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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-04-04
(45)【発行日】2022-04-12
(54)【発明の名称】バッテリパック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/213 20210101AFI20220405BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20220405BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20220405BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20220405BHJP
【FI】
H01M50/213
H01M50/284
H01M50/505
H01M50/271 S
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2017045030
(22)【出願日】2017-03-09
(65)【公開番号】P2017174808
(43)【公開日】2017-09-28
【審査請求日】2019-12-27
(31)【優先権主張番号】10-2016-0033490
(32)【優先日】2016-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG SDI Co., LTD.
【住所又は居所原語表記】150-20 Gongse-ro,Giheung-gu,Yongin-si, Gyeonggi-do, 446-902 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100159042
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 徹二
(72)【発明者】
【氏名】趙 萬 植
【審査官】森 透
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0162592(US,A1)
【文献】特開2007-087944(JP,A)
【文献】特開2011-249251(JP,A)
【文献】特開2000-277068(JP,A)
【文献】特開2006-107891(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0143074(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
H01M 50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1バッテリ及び第2バッテリを含む複数のバッテリと、
主面、及び前記主面から延長された突出面を含み、前記主面は、前記第1バッテリの一面に位置し、前記突出面は、前記第2バッテリに位置する回路基板と、を含み、
前記回路基板の前記主面が、前記第2バッテリの長手方向端部に対向する端面を含み、
前記回路基板の前記突出面が、前記第2バッテリの側面に対向する端面を含み、
前記第2バッテリは、前記突出面を介して、前記回路基板と電気的に連結されることを特徴とするバッテリパック。
【請求項2】
前記第2バッテリの第1電極を、前記複数のバッテリのうち1つのバッテリと電気的に連結する連結リードタブと、
前記第2バッテリの第2電極と連結された第2電極リードタブと、をさらに含み、
前記連結リードタブ及び前記第2電極リードタブのうち少なくとも一つは、前記突出面に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項3】
前記第1バッテリを収納する第1ホルダと、
前記第2バッテリを収納する第2ホルダと、をさらに含み、
前記回路基板は、前記第1ホルダに固定されることを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項4】
前記回路基板は、前記第1バッテリが固定された面の反対面において、前記第1ホルダに固定されることを特徴とする請求項3に記載のバッテリパック。
【請求項5】
前記第1ホルダは、
前記回路基板の前記主面に結合される基板固定部を含むことを特徴とする請求項4に記載のバッテリパック。
【請求項6】
前記回路基板は、
前記複数のバッテリの充電及び/または放電を制御するための回路を含むことを特徴とする請求項1に記載のバッテリパック。
【請求項7】
互いに電気的に連結された第1バッテリ、第2バッテリ及び第3バッテリを含む複数のバッテリと、
主面、及び前記主面から延長された突出面を含み、前記主面は、前記第1バッテリの一面に位置し、前記突出面は、前記第2バッテリに位置する回路基板と、を含み、
前記回路基板の前記主面が、前記第2バッテリの長手方向端部に対向する端面を含み、
前記回路基板の前記突出面が、前記第2バッテリの側面に対向する端面を含み、
前記第2バッテリは、前記突出面を介して、前記回路基板と電気的に連結されるバッテリパック。
【請求項8】
前記第1バッテリの第2電極と、前記第3バッテリの第1電極とを連結する第1連結リードタブと、
前記第2バッテリの第1電極と、前記第3バッテリの第2電極とを連結する第2連結リードタブと、をさらに含み、
前記第1連結リードタブは、前記回路基板の主面に電気的に連結され、
前記第2連結リードタブは、前記回路基板の突出面に電気的に連結されることを特徴とする請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項9】
前記第2バッテリの第2電極と連結される電極リードタブをさらに含み、
前記電極リードタブは、前記回路基板の突出面に電気的に連結されることを特徴とする請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項10】
前記第1連結リードタブは、
半分に折り畳まれ、一方が、前記第1バッテリの第2電極に固定され、他方が、前記第3バッテリの第1電極に固定されるリード本体と、
前記リード本体から延長され、前記回路基板の前記主面に挿入される延長部と、を含むことを特徴とする請求項8に記載のバッテリパック。
【請求項11】
前記複数のバッテリ、及び前記回路基板を収納するハウジングをさらに含み、
前記ハウジングは、前記回路基板と対向する第1面を含み、
前記第1面は、前記回路基板と平行であることを特徴とすることを特徴とする請求項7に記載のバッテリパック。
【請求項12】
前記ハウジングは、前記第2バッテリと対向する第2面をさらに含み、
前記第2面は、前記第1面の横に位置することを特徴とする請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項13】
前記ハウジングは、前記第2バッテリと対向する第2面をさらに含み、
前記ハウジングの前記第2面は、前記第1面の高さにおいて、外側に凸状となる曲面を含むことを特徴とする請求項11に記載のバッテリパック。
【請求項14】
前記ハウジングの前記第2面の凸状曲面は、対向する前記第2バッテリの面に平行であることを特徴とする請求項13に記載のバッテリパック。
【請求項15】
前記第1バッテリを収納し、前記第1バッテリが収納される面の反対面に、前記回路基板を収納する第1ホルダと、
前記第2バッテリを収納し、前記第2バッテリが収納される面の反対面に、前記第3バッテリを収納する第2ホルダと、を含み、
前記ハウジングは、
前記第1バッテリ及び前記第3バッテリと対向するベースをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリパックに係り、さらに詳細には、二次電池を具備したバッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、二次電池は、充放電が可能であり、反復的に使用することができる電池である。前記二次電池は、発電所のような既存の電力系はもとより、太陽エネルギーのようなその他の新再生エネルギーをエネルギー源にして充電される。このような二次電池は、携帯電話やノート型パソコン、及びカムコーダのような電子機器はもとより、自動車や、電力供給が必要な大型設備にエネルギー源として使用されている。
【0003】
必要がある場合には、高出力または高容量を具現するために、複数の前記二次電池を、直列及び/または並列に連結して構成する。また、必要がある場合には、二次電池の充電及び/または放電を制御し、過充電及び/または過放電を防止するコントローラをさらに含んでもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、コンパクトなバッテリパックを提供することである。
【0005】
また、本発明が解決しようとする課題は、組み立てが簡単なバッテリパックを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態として、第1バッテリ及び第2バッテリを含む複数のバッテリと、回路基板とを含み、前記回路基板は、主面、及び前記主面から延長された突出面を含むバッテリパックが提供される。前記主面は、前記第1バッテリの一面に位置し、前記突出面は、前記第2バッテリに位置し、前記第2バッテリは、前記突出面を介して、前記回路基板と電気的に連結される。
【0007】
一実施形態として、前記第2バッテリの第1電極を、前記複数のバッテリのうち1つのバッテリと電気的に連結する連結リードタブ、及び前記第2バッテリの第2電極と連結された第2電極リードタブをさらに含んでもよい。そして、前記連結リードタブ及び前記第2電極リードタブのうち少なくとも一つは、前記突出面に電気的に連結される。
【0008】
一実施形態として、前記第1バッテリを収納する第1ホルダ、及び前記第2バッテリを収納する第2ホルダをさらに含んでもよい。このとき、前記回路基板は、前記第1ホルダに固定される。
【0009】
一実施形態として、前記回路基板は、前記第1バッテリが固定された面の反対面で、前記第1ホルダに固定される。
【0010】
一実施形態として、前記第1ホルダは、前記回路基板の前記主面に結合される基板固定部を含んでもよい。
【0011】
一実施形態として、前記回路基板は、前記複数のバッテリの充電及び/または放電を制御するための回路を含んでもよい。
【0012】
一方、本発明の他の実施形態として、互いに電気的に連結された第1バッテリ、第2バッテリ及び第3バッテリを含む複数のバッテリと、回路基板とを含み、前記回路基板は、主面、及び前記主面から延長された突出面を含み、前記主面は、前記第1バッテリの一面に位置し、前記突出面は、前記第2バッテリに位置し、前記第2バッテリは、前記突出面を介して、前記回路基板と電気的に連結されるバッテリパックが提供される。
【0013】
一実施形態として、前記第1バッテリの第2電極と、前記第3バッテリの第1電極とを連結する第1連結リードタブ、及び前記第2バッテリの第1電極と、前記第3バッテリの第2電極とを連結する第2連結リードタブをさらに含んでもよい。
【0014】
前記第1連結リードタブは、前記回路基板の主面に電気的に連結され、前記第2連結リードタブは、前記回路基板の突出面に電気的に連結される。
【0015】
一実施形態として、前記第2バッテリの第2電極と連結される電極リードタブをさらに含み、前記電極リードタブは、前記回路基板の突出面に電気的に連結される。
【0016】
一実施形態として、前記第1連結リードタブは、半分に折り畳まれ、一方が、前記第1バッテリの第2電極に固定され、他方が、前記第3バッテリの第1電極に固定されるリード本体、及び前記リード本体から延長される延長部を含んでもよい。そして、前記延長部は、前記回路基板の前記主面に挿入される。
【0017】
一実施形態において、前記複数のバッテリ、及び前記回路基板を収納するハウジングをさらに含んでもよい。前記ハウジングは、前記回路基板と対向する第1面を含み、前記第1面は、前記回路基板と平行である。
【0018】
一実施形態として、前記ハウジングは、前記第2バッテリと対向する第2面をさらに含み、前記第2面は、前記第1面の横に位置することができる。
【0019】
一実施形態として、前記ハウジングは、前記第2バッテリと対向する第2面をさらに含み、前記ハウジングの前記第2面は、前記第1面の高さにおいて、外側に凸状となる曲面を含んでもよい。
【0020】
一実施形態として、前記ハウジングの前記第2面の凸状曲面は、対向する前記第2バッテリの面に平行である。
【0021】
一実施形態において、前記第1バッテリを収納し、前記第1バッテリが収納される面の反対面に、前記回路基板を収納する第1ホルダ、及び前記第2バッテリを収納し、前記第2バッテリが収納される面の反対面に、前記第3バッテリを収納する第2ホルダをさらに含んでもよい。
【0022】
一実施形態として、前記ハウジングは、前記第1バッテリ及び前記第3バッテリと対向するベースをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、コンパクトでありながらも組み立てが簡単なバッテリパックが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態を図示した斜視図である。
図2図1の実施形態の分解斜視図である。
図3図2の回路基板が固定されたバッテリ組立体の上面図である。
図4図3のバッテリ組立体を図示した斜視図である。
図5図4のバッテリ組立体の背面斜視図である。
図6図4のバッテリ組立体の側面斜視図である。
図7】複数のバッテリがバッテリホルダに固定された後、リードタブによって電気的に連結された様子を図示した斜視図である。
図8図7のように連結されたバッテリ組立体のリードタブが折り曲げられる様子を図示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の利点、特徴、及びそれらを達成する方法は、添付される図面と共に、詳細に説明する実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現され、以下の説明において、ある部分が他の部分と連結されているとするとき、それは、直接に連結されている場合だけではなく、その中間に、他の素子を挟んで電気的に連結されている場合も含む。また、図面において、本発明と関係ない部分は、本発明の説明を明確にさせるために省略され、明細書全体を通じて、類似した部分については、同一図面符号を付した。
【0026】
以下、添付された図面を参照し、本発明が属する技術分野で当業者が、本発明を容易に実施することができるように、実施形態について詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態を図示した斜視図であり、図2は、図1の実施形態の分解斜視図であり、図3は、図2の回路基板が固定されたバッテリ組立体の上面図である。本発明の一実施形態によるバッテリパックは、ハウジング110,120、複数のバッテリホルダ130,140、複数のバッテリ410,420,430,440,450、回路基板200、及び回路基板と電気的に連結されて外部に延長されるコネクタ310を含む。
【0028】
前記ハウジング110,120は、バッテリ組立体が載置されるベース110、及び前記ベース110に結合され、バッテリ組立体を覆うハウジングカバー120を含む。前記バッテリ組立体については、後述する。
【0029】
前記ベース110の本体111は、上に開放されたほぼボックス形状である。前記ベース110は、前記コネクタ310が通過する開口122を部分的に塞ぐ開口栓112を含む。
【0030】
前記ベース110の内側底面には、バッテリ410,420,430,440を支持する複数のリブ117が上方に突出される。前記複数のリブ117は、円筒状のバッテリ側面が載置されるように、上端が凹状である。前記ベース110は、前記バッテリ410,420,430,440の長手方向に沿って、前記複数のリブ117を横切る横壁116をさらに具備することができる。前記横壁116は、前記複数のリブ117を支持する。
【0031】
前記ハウジングカバー120の本体121は、前記ベース110と結合されて内部空間を形成するように、下に開放されたほぼボックス形状である。前記ハウジングカバー120の上面は、第1面125及び第2面124を含む。
【0032】
前記第1面125は、前記回路基板200の主面に対応する面であり、前記回路基板200の上面シルエットに沿ってほぼ平坦である。前記第1面125は、対向する前記回路基板200の主面と実質的に平行である。
【0033】
前記第2面124は、前記第2バッテリ450に対向する面である。前記第2面124は、前記第1面125の横に位置し、前記第1面125の高さより上方に凸状に突出している。前記第2面124の突出された部分は、円筒状の第2バッテリ450のシルエットに沿って、部分的に凸状曲面を含む。実質的に、前記第2面124の曲面部分は、前記第2バッテリ450と平行である。
【0034】
前記ベース110の枠と、前記ハウジングカバー120の枠123は、フック結合することができる。例えば、前記ベース110の枠は、複数の結合リブ113を具備し、前記ハウジングカバー120は、枠123の内面に溝(図示せず)や段差(図示せず)が形成され、前記結合リブ113と噛み合うことができる。前記結合リブ113は、外側にフックが形成された形状でもある。
【0035】
ただし、それに限定されるものではなく、前記ハウジングカバー120の枠123に結合リブが具備され、前記ベース110の枠内面に溝または段差が形成されてもよい。また、前記ベース110と前記ハウジングカバー120は、フック結合ではなく、スクリューによる結合やその他締結方式によって互いに結合されてもよい。
【0036】
前記ハウジングカバー120の枠123には、開口122が形成され、前記開口122を介して、前記コネクタ310が外部に延長される。
【0037】
複数のバッテリ410,420,430,440,450は、第1バッテリ430、第2バッテリ450、第3バッテリ440、第4バッテリ420、第5バッテリ410を含む。第1バッテリないし第5バッテリは、何回も充電が可能な二次電池である。
【0038】
本実施形態においては、5個のバッテリが互いに直列連結されるが、バッテリの個数や連結方式は、それらに限定されるものではない。本発明の思想は、回路基板の主面に、1つのバッテリが位置し、回路基板の突出面に、他の1つのバッテリが位置し、回路基板の突出面に位置するバッテリは、突出面を介して、回路基板に電気的に連結された2個以上のバッテリに適用される。また、本発明の思想は、2個以上のバッテリが並列連結された場合にも適用される。
【0039】
前記複数のバッテリ410,420,430,440,450は、第1電極板及び第2電極板の間にセパレータを介在させた電極組立体を、電解液と共に円筒状のカンに密封したものである。前記複数のバッテリ410,420,430,440,450は、電解液と反応し、電気化学エネルギーを発生させるいかなる構成の電池でもよく、例えば、リチウムポリマー電池またはリチウムイオン電池でもある。このような電池の具体的な構成は、公知されたものであり、詳細な説明を省略する。
【0040】
説明の便宜上、以下では、前記複数のバッテリ410,420,430,440,450において、リードタブと直接に連結された部分を、円筒の長手方向両端部と称し、両端部間の曲面を側面と称する。前記複数のバッテリの長手方向両端部のうち一つは、第1電極端子であり、他の一つは、第2電極端子である。
【0041】
複数のバッテリホルダ130,140は、前記複数のバッテリを収納する。前記複数のバッテリホルダは、第1バッテリ430及び第4バッテリ420を収納する第1ホルダ140と、第2バッテリ450、第3バッテリ440及び第5バッテリ410を収納する第2ホルダ130と、を含む。
【0042】
前記第1ホルダ140は、前記第1バッテリ430が結合される第1バッテリ収納部142、及び前記第4バッテリ420が結合される第4バッテリ収納部141を含む。そして、前記第1ホルダ140は、回路基板200を固定する複数の基板固定部151,152,153,154を含む。
【0043】
図2を参照すれば、前記第1ホルダ140は、前記ベース110に向かう面に、前記第1バッテリ430及び前記第4バッテリ420が結合され、前記ハウジングカバー120に向かう面に、前記回路基板200が位置する。説明の便宜のために、以下では、前記ベース110に向かう側を、前記第1ホルダ140の下面と称し、前記ハウジングカバー120に向かう側を、前記第1ホルダ140の上面と称する。
【0044】
前記第1バッテリ収納部142は、前記第1バッテリ430の側面を、部分的に180°以上覆い包むことができるほどに凹状に湾曲された内面を具備する。前記第1バッテリ430は、前記第1バッテリ収納部142に、強制的に嵌め込み結合される。前記第4バッテリ収納部141も、前記第4バッテリ420の側面を部分的に180°以上覆い包むことができるほどに凹状に湾曲された内面を具備する。前記第4バッテリ430は、前記第4バッテリ収納部141に強制的に嵌め込み結合される。
【0045】
前記第1ホルダ140に収納された前記第1バッテリ430と、前記第4バッテリ420は、互いに平行に配置される。前記第1バッテリ430及び第4バッテリ420は、前記ベース110の複数のリブ117によって支持される。
【0046】
前記第1バッテリ収納部142と前記第4バッテリ収納部141は、長手方向に、両端がそれぞれ連結部143によって互いに連結される。前記第1バッテリ収納部142、前記連結部143及び前記第4バッテリ収納部141によって取り囲まれる中間部分は、切開され、前記第1バッテリ430の側面と、前記第4バッテリ420の側面とが前記中間部分を介して部分的に露出される。
【0047】
前記第1ホルダ140の上面には、前記複数の基板固定部151,152,153,154が具備される。前記複数の基板固定部151,152,153,154は、上方に延長され、回路基板200の主面210に結合される。ただし、本実施形態においては、4個の基板固定部151,152,153,154が具備されるが、それに限定されるものではなく、その個数は、必要によって増減する。
【0048】
前記複数の基板固定部151,152,153,154は、4個のほぼ棒形状の基板固定部を含む。前記複数の基板固定部のうち2つの基板固定部151,152は、第4バッテリ収納部141の上面に位置し、残りの2つの基板固定部153,154は、第1バッテリ収納部142の上面に位置する。
【0049】
前記複数の基板固定部151,152,153,154は、前記第1ホルダ140の上面で上に延長され、前記回路基板200の主面210枠と出合う。前記第4バッテリ収納部141の上面に位置した基板固定部151,152と、前記第1バッテリ収納部142の上面に位置した基板固定部153,154は、前記主面210の幅方向の幅ほどの間隔で配置され、その間に、主面210が固定される。前記回路基板の主面の幅方向は、前記第1バッテリ430の幅方向と平行であり、前記第1バッテリ430の長手方向に垂直方向と定義される。
【0050】
前記複数の基板固定部151,152,153,154は、前記回路基板200の主面210枠と出合う部分に、それぞれフック156,157,158,159を具備し、前記回路基板200を、前記基板固定部151,152,153,154に固定する。前記複数の基板固定部151,152,153,154は、前記回路基板200の底面を支持するように、内側に水平に延長される支えリブがさらに具備される。そして、前記複数の基板固定部151,152,153,154は、反らずに棒形状が維持されるように、外側面に沿って延長される補強リブがさらに具備される。
【0051】
前記第2ホルダ130は、前記第2バッテリ450が結合される第2バッテリ収納部134,135、前記第3バッテリ440が結合される第3バッテリ収納部132、及び前記第5バッテリ410が結合される第5バッテリ収納部131を含む。
【0052】
図2を参照すれば、前記第2ホルダ130は、前記ベース110に向かう面に、前記第3バッテリ440及び前記第5バッテリ410が結合され、前記ハウジングカバー120に向かう面に、前記第2バッテリ450が結合される。説明の便宜のために、以下では、前記ベース110に向かう側を、前記第2ホルダ130の下面と称し、前記ハウジングカバー120に向かう側を、前記第2ホルダ130の上面と称する。
【0053】
前記第3バッテリ収納部132は、前記第3バッテリ440の側面を部分的に180°以上覆い包むことができるほどに凹状に湾曲された内面を具備する。前記第3バッテリ440は、前記第3バッテリ収納部132に強制的に嵌め込み結合される。前記第5バッテリ収納部131は、前記第5バッテリ410の側面を部分的に180°以上覆い包むことができるほどに凹状に湾曲された内面を具備する。前記第5バッテリ410は、前記第5バッテリ収納部131に強制的に嵌め込み結合される。
【0054】
前記第3バッテリ収納部132と、前記第5バッテリ収納部131は、連結部133によって連結される。そして、前記第2ホルダ130の上面には、前記第2バッテリ収納部134,135が具備される。前記第2バッテリ収納部134,135は、前記第3バッテリ収納部131と、前記第5バッテリ収納部131との間の凹状部分に、前記第2バッテリ450が位置するように具備され、前記第2バッテリ450の側面を部分的に180°以上覆い包むことができるほどに凹状に湾曲された内面を具備する。前記第2バッテリ450は、前記第2バッテリ収納部134,135に強制的に嵌め込み結合される。
【0055】
前記第2ホルダ130に収納された、第3バッテリ440と第5バッテリ410は、互いに平行に配置される。前記第3バッテリ440及び第5バッテリ410は、前記ベース110の複数のリブ117によって支持される。そして、前記第2バッテリ450は、前記第3バッテリ440及び第5バッテリ410間の凹状空間に収納される。
【0056】
前述の構成によって、複数のバッテリをコンパクトに配置することができ、バッテリパックが小型化される。
【0057】
前記第1ホルダ140及び前記第2ホルダ130にそれぞれ結合された第1バッテリないし第5バッテリは、複数のリードタブ330,340,350,360,370,380によって互いに直列連結され、前記回路基板200に電気的に連結される。前記第1バッテリないし第5バッテリが、前記第1ホルダ及び第2ホルダに収納され、前記複数のリードタブによって互いに直列連結された状態をバッテリ組立体と定義することができる。
【0058】
図7及び図8は、前記バッテリ組立体の製造方法について説明するための斜視図である。図7及び図8を共に参照し、前記バッテリ組立体の構成について詳細に説明する。ただし、図7及び図8は、組み立て過程にあるバッテリ組立体を図示したものであり、本発明のバッテリ組立体は、実質的に、図5及び図6に図示された構成であるということを理解することができるであろう。
【0059】
前記複数のリードタブは、直列連結された複数のバッテリの第1電極端子になる第1電極端子リードタブ330と、直列連結された複数のバッテリの第2電極端子になる第2電極端子リードタブ380を含む。また、前記複数のリードタブは、前記第1バッテリ430及び前記第3バッテリ440を直列連結する第1連結リードタブ360、前記第3バッテリ440及び前記第2バッテリ450を直列連結する第2連結リードタブ370、前記第1バッテリ430及び前記第4バッテリ420を直列連結する第3連結リードタブ350、前記第5バッテリ410及び前記第4バッテリ420を直列連結する第4連結リードタブ340を含む。
【0060】
前記第1電極端子リードタブ330と前記第2電極端子リードタブ380は、それぞれ円形のリード本体331,381、前記リード本体から延長される延長部332,382、及び前記延長部の端で折り曲げられた曲折部333,383を含む。前記第2電極端子リードタブ380の曲折部383は、前記回路基板200の突出部220に具備される連結部226に挿入され、前記回路基板200と電気的に連結される。前記第2電極端子リードタブ380の曲折部383と、前記回路基板の突出部220に具備された連結部226は、溶接によって固定される。
【0061】
前記第1連結リードタブ360、第2連結リードタブ370、第3連結リードタブ350及び第4連結リードタブ340は、前記複数のバッテリをモニタリングするために、それぞれ前記回路基板200と電気的に連結される。前記第1連結リードタブないし第4連結リードタブは、それぞれ対応するバッテリを互いに電気的に連結するリード本体361,371,351,341、前記リード本体から延長される延長部362,372,352,342、及び前記延長部の端で折り曲げられる曲折部363,373,353,343を含む。前記第2連結リードタブの曲折部363、前記第3連結リードタブの曲折部353、前記第4連結リードタブの曲折部343は、それぞれ前記回路基板200の主面210に具備された連結部216,217,281にそれぞれ挿入される。
【0062】
前記連結リードタブの端部が折り曲げられ、前記回路基板に挿入されることにより、前記連結リードタブに連結されたバッテリと、前記回路基板とが簡単に電気的に連結される。
【0063】
前述のように、前記回路基板200は、前記複数のバッテリ410,420,430,440,450と電気的に連結され、少なくとも1つの素子(図示せず)を実装し、前記複数のバッテリを制御することができる。
【0064】
前記回路基板200は、前記第1ホルダ140に固定される主面210と、前記主面から突出し、前記第2ホルダ130に位置する突出面220と、を含む。前記回路基板200が、前記第1ホルダに固定されながらも、前記第2ホルダまで延長され、前記第2電極端子リードタブ380によって、前記第2バッテリと電気的に連結されるので、バッテリ組立体の形状が維持される。
【0065】
すなわち、図8のように、矢印方向に、第1ホルダ140に固定されたバッテリが回転されながら、第1連結リードタブ360と、第4連結リードタブ340との中間部分が反り、図5及び図6のようなバッテリ組立体の形状になる。リードタブは、金属材質であり、弾性力があるので、前記回路基板200の主面210は、前記第1ホルダ140に固定され、突出面220は、前記第2電極端子リードタブ380を介して、前記第2バッテリ450に固定される。したがって、図5及び図6のバッテリ組立体形状が維持されるという効果がある。
【0066】
前記回路基板200に実装され、制御機能を遂行する回路の一実施形態として、前記少なくとも1つの素子は、前記複数のバッテリの保護回路を構成することができる。保護回路とは、二次電池の電圧または電流を制御することにより、充放電の制御はもとより、過充電、過放電、短絡、逆電圧などを遮断し、電池を保護することができる回路である。
【0067】
例えば、前記保護回路を構成するために、前記少なくとも1つの素子は、電界効果トランジスタ(FET:field effect transistor)、集積回路(integrated circuit)、陽性温度素子(PTC:positive temperature coefficient)、スイッチング素子などを含み、充放電を制御して回路を遮断することができる。
【0068】
図2及び図3において、未説明の図面番号321,322は、リードタブ330,370の延長部332,372に接続された配線であり、リードタブ330,370と回路基板200とを電気的に連結するための配線を示す。なお、図3及び図4において、未説明の図面番号138,139は、配線321,322の装着位置を固定させるためのガイド部を示す。また、図4において、未説明の図面番号211~214は、基板固定部151~154と結合される回路基板200の締結部を示す。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明のバッテリパックは、例えば、電源関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0070】
10 バッテリパック
110,120 ハウジング
112 開口栓
122 開口
130,140 バッテリホルダ
200 回路基板
310 コネクタ
330,340,350,360,370,380:リードタブ
410,420,430,440,450 バッテリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8