、熱応力の緩和作用を有するものである。有機系絶縁性接着剤層6は、例えば、シリコーン系樹脂組成物を加熱硬化したシリコーン樹脂またはアクリル樹脂で形成されている。
【0042】
「保護層」
保護層7は、有機系絶縁性接着剤層6を保護するために、有機系絶縁性接着剤層6と温度調整用ベース部材3の間に設けられる。保護層7は、例えば、ポリイミドシートで形成されている。
【0043】
「接着剤層(第3の接着剤層)」
接着剤層8は、保護層7と温度調整用ベース部材3を接着するために、保護層7と温度調整用ベース部材3の間に設けられる。接着剤層8は、例えば、ポリイミドシート接着剤、エポキシシート接着剤で形成されている。
【0044】
「ガス導入孔」
静電チャック装置1は、温度調整用ベース部材3および有機系絶縁性接着剤層6を厚さ方向に貫通する固定孔(第3の固定孔)41と、静電チャック部材2を厚さ方向に貫通し、固定孔41と連通するガス導入孔(第1のガス導入孔)42とを有する。固定孔41には、円筒状であり、絶縁性を有する碍子43が接着剤層(第2の接着剤層)44を介して固定されている。碍子43は、その中心軸となる貫通孔(ガス導入孔、第2のガス導入孔)45を有する。固定孔41に碍子43が固定された状態で、第1のガス導入孔42と第2のガス導入孔45が連通している。
【0045】
接着剤層44は、接着剤層4と同一の接着剤で形成されている。
【0046】
「静電チャック装置の補修方法」
静電チャック装置1では、エッチング環境に曝されると、プラズマによって、静電チャック部材2の外周と温度調整用ベース部材3の間に形成された接着剤層(第1の接着剤層)4における載置板11の載置面11a側に露出している部分が侵食されることがある。また、静電チャック装置1では、エッチング環境に曝されると、プラズマが第1のガス導入孔42から装置内部に侵入して、接着剤層(第2の接着剤層)44における第1のガス導入孔42に露出している部分が侵食されることがある。
【0047】
そこで、本実施形態の静電チャック装置の補修方法では、静電チャック部材2の外周と温度調整用ベース部材3の間において、侵食した第1の接着剤層4を、常温硬化型接着剤を用いて補修する。エッチングによって第1の接着剤層4が侵食されると、第1の接着剤層4には、消失した第1の接着剤層4の大きさ(体積)に相当する凹み(穴)が生じる。本実施形態の静電チャック装置の補修方法では、その凹みに常温硬化型接着剤を充填し、その常温硬化型接着剤を硬化させて、侵食した第1の接着剤層4を補修する。
【0048】
第1の接着剤層4に生じた凹みに常温硬化型接着剤を充填する方法は、特に限定されないが、例えば、ディスペンサーを用いる方法が好ましく、常圧下において侵食された接着剤層の部分に常温硬化型接着剤を注入し、その後、真空(減圧)下に置くことにより侵食された部分の気体が押し出され、侵食部分に接着剤が入り込む。また、真空(減圧)下にすることにより、接着剤中の気体も抜けるため好ましい。
【0049】
また、本実施形態の静電チャック装置の補修方法では、第1のガス導入孔42に露出している第2の接着剤層44を、常温硬化型接着剤を用いて補修する。エッチングによって第2の接着剤層44が侵食されると、第2の接着剤層44には、消失した第2の接着剤層44の大きさ(体積)に相当する凹み(穴)が生じる。本実施形態の静電チャック装置の補修方法では、その凹みに常温硬化型接着剤を充填し、その常温硬化型接着剤を硬化させて、侵食した第2の接着剤層44を補修する。
【0050】
第2の接着剤層44に生じた凹みに常温硬化型接着剤を充填する方法は、特に限定されないが、例えば、第1の接着剤層4に生じた凹みに常温硬化型接着剤を充填する方法と同様の方法を用いることができる。
【0051】
常温硬化型接着剤の硬化温度は、-25℃以上75℃以下であることが好ましく、0℃以上60℃以下であることがより好ましい。
常温硬化型接着剤の硬化温度が上記範囲内であれば、凹みに充填した後、加熱することなく常温硬化型接着剤を硬化させることができる。したがって、常温硬化型接着剤を硬化させる際に、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3との熱膨張差によって、保護層7と接着剤層8が層間剥離することがなく、結果として、温度調整用ベース部材3から静電チャック部材2が剥離することを抑制できる。
【0052】
常温硬化型接着剤の粘度は、100Pa・s未満であることが好ましく、75Pa・s以下であることがより好ましい。
常温硬化型接着剤の粘度が上記範囲内であれば、常温硬化型接着剤の硬化収縮によって、第1の接着剤層4や第2の接着剤層44に内部応力が生じ難い。したがって、常温硬化型接着剤を硬化させる際に、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3との熱膨張差によって、保護層7と接着剤層8が層間剥離することがなく、結果として、温度調整用ベース部材3から静電チャック部材2が剥離することを抑制できる。また、補修後の静電チャック装置1において、静電チャック部材2に歪みが生じることを抑制できる。その結果、補修後の静電チャック装置1において、板状試料が載置される載置板11における熱の均一性や耐電圧性が低下することを抑制できる。
【0053】
常温硬化型接着剤の弾性率は、100MPa以下であることが好ましく、75MPa以下であることがより好ましい。
常温硬化型接着剤の弾性率が上記範囲内であれば、常温硬化型接着剤の硬化収縮によって、第1の接着剤層4や第2の接着剤層44に内部応力が生じ難い。したがって、常温硬化型接着剤を硬化させる際に、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3との熱膨張差によって、保護層7と接着剤層8が層間剥離することがなく、結果として、温度調整用ベース部材3から静電チャック部材2が剥離することを抑制できる。また、補修後の静電チャック装置1において、静電チャック部材2に歪みが生じることを抑制できる。その結果、補修後の静電チャック装置1において、板状試料が載置される載置板11における熱の均一性や耐電圧性が低下することを抑制できる。
【0054】
常温硬化型接着剤の具体例としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、補修時の作業性、硬化時の弾性率、または樹脂が侵食されたときに発生する不純物がウエハ処理時に発生するときの不純物と同一である等の観点から、シリコーン樹脂が特に好ましい。
【0055】
本実施形態の静電チャック装置の補修方法によれば、常温硬化型接着剤を用いて、エッチングによって侵食された静電チャック装置1の第1の接着剤層4や第2の接着剤層44を補修するため、第1の接着剤層4や第2の接着剤層44を容易に補修することができる。また、常温硬化型接着剤を用いて第1の接着剤層4や第2の接着剤層44を補修するため、常温硬化型接着剤の硬化収縮によって、第1の接着剤層4や第2の接着剤層44に内部応力が生じ難い。したがって、常温硬化型接着剤を硬化させる際に、静電チャック部材2と温度調整用ベース部材3との熱膨張差によって、保護層7と接着剤層8が層間剥離することがなく、結果として、温度調整用ベース部材3から静電チャック部材2が剥離することを抑制できる。また、補修後の静電チャック装置1において、静電チャック部材2に歪みが生じることを抑制できる。その結果、補修後の静電チャック装置1において、板状試料が載置される載置板11における熱の均一性や耐電圧性が低下することを抑制できる。
【実施例
【0056】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0057】
(静電チャック装置の作製)
公知の方法により、内部に厚さ20μmの静電吸着用内部電極が埋設された静電チャック部材を作製した。
静電チャック部材の載置板は、炭化ケイ素を8.5質量%含有する酸化アルミニウム-炭化ケイ素複合焼結体であり、直径が298mm、厚さが0.5mmの円板状であった。また、この載置板の静電吸着面を、高さが40μmの多数の突起部を形成することで凹凸面とし、これらの突起部の頂面を板状試料の保持面とし、凹部と静電吸着された板状試料との間に形成される溝に冷却ガスを流すことができるようにした。
【0058】
また、支持板も載置板と同様、炭化ケイ素を8.5質量%含有する酸化アルミニウム-炭化ケイ素複合焼結体であり、直径は298mm、厚さは2mmの円板状であった。
これら載置板および支持板を接合一体化した静電チャック部材の全体の厚さは2.5mmであった。
得られた静電チャック部材に、その厚さ方向に貫通する冷却ガス導入孔を形成した。
【0059】
一方、直径350mm、高さ30mmのアルミニウム製の温度調整用ベース部材を、機械加工により作製した。温度調整用ベース部材の内部に、冷媒を循環させる流路を形成した。
温度調整用ベース部材に、その厚さ方向に貫通する冷却ガス導入孔を形成した。
また、幅2000μm、長さ2000μm、高さ100μmの角形状のスペーサを、酸化アルミニウム焼結体にて作製した。
【0060】
次いで、静電チャック部材の支持板の表面(下面)を、アセトンを用いて脱脂、洗浄し、この表面の所定の領域に、厚さ20μmのエポキシ樹脂からなるシート接着剤を貼着し、接着剤層とした。
次いで、この接着剤層上に、厚さが100μmのチタン(Ti)薄板を載置した。次いで、真空中、150℃にて加圧保持し、静電チャック部材とチタン(Ti)薄板とを接着固定した。
【0061】
次いで、チタン(Ti)薄板をフォトリソグラフィー法により、ヒータパターンにエッチング加工し、ヒータエレメントとした。また、ヒータエレメントに、チタン製の給電用端子を、溶接法を用いて立設した。
これにより、ヒータエレメント付き静電チャック部材を得た。
【0062】
次いで、温度調整用ベース部材の静電チャック部材との接合面を、アセトンを用いて脱脂、洗浄した。
次いで、この接合面上の所定位置に、接着剤層として厚さ20μmのエポキシ樹脂からなるシート接着剤を貼着した。
次いで、このシート接着剤上に、絶縁部材として厚さ50μmのポリイミドフィルムを貼着した。
【0063】
次いで、シート接着剤およびポリイミドフィルムが積層された温度調整用ベース部材上に、スクリーン印刷法により、シリコーン系樹脂組成物を塗布した。
次いで、静電チャック部材と温度調整用ベース部材とをシリコーン系樹脂組成物を介して重ね合わせた。この際、静電チャック部材の冷却ガス導入孔内と温度調整用ベース部材の冷却ガス導入孔内にもシリコーン系樹脂組成物を塗布(注入)した。
次いで、シリコーン系樹脂組成物を介して、静電チャック部材の冷却ガス導入孔内と温度調整用ベース部材の冷却ガス導入孔内にわたって、角形状のスペーサを挿入した。
次いで、静電チャック部材のヒータエレメントと温度調整用ベース部材との間隔が角形状のスペーサの高さ、すなわち100μmになるまで、静電チャック部材と温度調整用ベース部材を接近させた。
その後、110℃にて12時間保持し、シリコーン系樹脂組成物を硬化させて、静電チャック部材と温度調整用ベース部材の間に第1の接着剤層を形成し、第1の接着剤層を介して、静電チャック部材と温度調整用ベース部材とを接合させた。また、静電チャック部材および温度調整用ベース部材の冷却ガス導入孔内に第2の接着剤層を形成し、第2の接着剤層を介して、前記冷却ガス導入孔内に角形状のスペーサを接合した。これにより、静電チャック装置を得た。
【0064】
(評価)
静電チャック装置の面内温度分布を評価した。
温度調整用ベース部材の流路に20℃の冷却水を循環させながら、静電チャック部材の載置面の中心温度が60℃となるようにヒータエレメントの外ヒータおよび内ヒータに通電し、このときのシリコンウエハの面内温度をサーモグラフィTVS-200EX(日本アビオニクス社製)を用いて測定した。面内温度の最高温度と最低温度の差を面内温度分布とした。
【0065】
[試験例]
上記のように得られた静電チャック装置の面内温度分布を、上記の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0066】
(接着剤層の侵食)
上記のように得られた静電チャック装置を真空チャンバ内に固定し、プラズマ環境下にて3000時間の実装試験を行い、プラズマにより第1の接着剤層と第2の接着剤層を消耗させた。
【0067】
(接着剤層の消耗量確認:外周部、第1の接着剤層)
レーザー顕微鏡(商品名:VK-X100、キーエンス社製)を用いて、静電チャック装置の外周部における第1の接着剤層の消耗量を確認した。基台溶射部から第1の接着剤層の一番深い箇所を接着剤層の消耗量とした。3000時間実装試験後の第1の接着剤層の消耗量は、温度調整用ベース部材を基準として、0.95mm~1.34mmの範囲であった。
【0068】
(接着剤層の消耗量確認:碍子部、第2の接着剤層)
マイクロフォーカスX線CT装置(商品名:TOSCANER-30000μCM、東芝ITコントロールシステム社製)を用いて、静電チャック装置の碍子部における第2の接着剤層の消耗量を確認した。3000時間実装試験後の第2の接着剤層の消耗量は、温度調整用ベース部材を基準として、0.95mm~1.34mmの範囲であった。
【0069】
[比較例1]
上記のようにして第1の接着剤層と第2の接着剤層を消耗させた静電チャック装置の面内温度分布を、上記の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0070】
[実施例]
常温硬化シリコーン接着剤(商品名:KE-4895T、信越シリコーン社製)を、ディスペンサーを用いて、第1の接着剤層および第2の接着剤層における消耗した部分に充填した後、その常温硬化シリコーン接着剤を、室温(23℃)にて24時間で硬化させた。
常温硬化シリコーン接着剤で補修した静電チャック装置の面内温度分布を、上記の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0071】
[比較例2]
加熱硬化シリコーン接着剤(商品名:KE-1886、信越シリコーン社製)を、ディスペンサーを用いて、第1の接着剤層および第2の接着剤層における消耗した部分に充填した後、その加熱硬化シリコーン接着剤を、110℃にて12時間で硬化させた。
加熱硬化シリコーン接着剤で補修した静電チャック装置の面内温度分布を、上記の方法で評価した。結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
表1の結果から、実施例では、第1の接着剤層と第2の接着剤層を消耗する前の試験例と同等の面内温度分布になることが確認された。
比較例2では、エポキシ樹脂からなるシート接着剤とアルミニウム製の温度調整ベースとの接着力が低下していたため、第1の接着剤層および第2の接着剤層における消耗した部分に充填した加熱硬化シリコーン接着剤の加熱時の熱膨張により、静電チャック部材と温度調整用ベース部材が剥離したと考えられる。
【符号の説明】
【0074】
1 静電チャック装置
2 静電チャック部材
3 温度調節用ベース部材
4 接着剤層(第1の接着剤層)
5 ヒータエレメント
6 有機系絶縁性接着剤層
7 保護層
8 接着剤層(第3の接着剤層)
9 接着材
11 載置板
12 支持板
13 静電吸着用電極
14 絶縁材
21 流路
22 固定孔(第1の固定孔)
23 固定孔(第2の固定孔)
31 絶縁材料
32 電極ピン
33 絶縁材料
34 電極ピン
35 接続端子
36 接続線
41 固定孔(第3の固定孔)
42 ガス導入孔(第1のガス導入孔)
43 碍子
44 接着剤層(第2の接着剤層)
45 貫通孔(ガス導入孔、第2のガス導入孔)
【要約】
【課題】エッチングによって侵食された静電チャック装置の接着剤層を容易に補修することができ、かつ補修後の接着剤層に内部応力が生じることを抑制できる静電チャック装置の補修方法を提供する。
【解決手段】セラミックスからなる静電チャック部材と、金属からなる温度調整用ベース部材とを、第1の接着剤層を介して接合してなる静電チャック装置の補修方法であって、侵食された前記第1の接着剤層を、常温硬化型接着剤を用いて補修する、静電チャック装置の補修方法。
【選択図】図1
図1